JP7270733B2 - 血管モデル - Google Patents

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Description

本発明は、血管モデルに関する。
循環器系や消化器系等の生体管腔内への低侵襲な治療または検査のために、カテーテル等の医療用デバイスが使用されている。また、医師等の術者が、これらの医療用デバイスを用いた手技を模擬することが可能な生体モデルが知られている。例えば、特許文献1には、内腔部を狭窄または閉塞する形状の病変部を備える訓練用生体モデルが開示されている。例えば、特許文献2には、粥状動脈硬化症の病変部である血管狭窄の形状と柔らかさが近い狭窄部をもつ模擬血管が開示されている。
特開2011-27794号公報 特開2004-275682号公報
ところで、例えば、冠動脈内に生じる病変には、進行の程度に応じて、リピッドプールが壊死性コアへと変化した粥状硬化性病変、壊死性コアが拡大したプラーク病変、プラーク病変内の出血により生じる石灰化病変等に分類される。これらの病変は、病変部の範囲、硬さ、構造(例えば、層構成、石灰化の有無、石灰化の種類)等がそれぞれ相違する。この点、特許文献1に記載の訓練用生体モデルでは、病変部が単一層の化合物により形成されているため、病変部の硬さが一様になるという課題があった。また、特許文献2に記載の模擬血管では、病変部が脂質を模擬しているに過ぎず、石灰化病変を模擬できないという課題があった。なお、このような課題は、冠動脈内に生じる病変部を模擬しようとする場合に限らず、血管内に生じる病変部を模擬する場合の全般に共通する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、進行の程度に応じた種々の態様の病変部を再現することが可能な血管モデルを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、血管モデルが提供される。この血管モデルは、血管の少なくとも一部分を模した管状の血管部と、前記血管部の内側に設けられ、カルシウム塩類を含有する高分子材料により形成された病変部と、を備える。
この構成によれば、血管モデルは、管状の血管部の内側に設けられ、カルシウム塩類を含有する高分子材料により形成された病変部を備える。カルシウム塩類は、高分子材料よりも固いため、カルシウム塩類によって石灰化病変を、高分子材料によって粥状硬化性病変やプラーク病変を、それぞれ模擬できる。また、高分子材料中のカルシウム塩類の分布を変更することによって、プラーク病変中に一様に生じた石灰化病変や、プラーク病変中の任意の箇所に生じた石灰化病変等を模擬できる。さらに、カルシウム塩類の形状を変更することによって、砂粒状石灰化、板状石灰化、結節状石灰化等の、種々の態様の石灰化病変を模擬できる。このように、本構成によれば、進行の程度に応じた種々の態様の病変部を再現することが可能な血管モデルを提供できる。
(2)上記形態の血管モデルにおいて、前記病変部は、前記血管部の内側を塞いでいてもよい。
この構成によれば、病変部は血管部の内側を塞いでいるため、血管の内側を閉塞した態様の病変部を模擬できる。
(3)上記形態の血管モデルにおいて、前記病変部は、前記血管部の一部分の横断面において、流体が流通可能な領域が、前記血管部の他の部分よりも小さくなるように設けられていてもよい。
この構成によれば、病変部は血管部の一部分の横断面において、流体が流通可能な領域が血管部の他の部分よりも小さくなるように設けられている。このため、血管の内側を狭窄した態様の病変部を模擬できる。
(4)上記形態の血管モデルにおいて、前記病変部のうち、前記血管部の内周面に隣接した部分における前記カルシウム塩類の含有量は、前記病変部の内部における前記カルシウム塩類の含有量よりも多くてもよい。
この構成によれば、病変部のうち、血管部の内周面に隣接した部分におけるカルシウム塩類の含有量は、病変部の内部におけるカルシウム塩類の含有量よりも多い。このため、血管の内膜石灰化又は中膜石灰化が生じた態様の病変部を模擬できる。
(5)上記形態の血管モデルでは、前記病変部において、前記カルシウム塩類の含有量は、前記病変部の外側から、前記病変部の中心に向かうにつれて徐々に増加してもよい。
この構成によれば、病変部のカルシウム塩類の含有量は、病変部の外側から、病変部の中心に向かうにつれて徐々に増加する。このため、内側(血管により遠い位置)において石灰化が生じた態様の病変部を模擬できる。
(6)上記形態の血管モデルでは、前記病変部において、前記カルシウム塩類の含有量は、前記病変部の中心から、前記病変部の外側に向かうにつれて徐々に増加してもよい。
この構成によれば、病変部のカルシウム塩類の含有量は、病変部の中心から、病変部の外側に向かうにつれて徐々に増加する。このため、外側(血管により近い位置)において石灰化が生じた態様の病変部を模擬できる。
(7)上記形態の血管モデルにおいて、前記病変部を形成する前記高分子材料は、多糖類であってもよい。
この構成によれば、親水性の多糖類を用いて、簡単に、病変部を構成できる。
(8)上記形態の血管モデルにおいて、前記病変部を形成する前記多糖類は、アガロースであってもよい。
この構成によれば、ゲル化しやすい中性多糖であるアガロースを用いて、より簡単に、病変部を構成できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、血管モデル、血管モデルを備える臓器モデル、血管モデルを備える人体シミュレーション装置、人体シミュレーション装置の制御方法などの形態で実現することができる。
人体シミュレーション装置の概略構成を示す図である。 人体シミュレーション装置の概略構成を示す図である。 大動脈モデルの概略構成を示す図である。 モデルの概略構成を示す図である。 モデルの概略構成を示す図である。 血管モデルを配置した臓器モデルの構成を例示した説明図である。 血管モデルを配置した臓器モデルの構成を例示した説明図である。 図7のA1-A1線における断面構成を例示した説明図である。 図7のA2-A2線における断面構成を例示した説明図である。 病変部の製造方法を例示した説明図である。 製造された病変部の構成を例示した説明図である。 第2実施形態の病変部の断面構成を例示した説明図である。 第2実施形態の病変部の製造方法を例示した説明図である。 ステップS20及びS22の様子を例示した説明図である。 製造された病変部の構成を例示した説明図である。 第3実施形態の病変部の断面構成を例示した説明図である。 第4実施形態の病変部の断面構成を例示した説明図である。 第5実施形態の血管モデルの構成を例示した説明図である。
<第1実施形態>
図1及び図2は、人体シミュレーション装置1の概略構成を示す図である。本実施形態の人体シミュレーション装置1は、人体の循環器系、消化器系、呼吸器系等の生体管腔内に対する、医療用デバイスを用いた治療または検査の手技を模擬するために使用される装置である。医療用デバイスとは、カテーテルやガイドワイヤ等の、低侵襲な治療または検査のためのデバイスを意味する。人体シミュレーション装置1は、モデル10と、収容部20と、制御部40と、入力部45と、脈動部50と、拍動部60と、呼吸動作部70とを備えている。
図2に示すように、モデル10は、人体の心臓を模した心臓モデル110と、肺を模した肺モデル120と、横隔膜を模した横隔膜モデル170と、脳を模した脳モデル130と、肝臓を模した肝臓モデル140と、下肢を模した下肢モデル150と、大動脈を模した大動脈モデル160とを備えている。以降、心臓モデル110、肺モデル120、横隔膜モデル170、脳モデル130、肝臓モデル140、及び下肢モデル150を総称して「生体モデル」とも呼ぶ。また、心臓モデル110、脳モデル130、肝臓モデル140、及び下肢モデル150を総称して「臓器モデル」とも呼ぶ。肺モデル120と横隔膜モデル170とを総称して「呼吸器モデル」とも呼ぶ。肺モデル120と横隔膜モデル170とを除く各生体モデル(すなわち、各臓器モデル)は、大動脈モデル160に接続されている。モデル10の詳細は後述する。
収容部20は、水槽21と、被覆部22とを備える。水槽21は、上部が開口した略直方体状の水槽である。図1に示すように、水槽21の内部に流体を満たした状態で、水槽21の底面にモデル10が裁置されることで、モデル10が流体内に没する。本実施形態では流体として水(液体)を使用するため、モデル10を実際の人体と同様に湿潤状態に保つことできる。なお、流体としては他の液体(例えば、生理食塩水、任意の化合物の水溶液等)を採用してもよい。水槽21に充填された流体は、モデル10の大動脈モデル160等の内部に取り込まれ、血液を模擬した「模擬血液」として機能する。
被覆部22は、水槽21の開口を覆う板状の部材である。被覆部22の一方の面を流体に接触させ、他方の面を外気に接触させた状態で被覆部22を裁置することにより、被覆部22は波消し板として機能する。これにより、水槽21の内部の流体が波打つことによる視認性の低下を抑制できる。本実施形態の水槽21及び被覆部22は、X線透過性を有すると共に透明性の高い合成樹脂(例えばアクリル樹脂)で形成されているため、外部からのモデル10の視認性を向上できる。なお、水槽21及び被覆部22は他の合成樹脂を用いて形成されていてもよく、水槽21と被覆部22とが異なる材料で形成されていてもよい。
制御部40は、図示しないCPU、ROM、RAM、及び記憶部を備え、ROMに格納されているコンピュータプログラムをRAMに展開して実行することにより、脈動部50、拍動部60、及び呼吸動作部70の動作を制御する。入力部45は、利用者が人体シミュレーション装置1に対して情報を入力するために使用される種々のインターフェースである。入力部45としては、例えば、タッチパネル、キーボード、操作ボタン、操作ダイヤル、マイク等を採用できる。以降、入力部45としてタッチパネルを例示する。
脈動部50は、大動脈モデル160に対して脈動させた流体を送出する「流体供給部」である。具体的には、脈動部50は、図1において白抜き矢印で示すように、水槽21内の流体を循環させて、モデル10の大動脈モデル160へと供給する。本実施形態の脈動部50は、フィルタ55と、循環ポンプ56と、脈動ポンプ57とを備えている。フィルタ55は、管状体31を介して水槽21の開口21Oと接続されている。フィルタ55は、フィルタ55を通過する流体を濾過することで、流体中の不純物(例えば、手技で使用された造影剤等)を除去する。循環ポンプ56は、例えば、非容積式の遠心ポンプであり、水槽21から管状体31を介して供給される流体を、一定の流量で循環させる。
脈動ポンプ57は、例えば、容積式の往復ポンプであり、循環ポンプ56から送出された流体に脈動を加える。脈動ポンプ57は、管状体51を介してモデル10の大動脈モデル160と接続されている(図2)。このため、脈動ポンプ57から送出された流体は、大動脈モデル160の内腔へと供給される。なお、脈動ポンプ57としては、往復ポンプに代えて、低速運転させた回転ポンプを利用してもよい。また、フィルタ55及び循環ポンプ56は省略してもよい。管状体31及び管状体51は、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えばシリコン等)で形成された可撓性を有するチューブである。
拍動部60は、心臓モデル110を拍動させる。具体的には、拍動部60は、図1において斜線ハッチングを付した矢印で示すように、心臓モデル110の内腔に流体の送出を行うことで心臓モデル110を拡張させ、心臓モデル110の内腔の流体の吸出を行うことで心臓モデル110を収縮させる。拍動部60は、これら送出及び吸出動作を繰り返すことで、心臓モデル110の拍動動作(拡張及び収縮動作)を実現する。拍動部60において使用される流体(以降、「拡張媒体」とも呼ぶ)としては、模擬血液と同様に、液体が使用されてもよく、例えば空気等の気体が使用されてもよい。拡張媒体は、ベンゼン、エタノール等の有機溶媒や、水等の放射線透過性の液体であることが好ましい。拍動部60は、例えば、容積式の往復ポンプを用いて実現できる。拍動部60は、管状体61を介してモデル10の心臓モデル110と接続されている(図2)。管状体61は、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えばシリコン等)で形成された可撓性を有するチューブである。
呼吸動作部70は、肺モデル120及び横隔膜モデル170に呼吸動作を模擬した動作をさせる。具体的には、呼吸動作部70は、図1においてドットハッチングを付した矢印で示すように、肺モデル120の内腔と横隔膜モデル170とに対する流体の送出を行うことで、肺モデル120を拡張させると共に横隔膜モデル170を収縮させる。また、呼吸動作部70は、肺モデル120の内腔と横隔膜モデル170とから流体の吸出を行うことで、肺モデル120を収縮させると共に横隔膜モデル170を弛緩させる。呼吸動作部70は、これら送出及び吸出動作を繰り返すことで、肺モデル120及び横隔膜モデル170の呼吸動作を実現する。呼吸動作部70において使用される流体としては、模擬血液と同様に、液体が使用されてもよく、例えば空気等の気体が使用されてもよい。呼吸動作部70は、例えば、容積式の往復ポンプを用いて実現できる。呼吸動作部70は、管状体71を介してモデル10の肺モデル120と接続され、管状体72を介して横隔膜モデル170と接続されている(図2)。管状体71,72は、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えばシリコン等)で形成された可撓性を有するチューブである。
図3は、大動脈モデル160の概略構成を示す図である。大動脈モデル160は、人体の大動脈を模した各部、すなわち、上行大動脈を模した上行大動脈部161と、大動脈弓を模した大動脈弓部162と、腹部大動脈を模した腹部大動脈部163と、総腸骨大動脈を模した総腸骨大動脈部164とで構成されている。
大動脈モデル160は、上行大動脈部161の端部において、心臓モデル110を接続するための第2接続部161Jを備えている。同様に、大動脈弓部162の近傍において、脳モデル130を接続するための第1接続部162Jを備え、腹部大動脈部163の近傍において、肝臓モデル140を接続するための第3接続部163Jaを備え、総腸骨大動脈部164の端部において、左右の下肢モデル150を接続するための2つの第4接続部164Jを備えている。なお、第2接続部161Jは上行大動脈部161またはその近傍に配置されていれば足り、第4接続部164Jは総腸骨大動脈部164またはその近傍に配置されていれば足りる。以降、これらの第1~第4接続部161J~164Jを総称して「生体モデル接続部」とも呼ぶ。また、大動脈モデル160は、腹部大動脈部163の近傍において、脈動部50を接続するための流体供給部接続部163Jbを備えている。なお、流体供給部接続部163Jbは、腹部大動脈部163の近傍に限らず、上行大動脈部161の近傍や、脳血管モデル131(例えば、総頸動脈)の近傍等の任意の位置に配置されてよい。また、大動脈モデル160は、異なる位置に配置された複数の流体供給部接続部163Jbを備えてもよい。
また、大動脈モデル160の内部には、上述した生体モデル接続部及び流体供給部接続部(第1接続部162J、第2接続部161J、第3接続部163Ja、2つの第4接続部164J、流体供給部接続部163Jb)においてそれぞれ開口した内腔160Lが形成されている。内腔160Lは、脈動部50から供給された模擬血液(流体)を、心臓モデル110、脳モデル130、肝臓モデル140、及び下肢モデル150へと輸送するための流路として機能する。
本実施形態の大動脈モデル160は、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、シリコン等)により形成されている。特に、PVAを使用する場合、PVAの親水性によって、液体内に没した大動脈モデル160の触感を、実際の人体の大動脈の触感に似せることができる点で好ましい。
大動脈モデル160は、例えば、次のようにして作製できる。まず、人体の大動脈の形状を模した型を準備する。型は、実際の人体のコンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)画像や、核磁気共鳴画像法(MRI:Magnetic Resonance Imaging)画像等を解析して生成された人体モデルデータのうち、大動脈に相当する部分のデータを、例えば3Dプリンタに入力して印刷することによって作製できる。型は、石膏であってもよく、金属であってもよく、樹脂であってもよい。次に、準備した型の内側に、液状にした合成樹脂材料を塗布し、合成樹脂材料が冷え固まったのち脱型する。このようにすれば、内腔160Lを有する大動脈モデル160を、簡単に作製できる。
図4及び図5は、モデル10の概略構成を示す図である。図4に示すように、心臓モデル110は、心臓を模した形状であり、内部には内腔110Lが形成されている。本実施形態の心臓モデル110は、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えば、シリコン等)により形成され、大動脈モデル160と同様に、人体モデルデータから作製された型の内側に合成樹脂材料を塗布し脱型することで作製し得る。また、心臓モデル110は、管状体115を備えると共に、心臓血管モデル111に接続されている。心臓血管モデル111は、上行大動脈の一部と冠動脈とを模した管状の血管モデルであり、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えば、PVA、シリコン等)により形成されている。管状体115は、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えばシリコン等)で形成された可撓性を有するチューブである。管状体115は、先端115Dが心臓モデル110の内腔110Lに連通するよう接続され、基端115Pが拍動部60へと繋がる管状体61に連通するよう接続されている。
肺モデル120は、右肺及び左肺をそれぞれ模した形状であり、内部には、右肺と左肺とが連通した状態の1つの内腔120Lが形成されている。肺モデル120は、心臓モデル110の左右を覆う配置とされている。肺モデル120の作製に採用し得る材料及び製法は、心臓モデル110と同様である。肺モデル120の材料と心臓モデル110の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。また、肺モデル120は、気管の一部を模した管状のモデルである気管モデル121に接続されている。気管モデル121は、心臓モデル110の管状体115と同様の材料で作製できる。気管モデル121の材料と管状体115の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。気管モデル121は、先端121Dが肺モデル120の内腔120Lに連通するよう接続され、基端121Pが呼吸動作部70へと繋がる管状体71に連通するよう接続されている。
横隔膜モデル170は、横隔膜を模した形状であり、内部には内腔170Lが形成されている。横隔膜モデル170は、心臓モデル110の下方(換言すれば、心臓モデル110を挟んで脳モデル130とは逆方向)に配置されている。横隔膜モデル170の作製に採用し得る材料及び製法は、心臓モデル110と同様である。横隔膜モデル170の材料と心臓モデル110の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。また、横隔膜モデル170には、横隔膜モデル170の内腔170Lと管状体72の内腔とを連通させた状態で、呼吸動作部70へと繋がる管状体72が接続されている。
脳モデル130は、脳を模した形状であり、内腔を有さない中実形状である。脳モデル130は、心臓モデル110の上方(換言すれば、心臓モデル110を挟んで横隔膜モデル170とは逆方向)に配置されている。脳モデル130の作製に採用し得る材料及び製法は、心臓モデル110と同様である。脳モデル130の材料と心臓モデル110の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。また、脳モデル130は、左右で一対の総頸動脈から左右で一対の椎骨動脈を含む主要動脈のうち少なくとも一部を模した管状の血管モデルである脳血管モデル131に接続されている。脳血管モデル131は、心臓モデル110の心臓血管モデル111と同様の材料で作製できる。脳血管モデル131の材料と心臓血管モデル111の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。また、図示していないが、脳血管モデル131は動脈だけでなく、上大脳静脈や直静脈洞を含む主要静脈を模擬していてもよい。
なお、脳モデル130は、ヒトの頭蓋及び頸椎を模した骨モデルをさらに備えた複合体であってもよい。例えば、頭蓋は、頭頂骨、側頭骨、後頭骨、蝶形骨を模擬した硬質樹脂ケースと、前頭骨を模擬した蓋と、を有し、頸椎は、内部に血管モデルが通過可能な貫通孔を有する矩形の樹脂体を複数有していてもよい。骨モデルを備える場合、骨モデルは血管モデル、脳モデル等の臓器モデルとは硬度の異なる樹脂で作製され、例えば、頭蓋をアクリル樹脂、椎骨をPVAで作製することができる。
脳血管モデル131は、先端131Dが脳モデル130に接続され、基端131Pが大動脈モデル160の第1接続部162J(例えば、ヒトにおける腕頭動脈、鎖骨下動脈、またはその近傍)に接続されている。脳血管モデル131の先端131Dは、椎骨を通過する椎骨動脈および脳モデル130の表面及び/または内部へと配設された他の血管(例えば、後大脳動脈、中大脳動脈)を模していてもよく、さらに後交通動脈を模して総頸動脈末梢部と接続してもよい。また、脳血管モデル131の基端131Pは、脳血管モデル131の内腔と、大動脈モデル160の内腔160Lとを連通させた状態で、第1接続部162Jに接続されている。
肝臓モデル140は、肝臓を模した形状であり、内腔を有さない中実形状である。肝臓モデル140は、横隔膜モデル170の下方に配置されている。肝臓モデル140の作製に採用し得る材料及び製法は、心臓モデル110と同様である。肝臓モデル140の材料と心臓モデル110の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。また、肝臓モデル140は、肝動脈の一部を模した管状の血管モデルである肝臓血管モデル141に接続されている。肝臓血管モデル141は、心臓モデル110の心臓血管モデル111と同様の材料で作製できる。肝臓血管モデル141の材料と心臓血管モデル111の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。
肝臓血管モデル141は、先端141Dが肝臓モデル140に接続され、基端141Pが大動脈モデル160の第3接続部163Jaに接続されている。肝臓血管モデル141の先端141Dは、肝臓モデル140の表面及び/または内部へと配設された他の血管(例えば、肝動脈)を模していてもよい。また、肝臓血管モデル141の基端141Pは、肝臓血管モデル141の内腔と、大動脈モデル160の内腔160Lとを連通させた状態で、第3接続部163Jaに接続されている。
図5に示すように、下肢モデル150は、右足に相当する下肢モデル150Rと、左足に相当する下肢モデル150Lと、を備えている。下肢モデル150R,Lは、左右対称である点を除いて同じ構成を有するため、以降は区別せず「下肢モデル150」として説明する。下肢モデル150は、太腿にある大腿四頭筋や下腿の前脛骨筋、長腓骨筋や長趾伸筋等の主要組織のうち少なくとも一部を模した形状であり、内腔を有さない中実形状である。下肢モデル150の作製に採用し得る材料及び製法は、心臓モデル110と同様である。下肢モデル150の材料と心臓モデル110の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。また、下肢モデル150は、大腿動脈から足背動脈を含む主要動脈のうち少なくとも一部を模した管状の血管モデルである下肢血管モデル151(下肢血管モデル151R,L)に接続されている。下肢血管モデル151は、心臓モデル110の心臓血管モデル111と同様の材料で作製できる。下肢血管モデル151の材料と心臓血管モデル111の材料は同じであってもよく、相違していてもよい。また、図示していないが、下肢血管モデル151は動脈だけでなく、総骨腸静脈から大伏在静脈を含む主要静脈を模擬していてもよい。
下肢血管モデル151は、下肢モデル150の内部を、太腿から下腿側に向かって延伸方向に沿って延びる配置とされている。下肢血管モデル151は、先端151Dが下肢モデル150の下端(足根部から足背部に相当する位置)に露出し、基端151Pが大動脈モデル160の第4接続部164Jに接続されている。ここで、基端151Pは、下肢血管モデル151の内腔と、大動脈モデル160の内腔160Lとを連通させた状態で、第4接続部164Jに接続されている。
なお、上述した心臓血管モデル111、脳血管モデル131、肝臓血管モデル141及び下肢血管モデル151を総称して「血管モデル」とも呼ぶ。また、これら血管モデルと、大動脈モデル160とを総称して「全身血管モデル」とも呼ぶ。このような構成とすれば、各生体モデルの表面に配設された血管モデルによって、例えば、脳の後大脳動脈、心臓の左冠動脈及び右冠動脈等を模擬できる。また、各生体モデルの内部に配設された血管モデルによって、例えば、脳の中大脳動脈、肝臓の肝動脈、下肢の大腿動脈等を模擬できる。
本実施形態の人体シミュレーション装置1では、大動脈モデル160に対して、少なくとも1つ以上の生体モデル(心臓モデル110、肺モデル120、横隔膜モデル170、脳モデル130、肝臓モデル140、下肢モデル150)を着脱することで、種々の態様のモデル10を構成することができる。大動脈モデル160に装着される生体モデル(心臓モデル110、肺モデル120、横隔膜モデル170、脳モデル130、肝臓モデル140、下肢モデル150)の組み合わせは、手技に必要な器官に応じて自由に変更できる。例えば、心臓モデル110と下肢モデル150とを装着したモデル10を構成すれば、人体シミュレーション装置1を利用して、PCIの総大腿動脈アプローチ(TFI:Trans-Femoral Intervention)の手技を模擬できる。その他、例えば、下肢モデル150を除く全ての生体モデルを装着してもよく、心臓モデル110と肺モデル120とを装着してもよく、肺モデル120と横隔膜モデル170とを装着してもよく、肝臓モデル140のみを装着してもよく、下肢モデル150のみを装着してもよい。
このように、本実施形態の人体シミュレーション装置1によれば、生体モデル接続部(第1接続部162J、第2接続部161J、第3接続部163Ja、第4接続部164J)に人体内の一部を模した生体モデル(心臓モデル110、脳モデル130、肝臓モデル140、下肢モデル150)を接続することによって、循環器系や消化器系など、接続された生体モデルに応じた各器官の生体管腔に対する、カテーテルやガイドワイヤ等の医療用デバイスを用いた様々な手技を模擬することができる。また、生体モデル接続部161J~164Jは、生体モデルを着脱可能に接続することができるため、手技に不要な生体モデルを取り外して別途保存することも可能であり、利便性を向上できる。
図6及び図7は、血管モデルを配置した臓器モデルの構成を例示した説明図である。図6及び図7では、心臓血管モデル111を心臓モデル110の表面を巡る血管として構成した場合を例示している。なお、図6及び図7には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。X軸は心臓モデル110の左右方向(幅方向)に対応し、Y軸は心臓モデル110の高さ方向に対応し、Z軸は心臓モデル110の奥行き方向に対応する。図6及び図7の上側(+Y軸方向)は「近位側」に相当し、下側(-Y軸方向)は「遠位側」に相当する。以降の説明では、近位側(+Y軸方向)を「基端側」とも呼び、遠位側(-Y軸方向)を「先端側」とも呼ぶ。また、先端側に位置する端部を「先端」と呼び、基端側に位置する端部を「基端」と呼ぶ。また、先端及び先端近傍に位置する部分を「先端部」、基端及び基端近傍に位置する部分を「基端部」と呼ぶ。なお、図6及び図7では、上述した心臓モデル110の内腔110L、管状体115、及び第1接続部162Jの図示を省略している。
図6を用いて、心臓血管モデル111の構成について説明する。心臓モデル110は、ヒトの心臓を模擬した外側形状を有しており、心臓モデル110の表面110Sには、心臓血管モデル111が配置されている。心臓血管モデル111は、基端111Pが上行大動脈の一部を模擬した形状とされ、先端111Dが左右の冠動脈を模擬した形状とされている。以降、心臓血管モデル111のうち、左冠動脈を模擬した部分を左冠動脈モデル180Lとも呼び、右冠動脈を模擬した部分を右冠動脈モデル180Rとも呼ぶ。また、左冠動脈モデル180Lと右冠動脈モデル180Rとを総称して、冠動脈モデル180とも呼ぶ。
図6に示すように、冠動脈モデル180は、主枝部181と、側枝部182と、接続部183と、分岐部184とを有している。主枝部181は、冠動脈における主要な血管を模擬しており、側枝部182は、主枝部181から伸びる微細な血管を模擬している。主枝部181は、内腔181Lを有する管状体であり(図8参照)、先端部には内腔181Lに連通した開口181Oが形成されている。同様に、側枝部182は、内腔182Lを有する管状体であり、先端部には内腔182Lに連通した開口182Oが形成されている。主枝部181及び側枝部182は、上述の通り、X線透過性を有する軟性素材の合成樹脂(例えば、PVA、シリコン等)により形成されており、それぞれが「血管部」に相当する。
接続部183(図6:一点鎖線)では、一の主枝部181と、他の主枝部181とが、内腔181Lを連通させた状態で接続されている。また、分岐部184(図6:破線)では、一の主枝部181が、複数の主枝部181へと分岐している。図6において矢印で示すように、心臓血管モデル111の内腔111Lから流入した模擬血液等の流体は、左冠動脈モデル180Lと右冠動脈モデル180Rとにそれぞれ分岐し、各冠動脈モデル180において、主枝部181の内腔181Lを先端側に向かって進む。流体は、途中、分岐部184による分岐を経て、各主枝部181及び各側枝部182の先端まで流れ、各主枝部181の開口181Oと、各側枝部182の開口182Oとからそれぞれ外部へと排出される。このように、本実施形態では、主枝部181及び側枝部182が、心臓血管モデル111の延伸方向に伸びる流体流路を形成する「流路形成部」として機能する。
図7を用いて、病変部191~193について説明する。本実施形態の主枝部181(血管部)には、内側の内腔181Lの一部分に、それぞれ種類の異なる病変部191~193(図7:破線)が設けられている。病変部191は、主枝部181の内腔181Lを塞ぐようにして設けられている。すなわち病変部191は、当該箇所における流体流路を遮断する閉塞病変である。病変部192は、主枝部181の横断面において、流体が流通可能な領域(すなわち内腔181L)が、病変部192の無い他の部分の内腔181Lよりも小さくなるように、内側にせり出して設けられている。すなわち病変部192は、当該箇所における流体流路を狭める狭窄病変である。病変部193は、主枝部181の外径が、病変部193の無い他の部分の外径よりも大きくなるように、外側にせり出して設けられている。すなわち病変部193は、瘤状の病変である。
図8は、図7のA1-A1線における断面構成を例示した説明図である。図9は、図7のA2-A2線における断面構成を例示した説明図である。図8及び図9では、図示の便宜上、略球状の心臓モデル110の一部分の拡大断面を表す。図8及び図9に示すように、心臓血管モデル111の主枝部181は、心臓モデル110の表面110Sに裁置されている。図7のA1-A1断面には病変部191~193が設けられていない。このため、図8に示すように、A1-A1断面における主枝部181の内腔181Lは、流体が流通可能な状態である。一方、図7のA2-A2断面には病変部191が設けられている。このため、図9に示すように、A2-A2断面における主枝部181の内腔181Lは、流体が流通できない閉塞状態である。なお、なお、心臓血管モデル111の主枝部181は、心臓モデル110に対して、固定されていてもよく、固定されていなくてもよい。固定されている場合、別途の固定部材を用いて固定されてもよく、エポキシ系接着剤などの任意の接合剤を用いて接合されていてもよく、溶着されていてもよい。
図10は、病変部191~193の製造方法を例示した説明図である。まず、ステップS10において、水に不溶(疎水性)の結晶を析出可能なカルシウム化合物を含む高分子材料を準備する。カルシウム化合物を含む高分子材料は、例えば、高分子材料を溶媒に溶解させたものにカルシウム化合物を添加することにより準備される。添加されるカルシウム化合物としては、例えば、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等を採用できる。高分子材料としては、例えば、アガロース、アルギン酸ナトリウム、セルロース、デンプン、グリコーゲン、PVA、シリコン、ラテックス、ポリウレタン等を採用できる。ここで、高分子材料として、アガロース、アルギン酸ナトリウム、セルロース、デンプン、グリコーゲン等の多糖類を用いれば、親水性の多糖類を用いて、簡単に、病変部191~193を構成できる。また、多糖類の中でも、ゲル化しやすい中性多糖であるアガロースを用いれば、より簡単に、病変部191~193を構成できる。本実施形態では、10重量%の塩化カルシウムを含む、ゲル硬度10000のアガロースゲルを準備した。なお、カルシウム化合物の濃度は、病変部191~193内において模擬する石灰化病変の程度に応じて任意に決定できる。例えば、カルシウム化合物の濃度を高くすれば、病変部191~193内の石灰化病変を増やすことができる。また、ゲル硬度は、求める病変部191~193の硬さに応じて、任意に決定できる。なお、ゲル硬度は、ゲル硬さ試験機を用いて測定できる。
ステップS12では、ステップS10で準備したカルシウム化合物を含む高分子材料を、任意の形に成形し、硬化させる。例えば、閉塞病変である病変部191を製造する場合、カルシウム化合物を含む液状の高分子材料を、任意の形状、寸法を有する中空の型に流し込み、液状の高分子材料を固化(成形)させる。固化させる方法は加熱による固化であってもよいし、冷却による固化であってもよい。例えば、狭窄病変である病変部192を製造する場合、カルシウム化合物を含む液状の高分子材料を、任意の形状、寸法を有する中空の型に流し込み、充填した高分子材料の中に芯材を配置し、液状の高分子材料を固化させる。芯材の形状は楕円形状など任意の形状の芯材を選択できる。固化させる方法は加熱による固化であってもよいし、冷却による固化であってもよい。加熱による固化の場合は、例えば、カルシウム化合物を含む高分子材料を、加熱炉を用いて所定時間加熱する。これにより、カルシウム化合物を含む高分子材料を、成形後の形状で硬化させることができる。なお、加熱(冷却)温度、及び、固化時間は、採用される高分子材料の種類や、求める病変部191~193の硬さに応じて、任意に決定できる。
図11は、製造された病変部191の構成を例示した説明図である。図10のステップS14では、ステップS12で硬化させたカルシウム化合物を含む高分子材料を、炭酸イオンを含む溶液に、所定時間浸漬する。これにより、高分子材料中のカルシウム塩類が析出することにより結晶化させることができ、結晶化したカルシウム塩類によって石灰化病変を模擬できる。この結果、図11に示すように、高分子材料200の内部に、結晶化したカルシウム塩類(石灰化病変)201,202を含んだ病変部191を製造することができる。図11に例示する病変部191では、左側に析出した結晶201は、右側に析出した結晶202よりも大きい。なお、溶液中の炭酸イオン濃度、及び、浸漬時間は、病変部191~193内において模擬する石灰化病変の態様に応じて任意に決定できる。例えば、炭酸イオン濃度を高くすれば、病変部191~193内に大きな結晶(石灰化病変)を析出させることができる。同様に、浸漬時間を長くすれば、病変部191~193内に大きな結晶(石灰化病変)を析出させることができる。
このように、第1実施形態の心臓血管モデル111(血管モデル)は、管状の主枝部181及び側枝部182(血管部)の内側に設けられ、カルシウム塩類201,202を含有する高分子材料200により形成された病変部191~193を備える(図11)。カルシウム塩類201,202は、高分子材料200よりも固いため、カルシウム塩類201,202によって石灰化病変を、高分子材料200によって粥状硬化性病変やプラーク病変を、それぞれ模擬できる。また、高分子材料中200のカルシウム塩類201,202の分布を変更することによって、プラーク病変中に一様に生じた石灰化病変や、プラーク病変中の任意の箇所に生じた石灰化病変等を模擬できる。さらに、カルシウム塩類201,202の結晶形状を変更することによって、砂粒状石灰化、板状石灰化、結節状石灰化等の、種々の態様の石灰化病変を模擬できる。このように、第1実施形態の心臓血管モデル111によれば、進行の程度に応じた種々の態様の病変部191~193を再現することが可能な血管モデルを提供できる。
また、第1実施形態の病変部191は、主枝部181(血管部)の内側を塞いでいるため、冠動脈モデル180(血管)の内側を閉塞した態様の病変部191を模擬できる。さらに、病変部192は主枝部181の一部分の横断面において、流体が流通可能な領域である内腔181Lが、病変部191~193が設けられていない主枝部181(血管部の他の部分)よりも小さくなるように設けられている。このため、冠動脈モデル180の内側を狭窄した態様の病変部192を模擬できる。さらに、図10で説明した病変部191~193の製造方法において、高分子材料として多糖類を用いれば、親水性の多糖類を用いて、簡単に、病変部191~193を構成できる。さらに、図10で説明した病変部191~193の製造方法において、多糖類としてアガロースを用いれば、ゲル化しやすい中性多糖であるアガロースを用いて、より簡単に、病変部191~193を構成できる。
<第2実施形態>
図12は、第2実施形態の病変部191aの断面構成を例示した説明図である。第2実施形態の心臓血管モデル111aは、第1実施形態とは異なる構成の病変部191aが設けられた主枝部181aを備えている。第2実施形態の病変部191aは、外表面211を含む外側層210と、内側層220の2層により構成されている。外側層210は、高分子材料200に含有されているカルシウム塩類の含有量が、内側層220と比較して多い。また、外側層210に形成されたカルシウム塩類の結晶201は、内側層220に形成されたカルシウム塩類の結晶202よりも大きい。このため、図12に示す病変部191aでは、主枝部181a(血管部)の内周面に隣接した外表面211におけるカルシウム塩類の含有量は、病変部191aの内部(すなわち内側層220)におけるカルシウム塩類の含有量よりも多い。
図13は、第2実施形態の病変部191aの製造方法を例示した説明図である。図14は、ステップS20及びS22の様子を例示した説明図である。第2実施形態の製造方法では、図10で説明したステップS10に代えてステップS20が、ステップS12に代えてステップS22が、それぞれ実施される。
まず、ステップS20では、水に不溶(疎水性)の結晶を析出可能なカルシウム化合物を含む高分子材料を、複数種類だけ準備する。例えば、図12の病変部191aを製造する場合について説明する。この場合、カルシウム化合物の含有量が相対的に多い高分子材料200a1と、カルシウム化合物の含有量が相対的に少ない高分子材料200a2とを準備する。なお、高分子材料200a1と、高分子材料200a2とには、図10で説明した具体例のうち、同一の高分子材料が用いられてもよく、異なる高分子材料が用いられてもよい。また、高分子材料200a1に添加されるカルシウム化合物と、高分子材料200a2に含有されるカルシウム化合物とには、図10で説明した具体例のうち、同一のカルシウム化合物が用いられてもよく、異なるカルシウム化合物が用いられてもよい。また、カルシウム化合物の濃度、及び、ゲル硬度についても任意に決定でき、高分子材料200a1と高分子材料200a2との間で同一であってもよく、異なっていてもよい。
図15は、製造された病変部191aの構成を例示した説明図である。図13のステップS22では、カルシウム化合物を含有する液状の高分子材料200a1を任意の形状、寸法を有する中空の型に流し込み任意の形状で固化(成形)させる。その後、高分子材料200a1とはカルシウム化合物含有量の異なる液状の高分子材料を、先に固化させた高分子材料200a1の内側または外側に流し込み、固化させる。固化させる方法は加熱による固化であってもよいし、冷却による固化であってもよい(図14)。加熱による成形の場合は、例えば、加熱炉を用いて所定時間加熱することで、成形後の形状で硬化させる。次に、図10のステップS14で説明した通り、炭酸イオンを含む溶液に、所定時間浸漬させることで、高分子材料200a1,200a2中のカルシウム化合物の結晶を析出させ、病変部191aを製造できる(図15)。
このように、病変部191aは、カルシウム塩類の含有量が異なる複数の層(外側層210、内側層220)を備えていてもよい。同様に、病変部191aは、カルシウム塩類の結晶201,202の大きさが異なる複数の層(外側層210、内側層220)を備えていてもよい。このような第2実施形態の病変部191a、及び病変部191aを備える心臓血管モデル111aによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、第2実施形態の病変部191aによれば、主枝部181a(血管部)の内周面に隣接した部分(すなわち、外側層210の外表面211)におけるカルシウム塩類の含有量は、病変部191aの内部(すなわち、内側層220)におけるカルシウム塩類の含有量よりも多い。このため、冠動脈モデル180(血管)の内膜石灰化又は中膜石灰化が生じた態様の病変部191aを模擬できる。
また、図12の例では、外側層210と内側層220との2層構成を例示したが、層の数は3層以上の任意の数であってもよい。層の数を多くすれば、外側から内側に向かって、カルシウム塩類の含有量又は結晶の大きさを徐々に変化させることができる。このように、病変部191aのカルシウム塩類の含有量を、病変部191aの外側から、病変部191aの中心に向かうにつれて徐々に増加する構成とすれば、内側(主枝部181aにより遠い位置)において石灰化が生じた態様の病変部191aを模擬できる。
<第3実施形態>
図16は、第3実施形態の病変部192bの断面構成を例示した説明図である。第3実施形態の心臓血管モデル111bは、病変部192bが設けられた主枝部181bを備えている。図16の例では、病変部192bは、主枝部181bの内腔181Lの左上部と、右下部との2か所に設けられ、それぞれ、流体流路としての内腔181Lを狭める狭窄病変である。病変部192bは、第2実施形態と同様に、外側層210bと、内側層220bの2層により構成されている。ここで、内側層220bは、内腔181Lの中心側に位置する一部分であり、外側層210bは、主枝部181bの内壁側に位置する一部分である。外側層210bは、高分子材料200に含有されているカルシウム塩類の含有量が、内側層220bと比較して多い。また、外側層210bに形成されたカルシウム塩類の結晶は、内側層220bと比較して大きい。
このように、閉塞病変である病変部191a(第2実施形態、図12)に限らず、狭窄病変である病変部192b(図16)や、瘤状の病変である病変部193(第1実施形態、図7)においても、高分子材料200におけるカルシウム塩類の含有量又は結晶の大きさが異なる複数の層を備える構成を採用できる。このような第3実施形態の病変部192b、及び病変部192bを備える心臓血管モデル111bによっても、上述した第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
図17は、第4実施形態の病変部192cの断面構成を例示した説明図である。第4実施形態の心臓血管モデル111cは、第3実施形態とは異なる構成を有する病変部192cが設けられた主枝部181cを備えている。病変部192cは、第3実施形態と同様に、外側層210cと、内側層220cとの2層により構成されている。第3実施形態の外側層210cは、高分子材料200に含有されているカルシウム塩類の含有量が、内側層220cと比較して少ない。また、外側層210cに形成されたカルシウム塩類の結晶は、内側層220cと比較して小さい。
このように、外側層210c及び内側層220cを構成することで、病変部192cの中心部分(内側層220c)におけるカルシウム塩類の含有量を、病変部192cの外側部分(外側層210c)よりも多くしてもよい。また、図17の例では、外側層210cと内側層220cとの2層構成を例示したが、層の数は3層以上の任意の数であってもよい。層の数を多くすれば、病変部192cの内側から外側に向かって、カルシウム塩類の含有量又は結晶の大きさを徐々に変化させることができる。このように、病変部192cのカルシウム塩類の含有量を、病変部192cの中心から、病変部192cの外側に向かうにつれて徐々に増加する構成とすれば、外側(主枝部181cにより近い位置)において石灰化が生じた態様の病変部を模擬できる。
<第5実施形態>
図18は、第5実施形態の血管モデルの構成を例示した説明図である。第5実施形態の血管モデルは、右冠動脈モデル180Rdである。右冠動脈モデル180Rdは、第1実施形態で説明した心臓モデル110に配置されていない。右冠動脈モデル180Rdの主枝部181には、第1実施形態で説明した病変部192,193が形成されている。このように、右冠動脈モデル180Rd(血管モデル)は、心臓モデル110(臓器モデル)の表面や内部に配置されておらず、血管モデルのみで実現されてもよい。また、図18の例では、右冠動脈モデル180Rdは、複数の主枝部181及び複数の側枝部182を備える構成としているが、血管モデルは、1つの主枝部181のみにより構成されていてもよい。このような第5実施形態の右冠動脈モデル180Rdによっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上記第1~5実施形態では、人体シミュレーション装置の構成の一例を示した。しかし、人体シミュレーション装置の構成は種々の変更が可能であり、例えば、その構成要素の一部を省略または変更すること、他の構成要素を付加することができる。例えば、人体シミュレーション装置は、収容部、制御部、入力部、拍動部、脈動部、呼吸動作部のうちの少なくとも一部分の構成要素を備えていなくてもよい。例えば、人体シミュレーション装置は、タッチパネル以外の手段(例えば、音声、操作ダイヤル、ボタン等)による入力部を備えていてもよい。
[変形例2]
上記第1~5実施形態では、モデルの構成の一例を示した。しかし、モデルの構成は種々の変更が可能であり、例えば、その構成要素の一部を省略または変更すること、他の構成要素を付加することができる。例えば、大動脈モデルは、上述の第1~第4接続部のうちの少なくとも一部を備えていなくてもよい。例えば、大動脈モデルにおける上述の第1~第4接続部の配置は、任意に変更してよく、第1接続部は、大動脈弓またはその近傍に配置されていなくてもよい。同様に、第2接続部は、上行大動脈またはその近傍に配置されていなくてもよく、第3接続部は、腹部大動脈またはその近傍に配置されていなくてもよく、第4接続部は、総腸骨大動脈またはその近傍に配置されていなくてもよい。例えば、大動脈モデルが有する生体モデル接続部の数は任意に変更することが可能であり、上述しない生体モデル(例えば、胃モデル、膵臓モデル、腎臓モデル等)を接続するための新たな生体モデル接続部を備えてもよい。
例えば、モデルは、心臓モデル、肺モデル、脳モデル、肝臓モデル、下肢モデル、横隔膜モデルのうちの少なくとも一部を備えていなくてもよい。肺モデルと横隔膜モデルとを省略する場合、呼吸動作部についても併せて省略できる。例えば、モデルは、肋骨、胸骨、胸椎、腰椎、大腿骨、頚骨等、ヒトの骨格の少なくとも一部分を模した骨モデルをさらに備えた複合体として構成されてもよい。例えば、上述した心臓モデル、肺モデル、脳モデル、肝臓モデル、下肢モデル、横隔膜モデルの構成は、任意に変更してよい。例えば、心臓モデルの内腔と、心臓モデルの内腔へ流体を送出する拍動部とは省略されてもよい(図4)。肺モデルには、左右の肺にそれぞれ個別の内腔が設けられていてもよい(図4)。下肢モデルにはさらに、大腿筋を覆う皮膚モデルが備えられていてもよい(図5)。
[変形例3]
上記第1~5実施形態では、病変部の構成の一例を示した。しかし、病変部の構成は種々の変更が可能であり、例えば、その構成要素の一部を省略または変更すること、他の構成要素を付加することができる。例えば、病変部は、心臓血管モデル以外の他の血管モデル(例えば、脳血管モデル、肝臓血管モデル、下肢血管モデル)に設けられてもよい。例えば、血管モデルには、上記第1~5実施形態で説明したように、種類の異なる複数の病変部が設けられてもよいし、閉塞病変、狭窄病変、瘤状の病変のうちのいずれか1種類の病変部のみが設けられてもよい。例えば、血管モデルに設けられる病変部の数は任意に変更することができ、1箇所でもよく、複数個所でもよい。例えば、第1~5実施形態で説明した閉塞病変、狭窄病変、瘤状の病変の他に、閉塞した瘤状の病変部や、狭窄した瘤状の病変部など、種々の病変を模擬した種々の病変部を設けてもよい。
上記第2~4実施形態では、病変部において、病変部の中心から外側に向かうにつれて、高分子材料におけるカルシウム塩類の含有量又は結晶の大きさが減少又は増加する場合を説明した。しかし、例えば、病変部において、図6で説明した流体流路の上流側から下流側に向かうにつれて、高分子材料におけるカルシウム塩類の含有量又は結晶の大きさが減少又は増加する構成としてもよい。例えば、閉塞病変を模擬した病変部において、流体流路を閉塞する面におけるカルシウム塩類の含有量又は結晶の大きさが、他の部分と比較して多い又は大きい構成としてもよい。そうすれば、結晶化したカルシウム塩類によって、閉塞病変の表面に形成された線維性皮膜を模擬できる。
[変形例4]
上記第1~5実施形態では、病変部の製造方法の一例を示した。しかし、病変部の製造方法は種々の変更が可能であり、例えば、その手順の一部を省略または変更すること、他の手順を付加することができる。例えば、ステップS10,S20におけるカルシウム化合物を含む高分子材料の成形及び硬化は、血管モデルの成形と同時に実施してもよい。例えば、ステップS20,S22で説明した複数層の成形に代えて、他の手段(例えば、電気、磁気等)を用いて、高分子材料の内部にカルシウムイオン勾配を形成することで、病変部内にカルシウム塩類の含有量又は結晶の大きさが異なる複数の領域を形成してもよい。
[変形例5]
第1~5実施形態の人体シミュレーション装置の構成、及び、病変部の構成は、適宜組み合わせてもよい。例えば、人体シミュレーション装置の血管モデル(心臓血管モデル、脳血管モデル、肝臓血管モデル、下肢血管モデル)には、第1~5実施形態で説明した態様の1つ以上の病変部が、単独で、又は組み合わせて設けられてよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1…人体シミュレーション装置
10…モデル
20…収容部
21…水槽
22…被覆部
40…制御部
45…入力部
50…脈動部
55…フィルタ
56…循環ポンプ
57…脈動ポンプ
60…拍動部
61…管状体
70…呼吸動作部
110…心臓モデル
111,111a~c…心臓血管モデル
120…肺モデル
121…気管モデル
130…脳モデル
131…脳血管モデル
140…肝臓モデル
141…肝臓血管モデル
150…下肢モデル
151…下肢血管モデル
160…大動脈モデル
161…上行大動脈部
162…大動脈弓部
163…腹部大動脈部
164…総腸骨大動脈部
170…横隔膜モデル
180,180Rd…冠動脈モデル
181,181a~c…主枝部
182…側枝部
183…接続部
184…分岐部
191,191a…病変部
192,192b,c…病変部
193…病変部
200,200a1,a2…高分子材料
201,202…結晶
210,210b,c…外側層
220,220b,c…内側層

Claims (9)

  1. 血管モデルであって、
    血管の少なくとも一部分を模した管状の血管部と、
    前記血管部の内側に設けられ、結晶化したカルシウム塩類を含有する高分子材料により形成された病変部と、
    を備える、血管モデル。
  2. 請求項1に記載の血管モデルであって、
    前記結晶化したカルシウム塩類は、前記病変部内において析出したものである、血管モデル。
  3. 請求項1または請求項2に記載の血管モデルであって、
    前記病変部は、前記血管部の内側を塞いでいる、血管モデル。
  4. 請求項1または請求項2に記載の血管モデルであって、
    前記病変部は、前記血管部の一部分の横断面において、流体が流通可能な領域が、前記血管部の他の部分よりも小さくなるように設けられている、血管モデル。
  5. 請求項または請求項に記載の血管モデルであって、
    前記病変部のうち、前記血管部の内周面に隣接した部分における前記カルシウム塩類の含有量は、前記病変部の内部における前記カルシウム塩類の含有量よりも多い、血管モデル。
  6. 請求項から請求項のいずれか一項に記載の血管モデルであって、
    前記病変部において、前記カルシウム塩類の含有量は、前記病変部の外側から、前記病変部の中心に向かうにつれて徐々に増加する、血管モデル。
  7. 請求項または請求項に記載の血管モデルであって、
    前記病変部において、前記カルシウム塩類の含有量は、前記病変部の中心から、前記病変部の外側に向かうにつれて徐々に増加する、血管モデル。
  8. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の血管モデルであって、
    前記病変部を形成する前記高分子材料は、多糖類である、血管モデル。
  9. 請求項に記載の血管モデルであって、
    前記病変部を形成する前記多糖類は、アガロースである、血管モデル。
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