JP7258756B2 - 眼鏡レンズを設計するための方法、レンズ、およびレンズを設計するための装置 - Google Patents
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Description
A1.コンピュータによって、ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するための方法であって、本方法は、
(i)ユーザ固有フィッティング位置と基準位置との間の変位量に関する変位情報(dFPH)を取得するステップ(S10)であって、基準位置が、ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を表し、ユーザ固有フィッティング位置が、ユーザに基づいて判定されたレンズ表面のユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を表す、ステップと、
(ii)上記変位情報(dFPH)に基づいて、レンズの少なくとも1つの表面の設計を計算するステップを行わせるステップ(S20)と、
を含む、方法。
A2.好ましくは、態様A1に記載の方法において、計算する、上記ステップが、上記基準位置に対して所定の特性を有する設計に対応する情報を表す設計特性情報に基づいて、上記少なくとも1つの表面の設計を計算するステップを含む。
A3.好ましくは、上記変位情報に基づいて、ユーザのための少なくとも1つのユーザ固有設計パラメータを判定するステップであって、少なくとも1つのユーザ固有設計パラメータが、レンズと装用者の顔との間の相対配置を示す、ステップを含む、A1またはA2に記載の方法。
A4.好ましくは、A3に記載の方法において、計算する、上記ステップが、上記ユーザ固有設計パラメータに基づいて、上記少なくとも表面の設計を計算するステップを含む。
A5.好ましくは、A1からA4のいずれかに記載の方法において、計算する、上記ステップが、表面基準情報とユーザ固有設計パラメータとに基づいて上記少なくとも1つの表面の設計を計算するステップであって、上記表面基準情報が、上記基準位置のための基準レンズ表面を表し、上記ユーザ固有設計パラメータが、上記変位情報に基づいてユーザについて取得されたパラメータを表す、ステップを含む。
A6.行わせるステップによって設計された少なくとも1つの表面から物理レンズを取得し、基準位置に対応する位置に物理レンズを取り付ける、ステップを含む、A1からA5のいずれかに記載の方法。
A7.上記基準視線(H)が、ユーザの眼が自然な頭の位置および自然な***のもとにある視線を含む、A1からA6のいずれかに記載の方法。
A8.上記基準視線(H)が、実質的に水平な線である、A1からA7のいずれかに記載の方法。
A9.変位取得装置からレンズ表面設計装置に上記変位情報を送信するステップを含み、設計を行わせる、上記ステップが、上記変位情報に基づいて上記少なくとも1つの表面を上記レンズ表面装置に設計させるステップを含む、A1からA8のいずれかに記載の方法。
A10.上記変位量が、上記ユーザ固有フィッティング位置の高さと、上記基準フィッティング位置の高さと、の間の差を含む、A1からA9のいずれかに記載の方法。
A11.上記変位量が、ユーザ固有視線と基準視線との間の角度を含み、ユーザ固有視線が、眼の中心とフィッティングポイントとを通る視線である、A1からA10のいずれかに記載の方法。
A12.上記変位量が、PRP視線と基準視線との間の角度を含み、上記PRP視線が、眼の中心とプリズム基準点(PRP)とを通る視線である、A1からA11のいずれかに記載の方法。
A13.コンピュータによって、ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するための方法であって、本方法は、
(i)変位指示装置において、ユーザ固有フィッティング位置と基準フィッティング位置との間の変位量に関する変位情報を取得するステップであって、基準フィッティング位置が、ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイントを表し、ユーザ固有フィッティング位置が、ユーザに基づいて判定されたレンズ表面のユーザ固有フィッティングポイントを表す、ステップと、
(ii)上記変位指示装置からレンズ設計装置に変位情報を送信するステップと、
(iii)上記レンズ設計装置において、上記変位情報に基づいて、レンズの少なくとも1つの表面を設計するステップと、
を含む、方法。
A14.コンピュータによって、ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するための方法であって、本方法は、
(i)レンズ設計装置において、ユーザ固有フィッティング位置と基準フィッティング位置との間の変位量に関する変位情報を受信するステップであって、基準フィッティング位置が、ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイントを表し、ユーザ固有フィッティング位置が、ユーザに基づいて判定されたレンズ表面のユーザ固有フィッティングポイントを表す、ステップと、
(ii)上記レンズ設計装置において、上記変位情報に基づいて、レンズの少なくとも1つの表面を設計するステップと、
を含む、方法。
A15.ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するためのシステム(500)であって、本システムは、情報取得エンティティ(510)とレンズ設計エンティティ(520)とを備え、情報取得エンティティ(510)が、ユーザ固有フィッティング位置と基準フィッティング位置との間の変位量に関する変位情報(dFPH)を取得するように構成された取得手段(510A)であって、基準フィッティング位置が、ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を表し、ユーザ固有フィッティング位置が、ユーザに基づいて判定されたレンズ表面のユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を表す、取得手段(510A)を備え、
レンズ設計エンティティ(520)が、上記変位情報(dFPH)に基づいてレンズの少なくとも1つの表面を設計するように構成された設計手段(520A)を備える、システム(500)。
A16.ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するためのレンズ設計エンティティ(520)であって、レンズ設計エンティティ(520)は、
ユーザ固有フィッティング位置と基準フィッティング位置との間の変位量に関する変位情報(dFPH)を取得するための取得手段(520C)であって、基準フィッティング位置が、ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を表し、ユーザ固有フィッティング位置が、ユーザに基づいて判定されたレンズ表面のユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を表す、取得手段(520C)と、
上記変位情報(dFPH)に基づいて、レンズの少なくとも1つの表面を設計するように構成された設計手段(520A)と、
を備える、レンズ設計エンティティ(520)。
A17.ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するために必要な情報を取得するための設計パラメータ取得エンティティ(510)であって、本設計パラメータ取得エンティティ(510)は、
ユーザ固有フィッティング位置と基準フィッティング位置との間の変位量に関する変位情報(dFPH)を取得するように構成された取得手段(510A)であって、基準フィッティング位置が、ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を表し、ユーザ固有フィッティング位置が、ユーザに基づいて判定されたレンズ表面のユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を表す、取得手段(510A)と、
上記変位情報に基づいて、ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するように構成されたエンティティに変位情報を伝達するための伝達手段(510C)と、
を備える、設計パラメータ取得エンティティ(510)。
A18.設計パラメータ取得エンティティ(510)が、上記変位情報に対応する測定値を取得するように適合された測定装置と、上記変位情報を取得するためのコンピュータエンティティと、のうちの少なくとも1つを備える、請求項17に記載の設計パラメータ取得エンティティ(510)。
A19.ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータプログラムが、プログラムがコンピュータ上で実行された場合に、方法態様A1からA14のいずれか1つのすべてのステップを実行するように構成された命令を含む、コンピュータプログラム。
A20.態様A1からA14のいずれかに記載の方法から得ることができるレンズ。
A21.基準位置に対応して眼鏡フレームに取り付けられるように構成された、少なくとも1つのレンズ表面を有するレンズ(L)であって、基準位置が、レンズのユーザの眼の基準視線(H)上にある少なくとも1つのレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を表し、上記少なくとも1つの表面が、ユーザ固有フィッティング位置に対して所定の視覚的光学特性を呈するように構成され、ユーザ固有フィッティング位置が、ユーザに基づいて判定されたレンズ表面のユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を表す、レンズ(L)。
A22.上記所定の視覚的光学特性が、それぞれ上記基準位置に対する複数の視覚的光学特性のうちの1つである、A21に記載のレンズ。
A23.上記ユーザ固有フィッティング位置と上記基準位置とが変位量だけ離れている、A21および/またはA22のいずれかに記載のレンズ。
A24.変位量が、ユーザ固有フィッティング位置と基準位置との間の変位量に関する変位情報に対応する、請求項21から23のいずれか一項に記載のレンズ。
線Vは、線Hに対して垂直な線であり、そのため通常、地面に対して実質的に垂直な線である。レンズLがフレーム内の適所に配置されると(断面では、上部フレームリムFRuおよび下部フレームリムFRlによって表される)、フレームラインFR-FRは、上部フレームリムFRuの中心と下部フレームリムFRlの中心とを通る、ラインHと交差する線として定義される。(WPAでもある)角度αは、線(より正確には線を含む平面)Vと線FR-FRとの間に形成される角度である。パラメータFCD(個別のパラメータのフレームベースの特徴付けにおいて使用、図2(a)参照)は、よって、(図3(a)中の線H上の)線Hに沿った、角膜頂点CAとフレームラインFR-FRとの間の距離によって表される。CVDパラメータ(個別のパラメータのレンズベースの特徴付けにおいて使用、図2(b)参照)は、(図2(a)の線H上、図3(a)の線H上の)線Hに沿った、角膜頂点CAと内面(または背面、すなわち眼球に面した表面)における点との間の距離として定義される。
本例では、装用者は、老眼を考慮して、装用者が終日使用するために累進レンズを有する新しい眼鏡を必要とする(例えば、装用者は60歳である)。累進レンズを注文する場合、眼鏡技師は、以下の処方データおよび個別のパラメータを用いて発注する。
レンズ品目 個別設計/一般使用PAL、
累進帯長11mm
処方 R:S+5.00、装用時ADDによるADD2.00、
近方作業距離40cm
L:S+5.00、装用時ADDによるADD2.00、
近方作業距離40cm
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +4.0
L:CD 32.0、FPH +4.0
個別パラメータ:WPA 8.0、FCD 11.0、FFFA 0.0
CD:心取り点間距離(mm)
FPH:フィッティングポイント高さ(mm)
WPA:装用者の装用時前傾角(フレームベース角度)
FFFA:フレームフロント角
本事例は、眼鏡技師がユーザのライフスタイル、ユーザの要望、または以前の眼鏡に関するユーザの苦情などを考慮して、フィッティングポイントの位置をずらそうとしている状況に関するものである。しかしながら、眼鏡技師は、PALを眼鏡フレームに枠入れする際にPALのフィッティングポイントがユーザの基準(例えば、水平な)視線の位置からずらされることをレンズ製造業者に知らせていない。よって、製造業者は、変位情報なしで、すなわち眼鏡技師が後に自身の店舗でそれらを枠入れする際にPALのフィッティングポイントをずらすという情報なしで、注文されたPALを設計および製造する。フィッティングポイントをずらすことが伝達されていないため、レンズ製造業者によるレンズ設計時のフレームの装用条件は正しくない。この場合、レンズ製造業者は、PALをフレームに枠入れした後のWPAおよびFCDを誤解する。この事例/例では、眼鏡技師は、レンズ製造業者に変位情報を知らせることなく、事例1-1と同じレンズ注文データを用いて1対の累進レンズを注文する。
しかしながら、眼鏡技師は、長距離の車の運転をすることが多いユーザに3mm下方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、PALの枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの基準(例えば、水平な)視線の位置から3mm下方にずらした。眼鏡技師は、フィッティングポイントを下方にずらした場合(すなわち、より低いFP)に、より広い遠方視領域がユーザに提供され得ることを知っている。レンズを注文する際に、眼鏡技師は、フィッティングポイントの位置をずらすことをレンズ製造業者に通知していない。レンズ製造業者は、事例1-1と同じ条件、すなわちFPはずらされないと仮定して、注文されたPALを設計する。その結果、ユーザの眼に対するASとMP挙動の分布は、装用者にとっては良好でなくなる。このような条件で設計されたPALは、図13(b)のASおよびMPの分布の様に良好な光学性能を提供することができないのである。実際、図13(b)の右側のマップの遠方視領域は、眼鏡技師の意図に従って図13(b)よりも広いが、近方視領域の中央では非点収差がいくらか発生し、また、近方視領域の両側の非点収差も大きくなる。
図12の表も参照する。PALの遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有さない(S=+5.00→S+4.98、C-0.09)。さらに、ユーザの眼に対する加入屈折力作用は、注文されたADDの値と同じ値を有さず(2.00→2.66(強すぎる))、この作用は、PALの近方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。よって、サンプル事例1-2に従って設計されたPALを枠入れする眼鏡は、ユーザのために良好な性能を提供することができず、処方を効果的に矯正することができない。
上記のように、本発明者は、レンズ製造業者に変位情報を知らせて、後に店舗でレンズを枠入れする際に眼鏡技師が意図したフィッティングポイントのシフト値を示す必要があることを認識している。
1つの例では、レンズ製造業者は、眼鏡技師がフィッティングポイントをずらすことを決定したときに、そのことを知らせるためのインターフェースをレンズ注文ソフトウェア上に提供する。本例において、「dFPH」(デルタ・フィッティングポイント高さ)は、ユーザの水平な視線の位置からずらされた距離であり、変位情報の一例を表している。「dFPH」は、フィッティングポイント高さとして、右眼と左眼とで別々に判定されるべきである。「dFPH」値は必ずしも測定されるわけではないが、上記のユーザの情報に従って眼鏡技師の判断によって判定され得る。好ましくは、レンズを発注するためのソフトウェアは、意図されたdFPHを挿入および表示するためのフィールドを含む(例えば、図1のステップS1-3からS1-5のいずれかにおいて、ユーザインターフェースはdFPHを入力するように構成される)。dFPHなどの変位情報が入力され伝達されると、製造業者は、眼鏡技師が後に自身の店舗で枠入れする際にPALのフィッティングポイントをずらすという情報により、注文されたPALを設計および製造することができる。製造業者はレンズ注文ソフトウェアのインターフェースを介してフィッティングポイントのずらし量が知らされているため、レンズ製造業者によるレンズ設計時のフレームの装用条件は正しい。この事例1-3では、レンズ製造業者は、PALをフレームに枠入れした後のWPAおよびFCDを正しく理解する。このサンプル事例では、ユーザの情報、レンズ品目、処方、および個別のパラメータは、事例1-1と同じであるが、以下のように、レイアウトデータが異なる。
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +1.0、dFPH -3.0
L:CD 32.0、FPH +1.0、dFPH -3.0
眼鏡技師は、レンズ製造業者にdFPHを知らせた状態で、上記レンズ注文データを用いて1対の累進レンズを注文する。眼鏡技師は、長距離の車の運転をすることが多いユーザに3mm下方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、PALの枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの基準(例えば、水平な)視線の位置から3mm下方にずらそうとしている。眼鏡技師は、フィッティングポイントを下方にずらした場合(すなわち、より低いFP)に、より広い遠方視領域がユーザに提供され得ることを知っている。眼鏡技師は、レンズの発注時に、フィッティングポイントのずらし量(dFPH=-3.0:水平な視線の位置から3mm下方)をレンズ製造業者に知らせる。レンズ製造業者は、受信した条件を使用し、dFPHを考慮に入れて、注文されたPALを設計する。そのため、事例1-1のように、ユーザの眼のためのASおよびMP挙動の分布もユーザにとって良好となる。図13(c)に示すように、個別の装用条件およびdFPHデータを考慮して設計されたPALは、ASおよびMPの分布などの良好な光学性能を提供できる。特に、図13(c)の右側に示されるような遠方視領域は、眼鏡技師の意図に従って、図13(a)におけるよりも広い。さらに、図13(b)の左側のような非点収差は、近方視領域の中心で発生しておらず、加えて、近方視領域の両側の非点収差は増大せず、実際に、図13(a)の左側と同じ良好なレベルにある。換言すれば、図13(b)のように広い領域が広くなる一方で、非点収差は図13(a)のように良好なままであり、図13(b)の左側のように悪化することはない。図12の表のデータも参照する。FPから4mm上方に位置するPALの遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有する(S+5.00)。また、ユーザの眼に対する加入屈折力作用(装用時ADD)はまた、注文されたADDの値と同じ値を有し(2.00)、この作用は、PALの近方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。
サンプル事例1-3の条件で設計されたPALを枠入れした眼鏡は、たとえ眼鏡技師がFP位置をユーザの基準(水平な)視線の位置からずらした場合でも、良好な性能および正しい処方作用をユーザに提供することができる。
本ユーザは老眼のため、終日使用のために累進レンズを備えた新しい眼鏡を必要としている。本ユーザは60歳である。
眼鏡技師は、以下の処方屈折力および個別のパラメータを用いて1対の累進レンズを注文する。
レンズ品目 個別設計/一般使用PAL
累進帯長11mm
処方 R:S-5.00、装用時ADDによるADD2.00
近方作業距離40cm
L:S-5.00、装用時ADDによるADD2.00、
近方作業距離40cm
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +4.0
L:CD 32.0、FPH +4.0
個別パラメータ:WPA 8.0、FCD 11.0、FFFA 0.0
通常どおり、このレンズ製造業者は、基準視線の位置にPALの各FPを配置するように、PALを枠入れするように推奨し、レンズ注文時に測定された個別パラメータ(例えば、WPA、FCD、FFFA)を知らせるように要求する。
図13(d)の左側および右側は、ユーザの眼に対する非点収差(AS)および平均屈折力(MP)分布をそれぞれ示しており、この場合、眼鏡は、眼鏡フレームのボクシング中心線(基準線)から+4.0mmにあるフィッティングポイント位置を有し、各フィッティングポイントが、製造業者によって推奨される通りユーザの基準視線にちょうど位置する。レンズ製造業者が推奨する正しいパラメータで設計が行われているため、ユーザの眼に対するASおよびMPの分布は良好である。事例1-4についてもデータを有する表が示されている図12も参照する。FPから4mm上方に位置するPALの遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有する(S+5.00)。さらに、ユーザの眼に対する加入屈折力作用(装用時ADD)は、注文されたADDの値と同じ値を有し(2.00)、この作用は、PALの近方基準点(FPから14mm下方)を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。事例1-4では、レンズ製造業者が眼鏡フレームの正しい装用条件を把握しているため、レンズ製造業者は、良好なASおよびMP分布ならびに正しい処方屈折力作用をユーザに提供する個別設計PALを正しく設計することができる。
本事例では、レンズ注文ソフトウェアはこのような可能性を提供しないため、製造業者は変位情報について知らされず、従ってこのような変位の知識なしにレンズを設計する。そのため、レンズを設計するときに製造業者によって使用されるフレームの装用条件は正しくない。この事例では、レンズ製造業者は、PALをフレームに枠入れした後のWPAおよびFCDを誤解する、または誤って判定する。ユーザの情報、レンズ品目、処方、支払いデータ、および個別のパラメータは、事例1-4とすべて同じである。しかしながら、眼鏡技師はフィッティングポイントの位置を3mm下方にずらす、すなわち、その位置は、PALを枠入れする際にはユーザの基準視線の位置よりも3mm下方である。これは、眼鏡技師は、長距離の車の運転をすることが多いユーザに3mm下方のフィッティングポイントが好適であると考えていたためである。眼鏡技師は、フィッティングポイントを下方にずらした場合に、より広い遠方視領域がユーザに提供され得ることを知っている。レンズを注文する際に、眼鏡技師は、フィッティングポイントの位置のずらし量をレンズ製造業者に知らせていない。レンズ製造業者は、推奨条件である事例1-4と同じ条件で注文されたPALを設計した。そのような場合、ユーザの眼に対するASおよびMP分布はユーザにとって良好ではない。このような条件で設計されたPALは、図13(e)の左および右部分にそれぞれ示されているASおよびMPの分布から分かるように、良好な光学性能を提供することができない。図13(e)の遠方視領域における非点収差のない領域は、眼鏡技師の意図に従って図13(d)のそれよりわずかに広いが、遠方視領域の周辺領域における平均屈折力は図13(d)と比べて増加している(換言すれば、増加した平均屈折力は遠方視には良好ではない)。そのため、運転者は遠距離を広く見たいことから、長距離運転には適していない。この事例のデータを示す表12も参照する。PALの遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有さない(S-5.00→S-4.90、C-0.09)。さらに、ユーザの眼に対する加入屈折力作用は、注文されたADDの値と同じ値を有さず(2.00→1.88(弱すぎる))、この作用は、PALの近方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。このサンプル事例の条件で設計されたPALを枠入れする眼鏡は、ユーザに良好な性能および正しい処方作用を提供することができない。
事例1-6:眼鏡技師の判断によりフィッティングポイントがずらされた個別設計のPAL、レンズ製造業者は変位情報を知らされている。
ここでは、例えばレンズ注文ソフトウェアの適切なユーザインターフェースを介して、眼鏡技師が変位情報を製造業者に知らせる可能性に関して、事例1-3に関する対応する考慮事項が適用される。よって、事例1-3と同様に、本事例1-6において、レンズ製造業者によってPALをフレームに枠入れした後のWPAおよびFCDを正しく理解されるように、製造業者は、正確なレンズを設計することができる。このサンプル事例では、ユーザの情報、レンズ品目、処方、および個別のパラメータは、事例1-4とすべて同じであるが、以下のように、レイアウトデータが異なる。
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +1.0、dFPH -3.0
L:CD 32.0、FPH +1.0、dFPH -3.0
この例では、眼鏡技師は、上記レンズ注文データを用いて1対の累進レンズを注文し、レンズ製造業者にフィッティングポイントのずらし量(dFPH)を知らせる。眼鏡技師は、フィッティングポイントを下方にずらすと、より広い遠方視領域をユーザに提供することができるため、長距離の車の運転をすることが多いユーザに3mm下方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、PALの枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの基準視線の位置から3mm下方にずらそうとしている。
眼鏡技師は、レンズの発注時に、フィッティングポイントのずらし量(dFPH=-3.0:ユーザの基準視線の位置から3mm下方)をレンズ製造業者に知らせる。レンズ製造業者は、dFPH値を考慮に入れて、注文されたPALを設計する。すると、それぞれ図13(f)の左部分および右部分のASおよびMPの分布から分かるように、そして、事例1-1(または1-4)と同様に、事例1-6のレンズに関するユーザの眼に対するASおよびMPの分布もまた、装用者にとって良好である。実際、図13(f)の遠方視領域は、眼鏡技師の意図に従って図13(d)よりも広く、さらに、図13(f)において、近方視領域の中央では図13(e)の非点収差が発生していない。さらに、近方視領域の両側における非点収差は増大しない、すなわち、それらは図13(d)と同じレベルにある。この事例のデータを示す表12も参照する。このように、FPから4mm上方に位置するPALの遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有する(S-5.00)。さらに、ユーザの眼に対する加入屈折力作用(装用時ADD)はまた、注文されたADDの値と同じ値を有し(2.00)、この作用は、PALの近方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。サンプル事例1-6の条件で設計されたPALを枠入れする眼鏡は、たとえ眼鏡技師がFP位置を基準視線の位置からずらした場合でも、良好な性能および正しい処方作用をユーザに提供することができる。
本ユーザは老眼のため、机上作業およびPC作業のために屋内用の設計の累進レンズを備えた新しい眼鏡の作製を必要としている。本ユーザは58歳である。
眼鏡技師は、以下の処方屈折力および個別のパラメータを用いて1対の屋内用設計の累進レンズを注文する。
レンズ品目 個別設計/屋内用設計PAL
累進帯長22mm
処方 R:S+3.00、装用時ADDによるADD2.50
L:S+3.00、装用時ADDによるADD2.50
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +3.0
L:CD 32.0、FPH +3.0
個別パラメータ:WPA 10.0、FCD 12.5、FFFA 0.0
レンズは、上記の情報に基づいて設計されている。図14(a)の左側および右側は、ユーザの眼に対する非点収差(AS)および平均屈折力(MP)分布挙動をそれぞれ示しており、この場合、眼鏡は、眼鏡フレームのボクシング中心線(基準線)から+3.0mmにあるフィッティングポイント位置を有し、各フィッティングポイントが、製造業者によって推奨される通りユーザの水平な視線にちょうど位置する。
ユーザの眼に対するASおよびMPの分布はユーザにとって良好であり、これは、これらのPALが知らされたレイアウトデータおよび個別のパラメータを考慮して設計され、眼鏡技師がレンズ製造業者の推奨に従ってユーザの水平な視線(R/L)の位置に配置されるようにPALのフィッティングポイントを枠入れしたためである。図12の表も参照する。FPから13mm上方に位置する屋内用設計PALの遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力に近い(S+3.00→S+2.96、C-0.13)。また、ユーザの眼に対する加入屈折力作用は、注文されたADDの値と同じ値を有し(2.50)、この作用は、PALの近方基準点(FPから17mm下方)を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。この屋内用設計PALでは、遠距離よりも中間距離までの非点収差および平均屈折力の矯正が優先されている。そのため、遠方基準点での処方屈折力作用は注文された値と同じではないが、それに近い値になる。
事例2-1では、レンズ製造業者が眼鏡フレームの正しい装用条件を把握しているため、レンズ製造業者は、ユーザに対し良好なASおよびMP分布ならびに正しい処方屈折力作用を提供する屋内用設計PALを正しく設計することができる。
ユーザの情報、レンズ品目、処方、レイアウトデータ、および個別のパラメータは、事例2-1とすべて同じである。しかしながら、眼鏡技師は、机上作業およびPC作業(デスクトップPC)に眼鏡を使用したいユーザに5mm上方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、PALの枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの水平な視線の位置から5mm上方にずらす。これは、FP位置を上方にずらすと、より広い中間視および近方視領域をユーザに提供できるためである。
レンズ製造業者が推奨条件である事例2-1と同じ条件で、注文されたPALを設計するように、眼鏡技師は、レンズ注文時にフィッティングポイント位置のずらし量をレンズ製造業者に知らせなかった。しかしながら、図14(b)の左側および右側にそれぞれ示されているように、ユーザの眼に対するASおよびMPの分布は装用者にとって良好ではない。実際、非点収差は、図14(a)と比較して、FP位置付近およびFPから上方の領域で増大する(非点収差の増大は机上作業やPC作業には良くないことに留意されたい)。図12からも明らかなように、PALのFPから13mm上方に位置する遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力からかなり逸脱している(S+3.00→S+3.28、C-0.41、非点収差の増加)。その上、ユーザの眼に対する加入屈折力作用は、注文されたADDの値と同じ値を有さず(2.50→2.51)、この作用は、PALの近方基準点(FPから17mm下方)を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。サンプル事例2-2の条件で設計されたPALを枠入れする眼鏡は、ユーザに良好な性能および正しい処方作用を提供することができない。
製造業者に変位が知らされているため、レンズ製造業者によるレンズ設計時のフレームの装用条件は正しい。よって、レンズ製造業者は、PALをフレームに枠入れした後のWPAおよびFCDを正しく理解する。この事例では、ユーザの情報、レンズ品目、処方、および個別のパラメータは、事例2-1と同じであるが、以下のように、レイアウトデータが異なる。
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +8.0、dFPH +5.0
L:CD 32.0、FPH +8.0、dFPH +5.0
眼鏡技師は、上記1対のPALを注文し、レンズ製造業者にフィッティングポイントのずらし量(dFPH)を知らせる。眼鏡技師は、机上作業およびPC作業(デスクトップPC)に眼鏡を使用したいユーザに5mm上方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、PALの枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの水平な視線の位置から5mm上方にずらそうとしている。これは、フィッティングポイントを上方にずらすと、より広い中間視および近方視領域をユーザに提供できるためである。眼鏡技師は、フィッティングポイントのずらし量(dFPH=+5.0:ユーザの水平な視線の位置から5mm上方)をレンズ製造業者に知らせた。得られたレンズでは、図14(c)の左および右側にそれぞれ示されているように、ユーザの眼に対するASおよびMPの分布は事例2-1のようにユーザにとって同様に良好である。より詳細には、図14(c)の水平な視線周辺の平均屈折力分布は、机上作業およびPC作業のためにFPをより上方にずらすという眼鏡技師の意図に従って、図14(b)よりも高い。また、図14(b)と比較して、FP位置周辺およびFPから上方の領域の非点収差が低減されている。図12の表を参照すると、FPから13mm上方に位置する設計PALの遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力に近い(S+3.00→S+2.99、C-0.16)。また、ユーザの眼に対する加入屈折力作用(装用時ADD)はまた、注文されたADDの値と同じ値を有し(2.50)、この作用は、PALの近方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力と遠方基準点を通る視線に沿った頂点球面上の屈折力との間の屈折力の差である。
サンプル事例2-3の条件で設計されたPALを枠入れした眼鏡はまた、たとえ眼鏡技師がFP位置をユーザの水平な視線の位置からずらした場合でも、良好な性能および正しい処方作用をユーザに提供することができる。
本ユーザは老眼のため、老眼鏡として単焦点レンズを備えた新しい眼鏡を必要としている。本ユーザは65歳である。眼鏡技師は、以下の処方屈折力および個別のパラメータを用いて1対の個別設計の単焦点レンズを注文する。
レンズ品目 個別デザイン/単焦点
処方 R:S+4.00
L:S+4.00
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +2.0
L:CD 32.0、FPH +2.0
個別パラメータ:WPA 11.0、FCD 13.0、FFFA 0.0
得られたレンズは、図15(a)の左側および右側のように、非点収差(AS)および平均屈折力(MP)をそれぞれ示している(フィッティングポイントが眼鏡フレームのボクシング中心線(基準線)から+2.0mmの位置にあり、各フィッティングポイントがユーザの基準視線にちょうど位置する)。これらのSVレンズは正しい情報に基づいて設計されているため、ASおよびMPの分布は装用者にとって良好である。図12の表を参照すると、FPに位置する個別設計SVレンズの基準点を通る視線に沿った頂点球面上の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有する(S+4.00)。事例3-1では、レンズ製造業者が眼鏡フレームの装用条件を正しく把握しているため、レンズ製造業者は、ユーザに対し良好なASおよびMP分布および正しい処方屈折力作用を提供する個別設計単焦点レンズを正しく設計することができる。
ユーザの情報、レンズ品目、処方、レイアウトデータ、および個別のパラメータは、事例3-1と同じである。しかしながら、眼鏡技師は、読書の用途には6mm下方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、レンズを枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの水平な視線の位置から6mm下方にずらす。実際、フィッティングポイントが下方、すなわち読書用として下方の位置にずらされると、広く鮮明な近方視をユーザに提供することができる。しかしながら、製造業者は変位を知らされていない。そのため、図14(b)の左および右側にそれぞれ示されているように、ユーザの眼に対するASおよびMPの分布は良好ではない。実際、望ましくない非点収差が、特にレンズの周辺領域に広く分布している。図12を参照すると、ユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力から大きく逸脱している(S+4.00→S+3.94、C-0.15、非点収差が発生する)。サンプル事例3-2の条件で設計されたSVレンズを枠入れする眼鏡は、ユーザに良好な性能および正しい処方作用を提供することができない。
ユーザの情報、レンズ品目、処方、および個別のパラメータは、事例3-1と同じであるが、以下のように、レイアウトデータが異なる。
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH -4.0、dFPH -6.0
L:CD 32.0、FPH -4.0、dFPH -6.0
眼鏡技師は、読書の用途には6mm下方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、レンズを枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの水平な視線の位置から6mm下方にずらそうとしている。実際、読書用としてフィッティングポイントを下方にずらすと、広く鮮明な近方視をユーザに提供することができる。変位を知らされたレンズ製造業者はそれに応じてレンズを設計し、レンズは、事例3-1のように良好なASおよびMP性能条件を示す(図14(a)と比較して図14(c)もまた参照)。さらに、事例3-2で発生する望ましくない非点収差は、むしろ事例3-3では低減される。図12を参照すると、ユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有する(S+4.00)。
サンプル事例3-3に従って設計されたSVレンズを枠入れする眼鏡もまた、眼鏡技師がFP位置をずらしたとしても、ユーザに良好な性能および正しい処方作用を提供することができる。
事例3-4:正しい装用条件(ずらさない)、およびマイナスの矯正処方を有する個別設計SV。
本事例のユーザは、運転用に単焦点レンズを備えた新しい眼鏡を必要としている。本ユーザは35歳である。
眼鏡技師は、以下の処方屈折力および個別のパラメータを用いて1対の個別設計の単焦点レンズを注文した。
レンズ品目 個別デザイン/単焦点
処方 R:S-6.00/L:S-6.00
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH 0.0
L:CD 32.0、FPH 0.0
個別パラメータ:WPA 6.0、FCD 13.0、FFFA 0.0
図14(d)を参照すると、ユーザの眼についてのASおよびMP分布が示されており、この場合、眼鏡は、眼鏡フレームのボクシング中心線(基準線)からちょうど0.0mmにあるフィッティングポイント位置を有し、各フィッティングポイントが、製造業者によって推奨される通りユーザの基準視線にちょうど位置する。ユーザの眼のためのASおよびMPの挙動分布は良好である(図14(d)参照)。図12を参照すると、FPに位置するSVレンズの基準点を通る視線に沿った頂点球面の点でのユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有する(S-6.00)。事例3-4では、レンズ製造業者が眼鏡フレームの装用条件を正しく把握しているため、レンズ製造業者は、ユーザに対し良好なASおよびMP分布ならびに正しい処方屈折力作用を提供する個別設計単焦点レンズを正しく設計することができる。
ユーザの情報、レンズ品目、処方、レイアウトデータ、および個別のパラメータは、事例3-4とすべて同じである。
しかしながら、眼鏡技師は、運転の用途には3mm上方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、レンズを枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの基準視線の位置から3mm上方にずらす。運転用としてフィッティングポイントを上方にずらすと、広く鮮明な遠方視をユーザに提供することができる。本事例では、製造業者は変位についての知識を持たずにレンズを設計する。そのため、図14(e)に示されているように、ユーザの眼に対するASおよびMPの挙動の分布はユーザにとって良好ではない。実際、望ましくない非点収差が、レンズの上方領域に発生する。図12を参照すると、処方屈折力作用は、注文された処方屈折力から大きく逸脱している(S-6.00→S-6.03、C-0.12、非点収差が発生)。サンプル事例3-5の条件で設計されたSVレンズを枠入れした眼鏡は、ユーザに良好な性能および正しい処方作用を提供することができない。
事例3-6:眼鏡技師の判断によりフィッティングポイントがずらされた個別設計のSVレンズ、製造業者は変位を知らされている。
ユーザの情報、レンズ品目、処方、および個別のパラメータは、事例3-4とすべて同じであるが、以下のように、レイアウトデータが異なる。
レイアウトデータ R:CD 32.0、FPH +3.0、dFPH +3.0
L:CD 32.0、FPH +3.0、dFPH +3.0
眼鏡技師は、運転用には3mm上方のフィッティングポイントが好適であると考えていたため、レンズを枠入れする時に、フィッティングポイントの位置をユーザの水平な視線の位置から3mm上方にずらそうとしている。製造業者はずらし量を知らされており、それに応じてレンズを設計する。そのため、事例3-1や事例3-4のように、ユーザの眼に対するASおよびMPの分布は良好である(図14(f)も参照)。特に、事例3-5で発生する望ましくない非点収差は、事例3-6では低減される。図12を参照すると、ユーザの眼に対する処方屈折力作用は、注文された処方屈折力と同じ値を有する(S-6.00)。サンプル事例3-6の条件で設計されたSVレンズを枠入れした眼鏡は、たとえ眼鏡技師がFP位置を基準視線の位置からずらした場合でも、良好な性能および正しい処方作用をユーザに提供することができる。
図13から図15の非点収差および平均屈折力分布は、レンズの前面の座標を用いて、視線の各方向において頂点球面上に定義された屈折力に基づいて説明されている。さらに、図13から図15に示される平均屈折力は、注文された処方屈折力からの、頂点球面上の各視線における平均屈折力(球面屈折力-非点収差/2)の偏差である。よって、屈折力は、必要とされる加入屈折力に従って、(PALの場合)遠方領域から近方領域へ次第に変化することが分かる。さらに、遠方基準点と近方基準点とを通る視線に沿った頂点球面上の各点でのユーザの眼の処方屈折力作用は、図11のように頂点球面表面上で定義される。頂点球面1610は、眼の回転の中心点Oを中心とする球表面であり、レンズ背面と眼の基準(例えば、水平な)視線Hとの交点で、レンズ背面に接触または交差する。この図は、眼の視線上を通る異なる光線1630a、1630bを示している。レンズメータ1620が示されている。視線の各方向で頂点球面上に定義された屈折力は、眼の処方屈折力作用と見なすことができる。
Claims (12)
- コンピュータによって、ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するための方法であって、
前記ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を基準フィッティング位置として、前記ユーザの個別パラメータを取得するステップと、
前記ユーザの前記レンズの使用法または使用環境によって、前記初期フィッティングポイントから垂直方向に高さ位置がずらされたユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を、ユーザ固有フィッティング位置とするステップと、
前記ユーザ固有フィッティング位置の高さと基準フィッティング位置の高さとの間の垂直方向の変位量に関する変位情報を取得するステップと、
前記個別パラメータ、処方情報、および、前記変位情報に基づいて、前記レンズの少なくとも1つの表面を設計する設計ステップを有し、
前記設計ステップでは、前記基準フィッティング位置に対して所定の設計特性を有する設計に対して、前記変位情報を用いて補正を行うことを含み、前記基準視線(H)は、ユーザの第一眼位における視線である、
方法。 - 前記個別パラメータは、フレーム角膜間距離、装用時前傾角、角膜頂点間距離のいずれかを含む、
請求項1に記載の方法。 - 前記設計ステップは、上記変位情報に基づいて、前記ユーザのための少なくとも1つのユーザ固有設計パラメータを判定するステップを含み、
前記少なくとも1つのユーザ固有設計パラメータが、前記レンズと装用者の顔との間の相対配置を示す、
請求項1または2に記載の方法。 - 設計された前記少なくとも1つの表面から物理レンズを得、前記基準フィッティング位置に対応する位置に前記物理レンズを取り付ける、ステップを含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。 - 変位取得装置からレンズ表面設計装置に前記変位情報を送信するステップを含み、
前記設計ステップが、前記変位情報に基づいて前記少なくとも1つの表面を前記レンズ表面設計装置に設計させるステップを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 - 前記変位量が、ユーザ固有視線と前記基準視線との間の角度を含み、
前記ユーザ固有視線が、前記眼の中心と前記ユーザ固有フィッティングポイント(FPm)とを通る視線である、
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 - コンピュータによって、ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するための方法であって、
(i)変位指示装置において、前記変位量に関する変位情報を取得するステップと、
(ii)前記変位指示装置からレンズ設計装置に前記変位情報を送信するステップと、
(iii)前記レンズ設計装置において、前記変位情報に基づいて、前記レンズの前記少なくとも1つの表面を設計する設計ステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。 - コンピュータによって、ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するための方法であって、
(i)レンズ設計装置において、前記変位量に関する変位情報を受信するステップと、
(ii)前記レンズ設計装置において、前記変位情報に基づいて、前記レンズの前記少なくとも1つの表面を設計する設計ステップと、を含む、
請求項1に記載の方法。 - ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するためのシステム(500)であって、
前記システムは、情報取得エンティティ(510)とレンズ設計エンティティ(520)とを備え、
前記ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を基準フィッティング位置とし、
前記ユーザの前記レンズの使用法または使用環境によって前記初期フィッティングポイントから高さ位置をずらされたユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を、ユーザ固有フィッティング位置とし、
前記基準視線(H)は、ユーザの第一眼位における視線とするとき、前記情報取得エンティティ(510)が、前記ユーザ固有フィッティング位置の高さと前記基準フィッティング位置の高さとの間の垂直方向の変位量に関する変位情報(dFPH)を取得するように構成された取得手段(510A)を備え、
レンズ設計エンティティ(520)が、前記ユーザの個別パラメータ、処方情報、および、前記変位情報(dFPH)に基づいて、前記レンズの前記少なくとも1つの表面を設計するように構成された設計手段(520A)を備え、前記基準フィッティング位置に対して所定の設計特性を有する設計に対して、前記変位情報を用いて補正を行う、
システム(500)。 - ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するためのレンズ設計エンティティ(520)であって、
前記ユーザの眼の基準視線(H)上にあるレンズ表面の初期フィッティングポイント(FPi)を基準フィッティング位置とし、
前記ユーザの前記レンズの使用法または使用環境によって前記初期フィッティングポイントから高さ位置をずらされたユーザ固有フィッティングポイント(FPm)を、ユーザ固有フィッティング位置とし、
前記基準視線(H)は、ユーザの第一眼位における視線とするとき、前記レンズ設計エンティティ(520)は、前記ユーザ固有フィッティング位置の高さと前記基準フィッティング位置の高さとの間の垂直方向の変位量に関する変位情報(dFPH)を取得するため取得手段(520C)と、
前記ユーザの個別パラメータ、処方情報、および、前記変位情報(dFPH)に基づいて、前記レンズの前記少なくとも1つの表面を設計するように構成された設計手段(520A)と、を備え、
前記基準フィッティング位置に対して所定の設計特性を有する設計に対して、前記変位情報を用いて補正を行う、
レンズ設計エンティティ(520)。 - ユーザのためにレンズの少なくとも1つの表面を設計するためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムが、前記プログラムがコンピュータ上で実行された場合に、請求項1から8のいずれか一項に記載のすべてのステップを実行するように構成された命令を含む、コンピュータプログラム。 - 前記レンズは、累進屈折力レンズである、
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
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