以下、本発明にかかる好ましい実施の形態を添付された図面を参照して詳細に説明する。添付された図面と共に以下に開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのものであり、本発明が実施されうる唯一の実施の形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかしながら、当業者は、本発明がこのような具体的な細部事項がなくても実施できることを理解すべきである。
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されるか、又は各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図形式で示されることができる。
本明細書において基地局は、端末と直接的に通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書において基地局により行われると説明された特定の動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)により行われても良い。すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる多様な動作は、基地局または基地局以外の他のネットワークノードにより行われうることは明らかである。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、NodeB、eNB(evolved-NodeB)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語により代替されることができる。また、「端末(Terminal)」は、固定されるか、又は移動性を有することができ、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、UT(user terminal)、MSS(Mobile subscriber Station)、SS(Subscriber Station)、AMS(Advanced Mobile Station)、WT(Wireless terminal)、MTC(Machine-Type Communication)装置、M2M(Machine-to-Machine)装置、D2D(Device-to-Device)装置などの用語に代替されることができる。
以下、ダウンリンク(DL:downlink)は、基地局から端末への通信を意味し、アップリンク(UL:uplink)は、端末から基地局への通信を意味する。ダウンリンクにおける送信機は、基地局の一部で、受信機は、端末の一部でありうる。アップリンクにおける送信機は、端末の一部で、受信機は、基地局の一部でありうる。
以下の説明において用いられる特定の用語は、本発明の理解に役立つために提供されたものであり、このような特定の用語の使用は、本発明の技術的思想から外れない範囲内で他の形態に変更されることができる。
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)、NOMA(non-orthogonal multiple access)などのような多様な無線アクセスシステムに利用されることができる。CDMAは、UTRA(universal terrestrial radio access)又はCDMA2000のような無線技術(radio technology)により具現化されることができる。TDMAは、GSM(global system for mobile communications)/GPRS(general packet radio service)/EDGE(enhanced data rates for GSM evolution)のような無線技術により具現化されることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(evolved UTRA)などのような無線技術により具現化されることができる。UTRAは、UMTS(universal mobile telecommunications system)の一部である。3GPP(3rd generation partnership project)LTE(long term evolution)は、E-UTRAを使用するE-UMTS(evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクにおいてOFDMAを採用し、アップリンクにおいてSC-FDMAを採用する。LTE-A(advanced)は、3GPP LTEの進化版である。
本発明の実施の形態は、無線アクセスシステムであるIEEE 802、3GPP及び3GPP2のうち、少なくとも1つに開示された標準文書により裏付けられることができる。すなわち、本発明の実施の形態のうち、本発明の技術的思想を明確にあらわすために、説明しないステップまたは部分は、前記文書により裏付けられることができる。また、本文書に開示しているすべての用語は、前記標準文書により説明されることができる。
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE-Aを中心に述べるが、本発明の技術的特徴がこれに制限されることではない。
本発明が適用できる無線通信システム一般
図1は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて無線フレームの構造を示す。
3GPP LTE/LTE-Aでは、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1の無線フレーム(radio frame)構造とTDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造をサポートする。
図1において無線フレームの時間領域での大きさは、T_s=1/(15000*2048)の時間単位の倍数で表現される。ダウンリンク及びアップリンク送信は、T_f=307200*T_s=10msの区間を有する無線フレームから構成される。
図1の(a)は、タイプ1の無線フレームの構造を例示する。タイプ1の無線フレームは、全二重(hull duplex)及び半二重(half duplex)FDDに全部適用されることができる。
無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)から構成される。1つの無線フレームは、T_slot=15360*T_s=0.5ms長の20個のスロットから構成され、各スロットは、0から19までのインデックスが付与される。1つのサブフレームは、時間領域(time domain)において連続的な2個のスロット(slot)から構成され、サブフレームiは、スロット2i及びスロット2i+1から構成される。1つのサブフレームを送信するのにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、1つのサブフレームの長さは1msで、1つのスロットの長さは0.5msでありうる。
FDDでアップリンク送信及びダウンリンク送信は、周波数ドメインにおいて区分される。全二重FDDに制限がないことに対し、半二重FDD動作において端末は、同時に送信及び受信することができない。
1つのスロットは、時間領域において複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域において多数のリソースブロック(RB:Resource Block)を含む。3GPP LTEは、ダウンリンクでOFDMAを使用するので、OFDMシンボルは、1つのシンボル区間(symbol period)を表現するためのものである。OFDMシンボルは、1つのSC-FDMAシンボルまたはシンボル区間ということができる。リソースブロック(Resource Block)は、リソース割り当て単位で、1つのスロットにおいて複数の連続的な副搬送波(subcarrier)を含む。
図1の(b)は、タイプ2のフレーム構造(frame structure type 2)を示す。
タイプ2の無線フレームは、各153600*T_s=5msの長さの2個のハーフフレーム(half frame)から構成される。各ハーフフレームは、30720*T_s=1ms長の5個のサブフレームから構成される。
TDDシステムのタイプ2のフレーム構造においてアップリンク-ダウンリンク構成(uplink-downlink configuration)は、すべてのサブフレームに対してアップリンクとダウンリンクが割り当てられる(または予約される)かどうかを表す規則である。
表1は、アップリンク-ダウンリンク構成を表す。
表1を参照すると、無線フレームの各サブフレーム別に、「D」は、ダウンリンク送信のためのサブフレームを表し、「U」は、アップリンク送信のためのサブフレームを表し、「S」は、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、ガード区間(GP:Guard Period)、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot)の3とおりのフィールドから構成されるスペシャルサブフレーム(special subframe)を表す。
DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャネル推定に使用される。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信同期を合わせるのに使用される。GPは、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によりアップリンクで生じる干渉を除去するための区間である。
各サブフレームiは、各T_slot=15360*T_s=0.5ms長のスロット2i及びスロット2i+1から構成される。
アップリンク-ダウンリンク構成は、7通りに区分されることができ、各構成別にダウンリンクサブフレーム、スペシャルサブフレーム、アップリンクサブフレームの位置及び/又は個数が異なる。
ダウンリンクからアップリンクに転換される時点又はアップリンクからダウンリンクに転換される時点を転換時点(switching point)という。転換時点の周期性(Switch-point periodicity)は、アップリンクサブフレームとダウンリンクサブフレームが転換される様相が同一に繰り返される周期を意味し、5ms又は10msが両方ともサポートされる。5msのダウンリンク-アップリンク転換時点の周期を有する場合、スペシャルサブフレーム(s)はハーフフレーム毎に存在し、5msのダウンリンク-アップリンクの転換時点の周期を有する場合は1番目のハーフフレームにのみ存在する。
全ての構成において、0番、5番のサブフレーム及びDwPTSはダウンリンク送信のみのための区間である。UpPTS及びサブフレームサブフレームに直ちに続くサブフレームは、常にアップリンク送信のための区間である。
このようなアップリンク-ダウンリンク構成は、システム情報として基地局と端末の両方ともが知っている可能性がある。基地局は、アップリンク-ダウンリンク構成情報が変わるたびに、構成情報のインデックスのみを送信することにより無線フレームのアップリンク-ダウンリンク割り当て状態の変更を端末に通知する。また、構成情報は、一種のダウンリンク制御情報として他のスケジューリング情報と同様にPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を介して送信されることができ、放送情報としてブロードキャストチャネル(broadcast channel)を介してセル内の全ての端末に共通して送信されることもできる。
表2は、スペシャルサブフレームの構成(DwPTS/GP/UpPTSの長さ)を示す。
図1の例示による無線フレームの構造は、1つの例示に過ぎず、無線フレームに含まれる副搬送波の数またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、多様に変更されることができる。
図2は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて1つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)を例示した図である。
図2を参照すると、1つのダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含む。ここで、1つのダウンリンクスロットは、7個のOFDMシンボルを含み、1つのリソースブロックは、周波数領域で12個の副搬送波を含むのを例示的に述べているが、これに限定されるものではない。
リソースグリッド上において各要素(element)をリソースエレメント(resource element)といい、1つのリソースブロック(RB:Resource Block)は、12×7個のリソースエレメントを含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数N^DLは、ダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)に従属する。
アップリンクスロットの構造は、ダウンリンクスロットの構造と同一でありうる。
図3は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいてダウンリンクサブフレームの構造を示す。
図3を参照すると、サブフレーム内の第1番目のスロットで前の最大3個のOFDMシンボルが制御チャネルが割り当てられる制御領域(control region)で、残りのOFDMシンボルは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域(data region)である。3GPP LTEで使用されるダウンリンク制御チャネルの一例としてPCFICH(Physical Control format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などがある。
PCFICHは、サブフレームの第1番目のOFDMシンボルから送信され、サブフレーム内に制御チャネルの送信のために使用されるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域の大きさ)に関する情報を運ぶ。PHICHは、アップリンクに対する応答チャネルで、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に対するACK(Acknowledgement)/NACK(Not-Acknowledgement)信号を運ぶ。PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(DCI:downlink control information)という。ダウンリンク制御情報は、アップリンクリソース割り当て情報、ダウンリンクリソース割り当て情報または任意の端末グループに対するアップリンク送信(Tx)パワー制御命令を含む。
PDCCHは、DL-SCH(Downlink Shared Channel)のリソース割り当て及び送信フォーマット(これをダウンリンクグラントともいう。)、UL-SCH(Uplink Shared Channel)のリソース割り当て情報(これをアップリンクグラントともいう。)、PCH(Paging Channel)におけるページング(paging)情報、DL-SCHにおけるシステム情報、PDSCHにおいて送信されるランダムアクセス応答(random access response)などの上位レイヤ(upper-layer)制御メッセージに対するリソース割り当て、任意の端末グループ内の個別端末に対する送信パワー制御命令の集合、VoIP(Voice over IP)の活性化などを運ぶことができる。複数のPDCCHは制御領域内で送信されることができ、端末は複数のPDCCH をモニターすることができる。PDCCHは、1つ又は複数の連続的なCCE(control channel elements)の集合で構成される。CCEは、無線チャネル状態に応じる符号化率(coding rate)をPDCCHに提供するために使用される論理的割り当て単位である。CCEは、複数のリソースエレメントグループ(resource element group) に対応する。PDCCHのフォーマット及び使用可能なPDCCHのビット数は、CCEの数とCCEにより提供される符号化率との間の関係によって決定される。
基地局は、端末に送信しようとするDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報にCRC(Cyclic Redundancy Check)を付ける。CRCにはPDCCHの所有者(owner)や用途によって固有の識別子(これをRNTI(Radio Network Temporary Identifier)という。)がマスキングされる。特定の端末のためのPDCCHであれば、端末の固有の識別子、例えば、C-RNTI(Cell-RNTI)がCRCにマスキングされることができる。または、ページングメッセージのためのPDCCHであれば、ページング指示識別子、例えば、P-RNTI(Paging-RNTI)がCRCにマスキングされることができる。システム情報、より具体的に、システム情報ブロック(SID:system information block)のためのPDCCHであれば、システム情報識別子、SI-RNTI(system information RNTI)がCRCにマスキングされることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するために、RA-RNTI(random access-RNTI)がCRCにマスキングされることができる。
図4は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいてアップリンクサブフレームの構造を示す。
図4を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに分けることができる。制御領域には、アップリンク制御情報を運ぶPUCCH(Physical Uplink Control Channel)が割り当てられる。データ領域は、ユーザデータを運ぶPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、1つの端末は、PUCCHとPUSCHを同時に送信しない。
1つの端末に対するPUCCHには、サブフレーム内にリソースブロック(RB:Resource Block)対が割り当てられる。RB対に属するRBは、2個のスロットの各々において互いに異なる副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられたRB対は、スロット境界(slot boundary)から周波数ホッピング(frequency hopping)されるという。
MIMO(Multi-InputMulti-Output)
MIMO技術は、いままで一般に一個の送信アンテナと一個の受信アンテナを使用していたことから脱皮して、複数送信(Tx)アンテナと複数受信(Rx)アンテナを使用する。言い換えれば、MIMO技術は、無線通信システムの送信端または受信端においてマルチ入出力アンテナを使用して容量増大または性能改善を試みるための技術である。以下、「MIMO」を「マルチ入出力アンテナ」と称する。
さらに具体的に、マルチ入出力アンテナ技術は、1つの完全なメッセージ(total message)を受信するために、一個のアンテナ経路に依存しなく、複数のアンテナを介して受信した複数のデータ片を収集して完全なデータを完成させる。結果的に、マルチ入出力アンテナ技術は、特定のシステム範囲内でデータ伝送レートを増加させることができ、また特定のデータ伝送レートを介してシステム範囲を増加させることができる。
次世代移動通信は、従来の移動通信に比べてはるかに高いデータ伝送レートを要求するので、効率的なマルチ入出力アンテナ技術が必ず必要になると予想される。このような状況でMIMO通信技術は、移動通信端末と中継器などに幅広く使用することができる次世代移動通信技術であり、データ通信の拡大などにより限界状況により他の移動通信の送信量の限界を克服できる技術として関心を集めている。
一方、現在研究されている多様な送信効率の向上技術のうち、マルチ入出力アンテナ(MIMO)技術は、追加の周波数の割り当てまたは電力増加がなくても、通信容量及び送受信性能を画期的に向上させることができる方法として、現在最も大きな注目を受けている。
図5は、一般的なマルチ入出力アンテナ(MIMO)通信システムの構成図である。
図5を参照すると、送信アンテナの数をN_T個に、受信アンテナの数をN_R個に同時に増やすようになると、送信機または受信機においてのみ多数のアンテナを使用するようになる場合とは異なり、アンテナ数に比例して理論的なチャネル送信容量が増加するので、伝送レート(transfer rate)を向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。この場合、チャネル送信容量の増加に応じる伝送レートは、1つのアンテナを利用する場合の最大伝送レート(R_o)に次のようなレート増加率(R_i)が掛けられた分だけ理論的に増加できる。
すなわち、例えば、4個の送信アンテナと4個の受信アンテナを利用するMIMO通信システムでは、単一アンテナシステムに比べて理論上4倍の伝送レートを取得できる。
このようなマルチ入出力アンテナの技術は、多様なチャネル経路を通過したシンボルを利用して送信信頼度を上げる空間ダイバーシチ(spatial diversity)方式と、多数の送信アンテナを利用して多数のデータシンボルを同時に送信して伝送レートを向上させる空間多重(spatial multiplexing)方式とに分けることができる。また、このような2通りの方式を適切に結合して、各々の長所を適切に得ようとする方式に対する研究も、最近たくさん研究されている分野である。
各々の方式に対して、もう少し具体的に述べると、以下のとおりである。
第1に、空間ダイバーシチ方式の場合には、時空間ブロック符号系列と、ダイバーシチ利得と符号化利得を同時に利用する時空間トレリス(Trelis)符号系列方式がある。一般にビットエラー率の改善性能と符号生成の自由度は、トレリス符号方式が優秀であるが、演算の複雑度は、時空間ブロック符号が簡単である。このような空間ダイバーシチ利得は、送信アンテナ数(N_T)と受信アンテナ数(N_R)の積(N_T×N_R)に該当する量を得ることができる。
第2に、空間多重技法は、各送信アンテナから互いに異なるデータ列を送信する方法であるが、このとき、受信機では、送信機から同時に送信されたデータの間に相互干渉が発生するようになる。受信機では、この干渉を適切な信号処理技法を利用して除去した後に受信する。ここに使用される雑音除去方式は、MLD(maximum likelihood detection)受信機、ZF(zero-forcing)受信機、MMSE(minimum mean square error)受信機、D-BLAST(Diagonal-Bell Laboratories Layered Space-Time)、V-BLAST(Vertical-Bell Laboratories Layered Space-Time)などがあり、特に送信端でチャネル情報が分かる場合には、SVD(singular value decomposition)方式などを使用することができる。
第3に、空間ダイバーシチと空間多重の結合された技法を例に挙げることができる。空間ダイバーシチ利得だけを得る場合、ダイバーシチ次数の増加に応じる性能改善利得が順次飽和し、空間多重利得だけを取ると、無線チャネルにおいて送信信頼度が低下する。これを解決しながら2通りの利得を全て得る方式が研究されてきたし、このうち、空間ブロック符号(Double-STTD)、時空間BICM(STBICM)などの方式がある。
上述のようなマルチ入出力アンテナシステムにおける通信方法をさらに具体的な方法で説明するために、これを数学的にモデリングする場合、次のように表すことができる。
まず、図5に示すように、N_T個の送信アンテナとN_R個の受信アンテナが存在すると仮定する。
まず、送信信号に対して述べると、このようにN_T個の送信アンテナがある場合、最大送信可能な情報は、N_T個であるので、これを次のようなベクトルで表すことができる。
一方、各々の送信情報s_1,s_2,...,s_N_Tにおいて送信電力を異なるようにすることができ、このとき、各々の送信電力をP_1,P_2,...,P_N_Tとすると、送信電力が調整された送信情報は、次のようなベクトルで表すことができる。
また、数式3の送信電力が調整された送信情報を送信電力の対角行列Pで次のように表すことができる。
一方、数式4の送信電力が調整された情報ベクトルは、その後重み行列Wが掛けられて実際に送信されるN_T個の送信信号x_1,x_2,...,x_N_Tを構成する。ここで、重み行列は、送信チャネル状況などによって送信情報を各アンテナに適切に分配する役割を行う。このような送信信号x_1,x_2,...,x_N_Tを、ベクトルxを利用して次のように表すことができる。
式中、w_ijは、i番目の送信アンテナとj番目の送信情報との間の重みを表し、Wは、これを行列で表したものである。このような行列Wを重み行列(Weight Matrix)又はプリコーディング行列(Precoding Matrix)と呼ぶ。
一方、上述のような送信信号(x)は、空間ダイバーシチを使用する場合と空間多重を使用する場合とに分けて考えてみることができる。
空間多重を使用する場合は、互いに異なる信号を多重化して送るようになるので、情報ベクトルsの要素が全部異なる値を有するようになることに対し、空間ダイバーシチを使用するようになると、同じ信号を複数のチャネル経路を通じて送るようになるので、情報ベクトルsの要素が全部同じ値を有するようになる。
もちろん、空間多重と空間ダイバーシチを混合する方法も考慮可能である。すなわち、例えば3個の送信アンテナを介して同じ信号を空間ダイバーシチを利用して送信し、残りは、各々異なる信号を空間多重して送る場合も考慮することができる。
次に、受信信号は、N_R個の受信アンテナがある場合、各アンテナの受信信号y_1、y_2,...,y_N_Rをベクトルyで次のように表すことにする。
一方、マルチ入出力アンテナ通信システムにおけるチャネルをモデリングする場合、各々のチャネルは、送受信アンテナインデックスによって区分でき、送信アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルをh_ijで表示することにする。ここで、h_ijのインデックスの順序は、受信アンテナインデックスが先、送信アンテナのインデックスが後であることに留意する。
このようなチャネルは、いくつかを1つにクループ化してベクトル及び行列形態でも表示可能である。ベクトル表示の例を挙げて説明すれば、次の通りである。
図6は、多数の送信アンテナから1つの受信アンテナへのチャネルを示した図である。
図6に示すように、全N_T個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、次のように表現可能である。
また、前記式7のような行列表現を用いてN_T個の送信アンテナからN_R個の受信アンテナを経るチャネルを全部表す場合、次のように表すことができる。
一方、実際チャネルは、上のようなチャネル行列Hを経た後に白色雑音(AWGN:Additive White Gaussian Noise)が加えられるようになるので、N_R個の受信アンテナの各々に加えられる白色雑音n_1,n_2,...,n_N_Rをベクトルで表現すれば、以下のとおりである。
上述のような送信信号、受信信号、チャネル、及び白色雑音のモデリングを介してマルチ入出力アンテナ通信システムでの各々は、次のような関係を介して表すことができる。
一方、チャネルの状態を表すチャネル行列Hの行と列の個数は、送受信アンテナ数によって決定される。チャネル行列Hは、上述のように行の数は、受信アンテナの数N_Rと同じくなり、列の個数は、送信アンテナの数N_Tと同じくなる。すなわち、チャネル行列Hは、N_R×N_T行列になる。
一般に、行列のランク(rank)は、互いに独立な(independent)行または列の個数の中で最小の個数で定義される 。従って、行列のランクは、行または列の個数より大きくなってはならない。数式的に例を挙げれば、チャネル行列Hのランク(rank(H))は、次のように制限される。
また、行列を固有値分解(Eigen value decomposition)したとき、ランクは、固有値(eigen value)のうち、0でない固有値の個数で定義することができる。似た方法で、ランクをSVD(singular value decomposition)したとき、0でない特異値(singular value)の個数で定義することができる。従って、 チャネル行列においてランクの物理的な意味は、与えられたチャネルで互いに異なる情報を送ることができる最大数と言える。
本明細書において、MIMO送信に対する「ランク(Rank)」は、特定時点及び特定周波数リソースにおいて独立して信号を送信できる経路の数を表し、「レイヤ(layer)の数」は、各経路を介して送信される信号ストリームの数を表す。一般に、送信端は、信号送信に利用されるランク数に対応する数のレイヤを送信するから、特別な言及がない限り、ランクは、レイヤの数と同じ意味を有する。
以下、前述したMIMO送信技法と関連して、コードブックベースのプリコーディング技法についてより具体的に説明する。
図7は、本発明が適用できる無線通信システムにおいてコードブックベースのプリコーディングの基本概念を説明するための図である。
コードブックベースのプリコーディング方式に従う場合、送信端と受信端は、送信ランク、アンテナ数などによって予め定められた所定個数のプリコーディング行列を含むコードブック情報を共有する。
すなわち、フィードバック情報が有限(finite)である場合にプリコーディングベースのコードブック方式が使用できる。
受信端は、受信信号によりチャネル状態を測定して、前述したコードブック情報に基づいて有限の個数の好ましいプリコーディング行列情報(すなわち、当該プリコーディング行列のインデックス)を送信端にフィードバックすることができる。例えば、受信端においては、ML(Maximum Likelihood)又はMMSE(Minimum Mean Square Error)方式で受信信号を測定して最適のプリコーディング行列を選択することができる。
図7においては、受信端が送信端にプリコーディング行列情報をコードワード別に送信することを示しているが、これに限定される必要はない。
受信端からフィードバック情報を受信した送信端は、受信された情報に基づいてコードブックから特定のプリコーディング行列を選択することができる。プリコーディング行列を選択した送信端は、送信ランクに対応する個数のレイヤ信号に選択されたプリコーディング行列を乗算する方式でプリコーディングを行い、プリコーディングが行われた送信信号を複数のアンテナを介して送信することができる。プリコーディング行列において行(row)の数はアンテナの数と同一であり、列の数はランク値と同一である。ランク値がレイヤの数と同一であるので、列の数はレイヤの数と同一である。例えば、送信アンテナの数が4であり、レイヤの数が2である場合、プリコーディング行列が4×2行列で構成される。下記の数式12は、このような場合のプリコーディング行列によりそれぞれのレイヤにマッピングされた情報をそれぞれのアンテナにマッピングさせる動作を示す。
数式12を参照すると、レイヤにマッピングされた情報はx_1、x_2であり、4×2行列の各要素P_ijはプリコーディングに使用される重みである。y_1、y_2、y_3、y_4は、アンテナにマッピングされる情報として各OFDM送信方式を用いてそれぞれのアンテナを介して送信される。
送信端からプリコーディングされて送信された信号を受信した受信端は、送信端で行われたプリコーディングの逆処理を行って受信信号を復元することができる。一般に、プリコーディング行列は、U・U^H=I(ここで、U^Hは行列Uのエルミット(Hermit)行列を意味する)のようなユニタリー行列(U)の条件を満足するので、前述したプリコーディングの逆処理は、送信端のプリコーディングに利用されたプリコーディング行列(P)のエルミット行列(P^H)を受信信号に乗算する方式で行われる。
また、プリコーディングは、多様な方式のアンテナ構成に対して良好な性能を有することが要求されるので、コードブック設計において多様なアンテナ構成に対する性能を考慮する必要がある。以下では、複数のアンテナの例示的な構成について説明する。
既存の3GPP LTEシステム(例えば、3GPP LTEリリース-8又は9標準に従うシステム)では、ダウンリンクにおいて最大4つの送信アンテナをサポートするので、4つの送信アンテナに対するコードブックが設計されている。既存の3GPP LTEの進化である3GPP LTE-Aシステムでは、ダウンリンクにおいて最大8送信アンテナをサポートすることができる。従って、最大8送信アンテナに介するダウンリンク送信に対して良好な性能を提供するプリコーディングコードブックを設計することが要求される。
また、コードブック設計においては、一定係数特性(constant modulus property)、有限アルファベット(infinite alphabet)、コードブックのサイズに対する制限、ネスティッド特性(nested property)、多様なアンテナ構成(antenna configuration)に対する良好な性能を提供することなどが一般的に要求される。
一定係数特性とは、コードブックを構成するプリコーディング行列のそれぞれのチャネル要素(channel component)の大きさ(amplitude)が一定である特性を意味する。このような特性によると、どのプリコーディング行列が使われるのかに関係なく、全てのアンテナそれぞれから送信される電力レベルが同一に維持されることができる。これにより、電力増幅器(Power Amplifier)の使用の効率性が向上する。
有限アルファベット(finite alphabet)とは、例えば、2つの送信アンテナの場合、プリコーディング行列をスケーリング因子(scaling factor)を除いてQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)アルファベット(すなわち、±1、±j)のみを使用して構成することを意味する。これによって、プリコーダにおいてプリコーディング行列を乗算(multiplication)することにおいて計算の複雑性を緩和することができる。
コードブックのサイズは、所定のサイズ以下に制限されてもよい。コードブックのサイズが大きいほど、多様な場合に対するプリコーディング行列を含むことができるので、チャネル状態をより精密に反映することができるが、それによってプリコーディング行列インジケータ(PMI:Precoding Matrix Indicator)のビット数が増加し、これはシグナリングオーバーヘッドを引き起こす可能性がある。
ネスティッド特性(nested property)とは、高いランクプリコーディング行列の一部分が低いランクプリコーディング行列で構成されることを意味する。このようにプリコーディング行列が構成されると、端末から報告されたRI(Rank Indicator)で示すチャネルランクより低い送信ランクでダウンリンク送信をするように基地局が決定する場合も、適切な性能を保証することができる。また、この特性によって、CQI(Channel Quality Information)計算の複雑性も減少することができる。その理由は、異なるランクに対して設計されたプリコーディング行列のうちプリコーディング行列を選択する動作をするときに、プリコーディング行列の選択のための計算の一部分が共有できるからである。
多様なアンテナ構成(antenna configuration)に対する良好な性能を提供するということは、低い相関を有するアンテナ構成、高い相関を有するアンテナ構成又は交差偏極アンテナ構成などの多様な場合に対して一定基準以上の性能を提供することが要求されるという意味である。
参照信号(RS:Reference signal)
無線通信システムにおけるデータは、無線チャネルを介して送信されるから、信号は、送信中に歪むことができる。受信端で歪んだ信号を正確に受信するために、受信された信号の歪みは、チャネル情報を利用して補正されなければならない。チャネル情報を検出するために、送信側と受信側ともが知っている信号の送信方法と、信号がチャネルを介して送信される時に歪んだ程度を利用してチャネル情報を検出する方法を主に利用する。上述した信号をパイロット信号または参照信号(RS:reference signal)という。
また、最近大部分の移動通信システムにおいてパケットを送信するとき、いままで一個の送信アンテナと一個の受信アンテナを使用したことから脱皮し、複数送信アンテナと複数受信アンテナを採用して送受信データの効率を向上させることができる方法を使用する。マルチ入出力アンテナを利用してデータを送受信するとき、信号を正確に受信するために、送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル状態が検出されなければならない。従って、 各送信アンテナは、個別の参照信号を持たなければならない。
移動通信システムにおけるRSは、その目的によって大きく2通りに区分されることができる。チャネル状態情報取得のための目的のRSとデータ復調のために使用されるRSがある。前者は、UEがダウンリンクへのチャネル状態情報を取得するのにその目的があるので、広帯域に送信されなければならず、特定のサブフレームでダウンリンクデータを受信しないUEであっても、そのRSを受信し測定できなければならない。また、これは、ハンドオーバーなどの無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)測定などのためにも使用される。後者は、基地局がダウンリンクを送る時、該当リソースに共に送るRSであって、UEは、該当RSを受信することによってチャネル推定を行うことができ、従って、 データを復調できるようになる。このRSは、データが送信される領域に送信されなければならない。
下り参照信号は、セル内のすべての端末が共有するチャネル状態に対する情報取得及びハンドオーバーなどの測定などのための1つの共通参照信号(CRS:common RS)と特定の端末だけのためにデータ復調のために使用される専用参照信号(dedicated RS)がある。このような参照信号を利用して、復調(demodulation)とチャネル測定(channel measurement)のための情報を提供できる。すなわち、DRSは、データ復調用のみに使用され、CRSは、チャネル情報取得及びデータ復調の2通りの目的として使用される。
受信側(すなわち、端末)は、CRSからチャネル状態を測定し、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)及び/またはRI(Rank Indicator)のようなチャネル状態と関連した指示子を送信側(すなわち、基地局)にフィードバックする。CRSは、セル固有基準信号(cell-specific RS)ともいう。これに対し、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)のフィードバックと関連した参照信号をCSI-RSと定義することができる。
DRSは、PDSCH上のデータ復調が必要な場合、リソースエレメントを介して送信されることができる。端末は、上位層を介してDRSが存在するかどうかを受信することができ、対応するPDSCHがマッピングされたときに限って有効である。DRSを端末固有参照信号(UE-specific RS)または復調参照信号(DMRS:Demodulation RS)ということができる。
図8は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいてダウンリンクリソースブロック対にマッピングされた参照信号パターンを例示する。
図8を参照すると、参照信号がマッピングされる単位としてダウンリンクリソースブロック対は、時間領域における1つのサブフレーム×周波数領域における12個の副搬送波で表すことができる。すなわち、時間軸(x軸)上において1つのリソースブロック対は、一般サイクリックプレフィックス(normal CP:normal Cyclic Prefix)の場合、14個のOFDMシンボルの長さを有し(図7(a)の場合)、拡張サイクリックプレフィックス(extended CP:extended Cyclic Prefix)の場合、12個のOFDMシンボルの長さを有する(図7(b)の場合)。リソースブロック格子において「0」、「1」、「2」及び「3」と記載されたリソースエレメント(REs)は、それぞれアンテナポートインデックス「0」、「1」、「2」及び「3」のCRSの位置を意味し、「D」と記載されたリソースエレメントは、DRSの位置を意味する。
以下、CRSについてより詳細に説明すると、CRSは、物理的アンテナのチャネルを推定するために使用され、セル内に位置した全ての端末が共通に受信できる参照信号として全周波数帯域に分布される。すなわち、このCRSはセル固有(cell-specific)のシグナルであり、広帯域に対してサブフレーム毎に送信される。また、CSIは、チャネル状態情報(CSI)及びデータ復調のために利用される。
CRSは、送信側(基地局)におけるアンテナ配列によって様々なフォーマットに定義される。3GPP LTEシステム(例えば、リリース-8)では、基地局の送信アンテナ数によって最大4つのアンテナポートに対するRSが送信される。ダウンリンク信号送信側は、単一の送信アンテナ、2つの送信アンテナ、4つの送信アンテナなどの3種類のアンテナ配列を有する。例えば、基地局の送信アンテナの数が2つである場合、0番と1番のアンテナポートに対するCRSが送信され、4つである場合、0~3番のアンテナポートに対するCRSがそれぞれ送信される。基地局の送信アンテナが4つである場合、1つのRBにおけるCRSパターンは図8のようである。
基地局が単一の送信アンテナを使用する場合、単一アンテナポートのための参照信号が配列される。
基地局が2つの送信アンテナを使用する場合、2つの送信アンテナポートのための参照信号は時分割多重化(TDM:Time Division Multiplexing)及び/又は周波数分割多重化(FDM:Frequency Division Multiplexing)方式を利用して配列される。すなわち、2つのアンテナポートのための参照信号は、それぞれが区別されるために異なる時間リソース及び/又は異なる周波数リソースが割り当てられる。
しかも、基地局が4つの送信アンテナを使用する場合、4つの送信アンテナポートのための参照信号はTDM及び/又はFDM方式を利用して配列される。ダウンリンク信号の受信側(端末)により測定されたチャネル情報は、単一の送信アンテナ送信、送信ダイバーシチ、閉ループ空間多重化(closed-loop spatial multiplexing)、開ループ空間多重化(open-loop spatial multiplexing)、又はマルチユーザマルチ入出力(Multi-User MIMO)アンテナのような送信方式を利用して送信されたデータを復調するために利用されることができる。
マルチ入出力アンテナがサポートされる場合、参照信号が特定のアンテナポートから送信されるとき、前記参照信号は参照信号のパターンに応じて特定されたリソースエレメントの位置に送信され、他のアンテナポートのために特定されたリソースエレメントの位置に送信されない。すなわち、異なるアンテナ間の参照信号は互いに重ならない。
以下、DRSについてより詳しく説明すると、DRSはデータを復調するために使用される。マルチ入出力アンテナ送信において特定の端末のために使用されるプリコーディング(precoding)の重みは、端末が参照信号を受信したとき、各送信アンテナから送信された送信チャネルと結合して対応するチャネルを推定するために変更なしに使用される。
3GPP LTEシステム(例えば、リリース-8)は、最大4つの送信アンテナをサポートし、ランク1のビームフォーミング(beamforming)のためのDRSが定義される。ランク1のビームフォーミングのためのDRSはまた、アンテナポートインデックス5のための参照信号を示す。
LTEシステムの進化発展した形態であるLTE-Aシステムにおいて、基地局のダウンリンクに最大8つの送信アンテナをサポートできるようにデザインされなければならない。従って、最大8つの送信アンテナに対するRSもサポートされなければならない。LTEシステムにおいて、ダウンリンクRSは、最大4つのアンテナポートに対するRSのみが定義されているので、LTE-Aシステムにおいて、基地局が4つ以上最大8つのダウンリンク送信アンテナを有する場合、これらのアンテナポートに対するRSが追加で定義されてデザインされなければならない。最大8つの送信アンテナポートに対するRSは、前述したチャネル測定のためのRSとデータ復調のためのRSの両方ともがデザインされなければならない。
LTE-Aシステムをデザインするにおいて、重要な考慮事項の1つは、下位互換性(backward compatibility)、すなわち、LTE端末がLTE-Aシステムにおいても何の無理もなくうまく動作しなければならず、システムもこれをサポートしなければならないということである。RSの送信の観点から見ると、LTEにおいて定義されているCRSが全帯域でサブフレーム毎に送信される時間-周波数領域において、最大8つの送信アンテナポートに対するRSが追加で定義されなければならない。LTE-Aシステムにおいて既存のLTEのCRSと同一の方式で最大8つの送信アンテナに対するRSパターンをサブフレーム毎に全帯域に追加することになると、RSのオーバーヘッドが過度に大きくなる。
従って、LTE-Aシステムにおいて新たにデザインされるRSは、2つの種類に大別されるが、MCS、PMIなどの選択のためのチャネル測定目的のRS(CSI-RS:Channel State Information-RS、Channel State Indication-RSなど)と8つの送信アンテナで送信されるデータ復調のためのRS(DM-RS:Data Demodulation-RS)である。
チャネル測定目的のCSI-RSは、既存のCRSがチャネル測定、ハンドオーバーなどの測定などの目的と同時にデータ復調のために使われるのとは異なり、チャネル測定を中心とした目的のためにデザインされる特徴がある。もちろん、これもハンドオーバーなどの測定などの目的としても使われることもできる。CSI-RSがチャネル状態に関する情報を得る目的としてのみ送信されるので、CRSとは異なってサブフレーム毎に送信されなくてもよい。CSI-RSのオーバーヘッドを減らすために、CSI-RSは時間軸上で間欠的に送信される。
データ復調のために、該当時間-周波数領域においてスケジュールされたUEに専用の(dedicated)DM-RSが送信される。すなわち、特定のUEのDM-RSは、当該UEがスケジュールされた領域、すなわち、データを受信する時間-周波数領域にのみ送信される。
LTE-Aシステムにおいて基地局のダウンリンクで最大8つの送信アンテナをサポートする。LTE-Aシステムにおいて、既存のLTEのCRSと同一の方式で最大8つの送信アンテナに対するRSをサブフレーム毎に全帯域に送信するようになると、RSオーバーヘッドが過度に大きくなる。従って、 LTE-Aシステムにおいては、MCS、PMIなどの選択のためのCSI測定目的のCSI-RSとデータ復調のためのDM-RSに分離されて2つのRSが追加された。CSI-RSは、RRM測定などの目的としても使われることはできるが、CSI取得を主目的としてデザインされた。CSI-RSは、データ復調に使用されないので、サブフレーム毎に送信される必要はない。従って、CSI-RSのオーバーヘッドを減らすために時間軸上で間欠的に送信する。すなわち、CSI-RSは、1サブフレームの整数倍の周期を有して周期的に送信されるか、特定の送信パターンで送信されることがある。このとき、CSI-RSが送信される周期やパターンはeNBが設定することができる。
データ復調のためには、該当時間-周波数領域においてスケジュールされたUE専用の(dedicated)DM-RSが送信される。すなわち、特定のUEのDM-RSは、当該UEがスケジュールされた領域、すなわち、データを受信する時間-周波数領域にのみ送信される。
CSI-RSを測定するために、UEは必ず自分が属しているセルのそれぞれのCSI-RSアンテナポートに対するCSI-RSの送信サブフレームインデックス、送信サブフレーム内のCSI-RSリソースエレメント(RE)時間-周波数位置、及びCSI-RSシーケンスなどに関する情報を知っていなければならない。
LTE-AシステムにeNBは、CSI-RSを最大8つのアンテナポートに対してそれぞれ送信しなければならない。異なるアンテナポートのCSI-RS送信のために使われるリソースは、互いに直交(orthogonal)しなければならない。1つのeNBが異なるアンテナポートに対するCSI-RSを送信するとき、それぞれのアンテナポートに対するCSI-RSを異なるREにマッピングすることにより、FDM/TDM方式でこれらのリソースを直交するように(orthogonal)割り当てることができる。また、異なるアンテナポートに対するCSI-RSをお互いに直交(orthogonal)したコードにマッピングさせるCDM方式で送信することができる。
CSI-RSに関する情報をeNBが自分のセルUEに通知するとき、まず各アンテナポートに対するCSI-RSがマッピングされる時間-周波数に関する情報を通知しなければならない。具体的に、CSI-RSが送信されるサブフレーム番号、又はCSI-RSが送信される周期、CSI-RSが送信されるサブフレームオフセットであり、特定のアンテナのCSI-RS REが送信されるOFDMシンボル番号、周波数間隔(spacing)、周波数軸におけるREのオフセット又はシフト値などがある。
CSI-RSは、1つ、2つ、4つ又は8つのアンテナポートを介して送信される。このとき、使用されるアンテナポートはそれぞれp=15、p=15、16、p=15、...、18、p=15、...、22である。CSI-RSは、サブキャリア間隔Δf=15kHzに対してのみ定義されることができる。
CSI-RS送信のために設定されたサブフレーム内において、CSI-RSシーケンスは、下記の数式13のように各アンテナポート(p)上の参照シンボル(reference symbol)として利用される複素変調シンボル(complex-valued modulation symbol)a_k、l^(P)にマッピングされる。
前記数式13において、(k’, l')(ここで、k’はリソースブロック内の副搬送波インデックスであり、l’はスロット内OFDMシンボルインデックスを示す。)及びn_sの条件は、下記の表3又は表4のようなCSI-RS設定(configuration)によって決定される。
表3は、一般CPにおいてCSI-RS構成から(k’, l’)のマッピングを例示する。
表4は、拡張CPにおいてCSI-RS構成から(k’, l')のマッピングを例示する。
表3及び表4を参照すると、CSI-RSの送信において、異種ネットワーク(HetNet:heterogeneous network)環境を含めてマルチセル環境においてセル間干渉(ICI:inter-cell interference)を減らすために最大32個(一般CPの場合)又は最大28個(拡張CPの場合)の異なる構成(configuration)が定義される。
CSI-RS構成は、セル内のアンテナポートの数及びCPに応じて異なり、隣接したセルは最大限に異なる構成を有することができる。また、CSI-RS構成は、フレーム構造によってFDDフレームとTDDフレームの両方ともに適用する場合と、TDDフレームにのみ適用する場合とに分けられる。
表3及び表4に基づいてCSI-RS構成によって(k’, l’)及びn_sが定められ、各CSI-RSアンテナポートによってCSI-RS送信に利用する時間-周波数リソースが決定される。
図9は、本発明が適用できる無線通信システムにおいて参照信号がマッピングされるリソースを例示する図である。
図9(a)は、1つ又は2つのCSI-RSアンテナポートによるCSI-RS送信に使用可能な20種類のCSI-RS構成を示し、図9(b)は、4つのCSI-RSアンテナポートにより使用可能な10種類のCSI-RS構成を示し、図9(c)は、8つのCSI-RSアンテナポートによりCSI-RS送信に使用可能な5種類のCSI-RS構成を示す。
このように、各CSI-RS構成によってCSI-RSが送信される無線リソース(すなわち、RE対)が決定される。
特定のセルに対してCSI-RS送信のために1つ又は2つのアンテナポートが設定されると、図9(a)に示す20種類のCSI-RS構成のうち設定されたCSI-RS構成による無線リソース上でCSI-RSが送信される。
同様に、特定のセルに対してCSI-RS送信のために4つのアンテナポートが設定されると、図9(b)に示す10種類のCSI-RS構成のうち設定されたCSI-RS構成による無線リソース上でCSI-RSが送信される。また、特定のセルに対してCSI-RS送信のために8つのアンテナポートが設定されると、図9(c)に示す5種類のCSI-RS構成のうち設定されたCSI-RS構成による無線リソース上でCSI-RSが送信される。
2つのアンテナポート別(すなわち、{15, 16}、{17, 18}、{19, 20}、{21, 22})にそれぞれのアンテナポートに対するCSI-RSは同一の無線リソースにCDMされて送信される。アンテナポート15及び16を例に挙げると、アンテナポート15及び16に対するそれぞれのCSI-RS複素シンボルは同一であるが、異なる直交符号(例えば、ウォルシュ符号(walsh code)が乗算されて同一の無線リソースにマッピングされる。アンテナポート15に対するCSI-RSの複素シンボルには[1, 1]が乗算され、アンテナポート16に対するCSI-RSの複素シンボルには[1 -1]が乗算されて同一の無線リソースにマッピングされる。これは、アンテナポート{17, 18}、{19, 20}、{21, 22}も同様である。
UEは、送信されたシンボルに乗算されたコードを乗算して特定のアンテナポートに対するCSI-RS を検出することができる。すなわち、アンテナポート15に対するCSI-RSを検出するために乗算されたコード[1 1]を乗算し、アンテナポート16に対するCSI-RSを検出するために乗算されたコード[1 -1]を乗算する。
図9(a)ないし(c)に示すように、同一のCSI-RS構成インデックスに該当すると、アンテナポート数が多いCSI-RS構成による無線リソースは、CSI-RSアンテナポート数が少ないCSI-RS構成による無線リソースを含む。例えば、CSI-RS構成0の場合、8つのアンテナポート数に対する無線リソースは、4つのアンテナポート数に対する無線リソースと1つ又は2つのアンテナポート数に対する無線リソースを全て含む。
1つのセルにおいて複数のCSI-RS構成が使われることができる。ノンゼロ電力(NZP:non-zero power)CSI-RSは0個又は1つのCSI-RS構成のみが利用され、ゼロ電力(ZP:zero power)CSI-RSは0個又は複数のCSI-RS構成が利用される。
上位層により設定される16ビットのビットマップであるZP CSI-RS(ZeroPowerCSI-RS)において1に設定された各ビット別に、UEは前記表3及び表4の4つのCSI-RSの列(column)に該当するREにおいて(上位層により設定されたNZP CSI-RSを仮定するREと重複する場合を除く)ゼロ送信電力を仮定する。最上位ビット(MSB:Most Significant Bit)は最も低いCSI-RS構成インデックスに該当し、ビットマップ内でその次のビットは順に次のCSI-RS構成インデックスに該当する。
CSI-RSは、前記表3及び表4において(n_s mod 2)の条件を満足するダウンリンクスロット及びCSI-RSサブフレーム構成を満足するサブフレームにおいてのみ送信される。
フレーム構造タイプ2(TDD)の場合、スペシャルサブフレーム、同期信号(SS)、PBCH又はSIB1(SystemInformationBlockType1)メッセージ送信と衝突されるサブフレーム又はページングメッセージ送信のために設定されたサブフレームにおいてCSI-RSは送信されない。
また、アンテナポートセットS(S={15}、S={15, 16}、S={17, 18}、S={19, 20}又はS={21, 22})内に属するあるアンテナポートに対するCSI-RSが送信されるREは、PDSCH又は他のアンテナポートのCSI-RS送信に使用されない。
CSI-RS送信に使用される時間-周波数リソースはデータ送信に使用できないため、CSI-RSのオーバーヘッドが増加するほどデータスループット(throughput)が減少する。これを考慮してCSI-RSはサブフレーム毎に送信されるように構成されず、多数のサブフレームに該当する所定の送信周期毎に送信されるように構成される。この場合、サブフレーム毎にCSI-RSが送信される場合に比べてCSI-RS送信オーバーヘッドが相当低くなる可能性がある。
CSI-RS送信のためのサブフレーム周期(以下、「CSI送信サイクル」と称する)(T_CSI-RS)及びサブフレームオフセット(Δ_CSI-RS)は、下記の表5のようである。
表5は、CSI-RSサブフレーム構成を例示する。
表5を参照すると、CSI-RSサブフレーム構成(I_CSI-RS)によってCSI-RSの送信周期(T_CSI-RS)及びサブフレームオフセット(Δ_CSI-RS)が決定される。
表5のCSI-RSサブフレーム構成は、「SubframeConfig」フィールドと「zeroTxPowerSubframeConfig」フィールドのいずれか1つに設定されることができる。CSI-RSサブフレーム構成は、NZP CSI-RS及びZP CSI-RSに対して個別に(separately)設定される。
CSI-RSを含むサブフレームは、下記の数式14を満足する。
数式14において、T_CSI-RSはCSI-RSの送信周期、Δ_CSI-RSはサブフレームオフセット値、n_fはシステムフレームナンバー、n_sはスロットナンバーを意味する。
サービングセルに対して送信モード9(transmission mode 9)が設定されたUEの場合、UEは1つのCSI-RSリソースの構成が設定されることができる。サービングセルに対して送信モード10(transmission mode 10)が設定されたUEの場合、UEは1つ又はそれ以上のCSI-RSリソースの構成が設定されることができる。
現在、LTE標準において、CSI-RS構成はアンテナポート数(antennaPortsCount)、サブフレーム構成(subframeConfig)、リソース構成(resourceConfig)などで構成されているため、CSI-RSが幾つのアンテナポートから送信されるか、CSI-RSが送信されるサブフレームの周期及びオフセットがどうなるか、そして当該サブフレームにおいてどのRE位置(すなわち、周波数とOFDMシンボルインデックス)で送信されるかを通知する。
具体的には、各CSI-RS(リソース)構成のための下記のパラメータが上位層シグナリングを介して設定される。
-送信モード10が設定された場合、CSI-RSリソース構成の識別子
-CSI-RSポート数(antennaPortsCount):CSI-RS送信のために使用されるアンテナポートの数を示すパラメータ(例えば、1 CSI-RSポート、2 CSI-RSポート、4 CSI-RSポート、8 CSI-RSポート)
-CSI-RS構成(resourceConfig)(表3及び表4参照):CSI-RSの割り当てリソース位置に関するパラメータ
-CSI-RSサブフレーム構成(subframeConfig、すなわち、I_CSI-RS)(表5参照):CSI-RSが送信されるサブフレームの周期及び/又はオフセットに関するパラメータ
-送信モード9が設定された場合、CSIフィードバックのための送信パワー(P_C):フィードバックのための参照PDSCH送信パワーに対するUEの仮定と関連して、UEがCSIのフィードバックを導出し、1dB段階の大きさで[-8,15]dB範囲内において値を取るとき、P_CはPDSCH RE当たりエネルギー(EPRE:Energy Per Resource Element)とCSI-RS EPREの割合に仮定される。
-送信モード10が設定された場合、各CSIプロセスに対してCSIフィードバックのための送信パワー(P_C)。CSIプロセスに対してCSIサブフレームセットC_CSI,0及びC_CSI,1が上位層により設定されると、P_CはCSIプロセスの各CSIサブフレームセット別に設定される。
-疑似ランダム(pseudo-rnadom)シーケンス発生器パラメータ(n_ID)
-送信モード10が設定された場合、QCL(QuasiCo-Located)タイプB UE仮定のためのQCLスクランブリング識別子(qcl-ScramblingIdentity-r11)、CRSポートカウント(CRS-PortsCount-r11)、MBSFNサブフレーム設定リスト(mbsfn-SubframeConfigList-r11)パラメータを含む上位層パラメータ(’qcl-CRS-Info-r11’)
UEが導出したCSIフィードバックの値が[-8,15]dB範囲内の値を有するとき、P_CはCSI-RS EPREに対するPDSCH EPREの割合に仮定される。ここで、PDSCH EPREは、CRS EPREに対するPDSCH EPREの割合がρ_Aであるシンボルに該当する。
サービングセルの同一のサブフレームにおいてCSI-RSとPMCHが共に設定されない。
フレーム構造タイプ2において4つのCRSアンテナポートが設定された場合、UEは、一般CPの場合は[20-31]セット(表3参照)、又は拡張CPの場合は[16-27]セット(表4参照)に属するCSI-RS構成インデックスが設定されない。
UEは、CSI-RSリソース構成のCSI-RSアンテナポートが遅延スプレッド(delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、平均利得(average gain)及び平均遅延(average delay)に対してQCL関係を有すると仮定することができる。
送信モード10及びQCLタイプBが設定されたUEは、CSI-RSリソース構成に該当するアンテナポート0-3とCSI-RSリソース構成に該当するアンテナポート15-22がドップラー拡散(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)に対してQCL関係であると仮定することができる。
送信モード1-9が設定されたUEの場合、サービングセルに対して、UEは、1つのZP CSI-RSリソース構成が設定されることができる。送信モード10が設定されたUEの場合、サービングセルに対して、UEは、1つ又はそれ以上のZP CSI-RSリソース構成が設定されることができる。
上位層シグナリングに介してZP CSI-RSリソース構成のための下記のようなパラメータが設定されることができる。
-ZP CSI-RS構成リスト(zeroTxPowerResourceConfigList)(表3及び表4参照):ゼロパワーCSI-RS構成に関するパラメータ
-ZP CSI-RSサブフレーム構成(eroTxPowerSubframeConfig、すなわち、I_CSI-RS)(表5参照):ゼロパワーCSI-RSが送信されるサブフレームの周期及び/又はオフセットに関するパラメータ
サービングセルの同一のサブフレームにおいてZP CSI-RSとPMCHが同時に設定されない。
送信モード10が設定されたUEの場合、サービングセルに対して1つ又はそれ以上のCSI-IM(Channel-State Information-Interference Measurement)リソースの構成が設定されることができる。
上位層シグナリングに介して各CSI-IMリソース構成のための下記のようなパラメータが設定されることができる。
-ZP CSI-RS構成(表3及び表4参照)
-ZP CSI-RSサブフレーム構成(I_CSI-RS)(表5参照)
CSI-IMリソース構成は、設定されたZP CSI-RSリソース構成のいずれか1つと同一である。
サービングセルの同一のサブフレーム内のCSI-IMリソースとPMCHが同時に設定されない。
マッシブMIMO(Massive MIMO)
多数のアンテナを有するMIMOシステムをマッシブMIMO(Massive MIMO)システムと呼ぶことができ、スペクトル効率(spectral efficiency)、エネルギー効率(energy efficiency)、プロセシング複雑度(processing complexity)を向上させるための手段として注目されつつある。
最近、3GPPでは、未来の移動通信システムのスペクトル効率性に対する要求事項を満足させるために、マッシブMIMOシステムに対する議論が始まった。マッシブMIMOは、全次元MIMO(FD-MIMO:Full-Dimension MIMO)とも呼ばれる。
LTEリリース(Rel:release)-12以後の無線通信システムでは、アクティブアンテナシステム(AAS:Active Antenna System)の導入が考慮されている。
信号の位相及び大きさを調整することができる増幅器とアンテナが分離されている従来の受動アンテナシステムとは異なり、AASは、各々のアンテナが増幅器のような能動素子を含むように構成されたシステムを意味する。
AASは、アクティブアンテナの使用によって増幅器とアンテナとを接続するための別のケーブル、コネクター、その他ハードウェアなどを必要とせず、したがってエネルギー及び運用費の側面で効率性が高い特徴を有する。特に、AASは、各アンテナ別の電子式ビーム制御(electronic beam control)方式をサポートするから、ビーム方向及びビーム幅を考慮した精巧なビームパターン形成または3次元ビームパターンを形成する等の進歩したMIMO技術を可能にする。
AASの進歩したアンテナシステムの導入に伴い、多数の入出力アンテナと多次元アンテナ構造を有する大規模MIMO構造もまた考慮されている。一例として、従来の一字型アンテナ配列とは異なり、2次元(2D:2-Dimension)アンテナ配列を形成する場合、AASのアクティブアンテナにより3次元ビームパターンを形成できる。
図10は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて、64個のアンテナエレメント(antenna elements)を有する2次元アクティブアンテナシステムを例示する。
図10では、一般的な2次元(2D:2-Dimension)アンテナ配列を例示しており、図10のようにN_t=N_v・N_h個のアンテナが正方形の模様を有する場合を考慮することができる。ここで、N_hは、水平方向にアンテナ列の個数を、N_vは、垂直方向にアンテナ行の個数を示す。
このような2D構造のアンテナ配列を利用すると、3次元空間で送信ビームを制御できるように無線波長(radio wave)が垂直方向(高度(elevation))及び水平方向(方位角(azimuth))に全部制御できる。このようなタイプの波長制御メカニズムを3次元ビームフォーミングと呼ぶことができる。
図11は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて基地局または端末がAAS基盤の3D(3-Dimension)ビームフォーミングが可能な多数の送信/受信アンテナを有しているシステムを例示する。
図11は、上述の例を図式化したことで、2次元アンテナ配列(すなわち、2D-AAS)を利用した3D MIMOシステムを例示する。
送信アンテナの観点で前記3次元ビームパターンを活用する場合、ビームの水平方向だけでなく垂直方向への準静的または動的なビームフォーミングを行うことができ、一例として垂直方向のセクター形成などの応用を考慮できる。
また、受信アンテナの観点では、大規模受信アンテナを活用して受信ビームを形成する時、アンテナ配列利得(antenna array gain)に応じる信号電力上昇効果を期待することができる。したがって、アップリンクの場合、基地局が多数のアンテナを介して端末から送信される信号を受信することができ、このとき、端末は、干渉影響を減らすために大規模受信アンテナの利得を考慮して、自身の送信電力を非常に低く設定できるという長所がある。
図12は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて交差偏波(cross polarization)を有する2次元アンテナシステムを例示する。
偏波(Polarization)を考慮した2D平面配列アンテナ(planar antenna array)モデルの場合、図11のように図式化できる。
パッシブアンテナ(passive antenna)に応じる既存のMIMOシステムとは異なり、アクティブアンテナに基盤したシステムは、各アンテナエレメント(element)に付着された(または含まれた)能動素子(例えば、増幅器)に重みを適用することによって、アンテナエレメントの利得(gain)を動的に調節できる。放射パターン(radiation pattern)は、アンテナエレメントの個数、アンテナ間隔(spacing)などのような アンテナ配置(arrangement)に依存するので、アンテナシステムは、アンテナエレメントレベルでモデリングされることができる。
図12の例示のようなアンテナ配列モデルを(M,N,P)で表すことができ、これは、アンテナ配列構造を特徴づけるパラメータに該当する。
Mは、各列(すなわち、垂直方向で)で同じ偏波(polarization)を有しているアンテナエレメント(antenna element)の個数(すなわち、各列で+45゜の傾斜(slant)を有しているアンテナエレメントの個数または各列で-45゜の傾斜(slant)を有しているアンテナエレメントの個数)を表す。
Nは、水平方向の列の個数(すなわち、水平方向でアンテナエレメントの個数)を表す。
Pは、偏波(polarization)の次元(dimension)の個数を表す。図11の場合のように、交差偏波(cross polarization)の場合、P=2であるが、同一偏波(co-polarization)の場合、P=1である。
アンテナポート(antenna port)は、物理的アンテナエレメント(physical antenna element)にマッピングされることができる。アンテナポート(antenna port)は、該当アンテナポートと関連した参照信号により定義されることができる。例えば、LTEシステムにおいてアンテナポート0は、CRS(Cell-specific Reference signal)と関連し、アンテナポート6は、PRS(Positioning Reference signal)と関連することができる。
一例として、アンテナポートと物理的アンテナエレメントとの間は、一対一にマッピングされることができる。単一の交差偏波(cross polarization)アンテナエレメントがダウンリンクMIMOまたはダウンリンク送信ダイバーシチのために使用される場合などがこれに該当することができる。例えば、アンテナポート0は、1つの物理的アンテナエレメントにマッピングされることに対し、アンテナポート1は、他の物理的アンテナエレメントにマッピングされることができる。この場合、端末の立場では、2個のダウンリンク送信が存在する。1つは、アンテナポート0のための参照信号と関連し、残りの1つは、アンテナポート1のための参照信号と関連する。
他の一例として、単一のアンテナポートは、複数の物理的アンテナエレメントにマッピングされることができる。ビームフォーミング(beamforming)のために使用される場合などがこれに該当することができる。ビームフォーミングは、複数の物理的アンテナエレメントを利用することによって、ダウンリンク送信が特定の端末に向かうようにすることができる。一般に複数の交差偏波(cross polarization)アンテナエレメントの複数の列(column)から構成されるアンテナ配列(antenna array)を使用してこれを達成できる。この場合、端末の立場では、単一のアンテナポートから発生した単一のダウンリンク送信が存在する。1つは、アンテナポート0のためのCRSと関連し、残りの1つは、アンテナポート1のためのCRSと関連する。
すなわち、アンテナポートは、基地局で物理的アンテナエレメントから送信された実際のダウンリンク送信でない端末の立場でのダウンリンク送信を示す。
他の一例として、多数のアンテナポートがダウンリンク送信のために使用されるが、各アンテナポートは、複数の物理的アンテナエレメントにマッピングされることができる。この場合は、アンテナ配列がダウンリンクMIMOまたはダウンリンクダイバーシチのために使用される場合などがこれに該当することができる。例えば、アンテナポート0及び1は、それぞれ複数の物理的アンテナエレメントにマッピングされることができる。この場合、端末の立場では、2個のダウンリンク送信が存在する。1つは、アンテナポート0のための参照信号と関連し、残りの1つは、アンテナポート1のための参照信号と関連する。
FD-MIMOでは、データストリームのMIMOプリコーディングは、アンテナポート仮想化、トランシーバーユニット(または送受信ユニット)(TXRU:transceiver unit)仮想化、アンテナエレメントパターンを経ることができる。
アンテナポート仮想化は、アンテナポート上のストリームがTXRU上においてプリコーディングされる。TXRU仮想化は、TXRU信号がアンテナエレメント上においてプリコーディングされる。アンテナエレメントパターンは、アンテナエレメントから放射される信号は、方向性の利得パターン(directional gain pattern)を有することができる。
従来の送受信機(transceiver)モデリングでは、アンテナポートとTXRUとの間の静的な一対一マッピングが仮定され、TXRU仮想化効果は、TXRU仮想化及びアンテナエレメントパターンの効果をともに含む静的な(TXRU)アンテナパターンに合わせられる。
アンテナポート仮想化は、周波数-選択的な方法で行われることができる。LTEでアンテナポートは、参照信号(またはパイロット)と共に定義される。例えば、アンテナポート上においてプリコーディングされたデータ送信のために、DMRSがデータ信号と同じ帯域幅で送信され、DMRSとデータともが同じプリコーダ(または同じTXRU仮想化プリコーディング)でプリコーディングされる。CSI測定のために、CSI-RSは、複数のアンテナポートを介して送信される。CSI-RS送信において、端末においてデータプリコーディングベクトルのためのTXRU仮想化プリコーディング行列を推定できるようにCSI-RSポートとTXRUとの間のマッピングを特徴づけるプリコーダは、固有な行列で設計されることができる。
TXRU仮想化方法は、1次元TXRU仮想化(1D TXRU virtualization)と2次元TXRU仮想化(2D TXRU virtualization)が論議され、これについて以下の図面を参照して説明する。
図13は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいてトランシーバーユニットモデルを例示する。
1D TXRU仮想化において、M_TXRU個のTXRUは、同じ偏波(polarization)を有する単一の列(column)アンテナ配列で構成されるM個のアンテナエレメントと関連する。
2D TXRU仮想化において、先の図11のアンテナ配列モデル構成(M、N、P)に対応するTXRUモデル構成は、(M_TXRU、N、P)で表すことができる。ここで、M_TXRUは、2Dの同じ列、同じ偏波(polarization)に存在するTXRUの個数を意味し、M_TXRU≦Mを常に満たす。すなわち、TXRUの全個数は、M_TXRU×N×Pのようである。
TXRU仮想化モデルは、アンテナエレメントとTXRUとの相関関係に応じて、図12(a)のようにTXRU仮想化(virtualization)モデルオプション-1:サブ配列分割モデル(sub-array partition model)と図12(b)のようにTXRU仮想化モデルオプション-2:全域接続(full-connection)モデルに区分されることができる。
図13(a)を参照すると、サブ配列分割モデル(sub-array partition model)の場合、アンテナエレメントは、複数のアンテナエレメントグループに分割され、各TXRUは、グループのうちのいずれか1つと接続される。
図13(b)を参照すると、全域接続(full-connection)モデルの場合、複数のTXRUの信号が結合されて、単一のアンテナエレメント(またはアンテナエレメントの配列)に伝達される。
図13中、qは、1つの列(column)内のM個の同じ偏波(co-polarized)を有するアンテナエレメントの送信信号ベクトルである。wは、広帯域TXRU仮想化重みベクトル(wideband TXRU virtualization weight vector)であり、Wは、広帯域TXRU仮想化重み行列(wideband TXRU virtualization Weight Matrix)である。xは、M_TXRU個のTXRUの信号ベクトルである。
ここで、アンテナポートとTXRUとのマッピングは、一対一(1-to-1)または一対多(1-to-many)でありうる。
図13においてTXRUとアンテナエレメントとの間のマッピング(TXRU-to-element mapping)は、1つの例を示すに過ぎず、本発明がこれに限定されるものではなく、ハードウェアの観点でその他多様な形態により具現化されることができるTXRUとアンテナエレメントとの間のマッピングにも本発明が同様に適用されることができる。
OFDMヌメロロジー(numerology)
より多くの通信機器がより大きな通信容量を要求するようになるにつれて、既存のRAT(RadioAccess Technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド(mobile broadband)通信に対する必要性が台頭している。また、多数の機器及び物を連結していつでもどこでも多様なサービスを提供するマッシブMTC(massive MTC:massive Machine Type Communications)も次世代通信において考慮される主なイシューの1つである。それだけでなく、次世代通信において信頼度(reliability)及び遅延(latency)に敏感なサービス/UEを考慮した通信システムのデザインが議論されている。このように、進歩したモバイルブロードバンド通信(enhanced mobile broadband communication)、massive MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が議論されており、このような技術を「新しいRAT(NR: new RAT)」と称する。
以下、本明細書でNRが適用された無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)を称することができ、NG-RAN(New Generation-RAN)又はgNBと称することができ、これを基地局と称することができる。
自己完結型サブフレーム構造(Self-contained subframe structure)
TDDシステムにおいてデータ送信遅延を最小化するために、第5世代new RATにおいては、図14のように制御チャネルとデータチャネルが時分割多重化(TDM:Time Division Multiplexing)された自己完結型サブフレーム(self-contained subframe)構造が考慮されている。
図14は、本発明が適用できる無線通信システムにおいて自己完結型サブフレーム(self-contained subframe)構造を例示する。
図14において、斜線領域はDCI伝達のための物理チャネル(例えば、PDCCH)の送信領域を示し、黒い部分はUCI(Uplink Control Information)伝達のための物理チャネル(例えば、PUCCH)の送信領域を示す。
DCIを介してeNBがUEに伝達する制御情報としては、UEが知るべきセル(cell)構成に関する情報、DLスケジューリングなどのDL固有(specific)情報、及び/又はUL承認(grant)などのUL固有情報などが存在する。また、UCIを介してUEがeNBに伝達する制御情報としては、DLデータに対するHARQのACK/NACK報告、DLチャネルの状態に対するCSI報告、及び/又はSR(Scheduling Request)などが存在する。
図14において、陰影/斜線の表示がない領域は、ダウンリンクデータのための物理チャネル(例えば、PDSCH)送信領域として使用されることもでき、アップリンクデータのための物理チャネル(例えば、PUSCH)送信領域として使用されることもできる。このような構造の特徴は、1つのサブフレーム(SF:subframe)内でDL送信とUL送信が順次行われて、当該SF内でDLデータを送信し、UL ACK/NACKを受信することもできる。従って、本構造に従う場合、データ送信エラー発生時にデータ再送信までにかかる時間が短縮され、これにより、最終データ伝達の遅延(latency)が最小化する。
このような自己完結型サブフレーム(self-contained subframe)構造において基地局とUEが送信モードから受信モードに転換される過程又は受信モードから送信モードに転換される過程のための時間間隔(time gap)が必要である。このために、サブフレーム構造においてDLからULに転換される時点の一部のOFDMシンボルがガード区間(GP:Guard Period)に設定されることができ、このようなサブフレームタイプは「自己完結型サブフレーム(self-contained SF)」と称することができる。
アナログビームフォーミング(Analog beamforming)
ミリ波 (mmW:Millimeter Wave)では、波長が短くなって同一面積に複数のアンテナの設置が可能となる。すなわち、30GHz帯域において波長は1cmであり、5×5cm(又は、5 by 5 cm)のパネルに0.5ラムダ(lambda)(すなわち、波長)間隔で2次元配列形態でトータル64(8×8)個のアンテナエレメント(antenna element)が設置できる。従って、mmWでは、複数のアンテナエレメントを用いてビームフォーミング(BF:beamforming)利得を向上させてカバレッジを増加させるか、スループット(throughput)を向上させようとする。
この場合、アンテナエレメント別に送信パワー及び位相調節ができるようにTXRU(transceiver unit)を有すると、周波数リソース別に独立したビームフォーミングが可能である。しかしながら、約100個のアンテナエレメントの全てにTXRUを設置することにはコストの側面で実効性が低下するという問題がある。従って、1つのTXRUに複数のアンテナエレメントをマッピングし、アナログ位相シフター(analog phase shifter)でビームの方向を調節する方式が考慮されている。このようなアナログビームフォーミング方式は、全帯域において1つのビーム方向のみを生成できるため、周波数選択的ビームフォーミングができないという欠点がある。
デジタルビームフォーミング(Digital BF)とアナログビームフォーミング(analog BF)の中間形態としてQ個のアンテナエレメントより少ない数であるB個のTXRUを有するハイブリッドビームフォーミング(hybrid BF)を考慮することができる。この場合、B個のTXRUとQ個のアンテナエレメントの接続方式によって違いはあるが、同時に送信できるビームの方向はB個以下に制限される。
また、New RATシステムにおいては、多数のアンテナが使われる場合、デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングを結合したハイブリッドビームフォーミング技法が台頭している。ここで、アナログビームフォーミング(又は、RF(radio frequency)ビームフォーミング)は、RF端においてプリコーディング(又は、コンバイニング)を行う動作を意味する。ハイブリッドビームフォーミングにおいてベースバンド(Baseband)端とRF端は、それぞれプリコーディング(又は、コンバイニング)を行い、これにより、RFチェーン数とD(digital)/A(analog)(又は、A/D)コンバータ数を減らしながらもデジタルビームフォーミングに近接した性能を出すことができるという利点がある。便宜上、ハイブリッドビームフォーミング構造は、N個のトランシーバユニット(TXRU)とM個の物理的アンテナで表現される。そうすると、送信端から送信するL個のデータ層に対するデジタルビームフォーミングは、N by L行列で表現され、以後、変換されたN個のデジタル信号は、TXRUを経てアナログ信号に変換された後、M by N行列で表現されるアナログビームフォーミングが適用される。
図15は、本発明が適用できる無線通信システムにおいてTXRU及び物理的アンテナの観点からハイブリッドビームフォーミング構造を図式化した図である。
図15において、デジタルビームの数はL個であり、アナログビームの数はN個である場合を例示する。
New RATシステムにおいては、基地局がアナログビームフォーミングをシンボル単位で変更できるように設計して、特定地域に位置する端末にさらに効率的なビームフォーミングをサポートする方向が考慮されている。ひいては、図15において、特定のN個のTXRUとM個のRFアンテナを1つのアンテナパネル(panel)と定義するとき、New RATシステムにおいては、互いに独立したハイブリッドビームフォーミングの適用が可能な複数のアンテナパネルを導入する案まで考慮されている。
基地局が複数のアナログビームを活用する場合、端末別に信号受信に有利なアナログビームが異なる可能性があるので、少なくとも同期化信号(Synchronizationsignal)、システム情報、ページングなどに対しては、特定のSFにおいて基地局が適用する複数のアナログビームをシンボル別に変更して全ての端末が受信機会を得ることができるようにするビームスイーピング動作が考慮されている。
図16は、本発明が適用できる無線通信システムにおいてダウンリンク送信の過程で同期化信号とシステム情報に対するビームスイーピング(beam sweeping)動作を図式化した図である。
図16において、New RATシステムのシステム情報がブロードキャスティング方式で送信される物理的リソース(又は、物理チャネル)をxPBCH(physical broadcast channel)と命名した。
図16に示すように、1つのシンボル内で異なるアンテナパネルに属するアナログビームは同時に送信されることができる。アナログビーム別にチャネルを測定するために、図16に示すように、(特定のアンテナパネルに対応する)単一アナログビームが適用されて送信される参照信号(RS:Reference Signal)であるビームRS(BRS:Beam RS)を導入する案が議論されている。BRSは、複数のアンテナポートに対して定義されることができ、BRSの各アンテナポートは単一アナログビームに対応されることができる。このとき、BRSとは異なり、同期化信号又はxPBCHは、任意の端末がうまく受信できるようにアナログビームグループ内の全てのアナログビームが適用されて送信される。
無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)測定
LTEシステムにおいては、電力制御、スケジューリング、セル検索、セル再選択、ハンドオーバー、無線リンク又は接続モニタリング、接続確立/再確立などのためのRRM動作をサポートする。サービングセルは、端末にRRM動作を行うための測定値であるRRM測定情報を要求することができる。代表的にLTEシステムにおいては、端末が各セルに対してセル検索情報、参照信号受信パワー(RSRP:referencesignal received power)、参照信号受信品質(RSRQ:referencesignal received quality)などの情報を測定/取得して報告することができる。具体的には、LTEシステムにおいて端末はサービングセルからRRM測定のための上位層信号として測定設定(「measConfig」)を受信する。端末は、前記測定設定の情報に応じてRSRP又はRSRQを測定することができる。ここで、LTEシステムのTS 36.214文書によるRSRP、RSRQ及び受信信号強度インジケータ(RSSI:Received Signal Strength Indicator)の定義は下記のようである。
1)RSRP
RSRPは、考慮された測定周波数帯域幅内でCRS(cell-specific RS)を伝達するリソースエレメントの電力寄与度(power contributions)([W]において)に対する線形平均(linear average)と定義される。RSRP決定のためにTS 36.211[3]によるCRS R0が使用されなければならない。端末がR1が有効(available)であるということを信頼できるように(reliably)検出することができる場合、R0に追加してR1を使用してRSRPを決定することができる。
RSRPの参照ポイントは、UEのアンテナコネクタにならなければならない。
もし、端末が受信機ダイバーシチを使用する場合、報告された値は任意の個別ダイバーシチブランチに対応するRSRPより小さくてはならない。
2)RSRQ
参照信号の受信品質(RSRQ)は、割合N×RSRP/(E-UTRA搬送波のRSSI)(すなわち、E-UTRA搬送波のRSSI対N×RSRP)に定義され、ここで、NはE-UTRA搬送波のRSSIの測定帯域幅のRB数である。分子と分母の測定は同一のリソースブロック集合に対して行われるべきである。
E-UTRA搬送波の受信信号強度インジケータ(RSSI)は、測定帯域幅において全てのソース(共同チャネル(co-channel)、サービング及び非サービングセルを含む)からのN個のリソースブロックに対してアンテナポート0に対する参照シンボルを含むOFDMシンボルにおいてのみ端末により観察/測定された総受信電力([W]において)の線形平均とチャネル干渉、熱雑音などを含むことができる。上位層シグナリングがRSRQ測定を行うための特定のサブフレームを指示する場合、RSSIは、指示されたサブフレーム内の全てのOFDMシンボルに対して測定されることができる。
RSRQに対する参照ポイントは、UEのアンテナコネクタにならなければならない。
もし、端末が受信機ダイバーシチを使用する場合、報告された値は任意の個別ダイバーシチブランチに対応するRSRQより小さくてはならない。
3)RSSI
RSSIは、受信機パルス整形フィルタ(receiver pulse shaping filter)により定義された帯域幅内で受信機から発生する熱雑音及び雑音を含めて受信された広帯域電力に該当することが考えられる。
測定のための参照ポイントは、端末のアンテナコネクタにならなければならない。
もし、端末が受信機ダイバーシチ(diversity)を使用する場合、報告された値は任意の個別受信アンテナブランチに対応するUTRA搬送波のRSSIより小さくてはならない。
前記定義によって、LTEシステムで動作する端末は、内部周波数測定(Intra-frequency measurement)の場合はSIB3(system information block type 3)で送信される許容された測定帯域幅関連の情報要素(IE:information element)を介して、周波数測定(Inter-frequency measurement)の場合はSIB5(system information block type 5)で送信される許容された測定帯域幅を介して、6、15、25、50、75、100RB(resource block)のうち1つに対応される帯域幅においてRSRPを測定するように許容されることができる。また、前記IEがない場合、端末は基本(Default)的に全体DLシステムの周波数帯域において測定することができる。このとき、端末が許容された測定帯域幅を受信する場合、端末は当該値を最大測定帯域幅とみなし、当該帯域幅/値以内で自由にRSRPの値を測定することができる。ただし、サービングセルがWB(wideband)-RSRQと定義されるIEを送信し、許容された測定帯域幅を50RB以上に設定すると、端末は、許容された測定帯域幅全体に対するRSRP値を計算しなければならない。一方、RSSIはRSSI帯域幅の定義によって端末の受信機が有する周波数帯域において測定されることができる。
図17は、本発明に適用できるパネルアンテナアレイを例示する。
図17に示すように、パネルアンテナアレイはそれぞれ水平ドメインとしてMg個及び垂直ドメインとしてNg個のパネルで構成され、各1つのパネルはM個の列、N個の行で構成される。特に、本図面において、パネルはX-pol(交差偏波(cross polarization))アンテナを基準に示されている。従って、図17の全アンテナエレメントの数は2*M*N*Mg*Ng個であり得る。
高い分解能(high resolution)コードブック設計方法
-タイプIIチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)カテゴリIについてTS(Technical Specification)38.802の説明は次のようである。
二重段階(dual stage)W=W1・W2コードブック
W1は、2D離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)ビームから取られたL個の直交した(orthogonal)ビームのセットを含む。Lビームのセットはオーバーサンプリングされた(oversampled)2D DFTビームで構成される基底(basis)から選択される。L∈{2, 3, 4, 6}(Lは設定できる)であり、広帯域(wideband)に対するビーム選択が行われる。
W2:共通したW1を有するW2内においてL個のビームが結合される。ビーム結合係数は、位相量子化(phase quantization)のサブバンド(subband)報告される。直交位相偏移(QPSK: Quadrature Phase Shift Keying)及び8位相偏移(8-PSK)位相関連情報量子化のうち選択されることができる。
-タイプII CSIカテゴリIIについてTR(Technical Report)の説明は次のようである。
チャネル共分散行列(channel covariance matrix)のフィードバックは、長期(long term)及び広帯域(wideband)に行われる。共分散行列(covariance matrix)の量子化された(quantized)/圧縮された(compressed)バージョンがUEにより報告される。量子化(quantization)/圧縮(compression)は、M個の直交した基底ベクトル(basis vector)のセットに基づく。報告は、係数(coefficient)のセットとM個の基底ベクトルのインジケータを含むことができる。
-W1について:
直交基底(orthogonal basis)と関連して、最大8つまで均一に離隔された(spaced)直交したビームのグループが選択され、グループから2つのビームが選択される。同一ではない(non-equal)利得結合(2ビット)は、広帯域に対して行われる。2つのビーム選択は、広帯域に対して行われる。
-W2について:
QPSKを利用してW2内でビームが結合される。階層間の独立したエンコーディングが適用される。
-W1、W2について数式で示すと、下記の数式15のようである。
数式15において、L(=2)はビームの数である。
はオーバーサンプリングされたグリッド(oversampled grid)からの2D DFTビームである
。N
1及びN
2はそれぞれ第1次元及び第2次元におけるアンテナのポートの数である。O
1及びO
2はそれぞれ第1次元及び第2次元におけるオーバーサンプリング因子(oversampling factor)である。p
iは
ビームiに対するビームパワー調整/スケーリング因子(beam power scaling factor)である。
は、ビームi、偏波(polarization)r、階層1上においてビーム結合係数(beam combining coefficient)である。
i)W1ビーム選択(beam selection)
-O1=O2=4(もし、N2=1であると、O2=1)
-2N1N2∈{4, 8, 12, 16, 20, 24, 28, 32}
-リーディング(leading)(より強い)ビームインデックス:k1^(0)=0, 1,..., N1O1-1;k2^(0)=0, 1,..., N2O2-1
-次順位(second)(より弱い)ビームインデックス:k1^(1)=k1^(0)+O1d1;k2^(1)=k2^(0)+O2d2;d1∈{0,...,min(N1, L1)-1}、d2∈{0,...,min(N2, L2)-1};(d1, d2)≠(0, 0);ここで、L1、L2は次のように定義される。
もし、N1≧N2であり、N2≠1であると、L1=4、L2=2;もし、N1<N2であり、N1≠1であると、L2=4、L1=2;もし、N2=1であると、L1=8、L2=1
ii)W1ビームパワー(beam power)
-次順位ビーム(second beam)パワーは2ビットで量子化される。
iii)W2
iv)コードブックペイロード
N1=N2=4である場合、W1オーバーヘッドは以下のようであり、1つのサブバンドについて整理すると、下記の表6のようである。
-リーディングビーム(leading beam)を指示するためのオーバーヘッド:
-次順位ビーム(second beam)を指示するためのオーバーヘッド:
-より弱いビーム(weaker beam)の相対的なパワー(relative power):2ビット
表6は、N1=N2=4である場合、1つのサブバンド(subband)に対して、各ランク別にW1及びW2オーバーヘッドを例示する表である。
表6を参照すると、W1は、前述したようにランク(rank)とは関係なく13ビットが必要であり、W2はランク(rank)によって6ビット(すなわち、c0,0,0=1であるので、ビットが必要なく、c1,0,0、c0,0,1、c1,0,1に対してそれぞれ2ビットずつ)又は12ビット(すなわち、c0,0,0=c0,1,0=1であるので、ビットが必要なく、c1,0,0、c0,0,1、c1,0,1、c1,1,0、c0,1,1、c1,1,1に対してそれぞれ2ビットずつ)が必要である。これは、W1の場合、レイヤに関係なくパワー係数(power coefficient)が共通して適用されるためであり、W2の場合、各レイヤ別に位相一致(co-phase)が独立して適用されるためである。特に、W2の場合、i22のphase成分とi23のco-phaseの成分が合わさってco-phase成分1つで表現されることができる。
新しい無線アクセス技術(NR:New Radio Access Technology)などの環境において、より正確なCSIフィードバックのために線形結合(LC:Linear combination)、共分散フィードバック(covariance feedback)などの高い分解能(high resolution)のフィードバックが考慮されている。
暗黙的基盤LCコードブックの場合、その性能を最大化するために、サブバンド(SB:subband)の側面からビームを結合(すなわち、振幅(amplitude)及び/又は位相(phase))することも考慮している。この場合、結合されるビームが2つである場合でも、結合係数の分解能(resolution)によって、最小6ビット(ランク1)が必要である。これにより、報告されるフィードバック全体の大きさは、結合されるビームの数、結合される係数の細分性(granularity)、SBの大きさなどによって線形的に増加することになって、フィードバックチェーン(feedback chain)設計のときに大きな負担が生じる。本発明では、このようなSB報告のフィードバックオーバーヘッドを減らすためのコードブック設計方法を提案する。
図17のように、NRにおいては複数パネル機能性(multi-panel functionality)をサポートしているが、本発明では、説明の便宜上、単一パネル(single panel)を仮定して説明する。ただし、これは説明の便宜のためのものであり、複数パネルにおいても本発明が同一の方式で適用されることができる。
以下、本発明の説明において、説明の便宜のために、2Dアンテナアレイ(array)において第1次元(dimension)/ドメイン(domain)は主に水平次元/ドメインを示し、第2次元/ドメインは主に垂直次元/ドメインを示すものと説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、以下、本発明の説明において、特別な説明がない限り、各数式で使用される同一の変数は同一の記号で表示され、同様に解釈される。
また、以下、本発明の説明において、ビーム(beam)は該当ビームを生成するためのプリコーディング行列(又は、プリコーディングベクトル又はコードワード)と解析されることができ、ビームグループは、プリコーディング行列のセット(又は、プリコーディングベクトルのセット)と同一の意味と解釈されることができる。
まず、1つのパネル(panel)内の2Dアンテナアレイ(antenna array)に適用される2D DFTビームを下記の数式16のように定義する。ここで、m_1とm_2は、それぞれ1番目のドメインと2番目のドメインの1D-DFTコードブックのインデックスを意味する。
数式16において、N_1とN_2はそれぞれパネル内の1番目のドメインと2番目のドメインにおいて偏波(pol:polarization)別のアンテナポートの数である。o_1とo_2はそれぞれパネル内の1番目のドメインと2番目のドメインにおいてオーバーサンプリング(oversampling)因子である。そして、
である。
数式16の場合、ポートインデキシングがN_2ドメインにおいて先に行われる場合を例示しているが、本発明はがこれに限定されることではなく、N_1ドメインにおいて先にポートインデキシングが行われる場合にも、本発明が自明に拡張されることができる。
周波数軸の周波数選択性(frequency selectivity)は、多重経路による周波数応答(multi-path channel response)と関連する。一般的に多重経路を経験して発生する遅延(delay)が大きい場合、周波数選択性(frequency selectivity)が発生する確率が高くなる。
時間軸における遅延(delay)は、周波数軸における位相変化と解釈され、周波数軸の位相変化は、周波数の関数で表現することができる。例えば、
で表現できる。ここで、kは当該周波数に対応するインデックス(例えば、サブキャリアインデックス、サブバンドインデックス)を示し、デルタ(δ)は周波数位相変化の程度を示す係数と理解することができる。
本発明では、前述した原理を用いて、線形結合コードブック(Linear combining codebook)を構成するとき、線形結合(Linear combining)される各ビームに対する位相変化の値(δ)をUEが広帯域側面(及び/又は長期(long term))で追加で報告することにより、SB側面のビーム結合は、前述した周波数の関数と位相変化の値(δ)の積の形態で補償することを特徴とする。これにより、本発明の実施形態によると、サブバンド当たり(位相及び/又は振幅)線形結合によるフィードバックビットを大きく減少させることができる効果がある。
まず、LCコードブックを構成する方法について説明する。
二重コードブック(Dual codebook)構造において、W1は次のように構成される。
W1は、下記の数式17のように定義されることができる。
数式17のように、W1はブロック対角行列の形態を有し、ここで、
である。
は、前記数式16として定義される2D/1D DFTのビームに該当する。
ここで、Lは線形結合されるビームの個数を示し、この値は、例えば、L=2、3、4などで表現することができる。L値は、事前に基地局とUE間に約束するか、基地局がUEに上位層シグナリング(例えば、RRC又はMAC制御要素(CE:Control Element)で通知することができる。または、UEがL値に関する情報を基地局にフィードバックすることもできる。
図18は、本発明の一実施形態による直交したビームのセットを例示する図である。
図18において、リーディングビームインデックス(leading beam index)(i_11=0、i_12=0)においてN_1=4、N_2=2に対する直交したビームのセットを例示する。
W1において、各ブロック対角行列
を構成するビームは、図18のように直交基底(orthogonal basis)から計算されることができる。すなわち、与えられたリーディングビームインデックス(leading beam index)(例えば、LTEコードブックのi_11、i_12に該当)と直交した(N1・N2-1)個のビームで構成されたN_1・N_2個の直交基底(orthogonal basis)セット又はこれのサブセットにおいてL個のビームが選択されることができる。
本発明では、説明の便宜のために、
の場合について先に説明する。
W1を構成する要素は、リーディングビーム選択(Leading beam selection)、結合されるビーム選択(Combining beam selection)(例えば、N_1・N_2ビームからL-1ビームを選択)、パワー係数インジケータ(Power coefficient indicator)と前記記述した各ビームに対する位相変化の値(δ)で構成される。そうなると、Bを構成する
の要素は下記の数式18のように構成される。
数式18では、
はリーディングビーム(leading beam)を示し、
はリーディングビーム(leading beam)と結合されるビーム(これを、結合ビーム(combining beam)と称することができる)である。
はリーディングビームのパワーを基準に(対比)相対的なビームパワーを示し、これは、例えば、
などの値として事前にUEと基地局との間で約束するか、基地局が上位層シグナリング(例えば、RRC又はMAC CE)でパワーセット値をUEに通知することができる。または、UEがパワーセット値の細分性(granularity)に関する情報を基地局にフィードバックすることもできる。ここで、パワー情報は、階層(layer)/偏波(polarization)によって変わることがある。
前記数式18において、位相変化の値の変数は下記の数式19のように定義することができる。
数式19において、
を構成する変数は次のように定義されることができる。
は、上位層シグナリング(例えば、RRC又はMAC CE)で基地局がUEに通知するか、ヌメロロジー(numerology)によって事前に約束された値が使われることもある。
または、
は
において
を満足する最小の値に設定されることもある。ここで、
は、それぞれCSI報告のために設定されたリソースブロック(RB:Resource Block)の数であり、結局、
は、CSI報告のために設定された帯域幅(BW:Bandwidth)内のサブキャリアの数を示す。
または、基地局が高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)のサイズをUEに設定するか又はUEがFFTのサイズを追加で基地局に報告することもできる。
数式19において
の値は(FFTのサイズの)オーバーサンプリング(oversampling)の値として(特定ビームと無関係のシステムパラメータの性格であり得る)特定の整数値(例えば、1、2、4..)を有することができ、これは、ヌメロロジー(numerology)によって自動的に(すなわち、連動して)設定されるか、基地局がUEに設定する。
最後に、数式19において、
は各ビーム当たりに設定された帯域幅(BW)内での位相変化速度と関連した値であり、例えば、
であると、l番目のビームは設定された帯域幅内で位相が4パイ(pi、π)の分だけ変化することを意味する。
は、特定の整数値(例えば、1、2、4..)を有することができ、基地局がUEに設定するか、又はUEが
が有することのできるセット内で各ビーム別に基地局にフィードバックすることができる。
前記数式19の
の値を推定する方式の1つの実施形態として、UEが各サブキャリア又はRBに代表されるチャネルを
と定義するとき、
に線形結合(linear combination)のための基底行列(basis matrix)W1を投影させることにより、各サブキャリア又はRBに代表される値を取得することができる。
この場合、前記数式20のようなSVD(single value decomposition)関数により、各チャネルの固有ベクトル(eigen vector)が計算されることができる。数式20においてUとVはユニタリー行列(unitary matrix)、
は対角(diagonal)要素が固有値(eigenvalue)である対角行列である。ここで、チャネルH_kのランク1に代表されるチャネルはv_k1で固有ベクトル(eigen vector)を表現することができる。(ランクがRである場合、r番目の階層はr番目の固有ベクトル(eigen vector)(v_Kr)を使用することができる。)
従って、 数式21などの数式でチャネル値をビーム結合のための基底(basis)に投影させて、各ビーム当たり位相(phase)に対応する項(term)を計算することができる。
数式21において、
はk番目のチャネルの各ビーム当たりの位相と振幅(amplitude)に対応する値であり、下記の数式22のように表現することができる。
リーディングビーム(Leading beam)について相対的に表現すると、下記の数式23のようである。
または、最適のビーム(best beam)、前記例示では最も好まれる(best preferred)ビームが、1番のビームあるいは最適のビーム(best beam)が最初に来るように再配列(re-ordering)されたと仮定するか、又は各偏波(polarization)別に異なるパワー(power)を有する場合、どの偏波(polarization)のリーディング(leading)ビームが大きいのかに応じて偏波(polarization)順序を変えることができ、これは1ビットで通知することができる。
数式23において、
と
で表現されることができる。従って、下記の数式24のように表現される。
ここで、
は、表現の便宜上、RBの個数と表現したが、周波数軸において使われるサンプルの数と理解されることができる。数式24の各l番目の行(row)当たりに逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse FFT)を適用して、時間ドメインにおいてピークが最も大きいインデックスを見つけると、該当インデックスにおいて時間ドメインの最大の遅延に該当して、下記の数式25のように計算されることができる。
また、該当時間のドメインインデックスの複素スカラー(complex scalar)の値の振幅(amplitude)と位相値をそれぞれl番目のビームの
として計算することができる。
また、前記値に対するフィードバックのために、
自体を量子化するか、FFTのサイズ(UEと基地局間に事前に約束するか、又は基地局がUEに設定するか、又はUEが基地局に報告する)とインデックスを報告する方式が利用されることもできる。また、
の値もUEが事前に約束した(又は、設定された) 細分性(granularity)で量子化してフィードバックすることもできる。従って、 前述した表現方式は、偏波(polarization)に独立してフィードバックされる方式に該当する。前記数式では、
の構造に対して、すなわち、各偏波(polarization)毎に異なるビームグループを有する場合に対して、2L個のビームの遅延パラメータ(delay parameter)を計算する方式を説明したが、後述されるコードブックの構成方式によって、一側の偏波(polarization)に対して計算をした後、位相一致(co-phase)などの演算により、反対側の偏波(polarization)のビームの組合せが計算されることもできる。
数式18での残りのパラメータは、次のように定義/設定されることができる。
Kインデックスは、上述したように、SB報告のときに用いられる周波数に対応するインデックス値であって、与えられたサブキャリア又はSBに合わせて設定されることができ、これは追加で報告されない可能性がある。
の値は、l番目のビームの位相オフセット(phase offset)の値を示し、例えば、
のようにビーム当たりの位相オフセットがQPSK、8PSKなどの値を有するように設定されることができ、UEが追加で各ビーム当たりの位相オフセット値を基地局にフィードバックすることができる。または、位相オフセット(phase offset)を無視して(すなわち、0に設定)、フィードバックオーバーヘッドを減らすこともできる。または、フィードバックビットを減らすために、UEは、リーディングビームのオフセットと2番目、3番目、...のビームのオフセットとの間の差分(differential)を報告することもできる。すなわち、例えば、リーディングビームのオフセットが3ビットフィードバックであると仮定すると、差分(differential)はこれより小さい細分性(granularity)で、例えば、1ビットフィードバックで行われることができる。
図19は、本発明が適用できる無線通信システムにおいて多重経路を例示する図である。
前述した方式は、各基底に該当する2L個のDFTビーム1つ当たり1つの優勢な(dominant)遅延を有する場合を仮定してコードブックを構成する方式について説明した。しかしながら、図19のように、周波数選択性(frequency selectivity)は、同一ビームが妨害物による回折/屈折などの現象により異なる遅延を経験してUEに受信されることができる。もし、このビームがBを構成する基底ビームのうち受信強度が優勢な(dominant)ビームである場合、1つの優勢な(dominant)遅延のみを考慮すると、UEは受信されるビームのパワーの一部のみを有してコードブックを構成するため、その性能劣化が予想される。
従って、本発明の一実施形態では、各基底に該当するビームのパワーを大部分考慮してコードブックを構成する方式を提案する。
このために、提案するコードブックの一般的な構成方式を再び表現すると、下記の数式26のようである。
数式26において、k番目のサブキャリア(又は、RBインデックス)のランク1のコードブックの構造は、下記の数式27のようである。
または、リーディングビームの相対的なサイズで割ると、下記の数式28のようである。
ここで、
、
は、リーディングビームパラメータで割ったパラメータに該当する。
前述された内容は、ランク1を中心に説明したが、ランク>1である場合、上記の構造は階層別に独立して計算されてコードブックが構成される。これは、コードブックを利用してチャネルの特性をよりよく反映するためである。
-方式1:異なる遅延を有する同一のビームを含めてN個の強い(strong)ビームを選択(ここで、Nは2Lとは関係なく設定される。すなわち、2Lより小さいか2Lより大きく設定されることができる。)
上記の方式を利用する場合、下記の数式29のように表現することができる。
ここで、フィードバックの量を減らすために、前述したリーディング又は最適の(best)ビームに正規化(normalization)する場合を含むことができる。数式29においてSは2LのビームをN個のビームにマッピングする行列である。すなわち、下記の数式30のようである。
数式30において、
はj番目の要素のみが1である選択ベクトルであり、
で全てのビーム当たり全ての遅延を考慮したとき、i番目に好まれる(preferred)ビームのインデックスを意味する。
例えば、64 IFFTを考慮すると、各ビーム当たりに64個の遅延タップ(delay tap)を有するようになり、全2L*64個の(ビーム、遅延)対(pair)のうちi番目に好まれるビームのインデックスを示すことができる。L=2、N=2である場合、1番目のビームの2番目のタップ(tap)と10番目のタップ(tap)が最も好まれる(preferred)ビームとして端末により計算/選択された場合、
になり、
で計算されることができる。
-方式1-1:前述した方式1の場合、最適の(best)N個のビームの選択に関する情報のフィードバックがLとNの値が大きくなるにつれて問題になる可能性がある。すなわち、
の場合の数をフィードバックしなければならない問題が発生する。
従って、これを解決するために、UEは、ビーム当たりW個の連続した又は特定の規則により選択されるタップ(tap)の個数を選択してフィードバックすることができる。このような場合は、最大の遅延タップ(maximum delay tap)近くにパワー(power)が大部分集中されている場合に効果的であり得る。または、オーバーサンプリングなどによりIFFTを大きくオーバーサンプリングした場合に信号パワーの大部分を反映することに有利であり得る。
図20は、本発明が適用できる無線通信システムにおいて時間ドメイン応答を例示する図である。
図20は、周波数ドメインのサンプルをIFFTした時間ドメイン信号を図式化したものであり、点線矢印201は最大の遅延を示す。この場合、点線矢印201に対応するタップ(tap)に該当するサンプルのみを取るよりは点線矢印201に対応するタップ(tap)を基準に両側(すなわち、W=3)まで含めて3つのタップ(tap)に対するサンプルを取ってこそ周波数ドメインのサンプルをより正確に復号することができる。この場合、ビーム当たり最適のタップ(best tap)に該当するインデックス1つのみをフィードバックすると、残りW-1個のタップに対する
を計算することができる。この場合も、
の値は別途に基地局にフィードバックすることが必要である。従って、Wの大きさ、すなわち、ビーム当たり幾つのタップ(tap)に関する情報を基地局にフィードバックするか又はW個のタップ(tap)はどのような規則によって選択するかを基地局がUEに設定することができる。Wの個数の場合、UEがチャネルを測定して、遅延スプレッド(delay spread)が大きい場合は、より大きいWをフィードバックし、又は、遅延スプレッド(delay spread)が小さい場合は、より小さいW値をフィードバックするように設定できる。このとき、Wの大きさも共に基地局にフィードバックされることができる。これによって、フィードバックのオーバーヘッドを効果的に減らすことができる。
-方式2.強い(Strong)K個のビームに対してW個の遅延タップ(delay tap)をフィードバックし、2L-K個のビームに対しては1つの最大の遅延タップ(maximum delay tap)をフィードバックする方式
前記方式は、フィードバックオーバーヘッド(feedback overhead)と性能のトレードオフ(trade-off)を適切に反映するための効果的な方式であり、大部分の周波数選択性(frequency selectivity)は優勢な(dominant)特定ビームにより決定される原理を応用したものであって、直進性が強いミリ波(mmwave)に行くほどこのような性質はもっとよく符合する。K個の強い(Strong)ビームを選択する方式を除いた他のパラメータは、前述した方式により計算される。
K個の強い(strong)ビームを選択する方式は、順列によって指示されることができる。すなわち、K=2である場合、UEは全場合の数2L*(2L-1)に該当する情報を基地局にフィードバックすることにより通知することができる。または、直交基底(orthogonal basis)が優勢な(dominant)ビームの順に整列されていると、前述した追加のK個のビーム指示に対するフィードバックは省略できる。そして、UEは、Kの値に関する情報(Kの値を、UEがチャネルを測定し、このチャネルと基底を構成するビームの相関(correlation)などを測定して計算できること、又は報告されるp_lの値が特定の値、例えば、0.5を超える場合、優勢な(dominant)ビームと見なすことができること)を追加で基地局にフィードバックするか、又は基地局と事前にKの値について約束することができる。または、
に関係なく、特定チャネルに対しては特定偏波(polarization)にパワーが集中する場合があり得る。各偏波(polarization)別に基底(basis)が整列されていると、最適のビーム(Best beam)選択(基底から)に対してUEは1ビットを利用してどの偏波(Hスラント又はVスラント)が優勢であるかを追加で基地局に通知することができる。
前記に提案した方式のうちどの方式を使うかを、基地局は上位層シグナリングでUEに通知することができる。
これまでは、偏波(polarization)別に独立して遅延パラメータ(delay parameter)を計算する方式を提案した。この場合、UEは、2L-1個(又は、提案1の場合はN-1個)のビームに対してパラメータを基地局にフィードバックしなければならない。このようなフィードバックのオーバーヘッドを効果的に減らすために、以下、LTEコードブック構造を用いてコードブックを構成する方式を提案する。
W2は、W1で構成されたビーム結合(beam combining)の役割と位相一致(co-phase)の役割を行うことができる。そうなると、ランク1のコードブックの場合、下記の数式31のように構成されることができる。
数式31において、1_Lは、長さLであり、ベクトルを構成する全ての要素が1であるベクトル(all one vector)である。例えば、
を示す。そうなると、最終コードブックの形態は下記の数式32のようである。
数式32において、
は正規化項(normalize term)である。また、位相成分もまた、1番目のビームに対する相対的な値で表現可能であるので、
に設定して、そのフィードバック量を減らすことができる。
ランク2のコードブックの場合、下記のような2つの代案が考慮される。
代案1は、下記の数式33のようである。
そうなると、最終コードブックの形態は下記の数式34のようである。
数式34において、
は正規化項(normalize term)である。
上記の代案1の場合、ランク2のコードブックをランク1のコードブックを利用して、直交性を確保しつつ、フィードバックビットを減らすために、ウォルシュ符号(Walsh-code)を設定して設計する方式である。これを利用すると、レイヤ(layer)1の場合に比べて、フィードバックビットが同一であるか減少する(位相一致(co-phase)の細分性(granularity)によって)という長所がある。
代案2は、下記の数式35のようである。
代案2の方式の場合、レイヤ(layer)別に線形結合が独立して設定される場合を考慮している。この場合、最終ランク2のコードブックのレイヤ(layer)1とレイヤ(layer)2を構成するベクトルが非常に高い確率で異なるので、より高い位相一致(co-phase)細分性(granularity)に設定する方式である。
前述した代案2を利用するランク2のコードブック設計の場合、W1を構成する方式でレイヤ(layer)別に独立して下記の数式36のように構成することができる。
数式36において、r=1、2である。
r=1である場合、
の値はリーディングビームインデックス(leading beam index)を示す。しかしながら、
の場合、
をそのまま使用するか、独立して設定/適用することができる。
の場合は、
によって設定される値として理解することができる。すなわち、特定
ビームには1つの
が存在する。調整/スケーリング因子(Scaling factor)は、列(column)に対して、
を用いて正規化(normalize)が行われる。(すなわち、最終コードブックのパワーを1に正規化する。)すなわち、前述の代案2を利用する場合、レイヤ(layer)によって、W1を構成する(ビームグループ/ビーム当たりパワー)が異なるように適用される特徴を有する。最終コードブックは下記の数式37のようである。
上記の構造から、偏波(polarization)/レイヤ(layer)別に独立してパラメータを計算する方式を適用すると、下記の数式38のようであり、ここで、
と示すことができる。
本発明で提案するコードブックの効率的なフィードバックのために、線形結合される全体で2L個のビームのうち、優勢な(dominant)K個のビームに対して、より高い細分性(granularity)のパラメータ量子化(parameter quantization)が行われることができる。または、特定の閾値を(例えば、パワーレベル)超過するビームインデックスに対してのみ量子化によるフィードバックが行われるように設定できる。ここで、閾値及び/又はKは上位層(例えば、RRC)でUEに設定されるか、又は特定の閾値を超過するビームの数をUEが基地局に報告することもできる。
前記に提案する方法を使用する場合、
により、REレベルとして適用されるPMIを利用して、SB CQIは平均などの方法を利用して計算され、基地局に報告されることができる。
より具体的に、UEのPMI推定動作は次の通りである。各サブキャリア(SB)に代表されるチャネルを
と定義する。ここで、N_RとN_Tは、それぞれUEと基地局のアンテナポート(又は、アンテナ要素、以下、アンテナポートと称する)である。UEは、各サブキャリア別の
を利用して、PMI構成のためのビームの個数(L及び/又はN及び/又はW(遅延タップ(delay tap)の数)、ビーム選択(リーディングビーム+結合ビーム、又はビーム配列(例えば、ビームのパワーに従う配列))、相対的なパワーインジケータ
、周波数によるビームの位相変化因子
及びオフセット
などを推定することができる。そして、UEは、WBを代表する前述した因子を統合して又は独立して基地局にフィードバックすることができ、基地局はPMIを構成することができる。
または、UEは、PMI構成のための前述した因子のサブセットを基地局に報告することもでき、基地局は、この情報を利用して(残りの情報は事前に定義されていると仮定)PMIを構成することもできる。
前記に提案するコードブックを利用する場合、PMIは周波数選択的にRE/RB/SBレベルに設定/適用されることができ、それに対応するCQIも同一の周波数細分性(frequency granularity)で報告することができる。ただし、この場合、CQIのペイロードのサイズが周波数細分性(frequency granularity)の分だけ大きくなるという短所が存在する。
従って、 本発明において、CQIは、SB又はWB/部分帯域(PB:partial band)(例えば、PBは多数のPRB集合)単位で計算され、報告される方式を提案する。SBであるか又はWB/PBであるかは設定可能(configurable)に設定/適用されることができる。または、WB CQIに差分(differential)SB CQI(例えば、1ビット)で報告することにより、フィードバック量を減らすことができる。
前記に提案した方式を使用する場合、UEのCSI取得のために、部分帯域(partial band)のみを設定してCSI-RSを送信し、データ送信はこれより広い帯域にわたって送信されると仮定しても、設定された部分帯域内でビーム選択(リーディングビーム+結合ビーム)、相対的なパワーインジケータ
、周波数によるビーム当たりの位相変化因子
及びオフセット
を推定して、コードブックを構成することができる。また、拡張性(scalability)特性を利用して、データが送信される帯域全体に対するPMIが推定されることができる。
前記提案する方式の場合、SB報告がなくても、設定された帯域幅の周波数選択性(frequency selectivity)が分かるという利点がある。これは、クラスA又はクラスBなどを介して周期的/非周期的/半静的(semi-persistence)なCSI報告に使用されることができる。また、クラスA+B又はクラスB+Bなどのハイブリッド方式(hybrid scheme)において、各SB又はRB別に正確なチャネルフィードバックのためにも使用されることができる。
また、レイヤ(layer)1と2の全てが同一のビームグループを共有し、各レイヤ(layer)当たり結合される位相(及び/又は振幅)変化部分を調整してコードブックを構成することができ、その数式は、下記の数式39又は数式40のようである。
である場合は、偏波(polarization)別に異なるビームグループが設定される場合を示す。この場合、フィードバックビット数は2倍増加する可能性があるが、偏波(polarization)当たり異なるビーム結合を適用することができるので、より精巧なフィードバックが実行できるという長所がある。
である場合、レイヤ別に独立して構成する方法と類似して拡張適用することができる。
である場合、前述したW2構成方式をそのまま使用して、SB当たりの位相一致(co-phase)に対する報告がより精巧に実行できる。または、W2報告を実行せず、次のように定められたW2を例に挙げて、
又は
が利用されることができる。
提案するコードブックの場合、(レイヤ独立の及び/又はクラスAコードブックと類似した設計)、量子化エラーなどにより各レイヤ間の直交性が満足されない可能性がある。この場合、性能損失が発生することになる。これを防止するために、本発明では、レイヤ別に独立してコードブックを構成する場合、前述した構成方式によるコードブックを計算した後、レイヤ別の直交性を維持する処理過程を追加することを提案する。代表的な方式として、QR分解(QR decomposition)、又はグラムシュミット(Gram-Schmidt)方式が利用されることができる。以下、グラムシュミット(Gram-Schmidt)方式による正規化の方式について説明する。前記数式により求めた2つのレイヤ(layer)
は、それぞれの下記の数式41のように定義することができる。
そうなると、
は互いに直交する。従って、最終ランク2のコードブックは下記の数式42のように構成されることができる。
前記直交化の過程は、ランク2以上においても拡張可能であり、これを数式で示すと、下記の数式43のようである。
数式43において、kはk番目のレイヤ(layer)を示す。前記方式による直交化の過程に関する情報は、追加で基地局に報告する必要がない。すなわち、UEが前に数式38を構成するためのパラメータを基地局に報告すると、基地局は報告されたパラメータを利用して数式38を復元することができ、前記提案した直交化過程で最終コードブックを復号することができる。
そのとき、UEが基地局に報告するCQIは、前記直交化過程を経た最終コードブックを用いて計算されたCQIである。すなわち、その場合、直交化過程が前記コードブック構成要素の基本的な(default)要素に該当し、UEと基地局は両方とも直交化過程を行うと約束することができる。もし、直交化するか否かをUEが追加で基地局に報告する場合(直交化を行わない場合、CQIは直交化を経ずに計算されたCQIである)、又はどのレイヤ(layer)をu_1と想定して前記直交化過程を行ったのか、又はどの直交化方式を使用したのかは、UEが基地局に追加でフィードバックするか、UEと基地局間に互いに事前に約束することができる。
前記提案するコードブックの場合、遅延スプレッド(delay spread)が大きい環境に対しては優勢な(dominant)ビームが多い可能性があるため、前記提案での2L又はN(結合するビームの数)の値が大きいことが好ましい。または、周波数選択性が相対的に大きいヌメロロジー(numerology)を有するシステムの場合、Nの値が大きいことが有利である。このNの値は、ヌメロロジーによってL又はNの値を異なる値としてUEと基地局間に事前に約束するか、ヌメロロジーにあわせて基地局がUEに設定/適用することができる。また、チャネル推定などはCSI-RS密度(density)などに影響を受け、これによる性能を補正するために、CSI-RS密度が低い場合は、提案するコードブックの構成のためのFFTのサイズがCSI-RS密度(>=1 RE/RB/ポート)より相対的に大きく設定されるか又はオーバーサンプリングが大きく設定/適用されるか又はLあるいはNの値及び/又は量子化細分性(quantization granularity)(振幅及び/又は位相)が相対的に大きく設定されることができる。
または、帯域幅が大きいシステムの場合、2L又はNなどを増やしても、遅延スプレッド(delay spread)などにより周波数選択性(frequency selectivity)をきちんと反映しにくい可能性がある。この場合、設定された帯域幅をM個に分割して(これをサブバンドグループ(SBG:Sub Band Group)と称する)、提案するコードブックはSBのグループ又はRBのグループで構成されることができる。このとき、Mの例として、M=1、2、3などの値が設定/適用されることができる。
図21は、本発明の一実施形態による2つのサブバンドグループを例示する図である。
図21においては、設定された帯域幅が2つのSBG1とSBG2が設定される場合を示す。そのとき、前記提案するコードブックを独立して2つのSBGによって適用することができる。ペイロードの節約のために、各SBG当たり同一の基底を使用することとUEと基地局間に約束することもできる。
前述した直交基底を利用するコードブック設計の場合、ポート数Xが大きいほど有利である。しかしながら、ポート数が小さい場合、例えば、X=2又は4である場合、直交基底がないか2つずつある場合は、前述した設計方式を利用することが多少非効率的であり得る。
この場合、基底(basis)を用いるより各ポート当たりの遅延を利用して(すなわち、基底で構成されるビームの遅延概念ではなく、デジタルビームフォーミングが行わないポート当たり遅延を示す)、コードブックを構成することが効率的であり得る。これを数式で表現すると、下記の数式44のようである。
前記コードブック構成はランク1を例示しており、ランク2以上は前述した方式により、クラスAに類似した設計又はレイヤ(layer)別に独立した設計により拡大適用されることができる。以下、
計算方式は前述した方式の1つに従う。
ポート側面(port wise)コードブック構成方式を使うか又はDFTなどのコードブックを利用した直交基底(orthogonal basis)を使うかは、基地局がUEに上位層シグナリングで通知することができる。または、事前にUEと基地局間にポート側面(port wise)コードブック構成方式が適用されるX(<Y)-ポートを決定するためのYの値を約束することもでき、又はこのYの値を基地局が上位層シグナリングでUEに通知することもできる。
前記提案するコードブックは、ダウンリンクを中心に説明したが、精巧な送信PMI(TPMI:transmit PMI)指示のためにアップリンクにおいても同様に適用されることができる。
以下、本発明では、前述した新しいコードブック設計方式とは異なるリリース(Rel)-14の進歩した全次元MIMO(eFD-MIMO:enhanced Full Dimension-MIMO)において提案された線形結合コードブック(linear combining codebook)に代表されるLCコードブックの効率的な動作を提案する。
Rel-14のLCコードブックは、次のように構成される。
数式45において、L(=2)はビームの数である。
はオーバーサンプリングされたグリッド(oversampled grid)から2D DFTビームである
。N
1及びN
2はそれぞれ第1次元及び第2次元におけるアンテナポートの数である。O
1及びO
2はそれぞれ第1次元及び第2次元におけるオーバーサンプリング因子(oversampling factor)である。p
iは
ビームiに対するビームパワー調整/スケーリング因子(beam power scaling factor)である。
は、ビームi、偏波(polarization)r、階層l上においてビーム結合係数(beam combining coefficient)である。
i)W1ビーム選択(beam selection)
-O1=O2=4(もし、N2=1であると、O2=1)
-2N1N2∈{4, 8, 12, 16, 20, 24, 28, 32}
-リーディング(leading)(より強い)ビームインデックス:k1^(0)=0, 1, ... , N1O1-1;k2^(0)=0, 1,...、N2O2-1
-次順位(second)(より弱い)ビームインデックス:k1^(1)=k1^(0)+O1d1;k2^(1)=k2^(0)+O2d2;d1∈{0, …, min(N1, L1)-1}、d2∈{0, …, min(N2, L2)-1};(d1, d2)≠(0, 0);ここで、L1、L2は次のように定義される。
もし、N1≧N2であり、N2≠1であると、L1=4、L2=2;もし、N1<N2であり、N1≠1であると、L2=4、L1=2;もし、N2=1であると、L1=8、L2=1
ii)W1ビームパワー(beam power)
-次順位ビーム(second beam)パワーは2ビットで量子化される。
iii)W2
まず、W1の場合、リーディングビーム選択(leading beam selection)+結合されるビーム選択(combining beam selection)+(相対的なパワーインジケータ)などで構成されることができる。N_1・N_2>16である場合、直交したビームの個数が8つを超過し、この場合、結合されるビーム選択は(L1、L2)=(4、2)又は(2、4)又は(8、1)で構成されるウィンドウ(window)内で決定される。ここで、L_1とL_2は、リーディングビームを基準に第1ドメインと第2ドメインに含まれる直交したビームの数である。前記のようにL_1とL_2の値を設定した理由は、LTEペイロードのサイズに合わせるためである。
従って、NRのような新しいシステムにおいては、より高い性能又は柔軟なペイロードのサイズを達成するために、(L_1、L_2)の組み合わせを設定可能(configurable)に設定/適用することができる。または、アップリンクペイロードのサイズに結びつける(tie)ことができる。すなわち、ペイロードのサイズが大きい場合は、(L_1、L_2)=(N_1、N_2)のように最大限のサイズに設定され、ペイロードのサイズが小さい場合は、(L_1、L_2)=(2、2)のように設定されることにより、LCコードブックが構成されることができる。または、UEがL_1、L_2の組み合わせ又は具体的な直交したビームセットに対するパターン設定(例えば、LTEクラスAコードブックのランク5-8を構成するW1パターン、すなわち、構成(config)2、3、4)を基地局にフィードバック/推薦することができる。
または、前述した発明と類似して各レイヤ当たりのリーディングビーム選択+結合されるビーム選択+(相対的なパワーインジケータ)を異なるように設定して適用されることができる。
また、リーディングビームを基準に相対的なパワーが広帯域(WB)に設定されるが、これをサブバンド(SB)に設定すると、ペイロードのサイズの犠牲によりその性能を向上させることができる。しかしながら、この場合、ペイロードの増加は大き過ぎるので、これに対する解決策として、2段階の相対的なパワーを考慮することができる。
そのとき、パワー係数の細分性(granularity)は、ペイロードオーバーヘッドの低減のために異なる値に設定/適用されることができる。より具体的に、WBにさらに高いビットを割り当てることにより細分性(granularity)を高め、SBにはWBに比べて少ないか同一のビットが割り当てられることができる。例えば、WBにパワーを指示するために2ビットが設定されることができ、SBには相対的なパワーの指示のために1ビットが設定されることができる。その一例として、L=2の場合について説明する。この場合、第2のビームはWBであって、パワーは
の1つの値を有することができる。そして、UEはSB側面で1ビットで
の値の1つを報告することにより結合されるビームのパワー細分性(power granularity)が効果的に増加する。
この場合、WBに対するパワー係数が0と報告された場合、UEは、SBパワー係数を報告しないことがある。前記のようなパワー係数によるUEの異なる動作を防止するために、WBパワーから0を除くことができる。すなわち、例えば、WBパワーセットは
に設定され、SBパワーセットは、
などの値に設定されることができる。
また、W2において位相結合を行うとき、前述した例示であるeFD-MIMOではQPSKを考慮する。この場合、8-PSKを使うようになると、その性能を向上させることができるが、非常に大きな総ペイロードの増加を引き起こす。これを防止するために、強い結合ビームと弱い結合ビームの位相細分性(phase granularity)を異なるように設定する方法が考慮されることができる。
例えば、W1又はW2において相対的なパワー成分が1に設定されるビームの場合、強い結合ビームと仮定して、8-PSKの位相結合が設定/適用されることができ、それ以外の弱い結合のビームに対しては強い結合のビームに比べて相対的に低いか等しい細分性(granularity)の位相結合(例えば、QPSK)が設定/適用されることができる。
または、リーディングビーム及び/又は第2のビームに対しては高い細分性(granularity)の位相結合が適用され、そのほかの残りの結合ビームに対しては低い細分性(granularity)の位相結合が適用されることがある。または、基地局が結合ビームの個数Lと強い結合ビームの個数L_Sを上位層シグナリング(例えば、RRCシグナリング)でUEに通知することができる。または、UEが結合ビームに対する細分性(granularity)を基地局にフィードバックすることもできる。このような原理は、W2において振幅(amplitude)が報告される状況にも同一に適用される。
ただし、全体結合ビームLのうち優勢な(dominant)Kビームに対する指示/設定に対して、K個の値を基地局がUEに上位層シグナリング(例えば、RRC)で指示/設定するか、UEがチャネルを結合ビームに射影などの方法で計算されたメトリック(metric)が特定の閾値(例えば、パワー)を超過するビームに対してUEがコードブックパラメータなどと共に基地局に報告することもできる。ここで、特定の閾値は、基地局がUEに上位層シグナリング(例えば、RRC)で指示/設定することができる。または、K個の値は、LCコードブックの構成要素であるパワー結合(power combining)の値に結び付けられて(tie)、例えば、p_l値が
以上である値に対応するビームに対してより高い細分性(granularity)の位相及び/又は振幅量子化が行われることができる。また、前記提案する異なる細分性(different granularity)の設定方式は、偏波及び/又はレイヤに独立して設定/適用されることができる。
-CSIフィードバックタイプIIのカテゴリIのためのコードブック設計
本発明の一実施形態では、SB報告のペイロードのサイズを減少させるためにカテゴリIのための新しいコードブック設計(すなわち、周波数選択的なプリコーディングフィードバック(FSPF:frequency selective precoding feedback))を提案する。コードブック設計の主なアイデアは、周波数ドメインにおいて循環的な位相変異(cyclic phase shift)の異なるレベルを適用することである。従って、レガシーLCコードブックにおいてSB位相結合が省略されることがある。これによって、線形結合コードブック構造が下記の数式46のように構成されることができる。
線形結合コードブックは直交基底で構成され、
は2D-DFTビームに該当する。
はi番目のビームに対する相対的なパワー係数、kは周波数ドメインインデックス(例えば、サブキャリアインデックス、RBインデックス)を示す。
はi番目のビームに対する位相オフセットであり、
はkと関連して位相変異(phase shift)の程度を制御する。
は下記の数式47のように定義される。
数式47において、
は
セットにおいて
を満足する最小の数である。
は整数であり、例えば、
である。
汎用性(generality)の損失なく、ランク1のWは下記の数式48のように表現することができる。
数式48において、1番目の列(column)は最も強いビームと仮定する。(2L-1)パラメータセットを決定するために、
k番目のサブキャリアの優勢な(dominant)固有ベクトル(eigenvector)又はチャネル行列に基底ビーム(basis beam)を投影(projecting)することにより周波数ドメインのサンプルが計算される。そして、l番目の基底ビームに対する最大の遅延
を導出するために取得された周波数ドメインのサンプルにIFFTを取ることができる。
振幅及び位相オフセット
は最大の遅延に対応する時間ドメインのサンプルを利用して計算することができる。ランク2の場合、レイヤ(layer)独立のコードブックの構成が適用されることができる。
表7は、ランク1の既存のLCコードブックと提案された周波数選択的なプリコーディングフィードバック(FSPF:frequency selective precoding feedback)との間のフィードバックビットの比較を例示する。
表7は、既存のLCコードブックと提案されたFSPFとの間に要求されるフィードバックビットを例示する。16ポート、L=4、K=9、
及びランク1の場合、結果的な総ペイロードは提案された方式では99ビットが必要であり、既存のLCコードブックでは213ビットが必要である。ランク2の場合、それぞれ提案された方式と既存のLCコードブックにおいて183ビット及び402ビットが要求される。これは、提案されたFSPFが全体的に46%のペイロードが減少されることを意味する。
図22は、多様なコードブック方式の性能を比較する図である。
図22では、提案されたFSPFと既存のLCコードブックとの間の性能比較を例示する。(N_1、N_2)=(2、4)と高いトラフィックロードを仮定する。また、最大ランク2の送信が考慮されるように、各UEは2Rxアンテナポートが装着されたと仮定する。
本発明で提案する方式のランク2の送信において、コードブックパラメータを決定した後に追加のレイヤ直交性処理(例えば、グラムシュミット(Gram-Schmidt)など)が適用される。また、RBレベル周波数ドメインのサンプルが考慮され、FFTのサイズが64であると仮定する。
図22に示すように、本発明で提案する方式はクラスAのコードブック構成(Config)1より平均UEユーザパケットスループット(UPT:user packet throughput)と5%UE UPTの側面でそれぞれ22%、48%性能利益を提供する。また、提案された方式は、既存のLCコードブックよりもっと減少したペイロードのサイズを有して高い性能を提供する。
図23は、本発明の一実施形態によるチャネル状態情報の送受信方法を例示する図である。
以下、図23の説明において、具体的に言及されなくても前述した本発明の動作が共に適用されることができる。
図23に示すように、端末は、基地局から複数のアンテナポートを介してチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)を受信する(S2301)。
端末は、チャネル状態情報(CSI)を基地局に報告する(S2302)。
ここで、端末は、基地局から受信したCSI-RSに基づいてチャネル状態情報を生成(計算)し、チャネル状態情報を基地局に報告することができる。
前述したように、チャネル状態情報は、CQI、PMI、RI、PTI、CRIなどが含まれる。
また、端末は、周期的にCSIを基地局に報告することもでき(例えば、PUCCH上で)、非周期的にCSIを基地局に報告(例えば、PUSCH上で)することもできる。
特に、端末は、線形結合コードブック(LC codebook: Linear Combination Codebook)内で自分が最も好むプリコーディング行列を選択し、これを指示するための情報を基地局に報告することができる。
線形結合コードブック(LC codebook: Linear Combination Codebook)を利用する場合、複数のコードワードの線形結合(linear combination)に基づいて前記プリコーディング行列が生成されることができる。
この場合、CSIは、前記CSIの報告のためのコードブック内でプリコーディング行列を生成するために用いられる複数のコードワードを指示する選択情報、設定された帯域(bandwidth)側面で前記複数のコードワードのそれぞれに適用されるパワー係数(power coefficient)、位相オフセット(phase offset)及び位相変化(phase shift)の値を含むことができる。そして、パワー係数
、位相オフセット
及び位相変化の値
が適用された前記複数のコードワードの線形結合(linear combination)に基づいて設定された帯域(bandwidth)内のサブ帯域単位でプリコーディング行列が生成されることができる。
このとき、前記数式19のように位相変化の値は、前記設定された帯域内FFTのサイズ、オーバーサンプリング(oversampling)の値、複数のコードワードのそれぞれにより形成されるビームの位相が変化される速度から導出されることができる。
一例として、サブ帯域単位のチャネル行列に前記複数のコードワードを投影させることにより、複数のコードワードのそれぞれに対してサブ帯域単位で前記パワー係数、位相オフセット及び位相変化の値が導出されることができる。
より具体的に、サブ帯域単位のチャネル行列に複数のコードワードを投影させることにより、複数のコードワードのそれぞれに対する周波数ドメインのサンプルが計算され、周波数ドメインのサンプルにIFFTを適用することにより取得された前記複数のコードワードのそれぞれに対する1つ以上の時間ドメインのサンプル、そして設定された帯域内FFTのサイズからサブ帯域単位で位相変化の値が導出されることができる。
このとき、図20で説明したように、1つ以上の時間ドメインのサンプルとして最も強いパワーの値又は最大の遅延の値を有する時間ドメインのサンプルが利用されることができる。または、1つ以上の時間ドメインのサンプルとして最も強いパワーの値又は最大の遅延の値を有する時間ドメインのサンプルを含む連続した1つ以上の時間ドメインのサンプルが利用されることもできる。または、1つ以上の時間ドメインのサンプルとして強いパワーの値を有するK個の時間ドメインのサンプル、そしてK個の時間ドメインのサンプルを除いた残りの時間ドメインのサンプルのうち最も強いパワーの値又は最大の遅延の値を有する時間ドメインのサンプルが利用されることもできる。ここで、最も強いパワーの値又は最大の遅延の値のみが利用される場合を除いて、UEは自分が選択した(又は、特定の関数により選択された)時間ドメインのサンプル(すなわち、当該サンプル(タップ)に対するインデックス)を基地局に報告することができる。
ランク(rank)2の場合、前述した線形結合は、各レイヤ(layer)に対するプリコーディング行列別に独自に適用されることができる。この場合、各レイヤに対するプリコーディング行列が生成された後、前記各レイヤ別の直交性(orthogonality)を維持するために、各レイヤに対するプリコーディング行列に直交処理(orthogonal process)(例えば、QR分解(QR decomposition)又はグラムシュミット(Gram-Schmidt)方式)が適用されることができる。そして、CQIは、直交処理(orthogonal process)が適用された最終プリコーディング行列に基づいて計算されることができる。
また、ランク(rank)2の場合、線形結合を利用していずれか1つのレイヤ(layer)に対する第1プリコーディング行列が生成され、残りのレイヤ(layer)に対する第2プリコーディング行列は、第1プリコーディング行列に直交符号(orthogonal code)を適用することにより生成されることができる。
また、複数のコードワードで形成されるビームのうち特定のパワーの閾値を超過するビームに対してのみパワー係数、位相オフセット及び/又は位相変化の値などのパラメータの報告のために量子化(quantization)が行われることもあり、又は相対的に特定のパワーの閾値より低いビームに比べてより高い細分性(granularity)の量子化(quantization)が行われることもある。
また、前記図21による説明のように、設定された帯域(bandwidth)が複数のサブバンドグループ(subband group)に区分される場合、共通された複数のコードワードを利用するが、各サブバンドグループ別に独立してプリコーディング行列が生成されることもある。
また、複数のコードワードは、リーディングビームを形成する第1コードワードと結合ビーム(combining beam)を形成する1つ以上の第2コードワードを含むことができる。このとき、より高い性能又は柔軟なペイロードのサイズを達成するために、結合ビームは、リーディングビームと直交したビームのセット内で選択され、リーディングビームと直交したビームのセットは、CSI送信のためのアップリンクペイロードのサイズに従属して決定される。
本発明が適用できる装置一般
図24は、本発明の一実施形態による無線通信装置のブロック構成図を例示する。
図24に示すように、無線通信システムは、基地局2410と基地局2410の領域内に位置した多数の端末2420を含む。
基地局2410は、プロセッサ(processor)2411、メモリ(memory)及びRF部(radio frequency unit)2413)(又は、トランシーバ(transceiver))を含む。プロセッサ2411は、図1ないし図23で提案された機能、過程及び/又は方法を実現する。無線インタフェースプロトコルの階層は、プロセッサ2411により実現されることができる。メモリ2412は、プロセッサ2411と接続されて、プロセッサ2411を駆動するための様々な情報を保存する。RF部2413は、プロセッサ2411と接続されて、無線信号を送信及び/又は受信する。
端末2420は、プロセッサ2421、メモリ2422及びRF部2423(又は、トランシーバ(transceiver))を含む。プロセッサ2421は、図1ないし図23で提案された機能、過程及び/又は方法を実現する。無線インタフェースプロトコルの階層は、プロセッサ2421により実現されることができる。メモリ2422は、プロセッサ2421と接続されて、プロセッサ2421を駆動するための様々な情報を保存する。RF部2423は、プロセッサ2421と接続されて、無線信号を送信及び/又は受信する。
メモリ2412、2422は、プロセッサ2411、2421の内部又は外部に位置し、周知の多様な手段でプロセッサ2411、2421と接続される。また、基地局2410及び/又は端末2420は1つのアンテナ(single antenna)又は複数のアンテナ(multiple antenna)を有することができる。
以上で説明された実施形態は本発明の構成要素と特徴が所定の形態に結合されたものである。各構成要素または特徴は別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮されなければならない。各構成要素または特徴は他の構成要素や特徴と結合されない形態に実施できる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施形態を構成することも可能である。本発明の実施形態で説明される動作の順序は変更できる。ある実施形態の一部の構成や特徴は他の実施形態に含まれることができ、または他の実施形態の対応する構成または特徴と取り換えることができる。特許請求の範囲で明示的な引用関係がない請求項を結合して実施形態を構成するか、または出願後の補正により新たな請求項に含めることができることは自明である。
本発明に従う実施形態は、多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、またはそれらの結合などにより具現化できる。ハードウェアによる具現化の場合、本発明の一実施形態は1つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現化できる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現化の場合、本発明の一実施形態は以上で説明された機能または動作を実行するモジュール、手続、関数などの形態に具現化できる。ソフトウェアコードはメモリに格納されてプロセッサにより駆動できる。前記メモリは前記プロセッサの内部または外部に位置し、既に公知の多様な手段により前記プロセッサとデータをやり取りすることができる。
本発明は本発明の必須の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは通常の技術者に自明である。したがって、前述した詳細な説明は全ての面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付した請求項の合理的な解釈により決定されなければならず、本発明の等価的な範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。