JP7246459B1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品を追加すること無く、電流検出誤差を抑制することのできる電力変換装置を提供する。【解決手段】入力電流を検出するために入力電源100とスイッチング素子18a~18dとの間に1次巻線が直列に接続されるカレントトランス10と、カレントトランス10の2次巻線に流れる電流値を出力電圧値に変換する電流電圧変換回路11と、スイッチング素子18a~18dをオン又はオフ駆動するための駆動信号を出力する制御回路200を備え、制御回路200は、出力電圧値に基づいて演算式により入力電流を算出するとともに、制御回路200はスイッチング素子18a~18dを駆動するための駆動信号のDuty比に対応し、演算式を切り替える。【選択図】図1

Description

本願は、電力変換装置に関するものである。
近年、環境に優しい自動車として、電気自動車(EV:Electric Vehicle)、あるいはHEV(Hybrid Electric Vehicle)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)等のハイブリッド自動車が開発されている。
これらの自動車には、電力変換装置として、例えば、走行用の電動モータを駆動させる駆動用電池から、制御回路を動作させるための補機用電池の充電を行うために必要な直流変換装置として、絶縁型降圧DC/DCコンバータが用いられている。
このような電力変換装置では、電流を検出するために、カレントトランス(以下、CTと記載)を用いることが主流となっている。しかし、CTを用いた電流検出においては、主回路のトランジスタのOFF時にCTの2次側に流れるリセット電流のため、検出される電流値が実際の電流値と乖離する場合がある。
そこで、CTを使用した電流検出回路において、CTの2次側に誤差改善用のトランジスタ(FET:Field Effect Transistor)を追加し、主回路のトランジスタに対して反転したゲート信号で駆動することで、リセット電流による乖離を無くし、検出電流による誤差を改善する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2014-119354号公報
上記特許文献1に開示された方法では、トランジスタおよびトランジスタを駆動するための絶縁ドライバ、あるいは電源を追加することが必要となるため、コストが増加し、更には電力変換装置が大型化してしまう。
また、誤差改善用のトランジスタに、主回路のトランジスタに入力されるゲート信号を反転したゲート信号を入力し、同時にスイッチングすることで誤差を改善している。しかし実際は主回路のトランジスタと誤差改善用のトランジスタのスイッチング速度のばらつき、更にはそれぞれのトランジスタを駆動するための絶縁ドライバの遅延のばらつきが存在する。従って、主回路のトランジスタと誤差改善用のトランジスタのスイッチングを同時に行うことは難しく、これらのばらつきを考慮すると、電流検出誤差の改善は困難であるという問題がある。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、CTを用いて電流検出を行う電力変換装置に関し、特別な回路を設けることなく、電流検出誤差を抑制することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、入力電源と外部負荷との間に配置される複数のスイッチング素子を有する電力変換回路と、
前記電力変換回路の入力電流を検出するために前記入力電源と前記スイッチング素子との間に1次巻線が直列に接続されるカレントトランスと、
前記カレントトランスの2次巻線に流れる電流値を出力電圧値に変換する電流電圧変換回路と、
前記スイッチング素子をオン又はオフ駆動するための駆動信号を出力する制御回路を備えたものであって、
前記制御回路は、前記出力電圧値に基づいて演算式により前記入力電流を算出するとともに、前記制御回路は予め定められた1以上の整数であるN個の前記スイッチング素子を駆動するための前記駆動信号のDuty比閾値に対応し、前記演算式を切り替えるものである。
本願に開示される電力変換装置によれば、部品を追加すること無く、電流検出誤差を抑制することのできる電力変換装置を提供することができる。
実施の形態1に係る電力変換装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるスイッチング素子の動作モードを説明する回路図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるスイッチング素子の動作モードを説明する回路図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるスイッチング素子の動作モードを説明する回路図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるスイッチング素子の動作モードを説明する回路図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における各部の信号、電圧の変化及び電流の変化を示すタイムチャートである。 実施の形態1に係る電力変換装置に設けられたCT、電流電圧変換回路、フィルタ回路部分を示す回路図である。 オンDuty比が小さい場合のCTの1次側電流と2次側電圧の波形図である。 オンDuty比が大きい場合のCTの1次側電流と2次側電圧の波形図である。 ターンオン区間のCTの2次側に流れる電流を示すブロック図である。 ターンオフ区間のCTの2次側に流れる電流を示すブロック図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるスイッチング素子のDuty比と入力電流誤差率の関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における所定電圧条件におけるAD値と入力電流の関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるスイッチング素子のDuty比と入力電流誤差率の関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における各入出力電圧条件におけるAD値と入力電流の関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるDuty比閾値を設けない時のDuty比と入力電流誤差率の関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるDuty比閾値を1個設けた時のDuty比と入力電流誤差率の関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置におけるDuty比閾値を2個設けた時のDuty比と入力電流誤差率の関係を示す図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の回路構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る電力変換装置における制御回路のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態1.
以下、実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は、実施の形態1に係る電力変換装置の一例を示すブロック図である。図1において、電力変換装置であるDC/DCコンバータ1は、直流電圧を生成する入力電源となる高圧バッテリ100から出力側の外部負荷500の間に、センサ回路300と、CT10と、電流電圧変換回路11と、制御回路200を有している。電流電圧変換回路11は、リセット抵抗12と、分圧抵抗13と、ダイオード14によって構成されており、CT10の2次巻線に流れる電流値を電圧値(AD値)に変換する。
更にDC/DCコンバータ1は、CT10の後段に接続されたスイッチング素子18a、18b、18c、18dと、トランス19と、整流用ダイオード20a、20bと、平滑リアクトル21と、平滑コンデンサ22と、センサ回路400を備えている。センサ回路300およびセンサ回路400はいずれも分圧回路であり、入力電圧および出力電圧を降圧させ、制御回路200へ電圧を印加している。又スイッチング素子18a、18b、18c、18d、トランス19等により電力変換回路を構成している。
スイッチング素子18a、18b、18c、18dとしては、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)あるいはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の自己消弧型半導体、あるいはワイドバンドギャップ半導体が用いられている。制御回路200は、駆動信号23a~23dにより、スイッチング素子18a、18b、18c、18dをオン又はオフ駆動する。
また、制御回路200は、センサ回路300およびセンサ回路400により、入力電圧Vinおよび出力電圧Voutをモニタする。
CT10の1次巻線に流れた主回路の電流が、CT10の巻数比N1に応じて2次巻線に流れ、その2次巻線に流れる電流は、分圧抵抗13を介して電圧に変換され、フィルタ抵抗16及びフィルタコンデンサ17のフィルタ素子で構成されたフィルタ回路15(ローパスフィルタ)を介して、制御回路200に入力される。制御回路200は、入力された電圧を後述するようにCT10の1次巻線の電流値へ変換するために、後述の演算式(数式6)を用いる。
次に、このような回路を備えるDC/DCコンバータ1の基本的な動作について、図2~図6に基づいて説明する。なお、本実施の形態のDC/DCコンバータ1は、各スイッチング素子18a、18b、18c、18dの状態に応じて、図2~図5に示す4つの動作モードが存在する。
図2に示すモード1においては、スイッチング素子18a、18dがオン、スイッチング素子18b、18cがオフの状態である。このとき、トランス19の1次巻線側に流れる電流は、高圧バッテリ100、スイッチング素子18a、トランス19(1次巻線側)及びスイッチング素子18dの経路で流れる。ここで、トランス19は1次側から2次側に電力を伝達し、トランス19の2次側巻線側に流れる電流は、トランス19(2次巻線側)、整流用ダイオード20a、平滑リアクトル21及び外部負荷500の経路で流れる。
また、図3に示すモード2においては、スイッチング素子18a、18b、18c、18dが全てオフの状態である。このとき、トランス19の1次側には電流が流れず、2次側へ電力は伝達されない。ただし、2次側では平滑リアクトル21の自己誘導により、平滑リアクトル21、外部負荷500、トランス19(2次巻線側)、整流用ダイオード20a又は整流用ダイオード20b、平滑リアクトル21の経路で電流が流れる。このとき、トランス19の2次側には電圧が発生しないため、平滑リアクトル21に流れる電流ILfは減少する。
図4に示すモード3においては、スイッチング素子18a、18dがオフ、スイッチング素子18b、18cがオンの状態である。このとき、トランス19の1次巻線側に流れる電流は、高圧バッテリ100、スイッチング素子18c、トランス19(1次巻線側)、スイッチング素子18bの経路で流れる。ここで、トランス19は1次側から2次側に電力を伝達し、トランス19の2次巻線側に流れる電流は、トランス19(2次巻線側)、整流用ダイオード20b、平滑リアクトル21、外部負荷500の経路で流れる。
また、図5に示すモード4においては、スイッチング素子18a、18b、18c、18dが全てオフの状態である。このとき、トランス19の1次側には電流が流れず、2次側へ電力は伝達されない。ただし、2次側では平滑リアクトル21の自己誘導により、平滑リアクトル21、外部負荷500、トランス19(2次巻線側)、整流用ダイオード20a又は整流用ダイオード20b、平滑リアクトル21の経路で電流が流れる。このとき、トランス19の2次側には電圧が発生しないため、平滑リアクトル21に流れる電流ILfは減少する。
図5に示すモード4が終了した後、図2に示すモード1に戻り、再びモード1~4を繰り返す。なお、各モードにおいて、平滑リアクトル21に流れる電流のうち、交流成分は平滑コンデンサ22を流れている。図6は、DC/DCコンバータ1における各部の信号、電圧の変化及び電流の変化を示すタイムチャートである。図6において、Aはスイッチング素子18aのゲート波形を示している。Bはスイッチング素子18bのゲート波形を示している。Cはスイッチング素子18cのゲート波形を示している。Dはスイッチング素子18dのゲート波形を示している。Eはトランス19の1次側の電圧を示している。Fは入力電流(CT10の1次巻線)の波形を示している。Gは平滑リアクトル電流の波形を示している。
図7はCT10、電流電圧変換回路11、フィルタ回路15部分を示す回路図である。CT10は、1次巻線(主回路側)に流れる入力電流Iinを、CT10の巻数比N1にあわせて電流電圧変換回路11に流す。
以下、電流電圧変換回路11の動作について図8~図11に基づいて説明する。図8はオンDuty比が小さい場合のCT10の1次側電流と2次側電圧の波形図である。図9はオンDuty比が大きい場合のCT10の1次側電流と2次側電圧の波形図である。図8、図9において、ターンオン区間(図2のモード1、図4のモード3)をP、ターンオフ区間(図3のモード2、図5のモード4)をQと定義している。
図10はターンオン区間PのCT10の2次側に流れる電流を示している。又図11はターンオフ区間QのCT10の2次側の電流を示している。図10、図11において、実線矢印で示している電流はCT2次側電力伝送電流を示している。破線矢印で示している電流はCT2次側のリセット電流を示している。
ターンオン区間Pにおいて、図10の実線矢印で示すように、CT10の1次側の主回路に電流が流れると、CT10の2次側には巻数比に比例した電流が流れる。このときCTの2次巻線に流れる電流をCT2次側の電力伝送電流Ipowerと定義する。
電流電圧変換回路11では、リセット抵抗12と分圧抵抗13の関係が、リセット抵抗12>>分圧抵抗13とされており、電力伝送電流Ipowerの大半は、ダイオード14を介して分圧抵抗13に流れる。
次に、ターンオフ区間Qにおいて、図11の破線矢印で示すように、CT10には電力伝送電流Ipowerとは逆向きに電流が流れる。これは、分圧抵抗13で発生した電圧降下によりCT10が励磁されているため、CT10を消磁させるために電流が流れるためである。この電流をリセット電流Iresと定義する。即ち分圧抵抗13に流れていた電流が急に零になるため、CT10の2次側の磁束が減少し、この磁束の変化を打ち消す為にリセット電流Iresが流れる。このとき、リセット電流Iresはダイオード14で止められているため、分圧抵抗13には流れない。
このリセット電流Iresは、図10の破線矢印で示すように、ターンオン区間Pにおいても流れているため、図10および図11におけるCTに印加される電圧Von、Voffは、下記の式(1)、(2)で表される。
Figure 0007246459000002
Figure 0007246459000003
制御回路200は、ターンオン区間Pの分圧抵抗13で発生した電圧をフィルタ回路15によりフィルタリングし、フィルタ後の電圧をAD変換値(以下、AD値という)として使用し、入力電流Iinを演算する。
ここで、DC/DCコンバータ1のスイッチング素子18a、18b、18c、18dの駆動周波数をfswと置くと、トランスの基本原理より下記の式(3)が求まる。
Figure 0007246459000004
上記式(1)~(3)より、以下の式(4)が導出される。
Figure 0007246459000005
上記式(4)より、電力伝送電流Ipowerとリセット電流Iresの関係は、以下の式(5)により表される。
Figure 0007246459000006
制御回路200は、ターンオン区間Pの電力伝送電流Ipowerによって発生する電圧値をAD変換し、入力電流Iinを推定することが可能であるが、実際はリセット電流Iresによって、電力伝送電流Ipowerとは逆方向に発生する電流により、分圧抵抗13で発生する電圧値が変化してしまう。
式(5)で表される電力伝送電流Ipowerに対するリセット電流Iresの割合を入力電流誤差率(%)とすると、例えば、リセット抵抗12と分圧抵抗13の割合を、R12:R13=100:1としたとき、入力電流誤差率とスイッチングのオンDuty比との関係は図12に示すようになる。
即ち、オンDuty比が増加するに伴い、リセット電流Iresの割合が増加する。
ここで、所定の入力電圧Vin、出力電圧Voutにおける入力電流誤差率とオンDuty比との関係を図12のR領域で示す。
R領域において、オンDuty比が所定の範囲をもっているのは、主回路側の電流量が増加すると、スイッチング素子18a、18b、18c、18d又はトランス19等の主回路における電圧降下量も大きくなるため、スイッチング素子18a、18b、18c、18dのオンDuty比が増加するからである。即ち主回路における電流が増加することにより、主回路での電圧降下が大きくなり、Voutが低下する。低下した電圧を上げるためには、オンDuty比を増加させることになる。
このR領域における、AD変換したAD値と、実際に主回路側に流れている入力電流Iinとの関係を図13に示す。上記で説明したように、電流値が増加するとオンDuty比が増加するため、リセット電流Iresが増加し、ターンオン区間Pにおいて、分圧抵抗13に発生する電圧降下が低下する(式(1))。電力伝送電流Ipowerがリセット電流Iresによる影響を受けない場合のAD値を図13の破線で示す。
本実施の形態のDC/DCコンバータ1においては、計算負荷の軽い1次関数の演算により入力電流Iinを演算する。演算式を下記の式(6)に示す。なお、α,βは係数としての演算パラメータである。
Figure 0007246459000007
図13で説明した入力電流IinとAD値の関係において、入出力電圧の関係(オンDuty範囲)が変わったときの関係を図14、図15に示している。図14に示すように、上記R領域に対し、入力電圧Vinが大きく、出力電圧Voutが低い場合をS領域、入力電圧Vinが小さく、出力電圧Voutが大きい場合をT領域とすると、R領域、S領域、T領域のそれぞれにおける入力電流IinとAD値との関係は図15に示すようになる。図15に示すように、入出力電圧の条件によって、同じ入力電流の値IinであってもAD値が変化する。このため、DC/DCコンバータ1の制御回路200は、α、βの各係数を以下の式(7)により導出する。式(7)に示す通り、演算パラメータα、βは入力電圧Vinおよび出力電圧Voutに応じて変化する。また、式(7)では、演算パラメータα、βをVin、Voutの両方の関数としたが、どちらか一方の関数としても良い。
Figure 0007246459000008
ここでα、βはVinおよびVoutを関数とするパラメータである。
具体的には、例えばα=Vin×ゲイン+オフセット、β=Vin×ゲイン+オフセットというような式で表す。なお、α、βは、α=Vout×ゲイン+オフセット、β=Vout×ゲイン+オフセット、または、α=Vin×ゲイン+オフセット、β=Vout×ゲイン+オフセット、または、α=Vout×ゲイン+オフセット、β=Vin×ゲイン+オフセット等でも良い。
以下では、式(6)に示した演算式の切り替え方法について説明する。制御回路200は、予め定められたスイッチング素子を駆動するための駆動信号の1つのDuty比を閾値として、検出されたDuty比が閾値に達するとAD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))を切り替える。即ち演算パラメータα、βを変更する。図16~図18は演算式(式(6))による入力電流誤差率の補正量の概念図を示すものである。実線はリセット電流Iresによる入力電流誤差率を示し、破線は演算式(式(6))により補正量を求めた場合の入力電流誤差率とDuty比との関係を示すイメージ図である。ここで破線自体は演算式(式(6))そのものとは相違する。式(6)により演算値Iinを求めることにより、図16~図18の破線で示されるように、入力電流誤差率とDuty比との関係において、実際の入力電流誤差率との乖離を補正することが出来るようになる。
演算式(式(6))による切り替えの無い、図16では、Duty比が大きい領域で入力電流誤差率が急激に大きくなるので、入力電流誤差率を補正できていない。また、入力電流誤差率は二次関数的に増加しているのに対して、AD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))が一次関数であるため、補正が困難である。
図17はDuty比閾値を1つ設け、その閾値で演算式(式(6))を切り替えた場合の概念図である。図17に示すように、Duty比閾値を設け、演算式(式(6))を切り替えることにより、Duty比と入力電流誤差率の関係を大幅に実際の関係に近づけることが出来る。
このように予め決定したDuty比閾値で入力電流を求める演算式(式(6))を切り替えることにより、入力電流の誤差を大幅に低減することが可能となる。即ち図16ではDuty比=0.9あたりで7%ほど乖離が生じているのに対して、図17においては、Iinを求める演算式をDuty比閾値に応じて切り替えることにより、Duty比=0~1の間で最も大きくても1%の乖離に収まっていることがわかる。
さらに、図18は、Duty比閾値を2つ設け、その閾値で演算式(式(6))を切り替えた場合の概念図である。図18に示すように、Duty比閾値を増やし、演算式(式(6))をDuty比閾値に基づいて細かく切り替えることにより、Duty比が大きい領域で、入力電流の誤差が小さいことから、入力電流誤差を正確に補正することができる。上記より、Duty比閾値を設け、AD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))を切り替えることにより、入力電流の誤差を大幅に低減することができる。このように本実施の形態においては、予め定められた1以上の整数であるN個のDuty比閾値に対応して演算式を切り替えるようにしたものである。
以下では、演算式(式(6))の切り替え前後での演算式の変化について説明する。図10に示すように、リセット電流Iresが電力伝送電流Ipowerに対して逆方向に流れ、Duty比の増加に伴いリセット電流Iresの影響が大きくなるため、入力電流Iinの増加に対してAD値の増加が鈍くなる。即ち、Duty比に関わらず、AD値を用いて入力電流Iinを求める演算式として、入力電流Iinが大きくなる演算式とする必要がある。
図12に示すように、Duty比が増加するとともに、入力電流誤差率が大きくなる。従って制御回路200において、演算式(式(6))で導出した入力電流において、CT10の1次巻線の電流値に対する減少率が大きくなる。よって制御回路200で検出されたDuty比において、予め定められたDuty比閾値よりも小さいときから、Duty比が増加してDuty比閾値に到達したとき、AD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))は、切り替え前後で導出される入力電流値が増加するように設定されている。
この際、予め使用電力の範囲内で、条件を多数設け、測定を行い、入力電流の検出誤差が大きくなるDuty比を閾値として設定する。
また、図12に示すように、Duty比の減少とともに入力電流誤差率が小さくなる。従って制御回路200において、演算式(式(6))で導出した入力電流において、CT10の1次巻線の電流値に対する減少率が小さくなる。よって制御回路200で検出されたDuty比において、予め定められたDuty比閾値よりも大きいときから、Duty比が減少してDuty比閾値に到達したとき、AD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))は、切り替え前後で導出される入力電流値が減少するように設定されている。
このように設定することで、図17、図18に示すように、入力電流の誤差を大幅に低減することができる。
以下に電力変換装置におけるDuty比を算出する方法の一例を述べる。制御回路200は検出された入力電圧Vinおよび出力電圧Voutを基に、下記の式(8)により駆動信号のDuty比を算出する。ここで、トランス19の巻数比Nは、トランス19の1次巻線の巻数Np2と2次巻線の巻数Ns2の比率であり、N=Np2/Ns2である。
Figure 0007246459000009
一般的な電力変換装置には、入出力部に電圧センサが設けられているため、上記のようにDuty比を算出することで、Duty比を算出するための部品を追加する必要が無く、既存の検出用の回路を流用することにより、Duty比を算出できる。
以上より、予め定めた1個以上のDuty比閾値により、AD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))の係数である演算パラメータα、βを切り替えることにより、部品を追加すること無く、センサ精度を大幅に向上させた電力変換装置を提供することができる。
実施の形態2.
以下、実施の形態2を図に基づいて説明する。図19は、実施の形態2に係る電力変換装置の一例を示すブロック図である。図19において、DC/DCコンバータ1は、実施の形態1と同様に、直流電圧を生成する入力電源となる高圧バッテリ100から出力側の外部負荷500の間に、センサ回路300、CT10、電流電圧変換回路11、制御回路200を有する。電流電圧変換回路11は、リセット抵抗12、分圧抵抗13、ダイオード14によって構成されている。更にDC/DCコンバータ1は、CT10の後段に接続されたスイッチング素子18a、18b、18c、18dと、トランス19と、整流用ダイオード20a、20bと、平滑リアクトル21と、平滑コンデンサ22と、センサ回路400を備えている。
図19において、制御回路200は実施の形態1とは異なり、第1の制御回路200aと記憶部200cを具備する第2の制御回路200bにより構成される。第1の制御回路200aは、駆動信号23a、23b、23c、23dにより、スイッチング素子18a、18b、18c、18dをオン又はオフ駆動する。
第1の制御回路200aでは、例えば出力側のセンサ回路400により得た出力電圧Voutを、第2の制御回路200bからの出力電圧指令値Vに近づけるように、スイッチング素子18a、18b、18c、18dの駆動信号のDuty比を演算し、制御する。
また、第2の制御回路200bは、センサ回路300およびセンサ回路400により、入力電圧Vinおよび出力電圧Voutをモニタする。
CT10の1次巻線に電流が流れ、巻数比に基づき2次巻線に電流が流れ、その2次巻線に流れる電流は、分圧抵抗13を介して電圧に変換され、フィルタ抵抗16及びフィルタコンデンサ17のフィルタ素子で構成されたフィルタ回路15を介して、第2の制御回路200bに入力される。第2の制御回路200bは、その電圧を電流値に変換し、電力変換装置1の外部へ出力する。
第2の制御回路200bは、入力された電圧を、CT10の1次巻線の電流値へ変換するための演算式(式(6))を記憶する記憶部200cを具備している。
演算式の切り替え方法、効果に関しては実施の形態1と同様である。更に実施の形態1と同様、予め定めた1個以上のDuty比閾値でAD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))の係数である演算パラメータα、βを切り替えることにより、部品を追加すること無く、センサ精度を大幅に向上させることができる。
以下に第2の制御回路200bにおけるDuty比を算出する方法を述べる。第2の制御回路200bは、検出された入力電圧Vinおよび出力電圧Voutを基に、式(8)により駆動信号のDuty比を算出する。
第2の制御回路200bにおいて、上記のようにDuty比を算出することにより、既存の検出用の回路を用いることが出来る。従ってDuty比を算出するための部品を追加する必要が無く、Duty比を算出できる。
実施の形態1における制御回路200は、スイッチング素子18a、18b、18c、18dの駆動制御を含む電力変換装置の制御に必要なすべての機能を有するため、高価なマイクロコンピュータが使用される。実施の形態2では、第1の制御回路200aと第2の制御回路200bに分離することにより、第1の制御回路200aは、非常に安価な汎用ICを用いる。又第2の制御回路200bも低機能で安価なマイクロコンピュータを用いることが出来、コストを低減することが出来る。
なお、実施の形態1、2では、DC/DCコンバータ1として、フルブリッジDC/DCコンバータの例を示したが、この回路構成に限定するものではなく、AD変換に平滑回路(ローパスフィルタ)を用いている構成であれば、LLC方式又はハーフブリッジ型のDC/DCコンバータ等でもよい。
また、実施の形態1、2では、AD値から入力電流Iinを求める演算式(式(6))を1次関数としたが、これに限るものではなく、高次の関数を用いて入力電流Iinを求めても良い。
例えば高次の関数として、3次の関数を用いると、以下の式(9)となる。
Iin=α×AD値+β×AD値+γ×AD値+δ・・・・・・・(9)
更に演算式の次数の増加およびDuty比閾値の個数の増加に伴い、演算パラメータの個数も増加する。即ち演算式は、1以上の整数であるM個の演算パラメータを備え、制御回路200は、Duty比に応じて演算パラメータを切り替えることになる。
図20は制御回路のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図20において、制御回路200は、プロセッサ201と記憶装置202から構成される。記憶装置202は、例えば、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ201は、記憶装置202から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ201にプログラムが入力される。また、プロセッサ201は、演算結果等のデータを記憶装置202の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 電力変換装置、10 カレントトランス、11 電流電圧変換回路、
12 リセット抵抗、13 分圧抵抗、18a~18d スイッチング素子、
100 入力電源、200 制御回路、200a 第1の制御回路、
200b 第2の制御回路、300,400 センサ回路、500 外部負荷。

Claims (7)

  1. 入力電源と外部負荷との間に配置される複数のスイッチング素子を有する電力変換回路と、
    前記電力変換回路の入力電流を検出するために前記入力電源と前記スイッチング素子との間に1次巻線が直列に接続されるカレントトランスと、
    前記カレントトランスの2次巻線に流れる電流値を出力電圧値に変換する電流電圧変換回路と、
    前記スイッチング素子をオン又はオフ駆動するための駆動信号を出力する制御回路を備えた電力変換装置において、
    前記制御回路は、前記出力電圧値に基づいて演算式により前記入力電流を算出するとともに、前記制御回路は予め定められた1以上の整数であるN個の前記スイッチング素子を駆動するための前記駆動信号のDuty比閾値に対応し、前記演算式を切り替える電力変換装置。
  2. Duty比が増加して前記Duty比閾値に到達し、前記制御回路が前記演算式を切り替える際に、前記演算式は切り替え前後で前記入力電流の値が増加するように設定されている請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記演算式は、1以上の整数であるM個の演算パラメータを備え、前記制御回路は、Duty比に応じて前記演算パラメータを切り替える請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記演算式は、前記演算パラメータを係数とした一次関数である請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記電力変換回路の入力電圧及び出力電圧を検出するセンサ回路を設け、前記演算パラメータは前記センサ回路により検出した前記入力電圧又は前記出力電圧のうちの少なくともいずれか一方の関数である請求項3又は請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記制御回路は、前記センサ回路により検出した前記入力電圧及び前記出力電圧を用いてDuty比を算出する請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記制御回路は、前記スイッチング素子の前記駆動信号のDuty比を演算して前記駆動信号を生成する第1の制御回路と、前記入力電流を算出する第2の制御回路を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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