JP7274319B2 - レーザ加工機、及び保護ガラスの汚れ監視方法 - Google Patents

レーザ加工機、及び保護ガラスの汚れ監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワーク材に対してレーザ切断又はレーザ溶接等のレーザ加工を行うレーザ加工機、及び保護ガラスの汚れ監視方法に関する。
レーザ加工機のレーザ加工ヘッドの内部には、レーザ光を集束させる集束レンズが設けられており、集束レンズは高価である。レーザ加工中に発生するスパッタやヒュームが集束レンズに付着することを防止するため、通常、レーザ加工ヘッドにおける集束レンズの光射出側には、集束レンズを保護する保護ガラスが交換可能に設けられている。ここで、レーザ加工中に、ワーク材に向かうレーザ光、ワーク材からの反射レーザ光、又はワーク材で発生する光は、保護ガラスの汚れによって保護ガラスの内部で乱反射する。
一方、保護ガラスの汚れの度合いが大きくなると、その汚れの影響によって加工不良が発生する。そのため、保護ガラスの内部で乱反射する散乱光強度(散乱光の強度)を検出し、その検出値に基づいて、保護ガラスの交換が必要であるか否か判定している(特許文献1参照)。そして、保護ガラスの交換が必要であると判定された場合には、その判定結果を報知している。
特表2001-509889号公報
ところで、ワーク材の材質によってレーザ光の反射率が異なり、保護ガラスの汚れの度合いが同じであっても、ワーク材の材質が異なると、保護ガラスの内部で乱反射する散乱光強度も異なる。そのため、ワーク材がレーザ光の反射率の高い材質からなる場合には、保護ガラスの汚れの度合いが小さく、良好加工を継続できる状態にも拘わらず、散乱光強度が大きくなって、保護ガラスの交換が必要であると判定されることがある。反対に、ワーク材がレーザ光の反射率の低い材質からなる場合には、保護ガラスの汚れの度合いが大きく、加工不良が発生しているにも拘わらず、散乱光強度が小さく、保護ガラスの交換が必要でないと判定されることがある。つまり、保護ガラスの汚れによる加工不良を十分に防止しつつ、保護ガラスの不必要な交換をなくすことが困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、前述の問題を解決するため、ワーク材の材質に応じて適切なタイミングで保護ガラスを交換できる、新規な構成のレーザ加工機、及び保護ガラスの汚れ監視方法を提供することを目的する。
本発明の第1実施態様に係るレーザ加工機では、レーザ加工ヘッドは、集束レンズの光射出側に保護ガラスと、レーザ加工中に前記保護ガラスの内部で乱反射する散乱光強度(散乱光の強度)を検出する光検出器と、を備えている。また、監視コントローラは、ワーク材に起因する前記保護ガラスの交換要否判定の1つ以上の交換閾値を登録する閾値登録部と、登録された前記交換閾値の中から、ワーク材の材質に応じた交換閾値を選択する閾値選択部と、前記光検出器の検出値(検出された散乱光強度)と選択された前記交換閾値とを比較して、前記保護ガラスの交換要否を判定する交換判定部と、を備えている。
本発明の第1実施態様に係るレーザ加工機は、前記保護ガラスの交換が必要であると判定された場合に、その判定結果を報知する報知部を備えてもよい。また、本発明の第1実施態様に係るレーザ加工機は、前記保護ガラスの交換が必要であると判定された場合に、レーザ発振器のビーム(レーザ光)を停止する発振器制御部を備えてもよい。
本発明の第1実施態様によると、前記閾値選択部は、ワーク材に起因する前記保護ガラスの交換要否判定の1つ以上の前記交換閾値の中から、ワーク材の材質に応じた交換閾値を選択する。そして、前記交換判定部は、前記光検出器の検出値と選択された前記交換閾値とを比較して、前記保護ガラスの交換要否を判定する。これにより、ワーク材の材質に応じて適切なタイミングで前記保護ガラスを交換することができる。
本発明の第2実施態様に係る保護ガラスの汚れ監視方法は、レーザ加工中に、レーザ加工ヘッドの集束レンズの光射出側の保護ガラスにおける内部での散乱光強度(散乱光の強度)を検出し、ワーク材に起因する前記保護ガラスの交換要否判定の1つ以上の交換閾値の中から、ワーク材の材質に応じた交換閾値を選択し、検出された散乱光強度と選択された交換閾値とを比較して、前記保護ガラスの交換要否を判定する。
本発明の第2実施態様によると、前述のように、ワーク材の起因する前記保護ガラスの交換要否判定の1つ以上の前記交換閾値の中から、ワーク材の材質に応じた交換閾値を選択する。そして、検出された散乱光強度と選択された前記交換閾値とを比較して、前記保護ガラスの交換要否を判定する。これにより、ワーク材の材質に応じて適切なタイミングで前記保護ガラスを交換することができる。
本発明によれば、前記保護ガラスの汚れによる加工不良を十分に防止しつつ、前記保護ガラスの不必要な交換をなくすことができる。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ加工機の模式的な斜視図である。 図2(a)は、本発明の実施形態に係るレーザ加工機におけるレーザ加工ヘッドの模式的な断面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるIIB-IIB線に沿った断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係るレーザ加工機の制御ブロック図である。 図4は、複数の交換閾値とワーク材Wの材質を対応付けた閾値テーブルを示す図である。 図5は、本発明の実施形態の作用を説明するフローチャート図である。 図6は、ワーク材の材質毎に、加工不良に至るまでの加工回数と保護ガラスの内部での散乱光強度との関係を示すグラフ図である。 図7(a)は、ステンレス鋼のワーク材の場合において、加工不良の発生時における保護ガラスの汚れの度合い示す図面代用写真である。図7(b)は、アルミニウムのワーク材の場合において、加工不良の発生時における保護ガラスの汚れの度合い示す図面代用写真である。
本発明の実施形態ついて図1から図5を参照して説明する。
なお、本願の明細書又は特許請求の範囲において、「設けられる」とは、直接的に設けられることの他に、別部材を介して間接的に設けられることを含む意である。「X軸方向」とは、水平方向の1つである左右方向のことをいい、「Y軸方向」とは、X軸方向に直交する水平方向の1つである前後方向のことをいい、「Z軸方向」とは、上下方向(鉛直方向)のことをいう。「及び/又は」とは、2つのうちのいずれか一方と両方を含む意である。図面中、「FF」は前方向、「FR」は後方向、「L」は左方向、「R」は右方向、「U」は上方向、「D」は下方向をそれぞれ指している。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るレーザ加工機10は、板状のワーク材(金属ワーク材)Wに対してレーザ光を用いて切断やマーキング等を行う加工機である。そして、本発明の実施形態に係るレーザ加工機10の具体的な構成は、以下の通りである。
レーザ加工機10は、X軸方向に延びたベッド12を備えている。ベッド12には、ワーク材Wを支持するX軸方向に延びた加工テーブル14が設けられている。加工テーブル14は、X軸方向に間隔を置いて配置された複数の支持板(スキッド板)16を有している。各支持板16は、Y軸方向に延びており、各支持板16の上部には、ワーク材Wを点接触で支持するための複数の山型の突起16aがY軸方向に間隔を置いて形成されている。
ベッド12には、加工テーブル14を跨ぐようにY軸方向に延びた門型の可動フレーム18がX軸方向へ移動可能に設けられている。可動フレーム18は、ベッド12の適宜位置に設けられたX軸モータ20の駆動によりX軸方向へ移動する。また、可動フレーム18の水平部18aには、キャリッジ22がY軸方向へ移動可能に設けられている。キャリッジ22は、可動フレーム18の適宜位置に設けられたY軸モータ24の駆動によりY軸方向へ移動する。
ワーク材Wに向かってアシストガスを噴射しながらレーザ光を照射する筒状のレーザ加工ヘッド28は、キャリッジ22にZ軸方向へ移動可能に設けられている。レーザ加工ヘッド28は、その先端側に、ノズル30を有している。レーザ加工ヘッド28は、キャリッジ22の適宜位置に設けられたZ軸モータ32の駆動によりZ軸方向へ移動する。
レーザ光を出力(発振)するレーザ発振器は例えばファイバレーザ発振器26であり、ファイバレーザ発振器26はプロセスファイバ34を介してレーザ加工ヘッド28と接続されている。なお、レーザ発振器としてファイバレーザ発振器26の代わりに、CO2レーザ発振器、YAGレーザ発振器、ディスクレーザ発振器、又はダイレクトダイオードレーザ発振器(DDL発振器)等を用いてもよい。
図1及び図2(a)(b)に示すように、レーザ加工ヘッド28の内部には、プロセスファイバ34の射出端から出射されレーザ光をコリメートするコリメートレンズ36が設けられている。また、レーザ加工ヘッド28の内部におけるコリメートレンズ36の光射出側(下側)には、レーザ光をワーク材Wに向かって集束させる集束レンズ38が設けられている。更に、レーザ加工ヘッド28における集束レンズ38の光射出側には、集束レンズ38をスパッタやヒュームから保護する保護ガラス48と、保護ガラス48の内部で乱反射する散乱光強度(受光量)を検出する光検出器50がそれぞれ設けられている。保護ガラス48は、ガラスホルダ46に着脱可能に収納されている。ガラスホルダ46は、レーザ加工ヘッド28に着脱可能(引き出し可能)に設けられている。なお、レーザ加工ヘッド28の内部におけるノズル30側は、酸素、窒素等のアシストガスを供給するアシストガス供給源(図示省略)に配管(図示省略)を介して接続されている。
図3に示すように、レーザ加工機10は、加工プログラム等に基づいて、X軸モータ20、Y軸モータ24、Z軸モータ32、及びファイバレーザ発振器26等を制御(駆動)するNC(numerical control)装置40を備えている。NC装置40は、1つ又は複数のコンピュータによって構成されており、加工プログラム等を記憶するメモリと、加工プログラム等を実行するCPU(Central Processing Unit)とを有している。NC装置40のメモリは、ワーク材Wの材質と板厚(厚み)、アシストガスの種類、加工速度等からなる加工条件を複数登録する加工条件登録部42としての機能を有している。NC装置40のCPUは、登録された複数の加工条件の中から、いずれかの加工条件を選択する加工条件選択部44としての機能を有している。
前述の構成により、ワーク材Wを加工テーブル14に支持させた状態で、NC装置40は、X軸モータ20及びY軸モータ24を駆動してレーザ加工ヘッド28をワーク材Wに対してX軸方向及び/又はY軸方向に位置決めする。そして、NC装置40は、レーザ加工ヘッド28の位置決めを行いつつ、ファイバレーザ発振器26等を駆動してレーザ加工ヘッド28からワーク材Wに向かってアシストガスを噴射しながらレーザ光を照射する。これにより、ワーク材Wに対してレーザ加工としてのレーザ切断を行うことができる。
続いて、本発明の実施形態に係るレーザ加工機10の特徴部分について説明する。
ガラスホルダ46に備えた光検出器50は、フォトダイオードからなり、散乱光強度に応じた電気信号(電圧信号又は電流信号)を出力する。また、光検出器50の先端部は、ガラスホルダ46に形成された挿入孔に挿入した状態で、保護ガラス48の外周面に近接する。なお、保護ガラス48内部での散乱光は、ワーク材Wに向かうレーザ光、ワーク材Wからの反射レーザ光、又はワーク材Wで発生して集束レンズ38に向かう光が、保護ガラス48表面に付着した汚れによって乱反射して生じる光である。
図3に示すように、レーザ加工機10は、レーザ加工中に保護ガラス48の汚れを監視するため監視コントローラ52を備えており、監視コントローラ52は、NC装置40に接続されている。監視コントローラ52は、コンピュータによって構成されており、監視プログラム等を記憶するメモリと、監視プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)とを有している。また、監視コントローラ52には、光検出器50がIF(Interface)回路54及びAD(Analog-to-Digital)コンバータ56を介して接続されている。IF回路54は、光検出器50から出力された電気信号を増幅して、ノイズをカットする。監視コントローラ52には、光検出器50の検出値(検出カウント値)や報知情報等を表示するディスプレイ58が接続されている。
監視コントローラ52のメモリは、閾値登録部60として機能を有しており、監視コントローラ52のCPUは、閾値選択部62としての機能及び交換判定部64としての機能を有している。また、ディスプレイ58は、報知部66としての機能を有しており、NC装置40のCPUは、発振器制御部68としての機能を有している。そして、閾値登録部60、閾値選択部62、交換判定部64、報知部66、及び発振器制御部68の具体的な内容は、後述の通りである。
図3及び図4に示すように、閾値登録部60は、保護ガラス48の交換要否を判定するための複数の交換閾値(交換閾値カウント値)とワーク材Wの材質を対応付けた閾値テーブルを登録する。交換要否判定の複数の交換閾値は、ワーク材Wの材質に起因するワーク材Wのレーザ光の反射率に応じて設定されており、交換閾値は、ワーク材Wのレーザ光の反射率が低くなる程感度を鋭くするように小さく設定されている。なお、閾値登録部60が交換閾値をワーク材Wの材質毎に複数登録するだけでなく、同じ材質であってもワーク材の厚みに応じて複数登録してもよい。この場合、厚板の方が薄板と比較してカッティングフロントが長く、レーザ光の反射光量が多い分だけ、散乱光強度が高くなるので、厚板の交換閾値を薄板の交換閾値よりも高く設定することになる。
図4に示すように、鉄鋼の交換閾値が50であるのに対し、ステンレス鋼の交換閾値は90、アルミニウムの交換閾値は140と設定した。つまり、アルミニウムは鉄鋼と比較してレーザ光の反射率が高いので、アルミニウム切断用の交換閾値を用いれば、本来交換不要を交換要と誤判断したケースを無くすことができるということである。
続いて、図5等を参照しつつ、本発明の実施形態に係る保護ガラスの汚れ監視方法を含めて、本発明の実施形態の作用について説明する。本発明の実施形態に係る保護ガラスの汚れ監視方法は、閾値選択ステップと、検出ステップと、交換判定ステップと、報知ステップと、ビーム停止ステップとを備えている。
加工プログラムの指令に応じて、閾値選択部62は、登録された複数の交換閾値の中から、ワーク材Wの材質に応じた交換閾値を選択し(ステップS103、閾値選択ステップ)、ファイバレーザ発振器26等を駆動させてワーク材Wのレーザ加工を開始する(ステップS102)。光検出器50は、レーザ加工中に、保護ガラス48の表面の汚れによる保護ガラス48の内部での散乱光強度(散乱光の強度)を検出する(ステップS103、検出ステップ)。
その後、交換判定部64は、光検出器50の検出値(検出カウント値)が選択された交換閾値を越えているか否か判定する(ステップS104、交換判定ステップ)。換言すれば、交換判定部64は、光検出器50の検出値と選択された交換閾値とを比較して、保護ガラス48の交換要否を判定する。そして、光検出器50の検出値が選択された交換閾値以下の場合(ステップS104のNoの場合)には、交換判定部64は、保護ガラス48の交換が必要でないと判定する(ステップS105)。併せて、報知部66は、「正常」のメッセージ表示してもよい。
一方、光検出器50の検出値が選択された交換閾値を越えている場合(ステップS104のYesの場合)には、交換判定部64は、保護ガラス48の交換が必要であると判定する(ステップS106)。併せて、報知部66は、その判定結果として「交換必要」のメッセージ表示する(ステップS107、報知ステップ)。また、発振器制御部68は、ファイバレーザ発振器26のビームを停止する(ステップS108、ビーム停止ステップ)。なお、「交換必要」のメッセージ表示の代わりに、ランプ(図示省略)の点灯表示若しくは点滅表示、又は音声発生器(図示省略)の音声によって判定結果を報知してもよい。
保護ガラス48の交換が必要でないと判定された場合に、監視コントローラ52又はNC装置40は、ワーク材Wのレーザ加工が終了したか否か判断する(ステップS109)。そして、ワーク材Wのレーザ加工が終了した場合(ステップS109のYesの場合)には、監視コントローラ52及びNC装置40による一連の処理を終了する。監視コントローラ52又はNC装置40は、ワーク材Wのレーザ加工が終了していない場合(ステップS109のNoの場合)には、監視コントローラ52又はNC装置40は、ステップS103に処理を戻す。
前述のように、閾値選択部62は、ワーク材Wの材質に起因するワーク材Wのレーザ光の反射率に応じて設定された複数の交換閾値の中から、ワーク材Wの材質に応じた交換閾値を選択する。そして、交換判定部64は、光検出器50の検出値と選択された交換閾値とを比較して、保護ガラス48の交換要否を判定する。これにより、ワーク材Wの材質に応じて適切なタイミングで保護ガラス48を交換することができる。
従って、本発明の実施形態によれば、保護ガラス48の汚れの度合いが小さく、良好加工を継続できる状態にも拘わらず、保護ガラス48の交換が必要であると判定されることがない。また、保護ガラス48の汚れの度合いが大きく、加工不良が発生しているにも拘わらず、保護ガラス48の交換が必要でないと判定されることがない。つまり、本発明の実施形態によれば、保護ガラス48の汚れによる加工不良を十分に防止しつつ、保護ガラス48の不必要な交換をなくすことができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限るものでなく、例えば、レーザ切断を行うレーザ加工機10に適用した技術的思想を、レーザ溶接を行うレーザ加工機(図示省略)に適用する等、その他、種々の態様で実施可能である。そして、本発明に包含される権利範囲は、前述の実施形態に限定されないものである。
本発明の実施例について図6及び図7(a)(b)を参照して説明する。
図6に示すように、板厚6mmの異なる材質(鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウム)からなるワーク材について加工試験を行った。そして、加工試験の結果として、ワーク材の材質毎に、加工不良に至るまでの加工回数と保護ガラスの内部での散乱光強度(散乱光の強度)との関係をまとめた。なお、図6中における散乱光強度は、検出カウント値であり、図6中における「×」は、加工不良の発生を表している。
即ち、鉄鋼のワーク材の場合には、加工回数が120回に達すると、散乱光強度が58になり、加工不良が発生した。ステンレス鋼のワーク材の場合には、加工回数が110回に達すると、散乱光強度が97になり、加工不良が発生した。アルミニウムのワーク材の場合には、加工回数が300回に達すると、散乱光強度が145になり、加工不良が発生した。つまり、アルミニウムのワーク材の場合は、鉄鋼のワーク材及びステンレス鋼のワーク材の場合に比べて、加工不良の発生時における散乱光強度が高くなっている。これは、アルミニウム系の材質のワーク材は、鉄系の材質のワーク材に比べて、レーザ光の反射率が高いことによるものと考えられる。
加工試験の結果として、ステンレス鋼のワーク材の場合及びアルミニウムのワーク材の場合について、加工不良の発生時における保護ガラスの汚れの度合いを比較すると、図7(a)(b)に示すようになる。
即ち、アルミニウムのワーク材の場合は、ステンレス鋼のワーク材の場合に比べて、加工不良の発生時における保護ガラスの汚れの度合いが小さいことが視覚的に確認できた。これも、アルミニウム系の材質のワーク材は、鉄系の材質のワーク材に比べて、レーザ光の反射率が高いことによるものと考えられる。
10 レーザ加工機
12 ベッド
14 加工テーブル
16 支持板
16a 突起
18 可動フレーム
18a 水平部
20 X軸モータ
22 キャリッジ
24 Y軸モータ
26 ファイバレーザ発振器(レーザ発振器)
28 レーザ加工ヘッド
30 ノズル
32 Z軸モータ
34 プロセスファイバ
36 コリメートレンズ
38 集束レンズ
40 NC装置
42 加工条件登録部
44 加工条件選択部
46 ガラスホルダ
48 保護ガラス
50 光検出器
52 監視コントローラ
54 IF回路
56 ADコンバータ
58 ディスプレイ
60 閾値登録部
62 閾値選択部
64 交換判定部
66 報知部
68 発振器制御部

Claims (7)

  1. レーザ加工ヘッドは、集束レンズの光射出側に保護ガラスと、
    レーザ加工中に前記保護ガラスの内部で乱反射する散乱光強度を検出する光検出器と、
    を備え、
    監視コントローラは、ワーク材に起因する前記保護ガラスの交換要否判定の複数の交換閾値をワーク材の材質と厚みに応じて登録する閾値登録部と、
    登録された前記交換閾値の中から、ワーク材の材質と厚みに応じた交換閾値を選択する閾値選択部と、
    前記光検出器の検出値と選択された前記交換閾値とを比較して、前記保護ガラスの交換要否を判定する交換判定部と、を備えたことを特徴とするレーザ加工機。
  2. 前記保護ガラスの交換が必要であると判定された場合に、その判定結果を報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工機。
  3. 前記保護ガラスの交換が必要であると判定された場合に、レーザ発振器のビームを停止する発振器制御部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ加工機。
  4. 前記保護ガラスの内部で乱反射する散乱光は、ワーク材に向かうレーザ光、ワーク材からの反射レーザ光、又はワーク材で発生して前記集束レンズに向かう光が、前記保護ガラス表面に付着した汚れによって乱反射して生じる光であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ加工機。
  5. 前記交換閾値は、ワーク材の材質に起因するワーク材のレーザ光の反射率に応じて設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ加工機。
  6. 前記レーザ加工は、ワーク材に対してレーザ切断を行うことであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ加工機。
  7. レーザ加工中に、レーザ加工ヘッドの集束レンズの光射出側の保護ガラスにおける内部での散乱光強度を検出し、
    ワーク材に起因する前記保護ガラスの交換要否判定の複数の交換閾値をワーク材の材質と厚みに応じて登録し、
    登録された前記交換閾値の中から、ワーク材の材質と厚みに応じた交換閾値を選択し、
    検出された散乱光強度と選択された交換閾値とを比較して、前記保護ガラスの交換要否を判定することを特徴とする保護ガラスの汚れ監視方法。
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