特許法第30条第2項適用 掲載アドレス https://www.yupiteru.co.jp/products/navi/ypb745ml/ http://www2.yupiteru.co.jp/manual/pdf.php?pdfname=YPB745ML https://www.yupiteru.co.jp/products/navi/ypb735ml/ http://www2.yupiteru.co.jp/manual/pdf.php?pdfname=YPB735ML https://www.yupiteru.co.jp/products/navi/wnb75ml/ https://my.yupiteru.co.jp/upload/save_image/manual/pdf/WNB75ML.pdf https://www.yupiteru.co.jp/products/biz_pnd/ypl725ml/ http://www2.yupiteru.co.jp/manual/pdf.php?pdfname=YPL725ML(掲載日 平成31年3月29日)
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号(数字の後にA、Bなどを付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、以下の説明で参照する各図において、各部材、各領域等を認識可能な大きさとするために、実際とは縮尺を異ならせている場合がある。
以下、本発明のシステムを、車両に配置されるシステム10に適用した場合を説明する。システム10は、車両の位置から所定の範囲内の地図を表示して情報を報知する。図1は、システム10の概要を説明する図である。図2は、システム10の画面の概要を示す図である。
図1に示すように、システム10は、ほぼ直方体状のモニター型の電子機器である。システム10は、車両40の車室内に配置される。車両40は、四輪自動車またはその他の車両である。車両40は、例えばレンタカーまたはユーザの自家用車である。システム10は、例えば両面テープを用いて、ダッシュボード41上に固定される。システム10の筐体の正面には、開口部が設けられている。システム10は、この開口部の位置で画像を表示するための表示部12を有する。筐体は、樹脂またはその他の材料で形成されている。
システム10は、複数の言語のいずれかの言語を用いて情報を報知する。システム10が使用可能な言語として、5か国語(日本語、英語、韓国語、および中国語(簡体字・繁体字))がある。システム10は、音声の出力に使用する言語として、4か国語(日本語、英語、韓国語、および中国語)がある。システム10の対応する言語は、これら以外の言語としてもよい。システム10は、音や表示を利用して、各種の情報を報知する。
図2に示すように、システム10は、表示部12の表示領域を左右に2分割する。システム10は、表示部12を正面から見て左側の領域にルート案内機能に関する画面SC1を表示し、右側の領域に運転支援機能に関する画面SC2を表示する制御を行う。ルート案内機能は、ユーザにより設定された出発地から目標地までのルート(道)を、音や表示を用いて案内する機能である。画面SC1には、現在位置の周辺の地図、車両40の現在位置を示すアイコン、走行すべき経路、現在位置、および現在時刻などの情報が示されている。
運転支援機能は、ユーザによる車両40の運転を支援する運転支援機能である。画面SC2には、現在位置の周辺の地図、車両40の現在位置を示すアイコン、ユーザに報知すべき対象である報知対象物に関する情報が示されている。運転支援機能は、一方通行進入禁止案内機能、一方通行進入禁止案内機能、および第2報知対象物報知機能を含む。これらの機能の詳細は、後述する。ルート案内機能に用いられる地図は多色(カラー)とし、運転支援機能に用いられる地図は白黒(モノクロ)で表示される部分を含むようにするとよい。
図3は、システム10の電気的な構成を示すブロック図である。制御部11は、システム10の各部を制御する。制御部11は、例えば、演算処理回路、およびメモリを含むコンピュータである。演算処理回路は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはその他の演算処理回路を含む。メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)またはその他の揮発性のメモリを含む。演算処理回路は、メモリにデータを一時的に読み出して演算処理を行うことにより、各種の制御を行う。制御部11は、情報の表示に使用する言語を設定する設定部、および表示部12への情報の表示を制御する表示制御部として機能する。
表示部12は、画像を表示する。表示部12は、例えば3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイとするとよいが、有機ELディスプレイまたはその他の方式の表示装置でもよい。スピーカ13は、音声を出力する。マイクロ波受信部14は、アンテナおよび受信回路を含み、マイクロ波を受信する。制御部11は、マイクロ波受信部14により受信された所定周波数のマイクロ波に基づいて速度取締装置(例えばオービス)の存在を検知する。GPS(Global Posisioning System)受信部15は、アンテナおよび受信回路を含み、GPS衛星からの信号を受信する。GPS受信部15は、受信した信号を処理して、位置情報を出力する。位置情報は、システム10の現在位置を示す。位置情報は、システム10が搭載された車両40の現在位置を示す。位置情報は、少なくとも緯度情報および経度情報を含み、さらに高度情報を含むようにするとよい。通信部16は、外部装置と通信する。通信部16は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)またはその他の方式の無線通信を行う。
記憶部17は、データを記憶する。記憶部17は、例えば、制御部11が各種の制御を行うためのプログラムを記憶する。制御部11は、記憶部17からメモリにプログラムを読み出して実行する。記憶部17は、地図を示す地図データ、各種施設の種類やその所在地を示すデータ、報知対象物の存在を報知するためのデータ、ルート案内機能を実現するためのデータなどを記憶する。報知対象物は、第1報知対象物および第2報知対象物とするとよい。第1報知対象物は、一方通行道路の出口、および信号機が設置された交差点である。第2報知対象物は、第1報知対象物とは異なる報知対象物であり、例えば以下のものとするとよい。第2報知対象物は、居眠り運転事故地点、速度測定装置(レーダー方式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式、レーザー方式等)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、およびビューポイントパーキング等がある。記憶部17は、報知対象物の種別情報と、その報知対象物が存在する位置を示す位置情報と、表示部12に表示する画像(例えば、模式図または写真)のデータと、音声データとを対応付けて記憶する。
なお、記憶部17は、データを永続的に記憶する記憶媒体を含んでもよい。記憶部17は、例えば、光学式記録媒体、磁気記録媒体、および半導体記録媒体、またはその他の記録媒体を含んでもよい。
操作部18は、ユーザの操作を受け付ける。操作部18は、例えば、タッチセンサ、音量調整ボタン、および作業用ボタンを含む。タッチセンサは、表示部12の表面に設けられ、ユーザによりタッチされた位置を検出する。音量操作ボタンは、スピーカ13から出力される音声の音量を調整するために操作される。作業用ボタンは、各種の作業を行うためのボタンである。
センサ部19は、各種のセンサを含む。センサ部19は、例えば、地磁気センサ、加速度センサ、および照度センサを備える。地磁気センサは、地磁気を検出して北方向が進行方向に対してどの方向にあるかを検出するセンサである。加速度センサは、車両の前後、左右、上下の加速度を検出するセンサである。照度センサは、車室内の明るさを示す照度を検出するセンサである。
装着部20は、外部記憶媒体が装着される装着部である、外部記憶媒体は、例えば、メモリカードである。この場合、装着部20は、メモリカードスロットである。記憶部17に記憶されるデータは、外部記憶媒体を介して取り込まれてもよい。このデータとして、新規な報知対象(ターゲット)の情報(経度・緯度等の位置情報、種別情報等)の更新情報がある。
電源部21は、電源から供給された電力を、システム10内の各部に供給する。電源部21は、例えば、電源スイッチおよびDCジャックを含む。DCジャックは、シガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続されて電源供給を受ける。電源スイッチは、システム10の電源をオンまたはオフするためのスイッチである。
発光部22は、種々の色で発光する。発光部22は、例えば発光ダイオードを含む。
ケーブル端子部23は、外部の接続ケーブルが接続される端子である。例えば、接続ケーブルは、システム10は、車両に実装されているOBD-IIコネクタに接続するケーブルである。OBD-IIコネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。
なお、システム10は、上記以外にも、周知のカーナビゲーションシステムおよびレーダー探知機が備える機能を有するようにするとよい。
次に、システム10の動作を説明する。
<1.言語設定機能>
言語設定機能は、システム10が情報の報知に使用する言語を設定する機能である。図4は、システム10の言語設定機能に関する動作を示すフローチャートである。
システム10において制御部11は、言語設定の入力を受け付ける画面を表示する(ステップS101)。制御部11は、日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字)、および中国語(繁体字)の各言語に対応したボタンを表示部12に表示させて、操作部18を用いていずれかの言語を選択する操作を受け付けるとよい。制御部11は、ユーザの操作部18の操作により選択された言語を、情報の報知に使用する言語として設定する(ステップS102)。制御部11は、言語の設定データを、メモリまたは記憶部17に記憶させておくとよい。制御部11は、この設定データに基づいて、特定の言語により情報の報知を行う。
<2.安全運転支援機能>
図5は、システム10の安全運転支援機能に関する動作を示すフローチャートである。システム10において制御部11は、安全運転支援機能の作動中においては、一方通行進入禁止案内機能、交差点対向車注意案内機能、および第2報知対象物報知機能を並列して実行する(ステップS1,S3,S5)。安全運転支援機能の作動中とは、例えばシステム10の電源がオンされている期間、ユーザにより安全運転支援機能の作動が指示されてから終了するまでの期間、またはその他の期間とするとよい。
<2-1.一方通行進入禁止案内機能>
一方通行進入禁止案内機能について具体例を挙げつつ説明する。図6は、システム10の一方通行進入禁止案内機能に関する動作を示すフローチャートである。図7~図10は、一方通行進入禁止案内機能に関する画面の表示例を示す図である。
制御部11は、地図上に一方通行画像および進入禁止画像を表示させる(ステップS11)。一方通行画像は、一方通行道路であることを示す交通標識を示す。一方通行画像は、青色の背景に白色の矢印画像を描画した画像である。矢印は車両の走行が許可されている方向を示す。一方通行画像は、一方通行道路上の地点に配置される。進入禁止画像は、車両進入禁止の交通標識を示す。進入禁止画像は、赤色の円形の図形の内側に、白色で「-」の模様を描画した画像である。進入禁止画像は、地図上の一方通行道路の出口が存在する地点に配置される。進入禁止画像は、一方通行道路の出口に関する情報で、通行道路の交通上の規則に関する第1情報を示す。
図7(a)の例では、制御部11は、地図M上に、車両40の現在位置を示す自車位置アイコンI1と一方通行画像I2とを表示させる。図7(a)の例では、進入禁止画像は、表示されていない。地図Mは、例えば、表示部12の上下方向において300m(右スケール上端値)の距離範囲内のエリアが表示部12に表示される縮尺としている。以下、このことを、スケールを300mとする、という具合に表現する。制御部11は、車両40が走行している道路(以下「走行道路」という。)と、一方通行道路とで色を異ならせる。一方通行道路は専用色である緑色とし、走行道路は白色とするとよい。自車位置アイコンI1は、走行道路R1上の地点に配置される。車両40の位置は、GPS受信部15が生成する位置情報により特定される。走行道路R1は、車両40が現在走行している道路により特定される。制御部11は、位置情報が示す現在位置を、地図のデータに基づいて補正するマップマッチング機能を実行するとよい。このようにすれば、GPSの測位誤差が存在する場合でも、走行道路R1上に自車位置アイコンI1が配置される。制御部11は、一方通行画像I2を、地図M上に存在する一方通行道路の各々に関連付けて表示する。
図7(b)は、図7(a)の状態から車両40が前方に進行した状態を示す。図7(b)の例では、制御部11は、地図M上に、自車位置アイコンI1と、一方通行画像I2と、進入禁止画像I3とを表示させる。制御部11は、進入禁止画像I3を、車両40の走行道路に接続する一方通行道路R2の出口のうち、車両40の現在位置から最も近い出口に表示させる。ここでいう最も近いとは、車両40の走行道路上の進行方向において最も近いことをいう。制御部11は、それ以外の一方通行道路の出口には進入禁止画像I3を表示させない。制御部11は、走行道路R1に接続する一方通行道路であっても、当該走行道路R1からの進入が可能な一方通行道路については進入禁止画像を表示させない。
次に、制御部11は、現在位置から走行道路上の一方通行道路の出口までの距離が第1閾値以下かどうかを判断する(ステップS12)。制御部11は、走行道路R1上の最も近い一方通行道路の出口までの距離が、第1閾値以下かどうかを判断する。第1閾値は40mとするとよいが、40m未満または40mよりも長い距離であってもよい。ステップS12で「NO」と判断した場合、制御部11は、ステップS20に処理を進める。この場合、制御部11は一方通行進入禁止案内機能を終了するかどうかを判断し(ステップS20)、終了しない場合は(ステップS20;NO)、処理をステップS11に戻す。ユーザは、車両40が接近する一方通行道路の出口の存在およびその地点を把握することができる。
ステップS12で「YES」と判断した場合、制御部11は地図を拡大して表示させる(ステップS13)。例えば、制御部11は、スケールを150mとし、2倍の縮尺とする。次に、制御部11は、一方通行道路の出口に接続する道路の形状が所定のパターンかどうかを判断する(ステップS14)。所定のパターンは、例えば、十字路やT字路などのあらかじめ決められた道路形状のパターンである。所定のパターンは、比較的多くの場所で見られるシンプルで、かつ典型的な形状である。この場合、制御部11は、ステップS14で「YES」と判断する。
ステップS14で「YES」と判断した場合、制御部11は、車両40の速度が閾値未満で、かつ現在位置から走行道路上の一方通行道路の出口までの距離が第2閾値以上かどうかを判断する(ステップS15)。車両40の速度に対する閾値は、例えば時速50km/hとするとよいが、50km/h未満または50km/hよりも大きくしてもよい。第2閾値は40mとするとよいが、40m未満または40mよりも長い距離であってもよい。第2閾値は第1閾値と同じとするとよいが、異なっていてもよい。制御部11は、ケーブル端子部23を介して、車両40から速度情報を取得して、車両40の速度を特定するとよい。制御部11は、センサ部19により計測された速度を用いて、車両40の速度を特定してもよい。
ステップS15で「YES」と判断した場合、制御部11は、地図M上に、第1案内画像G1を表示させる。図8(a)に示すように、第1案内画像G1は、表示要素G11,G12,G13を含む。表示要素G11は、一方通行道路の出口が接続する道路の形状を簡易的に示す簡易交差点図と、車両が進行可能な方向を示す矢印を付した画像である。表示要素G12は、進入禁止であることを示す交通標識の画像で、進入禁止画像I3と同じである。表示要素G13は、現在位置から一方通行道路の出口までの距離(ここでは、93m)である。第1案内画像G1は、地図M上の右上の位置に配置され、進入禁止画像I3とは重ならず、これらは同時に表示される。ユーザは、一方通行道路の出口に車両40が接近した場合は、その一方通行道路の出口に関する別の情報を、第1案内画像G1から把握することができる。
例えば車両40の速度が遅い場合には、そうではない場合に比べて、車両が曲がろうとしている可能性が高い。このようにすれば、ユーザが一方通行道路の出口に進入する可能性が高い場合に、制御部11は多様な情報をユーザが把握できるように、表示要素G11~G13を含む第1案内画像G1を表示させる。関連する情報を把握することができる。また、距離が第2閾値よりも大きい場合は、目視にて一方通行道路の出口を確認することが難しい場合もあるので、制御部11は距離を示す表示要素G13を表示させる。
ステップS16の処理の後、制御部11は、一方通行道路の出口を通過したかどうかを判断する(ステップS17)。ステップS17で「NO」と判断した場合、制御部11は、ステップS14の処理に戻す。
ステップS15で「NO」と判断した場合、制御部11は、制御部11は、地図M上に、第1案内画像G1aを表示させる。図8(n)に示すように、第1案内画像G1は、表示要素G11,G12を含むが、表示要素G13を含まない。このように、車両40の速度が閾値よりも大きいか、または、一方通行道路の出口との距離が第2閾値未満である場合、制御部11は現在位置から一方通行道路の出口までの距離を表示させない。このような場合、車両40は道路を曲がって一方通行道路の出口に進入する可能性が低い。よって制御部11は表示要素G13を表示させない。ステップS18の処理後、制御部11はステップS17に処理を進める。
ステップS14で「NO」と判断した場合、制御部11は地図M上に第2案内画像G2を表示させる(ステップS21)。第2案内画像G2は、一方通行道路の出口に接続する道路が、複雑な交差点形状であるなどの理由で、上記所定パターンに該当しない場合に、車両の操作に関する注意喚起をするために表示される。第2案内画像G2は、車両の走行の注意を促す情報を含み、ここでは「NO ENTORY」と表示される。言語として日本語以外の言語が設定される場合には英語で表示され、日本語の場合は「進入禁止」などの文字列が表示されるようにしてもよい。このようにすれば、制御部11は、例えば一方通行道路の出口付近の道路の形状が特殊であるなどの所定の条件を満たす場合でも、車両の運転を支援する情報をユーザに提供することができる。ステップS21の処理後、制御部11はステップS17に処理を進める。ステップS16,S17またはS21の案内画像の表示期間の全部または一部の期間において、制御部11は、”ピッピッ”という音声をスピーカ13から出力させて報知してもよい。
ステップS17において、制御部11は一方通行道路の出口を通過したと判断すると(ステップS17;YES)、制御部11は地図の縮尺を元に戻して、案内画像の表示を停止する(ステップS19)。制御部11は一方通行進入禁止案内機能を終了するかどうかを判断し(ステップS20)、終了する場合は(ステップS20;YES)、一方通行進入禁止案内機能の実行を終了させる。
第1案内画像G1,G1aは、車両の操作に関する情報を示し、一方通行道路の出口に関する第2情報である。第2案内画像G2は、車両の操作に関する情報を示し、車両の操作に関する注意喚起を示す第2情報である。
制御部11は、車両40が走行する道路に規定された走行速度に応じて、第1閾値を変化させるようにするとよい。図10は、車両40が高速道路R3を走行する場合の表示画面を示す。制御部11は、一般道と高速道路で第1閾値を異ならせるとよい。この場合、第1閾値を40mよりも大きい、例えば100mとするとよい。また、制御部11は、地図の縮尺を一般道と高速道路とで、異ならせるようにするとよい。例えば、制御部11は、一般道の走行時はスケールを150m、高速道の走行時はスケールを300mとするとよい。このようにすれば、車両の走行速度に応じた適切なタイミングにてユーザに情報を報知することができ、ユーザの安全運転を支援することができる。制御部11は、地図上の高速道路では一方通行道路専用色表示はせずに、一般道のみとするとよい。
第1案内画像G3は、表示要素G31,G32を含む。表示要素G31は、一方通行道路の出口が接続する道路の形状を簡易的に示す簡易交差点図と、車両が進行可能な方向を示す矢印を付した画像である。表示要素G32は、進入禁止の道路であることを示す交通標識の画像で、進入禁止画像I3と同じである。ここでは、現在位置から一方通行道路の出口までの距離は表示されない。制御部11は、道路の制限速度の情報が取得可能であれば、制限速度に応じて閾値を異ならせてもよい。
<2-2.交差点対向車注意案内機能>
交差点対向車注意案内機能について具体例を挙げつつ説明する。図11は、システム10の交差点対向車注意案内機能に関する動作を示すフローチャートである。図12,13は、交差点対向車注意案内機能に関する画面の表示例を示す図である。
制御部11は、走行道路上に信号機が設置された交差点が存在するかどうかを判断する(ステップS31)。ステップS31で「YES」と判断した場合、最も近い交差点の信号機を示す信号機画像を拡大して、交差点の信号機画像を表示させる(ステップS32)。
図12(a)は、ステップS31で「NO」と判断される場合の表示例である。走行道路R4は、車両40が走行している道路である。制御部11は、地図M上に、車両40の現在位置を示す自車位置アイコンI1を走行道路R4上に表示させているが、付近に信号機がないため信号機画像を表示しない。地図Mは、例えば、スケールが300m(右スケール上端値)の縮尺としている。
図12(b)は、図12(a)の状態から車両40が前方に進行した状態で、ステップS31で「YES」と判断される場合の表示例である。図12(b)の例では、制御部11は、地図M上に、車両40の現在位置を示す自車位置アイコンI1と、信号機画像I4,I5を表示させる。信号機画像I4,I5は、どちらも信号機を示す画像であるが。走行道路R4上の信号機画像のうち、車両40の現在位置から最も近い信号機画像I5のほうが、それ以外の信号機画像I4よりも大きい。また、制御部11は、信号機画像I5を点滅表示させるが、信号機画像I4については点滅させないで表示させるとよい。このようにすれば、車両40が接近している信号機の存在をユーザが視覚的に把握しやすくなる。このように拡大された信号機画像は、信号機が設置された交差点に関する情報で、通行道路の交通上の規則に関する第1情報を示す。
ステップS32の処理後またはステップS31で「NO」と判断した場合、制御部11は、現在位置から走行道路上の信号機が設置された交差点までの距離が第3閾値以下かどうかを判断する(ステップS33)。制御部11は、車両40の位置から最も近い信号機が設置された交差点までの距離が、第3閾値以下かどうかを判断する。第3閾値は、100mとするとよいが、100m未満または100mよりも長い距離であってもよい。ステップS33で「NO」と判断した場合、制御部11は、ステップS41に処理を進める。この場合、制御部11は交差点対向車注意案内機能を終了するかどうかを判断し(ステップS41)、終了しない場合は(ステップS41;NO)、ステップS31に処理を戻す。
ステップS33で「YES」と判断した場合、地図を拡大して表示する(ステップS34)。例えば、制御部11はスケールを150mとし、2倍の縮尺とする。
次に、制御部11は、車両40の速度が閾値未満で、かつ現在位置か信号機が設置された交差点までの距離が第4閾値以上かどうかを判断する(ステップS35)。車両40の速度に対する閾値は、例えば時速50km/hとするとよいが、50km/h未満または50km/hよりも大きくしてもよい。第4閾値は40mとするとよいが、40m未満または40mよりも長い距離であってもよい。第4閾値は第3閾値と同じとするとよいが、異なっていてもよい。速度の特定方法は、上述したとおりとするとよい。
ステップS35で「YES」と判断した場合、制御部11は、地図M上に第3案内画像G4を表示させる(ステップS36)。図13(a)に示すように、第3案内画像G4は、表示要素G41,G42を含む。表示要素G41は、右折時の注意を促すメッセージである「RIGHT TURN ATTENTION TO ONCOMING TRAFFIC」を表示する。例えば日本の交通規則に詳しくない外国人の場合、右折時に車線を誤りやすいので、右折に注意するよう促すメッセージが示されている。さらに表示要素G41の下方には、自車位置から交差点までの距離(ここでは、67m)が示されている。ステップS34の表示期間の全部または一部の期間において、制御部11は”シャン”という音声をスピーカ13から出力させて報知してもよい。制御部11は、表示要素G41の文字を、設定した言語に応じて変更してもよい。
ステップS36の処理の後、制御部11は、信号機が設置された交差点を通過したかどうかを判断する(ステップS37)。ステップS37で「NO」と判断した場合、制御部11はステップS35の処理に戻す。ステップS35で「YES」と判断した場合、制御部11は、地図M上に、第3案内画像G41aを表示させる(ステップS38)。図13(b)に示すように、第3案内画像G41aは、表示要素G13を含まない。このように、車両40の速度が閾値よりも大きいか、または、交差点との距離が第4閾値未満である場合、制御部11は現在位置から交差点までの距離を表示させない。このような場合、車両40は道路を曲がる可能性が低いからである。ステップS38の処理後、制御部11はステップS37に処理を進める。
第3案内画像G4,G41aは、車両の操作に関する情報を示し、信号機が設置された交差点に関する第2情報である。車両が所定の方向に曲がる場合、運転者は特に運転に注意を払う必要がある。このようにすれば、システム10は、車両が、実際に信号機が設置された交差点を実際に曲がろうとする場合に、これに関する情報を表示することができる。
ステップS37において、制御部11は交差点を通過したと判断すると(ステップS37;YES)、制御部11は地図の縮尺を元に戻して、第3案内画像の表示を停止する(ステップS39)。さらに、制御部11は、拡大していた信号機画像の表示を元に戻す(ステップS40)。制御部11は交差点対向車注意案内機能を終了するかどうかを判断し(ステップS41)、終了する場合は(ステップS41;YES)、交差点対向車注意案内機能の実行を終了させる。
<2-3.第2報知対象物報知機能>
第2報知対象物報知機能について具体例を挙げつつ説明する。図14は、システム10の第2報知対象物報知機能に関する動作を示すフローチャートである。図15は、第2報知対象物報知機能に関する画面の表示例を示す図である。
制御部11は、現在位置から所定範囲内に第2報知対象物が存在するかどうかを判断する(ステップS51)。ステップS51で「YES」と判断した場合、制御部11は走行道路上に一方通行道路が存在するかどうかを判断する(ステップS52)。ステップS52で「NO」と判断した場合、制御部11は、走行道路上に信号機が設置された交差点が存在するかどうかを判断する(ステップS53)。ステップS53で「NO」と判断した場合、制御部11は地図を縮小して、その第2報知対象物の情報を表示させる(ステップS54)。所定範囲内は、地図を縮小表示したときに表示部12に表示される地点により決められている。例えば、第2報知対象物が存在しない場合の表示は、図15(a)のとおりになり、第2報知対象物が存在する場合の表示は、図15(b)のとおりになる。地図Mは、スケールが600m~2100mである。第2報知対象物の情報は、アイコンI61,I62,I63である。また、表示部12の下部の帯状の情報表示領域T1には、「検問エリア 1076m」と表示されている。これは第2報知対象物に関する第3情報である。このようにすれば、第1報知対象物が付近にない場合は、これとは異なる第2報知対象物について、車両の位置から広範囲の距離範囲を対象として、これに関する情報を報知することができる。
制御部11はステップS54の処理を実行した場合、またはステップS51で「NO」と判断した場合、第2報知対象物報知機能を終了するかどうかを判断し(ステップS56)、終了しない場合は(ステップS56;NO)、ステップS51の処理に戻す。
ステップS52またはS53で「YES」と判断した場合、制御部11は第2報知対象物の情報を表示させる(ステップS55)。ステップS55では、ステップS54のように地図の縮小はせずに、一方通行進入禁止案内機能および交差点対向車注意案内機能で規定された縮尺の地図上に第2報知対象物の情報を表示させる。
図16は、ステップS55でのシステム10の画面の表示例を示す図である。制御部11は、第2報知対象物の情報を、第1報知対象物の情報とともに表示させる。図16は、一方通行道路の出口に車両40が接近した際に、所定範囲内に第2報知対象物が存在する場合の例を示す。ここでは、制御部11は、自車位置アイコンI1、一方通行画像I2、および進入禁止画像I3に加えて、「取締エリア 192m」という情報表示領域T2と、警報対象物の種類を示す情報表示領域T3とを表示させる。制御部11は、情報表示領域T3と重ならないように、第1案内画像G1を情報表示領域T3よりも下方に位置をずらして表示させる。この際、制御部11は、自車位置よりも前方に存在する報知対象物のみを有無の判断の対象とするとよい。
ステップS56で「YES」と判断した場合は、制御部11は、第2報知対象物報知機能の実行を終了させる。
以上説明した実施形態によれば、ユーザが理解しやすい方法により車の運転を支援する情報を表示する技術を提供することができる。システム10は、少なくとも、地図上の所定の地点に存在する第1報知対象物に関する第1情報を、前記地点と関連づけて表示し、前記車両と前記地点との距離が閾値以下になった場合、前記第1報知対象物に関する第2情報をさらに表示する制御を行う。このように、第1情報および第2情報の内容および表示のタイミングが異なることも、ユーザが運転支援に係る情報を容易に理解する助けとなる。
また、システム10は、車両が走行する道路上またはこの道路に沿う地点の第1報知対象物を報知の対象とする。このようにすれば、システム10は、ユーザが、実際に車両が接近する可能性が高い第1報知対象物についての情報を視覚的に把握しやすくなるようにすることができる。
本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
交差点対向車注意機能は、車両の前方に交差点がある場合において、その交差点を車両が曲がろうとする場合には、その存在をユーザに案内する機能である。交差点を車両が曲がろうとするかどうかは、例えばルート案内で特定される経路が最も近い交差点を曲がることを示すことにより判断されてもよい。制御部11は、交差点対向車注意機能においては、右方向に曲がる道路が存在する場合は報知を行い、存在しない場合は報知しないようにしてもよい。
制御部11は、設定された言語に応じて、交差点対向車注意機能の報知を行うかどうかを制御してもよい。制御部11は、言語設定が右側通行の国で用いられる言語A(例えば英語)である場合は報知し、言語設定が左側通行の国で用いられる言語B(例えば日本語)である場合、報知をしないようにしてもよい。言語設定から右側通行の国と推定される場合にのみ、通知対象とするとよい。こうすれば、ユーザにとって煩雑な情報の報知が抑えられる。また、車線の誤りは車線変更する右折時に起こりやすいので、制御部11は、右折時には報知するが、左折時には報知しないようにしてもよい。
システム10は、ユーザの設定に応じて安全運転支援機能の一部または全部を停止してもよい。また、システム10は、画面SC2にルート案内機能に係る情報を表示している場合に、安全運転支援機能の画面を表示しないようにしてもよい。また、安全運転支援機能の画面の表示および音声は、設定によりそれぞれオンオフすることができる。
上述した各実施形態で説明した構成および動作の一部が省略または変更されてもよい。例えば、2画面による表示をしなくてもよいし、運転支援機能のうち一方通行進入禁止案内機能、交差点対向車注意案内機能および第2報知対象物報知機能の一部が省略されてもよい。第1報知対象物は、地図上の地点における交通上の規則に関するものでもよいし、これ以外のものでもよい。交通上の規則は、一方通行道路の出口からの進入禁止に限られず、制限速度、一旦停止、追い越し禁止またはその他の交通上の規則でもよい。また、案内画像は、地図上の地点における車両の操作に関する情報として、より詳細な操作方法の説明を含んでもよい。
言語設定機能においては、ユーザにより設定された地域(例えば、国またはその国内の地域)に応じて、情報の報知に使用する言語を設定してもよい。ユーザが設定する地域は、例えば出身国または居住国(または居住地域)で、典型的に使用される言語を理解できる地域である。制御部11は、あらかじめ決められた条件に従って、ユーザにより設定された地域に基づいて、情報の報知に使用する言語を設定するとよい。このようにすれば、システム10は、車両が第1報知対象物に接近した場合に、ユーザが理解できる言語を用いて第1報知対象物に関する情報を報知することができる。
本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
本発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。た「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
また、意匠出願への変更出願により、全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としても良いし、その部材の部分としても良い。全体意匠はもちろんのこと、図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を、権利化する意思を有する。