JP7255531B2 - 鋼帯コイルの巻き取り方法 - Google Patents
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Description
(1) 巻き取り後の次工程での払い出し時に鋼帯が蛇行する。
(2) 巻き姿が幅方向にずれる。(通称:テレスコ)
次工程が出荷先(客先)の場合は、出荷元の精整ラインで低速巻き直しを行ってから出荷するため、余分な通過工程が発生する。
(3) 鋼帯同士が擦れ合って圧着疵と呼ばれるかき疵の一種が発生し、歩留りが低下する。
1. 距離測定値の差を用いた場合の問題点
1.1 作業側と駆動側での鋼帯の相対位置の変化
一例として、テンションリールに先端支持が付いていないと、作業側にリール(テンションリールの意。以下同じ)を拘束するものがないため、巻き取り中に巻き取り重量が増えていくにつれ、作業側の鋼帯位置が駆動側に比べて僅かに低くなってくるため、見かけの距離測定値の差が僅かに大きくなってしまう。
1.2 距離計の原点位置の誤差
距離計の原点位置について作業側と駆動側とで誤差がある場合、距離測定値の差にこの誤差分が含まれてしまう。
1.3 ローリングの程度の大小との対応不一致
実際のローリングは、巻き取り時のコイル径が大きくなるにつれて程度が徐々に悪くなっていくが、距離測定値の差は巻き取っていくに従って単調増加するわけではなく、大きくなったり小さくなったりしながら全体的に振幅が大きくなっていく。例えば図3、図4は、距離測定値の差とリールの回転数(以下、単に回転数ともいう。)との関係を表した図である。図3では、出荷先での払い出し時に蛇行量が許容範囲を逸脱したため、出荷元での巻き取り時のローリングの程度が大きかったと判断された鋼帯コイル(以下、ローリングNGコイルという場合がある。)についての、距離測定値の差(この例では作業側-駆動側)の回転数に対する推移を示している。また図4では、出荷先での払い出し時に蛇行量が許容範囲内であったため、出荷元での巻き取り時のローリングの程度が小さかったと判断された鋼帯コイル(以下、ローリングOKコイルという場合がある。)についての、距離測定値の差(この例では作業側-駆動側)の回転数に対する推移を示している。両コイルは同じ公称板厚及び公称板幅を有する。図3、図4のいずれも、距離測定値の差は、テンションリールの回転数の増加につれて、単調増加するわけではなく、大きくなったり小さくなったりしながら推移している。距離測定値の差の振幅は、図3(ローリングNGコイル)の方が大きいことが看取されるが、この振幅がどの程度になったらローリングが悪化するかを判断するのは困難である。
2. 位相差を用いた場合の問題点
位相差では、ローリングの大小(振れ幅)が分からないので、これだけではローリングの評価指標としては十分ではない。
(1) テンションリールで鋼帯コイルとする巻き取り工程において、巻き取り時の鋼帯コイルの外周面の幅方向両端部の各1点をそれぞれ距離測定対象点とする第1及び第2の距離計の双方を設け、巻き取りの開始時点から完了時点まで継続して、前記双方の距離測定値の差を算出する鋼帯コイルの巻き取り方法であって、
前記テンションリールの一定回転毎に前記双方の距離測定値の差の最大値と最小値を求め、前記最大値と前記最小値の差Rを算出する工程を有することを特徴とする鋼帯コイルの巻き取り方法。
(2) 前記Rの推移に基づいて巻き取り完了後の鋼帯コイルの巻き直しをするか否かを判断することを特徴とする(1)に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
(3) 前記巻き取り工程の途中で巻き取り完了までの一定回転毎の前記Rの推移を予測することを特徴とする(1)又は(2)に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
(4) 前記Rの推移の予測結果に基づいて、前記巻き取り工程の途中で巻き取り条件の変更を実行するか否かを判断することを特徴とする(3)に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
(5) 前記巻き取り条件の変更が、巻き取り張力の変更であることを特徴とする(4)に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
(6) 前記巻き取り条件の変更が、ライン速度の変更であることを特徴とする(4)又は(5)に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
前記巻き取り条件としては、巻き取り張力やライン速度が挙げられる。
実施例1として、本発明例と比較例とで、それぞれ以下の判定方法により、巻き取り完了後の鋼帯コイルの巻き直しをするか否かを判断し、否の場合を合格、それ以外の場合を不合格とする巻き取り結果の合否判定を行い、比較した。本発明例では、算出したRに基づき、Rの推移を求め、図7に示すように、コイルEND近傍(u=u1~u2%)内でRの平均値Ravを算出し、Ravが合否基準値Rz以下なら合格、超なら不合格とした。なお、u1=80%,u2=95%,Rz=1.70mmとした。一方、比較例では、Rの算出は行わず、距離計1及び2の距離測定値の差ΔLを前記コイルEND近傍内で平均し、その平均値が、距離測定値の差に対して設けた所定のしきい値(5.0mmとした)以下なら合格、超なら不合格とした。
本発明例と比較例とで、各20本ずつのコイルについて、合格本数率を比較したところ、比較例では70%であったのに対し、本発明例では95%と、比較例に比べて向上した。
実施例2では、本発明例として、図8及び図9に例示した方法で、Rの推移を予測し、その予測結果に基づいて巻き取り条件の変更をするか否か判断し、コイルEND近傍のRに基づいて前記巻き取り結果の合否判定を行った。
2 第2の距離計
10 演算装置
11 PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)
101~103,201~208 ステップ
S 鋼帯
SC 鋼帯コイル(略してコイル)
TR テンションリール(略してリール)
Claims (6)
- テンションリールで鋼帯コイルとする巻き取り工程において、巻き取り時の鋼帯コイルの外周面の幅方向両端部の各1点をそれぞれ距離測定対象点とする第1及び第2の距離計の双方を設け、巻き取りの開始時点から完了時点まで継続して、前記双方の距離測定値の差を算出する鋼帯コイルの巻き取り方法であって、
前記テンションリールの一定回転毎に前記双方の距離測定値の差の最大値と最小値を求め、前記最大値と前記最小値の差Rを算出する工程と、
前記テンションリールの回転数に伴う前記差Rの推移を求める工程と、
前記推移における前記差Rの増加傾向の大小によってローリングの程度の大小を判定する工程と
を有することを特徴とする鋼帯コイルの巻き取り方法。 - 前記Rの推移に基づいて巻き取り完了後の鋼帯コイルの巻き直しをするか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
- 前記巻き取り工程の途中で巻き取り完了までの一定回転毎の前記Rの推移を予測することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
- 前記Rの推移の予測結果に基づいて、前記巻き取り工程の途中で巻き取り条件の変更を実行するか否かを判断することを特徴とする請求項3に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
- 前記巻き取り条件の変更が、巻き取り張力の変更であることを特徴とする請求項4に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
- 前記巻き取り条件の変更が、ライン速度の変更であることを特徴とする請求項4又は5に記載の鋼帯コイルの巻き取り方法。
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JP2015182084A (ja) | 2014-03-20 | 2015-10-22 | Jfeスチール株式会社 | 鋼帯の巻取り合否判定方法 |
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JPH0780545A (ja) * | 1993-09-08 | 1995-03-28 | Kawasaki Steel Corp | 鋼帯の巻き取り方法 |
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