JP7255676B2 - 搬送車システム、搬送車、及び、制御方法 - Google Patents

搬送車システム、搬送車、及び、制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7255676B2
JP7255676B2 JP2021520721A JP2021520721A JP7255676B2 JP 7255676 B2 JP7255676 B2 JP 7255676B2 JP 2021520721 A JP2021520721 A JP 2021520721A JP 2021520721 A JP2021520721 A JP 2021520721A JP 7255676 B2 JP7255676 B2 JP 7255676B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
self
vehicle
transport vehicle
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021520721A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020235392A5 (ja
JPWO2020235392A1 (ja
Inventor
雅昭 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Publication of JPWO2020235392A1 publication Critical patent/JPWO2020235392A1/ja
Publication of JPWO2020235392A5 publication Critical patent/JPWO2020235392A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7255676B2 publication Critical patent/JP7255676B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D1/00Control of position, course, altitude or attitude of land, water, air or space vehicles, e.g. using automatic pilots
    • G05D1/02Control of position or course in two dimensions
    • G05D1/021Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles
    • G05D1/0268Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles using internal positioning means
    • G05D1/0274Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles using internal positioning means using mapping information stored in a memory device
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C21/00Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00
    • G01C21/10Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 by using measurements of speed or acceleration
    • G01C21/12Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 by using measurements of speed or acceleration executed aboard the object being navigated; Dead reckoning
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C21/00Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00
    • G01C21/26Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 specially adapted for navigation in a road network
    • G01C21/28Navigation; Navigational instruments not provided for in groups G01C1/00 - G01C19/00 specially adapted for navigation in a road network with correlation of data from several navigational instruments
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D1/00Control of position, course, altitude or attitude of land, water, air or space vehicles, e.g. using automatic pilots
    • G05D1/02Control of position or course in two dimensions
    • G05D1/021Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles
    • G05D1/0287Control of position or course in two dimensions specially adapted to land vehicles involving a plurality of land vehicles, e.g. fleet or convoy travelling

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

本発明は、搬送車システム、特に、移動領域における位置を推定しながら移動領域を走行する複数の搬送車を有する搬送車システム、当該搬送車システムに含まれる搬送車、及び、当該搬送車の制御方法に関する。
従来から、移動領域における位置を推定しながら移動領域を自律的に走行する移動体が知られている。例えば、リアルタイムで位置の推定と環境地図の作成を行う技術であるSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)を用いる移動体が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この移動体は、SLAMを利用して、レーザレンジファインダ(LRF:Laser Range Finder)又はカメラなどによる距離計測の結果で得られた局所地図と、環境地図をマッチングすることで自己位置推定を行う。
特開2014-186694号公報
移動環境において、SLAMを自己位置推定手法として用いた複数の移動体を自律的に走行させることが検討されている。複数の移動体を走行させる場合には、例えば、ある移動体の前方に他の移動体又は障害物が存在することがある。このような場合、他の移動体又は障害物の存在により、LRF又はカメラの視野が遮られ、他の移動体又は障害物の後方にある移動体において、十分な局所地図を得られないことがある。
その結果、この後方の移動体において、自己位置の推定精度が低下するか、又は、間違った自己位置推定がなされることがある。
また、複数の移動体を自律的に走行させ、特定の移動体で十分な局所地図が取得できなかった場合に、十分な局所地図を得られた他の移動体の推定位置と、当該他の移動体と前記特定の移動体との間の相対距離と、に基づいて前記特定の移動体の自己位置推定をすることが考えられる。この場合には、局所地図の状態により自己位置推定の手法を変える必要があるため、自己位置推定の処理が複雑となる。
本発明の目的は、SLAMを自己位置推定手法として用いる複数の搬送車を有する搬送車システムにおいて、他の搬送車及び障害物の存在による影響を低減して、自己位置推定の手法を変更することなく、精度よく自己位置推定を行うことにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これらの態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る搬送車システムは、複数の搬送車と、地図データ記憶部と、を備える。複数の搬送車は、それぞれ、測距センサと、車上コントローラと、通信部と、を有する。地図データ記憶部は、移動領域にある周辺物が記憶された地図データを記憶する。
上記搬送車の車上コントローラは、推定部と、第1周辺情報生成部と、を有する。推定部は、第1周辺情報と、現状で把握される自機搬送車(上記車上コントローラが搭載されている搬送車の本体、以下同じ)の位置情報と、地図データと、に基づいて、自機搬送車の自己位置を推定する。第1周辺情報は、自機搬送車の測距センサにより得られる第1センサ情報を含む自機搬送車の周辺情報である。
第1周辺情報生成部は、補足情報を自機搬送車の通信部を通じて得られた場合、第1センサ情報に補足情報を追加して第1周辺情報を生成する。補足情報は、他の搬送車の測距センサにより得た第2センサ情報を含む。
上記の搬送車システムでは、自機搬送車において、他の搬送車から補足情報が通信部を通じて得られた場合には、第1周辺情報生成部が、測距センサで得られる第1センサ情報に補足情報を追加して、自機搬送車の自己位置の推定に用いる第1周辺情報を生成している。
このように、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車が取得したセンサ情報に追加して第1周辺情報が生成される。第1周辺情報は第1センサ情報よりも情報量が多いので、自機搬送車はより正確に自己位置推定できる。
また、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車の第1センサ情報に追加することで、自機搬送車は、その周囲に他の搬送車を含む意図しない障害物が存在していても、そのような障害物の存在の影響を低減して、正確に自己位置推定を実行できる。なぜなら、意図しない障害物の存在により十分な第1センサ情報を取得できなくとも、自機搬送車は、補足情報を自機搬送車の第1センサ情報に追加することにより、より多くの情報を含んだ第1周辺情報を生成できるからである。
第1周辺情報生成部は、自機搬送車の位置情報と他の搬送車の位置情報とに基づいて、補足情報を第1センサ情報に追加してもよい。これにより、自機搬送車と他の搬送車との位置関係に基づいて、より正確な第1周辺情報を生成できる。
第1周辺情報生成部は、自機搬送車の位置情報と他の搬送車の位置情報との差分だけ補足情報をオフセットした後に、補足情報を第1センサ情報に追加してもよい。これにより、より正確な第1周辺情報を生成できる。
複数の搬送車は互いに直接通信してもよい。この場合、他の搬送車の位置情報は、補足情報とともに、通信部を通じて他の搬送車から取得されてもよい。これにより、上位コントローラなどの他の装置を介することなく他の搬送車の位置情報を得ることができるので、当該他の装置(上位コントローラ)の負荷を軽減できる。また、搬送車同士が直接通信を行って他の搬送車の位置情報を取得することで、当該位置情報の取得のための通信ロスを少なくできる。
他の搬送車の位置情報は、自機搬送車の測距センサにより得られた情報に基づいて把握されてもよい。これにより、他の搬送車の位置情報を、当該他の搬送車から受信する必要がなくなる。
第1周辺情報生成部は、特定情報に基づいて特定された他の搬送車から補足情報を取得してもよい。特定情報は、搬送車を特定するための情報である。すなわち、特定情報は、搬送車の特徴を表す情報、搬送車を識別する情報、搬送車を特定するための条件など、他の搬送車を特定するために用いることができる情報である。
第1周辺情報生成部は、特定情報に基づいて特定した他の搬送車を特定したら、当該他の搬送車から補足情報を取得するので、第1センサ情報が十分でないために自機搬送車が異常(例えば、異常停止)となる前に、補足情報を自機搬送車の第1センサ情報に追加できる。その結果、自機搬送車において異常(異常停止)が発生する可能性を低減できる。
搬送車は、走行方向前方を撮影する撮影部をさらに備えてもよい。この場合、特定情報は、撮影部により撮影した他の搬送車の外観情報である。これにより、他の搬送車の外観から、より正確に他の搬送車を特定できる。
上記の搬送車システムは、上位コントローラをさらに備えてもよい。上位コントローラは、搬送指令を複数の搬送車に割り付ける。この場合、特定情報は、上位コントローラが搬送指令に基づいて、自機搬送車の搬送経路近傍に存在すると把握する他の搬送車に関する情報である。これにより、上位コントローラ上で特定された他の搬送車から補足情報を取得できる。
特定情報は、通信部により通信可能な範囲内にある他の搬送車に関する情報であってもよい。これにより、限られた範囲内の他の搬送車から補足情報を取得して、通信部による通信負荷を低減できる。
第1周辺情報生成部は、全ての他の搬送車から補足情報を取得してもよい。これにより、全ての他の搬送車から補足情報を得られるので、より多くの補足情報を自機搬送車の第1センサ情報に追加して、より正確な位置推定を行うことができる。
第1周辺情報生成部は、補足情報を自機搬送車の通信部を通じて得られない場合、第1センサ情報を第1周辺情報としてもよい。
これにより、自機搬送車は、他の搬送車が有する補足情報を取得できない場合でも、第1周辺情報と地図データとを照合して位置推定を行うことができる。すなわち、自機搬送車は、補足情報の取得の有無に拘わらず、自己位置推定手法を同じにできる。
本発明の他の見地に係る搬送車は、移動領域を走行する複数の搬送車を含む搬送車システムの搬送車である。搬送車は、測距センサと、通信部と、推定部と、第1周辺情報生成部と、を備える。
推定部は、測距センサにより得られる第1センサ情報を含む第1周辺情報と、現状で把握される位置情報と、移動領域にある周辺物が記憶された地図データと、に基づいて自己位置を推定する。
第1周辺情報生成部は、他の搬送車の測距センサにより得られた第2センサ情報を含む補足情報が通信部を通じて得られた場合、第1センサ情報に補足情報を追加して第1周辺情報を生成する。
上記の搬送車(自機搬送車と呼ぶ)では、他の搬送車から補足情報が通信部を通じて得られた場合には、第1周辺情報生成部が、自機搬送車の測距センサで得られる第1センサ情報に補足情報を追加して、自機搬送車の自己位置の推定に用いる第1周辺情報を生成している。このように、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車が取得したセンサ情報に追加して第1周辺情報が生成される。第1周辺情報は第1センサ情報より情報量が多いので、自機搬送車はより正確に自己位置推定できる。
また、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車の第1センサ情報に追加することで、自機搬送車は、その周囲に他の搬送車を含む意図しない障害物が存在していても、そのような障害物の存在の影響を低減して、正確に自己位置推定を実行できる。なぜなら、意図しない障害物の存在により十分な第1センサ情報を取得できなくとも、自機搬送車は、補足情報を自機搬送車の第1センサ情報に追加することにより、より多くの情報を含んだ第1周辺情報を生成できるからである。
本発明のさらに他の見地に係る制御方法は、測距センサと、通信部と、を有し、移動領域を走行する複数の搬送車と、移動領域にある周辺物が記憶された地図データを記憶する地図データ記憶部と、を備える搬送車システムにおける自機搬送車の制御方法である。制御方法は、以下のステップを備える。
◎自機搬送車の測距センサにより第1センサ情報を取得するステップ。
◎他の搬送車の測距センサにより得た第2センサ情報を含む補足情報を自機搬送車の通信部を通じて取得できるか否かを判定するステップ。
◎他の搬送車の測距センサにより得られた第2センサ情報を含む補足情報が通信部を通じて得られた場合、第1センサ情報に補足情報を追加して第1周辺情報を生成するステップ。
◎第1周辺情報と、現状で把握される自機搬送車の位置情報と、地図データと、に基づいて、自機搬送車の自己位置を推定するステップ。
上記の自機搬送車の制御方法では、他の搬送車から補足情報が自機搬送車の通信部を通じて得られた場合には、自機搬送車の第1周辺情報生成部が、自機搬送車の測距センサで得られる第1センサ情報に補足情報を追加して、自機搬送車の自己位置の推定に用いる第1周辺情報を生成している。このように、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車が取得したセンサ情報に追加することで、第1周辺情報が生成される。第1周辺情報は第1センサ情報よりも情報量が多いので、自機搬送車はより正確に自己位置推定できる。
また、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車の第1センサ情報に追加することで、自機搬送車は、その周囲に他の搬送車を含む意図しない障害物が存在していても、そのような障害物の存在の影響を低減して、正確に自己位置推定を実行できる。なぜなら、意図しない障害物の存在により十分な第1センサ情報を取得できなくとも、自機搬送車は、補足情報を自機搬送車の第1センサ情報に追加することにより、より多くの情報を含んだ第1周辺情報を生成できるからである。
SLAMを自己位置推定手法として用いる複数の搬送車を有する搬送車システムにおいて、他の搬送車及び障害物の存在による影響を低減して、自己位置推定の手法を変更することなく、精度よく自己位置推定を行うことができる。
本発明の第1実施形態としての搬送車システムの模式的平面図。 搬送車の模式的構成図。 制御部の構成を示すブロック図。 搬送車の自律走行時の基本動作を示すフローチャート。 周辺情報の生成動作を示すフローチャート。 自己位置推定動作を示すフローチャート。 自機搬送車の前方に他搬送車が存在する場合の一例を示す図。 自機搬送車により取得されるセンサ情報の一例を示す図。 他搬送車により取得される周辺情報の一例を示す図。 他搬送車の周辺情報をそのまま追加した場合の一例を示す図。 他搬送車の周辺情報をオフセット後に追加した場合の一例を示す図。 自機搬送車の前方に他搬送車が存在する場合の他の一例を示す図。 他搬送車の周辺情報をオフセット後に追加した場合の他の一例を示す図。
1.第1実施形態
(1)搬送車システムの全体構成
以下、図1を用いて、第1実施形態の搬送車システム100の構成を説明する。図1は、本発明の第1実施形態としての搬送車システムの模式的平面図である。搬送車システム100は、複数の搬送車1a、1b、1c、1d、1eを含む。複数の搬送車1a~1eは、移動領域ME(例えば、工場内)を移動する搬送ロボットである。複数の搬送車1a~1eは形状が同じである、又は全ての形状は知られている。
なお、図1では搬送車の数は5であるが、数は限定されない。
なお、以下の説明では、搬送車1を一般的に説明する場合は、「搬送車1」とする。
また、移動領域MEには、レーザレンジセンサ13で検出可能な目印(図示せず)が所定の間隔で配置されている。これにより、搬送車1a~1eは移動領域MEのどの位置にあっても、自己位置推定を実行できる。
搬送車システム100は、上位コントローラ3(図3)を有している。上位コントローラ3は、後述する車上コントローラ14と同じく一般的なコンピュータである。
上位コントローラ3は、複数の搬送車1a~1eと通信可能である。上位コントローラ3は、搬送車システム100を制御する。具体的には、上位コントローラ3は、搬送車1a~1eに搬送指令を割り付けて、割り付けた搬送指令を対応する搬送車1a~1eに送信する。
(2)搬送車の構成
次に、図2を用いて、搬送車1の構成を説明する。図2は、搬送車の模式的構成図である。
搬送車1は、本体部11を有する。本体部11は、搬送車1を構成する筐体である。本実施形態において、後述する「自己位置」は、移動領域MEを表す環境地図上における本体部11の中心の位置(座標)と定義する。
搬送車1は、移動部12を有する。移動部12は、例えば、本体部11を移動させる差動二輪型の走行部である。
具体的には、移動部12は、一対のモータ121a、121bを有する。一対のモータ121a、121bは、本体部11の底部に設けられた、例えばサーボモータやブラシレスモータなどの電動モータである。
移動部12は、一対の駆動車輪123a、123bを有する。一対の駆動車輪123a、123bは、一対のモータ121a、121bにそれぞれ接続される。
搬送車1は、レーザレンジセンサ13(測距センサの一例)を有する。レーザレンジセンサ13は、例えば、レーザ発振器によりパルス発振されたレーザ光を、移動領域ME中の荷載置部Oや壁Wに放射状に照射し、それらから反射した反射光をレーザ受信器により受信することにより、それらに関する情報を取得する。レーザレンジセンサ13は、例えば、レーザレンジファインダ(LRF:Laser Range Finder)である。
レーザレンジセンサ13は、本体部11の前部に配置された前方レーザレンジセンサ131と、本体部11の後部に配置された後方レーザレンジセンサ133と、を有する。
前方レーザレンジセンサ131は、本体部11の前方に設けられる。前方レーザレンジセンサ131は、左右方向にレーザ光を放射状に発生することにより、前方レーザレンジセンサ131を中心とした本体部11の前方に存在する荷載置部O、壁W、他の搬送車1に関する情報を取得する。前方レーザレンジセンサ131の物体の検出範囲は、例えば、本体部11の前方の半径20m程度の円内である。
後方レーザレンジセンサ133は、本体部11の後方に設けられる。後方レーザレンジセンサ133は、左右方向にレーザ光を放射状に発生することにより、後方レーザレンジセンサ133を中心とした本体部11の後方に存在する荷載置部O、壁W、他の搬送車1に関する情報を取得する。後方レーザレンジセンサ133の物体の検出範囲は、例えば、本体部11の後方の半径20m程度の円内である。
なお、上記レーザレンジセンサの検出可能距離は、上記の値に限られず、搬送車システム100の用途等に応じて適宜変更できる。
搬送車1は、図示しない荷保持部及び/又は荷移載装置を有している。これにより、搬送車1は荷を搬送して、他の装置との間で荷を移載できる。
(3)制御部の構成
搬送車1は、車上コントローラ14を有する。以下、図3を用いて、車上コントローラ14の構成を説明する。図3は、制御部の構成を示すブロック図である。
車上コントローラ14は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。車上コントローラ14は、記憶部(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
車上コントローラ14は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
車上コントローラ14の各要素の機能は、一部又は全てが、制御部を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、制御部の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
車上コントローラ14には、図示しないが、各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
車上コントローラ14は、記憶部141を有する。記憶部141は、車上コントローラ14を構成するコンピュータシステムの記憶装置の記憶領域の一部である。記憶部141は、搬送車1を制御するために用いられる各種情報を記憶する。
具体的には、記憶部141には、環境地図M1(地図データの一例)が記憶されている。環境地図M1は、例えば、移動領域MEを表す座標平面上の荷載置部O及び/または壁Wの位置を示す座標値データの集合体であり、移動領域MEの一部又は全部を表す地図である。環境地図M1は、1枚の全体地図として構成されてもよいし、複数枚の部分的な地図で移動領域ME全体を表す構成としてもよい。
記憶部141には、位置情報PIと、周辺情報M2とが記憶されている。位置情報PIは、自機搬送車の位置(自己位置)をX-Y座標上の座標値として表した情報である。X-Y座標は、環境地図M1が定義された座標系である。位置情報PIは、自己位置推定部143にて推定された自己位置及び自己姿勢である。
周辺情報M2は、自己位置推定部143で実行される自己位置推定に用いる情報である。
車上コントローラ14は、センサ情報取得部142を有する。センサ情報取得部142は、レーザレンジセンサ13から取得した信号に基づいて、センサ情報SIを生成する。センサ情報取得部142は、生成したセンサ情報SIを、記憶部141に記憶する。
センサ情報SIは、具体的には、以下のようにして生成される。
センサ情報取得部142は、最初に、レーザレンジセンサ13からレーザ光を照射したタイミングと、反射光をレーザレンジセンサ13にて受信したタイミングとの時間差から、レーザレンジセンサ13と物体との距離を算出する。また、例えば、反射光を受信した時のレーザ受信器の受光面の角度から、本体部11から見た物体が存在する方向を算出できる。
車上コントローラ14は、自己位置推定部143(推定部の一例)を有する。自己位置推定部143は、移動領域MEを移動中に、本体部11の環境地図上の自己位置(中心位置の座標)、及び、自己の姿勢(自己姿勢)を推定する。自己位置推定部143の動作は後述する。
車上コントローラ14は、走行制御部144を有する。走行制御部144は、モータ121a、121bを制御する。走行制御部144は、例えば、モータ121a、121bのそれぞれの制御量を算出し、当該制御量に基づいた駆動電力をモータ121a、121bのそれぞれに出力するモータドライバである。走行制御部144は、エンコーダ125a、125bから入力したモータ121a、121bの回転速度が、所望の値になるように、モータ121a、121bの制御量を算出している(フィードバック制御)。
走行制御部144は、例えば、上位コントローラ3からの搬送指令に示された各目標到達点(例えば、環境地図上の座標値)と、自己位置推定部143において決定された自己位置との差に基づいて、モータ121a、121bのそれぞれの制御量を算出して、算出された制御量に基づいた駆動電力を、これらのモータに出力する。
車上コントローラ14は、通信部145を有する。通信部145は、アンテナ(図示せず)を用いて上位コントローラ3や他の搬送車1と互いに直接通信するための、例えば無線通信(無線LAN、Wi-Fiなど)モジュールである。通信部145は、例えば、アドホック通信にて、UDP(User Datagram Protocol)やTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)といった通信プロトコルを用いる。
車上コントローラ14は、第1周辺情報生成部146を有する。第1周辺情報生成部146は、自機搬送車で取得したセンサ情報SIに、他の搬送車から取得した補足情報AIを追加して、自己位置推定部143で実行される自己位置推定に用いる周辺情報M2(第1周辺情報の一例)を生成する。
車上コントローラ14は、撮影部147を有している。撮影部147は、本体部11の走行方向前方(図2の直進方向)に設けられている。撮影部147は、自機搬送車の前方に存在する他の搬送車1を撮影する装置であって、例えばカメラである。特定部148は、撮影部147にて取得した撮影画像から、自機搬送車の前方に存在する他の搬送車1を特定する。また、特定部148は、撮影部147にて取得した撮影画像を用いて障害物を検知する機能を有している。
(4)搬送車の自律走行時の基本動作
図4を用いて、搬送車1の自律走行時の基本動作を説明する。図4は、搬送車の自律走行時の基本動作を示すフローチャートである。以下では、複数の搬送車1のうちの一台の動作について説明する。他の搬送車1も同様に動作する。以下では、動作を説明する基準の搬送車1を、図1の搬送車1aとし、「自機搬送車1a」と呼ぶことにする。また、その他の搬送車1b~1eを「他搬送車」と呼ぶ。
以下に説明する制御フローチャートは例示であって、各ステップは必要に応じて省略及び入れ替え可能である。また、複数のステップが同時に実行されたり、一部又は全てが重なって実行されたりしてもよい。
さらに、制御フローチャートの各ブロックは、単一の制御動作とは限らず、複数のブロックで表現される複数の制御動作に置き換えることができる。
なお、各装置の動作は、車上コントローラ14から各装置への指令の結果であり、これらはソフトウェア・アプリケーションの各ステップによって表現される。
ステップS1では、車上コントローラ14は、自機搬送車1aに割り付けられた搬送指令を上位コントローラ3から受信したか否かを判断する。なお、搬送指令には、最終目的地(例えば、荷載置部Oの手前位置)までの経路情報であり複数の目標到達点を含む走行スケジュールTSが含まれている。車上コントローラ14は、受信した走行スケジュールTSを記憶部141に記憶する。ただし、走行スケジュールTSは、車上コントローラ14で生成してもよい。
ステップS2では、自己位置推定に用いる周辺情報M2が生成される。後ほど詳しく説明するが、周辺情報M2は、補足情報AIを通信部145を通じて他搬送車1bから得られた場合に、自機搬送車1aで取得したセンサ情報SIに、他搬送車1bから取得した補足情報AIを追加して生成される。本実施形態では、補足情報AIは、他搬送車1bが有する周辺情報M2に含まれる他搬送車(他搬送車1bのみに限られない)のセンサ情報SI’である。
ステップS3では、自己位置推定部143が、ステップS2で生成した周辺情報M2と、エンコーダ125a、125bから取得した信号と、環境地図M1と、に基づいて、自機搬送車1aの自己位置を推定する。ステップS3にて実行される自己位置の推定方法については、後ほど詳しく説明する。
ステップS4では、走行制御部144が、ステップS3にて推定した現在の自己位置と、走行スケジュールTSから取得した次の目標到達点との比較に基づいて、現在の自己位置から次の目標到達点まで移動するためのモータ121a、121bの制御量を算出し、モータ121a、121bに出力する。その結果、自機搬送車1aは現在の推定位置から次の目標到達点に向かって走行する。
ステップS5では、走行スケジュールTSの最終目的地に到達したか否かを判断する。到達すればステップS6に移行する。到達しなければプロセスはステップS2に戻る。
ステップS6では、自機搬送車1aは最終目的地で走行停止する。
(5)周辺情報の生成動作
以下、図5を用いて、ステップS2で実行される周辺情報M2の生成動作を説明する。図5は、周辺情報M2の生成動作を示すフローチャートである。
ステップS11では、センサ情報取得部142が、自機搬送車1aの周囲に存在する障害物の位置情報を、センサ情報SIとして取得する。具体的には、センサ情報取得部142は、前方レーザレンジセンサ131及び後方レーザレンジセンサ133が、レーザ光を照射しさらに障害物から反射した反射光を受信する。
その後、センサ情報取得部142は、受信した反射光に基づいて出力される検出信号を、自機搬送車1aから検出された障害物までの距離に関する情報と、自機搬送車1aから見た障害物が存在する方向に関する情報と、を含むセンサ情報SIに変換する。
ステップS12では、第1周辺情報生成部146が、自機搬送車1aの近辺に存在する他搬送車1bを特定する。具体的には、以下のようにして他搬送車を特定する。
最初に、特定部148が、撮影部147にて撮影した画像に他搬送車1bが含まれていれば、画像処理により、当該画像に含まれる他搬送車1bの外観情報(特定情報の一例)を抽出する。抽出される外観情報は、例えば、他搬送車の号機番号、他搬送車に付された識別マーカ、他搬送車の外観、など他搬送車を特定できる情報である。特定部148は、上記の外観情報から、近辺に存在する他搬送車1bを具体的に特定する。つまり、本実施形態に係る特定情報は、他搬送車の特徴を表す情報、他搬送車を識別する情報である。
他搬送車1bを具体的に特定できれば(ステップS13で「Yes」)、周辺情報生成動作は、ステップS14に進む。一方、他搬送車1bを具体的に特定できなければ(ステップS13で「No」)、周辺情報生成動作は、ステップS16に進む。
外観情報に基づいて他搬送車1bを特定できない場合とは、例えば、撮影部147の撮影像に他搬送車1bの像が含まれない場合、他搬送車1bの像から適切な外観情報を得られない場合、などである。
以下、他搬送車が特定された場合の処理(ステップS14及びステップS15)を説明する。上記ステップS12で、自機搬送車1aは、その前方の他搬送車1bを特定したとする。
他搬送車1bが特定されると、第1周辺情報生成部146は、ステップS14で、特定した他搬送車1bと通信部145とが互いに直接通信することで、当該他搬送車1bが所有する周辺情報M2’を、通信部145を通じて取得する。なお、他搬送車1bと自機搬送車1aが互いに直接通信しなくとも、第1周辺情報生成部146は、上位コントローラ3を介して、他搬送車1bから周辺情報M2’を取得してもよい。
このとき、第1周辺情報生成部146は、他搬送車1bの周辺情報M2’とともに、他搬送車1bが他搬送車1bの周辺情報M2’を用いて推定した位置情報PI’(他搬送車1bの自己位置及び自己姿勢)を他搬送車1bから取得する。さらに、第1周辺情報生成部146は、他搬送車1bが有する周辺情報M2’に関するタイムスタンプを取得する。このタイムスタンプは、他搬送車1bが周辺情報M2’を生成しこれに基づいて自己位置を位置情報PI’として推定した時刻である。すなわち、位置情報PI’と周辺情報M2’の時間情報(取得タイミング)は一致する。
次に、第1周辺情報生成部146は、ステップS15で、ステップS11で取得したセンサ情報SIに、ステップS14で取得した補足情報AIを追加して、自機搬送車1aの自己位置推定に用いる周辺情報M2を生成する。本実施形態では、補足情報AIは、上記のステップS14にて取得した他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’である。
具体的には、第1周辺情報生成部146は、自機搬送車1aの位置情報PIと他搬送車1bの位置情報PI’とに基づいて、自機搬送車1aのセンサ情報SIと他搬送車1bのセンサ情報SI’との実際の位置関係を算出する。第1周辺情報生成部146は、この位置関係に従って、自機搬送車1aのセンサ情報SIに、他搬送車1bのセンサ情報SI’を補足情報AIとして追加する。
さらに具体的には、第1周辺情報生成部146は、以下のようにして自機搬送車1aの周辺情報M2を生成する。以下に示す周辺情報M2の生成方法は、自機搬送車1aの位置情報と他搬送車1bの位置情報PI’との差分だけ周辺情報M2’をオフセットした後に、オフセット後の周辺情報M2’を補足情報AIとして、自機搬送車1aで取得したセンサ情報SIに追加する方法の一例である。
最初に、第1周辺情報生成部146は、前回の自己位置推定から現在までのモータ121a、121bの回転量から算出される距離と姿勢変化に、前回推定された自己位置(位置情報PI)を加算して、自機搬送車1aの位置及び姿勢を推定する(デッドレコニングによる位置推定)。
次に、第1周辺情報生成部146は、デッドレコニングにより推定された自機搬送車1aの位置及び姿勢と、他搬送車1bの位置情報PI’に示された位置及び姿勢との差分を算出する。さらに、第1周辺情報生成部146は、自機搬送車1aの上記推定位置と他搬送車1bの位置との差分だけ周辺情報M2’を平行移動する。また、自機搬送車1aの現在の姿勢と他の搬送車1bの姿勢の差分だけ周辺情報M2’を回転する。
最後に、第1周辺情報生成部146は、平行移動及び回転後の周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を補足情報AIとして、自機搬送車1aにて取得したセンサ情報SIに追加して、自機搬送車1aの周辺情報M2を生成する。
このように、自機搬送車1aが他の搬送車1bを特定できる場合には、第1周辺情報生成部146は、自機搬送車1aのセンサ情報SIに、特定した他の搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を補足情報AIとして追加して、自機搬送車1aの周辺情報M2を生成できる。
その一方、他の搬送車1bを特定できなかった場合のステップS16では、第1周辺情報生成部146は、センサ情報取得部142にて取得したセンサ情報SIをそのまま、自機搬送車1aの周辺情報M2とする。
第1周辺情報生成部146は、上記のようにして生成した周辺情報M2を、それを生成したタイムスタンプとともに、記憶部141に記憶する。
(6)自己位置推定動作
以下、図6を用いて、図4のステップS3で実行される自己位置推定の動作を説明する。図6は、自己位置推定動作を示すフローチャートである。
ステップS21では、自己位置推定部143は、ステップS2で生成した周辺情報M2に十分な情報が含まれているか否かを判断する。例えば、自己位置推定部143は、周辺情報M2に含まれる座標点数(障害物等の検出点数)が所定の値以上であれば、周辺情報M2に十分な情報が含まれると判定する。
周辺情報M2に十分な情報が含まれていれば(ステップS21で「Yes」)、自己位置推定動作はステップS22に進む。一方、周辺情報M2に十分な情報が含まれていなければ(ステップS21で「No」)、自己位置推定動作は、ステップS25に進む。
ステップS22では、自己位置推定部143は、環境地図M1上において、デッドレコニングにより推定された位置に、周辺情報M2を配置する。具体的には、自己位置推定部143は、まず、エンコーダ125a、125bから取得したモータ121a、121bの回転量に基づいて、移動領域ME上の自機搬送車1aの現在位置を及び姿勢を算出する。
次に、自己位置推定部143は、デッドレコニングにより推定された位置に対応する環境地図M1上の位置に、ステップS2で生成した周辺情報M2を配置する。さらに、自己位置推定部143は、当該位置において、周辺情報M2をデッドレコニングにより推定された姿勢(角度)だけ回転する。
ステップS23では、自己位置推定部143は、環境地図M1と周辺情報M2とのマップマッチングを行う。具体的には、自己位置推定部143は、周辺情報M2の現在の配置位置を中心とした所定の範囲内で、周辺情報M2を平行移動及び回転させて、平行移動及び回転後の周辺情報M2と環境地図M1との一致度を算出する。
ステップS24では、自己位置推定部143は、上記マップマッチングの結果、周辺情報M2と環境地図M1との一致度が最大であった周辺情報M2の位置及び姿勢(角度)を、自機搬送車1aの自己位置及び自己姿勢と推定する。
具体的には、自己位置推定部143は、一致度が最大であったときの周辺情報M2の平行移動量にデッドレコニングによる推定位置を加算することで、自己位置を算出する。一方、一致度が最大であったときの周辺情報M2の回転量にデッドレコニングによる推定姿勢を加算することで、自己姿勢を算出する。自己位置推定部143は、算出した自己位置及び自己姿勢を、自機搬送車1aの位置情報PIとして、記憶部141に記憶する。
自機搬送車1aの周辺情報M2に十分な情報が含まれていれば、自己位置推定部143は、上記のようにして、自己位置及び自己姿勢を推定できる。
一方で、自機搬送車1aの周辺情報M2に十分な情報が含まれていない場合のステップS25では、自己位置推定部143が自己位置推定を実行できないと判断し、自機搬送車1aは異常停止する。
(7)他搬送車の周辺情報の追加の実例1
図7~図10を用いて、自機搬送車1aのセンサ情報SIに他搬送車1bの周辺情報M2’を追加することの利点を説明する。図7は、自機搬送車1aの前方に他搬送車1bが存在する場合の一例を示す図である。図8Aは、自機搬送車1aにより取得されるセンサ情報SIの一例を示す図である。図8Bは、他搬送車1bにより取得される周辺情報M2’の一例を示す図である。図9は、他搬送車1bの周辺情報M2’をそのまま追加した場合の一例を示す図である。図10は、他搬送車1bの周辺情報M2’をオフセット後に追加した場合の一例を示す図である。
図7では、自機搬送車1aの前方に他搬送車1bが存在している。また、他の搬送車1bの前方には荷載置部Oが存在している。
図7に示す場合、自機搬送車1aのセンサ情報取得部142の視野の一部は、他搬送車1bにより遮られている。そのため、自機搬送車1aのセンサ情報取得部142は、図8Aに示すような、荷載置部Oの情報を含んでいないセンサ情報SIを取得する。
その一方、他搬送車1bのセンサ情報取得部142の視野は、他の搬送車1の存在により遮られていない。そのため、他搬送車1bのセンサ情報取得部142は、図8Bに示すような、荷載置部Oの情報を含んだ周辺情報M2’(センサ情報SI’)を取得する。
自機搬送車1aと他搬送車1bが図7に示すような位置関係にあり、自機搬送車1aのセンサ情報SIに他の搬送車1bの周辺情報M2’を追加しない場合、自機搬送車1aのセンサ情報SIに含まれる情報量は少ない。そのため、自機搬送車1aにおいて、周辺情報M2と環境地図M1とのマップマッチングの精度が低下したり、マップマッチングができなかったりする。
一方、本実施形態では、自機搬送車1aのセンサ情報SIにより多くの情報を追加するために、他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を補足情報AIとして自機搬送車1aのセンサ情報SIに追加して、自機搬送車1aの周辺情報M2を生成している。
ただし、単に他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を自機搬送車1aのセンサ情報SIに追加するだけでは、図9に示すように、周辺情報M2は、自機搬送車1aの周囲の状態を的確に表すことができない。この周辺情報M2が不適切であるのは、センサ情報SI及び周辺情報M2’が、搬送車1の中心を原点として生成され、搬送車1の前進方向からみた壁W及び荷載置部Oなどの情報を表していることが理由である。
つまり、自機搬送車1aと他搬送車1bとの位置関係を考慮することなくセンサ情報SIに周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を追加すると、適切な周辺情報M2を生成できない。
そこで、本実施形態の第1周辺情報生成部146は、自機搬送車1aと他搬送車1bの位置関係を考慮して、自機搬送車1aのセンサ情報SIに他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を追加して周辺情報M2を生成する。
具体的には、第1周辺情報生成部146は、自機搬送車1aのデッドレコニングによる推定位置と他搬送車1bの位置情報PI’に示された位置との差分だけ周辺情報M2’を平行移動させて、周辺情報M2’の原点位置を、自機搬送車1aから見た他搬送車1bの相対的な位置に対応する位置に移動させる。また、自機搬送車1aのデッドレコニングによる推定姿勢と他搬送車1bの位置情報PI’に示された姿勢の差分だけ周辺情報M2’を回転させて、周辺情報M2’の向きを、自機搬送車1aから見た他搬送車1bの相対的な姿勢に対応する角度だけ異ならせる。この後、第1周辺情報生成部146は、当該平行移動及び回転後の周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を、補足情報AIとして自機搬送車1aのセンサ情報SIに追加して、自機搬送車1aの周辺情報M2を生成する。
上記のように、平行移動及び回転後の周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を、自機搬送車1aのセンサ情報SIに追加して周辺情報M2を生成することで、図10に示すように、自機搬送車1aのセンサ情報取得部142の視野に含まれなかった情報を、自機搬送車1aの周辺情報M2に含めることができる。図10に示す例では、自機搬送車1aのセンサ情報SIには含まれなかった壁W及び荷載置部Oの情報が、自機搬送車1aの周辺情報M2(自己位置推定に使用される地図情報)には含まれるようになる。
(8)他搬送車の周辺情報の追加の実例2
図11及び図12を用いて、自機搬送車1aのセンサ情報SIに他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を追加する実例2を説明する。図11は、自機搬送車1aの前方に他搬送車1bが存在する場合の他の一例を示す図である。図12は、他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’をオフセット後に追加した場合の他の一例を示す図である。
図11では、自機搬送車1aの前方に他搬送車1bが存在している。ただし、自機搬送車1aはY方向を向いている一方、他搬送車1bはX方向を向いている。
図11に示す場合、自機搬送車1aのセンサ情報取得部142の視野の一部は、他搬送車1bにより遮られている。その一方、他搬送車1bのセンサ情報取得部142の視野は、他の搬送車1の存在により遮られていない。
図11に示す場合に、上記の実例1などで説明したのと同様にして、自機搬送車1aのセンサ情報SIに他搬送車1bのM2’に含まれるセンサ情報SI’を補足情報AIとして追加することで、自機搬送車1aにおいては、図12に示すような周辺情報M2が生成される。
図12に示すように、自機搬送車1aのセンサ情報SIは壁Wの1面(Y方向に延びる面)の情報しか含んでおらず、このような場合にはマップマッチングにより位置推定することが困難である。その一方で、自機搬送車1aのセンサ情報SIに他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を補足情報AIとして追加することで、自機搬送車1aの周辺情報M2は、壁WのY方向に延びる1面の情報のみでなく、それとは垂直なX方向に延びる面の情報も含むようになる。このように異なる方向に延びる2面以上の情報が周辺情報M2に存在すれば、この周辺情報M2と環境地図M1とのマップマッチングにより自己位置推定を実行できる。
なお、上記の説明は、移動領域MEにおいて、搬送車1が3台以上連なった場合においても同様に適用できる。例えば、図7の場合において、自機搬送車1aの後方に、自機搬送車1aとほぼ同じ方向に走行中の他の搬送車1cが存在する場合、この搬送車1cは、搬送車1cが取得したセンサ情報SIに、搬送車1aにて生成された周辺情報M2に含まれるセンサ情報SIを平行移動/回転して追加することで、搬送車1cの自己位置推定に用いる周辺情報を生成できる。つまり、搬送車1cの周辺情報には、搬送車1cにて取得したセンサ情報に、搬送車1a及び搬送車1bのセンサ情報SI、SI’が追加されている。
この場合、他搬送車1cは、搬送車1cが他搬送車1bを特定できなくとも、他搬送車1bにて取得したセンサ情報SIを、搬送車1cの周辺情報に含めることができる。なぜなら、搬送車1aにおいては、他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’が追加された周辺情報M2が生成されており、当該周辺情報M2に含まれるセンサ情報SIに搬送車1cのセンサ情報SIが追加されて搬送車1cの周辺情報が生成されるからである。
なお、他の実施形態において、搬送車1cの周辺情報を生成する場合に、搬送車1aが有するセンサ情報SIのみを取得し、搬送車1cのセンサ情報に搬送車1aのセンサ情報SIを追加して、搬送車1cの周辺情報を生成してもよい。
(9)まとめ
上記に説明した第1実施形態に係る搬送車システム100は、以下のような効果を奏する。なお、以下の複数の効果は全てが得られてもよいが、一つ又は一部が得られてもよい。
第1に、自機搬送車にて取得したセンサ情報SIに、他搬送車が有する周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を補足情報AIとして追加して自機搬送車1aの周辺情報M2を生成することで、自機搬送車1aの自己位置推定部143は、自機搬送車1aが取得したセンサ情報SIよりも多くの情報を含んだ周辺情報M2と環境地図M1とのマップマッチングにより、自機搬送車1aの自己位置及び自己姿勢をより正確に推定できる。なぜなら、マップマッチングによる位置推定手法においては、一般的に、マッチングさせるための点数(情報量)が多いほど、位置推定の精度が向上するからである。
第2に、周辺情報M2に含まれる情報量が多い場合は、自機搬送車1aが異常停止する確率を低減できる。異常停止の原因は、例えば、上記のステップS21において、自機搬送車1aの周辺情報M2に十分な情報が含まれていないと判断されることである。以上より、自機搬送車1aは、走行の途中で減速や停止をすることなく、目的位置まで走行を継続できる。
第3に、本実施形態においては、他搬送車1bの周辺情報M2’が取得されるか否かにかかわらず自機搬送車1aの周辺情報M2が生成され、周辺情報M2と環境地図M1のマップマッチングにより自己位置推定が実行されている。すなわち、本実施形態では、他搬送車1bの周辺情報M2’を用いて周辺情報M2を生成したか否かにかかわらず、自己位置の推定手法を同一としている。その結果、周辺情報M2’の取得に有無により、自己位置の推定手法を変更するなどの制御をする必要がなくなる。
第4に、他搬送車1bが有する周辺情報M2’を、自機搬送車1aのセンサ情報SIに追加することで、自機搬送車1aは、その周囲に他搬送車1bなどの意図しない障害物が存在していても、そのような障害物の存在の影響を低減して、正確に自己位置推定を実行できる。なぜなら、意図しない障害物の存在により十分なセンサ情報SIを取得できなくとも、自機搬送車1aは、周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を自機搬送車のセンサ情報SIに追加することにより、より多くの情報を含んだ周辺情報M2を生成できるからである。
第5に、第1周辺情報生成部146は、他搬送車1bが有する周辺情報M2’が、自機搬送車1aの通信部145を通じて得られた場合に、自機搬送車1aのセンサ情報SIに周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を追加している。すなわち、第1周辺情報生成部146は、周辺情報M2’が得られなければ、自機搬送車で取得したセンサ情報SIを周辺情報M2とする。
このように、自機搬送車1aは、他搬送車1bが有する周辺情報M2’を取得したか否かによらず、自機搬送車の周辺情報M2と環境地図M1とを照合して位置推定を行うことができる。すなわち、自機搬送車1aは、周辺情報M2’の取得の有無に拘わらず、自己位置推定手法を同じにできる。
2.第2実施形態
第1実施形態では、自機搬送車1aは、他搬送車1bの位置情報PI’を、当該他搬送車1bから通信部145を通じて取得していた。しかし、他搬送車の位置情報の取得方法は特に限定されない。例えば、他搬送車1bの位置に関する情報(位置情報)、及び、他搬送車1bが存在するか否かを、レーザレンジセンサ13により取得したセンサ情報SIに基づいて決定してもよい。
第2実施形態に係る搬送車システムでは、センサ情報SIに他搬送車1bに特有の形状を有する情報が含まれる場合、第1周辺情報生成部146は、他搬送車1bの形状を表す情報(点群の座標値)とセンサ情報SIの原点位置との間の距離と、原点位置から見たその情報が存在する方向と、に基づいて、周辺情報M2’の平行移動量及び回転量を算出できる。
その他、例えば、複数の搬送車1の形状を表すモデルを記憶部141に記憶しておき、そのモデルとセンサ情報SIとを「マップマッチング」させることによっても、自機搬送車1aに対する他搬送車1bの相対的な位置及び姿勢、すなわち、周辺情報M2’の平行移動量及び回転量を算出できる。上記の「マップマッチング」をする場合、搬送車1のモデルとセンサ情報SI中の搬送車1に対応する情報との一致度から、搬送車1の号機等を特定することもできる。
上記のように、レーザレンジセンサ13により取得した情報に基づいて他搬送車1bの存在及び位置情報を把握する場合には、他搬送車1bから位置情報PI’を取得する必要がなくなる。また、例えば、撮影部147にて得られた画像から前方に他搬送車1bの存在が認められるにもかかわらず、当該他搬送車1bから位置情報PI’を得られない場合には、第1周辺情報生成部146は、センサ情報SIから他搬送車1bの位置情報を推定できる。
なお、第2実施形態に係る搬送車システムは、他搬送車の位置情報の決定方法が第1実施形態と異なるのみで、他の構成及び機能については、第1実施形態と同じである。よって、ここでは、第2実施形態に係る搬送車システムの他の構成及び機能等の説明を省略する。
3.第3実施形態
第1実施形態と第2実施形態では、特定部148が、撮影部147にて得られた画像の画像処理により他搬送車1bを特定していた。しかし、他搬送車の特定方法は特に限定されない。
第3実施形態に係る搬送車システムでは、特定部148は、上位コントローラ3から入力した他搬送車1bの情報(特定情報の一例)に基づいて、他搬送車1bを特定する。他搬送車1bを特定するための情報は、例えば、上位コントローラ3において他搬送車1bに割り付けられた搬送指令とできる。つまり、本実施形態に係る特定情報は、搬送車を特定するための条件に関する情報(搬送指令に示された走行に関する条件)である。
この場合、特定部148は、例えば、搬送指令に示された走行開始位置と終了位置、及び、搬送指令が出力されてからの経過時間に基づいて、他搬送車1bを特定できる。具体的には、特定部148が、例えば、自機搬送車1aと他搬送車1bの搬送指令及び位置情報PI、PI’に基づいて、自機搬送車1aの搬送経路近傍に存在する他搬送車1bを特定することで、自機搬送車1aと特定した他搬送車1bとが直接通信できる。
上位コントローラ3から他搬送車1bの情報を取得する第3実施形態に係る搬送車システムでは、撮影部147は省略されていてもよい。または、特定部148は、撮影部147により画像が得られないなどの理由により他搬送車1bを特定できない場合に、上位コントローラ3から取得した情報に基づいて、他搬送車1bを特定してもよい。
なお、第3実施形態に係る搬送車システムは、他搬送車の特定方法が第1実施形態及び第2実施形態と異なるのみで、他の構成及び機能については、第1実施形態及び第2実施形態と同じである。よって、ここでは、第3実施形態に係る搬送車システムの他の構成及び機能等の説明を省略する。
4.第4実施形態
第1実施形態及び第2実施形態では、特定部148が、撮影部147にて得られた画像の画像処理により他搬送車1bを特定し、第3実施形態では、上位コントローラ3から入力した情報に基づいて他搬送車1bを特定していた。これに限られず、さらに他の方法により他搬送車1bを特定してもよい。
第4実施形態に係る搬送車システムでは、特定部148は、通信部145により通信可能な範囲内にある搬送車1に関する情報(特定情報の一例)に基づいて、他搬送車1bを特定できる。つまり、本実施形態に係る特定情報は、搬送車を特定するための条件に関する情報(通信可能範囲内の搬送車に関する情報)である。これにより、限られた範囲内の他搬送車1bから周辺情報M2’を取得して、通信部145による通信負荷を低減できる。
第4実施形態に係る搬送車システムにおいて、搬送車1に関する情報は、例えば、他の搬送車1の通信部145からの信号の受信強度とできる。また、当該信号には、例えば、搬送車1の識別番号(号機)、搬送車1の通信部145のアドレス(例えば、MACアドレス、IPアドレスなど)、当該通信部145の識別情報(例えば、SSIDなど)などの搬送車1を特定するための情報が含まれる。
受信強度に基づいて他搬送車1bを特定する場合、特定部148は、所定の閾値以上の強度で信号を受信した場合に、当該信号に含まれる上記の識別情報に基づいて、他搬送車1bを特定できる。
通信部145により通信可能な範囲内にある搬送車1を他搬送車1bと特定する第4実施形態に係る搬送車システムでは、撮影部147は省略されていてもよい。または、特定部148は、撮影部147により画像が得られないなどの理由により他搬送車1bを特定できない場合に、通信部145により通信可能な範囲内にある搬送車1に関する情報(特定情報の一例)に基づいて、他搬送車1bを特定してもよい。
また、第4実施形態に係る搬送車システムでは、上位コントローラ3から他搬送車1bを特定するための情報を受信しなくてもよい。または、特定部148は、上位コントローラ3から情報が得られないなどの理由により他搬送車1bを特定できない場合に、通信部145により通信可能な範囲内にある搬送車1に関する情報(特定情報の一例)に基づいて、他搬送車1bを特定してもよい。
なお、第4実施形態に係る搬送車システムは、他搬送車の特定方法が第1実施形態~第3実施形態と異なるのみで、他の構成及び機能については、第1実施形態~第3実施形態と同じである。よって、ここでは、第4実施形態に係る搬送車システムの他の構成及び機能等の説明を省略する。
5.第5実施形態
第1実施形態~第4実施形態では、特定の方法により特定できた搬送車1を他搬送車1bとして特定し、当該特定した他搬送車1bから周辺情報M2’を受信していた。
これに限られず、例えば、搬送車1の(稼働)台数が少ない第5実施形態に係る搬送車システムでは、周辺情報M2’を受信する他搬送車1bを特定することなく、全ての搬送車1から周辺情報M2’を取得してもよい。
これにより、全ての他搬送車1bから周辺情報M2’を得られるので、より多くの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を自機搬送車1aのセンサ情報SIに追加してより多くの情報を含んだ周辺情報M2を用いて、より正確な位置推定を行うことができる。
なお、全ての他搬送車1bから周辺情報M2’を取得する場合、第1周辺情報生成部146は、第1実施形態と同様にして全ての他搬送車1bから位置情報PI’を取得するか、又は、レーザレンジセンサ13により取得したセンサ情報SIに基づいて全ての他搬送車1bの位置を推定する。
また、どの位置にいずれの他搬送車1bが存在するかを特定するために、特定部148は、撮影部147にて取得した画像から各搬送車1を特定するか、または、上位コントローラ3から出力される搬送指令などに基づいて各搬送車1を特定する。
なお、第5実施形態に係る搬送車システムは、他搬送車1bを特定することなく全ての搬送車1から周辺情報M2’を取得する点で第1実施形態~第4実施形態と異なるのみで、他の構成及び機能については、第1実施形態~第4実施形態と同じである。よって、ここでは、第5実施形態に係る搬送車システムの他の構成及び機能等の説明を省略する。
6.実施形態の共通事項
上記の第1実施形態~第5実施形態は、以下の構成及び機能を共通に備える。
搬送車システム(例えば、搬送車システム100)は、複数の搬送車(例えば、搬送車1a~1e)と、地図データ記憶部(例えば、記憶部141)と、を備える。複数の搬送車は、それぞれ、測距センサ(例えば、レーザレンジセンサ13)と、車上コントローラ(例えば、車上コントローラ14)と、通信部(例えば、通信部145)と、を有する。地図データ記憶部は、移動領域(例えば、移動領域ME)にある周辺物(例えば、壁W、荷載置部O)が記憶された地図データ(例えば、環境地図M1)を記憶する。
上記搬送車の車上コントローラは、推定部(例えば、自己位置推定部143)と、第1周辺情報生成部(例えば、第1周辺情報生成部146)と、を有する。推定部は、第1周辺情報(例えば、自機搬送車1aの周辺情報M2)と、現状で把握される自機搬送車(例えば、自機搬送車1a)の位置情報と、地図データと、に基づいて、自機搬送車の自己位置を推定する。第1周辺情報は、自機搬送車の測距センサにより得られる第1センサ情報(例えば、センサ情報SI)を含む自機搬送車の周辺情報である。
第1周辺情報生成部は、補足情報(例えば、補足情報AI、すなわち、他搬送車1bの周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’)が自機搬送車の通信部を通じて得られた場合、第1センサ情報に補足情報を追加して第1周辺情報を生成する。補足情報は、他の搬送車の測距センサにより得られる第2センサ情報を含む。
上記の搬送車システムでは、自機搬送車において、他の搬送車から補足情報が通信部を通じて得られた場合には、自機搬送車の第1周辺情報生成部が、自機搬送車の測距センサで得られる第1センサ情報に補足情報を追加して、自機搬送車の自己位置の推定に用いる第1周辺情報を生成している。
このように、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車が取得したセンサ情報に追加して第1周辺情報を生成することで、自機搬送車は、自機搬送車が取得した第1センサ情報よりも多くの情報を含んだ第1周辺情報を用いて、より正確に自己位置推定できる。
また、他の搬送車が有する補足情報を、自機搬送車の第1センサ情報に追加することで、自機搬送車は、その周囲に他の搬送車を含む意図しない障害物が存在していても、そのような障害物の存在の影響を低減して、正確に自己位置推定を実行できる。なぜなら、意図しない障害物の存在により十分な第1センサ情報を取得できなくとも、自機搬送車は、補足情報を自機搬送車の第1センサ情報に追加することにより、より多くの情報を含んだ第1周辺情報を生成できるからである。
さらに、第1周辺情報生成部は、他の搬送車が有する補足情報が、自機搬送車の通信部を通じて得られた場合に、第1センサ情報に補足情報を追加している。すなわち、第1周辺情報生成部は、補足情報が得られなければ、自機搬送車で取得した第1センサ情報を第1周辺情報とする。
このように、自機搬送車は、他の搬送車が有する補足情報を取得したか否かによらず、第1周辺情報と地図データとを照合して位置推定を行うことができる。すなわち、自機搬送車は、補足情報の取得の有無に拘わらず、自己位置推定手法を同じにできる。
7.他の実施形態
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)上記の第1実施形態~第5実施形態を組み合わせた場合、動作モードの設定によりいずれの実施形態の制御動作をするかを決定するようにしてもよい。また、自機搬送車1aに対する他搬送車1bの相対位置の複数の決定動作、他搬送車1bの複数の特定動作について、いずれの動作を優先させるかをあらかじめ決めておいてもよい。
(B)上記の第1実施形態~第5実施形態では、主に、自機搬送車1aの前方に他搬送車1bが存在する場合を例にとって説明したが、自機搬送車1aに対する他搬送車1bの位置は特に限定されない。例えば、自機搬送車1aの後方に存在する他搬送車1bからも、センサ情報SIに追加する補足情報AIを取得してもよい。
これにより、例えば、自機搬送車1aの後方に存在する他搬送車1bにおいて複雑な形状を有する周辺情報M2’が取得されていた場合には、その周辺情報M2’に含まれるセンサ情報SI’を補足情報AIとしてセンサ情報SIに追加して、複雑な形状の周辺情報M2を生成できる。マップマッチングによる位置推定では、一般的に、マッチングに用いるマップの形状が複雑であるほど、位置推定の精度がよい。従って、周辺情報M2の形状を複雑にすることで、より精度よく位置推定できる。
(C)レーザレンジセンサ13にて取得した信号からセンサ情報SIを算出する場合に、センサ情報取得部142は、上記の時間差から算出される本体部11から見た物体の相対的な距離と、反射光を受光したときの受光面の角度とを、移動領域MEを表す座標平面上の座標値に変換することでセンサ情報SIを生成してもよい。
具体的には、例えば、移動領域MEを表す座標系をX-Y座標系とした場合に、センサ情報SIを取得したときに推定される位置(例えば、デッドレコニングにより推定された位置)を基準とするか、又は、本体部11の中心をX-Y座標系の原点とし、本体部11から見た物体の相対的な距離(例えば、rとする)と反射光を受光したときの受光面の角度(例えば、θとする)から、X-Y座標系のX座標値を例えばr*cosθと算出し、Y座標値をr*sinθと算出できる。
(D)上記にて説明した搬送車システム100の技術は、搬送車を有するシステムだけでなく、例えば、複数のロボットが協働して動作するシステムに対しても適用できる。
本発明は、搬送車システムに広く適用可能である。
100 搬送車システム
1、1a~1e搬送車
11 本体部
12 移動部
121a、121b モータ
123a、123b 駆動車輪
125a、125b エンコーダ
13 レーザレンジセンサ
131 前方レーザレンジセンサ
133 後方レーザレンジセンサ
14 車上コントローラ
141 記憶部
142 センサ情報取得部
143 自己位置推定部
144 走行制御部
145 通信部
146 第1周辺情報生成部
147 撮影部
148 特定部
3 上位コントローラ
M1 環境地図
M2、M2’ 周辺情報
AI 補足情報
ME 移動領域
O 荷載置部
PI、PI’ 位置情報
SI、SI’ センサ情報
TS 走行スケジュール
W 壁

Claims (11)

  1. 測距センサと、車上コントローラと、通信部と、を有し、移動領域を走行する複数の搬送車と、
    前記移動領域にある周辺物が記憶された地図データを記憶する地図データ記憶部と、
    を備え、
    前記車上コントローラは、
    自機搬送車の前記測距センサにより得られる第1センサ情報に他の搬送車の前記測距センサにより得た第2センサ情報を追加して、前記自機搬送車の自己位置の推定に用いる第1周辺情報を生成する第1周辺情報生成部と、
    前記第1センサ情報に前記第2センサ情報を追加した前記第1周辺情報と前記地図データとのマップマッチング結果に基づいて、前記自機搬送車の自己位置を推定する推定部と、
    を有し、
    前記第1周辺情報生成部は、前記自機搬送車の位置と前記他の搬送車の位置との差分、及び、前記自機搬送車の姿勢と前記他の搬送車の姿勢との差分だけ前記第2センサ情報をオフセットした後に、当該第2センサ情報を前記第1センサ情報に追加する、
    搬送車システム。
  2. 前記複数の搬送車は互いに直接通信し、
    前記他の搬送車の位置情報は、前記第2センサ情報とともに、前記通信部を通じて前記他の搬送車から取得される、請求項に記載の搬送車システム。
  3. 前記他の搬送車の位置情報は、前記自機搬送車の前記測距センサにより得られた情報に基づいて把握される、請求項に記載の搬送車システム。
  4. 前記第1周辺情報生成部は、前記搬送車を特定する特定情報に基づいて特定された前記他の搬送車から前記第2センサ情報を取得する、請求項1に記載の搬送車システム。
  5. 前記搬送車は、自機搬送車の走行方向前方を撮影する撮影部をさらに備え、
    前記特定情報は、前記撮影部により撮影した前記他の搬送車の外観情報である、請求項に記載の搬送車システム。
  6. 搬送指令を前記複数の搬送車に割り付ける上位コントローラをさらに備え、
    前記特定情報は、前記上位コントローラが前記搬送指令に基づいて前記自機搬送車の搬送経路近傍に存在すると把握する前記他の搬送車に関する情報である、請求項に記載の搬送車システム。
  7. 前記特定情報は、前記通信部により通信可能な範囲内にある他の搬送車に関する情報である、請求項に記載の搬送車システム。
  8. 前記第1周辺情報生成部は、全ての他の搬送車から前記第2センサ情報を取得する、請求項1に記載の搬送車システム。
  9. 前記第1周辺情報生成部は、前記第2センサ情報を前記自機搬送車の前記通信部を通じて得られない場合、前記第1センサ情報を前記第1周辺情報とする、請求項1に記載の搬送車システム。
  10. 移動領域を走行する複数の搬送車を含む搬送車システムの搬送車であって、
    測距センサと、
    通信部と、
    前記搬送車の前記測距センサにより得られる第1センサ情報に他の搬送車の測距センサにより得られた第2センサ情報を追加して、前記搬送車の自己位置の推定に用いる第1周辺情報を生成する第1周辺情報生成部と、
    前記第1センサ情報に前記第2センサ情報を追加した前記第1周辺情報と、前記移動領域にある周辺物が記憶された地図データとのマップマッチング結果に基づいて、前記搬送車の自己位置を推定する推定部と、
    を備え、
    前記第1周辺情報生成部は、前記搬送車の位置と前記他の搬送車の位置との差分、及び、前記搬送車の姿勢と前記他の搬送車の姿勢との差分だけ前記第2センサ情報をオフセットした後に、当該第2センサ情報を前記第1センサ情報に追加する、
    搬送車。
  11. 測距センサと、通信部と、を有し、移動領域を走行する複数の搬送車と、前記移動領域にある周辺物が記憶された地図データを記憶する地図データ記憶部と、を備える搬送車システムにおける自機搬送車の制御方法であって、
    前記自機搬送車の前記測距センサにより第1センサ情報を取得するステップと、
    他の搬送車の測距センサにより得た第2センサ情報を取得するステップと、
    前記第1センサ情報に前記第2センサ情報を追加して、前記自機搬送車の自己位置の推定に用いる第1周辺情報を生成するステップと、
    前記第1センサ情報に前記第2センサ情報を追加した前記第1周辺情報と前記地図データとのマップマッチング結果に基づいて、前記自機搬送車の自己位置を推定するステップと、
    を備え、
    前記第1周辺情報を生成するステップは、前記自機搬送車の位置と前記他の搬送車の位置との差分、及び、前記自機搬送車の姿勢と前記他の搬送車の姿勢との差分だけ前記第2センサ情報をオフセットした後に、当該第2センサ情報を前記第1センサ情報に追加するステップを含む、
    制御方法。
JP2021520721A 2019-05-17 2020-05-12 搬送車システム、搬送車、及び、制御方法 Active JP7255676B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019093501 2019-05-17
JP2019093501 2019-05-17
PCT/JP2020/018937 WO2020235392A1 (ja) 2019-05-17 2020-05-12 搬送車システム、搬送車、及び、制御方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2020235392A1 JPWO2020235392A1 (ja) 2020-11-26
JPWO2020235392A5 JPWO2020235392A5 (ja) 2022-01-14
JP7255676B2 true JP7255676B2 (ja) 2023-04-11

Family

ID=73458459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021520721A Active JP7255676B2 (ja) 2019-05-17 2020-05-12 搬送車システム、搬送車、及び、制御方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230333568A1 (ja)
JP (1) JP7255676B2 (ja)
CN (1) CN113748392A (ja)
WO (1) WO2020235392A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022184714A (ja) * 2021-06-01 2022-12-13 株式会社東芝 未知の複雑な環境中のエリアカバレッジを評価及び最適化しながらメッシュ接続性を維持するための群れ制御アルゴリズム

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023000301A (ja) * 2021-06-17 2023-01-04 株式会社シンテックホズミ 無線モジュール及び自動搬送車システム
KR20230096190A (ko) 2021-12-22 2023-06-30 세메스 주식회사 반도체 제조 공장의 물품 보관 설비 및 이를 포함하는 반도체 제조 공장의 물류 시스템

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178283A (ja) 2000-12-12 2002-06-25 Honda Motor Co Ltd 自律ロボット
JP2017142659A (ja) 2016-02-10 2017-08-17 村田機械株式会社 自律移動体システム
WO2019065546A1 (ja) 2017-09-29 2019-04-04 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ 三次元データ作成方法、クライアント装置及びサーバ

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011054082A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Hitachi Ltd 自律移動装置
JP5503419B2 (ja) * 2010-06-03 2014-05-28 株式会社日立製作所 無人搬送車および走行制御方法
JP7087290B2 (ja) * 2017-07-05 2022-06-21 カシオ計算機株式会社 自律移動装置、自律移動方法及びプログラム
US10229590B2 (en) * 2017-08-14 2019-03-12 GM Global Technology Operations LLC System and method for improved obstable awareness in using a V2X communications system
WO2019044500A1 (ja) * 2017-09-04 2019-03-07 日本電産株式会社 位置推定システム、および当該位置推定システムを備える移動体
WO2019054208A1 (ja) * 2017-09-13 2019-03-21 日本電産シンポ株式会社 移動体および移動体システム
WO2019059307A1 (ja) * 2017-09-25 2019-03-28 日本電産シンポ株式会社 移動体および移動体システム
US11194847B2 (en) * 2018-12-21 2021-12-07 Here Global B.V. Method, apparatus, and computer program product for building a high definition map from crowd sourced data
US11507084B2 (en) * 2019-03-27 2022-11-22 Intel Corporation Collaborative 3-D environment map for computer-assisted or autonomous driving vehicles

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178283A (ja) 2000-12-12 2002-06-25 Honda Motor Co Ltd 自律ロボット
JP2017142659A (ja) 2016-02-10 2017-08-17 村田機械株式会社 自律移動体システム
WO2019065546A1 (ja) 2017-09-29 2019-04-04 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ 三次元データ作成方法、クライアント装置及びサーバ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022184714A (ja) * 2021-06-01 2022-12-13 株式会社東芝 未知の複雑な環境中のエリアカバレッジを評価及び最適化しながらメッシュ接続性を維持するための群れ制御アルゴリズム
JP7358539B2 (ja) 2021-06-01 2023-10-10 株式会社東芝 未知の複雑な環境中のエリアカバレッジを評価及び最適化しながらメッシュ接続性を維持するための群れ制御アルゴリズム
US11812280B2 (en) 2021-06-01 2023-11-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Swarm control algorithm to maintain mesh connectivity while assessing and optimizing areal coverage in unknown complex environments

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2020235392A1 (ja) 2020-11-26
US20230333568A1 (en) 2023-10-19
CN113748392A (zh) 2021-12-03
WO2020235392A1 (ja) 2020-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7255676B2 (ja) 搬送車システム、搬送車、及び、制御方法
US11373395B2 (en) Methods and systems for simultaneous localization and calibration
JP6827627B2 (ja) ビークル環境マップを生成および更新するための方法およびシステム
JP2019537078A (ja) ロボット車両の位置測定
JP6825712B2 (ja) 移動体、位置推定装置、およびコンピュータプログラム
CN111123925A (zh) 一种移动机器人导航***以及方法
KR101049906B1 (ko) 자율 이동 장치 및 이의 충돌 회피 방법
TW201833702A (zh) 進行障礙物之迴避動作的移動體及記錄其之電腦程式的記錄媒體
CN108369418A (zh) 用于自主车辆的虚拟线路跟随和改进方法
JP7133251B2 (ja) 情報処理装置および移動ロボット
JP2017142659A (ja) 自律移動体システム
JP7111424B2 (ja) 移動体、位置推定装置、およびコンピュータプログラム
JP7032062B2 (ja) 点群データ処理装置、移動ロボット、移動ロボットシステム、および点群データ処理方法
WO2018179960A1 (ja) 移動体および自己位置推定装置
JP2020087307A (ja) 自己位置推定装置、自己位置推定方法及び荷役システム
US20230022637A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and program
WO2021049227A1 (ja) 情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラム
JP2022075256A (ja) 座標変換用パラメータ取得方法及び装置、自己位置推定装置
JP2020042409A (ja) 走行車システム
WO2018180175A1 (ja) 移動体、信号処理装置およびコンピュータプログラム
JP2020077162A (ja) 走行車
CN113711153A (zh) 地图制作***、信号处理电路、移动体和地图制作方法
WO2018179659A1 (ja) 地図作成システム
JP7056591B2 (ja) 走行制御システム
WO2021220331A1 (ja) 移動体システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211008

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7255676

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150