JP7252497B2 - 熱間圧延鋼材 - Google Patents
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Description
前記母材の化学組成が、質量%で、
C:0.01~0.10%、
Si:0.04~0.40%、
Mn:0.30~1.50%、
Cu:0.02~0.50%、
Sb:0.01~0.30%、
Al:0.005~0.055%、
P:0.020%以下、
S:0.0005~0.015%、
N:0.010%以下、
O:0.0005~0.0035%、
Mo:0~0.50%、
W:0~0.50%、
Ni:0~0.50%、
Sn:0~0.50%、
As:0~0.30%、
Co:0~0.30%、
Cr:0~0.70%、
Ti:0~0.050%、
Nb:0~0.10%、
V:0~0.10%、
Zr:0~0.050%、
Ta:0~0.050%、
B:0~0.010%、
Ca:0~0.010%、
Mg:0~0.010%、
REM:0~0.010%、
残部:Feおよび不純物であり、
前記母材と前記酸化スケールとの界面にSi、CuおよびSbの濃化層を有する、
熱間圧延鋼材。
Mn:0.50~1.50%、
Cu:0.05~0.50%、
Al:0.005~0.050%、
MoおよびWの一方または両方の合計:0.01~0.30%、
N:0.005%以下、
Ni:0~0.30%、を含有し、
Si含有量とAl含有量との質量比Si/Alが6.0~16.0であり、
下記(i)式で定義されるAIが0.06~0.21であり、
下記(ii)式で定義されるEIが2.5~6.0であるか、CuおよびSbの合計含有量が、質量%で0.10~0.25%であるかの少なくともいずれかを満足し、
下記(iii)式で定義されるCeqが0.180~0.330である、
上記(1)に記載の熱間圧延鋼材。
AI=((Mo/96)+(W/184))/(C/12) ・・・(i)
EI=(Cu/64)/((Sb/122)+(Sn/119)) ・・・(ii)
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iii)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。
Sn:0.001~0.50%、を含有する、
上記(2)に記載の熱間圧延鋼材。
Ca:0.00005~0.010%、を含有し、
下記(iv)式で定義されるXIが5.0~16.0である、
上記(2)または(3)に記載の熱間圧延鋼材。
XI=(Si/28)/((Al/27)+(Ca/40)) ・・・(iv)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。
Ca:0.00005~0.010%、を含有し、
Ca含有量とO含有量との質量比Ca/Oが1.00以下である、
上記(2)または(3)に記載の熱間圧延鋼材。
Cu:0.05~0.50%、
Sb:0.03~0.30%、
Ni:0.01~0.50%、
Cr:0.02~0.50%、
N:0.002~0.010%、
Sn:0~0.30%、を含有し、
Si含有量とAl含有量との質量比Si/Alが7.0~15.0であり、
下記(v)式で定義されるBIが0.55~30.0であり、
下記(ii)式で定義されるEIが1.0~6.0であり、
下記(iii)式で定義されるCeqが0.150~0.400である、
上記(1)に記載の熱間圧延鋼材。
BI=(Cr/52)/(N/14) ・・・(v)
EI=(Cu/64)/((Sb/122)+(Sn/119)) ・・・(ii)
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iii)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
Cは、鋼材の強度を向上させる元素である。しかしながら、Cが過剰に含有された場合、炭化物が増加し、耐食性が劣化する。そのため、C含有量は0.01~0.10%とする。C含有量は0.03%以上であるのが好ましく、0.05%以上であるのがより好ましい。また、C含有量は0.09%以下であるのが好ましく、0.08%以下であるのがより好ましい。
Siは、脱酸および強度の向上に寄与し、酸化物の形態を制御する元素である。しかしながら、Siが過剰に含有された場合、酸化物が増加し、耐食性を損なう。そのため、Si含有量は0.04~0.40%とする。Si含有量は0.05%以上であるのが好ましく、0.10%以上であるのがより好ましい。また、Si含有量は0.30%以下であるのが好ましい。
Mnは、強度および靱性を向上させる元素である。しかしながら、Mnが過剰に含有された場合、粗大なMnSが生成し、耐食性および機械特性が劣化する。そのため、Mn含有量は0.30~1.50%とする。Mn含有量は0.50%以上であるのが好ましく、0.60%以上であるのがより好ましく、0.80%以上であるのがさらに好ましい。また、Mn含有量は1.20%以下であるのが好ましく、1.00%以下であるのがより好ましい。
Cuは、Sbと同時に含有させると、硫酸および塩酸に対する耐食性を顕著に発現する元素である。しかしながら、Cuが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下し、生産性を損なう。そのため、Cu含有量は0.02~0.50%とする。Cu含有量は0.05%以上であるのが好ましく、0.10%以上であるのがより好ましく、0.20%以上であるのがさらに好ましい。また、Cu含有量は0.40%以下であるのが好ましく、0.30%以下であるのがより好ましい。
Sbは、Cuと同時に含有させると、硫酸および塩酸に対する耐食性を顕著に発現する元素である。しかしながら、Sbが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下し、生産性を損なう。そのため、Sb含有量は0.01~0.30%とする。Sb含有量は0.03%以上であるのが好ましく、0.06%以上であるのがより好ましく、0.10%以上であるのがさらに好ましい。また、Sb含有量は0.20%以下であるのが好ましく、0.15%以下であるのがより好ましい。
Alは、脱酸剤として添加される。しかしながら、Alが過剰に含有された場合、介在物の増加によって耐食性を損なう。そのため、Al含有量は0.005~0.055%とする。Al含有量は0.010%以上であるのが好ましく、0.020%以上であるのがより好ましい。また、Al含有量は0.050%以下であるのが好ましく、0.045%以下であるのがより好ましく、0.040%以下であるのがさらに好ましい。
Pは、不純物であり、鋼材の機械特性および生産性を低下させる。そのため、P含有量に上限を設けて0.020%以下とする。P含有量は0.015%以下であるのが好ましく、0.010%以下であるのがより好ましい。なお、P含有量は可能な限り低減することが好ましく、つまり含有量が0%でもよいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。そのため、P含有量は0.001%以上としてもよい。
Sは、一般的に不純物であり、鋼材の機械特性および生産性を低下させる。しかしながら、本発明において、Sは、CuおよびSbと同時に含有させることにより、酸腐食環境での耐食性を向上させる効果を有する。そのため、S含有量は0.0005~0.015%とする。S含有量は0.0010%以上、0.0050%以上、または0.010%以上であるのが好ましい。また、S含有量は0.013%以下であるのが好ましく、0.011%以下であるのがより好ましい。
Nは、不純物であり、鋼材の機械特性および生産性を低下させる。そのため、N含有量に上限を設けて0.010%以下とする。N含有量は0.008%以下、0.006%以下、0.005%以下、または0.004%以下であるのが好ましい。なお、N含有量は0%でもよいが、極度の低減は製鋼コストの増大を招く。そのため、N含有量は0.001%以上としてもよい。また、Nは、微細な窒化物として析出することで機械特性等の向上に寄与する効果を有する。その効果を得たい場合は、N含有量は0.002%以上としてもよい。
Oは、MnSと結合することで、MnSを無害化し、耐食性および機械特性の悪化を防ぐ効果を有する元素である。しかしながら、Oが過剰に含有された場合、酸腐食環境において腐食の起点となる粗大な酸化物を生成する。そのため、O含有量は0.0005~0.0035%とする。O含有量は0.0010%以上であるのが好ましく、0.0015%以上であるのがより好ましい。また、O含有量は0.0030%以下であるのが好ましく、0.0025%以下であるのがより好ましい。
Moは、Cu、Sb、Crと同時に含有させることにより、酸性環境での耐食性、特に塩酸に対する耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Moは高価な元素であるため、過剰な含有は経済性の低下を招く。そのため、Mo含有量は0.50%以下とする。Mo含有量は0.30%以下であるのが好ましく、0.10%以下であるのがより好ましい。なお、上記効果を得たい場合には、Mo含有量は0.01%以上とするのが好ましく、0.05%以上とするのがより好ましく、0.10%以上とするのがさらに好ましい。
Wは、Moと同様にCu、Sb、Crと同時に含有させることにより、酸性環境での耐食性、特に塩酸に対する耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Wも高価な元素であるため、過剰な含有は経済性の低下を招く。そのため、W含有量は0.50%以下とする。W含有量は0.30%以下であるのが好ましく、0.10%以下であるのがより好ましい。なお、上記効果を得たい場合には、W含有量は0.01%以上とするのが好ましく、0.05%以上とするのがより好ましく、0.10%以上とするのがさらに好ましい。
さらに、MoおよびWは、一方を単独で含有させてもよく、両方を同時に含有させてもよい。この場合において、MoおよびWの合計含有量は0.01~0.30%とすることが好ましい。MoおよびWの合計含有量は0.05%以上であるのがより好ましく、0.10%以上であるのがさらに好ましい。また、MoおよびWの合計含有量は0.25%以下であるのがより好ましく、0.20%以下であるのがさらに好ましい。
Niは、酸腐食環境での耐食性を向上させる元素であり、加えてCuを含有する鋼において、製造性を高める効果を有する。Cuは、耐食性を向上させる効果が大きいが、偏析し易く、単独で含有させると鋳造後の割れを助長する場合がある。これに対して、NiはCuの表面偏析を軽減する作用がある。Niを含有させることで、Cuの偏析および鋳片割れの抑制に加えて、偏析に起因する局部腐食の発生も抑制されるため、耐食性を向上させる効果が得られる。
Snは、Cuと同時に含有させると酸腐食環境での耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Snが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下する。そのため、Sn含有量は0.50%以下とする。Sn含有量は0.40%以下であるのが好ましく、0.30%以下であるのがより好ましく、0.20%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Sn含有量は0.001%以上、0.005%以上、0.01%以上、0.02%以上または0.05%以上であるのが好ましい。
Asは、SbおよびSnに比べて顕著な効果はないが、酸腐食環境における耐食性の向上に有効な元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Asが過剰に含有された場合、熱間加工性が低下する。そのため、As含有量は0.30%以下とする。As含有量は0.20%以下であるのが好ましく、0.10%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、As含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.02%以上であるのがより好ましく、0.05%以上であるのがさらに好ましい。
Coは、SbおよびSnに比べて顕著な効果はないが、酸腐食環境における耐食性を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Coが過剰に含有された場合、経済性が低下する。そのため、Co含有量は0.30%以下とする。Co含有量は0.20%以下であるのが好ましく、0.10%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Co含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.02%以上であるのがより好ましく、0.05%以上であるのがさらに好ましい。
Crは、焼入れ性を高めて強度を向上させる元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Crは耐候性を高める元素であるが、酸腐食環境での耐食性を低下させる場合がある。そのため、Cr含有量は0.70%以下とする。Cr含有量は0.50%以下であるのが好ましく、0.30%以下であるのがより好ましく、0.10%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Cr含有量は0.01%以上であるのが好ましく、0.02%以上であるのがより好ましく、0.05%以上であるのがさらに好ましい。
Tiは、窒化物を形成し、結晶粒の微細化および強度の向上に寄与する元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Tiが過剰に含有された場合、窒化物が粗大になり、機械特性が劣化する。そのため、Ti含有量は0.050%以下とする。Ti含有量は0.040%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Ti含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.002%以上であるのがより好ましく、0.005%以上であるのがさらに好ましい。
Nbは、Tiと同様に、窒化物を形成し、結晶粒の微細化および強度の向上に寄与する元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Nbが過剰に含有された場合、窒化物が粗大になり、機械特性が劣化する。そのため、Nb含有量は0.10%以下とする。Nb含有量は0.050%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Nb含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.002%以上であるのがより好ましく、0.005%以上であるのがさらに好ましい。
Vは、Ti、Nbと同様に、窒化物を形成し、結晶粒の微細化および強度の向上に寄与する元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Vが過剰に含有された場合、窒化物が粗大になり、機械特性が劣化する。そのため、V含有量は0.10%以下とする。V含有量は0.050%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、V含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.002%以上であるのがより好ましく、0.005%以上であるのがさらに好ましい。
Zrは、Ti、Nb、Vと同様に、窒化物を形成し、結晶粒の微細化および強度の向上に寄与する元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Zrは高価な元素であり、多量の含有は製鋼コストの増大を招く。加えて、Zrが過剰に含有された場合、窒化物が粗大になり、機械特性が劣化する。そのため、Zr含有量は0.050%以下とする。Zr含有量は0.040%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Zr含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.002%以上であるのがより好ましく、0.005%以上であるのがさらに好ましい。
Taは、強度の向上に寄与する元素であり、また、メカニズムは必ずしも明らかでないが、耐食性の向上にも寄与するため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Taは高価な元素であり、多量の含有は製鋼コストの増大を招く。そのため、Ta含有量は0.050%以下とする。Ta含有量は0.040%以下であるのが好ましく、0.030%以下であるのがより好ましく、0.020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Ta含有量は0.001%以上であるのが好ましく、0.005%以上であるのがより好ましい。
Bは焼入性を向上させ、強度を高める元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Bを過剰に含有させても効果が飽和し、母材およびHAZの靱性が低下する場合がある。そのため、B含有量は0.010%以下とする。B含有量は0.0050%以下であるのが好ましく、0.0030%以下であるのがより好ましく、0.0020%以下であるのがさらに好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、B含有量は0.0003%以上であるのが好ましく、0.0005%以上であるのがより好ましい。
Caは、主に硫化物の形態の制御に用いられる元素であり、また、微細な酸化物を形成させるために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Caが過剰に含有された場合、機械特性が損なわれる場合がある。そのため、Ca含有量は0.010%以下とする。Ca含有量は0.005%以下であるのが好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Ca含有量は0.00005%以上、0.0001%以上または0.0005%以上であるのが好ましく、0.001%以上であるのがより好ましく、0.002%以上であるのがさらに好ましい。
Mgは、微細な酸化物を形成させるために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Mgを過剰に添加することは製鋼コストの増大を招く。そのため、Mg含有量は0.010%以下とする。Mg含有量は0.005%以下であるのが好ましく、0.003%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、Mg含有量は0.0001%以上であるのが好ましく、0.0003%以上であるのがより好ましく、0.0005%以上であるのがさらに好ましい。
REM(希土類元素)は、主に脱酸に用いられる元素であり、微細な酸化物を形成させるために、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、REMを過剰に添加することは製鋼コストの増大を招く。そのため、REM含有量は0.010%以下とする。REM含有量は0.005%以下であるのが好ましく、0.003%以下であるのがより好ましい。なお、上記の効果を得たい場合には、REM含有量は0.0001%以上であるのが好ましく、0.0003%以上であるのがより好ましく、0.0005%以上であるのがさらに好ましい。
化学組成が、質量%で、
C:0.01~0.10%、
Si:0.04~0.40%、
Mn:0.50~1.50%、
Cu:0.05~0.50%、
Sb:0.01~0.30%、
Al:0.005~0.050%、
MoおよびWの一方または両方の合計:0.01~0.30%、
P:0.020%以下、
S:0.0005~0.015%、
N:0.005%以下、
O:0.0005~0.0035%、
Ni:0~0.30%、
Sn:0~0.50%、
As:0~0.30%、
Co:0~0.30%、
Cr:0~0.70%、
Ti:0~0.050%、
Nb:0~0.10%、
V:0~0.10%、
Zr:0~0.050%、
Ta:0~0.050%、
B:0~0.010%、
Ca:0~0.010%、
Mg:0~0.010%、
REM:0~0.010%、
残部:Feおよび不純物であり、
Si含有量とAl含有量との質量比Si/Alが6.0~16.0であり、
下記(i)式で定義されるAIが0.06~0.21であり、
下記(ii)式で定義されるEIが2.5~6.0であるか、CuおよびSbの合計含有量が、質量%で0.10~0.25%であるかの少なくともいずれかを満足し、
下記(iii)式で定義されるCeqが0.180~0.330である。
Si/Al比(質量比)は、鋼材表面で腐食起点となりやすい酸化物を抑制するために重要な指標である。酸化物の生成を抑制するには、Alに比べて酸化力が弱いSiを活用することが有効であり、Si/Alを6.0以上にすることによって耐食性が顕著に向上する。一方、Si/Al比が16.0を超えても効果が飽和し、また、Al量の減少に伴って脱酸が不十分になり、酸化物によって耐食性が低下する場合がある。したがって、Si/Al比は6.0~16.0とすることが好ましい。Si/Al比は、6.7以上、8.0以上、8.5以上または9.0以上であるのが好ましい。また、Si/Al比は、14.0以下、13.5以下、13.0以下または12.0以下であるのが好ましい。
耐酸性腐食指数AIは、鋼材表面で腐食起点となりやすい炭化物を抑制するために導出された指標である。MoおよびWは、耐食性の向上に有効であるが、それらの含有量が過剰であると腐食の起点となる炭化物を形成しやすくなる。酸腐食環境での耐食性を顕著に向上させるには、耐酸性腐食指数AIは0.06~0.21とすることが好ましい。耐酸性腐食指数AIは、0.08以上であるのが好ましく、0.10以上であるのがより好ましく、0.12以上であるのがさらに好ましい。また、耐酸性腐食指数AIは、0.20以下であるのが好ましく、0.19以下であるのがより好ましく、0.18以下であるのがさらに好ましい。
AI=((Mo/96)+(W/184))/(C/12) ・・・(i)
加工性指数EIは、Cuによる熱間加工性の低下を助長するSbおよびSnの影響を考慮した指標である。Cuの含有量に対してSbおよびSnの含有量が多過ぎると熱間加工性が低下する場合がある。一方、加工性指数EIを大きくすることが、熱間加工性を確保するためには好ましいが、その値が過剰であっても効果が飽和する。また、SbおよびSnが不足すると、酸腐食環境での耐食性の向上の効果が不十分になる場合がある。熱間加工性および耐食性を両立する観点から、加工性指数EIは2.5~6.0とすることが好ましい。加工性指数EIは、2.55以上であるのが好ましく、2.6以上であるのがより好ましい。また、加工性指数EIは、6.0以下であるのが好ましく、5.7以下であるのがより好ましい。
EI=(Cu/64)/((Sb/122)+(Sn/119)) ・・・(ii)
CuおよびSbを複合的に含有させることによって、鋼の耐酸性が向上する。この効果を得るためには、その合計含有量は0.10%以上、0.12%以上、0.14%以上または0.16%以上であるのが好ましい。一方、CuとSbの合計量が多過ぎると熱間加工性が低下する場合があるため、CuおよびSbの合計含有量は0.25%以下、0.22%以下または0.20%以下であるのが好ましい。
Ceqは、硬さの上昇による溶接性の劣化を示す指標である。Ceqが過剰であると溶接性が確保できなくなる場合がある。一方、Ceqが低すぎると機械特性が不十分になるおそれがある。そのため、Ceqは0.180~0.330とすることが好ましい。Ceqは0.200以上であるのが好ましく、0.220以上であるのがより好ましい。また、Ceqは0.330以下であるのが好ましく、0.300以下であるのがより好ましい。Ceqは、下記(iii)式で定義される。
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iii)
CaはAlと同様に酸化物を形成する元素である。そのため、Caを0.00005%以上含む場合において、酸化物の生成を抑制するには、AlおよびSiに加えてさらにCaも考慮して、具体的には下記(iv)式で定義されるXIを5.0~16.0とすることが好ましい。XIは6.0以上であるのがより好ましく、7.0以上であるのがさらに好ましい。また、XIは15.0以下であるのがより好ましく、14.0以下であるのがさらに好ましい。
XI=(Si/28)/((Al/27)+(Ca/40)) ・・・(iv)
Ca/O比(質量比)は、鋼材表面で腐食起点となりやすい酸化物を抑制するための指標である。Caは耐食性に影響を及ぼさない微細な酸化物を形成することで鋼の清浄度を高めるが、鋼中のOの量に対してCaを過剰に含有させると粗大な酸化物が過剰に生成し、耐食性を低下させる。特にCaを0.00005%以上含む場合において、過剰な粗大酸化物の生成を抑制するには、Ca/O比を1.00以下とすることが好ましい。Ca/O比は、0.90以下、0.85以下または0.83以下であるのがより好ましい。Ca/O比の下限値は特に限定されないが、Ca/O比が低すぎるとCa以外の酸化物が生成し、耐食性を低下させるため、Ca/O比は、0.005以上、0.010以上または0.015以上であるのが好ましい。
化学組成が、質量%で、
C:0.01~0.10%、
Si:0.04~0.40%、
Mn:0.30~1.50%、
Cu:0.05~0.50%、
Sb:0.03~0.30%、
Ni:0.01~0.50%、
Cr:0.02~0.50%、
Al:0.005~0.055%、
N:0.002~0.010%、
P:0.020%以下、
S:0.0005~0.015%、
O:0.0005~0.0035%、
Mo:0~0.50%、
W:0~0.50%、
Sn:0~0.30%、
As:0~0.30%、
Co:0~0.30%、
Ti:0~0.050%、
Nb:0~0.10%、
V:0~0.10%、
Zr:0~0.050%、
Ta:0~0.050%、
B:0~0.010%、
Ca:0~0.010%、
Mg:0~0.010%、
REM:0~0.010%、
残部:Feおよび不純物であり、
Si含有量とAl含有量との質量比Si/Alが7.0~15.0であり、
下記(v)式で定義されるBIが0.55~30.0であり、
下記(ii)式で定義されるEIが1.0~6.0であり、
下記(iii)式で定義されるCeqが0.150~0.400である。
Si/Al比(質量比)は、鋼材表面で腐食起点となりやすい酸化物を抑制するために重要な指標である。酸化物の生成を抑制するには、Alに比べて酸化力が弱いSiを活用することが有効であり、Si/Alを7.0以上にすることによって耐食性が顕著に向上する。一方、Si/Al比が15.0を超えても効果が飽和し、また、Al量の減少に伴って脱酸が不十分になり、酸化物によって耐食性が低下する場合がある。したがって、Si/Al比は7.0~15.0とすることが好ましい。Si/Al比は、8.0以上または9.0以上であるのが好ましい。また、Si/Al比は、14.0以下または13.0以下であるのが好ましい。
耐酸性腐食指数BIは、鋼材表面で腐食起点となりやすい窒化物を抑制するために導出された指標である。Crは、耐食性の向上に有効であるが、含有量が過剰であると腐食の起点となる窒化物を形成しやすくなる。酸腐食環境での耐食性を顕著に向上させるには、耐酸性腐食指数BIは0.55~30.0とすることが好ましい。耐酸性腐食指数BIは、0.60以上であるのが好ましく、0.70以上であるのがより好ましい。また、耐酸性腐食指数BIは、15.0以下であるのが好ましく、10.0以下であるのがより好ましく、5.00以下であるのがさらに好ましい。
BI=(Cr/52)/(N/14) ・・・(v)
加工性指数EIは、Cuによる熱間加工性の低下を助長するSbおよびSnの影響を考慮した指標である。Cuの含有量に対してSbおよびSnの含有量が多過ぎると熱間加工性が低下する場合がある。一方、加工性指数EIを大きくすることが、熱間加工性を確保するためには好ましいが、その値が過剰であっても効果が飽和する。また、SbおよびSnが不足すると、酸腐食環境での耐食性の向上の効果が不十分になる場合がある。熱間加工性および耐食性を両立する観点から、加工性指数EIは1.0~6.0とすることが好ましい。加工性指数EIは、2.0以上であるのが好ましく、3.0以上であるのがより好ましい。また、加工性指数EIは、5.9以下であるのが好ましく、5.8以下であるのがより好ましい。
EI=(Cu/64)/((Sb/122)+(Sn/119)) ・・・(ii)
Ceqは、硬さの上昇による溶接性の劣化を示す指標である。Ceqが過剰であると溶接性が確保できなくなる。一方、Ceqが低すぎると機械特性が不十分になる。そのため、Ceqは0.150~0.400とする。Ceqは0.180以上であるのが好ましく、0.200以上であるのがより好ましい。また、Ceqは0.350以下であるのが好ましく、0.330以下であるのがより好ましい。Ceqは、下記(iii)式で定義される。
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iii)
本発明の熱間圧延鋼材においては、母材の表面の少なくとも一部に酸化スケールを有し、母材と酸化スケールとの界面にSi、CuおよびSbの濃化層を有する。これらの元素の濃化層を有することで、硫酸および塩酸へのバリア効果が発揮され、酸腐食環境における耐食性がさらに向上する。
MnSは腐食の起点となり酸腐食環境での耐食性を劣化させるおそれがある。そのため、本発明に係る鋼材においては、鋼材中に含まれる最大長さが2.0μm以上のMnSの個数密度が50/mm2未満であることが好ましい。なお、最大長さが2.0μm未満のMnSは鋼材の耐食性にはほとんど影響を与えないため、本発明においては、最大長さが2.0μm以上の介在物を対象とすることとする。
本発明の一実施形態に係る熱間圧延鋼材の製造方法について説明する。本実施形態に係る鋼材には、熱間圧延を施して製造される鋼板、形鋼、鋼管等が含まれる。好ましくは板厚が3mm以上、より好ましくは6mm以上の厚鋼板である。
各鋼板から板厚3mm、幅25mm、長さ25mmの試験片を板厚中央部から採取し、湿式#400研磨で仕上げ、耐食性評価用の試験片とした。耐食性の評価は硫酸浸漬試験および塩酸浸漬試験によって行った。硫酸浸漬試験では、試験片を70℃の50%硫酸水溶液に6時間浸漬し、塩酸浸漬試験では、試験片を80℃の10%塩酸水溶液中に5時間浸漬した。
上記条件で圧延した熱間圧延材の表面を外観目視し、割れが生じていたものを×、割れが生じていないものを〇として、熱間加工性を評価した。
JIS Z 3158:2016に準拠して、y型溶接割れ試験を行った。厚さ20mmの試験片を用い、電流170Aで両面側から溶接後、48時間が経過してから表面および断面の割れの有無を確認した。
JIS Z 2241:2011に準拠して厚さ12mmの引張試験片を作製し、引張試験を行い、引張強さを求めた。引張強さが400MPa以上のものを○、400MPa未満のものを×とした。
Claims (6)
- 母材の表面の少なくとも一部に酸化スケールを有する熱間圧延鋼材であって、
前記母材の化学組成が、質量%で、
C:0.01~0.10%、
Si:0.04~0.40%、
Mn:0.30~1.50%、
Cu:0.02~0.50%、
Sb:0.01~0.30%、
Al:0.005~0.055%、
P:0.020%以下、
S:0.0005~0.015%、
N:0.010%以下、
O:0.0005~0.0035%、
Mo:0~0.50%、
W:0~0.50%、
Ni:0~0.50%、
Sn:0~0.50%、
As:0~0.30%、
Co:0~0.30%、
Cr:0~0.70%、
Ti:0~0.050%、
Nb:0~0.10%、
V:0~0.10%、
Zr:0~0.050%、
Ta:0~0.050%、
B:0~0.010%、
Ca:0~0.010%、
Mg:0~0.010%、
REM:0~0.010%、
残部:Feおよび不純物であり、
かつ、下記条件1~3の1以上を満足するものであり、
前記母材と前記酸化スケールとの界面にSi、CuおよびSbの濃化層を有する、
熱間圧延鋼材。
条件1)Mo:0.01%以上、W:0.01%以上、Sn:0.001%以上、およびAs:0.01%以上からなる群から選択される1種以上を含有。
条件2)Cr:0.01%以上、Ti:0.001%以上、Nb:0.001%以上、V:0.001%以上、Zr:0.001%以上、Ta:0.001%以上、およびB:0.0003%以上からなる群から選択される1種以上を含有。
条件3)Ca:0.00005%以上、Mg:0.0001%以上、およびREM:0.0001%以上からなる群から選択される1種以上を含有。 - 前記化学組成が、質量%で、
Mn:0.50~1.50%、
Cu:0.05~0.50%、
Al:0.005~0.050%、
MoおよびWの一方または両方の合計:0.01~0.30%、を含有し、
Si含有量とAl含有量との質量比Si/Alが6.0~16.0であり、
下記(i)式で定義されるAIが0.06~0.21であり、
下記(ii)式で定義されるEIが2.5~6.0であるか、CuおよびSbの合計含有量が、質量%で0.10~0.25%であるかの少なくともいずれかを満足し、
下記(iii)式で定義されるCeqが0.180~0.330である、
請求項1に記載の熱間圧延鋼材。
AI=((Mo/96)+(W/184))/(C/12) ・・・(i)
EI=(Cu/64)/((Sb/122)+(Sn/119)) ・・・(ii)
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iii)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。 - 前記化学組成が、質量%で、
Sn:0.001~0.50%、を含有する、
請求項2に記載の熱間圧延鋼材。 - 前記化学組成が、質量%で、
Ca:0.00005~0.010%、を含有し、
下記(iv)式で定義されるXIが5.0~16.0である、
請求項2または請求項3に記載の熱間圧延鋼材。
XI=(Si/28)/((Al/27)+(Ca/40)) ・・・(iv)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。 - 前記化学組成が、質量%で、
Ca:0.00005~0.010%、を含有し、
Ca含有量とO含有量との質量比Ca/Oが1.00以下である、
請求項2または請求項3に記載の熱間圧延鋼材。 - 前記化学組成が、質量%で、
Cu:0.05~0.50%、
Sb:0.03~0.30%、
Ni:0.01~0.50%、
Cr:0.02~0.50%、
N:0.002~0.010%、を含有し、
Si含有量とAl含有量との質量比Si/Alが7.0~15.0であり、
下記(v)式で定義されるBIが0.55~30.0であり、
下記(ii)式で定義されるEIが1.0~6.0であり、
下記(iii)式で定義されるCeqが0.150~0.400である、
請求項1に記載の熱間圧延鋼材。
BI=(Cr/52)/(N/14) ・・・(v)
EI=(Cu/64)/((Sb/122)+(Sn/119)) ・・・(ii)
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/5+(Cr+Mo+V)/15 ・・・(iii)
但し、上記式中の元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合は0を代入するものとする。
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