JP7288600B2 - ベルト装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、所定方向に走行するベルト部材が設置されたベルト装置と、それを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、中間転写ベルトなどのベルト部材のベルト寄りを補正する補正機構(ベルト寄り補正装置)が設置されたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
詳しくは、特許文献1における画像形成装置は、複数の感光体ドラム(感光体)にそれぞれ形成されたトナー像が、中間転写ベルトの表面に重ねて1次転写される。そして、中間転写ベルトに担持されたトナー像は、2次転写ニップの位置に搬送されるシートに2次転写される。そして、トナー像が2次転写されたシートは、定着装置に向けて搬送されることになる。
そして、補正機構は、中間転写ベルトを張架・支持する複数のローラ部材のうち1つのローラ部材(ステアリングローラ)を、回転軸方向に対して傾斜させて、中間転写ベルトのベルト寄りを補正する。
一方、特許文献1には、中間転写ベルトの表面を清掃することを目的として、中間転写ベルトを介してステアリングローラに当接する清掃部材を、ステアリングローラの傾きに応じてステアリングローラと一体的に傾くように構成する技術が開示されている。詳しくは、ステアリングローラのローラ軸は、中間転写ベルトやステアリングローラの回転にともない従動回転しないように構成されている。清掃部材を支持する支持部材は、清掃装置のケーシングに固定されている。そして、清掃部材は、ステアリングローラのローラ軸に直接的に固定されている。
上述した従来の画像形成装置は、ベルト部材(中間転写ベルト)のベルト寄りを補正するため、ローラ部材(ステアリングローラ)を傾斜させたときに、清掃部材にネジレなどの変形が生じてしまうことがあった。そして、そのように清掃部材に変形が生じてしまうことにより、ベルト部材に対する清掃部材の清掃能力が低下してしまい、クリーニング不良が発生してしまう可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ローラ部材を傾斜させたときに、清掃部材に変形が生じにくい、ベルト装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明におけるベルト装置は、複数のローラ部材に張架・支持されたベルト部材と、前記複数のローラ部材のうち1つのローラ部材のローラ軸に対して摺動可能に支持されて、前記ベルト部材が幅方向に移動する動作に連動して前記1つのローラ部材を傾斜させる軸傾斜部材と、前記ベルト部材を介して前記1つのローラ部材に対向して、前記ベルト部材を清掃する清掃部材と、前記ローラ軸を支持するとともに、支軸を中心に回転可能な支持部材と、を備え、前記清掃部材は、幅方向一端側が前記ローラ軸に対して相対的に回転可能に支持されて、幅方向他端側が非回転で前記ローラ軸に支持されたものである。
本発明によれば、ローラ部材を傾斜させたときに、清掃部材に変形が生じにくい、ベルト装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部の一部を拡大して示す構成図である。 中間転写ベルト装置とその近傍とを示す概略図である。 中間転写ベルトと補正ローラとの幅方向端部を示す断面図である。 中間転写ベルトのベルト寄りが補正される動作を示す断面図である。 中間転写ベルトのベルト寄りが補正される動作を示す概略上面図である。 補正ローラの、(A)初期の姿勢を示す図と、(B)安定時の姿勢を示す図と、である。 補正ローラと清掃部材との動作を示す概略斜視図である。 (A)幅方向一端側の支持部材を示す側面図と、(B)幅方向他端側の支持部材を示す側面図と、である。 変形例としての、中間転写ベルト装置の要部を示す図であって、中間転写ベルトのベルト寄りが補正される動作を示す断面図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置100における全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部の一部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15が設置されている。また、中間転写ベルト装置15の中間転写ベルト8(ベルト部材)に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
図2を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Y(感光体)の周囲に配設された帯電部4Y、現像部5Y、クリーニング部2Y、潤滑剤供給装置3、除電部と、で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、感光体ドラム1Yは、メインモータによって反時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での幅方向(図1、図2の紙面垂直方向であって、主走査方向である。)の露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像部5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト8の表面に1次転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによってクリーニング部2Y内に回収される(クリーニング工程である。)。
ここで、クリーニング部2Yの内部には、潤滑剤供給ローラ3a、固形潤滑剤3b、圧縮スプリング3cなどからなる潤滑剤供給装置3(感光体用潤滑剤供給装置)が内設されている。そして、図2の時計方向に回転する潤滑剤供給ローラ3aによって、固形潤滑剤3bから潤滑剤が少量ずつ削られて、潤滑剤供給ローラ3aによって感光体ドラム1Yの表面に潤滑剤が供給されることになる。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の上方に配設された露光部7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。なお、露光部7として複数のLEDを幅方向に並べて配置したものを用いてもよい。
その後、各現像部5M、5C、5Kによる現像工程を経て各感光体ドラム1M、1C、1K上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、ベルト部材としての中間転写ベルト8は、複数のローラ部材16~19、40によって張架・支持されるとともに、駆動モータMt1による駆動ローラ16の回転駆動によって図3中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の極性の転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8の表面に重ねて1次転写される(1次転写工程である。)。
その後、各色のトナー像が重ねて1次転写された中間転写ベルト8(ベルト部材)は、2次転写ベルト72との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラ40が、2次転写ローラ70との間に中間転写ベルト8と2次転写ベルト72とを挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等のシートP上に2次転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト8には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8の表面に付着した未転写トナーなどの付着物が除去される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1を参照して、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPが第1搬送経路K1を経由してレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28(タイミングローラ対)に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、2次転写ベルト72によって搬送されて、2次転写ベルト72から分離された後に、搬送ベルト60によって定着部50の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である。)。
その後、シートPは、第2搬送経路K2を経由して、排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成動作(プリント動作)が完了する。
なお、シートPの両面(オモテ面とウラ面とである。)へのプリントをおこなう「両面プリントモード」が選択されている場合には、オモテ面への定着工程が終了したシートPは、上述した「片面プリントモード」が選択されているときのようにそのまま排紙されることなく、第3搬送経路K3に導かれて、その搬送方向が反転された後に、第4搬送経路K4を経由して再び2次転写ニップ(2次転写装置69)の位置に向けて搬送される。そして、2次転写ニップの位置で先に説明したものと同様の画像形成プロセス(画像形成動作)によってシートPのウラ面への画像形成がおこなわれ、その後に定着部50での定着工程を経て、第2搬送経路K2を経由して、画像形成装置本体100から排出される。
次に、図2にて、作像部における現像部5Y(現像装置)の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像部5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Yと、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Yと、現像剤収容部内に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Yと、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
このように構成された現像部5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。ここで、現像部5Y内の現像剤Gは、現像剤G中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。具体的に、現像部5Yに設置されたトナー濃度センサによってトナー濃度が低い状態が検知されたときには、トナー濃度が所定の範囲内になるように、トナー容器58から現像部5Y内に新品トナーが補給される。
その後、トナー容器58から現像剤収容部内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、隔絶された2つの現像剤収容部を循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部の上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
なお、トナー容器58は、現像部5Y(画像形成装置100)に対して着脱可能(交換可能)に設置されている。そして、トナー容器58は、その内部に収容された新品のトナーが空になると、現像部5Y(画像形成装置100)から取り外されて新品のものに交換されることになる。
次に、図3等を用いて、本実施の形態における中間転写ベルト装置15について詳述する。
図3を参照して、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15は、ベルト部材としての中間転写ベルト8、4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9K 、駆動ローラ16、補正ローラ17、転写前ローラ18、テンションローラ19、中間転写クリーニング部10、2次転写対向ローラ40、等で構成される。
中間転写ベルト8(ベルト部材)は、各色のトナー像をそれぞれ担持する4つの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接して1次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8は、主として5つのローラ部材(駆動ローラ16、補正ローラ17、転写前ローラ18、テンションローラ19、2次転写対向ローラ40、である。)によって張架され支持されている。
本実施の形態において、ベルト部材としての中間転写ベルト8は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、PAI(ポリアミドイミド)、TPE(熱可塑性エラストマー)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、等を単層又は複数層に構成して、カーボンブラック等の導電性材料を分散させたものである。中間転写ベルト8は、体積抵抗率が106~1013Ωcm、ベルト裏面側の表面抵抗率が107~1013Ωcmの範囲となるように調整されている。また、中間転写ベルト8は、厚さが20~200μmの範囲となるように設定されている。本実施の形態では、中間転写ベルト8の厚さが60μm程度に、体積抵抗率が109Ωcm程度に、設定されている。
なお、必要に応じて中間転写ベルト8の表面に離型層をコートすることもできる。その際、コートに用いる材料として、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)、等のフッ素樹脂を使用できるが、これに限定されるものではない。
1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を介して対応する感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接している。詳しくは、イエロー用の転写ローラ9Yは中間転写ベルト8を介してイエロー用の感光体ドラム1Yに当接して、マゼンタ用の転写ローラ9Mは中間転写ベルト8を介してマゼンタ用の感光体ドラム1Mに当接して、シアン用の転写ローラ9Cは中間転写ベルト8を介してシアン用の感光体ドラム1Cに当接して、ブラック用(黒色用)の転写ローラ9Kは中間転写ベルト8を介してブラック用(黒色用)の感光体ドラム1Kに当接している。1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、芯金上に導電性スポンジ層が形成された弾性ローラであって、体積抵抗が106~1012Ω(好ましくは、107~109Ω)の範囲となるように調整されている。
駆動ローラ16は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルトの走行方向下流側の位置で、中間転写ベルト8が120度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。駆動ローラ16は、制御部90によって制御される駆動モータMt1によって図3の時計方向に回転駆動される。これにより、中間転写ベルト8は所定の走行方向(図3の時計方向である。)に走行することになる。
補正ローラ17は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルト8の走行方向上流側の位置で、中間転写ベルト8が180度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。中間転写ベルト8において、補正ローラ17から駆動ローラ16に至る部分は、ほぼ水平面になるように設定されている。補正ローラ17は、中間転写ベルト8の走行にともない図3の時計方向に従動回転する。
なお、本実施の形態において、補正ローラ17は、中間転写ベルト8にベルト寄りが生じたときに、回転軸方向に対して傾斜して中間転写ベルト8のベルト寄りを補正するように構成されているが、これについては後で図4、図5等を用いて詳しく説明する。
補正ローラ17の位置には、中間転写クリーニング部10が設置されている。中間転写クリーニング部10には、中間転写ベルト8を介して補正ローラ17に当接するように、清掃部材85が設置されている。図4をも参照して、清掃部材85には、中間転写ベルト8に対して所定の当接角度及び当接圧で当接する清掃部85a(クリーニングブレード)が設置されている。
テンションローラ19は、中間転写ベルト8の外周面に当接している。転写前ローラ18、2次転写対向ローラ40は、中間転写ベルト8の内周面に当接している。
駆動ローラ16を除くローラ部材17~19、40は、いずれも、中間転写ベルト8の走行にともない、その走行方向に沿う方向に従動回転する。
図3を参照して、2次転写対向ローラ40は、中間転写ベルト8と2次転写ベルト72とを介して2次転写ローラ70に当接している。2次転写対向ローラ40は、ステンレス鋼等からなる円筒状の芯金の外周面に、体積抵抗が107~108Ω程度で、硬度(JIS-A硬度)が48~58度程度のNBRゴムからなる弾性層(層厚は5mm程度である。)が形成されたものである。
また、本実施の形態において、2次転写対向ローラ40は、電源部91に電気的に接続されていて、その電源部91から-5kV程度の高圧電圧となる2次転写バイアスが印加される。この2次転写対向ローラ40に印加される2次転写バイアスは、2次転写ニップに搬送されるシートPに、中間転写ベルト8の表面に1次転写されたトナー像を2次転写するためのものであって、トナーの極性と同じ極性(本実施の形態ではマイナス極性である。)の2次転写バイアス(直流電圧)である。これにより、中間転写ベルト8のトナー担持面(外周面)に担持されたトナーが、2次転写電界によって2次転写対向ローラ40側から2次転写装置69側に向かって静電移動することになる。
次に、図3を用いて、2次転写装置69について詳述する。
図3を参照して、2次転写装置69は、2次転写ベルト72、2次転写ローラ70、分離ローラ71、2次転写ブレード73、等で構成される。
2次転写ベルト72は、複数のローラ部材(2次転写ローラ70と分離ローラ71とである。)に張架・支持された無端ベルトであって、中間転写ベルト8とほぼ同じ材料で形成されている。2次転写ベルト72は、中間転写ベルト8に当接して2次転写ニップを形成するとともに、2次転写ニップから送出されたシートPを搬送するものである。
2次転写ローラ70は、2次転写対向ローラ40との間に中間転写ベルト8と2次転写ベルト72とを挟んで2次転写ニップを形成している。2次転写ローラ70は、ステンレス鋼、アルミニウム等からなる中空状の芯金上に、硬度(アスカーC硬度)が40~50度程度の弾性層が形成(被覆)されたものである。2次転写ローラ70の弾性層は、ポリウレタン、EPDM、シリコーン等のゴム材料に、カーボン等の導電性フィラーを分散させたり、イオン性の導電材料を含有させたりして、ソリッド状又は発泡スポンジ状に形成することができる。本実施の形態において、弾性層は、転写電流の集中を抑えるために、その体積抵抗が106.5~107.5Ω程度に設定されている。なお、本実施の形態において、2次転写ローラ70は、接地(アース)されている。
また、2次転写ローラ70は、制御部90によって制御されるモータMt2によって図3の反時計方向に回転駆動されて、2次転写ベルト72を図3の反時計方向に回転させるとともに、分離ローラ71を図3の反時計方向に従動回転させる。
分離ローラ71は、2次転写ニップに対してシートPの搬送方向下流側の位置に配置されている。2次転写ニップから送出されたシートPは、図3の反時計方向に走行する2次転写ベルト72に沿うように搬送された後に、分離ローラ71の位置で、分離ローラ71の外周に沿うように曲面が形成された2次転写ベルト72によって、2次転写ベルト72から分離(曲率分離)されることになる。
2次転写ブレード73は、2次転写ベルト72の表面に当接して、2次転写ベルト72の表面に付着したトナーや紙粉などの異物を除去するものである。2次転写ブレード73は、2次転写ベルト72の走行方向に対してカウンタ方向に当接するように、2次転写ベルト72を介して2次転写ローラ70に圧接している。
以下、本実施の形態において特徴的な、ベルト装置としての中間転写ベルト装置15の構成・動作について詳述する。
図4、図5を参照して、本実施の形態における中間転写ベルト装置15(ベルト装置)には、中間転写ベルト8(ベルト部材)が複数のローラ部材16~19、40に張架・支持されていて、複数のローラ部材のうち1つのローラ部材(補正ローラ17である。)を回転軸方向に対して傾斜させて中間転写ベルト8のベルト寄りを補正する補正機構79が設置されている。
この補正機構79は、中間転写ベルト8がベルト寄りする動作に連動して補正ローラ17を回転軸方向に対して傾斜させて中間転写ベルト8のベルト寄りを補正するものである。
補正ローラ17は、その幅方向一端側(図7の右方である。)のローラ軸17bが支持部材としての可動板83によって支持されており、その幅方向他端側(図7の左方である。)のローラ軸17bが固定板84によって支持されている。
詳しくは、図8を参照して、支持部材としての可動板83は、幅方向一端側のローラ軸17bを支持するとともに、支軸83aを中心に回転可能に装置15のフレーム(筐体)に設置されている。これに対して、固定板84は、固定した位置で幅方向他端側のローラ軸17bを支持するものであって、装置15のフレーム(筐体)の一部としても機能している。すなわち、図8(A)、(B)に示すように、補正ローラ17は、固定板84の側(幅方向他端側)を中心にして略上下方向に移動可能(傾斜可能)に支持されている。
なお、本実施の形態において、可動板83(支持部材)と、装置15のフレームと、を引張スプリング(付勢部材)を介して接続することが好ましい。そのような場合、引張スプリングは、中間転写ベルト8のベルト寄りにともない軸傾斜部材81(補正機構79)によってローラ軸17bが下方に傾斜すると、ローラ軸17bを可動板83とともに上方に向けて支軸83aを中心に回動させるように作用する。そして、中間転写ベルト8を張架・支持する複数のローラ部材の平行度のバラつきやローラ部材のローラ径やベルト周長の偏差などの影響で移動しようとする力や、軸傾斜部材81によりローラ軸17bを下方に傾斜させようとする力(すなわち、ベルトの幅方向の移動にともない発生する力)や、引張スプリングがローラ軸17bを上方に移動させようとする復元力が、すべてが釣り合う位置で、軸傾斜部材81やローラ軸17bの位置は安定することになる。
ここで、図4に示すように、本実施の形態におけるローラ軸17bは、補正ローラ17(複数のローラ部材のうち1つのローラ部材である。)のローラ部17aに対して独立して相対的に回転可能に構成されている。
具体的に、補正ローラ17には、中間転写ベルト8の内周面に当接するローラ部17aと、ローラ部17aよりも外径が小さくてローラ部17aを貫通して両端にそれぞれ突出するローラ軸17bと、が設けられている。ローラ部17aは、中空構造体であって、その幅方向両端部にそれぞれベアリングが圧入されている。そして、ローラ部17aの中空部を貫通するように、ローラ軸17bがベアリングを介して設置されている。したがって、ローラ軸17bは、ローラ部17aの回転とは別に独立して回転することが可能になる。すなわち、ローラ部17aの回転にともないローラ軸17bが回転することはなく、ローラ軸17bの回転にともないローラ部17aが回転することもない。他方、補正機構79の動作により、ローラ軸17bはローラ部17aとともに傾斜することになる。
ここで、図4、図5に示すように、補正機構79には、フランジ80(突当部材)、軸傾斜部材81(被ガイド部)、当接部材82(ガイド部)、などが設けられている。
軸傾斜部材81は、補正ローラ17(1つのローラ部材)のローラ軸17bに対して幅方向(軸方向)に摺動可能に支持されていて、中間転写ベルト8が幅方向(図4、図5の左右方向である。)に移動する動作(ベルト寄り)に連動してローラ軸17b(補正ローラ17)を傾斜させるものである。
軸傾斜部材81には、回転軸方向に対して平行な平行面81aや、平行面81aに対して傾斜する傾斜面81bが形成されている。そして、この平行面81aや傾斜面81bに当接部材82が当接することになる。
また、軸傾斜部材81は、中間転写ベルト8の走行や補正ローラ17(ローラ部17a)の回転にともない回転しないように構成されている。具体的に、軸傾斜部材81は、装置のフレームに形成された回転止め用の突起部に接触して、その回転が制限されて、幅方向のみの移動が可能になる。
当接部材82は、軸傾斜部材81の平行面や傾斜面に当接可能に形成されている。そして、中間転写ベルト8が幅方向に移動する動作に連動して軸傾斜部材81の傾斜面81bと当接部材82とが摺動することによりローラ軸17b(補正ローラ17)を傾斜させることになる。
フランジ80は、中間転写ベルト8の端面に当接可能に配置されていて、中間転写ベルト8の幅方向の移動にともない中間転写ベルト8に押動されて移動するものである。フランジ80は、中間転写ベルト8の走行や補正ローラ17(ローラ部17a)の回転にともない回転可能(連れ回り可能)に構成されている。軸傾斜部材81は、中間転写ベルト8とは逆側の位置でフランジ80に当接可能に配置されている。
なお、本実施の形態では、ベルト寄りが生じていないときに、幅方向にみて、フランジ80と中間転写ベルト8との間に隙間を設けるように構成したが、そのような隙間を設けないように構成することもできる。そのような場合には、ベルト補正の応答性を高めることができる。
さらに、補正機構79について補足的に説明する。
フランジ80は、補正ローラ17のローラ軸17bに、スライド移動可能かつ回転可能に保持されている。フランジ80には、中間転写ベルト8がベルト寄りしたときに、中間転写ベルト8の端面が突き当たる突当部80aが形成されている。突当部80aは、中間転写ベルト8が乗り上がらないように、補正ローラ17(ローラ部17a)の外径よりも充分に大きな外径で形成されている。
軸傾斜部材81は、フランジ80に対して幅方向外側の位置で、補正ローラ17のローラ軸17bに、スライド移動可能に非回転で設置されている。軸傾斜部材81には、平行面81aと傾斜面81bとが形成されている。軸傾斜部材81は、補正ローラ17が回転しても回転することはない。
当接部材82は、ローラ軸17b上において軸傾斜部材81に対向するように、装置15の筐体に固定保持されている。すなわち、当接部材82は、ローラ部17a(補正ローラ17)の回転の有無に関係なく、筐体に非回転で保持されていることになる。
このように構成された補正機構79によって、中間転写ベルト8のベルト寄り(図4、図5の左右方向のベルト移動である。)が補正されることになる。
詳しくは、図6(A)に示すように、駆動ローラ16と補正ローラ17との平行度がずれてしまったものとする。図6(A)では、駆動ローラ16に対して補正ローラ17の右側端部が-X方向(紙面垂直方向手前側)に傾いた状態になっている。このようなとき、中間転写ベルト8は、補正ローラ17側からみて傾斜角θで右方に傾斜して、中間転写ベルト8が距離Yだけ進むとYtanθだけ右方向にベルト寄りすることになる。
そして、中間転写ベルト8が右方向にベルト寄りすると、図5(A)に示すように、中間転写ベルト8の端面がフランジ80の突当部80aに当接して、フランジ80が右方にスライド移動して軸傾斜部材81を右方に押動する。軸傾斜部材81が右方に押動されると、図5(A)に示すように平行面81aに当接していた当接部材82が図5(B)に示すように傾斜面81bに当接して、傾斜面81bの傾斜に沿って補正ローラ17が図5(B)、図6(B)に示すように傾斜する。
そして、図6(B)(及び、図5(B))に示すように、補正ローラ17の右側端部が+X方向(紙面垂直方向奥側側)に傾いた状態になると、中間転写ベルト8は、補正ローラ17側からみて傾斜角θ´で左方に傾斜して、中間転写ベルト8が距離Yだけ進むとYtanθ´だけ左方向にベルト寄りして、右方向のベルト寄りが相殺される。こうして、補正機構79によって中間転写ベルト8のベルト寄りが補正されることになる。
なお、図6の例では、駆動ローラ16と補正ローラ17との平行度がずれてしまったときに生じるベルト寄りについて説明した。
しかし、中間転写ベルト8のベルト寄りは、駆動ローラ16や補正ローラ17(又は、その他のローラ部材)の外径偏差がある場合や、中間転写ベルト8の周長偏差がある場合にも生じる。しかし、そのようなベルト寄りが生じてしまっても、補正ローラ17が傾斜して、そのベルト寄りを補正するように逆方向に中間転写ベルト8がベルト寄りすることになる。こうして、補正機構79によって中間転写ベルト8のベルト寄りが補正されることになる。
このように構成された補正機構79を用いることで、中間転写ベルト8のベルト寄りが生じにくくなる。
特に、本実施の形態では、軸傾斜部材81の傾斜面81bに当接部材82を相対的に摺動させるだけの簡易かつ省スペースの構成により、ローラ軸17b(補正ローラ17)を傾斜させることができる。
また、本実施の形態では、中間転写ベルト8と軸傾斜部材81との間に、上述したように構成され動作するフランジ80を設けているため、中間転写ベルト8が幅方向に寄る力をフランジ80によって軸傾斜部材81に直接伝えることができて、安定したベルト寄り補正をおこなうことができる。
また、本実施の形態では、フランジ80が連れ回り可能に構成されていて、中間転写ベルト8とフランジ80とが擦れないので、中間転写ベルト8の端面が摩耗する不具合を軽減することができる。また、軸傾斜部材81は回転しないので、その傾斜面81bや平行面81aを回転方向にわたって形成する必要がなくなり、軸傾斜部材81が大型化する不具合を防止することができる。
特に、本実施の形態では、可動板83(支持部材)と軸傾斜部材81とが、それぞれ、補正ローラ17(1つのローラ部材)の幅方向一端側のローラ軸17bにのみに設置されており、固定板84の側(幅方向他端側)のローラ軸17bには設置されていないため、装置15の小型化、低コスト化が可能になる。
ここで、本実施の形態における中間転写ベルト装置15には、中間転写ベルト8を清掃する清掃部材85が、中間転写ベルト8(ベルト部材)を介して補正ローラ17(1つのローラ部材)に対向して設けられている。この清掃部材85は、板金などで形成されたホルダに清掃部85aが接着されたものである。本実施の形態では、清掃部85aとしてウレタンゴムなどからなる略板状のクリーニングブレードを用いているが、清掃部85aとしてフエルトや不織布などを用いることもできる。清掃部85aは、図4等において破線で示すように、中間転写ベルト8の外周面に幅方向にわたって当接していて、中間転写ベルト8上に付着したトナーや紙粉などの付着物を除去する。そして、清掃部85a(清掃部材85)によって除去された付着物は、中間転写クリーニング部10の内部に回収される。
ここで、図8、図9等に示すように、清掃部材85は、幅方向一端側(可動板83が設置された側である。)がローラ軸17bに対して相対的に回転可能に支持されて、幅方向他端側(固定板84が設置された側である。)が非回転でローラ軸17bに支持されている。
詳しくは、図8、図9(A)を参照して、清掃部材85の幅方向一端側の腕部85bには円筒状の円形穴部85b1が形成されていて、可動板83(支持部材)にも円筒状の円形穴部83bが形成されている。そして、これらの円形穴部85b1、83bに、幅方向一端側のローラ軸17b(円筒状である。)が挿通されている。このような構成により、清掃部材85は、その幅方向一端側がローラ軸17bに円筒支持されることになり、ローラ軸17bの回転とは別に独立して相対的に回転することが可能になる。
これに対して、図8、図9(B)を参照して、清掃部材85の幅方向他端側の腕部85cにはDカットが施された円筒状のDカット円形穴部85c1が形成されていて、固定板84にも同様のDカット円形穴部84aが形成されている。そして、これらのDカット円形穴部85c1、84aに、幅方向他端側のローラ軸17b(Dカット部が形成されている。)が嵌合されている。このような構成により、清掃部材85は、その幅方向他端側がローラ軸17bに対して相対的に回転できないように固定支持されることになる。なお、清掃部材85の幅方向他端側を固定支持する方法は、上述したようにDカット円形穴部85c1、84aを形成するものに限定されることなく、例えば、ネジ締結によるものであっても良い。
このように構成することにより、中間転写ベルト8のベルト寄りを補正するため補正ローラ17を傾斜させても、清掃部材85にネジレなどの変形が生じにくくなる。
詳しくは、図8等を参照して、中間転写ベルト8にベルト寄りが発生すると、先に説明した補正機構79の動作によって、可動板83(支持部材)が支軸83aを中心に回転して補正ローラ17のローラ軸17bが傾斜する。そして、そのようなローラ軸17bの傾斜によって、中間転写ベルト8のベルト寄りが矯正される。
このとき、清掃部材85は、ローラ軸17bに対して位置決めされているため、ローラ軸17bが傾斜するとローラ軸17bと一体となって傾斜することになる。そして、可動板83は回転方向に移動するため、清掃部材85は幅方向でねじられるように移動しようとする。しかし、可動板83の動きによって移動する側はローラ軸17bに対して回転可能に円筒支持されており、その反対側は固定板84に固定支持されているため、可動板83が回転しても清掃部材85は回転方向には移動しない。したがって、ローラ軸17bが傾斜しても清掃部材85はネジレることなく、清掃部85aを中間転写ベルト8に対して幅方向にわたって均一に当接させることができる。これにより、清掃部材85によって中間転写ベルト8の清掃を良好におこなえるため、中間転写ベルト8の汚れ(クリーニング不良)による異常画像が生じしまう不具合も軽減されることになる。すなわち、本実施の形態における中間転写ベルト装置15は、ベルト寄り制御が良好におこなわれるとともに、清掃部材85の変形が軽減されて、清掃部材85による良好なクリーニング性を保つことができる。
ここで、図7に示すように、本実施の形態における中間転写ベルト装置15は、軸傾斜部材81(補正機構79)や可動板83(支持部材)が、補正ローラ17(1つのローラ部材)の幅方向一端側のローラ軸17bにのみ設置されている。
そのため、図7(A)に示すように、初期時に補正ローラ17が予め平行な状態から傾斜するように設置されて、その状態から幅方向他端側(図7の左方である。)へのベルト寄りが生じないようにしている。そして、図7の右方へのベルト寄りが生じると、そのベルト寄りを補正するように補正機構79が動作して、最終的に図7(B)に示すように、補正ローラ17は安定した姿勢をとることになる。
<変形例>
図10は、変形例としての中間転写ベルト装置15において中間転写ベルト8のベルト寄りが補正される動作を示す断面図であって、本実施の形態における図5に対応する図である。
図10に示すように、変形例における補正ローラ17のローラ軸17bは、補正ローラ17(1つのローラ部材)のローラ部17aとともに回転可能に構成されている。
具体的に、補正ローラ17には、中間転写ベルト8の内周面に当接するローラ部17aと、ローラ部17aよりも外径が小さくてローラ部17aの両端にそれぞれ突出するローラ軸17bと、が設けられている。ローラ軸17bは、2つのローラ軸17bを用いてローラ部17aの両端に別々に突出するように形成することもできるし、1つのローラ軸17bをローラ部17aに貫通させて両端に突出するように形成することもできる。いずれにしても、本実施の形態における補正ローラ17は、ローラ部17aとローラ軸17bとが一体化されていて、一体的に回転することになる。
また、図10に示すように、変形例における中間転写ベルト装置15には、補正ローラ17のローラ軸17bを回転可能に支持する軸受86が設けられている。
そして、清掃部材85は、軸受86を介してローラ軸17bに支持されている。また、変形例においても、清掃部材85は、幅方向一端側(可動板83が設置された側である。)がローラ軸17bに対して相対的に回転可能に軸受86を介して支持されて、幅方向他端側(固定板84が設置された側である。)が非回転で軸受を介してローラ軸17bに支持されている。
詳しくは、清掃部材85の幅方向一端側の腕部85b(図8参照)には円形穴部85b1が形成されていて、可動板83(支持部材)にも円筒状の円形穴部83bが形成されている。そして、それぞれの円形穴部85b1、83bに幅方向一端側のローラ軸17b(円筒状である。)が軸受86を介して挿通されている。このような構成により、清掃部材85は、その幅方向一端側がローラ軸17bに軸受86を介して円筒支持されることになり、ローラ軸17bの回転とは別に独立して相対的に回転することが可能になる。変形例においてローラ軸17bは、ローラ部17aとともに回転することになるが、そのような回転とは無関係に、清掃部材85の幅方向一端側が回転可能に位置決めされることになる。
これに対して、図示は省略するが、清掃部材85の幅方向他端側の腕部85cにはDカットが施された円筒状のDカット円形穴部85c1が形成されていて、固定板84にも同様のDカット円形穴部84aが形成されている。そして、これらのDカット円形穴部85c1、84aに、幅方向他端側のローラ軸17bが回転可能に挿通された軸受(Dカット部が形成されている。)が嵌合されている。このような構成により、清掃部材85は、その幅方向他端側が軸受に対して相対的に回転できないように固定支持されることになる。変形例においてローラ軸17bは、ローラ部17aとともに回転することになるが、そのような回転とは無関係に、清掃部材85の幅方向他端側が非回転で位置決めされることになる。
このように構成された変形例における中間転写ベルト装置15においても、本実施の形態のものと同様に、補正ローラ17のローラ軸17bに位置決めされる清掃部材85が、幅方向一端側がローラ軸17bに対して相対的に回転可能に支持されて、幅方向他端側が非回転でローラ軸17bに支持されるため、中間転写ベルト8のベルト寄りを補正するため補正ローラ17を傾斜させても、清掃部材85にネジレなどの変形が生じにくくなる。
以上説明したように、本実施の形態における中間転写ベルト装置15(ベルト装置)は、中間転写ベルト8(ベルト部材)が幅方向に移動する動作に連動してローラ軸17bを傾斜させる軸傾斜部材81と、中間転写ベルト8を清掃する清掃部材85と、ローラ軸17bを支持するとともに支軸83aを中心に回転可能な可動板83(支持部材)と、が設けられている。そして、清掃部材85は、幅方向一端側がローラ軸17bに対して相対的に回転可能に支持されて、幅方向他端側が非回転でローラ軸17bに支持されている。
これにより、補正ローラ17を傾斜させたときに、清掃部材85に変形が生じにくくなる。
なお、本実施の形態では、ベルト部材としての中間転写ベルト8のベルト寄りを補正する中間転写ベルト装置15に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば、2次転写ベルト72、感光体ベルト、転写搬送ベルト、定着ベルトなどのベルト部材のベルト寄りを補正するベルト装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、モノクロ画像のみを形成する画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム(感光体)、
8 中間転写ベルト(ベルト部材)、
15 中間転写ベルト装置(ベルト装置)、
17 補正ローラ(1つのローラ部材)、
17a ローラ部、
17b ローラ軸、
79 補正機構、
80 フランジ、
81 軸傾斜部材、
82 当接部材、
83 可動板(支持部材)、
83a 支軸、
84 固定板、
85 清掃部材、
85a 清掃部(クリーニングブレード)、
85b、85c 腕部、
85b1 円形穴部、 85c1 Dカット円形穴部、
86 軸受、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)。
特開2010-19899号公報 特開2017-203805号公報

Claims (7)

  1. 複数のローラ部材に張架・支持されたベルト部材と、
    前記複数のローラ部材のうち1つのローラ部材のローラ軸に対して摺動可能に支持されて、前記ベルト部材が幅方向に移動する動作に連動して前記1つのローラ部材を傾斜させる軸傾斜部材と、
    前記ベルト部材を介して前記1つのローラ部材に対向して、前記ベルト部材を清掃する清掃部材と、
    前記ローラ軸を支持するとともに、支軸を中心に回転可能な支持部材と、
    を備え、
    前記清掃部材は、幅方向一端側が前記ローラ軸に対して相対的に回転可能に支持されて、幅方向他端側が非回転で前記ローラ軸に支持されたことを特徴とするベルト装置。
  2. 前記支持部材と前記軸傾斜部材とは、それぞれ、前記1つのローラ部材の幅方向一端側の前記ローラ軸にのみに設置されたことを特徴とする請求項1に記載のベルト装置。
  3. 前記ローラ軸は、前記1つのローラ部材のローラ部に対して独立して相対的に回転可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベルト装置。
  4. 複数のローラ部材に張架・支持されたベルト部材と、
    前記複数のローラ部材のうち1つのローラ部材のローラ軸に対して摺動可能に支持されて、前記ベルト部材が幅方向に移動する動作に連動して前記1つのローラ部材を傾斜させる軸傾斜部材と、
    前記ベルト部材を介して前記1つのローラ部材に対向して、前記ベルト部材を清掃する清掃部材と、
    軸方向一端側の前記ローラ軸を第1の軸受を介して回転可能に支持するとともに、支軸を中心に回転可能な第1の支持部材と、
    軸方向他端側の前記ローラ軸を第2の軸受を介して回転可能に支持する第2の支持部材と、
    を備え、
    前記ローラ軸は、前記1つのローラ部材のローラ部とともに回転可能であって、
    前記第2の軸受は、前記第2の支持部材に非回転で支持され、
    前記清掃部材は、幅方向一端側が前記第1の軸受に対して相対的に回転可能に支持されて、幅方向他端側が非回転で前記第2の軸受に支持されたことを特徴とするベルト装置。
  5. 前記第1の支持部材と前記軸傾斜部材とは、それぞれ、前記1つのローラ部材の幅方向一端側の前記ローラ軸にのみに設置されたことを特徴とする請求項4に記載のベルト装置。
  6. 前記ベルト部材の端面に当接可能に配置されて、前記ベルト部材の走行にともない回転可能に構成されるとともに、前記ベルト部材の幅方向の移動にともない前記ベルト部材に押動されて移動するフランジを備え、
    前記軸傾斜部材は、前記ベルト部材とは逆側の位置で前記フランジに当接可能に配置されて、前記ベルト部材の走行にともない回転しないように構成されるとともに、傾斜面が形成され、
    前記軸傾斜部材の前記傾斜面に当接可能に形成された当接部材を備え、
    前記ベルト部材が幅方向に移動する動作に連動して前記軸傾斜部材の前記傾斜面と前記当接部材とが摺動することにより前記ローラ軸を傾斜させることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれかに記載のベルト装置。
  7. 請求項1~請求項6のいずれかに記載のベルト装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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