JP7289628B2 - 駆動装置、ロボット装置、制御方法、検出装置、制御プログラム及び記録媒体 - Google Patents

駆動装置、ロボット装置、制御方法、検出装置、制御プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、多関節ロボットなどに用いる関節装置に関する。特に、減速機の出力側にトルクセンサと角度センサを備えた関節装置に関する。
従来から、多関節ロボット等の回転関節で用いられる関節装置においては、モータの回転を減速機で減速して出力軸を回転させているが、モータ回転軸に設けたエンコーダの出力やモータ電流を参照して回転を制御することが行われていた。しかし、こうした制御方法では、減速機の摩擦力、粘性力、バックラッシュ、ガタなどの影響を受けるので、出力軸を高精度に制御することは困難であった。
そこで、モータ回転軸の角度やモータ電流に加え、減速機出力側の角度と、出力軸に伝わるトルクも測定してモータにフィードバックする制御方法が試みられている。
例えば、特許文献1には、減速機の出力側にトルクセンサとエンコーダの両方を備えた関節装置が開示されている。モータの出力軸と減速機入力軸とを結合してモータ出力を減速機に伝達し、減速機のフレクスプラインを減速機出力軸に結合する。モータ出力軸にモータ制御用エンコーダを備え、かつ減速機出力軸に出力軸エンコーダとトルクセンサとを備え、トルクセンサはトルクセンサ膜の磁気抵抗を測定してトルクに換算する。
モータ制御用エンコーダはモータを制御するための情報を検出し、出力軸エンコーダは減速機出力軸の回転角を検出し、トルクセンサは減速機出力軸が負荷につながれた際に負荷からの反力で生じるねじれトルクを検出する。そして、これらのセンサが検出した各検出信号をモータドライバ側にフィードバックする。この工夫により、減速機のバックラッシュ等のガタやヒステリシス特性による出力軸の制御精度の低下を軽減する。
特開2006-50710号公報
しかしながら、特許文献1に記載された関節装置では、以下に列挙するように、センサの検出精度や装置コストに課題があった。
(1)配線や配管に起因するトルク検出誤差が大きい。
多関節ロボットのアームでは、根元から手先まで全ての関節を経由させて、モータやセンサなどに連絡する配線や配管を敷設する必要がある。関節が回転する際に、配線や配管が動くことによって引きずりトルクが発生するが、例えば1Nmといった大きなトルクが発生する。従来技術では、配線や配管の引きずりトルクの影響によるトルクセンサの検出誤差に対して検討が不十分なため、制御の精度が低下していた。
(2)トルクセンサの精度を高くできない。
トルクセンサには、歪ゲージや磁歪効果を用いたものが知られているが、これらは測定範囲に対する分解能の比、すなわちダイナミックレンジを高くすることが困難である。このため測定範囲を広くすると、測定精度が低下する。
多関節ロボットへの応用では、自重や搬送品の重量を支えるため根元の関節には大きなトルクがかかる。例えば全長が500mmの小型ロボットにおいても、50Nm程度のトルクとなる。歪ゲージや磁歪効果を用いたトルクセンサでは、例えば1000レベルにわたるダイナミックレンジを設定したとしても、50mNmの分解能しか確保できない。このため、こうしたトルクセンサを用いて多関節ロボットを高精度に力制御することは困難である。
(3)高精度なトルクセンサは小型化が困難で、しかもコストが高い。
弾性体の変形を利用したトルクセンサを採用する場合には、弾性体は、検出するトルクの方向にだけ柔軟で他の方向成分については硬いことが望ましい。すなわち、弾性体の剛性比が重要である。剛性比を高める設計をするには、一般に設計パラメータの数が多いほうが有利であるが、パラメータ数が多い設計をすると弾性体の形状が複雑になり、小型化が困難で、製造コストも高くなる。さらに、機械加工では実現するのが困難な形状となる場合がある。
以上のような点から、減速機の出力側にトルクセンサとエンコーダの両方を備えた関節装置において、配線や配管の引きずりによる影響を受けず、高精度なトルク検出が可能な回転関節の実現が期待されていた。
本発明の一つの態様は、固定部材に設けられた駆動部と、前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、前記支持部材と共に移動する出力部材と、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、を備える駆動装置であって、前記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサとが設けられている、ことを特徴とする駆動装置である。
また、本発明の一つの態様は、固定部材に設けられた駆動部と、前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、前記支持部材と共に移動する出力部材と、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、制御部と、を備える駆動装置の制御方法であって、前記支持部材には前記第1センサと前記第2センサとが設けられており、前記制御部が、前記第1センサと前記第2センサとの検出結果に基づき、前記駆動部を制御する、ことを特徴とする制御方法である。
また、本発明の一つの態様は、固定部材に設けられた駆動部と、前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、前記支持部材と共に移動する出力部材と、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、を備えるロボット装置であって、前記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサが設けられている、ことを特徴とするロボット装置である。
また、本発明の一つの態様は、固定部材に設けられた駆動部と、前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、前記支持部材と共に移動する出力部材と、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、制御部と、を備えるロボット装置の制御方法であって、前記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサとが設けられており、前記制御部が、前記第1センサと前記第2センサとの検出結果に基づき、前記駆動部を制御する、ことを特徴とする制御方法である。
本発明によれば、配線や配管の引きずりによる影響を受けず、高精度なトルク検出が可能な回転関節を実現できる。
実施形態の関節装置の構成を示す模式図。 実施形態の関節装置を備えたロボットの外観図。 実施例1の関節装置の一部断面図。 実施例1の関節装置を分解した一部断面図。 実施例1のセンサ基板の実装を示す図。 実施例1の弾性体の形状を示す外観斜視図。 実施例2の関節装置の一部断面図。 実施例2の弾性体の形状を示す外観斜視図。 実施例3の製造準備を示す図。 実施例3のセンサベースと内側リングを造形治具に装着した図。 (a)三次元造形装置による一層目の造形を示す図。(b)三次元造形装置による二層目の造形を示す図。(c)多数層が造形された状態を示す図。(d)造形が完了した状態を示す図。 実施例3の弾性体を造形した状態を示す図。 実施例3の弾性体を造形し、造形治具から取外した状態を示す図。 実施例4の関節装置の一部断面図。
[実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態である関節装置と、関節装置を備えた多関節ロボットについて説明する。尚、実施形態及び実施例の説明において参照する複数の図面においては、特に但し書きがない限り、同一の機能を有する部材については同一の参照番号を付して図示するものとする。
(関節装置の基本構成)
まず、図1に示す模式図を参照して、実施形態の関節装置の基本構成を説明する。同図は1台の関節装置の基本構成を示し、1は固定部材で、モータ13と、減速機2と、回転角測定用スケール6が、固定部材1に固定されている。減速機2の入力軸にはモータ13が結合されており、モータ13の回転軸を回転(R)させると、減速機2の出力軸が減速されて回転(R)する。減速機2の出力軸には、支持部材3が結合されており、支持部材3は出力軸とともに回転(R)する。
支持部材3の減速機2側には回転角測定用センサ7が固定され、支持部材3の出力部材5側にはトルク測定用センサ9と弾性体4が固定されている。すなわち、支持部材3は、回転角測定用センサ7、トルク測定用センサ9、および弾性体4の基台となっている。
弾性体4は出力部材5と接続され、出力部材5にはトルク測定用スケール8が固定されている。弾性体4は、支持部材3により伝達される減速機2の出力軸の回転を出力部材5に伝達するが、回転トルクの大きさに応じて回転軸回りにねじれ変形する。
出力部材5に固定されたトルク測定用スケール8を、支持部材3に固定されたトルク測定用センサ9で観測することにより、弾性体4がねじり変形した角度Eを測定する。弾性体のねじり剛性をKとすると、出力部材5に伝達されるトルクは、角度Eの計測値とねじり剛性の積であるK・Eを算出することにより検知することができる。
また、固定部材1に固定された回転角測定用スケール6を、支持部材3に固定された回転角測定用センサ7で観測することにより、支持部材3の回転した角度Eを測定する。そして、出力部材5の回転角は、支持部材3の回転した角度Eの計測値と弾性体4の角度Eの計測値の和から算出する。
本実施形態では、当該関節装置を経由して延伸する配線や配管の束線10は、固定部材1に設けられた留め具11aと、支持部材3に設けられた留め具11bにより、当該関節装置に固定されている。この2つの留め具(固定部)は、関節装置の回転部を挟んで配置されているので、2つの固定部は相対的に回転する。配線や配管が伸びきって回転部の回転動作を拘束したり、回転による引張りにより配線や配管が切断されたりしないようにするため、2つの留め具の間の束線10には、長さに余裕を持たせた変形部12が設けられている。
以上の構成により、本実施形態では、配線や配管の干渉に起因するトルクの検出誤差が小さい関節装置が実現されている。なぜなら、関節装置を経由して延伸する束線10は、固定部材1と支持部材3に固定されているので、回転に伴って発生する配線や配管の引きずりトルクは固定部材1と支持部材3の間にかかり、トルクを検出するための弾性体4には作用しない。また、回転に伴い弾性体4がねじり変形する量は、例えば50μm程度と微小なので、このねじり変形により弾性体4より先に延伸している束線10が発生させる引きずりトルクは極めて微小である。このように、本実施形態では、回転時に配線や配管の干渉により弾性体4の変形量に影響が生じるのが抑制されており、トルクの検出誤差を極めて小さくすることができる。
(多関節ロボット)
次に、実施形態の関節装置を備えた多関節ロボットについて説明する。図2に、実施形態の関節装置を備えたロボットの一例として、6軸多関節ロボット100(ロボットアーム)の外観図を示す。
リンク200~リンク206を直列に接続する6つの回転関節J1~J6には、実施形態の関節装置が用いられている。各関節装置のトルクセンサは、関節を介してリンクに伝達されるトルクを測定する。先端のリンクには、ロボットハンド210が取付け可能である。
ロボットハンド210に外力Fがかかると、各回転関節J1~J6にかかるトルクが変化するので、それをトルクセンサで読取って関節装置を経由する配線を介して制御装置101に伝達し、制御装置101により回転関節J1~J6を力制御する。例えば、センサで検出した方向に動くように制御すれば、動作の柔軟性を発揮する事ができる。これは手先にかかる力に応じて動作する組立ロボット等においては重要な機能である。制御装置101にはティーチングペンダント102が接続されており、操作者が動作を教示する。
制御装置101は、各回転関節J1~J6の減速機出力側に接続された各リンクの角度を、各関節装置から配線を通じて伝達される支持部材3の回転した角度Eの計測値と弾性体4のねじり変形の角度Eの計測値の和から算出できる。制御装置101は、各回転関節J1~J6のモータの回転角度、電流を測定することに加え、出力軸に伝わるトルクと回転角度を測定し、測定値に基づいてモータ駆動にフィードバックすることより、ロボットの位置決め制御と力制御の精度を向上できる。
実施形態の関節装置を備えた多関節ロボットでは、配線や配管の干渉によりトルクセンサの弾性体の変形量に影響が生じるのが抑制されているため、トルク検出の誤差を小さくでき、各関節の動作制御の精度を高めることが可能である。
[実施例1]
図面を参照して、実施形態の関節装置の具体例として実施例1を説明する。図3は、実施例1の関節装置の一部断面図で、図4は実施例1の関節装置を構成する部材を分解して示した一部断面図である。例えば、この関節装置を図2の6軸多関節ロボット100の回転関節J2に用いる場合には、固定部材1をリンク201に、出力部材5をリンク202に固定する。
以下、関節装置の各部の構成を順に説明する。
(配線・配管)
まず、配線や配管と、それをグリス等で囲んでシールするシール部について、図3を参照して説明する。当該回転関節J2を経由して回転関節J1側から回転関節J3側に延伸する配線や配管の束線10は、モータ制御やセンサ信号のための電気配線33と、多関節ロボットのエンドイフェクタに圧縮空気を送る配管34などを束ねたものである。
当該関節装置のモータ13のためのモータ制御用配線35は、束線10から分岐して当該関節装置のモータ13に接続している。また、当該関節装置のセンサのためのセンサ基板用の配線27は、束線10から分岐し、支持部材3の配線用穴部60bを経由して、支持部材3に固定されたセンサ基板21のコネクタ26に接続されている。
束線10は、回転関節の回転に従動できるように変形可能に保持する必要がある。実施例1では、回転に従動するのに十分な長さ分だけ束線10を固定部材1の周囲に巻きつけることによって、束線10を変形可能に保持している。すなわち、配線チューブ36の中に束線10を通し、固定部材1の配線用穴部59を通して、固定部材1のまわりに巻きつけている。この構造により、回転関節が回転する際に、配線や配管が伸びきって回転動作を拘束したり、緊張により配線や配管が切断されることが防止されている。
配線チューブ36は、Oリング37aにより固定部材1に固定されている。また、配線チューブ36は、支持部材3の配線用穴部60aを通して、Oリング37bにより支持部材3に固定されている。すなわち、図1の実施形態の留め具11aは実施例1ではOリング37aに相当し、留め具11bはOリング37bに相当する。配線チューブは動くので、接触による磨耗を防ぐため、潤滑のためのグリスを周囲の空間に充填するのが望ましい。Oリングは、このグリスが外に漏れ出すのをシールする。同様に、固定部材1と支持部材3の間にはオイルシール38aとオイルシール38bを設け、配線チューブが動く空間をシールする。このように、配線及び/または配管の一部は、固定部材と支持部材の間のグリスが充填された空間に収納される。
本実施例では、配線チューブ36に束線10を通し、配線チューブ36の周囲空間にグリスを充填して空間をシールする簡便な構造で、信頼性の高い回転関節装置を実現している。
(固定部材)
剛体である固定部材1には、モータ13がボルトで固定されている。また、固定部材1には、減速機固定軸18(サーキュラースプライン)が固定されている。また、固定部材1にはクロスローラベアリング20が固定され、クロスローラベアリング20を介して回転軸19(減速機の出力軸)が回転可能に保持されている。固定部材1には、回転角測定用スケール6が固定されている。
(減速機)
本実施例で用いる減速機は波動歯車減速機と呼ばれるもので、減速機入力軸16(ウェーブジェネレータ)、減速機出力軸17(フレクスプライン)、減速機固定軸18(サーキュラースプライン)の3つの主要部品から構成される。
減速機入力軸16は、転がり軸受けを有する楕円カムである。減速機出力軸17は、カップ形状をした楕円変形する外歯車である。減速機固定軸18は、減速機出力軸とは歯数の異なる内歯車である。減速機入力軸16は、減速機出力軸17(フレクスプライン)を楕円カムの長径両端の2箇所で押し広げて減速機固定軸18(サーキュラースプライン)と噛み合わせる。このとき、両者の歯数が異なるので、減速機入力軸が1回転したとき、減速機固定軸に対して減速機出力軸が歯数の差だけ回転する。この原理に基づく波動歯車減速機の典型的な減速比は50である。
モータの出力軸15を減速機入力軸16に接続し、減速機固定軸18を固定部材1に固定し、減速機出力軸17を回転軸19に固定する。この構成により、モータ13の出力軸15が回転すると、減速機入力軸16が回転し、固定部材1に対して減速機の出力軸である回転軸19が減速された回転速度で回転する。
減速機の磨耗を防ぐため、歯が接触する部分には潤滑のためのグリスを充填しておくことが必要である。そこで、固定部材1と回転軸19の間にオイルシール38cを設け、グリスが漏れ出すのをシールしている。
(支持部材)
図1で説明した支持部材3について、実施例1における具体的な構成を説明する。実施例1では、図3、図4に示すセンサベース73とセンサ基板21により図1の支持部材3が構成されている。
図4に示すように、センサベース73には配線用穴部60aと配線用穴部60bが形成されており、センサベース73は回転軸19に固定されている。センサベース73には、トルクセンサの弾性体4が固定されている。
センサベース73には、センサ基板21が固定されている。センサベース73には、センサ基板21を概略位置決めするためのくぼみ部53が形成されているが、この構造によりセンサ基板21をネジ止めするときの作業が容易になる。
また、センサベース73の少なくとも2箇所には窓穴54が設けられているが、これは回転角測定用スケール6を回転角測定用センサ7が読み取ることができるようにするための窓である。
図5を参照して、センサ基板21、回転角測定用センサ、回転角測定用スケール、トルク測定用センサ、トルク測定用スケールの実装について説明する。センサ基板21には、複数の取付け部22が設けられているが、これらはセンサ基板21をセンサベース73にねじ止めする際に用いられるネジ穴、もしくはピン穴である。ピン穴は、センサベース73に設けられた位置決めピンと勘合し、センサベース73に対してセンサ基板21を正確に位置決めする。
センサ基板21の裏面には、回転角測定用スケール6の位置を計測するために、回転角測定用センサ7aと回転角測定用センサ7bが装着されている。関節装置の回転角度を広い範囲で測定できるようにするため、回転角測定用スケール6は、図示のように円の全周に沿って設けるのが望ましい。
また、図5には示してないが、図3、図4を参照して説明したように、回転角測定用センサ7aおよび回転角測定用センサ7bと、回転角測定用スケール6とは、センサベースの窓穴54を挟んで対向する。
センサ基板21の表面には、トルク測定用スケール8aとトルク測定用スケール8bの位置を計測するために、トルク測定用センサ9aとトルク測定用センサ9bが装着されている。これらのセンサが測定するのは、弾性体の微小なねじれ変形による微小な変移だけなので、図のようにトルク測定用スケール8aとトルク測定用スケール8bは、円周の一部領域のみに配置すれば足りる。
回転角測定用センサおよびトルク測定用センサは、光学式エンコーダを用いた変移測定を応用したものである。各センサは、発光部と受光部のペアを備えている。例えば、トルク測定用センサ9a、トルク測定用センサ9bは、発光部23a、発光部23bと受光部24a、受光部24bを備えている。各発光部からの光は、トルク測定用スケール8a、トルク測定用スケール8bで反射され、位置情報を含んだ反射光を各受光部で受光してスケールの位置を読み取る。
このとき、同一円周上の180度異なる2箇所にセンサを配置して測定することにより、偏心誤差の影響を除去することができる。偏心誤差とは、回転軸中心と、角度測定の中心のずれである。偏心誤差があると、関節の回転に伴いセンサ位置が変動するので、測定誤差を生じる原因になる。
この偏心誤差の方向をφ、大きさをδとし、センサの取付け半径をR、関節の回転角をθとすると、2つのセンサの検出値であるSとS180は、以下のように表現できる。
Figure 0007289628000001
上記各式の第2項が偏心誤差である。この2つの式を用いれば、次式のようにθの計測結果から偏心誤差の影響を除去することができる。
Figure 0007289628000002
つまり、センサを円周上の180度対向する位置に配置することにより、偏心誤差の影響を受けない角度測定が可能である。これは、回転角度測定用センサでもトルク測定用センサでも同様である。
次に、センサ基板21における電気的な実装について説明する。センサ基板21には、回転角測定用センサ7およびトルク測定用センサ9の電気信号を処理するセンサ信号処理回路25が実装されている。また、電源線や外部信号線を含む配線27とセンサ基板21上の配線を接続するためのコネクタ26が実装され、コネクタ26には配線27が接続されている。
本実施例では、センサからの信号を処理する回路やデータ送受信回路をLSI化して、センサ信号処理回路25としてセンサ基板21上に実装している。また、各センサや信号処理等の周辺回路およびコネクタ26の間を接続する電気回路配線が、例えばメッキや印刷によりセンサ基板21に形成されている。このように角度測定用センサ、トルク測定用センサ、及びそれらの周辺回路をセンサ基板21上に集約して実装することにより、関節装置の小型化とコストダウンが図られている。
(トルク測定用の弾性体)
図6は、支持部材3と出力部材5を接続する弾性体4の具体的形状を示すための外観斜視図である。トルクセンサ用の弾性体4は、弾性体の外側リング28、弾性体の内側リング29、および、両リングを接続する複数の板状弾性体30で構成されている。板状弾性体30は、主面を曲げる方向に変形する場合の剛性が、他の方向に曲がる場合の剛性よりも低いという特徴を有している。そこで、図6のように複数の板状弾性体を、回転軸を中心に放射状に配置し、各板状弾性体の主面が回転方向θと直交するようにリングに固定することにより、Z軸まわりの回転方向θだけが柔らかく、他のX軸、Y軸まわりには硬い弾性体を実現できる。トルクを検出する回転方向とは異なる方向の剛性を高くすることにより、非測定方向の変形が小さくなり、測定誤差を小さくすることができる。
弾性体の内側リング29と外側リング28には、ねじ止めまたは、ピン止め用の取付け部31が設けられている。また、内側リング29の裏面にはトルク測定用スケール8aとトルク測定用スケール8bが固定されている。これらのスケールは、偏心誤差をキャンセルするために、角度測定の場合と同様に円周上の180度異なる2箇所に配置されている。このスケールは、弾性体の微小な変形の測定に使用するので、測定範囲は狭くても差し支えない。弾性体の最大変形量は、例えば50μm程度のわずかな量なので、図のように円周の一部のみにスケールを配置すれば足りる。
(回転角度θとトルクTの検出)
センサ基板21に設けた回転角測定用センサ7で測定した回転した角度Eと、トルク測定用センサ9で測定した角度Eを用い、次式から出力部材の回転角度θとトルクTを検出する。ここで、Kは弾性体のねじり剛性である。
Figure 0007289628000003
本実施例によれば、配線・配管はすべて、固定部材1とセンサベース73に固定されるため、関節の回転に伴い配線・配管で発生する力は、この2つの部材の間に作用する。したがって、配線・配管で発生する力が弾性体に作用してその変形に影響を与えることはない。すなわち、配線・配管やシール部で発生する引張り力や摩擦力は、トルク測定用センサ9で測定する角度Eの測定誤差の要因にはならず、出力部材にかかるトルクを高精度に測定できる。
また、本実施形態の関節装置では、減速機の回転角測定用のセンサと、出力部材にかかるトルク測定用のセンサの出力信号を用い、これらを加算して出力軸の回転角度θを算出してモータを制御するため、回転角度の制御精度が高い。
本実施例によれば、弾性体の変形を光学式エンコーダの出力信号をベースにした角度測定で検出しているので、磁歪型等のアナログセンサよりも格段に高いダイナミックレンジで高精度にトルク測定が可能である。例えば50μmの弾性体変形を1ナノメートルの分解能を持つエンコーダを用いて測定すれば、容易に50000レベルのダイナミックレンジが得られる。前述したアナログセンサと比べれば、例えば精度を50倍高くすることができる。また、配線・配管やシール部で生じる力の影響を低減できるので、トルクの検出精度が高い。
さらに、本実施形態における関節装置は、測定対象となる回転角度θと、トルクTを、ある2つの物体の相対変位(角度)を基に検出している(回転角度θは角度Eと角度E、トルクTは角度E)。よって、どちらも同じ物理量に基づくため、回転角測定用のセンサの一部と、トルク測定用のセンサの一部とを、同一の部材(本実施形態ではセンサ基板21を含むセンサベース73)に設けることができ、関節装置の小型化を図ることができる。
[実施例2]
図面を参照して、実施形態の関節装置の別の具体例として、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1に対して弾性体の構成と固定方法が異なる。
図7は実施例2の関節装置の一部断面図で、図8は弾性体4の具体的形状を示すための外観斜視図である。実施例1では弾性体の外側リングをセンサベースに固定したが、本実施例では出力部材に固定する。ここでは、実施例1と共通する部分の説明はできるだけ省略し、異なる部分について説明する。
図7、図8に示すように、本実施例の弾性体4は、取付け用のボルト穴すなわち取付け部31を設けた外側リング28と内側リング29の間を、主面が回転方向θと直交するように放射状に配置された複数の板状弾性体30で接続した構造としている。内側リング29は支持部材3に固定され、外側リング28は出力部材5に固定されている。外側リング28の裏面には、トルク測定用スケール8aおよびトルク測定用スケール8bが装着されている。その他の構成については、実施例1と同様なので説明を省略する。
本実施例の構成を採用すれば、弾性体の設計が容易かつ簡便である。図6に示した実施例1の弾性体では、曲げ変形とねじり変形の組合せによる複雑な変形になるので、有限要素法などを用い、試行錯誤的に寸法と形状を設計する必要があった。本実施例の構成では、単純な矩形平板の曲げ変形を考慮すればよいので、容易に解を導くことができる。ただし、設計で変更可能なパラメータの数は少ないので、形状の最適化範囲は限定される。
また、本実施例はトルクセンサ用のスケールを外側リングに取付けるので、実施例1に対して出力軸の直径を小さくできる利点がある。径の異なる2つの円環部品を間隔をあけて同心に配置し、その間を放射状に配置された複数の垂直な板状弾性体で接続するので、トルクセンサを薄型化でき、関節装置の厚みを低減することができる。
[実施例3]
図9乃至図13を参照して、実施例3を説明する。
すでに説明した実施例と異なる主な点は、弾性体の作成を、三次元造形装置を用いて粉末積層造形法により行う点である。かかる造形方法は、例えば特開2018-100445号公報に開示されている。ここでは、他の実施例と共通する部分についてはできるだけ省略し、異なる部分について説明する。
まず、図9に示すように、造形治具50、センサベース73、内側リング29を準備する。
造形治具50は、不図示の三次元造形装置にセンサベース73と内側リング29を取付けるための治具である。造形治具50には、センサベース73と嵌合する嵌合部51と、弾性体の内側リング29を固定する支柱52が設けられている。
センサベース73の上面には、平坦な造形開始面55が予め設けられている。センサベース73には、センサベースの基板保持用のくぼみ部53が設けられているが、センサを固定した基板を下側から組立て可能にするため、すでに説明した実施例の断面図に対して上下逆さまになる向きにくぼみ部53を配置する。
内側リング29の上面には平坦な造形開始面56が、下面には位置決め用のピン穴57が予め設けられている。
そして、図10に示すように、センサベース73と弾性体の内側リング29を造形治具50に装着する。造形治具50の嵌合部51を使ってセンサベース73を嵌合固定し、内側リング29を造形治具50の支柱52に、ピン58と不図示のねじを用いて固定する。このようにして、センサベース73に設けた造形開始面55と内側リング29に設けた造形開始面56が、同一平面上に配置されるように、センサベース73と内側リング29が造形治具50に装着される。
次に、造形装置を用いた造形プロセスの原理を、図11(a)~図11(d)を参照して説明する。
造形材粉末層形成装置は、電磁弁335を制御してホッパー334に充填された造形材の粉末301を粉末層として容器330上に敷き詰め、ならし板336(スキージとも呼ぶ)を走査して粉末層の表面を平坦にする。容器330の上に造形材の第一層目の粉末層301aを敷き詰めると、レーザー304を部分的に照射し、301bの部分を焼結させて固化する。
次に、第二層目も同様に、粉末層301aを敷き詰め、図11(a)のように再びレーザー304を部分的に照射し、図11(b)のように301bの部分を焼結する。
このように、粉末層を敷き詰める工程と、レーザーを照射して部分的に焼結させる工程を繰返し、図11(c)のように焼結部301bの積層体を形成する。
最後に、造形物349を容器330から取り出せば、造形物を得ることができる。
図11(a)~図11(d)では、造形プロセスを簡単に説明するため模式的に図示したが、実際には特開2018-100445号公報に開示された製造方法により弾性体を形成した。すなわち、センサベース73と内側リング29が装着された図10の造形治具50を造形装置にセットし、センサベース73と内側リング29を接続するように造形開始面上に弾性体の板状弾性体30を三次元造形した。図12に、板状弾性体30が造形された状態を示す。粉末層をレーザーで焼結する時、センサベース73や内側リング29の造形開始面の材料も一部溶融するので、形成された板状弾性体30とこれらの下地部材とは堅固に接合されて一体化している。すなわち、複数の板状弾性体と支持部材との結合部、および複数の板状弾性体と出力部材との結合部には、結合する互いの材料が溶融しあった領域を有し、堅固に接合している。
図12に示したような形状・構造を有する板状弾性体30は、例えば機械加工等の加工方法で製造することは容易ではない。板状弾性体中央部の溝形状を加工するとき、刃物がセンサベースや内側リングと干渉するためである。一方、本実施例のように粉末積層造形法によれば、このような形状でも容易に形成することができる。粉末材料の消費は板状弾性体30を形成する量だけに留まるため、切削加工のように廃棄材料が生じないので、経済性に優れる。
造形治具50をはずすと、図13に示すように、センサベース73と内側リング29と板状弾性体30が一体化した弾性体4が得られる。尚、造形治具50は再利用できるので、経済性に優れる。
本実施例によれば、弾性体の板状弾性体を三次元造形装置で造形するので、機械加工では製作困難な形状であっても容易に製作することができる。弾性体の設計自由度を拡張できるため、より高性能な弾性体を実現できる。例えば、剛性比の高い弾性体を実現できるので、トルク検出誤差を低減することができる。
本実施例では、弾性体4の板状弾性体30をセンサベース73に直接造形することができるので、厚さの薄い回転関節を実現できる。また、弾性体を積層造形法で製作するので、形状設計の自由度が高く、最適設計に使うパラメータ数を機械加工に比べて格段に増やすことができ、より性能の高い弾性体の製造が可能になる。その結果、剛性比の高い弾性体を備えた高精度なトルクセンサを低コストで実現でき、関節装置の制御精度を向上することができる。
[実施例4]
図14に、実施例4の一部断面を示す。他の実施例に対し、清掃用の給気孔を設けた点が異なる。すなわち、減速機の回転角測定用のスケールとセンサが対向する空間に、クリーニング用の流体を流すための流路を備えている。ここでは、他の実施例と共通する部分の説明はできるだけ省略し、異なる部分について説明する。
すでに他の実施例で説明したように、角度測定用センサおよびトルク測定用センサでは、光学式のエンコーダを用いて測定を行う。光学式エンコーダは、スケールの上にゴミが付着したりよごれが生じたりすると、正常に動作しなくなる場合がある。このため、適宜にスケールを清掃することが必要だが、その度に関節装置を分解、清掃、そして再組立しなければならず、保守に手間がかかる。
そこで、本実施例では、角度測定のエンコーダ近傍にクリーンエアーを吹き付ける機構を設け、ごみやよごれを吹き飛ばすことによって、関節を分解しなくてもスケールの清掃が可能になるようにする。
図14に示すように、回転角測定用スケール6と回転角測定用センサ7とが対向する空間は、固定部材1、回転軸19、センサベース73、センサ基板21、オイルシール38b、オイルシール38cで囲まれた閉鎖空間になっている。本実施例では、センサベース73に、給気孔61と排気孔63を設け、通常時は封止ねじ62及び封止ねじ64で封止しておく。
この空間を清掃する場合には、封止ねじ62と封止ねじ64を取りはずし、不図示の圧縮空気源と給気孔61を接続してクリーンエアーを給気し、排気孔63から排気する。このように、エアーを吹き付けることにより、エンコーダのスケールやセンサに付着した汚れを吹き飛ばして清浄化する。
本実施例によれば、清浄化時に、装置の分解や再組立てが不要なので、メンテナンスに必要な時間と手間を大幅に低減することができ、関節装置の信頼性を向上し、稼働率を上げて使用時のランニングコストを下げることができる。尚、本実施例では排気孔をセンサベースに設けたが、センサ基板に設けてもよい。また、本実施例ではクリーンエアーを供給したが、フッ素系などの不活性液体を供給してもよい。また、トルクセンサ用のスケールとセンサが配置された空間に、クリーニング用の流体を流すための流路を設けても良い。
[他の実施形態]
本発明の実施は、以上説明した実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの組合せや変形が可能である。
例えば、角度測定用センサとトルク測定用センサについては、スケールとセンサのうちセンサを支持部材に集約して配置し、センサ関係の電気回路を支持部材に集約したが、スケールを支持部材に配置することも可能である。言い換えれば、固定部材には、減速機の回転角測定用のスケールかまたはセンサのいずれか一方が固定され、支持部材には他方が固定されればよい。また、支持部材には、出力部材にかかるトルク測定用のスケールかまたはセンサのいずれか一方が固定され、出力部材には他方が固定されればよい。
また、実施形態および実施例では光学式のエンコーダをベースとしたセンサを用いたが、磁気読取式のエンコーダを用いてもよい。
これらの場合にも、配線や配管の引きずりによる弾性体への影響を抑制することが可能である。
本発明を実施した関節装置は、高精度にトルクを検出することが可能なため、回転角度の制御精度に優れる。本実施形態の関節装置を検出装置としてロボット装置に装着すればロボット装置の作業精度を高めることができる。すなわち、例えば図2に示した多関節ロボットの各関節に本発明を実施した関節装置を装着し、物品の組立や加工を行う製造ラインに配置し、物品の製造工程を行えば、高精度な物品の製造方法を実現することができる。もちろん、物品の製造に限らずとも、種々の作業を高精度に行う多関節ロボットにおいて実施することができる。
1・・・固定部材/2・・・減速機/3・・・支持部材/4・・・弾性体/5・・・出力部材/6・・・回転角測定用スケール/7、7a、7b・・・回転角測定用センサ/8、8a、8b・・・トルク測定用スケール/9、9a、9b・・・トルク測定用センサ/10・・・束線/11a、11b・・・留め具/12・・・変形部/13・・・モータ/15・・・モータの出力軸/16・・・減速機入力軸/17・・・減速機出力軸/18・・・減速機固定軸/19・・・回転軸/20・・・クロスローラベアリング/21・・・センサ基板/25・・・センサ信号処理回路/26・・・コネクタ/27・・・センサ基板用の配線/28・・・外側リング/29・・・内側リング/30・・・板状弾性体/33・・・電気配線/34・・・圧縮空気の配管/35・・・モータ制御用配線/36・・・配線チューブ/37a、37b・・・Oリング/38a、38b、38c・・・オイルシール/50・・・造形治具/51・・・嵌合部/52・・・支柱/53・・・くぼみ部/54・・・窓穴/55、56・・・造形開始面/57・・・ピン穴/58・・・ピン/59、60a、60b・・・配線用穴部/61・・・給気孔/62・・・封止ねじ/63・・・排気孔/64・・・封止ねじ/73・・・センサベース/100・・・6軸多関節ロボット/101・・・制御装置/102・・・ティーチングペンダント/200~206・・・リンク/301・・・粉末/301a・・・粉末層/304・・・レーザー/330・・・容器/334・・・ホッパー/335・・・電磁弁/336・・・ならし板/349・・・造形物/J1~J6・・・回転関節

Claims (29)

  1. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と
    記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサ
    記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、を備える駆動装置であって、
    前記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサとが設けられている、
    ことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記支持部材と前記出力部材と連結する弾性体、をさらに備え、
    前記駆動部の出力軸と前記支持部材とが連結されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記弾性体は、前記出力部材の回転軸を中心に放射状に配置された板状弾性体であり、
    各板状弾性体の主面が前記出力部材の回転軸を中心とする円周と直交する向きになるように前記支持部材と前記出力部材に連結されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記弾性体と前記支持部材との連結部、および前記弾性体と前記出力部材との連結部は
    、結合する互いの材料が溶融しあった領域を有する、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の駆動装置。
  5. 前記支持部材は、基板を備えており、
    前記基板に、前記第1センサと前記第2センサとが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の駆動装置。
  6. 前記第1センサは、前記基板の第1面に設けられており、
    前記第2センサは、前記基板の前記第1面とは異なる第2面に設けられている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
  7. 前記第1面は前記基板における表面または裏面のいずれか一方であり、前記第2面は前記基板における前記表面または前記裏面の他方である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。
  8. 前記基板は、ピンにより位置決めされて前記支持部材に設けられている、
    ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の駆動装置。
  9. 前記基板には、前記第1センサと前記第2センサの信号を処理する、信号処理回路が設けられている、
    ことを特徴とする請求項5から8のいずれか1項に記載の駆動装置。
  10. 前記第1センサと前記第2センサは、それぞれ2つずつ設けられており、
    2つの前記第1センサは略180°対向して配置されており、2つの前記第2センサは略180°対向して配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の駆動装置。
  11. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、を備える駆動装置であって、
    前記固定部材には、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する、第1スケールまたは第1センサのいずれか一方が設けられ、
    前記支持部材には、前記第1スケールまたは第1センサの他方と、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する、第2スケールまたは第2センサのいずれか一方が設けられ、
    前記出力部材には、前記第2スケールまたは第2センサの他方が設けられており、
    前記駆動装置を経由して延伸する配線及び/または配管が、前記固定部材と前記支持部材に支持されている、
    ことを特徴とする駆動装置。
  12. 前記固定部材と前記支持部材に支持された前記配線及び/または配管は、前記駆動装置が回転した場合、前記固定部材と前記支持部材の間で緊張しないように支持されている、
    ことを特徴とする請求項11に記載の駆動装置。
  13. 前記配線及び/または配管の一部は、前記固定部材と前記支持部材の間のグリスが充填された空間に配置されている、
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の駆動装置。
  14. 制御部をさらに備えており、
    前記制御部は、前記第1センサの検出結果と前記第2センサの検出結果とに基づき、前記固定部材と前記出力部材との相対的な変位を取得し、当該変位に基づき前記駆動部を制御する、
    ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の駆動装置。
  15. 前記制御部は、前記第2センサの検出結果に基づき、トルクを取得する、
    ことを特徴とする請求項14に記載の駆動装置。
  16. 前記弾性体は、三次元造形装置を用いて粉末積層造形法により造形されている、
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の駆動装置。
  17. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、を備える駆動装置であって、
    前記固定部材には、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する、第1スケールまたは第1センサのいずれか一方が設けられ、
    前記支持部材には、前記第1スケールまたは第1センサの他方と、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する、第2スケールまたは第2センサのいずれか一方が設けられ、
    前記出力部材には、前記第2スケールまたは第2センサの他方が設けられており、
    前記第1センサと前記第1スケールとが対向する第1空間、または前記第2センサと前記第2スケールとが対向する第2空間に空気を流入する流路を備えており
    前記流路は、前記支持部材に設けられている、
    ことを特徴とする駆動装置。
  18. 前記駆動部は、モータと減速機とを備える、
    ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の駆動装置。
  19. 前記モータの回転軸が前記減速機の入力軸に接続されており、
    前記モータの駆動を前記減速機により減速することで、前記支持部材と前記出力部材とを前記固定部材に対して移動させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  20. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、
    前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、
    前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、
    制御部と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    前記支持部材には前記第1センサと前記第2センサとが設けられており、
    前記制御部が、前記第1センサと前記第2センサとの検出結果に基づき、前記駆動部を制御する、
    ことを特徴とする制御方法。
  21. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、
    前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、
    前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、
    を備えるロボット装置であって、
    前記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサが設けられている、
    ことを特徴とするロボット装置。
  22. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、
    前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、
    前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、
    制御部と、を備えるロボット装置の制御方法であって、
    前記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサとが設けられており、
    前記制御部が、前記第1センサと前記第2センサとの検出結果に基づき、前記駆動部を制御する、
    ことを特徴とする制御方法。
  23. 請求項2に記載のロボット装置を用いて物品の製造を行うことを特徴とする物品の製造方法。
  24. 固定部材に設けられた駆動部を有する装置に設けられる検出装置であって、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、
    前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、
    前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、を備え、
    記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサとが設けられている、
    ことを特徴とする検出装置。
  25. 固定部材に設けられた駆動部を有する装置に設けられる検出装置の制御方法であって、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、
    前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する第1センサと、
    前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する第2センサと、
    制御部と、を備え、
    前記支持部材には、前記第1センサと前記第2センサとが設けられており、
    前記制御部が、前記第1センサと前記第2センサとの検出結果に基づき、前記出力部材の位置を検出する、
    ことを特徴とする制御方法。
  26. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、
    制御部と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    前記固定部材には、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する、第1スケールまたは第1センサのいずれか一方が設けられ、
    前記支持部材には、前記第1スケールまたは第1センサの他方と、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する、第2スケールまたは第2センサのいずれか一方が設けられ、
    前記出力部材には、前記第2スケールまたは第2センサの他方が設けられており、
    前記駆動装置を経由して延伸する配線及び/または配管が、前記固定部材と前記支持部材に支持されており、
    前記制御部が、前記第1センサと前記第2センサとの検出結果に基づき、前記駆動部を制御する、
    ことを特徴とする制御方法。
  27. 固定部材に設けられた駆動部と、
    前記駆動部によって前記固定部材に対して移動する支持部材と、
    前記支持部材と共に移動する出力部材と、
    制御部と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    前記固定部材には、前記固定部材と前記支持部材との相対的な変位を検出する、第1スケールまたは第1センサのいずれか一方が設けられ、
    前記支持部材には、前記第1スケールまたは第1センサの他方と、前記支持部材と前記出力部材との相対的な変位を検出する、第2スケールまたは第2センサのいずれか一方が設けられ、
    前記出力部材には、前記第2スケールまたは第2センサの他方が設けられており、
    前記第1センサと前記第1スケールとが対向する第1空間、または前記第2センサと前記第2スケールとが対向する第2空間に空気を流入する流路を備えており、
    前記流路は、前記支持部材に設けられており、
    前記制御部が、前記第1センサと前記第2センサとの検出結果に基づき、前記駆動部を制御する
    ことを特徴とする制御方法
  28. 請求項20またはまたは2または26または27のいずれか1項に記載の制御方法を実行可能な制御プログラム。
  29. 請求項28に記載の制御プログラムを格納した、コンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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