JP7300983B2 - 点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用の点火装置に関する。
従来、自動車等の車体には、内燃機関用の点火装置が搭載される。点火装置のコイルユニットは、ECU(Engine Control Unit)の制御により、バッテリから供給される直流の低電圧を数千ボルトにまで昇圧して、点火プラグヘ供給し、電気火花を発生させて燃料を点火させる。従来の点火装置の例については、例えば、特許文献1に記載されている。
特許第6448010号公報
特許文献1の内燃機関用点火装置(1)が有する点火コイル(10)は、主一次コイル(110)と副一次コイル(120)とを含む。主一次コイル(110)は、通電を開始した後に所定のタイミングで電流を遮断することで磁束量が減少する磁束変化を生じさせる。そして、磁束変化発生以降の任意のタイミングで副一次コイル(120)を通電することにより磁束変化の方向と同方向の追加磁束を生じさせる。また、副一次コイル(120)による追加磁束の発生タイミングや継続時間を調整することで、二次コイル(200)に発生させる放電エネルギーを内燃機関に好適な放電パターンとし、内燃機関の安定した燃焼を維持できる。
特許文献1の主一次コイル(110)は、一次コイル用ボビン(130)にマグネットワイヤを所要回数ほど右ねじ巻きすることによって形成される。そして、主一次コイル(110)の外表面を絶縁手段としての内層絶縁シート(141)で覆い、その外表面にマグネットワイヤを所要回数ほど左ねじ巻きすることで、副一次コイル(120)が形成される。さらに、副一次コイル(120)の外表面に外層絶縁シート(142)を装着することで一次コイル(100A)となる。しかしながら、主一次コイル(110)と副一次コイル(120)とを互いに別体としてそれぞれ設ける必要があるため、巻き付けや各部との接続等の作業が複雑化し、作業効率が低下する虞がある。また、一次コイル(100A)全体の重量や体積が増加する虞がある。
本発明の目的は、主一次コイルと副一次コイルとを有する1次コイルを形成する際に、巻き付けや各部との接続等の作業の効率を向上し、さらに1次コイル全体の重量や体積の増加を抑制できる技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、内燃機関用の点火装置であって、1次ボビンに単一の1次導線が巻回されることにより形成された主1次コイルおよび副1次コイルを含む1次コイルと、2次ボビンに2次導線が巻回されることにより形成された2次コイルと、前記1次コイルと前記2次コイルとを電磁結合する鉄心と、を有し、前記1次導線上の前記主1次コイルと前記副1次コイルとの間に位置する中間部位において、電源装置からの直流電圧を受けるコイルユニットと、前記主1次コイルとグランドとの間に介挿され、前記電源装置から前記主1次コイルへ流れる1次電流の通電または遮断を切り替え可能な第1スイッチと、前記副1次コイルとグランドとの間に介挿され、前記電源装置から前記副1次コイルへ流れる1次電流の通電または遮断を切り替え可能な第2スイッチと、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御する制御部と、を有し、前記1次ボビンは、前記鉄心の一部分の周囲において筒状に延びるボビン本体部と、前記ボビン本体部の一部から突出する掛止部と、を有し、前記主1次コイルおよび前記副1次コイルは、前記ボビン本体部の外周面に互いに周方向に同じ向きに巻回され、かつ、前記主1次コイルおよび前記副1次コイルのうちの一方は前記主1次コイルおよび前記副1次コイルのうちの他方の径方向外側に積層され、前記中間部位の少なくとも一部は前記掛止部に掛止される。
本願の第2発明は、第1発明の点火装置であって、前記制御部は、前記第1スイッチを閉状態にし、かつ、前記第2スイッチを開状態にすることによって、前記主1次コイルに1次電流を通電する通電制御と、前記主1次コイルに1次電流を通電した後に、前記第1スイッチを開状態に切り替える遮断制御と、前記第1スイッチを開状態に切り替えた時点と同時、または前記第1スイッチを開状態に切り替えた時点から微小時間経過後に、前記第2スイッチを閉状態に切り替える重畳制御と、を行う。
本願の第3発明は、第2発明の点火装置であって、前記主1次コイルの巻数は、前記副1次コイルの巻数よりも多く、前記主1次コイルの径方向外側に前記副1次コイルが積層される。
本願の第4発明は、第1発明から第3発明までのいずれか一つの点火装置であって、前記1次導線は、絶縁性を有する樹脂製の被膜に覆われた金属線を含み、前記点火装置は、前記中間部位に固定された金属製の端子をさらに有し、前記端子の一部は前記被膜を貫通しつつ前記金属線に圧接し、前記端子の他の一部は前記電源装置に直接的または間接的に接続される。
本願の第5発明は、第1発明から第4発明までのいずれか一つの点火装置であって、前記中間部位のうちの前記掛止部に掛止される部位の曲率半径はR2以上、かつ、R7以下である。
本願の第6発明は、第1発明から第5発明までのいずれか一つの点火装置であって、前記1次ボビンは、前記ボビン本体部の一部から突出し、前記掛止部の一方側に間隙を隔てて隣接する第1突出部と、前記ボビン本体部の一部から突出し、前記掛止部の他方側に間隙を隔てて隣接する第2突出部と、をさらに有し、前記第1突出部に前記1次導線の巻始め端部が絡げられ、前記第2突出部に前記1次導線の巻終わり端部が絡げられる。
本願の第7発明は、第4発明の点火装置であって、前記1次導線の巻始め端部に固定された金属製の巻始め端子と、前記1次導線の巻終わり端部に固定された金属製の巻終わり端子と、をさらに有し、前記巻始め端子の一部は前記被膜を貫通しつつ前記金属線に圧接し、前記巻始め端子の他の一部は前記第1スイッチと直接的または間接的に接続され、前記巻終わり端子の一部は前記被膜を貫通しつつ前記金属線に圧接し、前記巻終わり端子の他の一部は前記第2スイッチと直接的または間接的に接続される。
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれか一つの点火装置であって、前記2次ボビンは、前記1次コイルの外周面を覆う。
本願の第9発明は、第1発明から第8発明までのいずれか一つの点火装置であって、前記1次ボビンおよび前記2次ボビンはそれぞれ樹脂製である。
本願の第10発明は、第1発明から第9発明までのいずれか一つの点火装置であって、前記2次コイルの一端にはグランドへ向かって順方向となるダイオードが接続される。
本願の第1発明~第10発明によれば、1次ボビンに単一の1次導線が巻回されることにより形成された主1次コイルと副1次コイルとが互いに積層されることによって、1次コイルが形成される。これにより、1次導線の巻き付けや、主1次コイルおよび副1次コイルと各部との接続等の作業の効率を向上し、さらに1次コイル全体の重量や体積の増加を抑制できる。
特に、本願の第2発明によれば、2次コイルに発生する起電力を重畳的に大きく増加させ、または起電力をより長く維持させることができる。
特に、本願の第3発明によれば、主1次コイルの径方向外側に副1次コイルを整列させつつ巻回することができ、段差の発生やずれを抑制できる。
特に、本願の第5発明によれば、金属線を含む1次導線に局所的な負荷が過度に加わることによる、損傷や断線を防止できる。
特に、本願の第8発明によれば、1次コイルおよび2次コイルを含むコイルユニット全体を径方向に小型化できる。
第1実施形態に係る点火装置の動作環境を模式的に示すブロック図である。 第1実施形態に係るコイルユニットの平面図である。 第1実施形態に係る1次ボビンの斜視図である。 第1実施形態に係る1次ボビンの斜視図である。 第1実施形態に係る1次導線に端子が固定される様子を示す斜視図である。 第1実施形態に係る1次ボビンに1次導線の巻始め端部を巻回する様子を示す斜視図である。 第1実施形態に係る1次ボビンに1次導線の中間部位を巻回する様子を示す斜視図である。 第1実施形態に係る1次ボビンに1次導線の巻終わり端部を巻回する様子を示す斜視図である。 第1実施形態に係る通電制御時における磁束の向きを模式的に示す斜視図である。 第1実施形態に係る遮断制御時における磁束の向きを模式的に示す斜視図である。 第1実施形態に係る重畳制御時における磁束の向きを模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、後述するコイルユニットの主1次コイルおよび副1次コイルが巻回されるボビン本体部の中心軸と平行な方向を「軸方向」、ボビン本体部の中心軸に直交する方向を「径方向」、ボビン本体部の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、説明の便宜のため、軸方向を上下方向とし、ボビン本体部に対して、主1次コイルおよび副1次コイルの端部が絡げられる突出部側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係るコイルユニットおよび点火装置の製造時および使用時の姿勢を限定する意図はない。また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。また、本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.第1実施形態>
<1-1.点火装置の構成>
まず、本発明の第1実施形態となる点火装置1の構成について、図面を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係る点火装置1の動作環境を模式的に示すブロック図である。なお、後述のとおり、点火装置1に含まれるコイルユニット103の1次コイルL1(主1次コイル51および副1次コイル52)と、2次コイルL2とは、互いに径方向に積層される方向に配置されるが、図1では、理解容易のため、これらを隣接させて図示している。
本実施形態の点火装置1は、例えば、自動車等の車両の車体100に搭載され、内燃機関用の点火プラグ113に火花放電を発生させるための高電圧を印加する装置である。また、図1に示すように、車体100には、当該点火装置1に加え、当該点火プラグ113と、バッテリ102と、ECU105(Engine Control Unit)とが、備えられている。また、本実施形態の点火装置1は、後述するコイルユニット103と、イグナイタ104とによって構成される。
点火プラグ113は、コイルユニット103の後述する2次コイルL2の一端に接続される。コイルユニット103の2次コイルL2に高電圧が誘起されると、点火プラグ113のギャップdにおいて放電が起こり、火花が発生する。これにより、内燃機関に充填された燃料に点火される。
バッテリ102は、直流電力を充放電可能な電源装置(蓄電池)である。本実施形態では、バッテリ102は、コイルユニット103の後述する1次コイルL1と電気的に接続される。バッテリ102は、コイルユニット103の1次コイルL1に直流電圧を供給する。
図2は、コイルユニット103の平面図である。図2に示すように、コイルユニット103は、ボビン40と、1次コイルL1と、2次コイルL2と、鉄心60とを有する。なお、図2では、1次コイルL1を形成している後述する1次導線81および2次コイルL2を形成している2次導線82を一部簡略化して図示している。コイルユニット103は、イグナイタ104とともに、別途設けられるコイルケース(図示省略)に一体的に内蔵される。
また、図1に示すように、1次コイルL1において、主1次コイル51と副1次コイル52とが直列に形成されている。主1次コイル51と副1次コイル52との間に位置する中間部位812には、バッテリ102から延びる導線(以下「電源線150」と称する)が接続されている。これにより、中間部位812には、バッテリ102からの直流の低電圧が印加され、第1スイッチ71または第2スイッチ72が閉状態になると、1次コイルL1に次第に増加する1次電流(後述する1次電流I1aまたは1次電流I1b)が流れ始める。コイルユニット103は、バッテリ102から供給される直流の低電圧の電力を、数千ボルトにまで昇圧し、高電圧の電力を点火プラグ113ヘと供給する。そして、点火プラグ113において電気火花を発生させて燃料を点火させる。コイルユニット103のより詳細な構造および各部との接続方法については、後述する。
イグナイタ104は、1次コイルL1と接続される回路基板である。イグナイタ104は、ECU105と電気的に接続され、ECU105から信号(以下「EST信号」と称する)を受信する。イグナイタ104は、第1スイッチ71と、第2スイッチ72と、駆動IC73とを有する。なお、イグナイタ104は、ECU105の電子回路と一体化されていてもよい。
第1スイッチ71および第2スイッチ72にはそれぞれ、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられる。第1スイッチ71は、1次コイルL1の主1次コイル51とグランドとの間に介挿される。第1スイッチ71のC(コレクタ)は、主1次コイル51に接続される。第1スイッチ71のE(エミッタ)は、グランドに接続される。第1スイッチ71のG(ゲート)は、駆動IC73に接続される。これにより、第1スイッチ71は、バッテリ102から主1次コイル51を介してグランドへ流れる1次電流I1aの通電または遮断の切り替えが可能となる。
第2スイッチ72は、1次コイルL1の副1次コイル52とグランドとの間に介挿される。第2スイッチ72のC(コレクタ)は、副1次コイル52に接続される。第2スイッチ72のE(エミッタ)は、グランドに接続される。第2スイッチ72のG(ゲート)は、駆動IC73に接続される。これにより、第2スイッチ72は、バッテリ102から副1次コイル52を介してグランドへ流れる1次電流I1bの通電または遮断の切り替えが可能となる。ただし、第1スイッチ71および第2スイッチ72には、それぞれ他の種類のトランジスタが用いられてもよい。
駆動IC73は、ECU105から受信するEST信号に基づき、第1スイッチ71および第2スイッチ72の開閉を制御する制御部である。駆動IC73は、第1スイッチ71および第2スイッチ72に接続された論理デバイスを有する。論理デバイスには、例えば、論理回路、プロセッサ、CPLD(complex programmablelogic device)、FPGA(field-programmable gate array)、またはASIC(application-specific integrated circuit)等が含まれる。論理デバイスは、点火装置1を動作させて点火プラグ113に点火するための演算処理を行う。
第1スイッチ71が閉状態になると、バッテリ102から主1次コイル51に1次電流I1aが流れる。第1スイッチ71が開状態となると、主1次コイル51に流れる1次電流I1aが遮断される。第2スイッチ72が閉状態となると、副1次コイル52に1次電流I1bが流れる。第2スイッチ72が開状態となると、副1次コイル52に流れる1次電流I1bが遮断される。
ECU105は、車体100のトランスミッションやエアバックの作動等を総合的に制御する既存のコンピュータである。
<1-2.コイルユニットの詳細な構造および各部との接続方法>
続いて、コイルユニット103のより詳細な構造および各部との接続方法について説明する。
上述のとおり、コイルユニット103は、ボビン40と、1次コイルL1と、2次コイルL2と、鉄心60とを有する。図2に示すように、鉄心60は、中心鉄心601と外周鉄心602とが組み合わさった構造を有する。中心鉄心601および外周鉄心602はそれぞれ、例えば、珪素鋼板が積層された積層鋼板により形成される。また、中心鉄心601は、1次コイルL1よりも径方向内側に位置し、軸方向に延びる。外周鉄心602は、2次コイルL2よりも径方向外側に位置し、中心鉄心601の軸方向の両端部を繋ぐ。これにより、鉄心60は、1次コイルL1と2次コイルL2とを電磁結合させる閉磁路構造を形成する。なお、コイルユニット103において、主1次コイル51と副1次コイル52とは、互いに独立して異極の磁場を生じさせるように励磁されている。
ボビン40は、1次ボビン41および2次ボビン42を含む。1次ボビン41および2次ボビン42はそれぞれ、軸方向に筒状に延びる。また、1次ボビン41の径方向外側に、2次ボビン42が配置される。1次ボビン41および2次ボビン42の材料には、例えば、樹脂が用いられる。図3および図4は、1次ボビン41の斜視図である。図2~図4に示すように、1次ボビン41は、ボビン本体部411と、掛止部412と、第1突出部413と、第2突出部414とを有する。
ボビン本体部411は、鉄心60の一部分である中心鉄心601の周囲において筒状に延びる。掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414はそれぞれ、ボビン本体部411の上端部付近から、さらに上方へ突出する。また、掛止部412は、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414のうちの左右方向(図2~図4参照)の中央に設けられている。第1突出部413は、掛止部412の右側に間隙を隔てて隣接する。第2突出部414は、掛止部412の左側に間隙を隔てて隣接する。ただし、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414の位置関係は、これに限定されない。掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414は、それぞれボビン本体部411の一部から突出していればよい。また、第1突出部413は、掛止部412の一方側に間隙を隔てて隣接していればよい。第2突出部414は、掛止部412の他方側に間隙を隔てて隣接していればよい。
図2~図4に示すように、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414はそれぞれ、溝部61、巻き付け部62、および端子取付け凹部63を有する。溝部61は、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414において上面から下方へ凹み、かつ、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414を前後方向(上下方向および左右方向に直交する方向)に貫通する。巻き付け部62は、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414において前面からさらに前方へ突出する。端子取付け凹部63は、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414において上面から下方へ凹み、かつ、溝部61と連通する。また、端子取付け凹部63は、溝部61よりもさらに左右方向に拡がっている。
また、1次ボビン41には、上側フランジ部415と下側フランジ部416とが形成されている。上側フランジ部415は、ボビン本体部411の上端部付近の外周面から径方向外側へ突出する。下側フランジ部416は、ボビン本体部411の下端部付近の外周面から径方向外側へ突出する。
1次コイルL1は、1次ボビン41に導線(以下「1次導線81」と称する)を巻回することによって形成される。1次導線81は、絶縁性を有する樹脂製の被膜に覆われた金属線からなる。当該金属線の径は、例えば、φ0.4mm~φ1.0mm程度である。また、1次導線81には、金属製の3つの端子である巻始め端子91、中間端子92、および巻終わり端子93が、それぞれ固定される。
図5は、1次導線81に1つの端子(例えば、巻始め端子91)が固定される様子を示す斜視図である。図5に示すように、巻始め端子91は、一部に鋏形状の把持構造を有する。巻始め端子91は、当該把持構造によって1次導線81を挟み込み、1次導線81の絶縁被膜を貫通しつつ金属線に圧接する。これにより、巻始め端子91は、1次導線81に固定されつつ、1次導線81の金属線と電気的に導通する。中間端子92および巻終わり端子93についても、巻始め端子91と同等の構造を有する。すなわち、中間端子92および巻終わり端子93はそれぞれ、把持構造によって1次導線81を挟み込み、1次導線81の絶縁被膜を貫通しつつ金属線に圧接する。これにより、中間端子92および巻終わり端子93はそれぞれ、1次導線81に固定されつつ、1次導線81の金属線と電気的に導通する。
図6~図8はそれぞれ、1次ボビン41に1次導線81を巻回する様子を示す斜視図である。ただし、図6では、1次導線81のうち、1次ボビン41に1次導線81を巻回し始める最初付近の部位(以下「巻始め端部811」と称する)のみを図示し、主1次コイル51を構成する部分を、2点鎖線にて表示している。図7では、1次導線81のうち上述の中間部位812付近のみを図示し、主1次コイル51を構成する部分を、2点鎖線にて表示している。また、図7では、副1次コイル52を構成する部分を、破線にて一部表示している。図8では、1次導線81のうち、1次ボビン41に1次導線81を巻回し終わる最後付近の部位(以下「巻終わり端部813」と称する)のみを図示し、副1次コイル52を構成する部分を、2点鎖線にて表示している。
図6に示すように、1次ボビン41に1次導線81を巻回する際には、まず、1次導線81の巻始め端部811に巻始め端子91を固定し、さらに第1突出部413の巻き付け部62に絡げる。そして、巻始め端子91を、第1突出部413の端子取付け凹部63に嵌める。また、巻始め端子91に固定された1次導線81を、第1突出部413の溝部61において前方から後方へ貫通させる。これにより、1次導線81の巻始め端部811が、1次ボビン41に固定され、外れ難くなる。
次に、1次導線81をボビン本体部411の外周面に周方向に巻回する。本実施形態では、1次導線81をボビン本体部411の外周面に、上方から見たときに時計周りの方向(右ねじ方向)に巻回する。また、1次導線81をボビン本体部411の外周面に軸方向に等間隔で巻回しつつ、上側フランジ部415と下側フランジ部416との間を、上方から下方へ移動させ、さらに下方から上方へ移動させる。これにより、ボビン本体部411の外周面に1次導線81がほぼ隙間なく巻回され、主1次コイル51が完成する。
次に、図7に示すように、1次導線81上の主1次コイル51の下流側の中間部位812に中間端子92を固定し、さらに中間部位812の一部を掛止部412の巻き付け部62に掛止する。そして、中間端子92を、掛止部412の端子取付け凹部63に嵌める。また、中間端子92に固定された1次導線81を、掛止部412の溝部61において前方から後方へ貫通させる。これにより、1次導線81の中間部位812が、1次ボビン41に固定され、外れ難くなる。
なお、1次導線81上の掛止部412に掛止される部位は、1次導線81上の他の部位よりも、曲率半径が小さくなる。そこで、本実施形態は、当該部位の曲率半径は、R2(2mm)以上とすることが望ましい。特に、掛止部412の大きさを考慮すると、当該部位の曲率半径は、R2(2mm)以上、かつ、R7(7mm)以下とすることが望ましい。このように、金属線の曲率半径を大きく維持しつつ、1次導線81を1次ボビン41に巻回することによって、金属線を含む1次導線81に局所的な負荷が過度に加わることによる、損傷や断線を防止できる。
1次導線81上の中間部位812を掛止部412に掛止した後、続いて、1次導線81をボビン本体部411側へUターンさせ、主1次コイル51の外周面に、主1次コイル51と互いに周方向に同じ向きに巻回する。すなわち、1次導線81を、上方から見たときに時計周りの方向(右ねじ方向)に巻回する。また、1次導線81を主1次コイル51の外周面に軸方向に等間隔で巻回しつつ、上側フランジ部415と下側フランジ部416との間を、上方から下方へ移動させ、さらに下方から上方へ移動させる。これにより、1次導線81が主1次コイル51の径方向外側に積層され、副1次コイル52が完成する。
なお、ボビン本体部411に巻回される主1次コイル51の巻数は、副1次コイル52の巻数よりも多い。これにより、主1次コイル51の径方向外側に副1次コイル52を整列させつつ巻回することができ、段差の発生やずれを抑制できる。
次に、図8に示すように、1次導線81上の副1次コイル52の下流側の巻終わり端部813に巻終わり端子93を固定し、さらに第2突出部414の巻き付け部62に絡げる。そして、巻終わり端子93を、第2突出部414の端子取付け凹部63に嵌める。また、巻終わり端子93に固定された1次導線81を、第2突出部414の溝部61において前方から後方へ貫通させる。これにより、1次導線81の巻終わり端部813が、1次ボビン41に固定され、外れ難くなる。また、1次導線81上の巻始め端部811と巻終わり端部813との間において、張力が付加されるため、1次導線81のずれや外れがさらに抑制される。この結果、1次コイルL1の形成が完了する。
1次コイルL1の形成が完了した後、図2に示すように、1次コイルL1の外周面を覆うように、2次ボビン42が配置される。そして、2次ボビン42の外周面に、1次導線81とは別の2次導線82が巻回されることによって、2次コイルL2が形成される。2次導線82の径は、例えば、φ0.04mm~φ0.08mm程度である。また、2次コイルL2における2次導線82の巻数(例えば、10000回)は、1次コイルL1における1次導線81の巻数(例えば、100回)の100倍程度以上である。これにより、後述のとおり、点火装置1の動作時に2次コイルL2に高い電圧が誘起される。また、このように、1次コイルL1と2次コイルL2とを互いに径方向に積層するように配置することによって、これらを含むコイルユニット103全体を小型化できる。
なお、本実施形態では、2次導線82を、2次ボビン42の外周面に、上方から見たときに時計周りの方向(右ねじ方向)に巻回する。そして、2次導線82上の巻き方向の上流側の端部を点火プラグ113に接続し、巻き方向の下流側の端部をグランド側に接続する。ただし、2次導線82の巻き方向は、これに限定されない。2次導線82の巻き方向は、1次導線81の巻き方向や各部との接続方法によって、適切に選択すればよい。
その後、図8に示すように、1次ボビン41のボビン本体部411の径方向内側の空間410に、中心鉄心601を挿通する。そして、中心鉄心601を、外周鉄心602と組み合わせて、鉄心60を形成する。
また、図2に示すように、巻始め端子91のうち、1次導線81が固定される一部とは異なる他の一部が、別途設けられる導線等を介して、第1スイッチ71と間接的に接続される。ただし、巻始め端子91は、導線等を介さず、第1スイッチ71と直接的に接続されてもよい。
また、中間端子92のうち、1次導線81が固定される一部とは異なる他の一部が、電源線150を介して、バッテリ102と間接的に接続される。これにより、1次導線81上の主1次コイル51と副1次コイル52との間の中間部位812へ直流電圧が印加される。ただし、中間端子92は、電源ケーブルを介さず、バッテリ102と直接的に接続されてもよい。
さらに、巻終わり端子93のうち、1次導線81が固定される一部とは異なる他の一部が、別途設けられる導線等を介して、第2スイッチ72と間接的に接続される。ただし、巻終わり端子93は、導線等を介さず、第2スイッチ72と直接的に接続されてもよい。
上述のとおり、本発明では、1次ボビン41に単一の1次導線81を巻回することにより形成した主1次コイル51と副1次コイル52とを互いに積層することによって、1次コイルL1を形成する。これにより、1次ボビン41に主1次コイル51と副1次コイル52とを別々に巻き付けたり、主1次コイル51の両端部と副1次コイル52の両端部とをそれぞれ点火装置1内の各部へ接続したりする必要がなくなる。このため、製造過程における作業効率が向上する。また、主1次コイル51と副1次コイル52とを別々に巻き付ける場合と比べて、これらを含むコイルユニット全体をより小型化できる。さらに、1次コイルL1に使用する1次導線81の量を抑制でき、コスト削減に繋がる。
また、本実施形態では、掛止部412、第1突出部413、および第2突出部414は、ボビン本体部411の軸方向の一方側(本実施形態では、上側)に並んで配置される。このため、点火装置1内の各部との接続作業の効率化に繋がる。また、点火装置1内のコイルユニット103以外の各部、およびコイルユニット103の2次コイルL2や鉄心60については、既存のものとの互換性を保持できることから、本発明の点火装置1においても流用でき、コスト削減に繋がる。
なお、図1に示すように、本実施形態では、2次コイルL2のうち、点火プラグ113が接続される一端とは反対側の他端において、さらにグランドへ向かって順方向となるダイオード114が、2次コイルL2と直列に接続される。これにより、次第に増加する1次電流(1次電流I1a)により2次コイルL2に誘起される電圧による誘導電流が、点火プラグ113へ逆方向に流れることが防止される。
<1-3.コイルユニットの動作手順>
続いて、コイルユニット103の動作手順について説明する。
上述のとおり、本実施形態の1次コイルL1において、1次導線81上の中間部位812は、主1次コイル51と副1次コイル52との間に位置する。また、中間部位812には、バッテリ102からの直流電圧(B+)が印加される。また、1次導線81上の巻始め端部811は、第1スイッチ71と接続される。1次導線81上の巻終わり端部813は、第2スイッチ72と接続される。
また、上述のとおり、主1次コイル51と副1次コイル52とは、ボビン本体部411の外周面に、互いに周方向に同じ向きに巻回される。本実施形態では、主1次コイル51および副1次コイル52において、1次導線81は上方から見たときに時計周りの方向(右ねじ方向)にそれぞれ巻回される。このため、第1スイッチ71および第2スイッチ72がそれぞれ閉状態である場合、1次導線81上の中間部位812へ直流電圧(B+)が印加されると、主1次コイル51に流れる1次電流I1aの向きと、副1次コイル52に流れる1次電流I1bの向きとは、互いに逆向きとなる(後述する図9および図11参照)。
また、上述のとおり、駆動IC73は、ECU105から受信するEST信号に基づき、第1スイッチ71および第2スイッチ72の開閉を制御する。コイルユニット103を動作させる際、駆動IC73は、まず、第1スイッチ71を閉状態にし、かつ、第2スイッチ72を開状態にする。このとき、1次導線81のうち、中間部位812から主1次コイル51側のみに1次電流I1aが流れる。図9は、このときの主1次コイル51に流れる1次電流I1aの向きと発生する磁束の向きとを模式的に示す斜視図である。図9の矢印にて示すように、主1次コイル51には、上方から見たときに反時計周りの方向(左ねじ方向)に1次電流I1aが流れる。また、主1次コイル51に1次電流I1aが流れることによって、図9の白抜き矢印にて示す上向き(以下「正方向」と称する)の通電磁束φaが発生し、当該磁束に応じた磁界が中心鉄心601へ作用する(通電制御)。
次に、駆動IC73は、上述の通電制御開始から所定時間Tが経過したタイミングで、第2スイッチ72を開状態に維持したままで、第1スイッチ71を閉状態から開状態に切り替える(遮断制御)。図10は、このときの2次コイルL2に流れる2次電流I2の向きと発生する磁束の向きとを模式的に示す斜視図である。図10に示すように、このとき、1次電流I1aは遮断され、上述の通電制御時において発生していた正方向の通電磁束φaは小さくなるように変化する。すると、1次導線81の径方向外側に位置する2次コイルL2の2次導線82において、相互誘導作用により、図10の矢印にて示す方向に2次電流I2が流れ、通電磁束φaの変化を妨げる方向(図10の白抜き矢印の方向)に遮断磁束φs1が発生し、2次コイルL2に誘導起電力Vs1が誘起される。
さらに、駆動IC73は、上述の遮断制御開始と同時に、第2スイッチ72を開状態から閉状態に切り替える。これにより、1次導線81のうち、中間部位812から副1次コイル52側のみに1次電流I1bが流れる。図11は、このときの副1次コイル52に流れる1次電流I1bの向きと発生する磁束の向きとを模式的に示す斜視図である。図11の矢印にて示すように、副1次コイル52には、上方から見たときに時計周りの方向(右ねじ方向)に1次電流I1bが流れる。副1次コイル52に1次電流I1bが流れることによって、図11の白抜き矢印にて示す下向き(以下「負方向」と称する)の通電磁束φbが発生し、当該磁束に応じた磁界が中心鉄心601へ作用する。すると、1次導線81の径方向外側に位置する2次コイルL2の2次導線82において、相互誘導作用により、図11の矢印にて示す方向に、より大きな2次電流I2が流れ、通電磁束φbを妨げる方向(図11の白抜き矢印の方向)に、上述の遮断磁束φs1に加えて重畳磁束φs2が発生し、2次コイルL2に上述の誘導起電力Vs1に加えて重畳起電力Vs2が誘起される(重畳制御)。
これにより、2次コイルL2に発生する起電力が重畳的に大きく増加し、高電圧となる。この結果、点火プラグ113において電気火花を発生させて燃料を点火させることができる。その後、点火プラグ113において放電が十分に行われた後、第2スイッチ72を閉状態から開状態に切り替えて、副1次コイル52側に流れる1次電流I1bを遮断する。
なお、駆動IC73は、上述の遮断制御開始時点(第1スイッチ71を閉状態から開状態に切り替えた時点)から微小時間Δt(例えば、数ミリ秒程度)が経過したタイミングで、第2スイッチ72を開状態から閉状態に切り替えてもよい。この場合、2次コイルL2に上述の誘導起電力Vs1が誘起されるタイミングと、上述の重畳起電力Vs2が誘起されるタイミングとの間にタイムラグが生じるため、点火プラグ113へ放電エネルギーをより長い時間供給することができ、点火プラグ113の放電をより長く維持することができる。
<2.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態には限定されない。
上述の実施形態では、主1次コイル51および副1次コイル52はそれぞれ、ボビン本体部411の外周面に、上方から見たときに時計周りの方向(右ねじ方向)に巻回することによって形成されていた。ただし、主1次コイル51および副1次コイル52は、ボビン本体部411の外周面に、互いに周方向に同じ向きに巻回されていればよく、上方から見たときに反時計周りの方向(左ねじ方向)に巻回されていてもよい。
上述の実施形態では、1次コイルL1において、主1次コイル51の径方向外側に副1次コイル52が積層されていた。しかしながら、1次コイルL1において、副1次コイル52の径方向外側に主1次コイル51が積層されていてもよい。すなわち、1次コイルL1において、主1次コイル51および副1次コイル52のうちの一方が、主1次コイル51および副1次コイル52のうちの他方の径方向外側に積層されていればよい。
本発明の点火装置は、自動車等の車両のみならず、発電機等の様々な装置や産業機械に搭載されて、内燃機関の点火プラグに電気火花を発生させて燃料を点火させるために使用されるものであればよい。
上述のコイルユニットを含む点火装置の細部の形状や構造は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更してもよい。また、上述の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 点火装置
40 ボビン
41 1次ボビン
42 2次ボビン
51 主1次コイル
52 副1次コイル
60 鉄心
71 第1スイッチ
72 第2スイッチ
73 駆動IC
81 1次導線
82 2次導線
91 巻始め端子
92 中間端子
93 巻終わり端子
100 車体
102 バッテリ(電源装置)
103 コイルユニット
104 イグナイタ
105 ECU
113 点火プラグ
114 ダイオード
150 電源線
411 ボビン本体部
412 掛止部
413 第1突出部
414 第2突出部
811 巻始め端部
812 中間部位
813 巻終わり端部
I1a,I1b 1次電流
I2 2次電流
L1 1次コイル
L2 2次コイル
Vs1 誘導起電力
Vs2 重畳起電力
φa,φb 通電磁束
φs1 遮断磁束
φs2 重畳磁束

Claims (10)

  1. 内燃機関用の点火装置であって、
    1次ボビンに単一の1次導線が巻回されることにより形成された主1次コイルおよび副1次コイルを含む1次コイルと、2次ボビンに2次導線が巻回されることにより形成された2次コイルと、前記1次コイルと前記2次コイルとを電磁結合する鉄心と、を有し、前記1次導線上の前記主1次コイルと前記副1次コイルとの間に位置する中間部位において、電源装置からの直流電圧を受けるコイルユニットと、
    前記主1次コイルとグランドとの間に介挿され、前記電源装置から前記主1次コイルへ流れる1次電流の通電または遮断を切り替え可能な第1スイッチと、
    前記副1次コイルとグランドとの間に介挿され、前記電源装置から前記副1次コイルへ流れる1次電流の通電または遮断を切り替え可能な第2スイッチと、
    前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御する制御部と、
    を有し、
    前記1次ボビンは、
    前記鉄心の一部分の周囲において筒状に延びるボビン本体部と、
    前記ボビン本体部の一部から突出する掛止部と、
    を有し、
    前記主1次コイルおよび前記副1次コイルは、前記ボビン本体部の外周面に互いに周方向に同じ向きに巻回され、かつ、前記主1次コイルおよび前記副1次コイルのうちの一方は前記主1次コイルおよび前記副1次コイルのうちの他方の径方向外側に積層され、
    前記中間部位の少なくとも一部は前記掛止部に掛止される、点火装置。
  2. 請求項1に記載の点火装置であって、
    前記制御部は、
    前記第1スイッチを閉状態にし、かつ、前記第2スイッチを開状態にすることによって、前記主1次コイルに1次電流を通電する通電制御と、
    前記主1次コイルに1次電流を通電した後に、前記第1スイッチを開状態に切り替える遮断制御と、
    前記第1スイッチを開状態に切り替えた時点と同時、または前記第1スイッチを開状態に切り替えた時点から微小時間経過後に、前記第2スイッチを閉状態に切り替える重畳制御と、
    を行う、点火装置。
  3. 請求項2に記載の点火装置であって、
    前記主1次コイルの巻数は、前記副1次コイルの巻数よりも多く、
    前記主1次コイルの径方向外側に前記副1次コイルが積層される、点火装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の点火装置であって、
    前記1次導線は、
    絶縁性を有する樹脂製の被膜に覆われた金属線
    を含み、
    前記点火装置は、
    前記中間部位に固定された金属製の端子
    をさらに有し、
    前記端子の一部は前記被膜を貫通しつつ前記金属線に圧接し、前記端子の他の一部は前記電源装置に直接的または間接的に接続される、点火装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の点火装置であって、
    前記中間部位のうちの前記掛止部に掛止される部位の曲率半径はR2以上、かつ、R7以下である、点火装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の点火装置であって、
    前記1次ボビンは、
    前記ボビン本体部の一部から突出し、前記掛止部の一方側に間隙を隔てて隣接する第1突出部と、
    前記ボビン本体部の一部から突出し、前記掛止部の他方側に間隙を隔てて隣接する第2突出部と、
    をさらに有し、
    前記第1突出部に前記1次導線の巻始め端部が絡げられ、前記第2突出部に前記1次導線の巻終わり端部が絡げられる、点火装置。
  7. 請求項4に記載の点火装置であって、
    前記1次導線の巻始め端部に固定された金属製の巻始め端子と、
    前記1次導線の巻終わり端部に固定された金属製の巻終わり端子と、
    をさらに有し、
    前記巻始め端子の一部は前記被膜を貫通しつつ前記金属線に圧接し、前記巻始め端子の他の一部は前記第1スイッチと直接的または間接的に接続され、
    前記巻終わり端子の一部は前記被膜を貫通しつつ前記金属線に圧接し、前記巻終わり端子の他の一部は前記第2スイッチと直接的または間接的に接続される、点火装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の点火装置であって、
    前記2次ボビンは、前記1次コイルの外周面を覆う、点火装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の点火装置であって、
    前記1次ボビンおよび前記2次ボビンはそれぞれ樹脂製である、点火装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の点火装置であって、
    前記2次コイルの一端にはグランドへ向かって順方向となるダイオードが接続される、点火装置。
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