JP7244336B2 - 山岳トンネルコンクリート厚測定方法および測定装置 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 ハイウェイテクノフェア2018 開催日 平成30年11月28日、29日
本発明は、山岳トンネルコンクリート厚測定方法および測定装置に関するものである。
従来、山岳トンネルのコンクリート厚として、主に吹付けコンクリートの吹付け厚と鏡吹付け厚、および覆工コンクリートの覆工巻厚を測定している。表1に測定概要を示す。
Figure 0007244336000001
前者の吹付けコンクリート工は、トンネル掘削面にコンクリートを吹付けて構築する。後者の覆工コンクリート工は、吹付けコンクリート表面に防水シートを張り付け、覆工施工位置に移動型枠を定置し、この空間にコンクリートを打ち込み、構築する。
これらのコンクリート厚は、設計で定められており、コンクリート硬化後、出来形管理基準にしたがって検測される。吹付け厚の検測は、通常、検測断面を定め、削孔した孔の中にメジャーを挿入して吹付け厚を測定し、記録することによって行われる。図5に検測結果例を示す。覆工巻厚は、脱型枠後の妻側コンクリート厚をメジャーで測定し、記録する。また、覆工コンクリート天端に設けた検測孔をメジャーで測定する。
一方、従来のコンクリート覆工厚測定方法として、例えば特許文献1~5に記載の方法が知られている。
特開2011-38835号公報 特開2009-179944号公報 特開2009-179943号公報 特開2002-365049号公報 特開平6-33015号公報
しかしながら、上記のコンクリート厚は、検測断面の測点位置で測定するので、点としての検測となり、コンクリート構造物の三次元空間での出来形を確認、評価することができない。
また、メジャーによる吹付け厚の測定は、検測孔の位置出し、削孔、測定、写真撮影、記録などの手間がかかる。覆工巻厚の測定も同様に、位置出し、測定、写真撮影、記録の現地確認作業を基本とし、多大な労力と時間、手間を要する。
また、検測の結果、コンクリート構造物の出来形不足が顕在化した場合には、その位置と規模を高精度に検出することは難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、覆工厚の空間分布を容易に把握することのできる山岳トンネルコンクリート厚測定方法および測定装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法は、トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する方法であって、覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について3Dスキャナで取得するステップと、取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の山岳トンネルコンクリート厚測定方法は、上述した発明において、所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定するステップと、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定装置は、トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する装置であって、覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について取得する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定する測定手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の山岳トンネルコンクリート厚測定装置は、上述した発明において、所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定する選定手段と、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定する測定手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法によれば、トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する方法であって、覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について3Dスキャナで取得するステップと、取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定するステップとを備えるので、測定結果を可視化することにより、覆工厚の空間分布を容易に把握することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の山岳トンネルコンクリート厚測定方法によれば、所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定するステップと、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定するステップとを備えるので、仮想単位平面を用いて覆工厚を比較的精度よく測定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定装置によれば、トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する装置であって、覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について取得する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定する測定手段とを備えるので、測定結果を可視化することにより、覆工厚の空間分布を容易に把握することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の山岳トンネルコンクリート厚測定装置によれば、所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定する選定手段と、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定する測定手段とを備えるので、仮想単位平面を用いて覆工厚を比較的精度よく測定することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法および測定装置の実施の形態を示す概略フローチャート図である。 図2は、覆工の設計と施工余裕の概念図である。 図3は、仮想単位平面による覆工厚測定概念図である。 図4は、出力表示例の説明図である。 図5は、従来の検測結果例(吹付け厚出来形調書例)を示す図である。
以下に、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法および測定装置の実施の形態について、山岳トンネルの内面に施工される吹付けコンクリートの吹付け厚、覆工コンクリートの覆工巻厚を測定する場合を例にとり、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(山岳トンネルコンクリート厚測定方法)
まず、本実施の形態に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法は、以下のステップS1~S4の手順で行われる。
ステップS1は、掘削素掘り表面(トンネル内面)の3次元形状データと、吹付けコンクリートを施工した後の吹付けコンクリート表面(以下、吹付け表面ということがある。)の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について3Dスキャナで取得するものである。
3Dスキャナは、周囲にレーザーを照射して周囲の形状を計測(デジタル測量)することによって、3次元形状データ(3次元の情報を持った点群データ)を取得するレーザースキャナからなる。3Dスキャナは、トンネル内空中心近傍に設置して測定することが望ましい。ここで取得される3次元形状データは、3Dスキャナのセンサー中心を原点とする直交座標系のデータである。
次のステップS2は、取得した3次元形状データに基づいて掘削素掘り表面と吹付け表面の間の距離を算定することにより、吹付け厚(覆工厚)を測定するものである。このステップの具体的な処理内容については後述する。
次のステップS3は、吹付け表面(トンネル内面)の3次元形状データと、覆工コンクリートを施工した後の覆工コンクリート表面(以下、覆工表面ということがある。)の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について3Dスキャナで取得するものである。
次のステップS4は、取得した3次元形状データに基づいて吹付け表面と覆工表面の間の距離を算定することにより、覆工巻厚(覆工厚)を測定するものである。このステップの具体的な処理内容については後述する。
上記の処理手順により、吹付けコンクリート、覆工コンクリートのそれぞれを施工した後に吹付け厚、覆工巻厚を精度よく測定することができる。測定結果を空間分布として可視化することにより、吹付け厚、覆工巻厚の空間分布を容易に把握することができる。
次に、上記のステップS2、S4における覆工厚の測定方法の具体的内容について、ステップS2(吹付け厚の測定方法)の場合を例にとり説明する。
この測定方法は、設計吹付け表面(所定の基準表面)上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面を掘削素掘り表面(トンネル内面)と吹付け表面(覆工の表面)に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定するステップと、選定した掘削素掘り表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した吹付け表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、吹付け厚(覆工厚)を測定するステップとを備える。
図2に覆工の設計と施工余裕の概念図を示す。吹付け表面は、一般に5~15mm程度の凹凸状をなしている。掘削素掘り表面の地山は、地質により異なるが、同程度以上の凹凸状態である。上記のステップS2では、このような表面状態と表面の空間位置が異なる2表面の点群データを用いて、吹付け厚(覆工厚)を算定する。
吹付け厚は、一般に3Dスキャナから測定面までの距離に比べて非常に小さいので、以下に示す仮想単位平面を用いた方法を適用することで、精度よく算定可能である。
まず、上記のステップS1の吹付け表面と掘削素掘り表面に対する3Dスキャナによるデジタル測量において、トンネル内周方向、トンネル延長方向のそれぞれに対して0.5~1cm間隔以下に配置した計測点について出来形の点群データを取得する。
次に、図3に示すように、トンネル座標系の設計吹付け線(設計吹付け表面)を基準表面とし、トンネル内周方向、トンネル延長方向のそれぞれに対して5~10cm間隔で仮想単位平面を設定する。
次に、掘削素掘り表面の点群データを用いて、トンネル座標系の仮想単位平面内に分布する計測点を選定する。選定された各計測点の仮想単位平面からの距離を計算し、これの平均値を仮想単位平面中心における計測点の離れとして算定し、掘削素掘り表面の計測点の3次元座標とする。
吹付け表面の計測点についても同様の方法で、吹付け表面の点群データを用いて、計測点の離れ、仮想単位平面中心の3次元座標を算定する。
仮想単位平面中心における掘削素掘り表面と吹付け表面の2表面間の離れ(距離)の吹付け厚tは、掘削素掘り表面の離れδgと吹付け表面の離れδcから、t=δg-δcで算定することができる。この仮想単位平面を用いた方法によれば、表面状態と表面位置が異なる2表面の点群データから2表面間の距離(コンクリート厚)分布を比較的高精度に算定することが可能である。
算定した吹付け厚tは、吹付け表面の点群データを基準としてヒートマップ化し、ディスプレイなどに出力表示する。この場合、例えば、あらかじめ設定した設計厚(図2の設計吹付け厚+余吹き厚)に満たないものを赤色、設計厚以上を黒色とする2値表示で出力表示してもよい。このように可視化すれば、設計厚に満たない部位を容易に把握することができる。
一方、覆工巻厚の測定(ステップS4)では、上記の吹付け厚の場合(ステップS2)と同様の方法で計算する。具体的には、上記のステップS2の吹付け表面を覆工表面とし、掘削素掘り表面を吹付け表面として計算する。上記のステップS2では、設計吹付け厚は一般に7~20cm程度であり、掘削半径に比べて十分に小さいので、仮想単位平面を設計吹付け表面の1面に設定して厚さを近似的に求めている。しかしながら、覆工巻厚は30~60cmと比較的大きくなるので、仮想単位平面を設計覆工表面(基準表面)と設計吹付け表面(基準表面)のそれぞれに設定し、つまり仮想単位平面を2平面に設定し、それぞれの離れを計算して覆工巻厚を算定することが測定精度の向上を図る上で望ましい。
図4に測定結果をヒートマップ化した空間分布の出力表示例を示す。出力表示例Aは、吹付け出来形階調表示例である。出力表示例Bは、覆工厚階調表示例である。また、切羽鏡面についても同様の出力結果を得ることができる。
本実施の形態によれば、山岳トンネルのコンクリート構造物(吹付けコンクリート、覆工コンクリート)の表面を3Dスキャナで点群データとしてデジタル測量することにより、測定対象表面の凹凸状態(掘削素掘り表面、吹付け表面、覆工表面)とトンネル中心からの表面位置(施工目標線)が異なる2表面の点群データから2表面間の距離(コンクリート厚)を求めることができる。山岳トンネルのコンクリート構造物の出来形(吹付け表面、覆工表面)を可視化、数値化することにより、計画に対する余裕をリアルタイムに確認、照査、検測することができ、合理的な施工と施工管理を確実にすることが可能となる。また、従来できなかった2表面間の距離(コンクリート厚)の空間分布を可視化でき、構造物の設計に対する出来形不足の有無、余裕を空間的に確認、検測できるようになり、施工を確実にし、出来形を数値で保証することが可能となる。また、コンクリート構造物の出来形は、3次元形状データとして保存でき、トンネル内設備計画、構造物メンテナンスにも活用できる。
(山岳トンネルコンクリート厚測定装置)
次に、本実施の形態に係る山岳トンネルコンクリート厚測定装置について説明する。
本実施の形態に係る山岳トンネルコンクリート厚測定装置は、上述した山岳トンネルコンクリート厚測定方法を装置として具現化したものであり、例えば入力部、記憶部、演算部、出力部とからなる。この山岳トンネルコンクリート厚測定装置は、例えばCPUを有するコンピュータ、メモリ、ディスプレイ、キーボード等のハードウェア、これらハードウェアを用いて実行されるコンピュータプログラム等のソフトウェアにより構成することができる。
入力部は、例えば3Dスキャナやキーボードなどで構成することができる。3Dスキャナは、覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データ(点群データ)と、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データ(点群データ)をそれぞれ複数の計測点について取得する。3Dスキャナを用いた具体的な処理内容は、上記の山岳トンネルコンクリート厚測定方法のステップS1、S3で説明したものと同様であるので詳細な説明を省略する。
記憶部は、3Dスキャナで取得した3次元形状データ(点群データ)などを記憶するものである。記憶部は、例えばメモリなどの記憶媒体で構成することができる。
演算部は、例えばコンピュータとソフトウェアなどで構成することができる。演算部は、記憶部に記憶された3次元形状データ(点群データ)に基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定するものである。
具体的には、この演算部は、選定手段と測定手段とからなる。選定手段は、所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定するものである。測定手段は、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定するものである。この演算部の具体的な処理内容は、上記の山岳トンネルコンクリート厚測定方法のステップS2、S4で説明したものと同様であるので詳細な説明を省略する。
出力部は、上記の演算部による演算処理結果を出力するものである。出力部は、例えばディスプレイやプリンタなどで構成することができる。出力部による出力表示例は、図4の出力表示例A、Bのようなものである。演算処理結果を可視化することにより、覆工厚の空間分布を容易に把握することができる。
このように構成した山岳トンネルコンクリート厚測定装置によれば、山岳トンネルのコンクリート構造物(吹付けコンクリート、覆工コンクリート)の表面を3Dスキャナで点群データとしてデジタル測量することにより、測定対象表面の凹凸状態(掘削素掘り表面、吹付け表面、覆工表面)とトンネル中心からの表面位置(施工目標線)が異なる2表面の点群データから2表面間の距離(コンクリート厚)を求めることができる。山岳トンネルのコンクリート構造物の出来形(吹付け表面、覆工表面)を可視化、数値化することにより、計画に対する余裕をリアルタイムに確認、照査、検測することができ、合理的な施工と施工管理を確実にすることが可能となる。また、従来できなかった2表面間の距離(コンクリート厚)の空間分布を可視化でき、構造物の設計に対する出来形不足の有無、余裕を空間的に確認、検測できるようになり、施工を確実にし、出来形を数値で保証することが可能となる。また、コンクリート構造物の出来形は、3次元形状データとして保存でき、トンネル内設備計画、構造物メンテナンスにも活用できる。
以上説明したように、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法によれば、トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する方法であって、覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について3Dスキャナで取得するステップと、取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定するステップとを備えるので、測定結果を可視化することにより、覆工厚の空間分布を容易に把握することができる。
また、本発明に係る他の山岳トンネルコンクリート厚測定方法によれば、所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定するステップと、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定するステップとを備えるので、仮想単位平面を用いて覆工厚を比較的精度よく測定することができる。
また、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定装置によれば、トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する装置であって、覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について取得する3Dスキャナと、取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定する測定手段とを備えるので、測定結果を可視化することにより、覆工厚の空間分布を容易に把握することができる。
また、本発明に係る他の山岳トンネルコンクリート厚測定装置によれば、所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定する選定手段と、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定する測定手段とを備えるので、仮想単位平面を用いて覆工厚を比較的精度よく測定することができる。
以上のように、本発明に係る山岳トンネルコンクリート厚測定方法および測定装置は、山岳トンネルの吹付けコンクリートの吹付け厚や、覆工コンクリートの覆工巻厚などの覆工厚を測定するのに有用であり、特に、覆工厚の空間分布を容易に把握するのに適している。

Claims (2)

  1. トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する方法であって、
    覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について3Dスキャナで取得する取得ステップと、
    取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定する測定ステップと
    所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定する選定ステップとを有し、
    前記測定ステップは、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定することを特徴とする山岳トンネルコンクリート厚測定方法。
  2. トンネル内面に施工される覆工の覆工厚を測定する装置であって、
    覆工を施工する前のトンネル内面の3次元形状データと、覆工を施工した後の覆工の表面の3次元形状データをそれぞれ複数の計測点について取得する3Dスキャナと、
    取得した3次元形状データに基づいてトンネル内面と覆工の表面の間の距離を算定することにより、覆工厚を測定する測定手段と
    所定の基準表面上に仮想的な仮想単位平面を設定し、この仮想単位平面をトンネル内面と覆工の表面に対して仮想単位平面の法線方向に投影した領域に存在する計測点を選定する選定手段とを備え、
    前記測定手段は、選定したトンネル内面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値と、選定した覆工の表面の計測点の仮想単位平面からの距離の平均値との差を算定することにより、覆工厚を測定することを特徴とする山岳トンネルコンクリート厚測定装置。
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