JP6836182B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、転写ベルトや転写ローラなどの転写回転体を、中間転写ベルトや感光体ドラムなどの像担持体に当接させて転写ニップを形成したものであって、シートの両面(オモテ面とウラ面とである。)にそれぞれトナー像を形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1における画像形成装置は、複数の感光体ドラムにそれぞれ形成されたトナー像が、中間転写ベルト(像担持体)の表面に重ねて1次転写される。そして、中間転写ベルトに担持されたトナー像は、2次転写ニップ(転写ニップ)の位置に搬送されるシートに2次転写される。そして、トナー像が2次転写されたシートは、定着装置に向けて搬送されて、定着工程がおこなわれた後に画像形成装置本体から排出される。
ここで、シートの両面(オモテ面とウラ面とである。)への印刷をおこなう「両面印刷モード」が選択されている場合には、オモテ面への定着工程が終了したシートは、「片面印刷モード」が選択されているときのようにそのまま排紙されることなく、両面搬送装置に導かれて、その搬送方向が反転された後に、再び2次転写ニップの位置に向けて搬送される。そして、2次転写ニップの位置でシートのウラ面へのトナー像の転写がおこなわれ、その後に定着装置での定着工程を経て、画像形成装置本体から排出される。
一方、特許文献2には、感光体ドラムに形成されたトナー像が転写ニップでシートに転写されるときに画像の中抜けを防止することを目的として、画像比率に応じて感光体ドラムと転写ローラとの速度差を可変する技術が開示されている。
上述した従来の画像形成装置は、両面印刷モードにおいて、転写ニップでシートのウラ面に像担持体上のトナー像が転写されるときに、片面印刷モード時よりも、シートが大きくスリップしてシート上においてトナー像が大きくズレてしまうことがあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、転写ニップでシートのウラ面に像担持体上のトナー像が転写されるときに、シートが大きくスリップしてトナー像が大きくズレてしまう不具合が生じにくい、画像形成装置を提供することにある。
この発明における画像形成装置は、トナー像が担持される像担持体と、前記像担持体に当接して転写ニップを形成して、前記転写ニップに搬送されるシートに対して前記像担持体上のトナー像を転写するための転写回転体と、前記転写ニップにおける前記転写回転体の線速を調整する調整手段と、トナー像の画像面積率を計算する計算手段と、前記転写ニップでシートのウラ面に前記像担持体上のトナー像が転写されるときに、前記計算手段によって計算された、当該シートのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率と、当該シートのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率と、に基づいて、前記転写回転体の線速が調整されるように前記調整手段を制御する制御手段と、を備えたものである。
本発明によれば、転写ニップでシートのウラ面に像担持体上のトナー像が転写されるときに、シートが大きくスリップしてトナー像が大きくズレてしまう不具合が生じにくい、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部の一部を拡大して示す構成図である。 中間転写ベルトとその近傍とを示す概略図である。 2次転写装置を示す構成図である。 オモテ面への2次転写工程時の制御を示すフローチャートである。 ウラ面への2次転写工程時の制御を示すフローチャートである。 オモテ面の画像面積率と、オモテ面の印字幅ズレと、の関係を示すグラフである。 オモテ面の画像面積率と、ウラ面の印字幅ズレと、の関係を示すグラフである。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置100における全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部の一部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、像担持体としての中間転写ベルト8(中間転写体)が設置されている。また、中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
図2を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、感光体としての感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配設された帯電部4Y、現像部5Y、クリーニング部2Y、潤滑剤供給装置3、除電部、等で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、感光体ドラム1Yは、駆動モータによって反時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での幅方向(図1、図2の紙面垂直方向であって、主走査方向である。)の露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像部5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト8の表面に1次転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによってクリーニング部2Y内に回収される(クリーニング工程である。)。
ここで、クリーニング部2Yの内部には、潤滑剤供給ローラ3a、固形潤滑剤3b、圧縮スプリング3c(付勢部材)などからなる潤滑剤供給装置3(感光体用潤滑剤供給装置)が内設されている。そして、図2の時計方向に回転する潤滑剤供給ローラ3aによって、固形潤滑剤3bから潤滑剤が少量ずつ削られて、潤滑剤供給ローラ3aによって感光体ドラム1Yの表面に潤滑剤が供給されることになる。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の上方に配設された露光部7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。なお、露光部7として複数のLEDを幅方向に並べて配置したものを用いてもよい。
その後、各現像部5M、5C、5Kによる現像工程を経て各感光体ドラム1M、1C、1K上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ベルト8は、複数のローラ部材16〜22、80、によって張架・支持されるとともに、駆動モータによる1つのローラ部材(駆動ローラ16)の回転駆動によって図3中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の極性の転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8の表面に重ねて1次転写される(1次転写工程である。)。
その後、各色のトナー像が重ねて1次転写された中間転写ベルト8は、転写回転体としての2次転写ベルト71との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラ80が、2次転写ローラ72との間に中間転写ベルト8と2次転写ベルト71とを挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等のシートP上に2次転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト8には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8の表面に付着した未転写トナーなどの付着物が除去される。
さらに、中間転写ベルト8は、中間転写潤滑剤供給装置としての潤滑剤供給装置30の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8の表面に潤滑剤が供給される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1を参照して、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPが第1搬送経路K1を経由してレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28(タイミングローラ対)に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップ(転写ニップ)の位置でカラー画像が転写されたシートPは、2次転写ベルト71によって搬送されて、2次転写ベルト71から分離された後に、搬送ベルト60によって定着部50の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である。)。
その後、シートPは、第2搬送経路K2を経由して、排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
ここで、図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置100には、2次転写ニップ(転写ニップ)でオモテ面にトナー像が転写された後のシートPのウラ面に中間転写ベルト8上のトナー像を転写するために、シートPを2次転写ニップに向けて搬送する両面搬送装置40が設置されている。
具体的に、シートPの両面(オモテ面とウラ面とである。)への印刷をおこなう「両面印刷モード」が選択されている場合には、オモテ面への定着工程が終了したシートPは、上述した「片面印刷モード」が選択されているときのようにそのまま排紙されることなく、両面搬送装置40における第3搬送経路K3に導かれて、その搬送方向が反転された後に、第4搬送経路K4を経由して再び2次転写ニップ(2次転写装置70)の位置に向けて搬送される。そして、2次転写ニップの位置で先に説明したものと同様の画像形成プロセス(画像形成動作)によってシートPのウラ面への画像形成(2次転写)がおこなわれ、その後に定着部50での定着工程を経て、第2搬送経路K2を経由して、画像形成装置本体100から排出される。
次に、図2にて、作像部における現像部5Y(現像装置)の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像部5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Yと、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Yと、現像剤収容部内に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Yと、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
このように構成された現像部5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。ここで、現像部5Y内の現像剤Gは、現像剤G中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。具体的に、現像部5Yに設置されたトナー濃度センサによってトナー濃度が低い状態が検知されたときには、トナー濃度が所定の範囲内になるように、トナー容器58から現像部5Y内に新品トナーが補給される。
その後、トナー容器58から現像剤収容部内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、隔絶された2つの現像剤収容部を循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部の上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
なお、トナー容器58は、現像部5Y(画像形成装置100)に対して着脱可能(交換可能)に設置されている。そして、トナー容器58は、その内部に収容された新品のトナーが空になると、現像部5Y(画像形成装置100)から取り外されて新品のものに交換されることになる。
次に、図3等を用いて、本実施の形態における中間転写ベルト装置について詳述する。
図3を参照して、中間転写ベルト装置は、像担持体としての中間転写ベルト8、4つの1次転写ローラ9Y、9M、9C、9K 、駆動ローラ16、従動ローラ17、転写前ローラ18、テンションローラ19、クリーニング対向ローラ20、潤滑剤対向ローラ21、バックアップローラ22、中間転写クリーニング部10、中間転写潤滑剤供給装置としての潤滑剤供給装置30、2次転写対向ローラ80、2次転写装置70、等で構成される。
中間転写ベルト8は、各色のトナー像をそれぞれ担持する4つの感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接して1次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8は、主として8つのローラ部材(駆動ローラ16、従動ローラ17、転写前ローラ18、テンションローラ19、クリーニング対向ローラ20、潤滑剤対向ローラ21、バックアップローラ22、2次転写対向ローラ80、である。)によって張架され支持されている。
本実施の形態において、中間転写ベルト8は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、等を単層又は複数層に構成して、カーボンブラック等の導電性材料を分散させたものである。中間転写ベルト8は、体積抵抗率が106〜1013Ωcm、ベルト裏面側の表面抵抗率が107〜1013Ωcmの範囲となるように調整されている。また、中間転写ベルト8は、厚さが20〜200μmの範囲となるように設定されている。本実施の形態では、中間転写ベルト8の厚さが60μm程度に、体積抵抗率が109Ωcm程度に、設定されている。
なお、必要に応じて中間転写ベルト8の表面に離型層をコートすることもできる。その際、コートに用いる材料として、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)、等のフッ素樹脂を使用できるが、これに限定されるものではない。
1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を介して対応する感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接している。詳しくは、イエロー用の転写ローラ9Yは中間転写ベルト8を介してイエロー用の感光体ドラム1Yに当接して、マゼンタ用の転写ローラ9Mは中間転写ベルト8を介してマゼンタ用の感光体ドラム1Mに当接して、シアン用の転写ローラ9Cは中間転写ベルト8を介してシアン用の感光体ドラム1Cに当接して、ブラック用(黒色用)の転写ローラ9Kは中間転写ベルト8を介してブラック用(黒色用)の感光体ドラム1Kに当接している。1次転写ローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、直径が10mm程度の芯金上に、外径が16mm程度の導電性スポンジ層が形成された弾性ローラであって、体積抵抗が106〜1012Ω(好ましくは、107〜109Ω)の範囲となるように調整されている。
駆動ローラ16は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルトの走行方向下流側の位置で、中間転写ベルト8が120度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。駆動ローラ16は、制御部90によって制御される駆動モータMt1によって図3の時計方向に回転駆動される。これにより、中間転写ベルト8は所定の走行方向(図3の時計方向である。)に走行することになる。
従動ローラ17は、4つの感光体ドラムに対して中間転写ベルト8の走行方向上流側の位置で、中間転写ベルト8が180度程度の巻付角度で巻き付けられた状態で中間転写ベルト8の内周面に当接するように配置されている。中間転写ベルト8において、従動ローラ17から駆動ローラ16に至る部分は、ほぼ水平面になるように設定されている。従動ローラ17は、中間転写ベルト8の走行にともない図3の時計方向に従動回転する。
テンションローラ19は、中間転写ベルト8の外周面に当接している。転写前ローラ18、クリーニング対向ローラ20、潤滑剤対向ローラ21、バックアップローラ22、2次転写対向ローラ80は、中間転写ベルト8の内周面に当接している。
2次転写対向ローラ80と潤滑剤対向ローラ21との間には、中間転写ベルト8を介してクリーニング対向ローラ20に当接するように中間転写クリーニング部10(クリーニングブレード)が設置されている。
クリーニング対向ローラ20とテンションローラ19との間には、中間転写ベルト8を介して潤滑剤対向ローラ21に当接するように潤滑剤供給装置30(中間転写潤滑剤供給装置)が設置されている。潤滑剤供給装置30は、感光体ドラム用の潤滑剤供給装置3と同様に、潤滑剤供給ローラ、固形潤滑剤、圧縮スプリング(付勢部材)などからなる。そして、図3の反時計方向に回転する潤滑剤供給ローラによって、固形潤滑剤から潤滑剤が少量ずつ削られて、潤滑剤供給ローラによって中間転写ベルト8の表面に潤滑剤が供給されることになる。
駆動ローラ16を除くローラ部材17〜22、80は、いずれも、中間転写ベルト8の走行にともない図3の時計方向に従動回転する。
図4を参照して、2次転写対向ローラ80は、中間転写ベルト8と2次転写ベルト71とを介して2次転写ローラ72に当接している。2次転写対向ローラ80は、ステンレス鋼等からなる円筒状の芯金の外周面に、体積抵抗が107〜108Ω程度で、硬度(JIS−A硬度)が48〜58度程度のNBRゴムからなる弾性層83(層厚は5mm程度である。)が形成されたものである。
また、本実施の形態において、2次転写対向ローラ80は、電源部93(バイアス出力手段)に電気的に接続されていて、その電源部93から−5kV程度の高圧電圧となる2次転写バイアスが印加される。この2次転写対向ローラ80に印加される2次転写バイアスは、2次転写ニップに搬送されるシートPに、中間転写ベルト8の表面に1次転写されたトナー像を2次転写するためのものであって、トナーの極性と同じ極性(本実施の形態ではマイナス極性である。)の2次転写バイアス(直流電圧)である。これにより、中間転写ベルト8のトナー担持面(外周面)に担持されたトナーが、2次転写電界によって2次転写対向ローラ80側から2次転写装置70側に向かって静電移動することになる。
図4を参照して、2次転写装置70は、転写回転体としての2次転写ベルト71、2次転写ローラ72、分離ローラ73、テンションローラ74、ブラシ対向ローラ75、ブラシローラ78、第1ブレード対向ローラ76、第1ブレード85、潤滑剤塗布ローラ79、第2ブレード対向ローラ77、第2ブレード86、等で構成される。
2次転写ベルト71(転写回転体)は、6つのローラ(2次転写ローラ72、分離ローラ73、テンションローラ74、ブラシ対向ローラ75、第1ブレード対向ローラ76、第2ブレード対向ローラ77である。)に張架され支持された無端ベルトであって、中間転写ベルト8とほぼ同じ材料で形成されている。2次転写ベルト71(転写回転体)は、中間転写ベルト8(像担持体)に当接して転写ニップとしての2次転写ニップを形成するとともに、2次転写ニップから送出されたシートPを搬送するものである。
2次転写ローラ72は、2次転写対向ローラ80との間に中間転写ベルト8と2次転写ベルト71とを挟んで2次転写ニップを形成している。2次転写ローラ72は、ステンレス鋼、アルミニウム等からなる中空状の芯金上に、硬度(アスカーC硬度)が40〜50度程度の弾性層が形成(被覆)されたものである。2次転写ローラ72の弾性層は、ポリウレタン、EPDM、シリコーン等のゴム材料に、カーボン等の導電性フィラーを分散させたり、イオン性の導電材料を含有させたりして、ソリッド状又は発泡スポンジ状に形成することができる。本実施の形態において、弾性層は、転写電流の集中を抑えるために、その体積抵抗が106.5〜107.5Ω程度に設定されている。なお、本実施の形態において、2次転写ローラ72は、接地(アース)されている。
また、2次転写ローラ72は、制御部90によって制御されるモータ92によって図4の反時計方向に回転駆動されて、2次転写ベルト71を図3の反時計方向に回転(走行)させる。それにともない、2次転写ベルト71の内周面に当接するローラ部材73〜77が図3の反時計方向に従動回転して、2次転写ベルト71の外周面に当接するブラシローラ78と潤滑剤塗布ローラ79とが図3の時計方向に従動回転する。
なお、モータ92は、回転数可変型のモータであって、制御部90による制御によって2次転写ローラ72の回転数(2次転写ベルト71の走行速度)を可変できるように構成されている。
分離ローラ73は、2次転写ニップに対してシートPの搬送方向下流側の位置に配置されている。2次転写ニップから送出されたシートPは、図4の反時計方向に走行する2次転写ベルト71に沿うように搬送された後に、分離ローラ73の位置で、分離ローラ73の外周に沿うように曲面が形成された2次転写ベルト71によって、2次転写ベルト71から分離(曲率分離)されることになる。
ブラシローラ78は、2次転写ベルト71の表面に付着したトナーを除去するために、トナー極性とは逆極性のクリーニングバイアスが印加されている。
第1ブレード85は、2次転写ベルト71の表面に当接して、2次転写ベルト71の表面に付着したトナーや紙粉などの異物を除去するものである。
潤滑剤塗布ローラ79は、第1ブレード85などの摩耗を低減するために、2次転写ベルト71の表面に潤滑剤を塗布するものである。
第2ブレード86は、2次転写ベルト71の表面に当接して、2次転写ベルト71の表面に塗布された潤滑剤を薄層化するものである。
以下、図3〜図8等を用いて、本実施の形態において特徴的な、画像形成装置100の構成・動作について詳述する。
先に図3、図4等を用いて説明したように、画像形成装置100には、トナー像が担持される像担持体としての中間転写ベルト8に当接して転写ニップ(2次転写ニップ)を形成する転写回転体としての2次転写ベルト71が設置されている。この2次転写ベルト71(転写回転体)は、2次転写ニップに搬送されるシートPに対して中間転写ベルト8上のトナー像を転写するためのものである。
また、画像形成装置100には、2次転写ニップにおける2次転写ベルト71(転写回転体)の線速を調整する調整手段としてのモータ92が設置されている。モータ92は、回転数可変型のモータであって、制御部90による制御によって2次転写ローラ72の回転数を調整することで、2次転写ベルト71の線速(走行速度)を調整する調整手段として機能するものである。
また、本実施の形態における画像形成装置100には、先に図1を用いて説明したように、2次転写ニップでオモテ面にトナー像が転写された後のシートPのウラ面に中間転写ベルト8上のトナー像を転写するために、そのシートPを2次転写ニップに向けて搬送する両面搬送装置40が設置されている。
ここで、本実施の形態における画像形成装置100には、図4に示すように、トナー像の画像面積率を計算する計算手段としての演算部91が設けられている。この演算部91(計算手段)は、2次転写ニップ(転写ニップ)でシートP上に転写されるトナー像の画像面積率を計算するものである。
詳しくは、演算部91(計算手段)は、露光部7から感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの表面に向けてレーザ光Lの書込み情報(又は、露光部7に入力される画像情報)に基づいて、シートP(又は、中間転写ベルト8)上に形成される画像の画像面積率を求めるものである。例えば、シートP上に画像が形成されない場合(白紙の場合)には画像面積率が0%となり、シートP上に1色の全ベタ画像が形成される場合には画像面積率が100%となり、シートP上に2色の全ベタ画像が形成される場合には画像面積率が200%となる。
そして、本実施の形態において、制御部90は、2次転写ニップでシートPのウラ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写されるときに、演算部91(計算手段)によって計算された、そのシートPのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率A1と、そのシートPのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率A2と、に基づいて、2次転写ベルト71(転写回転体)の線速が調整されるようにモータ92(調整手段)を制御する制御手段として機能する。
すなわち、シートPのウラ面に対する2次転写工程がおこなわれるときに、制御部90によるモータ92の制御によって、シートPのオモテ面(第1面)に既に印刷された画像の画像面積率A1と、シートPのウラ面(第2面)にこれから印刷される画像の画像面積率A2と、に基づいて、2次転写ベルト71の走行速度(2次転写ローラ72の回転数)が最適化されることになる。
このような制御をおこなうのは、両面印刷モードにおいて、2次転写ニップでシートPのウラ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写されるときに、片面印刷モード時(又は、両面印刷モード時におけるオモテ面印刷時)よりも、シートPが大きくスリップしてシートP上にトナー像の大きなズレ(以下、適宜に「印字幅ズレ」と呼ぶ。)が生じてしまうことがあるためである。シートPと中間転写ベルト8又は2次転写ベルト72との間にトナーが介在されるときには、トナーが介在されないときよりも、シートPと中間転写ベルト8又は2次転写ベルト72と摩擦抵抗が小さくなり、シートPがスリップしやすくなる。そして、シートPがスリップすると、2次転写ニップにおけるシートPの搬送速度が変化して、印字幅がズレることになる。
これに対して、本実施の形態では、ウラ面印刷時にシートPの両面のそれぞれの画像面積率に基づいて、2次転写ベルト71の線速を調整しているため、そのような不具合が生じにくくなる。
詳しくは、ウラ面印刷時における2次転写工程時に、シートPの両面のそれぞれの画像面積率に基づいて、全体の画像面積率が高くてシートPにスリップが生じやすいものと判断された場合には、そのスリップによるシートPの搬送速度の低下を相殺するように、2次転写ベルト71の線速を増加することになる。
ここで、本実施の形態における画像形成装置100は、両面印刷モード時におけるウラ面印刷時に加えて、片面印刷モード時(又は、両面印刷モード時におけるオモテ面印刷時)にも、2次転写ベルト71の走行速度(2次転写ローラ72の回転数)が最適化されることになる。
すなわち、制御部90(制御手段)は、2次転写ニップでシートPのオモテ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写されるときに、演算部91(計算手段)によって計算された、そのシートPのオモテ面に転写されるトナー像の画像面積率A1に基づいて、2次転写ベルト71(転写回転体)の線速が調整されるようにモータ92(調整手段)を制御している。
詳しくは、制御部90(制御手段)は、2次転写ニップでシートPのオモテ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写されるときに、演算部91(計算手段)によって計算された、シートPのオモテ面に転写されるトナー像の画像面積率が高い場合に、低い場合に比べて、2次転写ベルト71の線速が速くなるようにモータ92を制御する。
さらに具体的に、制御部90は、2次転写ニップでシートPのオモテ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写される場合に、演算部91によって計算された、そのシートPのオモテ面に転写されるトナー像の画像面積率をA1として、閾値(第1の閾値)をB1として、
A1≦B1 であるときに、「線速調整値」=「係数β」×A1
A1>B1 であるときに、「線速調整値」=「一定値N」
なる式に基づいて「線速調整値C1」を決定して、その決定した「線速調整値C1」の分(C1×R0)だけ2次転写ベルト71の線速(2次転写ローラ72の回転数R1=C1×R0+R0)が増速されるようにモータ92を制御する。
図5は、シートPのオモテ面への2次転写工程時の制御を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、印刷指令が制御部90に入力されると、露光部7の情報や画像入力情報に基づいて、そのシートPのオモテ面に形成される画像の画像面積率A1が演算部91で求められて、その画像面積率A1が閾値B1以下であるかが判別される(ステップS1)。なお、本実施の形態では、閾値B1(第1の閾値)が25%に設定されている。
その結果、オモテ面の画像面積率A1が閾値B1(25%)以下でないと判別された場合、シートPのスリップが一様に生じるものとして、線速調整値C1がC1=「一定値N」×Δなる式で算出される(ステップS3)。なお、本実施の形態では、一定値N(固定値)が、0.3に設定されている。また、式中のΔは、2次転写ベルト71の線速とシートPの搬送速度との傾き(補正係数)であって、本実施の形態では1に設定されている。
これに対して、ステップS1で、オモテ面の画像面積率A1が閾値B1(25%)以下であると判別された場合、画像面積率A1が小さくなるにつれてシートPのスリップが比例的に生じにくくなるものとして、線速調整値C1がC1=「係数β」×A1×Δなる式で算出される(ステップS2)。なお、本実施の形態では、係数βは、0.012に設定されている。
そして、ステップS2又はステップS3で算出された線速調整値C1に基づいて、2次転写ローラ72の回転数R1が、R1=C1×R0+R0なる式で決定される(ステップS4)。なお、式中のR0は、2次転写ローラ72の基準となる回転数(基準値)であって、2次転写ベルト71と中間転写ベルト8との線速比が1になる回転数である。
そして、ステップS4で決定された2次転写ローラ72の回転数R1となるようにモータ92の回転数が所定のタイミングで調整制御されて(ステップS5)、その回転数でオモテ面に対する2次転写工程がおこなわれる。
このような制御をおこなうのは、両面印刷モードのウラ面印刷時ほどではないものの、オモテ面印刷時にもシートPがスリップして印字幅ズレが生じてしまうことがあるためである。
これに対して、本実施の形態では、シートPのオモテ面の画像面積率に基づいて、2次転写ベルト71の線速を調整しているため、そのような不具合が生じにくくなる。
なお、図7は、上述した図5の制御をおこなわなかったときの、オモテ面の画像面積率(横軸)と、オモテ面の印字幅ズレ(縦軸)と、の関係を示すグラフである。このとき、画像形成装置100におけるプロセス線速(シート搬送速度)は600mm/sに設定され、通紙されるシートPとして坪量が80g/m2の普通紙を用いている。
印字幅ズレは、
印字幅ズレ=「実際の印字幅」/「狙いの印字幅」×100−100
なる式で求めることができる。
図7において、印字幅ズレがマイナス側であるとき、実際の印字幅が狙いの印字幅よりも狭くなっていることになる。印字幅が狭いということは、中間転写ベルト8の線速に対してシートPの搬送速度が低くなっていることになる。
図7に示すように、オモテ面印刷時におけるオモテ面の画像面積率が0%〜25%の範囲では印字幅ズレが比例関係で大きくなっていって、画像面積率が25%を超えると印字幅ズレの大きさが一定になることがわかる。このような結果から、図5のステップS1で説明した閾値B1が25%に設定されている。また、画像面積率A1が25%を超えたときに、2次転写ベルト71の線速の増加量を一定に維持している。
そして、本実施の形態では、先に説明したように、両面印刷モードにおけるウラ面印刷時の2次転写工程時に、シートPの両面のそれぞれの画像面積率に基づいて、2次転写ベルト71の線速を調整している。
詳しくは、制御部90(制御手段)は、2次転写ニップでシートPのウラ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写されるときに、演算部91(計算手段)によって計算された、そのシートPのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率A1と、そのシートPのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率A2と、のいずれかが高い場合に、いずれも低い場合に比べて、2次転写ベルト71の線速が速くなるようにモータ92を制御する。
さらに具体的に、制御部90(制御手段)は、2次転写ニップでシートPのウラ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写される場合に、演算部91によって計算された、そのシートPのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率をA1として、そのシートPのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率をA2として、第1の閾値をB1として、第2の閾値をB2として、
A2≦B1、かつ、A1≦B2 であるときに、「線速調整値C2」=「係数α」×A2
A2≦B1、かつ、A1>B2 であるときに、「線速調整値C2」=「一定値M」
A2>B1 であるときに、「線速調整値C2」=「一定値M」
なる式に基づいて「線速調整値C2」を決定して、その決定した「線速調整値C2」の分(C2×R0)だけ2次転写ベルト71の線速(2次転写ローラ72の回転数R2=C2×R0+R0)が増速されるようにモータ92を制御する。
また、本実施の形態では、第1の閾値B1と第2の閾値B2との関係が、
B1≦B2 に設定されている。
図6は、シートPのウラ面への2次転写工程時の制御を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、印刷指令が制御部90に入力されると、露光部7の情報や画像入力情報に基づいて、そのシートPのウラ面に形成される画像の画像面積率A2が演算部91で求められて、その画像面積率A2が第1の閾値B1以下であるかが判別される(ステップS10)。なお、本実施の形態では、第1の閾値B1が25%に設定されている。
その結果、ウラ面の画像面積率A2が閾値B1(25%)以下でないと判別された場合、シートPのスリップが一様に生じるものとして、線速調整値C2がC2=「一定値M」×Δなる式で算出される(ステップS13)。なお、本実施の形態では、一定値M(固定値)が、0.3に設定されている。また、式中のΔは、2次転写ベルト71の線速とシートPの搬送速度との傾き(補正係数)であって、本実施の形態では1に設定されている。
これに対して、ステップS10で、ウラ面の画像面積率A2が閾値B1(25%)以下であると判別された場合、既に求められている印刷済みのオモテ面の画像の画像面積率A1が第2の閾値B2以下であるかが判別される(ステップS11)。なお、本実施の形態では、第2の閾値B2が100%に設定されている。
その結果、オモテ面の画像面積率A2が閾値B2(100%)以下でないと判別された場合、シートPのスリップが一様に生じるものとして、線速調整値C2がC2=「一定値M」×Δなる式で算出される(ステップS13)。
これに対して、ステップS11で、オモテ面の画像面積率A1が閾値B2(100%)以下であると判別された場合、画像面積率A1が小さくなるにつれてシートPのスリップが比例的に生じにくくなるものとして、線速調整値C2がC2=「係数α」×A2×Δなる式で算出される(ステップS12)。なお、本実施の形態では、係数αは、0.012に設定されている。
そして、ステップS12又はステップS13で算出された線速調整値C2に基づいて、2次転写ローラ72の回転数R2が、R2=C2×R0+R0なる式で決定される(ステップS14)。なお、式中のR0は、2次転写ローラ72の基準となる回転数(基準値)である。
そして、ステップS14で決定された2次転写ローラ72の回転数R2となるようにモータ92の回転数が所定のタイミングで調整制御されて(ステップS15)、その回転数でウラ面に対する2次転写工程がおこなわれる。
なお、図8は、上述した図6の制御をおこなわなかったときの、オモテ面の画像面積率(横軸)と、ウラ面の印字幅ズレ(縦軸)と、の関係を示すグラフである。このとき、画像形成装置100におけるプロセス線速(シート搬送速度)は600mm/sに設定され、通紙されるシートPとして坪量が80g/m2の普通紙を用いている。また、シートPのウラ面は、印字幅の測定のため、2本の線画像のみ印刷しており、白紙(画像面積率0%)に近い状態にした。
図8に示すように、ウラ面印刷時におけるオモテ面の画像面積率が0%〜100%の範囲では印字幅ズレがほとんど生じなくて、画像面積率が100%を超えると一定のとても大きな印字幅ズレが生じることがわかる。このような結果から、図6のステップS11で説明した第2の閾値B2が100%に設定されている。また、ステップS12において、ウラ面の画像面積率A2の大きさに基づいて線速調整値C2を算出している。
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置100は、2次転写ニップ(転写ニップ)でシートPのウラ面に中間転写ベルト8(像担持体)上のトナー像が転写されるときに、演算部91(計算手段)によって計算された、そのシートPのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率A1と、そのシートPのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率A2と、に基づいて、2次転写ベルト71(転写回転体)の線速が調整されるようにモータ92(調整手段)を制御している。
これにより、2次転写ニップでシートPのウラ面に中間転写ベルト8上のトナー像が転写されるときに、シートPが大きくスリップしてトナー像が大きくズレてしまう不具合を生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態では、2次転写対向ローラ80に2次転写バイアスを印加するように電源部93が構成された、斥力転写方式の画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、2次転写ローラ72に2次転写バイアスを印加するように電源部が構成された、引力転写方式の画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。その場合、2次転写バイアスは、斥力転写方式のものに対して逆の極性になる。また、斥力転写方式と引力転写方式とが併用された画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、転写回転体として2次転写ベルト71を用いた画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、転写回転体として2次転写ローラを用いた画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、像担持体としての中間転写ベルト8(中間転写体)と、転写回転体としての2次転写ベルト71と、を用いた画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、中間転写ベルトや中間転写ドラムなどの中間転写体を備えず、像担持体としての感光体ドラム(感光体)と、感光体ドラムに当接して転写ニップを形成して、転写ニップに搬送されるシートに対して感光体ドラム上のトナー像を転写するための転写回転体と、を備えた装置、いわゆる直接転写方式の画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。転写回転体としては、複数のローラに支持された転写ベルトや、転写ローラなどを用いることができる。
また、本実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、モノクロ画像のみを形成する画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願明細書等において、「転写ニップでシートのウラ面に像担持体上のトナー像が転写されるとき」とは、両面印刷モード時におけるウラ面印刷時のものに限定されることなく、その画像形成装置や別の画像形成装置などで、片面印刷モードにより既にオモテ面が印刷され排紙されたシートを、給紙部にセットして片面印刷モードによってウラ面印刷するときのものも含むものと定義する。
そして、そのように片面印刷モードによってウラ面印刷する場合、そのシートのオモテ面の画像面積率(シート上におけるトナー像の画像面積)は、オモテ面の画像面積率を光学的に直接検知する検知手段の検知結果に基づいて計算手段によって求めるように構成することができる。
1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム(感光体)、
8 中間転写ベルト(像担持体)、
40 両面搬送装置、
70 2次転写装置、
71 2次転写ベルト(転写回転体)、
72 2次転写ローラ、
80 2次転写対向ローラ(ローラ部材)、
90 制御部(制御手段)、
91 演算部(計算手段)、
92 モータ(調整手段)、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)。
特開2011−154184号公報 特開2004−219873号公報

Claims (8)

  1. トナー像が担持される像担持体と、
    前記像担持体に当接して転写ニップを形成して、前記転写ニップに搬送されるシートに対して前記像担持体上のトナー像を転写するための転写回転体と、
    前記転写ニップにおける前記転写回転体の線速を調整する調整手段と、
    トナー像の画像面積率を計算する計算手段と、
    前記転写ニップでシートのウラ面に前記像担持体上のトナー像が転写されるときに、前記計算手段によって計算された、当該シートのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率と、当該シートのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率と、に基づいて、前記転写回転体の線速が調整されるように前記調整手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記転写ニップでシートのウラ面に前記像担持体上のトナー像が転写されるときに、前記計算手段によって計算された、当該シートのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率と、当該シートのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率と、のいずれかが高い場合に、いずれも低い場合に比べて、前記転写回転体の線速が速くなるように前記調整手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記転写ニップでシートのウラ面に前記像担持体上のトナー像が転写される場合に、前記計算手段によって計算された、当該シートのオモテ面に転写されたトナー像の画像面積率をA1として、当該シートのウラ面に転写されるトナー像の画像面積率をA2として、第1の閾値をB1として、第2の閾値をB2として、
    A2≦B1、かつ、A1≦B2 であるときに、「線速調整値」=「係数α」×A2
    A2≦B1、かつ、A1>B2 であるときに、「線速調整値」=「一定値M」
    A2>B1 であるときに、「線速調整値」=「一定値M」
    なる式に基づいて「線速調整値」を決定して、その決定した「線速調整値」の分だけ前記転写回転体の線速が増速されるように前記調整手段を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. B1≦B2 に設定されたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記転写ニップでシートのオモテ面に前記像担持体上のトナー像が転写されるときに、前記計算手段によって計算された、当該シートのオモテ面に転写されるトナー像の画像面積率に基づいて、前記転写回転体の線速が調整されるように前記調整手段を制御することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記転写ニップでシートのオモテ面に前記像担持体上のトナー像が転写されるときに、前記計算手段によって計算された、当該シートのオモテ面に転写されるトナー像の画像面積率が高い場合に、低い場合に比べて、前記転写回転体の線速が速くなるように前記調整手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、
    前記転写ニップでシートのオモテ面に前記像担持体上のトナー像が転写される場合に、前記計算手段によって計算された、当該シートのオモテ面に転写されるトナー像の画像面積率をA1として、閾値をB1として、
    A1≦B1 であるときに、「線速調整値」=「係数β」×A1
    A1>B1 であるときに、「線速調整値」=「一定値N」
    なる式に基づいて「線速調整値」を決定して、その決定した「線速調整値」の分だけ前記転写回転体の線速が増速されるように前記調整手段を制御することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記転写ニップでオモテ面にトナー像が転写された後のシートのウラ面に前記像担持体上のトナー像を転写するために、当該シートを前記転写ニップに向けて搬送する両面搬送装置を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
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