JP7306384B2 - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム - Google Patents

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Description

本技術は情報処理装置、情報処理方法、プログラムに関し、特にサラウンド音響システムの技術に関する。
複数のスピーカが接続可能なサラウンド音響システムにおいては、ユーザの聴取に適切な音場を得るために音場補正が行われることがある。従来、音場補正を行う際には、聴取位置にいるユーザにマイク等の測定器を持たせるなど、ユーザに自らの聴取位置を示す操作を行わせることでユーザ聴取位置を検出していた。
特開平11-331999号公報
特許文献1には、スピーカが超音波信号を発し、聴取位置にあるリモートコントローラが各スピーカからの信号を受信し、検出された信号の位相差を用いて各スピーカからリモートコントローラ(聴取位置)までの距離比が算出される方式が記載されている。この場合、ユーザはリモートコントローラを保持して聴取位置で待機する必要があり、聴取位置を測定している間のユーザの行動が制限される虞があった。また、スピーカ等の機器に加えて測定器をスピーカシステムの一部として同梱することで商品構成が複雑になっていた。
また、サラウンド音響システムはスピーカをユーザ聴取位置から適切な角度に配置することでサラウンド効果を発揮する。しかし、スピーカシステムが使用される環境によっては、例えば部屋の形状や大きさ、家具等の配置の関係で、スピーカを適切に配置できないことがある。このため、場合によってはサラウンド音響システムのサラウンド効果が十分に発揮されない可能性があった。
そこで本技術では、サラウンド音響システムのような複数のスピーカの配置を行う場合に、ユーザに負担をかけることなくユーザ聴取位置を推定して、実際のスピーカの配置環境に関わらず、聴取に好適な音響再生環境を形成することを目的とする。
本技術に係る情報処理装置は、3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定する推定部と、前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する配置部と、を備え、前記推定部は、前記N台のスピーカのうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円を求める処理と、前記N台のスピーカの位置情報を基に前記基準円の中心を移動する処理とを行い、移動後の前記基準円の中心を前記ユーザ聴取位置と推定する。
このような本技術では、実際のスピーカ配置とは異なる位置に仮想的に配置されたスピーカである仮想スピーカを想定する。N台のスピーカの位置情報を基にユーザ聴取位置が推定される。また、推定したユーザ聴取位置に基づいて仮想スピーカ配置が設定される。
基準スピーカと最遠スピーカを用いてできるだけ大きな基準円を求める。基準円の中心をN台のスピーカの位置情報を基に移動させることで、実際のN台のスピーカの配置状況を反映したユーザ聴取位置を推定する。
上記した本技術に係る情報処理装置においては、前記配置部は前記ユーザ聴取位置を中心とする配置円を設定し、前記配置円の円周上に前記仮想スピーカが配置されるように仮想スピーカ配置を設定することが考えられる。
配置部により、ユーザ聴取位置を中心とする配置円の円周上に仮想スピーカ配置が設定される。
上記した本技術に係る情報処理装置においては、前記配置部は前記基準円の半径を所定の定数倍拡大する処理を行うことが考えられる。
基準円の半径を所定の定数倍拡大することで、当該半径を所定の定数倍拡大した大きさの半径を算出する。
上記した本技術に係る情報処理装置においては、前記基準スピーカは前方左スピーカと前方右スピーカであり、前記基準位置は前記前方左スピーカと前記前方右スピーカの中点であることが考えられる。
基準スピーカとして前方左スピーカと前方右スピーカを用いることで、前方左スピーカと前方右スピーカの中点を基準に左右方向におけるユーザ聴取位置を推定する。
上記した本技術に係る情報処理装置においては、前記基準スピーカは前方中央スピーカであり、前記基準位置は前記前方中央スピーカが配置された位置であることが考えられる。
基準スピーカとして前方中央スピーカを用いることで、ユーザの実際の聴取位置の正面に配置される前方中央スピーカを基準に左右方向におけるユーザ聴取位置を推定する。
上記した本技術に係る情報処理装置においては、前記推定部は前記N台のスピーカの位置情報を用いて前記N台のスピーカの少なくとも前後方向における平均位置を求め、前記基準円の中心を前記平均位置と左右方向に並ぶ位置まで前後方向に移動させることが考えられる。
N台のスピーカの少なくとも前後方向における平均位置を求め、基準円の中心である基準点を平均位置と左右方向に並ぶ位置にまで前後方向に移動させる。これにより、移動後の基準円の中心位置を求める。
上記した本技術に係る情報処理装置においては、前記配置部は、前記配置円の半径が所定の長さより大きく且つ前記配置円の円周上に配置された前記仮想スピーカが何れの前記スピーカより後方にある場合に、前記配置円の半径を前記所定の長さの半径に設定して、仮想スピーカ配置を再設定することが考えられる。
配置円の円周上に仮想スピーカ配置を設定した後に、当該配置円の半径を所定の長さの半径に設定して、所定の長さの半径を有する新たな配置円に仮想スピーカ配置を再設定する。
上記した本技術に係る情報処理装置においては、前記N台のスピーカが前後方向において所定の範囲内に位置している場合に、前記推定部は基準スピーカの位置情報と前記N台のスピーカの前後方向における平均位置の位置情報を用いて前記ユーザ聴取位置を推定し、前記配置部は前記配置円の半径を前記所定の長さに設定することが考えられる。
N台のスピーカが前後方向における所定の範囲内に位置している場合に、基準スピーカの位置情報とN台のスピーカの前後方向における平均位置の位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定し、そのように推定されたユーザ聴取位置を中心に所定の半径の配置円を設定する。
本技術に係る情報処理方法は、情報処理装置が、3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定し、前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する。情報処理装置は、前記N台のスピーカのうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円を求める処理と、前記N台のスピーカの位置情報を基に前記基準円の中心を移動する処理とを行い、移動後の前記基準円の中心を前記ユーザ聴取位置と推定する。
情報処理装置において情報処理装置を備え、以上の手順の処理を実行するようにする。
本技術に係るプログラムは、このような処理を情報処理装置に実行させるプログラムである。これにより本技術の情報処理方法を、情報処理装置を備えた情報処理装置において実現する。
本技術によれば、ユーザに負担をかけることなくユーザ聴取位置を推定し、スピーカの配置状況に関わらず、聴取に好適な音響再生環境を形成することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の実施の形態のスピーカシステムの配置例の説明図である。 実施の形態のスピーカシステムの機器構成の説明図である。 実施の形態のスピーカシステムで用いられるリモートコントローラの説明図である。 実施の形態の情報処理装置及びスピーカの内部構成のブロック図である。 実施の形態の情報処理装置の機能構成の説明図である。 実施の形態のチャネル設定手順の説明図である。 実施の形態のチャネル設定手順の説明図である。 実施の形態のチャネル設定手順の説明図である。 実施の形態のチャネル設定手順及び仮想スピーカ設定の説明図である。 実施の形態のユーザ聴取位置推定と仮想スピーカ配置設定手順の説明図である。 実施の形態のユーザ聴取位置推定と仮想スピーカ配置設定手順の説明図である。 実施の形態のユーザ聴取位置推定と仮想スピーカ配置設定手順の説明図である。 実施の形態のユーザ聴取位置推定と仮想スピーカ配置設定手順の説明図である。 実施の形態のユーザ聴取位置推定と仮想スピーカ配置設定手順の説明図である。 実施の形態の移動処理の他の例の説明図である。 実施の形態の例外処理の説明図である。 実施の形態の例外処理の説明図である。 実施の形態の例外処理の説明図である。 実施の形態の別の例外処理の説明図である。 実施の形態の処理のフローチャートである。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.スピーカシステム構成>
<2.スピーカの位置情報取得とチャネル設定>
<3.ユーザ聴取位置の推定と仮想スピーカ配置の設定>
<4.処理例>
<5.まとめ及び変形例>
<1.スピーカシステム構成>
実施の形態では、3台以上のスピーカを接続可能なサラウンド音響システムを想定し、ユーザ聴取位置の推定と仮想スピーカ配置の設定を行う。
以下では、図1のように、4台のスピーカ3(3A、3B、3C、3D)を用いるサラウンド音響システムを例にして説明していく。
なお、4台のスピーカを総称する場合や特に区別しない場合は「スピーカ3」と表記する。またスピーカ個体を指す場合は、「スピーカ3A」~「スピーカ3D」と表記する。
スピーカ3のチャネルとしては、4チャネルを想定し、それぞれフロントLチャネル、フロントRチャネル、サラウンドLチャネル、サラウンドRチャネルとする。それぞれ「FLチャネル」「FRチャネル」「SLチャネル」「SRチャネル」と呼ぶ。
もちろん4チャネルとするのは説明上の一例で、5チャネル、5.1チャネル、7チャネル、7.1チャネルなどの場合も考えられる。
各スピーカの設定されたチャネルを区別するためには、左前のフロントLチャネルのスピーカを「FLスピーカ」、右前のフロントRチャネルのスピーカを「FRスピーカ」、左後のサラウンドLチャネルのスピーカを「SLスピーカ」、右後のサラウンドRチャネルのスピーカを「SRスピーカ」と表記する。
例えばスピーカ3Aが、フロントLチャネルに設定された場合は「FLスピーカ3A」というように表記する場合もある。
図1は、例えばリビングルームでのサラウンド音響システムの配置例を示している。
実施の形態のサラウンド音響システムは、情報処理装置1とスピーカ3A、3B、3C、3Dを有するスピーカシステムとして構成される。また当該スピーカシステムはリモートコントローラ5を備える場合もある。
そして当該スピーカシステムは、例えばテレビジョン受像器等としてのモニタ装置9で表示する映像コンテンツの音響再生に用いられたり、或いはモニタ装置9で映像表示を行わない場合でも、音楽や環境音等のオーディオ再生に用いられる。
ユーザの正面側となる位置、例えばソファー8の正面にモニタ装置9が配置される。そしてこの例ではモニタ装置9の近傍に情報処理装置1が配置されている。通常、ユーザがモニタ装置9に向く方向が前方となる。
モニタ装置9の左側にFLスピーカ3A、右側にFRスピーカ3Bが配置されている。
またソファー8の後方左側にSLスピーカ3D、後方右側にSRスピーカ3Cが配置されている。
以上の配置は、モニタ装置9と4チャネルスピーカシステムの典型的な配置例である。もちろんユーザの好み、家具の配置、部屋の広さ、部屋の形状などにより、実際の配置は千差万別であるが、基本的には、スピーカ3A、3B、3C、3Dが、FLチャネル、FRチャネル、SLチャネル、SRチャネルとして適した位置に配置されることが望ましい。
図2に実施の形態のスピーカシステムの構成例を示す。
スピーカシステムは、親機としての情報処理装置1と、子機としてのスピーカ3A、3B、3C、3Dが通信可能とされている。
なお、情報処理装置1と各スピーカ3の間は、例えばワイファイ(Wi-Fi:登録商標)やブルートゥース(Bluetooth:登録商標)等の通信方式による無線通信が行われるものでも良いし、有線接続されて、例えばLAN(Local Area Network)通信、USB(Universal Serial Bus)通信等が行われるものでも良い。もちろんオーディオ線や制御線を含む専用線で接続されても良い。
情報処理装置1とスピーカ3の間は、これらの無線又は有線通信により、音声信号(デジタル音声信号又はアナログ音声信号)や、制御データ、通知データ等の伝送が行われる。また、各スピーカ3A、3B、3C、3Dは例えば情報処理装置1を介して時刻同期がとられる。
各スピーカ3A、3B、3C、3D同士は、互いに通信可能としてもよいし、特に通信を行わない構成も考えられる。
スピーカ3A、3B、3C、3Dは、情報処理装置1によってチャネル設定(チャネルアサイン)される。
スピーカ3A、3B、3C、3Dは、例えば識別子としての個々のスピーカIDを有するが、基本的には同一の構成を備え、或るチャネルに対しての専用装置とされているわけではない。例えばスピーカ3Aは、FLスピーカ、FRスピーカ、SLスピーカ、SRスピーカのいずれとしてでも使用することができる。他のスピーカ3B、3C、3Dも同様である。
従ってユーザは、各スピーカ3A、3B、3C、3Dの区別を意識せずに、例えば図1のように、自分の周囲となる位置に配置すればよい。
各スピーカ3は、情報処理装置1によってチャネルアサインされることにより、それぞれ情報処理装置1からみてチャネルが確定される。
情報処理装置1は、音源装置2からの音声信号を入力し、必要な信号処理を行い、各チャネルに振り分けた音声信号を、それぞれ割り当てたスピーカ3に送信する。各スピーカ3は、それぞれ情報処理装置1から該当のチャネルの音声信号を受信し、音声出力を行う。これにより4チャネルサラウンド音響出力が行われる。
図2に示す音源装置2は、例えばモニタ装置9であったり、図示しない再生装置(オーディオプレーヤ)等であったりする。
音源装置2は、L、Rステレオチャネルの音声信号(デジタル音声信号又はアナログ音声信号)や、多チャネルサラウンド対応の音声信号を情報処理装置1に供給する。
情報処理装置1は、設置されたスピーカ3に対応したチャネルの音声信号の振り分けや生成を行って、この例の場合は、FLチャネル、FRチャネル、SLチャネル、SRチャネルの音声信号を生成し、各スピーカ3A、3B、3C、3Dに送信することになる。
各スピーカ3はスピーカユニット32を備え、送信されてきた音声信号によりスピーカユニット32が駆動されて音声出力を行う。
なお各スピーカ3は、後述するチャネル設定に用いることができるマイクロホン33を備えている。
図3はリモートコントローラ5の例として、リモートコントローラ5A、5Bを示している。リモートコントローラ5A、5Bは、例えば赤外線や電波により、情報処理装置1にユーザの操作情報を送信する。
図4により、情報処理装置1とスピーカ3の内部構成を説明する。なお、以下では情報処理装置1とスピーカ3の間は無線通信が行われるものとして説明していく。
無線通信においては、子機である各スピーカ3は、自己のスピーカに与えられたスレーブアドレスにより、自己宛の通信を識別することができる。
また各スピーカ3は送信情報に自己の識別子(スピーカID)を含むようにすることで、情報処理装置1は、各スピーカ3からの通信を、どのスピーカからの通信であるか識別できる。
情報処理装置1はCPU(Central Processing Unit)11、出力信号形成部12、RF(Radio Frequency)モジュール13、受信部14を有する。
出力信号形成部12は、各スピーカ3に対して出力する音声信号に関する処理を行う。例えば出力信号形成部12はCPU11と連携して、各チャネルの音声信号の振り分け又はチャネル音声信号の生成処理や、後述する仮想スピーカ出力のための各スピーカへの音声信号の生成処理、例えばチャネルミキシング、定位調整、遅延等を含む信号処理を行う。また出力信号形成部12は、各チャネルの音声信号について増幅処理、音質処理、イコライジング、帯域フィルタ処理等も行う。
また出力信号形成部12は、チャネル設定の際に用いるテストトーンとしての音声信号を発生する処理を行う場合もある。
RFモジュール13は、各スピーカ3に対する音声信号や制御信号の送信や、各スピーカ3からの信号の受信を行う。
このためRFモジュール13は、CPU11から供給された送信すべき音声信号や制御信号の無線送信用のエンコード処理や送信処理を行う。またRFモジュール13は、スピーカ3から送信されてきた信号の受信処理及び受信データのデコード処理、CPU11への転送等を行う。
受信部14は、リモートコントローラ5からの操作信号を受信し、受信した操作信号を復調/デコードしてCPU11に操作情報を伝える。
CPU11は音源装置2から供給された音声信号に対する演算処理や、チャネル設定処理、仮想スピーカに関する処理等を行う。
本実施の形態の場合、CPU11には、実装されたプログラム(ソフトウエア)により図5に示す機能が設けられ、これら機能としての演算処理が行われる。すなわちCPU11は、相対位置認識部11a、チャネル設定部11b、仮想スピーカ設定部11c、チャネル信号処理部11dとしての機能を備える。
相対位置認識部11aとチャネル設定部11bは、各スピーカ3のチャネル設定のための処理を行う。
相対位置認識部11aは、設置されたN台(本例では4台)のスピーカ3のうちの2台から、ユーザによる指定操作があったことの通知を受信して2台の配置基準スピーカを認識する処理を行う。また相対位置認識部11aは、各スピーカ3間の距離情報を取得する処理を行う。さらに相対位置認識部11aは、2台の配置基準スピーカ及び各スピーカ間の距離情報を用いてN台(4台)のスピーカ3の相対位置関係を認識する処理を行う。
チャネル設定部11bは、相対位置認識部11aが認識した相対位置関係に基づいて、各スピーカ3のチャネルを自動設定する処理を行う。
仮想スピーカ設定部11cは、相対位置認識部11aが認識した相対位置関係及びチャネル設定部11bによるチャネル設定に基づいて、仮想スピーカ配置を設定する処理を行う。仮想スピーカとは、実際のスピーカ3の配置とは異なる位置に仮想的に配置されたスピーカである。仮想スピーカ設定部11cにより仮想スピーカを設定するということは、各スピーカ3に対する音声信号に所定の処理を加え、実際のスピーカ3の配置とは異なる位置、定位状態での音響出力を行うということである。
仮想スピーカ設定部11cは、ユーザ聴取位置を推定する推定部110と、ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する配置部111としての機能を備え、推定したユーザ聴取位置に基づいて仮想スピーカ配置を設定する。仮想スピーカ設定部11cとしての各機能による具体的処理については、後述する。
チャネル信号処理部11dは、出力信号形成部12での信号処理と連携して、入力された音声信号について、N台の各スピーカ3に供給するNチャネルの音声信号を生成し、RFモジュール13に転送する処理を行う。
またチャネル信号処理部11dは、仮想スピーカ設定部11cにより仮想スピーカ配置の設定が行われた場合、各スピーカ3のそれぞれに対する送信信号として、仮想スピーカを実現する定位状態となるように処理したNチャネルの音声信号を生成する処理を、出力信号形成部12と連携して行う。
図4に戻ってスピーカ3の構成を説明する。
スピーカ3は、CPU31、スピーカユニット32、マイクロホン33、タッチセンサ34、RFモジュール35、増幅器36、マイク入力部37を有する。
CPU31は通信処理やスピーカ内部の制御を行う。
RFモジュール35は情報処理装置1のRFモジュール13との間で無線通信を行うモジュールである。RFモジュール35は、情報処理装置1から送信されてくる音声信号や制御信号の受信及びデコード処理を行い、それらのデコードした信号をCPU31に転送する。
またRFモジュール35はCPU31から転送された制御信号や通知信号を無線送信用にエンコードし、情報処理装置1に対して送信する処理も行う。
CPU31は、情報処理装置1から送信されてきた音声信号を増幅器36に供給する。
増幅器36は、CPU31から転送されてきた例えばデジタルデータとしての音声信号をアナログ信号に変換し、増幅してスピーカユニット32に出力する。これによりスピーカユニット32から音響出力が実行される。
なおスピーカユニット32がデジタル音声データにより直接駆動されるものである場合は、増幅器36はデジタル音声信号を出力すればよい。
マイクロホン33によっては外部の音声が集音される。マイクロホン33で得られた音声信号はマイク入力部37で増幅され、例えばデジタル音声データに変換されてCPU31に供給される。
CPU31は、例えば内部RAM(Random Access Memory)にマイク入力音声信号を時刻情報(タイムスタンプ)とともに音声信号を記憶することができる。或いはCPU31は、後述するテスト音としての特定の音声信号が検出された場合に、音声信号は記憶せずに時刻情報のみを記憶してもよい。
CPU31は、記憶した情報を所定のタイミングで、RFモジュール35に転送し、情報処理装置1に送信させる。
タッチセンサ34は、例えばスピーカ3の筐体の上面や正面など、ユーザが触れやすい位置にタッチパッドなどとして形成された接触検出センサである。
タッチセンサ34によりユーザのタッチ操作が検出され、検出情報がCPU31に送信される。
CPU31は、タッチ操作が行われたことを検知した場合、タッチ操作検知の情報をRFモジュール35によって情報処理装置1に送信させる。
なおタッチセンサ34は、スピーカ3に対するユーザの操作を検出するデバイスの例である。タッチセンサ34に変えて、或いはタッチセンサ34に加えて、撮像装置(カメラ)や操作ボタン、静電容量センサ等、ユーザの操作や挙動を検出できるデバイスを備えても良い。
またタッチ操作に伴う音(接触音)をマイクロホン33で検出するようにすることで、タッチセンサ34等を設けない例も考えられる。
<2.スピーカの位置情報取得とチャネル設定>
以上の構成において実行される本実施の形態のチャネル設定について説明する。
なお、説明の簡単化のため、各スピーカ3は同じ平面上に配置されるものとする。
スピーカシステムのセットアップ時のスピーカ出力チャネルの設定をユーザが手動で行う場合、設定をまちがえてしまうことがある。またチャネル設定作業について理解していなかったり、面倒に思うユーザもいる。このような状態では正しいサラウンド音を再現できない。
本実施の形態では、ユーザがいくつかのスピーカ3にタッチするだけで、全スピーカ3の出力チャネルを正しく設定できるようにする。
図6~図9により、チャネル設定の手順を説明する。
図6Aは例えば図1で説明したように情報処理装置1と4台のスピーカ3A、3B、3C、3Dが設置された状態を示している。
本実施の形態のスピーカシステムは、各スピーカ3のチャネル設定が予め決められていないため、ユーザはチャネル設定を気にせずに各スピーカ3A、3B、3C、3Dを任意の位置に設置する。当然、各スピーカ3については、まだチャネル設定されていない状態である。
この状態で、親機である情報処理装置1と各スピーカ3の電源を入れると、図示するように情報処理装置1と各スピーカ3間が例えばWiFiなどにより無線通信接続され、これにより初期セットアップが開始される。
初期セットアップが始まると、ユーザは本スピーカシステムのガイダンスに従って、図6Bに実線H1で示すように、モニタ装置9の左側に置いたスピーカ3Aにタッチし、続いて破線H2で示すようにモニタ装置9の右側に置いたスピーカ3Bにタッチする。
例えばスピーカシステムはガイダンスとして、「正面に向かって左側のスピーカにタッチしてください」等のガイド音声を流してもよいし、当該メッセージをモニタ装置9に表示してもよい。
ユーザはこれに応じて、前方(矢印DRU)に向かって左のスピーカ3Aのタッチセンサ34にタッチする操作を行う。通常、ユーザがモニタ装置9に向く方向が前方となる。
ユーザが例えばスピーカ3Aのタッチセンサ34にタッチする操作を行ったことを検知したら、続いてスピーカシステムは「正面に向かって右側のスピーカにタッチしてください」という内容のガイダンスを行う。
ユーザはこれに応じて、続いてスピーカ3Bのタッチセンサ34にタッチする操作を行う。
なお、モニタ装置9を用いないユーザも想定される。そのようなユーザは、自分が普段聴取する位置と方向に合わせて、前方左、前方右のスピーカに順にタッチするようにすればよい。
以上のようにユーザが順に2台のスピーカ3A、3Bにタッチしたら、スピーカシステムは、このスピーカ3A、3Bを、FLスピーカ、FRスピーカとして設定する。図7Aには、スピーカ3A、3BがFLスピーカ、FRスピーカとされた状態を示している。
ここまで、スピーカシステムはFLスピーカ3A、FRスピーカ3Bを特定するとともに、ユーザの聴取時の向きを、設定したFLスピーカ3A、FRスピーカ3Bに対する相対的な位置関係として推測することができる。
続いてスピーカシステムは、各スピーカ3間の距離を自動測定する。親機である情報処理装置1と各スピーカ3の間は、PTP(Precision Time Protocol)方式などを用いて時刻同期しておくものとする。
スピーカ3間の距離測定は、1つのスピーカ3で再生したテスト音を他のスピーカ3で検出し、到達時間を計測することで行う。
例えば図7Aに示すように、FLスピーカ3Aのスピーカユニット32で再生するテスト音を、FRスピーカ3B、スピーカ3C、3Dに搭載したマイクロホン33によってそれぞれ収音してタイムスタンプ(時刻情報)とともに記憶する。
この場合、再生側のスピーカ3Aの再生時刻情報と、他のスピーカ3B、3C、3Dのそれぞれの記憶した時刻情報の差分から、破線で示すスピーカ3A-3B間、スピーカ3A-3C間、スピーカ3A-3D間の各距離が測定できることになる。
テスト音は、例えば所定周波数の電子音などとして一瞬だけ出力すれば良い。もちろん1秒間、数秒間など継続した音でもよい。いずれにしても、到達時間が計測できる音であれば良い。
このような動作を、再生するスピーカ3を変更して行っていく。
即ち図7Aのようにスピーカ3Aでテスト音の再生、スピーカ3B、3C、3Dでテスト音及び時刻情報の記憶を行ったら、続いて図7Bのようにスピーカ3Bのスピーカユニット32でテスト音の再生を行い、スピーカ3A、3C、3Dのマイクロホン33でテスト音を収音し、テスト音及び時刻情報の記憶を行う。これにより破線で示すスピーカ3B-3A間、スピーカ3B-3C間、スピーカ3B-3D間の各距離を測定する。
さらに図示しないが、続いてスピーカ3Cでテスト音の再生、スピーカ3A、3B、3Dでテスト音及び時刻情報の記憶を行う。これによりスピーカ3C-3A間、スピーカ3C-3B間、スピーカ3C-3D間の各距離を測定する。
また続いてスピーカ3Dでテスト音の再生、スピーカ3A、3B、3Cでテスト音及び時刻情報の記憶を行う。これによりスピーカ3D-3A間、スピーカ3D-3B間、スピーカ3D-3C間の各距離を測定する。
以上により、全てのスピーカ3の組み合わせの間での距離を計測できる。
なお、上記のようにテスト音の再生/記憶を行うと、1つの組み合わせにおいて、2回、時刻差分(距離)が計測できることになる。2回の平均値をとることで、測定誤差を低減することが望ましい。
また、より初期セットアップの効率化をはかる場合は、全ての組み合わせでの測定が完了した時点でテスト音再生/記憶の処理を終えても良い。例えば上記例の場合、スピーカ3Dからのテスト音再生は省略してもよい。さらにこの場合、すでに再生を行ったスピーカ3は、記憶処理を行わなくてもよい。例えばスピーカ3Aは、自己の再生終了後に各スピーカ3B、3C、3Dとの間の距離が測定できるため、スピーカ3B、3Cからのテスト音再生時に記憶を行わなくてもよいし、同様にスピーカ3Bは、スピーカ3Cからのテスト音再生時に記憶を行わなくてもよい。
全スピーカ3間の距離を測定し終えると、各スピーカ3の位置関係が決定される。
即ち情報処理装置1は、各スピーカ3間の距離から、図8A又は図8Bのいずれかの配置状態であることが把握できる。図8Aと図8Bは各スピーカ3間の距離が同じとなる鏡像の関係にある配置である。
そしてすでにFLスピーカ3AとFRスピーカ3Bが特定されているため、スピーカ3A、3Bが前方側であり、従って情報処理装置1は、図8Aが実際の配置状態であると特定できる。
つまりFLスピーカ3AとFRスピーカ3Bに対して残りのスピーカ3はユーザの後方に位置すると仮定することで、図8Bのスピーカ配置の可能性を排除できる。
情報処理装置1は、このように定まった各スピーカ3同士の相対位置関係(図8A)と、推定したユーザ向きから、残りの全てのスピーカのチャネル(SL,SR)を自動設定する。
つまり図9Aに示すように、スピーカ3CをSRチャネル、スピーカ3DをSLチャネルに自動設定する。
以上で情報処理装置1はFLスピーカ3A、FRスピーカ3B、SRスピーカ3C、SLスピーカ3Dとの設定ができたことになる。つまり任意に配置された4台のスピーカ3について、それぞれ配置位置に応じて、FLチャネル、FRチャネル、SLチャネル、SRチャネルを割り当てたことになる。
さらに情報処理装置1は、各スピーカ3同士の相対位置関係(図8A)を基に各スピーカ3の位置情報を生成する。各スピーカ3の位置情報は、例えばFLチャネルが割り当てられたスピーカ3Aを原点(0,0)とする座標平面上の座標値として表される。
なお、上記に示した手順はチャネル設定を行うための手順の一例であり、各スピーカ3のチャネル設定と位置情報取得が行われる限りにおいて、上記の手順に限られない。
また、例えば米国特許第9749769号明細書に記載のように任意の位置に仮想スピーカを生成し、その位置からあたかも音が聞こえてくるかのようにする技術がある。
このような技術を用いることで、図9Bに示すように、実物のスピーカ3A、3B、3C、3Dとは異なる位置に仮想スピーカ4(4A、4B、4C、4D)を生成し、生成した仮想スピーカ4A、4B、4C、4Dに対してチャネルを割り振ることが出来る。
またより単純には、各チャネル音声信号のミキシング比率による定位制御や、仮想スピーカ4と実物のスピーカ3の位置の差分に応じた遅延時間設定によっても、実際にはスピーカ3A、3B、3C、3Dから音を出しているのに、仮想スピーカ4A、4B、4C、4Dの位置から聞こえてくるような音響空間を作ることができる。
このような仮想スピーカ設定を行うと、サラウンド音響システムとしては必ずしも適切なスピーカ配置がなされていない場合(或いは部屋の事情により適切な配置ができない場合)でも、よりサラウンド音響環境を実現できる。
このため、初期セットアップの際に上述のようにスピーカ3のチャネル設定を行ったら、続けて仮想スピーカ設定も行うようにしてもよい。

<3.ユーザ聴取位置の推定と仮想スピーカ配置の設定>
続けて、以上の構成において実行される本実施の形態のユーザ聴取位置の推定及び仮想スピーカ配置の設定について説明する。
本実施の形態では、スピーカ3の位置情報を用いてユーザ聴取位置が推定され、推定されたユーザ聴取位置に基づいて仮想スピーカ配置が設定される。既に配置されたスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定することで、ユーザに手間をかけることなく聴取位置に対して適切な仮想スピーカ配置が設定されるようにする。
図10~図14により、ユーザ聴取位置の推定及び仮想スピーカ配置の設定の手順を説明する。
上述したように、本実施の形態では、各スピーカ3の位置は座標平面上の座標で示され、各スピーカ3の位置情報は複数のスピーカ3の相対位置関係から算出された座標値として表される。
図10は、図6乃至図9Aで説明した手順などによってチャネル設定が行われたスピーカ3A、3B、3C、3Dの位置を座標平面上で表したものである。図10及び以降の説明に用いる座標平面においては、スピーカ3Aが原点(0,0)に設定され、FLスピーカ3AとFRスピーカ3Bを通る直線がX軸となり、原点を通りX軸に直交する直線がY軸となる。FLスピーカ3AとFRスピーカ3Bの並び方向(X軸方向)がユーザにおける左右方向となる。
上述した各スピーカ3の位置情報取得及びチャネル設定が完了すると、図10に示すように、情報処理装置1は各スピーカ3の位置情報に基づいてFLスピーカ3AとFRスピーカ3Bを基準スピーカとして認識する。基準スピーカであるFLスピーカ3AとFRスピーカ3Bの中点Mを基準位置に定め、中点Mから最も遠くに位置されたSRスピーカ3Cを最遠スピーカとして認識する。
なお、基準スピーカとして選択しうるスピーカは、FLスピーカとFRスピーカに限られない。例えば、センタースピーカを備えたスピーカシステムについては、センタースピーカを基準スピーカとして認識し、センタースピーカの位置を基準位置と定めてもよい。センタースピーカが配置される場合には、センタースピーカの正面でユーザが聴取を行う可能性が高いため、センタースピーカを基準スピーカ並びに基準位置とすることで、ユーザ聴取位置の推定にあたって有用な基準位置を求めることができる。また、ユーザが聴取を行うモニタ装置9の下に配置されるスピーカーがある場合には、当該スピーカを基準スピーカとして認識し、当該スピーカの位置を基準位置として定めてもよい。
続いて情報処理装置1は、図11に示すように、基準スピーカであるFLスピーカ3AとFRスピーカ3Bと、最遠スピーカであるSRスピーカ3Cの三点を通る基準円C1を求める。このとき、基準円C1の中心である基準点P1と基準円C1の半径R1を求める。すなわち、基準点P1の位置情報(座標値)と半径R1の長さを算出する。
基準円C1を求めた情報処理装置1は、図12に示すように、基準円C1を所定の定数倍拡大した拡大円C2を求める。すなわち、情報処理装置1は基準円C1の半径R1を所定の定数倍拡大した長さの半径R2を算出する。そして基準点P1を中心とした半径R2の拡大円C2を求める。
図12に示す例においては、所定の定数倍は1.6倍であり、拡大円C2の半径R2は基準円C1の半径R1を1.6倍に拡大した長さにされている。なお、所定の定数倍は1.6倍に限られず、1.0を超える任意の定数倍をスピーカの出力やスピーカシステムの配置環境に応じて選択することができる。
拡大円C2を求めた情報処理装置1は、図12に示すように、拡大円C2の円周上に仮想スピーカ配置を設定する。
仮想スピーカ配置としては、例えば、ITU(International Telecommunication Union)勧告が定める5チャネルの配置パターンに応じて、円周上の所定の角度に各仮想スピーカ4が配置されるように仮想的な位置(座標値)を設定する。なお、仮想スピーカ配置は5チャネルに限られず、例えば7チャネルなどそのほかの多チャネルに対応する仮想スピーカ配置が設定されてもよい。また、ITU勧告の定めるパターン以外の基準で仮想スピーカ配置が設定されてもよい。
続けて情報処理装置1は、図13に示すように、各スピーカ3の位置情報を用いて全てのスピーカ3の平均位置P2を求める。
平均位置P2の位置情報は、例えば、スピーカ3A、3B、3C、3Dの座標から算出された平均座標として表される。平均位置P2の位置情報としては、X軸方向(左右方向)とY軸方向(前後方向)におけるそれぞれの平均座標、すなわちX座標とY座標の双方を算出してもよいが、少なくともY軸方向の平均座標(Y座標)を算出する。
平均位置P2を求めた情報処理装置1は、図14に示すように、平均位置P2の位置情報を基に基準点P1をY軸方向に移動させた地点に移動点P3を求め、移動点P3をユーザ聴取位置Urに推定する。そして、ユーザ聴取位置Ur(移動点P3)を中心に拡大円C2と同じ半径R2の配置円C3を求め、配置円C3の円周上に仮想スピーカ配置を設定する。すなわち、見かけ上、拡大円C2及び拡大円C2の円周上の仮想スピーカ配置をY軸方向に移動させる。
このとき情報処理装置1は、基準点P1を平均位置P2とX軸方向に並ぶ位置にまでY軸方向に移動させた位置に移動点P3を求めている。つまり、移動点P3は、X座標が基準点P1のX座標に等しく、Y座標が平均位置P2のY座標に等しい。
図14で示したように平均位置P2を基に基準点P1を移動すると、基準円C1の基準点P1が実際のユーザ聴取位置からずれていた場合においても、より適切な位置をユーザ聴取位置Urとして推定することができる。
例えば、図15が示すように、最遠スピーカであるスピーカ3Xが基準スピーカであるスピーカ3A、3Bより前方に位置していた場合、基準円C1の中心である基準点P1が実際のユーザ聴取位置より前方に設定されることがある。従って、基準点P1をユーザ聴取位置Urとみなすと、実際のユーザ聴取位置からずれたユーザ聴取位置Urを中心とする配置円C3上に仮想スピーカ配置が設定される虞がある。
そこで、全てのスピーカ3の位置情報を用いて平均位置P2を求め、移動後の基準点P1(移動点P3)が平均位置P2とX軸方向に並ぶように基準点P1を移動させることで、実際のユーザの聴取位置にそぐう、より相応しいユーザ聴取位置Urと配置円C3を求めることができる。
以上により、ユーザ聴取位置Urが推定され、ユーザ聴取位置Urを中心とした配置円C3の円周上に仮想スピーカ配置が設定される。
なお、上記の手順によってユーザ聴取位置Urの推定と仮想スピーカ配置を行うことが考えられるが、スピーカ3、仮想スピーカ4の配置状況等によっては、以下に説明する例外処理を行ってもよい。
例えば、配置円C3の半径R2が所定の長さの参照半径R3より大きいときには、仮想スピーカ配置の再設定を行ってもよい。
図16は、配置円C3の半径R2が参照半径R3より大きい場合を示している。さらに、全ての仮想スピーカ4のうち最も後方に位置された仮想スピーカ4Xが全てのスピーカ3のうち最も後方に位置されたスピーカ3Yよりも後方に位置している。すなわち、仮想スピーカ4XのY座標がスピーカ3YのY座標より小さい。このような配置状況にあっては、最も後方に位置された仮想スピーカ4Xの出力が実物のスピーカ3によって適切に表現されない可能性がある。
そこで、配置円C3の半径R2が参照半径R3より大きく、最も後方に位置される仮想スピーカ4Xが全てのスピーカ3のうち最も後方に位置されたスピーカ3Yよりも後方に位置する場合、つまり仮想スピーカ4XのY座標がスピーカ3YのY座標より小さい場合には、図17が示すように、当該配置円C3の半径を所定の長さの参照半径R3に設定しなおして、参照半径R3の新たな配置円の円周上に仮想スピーカ配置を再設定する。ここでは、このような参照半径R3の新たな配置円を参照円C4と呼ぶ。すなわち、情報処理装置1は例外処理として、ユーザ聴取位置Urを中心とした参照半径R3の参照円C4を求め、参照円C4の円周上に仮想スピーカ配置を再設定している。
参照半径R3の新たな配置円(参照円C4)の円周上に仮想スピーカ配置を再設定することで、最も後方に位置された仮想スピーカ4の出力を適切に表現することができるようになる。従って、聴取に好適な音響再生環境を形成することができる。
なお、所定の長さの参照半径R3は、スピーカシステムが使用される環境やスピーカ3の出力に応じて任意の大きさに設定することができる。これにより、スピーカシステムの使用状況に応じた適切な大きさの参照円C4を設定することができる。
なお、図18の配置例が示すように、配置円C3の半径R2が参照半径3Rより大きくとも、最も後方に位置された仮想スピーカ4Xが全てのスピーカ3のうち最も後方に位置されたスピーカ3Yより前方に位置されている場合がある。つまり仮想スピーカ4XのY座標がスピーカ3YのY座標より大きい場合がある。
このような場合には仮想スピーカ4Xの出力をスピーカ3によって適切に表現することができるため、上記に示した再設定を必ずしも行う必要はない。
また、図19が示すように、スピーカシステムの全てのスピーカ3がY軸方向(前後方向)において略同軸上に位置している場合がある。このようなスピーカ配置にあっては、上記の手順で求められる基準円C1並びに配置円C3(拡大円C2)の大きさ(半径)が大きくなる。しかし配置円C3の円周上に設定された仮想スピーカ配置によって得られる音場が広くなりすぎると、聴取に好適な音響再生環境を形成できない可能性がある。
そこで、スピーカシステムの全てのスピーカ3がY軸方向において所定の範囲内、例えば10cmの範囲内に位置している場合には、情報処理装置1は、複数のスピーカ3の位置情報を基に中心位置P4を求め、中心位置P4をユーザ聴取位置Urに推定する。さらに、ユーザ聴取位置Urを中心に所定の長さの参照半径R3を半径とする配置円(参照円C4)を求め、参照円C4の円周上に仮想スピーカ配置を設定することが考えられる。
例えば、図19は、4台のスピーカ3A、3B、3C、3DがX軸方向に一直線状に並び、同じY座標を持つ状態を表している。このとき、情報処理装置1は、基準スピーカとしてのFLスピーカ3AとFRスピーカ3Bの位置情報を用いてその中点のX座標を算出し、当該X座標を中心位置P4のX座標として求める。さらに、スピーカ3A、3B、3C、3Dの位置情報を用いて、全てのスピーカ3のY軸方向における平均位置のY座標を算出し、当該Y座標を中心位置P4のY座標として求める。このようにして求められた中心位置P4をユーザ聴取位置Urに推定し、ユーザ聴取位置Urを中心とする参照半径R3の参照円C4を求める。続けて、参照円C4の円周上に仮想スピーカ配置を設定する。
これにより、所定の長さの参照半径R3の配置円(参照円C4)の円周上に仮想スピーカ配置を設定して、適度な広さの音場を得ることができる。
<4.処理例>
上記のユーザ聴取位置の推定と仮想スピーカ配置の設定を実現するための情報処理装置1の処理を図20で説明する。情報処理装置1の処理は、CPU11における主に仮想スピーカ設定部11cにおける推定部110と配置部111の機能により実行される処理となる。
また、図20は、情報処理装置1によって各スピーカ3の位置情報が取得され、各スピーカ3にチャネルが割り当てられた時点からの処理を示している。
情報処理装置1のCPU11は、ステップS100でスピーカシステムの全てのスピーカ3がY軸方向(前後方向)において所定の範囲内に位置しているか否かを判定する。
全てのスピーカ3がY軸方向において所定の範囲内に位置していると判定した場合、CPU11はステップS110に進み、スピーカ3の位置情報を用いて中心位置P4を求める。すなわち、基準スピーカであるFLスピーカ3AとFRスピーカ3Bの位置情報を用いて、FLスピーカ3AとFRスピーカ3Bの中点のX座標を算出する。さらに、全てのスピーカ3の位置情報を用いて少なくとも前後方向における全てのスピーカ3の平均位置のY座標を算出する。このように算出したX座標とY座標を中心位置P4の座標値に定めたうえで、中心位置P4をユーザ聴取位置Urに推定する(図19参照)。ステップS110の処理を終えたCPU11は、後述するステップS111の処理に進む。
また、ステップS100で全てのスピーカ3がY軸方向において所定の範囲内に位置していないと判定した場合、CPU11はステップS101の処理に進む。
ステップS101でCPU11は、全てのスピーカ3のうちの基準スピーカ(スピーカ3AとFRスピーカ3B)と、基準スピーカに応じて決められる基準位置(中点M)から最も遠くに位置された最遠スピーカ(スピーカ3C)を認識する(図10参照)。
そしてステップS102でCPU11は、基準スピーカと最遠スピーカを通る基準円C1を求める(図11参照)。このとき、基準円C1の中心である基準点P1の位置情報(座標値)と半径R1が算出される。
ステップS103でCPU11は、基準円C1を所定の定数倍拡大する(図12参照)。すなわち、半径R1を所定の定数倍拡大して半径R2を算出する。このとき、基準点P1中心とする半径R2の円である拡大円C2が求められる。
続けてステップS104で、CPU11は、拡大円C2の円周上に仮想スピーカ配置を設定する(図12参照)。仮想スピーカ配置としては、例えば、ITU勧告に基づく5チャネルのスピーカ配置パターンに応じて、拡大円C2の円周上に配置されるように各仮想スピーカ4の位置情報(座標値)を求める。
ステップS105でCPU11は、各スピーカ3の位置情報を用いて全てのスピーカ3の平均位置P2を求める(図13参照)。すなわち、各スピーカ3の座標を基に全てのスピーカ3の平均座標を算出して、その値を平均位置P2の座標値に定める。
なお、平均位置P2としては、全てのスピーカ3の少なくとも前後方向における平均位置の位置情報(Y座標)が求められていればよい。
続けてステップS106でCPU11は、基準点P1の位置情報と平均位置P2の位置情報を比較して移動量を算出する。ここでいう移動量とは、基準点P1と平均位置P2のY軸方向(前後方向)における差異であり、例えば、基準点P1のY座標の値と平均位置P2のY座標の値の差異として表すことができる。
ステップS107でCPU11は、移動量に応じて拡大円C2を前後方向に移動させる移動処理を行う(図14参照)。すなわち、拡大円C2の中心である基準点P1を移動量に応じて前後方向(Y軸方向)に移動させた位置に移動点P3を求め、移動点P3を中心とした半径R2の配置円C3を求める。
移動点P3は平均位置P2と左右方向(X軸方向)に並ぶように位置されている。移動点P3の位置情報(座標値)は、X座標が基準点P1のX座標に等しく、Y座標が平均位置P2のY座標に等しいものとして算出される。CPU11はこのような移動点P3をユーザ聴取位置Urに推定する。
拡大円C2の移動に伴い、拡大円C2の円周上に設定された仮想スピーカ配置も移動される。すなわち、CPU11はステップS104で設定した仮想スピーカ配置を移動量に応じて前後方向(Y軸方向)に移動させ、配置円C3の円周上に仮想スピーカ配置を設定する。移動後の各仮想スピーカ4の位置情報は、ステップS104で決定された各仮想スピーカ4のX座標と、ステップS104で決定されたY座標を移動量に応じて増減させたY座標によって表される。
ステップS108でCPU11は、配置円C3の半径R2が所定の長さの参照半径R3より大きいか否かを判定する。
配置円C3の半径R2が参照半径R3より大きくないと判定された場合には、CPU11は図17に示された処理を終了する。
ステップS108で配置円C3の半径R2が参照半径R3より大きいと判定された場合には、CPU11はステップS109の処理に進む。
ステップS109においてCPU11は、全てのスピーカ3のうち最も後方にあるスピーカ3Yと全ての仮想スピーカ4のうち最も後方に設定された仮想スピーカ4Xを検出し、スピーカ3Yが仮想スピーカ4Xより後方に位置されているか否かを判定する。すなわち、スピーカ3Yと仮想スピーカ4Xの位置情報を比較して、スピーカ3YのY座標が仮想スピーカ4XのY座標の値より小さいか否かを判定する。
ステップS109でスピーカ3YのY座標が仮想スピーカ4XのY座標より小さいと判定された場合、つまりスピーカ3Yが仮想スピーカ4Xより後方に位置されていると判定された場合、情報処理装置1のCPU11は図17に示された処理を終了する。この場合には、仮想スピーカ配置は配置円C3の円周上に設定される(図18参照)。
ステップS109でスピーカ3YのY座標が仮想スピーカ4XのY座標より小さくないと判定された場合、つまり仮想スピーカ4Yがスピーカ3Yより後方に位置されていると判定された場合、CPU11はステップS111の処理に進む(図16参照)。
ステップS111でCPU11は、ユーザ聴取位置Urを中心とする参照半径R3の参照円C4を求め、参照円C4の円周上に仮想スピーカ配置を設定して図17の処理を終了する(図18、図19参照)。
仮想スピーカ配置としては、例えば、ITU勧告に基づく5チャネルのスピーカ配置パターンに応じて、参照円C4の円周上に配置されるように各仮想スピーカ4の位置情報(座標値)を定める。
以上の処理により、スピーカ3の位置情報を用いてユーザ聴取位置Urが推定され、ユーザ聴取位置Urに基づいて仮想スピーカ配置が設定される。これにより、ユーザの負担なくユーザ聴取位置Urを推定し、ユーザ聴取位置Urからの聴取に好適な音響再生環境を形成することができる。
なお、ステップS108以降の例外処理を行う前までに配置円C3を求めるために必要な情報(ユーザ聴取位置Urと半径R2)が求められる限りにおいて、ステップS101からステップS107に示す処理を上記とは異なる手順で行ってもよい。
例えば、上記の処理例では、ステップS104とステップS107のそれぞれで仮想スピーカ配置の設定を行ったが、ステップS104の仮想スピーカ配置の設定を行わないことも考えられる。この場合には、ステップS107の移動処理で移動点P3と配置円C3を求めた段階にて、はじめて仮想スピーカ配置を設定することになる。
また、上記の処理例では、ステップS103の拡大処理で半径R2を求めてからステップS107で基準点P1を移動させてユーザ聴取位置Urを求めたが、ユーザ聴取位置Urを求めた後に拡大処理を行うことも考えられる。この場合には、例えば、ステップS104の仮想スピーカ配置を行わず、ステップS107にて先ず基準点P1を移動させて移動点P3(ユーザ聴取位置Ur)を求めてから、基準円C1の半径R1を定数倍して半径R2を求めてもよい。
<5.まとめ及び変形例>
実施の形態の情報処理装置1は、仮想スピーカ設定部11cの推定部110の機能により、3台以上であるN台のスピーカ3の位置情報を用いてユーザ聴取位置Urを推定する(図17のS101~107、S110)。また、仮想スピーカ設定部11cの配置部111の機能により、ユーザ聴取位置Urを用いて仮想スピーカ配置を設定する(S107、S111)。
このようなユーザ聴取位置推定処理と仮想スピーカ配置設定処理においては、情報処理装置1は、まず、N台のスピーカ3の位置情報を基にユーザ聴取位置Urを推定することができる。既に配置されたスピーカ3の位置情報を基にユーザ聴取位置が推定されるため、ユーザにとっては何らかの操作等によって自らの聴取位置を情報処理装置1に通知する手間が省かれ負担がない。
また、情報処理装置1は推定したユーザ聴取位置Urに基づいて仮想スピーカ配置の設定を行うことができる。実際にスピーカ3を配置する環境によっては、部屋の大きさや形状、家具の配置等の関係で、スピーカ3を聴取に最適な位置に配置できないことがある。しかし、ユーザ聴取位置Urに基づいて仮想スピーカ配置を設定することによって、そのような使用環境においても聴取に最適な音響再生環境(音場)が形成される。従って、実際のスピーカ配置環境に左右されることなく、聴取に好適な音響再生環境を得ることができる。
実施の形態の情報処理装置1は、配置部111の機能によって、ユーザ聴取位置Urを中心とする配置円を設定し、配置円の円周上に仮想スピーカ4が配置されるように仮想スピーカ配置を設定する(S107、S111)。
これにより、ユーザ聴取位置Urを円心とする配置円(配置円C3、参照円C4)の円周上に仮想スピーカ配置が設定される。推定されたユーザ聴取位置Urを中心に仮想スピーカ配置が設定されるため、聴取に好適な音響再生環境を得ることができる。
実施の形態の情報処理装置1は、推定部110の機能によって、N台のスピーカ3のうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し(S101)、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円C1を求める(S102)処理と、N台のスピーカの位置情報を基に基準円C1の中心(基準点P1)を移動する処理とを行い、移動後の基準円(配置円C3)の中心(移動点P3)をユーザ聴取位置Urと推定する(S107)。
全てのスピーカ3のうち基準スピーカ(3A、3B)と基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカ(3C)を用いて基準円C1を求めることで、できるだけ大きな基準円C1が求められる。できるだけ大きな基準円C1を求めることで、仮想スピーカ配置が設定される配置円C3が小さくなりすぎることを防ぎ、適度な広がりを持つ音響再生環境を形成することができる。
さらに、基準円C1の中心である基準点P1をN台のスピーカ3の位置情報を基に移動させることで、実際のスピーカ3の配置状況を反映したユーザ聴取位置Ur(移動点P3)を推定することができる。これにより、最遠スピーカが他のスピーカから極端に離れて位置に配置されていた場合においても、スピーカシステムにおけるスピーカ3の全体の配置状況を鑑みて、実際のユーザの聴取位置としてより相応しい位置をユーザ聴取位置Urとして推定することができる。
実施の形態の情報処理装置1は、配置部111の機能によって、基準円C1の半径R1を所定の定数倍拡大する処理(S103)を行う。
基準円C1の半径R1を所定の定数倍拡大することで、半径R1を所定の定数倍拡大した半径R2が算出される。これにより、半径R2を持つ配置円C3を求めて配置円C3の円周上に仮想スピーカ配置を設定することができる。従って、実際のスピーカ3の出力やスピーカ3の使用環境に合わせてより適切な音場を形成することができる。
実施の形態では、基準スピーカは前方左スピーカ3Aと前方右スピーカ3Bであり、基準位置は前記前方左スピーカ3Aと前記前方右スピーカ3Bの中点Mであるとした。
基準スピーカとして前方左スピーカ3Aと前方右スピーカ3Bを用いることで、前方左スピーカ3Aと前方右スピーカ3Bの中点Mが左右方向(X軸方向)におけるユーザ聴取位置Urとして推定される。従って、左右方向におけるユーザ聴取位置Urを推定するための好適な基準位置を得ることができる。
実施の形態では、基準スピーカは前方中央スピーカであり、基準位置は前方中央スピーカが配置された位置であることも考えられる。
これにより、ユーザの実際の聴取位置の正面に配置される可能性が高いセンタースピーカ等の前方中央スピーカが配置されていた場合に、前方右スピーカと前方左スピーカに代えて前方中央スピーカを基準スピーカとして用いることで、左右方向(X軸方向)におけるユーザ聴取位置Urを推定するための好適な基準位置をえることができる。
実施の形態では、推定部110の機能によって、N台のスピーカ3(3A、3B、3C、3D)の位置情報を用いてN台のスピーカ3の少なくとも前後方向における平均位置P2を求め(S105)、基準円C1並びに拡大円C2の中心である基準点P1を平均位置P2と左右方向に並ぶ位置まで前後方向に移動させる(S107)。
N台のスピーカ3の少なくとも前後方向における平均位置P2を求め、基準円C1(拡大円C2)の中心である基準点P1を平均位置P2と左右方向(X軸方向)に並ぶ位置にまで前後方向(Y軸方向)に移動させることで、移動後の基準円(配置円C3)の中心(移動点P3)がユーザ聴取位置Urとして推定される。N台のスピーカ3の前後方向における平均位置P2を用いることで、実際のスピーカ3の配置状況を鑑みて適切なユーザ聴取位置を推定することができる。
なお、サブウーファーを備えるスピーカシステムにおいては、サブウーファーを除いたスピーカ3の位置情報を用いて平均位置P2を求めてもよい。これにより、全てのスピーカ3のうちサラウンド効果に貢献するスピーカ3のみの平均位置を求めることができる。
実施の形態の情報処理装置1は、配置部111の機能によって、配置円C3の半径が所定の長さの半径(参照半径R3)より大きく且つ配置円C3の円周上に配置された仮想スピーカ(仮想スピーカ4X)が何れのスピーカ(スピーカ3Y)より後方にある場合に、配置円の半径を所定の長さの半径(参照半径R3)に設定して、仮想スピーカ配置を再設定する。即ち、所定の長さの半径(参照半径R3)を有する参照円C4を新たな配置円として求め、参照円C4の円周上に仮想スピーカ配置を再設定する。
いちど設定した配置円C3の半径R2が所定の長さの半径(参照半径3R)よりも大きく、ある仮想スピーカ4Xが実際のスピーカ3Yより後方に配置された場合には、当該仮想スピーカ4の出力を好適に表現することができない虞がある。そこで、所定の長さの半径(参照半径3R)を有する参照円C4を新たな配置円として求め、参照円C4の円周上に仮想スピーカ配置を再設定する。
これにより、配置円C3が所定の大きさより大きかった場合にも、所定の長さの半径(参照半径R3)を持つ新たな配置円としての参照円C4の円周上に仮想スピーカ配置が設定されて、各仮想スピーカ4の音響効果を好適に形成することができる。
実施の形態の情報処理装置1は、N台のスピーカ3が前後方向において所定の範囲内に位置している場合に、推定部110の機能によって、基準スピーカの位置情報とN台のスピーカ3の前後方向における平均位置P2の位置情報を用いてユーザ聴取位置Urを推定し(S110)、配置部111の機能によって配置円の半径を所定の長さ(参照半径3R)に設定する。
N台のスピーカ3が前後方向における所定の範囲内(例えば、幅10cmの範囲内)に位置している場合には、基準スピーカと最遠スピーカを通る基準円C1を求めた場合、基準円C1を基に算出される配置円C3が過度に大きくなり、好適な広さの音場を形成することができない虞がある。そこで、情報処理装置1は、基準スピーカの位置情報を用いて左右方向(X軸方向)におけるユーザ聴取位置Urの位置(X座標)を求め、N台のスピーカ3の前後方向(Y軸方向)における平均位置P2の位置情報を用いて前後方向におけるユーザ聴取位置Urの位置(Y座標)を求めることで、ユーザ聴取位置Ur(中心位置P4)を推定する。半径の長さを所定の長さ(参照半径R3)に設定して、そのように推定されたユーザ聴取位置Urを中心とする配置円(参照円C4)を求め、配置円(参照円C4)の円周上に仮想スピーカ配置を設定する。
これにより、N台のスピーカ3が前後方向における所定の範囲内に位置している場合でも、聴取に好適な音響再生環境を形成する仮想スピーカ配置を行うことができる。
なお、上記では移動点P3あるいは中心位置P4を中心とする配置円C3を求めたが、スピーカ3の位置情報を用いた他の手法で仮想スピーカ配置を設定する配置円を求めてもよい。例えば、円周と各スピーカ3の距離の二乗和が最小となる円(最小二乗円)を配置円として求めてもよい。
実施の形態のプログラムは、上述の相対位置認識部11a、チャネル設定部11b、仮想スピーカ設定部11c(推定部110、配置部111)、チャネル信号処理部11dとしての機能を、例えばCPU、DSP(Digital Signal Processor)等、或いはこれらを含むデバイスとして情報処理装置に実行させるプログラムである。
すなわち実施の形態のプログラムは、3台以上であるN台のスピーカ3の位置情報を用いてユーザ聴取位置Urを推定する処理と、前記ユーザ聴取位置Urを用いて仮想スピーカ配置を設定する処理と、を情報処理装置に実行させるプログラムである。
このようなプログラムにより、本開示の情報処理装置1を実現できる。
このようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記録媒体としてのHDD(Hard Disk Drive)や、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magnet optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))、磁気ディスク、半導体メモリ、メモリカードなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
またこのようなプログラムによれば、実施の形態の情報処理装置1の広範な提供に適している。例えば演算処理装置を備えた各種オーディオ機器、パーソナルコンピュータ、携帯型情報処理装置、携帯電話機、ゲーム機器、ビデオ機器、PDA(Personal Digital Assistant)等にプログラムをダウンロードすることで、これらの機器を、本開示の情報処理装置1とすることができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)
3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定する推定部と、前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する配置部と、を備えた
情報処理装置。
(2)
前記配置部は前記ユーザ聴取位置を中心とする配置円を設定し、前記配置円の円周上に仮想スピーカが配置されるように仮想スピーカ配置を設定する
上記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記推定部は、前記N台のスピーカのうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円を求める処理と、前記N台のスピーカの位置情報を基に前記基準円の中心を移動する処理とを行い、移動後の前記基準円の中心をユーザ聴取位置と推定する
上記(1)又は(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記配置部は前記基準円の半径を所定の定数倍拡大する処理を行う
上記(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記基準スピーカは前方左スピーカと前方右スピーカであり、前記基準位置は前記前方左スピーカと前記前方右スピーカの中点である
上記(3)又は(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記基準スピーカは前方中央スピーカであり、前記基準位置は前記前方中央スピーカが配置された位置である
上記(3)又は(4)に記載の情報処理装置。
(7)
前記推定部は前記N台のスピーカの位置情報を用いて前記N台のスピーカの少なくとも前後方向における平均位置を求め、前記基準円の中心を前記平均位置と左右方向に並ぶ位置まで前後方向に移動させる
上記(3)乃至(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(8)
前記配置部は、前記配置円の半径が所定の長さより大きく且つ前記配置円の円周上に配置された前記仮想スピーカが何れの前記スピーカより後方にある場合に、前記配置円の半径を前記所定の長さの半径に設定して、仮想スピーカ配置を再設定する
上記(2)乃至(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9)
前記N台のスピーカが前後方向において所定の範囲内に位置している場合に、前記推定部は基準スピーカの位置情報と前記N台のスピーカの前後方向における平均位置の位置情報を用いて前記ユーザ聴取位置を推定し、前記配置部は前記配置円の半径を所定の長さの半径に設定する
上記(2)乃至(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定する推定手順と、
前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する配置手順と、
を情報処理装置が実行する
情報処理方法。
(11)
前記配置手順は前記ユーザ聴取位置を中心とする配置円を設定し、前記配置円の円周上に仮想スピーカが配置されるように仮想スピーカ配置を設定する
上記(10)に記載の情報処理方法。
(12)
前記推定手順は、前記N台のスピーカのうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円を求める処理と、前記N台のスピーカの位置情報を基に前記基準円の中心を移動する処理とを行い、移動後の前記基準円の中心をユーザ聴取位置と推定する
上記(10)又は(11)に記載の情報処理方法。
(13)
前記配置手順は前記基準円の半径を所定の定数倍拡大する処理を行う
上記(12)に記載の情報処理方法。
(14)
前記基準スピーカは前方左スピーカと前方右スピーカであり、前記基準位置は前記前方左スピーカと前記前方右スピーカの中点である
上記(12)又は(13)のいずれかに記載の情報処理方法。
(15)
前記基準スピーカは前方中央スピーカであり、前記基準位置は前記前方中央スピーカが配置された位置である
上記(12)又は(13)に記載の情報処理方法。
(16)
前記推定手順は前記N台のスピーカの位置情報を用いて前記N台のスピーカの少なくとも前後方向における平均位置を求め、前記基準円の中心を前記平均位置と左右方向に並ぶ位置まで前後方向に移動させる
上記(12)乃至(15)のいずれかに記載の情報処理方法。
(17)
前記配置手順は、前記配置円の半径が所定の長さより大きく且つ前記配置円の円周上に配置された前記仮想スピーカが何れの前記スピーカより後方にある場合に、前記配置円の半径を前記所定の長さの半径に設定して、仮想スピーカ配置を再設定する
上記(11)乃至(16)のいずれかに記載の情報処理方法。
(18)
前記N台のスピーカが前後方向において所定の範囲内に位置している場合に、前記推定手順は基準スピーカの位置情報と前記N台のスピーカの前後方向における平均位置の位置情報を用いて前記ユーザ聴取位置を推定し、前記配置手順は前記配置円の半径を所定の長さの半径に設定する
上記(11)乃至(16)のいずれかに記載の情報処理方法。
(19)
3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定する処理と、
前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する処理と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
1…情報処理装置、3…スピーカ、4…仮想スピーカ、5…リモートコントローラ、11,31…CPU、11a…相対位置認識部、11b…チャネル設定部、11c…仮想スピーカ設定部、11d…チャネル信号処理部、12…出力信号形成部、110…推定部、111…配置部、C1…基準円、C2…拡大円、C3…配置円、C4…参照円、P1…基準点、P2…平均位置、P3…移動点、R1…半径、R2…半径、R3…参照半径、Ur…ユーザ聴取位置

Claims (17)

  1. 3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定する推定部と
    前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する配置部と、
    を備え
    前記推定部は、前記N台のスピーカのうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円を求める処理と、前記N台のスピーカの位置情報を基に前記基準円の中心を移動する処理とを行い、移動後の前記基準円の中心を前記ユーザ聴取位置と推定する
    情報処理装置。
  2. 前記配置部は前記ユーザ聴取位置を中心とする配置円を設定し、前記配置円の円周上に仮想スピーカが配置されるように仮想スピーカ配置を設定する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記配置部は前記基準円の半径を所定の定数倍拡大する処理と、拡大後の基準円を前記配置円に設定する処理とを行う
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記基準スピーカは前方左スピーカと前方右スピーカであり、前記基準位置は前記前方左スピーカと前記前方右スピーカの中点である
    請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記基準スピーカは前方中央スピーカであり、前記基準位置は前記前方中央スピーカが配置された位置である
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記推定部は前記N台のスピーカの位置情報を用いて前記N台のスピーカの少なくとも前後方向における平均位置を求め、前記基準円の中心を前記平均位置と左右方向に並ぶ位置まで前後方向に移動させる
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記配置部は、前記配置円の半径が所定の長さより大きく且つ前記配置円の円周上に配置された前記仮想スピーカが何れの前記スピーカより後方にある場合に、前記配置円の半径を前記所定の長さの半径に設定して、仮想スピーカ配置を再設定する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  8. 前記N台のスピーカが前後方向において所定の範囲内に位置している場合に、前記推定部は前記基準スピーカと前記N台のスピーカの前後方向における平均位置の位置情報を用いて前記ユーザ聴取位置を推定し、前記配置部は前記配置円の半径を所定の長さの半径に設定する
    請求項2に記載の情報処理装置。
  9. 3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定する推定手順と、
    前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する配置手順と、
    を情報処理装置が実行し、
    前記推定手順は、前記N台のスピーカのうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円を求める処理と、前記N台のスピーカの位置情報を基に前記基準円の中心を移動する処理とを行い、移動後の前記基準円の中心を前記ユーザ聴取位置と推定する
    情報処理方法。
  10. 前記配置手順は前記ユーザ聴取位置を中心とする配置円を設定し、前記配置円の円周上に仮想スピーカが配置されるように仮想スピーカ配置を設定する
    請求項9に記載の情報処理方法。
  11. 前記配置手順は前記基準円の半径を所定の定数倍拡大する処理と、拡大後の基準円を前記配置円に設定する処理とを行う
    請求項10に記載の情報処理方法。
  12. 前記基準スピーカは前方左スピーカと前方右スピーカであり、前記基準位置は前記前方左スピーカと前記前方右スピーカの中点である
    請求項9に記載の情報処理方法。
  13. 前記基準スピーカは前方中央スピーカであり、前記基準位置は前記前方中央スピーカが配置された位置である
    請求項9に記載の情報処理方法。
  14. 前記推定手順は前記N台のスピーカの位置情報を用いて前記N台のスピーカの少なくとも前後方向における平均位置を求め、前記基準円の中心を前記平均位置と左右方向に並ぶ位置まで前後方向に移動させる
    請求項9に記載の情報処理方法。
  15. 前記配置手順は、前記配置円の半径が所定の長さより大きく且つ前記配置円の円周上に配置された前記仮想スピーカが何れの前記スピーカより後方にある場合に、前記配置円の半径を前記所定の長さの半径に設定して、仮想スピーカ配置を再設定する
    請求項10に記載の情報処理方法。
  16. 前記N台のスピーカが前後方向において所定の範囲内に位置している場合に、前記推定手順は前記基準スピーカと前記N台のスピーカの前後方向における平均位置の位置情報を用いて前記ユーザ聴取位置を推定し、前記配置手順は前記配置円の半径を所定の長さの半径に設定する
    請求項10に記載の情報処理方法。
  17. 3台以上であるN台のスピーカの位置情報を用いてユーザ聴取位置を推定する推定処理と、
    前記ユーザ聴取位置を用いて仮想スピーカ配置を設定する処理と、
    を情報処理装置に実行させ
    前記推定処理では、前記N台のスピーカのうちの基準スピーカと前記基準スピーカに応じて決められる基準位置から最も遠くに位置された最遠スピーカを認識し、前記基準スピーカと前記最遠スピーカを通る基準円を求める処理と、前記N台のスピーカの位置情報を基に前記基準円の中心を移動する処理とを行い、移動後の前記基準円の中心を前記ユーザ聴取位置と推定する処理を前記情報処理装置に実行させる
    プログラム。
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