JP7286799B2 - 電極およびそれを含む二次電池 - Google Patents

電極およびそれを含む二次電池 Download PDF

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Description

本出願は、2019年10月04日付けの韓国特許出願第10-2019-0122963号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、電極活物質層を含み、前記電極活物質層は、電極活物質および導電材を含み、前記導電材は、多層カーボンナノチューブ単位体と、2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに結合されたカーボンナノチューブ構造体と、を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は、前記電極活物質層内に0.01重量%~0.5重量%で含まれる電極およびそれを含む二次電池に関する。
最近、モバイル機器に対する技術開発と需要が増加するにつれて、エネルギー源としての電池の需要が急激に増加しており、それによって様々な要求に応じ得る電池に関する研究が多様に行われている。特に、このような装置の電源として、高いエネルギー密度を有しながらも、優れた寿命およびサイクル特性を有するリチウム二次電池に関する研究が活発に行われている。
リチウム二次電池は、リチウムイオンの挿入/脱離が可能な正極活物質を含む正極と、リチウムイオンの挿入/脱離が可能な負極活物質を含む負極と、前記正極と負極との間に微多孔性セパレータが介在した電極組立体と、リチウムイオンを含有した非水電解質と、が含まれている電池を意味する。
一方、前記電極活物質のみでは電極の導電性が確保できないため、電池の抵抗が過度に高いという問題があるので、通常、電極は導電材をさらに含むようになる。従来はカーボンブラックなどの点状導電材を主に用いており、導電性をさらに改善して電池の容量を改善するために、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバなどの線状導電材も用いている。
単層カーボンナノチューブは、前記線状導電材の1つであり、細長い形状により電極活物質層内の導電性を向上させる。そこで、従来は、前記単層カーボンナノチューブが完全に分散して1本ずつの単層カーボンナノチューブ単位体として存在する分散液を通じて電極スラリーを製造した後、前記電極スラリーを通じて電極活物質層を製造した。前記電極活物質層において、前記単層カーボンナノチューブ単位体は、1本ずつ分離して存在する。但し、電池の充電と放電が繰り返し行われる際、前記単層カーボンナノチューブの表面が損傷したり、単層カーボンナノチューブが切れたりして、電極活物質層内の導電性ネットワークが維持され難いという問題がある。それにより、導電性ネットワークが遮断されるかまたは減ることになり、これは、電池の寿命特性を低下させる。
このため、カーボンナノチューブの表面損傷にもかかわらず導電性を確保するために、多層カーボンナノチューブを用いる方法もある。但し、多層カーボンナノチューブの場合は、節単位で成長して形成される構造に起因して、分散液の製造時に過度に短い長さに切断されるため、電極の導電性を改善させるには限界がある。
したがって、新たな形態の導電材を導入して、電極の抵抗を減らし、電池の入/出力特性、高温寿命特性などを向上させることができる方法が求められる。
本発明が解決しようとする一課題は、抵抗が低く、電池の入/出力特性および高温寿命特性を向上させることができる電極を提供することにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、前記電極を含む二次電池を提供することにある。
本発明の一実施形態によると、電極活物質層を含み、前記電極活物質層は、電極活物質および導電材を含み、前記導電材は、多層カーボンナノチューブ単位体と、2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに結合されたカーボンナノチューブ構造体と、を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は、前記電極活物質層内に0.01重量%~0.5重量%で含まれる電極が提供される。
本発明の他の実施形態によると、前記電極を含む二次電池が提供される。
本発明に係る電極は、多層カーボンナノチューブ単位体と共に、2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに結合されたカーボンナノチューブ構造体を導電材として含むため、電池の充放電過程においても導電性ネットワークが円滑に維持されることができる。具体的には、前記カーボンナノチューブ構造体は、複数の単層カーボンナノチューブ単位体が並んで結合された形態を有するため、電池の充放電が繰り返し行われてもその形態が維持されることができるので、導電性ネットワークが円滑に維持されることができる。また、前記カーボンナノチューブ構造体は、長い長さを有するので、長さの長い導電性ネットワークの形成に寄与し、前記多層カーボンナノチューブ単位体は、主に電極活物質の表面に配置され、長さの短い導電性ネットワークの形成に寄与するため、全体的に均一で緻密な導電性ネットワークが導き出されることができる。それにより、電極の抵抗が低いレベルを維持することができ、電池の入/出力特性および高温寿命特性を向上することができる。
本発明の実施例で用いられた多層カーボンナノチューブAおよびカーボンナノチューブ構造体B、CのSEM写真である。 本発明の実施例で用いられたカーボンナノチューブ構造体Aと比較例で用いられた単層カーボンナノチューブ単位体BのTEM写真およびSEM写真である。 本発明の実施例1の電極のSEM写真である。 本発明の比較例2の電極のSEM写真である。 本発明の比較例4の電極のSEM写真である。
本明細書および請求の範囲で用いられている用語や単語は、通常的もしくは辞書的な意味に限定して解釈してはならず、発明者らは、自分の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に合致する意味と概念で解釈すべきである。
本明細書で用いられている用語は、単に例示的な実施例を説明するために用いられたものであって、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上、明らかに他を意味しない限り、複数の表現を含む。
本明細書において、「含む」、「備える」、または「有する」などの用語は、実施された特徴、数字、ステップ、構成要素、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、構成要素、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解しなければならない。
本明細書において、「%」は、明らかに他の表示がない限り、重量%を意味する。
本明細書において、「比表面積」は、BET法により測定したものであり、具体的には、BEL Japan社製のBELSORP-mini IIを用いて液体窒素温度下(77K)での窒素ガス吸着量から算出することができる。
本明細書において、平均粒径(D50)は、粒子の粒径分布曲線において、体積累積量の50%に該当する粒径に定義することができる。前記平均粒径(D50)は、例えば、レーザ回折法(laser diffraction method)を用いて測定することができる。前記レーザ回折法は、一般にサブミクロン(submicron)領域から数mm程度の粒径の測定が可能であり、高再現性および高分解性の結果を得ることができる。
本発明において、単層カーボンナノチューブ単位体は、炭素原子からなる壁(wall)が1つであるチューブ状の単位体を意味し、多層カーボンナノチューブ単位体は、1つのチューブに炭素原子からなる壁が多重であるチューブ状の単位体を意味する。
以下、本発明について具体的に説明する。
電極
本発明に係る電極は、電極活物質層を含み、前記電極活物質層は、電極活物質および導電材を含み、前記導電材は、多層カーボンナノチューブ単位体と、2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに結合されたカーボンナノチューブ構造体と、を含み、前記カーボンナノチューブ構造体は、前記電極活物質層内に0.01重量%~0.5重量%で含まれてもよい。
前記電極は、電極活物質層を含むことができる。前記電極は、集電体をさらに含んでもよく、その場合、前記電極活物質層は、前記集電体の一面または両面上に配置されてもよい。
前記集電体は、電池に化学的変化を誘発せず且つ導電性を有した材料であれば特に制限されず、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、これらの合金、これらの表面に炭素、ニッケル、チタン、銀などで表面処理したもの、または焼成炭素などが用いられてもよい。
前記集電体は通常3μm~500μmの厚さを有してもよく、集電体の表面に微細な凹凸を形成して電極活物質の結合力を強化させてもよい。また、前記電極集電体は、例えば、フィルム、シート、箔、網、多孔質体、発泡体、不織布体などの様々な形態で用いられてもよい。
前記電極活物質層は、電極活物質および導電材を含むことができる。
前記電極活物質は、当該技術分野で一般的に用いられる正極活物質または負極活物質であってもよく、その種類が特に限定されるものではない。
例えば、正極活物質としては、コバルト、マンガン、ニッケル、またはアルミニウムのような1種以上の金属およびリチウムを含むリチウム酸化物が用いられてもよい。より具体的に、前記リチウム酸化物は、リチウム-マンガン系酸化物(例えば、LiMnO、LiMnOなど)、リチウム-コバルト系酸化物(例えば、LiCoOなど)、リチウム-ニッケル系酸化物(例えば、LiNiOなど)、リチウム-ニッケル-マンガン系酸化物(例えば、LiNi1-Y1MnY1(ここで、0<Y1<1)、LiNiZ1Mn2-Z1(ここで、0<Z1<2)など)、リチウム-ニッケル-コバルト系酸化物(例えば、LiNi1-Y2CoY2(ここで、0<Y2<1)など)、リチウム-マンガン-コバルト系酸化物(例えば、LiCo1-Y3MnY3(ここで、0<Y3<1)、LiMn2-Z2CoZ2(ここで、0<Z2<2)など)、リチウム-ニッケル-コバルト-マンガン系酸化物(例えば、Li(NiP1CoQ1MnR1)O(ここで、0<P1<1、0<Q1<1、0<R1<1、P1+Q1+R1=1)またはLi(NiP2CoQ2MnR2)O(ここで、0<P2<2、0<R2<2、P2+Q2+R2=2)など)、またはリチウム-ニッケル-コバルト-マンガン-その他の金属(M)酸化物(例えば、Li(NiP3CoQ3MnR3 )O(ここで、MはAl、Cu、Fe、V、Cr、Ti、Zr、Zn、Ta、Nb、Mg、B、W、およびMoからなる群から選択され、P3、Q3、R3、およびSはそれぞれ独立した元素の原子分率であって、0<P3<1、0<Q3<1、0<R3<1、0<S<1、P3+Q3+R3+S=1である。)など)などが挙げられ、これらの何れか1つまたは2つ以上の化合物が含まれてもよい。
一方、負極活物質としては、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、黒鉛化炭素繊維、非晶質炭素などの炭素質材料;Si、Al、Sn、Pb、Zn、Bi、In、Mg、Ga、Cd、Si合金、Sn合金、またはAl合金などのリチウムと合金化が可能な金属質化合物;、SiO(0<v<2)、SnO、バナジウム酸化物、リチウムバナジウム酸化物のようにリチウムのドープおよび脱ドープが可能な金属酸化物;またはSi-C複合体またはSn-C複合体のように前記金属質化合物と炭素質材料とを含む複合物などが挙げられ、これらの何れか1つまたは2つ以上の混合物が用いられてもよい。また、前記負極活物質として金属リチウム薄膜が用いられてもよい。また、炭素質材料としては、低結晶性炭素および高結晶性炭素などの何れが用いられてもよい。
前記電極活物質は、電極活物質層の全体重量に対し、70重量%~99.5重量%、好ましくは80重量%~99重量%で含まれてもよい。電極活物質の含量が前記範囲を満たす際、優れたエネルギー密度、電極接着力、および電気伝導度を実現することができる。
前記導電材は、多層カーボンナノチューブ単位体およびカーボンナノチューブ構造体を含むことができる。
(1)多層カーボンナノチューブ単位体
前記多層カーボンナノチューブ単位体は、主に電極活物質の表面に配置され、隣接した電極活物質間の導電性ネットワークを形成するのに寄与する。前記多層カーボンナノチューブ単位体は、束状ではなく、大半が1本ずつ存在し、主に電極活物質の表面に配置される。
前記多層カーボンナノチューブ単位体の平均直径は5nm~200nmであってもよく、具体的には5nm~100nmであってもよく、より具体的には5nm~50nmであってもよい。前記範囲を満たす場合、前記多層カーボンナノチューブ単位体が電極製造用スラリーにおいて分散しやすく、電極の導電性が改善されることができる。前記平均直径は、SEMまたはTEMにより観察された、電極内直径が大きい上位100個の多層カーボンナノチューブ単位体および下位100個の多層カーボンナノチューブ単位体の平均値に該当する。
前記多層カーボンナノチューブ単位体のBET比表面積は50m/g~500m/gであってもよく、具体的には100m/g~400m/gであってもよく、より具体的には150m/g~300m/gであってもよい。前記比表面積の範囲を満たす場合、前記多層カーボンナノチューブ単位体の適切な分散が可能であって製造工程性を維持することができ、少ない導電材含量であっても導電性ネットワークの形成を極大化することができる。前記BET比表面積は、窒素吸着BET法により測定することができる。
前記多層カーボンナノチューブ単位体の平均長さは0.1μm~100μmであってもよく、具体的には0.1μm~50μm、より具体的には0.1μm~3μmであってもよい。前記範囲を満たす場合、前記多層カーボンナノチューブ単位体の適切な分散が可能であり、電極の製造時に高い固形分の電極スラリーの使用が可能であって製造工程性を維持することができる。また、少ない導電材含量であっても導電性ネットワークの形成を極大化することができる。前記平均長さは、SEMまたはTEMにより観察された、電極内長さが大きい上位100個の多層カーボンナノチューブ単位体および下位100個の多層カーボンナノチューブ単位体の平均値に該当する。
前記多層カーボンナノチューブ単位体は、前記電極活物質層内に0.1重量%~1.0重量%で含まれてもよく、具体的には0.2重量%~0.9重量%、より具体的には0.3重量%~0.8重量%で含まれてもよい。前記範囲を満たす場合、前記多層カーボンナノチューブ単位体の分散性と安定性が強化されながらも、電極内導電性ネットワークが円滑に形成されることができるため、電池の入/出力特性および高温寿命特性を向上することができる。
(2)カーボンナノチューブ構造体
前記カーボンナノチューブ構造体は、複数の単層カーボンナノチューブ単位体を含むことができる。具体的には、前記カーボンナノチューブ構造体は、2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに並んで結合されたカーボンナノチューブ構造体であってもよい。より具体的には、前記電極の耐久性および導電性ネットワークを考慮して、前記カーボンナノチューブ構造体は2個~4,500個、好ましくは50個~4,000個、より好ましくは1,000個~4,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに結合されたカーボンナノチューブ構造体であることが最も好ましい。
前記カーボンナノチューブ構造体内で前記単層カーボンナノチューブ単位体が並んで配列されて結合されて(単位体の長軸が互いに平行に結合して柔軟性を有する円筒状の構造)、前記カーボンナノチューブ構造体を形成してもよい。前記電極内で、前記カーボンナノチューブ構造体は、互いに連結されて網(network)構造を示してもよい。
カーボンナノチューブを含む従来の電極は、一般に束型(bundle type)または絡み合い型(entangled type)のカーボンナノチューブ(単層カーボンナノチューブ単位体または多層カーボンナノチューブ単位体が互いにくっ付いているかまたは絡み合っている形態)を分散媒において分散させて導電材分散液を製造した後、前記導電材分散液を用いて製造される。この際、従来の導電材分散液内で前記カーボンナノチューブは完全に分散し、1本形態のカーボンナノチューブ単位体が分散した導電材分散液として存在する。前記従来の導電材分散液は、過度な分散工程により、前記カーボンナノチューブ単位体が容易に切断され、初期に比べて短い長さを有するようになる。また、電極の圧延工程過程においても前記カーボンナノチューブ単位体が容易に切断され得、電池の駆動時に電極活物質の過度な体積変化に応じて前記カーボンナノチューブ単位体(特に、単層カーボンナノチューブ単位体)が切断されたり表面損傷したりする問題がさらに発生するようになる。それにより、電極の導電性が低下して、電池の入/出力特性および高温寿命特性が低下するという問題がある。しかも、多層カーボンナノチューブ単位体の場合、節成長(滑らかな線状ではなく、成長過程で発生する欠陥により節が存在)するメカニズムにより、構造の欠陥が多い。よって、分散過程中に、前記多層カーボンナノチューブ単位体はさらに容易に切断され(図1のA参照)、前記単位体の炭素表面結合構造(sp2)に起因したπ-πスタッキング(stacking)により短く切断された多層カーボンナノチューブ単位体が互いに凝集(aggregation)しやすい。それにより、電極スラリー内でさらに均一に分散して存在することが難しい。
これとは異なり、本発明の電極に含まれたカーボンナノチューブ構造体の場合は、相対的に構造的な欠陥がなく高い結晶性を維持する単層カーボンナノチューブ単位体2個~5,000個が互いに並んで配列されて結合されたロープ状を有しているため(図1のBおよびC、図2のA参照)、電極活物質の体積変化にも切断されず長さを円滑に維持することができるので、電池の持続した充放電過程においても電極の導電性が維持されることができる。また、高い結晶性を有する単層カーボンナノチューブ単位体の高い電気伝導性により電極の導電性を高めて電池の入/出力特性および高温寿命特性が大幅に改善されることができる。また、前記電極内で、前記カーボンナノチューブ構造体は互いに連結されて網構造を有することができるため、電極活物質の過度な体積変化を抑制してクラック発生を防止できると共に、強い導電性ネットワークを確保することができる。また、電極活物質にクラックが発生しても、前記カーボンナノチューブ構造体がクラックを横切って電極活物質を繋ぐため、導電性ネットワークが維持されることができる。さらに、カーボンナノチューブ構造体が容易に切れずに長い形状を維持することができるため、電極活物質層の全般にわたって導電性ネットワークが強化されることができる。また、電極活物質の脱離が抑制されて電極接着力を大幅に向上することができる。
特に、前記多層カーボンナノチューブ単位体との併用の観点から見ると、前記多層カーボンナノチューブ単位体が電極活物質の表面に主に配置されて短い長さの導電性の確保に寄与するのであれば、前記カーボンナノチューブ構造体は長い長さと網構造を通じて長い長さの導電性の確保に寄与することができる。よって、電極活物質層内の全般にわたって均一な導電性ネットワークが形成されることができる。
前記カーボンナノチューブ構造体において、前記単層カーボンナノチューブ単位体の平均直径は0.5nm~5nmであってもよく、具体的には1nm~5nmであってもよい。前記平均直径を満たす際、極少量の導電材含量であっても電極内導電性を極大化できるという効果がある。前記平均直径は、製造された電極をTEMにより観察した際、直径が大きい上位100個の単層カーボンナノチューブ単位体および下位100個の単層カーボンナノチューブ単位体の平均値に該当する。
前記カーボンナノチューブ構造体において、前記単層カーボンナノチューブ単位体の平均長さは1μm~100μmであってもよく、具体的には5μm~50μmであってもよい。前記平均長さを満たす際、前記電極活物質間の導電性連結のための長い導電性経路が形成されることができ、特有の網構造が形成されることができるため、極少量の導電材含量であっても電極内導電性を極大化できるという効果がある。前記平均長さは、製造された電極をTEMにより観察した際、長さが大きい上位100個の単層カーボンナノチューブ単位体および下位100個の単層カーボンナノチューブ単位体の平均値に該当する。
前記単層カーボンナノチューブ単位体の比表面積は500m/g~1,000m/gであってもよく、具体的には600m/g~800m/gであってもよい。前記範囲を満たす際、広い比表面積により電極内導電性経路が円滑に確保されることができるため、極少量の導電材含量であっても電極内導電性を極大化できるという効果がある。前記単層カーボンナノチューブ単位体の比表面積は、具体的には、BEL Japan社製のBELSORP-mini IIを用いて液体窒素温度下(77K)での窒素ガス吸着量から算出することができる。
前記カーボンナノチューブ構造体の平均直径は2nm~200nmであってもよく、具体的には5nm~150nmであってもよく、より具体的には50nm~120nmであってもよい。前記範囲を満たす際、導電性網構造(network)の形成に効果的であり、活物質の間を連結するのに有利であり、優れた電気伝導性を実現することができる。前記平均直径は、製造された電極をSEMにより観察した際、直径が大きい上位100個のカーボンナノチューブ構造体および下位100個のカーボンナノチューブ構造体の直径の平均値に該当する。
前記カーボンナノチューブ構造体の平均長さは1μm~500μmであってもよく、具体的には5μm~100μmであってもよく、より具体的には10μm~70μmであってもよい。前記範囲を満たす際、導電性ネットワーク(network)の形成に効果的であり、電極活物質の間を連結するのに有利であり、優れた電気伝導性を実現することができる。前記平均長さは、製造された電極をSEMにより観察した際、長さが大きい上位100個のカーボンナノチューブ構造体および下位100個のカーボンナノチューブ構造体の長さの平均値に該当する。
前記カーボンナノチューブ構造体は、前記電極活物質層内に0.01重量%~0.5重量%で含まれてもよく、具体的には0.01重量%~0.15重量%で含まれてもよく、より具体的には0.01重量%~0.1重量%で含まれてもよい。前記範囲を満たす際、電極の導電性経路が確保され、電極抵抗が低いレベルを維持しながらも、電池の寿命特性が改善されることができる。導電材分散液の製造時、束型カーボンナノチューブを完全に分散(一般的な分散方法をもって最大限1本のカーボンナノチューブ単位体が互いに離れるように分散)する場合には、前記カーボンナノチューブ構造体が発生しないか、または意図せず発生しても非常に少ない量(例えば、0.0005重量%)で発生するようになる。すなわち、前記含量範囲は、一般的な方法では決して達成することができない。前記カーボンナノチューブ構造体は、2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに並んで配列されて結合された形態を有しているため、電極活物質の体積変化にも、前記カーボンナノチューブ構造体は、切断されずに長さを円滑に維持することができる。よって、電極の導電性が維持されることができ、単層カーボンナノチューブ単位体が有する高い導電性により、電極の導電性が円滑に確保されることができる。それにより、電極内でカーボンナノチューブ構造体の含量が低いレベルであっても、電池の入/出力特性および高温寿命特性に優れることができる。
一方、場合によっては、前記単層カーボンナノチューブ単位体は、分散剤との親和性の向上のために、酸化処理または窒化処理などにより表面処理されてもよい。
前記多層カーボンナノチューブ単位体と前記カーボンナノチューブ構造体の重量比は100:1~100:200であってもよく、具体的には100:2~100:100であってもよく、より具体的には100:5~100:50であってもよい。前記範囲を満たす場合、電極スラリーの固形分を高めながらも、適宜なレベルの導電性のための導電材含量を減らすことができる。また、電極の電気伝導性および接着力が同時に改善されることができるため、電池の入/出力特性および高温寿命特性が大幅に向上することができる。
前記電極活物質層は、バインダーをさらに含むことができる。前記バインダーは、電極活物質の間または電極活物質と集電体との接着力を確保するためのものであり、当該技術分野で用いられる一般的なバインダーが用いられてもよく、その種類が特に限定されるものではない。前記バインダーとしては、例えば、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(PVDF-co-HFP)、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンポリマー(EPDM)、スルホン化-EPDM、カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose:CMC)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、またはこれらの様々な共重合体などが挙げられ、この中の1種の単独または2種以上の混合物が用いられてもよい。
前記バインダーは、電極活物質層の全体重量に対して10重量%以下で含まれてもよく、好ましくは0.1重量%~5重量%で含まれてもよい。バインダーの含量が前記範囲を満たす場合、電極抵抗の増加を最小化しつつ優れた電極接着力を実現することができる。
前記電極活物質層は、ポリビニリデンフルオライドおよび水素化ニトリルブタジエンゴムのうち少なくとも何れか1つをさらに含むことができる。前記ポリビニリデンフルオライドおよび水素化ニトリルブタジエンゴムは、電極の製造時に用いられる導電材分散液において束型または絡み合い型の単層カーボンナノチューブまたは束型または絡み合い型の多層カーボンナノチューブの分散を補助する役割をし、前記導電材分散液において電極スラリーを製造することにより電極に含まれてもよい。
電極の製造方法
次に、本発明の電極の製造方法について説明する。
本発明の電極の製造方法は、多層カーボンナノチューブ単位体分散液およびカーボンナノチューブ構造体分散液を準備するステップ(S1)と、前記多層カーボンナノチューブ単位体分散液、前記カーボンナノチューブ構造体分散液、および電極活物質を含む電極スラリーを形成するステップ(S2)と、を含むことができる。
(1)多層カーボンナノチューブ単位体分散液およびカーボンナノチューブ構造体分散液を準備するステップ(S1)
1)多層カーボンナノチューブ単位体分散液の準備
前記多層カーボンナノチューブ単位体分散液は、束型または絡み合い型の多層カーボンナノチューブ(多層カーボンナノチューブ単位体の結合体乃至凝集体)、分散媒、および分散剤が含まれた混合液を準備した後、ホモジナイザ、ビーズミル、ボールミル、バスケットミル、アトリションミル、万能撹拌機、クリアミキサ、スパイクミル、TKミキサ、超音波分散などの方式により、前記束型または絡み合い型の多層カーボンナノチューブが完全に分散(多層カーボンナノチューブ単位体が1本ずつ分散)するようにして準備することができる。前記分散媒、分散剤は、後述のカーボンナノチューブ構造体分散液の準備に用いられるものと同様であるため、以下に説明することにする。
2)カーボンナノチューブ構造体分散液の準備
前記カーボンナノチューブ構造体分散液の準備は、分散媒、分散剤、および束型単層カーボンナノチューブ(単層カーボンナノチューブ単位体の結合体~凝集体)が含まれた混合液を準備するステップ(S1-1)と、前記混合液に剪断力を加えて、前記束型単層カーボンナノチューブを分散させて2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が並んで結合されたカーボンナノチューブ構造体を形成するステップ(S1-2)と、を含むことができる。
前記S1-1ステップにおいて、前記混合液は、束型単層カーボンナノチューブおよび分散剤を分散媒に投入して製造することができる。前記束型単層カーボンナノチューブは、上述した単層カーボンナノチューブ単位体が結合されて束状として存在するものであり、通常、2個以上、実質的には500個以上、例えば、5,000個以上の単層カーボンナノチューブ単位体を含む。
前記束型単層カーボンナノチューブの比表面積は500m/g~1,000m/gであってもよく、具体的には600m/g~800m/gであってもよい。前記範囲を満たす際、広い比表面積により電極内導電性経路が円滑に確保されることができるため、極少量の導電材含量であっても電極内導電性を極大化できるという効果がある。
前記束型単層カーボンナノチューブは、前記混合液内に0.1重量%~1.0重量%で含まれてもよく、具体的には0.2重量%~0.5重量%で含まれてもよい。前記範囲を満たす際、前記束型単層カーボンナノチューブが適宜なレベルで分散し、適宜なレベルのカーボンナノチューブ構造体が形成されることができ、分散安定性が改善されることができる。
前記分散媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチルピロリドン(NMP)などのアミド系極性有機溶媒;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、1-ブタノール(n-ブタノール)、2-メチル-1-プロパノール(イソブタノール)、2-ブタノール(sec-ブタノール)、1-メチル-2-プロパノール(tert-ブタノール)、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、またはオクタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、またはヘキシレングリコールなどのグリコール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、またはソルビトールなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、またはテトラエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、またはシクロペンタノンなどのケトン類;酢酸エチル、γ-ブチルラクトン、およびε-プロピオラクトンなどのエステル類などが挙げられ、これらの何れか1つまたは2つ以上の混合物が用いられてもよいが、これらに限定されるものではない。より具体的に、前記分散媒は、N-メチルピロリドン(NMP)であってもよい。
前記分散剤は、水素化ニトリルブタジエンゴム、ポリビニリデンフルオライド、およびカルボキシメチルセルロースのうち少なくとも何れか1つを含んでもよく、具体的には、ポリビニリデンフルオライドまたは水素化ニトリルブタジエンゴムであってもよい。
前記導電材分散液内での前記束型カーボンナノチューブと前記分散剤の重量比は1:0.1~1:7であってもよく、具体的には1:1~1:6であってもよい。前記範囲を満たす場合、前記束型単層カーボンナノチューブが適宜なレベルで分散し、適宜なレベルのカーボンナノチューブ構造体が形成されることができ、分散安定性が改善されることができる。
前記混合液内での固形分の含量は0.1重量%~20重量%であってもよく、具体的には1重量%~10重量%であってもよい。前記範囲を満たす場合、前記束型単層カーボンナノチューブが適宜なレベルで分散し、適宜なレベルのカーボンナノチューブ構造体が形成されることができ、分散安定性が改善されることができる。また、電極スラリーが電極製造工程に好適な粘度および弾性を有することができ、電極スラリーの固形分の含量を高めるのに寄与する。
前記S1-2ステップにおいて、前記混合液内で前記束型カーボンナノチューブを分散させる工程は、ホモジナイザ、ビーズミル、ボールミル、バスケットミル、アトリションミル、万能撹拌機、クリアミキサ、スパイクミル、TKミキサ、または超音波分散(sonification)装置などのような混合装置を用いて行われてもよい。その中でも、カーボンナノチューブ構造体の直径大きさを精密に制御可能であり、カーボンナノチューブ構造体の均一な分布を達成可能であり、費用の面で利点があるということから、ビーズミル(beads mill)方式が好ましい。
前記ビーズミル方式は次の通りである。前記混合液をビーズ(bead)が含まれた容器に入れ、前記容器を回転させて前記束型単層カーボンナノチューブを分散させることができる。
この際、前記ビーズミル方式が行われる条件は次の通りである。
前記ビーズの平均粒径は0.5mm~1.5mmであってもよく、具体的には0.5mm~1.0mmであってもよい。前記範囲を満たす場合、分散工程中にカーボンナノチューブ構造体が切れることがなく、その直径を適切に制御することができ、均一な組成の分散溶液を製造することができる。
前記容器の回転速度は500RPM~10,000RPMであってもよく、具体的には2,000RPM~6,000RPMであってもよい。前記範囲を満たす場合、分散工程中にカーボンナノチューブ構造体が切れることがなく、その直径を適切に制御することができ、均一な組成の分散溶液を製造することができる。
前記ビーズミルが行われる時間は0.5時間~2時間であってもよく、具体的には0.5時間~1.5時間であってもよく、より具体的には0.8時間~1時間であってもよい。前記範囲を満たす場合、分散工程中にカーボンナノチューブ構造体が切れることがなく、その直径を適切に制御することができ、均一な組成の分散溶液を製造することができる。前記ビーズミルが行われる時間は、ビーズミルが適用される総時間を意味するため、例えば、数回のビーズミルを行ったとすると、その数回にわたった総時間を意味する。
前記ビーズミルの条件は、束型単層カーボンナノチューブを適宜なレベルで分散させるためのものであり、具体的には、前記束型単層カーボンナノチューブが1本の単層カーボンナノチューブに完全に分散する場合を除く。すなわち、前記ビーズミルの条件は、前記束型単層カーボンナノチューブが適宜なレベルで分散し、製造された導電材分散液内で2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに並んで結合されているカーボンナノチューブ構造体を形成するためのものである。これは、混合液の組成、分散(例えば、ビーズミル)工程条件などが厳格に調節される場合のみに達成されることができる。
前記過程を通じて、カーボンナノチューブ構造体分散液が形成されることができる。
(2)前記多層カーボンナノチューブ単位体分散液、前記カーボンナノチューブ構造体分散液、および電極活物質を含む電極スラリーを形成するステップ(S2)
上記のような過程を通じて、多層カーボンナノチューブ単位体分散液およびカーボンナノチューブ構造体分散液が製造されると、前記分散液と電極活物質とを含む電極スラリーを形成する。この際、前記電極活物質としては、上述した電極活物質が用いられてもよい。
この際、電極活物質を前記カーボンナノチューブ構造体分散液と先に混合し、その後、多層カーボンナノチューブ単位体分散液を追加することができる。仮に逆順に混合する場合には、カーボンナノチューブ構造体がπ-π結合により殆ど分散することができず、電極活物質を互いに連結することができず、カーボンナノチューブ構造体が互いに凝集して存在するようになるため、電極の導電性ネットワークが効果的に形成されない。
また、前記電極スラリーには、必要に応じて、バインダーおよび溶媒がさらに含まれてもよい。この際、前記バインダーとしては、上述した実施形態のバインダーが用いられてもよい。前記溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチルピロリドン(NMP)などのアミド系極性有機溶媒;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、1-ブタノール(n-ブタノール)、2-メチル-1-プロパノール(イソブタノール)、2-ブタノール(sec-ブタノール)、1-メチル-2-プロパノール(tert-ブタノール)、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、またはオクタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、またはヘキシレングリコールなどのグリコール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、またはソルビトールなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、またはテトラエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、またはシクロペンタノンなどのケトン類;酢酸エチル、γ-ブチルラクトン、およびε-プロピオラクトンなどのエステル類などが挙げられ、これらの何れか1つまたは2つ以上の混合物が用いられてもよいが、これらに限定されるものではない。前記溶媒は、先の分散液に用いられた分散媒と同一であるかまたは異なってもよく、好ましくは、N-メチルピロリドン(NMP、N-methylpyrrolidone)であってもよい。
次に、上記のように製造された電極スラリーを乾燥させて電極活物質層を形成する。具体的には、前記電極活物質層は、電極集電体上に電極スラリーを塗布した後に乾燥する方法、または電極スラリーを別の支持体上に塗布した後、該支持体から剥離して得たフィルムを集電体上にラミネートするは方法を通じて形成することができる。必要に応じて、上記のような方法を通じて電極活物質層を形成した後、圧延する工程をさらに施すことができる。この際、乾燥および圧延を最終的に製造しようとする電極の物性を考慮して適切な条件で行ってもよく、特に限定されない。
二次電池
本発明のまた他の実施形態に係る二次電池は、負極、正極、前記正極と負極との間に介在したセパレータ、および電解質を含んでもよく、前記正極および前記負極のうち少なくとも何れか1つは上述した他の実施形態の電極であってもよい。より具体的には、上述した他の実施形態の電極は、本実施形態の正極であってもよい。
前記セパレータとしては、負極と正極を分離しリチウムイオンの移動通路を提供するものであり、通常、二次電池においてセパレータとして用いられるものであれば特に制限されずに使用可能であり、特に電解質のイオン移動に対して低抵抗であり、且つ、電解液含湿能力に優れることが好ましい。具体的には、多孔性高分子フィルム、例えば、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体、およびエチレン/メタクリレート共重合体などのようなポリオレフィン系高分子から製造した多孔性高分子フィルム、またはこれらの2層以上の積層構造体が用いられてもよい。また、通常の多孔性不織布、例えば、高融点のガラス繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維などからなる不織布が用いられてもよい。また、耐熱性または機械的強度を確保するためにセラミック成分または高分子物質を含むコーティングされたセパレータが用いられてもよく、選択的に単層または多層構造として用いられてもよい。
前記電解質としては、リチウム二次電池の製造時に使用可能な有機系液体電解質、無機系液体電解質、固体高分子電解質、ゲル型高分子電解質、固体無機電解質、溶融型無機電解質などが挙げられ、これらに限定されるものではない。
具体的には、前記電解質は、非水系有機溶媒と金属塩とを含むことができる。
前記非水系有機溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリジノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ-ブチロラクトン、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3-ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エーテル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの非プロトン性有機溶媒が用いられてもよい。
特に、前記カーボネート系有機溶媒のうち環状カーボネートであるエチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートは高粘度の有機溶媒として誘電率が高くてリチウム塩をよく解離させるので好ましく用いられることができ、このような環状カーボネートにジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートのような低粘度、低誘電率の直鎖状カーボネートを適宜な割合で混合して用いると、高い電気伝導率を有する電解質を作ることができるのでより好ましく用いられることができる。
前記金属塩としてはリチウム塩を用いてもよく、前記リチウム塩は前記非水電解液に溶解されやすい物質であって、例えば、前記リチウム塩のアニオンとしてはF、Cl、I、NO 、N(CN) 、BF 、ClO 、PF 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF、(CF、CFSO 、CFCFSO 、(CFSO、(FSO、CFCF(CFCO、(CFSOCH、(SF、(CFSO、CF(CFSO 、CFCO 、CHCO 、SCN、および(CFCFSOからなる群から選択される1種以上を用いてもよい。
前記電解質には、前記電解質の構成成分の他にも電池の寿命特性の向上、電池容量の減少抑制、電池の放電容量の向上などを目的に、例えば、ジフルオロエチレンカーボネートなどのようなハロアルキレンカーボネート系化合物、ピリジン、トリエチルホスファイト、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n-グリム(glyme)、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、硫黄、キノンイミン染料、N-置換オキサゾリジノン、N,N-置換イミダゾリジン、エチレングリコールジアルキルエーテル、アンモニウム塩、ピロール、2-メトキシエタノール、または三塩化アルミニウムなどの添加剤が1種以上さらに含まれてもよい。
本発明のまた他の一実施形態によると、前記二次電池を単位セルとして含む電池モジュールおよびそれを含む電池パックを提供する。前記電池モジュールおよび電池パックは、高容量、高いレート特性、およびサイクル特性を有する前記二次電池を含むため、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグ-インハイブリッド電気自動車、および電力貯蔵用システムからなる群から選択される中大型デバイスの電源として用いられることができる。
以下、具体的な実施例および比較例を通じて本発明をより詳細に説明する。
製造例1:多層カーボンナノチューブ単位体分散液の製造
束型多層カーボンナノチューブ、分散剤として水素化ニトリルブタジエンゴム(H-NBR)、分散媒としてN-メチルピロリドン(NMP、N-methylpyrrolidone)を4:0.8:95.2の重量比で混合して混合物を形成した。前記混合物を大きさ0.65mmのビーズが80%で満たされたスパイクミルに投入して分散させ、2kg/minの吐出速度で排出させた。このような工程を2回行って、束型多層カーボンナノチューブを完全に分散させ、多層カーボンナノチューブ単位体分散液を製造した。
製造例2:カーボンナノチューブ構造体分散液の製造
平均直径が1.5nm、平均長さが5μm以上の単層カーボンナノチューブ単位体からなる束型単層カーボンナノチューブ(比表面積が650m/g)とポリビニリデンフルオライド(PVdF、KF9700、重量平均分子量:880,000g/mol)とを溶媒N-メチルピロリドン(N-Methylpyrrolidone:NMP)に混合して、固形分が2.4重量%になるように混合物を製造した。
前記混合物をビーズミル(bead-mill)方式で撹拌して、束型単層カーボンナノチューブを溶媒内に分散させ、カーボンナノチューブ構造体分散液を製造した。この際、ビーズの粒径は1mmであり、前記ビーズが含まれた撹拌容器の回転速度は3,000RPMであり、前記撹拌を60分間行った。前記カーボンナノチューブ構造体分散液は、2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が並んで結合された形態のカーボンナノチューブ構造体を含んだ(図2のA参照)。
前記カーボンナノチューブ構造体分散液内で、前記カーボンナノチューブ構造体は0.4重量%、前記ポリビニリデンフルオライドは2.0重量%であった。
製造例3:カーボンブラック分散液の製造
比表面積が240m/gのカーボンブラック(平均直径が25nmの1次粒子からなる2次粒子の形態)と水素化ニトリルブタジエンゴム(重量平均分子量:260,000g/mol)とを溶媒N-メチルピロリドン(N-Methylpyrrolidone:NMP)に混合して、固形分が16.5重量%になるように混合物を製造した。
前記混合物をビーズミル(beads-mill)方式で撹拌して、前記カーボンブラックを溶媒内に分散させ、カーボンブラック分散液を製造した。この際、ビーズの粒径は1mmであり、前記ビーズが含まれた撹拌容器の回転速度は3,000RPMであり、前記撹拌を60分間行った。
前記カーボンブラック分散液内で、前記カーボンブラックは15重量%、前記水素化ブタジエンゴムは1.5重量%であった。
製造例4:単層カーボンナノチューブ単位体分散液の製造
平均直径が1.5nm、平均長さが5μm以上の単層カーボンナノチューブ単位体からなる束型単層カーボンナノチューブ(比表面積が650m/g)と水素化ニトリルブタジエンゴム(重量平均分子量:260,000g/mol)とを溶媒N-メチルピロリドン(N-Methylpyrrolidone:NMP)に混合して、固形分が4.4重量%(束型カーボンナノチューブ0.4重量%、水素化ニトリルブタジエンゴム4.0重量%)になるように混合物を製造した。
前記混合物をビーズミル(bead-mill)方式で撹拌して、束型単層カーボンナノチューブを溶媒内に分散させ、導電材分散液を製造した。この際、ビーズの粒径は1mmであり、前記ビーズが含まれた撹拌容器の回転速度は3,000RPMであった。前記条件で60分間撹拌することを1サイクルとし、総4サイクル(各サイクルの間に60分間自然冷却を行う)で撹拌した。それにより、単層カーボンナノチューブ単位体分散液を製造した(図2のB参照)。前記分散液では、束型単層カーボンナノチューブが完全に分散し、単層カーボンナノチューブ単位体が1本単位として存在しただけであって、上述したカーボンナノチューブ構造体は検出されなかった。また、前記単層カーボンナノチューブ単位体分散液内で、前記カーボンナノチューブ構造体は0.4重量%、前記水素化ブタジエンゴムは4.0重量%であった。
実施例および比較例
実施例1:正極の製造
製造例1の多層カーボンナノチューブ単位体分散液、製造例2のカーボンナノチューブ構造体分散液、正極活物質としてLi[Ni0.6Co0.2Mn0.2]O(NCM622)、およびバインダー(PVDF、KF9700)をN-メチルピロリドン(NMP、N-methylpyrrolidone)と混合して、固形分の含量が70.4%の正極スラリーを製造した。前記正極スラリーを20μm厚さのAl薄膜集電体上に塗布した後、130℃で乾燥し圧延して、正極活物質層を含む正極を製造した。
前記正極活物質層において、前記LiNi0.6Co0.2Mn0.2(NCM622)は97.5重量%、前記バインダーは1.67重量%、前記水素化ニトリルブタジエンゴムは0.13重量%、前記多層カーボンナノチューブ単位体は0.65重量%、前記カーボンナノチューブ構造体は0.05重量%で含まれる。
図3を参照すると、実施例1の正極内で、ロープ状のカーボンナノチューブ構造体が長く形成されて互いに網構造をなし、NCM622の間を互いに繋ぐことを確認することができる。
実施例2:正極の製造
製造例1の多層カーボンナノチューブ単位体分散液と製造例2のカーボンナノチューブ構造体分散液の使用量を異にして、最終正極内で、前記多層カーボンナノチューブ単位体は0.6重量%、前記カーボンナノチューブ構造体は0.1重量%で含まれることを除いては、実施例1と同様の方法により正極を製造した。
比較例1:正極の製造
製造例1の多層カーボンナノチューブ単位体分散液と製造例2のカーボンナノチューブ構造体分散液の代わりに製造例3のカーボンブラック分散液を用いたことを除いては、実施例1と同様の方法により正極を製造した。
比較例2:正極の製造
製造例2のカーボンナノチューブ構造体分散液を用いず、それだけの含量を製造例1の多層カーボンナノチューブ単位体分散液を用いたこと(製造例1の多層カーボンナノチューブ単位体分散液のみを使用)を除いては、実施例1と同様の方法により正極を製造した。
比較例3:正極の製造
製造例1の多層カーボンナノチューブ単位体分散液を用いず、それだけの含量を製造例2のカーボンナノチューブ構造体分散液を用いたこと(製造例2のカーボンナノチューブ構造体分散液のみを使用)を除いては、実施例1と同様の方法により正極を製造した。
比較例4:正極の製造
製造例2のカーボンナノチューブ構造体分散液の代わりに製造例4の単層カーボンナノチューブ単位体分散液を用いたことを除いては、実施例1と同様の方法により正極を製造した。
Figure 0007286799000001
前記実施例1、実施例2、および比較例3において、前記カーボンナノチューブ構造体の平均直径は100nmであり、平均長さは15.6μmであった。前記実施例および比較例において、前記多層カーボンナノチューブ単位体の平均直径は10.8nmであり、平均長さは1.3μmであった。前記比較例4において、前記単層カーボンナノチューブ単位体の平均直径は1.6nmであり、平均長さは1.8μmであった。
前記平均直径および平均長さは、製造された正極をTEMにより観察した際、直径(または長さ)が大きい上位100個のカーボンナノチューブ構造体(または多層カーボンナノチューブ単位体、または単層カーボンナノチューブ単位体)および下位100個のカーボンナノチューブ構造体(または多層カーボンナノチューブ単位体、単層カーボンナノチューブ単位体)の平均値に該当する。
実験例1:正極の観察
実施例1、比較例2および比較例4の正極の正極活物質層を走査型電子顕微鏡により観察した。
図3を参照すると、実施例1は、柔軟性を有する長いロープ状のカーボンナノチューブ構造体(2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに並んで配列されて結合された形態)と多層カーボンナノチューブ単位体とが正極活物質層内で導電性ネットワークをよく形成していることが分かる。
その反面、図4を参照すると、多層カーボンナノチューブ単位体のみが短い長さで形成されており、実施例1のような柔軟性を有する長いロープ状のカーボンナノチューブ構造体は観察されない。また、図5を参照すると、多層カーボンナノチューブ単位体と単層カーボンナノチューブ単位体だけが観察されるだけであって、長いロープ状のカーボンナノチューブ構造体は観察されない。
実験例2:電池の入/出力特性の評価
実施例1、2および比較例1~4の正極を用いて、以下のように電池をそれぞれ製造した。
負極活物質として人造黒鉛、負極導電材としてカーボンブラック、負極バインダーとしてスチレン-ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)をそれぞれ96.1:0.5:2.3:1.1の重量比で蒸留水に混合して負極スラリーを製造した。製造されたスラリーを厚さが20μmの負極集電体(Cu)にロード量が10mg/cmになるように塗布および乾燥した。その後、前記負極スラリーが配置された負極集電体をロール圧延方法により圧延して、前記負極スラリーおよび負極集電体の全体厚さが80μmになるようにした。その後、前記負極スラリーおよび負極集電体を110℃で6時間乾燥させて負極を製造した。
その後、前記製造された負極および上述した正極とその間に介在させる15μm厚さのポリエチレン系セパレータとを組み合わせてモノセルを製造した後、前記モノセルに電解液(エチレンカーボネート(EC)/エチルメチルカーボネート(EMC)=1/2(体積比)、リチウムヘキサフルオロホスフェート(LiPF 1モル))を注入してリチウム二次電池を製造した。
以下、次のような方式により入/出力特性を評価した後に表2に示した。
前記リチウム二次電池を25℃、4.25V~2.8Vの電圧範囲で0.33C/0.33C充/放電後、再び4.25Vまで0.33Cで充電し、0.33Cで放電しながら、SOC(State of Charge)35%に設定した(SOC 100%は2.8V放電容量を基準に設定)。その後、-10℃で0.4Cで、1350秒間連続放電した際の電圧変位に対する抵抗数値を計算した。
実験例3:電池の高温寿命特性の評価
実施例1、2および比較例1~4の正極を用いて、実験例2のような二次電池を製造した。
それぞれのリチウム二次電池を、45℃で4.25V~2.8Vの電圧範囲で0.33C/0.33C充電/放電させることを1サイクル条件として、総100サイクルを行った。その後、1サイクル後の放電容量を100%基準に100回サイクル後の放電容量(容量維持率)を評価して表2に示した。
Figure 0007286799000002

Claims (14)

  1. 電極活物質層を含み、
    前記電極活物質層は、電極活物質および導電材を含み、
    前記導電材は、
    多層カーボンナノチューブ単位体と、
    2個~5,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに結合されたカーボンナノチューブ構造体と、を含み、
    前記カーボンナノチューブ構造体は、前記電極活物質層内に0.01重量%~0.5重量%で含まれ
    前記多層カーボンナノチューブ単位体と前記カーボンナノチューブ構造体の重量比は100:1~100:200である、電極。
  2. 前記多層カーボンナノチューブ単位体は、前記電極活物質層内に0.1重量%~1.0重量%で含まれる、請求項1に記載の電極。
  3. 前記電極内で、前記カーボンナノチューブ構造体は互いに連結されて網構造を示す、請求項1または2に記載の電極。
  4. 前記カーボンナノチューブ構造体内で、
    前記単層カーボンナノチューブ単位体が並んで配列されて結合されている、請求項1からの何れか一項に記載の電極。
  5. 前記カーボンナノチューブ構造体の平均長さは1μm~500μmである、請求項1からの何れか一項に記載の電極。
  6. 前記カーボンナノチューブ構造体の平均長さは10μm~70μmである、請求項1からの何れか一項に記載の電極。
  7. 前記カーボンナノチューブ構造体の平均直径は2nm~200nmである、請求項1からの何れか一項に記載の電極。
  8. 前記カーボンナノチューブ構造体の平均直径は50nm~120nmである、請求項1からの何れか一項に記載の電極。
  9. 前記カーボンナノチューブ構造体内で、前記単層カーボンナノチューブ単位体の平均直径は0.5nm~5nmである、請求項1からの何れか一項に記載の電極。
  10. 前記多層カーボンナノチューブ単位体の平均直径は5nm~200nmである、請求項1からの何れか一項に記載の電極。
  11. 前記多層カーボンナノチューブ単位体の平均長さは0.1μm~100μmである、請求項1から10の何れか一項に記載の電極。
  12. 前記カーボンナノチューブ構造体は、50個~4,000個の単層カーボンナノチューブ単位体が互いに結合されたカーボンナノチューブ構造体である、請求項1から11の何れか一項に記載の電極。
  13. 前記電極は正極である、請求項1から12の何れか一項に記載の電極。
  14. 請求項1から13の何れか一項に記載の電極を含む二次電池。
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