JP7292708B2 - 粉体塗料組成物 - Google Patents

粉体塗料組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP7292708B2
JP7292708B2 JP2019047767A JP2019047767A JP7292708B2 JP 7292708 B2 JP7292708 B2 JP 7292708B2 JP 2019047767 A JP2019047767 A JP 2019047767A JP 2019047767 A JP2019047767 A JP 2019047767A JP 7292708 B2 JP7292708 B2 JP 7292708B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
bismuth
powder coating
coating composition
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019047767A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020147703A (ja
Inventor
眞一 笹岡
貴之 岡田
英男 羽田
誠 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Kasei Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Kasei Co Ltd filed Critical Nitto Kasei Co Ltd
Priority to JP2019047767A priority Critical patent/JP7292708B2/ja
Priority to PCT/JP2020/009955 priority patent/WO2020184505A1/ja
Publication of JP2020147703A publication Critical patent/JP2020147703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7292708B2 publication Critical patent/JP7292708B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/16Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing coordination complexes
    • B01J31/22Organic complexes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D175/00Coating compositions based on polyureas or polyurethanes; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D175/04Polyurethanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D201/00Coating compositions based on unspecified macromolecular compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/03Powdery paints

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

本発明は、有機錫化合物を含まず、現行と同等の焼付条件にて良好な塗膜の硬化性を確保できる有機錫フリーの粉体塗料組成物、及び、この組成物に含有され且つ架橋反応を促進する触媒に関する。
粉体塗料は、有機溶剤を含有しないため、従来の溶剤系塗料と比較して環境衛生上非常に好ましく、
また、塗着効率が良くかつ余剰塗料を回収再利用できる等の利点があり、自動車部品、産業機械、建築物内外装、家電製品等の保護、美観装飾性、耐久性が要求される幅広い分野で使用されている。
このような粉体塗料は、熱硬化性樹脂をバインダーとし、硬化剤、顔料、その他の添加剤を混合し、実質的に樹脂と硬化剤の架橋反応が進行しない条件下で溶融混練し、ペレット状にした後、粉砕して製造される。このようにして製造された粉体塗料は、静電塗装法、浸漬流動塗装法等の手段により、被塗物に塗布した後、焼き付けることにより塗膜を形成させるものである。
なかでも、水酸基を含有する熱硬化性樹脂と、ブロックポリイソシアネート化合物とポリウレトジオン化合物の少なくとも一方を硬化剤として組み合わせた粉体塗料は汎用されている。これらの粉体塗料では、樹脂と硬化剤による架橋反応を促進する触媒を添加することが行われ、代表的な触媒として、ジブチル錫オキシド等の粉体の有機錫化合物が使用されてきた。
しかし、有機錫化合物は、塗装ラインの焼き付け炉の脱臭触媒被毒の原因となり得、また、昨今の有機錫化合物に対する環境規制動向から今後の使用が制限される可能性もあるため、有機錫化合物に代わる触媒を使用する粉体塗料組成物の開発が強く望まれてきた。
前記有機錫化合物の代替触媒として、特許文献1では、アルミン酸ビスマス等の粉体のビスマス化合物が提案されている。また、特許文献2では、ビスマストリス(2-エチルヘキサネート)等の有機酸ビスマス塩が提案されている。
WO2017/139433 特開2006-2034号公報
しかし、本発明者が特許文献1~2の触媒を評価したところ、これらの触媒は、触媒性能が十分でないことが分かった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、触媒性能に優れた粉体塗料組成物用触媒を提供するものである。
本発明によれば、ビスマス組成物(A)で構成された粉体塗料組成物用触媒であって、前記ビスマス組成物(A)は、芳香族カルボン酸配位子の数/ビスマス原子の数で定義される芳香族カルボン酸平均配位数が0.1~2.0であり、前記芳香族カルボン酸配位子は、化学式(1)で表される芳香族カルボン酸から調製した配位子である、粉体塗料組成物用触媒が提供される。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、多くの物質について触媒性能を評価したところ、上記ビスマス組成物(A)で構成された粉体塗料組成物用触媒が触媒性能に優れることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明について詳細を説明する。
1.粉体塗料組成物用触媒
本発明の粉体塗料組成物用触媒は、粉体塗料組成物の硬化反応を促進する触媒である。粉体塗料組成物の詳細は後述する。
本発明の粉体塗料組成物用触媒は、ビスマス組成物(A)で構成されている。以下、ビスマス組成物(A)について詳細に説明する。
ビスマス組成物(A)は、好ましくは、常温で固体である。これによって、粉体塗料組成物用触媒として取り扱い性に優れている。一方、特許文献2に記載のビスマストリス(2-エチルヘキサネート)は、常温液体であるので、粉体塗料組成物用触媒として扱いにくい。
ビスマス組成物(A)は、芳香族カルボン酸配位子の数/ビスマス原子の数で定義される芳香族カルボン酸平均配位数が0.1~2.0である。前記芳香族カルボン酸配位子は、下記化学式(1)で表される芳香族カルボン酸から調製した配位子である。ビスマス原子の数は、EDTAキレート滴定等で決定することができる。芳香族カルボン酸配位子の数は、GC分析等で決定することができる。
Figure 0007292708000001
式中、Rは、互いに同一又は異なって、水素原子、炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アミド基、又はアルキルカルバモイル基であり、R同士が繋がり環構造を有していても良い。
の炭素数は、1~18が好ましい。炭化水素基は、飽和炭化水素基と不飽和炭化水素基のどちらであってもよい。飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、オクタデカニル基などが挙げられる。不飽和炭化水素基としては、ビニル基、アリル基、プレニル基、クロチル基、シクロペンタジエニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基や、メトキシ基等の種々置換基を有するアリール基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
アリールオキシ基としては、フェノキシ基、p-メトキシフェノキシ基、ナフチルオキシ基が挙げられる。
アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基などのモノアルキルアミノ基や、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基が挙げられる。
アルキルカルバモイル基としては、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ジブチルアミノカルボニル基などが挙げられる。
同士が繋がり環構造を有する化合物としては、1-ナフトエ酸、2-ナフトエ酸、メトキシ基等の種々置換基を有するナフトエ酸等の芳香族カルボン酸が挙げられる。
芳香族カルボン酸平均配位数は、好ましくは0.1~1.0であり、さらに好ましくは0.3~1.0であり、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、0.99、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、ビスマス組成物(A)は、ジケトン配位子の数/ビスマス原子の数で定義されるジケトン平均配位数が0.1~2.0であることが好ましい。前記ジケトン配位子は、下記化学式(3)で表されるβジケトンから調製した配位子である。ジケトン配位子の数は、GC分析等で決定することができる。
Figure 0007292708000002
式中、Rは、互いに同一又は異なって、水素原子、炭化水素基、又はアルコキシ基である。炭化水素基としては、メチル基、エチル基、t-ブチル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。Rは、水素原子であることが好ましい。
ジケトン平均配位数は、好ましくは0.1~1.0であり、さらに好ましくは0.3~1.0であり、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、0.99、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
ビスマス組成物(A)は、下記化学式(2)で表される基を有するビスマス化合物を含有することが好ましい。また、このビスマス化合物は、下記化学式(4)で表される構造を有することが好ましい。このようなビスマス化合物としては、ビスマスモノカルボキシレートオキシドが挙げられる。
Figure 0007292708000003
Figure 0007292708000004
化学式(2)及び(4)中のR及びRは、化学式(1)及び(3)に関連して説明した通りである。化学式(4)中のRは、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アシル基、又は-Bi-(O-R)である。aは、1以上の整数を表し、b,cは、0以上の整数を表す。添字a,b,cを付した構造部位は、任意の順序で並ぶ。
で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、オクタデカニル基などが挙げられ、炭素数1~18のものが好ましい。
で表されるヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシブチル基、2-ヒドロキシフェネチル基などが挙げられる。
で示されるアシル基としては、例えば、アセチル基、グルコロイル基、プロピオニル基、ラクトイル基、ブチリル基、ベンゾイル基、置換基を有する芳香族アシル基、オクタノイル基、2-エチルヘキサノイル基、ステアロイル基などが挙げられ、炭素数1~18のものが好ましい。また、マロニル基、スクシニル基、アジポイル基等の二塩基酸アシル基として同じBi原子に結合していても良く、異なるBi原子間に結合していても良い。
で示される-Bi-(O-R)としては、例えば、ビスマス原子を介して、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基を有するものが挙げられる。また、2つのRがBi原子で置換されて2つの酸素原子を連結することによって架橋又は環化されてもよい。
a/(a+b+c)の値は、例えば0.1~1.0であり、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
b/(a+b+c)の値は、例えば0.0~0.9であり、具体的には例えば、0.0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
c/(a+b+c)の値は、例えば0.0~0.9であり、具体的には例えば、0.0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
各ビスマス化合物中のビスマス原子数は、特に限定されないが、例えば、1~1016であり、好ましくは、1~1010であり、さらに好ましくは、1~1000である。このビスマス原子数を10で表現すると、pは、例えば0~16であり、具体的には例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
化学式(4)で表されるビスマスモノカルボキシレートオキシドは、芳香族カルボン酸平均配位数の上限が1.0である。一方、芳香族カルボン酸配位子が3つ配位したビスマストリスカルボキシレートは、芳香族カルボン酸平均配位数が3.0である。従って、ビスマス組成物(A)がビスマスモノカルボキシレートオキシドのみを含む場合、芳香族カルボン酸平均配位数の上限は1.0であるが、ビスマス組成物(A)がビスマストリスカルボキシレートを含有することにより、芳香族カルボン酸平均配位数を1.0よりも大きい値にすることができる。
ビスマス組成物(A)中の(ビスマスモノカルボキシレートオキシド中のビスマス原子の数)/(ビスマスモノカルボキシレートオキシド中のビスマス原子の数+ビスマストリスカルボキシレート中のビスマス原子の数)の値は、0.1~1.0が好ましく、0.5~1.0がさらに好ましい。この値は、具体的には例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。ビスマストリスカルボキシレートよりもビスマスモノカルボキシレートオキシドの方が触媒活性が高いので、ビスマスモノカルボキシレートオキシドの割合が大きい方が好ましい。
前記ビスマス組成物(A)の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上記化学式(1)で表される芳香族カルボン酸と酸化ビスマス、又は、ビスマスアルコキシドとを反応させることによって製造することができる。ビスマス組成物(A)は、具体的には、以下の方法により製造することができる。
例えば、酸化ビスマスと前記芳香族カルボン酸をモル比(芳香族カルボン酸のモル数/酸化ビスマス中のビスマス原子のモル数)0.1~10、好ましくは0.5~1.5、より好ましくは、0.9~1.1の範囲で反応させる。反応溶媒は特に制限がないが、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2,2-ジメチルプロパノール等のアルコール系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、DMF等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒等の単独溶媒、それらの混合溶媒が挙げられる。反応温度は特に制限がないが、20~200℃の範囲、好ましくは50~150℃で反応させる。このようにして得られた反応スラリー溶液を濾過、遠心分離等の固液分離操作でビスマス組成物(A)を得ることができる。必要に応じて、昇華、溶媒による洗浄、再沈殿、再結晶等により精製することもできる。
或いは、ビスマスアルコキシドと前記芳香族カルボン酸をモル比、0.1~5、好ましくは0.2~2、より好ましくは0.3~1.0の範囲で反応させる。ビスマストリアルコキシドとしては、例えば、ビスマストリメトキシド、ビスマストリエトキシド、ビスマストリイソプロポキシド、ビスマストリブトキシド等が挙げられる。反応溶媒は特に制限がないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、DMF等のアミド系溶媒、DMSO等のスルホキシド系溶媒等の単独溶媒、それらの混合溶媒が挙げられる。反応温度は特に制限がないが、通常、0~200℃の範囲で反応させる。反応系で生成するアルコールを反応系外に留出させても良い。また、反応液に水や化学式(3)で表されるβジケトンを添加しても良い。このようにして得られた反応液を濃縮してビスマス組成物(A)を得ることができる。必要に応じて、蒸留、昇華、溶媒による洗浄、再沈殿、再結晶等により精製することもできる。ビスマス組成物(A)は、反応条件等によって実質的に単一のビスマス化合物になる場合もあれば、複数のビスマス化合物の混合物になる場合もある。このような混合物から特定の化合物を単離して触媒として用いてもよく、混合物をそのまま触媒として用いてもよい。どちらの場合であっても触媒として機能する。
2.粉体塗料組成物
本発明者の粉体塗料組成物は、ビスマス組成物(A)で構成された粉体塗料組成物用触媒と、硬化性官能基を有する樹脂(B)を含む。
本発明の粉体塗料組成物中におけるビスマス組成物(A)の含有量は、特に制限されないが、通常、粉体塗料組成物中の樹脂(B)と硬化剤(C)の合計固形分100質量部に対して、0.1~10質量部、好ましくは、0.2~5.0質量部である。添加量が前記範囲外であっても特に塗料性能に大きな問題は生じないが、上記0.1~10質量部の範囲内であれば、硬化性、防食性、仕上がり性に優れた粉体塗料組成物が得られる。
<樹脂(B)>
樹脂(B)は、硬化性官能基を有する樹脂である。硬化性官能基とは、ブロックイソシアネート基、ウレトジオン基等のイソシアネート基を母体とする基と、イソシアネート基の少なくとも一方と反応することができる官能基をいう。硬化性官能基としては、例えば、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、チオール基、カルボン酸基等が挙げられる。
硬化性官能基を含有する樹脂(B)は、分子内に硬化性官能基を含有している熱硬化性樹脂であれば特に限定されず、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、含フッ素共重合体、エポキシ樹脂、エポキシ-ポリエステル樹脂、アクリルーポリエステル樹脂等が挙げられる。樹脂(B)は、常温で固体、軟化点が60~150℃、好ましくは、軟化点が100~140℃であることが好適である。軟化点が60℃未満であると、粉体塗料組成物のブロッキングが発生するために好ましくなく、150℃を超えると溶融混練を行う際に、粘度が高すぎて分散が十分行われず、塗膜性能が発揮されにくい。
前記ポリエステル樹脂は、分子内に硬化性官能基を含有していれば特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、トリメリット酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸等の多価カルボン酸、及び、それらの酸無水物を通常行われている方法で重合させたものが挙げられる。硬化性官能基が水酸基の場合、水酸基価は、特に限定されないが、通常は10~150mgKOH/gが好ましく、20~80mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基含有ポリエステル樹脂を具体的に例示すると、日本ユピカ社製GV-110,GV-500,DIC社製ファインディックM-8020,M-8100、Allnex社製CRYLCOAT2868-0、DSM社製Uralac P 1580等が挙げられる。
前記アクリル樹脂は、分子内に硬化性官能基を含有していれば特に限定されず、例えば、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル、硬化性官能基含む(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(2-ヒドロキシエチル)のカプロラクトン付加体、(メタ)アクリル酸(2-ヒドロキシエチル)のエチレンイミン付加体等のモノマーを通常行われている方法により重合させたものが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸(2-エチルヘキシル)等が挙げられる。硬化性官能基含む(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸(2-ヒドロキシエチル)、(メタ)アクリル酸(2-ヒドロキシプロピル)、(メタ)アクリル酸(4-ヒドロキシブチル)、(メタ)アクリル酸(2-ヒドロキシブチル)が挙げられる。硬化性官能基が水酸基の場合、水酸基価は、特に限定されないが、通常は10~200mgKOH/gが好ましく、20~110mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基含有アクリル樹脂を具体的に例示するとBASF社製Joncryl 587、Joncryl 804、DIC社製A-251等が挙げられる。
前記含フッ素共重合体は、分子内に硬化性官能基を含有していれば特に限定されず、例えば、フルオロオレフィンと、その他のモノマーを公知の方法で重合させたものが挙げられる。フルオロオレフィンとしては、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等が挙げられる。その他のモノマーとしては、硬化性官能基を含有するモノマー、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロペンチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等が挙げられる。硬化性官能基を含有するモノマーとしては、アリルアルコール、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、4-ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル、4-ヒドロキシブチルアリルエーテル、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、ヒドロキシ酢酸ビニル等が挙げられる。硬化性官能基が水酸基の場合、水酸基価は、特に限定されないが、通常は10~150mgKOH/gであることが好ましく、20~80mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基含有フッ素共重合体を具体的に例示すると、AGC社製ルミフロンLF710F等が挙げられる。
前記エポキシ樹脂、前記エポキシ-ポリエステル樹脂、前記アクリルーポリエステル樹脂は、分子内に硬化性官能基を含有していれば特に限定されず、公知の方法で製造される。
硬化性官能基含有樹脂(B)は、外部架橋型及び内部(又は自己)架橋型のいずれのタイプのものであってもよい。架橋反応は、架橋部と、これと反応する硬化性官能基が必要であるので、架橋部と硬化性官能基の両方が樹脂(B)に含まれている場合には内部架橋型となり、架橋部を含まず硬化性官能基のみが含まれている樹脂(B)の場合には外部架橋型となる。
内部架橋型のタイプとしては、例えば、硬化性官能基含有樹脂(B)の分子中に、ブロックイソシアネート基、ウレトジオン基等を導入したものが挙げられる。樹脂(B)中へのブロックイソシアネート基の導入方法は、既知の方法を用いることができ、例えば、部分ブロックしたポリイソシアネート化合物中の遊離のイソシアネート基と樹脂(B)中の硬化性官能基を反応させることによって導入することができる。
<硬化剤(C)>
前記硬化性官能基を含有する樹脂(B)が外部架橋型の樹脂の場合、併用される硬化剤(C)としては、ブロックポリイソシアネート化合物、及び又は、ポリウレトジオン化合物が挙げられる。
ブロックポリイソシアネート化合物は、各々理論量のポリイソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤とを付加反応させて得ることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、シクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートなどの脂肪族又は芳香族のポリイソシアネート化合物、これらの3量体、及び、これらのイソシアネート化合物の過剰量にエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物を反応させて得られる末端イソシアネート含有化合物等を挙げることができる。
イソシアネートブロック剤とは、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に付加してブロックするものであり、付加によって生成するブロックポリイソシアネート化合物は常温において安定で且つ約140~210℃に加熱した際、ブロック剤を解離して遊離のイソシアネート基を再生しうるものであることが望ましい。
ブロック剤としては、例えば、ε-カプロラクタム等のラクタム類、メチルエチルケトオキシム等のオキシム類、フェノール、2-エチルヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。
粉体塗料用の市販ブロックポリイソシアネート系硬化剤としては、例えば、イソシアネート基をε-カプロラクタムでブロックした硬化剤、Covestro社のCrelan UI, Crelan NI-2, Crelan NW-5, Evonik社のVestagon B 1530、Vestagon B1065, Vestagon B1400等が挙げられる。
ポリウレトジオン化合物は、分子内にウレトジオン基を2個以上有するものである。これらは、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基を2量化し自己ブロックすることにより、ブロック剤と同様の機能を果たすものである。
ポリウレトジオン化合物の製造に使用されるポリイソシアネート化合物は、例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、シクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートなどの脂肪族又は芳香族のジイソシアネートが挙げられる。ポリイソシアネート化合物は、脂肪族化合物、中でも脂環式化合物が良く、イソホロンジイソシアネートが特に好ましい。
ポリウレトジオン系硬化剤の具体的な製造法は、ポリイソシアネート化合物を重付加することにより得られるウレトジオン基を有するポリイソシアネートとイソシアネート基との反応性を有する官能基を1個又は2個有する炭化水素化合物と反応させる方法である。ウレトジオン基を有するポリイソシアネートとしては、ウレトジオン基を有するジイソシアネートが好ましい。イソシアネート基との反応性を有する官能基としては、水酸基、アミノ基等が挙げられる。イソシアネート基との反応性を有する官能基を1個又は2個有する炭化水素化合物としては、例えば、エチレングルコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のアルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミン類、前記アルコール類とジカルボン酸、ジカルボン酸無水物、又は、ラクトンと反応させて得られるエステル基含有ジオール類、カーボネート基含有ジオール類等が挙げられる。ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン等が挙げられる。
粉体塗料用の市販ポリウレトジオン系硬化剤としては、例えば、Covestro社のCrelan EF403, Evonik社のVestagon BF 1540、Vestagon BF1320等が挙げられる。
樹脂(B)/硬化剤(C)の固形分質量比は、好ましくは20/80~98/2、より好ましくは30/70~90/10である。
<その他の添加剤>
本発明の粉体塗料組成物は、必要に応じて、上記各成分に加えて通常の粉体塗料組成物に用いられる着色含量、体質顔料、流動性調整剤、ブロッキング防止剤、表面調整剤、ワキ防止剤、帯電制御剤、脱泡剤等のその他の添加剤を配合することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は「質量部」及び「質量%」を示す。
<ビスマス組成物(A)の製造>
(製造例1)ビスマス組成物(A1)の製造
攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、酸化ビスマス(Bi):46.6g(0.100mol)、化学式(5)で表される安息香酸:24.4g(0.200mol)、イオン交換水:200gを仕込み攪拌した。攪拌しながら加熱し内温を90℃まで昇温し、90℃~95℃を保ち4時間反応させた。その後、攪拌しながら60℃まで冷却し、吸引濾過、減圧乾燥し白色固体のビスマス組成物(A1):67.1gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、60.5%であった。GC分析を用いて安息香酸を定量したところ、35.0%であった。質量%をモル換算するとモル比(安息香酸/ビスマス)=1.00となる。IR測定すると1516cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。安息香酸のCO伸縮ピークは1687cm-1であり、ビスマス組成物(A1)には、安息香酸から調製した配位子が存在していることが示唆される。
Figure 0007292708000005
(製造例2)ビスマス組成物(A2)の製造
攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、酸化ビスマス(Bi):46.6g(0.100mol)、化学式(6)で表されるm-トリル酸:27.2g(0.200mol)、イオン交換水:200gを仕込み、攪拌しながら加熱し内温を90℃まで昇温し、90℃~95℃を保ち4時間反応させた。その後、攪拌しながら60℃まで冷却し、吸引濾過、減圧乾燥し白色固体のビスマス組成物(A2):70.0gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、58.3%であった。GC分析を用いてm-トリル酸を定量したところ、37.5%であった。質量%をモル換算するとモル比(m-トリル酸/ビスマス)=0.99となる。IR測定すると1518cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。ビスマス組成物(A2)には、m-トリル酸から調製した配位子が存在していることが示唆される。
Figure 0007292708000006
(製造例3)ビスマス組成物(A3)の製造
攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、酸化ビスマス(Bi):46.6g(0.100mol)、化学式(7)で表される3,5-ジメチル安息香酸:30.0g(0.200mol)、イオン交換水:170g、2-ブタノール:30gを仕込み、攪拌しながら加熱し内温を90℃まで昇温し、90℃~95℃を保ち4.5時間反応させた。その後、攪拌しながら60℃まで冷却し、吸引濾過、減圧乾燥し白色固体のビスマス組成物(A3):72.5gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、56.1%であった。GC分析を用いて3,5-ジメチル安息香酸を定量したところ、39.7%であった。質量%をモル換算するとモル比(3,5-ジメチル安息香酸/ビスマス)=0.98となる。IR測定すると1518cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。ビスマス組成物(A3)には、3,5-ジメチル安息香酸から調製した配位子が存在していることが示唆される。
Figure 0007292708000007
(製造例4)ビスマス組成物(A4)の製造
攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、酸化ビスマス(Bi):46.6g(0.100mol)、化学式(8)で表されるp-トリル酸:27.2g(0.200mol)、イオン交換水:150g、2-ブタノール:50gを仕込み、攪拌しながら加熱し内温を90℃まで昇温し、90℃~95℃を保ち4.5時間反応させた。その後、攪拌しながら60℃まで冷却し、吸引濾過、減圧乾燥し白色固体のビスマス組成物(A4):69.5gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、58.3%であった。GC分析を用いてp-トリル酸を定量したところ、37.7%であった。質量%をモル換算するとモル比(p-トリル酸/ビスマス)=0.99となる。IR測定すると1518cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。ビスマス組成物(A4)には、p-トリル酸から調製した配位子が存在していることが示唆される。
Figure 0007292708000008
(製造例5)ビスマス組成物(A5)の製造
攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、酸化ビスマス(Bi):46.6g(0.100mol)、化学式(9)で表される4-メトキシ安息香酸:30.4g(0.200mol)、イオン交換水:170g、2-プロパノール:30gを仕込み、攪拌しながら加熱し内温を90℃まで昇温し、90℃~95℃を保ち4.5時間反応させた。その後、攪拌しながら60℃まで冷却し、吸引濾過、減圧乾燥し白色固体のビスマス組成物(A5):73.2gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、56.0%であった。GC分析を用いて4-メトキシ安息香酸を定量したところ、40.3%であった。質量%をモル換算するとモル比(4-メトキシ安息香酸/ビスマス)=0.99となる。IR測定すると1518cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。ビスマス組成物(A5)には、4-メトキシ安息香酸から調製した配位子が存在していることが示唆される。
Figure 0007292708000009
(製造例6)ビスマス組成物(A6)の製造
攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、酸化ビスマス(Bi):46.6g(0.100mol)、化学式(10)で表される4-アミノ安息香酸:27.4g(0.200mol)、イオン交換水:20g、1,1-ジメチルプロパノール:180gを仕込み、攪拌しながら加熱し内温を90℃まで昇温し、90℃~95℃を保ち8時間反応させた。その後、攪拌しながら25℃まで冷却し、吸引濾過、減圧乾燥し白色固体のビスマス組成物(A6):69.3gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、58.2%であった。GC分析を用いて4-アミノ安息香酸を定量したところ、38.0%であった。質量%をモル換算するとモル比(4-アミノ安息香酸/ビスマス)=1.00となる。IR測定すると1514cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。ビスマス組成物(A6)には、4-アミノ安息香酸から調製した配位子が存在していることが示唆される。
Figure 0007292708000010
(製造例7)ビスマス組成物(A7)の製造
攪拌装置、温度計、冷却器を備えた500mL4つ口丸底フラスコに、酸化ビスマス(Bi):46.6g(0.100mol)、化学式(11)で表される4-メトキシカルボニル安息香酸:36.0g(0.200mol)、イオン交換水:100g、1,1-ジメチルプロパノール:100gを仕込み、攪拌しながら加熱し内温を90℃まで昇温し、90℃~95℃を保ち8時間反応させた。その後、攪拌しながら25℃まで冷却し、吸引濾過、減圧乾燥し白色固体のビスマス組成物(A7):77.5gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、51.2%であった。GC分析を用いて4-メトキシカルボニル安息香酸を定量したところ、44.1%であった。質量%をモル換算するとモル比(4-メトキシカルボニル安息香酸/ビスマス)=1.00となる。IR測定すると1516cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。ビスマス組成物(A7)には、4-メトキシカルボニル安息香酸から調製した配位子が存在していることが示唆される。
Figure 0007292708000011
(製造例8)ビスマス組成物(A8)の製造
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた10L4つ口丸底フラスコに、塩化ビスマス(和光純薬工業社製):500g(1.58mol)、エタノール:365g、トルエン:2175gを加え攪拌し、加熱昇温して30分間還流させた。20%ナトリウムエトキシドエタノール溶液(和光純薬工業社製):1620g(4.76mol)を加熱還流下4時間かけて滴下し、その後3時間加熱還流した。その後、攪拌しながら20℃まで冷却し、不溶物を窒素雰囲気下、吸引濾過し、ビスマストリエトキシド溶液:4340gを得た。EDTAキレート滴定を用いてビスマス濃度を測定したところ、Bi濃度:0.336mol/kgであった。
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた1L4つ口丸底フラスコに、ビスマストリエトキシド0.336mol/kg溶液:300g(0.10mol)を仕込み、安息香酸11.0g(0.090mol)をトルエン100gに溶解した溶液を内温20~30℃に保ちながら15分間かけて滴下した。そのまま同温度範囲で1時間攪拌した後、加熱昇温し内温が100℃になるまで溶媒を常圧で留去した。攪拌しながら内温を20℃まで冷却し、イオン交換水:4.5g(0.25mol)を内温20~30℃の範囲で5分間かけて滴下し、同温度範囲でそのまま1時間攪拌した。反応液を500mLナスフラスコに移し、60℃の湯浴で加熱しながら減圧濃縮して濃縮液60gを得た。攪拌装置、温度計、冷却器を備えた3L4つ口丸底フラスコにヘプタン:700gを仕込み、攪拌しながら上記濃縮液を内温20~30℃の範囲で30分間かけて滴下し、トルエン:10gで洗いこんだ。同温度範囲でそのまま1時間攪拌した。得られたスラリー溶液を吸引濾過し、減圧乾燥して淡黄色固体のビスマス組成物(A8)を32.0g得た。キレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、63.0%であった。GC分析を用いて安息香酸を定量したところ、33.1%であった。質量%をモル換算するとモル比(安息香酸/ビスマス)=0.90となる。IR測定すると1518cm-1に、COOBiのCO伸縮に相当するピークを確認した。
(製造例9)ビスマス組成物(A9)の製造
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた1L4つ口丸底フラスコに、ビスマストリエトキシド0.336mol/kg溶液300g(0.10mol)を仕込み、攪拌しながら、化学式(12)で表される1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン(以下、ジベンゾイルメタンと記載):9.0g(0.040mol)をトルエン50gに溶解した溶液を内温20~30℃に保ちながら15分間かけて滴下し、続いて安息香酸:6.1g(0.050mol)をトルエン50gに溶解した溶液を同温度範囲に内温を保ちながら15分間かけて滴下した。そのまま同温度範囲で1時間攪拌した後、加熱昇温し内温が100℃になるまで溶媒を常圧で留去した。攪拌しながら内温を20℃まで冷却し、イオン交換水:4.5g(0.25mol)を内温20~30℃の範囲で5分間かけて滴下し、同温度範囲でそのまま1時間攪拌した。以下製造例8と同様の操作を行い、淡黄色固体のビスマス組成物(A9)を36.1g得た。キレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、56.1%であった。GC分析を用いて有機成分を定量したところ、安息香酸が16.4%、ジベンゾイルメタンが24.0%であった。質量%をモル換算するとモル比(安息香酸/ビスマス)=0.50、モル比(ジベンゾイルメタン/ビスマス)=0.40となる。
Figure 0007292708000012
(製造例10)ビスマス組成物(A10)の製造
窒素雰囲気下、攪拌装置、温度計、冷却器を備えた1L4つ口丸底フラスコに、ビスマストリエトキシド0.336mol/kg溶液300g(0.10mol)を仕込み、攪拌しながら、ジベンゾイルメタン2.3g(0.01mol)をトルエン30gに溶解した溶液を内温20~30℃に保ちながら15分間かけて滴下し、続いて安息香酸8.5g(0.070mol)をトルエン70gに溶解した溶液を同温度範囲に内温保ちながら15分間かけて滴下した。そのまま同温度範囲で1時間攪拌した後、加熱昇温し内温が100℃になるまで溶媒を常圧で留去した。攪拌しながら内温を20℃まで冷却し、イオン交換水:4.5g(0.25mol)を内温20~30℃の範囲で5分間かけて滴下し、同温度範囲でそのまま1時間攪拌した。以下製造例8と同様の操作を行い、ビスマス組成物(A10)を32.2g得た。キレート滴定を用いてビスマス含量を測定したところ、64.7%であった。GC分析を用いて有機成分を定量したところ、安息香酸が26.1%、ジベンゾイルメタンが6.5%であった。質量%をモル換算するとモル比(安息香酸/ビスマス)=0.70、モル比(ジベンゾイルメタン/ビスマス)=0.09となる。
<硬化性官能基含有樹脂(B)の製造>
(製造例11)水酸基含有アクリル樹脂B3の製造
窒素導入缶、攪拌装置、温度計、冷却器及び滴下漏斗を備えた反応器に、キシレン65部を仕込み攪拌しながら130℃に加熱した。そこへ予め秤量混合したモノマー開始剤混合物(メタクリル酸メチル:60部、メタクリル酸ブチル:30部、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル:10部、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート:5部)を、内温127~133℃に保ち3時間かけて滴下した。同温度範囲で30分間攪拌し、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート:0.1部をキシレン7部に溶解した溶液を滴下し、同温度範囲で1時間攪拌し、キシレンを減圧により留去して水酸基含有アクリル樹脂B3を得た。水酸基価を測定したところ41mgKOH/gであった。
<粉体塗料組成物の製造>
<<実施例・比較例>>
下記の硬化性官能基含有樹脂、硬化剤、触媒、添加剤、顔料を表1~表4に記載の配合比率(質量部)にてヘンシルミキサーで混合し、約100℃で押し出し混練し、吐出した混練物を粉砕して160メッシュ篩で分級して粉体塗料組成物を得た。
硬化性官能基含有樹脂(B)
B1:AGC社製、水酸基含有フッ素樹脂 ルミフロンLF710F、水酸基価45mgKOH/g
B2:DIC社製、水酸基含有ポリエステル樹脂 ファインディックM-8020、水酸基価28mgKOH/g
B3:製造例11の水酸基含有アクリル樹脂、水酸基価41mgKOH/g
硬化剤(C)
C1:Covestro社、ε-カプロラクタムブロックポリイソシアネートCrelan UI、全NCO量:11.5%
C2:Covestro社、ポリウレトジオン化合物Crelan EF403、全NCO量:13.5%
触媒:
安息香酸ビスマス(III):Bi(CCO、三津和化学薬品社製
酢酸酸化ビスマス(III):BiO(CHCO)、三津和化学薬品社製
クエン酸ビスマス(III):[OCCHC(OH)(CO)CHCO]Bi、Aldrich社製
アルミン酸ビスマス水和物:Bi(AlO XHO、Aldrich社製
その他添加剤:
表面調整剤:BASF社製、アクロナール4F(アクリルポリマー)
ベンゾイン:東京化成工業社製
酸化チタン:古川ケミカルズ社製、FR-41
<硬化性評価>
粉体塗料組成物をリン酸亜鉛処理した鋼板に静電塗装し200℃20分間焼付けした硬化塗膜をメチルイソブチルケトンに浸したガーゼで約2kg/cmの圧力で30回擦り、外観を目視で判定し、以下の基準で塗膜の硬化性を評価した。評価結果を表1~表4に示す。
○:変化なし
X:表面に多量の傷、及び又は、塗膜が溶解し試験板素地が露出
実施例の粉体塗料組成物は硬化性が良好であった。一方、比較例の粉体塗料組成物は硬化性が劣っていた。
Figure 0007292708000013
Figure 0007292708000014
Figure 0007292708000015
Figure 0007292708000016

Claims (6)

  1. 触媒と、樹脂(B)を含む粉体塗料組成物であって、
    前記樹脂は、硬化性官能基を有し、
    前記触媒は、ビスマス組成物(A)で構成され、
    前記ビスマス組成物(A)は、芳香族カルボン酸配位子の数/ビスマス原子の数で定義される芳香族カルボン酸平均配位数が0.1~2.0であり、
    前記芳香族カルボン酸配位子は、下記化学式(1)で表される芳香族カルボン酸から調製した配位子である、粉体塗料組成物。
    Figure 0007292708000017
    (式中、Rは、互いに同一又は異なって、水素原子、炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アミド基、又はアルキルカルバモイル基であり、R同士が繋がり環構造を有していても良い。)
  2. 請求項1に記載の粉体塗料組成物であって、
    前記ビスマス組成物(A)は、下記化学式(2)で表される基を有するビスマス化合物を含有する、粉体塗料組成物
    Figure 0007292708000018
  3. 請求項1又は請求項2に記載の粉体塗料組成物であって、
    前記ビスマス組成物(A)は、ジケトン配位子の数/ビスマス原子の数で定義されるジケトン平均配位数が0.1~2.0であり、
    前記ジケトン配位子は、下記化学式(3)で表されるβジケトンから調製した配位子である、粉体塗料組成物
    Figure 0007292708000019
    (式中、Rは、互いに同一又は異なって、水素原子、炭化水素基、又はアルコキシ基である。)
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の粉体塗料組成物であって、
    前記ビスマス組成物(A)は、下記化学式(4)で表される構造を有するビスマス化合物を含有する、粉体塗料組成物
    Figure 0007292708000020
    (式中、Rは、前記同様であり、Rは、互いに同一又は異なって、水素原子、炭化水素基、又はアルコキシ基であり、Rは、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アシル基、又は-Bi-(O-R)である。aは、1以上の整数を表し、b,cは、0以上の整数を表す。添字a,b,cを付した構造部位は、任意の順序で並ぶ。)
  5. 請求項1~請求項4の何れか1つに記載の粉体塗料組成物であって、
    前記樹脂(B)がブロックイソシアネート基とウレトジオン基の少なくとも一方を有するか、又は前記粉体塗料組成物が硬化剤(C)を含有し、
    前記硬化剤(C)は、ブロックポリイソシアネート化合物とポリウレトジオン化合物の少なくとも一方を含有する、粉体塗料組成物。
  6. 請求項1~請求項5の何れか1つに記載の粉体塗料組成物であって、
    前記硬化性官能基が水酸基である、粉体塗料組成物。
JP2019047767A 2019-03-14 2019-03-14 粉体塗料組成物 Active JP7292708B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019047767A JP7292708B2 (ja) 2019-03-14 2019-03-14 粉体塗料組成物
PCT/JP2020/009955 WO2020184505A1 (ja) 2019-03-14 2020-03-09 粉体塗料組成物、該組成物用触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019047767A JP7292708B2 (ja) 2019-03-14 2019-03-14 粉体塗料組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020147703A JP2020147703A (ja) 2020-09-17
JP7292708B2 true JP7292708B2 (ja) 2023-06-19

Family

ID=72427567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019047767A Active JP7292708B2 (ja) 2019-03-14 2019-03-14 粉体塗料組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7292708B2 (ja)
WO (1) WO2020184505A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015166745A1 (ja) 2014-04-28 2015-11-05 日東化成株式会社 電着塗料組成物、電着塗料組成物用触媒
JP2015534590A (ja) 2012-09-11 2015-12-03 シーカ・テクノロジー・アーゲー 2剤型ポリウレタン組成物
JP2016534106A (ja) 2013-08-15 2016-11-04 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ポリカルバメートを生成するためのプロセス、それによって生成されたポリカルバメート、及びポリカルバメートを含むコーティング組成物
JP2018530637A (ja) 2015-08-11 2018-10-18 ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBASF Coatings GmbH Bi触媒と芳香族カルボン酸をベースとする被覆剤系

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015534590A (ja) 2012-09-11 2015-12-03 シーカ・テクノロジー・アーゲー 2剤型ポリウレタン組成物
JP2016534106A (ja) 2013-08-15 2016-11-04 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ポリカルバメートを生成するためのプロセス、それによって生成されたポリカルバメート、及びポリカルバメートを含むコーティング組成物
WO2015166745A1 (ja) 2014-04-28 2015-11-05 日東化成株式会社 電着塗料組成物、電着塗料組成物用触媒
JP2018530637A (ja) 2015-08-11 2018-10-18 ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBASF Coatings GmbH Bi触媒と芳香族カルボン酸をベースとする被覆剤系

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020184505A1 (ja) 2020-09-17
JP2020147703A (ja) 2020-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101072806B (zh) 封闭的异氰酸酯和它们在涂料组合物中的用途
CN101796149B (zh) 涂布剂及其制备方法
EP0583377B1 (en) One package polyurethane/thermoplast plastisol composition
KR100418942B1 (ko) 원자 전이 라디칼 중합을 이용하여 제조된하이드록실-작용성 중합체를 함유하는 열경화성 조성물
JPS6013859A (ja) コ−テイング剤の製造方法
DE4410609A1 (de) Überzugsmittel für transparente Decklackschichten und deren Verwendung bei Verfahren zur Herstellung von Mehrschichtüberzügen
JP7292708B2 (ja) 粉体塗料組成物
US4048207A (en) Polymeric materials with silane end groups
JP3952725B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2628040B2 (ja) 自己架橋性樹脂組成物
JP3618763B2 (ja) 艶消又は梨地コーティングを得るのに有用な組成物、この組成物の使用及びそれによって得られるコーティング
CN101273068B (zh) 支化丙烯酸聚合物的高温聚合制造法、己内酯改性的支化丙烯酸聚合物、及其用途
DE1956960A1 (de) Polyurethanmodifiziertes Acrylharz-Oberflaechenlacksystem
US20020156220A1 (en) High solids acrylic resin
US6762272B1 (en) Compositions useful for obtaining high gloss coatings, methods of using such compositions and coatings thus obtained
CN1237125C (zh) 丙烯酸类水基涂料组合物
EP0237351B1 (en) Resinous compositions for coating use, its preparation and coating composition containing the same
AU661244B2 (en) Azetidinol reaction products
CN111386320A (zh) 涂料组合物及涂膜
JP2003524683A (ja) エポキシ化付加ポリマーの連続生産方法とエポキシ化付加ポリマーを含む粉体および液体コーティングへの応用
JPH027344B2 (ja)
EP0912500A1 (en) Catalyst for the reaction between a compound that can react with isocyanate groups and an aliphatic diisocyanate with one isocyanate group bound to a primary carbon atom and one isocyanate group bound to a tertiary carbon atom
JP2003013000A (ja) 1コート仕上げ用着色塗料組成物
JPH04136079A (ja) 有機容剤形熱硬化性塗料組成物
JP2015108029A (ja) 電着塗料組成物、電着塗料組成物用触媒

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7292708

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150