JP7274242B1 - アームレスト - Google Patents

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Abstract

【課題】横方向の厚みや強度を念頭に置き、使用する鋼板の加工性を配慮した合理的な形状を追及するとともに、1巻あたりのロック力を向上させることで、重量や寸法の増大を抑えたアームレストを提供する。【解決手段】シートフレームに取り付けて使用する、ばねロック機構を具備したアームレストを、回転軸となるロックドラム20、及び、シートフレームに取り付けられる取付金具10を有する固定側部分と、ロックドラム20に外嵌されるロックコイルばね50と、ロックドラム20を挿通する軸受孔40aが基端側に設けられた短尺状の回動プレート40とを備えたものとする。回動プレート40に、軸受孔40aを中心とした略半円周状立壁部41を設け、当該略半円周状立壁部41から長さ方向先端側に連続する短尺部42の断面を、両側に立壁44を有する略U字形とし、当該短尺部立壁44における高さ方向先端側に平面部45を設けている。【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車の座席等に具備される回動可能な構造のばねロック機構を備えたアームレストに関する。
従来、アームレストは、高さ調節不可なものが主流であったが、近年では、高さ調節式のものが登場してきている。高さ調節式のアームレストとしては、例えば、特許文献1,2に記載されているものが知られている。特許文献1には、ロック状態とロック解除状態とを切り替えることができるばねロック機構を備えた、U字型断面のアームレスト(同文献の図2におけるアームレスト4)が記載されている。また、特許文献2には、回動プレートに相当する短尺のベースプレート(同文献の図4におけるベースプレート14)を有するばねロック機構を備えた、U字型断面のアームレスト(同文献の図2におけるアームレストフレーム20)が記載されている。アームレストの長さは、従来、200~300mm程度であったが、近年ではその長尺化が望まれており、アームレストの長さが400mm程度とされることもある。
特許第4526448号 特許第5890525号
ところで、アームレストの先端側に横方向の力(横荷重)を加えると、アームレストには、その基端側(座席に取り付けられる側)を最大とする大きな曲げ負荷(曲げモーメント)がかかる。このような曲げ負荷に耐えうる横方向の曲げ強度(断面係数)を確保するために、通常、U字型断面のアームレストの断面形状を大きくする等の対応がとられる。しかし、自動車の座席等に取り付けられるアームレストでは、寸法(特に横幅)が制約されているうえに軽量化も望まれているところ、U字型断面のアームレストの断面形状を大きくする等の対応をとると、重量が大きくなってしまい、顧客(市場)の要望に応えられないおそれがある。
また、特許文献1,2のアームレストでは、回動部材のバーリング部(特許文献1の図2におけるバーリング部14、及び、特許文献2の図4における起立筒部14d)の先端部のみで横荷重を受けるようになっているところ、横方向の曲げ強度を確保するためには、当該回動部材を厚肉化する等の対応をとる必要があり、この点でも重量の増大を招くおそれがある。
加えて、自動車の座席等に取り付けられる完成品のアームレストでは、その更なる薄型化も望まれている。しかし、ばねロック機構を備えたアームレストでは、通常、ロックばねが、横方向(厚さ方向)に配されるため、アームレストの薄型化を図ろうとすると、ロックばねの巻き数を少なくする必要がある。巻き数を少なくしながらも、ロックばねのロック力を確保するためには、ロックばねの1巻あたりのロック力を高めることが課題となる。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、横方向の厚みや強度を念頭に置き、使用する鋼板の加工性を配慮した合理的な形状を追及するとともに、1巻あたりのロック力を向上させることで、重量や寸法の増大を抑えたアームレストを提供することが目的である。
上記課題は、
シートフレームに取り付けて使用する、ばねロック機構を具備したアームレストであって、
回転軸となるロックドラム、及び、シートフレームに取り付けられる取付金具を有する固定側部分と、
ロックドラムに外嵌されるロックコイルばねと、
ロックドラムを挿通する軸受孔が基端側に設けられた短尺状の回動プレートと
を備え、
回動プレートは、
前記軸受孔を中心とした略半円周状立壁部を有し、
当該略半円周状立壁部から長さ方向先端側に連続する短尺部の断面が、両側に立壁を有する略U字形とされ、
当該短尺部立壁における高さ方向先端側に、平面部を有してなる
アームレスト
を提供することによって解決される。
これにより、回動プレート(特に短尺部)単独で、平面部が設けられていないものよりも、その断面係数(曲げ強度)を大きくすることができる。しかも、短尺部の断面における展開長を大きくすることなく(その寸法や重量を増やさずに)、断面形状の変更だけで、その断面係数を大きくすることができる。それにもかかわらず、平面部を設けても、短尺部の形状は単純である(複雑にならない)ため、加工が難しくなることがない。そのうえ、後掲の図3に示すように、平面部(プレート平面部45)を有する回動プレート40を、略U字形断面のアームレスト本体30に組み込んだ際に、中空部α(回動プレート40の起立壁部44及びプレート平面部45と、アームレスト本体30のアームベース部31及びアーム壁部32とによって囲まれた空間)が形成されるようにすることで、アームレスト全体の断面係数を大幅に増やすことが可能となる。
本発明のアームレストにおいては、
短尺部における略U字状断面の溝部を塞ぐ蓋部材をさらに備え、
当該蓋部材と短尺部とを一体結合し、閉ループ断面を為すようにする
ことが好ましい。
これにより、回動プレートの短尺部における横方向の断面係数をさらに高めることができる。蓋部材の寸法は、アームレスト本体の寸法や形状等に応じて適宜決定することができるものの、少なくとも回動プレートの短尺部を塞げる長さ(短尺部の長さは、例えば、50~80mm程度にすることができる。)にすることが好ましく、アームレストの基端部から長手方向中央部付近にわたる長さにすることがより好ましい。というのも、アームレストの先端部に横荷重が加わると、その基端部を最大とする曲げモーメントが作用するところ、この曲げモーメントに耐えられるようにするためには、アームレストの基端部より(基端部から長手方向中央部付近)の曲げ強度を高めるのが合理的だからである(蓋部材がアームレストの中央部よりも先端側に延びていると、その先端側部分の曲げ強度が必要以上に大きくなるだけでなく全体的な重量も大きくなり、合理的とは言えない)。さらに、蓋部材等の各種部材は、通常、高強度の鋼板で形成されるところ、このような鋼板でも容易に加工できる形状にすることが好ましい。
本発明のアームレストにおいては、
ロックドラムにおける一方の開口端に、ロックコイルばねの自由端側の***作部に操作するロック解除カム及びロック復帰カムを設け、
ロックコイルばねの自由端側の、前記***作部よりも先端側に延長部を設け、
当該延長部の弾性力によって、ロックドラムに対するロックばねの締付方向に力が加えられることが好ましい。
これにより、ばねロック機構がロック状態にあるときには、ロックばねをロックドラムにしっかりと巻き付ける(密着させる)ことができる。このため、ロックばねの巻き数を少なくしても(アームレストの厚みを増やさなくても)、ロック力の低下を抑え、ロック状態を適切に発現させることができる。しかも、延長部は、***作部よりもロックばねの先端側に配されているため、***作部に対するロック解除カムやロック復帰カムの操作に影響を及ぼさない。したがって、ロックばねの巻き数を少なくすることができる。
本発明のアームレストにおいては、
回動プレートにおける前記略半円周状立壁部から後方に突出する後方中間段部を設けるとともに、
取付金具を、
シートフレームに当接する座面部と、
座面部の縁部から起立する半円筒状壁部と
を有するものとし、
半円筒状壁部の先端部を、前記後方中間段部に当接させることが好ましい。
従来(特許文献1,2)のアームレストでは、アームレスト本体(特許文献1の図2におけるアームレスト4、及び、特許文献2の図2におけるアームレストフレーム20)にかかる横荷重を、回動部材のバーリング部(特許文献1の図2におけるバーリング部14、及び、特許文献2の図4における起立筒部14d)で受けるようになっていたところ、上記構成にすることで、そのような横荷重を後方中間段部でも受けるようにすることができる。この後方中間段部(てこの作用点)は、回動プレートの回動中心(てこの支点)から離れて設けられるため、そこにかかる負荷を従来よりも大幅に低くすることができる。
本発明のアームレストにおいては、
アームレスト本体の断面を略U字形とし、
アームレスト本体における基端部から長手方向中央部近辺までの間の断面U字状立壁に段部を設け、
アームレスト本体に、回動プレートの短尺部と、それに続く前記蓋部材とを一体結合し、単体では開口断面であったアームレスト本体を、閉ループ断面(後掲の図3における中空部α,βが一体化した断面)になるようにする
ことが好ましい。
後掲の図2(a)示すように、アームレスト1aの先端部付近に横荷重Fを加えると、アームレスト1aには、例えば、図2(b)のグラフの破線で示すような断面係数(曲げ強度)が必要になるところ、上記構成にすることで、図2(b)のグラフの太線で示すような断面係数にすることが可能となる。すなわち、本発明のアームレストを、必要な断面係数を確保しながらも、断面係数が必要以上に大きくならない(重量も過大とならない)合理的な断面形状にすることができる。加えて、アームレスト本体を高強度の鋼板で形成することで、アームレスト本体の板厚を薄くしながら、必要な断面係数に近づけることができる。このため、アームレストの断面形状の更なる合理化(アームレストの軽量化)を図ることができる。ただし、上記構成を採用した場合でも、所定の区間で断面係数が過大となることがある。この場合には、断面係数が過大となる部分(図2(b)においてハッチングで示した断面係数過大区間γに配された部材)に軽量穴(例えば、後掲の図1に示すように、蓋部材70の軽量穴74)を設け、アームレストの断面形状の更なる合理化(アームレストの軽量化)を図ることが好ましい。
また、アームレスト本体の基端側の一部は、その断面において両縁部にアーム壁部を設けた形状にすることができる。上記蓋部材と短尺部と一体結合してなる閉ループ断面に連続して、その蓋部材とアームレスト本体とが一体結合してなる閉ループ断面を設けることで、アームレスト本体の断面係数を高めることができる。これにより、必要な断面係数を確保しながら、アームレスト本体の板厚を薄くする等、軽量化を図ることが可能となる。
以上のように、本発明によって、横方向の厚みや強度を念頭に置き、使用する鋼板の加工性を配慮した合理的な形状を追及するとともに、1巻あたりのロック力を向上させることで、重量や寸法の増大を抑えたアームレストを提供することが可能になる。
第一実施形態のアームレストを側方から見た状態を示した図である。 第一実施形態のアームレストを、図1におけるA-A面で切断した状態を示した断面図である。 第一実施形態のアームレストを、図1におけるA-A面で切断した状態を示した断面図である。 第二実施形態のアームレストを側方から見た状態を示した図である。
本発明のアームレストの実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、第一実施形態と第二実施形態とを例に挙げて、本発明のアームレストを説明する。しかし、これらの実施形態は、飽くまで好適な実施形態であり、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態に限定されない。本発明のアームレストには、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。
1.第一実施形態
まず、第一実施形態のアームレストについて説明する。図1は、第一実施形態のアームレスト1aを側方から見た状態を示した図である。図2(a)は、アームレスト1aを、図1におけるA-A面で切断した状態を示した断面図であり、図2(b)は、そのアームレスト1aにおける長手方向の位置(横軸)と断面係数(縦軸)の関係を表したグラフである。図3は、アームレスト1aを、図1におけるA-A面で切断した状態を示した断面図である。
アームレスト1aは、図2(a)に示すように、取付金具10と、ロックドラム20と、アームレスト本体30と、回動プレート40と、ロック(コイル)ばね50と、蓋部材70を備えている。このアームレスト1aは、表皮91で覆われ、さらに、その表皮91内にクッション性を持たせるための発泡樹脂(図示省略)を配した状態で使用される。
取付金具10は、シートフレーム(図示省略)に対して動かない状態で取り付けられる。シートフレームには、取付ブラケット92が固定されているところ、この取付ブラケット92に対して取付金具10を固定できるようになっている。
ロックドラム20は、アームレスト1a(アームレスト本体30や回動プレート40等)の回転軸として機能する。このロックドラム20は、円筒状を為し、その一方の端部が取付金具10に固定され、その反対側の開口端にフランジ部20aが設けられている。フランジ部20aには、ロック解除カム21と、ロック復帰カム22とが設けられている(図1参照)。
アームレスト本体30は、使用者の腕を支えるための部材となっている。このアームレスト本体30は、容器状(略U字形断面)を為している(図3参照)。アームレスト本体30の内部には、回動プレート40等を収容できるようになっている。
回動プレート40は、アームレスト本体30とともに、ロックドラム20に対して上下回動する部材となっている。回動プレート40は、図1,2に示すように、略半円周状立壁部41と、短尺部42とで構成される。略半円周状立壁部41は、ロックドラム20を挿通するための軸受孔40aを中心として略半円周状に起立する部分となっている。短尺部42は、略半円周状立壁部41から長さ方向先端側に連続するとともに、断面が略U字形を為す部分となっている(図3参照)。
ロックばね50は、ロックドラム20に外嵌されたコイルばねである。ロックばね50の内径は、ロックドラム20の外径よりも数%小さく設定されている。このため、ロックばね50をロックドラム20に外嵌すると、ロックばね50は、ロックドラム20を締め付けた状態となる。このロックばね50の一端は、自由端51(図1参照)とされ、他端は、回動プレート40(短尺部41)に固定された固定端54(図3参照)とされている。自由端51は、ロック解除カム21及びロック復帰カム22によって操作されることで、ロック解除保持部71に保持されたり(ロック解除保持部71に引っ掛けられたり)、その保持から解放されたり(ロック解除保持部71から外れたり)するようになっている。
蓋部材70は、図3に示すように、回動プレート40の短尺部41(略U字形断面の開口部分)を塞ぐためのものである。本実施形態では、この蓋部材70の基端側に、ロック解除保持部71が設けられている(図1参照)。
これらの部材のうち、取付金具10及びロックドラム20は、シートフレームに対して動かない部材(固定側部材)となっている。一方、アームレスト本体30、回動プレート40、ロックばね50及び蓋部材70は、シートフレームに対して中心線L回りに回動可能な部材(回動側部材)となっている。アームレスト本体30を除く各種部材は、一体化(ユニット化)されて、アームレスト本体30の基端側に組み付けられている。以下においては、アームレスト本体30及び回動プレート40における中心線L回りの回動のうち、アームレスト本体30の先端が前方を向いた状態から上方を向いた状態となる向きの回動を「上方回動」と呼び、アームレスト本体30の先端が上方を向いた状態から前方を向いた状態となる向きの回動を「下方回動」と呼んで説明する。
このアームレスト1aでは、ロックばね50によるばねロック機構によって、回動プレート40等の上方回動のみが許容されて下方回動が規制されたロック状態と、回動プレート40等の上方回動に加えて下方回動が許容されたロック解除状態とが切り替わるようになっている。
すなわち、ロックばね50の自由端51がロック解除保持部71から外れているときには、ロックばね50は、ロックドラム20の外周部を締め付けた状態となる。すなわち、ロックばね50の内周部がロックドラム20の外周部に密着し、その摩擦力によって、回動プレート50の下方回動が規制されたロック状態が発現する。なお、下方回動の方向に異常負荷が加わった場合には、ロックばね50がロックドラム20に対してスリップすることで、ロックばね50等が破損しないようになっている。
また、ロック状態にある回動プレート40を上方回動させると、回動プレート40が使用時最上方位置(アームレスト本体30が調節可能範囲の最上方位置となる位置)まで達したときに、ロック解除カム21がロックばね50の自由端51に当接する。このとき、ロックばね50の自由端51が、ロック解除カム21によって緩める方向に押されて移動し、ロック解除保持部71に保持される。これにより、回動プレート40の下方回動が許容されたロック解除状態が発現する。
ロック解除状態にある回動プレート40を下方回動させると、回動プレート40が使用時最下方位置(アームレスト本体30が調節可能範囲の最下方位置となる位置)まで達したときに、ロックばね50の自由端51がロック復帰カム22に当接する。このとき、ロックばね50の自由端51が、ロック復帰カム22によって押されてロック解除保持部71から外される。これにより、アームレストは、下方回動が規制されたロック状態に復帰する。
ところで、図2(a)に示すように、アームレスト1aの先端部付近に横荷重Fを加えると、アームレスト1aには、その先端部から基端部にむかって略線型的に増大する曲げ負荷(曲げモーメント)が作用する。この曲げ負荷に耐えられるようにするためには、アームレスト1aにおける各位置での断面係数(曲げ強度)を、図2(b)のグラフの破線で示す断面係数以上にする必要がある。ただし、アームレスト1aの断面係数を高めて、必要な断面係数を確保しようとすると、通常、構成部品の寸法や厚み等が大きくなり、アームレスト1aの重量が過大となるおそれがある。このため、本実施形態では、アームレスト1aの形状を合理化して、必要な断面係数を確保しながら、重量が過大とならないようにしている。
具体的に、アームレスト1aを合理的な形状にするために、本実施形態では、回動プレート40の短尺部42の断面形状を、図3に示すようなプレート平面部45を設けた略U字形にしている。すなわち、短尺部42を、略U字形断面の底にあたるプレートベース部43と、プレートベース部43の両縁部に設けられた一対の起立壁部(短尺部立壁)44と、それぞれの起立壁部44の高さ方向先端側に配されたプレート平面部45とを備えたものとしている(一対の起立壁部44のそれぞれを、プレートベース部43に近い側で間隔が狭いクランク状にしている)。これにより、起立壁部44が平坦である場合(プレート平面部45を有しない場合)と比べて、重量を増やさずに、短尺部42の断面係数を大きくすることができる。しかも、プレート平面部45(クランク状の起立壁部44)の形状は単純であるため、プレート平面部45を設けるための加工(回動プレート40の製造)が難しくなることもない。
起立壁部44におけるプレート平面部45の位置は、特に限定されない。ただし、プレート平面部45がプレートベース部43に近すぎると、短尺部42の断面係数が充分に高められず、必要な断面係数を確保できないおそれがある。このため、プレートベース部43からプレート平面部45までの距離Dは、プレートベース部43から起立壁部44の先端部までの距離Dの1/3以上とすることが好ましく、距離Dの1/2以上とすることがより好ましい。なお、距離Dは、距離D未満とされる。本実施形態では、距離Dを、距離Dの約3/5としている。
プレート平面部45の寸法(幅)は、例えば、10mm以上とする。本実施形態においては、後で詳しく説明するように、回動プレート40(ユニット)をアームレスト本体30に組み込んだときに、その短尺部42とアームレスト本体30との間に中空部αが形成されるようにしている。これにより、アームレスト1bの断面係数を大幅に高めることができる。
本実施形態においては、図3に示すように、アームレスト本体30の断面形状も、アーム平面部45を設けた略U字形としている。すなわち、アームレスト本体30を、略U字形断面の底にあたるアームベース部31と、アームベース部31の両端部に設けられた一対のアーム壁部(断面U字状立壁)32と、それぞれのアーム壁部32の高さ方向先端側に配されたアーム平面部(段部)33とを備えたものとしている。これにより、アーム平面部33を有しない場合と比べて、重量を増やさずに、アームレスト本体30の断面係数を大きくすることができる。
アーム平面部33は、アームレスト本体30の全長にわたって(その基端部から先端部まで)設けてもよいが、その基端部から長手方向中央部付近まで設ければ充分である。というもの、既に述べたように、アームレスト1aにかかる曲げ負荷(曲げモーメント)は、その基端側ほど高くなるところ、このような曲げ負荷に耐えられるように、アームレスト1a(アームレスト本体30)の断面係数も基端側を高くすればよいからである。本実施形態では、図2(a)に示すように、アーム平面部33を、アームレスト1aの基端部(短尺部42と重なる部分の基端部)からその全長の約1/2程度の位置まで設けている。これにより、アームレスト本体30の基端側における、蓋部材70と重ならない区間(図2(a)に示す非重合区間30a)の断面係数を、高めることができる。
以上のように、本実施形態では、プレート平面部45と、アーム平面部33とを重量増加を伴わずに設けることで、アームレスト1aの基端側の断面係数を高めている。しかし、アームレスト1aを長尺化すると(例えば400mm以上にすると)、その曲げ強度(断面係数)が不足するおそれがある。このため、本実施形態では、図3に示すように、回動プレート40の短尺部42(溝部β)を塞ぐ蓋部材70を設けて、アームレスト1aの断面係数の更なる向上を図っている。蓋部材70は、プレート平面部45に当接して一体結合され、短尺部42(プレートベース部43及び起立壁部44)とともに閉ループ断面を形成する。これにより、アームレスト1aの基端側の断面係数を一段と高めることができる。
蓋部材70の長さは、アームレスト1aの断面係数に応じて適宜決定する。蓋部材70を、例えば、短尺部42の長さにした場合、アームレスト本体30における短尺部42bと重なる部分と重ならない部分との境界付近の断面係数が不足することもありうる。このため、本実施形態では、図1,2に示すように、蓋部材70を、短尺部42の略全体を覆うとともに、アームレスト本体30における短尺部42に続く部分(図2(a)に示す蓋重合区間30b)をも覆う長さにしている。蓋部材70は、その短尺部42に続く部分でも、アーム平面部33に当接して一体結合される。これにより、中空部(図3参照)が形成され、断面係数が確保される。
以上で説明したように、本実施形態では、主に、プレート平面部45と、アーム平面部33と、蓋部材70とを設けることで、アームレスト1aの断面係数を高めている。しかし、所定の区間(例えば、図2(b)においてハッチングで示した断面係数過大区間γ)で断面係数が過大となることがある。このような場合には、その区間に配された各種部材に軽量穴を設けて、断面係数を調整する(低減させる)ことが好ましい。本実施形態では、図1に示すように、蓋部材70の一部に、軽量穴74を設けて、その区間の断面係数を調整している。
ところで、アームレスト1aの先端部付近に横荷重Fを加えると、回動プレート40の短尺部42等、回動中心Lの前方側だけでなく、その後方側にも負荷がかかる。具体的には、図2(a)に示すように、回動プレート40の軸受孔縁部46が、ロックドラム20の段差部23と取付金具10の座面部11とに挟持されることで、回動プレート40が軸支されるようになっているところ、この軸受孔縁部46の後方側部分に負荷がかかる。軸受孔縁部46は、回動中心Lに近いため、てこの原理により、非常に大きな負荷がかかる。このため、本実施形態では、回動プレート40の略半円周状立壁部41に、その後方に突出する後方中間段部47を設ける(略半円周状立壁部41を断面クランク状にする)とともに、この後方中間段部47が、取付金具10の半円筒状壁部12の先端部に当接するようにしている。これにより、アームレスト1aの後方側にかかる負荷を、軸受孔縁部46と後方中間段部47とに分散することができる。また、後方中間段部47は、回動中心Lから離れて設けられているため、てこの原理により、後方中間段部47にかかる負荷が小さい。このため、アームレスト1aを長尺化しても、回動プレート40を厚肉化せずに、必要な強度を確保することができる。
2.第二実施形態
次に、第二実施形態のアームレストについて説明する。第二実施形態のアームレストについては、主に、第一実施形態のアームレストと異なる構成に関する説明を行う。第二実施形態のアームレストで特に言及しない構成については、第一実施形態のアームレストと同様の構成を採用することができる。
図4は、第二実施形態のアームレスト1bを側方から見た状態を示した図である。第二実施形態では、ロックばね50の自由端51を、***作部52と、延長部53とで構成している。***作部52は、ロック解除カム21及びロック復帰カム22によって操作されることで、ロック解除保持部71に保持されたり(ロック解除保持部71に引っ掛けられたり)、その保持から解放されたり(ロック解除保持部71から外れたり)する部分である。延長部53は、自由端51における***作部52よりも先端側に延長した部分である。この延長部53は、弾性変形しつつ、蓋部材70に設けられた自由端固定部72に固定される。これにより、延長部53には復帰弾性力が生じる。この力は、ロックばね50を縮径させる方向(ロックドラム20に対するロックばね50の締付方向)に作用する。このため、ロック状態において、ロックばね50とロックドラム20との密着性が増し、ロックばね50のロック力が向上する。したがって、ロックばね50の巻き数を少なくして、アームレスト1bを薄型化しても(アームレスト1bの厚さを増やさなくても)、そのロック力の低下を抑えることができる。それにもかかわらず、延長部53は、***作部52よりもロックばね50の先端側に配されているため、***作部52に対するロック解除カム21やロック復帰カム22の操作に影響を及ぼさない。
また、ロックばね50(そのコイル部分)は、巻き曲げ加工(コイリング加工)で製造するため、寸法精度が低い。このため、製造ロット毎にロックばね50の締付トルクがバラつくだけでなく、個々のロックばね50で締付トルクがバラつくこともある。したがって、本実施形態では、製造ロット毎のロックばね50の締付トルク(例えば、製造ロットから任意に抜き取ったロックばね50の締付トルク)や、個々のロックばね50の締付トルク等に応じて、その延長部53に作用する弾性力(すなわち、ロックばね50の締付方向に加わる力)の調整を行い、ロックドラム20に対するロックばね50のロック力を、一定範囲内に収めるようにしている。具体的には、延長部53を固定するための自由端固定部72を複数箇所に設け(第一自由端固定部72a及び第二自由端固定部72bを設け)、その固定箇所を切り替えることで、ロックばね50のロック力を一定範囲内に収めるようにしている。これにより、ロック状態を適正に発現させながら、過大負荷が加わった際にはロックばね50がロックドラム20に対してスリップして、ロックばね50等、アームレストが破損しないようにすることができる。このような機構を採用することで、アームレスト1bの組立時に、ロックばね50の締付トルクに応じて、その延長部53に作用する弾性力を容易に調整することが可能となる。
1a アームレスト(第一実施形態)
1b アームレスト(第二実施形態)
10 取付金具
11 座面部
12 半円筒状壁部
20 ロックドラム
20a フランジ部
21 ロック解除カム
22 ロック復帰カム
23 段差部
30 アームレスト本体
30a 非重合区間
30b 蓋重合区間
31 アームベース部
32 アーム壁部
33 アーム平面部(段部)
40 回動プレート
40a 軸受孔
41 略半円周状立壁部
42 短尺部
43 プレートベース部
44 起立壁部(短尺部立壁)
45 プレート平面部
46 軸受孔縁部
47 後方中間段部
50 ロックばね(ロックコイルばね)
51 自由端
52 ***作部
53 延長部
54 固定端
70 蓋部材
71 ロック解除保持部
72 自由端固定部
72a 第一自由端固定部
72b 第二自由端固定部
74 軽量穴
91 表皮
92 取付ブラケット
中心線(回動中心)
横荷重
α 中空部
β 溝部(中空部)
γ 断面係数過大区間

Claims (6)

  1. シートフレームに取り付けて使用する、ばねロック機構を具備したアームレストであって、
    回転軸となるロックドラム、及び、シートフレームに取り付けられる取付金具を有する固定側部分と、
    ロックドラムに外嵌されるロックコイルばねと、
    ロックドラムを挿通する軸受孔が基端側に設けられた短尺状の回動プレートと
    を備え、
    回動プレートは、
    前記軸受孔を中心とした略半円周状立壁部を有し、
    当該略半円周状立壁部から長さ方向先端側に連続する短尺部の断面が、両側に立壁を有する略U字形とされ、
    当該短尺部立壁における高さ方向先端側に、平面部を有してなる
    アームレスト。
  2. 短尺部における略U字状断面の溝部を塞ぐ蓋部材をさらに備え、
    当該蓋部材と短尺部とを一体結合し、閉ループ断面を為すようにした
    請求項1記載のアームレスト。
  3. ロックドラムにおける一方の開口端に、ロックコイルばねの自由端側の***作部に操作するロック解除カム及びロック復帰カムが設けられ、
    ロックコイルばねの自由端側の、前記***作部よりも先端側に延長部が設けられ、
    当該延長部の弾性力によって、ロックドラムに対するロックばねの締付方向に力を加えた
    請求項2記載のアームレスト。
  4. 回動プレートにおける前記略半円周状立壁部から後方に突出する後方中間段部が設けられるとともに、
    取付金具を、
    シートフレームに当接する座面部と、
    座面部の縁部から起立する半円筒状壁部と
    を有するものとし、
    半円筒状壁部の先端部が、前記後方中間段部に当接した
    請求項3記載のアームレスト。
  5. アームレスト本体の断面が略U字形を為し、
    アームレスト本体における基端部から長手方向中央部近辺までの間の断面U字状立壁に段部を設け、
    アームレスト本体に、回動プレートの短尺部と、それに続く前記蓋部材とを一体結合し、単体では開口断面であったアームレスト本体を閉ループ断面になるようにした
    請求項4記載のアームレスト。
  6. アームレスト本体の基端側の一部を、ベース部の両縁部にアーム壁部を設けた形状とするとともに、
    前記蓋部材を平面部として、アームレスト本体における回動プレートの短尺部に続く部分を、一体結合した閉ループ断面を為すようにした
    請求項4記載のアームレスト。
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