JP7263834B2 - 熱交換構造 - Google Patents

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Description

本開示は、二流体間の熱交換を行う熱交換構造に関する。
熱交換型の触媒反応装置は、二流体間の熱交換を行う熱交換構造を装備している。熱交換構造は、互いに隣接する熱媒流路と反応流路を有する。熱媒流路には熱媒流体が流れ、反応流路には反応原料を含んだ反応流体が流れる。熱媒流路と反応流路とは隔壁を介して互いに熱的に結合している。従って、温度差をもつ熱媒流体と反応流体との間では熱交換が行われ、反応原料の反応が促進される。
熱媒流体と反応流体との間の総括熱伝達係数を向上させるため、熱媒流路及び反応流路のうちの少なくとも一方にフィン構造体が設置される場合がある。フィン構造体は、コルゲートフィン又はウェービングフィン等と呼ばれ、金属板に曲げ加工等を施すことで形成されている。フィン構造体は、当該フィン構造体が設置される流路の長手方向に延伸又は湾曲した複数のフィン(側面)を有する。これに関して、特許文献1はフィン構造体としての伝熱促進体を開示している。なお、上述のフィン構造体が反応流路に設置される場合、当該フィン構造体に触媒が担持されることもある。
特開2017-140591号公報
従来のフィン構造体は、流体をフィンが設置された面に沿って偏向又は分散させる。従って、このようなフィン構造体を上述の熱交換構造に設置した場合、流体は概ね隔壁に沿って流れることになる。一方、熱媒流体と反応流体との間で交換される熱は、この隔壁を介して伝達される。また、熱流束は温度差(温度勾配)に比例するので、流体間の伝熱は、温度境界層が発生している隔壁に近いほど大きく、隔壁から遠いほど小さい。従って、流体は隔壁から遠いほど、加熱(冷却)されにくい。このような状況は、熱伝達率の向上の妨げになる。なお、あらゆる箇所の流体を十分に加熱(冷却)するには、その流路を長くすることで対処できる。しかしながら、その場合は装置が大型化し、製造コストも上昇してしまう。
そこで本開示は、限られた長さの空間において、二流体間の総括熱伝達係数を向上させることが可能な熱交換構造の提供を目的とする。
本開示の一態様は熱交換構造であって、積層方向に積層され、隔壁を介して互いに熱的に結合する2つの流路と、前記2つの流路のうちの少なくとも一方の流路に着脱可能に設置されるフィン構造体とを備え、前記フィン構造体は、当該フィン構造体が設置される前記少なくとも一方の流路の長手方向に配列すると共に、前記積層方向における前記少なくとも一方の流路の一方側と他方側とに前記少なくとも一方の流路に沿って交互に配列する開口部を形成する複数のフィンを含前記フィン構造体が形成する流体の経路と前記隔壁の間に熱伝達に干渉する構造を持たないことを要旨とする。
前記複数のフィンは、前記フィン構造体が設置される前記少なくとも一方の流路の長手方向に対して直交していてもよい。前記複数のフィンは、前記フィン構造体が設置される前記少なくとも一方の流路の長手方向に対して傾斜していてもよい。前記複数のフィンのうちの一部は、他のフィンと異なるピッチで配列していてもよい。前記フィン構造体は、前記積層方向と交差する方向における前記複数のフィンの配列の両側に設けられ、前記複数のフィンを支持する一対の帯部を含んでもよい。
前記フィン構造体は、前記積層方向と交差する方向における前記複数のフィンの配列の両側に設けられる一対の帯部と、前記一対の帯部の間に設けられ、前記一対の帯部を連結すると共に前記複数のフィンのうちの対応するフィンに接続する複数の支持部とを含んでもよい。前記フィン構造体は一枚の板部材によって一体的に形成されてもよい。
前記フィン構造体は、前記一対の帯部のそれぞれに支持され、前記複数のフィンが前記積層方向と交差する方向に蛇行するように前記複数のフィンを連結する複数の連結部を含んでもよい。前記複数のフィンと前記複数の連結部は一枚の板部材によって一体的に形成されてもよい。前記フィン構造体には触媒が担持されてもよい。
本開示によれば、限られた長さの空間において、二流体間の総括熱伝達係数を向上させることが可能な熱交換構造を提供することができる。
本開示の実施形態に係る熱交換構造の基本構成を示す図であり、(a)はY-Z面における熱交換構造の断面図、(b)は(a)に示すIB-IB断面図である。 熱交換構造の基本構成の変形例を示す図である。 (a)~(c)は本開示の実施形態に係るフィンの配置例を示す図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第1構成例を示す図であり、(a)は第1構成例の斜視図、(b)は(a)に示すIVB断面図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第2構成例を示す図であり、(a)は第2構成例の斜視図、(b)は(a)に示すVB断面図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第3構成例を示す図であり、(a)は第3構成例の斜視図、(b)は(a)に示すVIB断面図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第4構成例を示す図であり、(a)は第4構成例の斜視図、(b)は(a)に示すVIIB断面図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第5構成例を示す図であり、(a)は第5構成例の斜視図、(b)は(a)に示すVIIIB断面図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第6構成例を示す図であり、(a)は第6構成例の斜視図、(b)は(a)に示すIXB断面図である。 第5構成例及び第6構成例における屈曲部を示す斜視図であり、(a)は屈曲部の第1例を示す図、(b)は屈曲部の第2例を示す図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第7構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係るフィン構造体の第7構成例を示す図である。 本実施形態に係る熱交換構造を備える反応装置を示す側面図である。 図13におけるXIV-XIV線断面図である。 図13におけるXV-XV線断面図である。 本実施形態に係る熱交換部の一部を示す立体断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(基本構成)
まず、本実施形態に係る熱交換構造50の基本構成について説明する。以下、説明の便宜上、互いに直交する3方向として、X方向、Y方向、及びZ方向を規定する。後述の通り、Y方向は2つの流路51、52の積層方向である。Z方向は、各流路の長手方向(延伸方向)である。X方向は各流路の幅方向であり、これらが並行に複数設けられる場合の配列方向でもある。
図1は、本実施形態に係る熱交換構造50の基本構成を示す図であり、図1(a)はY-Z面における熱交換構造50の断面図、図1(b)は、図1(a)に示すIB-IB断面図である。図2は、熱交換構造50の基本構成の変形例を示す図である。
図1(a)に示すように、熱交換構造50は少なくとも1つの流路51と、少なくとも1つの流路52を備える。流路51及び流路52は、X方向に沿った幅w3を有し、長手方向となるZ方向に延伸している。また、流路51及び流路52は、Y方向(積層方向)に沿って積層される。流路51及び流路52は互いに並行に設けられ、隔壁55を介して互いに熱的に結合している。なお、流路51は後述する第1流路11及び第2流路21のうちの一方の流路として適用され、流路52は第1流路11及び第2流路21のうちの他方の流路として適用される。また、流路51と流路52の間の隔壁55は、後述する第1隔壁13及び第2隔壁23のそれぞれに相当する。
なお、熱交換構造50は複数の流路51と、複数の流路52とを備えてもよい。例えば、複数の流路51と複数の流路52は、それぞれX-Z平面と平行な平面上で並行する。流路51の長手方向と流路52の長手方向は互いに平行もよく、交差していてもよい。後者は即ち、ねじれの関係にあってもよい。何れの場合も、流路51及び流路52のうちの一方の流路は、その長手方向の略全区間において、流路51及び流路52のうちの他方の流路と、隔壁55を介して互いに熱的に結合している。
図1(a)に示すように、流路51には流体53が流れ、流路52には流体54が流れる。流体53は、後述する熱媒流体M及び反応流体Rのうちの一方の流体である。流体54は、熱媒流体M及び反応流体Rのうちの他方の流体である。なお、流体53と流体54の流れは、向流でもよく、並流でもよい。
流体53と流体54との間には温度差ΔTがある。従って、流体53が流路51を流れ、流体54が流路52を流れているとき、流体53と流体54との間で熱が移動する。具体的には、流体53と隔壁55との間では対流熱伝達によって、隔壁55内では熱伝導によって、そして、隔壁55と流体54との間では対流熱伝達によって、流体53と流体54との間で熱が移動する。
このときの単位時間当たりの熱量Qは、総括伝熱係数(熱通過率)U、隔壁55の伝熱面積A、及び流体53と流体54の温度差ΔTの積に比例する。即ち、これらの値の関係は次の(1)式で表される。
Q=UA(ΔT) ・・・(1)
伝熱面積Aは一定である。また、流体53と流体54は定常的に流れるので、温度差ΔTの変化は小さい。従って、熱量Qの増加は、総括伝熱係数Uの増加によって得られることが判る。
また、総括伝熱係数U、流体53と隔壁55との間の熱伝達率H1、隔壁55と流体54との間の熱伝達率H2、及び、隔壁55の熱伝導率Kの間には次の関係がある。
1/U=1/H1+1/H2+T/K ・・・(2)
ここで、Tは隔壁55の厚さである。(2)式からは、熱伝達率H1及び熱伝達率H2のうちの少なくとも一方が増加すると、総括伝熱係数Uが増加することが判る。
熱伝達率H1は、隔壁55付近の流体53を加速させることによって増加する。この傾向は、熱伝達率H2についても同様である。そこで、本実施形態では、フィン構造体60を用いて、流体53及び流体54のうちの少なくとも一方の流体の主流の流れを、隔壁55に向ける。これにより、主流の一部が隔壁55近傍の温度境界層に接近又は進入し、当該主流と隔壁55との間の熱の移動が促進される。即ち、熱伝達率H1及び熱伝達率H2うちの少なくとも一方が増加する。その結果、総括伝熱係数Uが増加し、最終的に熱量Qが増加する。即ち、限られた長さの空間において、二流体間の総括熱伝達係数を向上させることができる。
本実施形態に係るフィン構造体60は、流路51及び流路52のうちの少なくとも一方の流路に着脱可能に設置される。以下、説明の便宜上、フィン構造体60について、図1に示す例を挙げて説明する。即ち、フィン構造体60は流路51に設置され、流路52に設置されていない。
図1(b)に示すように、フィン構造体60はX方向の幅w1を有し、Y方向の高さh1を有する。フィン構造体60の幅w1は、流路51の幅w3に略等しい値に設定される。また、フィン構造体60の高さh1は、流路51の高さh3以下の値に設定される。幅w1は、流路51の内周面との間の漏れを極力抑えた値に設定される。なお、高さh1は、流体53の滞留を防止するクリアランスが形成される程度の値に設定されてもよい。フィン構造体60の奥行きd1は、流路51の寸法や使用形態に応じて適宜設定される。例えば、奥行きd1は、流路51の奥行きd3以下の値に設定される。
フィン構造体60は複数のフィン(偏向板、仕切板)61を含む。フィン61は金属製の薄板からなる略矩形の小片であり、Z方向に面しつつX方向に延伸する。互いに隣接する2つのフィン61、61間のピッチ(間隔)Pは一定でもよく、変化してもよい。即ち、 複数のフィン61のうちの一部は、他のフィン61と異なるピッチPで配列していてもよい。ピッチPを変化させることで、局所的な総括熱伝達係数をZ方向に沿って変化させることができる。
図1(b)に示すように、フィン61はX方向に延伸する縁部61aを有する。縁部61aにおいて、フィン61はY方向の高さh2を有する。この高さh2は、流路51の高さh3未満、且つ、高さh3の1/2の値以上の値に設定される。流路51の高さh3とフィン61の高さh2の差によって、流路51内に開口部62が形成される。即ち、フィン61は、縁部61aと流路51の内周面(隔壁55)との間で開口部62を形成する。後述の通り、流体53は、この開口部62を介して流路51を流れる。
図1(b)に示すように縁部61aは、X方向の全域に形成されてもよい。また、X方向の一部の区間に形成されてもよい(図10参照)。前者の場合、フィン61は、Y方向における流路51の一方側と他方側とにZ方向に沿って交互に配列する。後者の場合、フィン61はZ方向に沿って配列すると共に、縁部61aの位置がY方向における流路51の一方側と他方側とにZ方向に沿って交互に位置する。
図1(a)に示すように、フィン61は、流路51の長手方向(Z方向)に対して直交していてもよい。或いは、図2に示すように、フィン61は、流路51の長手方向に対して傾斜していてもよい。後者の場合、フィン61は、開口部62を形成する縁部61aが、その反対側の縁部61bよりも流路51の上流側に位置するように傾斜してもよく、その逆でもよい。
図3(a)~図3(c)はフィン61の配置例を示す図である。これらの図に示すように、フィン61は、X方向に対して傾斜していてもよい。フィン61がX方向に対して傾斜している場合、当該フィン61は図3(a)に示すように流路51の長手方向に対して直交していてもよく、図3(b)及び図3(c)に示すように、流路51の長手方向に対して傾斜していてもよい。さらに、流路51には、上述の直交した又は傾斜したフィン61が混在していてもよい。
フィン構造体60は一対の帯部63、63を含む。一対の帯部63、63のそれぞれは、Z方向と交差する方向(例えばX方向)における複数のフィン61の配列の両側に設けられる。一対の帯部63、63は、その間に位置する複数のフィン61を支持する。ただし、複数のフィン61は、一対の帯部63、63を連結する部材(例えば図8に示す支持部66)又は一対の帯部63、63を側面として有する部材(例えば図4に示す角管64)によって支持されてもよい。
上述の通り、開口部62は流路51のZ方向(長手方向)に開口すると共に、Y方向(積層方向)における流路51の一方側と他方側とに流路51に沿って交互に配列する。即ち、開口部62は、Y方向を往復するように、Z方向に沿ってジグザグに配置される。従って、流体53の流れは、Y方向の往復を繰り返しながらZ方向に流れる。換言すれば、流体53はY方向に蛇行しながらZ方向に流れる。
フィン構造体60は、蛇行した流体53の経路と隔壁55との間の少なくとも一部に、熱伝達に干渉する構造を持たない。換言すれば、流体53がY方向を往復する各区間において、フィン構造体60は流体53を隔壁55に露出させる部分(開口)を有する。従って、流体53の一部を隔壁55近傍の温度境界層TBに直接、接近又は進入させることができる。これにより、熱伝達率H1が増加し、流体53及び流体54間の熱伝達率を向上させることができる。例えば、流体53の温度が流体54の温度よりも高い場合、図1(b)に示す熱の流れHFを促進させることができる。
同様の総括熱伝達係数の向上は、フィン構造体60を流路52に設置することによっても得られる。即ち、フィン構造体60を流路52に設置することで、熱伝達率H2を増加させることができる。また、流路51と流路52のそれぞれに、フィン構造体60を設置することによって、流体53と流体54との間の熱伝達率を更に向上させることができる。何れの場合も、限られた長さの空間にフィン構造体60を設置することによって、流体53と流体54との間の総括熱伝達係数を向上させることができる。
なお、フィン構造体60は、耐熱性を有し、触媒の担持が可能な材料によって形成される。このような材料としては、Fe(鉄)、Cr(クロム)、Al(アルミニウム)、Y(イットリウム)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Mg(マグネシウム)、Ti(チタン)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)等の金属の1種又は複数種を主成分とする耐熱合金がある。例えば、Fecralloy(登録商標)等の耐熱合金製の薄板状構造材を成形加工してフィン構造体60を構成してもよい。
また、フィン構造体60に触媒が担持される場合、当該触媒は、化学反応の進行促進に有効な活性金属を主成分として含む。活性金属としては、例えば、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Fe(鉄)、Pt(白金)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)等が挙げられ、これらのうちの1種のみを使用してもよく、反応促進に有効である限り、複数種を組み合わせて使用してもよい。
(第1構成例)
次に、フィン構造体60の構成例について説明する。図4は、フィン構造体60の第1構成例としてのフィン構造体60Aを示す図であり、図4(a)は第1構成例の斜視図、図4(b)は図4(a)に示すIVB断面図である。
図4(a)に示すように、フィン構造体60Aは高さh1、幅w1及び奥行きd1の角管64によって形成される。角管64は、Y方向に高さh1の間隔を置いて設けられた上面64U及び下面64Lと、X方向に幅w1の間隔を置いて設けられた2つの側面64S、側面64Sとを有する。この2つの側面64S、64Sが上述の一対の帯部63、63を構成し、上面64U及び下面64Lが側面64S、64S間の連結部材として機能する。
上面64U及び下面64Lには、複数のフィン61を形成するように、角管64の内側に向けた切り起こし加工が施される。つまり、複数のフィン61は、上面64U又は下面64Lに支持された状態でZ方向と直交するように、上面64U又は下面64Lから曲げられている。なお、フィン61の高さh2は、Z方向における露出部65Aの長さL1にほぼ等しい。
上述の切り起こし加工の結果、上面64Uには露出部65Aが開口する。露出部65Aは、Z方向におけるフィン61の背後(前方)に位置し、流体53が流れる角管64の内部空間に隔壁55を露出させる。この露出によって、流体53と流体54との間の総括熱伝達係数が向上する。
フィン構造体60Aは、角管64に対する切り起こし加工によって形成される。つまり、複数のフィン61は角管64と一体的に形成される。主な加工工程は切り起こし加工だけであるため、フィン構造体60Aを容易に製造することができる。
(第2構成例)
図5は、フィン構造体60の第2構成例としてのフィン構造体60Bを示す図であり、図5(a)は第2構成例の斜視図、図5(b)は図4(a)に示すVB断面図である。第1構成例に対する第2構成例の差異は、フィン構造体60Bのフィン61がZ方向に対して傾斜している点にある。第2構成例におけるその他の構成については、第1構成例の構成と同様である。
Z方向から見たフィン61の高さは上述の高さh2に設定される。従って、フィン61をZ方向に対して傾斜させることで、Z方向における露出部65Bの長さL2を、長さL1よりも長くすることができる。即ち、露出部65Bの開口面積を露出部65Aの開口面積よりも増加させることできる。よって、少なくとも露出部65Bにおける総括熱伝達係数を向上させることができる。
(第3構成例)
図6は、フィン構造体60の第3構成例としてのフィン構造体60Cを示す図であり、図6(a)は第3構成例の斜視図、図6(b)は図6(a)に示すVIB断面図である。第3構成例のフィン構造体60Cのフィン61はZ方向に直交し、X方向の全域に形成された縁部61aを有する。即ち、フィン61は、X方向の全域において高さh2を有し、流路51の内周面(隔壁55)との間で開口部62を形成する。
フィン構造体60Cは、一対の帯部63、63を含む。即ち、一対の帯部63、63のそれぞれは、Z方向と交差する方向(例えばX方向)における複数のフィン61の配列の両側に設けられる。一対の帯部63、63は、X方向における各フィン61の両端部に接続し、一対の帯部63、63の間に位置する複数のフィン61を支持する。
(第4構成例)
図7は、フィン構造体60の第4構成例としてのフィン構造体60Dを示す図であり、図7(a)は第4構成例の斜視図、図7(b)は図6(a)に示すVIIB断面図である。フィン構造体60Dのフィン61はZ方向に対して傾斜し、X方向の全域に形成された縁部61aを有する。即ち、フィン61は、X方向の全域においてZ方向から見た高さh2を有し、流路51の内周面(隔壁55)との間で開口部62を形成する。
第3構成例と同じく、フィン構造体60Dは、一対の帯部63、63を含む。即ち、一対の帯部63、63のそれぞれは、Z方向と交差する方向(例えばX方向)における複数のフィン61の配列の両側に設けられる。一対の帯部63、63は、X方向における各フィン61の両端部に接続し、一対の帯部63、63の間に位置する複数のフィン61を支持する。
第3構成例及び第4構成例のフィン構造体60C、60Dは、流体53が流れる流路51の内部空間と隔壁55との間を仕切る構造をもたない。従って、隔壁55はZ方向の略全域で、流体53に露出する。従って、第1構成例及び第2構成例よりも、流体53と流体54との間の総括熱伝達係数を向上させることができる。
(第5構成例)
図8は、フィン構造体60の第5構成例としてのフィン構造体60Eを示す図であり、図8(a)は第5構成例の斜視図、図8(b)は図8(a)に示すVIIIB断面図である。上述の各構成例と同じく、フィン構造体60Eも一対の帯部63、63を含む。ただし、一対の帯部63、63はフィン61を直接支持しない。その代りに、支持部66がフィン61を支持する。
フィン構造体60Eは上述の支持部66を複数含む。支持部66は、一対の帯部63、63の間に設けられ、一対の帯部63、63を連結する。また、支持部66は、複数のフィン61のうちの対応するフィン61に接続する。フィン61と支持部66の接続部分は、開口部62を形成する縁部61aを構成する。
図8(b)に示すように、支持部66は、例えば、Y方向における流路51の中央に位置する。複数のフィン61は、支持部66を基点として、Y方向の一方側と他方側とに向けて交互に延伸している。
(第6構成例)
図9は、フィン構造体60の第6構成例としてのフィン構造体60Fを示す図であり、図9(a)は第6構成例の斜視図、図9(b)は図9(a)に示すIXB断面図である。フィン構造体60Dのフィン61はZ方向に対して傾斜する。その他の構成は、フィン構造体60Eの構成と同一である。
第3構成例及び第4構成例と同様に、第5構成例及び第6構成例のフィン構造体60E、60Fも、流体53が流れる流路51の内部空間と隔壁55との間を仕切る構造をもたない。従って、隔壁55はZ方向の略全域で、流体53に露出する。従って、第1構成例及び第2構成例よりも、流体53と流体54との間の総括熱伝達係数を向上させることができる。
また、フィン構造体60E、60Fでは、フィン61と支持部66の接続部分がフィン61の支点となる。従って、流路51に対するフィン構造体60E、60Fの着脱の際に、フィン61が流路51の内周面(隔壁55)と接触しても(換言すれば摩擦が大きくなっても)、フィン61はこの支点に対して撓むことができる。つまり、フィン構造体の着脱が容易になる。
また、着脱の際にフィン61が撓むので、フィン61の高さh2を極力高く設定し、フィン構造体60E、60Fと流路51の内周面(隔壁55)との間の漏れを極力抑制することもできる。この場合、フィン61は流路51の内周面(隔壁55)と接触してもよいので、フィン61と流路51の内周面(隔壁55)との熱伝導を部分的に達成することも可能である。
第5構成例のフィン構造体60E、及び第6構成例のフィン構造体60Fは、その構造上、溶接等の接続工程を経ることなく、一枚の板部材に対する打ち抜き加工及び折り曲げ加工によって形成することが可能である。例えば、フィン61及び帯部63は、一枚の板部材において支持部66となる部分に対する折り曲げによって形成される。このような一枚の板部材からの形成によって、部品点数と加工工程の削減を図ることができる。
図10は、第5構成例及び第6構成例における屈曲部68を示す斜視図であり、(a)は屈曲部68の第1例を示す図、(b)は屈曲部68の第2例を示す図である。上述の通り、フィン構造体60E及びフィン構造体60Fは、一枚の板部材に対する打ち抜き加工及び折り曲げ加工によって形成することが可能である。この場合、帯部63と支持部66は、板部材の折り曲げによって形成される屈曲部68を介して互いに接続する。
屈曲部68は、図10(a)に示すようにZ方向の全域に亘って形成されてもよく、図10(b)に示すように、Z方向において帯部63と支持部66との間のみに形成されてもよい。前者は、後者よりも加工が容易である。一方、後者は前者よりも、フィン61の幅をY方向に亘って一定し、フィン61と流路51との間の漏れを低減させることが容易になる。なお、図10(b)中の二点鎖線は、図10(a)に示すフィン61と屈曲部68の輪郭の一部を示している。
(第7構成例)
図11及び図12は、フィン構造体60の第7構成例としてのフィン構造体60Gを示す図である。フィン構造体60Gのフィン61は、X方向の一部の区間に高さh2を規定する縁部61aを有する。その他の区間は、流路51の高さh1と同程度の高さを規定する縁部61cが形成される。
他の構成例と同じく、縁部61aは流路51の内周面(隔壁55)と間に開口部62を形成する。図11に示すように、フィン61は、縁部61aの位置がY方向における流路51の一方側と他方側とに交互に位置するように、Z方向に沿って配列する。
図11に示すように、フィン構造体60Gは、一対の帯部63、63を含む。即ち、一対の帯部63、63のそれぞれは、Z方向と交差する方向(例えばX方向)における複数のフィン61の配列の両側に設けられる。一対の帯部63、63は、X方向における各フィン61の両端部に接続し、一対の帯部63、63の間に位置する複数のフィン61を支持する。
図12に示すように、フィン構造体60Gは、複数のフィン61を連結する複数の連結部67を含んでもよい。複数の連結部67は、一対の帯部63、63のそれぞれに支持される。また、複数の連結部67は、複数のフィン61がY方向と交差する方向(例えばX方向)に蛇行するように複数のフィン61を連結する。この場合、複数の連結部67と複数のフィン61は、一枚の板部材によって一体的に形成されてもよい。即ち、複数の連結部67と複数のフィン61は、単一の帯状の板材に対する打ち抜き加工及び折り曲げ加工によって一体的に形成されていてもよい。この一体形成によって、部品点数と加工工程の削減を図ることができる。
(適用例)
本実施形態に係るフィン構造体60は、流体が蛇行する方向に熱を効率良く移動させることができる。例えば、並行した複数の流路51の集合体と、並行した複数の流体54の集合体とが積層した構成を想定した場合、熱は流体53と流体54との間で主にY方向に沿って移動する。従って、フィン構造体60を用いることで、熱交換を向上させることができる。以下に述べる反応装置(触媒反応器)は、この点を考慮して設計されている。
以下、熱交換構造50が適用された一例としての反応装置(触媒反応器)1について説明する。反応装置1は、熱交換構造50としての熱交換部2を備える。後述の通り、第1伝熱体10と第2伝熱体20はY方向に積層され、第1流路(流路)11と第2流路(流路)21はZ方向に延伸する。また、各流路の幅方向を上述のX方向とする。X方向は、第1流路11(第2流路21)が並行に複数設けられる場合の配列方向でもある。
図13は、本実施形態に係る熱交換構造50を備える反応装置(触媒反応器)1を示す側面図である。図14は、図13におけるXIV-XIV線断面図である。図15は、図13におけるXV-XV線断面図である。図16は、熱交換構造50としての熱交換部2の一部を示す立体断面図である。
反応装置1は、反応原料を含む反応流体Rを加熱又は冷却することで、反応流体Rの反応を進行(促進)させるものである。この加熱又は冷却のため、反応装置1は、熱媒流体Mと反応流体Rの間で熱交換を行う熱交換構造50(図1参照)としての熱交換部2を備える。熱交換部2は、第1伝熱体10と、第2伝熱体20と、蓋板30とを備える。第1伝熱体10、第2伝熱体20及び蓋板30は、耐熱性を有する熱伝導性素材で形成された平板状部材であり、反応流体Rの流通時に発生する高い内圧に耐えられる十分な厚みを有する。
第1伝熱体10は、熱媒流体Mを流通させる流路(以下、第1流路と称する)11を有する。一方、第2伝熱体20は、反応流体Rを流通させる流路(以下、第2流路と称する)21を有する。第1伝熱体10と第2伝熱体20はY方向(積層方向)に交互に積層され、その最上部に蓋板30が設置される。
上述の積層により、第1流路11と第2流路21は、第1隔壁13又は第2隔壁23を介して互いに隣り合う(図16参照)。換言すれば、第1流路11と第2流路21は、第1伝熱体10と第2伝熱体20の積層方向に非接触な状態で積層される。上述の通り、第1伝熱体10と第2伝熱体20は熱伝導性素材で形成されている。従って、第1流路11と第2流路21は、互いに熱的に結合している。
熱交換部2は、反応流体Rと熱媒流体Mが互いに反対方向に流れる対向流型の構造を有する。第1流路11及び第2流路21のうちの少なくとも一方の流路には、フィン構造体60(図1~図12参照)が着脱可能に設置される。なお、反応流体Rが流れる第2流路21には、触媒が担持されたフィン構造体60が着脱可能に設置されてもよい。
熱交換部2は、第1伝熱体10と第2伝熱体20の少なくとも一組で構成される。また、熱交換の性能を向上させるために、各伝熱体の数を増やしてもよい。各伝熱体に形成される流路の数は、熱交換部2の設計条件や伝熱効率などを考慮して設定される。さらに、熱交換部2からの放熱による熱損失を抑えるため、ハウジング又は断熱材が熱交換部2の周囲を覆ってもよい。
積層体である熱交換部2の両端は、固定部材32、33によって保持される。
固定部材32には、熱媒導入部34が取り付けられている。熱媒導入部34は、凹状に湾曲した蓋体であり、熱交換部2との間に空間S1を形成する。空間S1には複数の第1流路11の第1導入口12が開口している(図14参照)。換言すれば、第1導入口12は、熱媒導入部34に面した熱交換部2の側面(端面)2aに開口している。熱媒導入部34は、熱媒流体Mを導入する第1導入管36を有する。熱媒流体Mは、第1導入管36を介して各第1流路11に流入する。
熱媒導入部34は、固定部材32に着脱可能又は開閉可能に設置される。この着脱等により、例えば、作業者が第1流路11に対するフィン構造体60の挿入や抜き出しを行うことができる。
熱媒排出部41は、1つの開放面を有する箱状部材である。熱媒排出部41は、当該開放面が第1伝熱体10の第1排出口18に合うように、熱交換部2に設置される。また、熱媒排出部41は第1排出管42を有する。第1排出管42は、熱交換部2を流通した熱媒流体Mを排出する。
固定部材33には、反応流体導入部35が取り付けられている。反応流体導入部35は、熱媒導入部34と同様に、凹状に湾曲した蓋体であり、熱交換部2との間に空間S2を形成する。空間S2には、複数の第2流路21の第2導入口22が開口している(図15参照)。換言すれば、第2導入口22は、反応流体導入部35に面した熱交換部2の側面(端面)2bに開口している。反応流体導入部35は、反応流体Rを導入するための第2導入管37を有する。反応流体Rは、第2導入管37を介して各第2流路21に流入する。
反応流体導入部35は、固定部材33に着脱可能又は開閉可能に設置される。この着脱等により、例えば、作業者が第2流路21に対するフィン構造体60の挿入や抜き出しを行うことができる。
生成物排出部43は、熱媒排出部41と同様に、1つの開放面を有する箱状部材である。生成物排出部43は、当該開放面が第2伝熱体20の第2排出口28に合うように、熱交換部2に設置される。また、生成物排出部43は第2排出管44を有する。第2排出管44は、反応流体R由来の生成物を含む反応ガスGを排出する。
図14に示すように、第1伝熱体10は、複数の第1流路11を有する。複数の第1流路11は、Z方向に延伸すると共に、X方向(幅方向)に配列している。第1流路11は、熱媒流体Mの熱を第1伝熱体10に供給する。
第1流路11は、第1伝熱体10の一方の面(本実施形態では上面)に形成された溝である。この溝は、幅w3及び高さh3の矩形の断面(図16参照)を有し、奥行きd3の長さ(図15参照)で一方向に延伸する。幅w3はフィン構造体60の幅w1以上の値を有する。同様に、高さh3もフィン構造体60の高さh1以上の値を有する。奥行きd3はフィン構造体60の奥行きd1よりも大きい。
第1流路11は、固定部材32側に位置する第1導入口12から、固定部材33に向けて直線状に延伸している。図14に示すように、複数の第1流路11は並列に配列する。なお、第1流路11及び第1流路11の幅、高さ及び長さは異なっていてもよい。
第1伝熱体10は、第1隔壁13と、2つの第1側壁14と、複数の第1中間壁15と、第1端壁16とを含む。第1側壁14、複数の第1中間壁15および第1端壁16は、第1隔壁13の一方の面に設けられる。即ち、これらは、第1隔壁13に対して第1側壁14等が設けられる面と同様の面に設けられる。第1隔壁13は、矩形の壁部であり、第1伝熱体10の全体的な形状を規定する。第1側壁14は、第1流路11の延伸方向の両側に設けられる壁部である。複数の第1中間壁15は、2つの第1側壁14の間に位置し、各第1側壁14と並列に設けられる壁部である。
第1端壁16は、第1流路11を挟んで第1導入口12と反対側に設けられ、第1流路11の配列方向に延伸する壁部である。第1端壁16は、空間S2への熱媒流体Mの流入を阻止する。
第1伝熱体10は、第1端壁16に沿って延伸する第1連絡流路17を有する。第1連絡流路17は、全ての第1流路11に連通するとともに、第1排出口18に連通する。
図15に示すように、第2伝熱体20は、反応領域を含む複数の第2流路21を有する。第2流路21は、その中間部分を主な反応領域とする。複数の第2流路21は、Z方向に延伸すると共に、X方向(幅方向)に配列している。第2流路21は、第1伝熱体10内の第1流路11を流通する熱媒流体Mの熱を受容して反応流体Rを反応させ、反応流体R由来の生成物を含む反応ガスGを生成する。
第2流路21は、第2伝熱体20の一方の面(本実施形態では上面)に形成された溝である。この溝は、幅w3及び高さh3の矩形の断面(図16参照)を有し、奥行きd3の長さ(図15参照)で一方向に延伸する。第2流路21は、固定部材33側に位置する第2導入口22から、固定部材32に向けて直線状に延伸している。図15に示すように、複数の第2流路21は並列に配列する。
第2伝熱体20は、第2隔壁23と、2つの第2側壁24と、複数の第2中間壁25と、第2端壁26とを含む。第2側壁24、第2中間壁25および第2端壁26は、第2隔壁23の一方の面に設けられる。第2隔壁23は矩形の壁部であり、第2伝熱体20の全体的な形状を規定する。第2側壁24は、第2流路21の延伸方向の両側に設けられる壁部である。複数の第2中間壁25は、2つの第2側壁24の間に位置し、各第2側壁24と並列に設けられる壁部である。
第2端壁26は、第2流路21を挟んで第2導入口22と反対側に設けられ、第2流路21の配列方向に延伸する壁部である。第2端壁26は、空間S1への反応ガスGの流入を阻止する。
第2伝熱体20は、第2端壁26に沿って延伸する第2連絡流路27を有する。第2連絡流路27は、全ての第2流路21に連通するとともに、第2排出口28に連通する。第1流路11と同じく、第2連絡流路27も流体の流路であり、両者に実質的な差異は無い。
熱交換部2は、液-液型熱交換器、気-気型熱交換器及び気-液型熱交換器のいずれとしても使用可能である。反応流体R及び熱媒流体Mは、気体及び液体のいずれであってもよい。また、本実施形態の反応装置1は、吸熱反応や発熱反応など様々な熱的反応による化学合成を可能とする。そのような熱的反応による合成として、例えば、式(3)で示すメタンの水蒸気改質反応、式(4)で示すメタンのドライリフォーミング反応のような吸熱反応、式(5)で示すシフト反応、式(6)で示すメタネーション反応、式(7)で示すフィッシャー-トロプシュ(Fischer Tropsch)合成反応等の発熱反応による合成がある。なお、これらの反応における反応流体Rは気体である。
CH + HO → 3H + CO ・・・(3)
CH + CO → 2H + 2CO ・・・(4)
CO + HO → CO + H ・・・(5)
CO + 3H → CH + HO ・・・(6)
(2n+1)H + nCO → C2n+2 + nHO ・・・(7)
熱媒流体Mは、反応装置1の構成素材を腐食させない物質が望ましい。熱媒流体Mとして加熱ガスを用いる場合は、燃焼ガス、加熱空気等の気体状物質が使用できる。熱媒流体Mは、例えば、水、油等の液状物質でもよい。
なお、本開示は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
1…反応装置(触媒反応器)、2…熱交換部、10…第1伝熱体、11…第1流路(流路)、12…第1導入口、13…第1隔壁、14…第1側壁、15…第1中間壁、16…第1端壁、17…第1連絡流路、18…第1排出口、20…第2伝熱体、21…第2流路(流路)、22…第2導入口、23…第2隔壁、24…第2側壁、25…第2中間壁、26…第2端壁、27…第2連絡流路、28…第2排出口、30…蓋板、32…固定部材、33…固定部材、34…熱媒導入部、35…反応流体導入部、36…第1導入管、37…第2導入管、41…熱媒排出部、42…第1排出管、43…生成物排出部、44…第2排出管、50…熱交換構造、51、52…流路、53、54…流体、54…流体、55…隔壁、60、60A、60B、60C、60D、60E、60F、60G…フィン構造体、61…フィン(偏向板、仕切板)、62…開口部、63…帯部、64…角管、66…支持部、67…連結部、68…屈曲部、M…熱媒流体、G…反応ガス、R…反応流体、TB…温度境界層

Claims (9)

  1. 積層方向に積層され、隔壁を介して互いに熱的に結合する2つの流路と、
    前記2つの流路のうちの少なくとも一方の流路に着脱可能に設置されるフィン構造体と
    を備え、
    前記フィン構造体は、当該フィン構造体が設置される前記少なくとも一方の流路の長手方向に配列すると共に、前記積層方向における前記少なくとも一方の流路の一方側と他方側とに前記少なくとも一方の流路に沿って交互に配列する開口部を形成する複数のフィンを含
    前記フィン構造体が形成する流体の経路と前記隔壁の間に熱伝達に干渉する構造を持たない
    熱交換構造。
  2. 前記複数のフィンは、前記フィン構造体が設置される前記少なくとも一方の流路の長手方向に対して直交している、
    請求項1に記載の熱交換構造。
  3. 前記複数のフィンは、前記フィン構造体が設置される前記少なくとも一方の流路の長手方向に対して傾斜している、
    請求項1に記載の熱交換構造。
  4. 前記複数のフィンのうちの一部は、他のフィンと異なるピッチで配列している、
    請求項1~3のうちの何れか一項に記載の熱交換構造。
  5. 前記フィン構造体は、前記積層方向と交差する方向における前記複数のフィンの配列の両側に設けられ、前記複数のフィンを支持する一対の帯部を含む、
    請求項1~4のうちの何れか一項に記載の熱交換構造。
  6. 前記フィン構造体は、
    前記積層方向と交差する方向における前記複数のフィンの配列の両側に設けられる一対の帯部と、
    前記一対の帯部の間に設けられ、前記一対の帯部を連結すると共に前記複数のフィンのうちの対応するフィンに接続する複数の支持部と
    を含む、
    請求項1~4のうちの何れか一項に記載の熱交換構造。
  7. 前記フィン構造体は一枚の板部材によって一体的に形成されている、
    請求項6に記載の熱交換構造。
  8. 前記フィン構造体は、前記一対の帯部のそれぞれに支持され、前記複数のフィンが前記積層方向と交差する方向に蛇行するように前記複数のフィンを連結する複数の連結部を含み、
    前記複数のフィンと前記複数の連結部は一枚の板部材によって一体的に形成されている、
    請求項5に記載の熱交換構造。
  9. 前記フィン構造体には触媒が担持されている
    請求項1~8のうちの何れか一項に記載の熱交換構造。
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