JP7301355B2 - 商品販売データ処理システム及び商品販売データ処理方法 - Google Patents
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Description
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係るPOSシステム1の構成例を示している。同図に示すPOSシステム1は、管理装置10と、2台の登録装置20-1、20-2と、3台の精算装置30-1、30-2、30-3とを備える。
なお、以降の説明にあたり、登録装置20-1、20-2について特に区別しない場合には、登録装置20と記載する。また、精算装置30-1、30-2、30-3について特に区別しない場合には、精算装置30と記載する。
管理装置10と登録装置20と精算装置30とは、有線または無線接続のLAN(Local Area Network)11で相互に接続されている。
なお、POSシステム1の構成として、管理装置10を含まない構成とする場合には、他の装置(例えば、複数の登録装置20のうち代表となる1台の登録装置20)に、管理装置10としての機能を兼用させてもよい。
管理装置10は、最新の商品情報が反映された商品マスタを、外部(例えば、本部のサーバ、リムーバブル形式の記憶媒体)から取得し、登録装置20及び各精算装置30に適宜送信する。
また、登録装置20は、一取引ごとに対応して登録された商品の精算に用いられる情報(以下、精算情報という)を生成し、記憶する。
すなわち、店員が、精算装置30を指定する操作を登録装置20に対して行うことによって、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する。
なお、登録装置20において、各精算装置30の稼働状況を示した稼働情報を表示するようにし、登録装置20において、店員が精算装置30を指定する際に、各精算装置30の稼働状況を確認できるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、登録装置20は、直接、精算装置30に精算情報を送信するが、管理装置10を経由して、精算装置30に精算情報を送信してもよい。
すなわち、客が、店員から手渡しされたお会計券を精算装置30に読み取らせることによって、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する。
お会計券には、発行元の登録装置20を示す登録装置識別情報と精算情報とが、バーコード(一次元コード)または2次元コードのいずれかのコードの形式で印字(印刷)されている。精算装置30は、お会計券のコードを読み取ると、読み取ったコードにより示される精算情報を取得する。
図2は、登録装置20と精算装置30との外観例を示す斜視図である。図3は、登録装置20の構成例を示すブロック図である。図4は、精算装置30の構成例を示すブロック図である。
記憶部202は、CPU201の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
例えば、店員用表示部205は、商品情報(商品コード等)に関連付けられているプリセットボタンを配置した商品登録画面などを表示する。
ブザー208は、店員が操作を確認することが必要な場合などに、ブザー音を発生させる。
印刷部209は、必要に応じて媒体を印刷して発行する。例えば、印刷部209は、お会計券を印刷して発行することができる。
記憶部302は、CPU301の補助記憶装置であって、プログラムをはじめとしてCPU301が利用する各種の情報を記憶する。
スキャナ部304は、例えば、お会計券に印刷されたコード(バーコードまたは2次元コード)や、会員カード等に付されているコード(会員コード)を光学的に読み取る。
ブザー308は、エラー等が発生した場合、エラーを報知するブザー音を発生させる。
印刷部309は、媒体を印刷して発行する。例えば、印刷部309は、精算処理(すなわち、商品の買上金額の決済)が終了した場合、客が持ち帰る精算済みレシートを印刷して発行する。
現金による決済に対応するため、決済部310は、釣銭機を備える。釣銭機は、紙幣の投入及び排出をする紙幣投入口、硬貨を投入するための硬貨投入口、釣銭を排出する釣銭排出口を備えている。決済部310は、釣銭機によって、現金により決済を実行し、決済を実行した結果(例えば、決済が成立したか否かを示す情報)を、バスを介してCPU301に出力する。
また、クレジットカードの使用による決済に対応する場合、決済部310は、クレジットカードリーダを備え、クレジットカードリーダにより読み込まれた情報を利用して精算処理を行う。
また、電子マネーの使用による決済に対応する場合、決済部310は、電子マネーリーダを備え、電子マネーリーダにより読み込まれた情報を利用して精算処理を行う。
人感知センサ312は、精算装置30の正面の所定圏内に人物(客)がいることを検知するセンサである。
なお、人感知センサ312の検知出力は、例えば精算装置30が、人が自機に近づいたことに応じて、自動的に精算画面を表示させる際に、人が自機に近づいたか否かを判定するのに用いられる。しかしながら、精算装置30は、例えば精算画面は、例えば精算情報の受信や、お会計券に印刷されたバーコードの読み取りなどに応じて表示されるようにしてもよく、この場合には、人感知センサ312は、省略されてよい。
本実施形態において、「会計」とは、ひとまとまりの商品群についての商品登録と、当該商品登録に対応する精算とを含む取引の単位である。
本実施形態において、「一取引」とは、会計と同じく、商品登録から精算までを含む単位であるが、1の客による1回の買い物に対応して、登録装置20が行う商品登録から、当該商品登録に対応して精算装置30にて行われる精算までを含む取引の単位となる。
本実施形態のPOSシステム1は、例えば一取引に対応する客からの申し出に応じて店員が操作することで、一取引において登録装置20により登録された複数の商品を、複数のレシート発行単位(商品群単位の一例)に対応させた商品群ごとに分割することができる。そして、分割された商品群ごとの会計結果が反映されるようにして、レシート発行単位ごとに対応する複数枚のレシートを発行することができる。つまり、本実施形態のPOSシステム1は、一取引分の会計を複数に分割し、分割された会計ごとに対応するレシートを発行することができる。
以降において、このように一取引分の会計を複数のレシート発行単位に分割することについて「会計分割」とも記載する。
一取引に応じた会計が行われる際における会計分割に関する指定は、登録装置20に対する店員の操作によって行われる。つまり、登録装置20のオペレータである店員が、一取引に対応する商品登録等の会計に関する操作を行っている際に、客からの会計分割の申し出に応じて、会計分割が実行されるように会計分割の指定に関する所定の操作を行うようにされる。
同図の商品登録画面AR1は、一取引ごとに対応する商品登録内容を示すシート(商品登録シート)が重ねられた構造を有する。各商品登録シートにはタブ(商品登録タブ:見出し領域の一例)が付されている。同図においては、3つの商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3が表示されている。同図の商品登録画面AR1は、これら3つの商品登録シートが重ねられた状態の構造を有する。
商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3には、登録順番号を示す数字が表示されている。登録順番号は、商品の登録が開始された順番を示す。同図においては、商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3のそれぞれに登録順番号「1」、「2」、「3」が表示されている。これは、商品の登録が開始された順番が、商品登録タブTAB1-1に対応する取引、商品登録タブTAB1-2に対応する取引、商品登録タブTAB1-3に対応する取引の順であることを示す。
なお、以降の説明にあたり、個々の商品登録タブTAB1-1、TAB1-2、TAB1-3等について特に区別しない場合には、商品登録タブTAB1と記載する。
店員は、商品登録タブTAB1に対する操作(タッチ操作)を行うことで、操作された商品登録タブTAB1の付された商品登録シートを最前面に移動させ、最前面に移動された商品登録シートに対応する取引の商品登録を行うことができる。つまり、店員は、商品登録タブTAB1に対する操作によって複数の商品登録中の取引のうちから任意の1つの取引に対応する商品登録シートをアクティブとなるように選択し、アクティブの商品登録シートに対応する取引における商品登録操作を行うことができる。
店員は、商品登録操作において、商品ボタンに対する操作を行うことで、登録対象の商品の指定を行うことができる。具体的に、「商品B」との商品名の商品を登録対象として指定したい場合、店員は、商品ボタンエリアAR10において配置される商品ボタンのうち、「商品B」と表示された商品ボタンに対する操作を行えばよい。「商品B」の商品ボタンに対する操作により、「商品B」が登録対象として指定される。続けて、店員は、例えば「商品B」についての数量などを入力する操作を行うことができる。店員は、買上商品ごとに上記のような操作を行っていくことで、順次、商品の登録を行っていくことができる。
なお、精算装置指定ボタンBT1-1、BT1-2、BT1-3について特に区別しない場合には、精算装置指定ボタンBT1と記載する。
具体的に、同図の精算装置指定ボタンBT1-1には、「待機」と表示されたバッジBGが配置された例が示されている。この精算装置指定ボタンBT1-1の状態は、精算装置30-1が精算処理の開始を待機している状態にあることを示す。つまり、この際の精算装置30-1は、精算関連操作も開始されておらず、精算指示情報も受信していない状態である。
また、同図の精算装置指定ボタンBT1-2にも、精算装置指定ボタンBT1-1と同様に、「待機」と表示されたバッジBGが配置された例が示されている。
また、精算装置指定ボタンBT1-3には、「使用中」と表示されたバッジBGが配置された例が示されている。さらに、精算装置指定ボタンBT1-3における「精算機3」の文字に対して斜線が引かれた状態となっている。この精算装置指定ボタンBT1-3の状態は、精算装置30-3が、精算指示情報の受信により取得された精算情報に基づく精算処理を客の操作に応じて実行中であることを示す。
なお、上記のような精算装置30の状態ごとに応じて、例えば精算装置指定ボタンBT1自体の色、柄などが変更されるように表示されてもよい。
また、「使用中」の状態の精算装置30が、クレジットカードもしくは電子マネーなどによる決済種別に対応する精算処理を実行しているときには、例えば「カード決済中」もしくは「電子マネー決済中」等のように、クレジットカードもしくは電子マネー対応の精算処理を実行中であることを示す表示が行われてよい。
上記のような、「使用中」の状態におけるさらに詳細な状態を示す表示は、例えば図5において、バッジBGにより「使用中」の状態を示す表示に代えて行われるようにされてよい。
小計操作が行われたことに応じて、登録装置20は、今回の一取引に対応する商品登録処理を完了させる。商品登録処理に完了にあたり、登録装置20は、今回の一取引に対応する商品の登録内容を確定させる。登録装置20は、商品登録画面AR1に代えて、確定された商品の登録内容に基づいた小計の内容が示される小計画面を店員用表示部205に表示させる。
会計分割宣言ボタンBT11-1は、一括支払いでの会計分割を宣言する場合に操作されるボタンである。会計分割宣言ボタンBT11-2は、個別支払いでの会計分割を宣言する場合に操作されるボタンである。
以降の説明において、会計分割宣言ボタンBT11-1、BT11-2について特に区別品場合には、会計分割宣言ボタンBT11と記載する。
本実施形態においては、レシート客として第1レシート客、第2レシート客、第3レシート客のうちからいずれか1つのレシート客をレシート発行単位ごとに割り当てることができる。
レシート客指定ボタンBT12-2には「顧客2」との文字が示される。このようなレシート客指定ボタンBT12-2は、1のレシート発行単位に対して第2レシート客を対応付ける指定を行うにあたり操作されるボタンである。
レシート客指定ボタンBT12-3には「顧客3」との文字が示される。このようなレシート客指定ボタンBT12-3は、1のレシート発行単位に対して第3レシート客を対応付ける指定を行うにあたり操作されるボタンである。
以降の説明において、レシート客指定ボタンBT12-1、BT12-2、BT12-3について特に区別しない場合には、レシート客指定ボタンBT12と記載する。
なお、同図では、レシート客指定ボタンBT12が3つ配置されていることで、最大で3つのレシート客を指定可能な例を挙げているが、指定可能なレシート客の最大数については特に限定されない。指定可能なレシート客の最大数が多く、それぞれのレシート客に対応するレシート客指定ボタンBT12を配置することが困難であるような場合には、レシート客指定を宣言するボタンを操作したうえで、例えば置数の操作により1のレシート客を指定するというような操作の態様が採られてよい。
ここで、会計分割の具体例として、一取引に対応して買い物をする客Aは、自分個人に対応する商品の買い物(以下、「買い物1」とも記載する)、知人である客Bから頼まれた商品の買い物(以下、「買い物2」とも記載する)、自分が所属する勤務先が備品として使用する商品の買い物(以下、「買い物3」とも記載する)をまとめて行う場合を例に挙げる。
この場合、店員は、商品登録の開始にあたり、まず、一括支払いによる会計分割を宣言するため、一括支払いに対応する会計分割宣言ボタンBT11-1に対する操作を行う。登録装置20は、会計分割宣言ボタンBT11-1に対する操作を受け付けることで、今回の一取引は会計分割されるものであるとして認識する。
なお、買い物3は、客Aの所属する勤務先が備品として使用する商品の買い物であることから、例えば客Aの判断で、買い物3の会計分割に対応するレシート客は、知人である客Bともさらに異なる、勤務先に対応する客Cであることを店員に伝えるようにしてよい。
ここまでの処理によって、買い物1、買い物2、買い物3のそれぞれに対応するレシート発行単位が設定されるようにして、一取引分の会計が3つの会計に分割される。
登録装置20は、上記のように行われた精算装置指定操作に応じて、今回の一取引分の商品登録処理結果が反映された精算情報を含む精算指示情報を、操作された精算装置指定ボタンBT1に対応する精算装置30に送信する。この場合には、一取引についてレシート発行単位による会計分割が行われている。このため、ステップS114にて送信される精算指示情報に含まれる精算情報は、レシート発行単位の設定が反映された内容を有する。
同図の小計画面AR5は、商品登録タブTAB1-1に対応する取引についての小計結果を示すものとなる。
小計画面AR5において、登録商品エリアAR51には、今回の取引においてこれまでに登録された商品についての各項目が、上段から下段にかけて登録順に従った配列順で配置される。
同図の登録商品エリアAR51においては、登録順に従って、「商品A」、「商品B」、「商品C」、「商品D」の4つの商品ごとの項目が配置されている。
「商品A」の項目においては、税込み単価800円の「商品A」が1個登録されたことで、「商品A」についての税込み金額が800円であることが示されている。
「商品B」の項目においては、税込み単価1100円の「商品B」が1個登録されたことで、「商品B」についての税込み金額が1100円であることが示されている。
「商品C」の項目においては、税込み単価100円の「商品C」が1個登録されたことで、「商品C」についての税込み金額が100円であることが示されている。
「商品D」の項目においては、税込み単価500円の「商品D」が1個登録されたことで、「商品D」についての税込み金額が500円であることが示されている。
また、「商品C」に対応する項目に対しては、レシート発行単位区分標示AR511-2が配置される。これにより、「商品C」が第2レシート客に対応するもう1つのレシート発行単位に対応する商品群に属するものであることが示される。
また、「商品D」に対応する項目に対しては、レシート発行単位区分標示AR511-3が配置される。これにより、「商品D」が第1レシート客に対応する1つのレシート発行単位に対応する商品群に属するものであることが示される。
小計画面AR5において、合計金額エリアAR53は、これまでの商品の登録結果に基づく合計金額が示される。合計金額としては、小計金額と同じ2500円が示さる。
なお、精算装置30に撮像装置を設けてもよい。撮像装置による撮像画像に基づいて、例えば同一人物が一定時間以上継続して撮像されたことが判定されたことに応じて、当該撮像画像が登録装置20の店員用表示部205に表示されるようにしてもよい。このようにすれば、店員は、いずれの精算装置30に対応の客がいるのかを、より的確に確認できるようになる。
上記のように精算装置30-1に対して精算情報を送信したことに応じて、登録装置20にてこれまで表示されていた商品登録タブTAB1-1の付された商品登録シートは、商品登録画面から消去されればよい。そして、代わりに、例えば商品登録タブTAB1-2の付された商品登録シートが最前面となるように表示される。
また、このように商品登録タブTAB1-2の付された商品登録シートが最前面となるように表示された際、商品登録タブTAB1-2において表示されている登録順番号は「2」から「1」に繰り上がり、商品登録タブTAB1-2において表示されている登録順番号は「3」から「2」に繰り上がる。
図8は、レシート発行単位ごとの設定が反映された精算情報の一例を示している。
同図の精算情報は、図6の登録装置20の手順に従って一取引を3つのレシート発行単位に分割した場合に対応する。同図の精算情報は、レシート発行単位ごとに対応する3つの分割精算情報と、指定された支払いパターンを示す支払いパターン情報とを格納する。
レシート発行単位番号1の分割精算情報は、商品A、商品Bに対応する精算情報であり、第1レシート客が対応付けられている。
レシート発行単位番号2の分割精算情報は、商品Cに対応する精算情報であり、第2レシート客が対応付けられている。
レシート発行単位番号3の分割精算情報は、商品Dに対応する精算情報であり、第1レシート客が対応付けられている。
図6のステップS114による精算指示情報の送信先とされた精算装置30は、登録装置20から送信された精算指示情報を受信する。精算装置30に赴いた客は、精算のための操作を行う。精算装置30は、客により行われる操作に応じて、受信された精算指示情報に含まれる精算情報を利用して精算処理を実行する。
ステップS201:精算装置30は、ステップS114により登録装置20から送信された精算指示情報を受信する。
そこで、この場合の精算装置30は、例えば表示部305にて、客に一括支払いに応じた操作をしてもらうように案内する画面等を表示させるなどしながら、客の一括支払いに応じた所定手順の操作(支払い操作)を受け付ける。
ステップS203:精算装置30は、一括支払いの操作を受け付けたことに応じて、3つのレシート発行単位ごとに対応させて個別精算処理を実行する。この際、精算装置30は、3つのレシート発行単位ごとに、対応の分割精算情報を利用して個別精算処理を実行する。一括支払いを現金により行う場合、預け入れた現金の金額により、一取引分全体の商品の合計金額に対して釣銭が発生する場合がある。この場合には、例えば、3つの精算処理のうちの1つの個別精算処理に釣銭の全額が適用されるように預かり金を設定し、残る個別精算処理については、それぞれ商品の合計金額と同額の預け入れ金を設定して釣銭無しとするようにされてよい。
このようにレシート発行単位ごとに発行されるレシートに印刷されるレシート番号については、同じ一取引に対応するものであることに対応して、取引番号に対応させた共通の番号とされてよい。そのうえで、これらのレシートごとに対応する共通のレシート番号の枝番が印刷するようにされてよい。
この場合の取引は、一取引分の会計が複数のレシート発行単位に分割されている。本実施形態においては、複数のレシート発行単位に分割された一取引については、レシート発行単位に対応付けられたレシート客単位での区分が反映された会計実績情報を生成する。
同図の例では、分割された3つのレシート発行単位の会計うち、2つのレシート発行単位の会計が第1レシート客に対応しており、1つのレシート発行単位が第2レシート客に対応している。そこで、精算装置30は、今回の一取引に対応する会計実績情報について、以下のように、第1レシート客に対応する会計実績情報と、第2レシート客に対応する会計実績情報とを個別に管理可能なように生成する。
同図に示されるように、一取引分の会計実績情報には、対応の一取引を識別する取引番号(=1000)が格納される。
そのうえで、一取引分の会計実績情報は、第1レシート客に対応する会計実績情報と、第2レシート客に対応する会計実績情報とを格納する。
第1レシート客に対応する会計実績情報は、対応の指定レシート客が第1レシート客であることを示す指定レシート客情報と、商品A、商品Bの商品群に対応するレシート発行単位の会計実績(商品登録処理結果、精算処理結果)と、商品Dの商品群に対応するレシート発行単位の会計実績とを含む。商品A、商品Bの商品群に対応するレシート発行単位の会計実績には、分割取引番号(=1000-1)が格納される。分割取引番号(商品群単位ごとに対応する識別情報の一例)は、対応の取引においてレシート発行単位ごとに付される枝番号として生成された取引番号である。商品Dの商品群に対応するレシート発行単位の会計実績には、分割取引番号(=1000-2)が格納される。
第2レシート客に対応する会計実績情報は、対応の指定レシート客が第2レシート客であることを示す指定レシート客情報と、商品Cの商品群に対応するレシート発行単位の会計実績を含む。商品Cの商品群に対応するレシート発行単位には、分割取引番号(=1000-3)が格納される。
例えば、店員は、電子ジャーナルとしての会計実績情報を検索するにあたっては、登録装置20(精算装置30でもよい)に対する所定操作によって店員用表示部205にジャーナル検索画面を表示させる。ジャーナル検索画面においては、取引番号が入力される取引番号入力エリアが配置されている。店員は、例えば置数操作によって取引番号入力エリアに対して、出力対象の電子ジャーナルに対応する取引の取引番号を検索条件として入力し、検索を実行させる。
この際、店員は、取引番号入力エリアに対して一取引を示す取引番号を入力することにより、入力された取引番号に対応付けられた一取引の単位による会計実績情報の検索を実行させることができる。一方、店員は、一取引において分割されたレシート発行単位のジャーナルを検索したい場合には、取引番号入力エリアに対して、検索対象のレシート発行単位を示す分割取引番号を検索条件として入力し、検索を実行させればよい。
また、レシート発行単位の電子ジャーナルの検索にあたっては、まず、検索対象のレシート発行単位を含む一取引の取引番号を検索条件として入力して、該当取引の会計実績情報の検索を実行させる。この場合において、該当取引の検索結果を表示する画面においては、該当取引に含まれるレシート発行単位を選択する操作が可能とされている。そこで、店員は、出力対象のレシート発行単位を選択する操作を行う。この操作に応じて、登録装置20は、選択されたレシート発行単位の会計実績情報を検索結果として出力する。
ステップS206:精算装置30は、ステップS205により生成したレシート客単位の会計実績情報を記憶部302に記憶させる。
なお、精算装置30にて生成された会計実績情報は、例えば管理装置10に転送され、管理装置10にて記憶されるようにしてよい。また、1つの精算装置30にて生成された会計実績情報は、例えばPOSシステム1における他の装置(管理装置10、登録装置20、他の精算装置30等)に転送され、これらの装置においても共有されるように記憶されてよい。
そのうえで、本実施形態においては、一取引分の会計が複数のレシート発行単位に分割された場合の会計実績情報について、図9に例示したように、レシート発行単位に対応付けられたレシート客単位で区分して管理するようにされている。
例えば、店舗にて店員が、会計分割が行われずに通常に会計が行われた取引の会計実績と会計分割が行われ会計実績とを含め、取引ごとの会計実績をレシート客単位で参照したい場合がある。
このような場合に、会計分割された一取引の会計実績情報が、一取引分まとめたものとして管理されていると、一取引分の会計実績情報の内容をレシート客単位で分ける作業が必要になる。また、会計分割された一取引の会計実績情報が、レシート発行単位ごとにまとめられたものとして管理されていると、一取引における1のレシート客の会計実績情報が複数に分割されている場合があり、この場合には、分割された1のレシート客の複数の会計実績情報をまとめる作業が必要になる場合がある。
これに対して、本実施形態であれば、会計分割された一取引の会計実績情報は、レシート発行単位ごとに対応付けられたレシート客単位で管理されている。このため、取引ごとの会計実績をレシート客単位で参照するような場合に、上記のように会計実績情報をレシート客単位で分けるもしくはまとめるような作業を行う必要がない。即ち、本実施形態においては、商品を複数のレシート発行単位に分割した取引の実績(会計実績情報)について、レシート発行単位の分割に応じて適切に管理されるようになる。
この後、店員が行う商品登録操作と、会計分割に関する操作は、図6での説明と同様である。これに応じて、登録装置20は、ステップS102~S114の処理を実行する。
ただし、この場合において、ステップS114にて送信される精算指示情報に含まれる精算情報における支払いパターン情報は、指定された支払いパターンが個別支払いを示す。
ステップS301:精算装置30は、個別支払いが指定されたことを示す支払いパターン情報を含む精算指示情報を受信する。
ステップS302:個別支払いが指定されたことを示す支払いパターン情報を含む精算指示情報を受信した場合、精算装置30は、受信された精算指示情報に含まれる精算情報から1つの個別精算情報を抽出する。精算装置30は、抽出された1つの個別精算情報に対応する支払い(決済)、つまり1つのレシート発行単位に対応する支払いを客Aに案内する精算画面を表示する。この際、精算画面にて客に提示される代金としての合計金額は、対応のレシート発行単位における商品群に基づいて算出されたものとなる。
客Aは、案内に従って、1つのレシート発行単位に対応する支払い操作を行う。精算装置30は、客Aにより行われる支払い操作を受け付ける。
ステップS303:精算装置30は、ステップS303にて受け付けた支払い操作に応じて、対応の個別精算情報を利用して個別精算処理を実行する。
ステップS304:精算装置30は、ステップS303にて実行した個別精算処理の結果が反映された、1のレシート発行単位に対応するレシートを発行する。
全てのレシート発行単位に対応する個別精算が完了していない場合には、ステップS302に処理が戻される。これにより、次のレシート発行単位に対応する個別精算が実行される。
ステップS306:全てのレシート発行単位に対応する個別精算が完了すると、精算装置30は、今回の取引に対応する会計実績情報を生成する。
ステップS307:精算装置30は、ステップS306により生成したレシート客単位の会計実績情報を記憶部302に記憶させる。
続いて、第2実施形態について説明する。先の第1実施形態においては、一括支払いと個別支払いとのいずれの支払いパターンのもとであっても、会計実績としては、図9に例示したように、レシート発行単位は、分割元の一取引に含まれるものとして管理された。
しかしながら、個別支払いが行われた場合には、レシート発行単位ごとに個別に精算が行われている。この場合、もはやレシート発行単位を同じ一取引として管理する必要は無く、レシート発行単位のそれぞれを一取引ごとの会計実績として管理してもよいという考え方を採ることができる。
そこで、本実施形態では、上記のような考え方に基づいて、会計分割に対して一括支払いが行われた場合には、会計実績として、一取引においてレシート発行単位が含まれるものとして管理する。これに対して、会計分割に対して個別支払いが行われた場合には、会計実績として、レシート発行単位のそれぞれが個別の一取引として扱われるように管理する。
また、本実施形態における商品登録の処理は、図6に示される登録装置20の処理手順例に準じてよい。ただし、本実施形態においては、レシート発行単位に対するレシート客の割り当ては行われなくともよいことから、図6のステップS104、S107、S110の処理は省略されてよい。
図11は、ステップS204にて第1例に対応して発行されたレシートの一例を示している。同図に示されるレシートは、上から下にかけてヘッダエリアHD、一括精算結果エリアAR31、レシート発行単位精算結果エリアAR32(AR32-1、AR32-2、AR32-3が配置される。
一括精算結果エリアAR31、レシート発行単位精算結果エリアAR32-1、AR32-2、AR32-3の間の各境界には区分線LNが印刷されることで、レシート発行単位精算結果エリアAR32-1、AR32-2、AR32-3を視覚的に把握しやすいようにされている。なお、例えば区分線LNに対応する位置にミシン目などが施されることで、一括精算結果エリアAR31、レシート発行単位精算結果エリアAR32-1、AR32-2、AR32-3をそれぞれ切り離しやすいようにされてもよい。
なお、レシート発行単位精算結果エリアAR32-1においては、預かり金や釣銭の金額は示されていない。この場合には一括支払いであるので、レシート発行単位ごとの預かり金額、釣銭等をレシート発行単位精算結果エリアAR32-1において分割して示すことの有用性はないと考えてよい。この点は、以下のレシート発行単位精算結果エリアAR32-2、AR32-3についても同様である。
この場合、ステップS204によっては、例えば図9の一括精算結果エリアAR31の内容が印刷された1枚のレシートと、レシート発行単位精算結果エリアAR32-1、AR32-2、AR32-3のそれぞれに対応する内容が印刷された3枚のレシートが発行される。
この場合、レシート発行単位に対応する精算結果が印刷されたレシートのうちのいずれに一括支払いに応じた精算結果を含めるのかについては、例えば店員による登録装置20に対する操作あるいは、客による精算装置30に対する操作によって指定できるようにされてよい。
同図においては、1つの一括会計実績情報と、3つの分割会計実績情報とが示される。一括会計実績情報は、一括支払いに対応する一取引についての会計実績を示す会計実績情報である。同図の一括会計実績情報は、例えば図11の一括精算結果エリアAR31の内容が対応する。
同図の一括会計実績情報は、取引番号、分割取引番号、一括商品登録処理結果の領域を含む。取引番号の領域には当該取引に付与された取引番号として「1000」が格納されている。分割取引番号の領域には、「1000」の取引番号の取引から分割されたレシート発行単位ごとの分割取引番号が格納される。同図においては、分割取引番号として「1000-1」、「1000-2」、「1000-3」が格納されている。
一括精算処理結果の領域には、レシート発行単位をまとめた一取引分としての精算処理結果を示す情報が格納される。この場合の一括精算処理結果の領域には、取引日時、登録商品の内訳(商品A、商品B、商品C、商品D)、合計金額、決済種別、預かり金、釣銭等の情報が格納される。
分割取引番号の領域には、当該レシート発行単位に付与された分割取引番号が格納される。一括会計実績情報に格納される分割取引番号と、分割会計実績情報に格納される分割取引番号とにより、一取引とレシート発行単位との対応付けが示される。
分割精算処理結果の領域には、該当のレシート発行単位に対応して一取引から分割された(抜き出された)精算処理結果が示される。
同図の分割会計実績情報においては、それぞれ、分割取引番号として「1000-1」、「1000-2」、「1000-3」が格納されている。
「1000-1」の分割取引番号が格納された分割会計実績情報は、買い物1のレシート発行単位に対応し、分割精算処理結果によっては、商品A、商品Bについて商品登録があり、商品A、商品Bに対する支払いの行われたことが示される。
「1000-2」の分割取引番号が格納された分割会計実績情報は、買い物2のレシート発行単位に対応し、分割精算処理結果によっては、商品Cについて商品登録があり、商品Cに対する支払いの行われたことが示される。
「1000-3」の分割取引番号が格納された分割会計実績情報は、買い物3のレシート発行単位に対応し、分割精算処理結果によっては、商品Dについて商品登録があり、商品Dに対する支払いの行われたことが示される。
そのうえで、本実施形態の精算装置30は、レシート発行単位のそれぞれについて、個別の一取引とした会計実績情報を生成する。図示は省略するが、この場合の1のレシート発行単位に対応する会計実績情報には、該当のレシート発行単位に付与された取引番号、取引日時、商品登録処理結果、精算処理結果等の情報が含まれる。
まず、個別精算が行われた場合にはレシート発行単位が一取引として扱われて会計実績情報の管理が行われる。このため、返品をしてもらいたい客は、レシート発行単位ごとに発行されたレシートのうち、自分の購入分が対応するレシートを持参して、店員に返品を申し出ればよい。
この場合、店員は、例えば登録装置20を操作して、会計実績情報の検索画面を表示させる。店員は、会計実績情報の検索画面に、客が持参したレシートに印刷された取引番号を検索キーとして入力し、検索を実行させる。これにより、検索キーの取引番号が割り当てられた会計実績情報が検索され、検索画面において、対応の会計実績情報の内容を示す電子ジャーナルが表示される。このように電子ジャーナルを表示させ、店員は返品に応じた会計実績情報の訂正の操作を行うことができる。
この場合に客が持参するレシートは、以下のいずれかとなる。1つは、一括精算が行われたことに対応して、前述の第1例により発行されたレシート(第1種レシート)である。もう1つは、一括精算が行われたことに応じて、前述の第2例または第3例により発行されたレシートのうち、返品対象の商品が該当するレシート(第2種レシート)である。なお、客は、第1種レシートから切り離されたレシート発行単位精算結果エリアAR32の部分を持参してもよい。ここでは、第1種レシートから切り離されたレシート発行単位精算結果エリアAR32の部分については第2種レシートとして扱う。
この場合において、取引番号を検索キーとして入力して検索を実行させた場合には、検索結果として、検索キーとして入力された取引番号の一括会計実績情報と、当該一括会計実績情報に対応付けられた全ての分割会計実績情報との電子ジャーナルが表示される。この場合には、一画面において一括会計実績情報と分割会計実績情報との電子ジャーナルが表示されるようにしてもよいし、一括会計実績情報と分割会計実績情報とがページ単位で表示されるようにしてもよい。
このように一括会計実績情報と分割会計実績情報とが表示された状態のもとで、例えば店員は、返品対象の商品が該当する分割会計実績情報を対象として、返品に応じた操作を行う。このような操作に応じて、登録装置20は、商品の返品に応じて、返品対象の商品が該当する分割会計実績情報の内容の訂正を行うとともに、対応の一括会計実績情報の内容の訂正を実行する。
この場合にも、店員は、返品対象の商品が該当する分割会計実績情報を対象として、返品に応じた操作を行う。このような操作に応じて、登録装置20は、商品の返品に応じて、返品対象の商品が該当する分割会計実績情報の内容の訂正を行うとともに、対応の一括会計実績情報の内容の訂正を実行するようにされる。
以下、上記各実施形態の変形例について説明する。
[第1変形例]
図6の登録装置20の処理手順例が対応する店員の操作手順において、一取引における商品を登録していく過程におけるレシート発行単位の区切りに対応する操作手順は以下のようになる。つまり、店員は、レシート発行単位に対応付けるレシート客を指定するためのレシート客指定ボタンBT12に対する操作と、これに続くレシート発行単位の区切りを指定する分割指定ボタンBT13に対する操作とを行う。
しかしながら、レシート客指定ボタンBT12に対する操作について、レシート発行単位に対応付ける客を指定する役割に加え、レシート発行単位の区切りを指定する役割も与えるようにされてよい。この場合、分割指定ボタンBT13に対する操作を省略し、レシート客指定ボタンBT12に対する操作に応じて、レシート発行単位の設定(即ち、レシート発行単位の区切りの指定と、レシート発行単位に対するレシート客の指定)を行うことができる。
また、一取引の商品登録が行われているときの会計分割に関する店員の操作の手順としては、以下のようにされてよい。
例えば、店員は、1つのレシート発行単位に対応して、先ず、レシート客指定ボタンBT12に対する操作により、当該1つのレシート発行単位に対応のレシート客を指定する。次に、店員は、当該1つのレシート発行単位に対応の商品群の商品を登録する操作を行う。次に、店員は、分割指定ボタンBT13に対する操作を行う。これにより、当該1つのレシート発行単位が設定される。
また、本変形例の操作手順のもとで、例えば先に設定されるレシート発行単位と次に設定されるレシート発行単位とで、対応付けられるレシート客が同じである場合には、次に設定されるレシート発行単位に対応する操作としては、最初のレシート客指定ボタンBT12に対する操作を省略して、対応の商品群の商品を登録する操作から開始されてもよい。この場合の精算装置30は、先のレシート発行単位の設定に続いて、レシート客指定ボタンBT12の操作が行われずに商品登録操作から開始された場合、次のレシート発行単位に対応付けるべきレシート客は、先に設定されたレシート発行単位に対応付けられているレシート客であるとして認識する。精算装置30は、次のレシート発行単位の設定に際して、先に設定されたレシート発行単位に対応付けられているのと同じレシート客を対応付ける。
図6の登録装置20の処理では、一取引において分割されたレシート発行単位をまとめた精算情報を、ステップS114により、一回の送信処理で送信している。
しかしながら、登録装置20は、例えば一取引の商品登録処理が行われていく過程において、レシート発行単位が設定されるごとに、設定されたレシート発行単位に対応する個別精算情報を含む精算指示情報を同じ1つの精算装置30に送信するようにしてよい。図6の例との対応では、登録装置20は、個別精算情報を含む精算指示情報を3回送信することになる。
このように一取引分の精算指示情報を複数に分割して送信する場合、分割された精算指示情報には、一取引において分割された精算指示情報の総数のうちで何番目に送信されたものであるのかを示す情報が含まれてよい。
そこで、本変形例のもとでは、精算装置30は、1回目の個別精算情報を含む精算指示情報を受信した場合には、少なくとも最後の個別精算情報を含む精算指示情報の受信が完了するまでの間は、他の登録装置20から送信された精算指示情報については受け付けないようにロック状態を設定してよい。例えばこのようなロックの状態は、一取引における全てのレシート発行単位に応じた会計が精算装置30にて完了するまで継続されてよい。
このためには、精算装置30が、同じ一取引に対応する複数の個別精算情報を含む精算指示情報を順次受信する場合において、いずれの個別精算情報を含む精算指示情報が最後に送信されたものであるのかを認識できるようにすればよい。このための具体例として、1つには、登録装置20は、最後の個別精算情報を含む精算指示情報に、最後であることを示す情報を含めて送信してよい。
図6のフローチャートの手順では、会計分割における支払いパターンの指定を、店員が登録装置20を操作して行うようにされていた。しかしながら、支払いパターンの指定は、例えば、客が精算装置30にて一取引分の精算を行う際に、精算装置30に対する操作に応じて行えるようにされてよい。
上記各実施形態において、一取引分の会計を複数のレシート発行単位により分割する会計分割の処理は、店員により行われる操作に応じて登録装置20が実行するようにされている。
しかしながら、会計分割の処理は、精算装置30が客により行われる操作に応じて実行可能なようにされてよい。この場合、例えばこの場合、店員は、商品登録に際して、会計分割を希望する客には、登録装置20に対する操作によって店員に会計分割を行ってもらいたいか、あるいは精算装置30にて客自身が会計分割の操作を行いたいかを、客に確認する。
客が自分で会計分割を行うことを希望した場合、店員は、会計分割に応じた操作を行うことなく、一取引に応じた商品登録操作を完了させ、商品登録処理結果が反映された一取引分の精算情報を含む精算指示情報を精算装置30に送信する。
客は、精算指示情報の送信先の精算装置30にて精算の操作を行う際に、会計分割の操作を行うようにされる。この場合、精算装置30は、受信された精算指示情報に含まれる精算情報について、会計分割の操作に応じて図8に示すようなレシート発行単位ごとの設定が反映された内容に変更するようにされる。また、この場合の客は、精算装置30に対する操作によって、支払いパターンについて一括支払いと個別支払いとのいずれかを指定するようにされる。精算装置30は、指定された支払いパターンでの支払いを客が行えるように精算処理を実行する。
登録装置20は、例えばクレジットカード、電子マネー、ポイントカード等の使用による非現金での決済(非現金決済)に対応して精算処理(決済)が可能なようにして構成されてよい。この場合、登録装置20は、一取引について会計分割が行われた場合に、一括支払いに対応して、指定の非現金決済種別による精算処理を実行することができる。また、登録装置20は、一取引について会計分割が行われた場合に、個別支払いのそれぞれの支払いについて、指定の非現金決済種別による精算処理を実行することができる。この際、個別支払いの支払いごとに指定される非現金決済種別が異なっていてよい。
先の各実施形態等では、店員の操作に応じて商品登録処理を行う商品登録装置と、客の操作に応じて精算処理を実行する精算装置とを備えるPOSシステム1を例に挙げた。
しかしながら、上記各実施形態のように、精算関連操作に対して登録装置20にて行われた商品登録に対応する取引を対応付ける本実施形態の構成は、以下のようなPOSシステムにも適用してよい。
即ち、上記各実施形態の構成は、店員が商品登録操作を行い、店員の対面にて客が精算に対応する操作を行うようにされたPOSレジスタにも適用されてよい。このようなPOSレジスタでは、精算指示情報の送受信に応じたデータの授受は、例えばPOSレジスタ本体と、POSレジスタ本体に設けられた釣銭機との間で実行されようにしてよい。
また、上記各実施形態の構成は、店員が商品登録操作と精算に対応する操作とを行うようにされる第1会計モードと、店員が商品登録操作を行い、客が精算に対応する操作を行うようにされる第2会計モードと、客が商品登録操作と精算に対応する操作とを行うようにされる第3会計モードとで切り替えが可能なようにされたPOSレジスタについて、第2会計モードが設定されている場合にも適用できる。
また、このようなPOSシステムの場合には、例えば第1会計モードまたは第2会計モードのもとで店員の操作に応じて商品登録を行ったPOSレジスタから、第2会計モードまたは第3会計モードの状態にある他のPOSレジスタのうちのいずれかにて精算処理が実行されるように指示(精算指示情報の送信)が行われるようにされたPOSシステムにも、本実施形態の構成を適用できる。
なお、上記各実施形態において、複数の精算装置30のうちから精算処理を実行させる精算装置30を指定する態様としては、精算処理を実行させる精算装置30を、店員が登録装置20にて指定する態様(第1の指定態様)と、客に手渡しされるお会計券を登録装置20から発行させ、店員から手渡しされたお会計券を、客が1つの精算装置30に読み取らせる態様(第2の指定態様)とを挙げている。しかながら、精算装置30を指定する態様としては、上記の態様に限定されない。例えば、以下の第3の指定態様から第7の指定態様のように精算装置30が指定されてもよい。
登録装置20は、精算処理実行通知の受信に応じて、精算処理実行通知の送信先の精算装置30を示す表示(精算処理実行表示)を行う。店員は、精算処理実行表示を見て、精算処理を実行する精算装置30がいずれであるのかを客に伝えればよい。
この際、精算処理実行表示とともに、精算処理実行通知を送信した精算装置30のサインポール311を所定のパターンで点灯させたり、精算装置30から所定の報知音を出力させたりすることで、自己が精算処理を実行することを報知するようにしてよい。
カゴ置き場には、載置された買い物カゴを検出するセンサ(重量センサ、あるいは光センサ等)が備えられる。センサによりカゴ置き場買い物カゴが載置されたことが判定されると、対応の精算装置30が要求を行って、登録装置20から対応の精算情報を取得し、精算処理を実行するようにされる。
この場合にも、精算処理を実行することとなった精算装置30が、サインポール311の点灯や報知音の出力などにより、自己が精算処理を実行することを報知するようにしてよい。
なお、載置された買い物カゴを検出するセンサに代えて、例えば店員に対応して人感センサや撮像装置を設けてよい。そして、登録装置20は、人感センサの検出出力や撮像装置により撮像して得られた画像等に基づいて、店員の動きを判断し、判断された結果に基づいて、店員が精算装置30ごとに対応して設置されたカゴ置き場のうちのいずれに買い物カゴを設置したのかを判定する。そして、判定されたカゴ置き場に対応する精算装置30を、精算処理を実行すべき精算装置30として決定するようにしてよい。
精算指示情報を受信した精算装置30は、自己が精算処理を実行可能であれば、精算指示情報の送信元の登録装置20に対して、精算処理実行通知を送信し、受信された精算指示情報に含まれる精算情報を利用して精算処理を実行する。
一方、精算指示情報を受信した精算装置30は、自己が精算処理を実行不可である場合、受信された精算指示情報に含まれる転送順情報に従って、転送順が次の精算装置30に対して、受信された精算指示情報を転送する。このようにして、精算装置30間で精算指示情報が順次転送されるようにすることによっても、精算処理を実行させるべき精算装置30の指定に相当する手順が実現される。
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、店員の操作に応じて商品を登録する登録装置(20)と、前記商品の登録結果に基づいて客の操作に応じて精算を行う複数の精算装置(30)とを有する商品販売データ処理システム(例えば、POSシステム1)において、前記登録装置は、一取引において登録された複数の商品を1以上の商品群による商品群単位(例えば、レシート発行単位)に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報(例えば、分割取引番号)を付与する第1分割手段と、一取引に応じた精算指示情報として、前記商品群単位ごとに対応する商品群単位情報と、前記商品群単位ごとに対応して付与された識別情報とを送信する送信手段とを備え、前記精算装置は、前記送信手段が送信した識別情報と商品群単位情報とを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した識別情報と商品群単位とに基づく精算処理として、一取引に応じた一括精算処理と、前記商品群単位情報ごとに応じた個別精算処理とのうち指定された精算処理を実行する精算手段とを備える商品販売データ処理システムである。
これにより、商品を複数のレシート発行単位に分割した取引実績(会計実績情報)について、精算における支払いの自由度が高まる。
上記構成によれば、例えば登録装置20が一取引に応じた精算指示情報を、商品群単位の区切りごとに応じて順次送信するようにされたうえで、精算装置側では、一取引にける商品群単位ごとの精算指示情報が受信し終えるまでは、他の登録装置からの精算指示情報は受け付けないようにされる。これにより、精算装置30にて分割精算された取引の精算処理を適正に実行することが可能になる。
上記構成によれば、精算装置にて客が自分で操作を行って一取引をレシート発行単位に分割することが可能となる。
上記構成によれば、登録装置20が、会計分割された取引の非現金決済に対応することが可能となる。この場合、客は精算装置30に赴いて精算を行う必要がなくなり、取引に応じた会計を効率よく進めていくことができる。
上記構成によれば、会計実績の検索について、一取引単位と商品群単位とのいずれも検索対象とすることが可能となり、検索の自由度が高まる。
Claims (7)
- 店員の操作に応じて商品を登録する登録装置と、前記商品の登録結果に基づいて客の操作に応じて精算を行う複数の精算装置とを有する商品販売データ処理システムにおいて、
前記登録装置は、
一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与する第1分割手段と、
一取引に応じた精算指示情報として、前記商品群単位ごとに対応する商品群単位情報と、前記商品群単位ごとに対応して付与された識別情報とを送信する送信手段とを備え、
前記精算装置は、
前記送信手段が送信した識別情報と商品群単位情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した該識別情報と該商品群単位情報とに基づく精算処理として、一取引に応じた一括精算処理と、前記商品群単位情報ごとに応じた個別精算処理とのうち指定された精算処理を実行する精算手段と、
商品群単位により分割されていない精算指示情報の受信に応じて、一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与することが可能な第2分割手段と
を備える商品販売データ処理システム。 - 前記送信手段は、
一取引において商品群が指定されるごとに、指定された商品群に対応する商品群単位情報と識別情報とを送信し、
前記受信手段は、
1の登録装置から最初に送信された商品群単位情報と識別情報とを受信したことに応じて、前記1の登録装置以外の登録装置から送信された商品群単位情報と識別情報を受け付けないようにする
請求項1に記載の商品販売データ処理システム。 - 前記登録装置は、
非現金決済の場合、前記第1分割手段が付与した商品群の商品群単位情報ごとに対応して実行した決済処理の情報を出力可能な非現金決済対応手段をさらに備える
請求項1または2に記載の商品販売データ処理システム。 - 取引に応じた実績を示す実績情報について、一取引単位に対応する実績情報の検索と、商品群単位に対応する実績情報の検索とが可能なように管理する実績情報管理手段をさらに備える
請求項1から3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理システム。 - 店員の操作に応じて商品を登録する登録装置と、前記商品の登録結果に基づいて客の操作に応じて精算を行う複数の精算装置とを有し、前記登録装置が、一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与する第1分割手段と、一取引に応じた精算指示情報として、前記商品群単位ごとに対応する商品群単位情報と、前記商品群単位ごとに対応して付与された識別情報とを送信する送信手段とを備える商品販売データ処理システムにおける精算装置であって、
前記送信手段が送信した識別情報と商品群単位情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した該識別情報と該商品群単位情報とに基づく精算処理として、一取引に応じた一括精算処理と、前記商品群単位情報ごとに応じた個別精算処理とのうち指定された精算処理を実行する精算手段と、
商品群単位により分割されていない精算指示情報の受信に応じて、一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与することが可能な第2分割手段と
を備える精算装置。 - 店員の操作に応じて商品を登録する登録装置と、前記商品の登録結果に基づいて客の操作に応じて精算を行う複数の精算装置とを有する商品販売データ処理システムにおいて、第1コンピュータを前記登録装置として機能させるための第1プログラムと、第2コンピュータを前記精算装置として機能させるための第2プログラムとによるプログラムであって、
前記第1プログラムは、前記第1コンピュータを、
一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与する第1分割手段、
一取引に応じた精算指示情報として、前記商品群単位ごとに対応する商品群単位情報と、前記商品群単位ごとに対応して付与された識別情報とを送信する送信手段として機能させるためのものであり、
前記第2プログラムは、前記第2コンピュータを、
前記送信手段が送信した識別情報と商品群単位情報とを受信する受信手段、
前記受信手段が受信した該識別情報と該商品群単位情報とに基づく精算処理として、一取引に応じた一括精算処理と、前記商品群単位情報ごとに応じた個別精算処理とのうち指定された精算処理を実行する精算手段、
商品群単位により分割されていない精算指示情報の受信に応じて、一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与することが可能な第2分割手段として機能させるためのものである
プログラム。 - 店員の操作に応じて商品を登録する登録装置と、前記商品の登録結果に基づいて客の操作に応じて精算を行う複数の精算装置とを有し、前記登録装置が、一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与する第1分割手段と、一取引に応じた精算指示情報として、前記商品群単位ごとに対応する商品群単位情報と、前記商品群単位ごとに対応して付与された識別情報とを送信する送信手段とを備える商品販売データ処理システムにおける精算装置としてのコンピュータを、
前記送信手段が送信した識別情報と商品群単位情報とを受信する受信手段、
前記受信手段が受信した該識別情報と該商品群単位情報とに基づく精算処理として、一取引に応じた一括精算処理と、前記商品群単位情報ごとに応じた個別精算処理とのうち指定された精算処理を実行する精算手段、
商品群単位により分割されていない精算指示情報の受信に応じて、一取引において登録された複数の商品を1以上の商品による商品群単位に分割し、前記商品群単位ごとに対応する識別情報を付与することが可能な第2分割手段
として機能させるためのプログラム。
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