JP7262673B2 - オゾン水製造装置、水処理装置およびオゾン水製造方法 - Google Patents

オゾン水製造装置、水処理装置およびオゾン水製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、有機物の除去などに用いられるオゾン水を製造するオゾン水製造装置、水処理装置およびオゾン水製造方法に関する。
有機物を含有する排水の処理方法として、生物処理により被処理水中の有機物を分解し、ろ過膜とも呼ばれる分離膜を用いた固液分離により清澄な処理水を得る膜分離活性汚泥法が知られている。分離膜においては、継続的な使用により、汚泥、浮遊性固形物、微生物および微生物の代謝物などを含む汚濁物質が膜表面および膜内部に付着または固着する。これにより、分離膜のろ過性能に経時劣化が発生する。そのため、分離膜を用いた水処理設備には、分離膜を洗浄する膜洗浄設備が併設されており、膜洗浄設備による定期的な分離膜の洗浄が実施されている。
膜洗浄設備における分離膜の洗浄方法として、オゾンを用いた洗浄方法が提案されている。オゾンは不安定であり自己分解しやすく、特に水中におけるオゾンの寿命は極めて短い。例えば、常温常圧の状態で、オゾンの水中における半減期は10分程度である。オゾンの水中における半減期はpH、温度などの影響も受ける。このため、オゾン水が生成されてから洗浄対象である分離膜に至るオゾン水の輸送距離、輸送時間、輸送環境などによっては、オゾン水中における自己分解、すなわち分離膜の洗浄に寄与しないオゾンの消費である無効消費が無視できなくなる。このため、オゾンの無効消費分を補うために、過度な容量のオゾンガス発生源を設ける、または過度な時間のオゾンガス供給が必要となるという課題がある。
特許文献1には、オゾン水を分離膜に流通させて分離膜に付着した有機物を分解することにより、分離膜を洗浄する膜洗浄方法が開示されている。特許文献1に記載の膜洗浄方法では、pH調整装置を用いてオゾン水のpHを2~5に維持することにより、溶存オゾンの自己分解を抑制し、上記課題を解決している。
特許第6430091号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、酸すなわち酸溶液を、オゾンガスを被溶解水に溶解させるオゾン水生成部に供給することによりオゾン水のpHを2~5に維持している。このため、オゾン水生成部の周辺に、酸を貯蔵する貯蔵部を設けることになり設置上の制約が生じる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、設置上の制約を抑制しつつオゾンの無効消費を抑制することができるオゾン水製造装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかるオゾン水製造装置は、酸素ガスを含む第一ガスを供給する第一ガス供給部と、二酸化炭素ガス、窒素ガスおよび窒素酸化物ガスのうち少なくとも1つを含む第二ガスを供給する第二ガス供給部と、を備える。また、オゾン水製造装置は、第一ガス供給部によって供給される第一ガスと第二ガス供給部によって供給される第二ガスとを含む気体に放電処理を行うことによりオゾンガスを含む第三ガスを生成する放電部と、第三ガスを被溶解水に溶解させることによりオゾン水を生成するオゾン水生成部と、オゾン水における溶存オゾンの自己分解が抑制される酸性条件を維持するように、第二ガスに放電処理が施されることにより得られる副生成物の生成量を制御する制御部と、を備える。
本開示にかかるオゾン水製造装置は、設置上の制約を抑制しつつオゾンの無効消費を抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる水処理装置の構成例を示す図 実施の形態1の制御回路の構成例を示す図 実施の形態1の条件制御部におけるオゾン水製造の制御手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2にかかる水処理装置の構成例を示す図 実施の形態3にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態4にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態5にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態6にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態7にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態8にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態9にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態10にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図 実施の形態11にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図
以下に、実施の形態にかかるオゾン水製造装置、水処理装置およびオゾン水製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる水処理装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、下水または工業廃水などの被処理水を、膜分離活性汚泥法(Membrane Bio Reactor:MBR)により浄化する。図1に示すように、水処理装置は、処理槽10、分離膜11、膜状態測定部20、切替弁21、工程制御部22、ろ過水ポンプ23、および膜洗浄装置として機能するオゾン水製造装置100を備える。
被処理水は被処理水配管1aを経て処理槽10に導入される。被処理水は、処理槽10にて活性汚泥により生物分解処理されたのち、分離膜11において、膜の一次側から二次側へろ過処理され、ろ過水配管2aおよび放流配管2bを介して放流される。本実施の形態では、分離膜11にて活性汚泥と膜ろ過された清澄水とに固液分離するMBRにより浄化を行うため、最終沈殿池が不要となり、極めてシンプルかつコンパクトな水処理装置を実現できる。また、本実施の形態の水処理装置は、被処理水の浄化を行う膜ろ過工程と、分離膜11を洗浄する膜洗浄工程とを実施する。膜洗浄工程が実施されることにより、分離膜11のろ過性能を維持することができる。
ろ過水配管2aには膜状態測定部20および切替弁21が設けられる。切替弁21は、ろ過水ポンプ23が設けられる放流配管2bと、オゾン水製造装置100が設けられる膜洗浄用配管3dとに接続される。切替弁21は、工程制御部22からの指示に基づいて、ろ過水配管2aの接続先を、放流配管2bと膜洗浄用配管3dとの間で切り替える。
工程制御部22は、膜ろ過工程および膜洗浄工程を管理する。工程制御部22は、膜ろ過工程から膜洗浄工程へ移行するときに、切替弁21へ、ろ過水配管2aの接続先を膜洗浄用配管3dとするよう指示する。また、工程制御部22は、膜洗浄工程から膜ろ過工程へ移行するときに、切替弁21へ、ろ過水配管2aの接続先を放流配管2bとするよう指示する。切替弁21によって、ろ過水配管2aが放流配管2bに接続されると、膜ろ過された清澄水が放流配管2bを介して放流される。切替弁21によって、ろ過水配管2aが膜洗浄用配管3dに接続されると、膜洗浄装置であるオゾン水製造装置100により分離膜11の洗浄が行われる。
生物分解処理を経て分離膜11が膜ろ過により清澄水を得る過程において、分離膜11の表面および膜内部には、汚泥、浮遊性固形物、微生物、微生物の代謝物などを含む汚濁物質が付着または固着する。これにより、膜ろ過処理時の膜の二次側圧力と大気圧との差である膜透過差圧が上昇し、単位時間および単位膜ろ過面積あたりのろ過水量であるフラックスが低下するといったろ過性能の経時劣化が発生する。そのため、分離膜11のろ過性能を維持するために、分離膜内部および表面から汚濁物質を洗浄除去する膜洗浄工程を実施する必要がある。本実施の形態の膜洗浄工程では、膜ろ過を停止した状態で、ろ過水の流れとは逆方向となる分離膜11の二次側から一次側に向かう方向に洗浄液としてオゾン水を供給する。これにより、分離膜11の汚濁物質を効果的に洗浄除去することができる。膜洗浄工程によって分離膜11の膜透過差圧およびフラックスを回復させたのちに膜ろ過工程を再開する。この洗浄方法によれば、分離膜11を処理槽10内の被処理水中に浸漬させた状態のまま、所望のタイミングで膜ろ過工程と膜洗浄工程とを切り替えることができ、ろ過性能の維持ならびに水処理装置のメンテナンスの簡略化を実現できる。
膜ろ過工程と膜洗浄工程との間の工程移行を具体的に説明する。膜状態測定部20は、分離膜11の汚れの状態を測定し、測定値を工程制御部22へ出力する。例えば、膜状態測定部20は、分離膜11の膜透過差圧およびフラックスのうち少なくとも一方を測定する。工程制御部22は、工程制御部22内の記憶部に記憶されたしきい値と測定値を比較し、比較結果に基づいて工程移行を行うか否かを判断する。例えば、膜状態測定部20が膜透過差圧を測定する場合、工程制御部22は、測定値である膜透過差圧がしきい値を超えると工程を膜ろ過工程から膜洗浄工程へ移行させると判断し、切替弁21へ、ろ過水配管2aの接続先を膜洗浄用配管3dとするよう指示する。そして、工程制御部22は、測定値である膜透過差圧がしきい値を下回ると工程を膜洗浄工程から膜ろ過工程へ移行させると判断し、切替弁21へ、ろ過水配管2aの接続先を放流配管2bとするよう指示する。膜状態測定部20がフラックスを測定する場合、工程制御部22は、測定値であるフラックスがしきい値を下回ると工程を膜ろ過工程から膜洗浄工程へ移行させ、測定値がしきい値を超えると工程を膜洗浄工程から膜ろ過工程へ遷移させる。
なお、膜洗浄工程から膜ろ過工程への工程移行を判断するためのしきい値と、膜ろ過工程から膜洗浄工程への工程移行を判断するためのしきい値は異なっていてもよい。例えば、膜状態測定部20が膜透過差圧を測定する場合、膜洗浄工程から膜ろ過工程への工程移行を判断するしきい値を、膜ろ過工程から膜洗浄工程への工程移行を判断するためのしきい値より小さい値に設定してもよい。膜状態測定部20がフラックスを測定する場合、膜洗浄工程から膜ろ過工程への工程移行を判断するしきい値を、膜ろ過工程から膜洗浄工程への工程移行を判断するためのしきい値より大きい値に設定してもよい。また、膜状態測定部20が、分離膜11の膜透過差圧およびフラックスの両方を測定する場合、工程制御部22は、膜透過差圧およびフラックスのいずれか一方が工程移行の条件を満たした場合に、工程移行を行うようにしてもよいし、両方が工程移行の条件を満たした場合に、工程移行を行うようにしてもよい。
以上のように、膜状態測定部20の測定値に応じて、上記工程移行を繰り返すことにより、所望のろ過性能を損なうことなく、被処理水の処理を継続できる。膜ろ過工程と膜洗浄工程との間の工程移行は上述した例に限らず、例えば、膜ろ過工程の稼働時間が定められた時間を超えると膜洗浄工程を一定時間行い、再び膜ろ過工程へ移行して稼働時間をクリアするといったように定期的に膜洗浄が行われてもよい。この場合、膜ろ過工程を実施する間隔、膜洗浄工程の継続時間を変更可能であってもよい。
次に、オゾン水製造装置100の構成および動作について説明する。オゾン水製造装置100は、酸素ガス供給部30、他ガス供給部31、オゾンガス生成部32、オゾン水生成部34、オゾン水状態測定部35、オゾン水送水ポンプ36、条件制御部37および排オゾン処理装置38を備える。
酸素ガス供給部30は、酸素ガス配管3aを介して、第一ガスの一例である酸素ガスをオゾンガス生成部32へ供給する第一ガス供給部である。他ガス供給部31は、他ガス配管3bを介して、第二ガスである他ガスをオゾンガス生成部32へ供給する第二ガス供給部である。他ガスは、例えば二酸化炭素ガスである。以下では、他ガスとして二酸化炭素ガスが用いられる例を説明するが、他ガスは、二酸化炭素ガスに限定されず、窒素ガスまたは窒素酸化物ガスであってもよく、二酸化炭素ガス、窒素ガスおよび窒素酸化物ガスのうち少なくとも1つを含むガスであればよい。
オゾンガス生成部32には、酸素ガス配管3a、他ガス配管3bを介して、各々、酸素ガス供給部30、他ガス供給部31が接続されている。オゾンガス生成部32には、酸素ガス配管3aおよび他ガス配管3bを介して、酸素ガスおよび他ガスが供給される。オゾンガス生成部32は、酸素ガスおよび他ガスを用いて、例えば誘電体バリア放電といった放電処理によりオゾンを生成する。すなわち、オゾンガス生成部32は、第一ガス供給部によって供給される第一ガスと第二ガス供給部によって供給される第二ガスとを含む気体に放電処理を行うことによりオゾンガスを含む第三ガスを生成する放電部である。オゾンガス生成部32では、放電の作用により酸素分子が解離し、解離した酸素原子と酸素分子とからオゾンが生成される。ここで、オゾンガス生成部32では、酸素分子の解離と同様に、二酸化炭素も同時に解離される。したがって、オゾンガス生成部32によって生成されたガスである第三ガスには、オゾンだけでなく二酸化炭素に起因する炭酸系副生成物が含まれる。以下、簡略化のため、オゾンガス生成部32によって生成されたガスをオゾンガスと呼ぶが、上記のとおり、このオゾンガスは炭酸系副生成物を含有している。
オゾンガス生成部32により生成されたオゾンガスは、オゾンガス配管3cを介してオゾン水生成部34へ供給される。また、オゾン水生成部34には、被溶解水配管3eを介して被溶解水が供給される。また、オゾン水生成部34は、供給される被溶解水を貯留する。オゾン水生成部34はオゾン注入部33を備え、オゾン注入部33は、このように、オゾンガス生成部32によって生成された第三ガスを被溶解水に溶解させることによりオゾン水を生成する。オゾンガス配管3cを介して供給されるオゾンガスを、被溶解水に導入する。これにより、オゾンガスが被溶解水に溶解してオゾン水が生成される。オゾン水生成部34によって生成および貯留されたオゾン水は、オゾン水送水ポンプ36および膜洗浄用配管3dを介して洗浄対象である分離膜11へ供給される。すなわち、オゾン水生成部34によって生成されたオゾン水は、分離膜11を洗浄する洗浄剤として用いられる。一方、溶解されなかったオゾンガスは排オゾンガス配管3fを介して排オゾン処理装置38へ導入される。排オゾン処理装置38は、オゾンガスを無害化して大気へ放出する。
オゾン水生成部34にて生成および貯留されるオゾン水のpHは、溶存オゾンの自己分解を抑制するために、6以下を維持することが好ましく、pHが3~5の範囲内で維持されることがより好ましい。以下、オゾン水を酸性に保つ条件を酸性条件と呼ぶ。酸性条件は、上記のように、pHが6以下であるという条件であってもよいし、pHが定められた範囲内であるという条件であってもよい。定められた範囲は、例えば、3~5の範囲すなわちpHが3以上5以下の範囲であるが、これに限定されない。
オゾンガス生成部32から供給されたオゾンガスに含有される炭酸イオンおよび重炭酸イオンといった炭酸系副生成物は、被溶解水のpHを低下させるので、本実施の形態のオゾン水のpHは、炭酸系副生成物がオゾンガスとともに被溶解水にどの程度溶解するかに依存する。したがって、他ガス供給部31から供給される二酸化炭素の供給を制御することで、オゾン水のpHを制御することができる。詳細には、酸性条件を維持するように他ガス供給部31から供給される二酸化炭素の供給を制御することで、炭酸系副生成物の溶解を制御することができ、溶存オゾンの自己分解が抑制され、溶存オゾンの長寿命化および溶存オゾン濃度の向上が達成される。また、炭酸系副生成物は、オゾンの水中での分解により生成されるヒドロキシルラジカルを捕捉するラジカルスカベンジャーとしても作用する。すなわち、炭酸系副生成物がヒドロキシルラジカルと反応することで、オゾンの分解反応の進行を抑制することになる。
オゾン水生成部34の温度は常温でも良いが、好ましくは30℃以下、さらに好ましくは20℃以下に維持することにより、上述した酸性条件を維持することによる溶存オゾンの自己分解の抑制に加え、低温に保つことによる溶存オゾンの自己分解の抑制の効果が得られる。以上より、本実施の形態におけるオゾン水製造装置100にて製造されるオゾン水は、オゾンガス生成部32から供給された炭酸系副生成物により、オゾン水中の溶存オゾンの安定化、高濃度化および長寿命化を実現できる。
オゾン水状態測定部35は、オゾン水のpHに関する状態を示す量を測定する。オゾン水のpHに関する状態を示す量は、オゾン水のpH自体であってもよいし、溶存オゾン濃度であってもよい。すなわち、オゾン水状態測定部35は、オゾン水のpHを測定してもよいし、オゾン水の溶存オゾン濃度を測定してもよい。図1ではオゾン水状態測定部35をオゾン水生成部34に設けているが、オゾン水状態測定部35の位置は、図1に示した位置に限らず、膜洗浄用配管3dにオゾン水状態測定部35が設けられていてもよい。
条件制御部37は、工程制御部22と連携してオゾン水の製造を制御する。上述したように、工程制御部22は、工程の移行を制御する。工程制御部22は、膜洗浄工程に移行するときに、膜洗浄工程の開始を条件制御部37へ通知し、膜洗浄工程を終了して膜ろ過工程へ移行するときに、膜ろ過工程の開始を条件制御部37へ通知する。条件制御部37は、膜洗浄工程の開始が通知されると、オゾン水の製造およびオゾン水の送水を開始する。詳細には、条件制御部37は、後述するようにオゾン水の製造のための各種条件に基づいて、酸素ガス供給部30、他ガス供給部31およびオゾンガス生成部32を制御することによりオゾン水を製造させるとともに、オゾン水送水ポンプ36を駆動させることによりオゾン水を送水させる。オゾン水送水ポンプ36により送水されたオゾン水は、膜洗浄用配管3d、切替弁21およびろ過水配管2aを介して分離膜11に供給される。条件制御部37は、膜洗浄工程の後に、膜ろ過工程の開始が通知されると、オゾン水の製造およびオゾン水の送水を停止させてもよいし、オゾン水の製造は継続させてオゾン水の送水を停止させてもよい。膜ろ過工程においてオゾン水の製造を継続させた場合、製造されたオゾン水はオゾン水生成部34に貯蔵され、条件制御部37は、再び、膜ろ過工程の開始が通知されたときに、オゾン水送水ポンプ36を駆動させることによりオゾン水の送水を開始する。膜ろ過工程においてオゾン水の製造を継続させた場合、条件制御部37は、貯蔵しているオゾン水の量がしきい値に達した場合などに、オゾン水の製造を停止させてもよい。
このように、オゾン水の製造を制御する条件制御部37と分離膜11の状態に応じて工程を制御する工程制御部22とがそれぞれの制御を行うとともに、両者が連携して制御を行うことにより、自由度が高く、ランニングコストに優れた水処理装置を実現できる。
条件制御部37は、処理回路により実現される。この処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、プロセッサを備える制御回路であってもよい。専用のハードウェアである場合、処理回路は、例えば、単一回路、復号回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。
図2は、本実施の形態の制御回路の構成例を示す図である。条件制御部37を実現する処理回路は、例えば、図2に示す制御回路であってもよい。図2に示す制御回路は、プロセッサ201およびメモリ202を備える。
演算装置であるプロセッサ201は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、またはDSP(Digital Signal Processor)などである。記憶部であるメモリ202は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、などが該当する。
条件制御部37が図2に示した制御回路により実現される場合、条件制御部37の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアの組み合わせにより実現される。ソフトウェア、ファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ202に記憶され、メモリ202が記憶するプログラムをプロセッサ201が読みだして実行することにより条件制御部37の機能が実現される。また、プロセッサ201によってプログラムが実行される中で情報を記録する際には、メモリ202にデータが保持される。このプログラムは記憶媒体であるプログラム記憶媒体によって提供されてもよいし、通信媒体などによって提供されてもよい。
また、条件制御部37は、専用のハードウェアである処理回路と、図2に示した制御回路との組み合わせにより実現されてもよい。なお、上述した工程制御部22についても、条件制御部37と同様に処理回路により実現され、この処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、プロセッサを備える制御回路であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
次に、条件制御部37の制御の詳細について説明する。条件制御部37は、二酸化炭素などの他ガスに放電処理が施されることにより得られる副生成物の生成量を制御する制御部である。詳細には、条件制御部37は、オゾン水の製造を行う際に、オゾン水の製造に関する各種条件を満たすように、オゾン水製造装置100の各部を制御する。各種条件には、上述した酸性条件が含まれる。各種条件は、酸性条件以外に、ガス条件、放電条件を含む。条件制御部37は、製造されるオゾン水における溶存オゾン濃度の目標濃度に基づいて、上述したオゾン水状態測定部35の測定値に対応するpHが酸性条件を満たすように、ガス条件および放電条件を決定する。
ガス条件は、酸素ガスおよび二酸化炭素ガスのうち少なくともいずれか一方のガス流量値に関する条件であり、原料ガス中の二酸化炭素ガスの比率を決める条件である。例えば、酸素ガスの流量を一定に保ち、二酸化炭素ガスの流量を増減させることで、原料ガス中の二酸化炭素ガスの比率を増減させてもよいし、二酸化炭素ガスの流量を一定に保ち、酸素ガスの流量を増減させることで、原料ガス中の二酸化炭素ガスの比率を増減させてもよい。また、酸素ガスおよび二酸化炭素ガスの両方の流量を増減させることで、原料ガス中の二酸化炭素ガスの比率を増減させてもよい。放電電力と酸素ガス流量を適宜調整することで溶存オゾン量を増加することもできるが、本実施の形態では、酸素ガスの供給量が同じであっても二酸化炭素ガスの流量を増やすことで、溶存オゾンを増やすことができる。
放電条件は、放電処理におけるガス圧力、温度、電流、電圧および放電電力のうち少なくとも1つである。すなわち、放電条件は、オゾンガス生成部32の放電処理におけるオゾンガス発生場である放電場のガス圧力、放電場へ印加する電流、電圧に基づく放電電力、および放電場の温度のうちの少なくともひとつを示す。例えば、オゾンガス生成部32の放電場における放電電力、ガス圧力および放電場の温度を調整することにより、二酸化炭素の解離量を制御し、炭酸系副生成物の生成量を調整することができる。なお、放電場の温度は、放電電力またはオゾンガス生成部32に供給される冷却水の温度のうち少なくともいずれか一方により制御することができる。
オゾン水のpHは、炭酸系副生成物の生成量に依存する。また、炭酸系副生成物の生成量は、他ガス供給部31から供給される二酸化炭素ガスの流量に依存するとともに、放電条件に依存する。したがって、ガス条件および放電条件を適切に設定することで、酸性条件を維持することができる。
酸性条件を維持するように炭酸系副生成物の生成量を調整するための条件は、上述した例に限らない。例えば、ガス条件および放電条件を複数、複合的に調整することで、所望のオゾンの生成量を維持しながら、オゾンガス生成時の副生成物である炭酸系副生成物の生成量を制御することができる。
酸性条件に対応するpHの範囲は、例えば条件制御部37内の記憶部に記憶されている。条件制御部37は、例えば、オゾン水状態測定部35の測定値に対応するpHが酸性条件で規定されている適正範囲の上限値を超えた場合、他ガス供給部31が供給する二酸化炭素ガスの供給量を増加させるようにガス条件を決定し、決定したガス条件に基づいて他ガス供給部31の流量を制御する。これにより、炭酸系副生成物の生成量を増加させることができ、オゾン水のpHを低下させることができる。このように、オゾン水のpHを適正に制御することで、オゾン水中の溶存オゾンの安定化、高濃度化および長寿命化が実現される。また、条件制御部37は、オゾン水状態測定部35の測定値に対応するpHが酸性条件で規定されている適正範囲の下限値を下回った場合、他ガス供給部31が供給する二酸化炭素ガスの供給量を減少させるようにガス条件を決定し、決定したガス条件に基づいて他ガス供給部31の流量を制御する。これにより、炭酸系副生成物の生成量を減少させることができ、オゾン水のpHを上昇させることができる。なお、酸性条件として上限値だけが規定されている場合には、二酸化炭素ガスの供給量を減少させる制御は行われなくてもよい。
オゾン水状態測定部35が溶存オゾン濃度を測定する場合、酸性条件として規定されているpHの適正範囲に対応する溶存オゾン濃度の範囲を定めておく。条件制御部37は、この溶存オゾン濃度の範囲を記憶部に記憶しておき、上記と同様に、溶存オゾン濃度の測定値が、記憶されている範囲の下限値よりも低くなった場合に他ガス供給部31が供給する二酸化炭素ガスの供給量を増加させて炭酸系副生成物の生成量を増加させる。これにより、オゾン水中の溶存オゾンの安定化、高濃度化および長寿命化を実現できる。溶存オゾン濃度が記憶されている範囲の上限値よりも高くなった場合は、他ガス供給部31が供給する二酸化炭素ガス供給量を減少させて炭酸系副生成物の生成量を減少させる。なお、酸性条件として上限値だけが規定されている場合には溶存オゾン濃度の範囲は下限値だけが規定されるので、二酸化炭素ガスの供給量を減少させる制御は行われなくてもよい。このように、条件制御部37は、他ガス供給部31から供給される他ガスの流量を調整することにより、炭酸系副生成物の生成量を制御することができる。
また、条件制御部37は、放電処理における放電条件を調整することにより、炭酸系副生成物の生成量を制御してもよく、他ガス供給部31から供給される他ガスの流量の調整と放電条件の調整とを組み合わせて炭酸系副生成物の生成量を制御してもよい。以上述べたように、条件制御部37は、オゾン水状態測定部35の測定値が定められた範囲内となるように炭酸系副生成物の生成量を制御する。
このように、本実施の形態のオゾン水製造方法は、酸素ガスを供給する第一ガス供給工程と、他ガスを供給する第二ガス供給工程と、を含む。本実施の形態のオゾン水製造方法は、さらに第一ガス供給工程によって供給される酸素ガスと第二ガス供給工程によって供給される他ガスとを含む気体に放電処理を行うことによりオゾンガスを含むガスを生成する放電工程と、放電工程で生成されたガスを被溶解水に溶解させることによりオゾン水を生成するオゾン水生成工程と、を含む。
図3は、本実施の形態の条件制御部37におけるオゾン水製造の制御手順の一例を示すフローチャートである。図3に示した処理は、オゾン水の製造がされていない状態で開始される。条件制御部37は、オゾン水の製造を開始するか否かを判断し(ステップS1)、オゾン水の製造を開始しない場合(ステップS1 No)、ステップS1を繰り返す。条件制御部37は、例えば、工程制御部22から膜洗浄工程の開始が通知された場合に、オゾン水の製造を開始すると判断する。工程制御部22から膜洗浄工程の開始が通知されることでオゾン水の製造を開始するときは、条件制御部37は、オゾン水送水ポンプ36を駆動させることによりオゾン水の送水も開始する。なお、条件制御部37は、工程制御部22からの各工程の開始の通知と連動せずに、例えば定期的にオゾン水の製造を開始してもよい。この場合、製造されたオゾン水はオゾン水生成部34に貯蔵される。条件制御部37は、膜ろ過工程の開始が通知されると、オゾン水送水ポンプ36を駆動させることによりオゾン水の送水を開始する。
オゾン水の製造を開始する場合(ステップS1 Yes)、条件制御部37は、測定値が適正範囲を上回っているか否かを判断する(ステップS2)。測定値は、オゾン水状態測定部35により測定された結果である。ここでは、オゾン水状態測定部35がpHを測定するとする。また、ここでは、適正範囲としてpHの上限値と下限値が規定されているとし、ステップS2では、詳細には、条件制御部37は、測定値が適正範囲の上限値を超えているか否かを判断する。
測定値が適正範囲を上回っていない場合(ステップS2 No)、条件制御部37は、測定値が適正範囲を下回っているか否かを判断する(ステップS3)。詳細には、条件制御部37は、測定値が適正範囲の下限値を下回っているか否かを判断する。測定値が適正範囲を下回っていない場合(ステップS3 No)、条件制御部37は、オゾン水の製造を停止するか否かを判断する(ステップS4)。例えば、条件制御部37は、工程制御部22から膜ろ過工程の開始が通知された場合に、オゾン水の製造を停止すると判断する。上述したように、膜ろ過工程の開始が通知された後もオゾン水の製造が継続されてもよく、この場合、条件制御部37は、オゾン水の貯蔵量がしきい値を超えるとオゾン水の製造を停止するなどといったように、膜ろ過工程の開始が通知以外の契機によってオゾン水の製造を停止させる。オゾン水の製造を停止しないと判断した場合(ステップS4 No)、条件制御部37は、ステップS2からの処理を再び実施する。
測定値が適正範囲を上回っている場合(ステップS2 Yes)、条件制御部37は、オゾンガス生成時の副生成物の生成量を増加させ(ステップS5)、処理をステップS4へ進める。オゾンガス生成時の副生成物の生成量は、オゾンガス生成時に生成されるオゾンガスの生成量に対する副生成物の生成量を示す。ステップS5では、条件制御部37は、例えば、他ガス供給部31から供給される二酸化炭素ガスの流量を増加させることによりオゾンガス生成時の副生成物の生成量を増加させるようにガス条件を調整する。また、条件制御部37は、放電条件を調整することによりオゾンガス生成時の副生成物の生成量を増加させてもよいし、ガス条件および放電条件の両方を調整して、オゾンガス生成時の副生成物の生成量を増加させてもよい。
測定値が適正範囲を下回っている場合(ステップS3 Yes)、条件制御部37は、オゾンガス生成時の副生成物の生成量を減少させ(ステップS6)、処理をステップS4へ進める。ステップS6では、条件制御部37は、ステップS5と同様に、ガス条件を調整してもよいし、放電条件を調整してもよいし、ガス条件および放電条件の両方を調整してもよい。
オゾン水の製造を停止すると判断した場合(ステップS4 Yes)、条件制御部37は、処理を終了する。処理の終了後、図3に示した処理が再び行われる。なお、オゾン水状態測定部35が溶存オゾン濃度を測定する場合には、条件制御部37は、ステップS2では、測定値が、pHの適正範囲に対応する溶存オゾン濃度の範囲の下限値を下回っているか否かを判断し、ステップS3では、溶存オゾン濃度の範囲の上限値を上回っているか否かを判断すればよい。
以上の処理により、オゾン水製造装置100により製造されたオゾン水のpHは、オゾンガス生成部32から供給された炭酸イオンおよび重炭酸イオンの溶解により制御され、酸性条件を維持することができる。オゾン水のpHを酸性条件を満たすように維持することにより、溶存オゾンの自己分解が抑制され、溶存オゾンの長寿命化および溶存オゾン濃度の向上が達成される。また、炭酸系副生成物との反応生成物はオゾンの水中での分解により生成されるヒドロキシルラジカルを捕捉するラジカルスカベンジャーとしても作用する。以上より、オゾンガス生成部32から供給された炭酸系副生成物との反応生成物により、オゾン水中の溶存オゾンの安定化、高濃度化および長寿命化が実現できる。
また、以上述べた例では、条件制御部37が、オゾン水状態測定部35の測定値に基づいて、炭酸系副生成物などの副生成物の生成量を動的に制御するようにしたが、副生成物の生成量の制御方法はこれに限定されない。酸性条件を満たすように、ガス条件および放電条件のうちの少なくとも一方をあらかじめ定めておき、あらかじめ定められたガス条件にしたがって酸素ガス供給部30および他ガス供給部31がそれぞれ酸素ガス、他ガスを供給し、オゾンガス生成部32が、あらかじめ定められた放電条件にしたがって放電処理を行ってもよい。他ガス供給部31、酸素ガス供給部30はそれぞれ流量を調整する調整部を備えている。酸性条件を満たすようにガス条件が定められる場合、他ガス供給部31の調整部が、副生成物の生成量を制御する制御部となる。酸性条件を満たすように放電条件が定められる場合、オゾンガス生成部32において放電を制御する制御部が副生成物の生成量を制御する制御部となる。
なお、以上述べた例では他ガスとして二酸化炭素ガスを用いる例を説明したが、他ガスとして二酸化炭素の代わりに窒素または窒素酸化物ガスを用いても同様の効果が得られる。他ガスとして窒素または窒素酸化物ガスを用いた場合、酸性条件に維持するように、放電によりオゾンと同時に生成された硝酸系副生成物の生成量が制御される。これにより、オゾン水のpHは、オゾンガス生成部32から供給された硝酸イオンの溶解により制御され、酸性条件を維持するよう作用する。オゾン水のpHを酸性条件に維持することにより、溶存オゾンの自己分解が抑制され、溶存オゾンの長寿命化および溶存オゾン濃度の向上が達成される。また、硝酸系副生成物または硝酸系副生成物との反応生成物はオゾンの水中での分解により生成されるヒドロキシルラジカルを捕捉するラジカルスカベンジャーとしても作用する。以上より、オゾンガス生成部32から供給された硝酸系副生成物または硝酸系副生成物との反応生成物により、オゾン水中の溶存オゾンの安定化、高濃度化および長寿命化が実現できる。また、二酸化炭素、窒素および窒素酸化物のうち2つ以上を混合した混合ガスが他ガスとして用いられてもよい。したがって、他ガスは、二酸化炭素ガス、窒素ガスおよび窒素酸化物ガスのうち少なくとも1つを含んでいればよい。他ガスとして混合ガスが用いられる場合は、例えば、二酸化炭素が酸素流量に対して0.1%以上となる混合ガスを用いることができる。他ガスとして混合ガスが用いられる場合、酸性条件を維持するように、放電によりオゾンと同時に生成された硝酸系および炭酸系副生成物の生成量が制御される。
また、酸素の代わりに、空気など酸素を含む第一ガスをオゾンガス生成部32へ供給しても同様の効果が得られる。すなわち、第一ガス供給部である酸素ガス供給部30は、酸素ガスを含む第一ガスを供給する。この場合、酸性条件を維持するように、放電によりオゾンと同時に生成された硝酸系および炭酸系副生成物の生成量が制御される。これにより、オゾン水のpHは、オゾンガス生成部32から供給された硝酸イオン、炭酸イオン、重炭酸イオンなどの溶解により制御され、酸性条件を維持するよう作用する。また、第一ガスを空気にした場合は空気中の窒素により硝酸系副生成物が生成されるので第二ガスは使用しなくても良い。すなわち、この場合には、空気が第一ガスと第二ガスとの両方を兼ねることになる。オゾン水のpHを酸性条件に維持することにより、溶存オゾンの自己分解が抑制され、溶存オゾンの長寿命化および溶存オゾン濃度の向上が達成される。また、硝酸系副生成物または硝酸系副生成物との反応生成物、および炭酸系副生成物はオゾンの水中での分解により生成されるヒドロキシルラジカルを捕捉するラジカルスカベンジャーとしても作用する。以上より、オゾンガス生成部32から供給された硝酸系副生成物または硝酸系副生成物との反応生成物、および炭酸系副生成物により、オゾン水中の溶存オゾンの安定化、高濃度化および長寿命化が実現できる。
本実施の形態によれば、生成されたオゾン水中の溶存オゾンの長寿命化が実現できる。なお、溶存オゾンの寿命は、オゾンガスの寿命に比べて短い。したがって、オゾン水が輸送される距離は短いことが好ましく、オゾン水生成部34は洗浄対象となる分離膜11の近傍に設置するのが好ましい。オゾン水生成部34を分離膜11の近傍に配置することにより、オゾンの自己分解をより抑制し、高効率なオゾンの供給を実現できる。具体的には、例えば、オゾン水として輸送される距離が、オゾンをガス状態で輸送する距離より短くなるように、オゾン水生成部34を配置する。例えば、図1に示したオゾンガス配管3cの長さを膜洗浄用配管3dとろ過水配管2aの合計長さよりも長く設定することにより、オゾン水としての輸送距離を相対的に低減させることができる。
オゾンガス生成部32においては、原料ガス中の酸素ガス純度が99%以上となる場合、オゾンガスの高効率発生が実現できない。この場合、原料ガスに酸素ガスに対して微量の二酸化炭素、窒素または窒素酸化物ガスの少なくともいずれかひとつを添加することにより、放電状態または化学反応状態が適正化され、オゾンガスの高効率発生を維持することができる。すなわち、本実施の形態における他ガスの原料ガスへの添加は、生成するオゾン水中の溶存オゾンの安定化、高濃度化および長寿命化の実現のみならず、オゾンガス生成部32の高効率化にも大きく貢献する。
上記のように、オゾンガス製造時に副生される炭酸系副生成物または硝酸系副生成物を利用し、生成されるオゾン水のpH測定値または溶存オゾン濃度測定値に応じて、オゾンガス生成におけるガス条件または放電条件を調整することでオゾン水のpHを任意に制御することができる。これにより、オゾン水の安定化、高濃度化および長寿命化による高効率生成が実現され、オゾン水製造装置の大型化や複雑化を招くことなく、極めて容易に所望のオゾン量をオゾン水として分離膜洗浄に提供できる。また、被溶解水、オゾンガス、酸またはアルカリの3流体を個別に調整して溶解させて所望のpHを得る場合には3流体を個別にそれぞれ調整する手間がかかる。これに対して、本実施の形態では、オゾンガス生成部32によって調整済の混合ガス(例えば、オゾンガスと炭酸系ガス)と被溶解水との流体2種類の調整して所望のpHを得るため、3流体を個別にそれぞれ調整する場合に比べて手間を抑制してpHを制御することができる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2にかかる水処理装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置に調整弁25および被溶解水貯留槽26が追加されている。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態では、放流配管2bに調整弁25が設けられており、放流配管2bは調整弁25を介して被溶解水貯留槽26に接続される。被溶解水貯留槽26は、オゾン水生成部34へ被溶解水を供給する被溶解水配管3eに接続されている。なお、水処理装置は、被溶解水貯留槽26を備えていなくてもよい。
膜ろ過工程では、実施の形態1で説明したように、ろ過水ポンプ23を介してろ過水が放流配管2bを流れる。本実施の形態では、工程制御部22が調整弁25の制御も行う。工程制御部22は、膜ろ過工程において、ろ過水の少なくとも一部を被溶解水配管3eに向けて流すように調整弁25を制御する。放流配管2bおよび調整弁25を経たろ過水は、被溶解水として被溶解水貯留槽26に貯蔵される。被溶解水貯留槽26に貯蔵された被溶解水は、被溶解水配管3eを介してオゾン水生成部34へ供給される。被溶解水貯留槽26を備えていない場合は、放流配管2bおよび調整弁25を経たろ過水は被溶解水配管3eを介してオゾン水生成部34へ供給される。このように、本実施の形態では、被溶解水は、分離膜11によってろ過されたろ過水である。
以上述べた以外の本実施の形態の動作は、実施の形態1と同様である。本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、ろ過水を被溶解水として利用することで水道水などを被溶解水として使用する時に比して被溶解水にかかるランニングコストを低減できる。また、本実施の形態では、近傍に水道水供給源がない場所においても水処理装置を設置できる。また、近傍に水道水供給源がない場所に水処理装置が設置された場合に、水道水の導入のために長距離配管を施工する必要もなく経済的である。なお、ろ過水には水道水よりも有機物が含有されているケースがあり、オゾン水生成時に一部のオゾンが被溶解水に含有される有機物の分解に消費されることが考えられる。しかしながら、本実施の形態では、被溶解水に含有される有機物の分解で消費されるオゾンの量は、実施の形態1と同様にオゾン水のpHを適正範囲に維持する効果と、ヒドロキシルラジカルの捕捉効果とによる自己分解の抑制により削減できるオゾンの無効消費量に比べると極めて小さく、本実施の形態においても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
図5は、実施の形態3にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図5に示したオゾン水製造装置100aを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態では、オゾン水生成部34において被溶解水に溶解しなかったオゾンガスを再利用する。本実施の形態のオゾン水製造装置100aは、実施の形態1のオゾン水製造装置100の排オゾン処理装置38の代わりに循環ファン39を備える。未溶解のオゾンガスはオゾン水生成部34から排オゾンガスとして排オゾンガス配管3fに排出され、循環ファン39によってオゾンガス配管3cに導入される。このように、本実施の形態では、オゾン水生成部34において被溶解水に溶解しなかった第三ガスを、オゾン水生成部34へ導入する。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、オゾン水生成部34において消費されなかったオゾンガスをオゾンガス生成部32から供給されるオゾンガスに加えることにより、オゾンガスの利用効率が改善される。また、オゾンガス生成部32におけるオゾン発生にかかる電力消費の低減、および電力の使用量、原料ガスコストなどランニングコストの低減も期待できる。
実施の形態4.
図6は、実施の形態4にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図6に示したオゾン水製造装置100bを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100bは、実施の形態1のオゾン水製造装置100にオゾンガス濃縮貯蔵部40および循環ファン41が追加されている。実施の形態4のオゾン水製造装置100bでは、オゾンガス生成部32にて生成されたオゾンガスがオゾンガス濃縮貯蔵部40を経てオゾン水生成部34へ供給される。オゾンガス分離部であるオゾンガス濃縮貯蔵部40は、オゾンガス生成部32で生成されたオゾンガス中のオゾンと酸素とを分離する。オゾンガス濃縮貯蔵部40によって分離されたオゾンは濃縮オゾンガスとしてオゾン水生成部34へ導入される。一方、オゾンガス濃縮貯蔵部40によって分離された酸素はリサイクル酸素ガスとして、循環ファン41および酸素リサイクル配管3gを介して酸素ガス配管3aへ戻される。これにより、オゾンガス濃縮貯蔵部40によって分離された酸素はオゾンガス生成部32の原料ガスの一部として再利用される。
本実施の形態におけるオゾンガス濃縮貯蔵部40は、例えば、シリカゲルなどの吸着剤が充填された吸着筒を主要構成要素とする。吸着筒では、温度と圧力を制御することにより、吸着剤に対するオゾンと酸素の吸着および脱着特性の差異を利用し、オゾンを含んだ混合ガスからオゾンと酸素を分離する。濃縮オゾンガスのオゾン純度およびオゾン濃度は、条件制御部37からの指令に基づき、温度および圧力を制御することにより変更可能である。すなわち、条件制御部37からの指令を調整することで、濃縮オゾンガスのオゾン純度およびオゾン濃度を任意に設定することができる。
オゾンガス濃縮貯蔵部40の下流に脱着ポンプを配置し、オゾンガス濃縮貯蔵部40へ脱着用ガスを導入することで、濃縮オゾンガスをオゾンガス濃縮貯蔵部40から取り出す際に吸着剤からオゾンの脱着を促進させてもよい。脱着用ガスはオゾンガス生成部32に用いる原料ガスの一部を利用してもよい。また、オゾンガス濃縮貯蔵部40の下流にエジェクタを配置し、オゾン水製造装置100b周辺の空気を駆動流体としてエジェクタへ導入することにより、濃縮オゾンガスを吸引してもよい。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、オゾンガス生成部32にて製造されたオゾンガスをオゾンと酸素に分離することにより、任意に濃縮されたオゾンガスをオゾン水生成部34へ導入し、酸素ガスを再びオゾンガス生成部32の原料ガスとしてリサイクルできるため、オゾン発生にかかる電力消費の低減、および電力の使用量、原料ガスコストなどランニングコストの低減も期待できる。
実施の形態5.
図7は、実施の形態5にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図7に示したオゾン水製造装置100cを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100cは、実施の形態1のオゾン水製造装置100に循環ポンプ42が追加されている。本実施の形態のオゾン水製造装置100cでは、オゾン水生成部34に貯留された被溶解水がオゾン水生成部34の下部から循環配管3hおよび循環ポンプ42を介してオゾン水生成部34の上部へ供給される。このように、循環ポンプ42により、被溶解水は、オゾン水生成部34の上部、オゾン水生成部34の底部、循環配管3hの底部、循環配管3hの上部、オゾン水生成部34の上部の順で循環する。したがって、オゾン水生成部34内では、オゾン水生成部34の上部から底部への被溶解水の流れが発生する。一方、オゾンガス生成部32から導入されたオゾンガスについては、オゾン注入部33を介して、オゾン水生成部34内において底部から上部への流れとなる。すなわち、オゾン水生成部34においては、被溶解水とオゾンガスが向流接触することになる。なお、循環ポンプ42はオゾンガス生成部32からオゾンガスがオゾン水生成部34へ導入されている間のみ動作すればよい。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、被溶解水とオゾンガスが向流接触するために、被溶解水に対するオゾンガスの溶解効率が向上するため、オゾン水生成効率が改善される。オゾン水生成におけるオゾンガスの利用効率が改善されるため、未溶解のオゾンガス量が減少し、排オゾン処理装置38の容量低減も期待できる。
実施の形態6.
図8は、実施の形態6にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図8に示したオゾン水製造装置100dを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100dは、実施の形態1のオゾン注入部33の代わりにエジェクタ43および循環ポンプ44を備える。本実施の形態のオゾン水製造装置100dでは、オゾンガス生成部32はオゾンガス配管3cを介してエジェクタ43と接続される。オゾン水生成部34には、オゾン水生成部34とともに被溶解水の循環流路を形成する循環配管3iが接続される。オゾン水生成部34に導入される被溶解水は、循環ポンプ44によってオゾン水生成部34と循環配管3iを循環する。エジェクタ43は、被溶解水を駆動流体とし、オゾンガスを吸引流体として気液混合および溶解を行うことによりオゾン水を生成する。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、被溶解水とオゾンガスがエジェクタ43により気液混合および溶解するために、被溶解水に対するオゾンガスの溶解効率が向上し、オゾン水生成効率が改善される。オゾン水生成におけるオゾンガスの利用率が改善されるため、未溶解のオゾンガス量が減少し、排オゾン処理装置38の容量低減も期待できる。
実施の形態7.
図9は、実施の形態7にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図9に示したオゾン水製造装置100eを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100eは、実施の形態1のオゾン水生成部34の代わりにオゾン水生成部34aを備え、循環ポンプ46が追加されている。被溶解水配管3eおよびオゾン水生成部34aには、オゾン水生成部34aおよび被溶解水配管3eとともに被溶解水の循環流路を形成する循環配管3jが接続される。循環配管3jには循環ポンプ46が設けられる。被溶解水配管3eから供給される被溶解水は、循環ポンプ46により、オゾン水生成部34a、循環配管3jおよび被溶解水配管3eの一部で形成される流路を循環する。オゾン水生成部34aには、被溶解水の鉛直方向の複数の流路を形成する複数の障壁45が設けられる。複数の障壁45は、オゾン水生成部34a内で1つの連続した流路が形成されるように、オゾン水生成部34aの上面または底面と離れて設置される。
図9に示した例では、オゾン水生成部34aが、オゾン水生成部34aの底部に接して設けられる中央の障壁45により、2つの領域に区分されており、各領域の底部にそれぞれオゾン注入部33が設置されている。中央の障壁45と、オゾン水生成部34aの上面とは離れており、これにより、被溶解水は右側の領域から左側の領域に流入することができる。各領域には、オゾン水生成部34aの上面と接しかつオゾン水生成部34aの底面と離れて設置される障壁45が設けられている。これにより、図9に示すように、各領域はさらに2つの領域である細分領域に分割される。細分領域を左から順に第1から第4の細分領域と呼ぶことにする。図9に示した例では、オゾン水生成部34aの第1の細分領域の上部から、被溶解水配管3eを介して被溶解水が導入され、第1の細分領域内を上部から底部へ流れ、底部において第2の細分領域に流入する。第2の細分領域では被溶解水は底部から上部へ流れ、上部で第3の細分領域に流入する。第3の細分領域では被溶解水は上部から底部へ流れ、底部で第4の細分領域に流入する。第4の細分領域において底部から上部へ流れた被溶解水は、オゾン水生成部34aの上部に接続される循環配管3jに流入する。
本実施の形態では、このように、被溶解水の循環流路が形成されることにより、オゾン水生成部34の上部から底部へ向かう被溶解水の流れが生じる。また、各領域の底部にオゾン注入部33が設置されているため、オゾンガスにはオゾン水生成部34の底部から上部へ向かった流れが生じる。したがって、被溶解水とオゾンガスが対向流接触することになる。なお、図9に示した例では、オゾン水生成部34a内が2つの領域に区分されて領域ごとにオゾン注入部33を備えているが、オゾン水生成部34aが3つ以上の領域に区分されて、領域ごとにオゾン注入部33を備えていてもよい。また、オゾン水生成部34aが、オゾン水生成部34aの上面と接しかつオゾン水生成部34aの底面と離れて設置される1つの障壁45を備え、オゾン注入部33を1つ備えるようにしてもよい。
本実施の形態では、オゾン水生成部34a内において障壁45により被溶解水の流路が形成されたことにより、被溶解水とオゾンガスが向流接触することになる。したがって、本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、被溶解水に対するオゾンガスの溶解効率が向上するため、オゾン水生成効率が改善される。オゾン水生成におけるオゾンガスの利用効率が改善されるため、未溶解のオゾンガス量が減少し、排オゾン処理装置38の容量低減も期待できる。
実施の形態8.
図10は、実施の形態8にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図10に示したオゾン水製造装置100fを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100fは、実施の形態1のオゾン水生成部34の代わりに膜モジュール47を備える。膜モジュール47は、多孔質ガラス膜などの多孔質膜を備える。本実施の形態では、オゾンガス生成部32において製造されたオゾンガスと、被溶解水とは、膜モジュール47に導入される。膜モジュール47は、導入されたオゾンガスと被溶解水とを多孔質膜の細孔内で接触させることにより、オゾンガスを被溶解水に溶解させることによりオゾン水を生成する。オゾン水は、オゾン水送水ポンプ36により膜洗浄用配管3dに導入される。本実施の形態では、オゾン水状態測定部35は膜洗浄用配管3dに設置されている。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、膜モジュール47を用いることによりオゾンガスが被溶解水に溶解するため、被溶解水に対するオゾンガスの溶解効率が向上し、オゾン水生成効率が改善される。オゾン水生成におけるオゾンガスの利用効率も改善される。
実施の形態9.
図11は、実施の形態9にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図11に示したオゾン水製造装置100gを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100gは、実施の形態1のオゾン水生成部34にファインバブル発生部48が追加されている。本実施の形態では、オゾンガス生成部32により生成されたオゾンガスはファインバブル発生部48に導入される。ファインバブル発生部48は、導入されたオゾンガスをファインバブルとして被溶解水が貯留されているオゾン水生成部34に導入する。ファインバブル発生部48が生成するファインバブルは、気泡径が100μm以下であり、好ましくは1μm以下のウルトラファインバブルである。ファインバブル発生部48は、加圧溶解方式、旋回流方式または微細孔方式などのいずれの方式でファインバブルを生成してもよく、バブル生成方法に制約はない。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、オゾンガスがファインバブルとして導入されるため被溶解水に対するオゾンガスの溶解効率が向上し、オゾン水生成効率が改善される。オゾン水生成におけるオゾンガスの利用効率が改善されるため、未溶解のオゾンガス量が減少し、排オゾン処理装置38の容量低減も期待できる。また、オゾンガスがウルトラファインバブルとなる場合は、被溶解水中をブラウン運動で漂い続けるため、気泡径の大きなバブルのように浮力により上昇して液面で消失することなく、オゾン水としての長寿命化が期待できる。
実施の形態10.
図12は、実施の形態10にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図12に示したオゾン水製造装置100hを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100hは、実施の形態1のオゾン水生成部34にファインバブル発生部49および循環ポンプ50が追加されている。オゾン水生成部34には、オゾン水生成部34とともに被溶解水の循環流路を形成する循環配管3kが接続される。ファインバブル発生部49および循環ポンプ50は、循環配管3kに設けられる。本実施の形態では、循環ポンプ50により、被溶解液が循環流路を循環する。オゾンガス生成部32により生成されたオゾンガスはエジェクタ方式のファインバブル発生部49に導入される。ファインバブル発生部49は、被溶解液を駆動流体とし、オゾンガスを吸引流体としてファインバブルを発生させる。ファインバブルは、気泡径が100μm以下であり、好ましくは1μm以下のウルトラファインバブルである。ファインバブルが被溶解水に溶解することでオゾン水が生成される。オゾン水は、オゾン水送水ポンプ36によりオゾン水生成部34から膜洗浄用配管3dへ導入される。
本実施の形態では、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、オゾンガスがファインバブルとなるため、被溶解水に対するオゾンガスの溶解効率が向上し、オゾン水生成効率が改善される。オゾン水生成におけるオゾンガスの利用率が改善されるため、未溶解のオゾンガス量が減少し、排オゾン処理装置38の容量低減も期待できる。また、オゾンガスがウルトラファインバブルとなる場合は、被溶解水中をブラウン運動で漂い続けるため、気泡径の大きなバブルのように浮力により上昇して液面で消失することなく、オゾン水としての長寿命化が期待できる。
実施の形態11.
図13は、実施の形態11にかかるオゾン水製造装置の構成例を示す図である。本実施の形態の水処理装置は、実施の形態1の水処理装置のオゾン水製造装置100の代わりに図13に示したオゾン水製造装置100iを備える以外は、実施の形態1の水処理装置と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付し、実施の形態1と重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本実施の形態のオゾン水製造装置100iでは、膜洗浄用配管3dに切替弁53が設けられ、切替弁53には、オゾン水生成部34に接続されるオゾン水配管3mと、次亜塩素酸ナトリウム溶液を供給する次亜塩素酸ナトリウム溶液配管3nとが接続されている。オゾン水配管3mには、オゾン水送水ポンプ36が設けられている。切替弁53は、膜洗浄用配管3dの接続先を、オゾン水配管3mと、次亜塩素酸ナトリウム溶液配管3nとの間で切り替える。切替弁53の切替は、膜洗浄工程における所望のタイミングで行われる。このように、本実施の形態では、分離膜11は、分離膜11へ供給する洗浄剤を、オゾン水と次亜塩素酸ナトリウム溶液とで切替え可能であり、第一の洗浄剤である次亜塩素酸ナトリウム溶液と第二の洗浄剤であるオゾン水との両者を用いて洗浄される。なお、次亜塩素酸ナトリウム溶液は次亜塩素酸ナトリウム溶液供給部51からポンプ52および切替弁53を介して膜洗浄用配管3dへ送水される。また、次亜塩素酸ナトリウム溶液の溶媒の種類は特に問わないが、次亜塩素酸ナトリウム溶液の溶媒は被溶解水配管3eから分岐して得られる被溶解水であってもよい。オゾン水はオゾン水生成部34からオゾン水送水ポンプ36および切替弁53を介して膜洗浄用配管3dへ送水される。
本実施の形態における膜洗浄においては、酸化力の異なる2種類の洗浄剤であるオゾン水および次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いる。例えば、膜洗浄工程において、まず、酸化力が比較的小さい第一の洗浄剤である次亜塩素酸ナトリウム溶液による膜洗浄を行い、その後、酸化力が比較的大きい第二の洗浄剤であるオゾン水を用いた膜洗浄を実施する。ここで、酸化力とは水素電極を用いて25℃で測定された標準酸化還元電位を示す。第一の洗浄剤の酸化力は2.0V未満、一方、第二の洗浄剤の酸化力は2.0V以上である。
第一の洗浄剤は、分離膜11に付着および固着した汚濁物質のうち、易分解性有機物の酸化分解除去に有効である。第一の洗浄剤による膜洗浄では、難分解性有機物に対しては酸化分解除去にまでは至らないが、第一の洗浄剤が化学的に作用することにより膜への付着力低下などの効果が得られる。第一の洗浄剤による効果を得たのちに第二の洗浄剤を適用すると、難分解性有機物に対する酸化分解効果も顕著になり、分離膜11から汚濁物質を除去することができる。第二の洗浄剤のみで難分解性有機物を酸化分解するよりも極めて少量の洗浄剤投与で洗浄が実現できる。
本実施の形態においては、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、酸化力の異なる2種類の洗浄剤を用いて2段階で分離膜を洗浄することにより、特に、汚濁物質中の難分解性有機物の酸化分解効率を向上させることができる。そのため、オゾン水の使用量を低減することが可能となり、オゾンガス生成部32におけるオゾン発生にかかる電力消費の低減、原料ガスコストなどランニングコストの低減も期待できる。なお、2種類の洗浄剤を用いたことによる膜洗浄効率改善の影響が極めて大きく、さらにオゾン水の使用量も低減されるため、2種類の洗浄剤を使用すること自体のコストアップより、2種類の洗浄剤を用いることによるコストダウンの効果の方が大きい。また、何らかの影響でオゾンガス生成部32またはオゾン水生成部34に問題が発生し、オゾン水による洗浄動作が停止した場合は、バックアップとして次亜塩素酸ナトリウム溶液による洗浄で対応することも可能であり、オゾン水製造装置100iの冗長性確保にも寄与する。
<変形例>
以上の実施の形態1~11に示した構成および動作を適宜組み合わせてもよい。例えば、実施の形態2で述べた、ろ過水を被溶解水として利用する構成および動作を、実施の形態3~11で述べた水処理装置に適用してもよい。また、実施の形態3で述べた、オゾンガスを再利用する構成および動作を、実施の形態4~11で述べた水処理装置に適用してもよい。実施の形態11で述べた、2種類の洗浄剤を用いる構成および動作を、実施の形態2~10で述べた水処理装置に適用してもよい。これら以外の実施の形態の組み合わせについても適宜適用可能である。
また、実施の形態1~11で述べたオゾン水製造装置を、水処理装置における分離膜の洗浄だけでなく、オゾンガスと固形物を含む液体、例えば、下水汚泥、紙パルプ類などとの反応装置へも適用することが可能である。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1a 被処理水配管、2a ろ過水配管、2b 放流配管、3a 酸素ガス配管、3b 他ガス配管、3c オゾンガス配管、3d 膜洗浄用配管、3e 被溶解水配管、3f 排オゾンガス配管、3g 酸素リサイクル配管、3h,3i,3j,3k 循環配管、3m オゾン水配管、3n 次亜塩素酸ナトリウム溶液配管、10 処理槽、11 分離膜、20 膜状態測定部、21,53 切替弁、22 工程制御部、23 ろ過水ポンプ、25 調整弁、26 被溶解水貯留槽、30 酸素ガス供給部、31 他ガス供給部、32 オゾンガス生成部、33 オゾン注入部、34,34a オゾン水生成部、35 オゾン水状態測定部、36 オゾン水送水ポンプ、37 条件制御部、38 排オゾン処理装置、39 循環ファン、40 オゾンガス濃縮貯蔵部、41 循環ファン、42,44,46,50 循環ポンプ、43 エジェクタ、45 障壁、47 膜モジュール、48,49 ファインバブル発生部、51 次亜塩素酸ナトリウム溶液供給部、52 ポンプ、100,100a,100b,100c,100d,100e,100f,100g,100h,100i オゾン水製造装置。

Claims (17)

  1. 酸素ガスを含む第一ガスを供給する第一ガス供給部と、
    二酸化炭素ガス、窒素ガスおよび窒素酸化物ガスのうち少なくとも1つを含む第二ガスを供給する第二ガス供給部と、
    前記第一ガス供給部によって供給される前記第一ガスと前記第二ガス供給部によって供給される前記第二ガスとを含む気体に放電処理を行うことによりオゾンガスを含む第三ガスを生成する放電部と、
    前記第三ガスを被溶解水に溶解させることによりオゾン水を生成するオゾン水生成部と、
    前記オゾン水における溶存オゾンの自己分解が抑制される酸性条件を維持するように、前記第二ガスに前記放電処理が施されることにより得られる副生成物の生成量を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするオゾン水製造装置。
  2. 前記制御部は、前記第二ガス供給部から供給される前記第二ガスの流量を調整することにより、前記生成量を制御することを特徴とする請求項に記載のオゾン水製造装置。
  3. 前記制御部は、前記放電処理における放電条件を調整することにより、前記生成量を制御することを特徴とする請求項またはに記載のオゾン水製造装置。
  4. 前記放電条件は、前記放電処理におけるガス圧力、温度、電流、電圧および放電電力のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項に記載のオゾン水製造装置。
  5. 前記オゾン水のpHに関する状態を示す量を測定するオゾン水状態測定部、
    を備え、
    前記制御部は、前記オゾン水状態測定部により測定された測定値に基づき、前記生成量を制御することを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  6. 前記オゾン水状態測定部は、前記オゾン水のpHを測定することを特徴とする請求項に記載のオゾン水製造装置。
  7. 前記オゾン水状態測定部は、前記オゾン水の溶存オゾン濃度を測定することを特徴とする請求項に記載のオゾン水製造装置。
  8. 前記制御部は、前記測定値が定められた範囲内となるように前記生成量を制御することを特徴とする請求項からのいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  9. 前記オゾン水生成部において前記被溶解水に溶解しなかった前記第三ガスを、前記オゾン水生成部へ導入することを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  10. 前記第三ガス中のオゾンガスと酸素ガスとを分離するオゾンガス分離部、
    を備え、
    前記オゾンガス分離部で分離されたオゾンガスは前記オゾン水生成部へ導入され、
    前記オゾンガス分離部で分離された酸素ガスは、前記放電部へ導入されることを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  11. 前記オゾン水生成部では、前記被溶解水と前記オゾンガスとが向流接触することを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  12. 前記第三ガスをファインバブルとして前記オゾン水生成部へ導入するファインバブル発生部、
    を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  13. 前記オゾン水生成部は、多孔質膜を備える膜モジュールであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  14. 前記オゾン水は、膜分離活性汚泥法により被処理水を浄化する水処理装置において固液分離を行う分離膜を洗浄する洗浄剤として用いられ、
    前記被溶解水は、前記分離膜によってろ過されたろ過水であることを特徴とする請求項1から13のいずれか1つに記載のオゾン水製造装置。
  15. 次亜塩素酸ナトリウム溶液を供給する次亜塩素酸ナトリウム溶液供給部、
    を備え、
    前記分離膜へ供給する前記洗浄剤を、前記オゾン水と前記次亜塩素酸ナトリウム溶液とで切替え可能であることを特徴とする請求項14に記載のオゾン水製造装置。
  16. 固液分離を行う分離膜を備え膜分離活性汚泥法により被処理水を浄化する水処理装置であって、
    請求項1から13のいずれか1つに記載のオゾン水製造装置を備え、
    前記オゾン水製造装置により生成されたオゾン水を用いて前記分離膜を洗浄することを特徴とする水処理装置。
  17. 酸素ガスを含む第一ガスを供給する第一ガス供給工程と、
    二酸化炭素ガス、窒素ガスおよび窒素酸化物ガスのうち少なくとも1つを含む第二ガスを供給する第二ガス供給工程と、
    前記第一ガス供給工程によって供給される前記第一ガスと前記第二ガス供給工程によって供給される前記第二ガスとを含む気体に放電処理を行うことによりオゾンガスを含む第三ガスを生成する放電工程と、
    前記第三ガスを被溶解水に溶解させることによりオゾン水を生成するオゾン水生成工程と、
    前記オゾン水における溶存オゾンの自己分解が抑制される酸性条件を維持するように、前記第二ガスに前記放電処理が施されることにより得られる副生成物の生成量を制御する制御工程と、
    を含むことを特徴とするオゾン水製造方法。
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