JP6828952B2 - 選択支援装置および選択支援方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフクラブの選択支援技術に関する。
個々のゴルファーに適したゴルフクラブの選択を容易にするため、ゴルファーのスイングを解析する技術が提案されている(例えば特許文献1〜6)。
特開2010−011926号公報 特開2014−023769号公報 特開2011−115250号公報 特開2013−031529号公報 特開2004−242855号公報 特開2012−239627号公報
一般に、ゴルフクラブの仕様に対する打球の傾向には一定の法則がある。しかし、ゴルファーによってはこの法則が当てはまらない場合がある。
本発明の目的は、個々のゴルファーにより適したゴルフクラブを推奨することにある。
本発明によれば、
試打者によるゴルフクラブの試打の計測結果を取得する取得手段と、
前記計測結果と、複数種類のゴルフクラブの仕様情報とに基づいて、前記複数種類のゴルフクラブの中から推奨ゴルフクラブを選択する選択手段と、
を備えた選択支援装置であって、
前記選択手段は、
前記計測結果におけるフェース面の変化度合と、ゴルフクラブの所定部位の最大加速度、および、該所定部位の加速度が最大になってからインパクトまでの時間に基づき算出される値と、に基づいて、前記試打者のスイング特性が所定の特性か否かを判定し、
前記試打者のインパクトフェース角を閉じる方向に変化させる場合、
前記試打者のスイング特性が前記所定の特性である場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が小さいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択し、
前記試打者のスイング特性が前記所定の特性でない場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が大きいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択する、
ことを特徴とする選択支援装置が提供される。
また、本発明によれば、
試打者によるゴルフクラブの試打の計測結果を取得する取得工程と、
前記計測結果と、複数種類のゴルフクラブの仕様情報とに基づいて、前記複数種類のゴルフクラブの中から推奨ゴルフクラブを選択する選択工程と、
を備えた選択支援方法であって、
前記選択工程では、
前記計測結果におけるフェース面の変化度合と、ゴルフクラブの所定部位の最大加速度、および、該所定部位の加速度が最大になってからインパクトまでの時間に基づき算出される値と、に基づいて、前記試打者のスイング特性が所定の特性か否かを判定し、
前記試打者のインパクトフェース角を閉じる方向に変化させる場合、
前記試打者のスイング特性が前記所定の特性である場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が小さいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択し、
前記試打者のスイング特性が前記所定の特性でない場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が大きいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択する、
ことを特徴とする選択支援方法が提供される。
また、本発明によれば、
試打者によるゴルフクラブの試打において、該ゴルフクラブの挙動を計測する計測装置と、
前記計測装置の計測結果と、複数種類のゴルフクラブの仕様情報とに基づいて、前記複数種類のゴルフクラブの中から推奨ゴルフクラブを選択する情報処理装置と、
を備えた選択支援システムであって、
前記情報処理装置は、
前記計測結果におけるフェース面の変化度合と、ゴルフクラブの所定部位の最大加速度、および、該所定部位の加速度が最大になってからインパクトまでの時間に基づき算出される値と、に基づいて、前記試打者のスイング特性が所定の特性か否かを判定し、
前記試打者のインパクトフェース角を閉じる方向に変化させる場合、
前記試打者のスイング特性が前記所定の特性である場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が小さいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択し、
前記試打者のスイング特性が前記所定の特性でない場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が大きいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択する、
ことを特徴とする選択支援システムが提供される。
本発明によれば、個々のゴルファーにより適したゴルフクラブを推奨することができる。
本発明の一実施形態に係る選択支援システムの概要図。 (A)は重心角の説明図、(B)はフェース面の変化度合の計測例の説明図、(C)はしなり戻り時間の説明図。 (A)はインパクトフェース角の説明図、(B)はヘッド軌道に対するインパクトフェース角の説明図。 (A)は情報処理装置が実行する処理例を示すフローチャート、(B)はゴルフクラブの仕様情報の例を示す図。 選択処理の例を示すフローチャート。 (A)および(B)は試験に用いたゴルフクラブヘッドの説明図、(C)は試験結果を示す図、(D)はスイング特性の区分け例を示す図。 システムの別例を示す図。
<システムの構成>
図1は本発明の一実施形態に係る選択支援システム1の概要図である。システム1は、複数の計測装置2Aおよび2Bと、選択支援装置3と、表示装置4と、入力装置5とを含む。本実施形態の場合、計測装置を二種類設けているが、計測内容によっては一種類でもよいし、三種類以上であってもよい。矢印X、矢印Yおよび矢印Zは、試打席における三次元の座標系を示しており、矢印X、矢印Yは互いに直交する水平方向を示し、矢印Zは鉛直方向を示す。矢印Xはゴルフボールの飛球線方向に設定される。
計測装置2Aは、試打者100が試打に用いるゴルフクラブ101の挙動を計測する装置である。本実施形態の場合、計測装置2Aはシャフト101b(またはグリップ)に装着される装置であり、加速度センサや角速度センサを含む。計測装置2Aとしては、例えば、ATR-Promotions社のTSND121やセイコーエプソン社のM-tracerを用いることができる。計測装置2Aの検知結果により、スイング中のヘッド101aの移動軌跡やフェース面(打撃面)の変化、インパクトタイミング等を計測できる。
計測装置2Bは、ゴルフクラブ101のヘッドスピードや打球の弾道を計測する。図1の例では、計測装置2Bは、打撃されるゴルフボールに対して飛球線後方に配置された弾道測定器であり、このような測定器としては例えば、TRACKMAN社のTRACKMANを用いることができる。計測装置2Bにより打球の初速、打ち出し角、飛距離、バックスピン量、サイドスピン量等も計測できる。
選択支援装置3は情報処理装置であり、一般的なパソコンから構成することが可能である。選択支援装置3は、互いに電気的に接続された処理部31と、記憶部32と、I/F部(インタフェース部)33と、を備える。処理部31はCPU等のプロセッサである。記憶部32は一又は複数の記憶デバイスを備える。記憶デバイスは、例えば、RAM、ROM、ハードディスク等である。記憶部32には処理部31が実行するプログラムや、各種のデータが格納される。処理部31が実行するプログラムは、処理部31が読取可能な複数の指示から構成することができる。
I/F部33は外部デバイスと処理部31との間でデータの入出力を行う。I/F部33には、I/Oインタフェース、通信インタフェースを含むことができる。計測装置2A、2Bは選択支援装置3に有線通信または無線通信により通信可能に接続されており、これらの計測結果は選択支援装置3によって取得される。
選択支援装置3には表示装置4と入力装置5が接続されている。表示装置4は、例えば、液晶表示装置等の電子画像表示装置であり、選択支援装置3の処理結果が表示される。入力装置5はマウスやキーボードであり、選択支援装置3に対するデータの入力や動作の指示を受け付ける。
図2(A)〜図3(B)を参照して、本実施形態におけるゴルフクラブの選択支援で参照する主要なパラメータについて説明する。図2(A)は重心角の説明図である。重心角は、ゴルフクラブを、シャフト回りに回転自在な状態で、シャフトを水平に支持した場合に、鉛直方向とフェース面とがなす角度である。同図において、シャフト101aの軸線とヘッド重心位置CGを通る鉛直方向の破線Sと、フェース面とがなす角度θ1が重心角である。なお、フェース面が曲面の場合、フェースセンタに接する仮想平面を基準とする。
図2(B)は、ヘッド101bのフェース面の変化度合の説明図である。この変化度合は、ゴルファのフェースローテーション特性に関わるパラメータである。本実施形態の場合、インパクト直前の単位時間当たりのシャフト101aの軸周りの回転量θ2としている。回転量θ2は計測装置2Aで計測可能である。回転量θ2が多い程、インパクトゾーンにおけるフェースローテーションが強いということができる。単位時間は、例えば、インパクト直前の0.01秒である。インパクトタイミングは、ゴルフクラブ101の加速度の変化に基づき計測でき、そのときのヘッド101bの位置をインパクト位置X1と呼ぶ場合がある。
図2(C)はしなり戻り時間の説明図である。しなり戻り時間とは、ゴルフクラブの所定部位(以下計測部位と呼ぶ。)の加速度が最大になってからインパクトまでの時間である。この計測部位は、図1の計測装置2Aのようにグリップ先端に隣接したシャフト位置としたり、その他のゴルフクラブ上の任意の位置を計測部位としてもよい。一般に、ゴルフスイング中、シャフト101aは、ダウンスイング以降は、ヘッド101bが手元側よりも遅れる方向にしなり、インパクト前に手元側が減速し、シャフト101aのしなりが戻ってインパクトを向かえる傾向にある。しなり戻り時間は、インパクト前にシャフト101aのしなりが戻る時間ということができる。
図2(C)はダウンスイング以降のゴルフクラブ101の一部の経時的な加速度変化を実線で、ヘッド101bの経時的な速度変化を破線で、それぞれ示している。時間t1はゴルフクラブ101の一部の加速度が絶対値で最大になったタイミングを示している。ゴルフクラブ101の計測部位の加速度は、計測装置2Aで計測することができ、この場合、シャフト101aの手元側の部分の加速度を計測していることになるが、ヘッド101bの加速度であってもよい。時間t2はインパクトタイミングを示している。インパクトタイミングは、既に述べたとおり、ゴルフクラブ101の加速度が最小となるタイミングとして計測装置2で計測できる。しなり戻り時間は、時間t1から時間t2までの時間Tである。
図3(A)はインパクトフェース角の説明図である。インパクト時のフェースの向きである。図3Aの例では、X−Y平面上において、Y方向とフェース面とがなす角度θ3をインパクトフェース角としている。計測装置2Aによる計測上、角度θ3は例えばキャリブレーション時を基準(0度)とみなすことができる。例えば、キャリブレーションとはターゲット方向を計測装置2Aに認識させる処理である。同図の例では、フェース面が開く方向を負の角度とし、フェース面が閉じる方向を正の角度としている。
図3(B)はヘッド軌道に対するインパクトフェース角の説明図である。インパクト時のフェースの向きをヘッド軌道の方向で補正したものであり、ヘッド軌道に対するフェースの向きの指標である。同図の例では、インパクトタイミングから所定時間前のヘッド101bの位置とインパクト時のヘッド101bの位置とからヘッド軌道の方向D2を特定し、D2方向とX方向との間の角度をθhとしている。角度θhは、X方向に対してインサイドに向く方向を正の角度とし、アウトサイドに向く方向を負の角度としている。そして、ヘッド軌道に対するインパクトフェース角θ4は、θ4=θ3−θhで表される。
角度θ3およびθ4は、ゴルファーのスイング特性として、インパクト時にフェース面が閉じる傾向(フック傾向)にあるのか、開く傾向(スライス傾向)にあるのかの判断指標となる。また、フェース面が閉じるとゴルフクラブヘッドのロフト角は立つ(ロフト角が小さくなる)傾向にあり、フェース面が開くとゴルフクラブヘッドのロフト角は寝る(ロフト角が大きくなる)傾向がある。
<選択支援処理例>
選択支援装置3が実行する処理プログラムの例について図4(A)を参照して説明する。同図は処理部31が実行する選択支援処理の例を示すフローチャートである。本実施形態では、試打者100にゴルフクラブ101によってゴルフボールを試打させ、その計測結果から、試打者100に適したゴルフクラブを推奨ゴルフクラブとして選択する。
S1では初期設定を行う。ここでは、試打クラブの情報や試打者100の情報の入力を受け付ける。試打者100の改善内容の希望の入力を受け付けてもよい。例えば、飛距離を重視すること、打球のスライスを改善すること、打球のフックを改善すること、打球の吹け上がりを改善すること、打球の打出し角が高くなるよう改善すること、等である。
S2では試打の計測を開始する。ここでは試打者100にゴルフクラブ101によってゴルフボールを実際に打撃させ、計測装置2Aおよび2Bにより試打者100のスイングや打球を計測する。S3では計測装置2Aおよび2Bから計測結果を取得する。更に、取得した計測結果そのものを、または、取得した計測結果を演算することで、試打者のスイング特性や打球の特性を特定する。スイング特性としては、ヘッドスピード(インパクト時のヘッド101bの速度)、回転量θ2(図2(B))、計測部位の最大加速度、しなり戻り時間T(図2(C))、角度θ3およびθ4(図3(A)および(B))等を含む。打球の特性としては、打球の初速、打ち出し角、飛距離、バックスピン量、サイドスピン量等を含む。
S4では、S3で取得した計測結果(特定したスイング特性および打球の特性)と、複数種類のゴルフクラブの仕様情報とに基づいて、その複数種類のゴルフクラブの中から推奨ゴルフクラブを選択する。図4(B)は仕様情報の概要を示している。この情報は記憶部32に格納することができる。図4(B)の例では、A〜Iまでの9種類のゴルフクラブの情報を含む。各クラブの仕様値として、重心角が例示されている。重心角以外の、ヘッド101bを特徴づける仕様値としては、例えば、重心距離、重心深さ、重心高さ、慣性モーメント、ライ角、ロフト角、ヘッド容積、ヘッド重量等が挙げられる。シャフト101aを特徴づける仕様値としては、重さ、長さ、フレックス、トルク、キックポイント等を挙げることができる。S4では、これらのゴルフクラブの中から一または複数のゴルフクラブを推奨ゴルフクラブとして選択することができる。
S5ではS4で選択したゴルフクラブの情報を表示装置4に表示する。以上により一単位の処理を終了する。
図5はS4の選択処理の例を示すフローチャートである。ここでは、主に、試打者100に適した重心角を有するゴルフクラブの選択について説明する。S11では試打者100のスイング特性が所定の特性(以下、切替特性と呼ぶ)か否かを判定する。切替特性の詳細については後述する。S12では、打球の改善方向がフック傾向を強めるか(試打者のインパクトフェース角θ3を閉じる方向へ変化させるか)、スライス傾向を強めるか(試打者のインパクトフェース角θ3を開く方向へ変化させるか)のどちらかに該当するかを判定する。この判定は、例えば、試打した打球のサイドスピン量に基づき判定することができる。例えば、試打者の打球のサイドスピン量がスライス方向のサイドスピン量であれば、打球の改善方向として、フック傾向を強めると判定できる。逆に、試打者の打球のサイドスピン量がフック方向のサイドスピン量であれば、打球の改善方向として、スライス傾向を強めると判定できる。あるいは、S1で入力可能な試打者100の改善内容の希望が、フック傾向を強めるのであれば、打球の改善方向として、フック傾向を強めると判定できる。同様に、改善内容の希望がスライス傾向を強めるのであれば、打球の改善方向として、スライス傾向を強めると判定できる。
S12でフック傾向を強めると判定した場合、S13へ進む。S13ではS11の判定の結果、試打者100のスイング特性が切替特性である場合はS14へ進み、切替特性でない場合はS15へ進む。S14では試打したゴルフクラブ100よりも重心角が小さいクラブ群の中から推奨ゴルフクラブを選択する。例えば、図4(B)の例において、ゴルフクラブEが試打クラブである場合を想定すると、試打クラブG〜Iに推奨ゴルフクラブの範囲が絞られる。これら全てを推奨ゴルフクラブとするか、あるいは、計測結果に基づく他の条件で更に絞り込んだ一または複数のゴルフクラブを推奨ゴルフクラブとする。
S14では試打したゴルフクラブ100よりも重心角が小さいクラブ群の中から推奨ゴルフクラブを選択する。例えば、図4(B)の例において、ゴルフクラブEが試打クラブである場合を想定すると、試打クラブG〜Iに推奨ゴルフクラブの範囲が絞られる。これら全てを推奨ゴルフクラブとするか、あるいは、計測結果に基づく他の条件で更に絞り込んだ一または複数のゴルフクラブを推奨ゴルフクラブとする。
S15では試打したゴルフクラブ100よりも重心角が大きいクラブ群の中から推奨ゴルフクラブを選択する。例えば、図4(B)の例において、ゴルフクラブEが試打クラブである場合を想定すると、試打クラブA〜Cに推奨ゴルフクラブの範囲が絞られる。これら全てを推奨ゴルフクラブとするか、あるいは、計測結果に基づく他の条件で更に絞り込んだ一または複数のゴルフクラブを推奨ゴルフクラブとする。
S12でスライス傾向を強めると判定した場合、S16へ進む。S16ではS11の判定の結果、試打者100のスイング特性が切替特性である場合はS17へ進み、切替特性でない場合はS18へ進む。S17では試打したゴルフクラブ100よりも重心角が大きいクラブ群の中から推奨ゴルフクラブを選択する。S15と同様の処理である。S18では試打したゴルフクラブ100よりも重心角が小さいクラブ群の中から推奨ゴルフクラブを選択する。S14と同様の処理である。つまり、S16〜S18の処理は、S13〜S15の処理と逆のクラブ選択を行っている。本実施形態では、このように、試打者が切替特性を有するか否かにより、重心角に関連して、ゴルフクラブの選択を切り替えている。
一般に、重心角が大きいゴルフクラブは、打球のフック傾向を強めると考えられている。この一般原則で言えば、S12でフック傾向を強めると判定した場合は、常にS15で、重心角が大きいクラブを選択することになるが、本実施形態ではS14で説明したように、重心角が小さいクラブを選択する場合がある。同様に、この一般原則で言えば、S12でスライス傾向を強めると判定した場合は、常にS18で、重心角が小さいクラブを選択することになるが、本実施形態ではS17で説明したように、重心角が大きいクラブを選択する場合がある。
これは、スイング特性と重心角との相関関係に、一般的な考え方とは異なる関係があることを見出したことに基づいている。以下、その前提となる試験の概要および結果、並びに、S11で判定する切替特性について説明する。
図6(A)および図6(B)は試験に用いたゴルフクラブ#1、#2を説明する図である。ゴルフクラブ#1、#2は、錘101cの装着部位以外は同じ仕様のゴルフクラブ(ここではドライバ)である。錘101cはヘッド101bのソール部に装着される。ゴルフクラブ#1では、相対的にバック側に錘101cが装着され、ゴルフクラブ#2では、相対的にフェース面側に錘101cが装着されている。ゴルフクラブ#1は、ゴルフクラブ#2よりも重心角が大きく、かつ、重心深度が深い。
試験では、技術レベルの異なる複数の試験者が、それぞれ、ゴルフクラブ#1、#2を用いて複数回試打を行い、スイング特性および打球の特性を計測した。その結果、角度θ3、θ4に関する結果として、図6(C)の結果を得た。図6(C)は、ゴルフクラブ#1による試打の角度θ3、θ4の平均値と、ゴルフクラブ#2による試打の角度θ3、θ4の平均値と、の差分により、インパクト時にフェース面がクローズ傾向にあるかオープン傾向にあるかをまとめたものである。例えば、ゴルフクラブ#1による試打の角度θ3が+20度、ゴルフクラブ#2による試打の角度θ3が+15度であった場合、20−15=+5度となり、重心角が大きいゴルフクラブ#1の方がフック傾向が強まっていると判断できる。角度θ4も同様である。また、ゴルフクラブ#1による試打の角度θ3が+10度、ゴルフクラブ#2による試打の角度θ3が+15度であった場合、10−15=−5度となり、重心角が大きいゴルフクラブ#1の方がスライス傾向が強まっていると判断できる。角度θ4も同様である。
図6(C)では試験者a〜gの7名の結果を示している。”CL”はゴルフクラブ#2よりもゴルフクラブヘッド#1の方がフック傾向が強まったことを示し、”OP”は逆にスライス傾向が強まったことを示している。”−”は有意な差分がなかったことを示している。
図6(C)の結果から、試験者a〜dについては、重心角に関する上述した一般原則があてはまり、試験者e〜gについては、重心角に関する一般原則とは逆の傾向があてはまることになる。よって、試験者a〜dと同様のスイング特性を有する試打者には重心角に関する一般原則をあてはめて、図5の例でいくとS15、S18の処理により推奨ゴルフクラブを選択することで、試打者に適したゴルフクラブを推奨できることになる。試験者e〜gと同様のスイング特性を有する試打者には重心角に関する一般原則を逆にあてはめて、図5の例でいくとS14、S17の処理により推奨ゴルフクラブを選択することで、試打者に適したゴルフクラブを推奨できることになる。
試打者に重心角に関する一般原則が当てはまるか否かは、重心角が異なる二種類のゴルフクラブ#1、#2を用いて試打を行うことで判明するが、試打回数が増加する。そこで、一種類のゴルフクラブを用いた試打で、試打者に重心角に関する一般原則が当てはまるか否かを判定できることが望ましい。
試験者a〜dと、試験者e〜gとに区分けして、スイング特性を比較したところ、しなり戻り値Vfと、回転量θ2に有意な傾向が見られた。ここで定義しているしなり戻り値Vfとは、以下の式により求められるものである。
しなり戻り値Vf=(ゴルフクラブの計測部位の最大加速度×係数α)+(しなり戻り時間T×係数β)+係数γ
しなり戻り値Vfは、ゴルフクラブのしなりの度合いを表す値であり、値が大きいほど、インパクト時にしなりが戻りづらい事を表す値である。係数α、β、γは、ゴルフクラブの打撃試験を繰り返し、その計測結果から導出することができる。
図6(D)は、しなり戻り値Vfを縦軸に、回転量θ2を横軸にして、試験者a〜gのこれらの値をプロットしたものである。試験者e〜gはいずれも領域Rに属しており、しなり戻り値Vfが比較的小さく、かつ、回転量θ2が比較的多い傾向にあった。
そこで、切替特性を有する試打者か否かの判定条件として、試験者a〜dと、試験者e〜gとを区別可能な、しなり戻り値Vfの基準値(閾値)Vfth、回転量θ2の基準値(閾値)θthを設定する。基準値Vfthは、例えば、0.3であり、基準値θthは、例えば、25rad/msecである。しなり戻り値Vfが基準値Vfth以下であり、回転量θ2が基準値θth以上の試打者のスイング特性を切替特性であると判定して図5の処理を実行することで、個々の試打者により適したゴルフクラブを推奨できる。
<他の実施形態>
図4(B)の仕様情報では、各ゴルフクラブについて、重心角の値を一つとした例を示したが、図6(A)および図6(B)に例示したように、錘101cの装着位置や重量を選択可能なヘッドを有するゴルフクラブについては、錘101cの態様に応じて重心角が変動し得る。この場合、そのゴルフクラブの重心角は代表値としてもよい。あるいは、そのゴルフクラブの重心角を数値範囲で定義し、試打ゴルフクラブとの重心角においては、試打ゴルフクラブの重心角よりも大きい数値を含む場合は、試打ゴルフクラブよりも重心角が大きいゴルフクラブに属するものと扱い、同様に、試打ゴルフクラブの重心角よりも小さい数値を含む場合は、試打ゴルフクラブよりも重心角が小さいゴルフクラブに属するものと扱ってもよい。
次に、図1のシステムでは、計測装置2A、2Bと選択支援装置3とが、比較的近距離に配置され、店舗等に据え置き可能なシステムを例示したが、他の構成例も採用可能である。また、計測装置も図1以外の装置を採用可能である。
図7は、選択支援システム1の他の構成例を例示している。同図の構成例は、選択支援装置3がサーバとして、ネットワーク110を介して通信機器(携帯端末112やパソコン115等)と通信可能であり、ゴルフクラブに関する情報を配信する。ネットワーク110は例えばインターネットである。
計測側の構成例EX1は、携帯端末112と計測装置2Aとを含み、ゴルファーが個人的にスイング特性を計測するのに適したシステムである。携帯端末112は例えばスマートフォンであり、計測装置2Aとの近距離無線通信機能と、ネットワーク110および基地局(図示しない)を介した無線通信機能とを備える。計測装置2Aの計測結果は、携帯端末112へ送信される。携帯端末112は受信した計測結果をそのまま、或いは、選択支援装置3側で処理可能な所定の形式のデータとして、選択支援装置3へ送信する。選択支援装置3は、推奨ゴルフクラブを選択して、携帯端末112へその情報を送信する。携帯端末112では、受信した情報を表示する。つまり、図4(A)のS1、S2およびS5の処理を携帯端末112で実行し、S3とS4の処理を選択支援装置3で実行する。
計測側の構成例EX2は、パソコン115と複数の計測装置2Cとを含み、ゴルフショップ等においてスイング特性を計測するのに適したシステムである。計測装置2Cはビデオカメラなどの撮影装置である。パソコン115は、撮影装置2Cが撮影した画像の処理機能と、ネットワーク110を介した無線通信機能とを備える。ゴルファーは試打室等で試打を行う。試打室等において複数の撮影装置2Cにより試打者を多方向から撮影し、ゴルフクラブ101の3次元的な挙動や打球の挙動が撮影される。撮影画像はパソコン115に取り込まれて解析され、選択支援装置3側で処理可能な所定の形式のデータとして、選択支援装置3へ送信する。選択支援装置3は、推奨ゴルフクラブを選択して、パソコン115へその情報を送信する。パソコン115では、受信した情報を表示する。つまり、図4(A)のS1、S2およびS5の処理をパソコン115で実行し、S3とS4の処理を選択支援装置3で実行する。
1 選択支援装置、2A 計測装置、2B 計測装置

Claims (4)

  1. 試打者によるゴルフクラブの試打の計測結果を取得する取得手段と、
    前記計測結果と、複数種類のゴルフクラブの仕様情報とに基づいて、前記複数種類のゴルフクラブの中から推奨ゴルフクラブを選択する選択手段と、
    を備えた選択支援装置であって、
    前記選択手段は、
    前記計測結果におけるフェース面の変化度合と、ゴルフクラブの所定部位の最大加速度、および、該所定部位の加速度が最大になってからインパクトまでの時間に基づき算出される値と、に基づいて、前記試打者のスイング特性が所定の特性か否かを判定し、
    前記試打者のインパクトフェース角を閉じる方向に変化させる場合、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性である場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が小さいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択し、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性でない場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が大きいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択する、
    ことを特徴とする選択支援装置。
  2. 請求項1に記載の選択支援装置であって、
    前記選択手段は、
    前記試打者のインパクトフェース角を開く方向に変化させる場合、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性である場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が大きいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択し、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性でない場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が小さいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択する、
    ことを特徴とする選択支援装置。
  3. 試打者によるゴルフクラブの試打の計測結果を取得する取得工程と、
    前記計測結果と、複数種類のゴルフクラブの仕様情報とに基づいて、前記複数種類のゴルフクラブの中から推奨ゴルフクラブを選択する選択工程と、
    を備えた選択支援方法であって、
    前記選択工程では、
    前記計測結果におけるフェース面の変化度合と、ゴルフクラブの所定部位の最大加速度、および、該所定部位の加速度が最大になってからインパクトまでの時間に基づき算出される値と、に基づいて、前記試打者のスイング特性が所定の特性か否かを判定し、
    前記試打者のインパクトフェース角を閉じる方向に変化させる場合、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性である場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が小さいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択し、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性でない場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が大きいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択する、
    ことを特徴とする選択支援方法。
  4. 試打者によるゴルフクラブの試打において、該ゴルフクラブの挙動を計測する計測装置と、
    前記計測装置の計測結果と、複数種類のゴルフクラブの仕様情報とに基づいて、前記複数種類のゴルフクラブの中から推奨ゴルフクラブを選択する情報処理装置と、
    を備えた選択支援システムであって、
    前記情報処理装置は、
    前記計測結果におけるフェース面の変化度合と、ゴルフクラブの所定部位の最大加速度、および、該所定部位の加速度が最大になってからインパクトまでの時間に基づき算出される値と、に基づいて、前記試打者のスイング特性が所定の特性か否かを判定し、
    前記試打者のインパクトフェース角を閉じる方向に変化させる場合、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性である場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が小さいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択し、
    前記試打者のスイング特性が前記所定の特性でない場合、前記試打に用いたゴルフクラブよりも重心角が大きいヘッドを有するゴルフクラブヘッドを選択する、
    ことを特徴とする選択支援システム。
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