JP7291011B2 - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム - Google Patents

Description

本発明は、ゴルフ分野の挙動解析に関わる情報処理技術に関する。

ゴルファのスイング動作を解析するための様々な技術が提案されている。特許文献１には、ゴルフクラブヘッドの入射角等を計測し、スイング動作を解析する技術が開示されている。特許文献２にはゴルフクラブの回転角等を計測し、スイング動作を解析する技術が開示されている。特許文献３には打撃時のフェース面上の打撃位置を推定する技術が開示されている。特許文献４にはゴルフクラブヘッドの挙動を解析し、打球の弾道を予測する技術が開示されている。また、こうした解析結果等に基づいて、ゴルファに適したゴルフ用品を推奨する技術も提案されている（例えば特許文献５）。

特開２０１７－０２３６３８号公報 特開２０１７－０２３６３９号公報 特開２０１７－０７０３６６号公報 特開２０１７－０００１７９号公報 特開２０１１－０１５９６８号公報

打撃直後のゴルフボールの初速、打ち出し角度、スピン量といった打球の挙動は、ゴルファの関心が高い事項の一つである。打球の挙動は、一般に、カメラやドップラ・レーダ等の計測設備によって実測される。こうした設備が無ければ、ゴルファは自身のスイング動作の結果である打球の挙動を知ることができない。特許文献４には打球の弾道を予測する技術が提案されているが、ゴルフクラブヘッドの挙動を予測し、かつ、ヘッドとゴルフボールの衝突を解析するものであり、演算が複雑化する。

本発明の目的は、カメラやドップラ・レーダ等の計測設備を要せずに、打球の挙動を推測する技術を提供することにある。

本発明によれば、例えば、
ゴルファのゴルフスイング動作の計測結果を取得する取得手段と、
前記ゴルフスイング動作による打球の挙動を演算する演算手段と、を備え、
前記計測結果は、ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を含み、
前記打球の挙動は、初速、上下の打ち出し角度、及び、バックスピン量を含み、
前記演算手段は、
ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を少なくとも含む複数の変数を有する予め定めた演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度及び前記フェース角度を代入することで、前記打球の挙動を演算し、
前記取得手段は、
前記ゴルファの属性、及び、前記ゴルファが前記ゴルフスイング動作において使用したゴルフ用品の属性を取得し、
前記複数の変数は、ゴルファの属性、及び、ゴルフ用品の属性を含み、
前記演算手段は、
前記演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度、前記フェース角度、前記ゴルファの属性、及び、前記ゴルフ用品の属性を代入することで、前記打球の挙動を演算する、
ことを特徴とする情報処理装置が提供される。

本発明によれば、カメラやドップラ・レーダ等の計測設備を要せずに、打球の挙動を推測する技術を提供することができる。

本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要図。 （Ａ）は入射角度の説明図、（Ｂ）はフェース角度の説明図。 （Ａ）は打撃位置の区別の説明図、（Ｂ）は打撃位置の計測手法の例を示す説明図。 （Ａ）及び（Ｂ）は打球の打ち出し角度の説明図。 （Ａ）及び（Ｂ）は打球のスピン量の説明図、（Ｃ）及び（Ｄ）は弾道の説明図。 （Ａ）機械学習を行って演算式を生成する場合のコンピュータの処理例を示すフローチャート、（Ｂ）情報処理装置の処理例を示すフローチャート。 推奨ゴルフ用品の選択方法の例を示す図。 （Ａ）及び（Ｂ）は推奨ゴルフ用品の選択方法の例を示す図。 複数種類の演算式の例を示す図。 システムの別例を示す図。

以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。

＜第一実施形態＞
＜システムの構成＞
図１は本発明の一実施形態に係る情報処理システム１の概要図である。システム１は、計測装置２と、情報処理装置３と、表示装置４と、入力装置５とを含む。矢印Ｘ、矢印Ｙおよび矢印Ｚは、計測装置２で認識又は設定される三次元の座標系を示しており、矢印Ｘ、矢印Ｙは互いに直交する水平方向を示し、矢印Ｚは鉛直方向を示す。矢印Ｘはゴルフボールの飛球線方向を示す。

計測装置２は、ゴルファ１０のゴルフスイング動作を計測する装置である。本実施形態では、ゴルフクラブ１００の挙動を計測する装置である。ゴルフクラブ１００は、フェース面（打撃面）１０１ａを有するヘッド１０１と、ヘッド１０１に接続されたシャフト１０２とを含む。シャフト１０２のゴルファ１０側の端部にはグリップ（不図示）が装着される。計測装置２は、ゴルフクラブ１００のシャフト１０２（またはグリップ）に装着される装置であり、加速度センサや角速度センサを含む。計測装置２としては、例えば、ATR-Promotions社のTSND121やセイコーエプソン社のM-tracerを用いることができる。計測装置２の検知結果により、スイング中のゴルフクラブ１００の三次元の加速度および三次元の角速度の時系列データを得られる。

情報処理装置３は、計測装置２の計測結果等から、ゴルファ１０がゴルフスイング動作によってゴルフクラブ１００で打撃したゴルフボール２００の打球の挙動を推定するコンピュータである。また、本実施形態の情報処理装置は、推定した打球の挙動からゴルファ１０に適合したゴルフ用品を推奨する機能も有する。ゴルフ用品には、ゴルフクラブやゴルフボールが含まれる。情報処理装置３は、互いに電気的に接続された処理部３１と、記憶部３２と、Ｉ／Ｆ部（インタフェース部）３３と、を備える。処理部３１はＣＰＵ等のプロセッサである。記憶部３２は、一又は複数の記憶デバイスを備える。記憶デバイスは、例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ハードディスク等である。記憶部３２には処理部３１が実行するプログラムや、各種のデータが格納される。処理部３１が実行するプログラムは、処理部３１が読取可能な複数の指示から構成することができる。

Ｉ／Ｆ部３３は外部デバイスと処理部３１との間でデータの入出力を行う。Ｉ／Ｆ部３３には、Ｉ／Ｏインタフェース、通信インタフェースを含むことができる。計測装置２は情報処理装置３に有線通信または無線通信により通信可能に接続されており、これらの計測結果は情報処理装置３によって取得される。

情報処理装置３には表示装置４と入力装置５が接続されている。表示装置４は、例えば、液晶表示装置等の電子画像表示装置であり、情報処理装置３の処理結果が表示される。入力装置５はマウスやキーボードであり、情報処理装置３に対するデータの入力や動作の指示を受け付ける。表示装置４は、タッチパネルのように情報の入力機能を備えた装置でもよく、この場合、入力装置５は無くてもよい。

＜打球の挙動推定＞
ゴルファ１０にとっては、自身のゴルフスイング動作により打ち出されたゴルフボール２００の弾道が重要である。ゴルフボールの弾道は、打撃直後のゴルフボール２００の初速、上下および左右の打ち出し角度、バックスピン量及びサイドスピン量といった打球の挙動により推定される。こうした打球の挙動はカメラやドップラ・レーダ等の計測設備により実測可能であるが、本実施形態ではそうした計測設備を不要として計測装置２等の計測結果から打球の挙動を推定するものである。

＜演算式の生成＞
本実施形態では、ゴルファ１０のゴルフスイング動作の計測結果等を説明変数とし、打撃直後のゴルフボール２００の挙動を目的変数とした演算式（モデル）により、ゴルフボール２００の挙動を推測する。事前準備として、演算式を生成する。

説明変数としては、ゴルファ１０のゴルフスイング動作の計測結果、ゴルファ１０の属性、及び、ゴルフ用品の属性を挙げることができる。ゴルフスイング動作の計測結果としては、計測装置２或いは他の計測手法による計測結果を含み得る。計測装置２による計測結果は、打撃時のヘッド１０１のヘッドスピード、ヘッド１０１の入射角度、打撃時のフェース角度、を挙げることができる。図２（Ａ）は入射角度の説明図、図２（Ｂ）はフェース角度の説明図である。

図２（Ａ）を参照して、入射角度は、Ｘ－Ｚ平面において、Ｘ方向に対する、ゴルフボール２００の打撃時のヘッド１０１のＺ方向の軌道の角度である。同図の例では、インパクトタイミングから所定時間前のヘッド１０１の位置と打撃時のヘッド１０１の位置Ｘ１とからヘッド軌道の方向Ｄ１を特定し、Ｄ１方向とＸ方向との間の角度θ１が入射角度である。図示の例では上方向を正とし、下方向を負としている。打撃タイミングは、ゴルフクラブ１００の加速度の変化に基づき計測装置２により計測でき、そのときのヘッド１０１の位置が打撃時のヘッド１０１の位置Ｘ１である。

図２（Ｂ）を参照して、打撃時のフェース角度は、ゴルフボール２００の打撃時のフェース面１０１ａの向きである。図２（Ｂ）の例では、Ｘ－Ｙ平面上において、Ｙ方向とフェース面とがなす角度θ２をフェース角度としている。計測装置２による計測上、角度θ２は例えばキャリブレーション時を基準（０度）とみなすことができる。例えば、キャリブレーションとはターゲット方向を計測装置２に認識させる処理である。同図の例では、フェース面１０１ａが開く方向を負の角度とし、フェース面が閉じる方向を正の角度としている。

計測装置２による計測結果は、この他に、フェースローテーション、しなり戻り時間、打撃時のロフト角、スイング軌道等を挙げることができる。フェースローテーションとは、スイング中のフェース面１０１ａの変化度合であり、例えば、打撃直前の単位時間当たりのシャフト１０２の軸周りの回転量である。単位時間は、例えば、打撃直前の０．０１秒である。しなり戻り時間とは、ゴルフクラブの所定部位（例えばグリップ先端部）の加速度が最大になってからインパクトまでの時間である。一般に、ゴルフスイング中、シャフト１０２は、ダウンスイング以降は、ヘッド１０１が手元側よりも遅れる方向にしなり、打撃前に手元側が減速し、シャフト１０２のしなりが戻ってインパクトを迎える傾向にある。しなり戻り時間は、打撃前にシャフト１０２のしなりが戻る時間ということができる。打撃時のロフト角とは、Ｘ－Ｚ平面において、垂直面と打撃時のフェース面１０１ａとの間の角度である。スイング軌道は、Ｘ－Ｙ平面において、Ｘ方向に対する、ゴルフボール２００の打撃時のヘッド１０１のＹ方向の軌道の角度である。

ゴルフスイング動作の計測結果としては、この他に、フェース面１０１ａ上のゴルフボール２００の打撃位置を挙げることができる。図３（Ａ）は打撃位置の数値化例を示す説明図である。図示の例では、フェース面１０１ａのフェースセンタを原点、トウ－ヒール方向Ｄ２と、上下方向（クラウン－ソール方向）Ｄ３とを座標軸とした座標系において、打撃位置１０１ｂの位置が特定される。座標軸Ｄ２は例えばヒール側を正の値とし、座標軸Ｄ３は例えば上側（クラウン側）を正の値とする。打撃位置１０１ｂは、打撃時のシャフト１０２の回転量やフェース面１０１ａの向きの変化等から計測装置２により計測可能であるが、図３（Ｂ）に示すように、ゴルフボール２００の打撃痕が残るマーカ１１０をフェース面１０１ａに貼り付け、計測してもよい。また、カメラによって打撃時のフェース面１０１ａとゴルフボール２００の位置を撮影し、撮影画像から打撃位置を計測してもよい。

ゴルファ１０の属性としては、性別、身長、体重、年齢といったゴルファの特徴量を挙げることができる。ゴルフ用品の属性としては、ゴルフクラブの属性と、ゴルフボールの属性を挙げることができる。ゴルフクラブの属性としては、ゴルフクラブ全体の特徴量と、シャフトの特徴量と、ヘッドの特徴量と、グリップの特徴量とを挙げることができる。ゴルフクラブ全体の特徴量としては、ゴルフクラブの総重量、バランス、製品型式等を挙げることができる。シャフトの特徴量としては、長さ、剛性、フレックス、トルク、調子、重量を挙げることができる。ヘッドの特徴量としては、重心深さ、重心高さ、重心距離、重心アングル、ロフト角、重量等を挙げることができる。グリップの特徴量としては、重量、材質を挙げることができる。

目的変数である打球の挙動のうち、打球の初速は打撃直後のゴルフボール２００の速度である。図４（Ａ）は上下の打ち出し角度の説明図であり、図４（Ｂ）は左右の打ち出し角度の説明図である。図４（Ａ）に示すように、上下の打ち出し角度は、Ｘ－Ｚ平面において、Ｘ方向に対する、打撃直後のゴルフボール２００のＺ方向の軌道の角度θ３である。位置Ｘ２はゴルフボール２００の初期位置である。図示の例では上方向を正とし、下方向を負としている。図４（Ｂ）に示すように、左右の打ち出し角度は、Ｘ－Ｙ平面において、Ｙ方向に対する、打撃直後のゴルフボール２００のＹ方向の軌道の角度θ４である。図示の例では左方向を正とし、右方向を負としている。

図５（Ａ）はバックスピン量の説明図である。バックスピン量は、打撃直後のＹ軸回りのゴルフボール２００の回転量である。図示の例では上方向の回転を正とし、下方向の回転を負としている。図５（Ｂ）はサイドスピン量の説明図である。サイドスピン量は、打撃直後のＺ軸回りのゴルフボール２００の回転量である。図示の例ではフック方向の回転を正とし、スライス方向の回転を負としている。

演算式は、上記の説明変数のデータ群と対応する目的変数の実測データ群からなる実測データ群を用いて生成することができる。目的変数の実測は、カメラやドップラ・レーダ等の計測設備によって行い、例えば、TRACKMAN社のTRACKMANを用いることができる。

演算式は、例えば、実測データ群を教師データとした機械学習により導出することができる。図６（Ａ）はコンピュータ上で機械学習を行って演算式を導出する場合のコンピュータの処理例を示すフローチャートである。機械学習に用いるコンピュータは、機械学習ソフトがインストールされた情報処理装置３であってもよい。

Ｓ１では教師データとして実測データ群を読み込む。実測データ群は所定のデータ形式で予め外部記憶装置に蓄積しておくことができる。Ｓ２では学習方法の各種の設定を行ってＳ１で読み込んだ教師データに基づく機械学習を実行する。Ｓ３では機械学習の成果物として演算式を生成する。生成した演算式は、情報処理装置３の記憶部３２に格納され、打球の挙動推定に用いられる。

機械学習のアルゴリズムとしては、例えば、確率的勾配降下法を使用した線形回帰、リッジ回帰、ラッソ回帰、サポートベクター回帰、深層学習等を挙げることができる。確率的勾配降下法を使用した線形回帰、リッジ回帰、ラッソ回帰の場合、目的変数をｙ、説明変数をｘ、係数をａとおくと、演算式は、例えば、
ｙ１＝ａ１・ｘ１＋ａ２・ｘ２＋ａ３・ｘ３．．．
とした一次式を用いることができる。そして、Ｓ２の機械学習によって、係数ａを得て演算式を完成することができる。ラッソ回帰、深層学習の場合、式及び式中の係数の双方をＳ２の機械学習によって得ることができ、ラッソ回帰の場合、最終的に用いる説明変数の種類も機械学習によって決定することができる。

本実施形態に関連する実験によると、説明変数のうち、特に、ヘッドスピード、ヘッドの入射角度及び打撃時のフェース角度が、打球の挙動（ボール初速、上下および左右の打ち出し角度、バックスピン量及びサイドスピン量）に対する相関が高く、これらを説明変数として用いた場合、打球の挙動の推定に関して一定の精度を得られた。よって、少なくとも説明変数としては、ヘッドスピード、及び打撃時のフェース角度を採用する。この場合において、上記の一次式で演算式を設定する場合、例えば、
ボール初速＝ａ１・ヘッドスピード＋ａ２・入射角度＋ａ３・フェース角度＋ａ０
上下の打ち出し角度＝ａ１１・ヘッドスピード＋ａ１２・入射角度＋ａ１３・フェース角度＋ａ１０
等と表すことができる。

説明変数のうち、打撃位置も打球の挙動（ボール初速、上下および左右の打ち出し角度、バックスピン量及びサイドスピン量）に対する相関が比較的高く、推定精度の向上を図れる。この場合において、演算式を上記の一次式を設定する場合、例えば、
サイドスピン量＝ａ２１・ヘッドスピード＋ａ２２・入射角度＋ａ２３・フェース角度＋ａ２４・打撃位置＋ａ２０
と表すことができる。

演算式に用いる説明変数は、もちろんこれらに限られず、ゴルファの属性の全部又は一部、もしくは、ゴルフ用品の属性の全部又は一部を含めてもよい。また、目的変数としては、打球の初速、上下の打ち出し角度、バックスピン量の３つがあれば、弾道の推定がある程度の精度で可能となり、更に左右の打ち出し角度及びサイドスピン量を加えられれば、打球の左右の曲り度合も推測可能となり、弾道の推定精度を向上することができる。

なお、演算式は、機械学習以外の手法で導出してもよく、例えば、相関分析により導出してもよい。例えば、実測データ群から重回帰分析により導出してもよい。重回帰分析の場合、演算式は例えば、係数をｂとして
ボール初速＝ヘッドスピード×（ｂ０＋ｂ１・入射角度＋ｂ２・フェース角度＋ｂ３・√（（Ｄ３方向の打撃位置）²＋（Ｄ２方向の打撃位置）²）
上下の打ち出し角度＝ｂ１１×入射角度＋ｂ１２・フェース角度＋ｂ１３・Ｄ３方向の打撃位置＋ｂ１０
バックスピン量＝ｂ２１・入射角度＋ｂ２２・フェース角度＋ｂ２３・Ｄ３方向の打撃位置＋ｂ２０
左右の打ち出し角度＝ｂ３１・スイング軌道＋ｂ３２・フェース角度＋ｂ３３・Ｄ３方向の打撃位置＋ｂ３４・トウ－ヒール方向の打撃位置
サイドスピン量＝ｂ４１・入射角度＋ｂ４２・スイング軌道＋ｂ４３・フェース角度＋ｂ４４・Ｄ２方向の打撃位置
等と表すことができる。

＜推定処理と推奨用品の選択＞
図６（Ｂ）は、図６（Ａ）の処理で得た演算式を用いて打球の挙動を推定する処理の例を示しており、情報処理装置３の処理部３１が実行する処理である。Ｓ１１では、打球の挙動の今回の推定に用いる説明変数を受け付ける処理を行う。具体的には、ゴルファのスイング動作を計測装置２で計測させる。ここではゴルファ１０がゴルフクラブ１００によってゴルフボール２００を実際に打撃させ、計測装置２によりゴルフクラブ１００の挙動を計測する。計測結果は記憶部３２に格納される。計測装置２の計測結果以外の説明変数は、入力装置５によってオペレータが入力することができ、入力内容は記憶部３２に格納される。

Ｓ１２では記憶部３２に格納されている演算式を読み出し、Ｓ１３ではＳ１１で受け付けられた、今回の推定に用いる説明変数を読み出す。Ｓ１４ではＳ１２で読み出した演算式にＳ１３で読み出した説明変数を代入し、目的変数を演算する。これにより打球の挙動の推定値が得られる。

Ｓ１５ではＳ１４で演算した目的変数から打球の弾道を推定する。推定される弾道の内容としては、飛球線方向（Ｘ方向）の飛距離を挙げることができる。図５（Ｃ）は飛球線方向の打球の弾道の例を示しており、位置Ｘ２から位置Ｘ３までがキャリー（滞空距離）、位置Ｘ３から位置Ｘ４までがラン（地面上の転がり距離）である。飛距離はキャリーのみであってもよいし、キャリーとランの合計値であってもよい。また、推定される弾道の内容としては、左右方向（Ｙ方向）の打球のブレを挙げることができる。図５（Ｄ）は左右方向の打球の弾道の例を示しており、位置Ｙ１はゴルフボール２００の初期位置（打撃位置）である。位置Ｙ１を通るＸ方向の破線がボールを打ち出そうとする方向であり、この線上にボールが止まったときのブレを０とする。図示の例では、弾道が左方向にブレている。

図６（Ｂ）に戻り、Ｓ１６ではＳ１４で演算した打球の挙動の推定値やＳ１５で推定した弾道からゴルファに適したゴルフ用品を推奨用品として選択する。推奨用品は、例えば、ゴルフクラブやボールである。ゴルフクラブの場合、推奨用品はシャフトやヘッド等の部品であってもよいし、クラブ全体であってもよい。推奨用品としては、基本的に、打球の挙動の推定値を予め定めた基準値（或いは理想値）に近づける特性を有する用品や、打球の弾道を予め定めた理想的な弾道に近づける特性を有する用品が選択される。例えば、バックスピン量やサイドスピン量が理想値よりも多い場合、バックスピン量が抑える特性を有する用品が選択される。上下の打ち出し角度が理想値よりも低い場合、打ち出し角度を増大させる特性を有する用品が選択される。弾道の左右のブレが大きい場合、左右のブレを抑える特性を有する用品が選択される。

記憶部３２には、ゴルフ用品と打球の挙動或いは弾道の推測結果とのマッチングをするための情報を格納し、Ｓ１６での推奨用品の選択に用いることができる。図７はその一例を示しており、推奨ゴルフボールを選択するための情報の例を示している。図７の例では、上下の打ち出し角度とバックスピン量とを座標軸として、打球の挙動をＲ１～Ｒ５の５つの領域に区分けしている。領域Ｒ５は上下の打ち出し角度及びバックスピン量について理想的な挙動の領域である。領域Ｒ５に対応する推奨ゴルフボールは、標準的な仕様の製品となる。領域Ｒ１は打ち出し角度が高く、バックスピン量が高い挙動の領域である。領域Ｒ１には、標準仕様製品よりも打球が上がりにくく、バックスピン量が抑えられた仕様のゴルフボール製品が割り当てられる。

領域Ｒ２は打ち出し角度が低く、バックスピン量が高い挙動の領域である。領域Ｒ２には、標準仕様製品よりも打球が上がり易く、バックスピン量が抑えられた仕様のゴルフボール製品が割り当てられる。領域Ｒ３は打ち出し角度が高く、バックスピン量が低い挙動の領域である。領域Ｒ３には、標準仕様製品よりも打球が上がりにくく、バックスピン量を増大させる仕様のゴルフボール製品が割り当てられる。領域Ｒ４は打ち出し角度が低く、バックスピン量が低い挙動の領域である。領域Ｒ４には、標準仕様製品よりも打球が上がり易く、バックスピン量を増大させる仕様のゴルフボール製品が割り当てられる。

図８（Ａ）及び図８（Ｂ）は推奨用品の選択に用いる別の情報例を示している。図示の例では、まず、打球の初速に応じて図８（Ａ）又は図８（Ｂ）の情報が選択される。例えば、初速が閾値より速い場合は図８（Ａ）の情報が選択され、初速が閾値以下の場合は図８（Ｂ）の情報が選択される。

図８（Ａ）及び図８（Ｂ）の例では、上下の打ち出し角度とバックスピン量とを座標軸として、打球の挙動を４つの領域に区分けし、各領域には対応するゴルフボール製品ＢＡ～ＢＣが割り当てられている。

ゴルフボール製品ＢＡは、例えば、コアもカバーも軟らかいゴルフボールであり、スピンがかかりやすい特性を有する。ゴルフボール製品ＢＢは、例えば、カバーは軟らかいがコアが硬いゴルフボールであり、スピンがかかり易い特性を有する。ゴルフボール製品ＢＣは、例えば、コアは軟らかいがカバーは硬いゴルフボールであり、スピンがかかりにくい特性を有するゴルフボールである。

打球のボール初速が閾値よりも速いゴルファの場合、打撃時にゴルフボールを潰す力も大きい。図８（Ａ）の例では、コアが硬い製品ＢＢに対応する領域が広く取られており、コアが軟らかい特性を有するゴルフボール製品ＢＡおよびＢＣは対応する領域が狭くなっていて選択されづらくなっている。また、打ち出し角度及びバックスピン量の増大に伴って、推奨ゴルフボールが製品ＢＡ、ＢＢ、ＢＣの順に変化している。

初速が閾値以下である図８（Ｂ）の例では、打ち出し角度及びバックスピン量の増大に伴って、推奨ゴルフボールが、製品ＢＡ、ＢＢ、ＢＣの順に変化している点は図８（Ａ）の例と同じであるが、コアが軟らかい製品ＢＡおよびＢＣに対応する領域が広くなっていてこれらの製品が選択され易くなっている。

図６（Ｂ）に戻り、Ｓ１７では表示装置４に今回のゴルフスイング動作に関わる情報を表示する。表示される情報としては、演算に用いた説明変数の値、演算結果である目的変数の値、Ｓ１５の弾道推定結果、Ｓ１６の推奨用品を挙げることができる。以上により、一回の処理が終了する。

＜第二実施形態＞
第一実施形態では、説明変数の例としてゴルファの属性やゴルフ用品の属性を例示したが、ゴルファの属性やゴルフ用品の属性は説明変数としては用いず、ゴルファの属性やゴルフ用品の属性毎に演算式を設定していずれかを選択する方式であってもよい。図９は演算式の説明図である。

図示の例において、演算式Ａ及び演算式Ｂはゴルファの属性に応じて生成された例を示しており、特に、男性と女性とに区別して生成されている。演算式Ａは、男性のゴルファのゴルフスイング動作のデータ群と、対応する打球の挙動の実測データ群から導出されている。演算式Ｂは、女性のゴルファのゴルフスイング動作のデータ群と、対応する打球の挙動の実測データ群から導出されている。

また、演算式Ｍ及び演算式Ｋはゴルフ用品の属性に応じて生成された例を示している。ゴルフボール製品毎に区別して生成されている。演算式Ｍは、ゴルフボール製品Ｘを用いたゴルファのゴルフスイング動作のデータ群と、対応する打球の挙動の実測データ群から導出されている。演算式Ｋは、ゴルフボール製品Ｙを用いたゴルファのゴルフスイング動作のデータ群と、対応する打球の挙動の実測データ群から導出されている。

本実施形態において、図６（Ｂ）の処理を行う場合、Ｓ１１で演算式の種類を選択するための情報（例えば、図９の例では男性、女性、ゴルフボール製品）の入力が受け付けられる。Ｓ１２では、Ｓ１１で入力された情報に対応した演算式を読み出す。例えば、図９の例で言えば、Ｓ１１で”男性”と入力されたならば、Ｓ１２で演算式Ａが読み出され、Ｓ１１で”ゴルフボール製品Ｘ”と入力されたならば、Ｓ１２で演算式Ｍが読み出される。そして、読み出した種類の演算式により以降の処理が行われる。

なお、図９に示した演算式の区別は一例である。演算式は、ゴルファの属性のみにより区別されて生成されてもよいし、ゴルフ用品の属性のみにより区別されて生成されてもよい。或いは、ゴルファの属性とゴルフ用品の属性との組み合せにより区別されて生成されてもよい。組み合せと対応する演算式は、例えば、男性かつゴルフボール製品Ａの場合は演算式Ｘ、女性かつゴルフクラブＡの場合は演算式Ｚ、等とすることを例示することができる。

演算式を区別するゴルファの属性は、性別に限らず、身長、体重、ゴルフ歴、ハンディキャップ等、他の属性であってもよい。同様に、演算式を区別するゴルフ用品の属性は、ゴルフボール製品に限らず、ゴルフクラブ製品、ヘッド重量、シャフトフレックス、ボールの層構造、ボールのスピン特性、ボールの飛距離特性等、他の属性であってもよい。

＜第三実施形態＞
図１のシステムでは、計測装置２と情報処理装置３とが、比較的近距離に配置され、店舗等に据え置き可能なシステムを例示したが、他の構成例も採用可能である。また、計測装置も図１以外の装置を採用可能である。

図１０は情報処理システム１の他の構成例を例示している。同図の構成例は、情報処理装置３がサーバとして、ネットワーク３００を介して通信機器（携帯端末３０１やパソコン３０２等）と通信可能である。ネットワーク３００は例えばインターネットである。

計測側の構成例ＥＸ１は、携帯端末３０１と計測装置２とを含み、ゴルファが個人的に打球の挙動を推定するのに適したシステムである。携帯端末３０１は例えばスマートフォンであり、計測装置２との近距離無線通信機能と、ネットワーク３００および基地局（図示しない）を介した無線通信機能とを備える。携帯端末３０１は計測装置２から受信した計測結果等の説明変数の値を情報処理装置３へ送信する。情報処理装置３は、目的変数を演算し、また、弾道推定や推奨用品といった各情報を携帯端末３０１へ送信する。携帯端末３０１では、受信した情報を表示する。つまり、図６（Ｂ）のＳ１１およびＳ１７の処理を携帯端末３０１で実行し、Ｓ１２～Ｓ１６の処理を情報処理装置３で実行する。

計測側の構成例ＥＸ２は、パソコン３０２と複数の計測装置２Ａとを含み、ゴルフショップ等においてゴルフスイング動作を計測するのに適したシステムである。計測装置２Ａはビデオカメラなどの撮影装置である。パソコン３０２は、撮影装置２Ａが撮影した画像の処理機能と、ネットワーク３００を介した無線通信機能とを備える。ゴルファは試打室等で試打を行う。試打室等において複数の撮影装置２Ａにより試打者を多方向から撮影し、ゴルフクラブ１００の３次元的な挙動が撮影される。撮影画像はパソコン３０２に取り込まれて解析され、説明変数の値が導出される。更にパソコン３０２は説明変数の値を情報処理装置３へ送信する。情報処理装置３は、目的変数を演算し、また、弾道推定や推奨用品といった各情報をパソコン３０２へ送信する。パソコン３０２では、受信した情報を表示する。つまり、図６（Ｂ）のＳ１１およびＳ１７の処理をパソコン３０２で実行し、Ｓ１２～Ｓ１６の処理を情報処理装置３で実行する。

以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。

１ 情報処理システム、２ 計測装置、３ 情報処理装置

Claims (11)

1. ゴルファのゴルフスイング動作の計測結果を取得する取得手段と、
   前記ゴルフスイング動作による打球の挙動を演算する演算手段と、を備え、
   前記計測結果は、ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を含み、
   前記打球の挙動は、初速、上下の打ち出し角度、及び、バックスピン量を含み、
   前記演算手段は、
   ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を少なくとも含む複数の変数を有する予め定めた演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度及び前記フェース角度を代入することで、前記打球の挙動を演算し、
   前記取得手段は、
   前記ゴルファの属性、及び、前記ゴルファが前記ゴルフスイング動作において使用したゴルフ用品の属性を取得し、
   前記複数の変数は、ゴルファの属性、及び、ゴルフ用品の属性を含み、
   前記演算手段は、
   前記演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度、前記フェース角度、前記ゴルファの属性、及び、前記ゴルフ用品の属性を代入することで、前記打球の挙動を演算する、
   ことを特徴とする情報処理装置。
2. ゴルファのゴルフスイング動作の計測結果を取得する取得手段と、
   前記ゴルフスイング動作による打球の挙動を演算する演算手段と、を備え、
   前記計測結果は、ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を含み、
   前記打球の挙動は、初速、上下の打ち出し角度、及び、バックスピン量を含み、
   前記演算手段は、
   ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を少なくとも含む複数の変数を有する予め定めた演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度及び前記フェース角度を代入することで、前記打球の挙動を演算し、
   前記取得手段は、
   前記ゴルファの属性を取得し、
   前記演算式として、ゴルファの属性に応じて複数種類の演算式があり、
   前記演算手段は、
   前記取得手段が取得した前記ゴルファの属性に応じて、前記複数種類の演算式の中から、前記打球の挙動を演算する演算式を選択する、
   ことを特徴とする情報処理装置。
3. ゴルファのゴルフスイング動作の計測結果を取得する取得手段と、
   前記ゴルフスイング動作による打球の挙動を演算する演算手段と、を備え、
   前記計測結果は、ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を含み、
   前記打球の挙動は、初速、上下の打ち出し角度、及び、バックスピン量を含み、
   前記演算手段は、
   ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を少なくとも含む複数の変数を有する予め定めた演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度及び前記フェース角度を代入することで、前記打球の挙動を演算し、
   前記取得手段は、
   前記ゴルファが前記ゴルフスイング動作において使用したゴルフ用品の属性を取得し、
   前記演算式として、ゴルフ用品の属性に応じて複数種類の演算式があり、
   前記演算手段は、
   前記取得手段が取得した前記ゴルフ用品の属性に応じて、前記複数種類の演算式の中から、前記打球の挙動を演算する演算式を選択する、
   ことを特徴とする情報処理装置。
4. 請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
   前記演算手段が演算した前記打球の挙動に基づいて、前記ゴルファに適したゴルフ用品を選択する選択手段を更に備える、
   ことを特徴とする情報処理装置。
5. 請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
   前記打球の挙動は、左右の打ち出し角度、及び、サイドスピン量を更に含む、
   ことを特徴とする情報処理装置。
6. 請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
   前記演算式は、
   複数のゴルファの前記計測結果を含む第一のデータ群と、
   前記複数のゴルファのゴルフスイング動作による打球の挙動の各実測結果である第二のデータ群と、から導出された式である、
   ことを特徴とする情報処理装置。
7. 請求項６に記載の情報処理装置であって、
   前記演算式は、前記第一のデータ群と前記第二のデータ群とを教師データとした機械学習により導出された式である、
   ことを特徴とする情報処理装置。
8. 請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
   前記計測結果は、前記ゴルフクラブヘッドのフェース面上の打撃位置を含み、
   前記複数の変数は、ゴルフクラブヘッドのフェース面上の打撃位置を含み、
   前記演算手段は、
   前記演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度、前記フェース角度及び前記打撃位置を代入することで、前記打球の挙動を演算する、
   ことを特徴とする情報処理装置。
9. コンピュータが、ゴルファのゴルフスイング動作の計測結果を取得する取得工程と、
   前記コンピュータが、前記ゴルフスイング動作による打球の挙動を演算する演算工程と、を備え、
   前記計測結果は、ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を含み、
   前記打球の挙動は、初速、上下の打ち出し角度、及び、バックスピン量を含み、
   前記演算工程では、
   ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を少なくとも含む複数の変数を有する予め定めた演算式に、前記取得工程で取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度及び前記フェース角度を代入することで、前記打球の挙動を演算し、
   前記取得工程では、
   前記ゴルファが前記ゴルフスイング動作において使用したゴルフ用品の属性を取得し、
   前記複数の変数は、ゴルファの属性、及び、ゴルフ用品の属性を含み、
   前記演算工程では、
   前記演算式に、前記取得工程で取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度、前記フェース角度、前記ゴルファの属性、及び、前記ゴルフ用品の属性を代入することで、前記打球の挙動を演算する、
   ことを特徴とする情報処理方法。
10. コンピュータを、
    ゴルファのゴルフスイング動作の計測結果を取得する取得手段、
    前記ゴルフスイング動作による打球の挙動を演算する演算手段、として機能させるプログラムであり、
    前記計測結果は、ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を含み、
    前記打球の挙動は、初速、上下の打ち出し角度、及び、バックスピン量を含み、
    前記演算手段は、
    ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を少なくとも含む複数の変数を有する予め定めた演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度及び前記フェース角度を代入することで、前記打球の挙動を演算し、
    前記取得手段は、
    前記ゴルファが前記ゴルフスイング動作において使用したゴルフ用品の属性を取得し、
    前記複数の変数は、ゴルファの属性、及び、ゴルフ用品の属性を含み、
    前記演算手段は、
    前記演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度、前記フェース角度、前記ゴルファの属性、及び、前記ゴルフ用品の属性を代入することで、前記打球の挙動を演算する、
    ことを特徴とするプログラム。
11. ゴルファのゴルフスイング動作を計測する計測手段と、
    前記計測手段の計測結果を取得する取得手段と、
    前記ゴルフスイング動作による打球の挙動を演算する演算手段と、を備え、
    前記計測結果は、ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を含み、
    前記打球の挙動は、初速、上下の打ち出し角度、及び、バックスピン量を含み、
    前記演算手段は、
    ゴルフクラブヘッドの打撃時のヘッドスピード、打撃時の入射角度、及び、打撃時のフェース角度を少なくとも含む複数の変数を有する予め定めた演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度及び前記フェース角度を代入することで、前記打球の挙動を演算し、
    前記取得手段は、
    前記ゴルファが前記ゴルフスイング動作において使用したゴルフ用品の属性を取得し、
    前記複数の変数は、ゴルファの属性、及び、ゴルフ用品の属性を含み、
    前記演算手段は、
    前記演算式に、前記取得手段が取得した前記ヘッドスピード、前記入射角度、前記フェース角度、前記ゴルファの属性、及び、前記ゴルフ用品の属性を代入することで、前記打球の挙動を演算する、
    ことを特徴とする情報処理システム。

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