JP2007171901A - 累進屈折力レンズのチェック方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】眼鏡店から提供された注文データに基づいて累進屈折力レンズを作製し、このレンズを眼鏡店に供給する際に、注文通りに作製されているかどうかを眼鏡店にチェックさせるために眼鏡メーカーは遠用チェック度数及び加入チェック度数を報告する。これらのチェック度数は実際にレンズメータでの測定位置において測定されるべき値に変換されている。チェックするに当たって加入チェック度数については眼鏡店側に所定の近用度数測定位置における下記式1と所定の遠用度数測定位置における下記式1との差によって得られる加入度数の近似値を算出し、下記式1との差によって得られる加入度数の近似値を算出し、同近似値と報告された前記加入チェック度数との照合を促すようにする。
S+1/2C・・・・・式1
【選択図】図2
Description
一般的に累進屈折力レンズは屈折力のそれぞれ異なる2つの領域と、それら両領域の間で屈折力(度数)が累進的に変わる領域とを備えた非球面レンズとされており、境目がなく1枚のレンズで遠くのものから近くのものまで見ることができるものである。ここに2つの領域とは一般的には遠距離の物体を目視するためにレンズの上方位置に設定された遠用部領域と、近距離の物体を目視するためにレンズの下方位置に設定された近用部領域の2つの領域のことである。遠用部領域と近用部領域との移行帯である累進帯は滑らかかつ連続的に連結されている。
このような累進屈折力レンズは眼鏡店がユーザー(装用者)に関して入手したデータから選択された所定の注文データをレンズメーカーに連絡し、その注文データに基づいてレンズメーカーがレンズを作製し眼鏡店に供給するという供給体制を採っている。
一般に眼鏡店がチェックする内容は遠用度数と加入度数である。遠用度数は装用者の屈折異常、すなわち近視・遠視・乱視の度合いに応じて設定された度数であって、眼鏡レンズの度数を球面度数(単位:ディオプター)と乱視度数(単位:ディオプター)で定義する場合、球面度数S、乱視度数C、乱視軸Axの数値として表される。遠用度数に乱視がある場合は、レンズの光軸を通る断面の方向によって度数が最もプラス側になる方向とマイナス側になる方向が存在する。その両極端の度数の一方はSで、もう一方はS+Cである。度数がSである断面の方向を、レンズが装用される状態での水平方向からの角度Axで表す。尚、Cが0である場合は軸の値は意味を持たない。加入度数は遠用度数と近用度数の差である。メーカー側では眼鏡店がチェックするために必要な遠用チェック度数と加入チェック度数の数値データを眼鏡店に連絡する。
眼鏡店に供給されたレンズ表面には遠用度数測定位置と近用度数測定位置に測定の際の目安になるようにそれぞれ円、楕円、またはカッコなどで度数測定をする位置を示す度数測定マークが表示されている。眼鏡店は遠用度数測定位置において遠用度数を測定する。また、一般に加入度は遠用度数測定位置と近用度数測定位置において、凸面あてで測定した水平方向の屈折力成分の差として求めている。水平方向の屈折力成分とは乱視軸の水平方向に対する角度をパラメータとして以下の式で求められる数値であって、眼鏡店では遠用度数測定位置と近用度数測定位置における下記式で表される水平方向の屈折力成分の差をもって近似的な加入度数とするものである。
S+C×SIN2θ
(S,C:眼鏡レンズの度数を球面度数(単位:ディオプター)と乱視度数(単位:ディオプター)で定義する場合のそれぞれ球面度数及び乱視度数)
眼鏡店はチェック結果として得られた数値がレンズメーカーから供給されたレンズに添付されたデータと一致あるいは所定の公差内にあると判断すると注文したレンズであるとする。レンズメータを用いた遠用度数測定位置と近用度数測定位置におけるチェック方法に関して公開された技術として特許文献1を挙げる。
従って、これらの理由から眼鏡店において遠用度数と加入度数をチェックするようにしているのであるが、上記のように加入度の近似値を遠用度数測定位置と近用度数測定位置における横度数の差で測定する場合には三角関数(正弦)の真数を乱視軸の角度に基づいて計算しなくてはならず、非常に面倒であった。また、水平方向のわずかな位置のずれがCやθの値に影響を与え数値が安定しないといった問題があった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、眼鏡店側で簡単にかつ精度良く注文したレンズが供給されたかどうかをチェックできる累進屈折力レンズのチェック方法を提供することにある。
前記作製工程において作製された前記累進屈折力レンズが注文データに基づいて作製されているかどうかを光学特性測定機器によってチェックするに際して必要とされる遠用チェック度数、近用チェック度数及び加入チェック度数を前記前記注文データから選択された遠用度数及び加入度数に基づいて算出するチェック度数算出工程と、
作製された前記累進屈折力レンズについて前記遠用チェック度数及び近用チェック度数と前記光学特性測定機器によって所定の遠用及び近用度数測定位置において測定した実際の測定値の結果とを照合するチェック工程と、
前記チェック工程において所定の照合結果が得られた前記累進屈折力レンズを依頼者に供給するに際して、同依頼者に対して前記遠用チェック度数及び加入チェック度数を報告するレンズ供給工程とを備え、
依頼者に対して光学特性測定機器によって所定の遠用度数測定位置において測定した実際の測定値の結果と前記遠用チェック度数との照合を促すとともに、所定の近用度数測定位置における下記式1による値と所定の遠用度数測定位置における下記式1による値との差によって得られる加入度数の近似値を算出し、同近似値と報告された前記加入チェック度数との照合を促すようにしたことをその要旨とする。
S+1/2C・・・・・式1
(S,C:眼鏡レンズの度数を球面度数(単位:ディオプター)と乱視度数(単位:ディオプター)で定義する場合のそれぞれ球面度数及び乱視度数)
また請求項2の発明では、請求項1の発明の構成に加え、前記遠用チェック度数及び近用チェック度数はレンズが光学特性測定機器によって所定の測定位置においてチェックされるに際して必要とされる、当該所定の測定位置において測定されるべき測定値としたことをその要旨とする。
また請求項4の発明では請求項3の発明の構成に加え、前記測定された実際の加入度とは近用チェック度数における上記式1の値と遠用チェック度数における上記式1の値との差によって得られる加入チェック度数の近似値であることをその要旨とする。
また請求項5の発明では請求項1〜4のいずれかの発明の構成に加え、前記光学特性測定機器はレンズメータであって、同レンズメータはレンズの凹面側に当接させて使用されることをその要旨とする。
作製されたレンズについては注文データに基づいて作製されているかどうかを実際に光学特性測定機器によって測定しチェックする必要がある。そのために、チェック項目として必須になるものは遠用度数、近用度数及び加入度数である。ここに、近用度数とは遠用視をするための光学特性特定用の諸データであって、少なくとも近用度数測定位置におけるS(球面レンズのディオプター)、C(乱視用のディオプター)、Ax(乱視軸の方向)の各数値データを含む。
遠用チェック度数、近用チェック度数及び加入チェック度数はメーカー側において前記遠用度数及び加入度数に基づいて算出される。
このようなチェック度数算出工程は依頼者から注文データを提供されると同時に行ってもよく、注文データに基づいて実際にレンズを作製した後に行ってもよい。
この場合に実際の測定値としての加入度数は所定の近用度数測定位置における上記式1と所定の遠用度数測定位置における上記式1との差によって得られる加入度数の近似値を使用することが好ましい。
これらチェック度数は注文データの数値そのままを使用してもよい。しかし、作製されたレンズについて測定する際には実際に装用者が眼鏡を装用する際の条件で測定するわけではない。一般的に測定においては光学特性測定機器をレンズに当接させて測定するようにしている。そのため、遠用チェック度数、近用チェック度数はレンズが光学特性測定機器によって所定の測定位置においてチェックされるに際して必要とされる、当該所定の測定位置において測定されるべき測定値(これを目標測定値とする)とすることがより好ましい。
これはレンズに透過光補正を施すことを意味する。この結果、所定の測定位置において測定されるレンズの屈折力は注文データとは異なる屈折力となるものの、実際に装用した際には注文データの通り(またはそれに適当な程度だけ近づけた)の屈折力が得られることとなる。
また、依頼者からの注文のたびにこれら透過光補正をしなくとも注文データの傾向が同じレンズの注文であれば前もって計算して得ておいた遠用チェック度数と加入チェック度数を選択するようにしてもよい。
ここに所定の遠用及び近用度数測定位置とは一般にレンズ表面の遠用及び近用度数測定位置に当接した位置であり、かつレンズ裏面側(つまり凹面側)で測定することが測定のしやすさや測定位置決めを自動化しやすい等の理由から好ましい。所定の照合結果が得られるとは一般には照合した値が同一あるいは所定の公差内に収まる場合をいう。
供給するに際してメーカー側は依頼者に対して遠用チェック度数及び加入チェック度数を報告する。但し、これはレンズ供給と同時に報告することのみを意味するのではなく、度数データのみを別個に依頼者に報告するような場合も含むものである。報告手段としてはレンズに添付する書類やカードに記入したり、レンズを包んだ容器等に記入することが考えられる。また、レンズ自体(レンズのコバ、表面のコバ寄り位置等目立たずレンズ機能に影響のない部分が好ましい)に小さな文字でプリントしたり刻印したりすることが考えられる。
そして、依頼者に対して光学特性測定機器によって所定の遠用度数測定位置において測定した実際の測定値の結果と前記遠用チェック度数とを照合することを促す。更に、所定の近用度数測定位置における上記式1と所定の遠用度数測定位置における上記式1との差によって得られる加入度数の近似値を算出し、同近似値と報告された前記加入チェック度数とを照合することを促す。
そして、得られた測定値とメーカーから報告された遠用チェック度数とを照合する。また、遠用度数と近用度数を上記式に適用しその計算値をメーカーから報告された加入チェック度数と照合する。所定の照合結果が得られた場合はこのレンズは注文データに基づいて作製されたものとする。
ここに、加入度数の近似値として式1のS+1/2Cの値を使用するのは、次のような理由に基づく。
1)上記従来のS+C×SIN2θの式に比べて計算が容易であること。
2)計算値が安定していること。
ここに、S+1/2Cは当該位置の乱視度数について平均化して表すものであり、このような乱視度数を平均化した平均度数分布図によれば図1に示すように、近用度数測定位置付近(1.5ディオプターの等高線で包囲された位置)の度数は安定している。
一方、従来のS+C×SIN2θの式では乱視軸θの方向はレンズ全面においてわずかな位置のずれで変化するため、測定位置のわずかな違いで計算値が変わり安定しないこととなってしまう。図2は非点収差を濃淡で示した累進屈折力レンズ表面に水平方向に対する乱視軸の方向を図示したものである。この図によれば例えば中央基準線付近を挟んで左右方向で乱視軸の方向が大きく変化していることが理解できる。そのため中央基準線付近に設定される測定位置がわずかに左右方向にずれても式に大きく影響することとなってしまう。
(実施の形態1)
<受注時>
実施の形態1では眼鏡店は累進屈折力レンズ(マイナス度数、乱視なし)についてメーカー側に以下の注文データを提供する。
・遠用度数 S−5.00D C−0.00D
・加入度数2.00D
・素材屈折率1.6
・累進帯長13mmの内面累進屈折力レンズ
・レンズサイズ75mm
本実施の形態1ではメーカー側は注文データに応じてセミフィニッシュと呼称される所定のレンズ前駆体に前記注文データに基づいて加工データを計算して公知のCAM装置によって加工を施し累進屈折力レンズを作製する。セミフィニッシュのデータは本実施の形態1では以下の通りとなる。
・レンズサイズ75mm
・レンズの表面曲率半径261.5mm(ベースカーブ)
・レンズの中心厚さ1.0mm
同時にメーカーは本実施の形態1では遠用度数測定及び近用度数測定位置にそれぞれ度数測定円をプリントする。マークの直径は本実施の形態1では5mmとされている。
・遠用度数測定位置:アイポイントの6mm上方
・近用度数測定位置:アイポイントの16mm下方で2.5mm鼻側
本実施の形態1ではメーカー側から提供された注文データから遠用度数及び加入度数に基づいて以下のチェック度数を計算する。これら計算値はレンズ毎に異なる形状に基づいて遠用度数測定位置及び近用度数測定位置における光線追跡シミュレーション計算を行ったものである。つまりこれら数値は実際に装用した際に注文の遠用度数及び近用度数が得られている場合にレンズメータの測点となる遠用度数測定位置及び近用度数測定位置において測定される変換値である。
・遠用チェック度数 S−4.78D C−0.22D AX90度
・近用チェック度数 S−2.86D C−0.14D AX90度
・加入チェック度数 1.96D
一方、メーカーは作製された累進屈折力レンズについて精密レンズメータによってレンズ凹面側における遠用度数測定位置及び近用度数測定位置での測定において遠用度数及び近用度数を測定し測定値と遠用チェック度数及び近用チェック度数とを照合する。また、加入度数は、
(近用度数測定位置での近用度数におけるS+1/2C)
−(遠用度数測定位置での遠用度数におけるS+1/2C)
によって求め、加入チェック度数と照合する。
これら照合によって数値が一致、あるいは所定の公差内に納まっている場合にそのチェックが完了した累進屈折力レンズを眼鏡店に供給する。
メーカー側から眼鏡店へはメーカー側でのチェックが完了した累進屈折力レンズとともに当該レンズの遠用チェック度数及び加入チェック度数が報告される。眼鏡店は簡易レンズメータによってレンズ凹面側における遠用度数測定位置及び近用度数測定位置において遠用度数及び近用度数を測定し、まず測定値と遠用チェック度数とを照合する。更に、加入度数を、
(近用度数測定位置での近用度数におけるS+1/2C)
−(遠用度数測定位置での遠用度数におけるS+1/2C)
によって求め、加入チェック度数と照合する。
これら照合によって数値が一致、あるいは所定の公差内に納まっている場合に注文通りの累進屈折力レンズであると判断する。
<受注時>
実施の形態2では眼鏡店は累進屈折力レンズ(プラス度数、乱視あり)についてメーカー側に以下の注文データを提供する。
・遠用度数 S+2.50D C+1.00D AX10度
・加入度数2.00D
・素材屈折率1.6
・累進帯長13mmの内面累進屈折力レンズ
・レンズサイズ60mm
本実施の形態1ではメーカー側は注文データに応じてセミフィニッシュと呼称される所定のレンズ前駆体に前記注文データに基づいて加工データを計算して公知のCAM装置によって加工を施し累進屈折力レンズを作製する。セミフィニッシュのデータは本実施の形態2では以下の通りとなる。
・レンズサイズ60mm
・レンズの表面曲率半径109.0mm(ベースカーブ)
・レンズの中心厚さ3.7mm
同時にメーカーは本実施の形態1では遠用度数測定及び近用度数測定位置にそれぞれ度数測定円をプリントする。マークの直径は本実施の形態1では5mmとされている。
・遠用度数測定位置:アイポイントの6mm上方
・近用度数測定位置:アイポイントの16mm下方で2.5mm鼻側
本実施の形態1ではメーカー側から提供された注文データから遠用度数及び加入度数に基づいて以下のチェック度数を計算する。これら計算値はレンズ毎に異なる形状に基づいて遠用度数測定位置及び近用度数測定位置における光線追跡シミュレーション計算を行ったものである。つまりこれら数値は実際に装用した際に注文の遠用度数及び近用度数が得られている場合にレンズメータの測点となる遠用度数測定位置及び近用度数測定位置において測定される変換値である。
・遠用チェック度数 S+2.49D C+0.84D AX12度
・近用チェック度数 S+4.49D C+0.82D AX12度
・加入チェック度数 1.99D
一方、メーカーは作製された累進屈折力レンズについて精密レンズメータによってレンズ凹面側における遠用度数測定位置及び近用度数測定位置での測定において遠用度数及び近用度数を測定し測定値と遠用チェック度数及び近用チェック度数とを照合する。また、加入度数は、
(近用度数測定位置での近用度数におけるS+1/2C)
−(遠用度数測定位置での遠用度数におけるS+1/2C)
によって求め、加入チェック度数と照合する。
これら照合によって数値が一致、あるいは所定の公差内に納まっている場合にそのチェックが完了した累進屈折力レンズを眼鏡店に供給する。以後の工程は上記実施の形態1と同様である。
(1)眼鏡店の依頼によって注文データに基づいて累進屈折力レンズを作製する際にメーカー側で実際に注文データ通りのレンズが作製されていることを確認するため、注文データと異なるレンズが眼鏡店に供給されることがない。
(2)加入チェック度数を実際の測定した加入度数と照合する際に従来と異なり近用度数におけるS+1/2Cと遠用度数におけるS+1/2Cの差を算出してその値と照合するようにしたので、加入度数の計算が楽になり、また、測定位置のずれによる誤差も出にくくなる。
(3)チェック度数は実際の測定位置を前提とした透過光補正を行っているため、測定した度数と実際の注文データとは異なることとなるが、レンズ性能としては注文データにより合致した製品を提供することが可能となる。
・上記実施の形態ではチェック度数は当該累進屈折力レンズの注文データに基づいて当該累進屈折力レンズ毎に透過光補正をするようになっていたが、代表的な注文データについて前もって得ておいた遠用チェック度数及び加入チェック度数を選択し、これを注文度数に加減して反映させるようにしてもよい。
・上記実施の形態ではチェック度数は度数測定位置に合わせて透過光補正するようにしていたが、眼鏡店側が注文データの数値を重視するようであればこのような補正をせず度数測定位置において注文データの数値が得られるようにレンズを設計してもよい。
・レンズの測定位置は累進屈折力レンズの凸面側であってもよい。
・その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
Claims (5)
- 装用者が実際に眼鏡を装用するものとして得られた累進屈折力レンズのレンズデータのうち、依頼者から提供された注文データに基づいて累進屈折力レンズを作製する作製工程と、
前記作製工程において作製された前記累進屈折力レンズが注文データに基づいて作製されているかどうかを光学特性測定機器によってチェックするに際して必要とされる遠用チェック度数、近用チェック度数及び加入チェック度数を前記注文データから選択された遠用度数及び加入度数に基づいて算出するチェック度数算出工程と、
作製された前記累進屈折力レンズについて前記遠用チェック度数及び近用チェック度数と前記光学特性測定機器によって所定の遠用及び近用度数測定位置において測定した実際の測定値の結果とを照合するチェック工程と、
前記チェック工程において所定の照合結果が得られた前記累進屈折力レンズを依頼者に供給するに際して、同依頼者に対して前記遠用チェック度数及び加入チェック度数を報告するレンズ供給工程とを備え、
依頼者に対して光学特性測定機器によって所定の遠用度数測定位置において測定した実際の測定値の結果と前記遠用チェック度数との照合を促すとともに、所定の近用度数測定位置における下記式1による値と所定の遠用度数測定位置における下記式1による値との差によって得られる加入度数の近似値を算出し、同近似値と報告された前記加入チェック度数との照合を促すようにしたことを有することを特徴とする累進屈折力レンズのチェック方法。
S+1/2C・・・・・式1
(S,C:眼鏡レンズの度数を球面度数(単位:ディオプター)と乱視度数(単位:ディオプター)で定義する場合のそれぞれ球面度数及び乱視度数) - 前記遠用チェック度数及び近用チェック度数はレンズが光学特性測定機器によって所定の測定位置においてチェックされるに際して必要とされる、当該所定の測定位置において測定されるべき測定値としたことを特徴とする請求項1に記載の累進屈折力レンズのチェック方法。
- 前記チェック工程において前記加入チェック度数と前記光学特性測定機器によって所定の測定位置において測定した実際の加入度数とを照合することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の累進屈折力レンズのチェック方法。
- 前記測定された実際の加入度とは近用チェック度数における上記式1の値と遠用チェック度数における上記式1の値との差によって得られる加入チェック度数の近似値であることを特徴とする請求項3に記載の累進屈折力レンズのチェック方法。
- 前記光学特性測定機器はレンズメータであって、同レンズメータはレンズの凹面側に当接させて使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の累進屈折力レンズのチェック方法。
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