以下、本発明について説明する。
図1は、本発明に係るプリント回路基板の製造システムを概略的に示す概略図であり、図2は、本発明に係るプリント回路基板の製造システムを示す平面図である。
本発明の一例に係るプリント回路基板の製造システムは、図1及び図2に示されるように、カバーレイ11を供給するカバーレイ供給装置100;プリント回路基板20を供給するプリント回路基板供給装置200;及び、上記プリント回路基板供給装置200から供給されるプリント回路基板20の上に上記カバーレイ供給装置100から供給されるカバーレイ11を仮止めして第1の複合基板30を排出する仮止め装置300;を含む。
本発明に係るプリント回路基板の製造システムは、図1及び図2に示されるように、カバーレイ11を供給するカバーレイ供給装置100;プリント回路基板20を供給するプリント回路基板供給装置200;上記プリント回路基板200から供給されるプリント回路基板20の上に上記カバーレイ供給装置100から供給されるカバーレイ11を仮止めして第1の複合基板30を排出する仮止め装置300;上記仮止め装置300から移送される第1の複合基板30を熱加圧して第2の複合基板70を排出するホットプレス装置500;上記仮止め装置300と上記ホットプレス装置500との間に配置され、上記第1の複合基板30を上記ホットプレス装置500内に移送させながら上記第1の複合基板30の供給量を調節する送り装置400;を含み、選択的に上記ホットプレス装置500から排出される第2の複合基板70を巻き取る巻取り装置600をさらに含むことができる。
以下、図1~図20を参照して、本発明に係るプリント回路基板製造システムの各構成について説明する。
(1)カバーレイ供給装置
図1及び図2に示されるように、カバーレイ供給装置100は、カバーレイフィルム10からカバーレイ11を供給する装置である。具体的に、カバーレイ供給装置100は、カバーレイフィルム10からカバーレイ11を一定の大きさに切断した後、離型基材12と分離して供給する。
このようなカバーレイ供給装置100は、図3~図7に示されるように、カバーレイフィルム供給ユニット110、カッティングユニット120、及び分離ユニット130を含む。
カバーレイフィルム供給ユニット110は、カッティングユニット120側にカバーレイフィルム10を自動的に連続して供給するものであって、図3及び図4に示されるように、カバーレイフィルム供給ローラー部111を含み、必要に応じて第1のテンション調節ローラー部112、第1のスプライシング部113、第1のクリーンローラー部114、第1のガイドローラー部115、離型基材回収ローラー部116のうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
一例では、カバーレイフィルム供給ユニット110は、カバーレイフィルム供給ローラー部111,第1のテンション調節ローラー部112、第1のスプライシング部113、第1のクリーンローラー部114,第1のガイドローラー部115、及び離型基材回収ローラー部116を含む(図3及び図4参照)。
カバーレイフィルム供給ローラー部111は、図3に示されるように、ロール状に巻き取られたカバーレイフィルム10を連続的に巻き出してカッティングユニット120に供給するアンワインダー(unwinder)ローラーである。このようなカバーレイフィルム供給ローラー部111は、スイング(swing)タイプであり、ロール状カバーレイフィルム10を容易に取り替えることができる。
本発明で使用可能なカバーレイフィルム10は、カバーレイ11及びその一面に配置された離型基材12を含む。このとき、カバーレイ11及び離型基材12としては、当業界に周知のものであれば特に限定されず、例えば、カバーレイ11は、ポリイミドフィルムであり、離型基材12は、PETフィルム(Polyethylene terephthalate) であり得る。
第1のテンション調節ローラー部112は、ガイドローラーであるとともに上下位置の移動が可能なローラーである。具体的に、第1のテンション調節ローラー部112は、図4に示されるように、カバーレイフィルム供給ローラー部111とカッティングユニット120との間、具体的に、第1のスプライシング部113とカッティングユニット120との間に配置され、カバーレイフィルム供給ローラー部111から供給されるカバーレイフィルム10をカッティングユニット120側にガイドする。このとき、第1のテンション調節ローラー部112は、ロードセル(load cell)により感知されるカバーレイフィルム10の張力(テンション)によって、ローラー自体の高さが上下に移動され得る。これにより、カバーレイフィルム供給ローラー部111からのカバーレイフィルム10の張力は、一定に維持され得る。このように、第1のテンション調節ローラー部112は、カバーレイフィルム供給ローラー部111から供給されるカバーレイフィルム10を一定の速度でカッティングユニット120側にガイドすることができる。
第1のスプライシング部113は、カバーレイフィルム供給ローラー部111から供給されるカバーレイフィルム10の切断又はカバーレイフィルム供給ローラー部111の取替え時に、既存のカバーレイフィルム10の端部に新たなカバーレイフィルム10の端部を連結させるものであって、図4に示されるように、カバーレイフィルム供給ローラー部111とカッティングユニット120との間にカバーレイフィルム供給ローラー部111に隣接するように配置される。
一例では、第1のスプライシング部113は、プレート部材1131;プレート部材1131の上にカバーレイフィルム10のローディング方向(X軸方向)と交差する方向(例えば、Y軸方向)に配置された第1Aのクランプ部材1132a;及び、上記プレート部材1131上に上記第1Aのクランプ部材1132aと離間して配置された第1Bのクランプ部材1132b;を含む。なお、第1A及び第1Bのクランプ部材1132a、1132bは、図示されていないが、圧力調節バルブによって油圧シリンダーに加えられる油圧により開閉され得るが、これに限定されない。
第1のクリーンローラー部114は、カバーレイフィルム供給ローラー部111とカッティングユニット120との間、例えば、図4に示されるように、第1のテンション調節ローラー部112とカッティングユニットとの間に配置され、カバーレイフィルム供給ローラー部111から供給されるカバーレイフィルム10のカバーレイ11の表面に存在する異物を除去するものであって、表面に接着物質がコーティングされた複数のローラー部材を含むことができる。このような第1のクリーンローラー部114の上下位置は、圧力調節バルブによって油圧シリンダーに加えられる油圧により調節され得るが、これに限定されない。
第1のガイドローラー部115は、カバーレイフィルム供給ローラー部111から供給されるカバーレイフィルム10をカッティングユニット120側にガイドするローラーであって、カバーレイフィルム供給ローラー部111とカッティングユニット120との間に配置され得る。一例では、第1のガイドローラー部112は、1つ又は複数個設けられ、図3に示されるように,カバーレイフィルム供給ローラー部111と第1のスプライシング部113との間に配置され、カバーレイフィルム供給ローラー部111から供給されるカバーレイフィルム10を第1のスプライシング部114にガイドする。
離型基材回収ローラー部116は、分離ユニット130の剥離プレート部131によりカバーレイフィルム10から分離された離型基材12を巻き取って回収するローラーであって、図3に示されるように、カバーフィルム供給ユニット110のカバーレイフィルム供給ローラー部111の下方に位置するが、これに限定されない。
カッティングユニット120は、カバーレイフィルム供給ユニット110から供給されるカバーレイフィルム10のカバーレイ11のみをカバーレイフィルムのローディング方向(X軸方向)と交差する方向(例えば、Y軸方向)にカットするものであって、所定の長さを有するカバーレイ11を仮止め装置300側(即ち、分離ユニット130)に供給することができる。このようなカッティングユニット120は、図5に示されるように、一対のプレート支持部121、121a、121b、上部プレート部122、下部プレート部123、及び上部プレート送り部124を含む。
一対のプレート支持部121の上端には、上部プレート部122が設けられる。上部プレート部122は、両側が一対のプレート支持部121によりそれぞれ支持され、上下駆動して、下部プレート部123に定置されているカバーレイ11のカットを行う。
一例では、上部プレート部122は、図6に示されるように、長板状の第1のプレート部材1221;上記第1のプレート部材1221上に取り付けられ、カバーレイ11をカットする刃物1222(例えば、SUS刃);上記刃物1222を第1のプレート部材1221に固定する複数の磁石1223;及び、第1のプレート部材1221が設定された下降位置に止まるように停止させるストッパ1224;を含む。
下部プレート部123は、一対のプレート支持部121の下端に設けられ、上部プレート部122と対向して配置される。このような下部プレート部123には、上部プレート部122の下降によりカバーレイ11が切断されるように、クランプ部(図示せず)によりクランピングされたカバーレイフィルム10が着座する。このような下部プレート部123は、長板状の第2のプレート部材を含む。
上部プレート送り部124は、上部プレート部122を上下駆動させる。このような上部プレート送り部124は、サーボモータ124a及びシリンダー124bを含むが、これに限定されない。
分離ユニット130は、カッティングユニット120にてカバーレイ11が所定の長さにカットされているカバーレイフィルム10から一定の大きさに切断されたカバーレイ11と離型基材12とを互いに分離させるものである。このような分離ユニット130から仮止め装置300に供給されるカバーレイ11は、所定の長さを有するカバーレイユニットを意味する。
一例では、分離ユニット130は、図7に示されるように、剥離プレート部131及び離型基材ガイドローラー部132を含み、必要に応じてエアブロワー133及び/又はイオナイザー134をさらに含むことができる。
剥離プレート部131は、カッティングユニット120に隣接して配置され、カッティングユニット120からのカバーレイフィルム10の供給時に、カバーレイフィルム10からカバーレイ11と離型基材12とを分離させるものである。このような剥離プレート部131は、カバーレイフィルム10の離型基材12の進行方向(回収方向)に所定角度以上の折曲部を形成することにより、離型基材12の一面に張り付けられたカバーレイ11をカバーレイフィルム10から離型基材12と分離し、仮止め装置300のカバーレイ着座ユニット310に供給することができる。このとき、離型基材12は、カバーレイフィルム供給ユニット110の離型基材回収ローラー部116への巻き取り力によって、カバーレイ11と容易に分離され得る。なお、剥離プレート部131により離型基材12と分離されたカバーレイ11は、仮止め装置300のカバーレイ着座ユニット310側に供給されて着座する。
離型基材ガイドローラー部132は、図7に示されるように、剥離プレート部131の下方に離間して配置され、剥離プレート部131に供給されるカバーレイフィルム10から離型基材12が離型基材回収ローラー部116側に移送されるようにガイドするローラーである。
エアブロワー133は、剥離プレート部131の上に取り付けられ、カバーレイ11表面上の異物を除去することができる。
また、第1のイオナイザー134は、剥離プレート部131の下部側に離間して配置され、離型基材12と分離されたカバーレイ11の静電気発生を防止する。
(2)プリント回路基板供給装置
図1及び図2に示されるように、プリント回路基板供給装置200は、仮止め装置300内にプリント回路基板20を自動的に連続して供給する装置である。
一例では、プリント回路基板供給装置200は、図8に示されるように、プリント回路基板供給ローラー部210、間紙回収ローラー部220、第2のガイドローラー部230、及び第2のテンション調節ローラー部240を含み、必要に応じて第2のスプライシング部250、第2のクリーンローラー部260、及び第2のイオナイザー270のうちの少なくとも一つをさらに含むことができる。
プリント回路基板供給ローラー部210は、プリント回路基板20を一方向(例えば、X軸方向)に供給するローラーであって、ロール状に巻き取られたプリント回路基板20を連続的に巻き出して仮止め装置300に供給するアンワインダー(unwinder)ローラーである。具体的に、プリント回路基板供給ローラー部210は、プリント回路基板20がピックアップ送りユニット320により整列テーブルユニット330に移送されるカバーレイ11の送り方向と交差するように、プリント回路基板20を連続的に巻き出して仮止め装置300の整列テーブルユニット330に供給するローラーである。
間紙回収ローラー部220は、プリント回路基板供給ローラー部210に巻き取られているプリント回路基板20の間に介在される間紙(図示せず)を回収するリワインダー(rewinder)ローラーである。一例では、間紙回収ローラー部220は、上記プリント回路基板供給ローラー部210に相当する位置に離間して配置され得る。例えば、図8に示されるように、プリント回路基板供給ローラー部210の下部側にプリント回路基板供給ローラー部210と離間して配置され得る。このような間紙回収ローラー部220の巻き取り力によって、間紙は、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20と分離され、間紙回収ローラー部220に巻き付けられて回収される。
第2のガイドローラー部230は、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20を仮止め装置300側にガイドしながら、プリント回路基板20と分離された間紙を間紙回収ローラー部220にガイドするローラーであって、プリント回路基板供給ローラー部210と仮止め装置300との間に配置され得る。
一例では、第2のガイドローラー部230は、複数個設けられ、プリント回路基板供給ローラー部210と第2のスプライシング部250との間に配置され、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20を間紙と分離して第2のスプライシング部250にガイドしながら、分離された間紙を間紙回収ローラー部220にガイドする。
第2のテンション調節ローラー部240は、ガイドローラーであるとともに上下位置の変換が可能なローラーである。具体的には、第2のテンション調節ローラー部240は、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20を仮止め装置300側にガイドしながら、ロードセル(load cell)により検知されたプリント回路基板の張力(テンション)によってローラー自体の上下位置が移動される。これにより、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20の張力は、一定に維持され得る。このように、第2のテンション調節ローラー部240は、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20を一定の速度で仮止め装置300側にガイドすることができる。
第2のスプライシング部250は、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20の切断又はプリント回路基板供給ローラー部210の取替え時に、既存のプリント回路基板20の端部に新しいプリント回路基板の端部を連結させるものであって、プリント回路基板供給ローラー部210に隣接するように配置され、プリント回路基板供給ローラー部210からプリント回路基板20が供給される。
一例では、第2のスプライシング部250は、具体的には図示されていないが、第2のプレート部材;第2のプレート部材上にプリント回路基板20のローディング方向(例えば、X軸方向)と交差する方向(例えば、Y軸方向)に配置された第2Aのクランプ部材;及び、上記第2のプレート部材上に上記第2Aのクランプ部材と対向して離間するように配置された第2Bのクランプ部材;を含む。なお、第2A及び第2Bのクランプ部材は、図示されていないが、圧力調節バルブによって油圧シリンダーに加えられる油圧により開閉され得るが、これに限定されない。
第2のクリーンローラー部260は、プリント回路基板供給ローラー部210と仮止め装置300との間、例えば、第2のテンション調節ローラー部240と仮止め装置300の整列テーブル部310との間に配置され、プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20の表面に存在する異物を除去するものである。このような第2のクリーンローラー部260は、ローラーの表面に粘着性物質が塗布され、異物を接触により除去する複数の粘着ローラー部材を含むことができる。上記第2のクリーンローラー部260の上下位置(高さ)は、圧力調節バルブによって油圧シリンダーに加えられる油圧により調節され得るが、これに限定されない。
また、第2のイオナイザー270は、上記第2のガイドローラー部230、又は第2のクリーンローラー部260の下部側に離間して配置され、プリント回路基板20の静電気発生を防止する。
(3)仮止め装置
図1及び図2に示されるように、仮止め装置300は、カバーレイ供給装置100から自動的に連続して供給される所定の長さを有するカバーレイ11を、プリント回路基板供給装置200から自動的に連続して供給されるプリント回路基板20上に仮止めして第1の複合基板30を排出するものである。なお、第1の複合基板30は、プリント回路基板20、及び上記プリント回路基板20に仮止めされたカバーレイ11を含む。
一例では、仮止め装置300は、図9~図16に示されるように、カバーレイ着座ユニット310、ピックアップ送りユニット320、整列テーブルユニット330、及び仮止めユニット340を含み、必要に応じて選択的に第1のビジョンユニット350及び/又は第2のビジョンユニット(図示せず)をさらに含むことができる。
1)カバーレイ着座ユニット
カバーレイ着座ユニット310は、カバーレイ供給装置100から連続して供給されるカバーレイ11が着座して待機するものであって、図9に示されるように、着座テーブル部311、一対のレール部312a、312b、送りボディ部313、カバーレイクランプ部314、及び送りボディ駆動部315を含む。
着座テーブル部311は、カバーレイ供給装置100の分離ユニット130に隣接するように配置されるものであって、カバーレイ供給装置100から連続して供給されるカバーレイ11を吸脱着する。即ち、着座テーブル部311は、カバーレイ供給装置100の分離ユニット130から離型基材12と分離されて供給される所定の大きさを有するカバーレイ11を真空(音圧)により吸着し、脱着することができる。
一例では、着座テーブル部311は、第1の板部材3111;上記第1の板部材3111に形成された複数の第1の真空ホール3112;及び、上記第1の真空ホール3112と真空ライン(図示せず)を介して連結されて真空を発生させる第1の真空発生部材(図示せず);を含む。
このような着座テーブル部311は、第1の真空発生部材(例えば、真空エジェクター)が真空ラインを介して真空圧(音圧)を加えたり解除したりすることで、複数の第1の真空ホール3112に流体が流入又は非流入と切り替えられ、これにより、カバーレイ11が第1の板部材3111上に吸着又は脱着され得る。従って、分離ユニット20から供給されるカバーレイ11は、ピックアップ送りユニット320により整列テーブルユニット330に移送される前に、着座テーブル部311の第1の板部材3111上に着座して待機する。
また、着座テーブル部311は、図10に示されるように、複数の真空領域に区画されている。このように、着座テーブル部311の真空領域が個別に分離されることで、カバーレイの大きさに応じて真空吸着区間を設定することができるため、カバーレイの吸着安定性を確保することが可能である。
図9に示されるように、上記着座テーブル部311の両側には、上記着座テーブル部311の長さ方向(X軸方向)にそれぞれ設けられた一対のレール部312a、312bが配置されており、上記一対のレール部312a、312bに沿って送りボディ部313が着座テーブル部311の上部を往復移動する。このとき、送りボディ部313は、送りボディ駆動部315(例えば、サーバモータ)により駆動される。
カバーレイクランプ部314は、図9及び図10に示されるように、送りボディ部313上に配置され、上記カバーレイ供給装置100から供給されるカバーレイ11の一端部をクランピングする。
具体的には、カバーレイクランプ部314は、カバーレイ供給装置100の分離ユニット130により離型基材12と分離されたカバーレイ11をクランピングした状態で送りボディ部313により移動され、着座テーブル部311上に上記カバーレイ11を移送させる。このようなカバーレイクランプ部314は、図9及び図10に示さるたように、圧力調節バルブ(図示せず)によって油圧シリンダー316に加えられる油圧により開閉される。このとき、カバーレイクラン部314の開閉速度は、カバーレイ11の供給速度及び送りボディ部313の移動速度を考慮して、速度調節バルブ(図示せず)により調節され得る。
2)ピックアップ送りユニット
本発明に係る仮止め装置300において、ピックアップ送りユニット320は、カバーレイ着座ユニット310の位置に対応して位置し、カバーレイ着座ユニット310に着座して待機状態にあるカバーレイ11をピックアップし、プリント回路基板供給装置200から供給されるプリント回路基板20の上に移送させる。
具体的に、ピックアップ送りユニット320は、カバーレイ着座ユニット310の着座テーブル部311上に待機中のカバーレイ11をピックアップし、ピックアップされたカバーレイ11をカバーレイ供給装置100の分離ユニット130から供給されるカバーレイ11のローディング方向(X軸方向)と交差する方向(例えば、Y軸方向)に移送させる。即ち、ピックアップされたカバーレイ11を、整列テーブルユニット330の整列テーブル部331上に仮載置しているプリント回路基板20上に移送させる。
一例では、ピックアップ送りユニットは、図11に示されるように、ピックアップ送りボディ部321、送り部322、及びピックアップ部323を含むことができる。
ピックアップ送りボディ部321は、ピックアップ部323を支持するものであって、送り部322によりカバーレイ着座ユニット310と整列テーブルユニット330との間を往復移動する。
送り部322は、ピックアップ送りボディ部321をカバーレイ11のローディング方向(例えば、X軸方向)と交差する方向(例えば、Y軸方向)に往復移動させる。
具体的に、送り部322は、ピックアップ送りボディ部321を、着座テーブルユニット310と整列テーブルユニット330との間を往復移動させる。即ち、ピックアップ送りボディ部321は、送り部322によって、着座テーブルユニット310から整列テーブルユニット330へ、また、整列テーブルユニット330から着座テーブルユニット310へ往復移動される。 これにより、ピックアップ送りボディ部321に支持されているピックアップ部323も、カバーレイ11のローディング方向(X軸方向)と交差する方向(例えば、Y軸方向)に移動する。このとき、ピックアップ部323にピックアップされたカバーレイ11は、着座テーブルユニット310の着座テーブル部311から、整列テーブル部331に定置されているプリント回路基板20上に移送される。このような送り部322は、駆動部材(図示せず)(例えば、サーボモータ)とレール部材322aを含むことができ、その他、当業界において機械装置を直線方向に移動させ得るもので構成可能である。また、送り部322は、カバーレイ11の送り距離、即ち、カバーレイ11のピックアップ位置からプリント回路基板20が定置されている位置までの移動距離を精密に制御可能な制御部(図示せず)を含むことができる。このような制御部は、コンピュータに組み込まれ、ソフトウェア的に制御可能に構成され得る。
ピックアップ部323は、ピックアップ送りボディ部321に支持され、カバーレイ着座ユニット310に着座したカバーレイ11をピックアップする。このようなピックアップ部323は、図12及び図13に示されるように、第1の支持部材3231、第2の支持部材3232、第3の支持部材3233、第1のピックアップ部材3234、第2のピックアップ部材3235、間隔調節部材3236、及び送り部材3237を含み、必要に応じて複数の補助仮止め部材3238及び/又は回転駆動部材3239をさらに含むことができる。
第1の支持部材3231は、ブラケットによりピックアップ送りボディ部321に支持され、第2の支持部材3232と第3の支持部材3233を支持するものであって、X軸方向に長い形状の部材である。このような第1の支持部材3231の上には、間隔調節部材3236のレールが長さ方向(X軸方向)に配置されている。
第2の支持部材3232は、第1のピックアップ部材3234が取り付けられる部分であり、第3の支持部材3233は、第2のピックアップ部材3235が取り付けられる部分であって、第2及び第3の支持部材3232、3233は、Y軸方向に長い形状の部材である。このような第2の支持部材3232及び第3の支持部材3233は、第1の支持部材3231の上に移動可能に配置され、このとき、これらは互いに離間して配置されている。従って、第2の支持部材3232及び第3の支持部材3233にそれぞれ取り付けられた第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235は、着座テーブル部311に着座されているカバーレイ11の両側をそれぞれピックアップし、カバーレイ11を整列テーブルユニット330側に安定的に移送させることができる。なお、第2の支持部材3232及び第3の支持部材3233間の離間距離は、カバーレイの長さ方向(X軸方向)の大きさ(長さ)に応じて間隔調節部材3236により調節され得る。これにより、第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235の離間距離が調節され、これにより、カバーレイのピックアップ安定性がさらに向上される。
第1のピックアップ部材3234は、図13に示されるように、第2の支持部材3232に取り付けられ、第2のピックアップ部材3235は、第3の支持部材3233に取り付けられる。このような第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235は、複数の吸着パッドで構成された板状部材であり、又は複数の真空吸着ホールが形成された真空吸着板であり得る。
一例では、第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235は、真空吸着板であって、例えば、Y軸方向に長い形状を有する板、及び上記板に形成された複数の真空ホールを含むことができる。このような第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235は、空気の吸入及び解除によってカバーレイ11を吸着/脱着することができる。
間隔調節部材3236は、第2の支持部材3232と第3の支持部材3233との間の離間距離を調節する。即ち、間隔調節部材3236は、第1のビジョンユニット350により撮影されたカバーレイ11のマーク位置に応じて第2の支持部材3232と第3の支持部材3233とをそれぞれX軸方向に駆動(移動)させ、これにより、第1のピックアップ部材3234と第2のピックアップ部材3235とがX軸方向に駆動(移送)される。このような間隔調節部材3236は、駆動部材(図示せず)(例えば、サーボモータ)とレール部材3236aを含むことができ、その他、当業界において機械装置を直線方向に移動させ得るもので構成可能である。なお、間隔調節部材3236は、カバーレイ11の大きさに応じて第2の支持部材3232と第3の支持部材3233との間の離間距離を制御可能な制御部(図示せず)を含むことができる。このような制御部は、コンピュータに組み込まれ、ソフトウェア的に制御可能に構成され得る。
送り部材3237は、第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235を上下移動させるものである。このような送り部材3237は、油圧シリンダー、及びシリンダーの圧力を調節する圧力調節バルブを含むことができる。従って、圧力調節バルブによって油圧シリンダーに加えられる油圧により第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235をZ軸方向に往復移動させる。具体的に、送り部材3237によって、第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235は、着座テーブル部311に待機中のカバーレイ11上に下降し、カバーレイ11を吸着した後、上昇する。その後、ピックアップ部323が整列テーブル部331側に移送されると、送り部材3237により第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235は、整列テーブル部331に定置(載置)しているプリント回路基板20上に下降し、カバーレイ11を脱着した後、上昇する。次に、ピックアップ部323は、再び着座テーブル部311側に移送される。このような過程を繰り返すことで、カバーレイ11を着座テーブル部311からピックアップして整列テーブル部331上のプリント回路基板12上に移送する。
また、ピックアップ部323は、図13に示されるように、第2の支持部材3232及び第3の支持部材3233のうちの少なくともいずれか1つに取り付けられた補助仮止め部材3238をさらに含むことができる。例えば、補助仮止め部材3238は、第2の支持部材3232及び第3の支持部材3233にそれぞれ取り付けられる。補助仮止め部材3238は、ピックアップ部材3234、3235にピックアップされたカバーレイ11がプリント回路基板20上に移送されたとき、移送されたカバーレイ11をプリント回路基板20に熱加圧して仮止めさせることができる。即ち、カバーレイ11とプリント回路基板20とは、補助仮止め部材3238によりポイント仮止めされる。このとき、補助仮止め部材3238の加圧によって、カバーレイ11は、ピックアップ部材3234、3235から、より容易に脱着可能である。
一例では、第2の支持部材3232及び第3の支持部材3233には、それぞれ第1及び第2の補助仮止め部材3238が取り付けられる。各補助仮止め部材3238は、複数のヒーター棒3238aが取り付けられた板部材であって、上下駆動される。この場合、第1及び第2の補助仮止め部材3238は、それぞれ第1及び第2のピックアップ部材3234、3235より上部側に第1及び第2のピックアップ部材3234、3235と離間して配置されるように、第2の支持部材3232及び第3の支持部材3233にそれぞれ取り付けられる。このとき、第1及び第2のピックアップ部材3234、3235には、それぞれ複数の貫通ホール(H)が形成されており、このような貫通ホールの位置に対応する位置に、補助仮止め部材3238のヒーター棒2338aが取り付けられている。従って、補助仮止め部材3238の昇降によって、ヒーター棒は、貫通ホール(H)を通過し、カバーレイ11をプリント回路基板20にポイント仮止めすることができる。
このような補助仮止め部材3238は、上記第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235と同様に、油圧シリンダー、及びシリンダーの圧力を調節する圧力調節バルブを含む第2の送り部材(図示せず)によりZ軸方向に昇降される。このとき、補助仮止め部材3238は、第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235とともに同時に上下移動する。但し、補助仮止め部材3238の上下移動距離は、第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235の上下移動距離と同一であるか、又はより長いため、第1のピックアップ部材3234及び第2のピックアップ部材3235よりもさらに下に移動することが好ましい。
また、ピックアップ部323は、図12に示されるように、プリント回路基板20の垂直な方向(Z方向)に第1の支持部材3231を回転させる回転駆動部材3239をさらに含むことができる。第1及び第2のピックアップ部材3234、3235にピックアップされたカバーレイ11のマーク位置が予め設定された基準位置より所定の角度で回転されている場合、回転駆動部材3239が第1の支持部材3231をプリント回路基板20の垂直方向(Z方向)を中心に回転させ、カバーレイ11を基準位置に復帰させる。これにより、ピックアップされたカバーレイ11とプリント回路基板20との間の整列誤差を、X軸方向とY軸方向に同時に矯正することができる。このような回転駆動部材3239としては、例えば、サーボモータが挙げられる。
3)整列テーブルユニット
本発明に係る仮止め装置300において、整列テーブルユニット330は、ピックアップ送りユニット320により移送されるカバーレイ11を、プリント回路基板供給装置200から自動的に連続して供給されるプリント回路基板20の上に整列させる。このとき、カバーレイ11の送り方向とプリント回路基板20のローディング方向とは、互いに交差することができる。例えば、ピックアップ送りユニット320により移送されるカバーレイ11の送り方向が1方向(例えば、Y軸方向)である場合、プリント回路基板供給装置200から供給されるプリント回路基板20のローディング方向は、1方向と交差する方向(例えば、X軸方向)であり得る。このような整列テーブルユニット330では、移送されたカバーレイ11がプリント回路基板20の単位部位ごとにそれぞれ積層された第1Aの複合基板30aを自動的に連続して排出することができる。
図2に示されるように、整列テーブルユニット330は、カバーレイ着座ユニット310の着座テーブル部311に隣接するように配置されている。具体的に、整列テーブルユニット330は、分離ユニット130から仮止め装置300のカバーレイ着座ユニット310に供給されるカバーレイ11のローディング方向(即ち、X軸方向)と交差する方向、例えば、Y軸方向に配置されるが、プリント回路基板供給装置200から供給されるプリント回路基板20のローディング方向(例えば、X軸方向)と交差する地点に配置される。
一例では、整列テーブルユニット330は、図14及び図15に示されるように、整列テーブル部331、並びに第1及び第2のプリント回路基板クランプ部332a、332bを含み、必要に応じて補助仮止め部333、補助仮止め送り部(図示せず)、及び補助整列テーブル部334をさらに含むことができる。
整列テーブル部331は、プリント回路基板供給装置100から供給されるプリント回路基板20が仮定置(載置)され、上記プリント回路基板20上に移送されるカバーレイ11が着座して整列される場所である。具体的に、図14に示されるように、整列テーブル部331は、カバーレイ11とプリント回路基板20との整列時に、カバーレイ11が配置されるプリント回路基板20の一部位(以下、「プリント回路基板の単位部位」)を真空(音圧)により吸脱着することで、プリント回路基板20を仮に着座させる。このとき、ピックアップ送りユニット320により移送されるカバーレイ11が着座されているプリント回路基板20の上に整列される。
一例では、整列テーブル部331は、図示されていないが、第2の板部材;上記第2の板部材に形成された複数の第2の真空ホール;上記第2の真空ホールと真空ラインを介して連結されて真空を発生させる第2の真空発生部材;を含むことができる。
このような整列テーブル部331は、上記着座テーブル部311と同様に、第2の真空発生部材(例えば、真空エジェクター)が真空ラインを介して真空圧(音圧)を加えたり解除したりすることで、複数の第2の真空ホールに流体が流入又は非流入と切り替えられる。これにより、プリント回路基板供給装置200から連続して供給されるプリント回路基板20の単位部位2’が第2の板部材上に吸着又は脱着され得る。このように、整列テーブル部331に着座されたプリント回路基板20の単位部位2’の上には、ピックアップ送り部320によりピックアップされて移送されるカバーレイ11が整列される。
また、整列テーブル部331は、図15に示されるように、複数の真空領域に区画されている。このように、整列テーブル部331の真空領域が個別に分離されることにより、カバーレイ11が配置されるプリント回路基板の各単位部位の大きさに応じて真空吸着区間を設定することが可能であるため、カバーレイとプリント回路基板との間の整列時に誤差を減少させることができる。
第1のプリント回路基板クランプ部332aは、図14に示されるように、整列テーブル部311の幅方向、即ち、プリント回路基板のローディング方向と交差する方向(例えば、X軸方向)に整列テーブル部311の一端と離間して配置され、第2のプリント回路基板クランプ部332bは、第1のプリント回路基板クランプ部332aと対向して整列テーブル部311の他端と離間して配置される。従って、第1及び第2のプリント回路基板クランプ部332a、332bは、プリント回路基板供給装置200から連続して供給されるプリント回路基板20の単位部位2’にカバーレイ11が整列されるように、カバーレイが配置されるプリント回路基板部位2’と離間した両部位をそれぞれクランピングすることができる。
このような第1及び第2のプリント回路基板クランプ部332a、332bは、図14に示されるように、第1のシリンダー(図示せず)に加えられる油圧により開閉される。また、第1及び第2のプリント回路基板クランプ部332a、332b自体は、供給されるプリント回路基板20のローディング高さに応じて第2のシリンダー(図示せず)により昇降され得る。
整列テーブルユニット330は、必要に応じて補助仮止め部333をさらに含むことができる。補助仮止め部333は、図15に示されるように、整列テーブル部331の上部側に設けられて上下移動し、ピックアップ送りユニット320により移送されるカバーレイ11の一部分を整列テーブル部331上に定置されているプリント回路基板20の単位部位2’に仮止めさせることができる。一例では、補助仮止め部333は、X軸及び/又はY軸に設けられ、互いに連結された複数のヒーター棒を含むことができる。
このような補助仮止め部333は、補助仮止め送り部(図示せず)により上下移動する。即ち、補助仮止め部333は、ピックアップ送りユニット320によりカバーレイ11が移送される前は整列テーブル部331の上部側に位置し、ピックアップ送りユニット320によりカバーレイ11が整列テーブル部331上のプリント回路基板20の単位部位2’に整列されると、整列されたカバーレイ11上に下降し、カバーレイ11をプリント回路基板20の単位部位2’にポイント仮止めさせることができる。
整列テーブルユニット330は、必要に応じて補助整列テーブル部334をさらに含むことができる。補助整列テーブル部334は、第1のプリント回路基板クランプ部332aと整列テーブル部331との間、第2のプリント回路基板クランプ部332bと整列テーブル部331との間のうちの少なくともいずれか1つに配置される。このような補助整列テーブル部334は、カバーレイ11とプリント回路基板との整列時に、プリント回路基板の滞留を防止するとともに、プリント回路基板が第1及び第2のプリント回路基板クランプ部332a、332bにより安定的にクランピングされるように補助する。
4)第1のビジョンユニット
本発明に係る仮止め装置300において、第1のビジョンユニット350は、着座ユニット310の着座テーブル部311と整列テーブルユニット330の整列テーブル部331との間に配置されるが、カバーレイ着座ユニット310に隣接するように配置され、ピックアップ送りユニット320にピックアップされたカバーレイのピックアップ位置を撮影し、上記カバーレイの位置を整列するための第1の信号を発生する。
具体的に、第1のビジョンユニット350は、ピックアップ送りユニット320にピックアップされたカバーレイ11の下面を撮影し得るように着座ユニット310の着座テーブル部311と整列テーブルユニット330の整列テーブル部331との間にカバーレイ着座ユニット310に隣接するように配置される。例えば、第1のビジョンユニット350は、図10及び図12に示されるように、カバーレイ着座ユニット310の着座テーブル部311に隣接するように、ピックアップ送りユニット320の下部側にピックアップ送りユニット320により移送されるカバーレイ11の送り方向(例えば、Y軸方向)と交差する方向(X軸方向)に配置される。
このような第1のビジョンユニット350は、ピックアップ送りユニット320にピックアップされたカバーレイの下面を撮影し、画像解析によりピックアップ送りユニット320の下面に対するカバーレイのピックアップ(マーク)位置を認識し、予め設定された位置値との差をチェックし、カバーレイが仮止めされる位置を整列するための第1の信号を発生する。このような第1の信号によって、ピックアップ送りユニット320にオプセット(offset)値を適用し、ピックアップ送りユニット320内のピックアップ部323の第1の支持部材3231を上下左右に回転させて整列させることができる。これにより、カバーレイ11とプリント回路基板20との間の仮止め位置の精度がさらに向上される。特に、ピックアップ送りユニット320にピックアップされたカバーレイ11のマーク位置が基準位置から所定の角度で回転された場合、第1のビジョンユニット350によりカバーレイ11の回転角度をチェックし、その結果に応じてピックアップ送りユニット320の第1の支持部材3231をプリント回路基板20の垂直な方向(Z方向)を中心に回転させ得る回転駆動部材3236に信号を与え、第1の支持部材3231が基準位置に復帰するように第1の支持部材3231を回転させる。
5)第2のビジョンユニット
本発明に係る仮止め装置300において、第2のビジョンユニットは、図示されていないが、整列テーブルユニット330と対向して位置し、上記整列テーブルユニットに供給されるプリント回路基板の定置(着座)位置を撮影し、上記ピックアップ送りユニットにより移送されるカバーレイが仮止めされる位置を整列するための第2の信号を発生する。
具体的に、第2のビジョンユニットは、整列テーブルユニット330の整列テーブル部331に定置(着座)されているプリント回路基板20の上面を撮影し、画像分析によりプリント回路基板のマーク位置を認識し、ピックアップ送りユニット320にピックアップされたカバーレイ11のマーク位置との差をチェックし、カバーレイ11が仮止めされる位置を整列するための第2の信号を発生させる。このような第2の信号に応じてピックアップ送りユニット320にオプセット(offset)値が適用されると、ピックアップ送りボディ部321の移送距離、又は第1の支持部材3231の上下左右の移動距離及び回転角度が調節されるため、仮止め位置の精度がさらに向上される。
6)仮止めユニット
本発明に係る仮止め装置300において、仮止めユニット340は、整列テーブルユニット330にて整列されたカバーレイ11とプリント回路基板20との仮止めを行う。即ち、仮止めユニット340は、整列テーブルユニット330から自動的に連続して供給される第1Aの複合基板30aのカバーレイ11とプリント回路基板の各単位部位2’とを仮止めする。これにより、プリント回路基板20の単位部位ごとにカバーレイ11がそれぞれ仮止めされた第1の複合基板30を自動的に連続して得ることができる。
このような仮止めユニット340は、図2に示されるように、プリント回路基板のローディング方向(Y軸方向)と一直線上に整列テーブルユニット330に隣接するように配置されている。
一例では、仮止めユニット340は、図16に示されるように、仮止めハウジング部341、上部支持部342、上部仮止め部343、下部支持部344、下部仮止め部345、及び駆動部346を含み、必要に応じて第1及び第2の仮止めクランプ部(図示せず)をさらに含むことができる。
上部支持部342は、仮止めハウジング部341の内部に配置され、上部仮止め部343を支持するものである。このような上部支持部342が駆動部346により上下駆動されることで、上部仮止め部343も上下駆動される。これにより、上部仮止め部343は、整列テーブルユニット330から上部仮止め部343と下部仮止め部345との間に搬入され、定置されているカバーレイ11とプリント回路基板20とを下部仮止め部345とともに熱加圧する。
上部仮止め部343は、上部支持部342の下部に取り付けられ、上部支持部342の上下運動に応じてともに上下運動する。このような上部仮止め部343は、下降時に上部仮止め部343と下部仮止め部346との間に定置されているカバーレイ11とプリント回路基板20の全面を上から熱加圧し、これにより、カバーレイ11とプリント回路基板20とが面仮止めされた第1の複合基板30が得られる。
上部仮止め部343は、板部材を含み、さらに、必要に応じて板部材の下部面に配置されたクッション部材及び/又は離型部材を含むことができる。このような上部仮止め部343は、上部支持部342から脱着することができ、これにより、上部仮止め部343は、仮止めハウジング部341の外部に取り外され、板部材やクッション部材などが損傷を受けた場合、これを容易に取り替えることができる。
下部支持部344は、仮止めハウジング部341の内部に上記上部支持部342に対向して配置され、下部支持部344を支持するものである。
このような下部支持部344の上部には、下部仮止め部345が取り付けられている。即ち、下部仮止め部345は、上部仮止め部343と対向して配置される。従って、下部仮止め部345は、上部仮止め部343の下降時に、上部仮止め部343と同様に、上部仮止め部343と下部仮止め部346との間に定置されているカバーレイ11とプリント回路基板20の全面を下方から熱加圧し、第1の複合基板30を形成する。
このような下部仮止め部345は、上部仮止め部343と同様に、板部材を含み、さらに、必要に応じて板部材の下部面に配置されたクッション部材及び/又は離型部材を含むことができる。また、下部仮止め部345を下部支持部344から脱着することができる。これにより、下部仮止め部344は、仮止めハウジング部341の外部に取り外され、板部材やクッション部材などが損傷を受けた場合、これらを容易に取り替えることができる。
駆動部346は、上部支持部342を上下駆動させる。このような駆動部346は、油圧シリンダー346a、及び油圧シリンダーの圧力を調節する圧力調節バルブ346bを含む。従って、圧力調節バルブ346bによって油圧シリンダー346aに加えられる油圧により上部支持部342が昇降する。
図示されていないが、第1の仮止めクランプ部は、仮止めハウジング部341の幅方向、即ち、カバーレイが整列されたプリント回路基板のローディング方向と交差する方向(例えば、Y軸方向)に仮止めハウジング部341の一端と離間して配置され、第2の仮止めクランプ部は、第1の仮止めクランプ部と対向して仮止めハウジング部341の他端と離間して配置される。従って、第1及び第2の仮止めクランプ部は、整列テーブルユニット330から自動的に連続して供給される第1Aの複合基板30aが上部仮止め部343と下部仮止め部345によって安定的に面仮止めされるように、第1Aの複合基板30a内のプリント回路基板20の単位部位と離間した両部位を、それぞれクランピングすることができる。
このような第1及び第2の仮止めクランプ部は、第3のシリンダー(図示せず)に加えられる油圧により開閉される。また、第1及び第2の仮止めクランプ部自体は、供給される第1Aの複合基板30aのローディング高さに応じて第4のシリンダー(図示せず)により昇降され、第1及び第2の仮止めクランプ部の位置を調節することができる。
上記仮止めユニット340における熱加圧条件は、特に限定されず、例えば、約50~100℃の温度、及び約1~3kgf/cm2であり得る。この場合、第1Aの複合基板30aの仮止め時に、カバーレイ11とプリント回路基板20との界面におけるボイド(void)を除去することができる。このような熱加圧条件と、上記駆動部346の油圧、第1の及び第2の仮止めクランプ部の開閉、及び位置調節は、制御部(図示せず)により制御され得る。制御部(図示せず)は、コンピュータに組み込まれ、ソフトウェア的に制御可能に構成され得る。
(4)送り装置
図1及び図2に示されるように、送り装置400は、仮止め装置300とホットプレス装置500との間に配置され、仮止め装置300から、カバーレイ11とプリント回路基板20とが仮止めされた第1の複合基板30を、ホットプレス装置500側に自動的に連続して移送させる。このとき、送り装置400は、第1の複合基板30の供給量を調節しながら第1の複合基板30をホットプレス装置500内に搬入させる。
一例では、送り装置400は、図17に示されるように、送りボディ部410、第1の送りガイドローラー部420、第2の送りガイドローラー部430、レール部440、送りクランプ部450、クランプ駆動部460を含む。
送りボディ部410は、送りガイドローラー部420、第2の送りガイドローラー部430、送りクランプ部440、及びクランプ駆動部450を支持するものである。
第1の送りガイドローラー部420は、送りボディ部410の一端(例えば、上端)に設けられ、仮止め装置300から供給される第1の複合基板30を送りボディ部410の他端(例えば、下端)側にガイドするローラーである。
第2の送りガイドローラー部430は、送りボディ部410の他端(例えば、下端)に設けられ、上記第1の送りガイドローラー部420から自動的に連続して供給される第1の複合基板30をホットプレス装置500側、具体的には保護フィルム供給ユニット510のフィルムガイドローラー部513側にガイドする。このため、第2の送りガイドローラー部430は、送りボディ部410から、上記第1のガイドローラー部420よりもさらに離間している。
レール部440は、送りボディ部410の一面410Aに、送りボディ部410の長さ方向に設けられる。
送りクランプ部450は、レール部440に沿って移動し、第1の送りガイドローラー部420と第2の送りガイドローラー部430との間に位置し、第1の送りガイドローラー部420から供給される第1の複合基板30をクランピングする。このような送りクランプ450は、第1の複合基板30をクランピングした状態でレール部440に沿って上下移動し、第1の複合基板30の供給量を調節しながら第1の複合基板30を第2の送りガイドローラー部430に移送する。
具体的に、ホットプレス装置500における第1の複合基板30の熱加圧時間は、仮止め装置300の仮止めユニット340におけるカバーレイ11とプリント回路基板20との仮止め時間より長い。それで、本発明では、仮止め装置300とホットプレス装置500との間に配置された送り装置400の送りクランプ部450の上下移動によって、仮止め装置300からホットプレス装置500への第1の複合基板30の供給速度を調節することで、第1の複合基板30の供給量を調節する。
即ち、ホットプレス装置500における熱加圧工程が開始されると、送り装置300の送りクランプ部450は、仮止め装置300の仮止めユニット340から一定の速度で排出される第1の複合基板30をクランピングした状態で第1の送りガイドローラー部420に隣接した位置で停止する。このとき、仮止め装置300の仮止めユニット340から一定の速度で排出される第1の複合基板30は、送りクランプ部450によりクランピングされ、ホットプレス装置500内には供給されず、滞留する。その後、ホットプレス装置500での熱加圧工程が完了すると、送りクランプ部450は、滞留していた第1の複合基板30をクランピングした状態でクランプ駆動部460によりレール部440に沿って設定された高さ分だけ、下側に駆動する。このとき、設定された高さは、送りクランプ部450により滞留していた第1の複合基板30の滞留長さに応じて調節され、上記第1の複合基板30の滞留長さは、仮止め工程とホットプレス工程との時間差に比例する。但し、送りクランプ部440によりクランピングされた状態となって下側に移送される第1の複合基板30は、仮止め装置300から排出される第1の複合基板30の排出速度より、送りクランプ部440の設定された駆動速度分だけ速く、ホットプレス装置500内に自動的に連続して供給される。その後、ホットプレス装置500内に供給された第1の複合基板30に対して熱加圧工程が実施されると、送りクランプ部450は、第1の複合基板30をアンクランピング(unclamping)した状態でクランプ駆動部460によりレール部440に沿って設定された高さ分だけ、上側に駆動された後、仮止めユニット340から一定の速度で排出される第1の複合基板30を再びクランピングして停止する。このように、仮止め装置300からホットプレス装置500に供給される第1の複合基板30のローディング速度を、送り装置400の送りクランプ部440の上下駆動によって調節することで、第1の複合基板の供給量を調節することができる。
クランプ駆動部450は、送りボディ部410に取り付けられ、シリンダーとサーボモータを含み、上記送りクランプ440の上下移動はもちろん、送りクランプ440を開閉させる。
このようなクランプ駆動部450は、クランプ駆動制御部(図示せず)により制御され得る。クランプ駆動制御部(図示せず)は、仮止め装置での仮止め時間と上記ホットプレス装置での熱加圧時間との時間差、及び第1の複合基板30のローディング速度に応じて、ホットプレス装置500に供給される第1の複合基板30の供給量がディレイ(delay)されるようにクランプ駆動部450を制御する。これにより、クランプ駆動部450は、設定された高さ分だけ、送りクランプ440を上下駆動させ、このとき、送りクランプ440の下側への駆動時に、駆動速度及び駆動距離を調節する。
(5)ホットプレス装置
図1及び図2に示されるように、ホットプレス装置500は、送り装置400により仮止め装置300から移送される第1の複合基板30を熱加圧する装置である。
一例では、ホットプレス装置500は、図18に示されるように、保護フィルム供給ユニット510、ホットプレスユニット520、及び保護フィルム回収ユニット530を含む。
1)保護フィルム供給ユニット
保護フィルム供給ユニット510は、送り装置400により自動的に連続して供給される第1の複合基板30の上下部にそれぞれ保護フィルムを供給するものである。
一例では、保護フィルム供給ユニット510は、図19に示されるように、第1のフィルム供給ローラー部511、第2のフィルム供給ローラー部512、及び基板ガイドローラー部513を含む。
第1のフィルム供給ローラー部511は、送り装置400により仮止め装置300から自動的に連続して供給される第1の複合基板30の上部に第1の保護フィルム41を供給するアンワインダーローラーである。このような第1のフィルム供給ローラー部511は、モータ駆動によって連続的に第1の保護フィルム41をホットプレスユニット520に供給する。
第2のフィルム供給ローラー部512は、第1のフィルム供給ローラー部511に対向して配置され、送り装置400により仮止め装置300から自動的に連続して供給される第1の複合基板30の下部に第2の保護フィルム42を供給するアンワインダーローラーである。このような第2のフィルム供給ローラー部512は、モータ駆動によって連続的に第2の保護フィルム42をホットプレスユニット520に供給する。
ここで、第1及び第2の保護フィルム41、42は、ホットプレスユニット520により第1の複合基板30が熱加圧される時に、第1の複合基板30の表面及び/又は内部の異物による汚染を防止することができるとともに、基板から漏出されるレジン(resin)によるホットプレスユニット520の汚染を防止することができる。従って、保護フィルム41、42を備えることで、ホットプレスユニット520の稼働時間及び寿命を延ばすことが可能である。このような保護フィルム41、42としては、当業界に周知のものであれば、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。
基板ガイドローラー部513は、第1のフィルム供給ローラー部511と第2のフィルム供給ローラー部512との間に配置され、送り装置400により仮止め装置300から自動的に連続して供給される第1の複合基板30を第1のフィルム供給ローラー部511と第2のフィルム供給ローラー部512との間にガイドして搬入させるガイドローラーである。
また、保護フィルム供給ユニット510は、必要に応じて、第1のフィルム供給ローラー部511から供給される第1の保護フィルム41が、第1のフィルム供給ローラー部511と第2のフィルム供給ローラー部512との間に搬入される第1の複合基板30の上部に容易に配置されるように、第1の保護フィルム41をガイドする第1のフィルムガイドローラー部514;及び、第2のフィルム供給ローラー部512から供給される第2の保護フィルム42が、第1のフィルム供給ローラー部511と第2のフィルム供給ローラー部512との間に搬入される第1の複合基板30の下部に容易に配置されるように、第2の保護フィルム42をガイドする第2のフィルムガイドローラー部515;をさらに含むことができる。このような第2及び第3のフィルムガイドローラー部は、それぞれ複数のガイドローラーであり得る。
2)ホットプレスユニット
ホットプレスユニット520は、保護フィルム供給ユニット510からそれぞれ供給される保護フィルム41、42が、第1の複合基板30の上下部にそれぞれ配置された状態で搬入されると、これらの熱加圧を行う。図1に示されるように、送り装置400により仮止め装置300から自動的に連続して供給される第1の複合基板30は、ホットプレスユニットに搬入される前に、上述のように、基板の上下部には、それぞれ保護フィルム供給ユニット510からそれぞれ供給される第1及び第2の保護フィルム41、42が配置され、このような状態の第1bの複合基板50は、ホットプレスユニット520内に搬入されて熱加圧されることで、第2aの複合基板60がホットプレスユニット500から排出される。このとき、第2aの複合基板60は、第1の保護フィルム41/カバーレイ11/プリント回路基板20/第2の保護フィルム42を含み、上記カバーレイ11とプリント回路基板20は、熱加圧された状態である。
一例として、ホットプレスユニット520は、図18に示されるように、ホットプレスハウジング部521、上部プレス部522、及び下部プレス部523を含む。但し、これに限定されず、当業界に周知のホットプレス機であれば、特に制限なく使用できる。
ここで、上部プレス部522及び下部プレス部523は、それぞれホットプレスハウジング部521の内部に設けられ、互いに対向して配置される。但し、上部プレス部522は、プレス駆動部(図示せず)により上下駆動される。このような上部プレス部522及び下部プレス部523には、熱線が内蔵されたヒーターブロックがそれぞれ取り付けられている。従って、上部プレス部522の下降時に、上部プレス部522と下部プレス部523との間に定置されている保護フィルム41/第1の複合基板30/保護フィルム42のような構造を有する第1bの複合基板50の全面を熱加圧する。
このとき、本発明の上部プレス部522及び下部プレス部523の大きさは、それぞれ一方向(例えば、X軸方向)の長さが1000mm以下(具体的に、約200~1000mm)であり、上記一方向と垂直な方向(例えば、Y軸方向)の長さが1000mm以下(具体的に、約200~1000mm)であり得る。従って、本発明は、従来とは異なり、大面積の第1bの複合基板50を熱加圧して大面積の第2Aの複合基板60を連続的に製造することができる。
このようなホットプレスユニット530は、一定の温度で予熱後、熱加圧を行うことができる。 このときの予熱条件及び熱加圧条件は、特に限定されない。一例では、例えば、第1の複合基板50を約100~120℃の温度条件下で予熱した後、約150~190℃の温度、約10~100kgf/cm2の面圧、及び2~20kNの線圧条件下で熱加圧することができる。この場合、第1の複合基板50内のレジン(resin)の流れ性が最大化されることで、基板ホール内のボイド(void)を除去することができる。
3)保護フィルム回収ユニット
保護フィルム回数ユニット530は、図1に示されるように、ホットプレスユニット520にて熱加圧されて自動的に連続して供給される第2Aの複合基板60の上下部からそれぞれ積層された保護フィルム41、42を回収する。
このような保護フィルム回収ユニット530は、図18に示されるように、第1のフィルム回収ローラー部531及び第2のフィルム回収ローラー部532を含み、必要に応じてフィルム回収ガイドローラー部533及び/又は一対のイオナイザー部(図示せず)をさらに含むことができる。
第1のフィルム回収ローラー部531は、ホットプレスユニット520にて熱加圧されて排出される第2Aの複合基板60の上部に配置された第1の保護フィルム41を巻き取って回収するリワインダーローラーである。このような第1のフィルム回収ローラー部531は、モータ駆動によって、連続的に第1の保護フィルム41を巻き取ることができる。
第2のフィルム回収ローラー部532は、第1のフィルム回収ローラー部531に対向して配置され、ホットプレスユニット520にて熱加圧されて排出される第2Aの複合基板60の下部に配置された第2の保護フィルム42を回収するリワインダーローラーである。このような第2のフィルム回収ローラー部532は、モータ駆動によって、連続的に第2の保護フィルム42を巻き取ることができる。
このように、第1のフィルム回収ローラー部531及び第2のフィルム回収ローラー部532によりそれぞれの保護フィルム41、42が回収されることで、再利用可能となり、製造コストを削減することができる。
フィルム回収ガイドローラー部533は、ホットプレスユニット520と第1及び第2のフィルム回収ローラー部531、532との間に配置される。このとき、フィルム回収ガイドローラー部533は、ホットプレスユニット520から排出される第2Aの複合基板60において、第1の保護フィルム41と第2の保護フィルム42とがそれぞれ第1のフィルム回収ローラー部531と第2のフィルム回収ローラー部532に容易に回収されるように、第1の保護フィルム41及び第2の保護フィルム42を第1のフィルム回収ローラー部531及び第2のフィルム回収ローラー部532にそれぞれガイドするローラーであって、複数設けることができる。このようなフィルム回収ガイドローラー部533は、テンションコントローラー及び圧力調節バルブによって上下位置の調節を行うことができる。
一対のイオナイザー部(図示せず)は、第1のフィルム回収ローラー部531と第2のフィルム回収ローラー部532との間にそれぞれ配置され、静電気の発生を防止する。具体的に、一対のイオナイザー部(図示せず)は、第1のフィルム回収ローラー部531と第2のフィルム回収ローラー部532との間でありながら、ホットプレスユニット520と第1及び第2のフィルム回収ローラー部531、532との間に配置される。このようなイオナイザー部であることで、本発明では、第2の複合基板7から各保護フィルムが分離されて回収されるとき、静電気の発生が防止され、基板の不良率を低減させることができる。
(6)巻き取り装置
図1及び図2に示されるように、巻き取り装置600は、ホットプレス装置500から排出される第2の複合基板70を間紙(図示せず)とともに巻き取って回収する装置である。
一例では、巻き取り装置600は、図20に示されるように、間紙供給ローラー部610、基板回収ローラー部620、及びエッジ制御ユニット630を含む。
間紙供給ローラー部610は、ホットプレス装置500から排出されて巻き取られる第2の複合基板70の間に間紙(図示せず)を供給するアンワインダーローラーである。このような間紙供給ローラー部610は、パウダークラッチにより間紙の張力(テンション)が一定に維持され、間紙の供給速度を一定に調節することができる。
基板回収ローラー部620は、ホットプレス装置500から排出される第2の複合基板70を間紙(図示せず)と共に回収するリワインダーローラーである。 回収される基板の張力がロードセル(load cell)及びパウダークラッチ(powder clutch)により一定に保持されるため、基板回収ローラー部620は、第2の複合基板70と間紙(図示せず)とを一定の速度で巻き取ることができる。
エッジ制御ユニット630は、基板回収ローラー部620に巻き取られる第2の複合基板70と間紙(図示せず)のエッジ位置に応じて基板回収ローラー部620の位置を調節する。一例では、エッジ制御ユニット630は、第2の複合基板70と間紙(図示せず)とが積層されて巻き取られるとき、第2の複合基板70の縁部が均等に基板回収ローラー部620に巻き取られるように、第2の複合基板70の左右移動を感知するセンサ631(例えば、超音波センサ);上記センサ631により入力された信号と予め設定された信号とを比較して増幅量を調節することで基板回収ローラー部620の左右移動を調節するコントロール回路(図示せず);上記コントロール回路により印加された信号に応じて巻き取られる第2の複合基板70の縁部が予め設定された位置に補正されるように調節するアクチュエータ(図示せず);を含むことができる。
以下、本発明に係る複合基板の製造システムにおいて、ロールツーロール方式で複合基板を製造する過程について、図1~図20を参照して詳述する。
本発明の一例では、複合基板の製造方法は、カバーレイ供給装置からカバーレイが供給されるカバーレイ供給ステップ;プリント回路基板供給装置からプリント回路基板が供給されるプリント回路基板供給ステップ;及び、上記プリント回路基板供給ステップで供給されるプリント回路基板の上に上記カバーレイ供給ステップで供給されるカバーレイを仮止めして第1の複合基板を形成する仮止めステップ;を含む。このような複合基板の製造時に、上述のような複合基板の製造システムを利用することができる。
本発明の他の一例では、複合基板の製造方法は、カバーレイ供給装置からカバーレイが供給されるカバーレイ供給ステップ;プリント回路基板供給装置からプリント回路基板が供給されるプリント回路基板供給ステップ;上記プリント回路基板供給ステップで供給されるプリント回路基板の上に上記カバーレイ供給ステップで供給されるカバーレイを仮止めして第1の複合基板を形成する仮止めステップ;及び、上記仮止めステップで形成された第1の複合基板を熱加圧して第2の複合基板を形成するホットプレスステップ;を含み、上記仮止めステップで形成された第1の複合基板を上記ホットプレスステップに供給するとき、上記第1の複合基板の供給量を調節する。このような複合基板の製造時に、上述のような複合基板の製造システムを利用することができる。
(a)カバーレイをカバーレイ供給装置100から供給する(以下、「S100ステップ」という。)
一例では、S100ステップは、離型基材及びカバーレイを含むカバーレイフィルム中のカバーレイをカットするステップ;及び、上記カットされたカバーレイフィルムをカバーレイと離型基材とに分離させるステップ;を含む。
具体的に、カバーレイ供給装置100中のカバーレイフィルム供給ローラー部111には、離型基材12の上にカバーレイ11が積層されたロール状のカバーレイフィルム10が巻かれている。このようなカバーレイフィルム供給ローラー部111がアンワインドされると、カバーレイフィルム供給ローラー部111に巻かれたカバーレイフィルム10が巻き出されながら、第1のガイドローラー部115によりカッティングユニット120側にガイドされて供給される。このとき、カバーレイフィルム10は、第1のテンション調節ローラー部112により一定の張力で供給される。このようなカバーレイフィルム10は、カッティングユニット120を通過しながらカバーレイ11が所定の間隔で切断される。
その後、所定の長さにカバーレイ11がカットされたカバーレイフィルム10は、分離ユニット130により一定の大きさに切断されたカバーレイ11と離型基材12とに分離される。具体的に、分離ユニット130の剥離プレート部131によりカバーレイフィルム10の離型基材12の進行方向(回収方向)に所定角度以上の折曲部が形成されることで、カバーレイフィルム10の切断されたカバーレイ11は、離型基材12と分離され、仮止め装置300に供給される。一方、カバーレイ11と分離された離型基材12は、離型基材ガイドローラー部132によりガイドされ、離型基材回収ローラー部116に回収される。
(b)プリント回路基板をプリント回路基板供給装置から供給する(以下、「S200ステップ」という。)
S200ステップは、S100ステップと時間的前後関係を有しない。
プリント回路基板20は、ロール状でプリント回路基板供給ローラー部210に取り付けられる。その後、プリント回路基板20は、プリント回路基板供給ローラー部210から連続的に巻き出され、第2のガイドローラー部230及び第2のテンション調節ローラー部240により仮止め装置300の整列テーブルユニット330側にガイドされて供給される。このとき、プリント回路基板20は、第2のテンション調節ローラー部240により一定の張力で供給される。なお、プリント回路基板供給ローラー部210に巻き取られているプリント回路基板20の間に介在される間紙は、間紙回収ローラー部220により回収される。
上記プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20は、第2のスプライシング部250にてカットされるか、又は新たなプリント回路基板に連結され得る。
なお、上記プリント回路基板供給ローラー部210から供給されるプリント回路基板20は、第2のガイドローラー部230及び第2のテンション調節ローラー部240により仮止め装置300にガイドされて供給されるとき、第2のクリーンローラー部260により表面の異物が除去され得る。
(c)上記S200ステップで供給されるプリント回路基板上に上記S100ステップで供給されるカバーレイを仮止めして第1の複合基板を形成する(以下、「S300ステップ」という。)
一例では、S300ステップは、カバーレイ供給装置100から供給されるカバーレイを着座テーブル部311に着座させるステップ(S310ステップ);上記着座テーブル部に着座されたカバーレイをピックアップして上記プリント回路基板供給装置から供給されるプリント回路基板の上に移送させ、整列させるステップ(S320ステップ);及び、上記整列されたカバーレイとプリント回路基板とを仮止めして第1の複合基板を形成するステップ(S330ステップ);を含む。
S310ステップでは、カバーレイ供給装置100の分離ユニット130から連続して供給されるカバーレイ11を、カバーレイ着座ユニット310のカバーレイクランプ部314により一端がクランピングされた状態で着座テーブル部311上に移送し、着座テーブル部311に着座させる。このとき、カバーレイクランプ部314は、送りボディ部313上に取り付けられ、着座テーブル部311の上部を往復移動する。このとき、着座テーブル部311は、着座されるカバーレイ11を真空(音圧)により吸着し、脱着する。但し、着座テーブル部311は、複数の真空領域が個別に分離されているため、カバーレイ11の大きさに応じて真空吸着区間を設定することができる。
S320ステップでは、着座テーブル部311に着座されたカバーレイ11をピックアップ送りユニット320によりピックアップし、プリント回路基板供給装置200から供給されるプリント回路基板20上に移送させ、整列させる。このようなS320ステップは、上記ピックアップされたカバーレイのマーク位置を撮影して上記カバーレイの位置を整列させるステップ;及び、上記ピックアップされたカバーレイのマーク位置を撮影して上記カバーレイの位置を整列させるステップ;をさらに含むことができる。
具体的に、着座テーブル部311に着座して待機状態にあるカバーレイ11がピックアップ送りユニット320のピックアップ部323に吸着(ピックアップ)され、その後、送り部322によりピックアップ送りユニット320が整列テーブルユニット330の整列テーブル部331に移動する。このとき、ピックアップ送りユニット320にピックアップされたカバーレイ11もともに整列テーブル部331に移動し、その後、ピックアップ部323からカバーレイ11が脱着されると、整列テーブル部331に仮載置しているプリント回路基板20の上に整列される。このとき、第1のビジョンユニット350がピックアップ送りユニット310に対するカバーレイ11のピックアップ(マーク)位置を撮影し、予め設定された位置値との差を比較してカバーレイの位置を整列するための第1の信号を発生する。また、第2のビジョンユニット(図示せず)が整列テーブル部311に載置しているプリント回路基板20のマーク位置を撮影し、これをピックアップ送りユニット320にピックアップされたカバーレイ11のマーク位置と比較し、移送されるカバーレイ11が仮止めされる位置を整列するための第2の信号を発生する。このような第1の信号及び第2の信号によって、カバーレイがピックアップされたピックアップ送りユニット320を、上下左右移動はもちろん、回転させて整列させることで、整列テーブル部311でのカバーレイとプリント回路基板との仮止め精度を高めることができる。
S330ステップでは、上記S320ステップで整列されたカバーレイ11とプリント回路基板20とを仮止めして第1の複合基板30を形成する。
具体的に、上記S320ステップで形成されたカバーレイ - プリント回路基板の積層体は、仮止めユニット340の上部仮止め部343と下部仮止め部345との間に搬入され、このとき、上部仮止め部343の上下駆動によって、カバーレイ11とプリント回路基板20とが面仮止めされる。その後、カバーレイとプリント回路基板とが面仮止めされた第1の複合基板30は、送り装置400によりホットプレス装置500内に自動的に連続して移送される。
(d)但し、本発明では、上述したS300ステップで形成された第1の複合基板30を、S400ステップのホットプレス装置500に供給するとき、上記第1の複合基板30の供給量を調節する。
上述したS300ステップにおいて、仮止め装置300による仮止めに要する時間は、上記S400ステップにおけるホットプレス装置500によるホットプレス工程(S400ステップ)時間に比べて短い。それで、本発明では、仮止め装置300とホットプレス装置500との間に配置された送り装置400の送りクランプ部450の上下移動によって、仮止め装置300からホットプレス装置500への第1の複合基板30の供給速度を調節することで、第1の複合基板30の供給量を調節する。
具体的に、上記S300ステップでは、仮止め装置300の仮止めユニット340から第1の複合基板30が一定の速度で自動的に連続して排出される。但し、仮止めユニット340での仮止め工程に要する時間が、ホットプレス装置500のホットプレスユニット520による熱加圧工程の時間に比べて短い。従って、仮止めユニット340から排出される第1の複合基板30は、仮止めユニット340での仮止め工程と、ホットプレス装置500のホットプレスユニット520でのホットプレス工程との間の時間差分だけ、送り装置400の送りクランプ部450によりクランピングされた状態で一時停止され、ホットプレス装置500への供給が行われない。
その後、S300ステップにおいて、ホットプレス装置500によるホットプレス工程が完了すると、送りクランプ部450は、クランプ駆動部460によりレール部440に沿って設定された高さ分だけ、下側に駆動し、これとともに、送りクランプ部450にクランピングされた第1の複合基板30も、下側に移動される。このとき、第1の複合基板30は、S300ステップでの仮止め装置300から排出される速度より、送りクランプ部450の設定された駆動速度分だけ、より速い速度でホットプレス装置50内に移送される。
次に、ホットプレス装置500内に移送された第1の複合基板30に対して熱加圧工程が実施されると、送りクランプ部450は、仮止め装置300から排出される第1の複合基板30をアンクランピングした状態でレール部440に沿って設定された高さ分だけ、上側に駆動された後、仮止めユニット340から一定の速度で排出される第1の複合基板30を再びクランピングして定置させる。その後、再度上記送りクランプ部450の上下駆動が繰り返される。
これらの過程により、本発明では、仮止め装置300からホットプレス装置500までの第1の複合基板の移送速度が調節されることで、仮止め装置300からホットプレス装置500に移送される第1の複合基板30の供給量が自動的に調節される。
(e)上記S300ステップで形成されて移り装置400により供給量が調節される第1の複合基板30を熱加圧し、第2の複合基板70を形成する(以下、「S400ステップ」という。)
一例では、S400ステップは、上記S300ステップで形成された第1の複合基板30の上下部にそれぞれ保護フィルム41、42を供給するステップ;上記第1の複合基板30の上下部に保護フィルム41、42が配置された状態で熱加圧して第2Aの複合基板60を形成するステップ;及び、上記第2Aの複合基板60の上下部にそれぞれ積層された保護フィルム41、42を回収するステップ;を含むことができる。
具体的に、上記S300ステップで形成された第1の複合基板30の上下部には、保護フィルム供給ユニット510、511、512から供給される保護フィルム41、42が配置される。その後、第1の複合基板30は、上下部に保護フィルム41、42が配置された状態でホットプレスユニット520にて熱加圧される。このとき、上記熱加圧ステップは、一方向における長さが1000mm以下(具体的に、約200~1000mm)であり、上記一方向と垂直な方向における長さが1000mm以下(具体的に、約200~1000mm)である上部及び下部プレス部522、523を用いることで、大面積の第1の複合基板の全表面を一度に熱加圧して第2Aの複合基板60を得ることができる。その後、カバーレイとプリント回路基板が熱加圧された第2Aの複合基板60から、保護フィルム回収ユニット530により保護フィルム41、42を回収することで、第2の複合基板70を排出することができる。
その後、S400ステップで形成された第2の複合基板70は、巻き取り装置600の基板回収ローラー部620により間紙(図示せず)とともに巻き取られて回収される。このとき、エッジ制御ユニット630により基板回収ローラー部620に巻き取られる第2の複合基板70のエッジ位置に応じて基板回収ローラー部620の位置を調節することで、基板回収ローラー部620に第2の複合基板70の縁部が均等に巻き取られる。
以上に述べた本発明は、上述の実施例及び添付した図面に限定されるものではなく、後述の特許請求の範囲に記載の本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で当該技術分野で通常の知識を有する者が種々に修正及び変更を行ったものも本発明の範囲内に含まれることは言うまでもない。