JP7242963B2 - 電力制御装置及び電流検出用基板 - Google Patents

電力制御装置及び電流検出用基板 Download PDF

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Description

本開示は、電力制御装置及び電流検出用基板に関する。
特許第6570797号公報には、電源から電力供給対象(モータ)に供給される電力を制御する電力制御装置(回転機制御装置)が開示されている。この電力制御装置では、制御回路が、シャント抵抗によって検出した出力電流の値に基づいてスイッチング素子のスイッチングを制御し、電源側の直流電流を交流電流に変換している。
特許第6570797号公報に記載された装置では、制御回路において大電流が流れると、シャント抵抗の発熱量が大きくなり抵抗値が大きく変化するため、シャント抵抗による電流の検出精度が低下するという課題がある。また、当該装置においてスイッチング素子は他の電子素子よりも発熱量が大きくなるが、そのスイッチング素子が実装されている基板にシャント抵抗も実装されているため、シャント抵抗がスイッチング素子の発熱の影響を受けやすく、これによっても電流の検出精度が低下するという課題がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、電流検出手段を備える電力制御装置及び当該電力制御装置に用いられる電流検出用基板において、電流の検出精度を向上させることを目的とする。
本開示に係る電力制御装置は、電源と電力供給対象とを電気的に接続する配線パターン、及び前記配線パターンに接続される複数のスイッチング素子を有するスイッチ基板と、板厚方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の周囲にロゴスキーコイルのパターンが形成されたコイル基板と、前記電源と前記スイッチ基板の前記配線パターンとを電気的に接続する電源側端子部材と、を備え、前記コイル基板が前記スイッチ基板に対して所定の間隔を空けて配置され、前記電源側端子部材が前記コイル基板の前記貫通孔に挿通された状態で配置されている。
本開示に係る電流検出用基板は、電源と電力供給対象とを電気的に接続する配線パターン、及び前記配線パターンに接続される複数のスイッチング素子を有するスイッチ基板と、前記電源と前記スイッチ基板の前記配線パターンとを電気的に接続する電源側端子部材とを備える電力制御装置に用いられる電流検出用基板であって、板厚方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の周囲にロゴスキーコイルのパターンが形成され、前記スイッチ基板に対して所定の間隔を空けた状態、且つ前記貫通孔に前記電源側端子部材を挿通させた状態で配置される。
本開示に係る電流制御装置及び電流検出用基板によれば、電源と電力供給対象との間で流れる電流をロゴスキーコイルを用いて検出するようになっており、当該電流がロゴスキーコイル自体を流れることがないため、当該電流によりロゴスキーコイルの発熱量が大きくなることがない。従って、例えば電源と電力供給対象との間で大電流が流れる場合であっても、ロゴスキーコイルを用いて当該大電流を精度良く検出することができる。また、ロゴスキーコイルのパターンが形成されたコイル基板が、複数のスイッチング素子を有するスイッチ基板に対して所定の間隔を空けて配置されるため、スイッチング素子の発熱の影響をロゴスキーコイルが受けにくい。以上のことから、電流の検出精度を向上させることができる。
第1実施形態に係る電力制御装置の斜視図である。 第1実施形態に係る電力制御装置の分解斜視図である。 第1実施形態に係るスイッチ基板の平面図である。 第1実施形態に係る制御基板の平面図である。 第1実施形態に係る制御基板に形成されたロゴスキーコイルのパターンを拡大して示す拡大平面図である。 図5のVI-VI線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 第1実施形態に係るスイッチ基板と制御基板との部分的な構成を示す部分斜視図である。 第1実施形態に係る電力制御装置の回路図である。 図8に示す検出処理部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る電源側端子部材と第3端子部材の変形例1を示す平面図である。 変形例1に係る電源側端子部材と第3端子部材の側面図である。 第1実施形態に係る電源側端子部材と第3端子部材の変形例2を示す斜視図である。 第1実施形態に係る電源側端子部材と第3端子部材の変形例3を示す斜視図である。 第2実施形態に係る電力制御装置が備えるコイル基板とその周辺の構成を示す斜視図である。 第2実施形態に係るコイル基板とその周辺の構成の変形例を説明するための側面図である。
以下、本開示の第1実施形態について、図1~図9を参照して説明する。本実施形態では、説明の便宜上、各図中に適宜示す上、左及び前の矢印で示す方向を、それぞれ電力制御装置の上方、左方及び前方と定義して説明する。
本実施形態では、本開示に係る電力制御装置の一例として、車両に搭載されるバッテリ2(電源)及び三相交流モータ4(電力供給対象)の間の電力の供給を制御する電力制御装置1について説明する。図1に示されるように、電力制御装置1は、矩形箱状に形成されたケース10と、ケース10の内部に収容されたスイッチ基板50及び電流検出用基板が一体となった制御基板60を有している。
図2に示されるように、ケース10は、箱状のケース本体12と、ケース本体12の開口を閉塞する蓋体14によって構成されている。ケース本体12は、上方に開口した開口部13を有する金属製の矩形箱状部材である。ケース本体12は、前壁部12A、後壁部12B、左壁部12C、右壁部12D及び底壁部12Eを備えている。また、底壁部12Eの下面には、後述するスイッチ基板50の熱をケース本体12の外部に放熱するためのヒートシンク12Fが設けられている。
ケース本体12の前壁部12Aには、一つのコネクタ装着部16が形成されている。コネクタ装着部16は、ケース本体12の開口部13側から矩形凹状に切りかかれた切り欠きにより構成されている。このコネクタ装着部16には、電源側コネクタ18が装着される。電源側コネクタ18は、コネクタ装着部16に装着されるハウジング18Aと、当該ハウジング18Aの後面から後方に突出する二つの端子部材20P,20Nを有している。電源側コネクタ18がコネクタ装着部16に装着されると、二つの端子部材20P,20Nは、ケース10の内側に突出するようになっている。二つの端子部材20P,20Nは、第1端子部材20を構成しており、バッテリ2(図8参照)の正極と負極にそれぞれ電気的に接続されている。以下、正極側の端子部材20Pを第1端子部材20Pとし、負極側の端子部材20Nを第1端子部材20Nとする。これらの第1端子部材20P,20Nは、左右方向を板厚方向として配置された平板状部材とされ、前後方向に沿って延びている。
電源側コネクタ18のハウジング18Aの後面(ケース内側に面した側面)側には、円柱状のコンデンサ3が二つの第1端子部材20P,20Nに接続されて設けられている。コンデンサ3は、バッテリ2に対して並列に接続されている。
ケース本体12の後壁部12Bには、左右方向に所定の間隔を空けて三つのコネクタ装着部22が設けられている。これらのコネクタ装着部22は、上述したコネクタ装着部16と同様に、ケース本体12の開口部13側から矩形凹状に切りかかれた切り欠きにより構成されている。これらのコネクタ装着部22にはそれぞれ、モータ側コネクタ24が装着される。三つのモータ側コネクタ24はそれぞれ、三相交流モータ4(図8参照)の各相(U相、V相、W相)に対応しており、コネクタ装着部22に装着されるハウジングと、当該ハウジングの前面から前方に突出する一つの端子部材26を有している。各モータ側コネクタ24がコネクタ装着部22に装着されると、端子部材26はケース10の内側に突出するようになっている。当該端子部材26は、三相交流モータ4のステータの有する各相のコイルと後述するスイッチ基板50の配線パターン52とを電気的に接続する。以下において、端子部材26を第2端子部材26と称する。第2端子部材26は、左右方向を板厚方向として配置された平板状部材とされ、前後方向に沿って延びている。
ケース本体12の左壁部12Cには、一つのコネクタ装着部28が設けられている。コネクタ装着部28は、上述したコネクタ装着部16と同様に、ケース本体12の開口部13側から矩形凹状に切りかかれた切り欠きにより構成されている。このコネクタ装着部28には、センサ側コネクタ30が装着される。センサ側コネクタ30は、コネクタ装着部28に装着されるハウジングと、当該ハウジングに設けられる複数の接続端子(不図示)とを有している。センサ側コネクタ30がコネクタ装着部28に装着されると、複数の接続端子の一端側はそれぞれ、ハウジングから突出してケース10の内側に延び、制御基板60に接続されるようになっている。このセンサ側コネクタ30には、車両に搭載された各種センサ等の電気機器と繋がるハーネス(ケーブル)が図示しないコネクタを介して接続される。
ケース本体12の開口部13は、蓋体14によって上方から閉塞される。この蓋体14は、金属製の矩形板状の部材である。蓋体14は、ケース本体12の前後左右の壁部12A~12Dの上端部に塗布される接着剤によりケース本体12に固定される。蓋体14がケース本体12に固定されることにより、ケース10の内部に収容空間が形成される。
ケース10内の収容空間の前方部分には、ケース本体12の前壁部12Aに沿って三つのコンデンサモジュール40が配置されている。各コンデンサモジュール40は、三相交流モータ4の各相に対応しており、二つのコンデンサ3を保持する保持部材44と、保持部材44に設けられた二つの第3端子部材46とを備えている。保持部材44は、絶縁材料により形成されたブロック状の部材によって構成されている。この保持部材44の下面側に、二つのコンデンサ3が左右に並んだ状態で保持されている。二つの第3端子部材46は、左右方向を板厚方向とし、前後方向に延在する板状の端子部材である。これらの第3端子部材46は、二つのコンデンサ3に接続されて平行に配置された状態で保持部材44に保持されている。
ケース本体12に装着された電源側コネクタ18と、ケース10内に配置された三つのコンデンサモジュール40との間の収容空間には、バッテリ2から供給される電力を三相交流モータ4の各相に分配するバスバーモジュール(不図示)が配置される。各コンデンサモジュール40において、一方側の第3端子部材46の一端は、当該バスバーモジュールを介して、電源側コネクタ18の正極側の第1端子部材20Pと電気的に接続される。他方側の第3端子部材46の一端は、当該バスバーモジュールを介して、電源側コネクタ18の負極側の第1端子部材20Nと電気的に接続される。二つの第3端子部材46の他端はそれぞれ、三相交流モータ4の各相に対応するスイッチ基板50の配線パターン52と電気的に接続される。以下、正極側の端子部材46を第3端子部材46Pとし、負極側の端子部材46を第3端子部材46Nと称する。
各コンデンサモジュール40において、二つのコンデンサ3は、正極側及び負極側の第3端子部材46P,46Nに接続され、バッテリ2に対して並列に接続されている。このように、電力制御装置1では、上述した電源側コネクタ18及び三つの保持部材44によって保持された複数(七つ)のコンデンサ3が、バッテリ2に対して並列に接続されている。各コンデンサ3は、後述するインバータ回路5(図8参照)に生じるノイズを緩和するための素子である。
図2及び図3に示されるように、ケース10内の収容空間において、三つのコンデンサモジュール40の後方には、三相交流モータ4の各相に対応する三枚のスイッチ基板50が配置される。各スイッチ基板50は、上下方向を板厚方向とし、平面視で矩形板状に形成されており、一例として、セラミックス製の基板に銅又はアルミニウム等の金属製の回路板が接合された放熱用絶縁基板で構成されている。また、各スイッチ基板50は、ケース本体12の底壁部12Eに載置されており、各スイッチ基板50の熱が底壁部12Eを介してヒートシンク12Fに伝達されるようになっている。
スイッチ基板50の上面である実装面50Aには、配線パターン52(一部のみ図示)が設けられている。配線パターン52は、バッテリ2と三相交流モータ4とを電気的に接続する配線パターンである。配線パターン52には、複数のスイッチング素子54と、複数の端子部材56,58が接続されている。これらの配線パターン52やスイッチング素子54等は、バッテリ2側の直流電流を交流電流に変換するインバータ回路5(図8参照)の一部を構成している。具体的には、各スイッチ基板50の実装面50Aには、六つのスイッチング素子54が実装されている。これら六つのスイッチング素子54は、一例としてnMOSFET(n型MOS電界効果トランジスタ)で構成されており、三相交流モータ4の各相のうち一相に供給する電力のスイッチングを行う。図3には、一例として、三相交流モータ4のU相に対応するスイッチ基板50Uが平面視で示されている。
スイッチ基板50Uの実装面50Aにおいて、右側の部分に実装された三つのスイッチング素子54UH1,54UH2,54UH3は、U相の電圧レベルが高い側の(バッテリ2の正極側に電気的に接続される)スイッチング素子54UHを構成している。これら三つのスイッチング素子54UH1,54UH2,54UH3は、互いに並列に接続されており、各々のドレインがバッテリ2の正極側に電気的に接続される。一方、スイッチ基板50Uの実装面50Aにおいて、左側の部分に実装された三つのスイッチング素子54UL1,54UL2,54UL3は、U相の電圧レベルが低い側の(バッテリ2の負極側に電気的に接続される)スイッチング素子54ULを構成している。これら三つのスイッチング素子54UL1,54UL2,54UL3は、互いに並列に接続されており、各々のソースはバッテリ2の負極側に電気的に接続される。また、スイッチ基板50Uの実装面50Aには、スイッチング素子54の近くにサーミスタ55が実装されている。サーミスタ55は、インバータ回路5の発熱に係る温度を感知する温度センサである。
スイッチ基板50Uの実装面50Aにおいて、スイッチング素子54UH,54ULよりも前端部50Bに近い位置には、左右両側に二つの電源側端子部材56が設けられている。各電源側端子部材56は、略左右方向を板厚方向とする長尺な平板状の部材とされ、実装面50Aから上方側へ延在している。各電源側端子部材56の下部には、U字形状に湾曲された湾曲部56A(図2では符号省略)が設けられている。この湾曲部56Aの下面は、実装面50Aに載置されて半田付けされることにより、配線パターン52に接続されている。各電源側端子部材56は、湾曲部56Aの上端から上方に直線状に延びている。スイッチ基板50Uがケース10内に配置されると、ケース10内に配置されたコンデンサモジュール40の二つの第3端子部材46P,46Nの後端側と、二つの電源側端子部材56の上端側とがそれぞれ、左右方向に並んで配置されるようになっている。これらの電源側端子部材56の上端側と第3端子部材46P,46Nの後端側とがそれぞれ抵抗溶接等により接合される。これにより、バッテリ2と配線パターン52が、二つの第3端子部材46P,46N及び二つの電源側端子部材56を介して電気的に接続される。以下、正極側の電源側端子部材56を電源側端子部材56Pとし、負極側の電源側端子部材56を電源側端子部材56Nと称する。
スイッチ基板50Uの実装面50Aにおいて、スイッチング素子54UH,54ULよりも後端部50Cに近い位置には、一つのモータ側端子部材58が設けられている。モータ側端子部材58の基本的な構造は、電源側端子部材56と同様に構成されている。モータ側端子部材58の湾曲部58Aの下面が実装面50Aに半田付けされることにより、モータ側端子部材58は配線パターン52に接続されている。モータ側端子部材58は、湾曲部58Aの上端から上方に直線状に延びている。スイッチ基板50Uがケース10内に配置されると、ケース10に装着されたモータ側コネクタ24の第2端子部材26の端部側と、モータ側端子部材58の上端側とが、左右方向に並んで配置されるようになっている。これらのモータ側端子部材58の上端側と第2端子部材24の端部側とが抵抗溶接等により接合される。これにより、三相交流モータ4と配線パターン52が、第2端子部材24及びモータ側端子部材58を介して電気的に接続される。
これまでは、三相交流モータ4のU相に対応するスイッチ基板50Uについて説明したが、V相及びW相に対応するスイッチ基板50V、50Wも基本的には同様に構成されている。V相に対応するスイッチ基板50Vに実装された六つのスイッチング素子54は、V相の電圧レベルが高い側の(バッテリ2の正極側に電気的に接続される)三つのスイッチング素子54VHと、V相の電圧レベルが低い側の(バッテリ2の負極側に電気的に接続される)三つのスイッチング素子54VLとによって構成されている。スイッチ基板50Vの電源側端子部材56は、正極側の第3端子部材46Pに接合される電源側端子部材56Pと、負極側の第3端子部材46Nに接合される電源側端子部材56Nとを有して構成されている。スイッチ基板50Vのモータ側端子部材58は、V相に対応するモータ側コネクタ24の第2端子部材26に接合される。
三相交流モータ4のW相に対応するスイッチ基板50Wでは、スイッチ基板50Wにおける六つのスイッチング素子54は、W相の電圧レベルが高い側の(バッテリ2の正極側に電気的に接続される)三つのスイッチング素子54WHと、W相の電圧レベルが低い側の(バッテリ2の負極側に電気的に接続される)三つのスイッチング素子54WLとによって構成されている。スイッチ基板50Wの電源側端子部材56は、正極側の第3端子部材46Pに接合される電源側端子部材56Pと、負極側の第3端子部材46Nに接合される電源側端子部材56Nとを有して構成されている。スイッチ基板50Wのモータ側端子部材58は、W相に対応するモータ側コネクタ24の第2端子部材26に接合される。
制御基板60は、図1及び図2に示されるように、ケース10内の収容空間において、三枚のスイッチ基板50の上方側に、スイッチ基板50に対して所定の間隔を空けて配置される。制御基板60は、前後方向及び左右方向に所定の幅を有し、上下方向を板厚方向とする矩形板状のプリント配線板である。制御基板60の前後方向の寸法は、スイッチ基板50の前後方向の寸法と略一致している。制御基板60の左右方向の寸法は、下方側に配置された三枚のスイッチ基板50を覆うのに充分な大きさとされており、本実施形態では、スイッチ基板50の左右方向の寸法の3倍程度とされている。
図4に示されるように、制御基板60の上面である実装面60Cには、制御基板60の前端部60Aに近い位置に、六つの第1貫通孔62が左右方向に並んで形成されている。これらの第1貫通孔62は、制御基板60を板厚方向に貫通しており、平面視で前後方向を長手とする長円形状に形成されている。また、制御基板60の実装面60Cにおいて、制御基板60の後端部60Bに近い位置に、三つの第2貫通孔63が左右方向に並んで形成されている。これらの第2貫通孔63は、第1貫通孔62と同様に、制御基板60を板厚方向に貫通しており、平面視で前後方向を長手とする長円形状に形成されている。
図4及び図7に示されるように、制御基板60における六つの第1貫通孔62の周囲にはそれぞれ、電流検出センサの一部を構成するロゴスキーコイルのパターン70が形成されている。このロゴスキーコイルのパターン70は配線パターンとして制御基板60に形成されており、制御基板60と一体に形成されている。以下、これらのパターン70をロゴスキーコイル70と称する。ケース10内の収容空間において制御基板60が三枚のスイッチ基板50の上方側に配置されると、ロゴスキーコイル70が周囲に形成された各第1貫通孔62には、スイッチ基板50の電源側端子部材56が第1貫通孔62の縁に対して非接触の状態で挿通されるようになっている。制御基板60の上方側において、第1貫通孔62を通って制御基板60の上方側まで延びた電源側端子部材56の上端側が、制御基板60に対して平行に延在するコンデンサモジュール40の第3端子部材46に接合されるようになっている。これにより、電源側端子部材56に流れる電流がロゴスキーコイル70を用いてセンシングされる構造となっている。なお、六つの第1貫通孔62を挿通する六つの電源側端子部材56は、互いに平行に配置されており、各電源側端子部材56に対するロゴスキーコイル70の傾き及び距離が同一に設定されている。
ケース10内の収容空間において制御基板60が三枚のスイッチ基板50の上方側に配置されると、制御基板60の後端部60B側に形成された各第2貫通孔63には、スイッチ基板50のモータ側端子部材58が第2貫通孔63の縁に対して非接触の状態で挿通されるようになっている。制御基板60の上方側において、第2貫通孔63を通って制御基板60の上方側まで延びたモータ側端子部材58の上端側が、制御基板60に対して平行に延在するモータ側コネクタ24の第2端子部材26に接合されるようになっている。
次に、図5及び図6を用いて制御基板60に形成されたロゴスキーコイル70について説明する。ロゴスキーコイル70は、制御基板60に形成され、第1貫通孔62と離隔して第1貫通孔62を取り囲む環状の領域に配置されている。ロゴスキーコイル70は、一方の端部が電極接続片75と接続されており、そこから第1貫通孔62の周囲に沿って、らせん状(進行方向に向かって時計回りに旋回するらせん状)に制御基板60の板厚を径としたコイルが形成されている。そして、第1貫通孔62の周囲に沿ってほぼ一周した位置で、ロゴスキーコイル70の他方の端部が戻し線71と接続されている。
ロゴスキーコイル70は、制御基板60の両面にそれぞれ形成された複数の導体膜72,73が、制御基板60を板厚方向に貫通して形成された複数のビア74を介して接続されることによって形成されたものである(図5の右下図参照)。このように、ロゴスキーコイル70は、空芯コイルであるため、インピーダンスが小さく、電流測定による電力損失が小さい。また、ロゴスキーコイル70では、磁束が飽和せず大電流の測定にも対応することができる。
戻し線71は、一方の端部がロゴスキーコイル70と接続され、第1貫通孔62の軸方向から見てロゴスキーコイル70を取り囲むように形成されている。戻し線71の他方の端部が、電極接続片75と並んで配置されている電極接続片76と接続されている。従って、ロゴスキーコイル70は、電極接続片75から第1貫通孔62を囲むようにほぼ一周しており、そこから折り返すように戻し線71が、ロゴスキーコイル70の外側位置を逆方向にほぼ一周して電極接続片75の外側位置を過ぎた位置で、ロゴスキーコイル70の内側位置に入り込み、電極接続片76と接続されている。ロゴスキーコイル70の計測対象となる導体(本実施形態では電源側端子部材56)に電流が流れると、コイルの両端の電極接続片75、76に誘導起電力が生ずる。この誘導起電力は、ロゴスキーコイル70から出力される信号として、後述する検出処理部7に出力される。検出処理部7では、ロゴスキーコイル70から出力された信号に基づいて、電源側端子部材56に流れる電流値を演算する。
なお、ロゴスキーコイル70の特性上、ロゴスキーコイル70で囲まれた面積を貫く磁束に対応した誘導電流が生じるが、戻し線71によって、戻し線71で囲まれた面積を貫く逆向きの磁束に対応した逆方向成分の誘導電流が生じて打ち消しあうため、第1貫通孔62に挿通された電源側端子部材56に流れる電流を正確に検出することができる。
また、検出対象の電流がロゴスキーコイル70自体を流れることがないため、通電によりロゴスキーコイル70の発熱量が大きくなることがない。ロゴスキーコイル70の発熱の抑制は、ロゴスキーコイル70と後述する検出処理部7(図8参照)による電流の検出精度の向上に寄与する。
さらに、ロゴスキーコイル70の特性上、導体に対するロゴスキーコイル70の傾きによって、実際に導体に流れた電流値と、演算により算出された算出値との誤差を補正する(較正する)ための補正値が異なるものとなる。従って、製品組み付け後の段階において、個々の電力制御装置1に実装されたロゴスキーコイル70の上記傾きによる誤差を補正するための初期値補正が行われる。この初期値補正は、例えば、制御基板60に診断機能を備える検査用の基板を接続し、制御基板60に実装されたメモリに予め記憶された補正値を初期化して、検査電流に基づいて算出された補正値を新たに記憶させることにより行われる。このため、複数のロゴスキーコイル70を電力制御装置1に実装した場合、個々のロゴスキーコイル70の傾きにバラつきの生じる構造とすれば、単一のロゴスキーコイル70毎に上述のような初期値補正が必要とされる。また、単一のロゴスキーコイル70毎に検査用の基板を接続するための接続端子や診断用の回路が必要とされる。
しかし、本実施形態によれば、一枚の制御基板60に複数のロゴスキーコイル70が配線パターンにより形成されている。このため、各ロゴスキーコイル70の傾きにバラつきが生じないため、初期値補正は共通の補正値を複数のロゴスキーコイル70に用いて行うことができる。このため、初期値補正に伴う工数が減少する。
更に、上述したロゴスキーコイル70の特性上、電力制御装置1の組み付け後に振動等、外部の環境に起因する制御基板60の傾きの変位を抑制する手段を設けることが望ましい。本実施形態では、組み付け後、ケース10の内部にポッティング樹脂が充填される。これにより、制御基板60等の内部部品を組み付け時の位置で保持することができ、車両の走行時等の振動によって制御基板60が不用意に変位されることを抑制することができる。
制御基板60の実装面60Cには、図8に示される制御部6と検出処理部7を構成する回路が実装されている。制御部6は、CPU(Central Processing Unit)64(図4参照)を有し、複数のスイッチング素子54のオン状態とオフ状態を制御する。制御基板60に実装された種々の電子部品とスイッチ基板50に実装された種々の電子部品は、図7に一部示すように、上下方向に延びる複数の接続ピン66によって電気的に接続される。また、これらの接続ピン66によって制御基板60が三枚のスイッチ基板50に対して所定の間隔を空けた状態で支持される。なお、図7以外の図面では、接続ピン66の図示を省略している。
図4に示されるように、制御基板60の実装面60Cには、制御基板60の左端部に近い位置に、制御基板60を板厚方向に貫通した複数の第3貫通孔68が形成されている。これらの第3貫通孔68には、センサ側コネクタ30の複数の接続端子の先端が下方から挿通されて半田付けされる。これによりセンサ側コネクタ30が制御基板60に接続される。車両に搭載された車速センサ等の各種センサによって検出された信号は、センサ側コネクタ30を介して制御基板60に出力され、制御基板60に形成された配線パターンを介してCPU64に出力される。
本実施形態では、ロゴスキーコイル70と検出処理部7(図8参照)によって電流検出センサが構成されている。制御部6は、検出処理部7から入力される信号に基づいて電流値を算出し、複数のスイッチング素子54のオン状態とオフ状態を切り替えて三相交流モータ4の各相に供給される電力を制御している。以下、これらの機能を図8及び図9のブロック図に基づいて説明する。
図8に示されるように、電力制御装置1は、三枚のスイッチ基板50に実装されたインバータ回路5を備えている。インバータ回路5は、バッテリ2側の直流電流を交流電流に変換して、三相交流モータ4の各相に供給する。U相,V相,W相に対応する電圧レベルが高い側(High側)のスイッチング素子54UH,54VH,54WHのドレインは、バッテリ2の正極側に接続されている。また、各相に対応する電圧レベルが低い側(Low側)のスイッチング素子54UL,54VL,54WLのソースは、バッテリ2の負極側に接続されている。また、全てのスイッチング素子54のゲートは、制御部6から出力される制御信号の信号線にそれぞれ接続されている。
六つのロゴスキーコイル70は、バッテリ2の正極とインバータ回路5のHigh側のスイッチング素子54UH,54VH,54WHとの間にそれぞれ流れる電流を計測する三つのロゴスキーコイル70U1,70V1,70W1と、バッテリ2の負極とインバータ回路5のLow側のスイッチング素子54UL,54VL,54WLとの間にそれぞれ流れる電流を計測する三つのロゴスキーコイル70U2,70V2,70W2とから構成されている。これらの六つのロゴスキーコイル70では、三相交流モータ4の各相に対応するスイッチング素子54のオン状態とオフ状態が切り替わった瞬間の電流値が計測される。そして、各ロゴスキーコイル70から出力された出力信号(誘導起電力)は、制御基板60に実装された検出処理部7に入力される。
図9に示されるように、検出処理部7は、六つのロゴスキーコイル70に対応する六つの積分回路80(A~F)と、三相交流モータ4の各相に対応する三つの加算器82(U~W)とを有して構成されている。検出処理部7では、六つのロゴスキーコイル70の出力信号がそれぞれ六つの積分回路80(A~F)に入力される。各積分回路80は、例えば、オペアンプと抵抗とコンデンサを有して構成されている。この積分回路80ではロゴスキーコイル70からの出力信号を積分し、各地点の計測電流に比例した電圧波形に対応する信号を出力する。
加算器82は、三相交流モータ4のU相に対応する加算器82Uと、V相に対応する加算器82Vと、W相に対応する加算器82Wとを備えている。加算器82Uでは、U相に対応する二つのロゴスキーコイル70U1,70U2の出力信号が積分されて得られた電圧波形が加算される。これにより、バッテリ2の正極側の検出値から負極側の検出値が加算されてバッテリ2からU相に出力された直流電流に比例する出力信号UCを得ることができる。同様にして、加算器82Vでは、バッテリ2からV相に出力された直流電流に比例する出力信号UVを得ることができる。また、加算器82Wでは、バッテリ2からW相に出力された直流電流に比例する出力信号UWを得ることができる。加算器82U,82V,82Wから出力される信号は、制御部6に入力され、制御部6で演算処理されることにより、バッテリ2から三相交流モータ4の各相に出力された出力電流を得ることができる。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態に係る電力制御装置1によれば、バッテリ2と三相交流モータ4との間で流れる電流をロゴスキーコイル70を用いて検出するようになっており、当該電流がロゴスキーコイル70自体を流れることがないため、通電によりロゴスキーコイル70の発熱量が大きくなることがない。従って、例えばバッテリ2と三相交流モータ4との間で大電流が流れる場合であっても、ロゴスキーコイル70を用いて当該大電流を精度良く検出することができる。また、ロゴスキーコイル70のパターンが形成された制御基板60が、複数のスイッチング素子54を有するスイッチ基板50に対して所定の間隔を空けて配置されるため、スイッチング素子54の発熱の影響をロゴスキーコイル70が受けにくい。以上のことから、電流の検出精度を向上させることができる。
また、ロゴスキーコイル70が制御基板60に形成されており、ロゴスキーコイル70が形成されるコイル基板と制御基板60とが一体になった構成であるため、制御基板60とコイル基板を別体として構成する場合と比較して、電力制御装置1を構成する部品点数を減らすことができる。
また、本実施形態によれば、三相交流モータ4の各相に対応する三枚のスイッチ基板50U,50V,50Wに接続された六つの電源側端子部材56に流れる電流を、一枚の制御基板60に形成された六つのロゴスキーコイル70を用いて検出している。このように、複数のロゴスキーコイル70が一枚の制御基板60(コイル基板)に形成されているため、スイッチ基板50に対する各電源側端子部材56の角度が同じ角度であれば(各電源側端子部材56が平行になっていれば)、当該各電源側端子部材56に対する各ロゴスキーコイル70の傾き(距離)が揃うことになる。そのため、全てのロゴスキーコイル70に対して電流検出の初期値補正(イニシャライズ)を行う必要がなく、一つのロゴスキーコイル70に対して初期値補正を行い、その補正値を他のロゴスキーコイル70に対しても用いることができるので、初期値補正の作業工数を減らすことができる。
なお、上記第1実施形態には、図10及び図11に示す変形例1としての電源側端子部材560と第3端子部材460を用いることもできる。なお、上述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
変形例1に係る電源側端子部材560は、上端部の側面に平面視(上下方向視)でくし歯形状の接合部100が設けられている点に特徴がある。電源側端子部材560は、U字形状に湾曲された湾曲部560Aの上端から上方へ直線状に延びて制御基板60の第1貫通孔62を挿通している。電源側端子部材560は、第1貫通孔62を通って制御基板60の上方まで延びた上端部の側面にくし歯形状の接合部100が設けられている。この変形例1では、電源側端子部材560を第1貫通孔62に挿通させるため、制御基板60に形成された第1貫通孔62は、制御基板60の前端部60Aまで延びて前方にも開口したスリット形状になっている。なお、第1貫通孔62を当該スリット形状ではなく、上記第1実施形態のように長円形状の第1貫通孔62とする場合には、接合部100を電源側端子部材560の上端部から上方に延びるように形成しておき、当該電源側端子部材560を第1貫通孔62に挿通させた後に、電源側端子部材560に対して接合部100を折り曲げて形成するようにしてもよい。
変形例1に係る第3端子部材460は、電源側端子部材560と接合される一端にくし歯形状の被接合部110が設けられている点に特徴がある。第3端子部材460は、上下方向を板厚方向とし、前後方向に延在している。また、第3端子部材460の先端部の側面には、平面視(上下方向視)でくし歯形状をなす被接合部110が設けられている。電源側端子部材560の接合部100と第3端子部材460の被接合部110は、互いのくし歯が隙間なく噛み合った状態で、半田付け等により接合されている。この噛み合いにより、電源側端子部材560と第3端子部材460の接触面積が確保されている。
上記変形例1の構成によれば、くし歯形状をなす接合部100と被接合部110をかみ合わせることにより電源側端子部材560と第3端子部材460の接合部分を小型化しつつ、接触面積を増やして導通率を確保することができる。例えば、図11に2点鎖線で示されるように電源側端子部材と第3端子部材の側面同士を当接させて接合する構成と比較して電源側端子部材560の上下方向の寸法を短くすることができるため、電力制御装置1を上下方向に小型化することができる。
また、変形例1と同様の観点から、上記第1実施形態には、図12に示す変形例2としての電源側端子部材562と第3端子部材462を用いることもできる。なお、上述した変形例1と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
変形例2に係る電源側端子部材562は、上端部に正面視(前後方向視)でくし歯形状をなす接合部100が形成されている点に特徴がある。電源側端子部材562は、前後方向を板厚方向として上方に延びている。変形例2に係る第3端子部材462は、電源側端子部材562と接合される一端にくし歯形状の被接合部110が設けられている点に特徴がある。第3端子部材462は、上下方向を板厚方向とし、前後方向に延在している。また、第3端子部材462の先端部には、平面視(上下方向視)でくし歯形状をなす被接合部110が設けられている。電源側端子部材562の接合部100と第3端子部材462の被接合部110は、互いに直交姿勢で配置されたくし歯同士が隙間なく噛み合った状態で、半田付け等により接合されている。当該構成を適用した場合も、電源側端子部材562と第3端子部材462との接合部分を小型化しつつ、接触面積を増やして導通率を確保することができるため、電力制御装置1の小型化に寄与する。
また、上記第1実施形態には、図13に示す変形例3としての電源側端子部材564と第3端子部材464を用いることもできる。なお、上述した変形例1と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
電源側端子部材564は、U字形状に湾曲された湾曲部(不図示)の上端から上方へ直線状に延びている。電源側端子部材564は、前後方向を板厚方向として上下方向に延在している。電源側端子部材564は、電源側端子部材564の上端部側を前方に略直角に折り曲げて形成された接合部105を有している。第3端子部材464は、上下方向を板厚方向とし、前後方向に延在している。また、第3端子部材464は、先端部に電源側端子部材564よりも幅の狭い接合片120が一体に形成されている。この接合片120は、電源側端子部材564の接合部105に上方から重ねられて、接合部105の上面に当接した状態で半田付けされている。当該構成を適用した場合も、電源側端子部材564の上下方向の寸法を短くすることができるため、電力制御装置1を上下方向に小型化させることができる。また、電源側端子部材564と第3端子部材464の接合部分を簡単な形状にすることができるため、生産が容易である。
次に図14を参照して第2実施形態に係る電力制御装置200について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。この第2実施形態では、制御基板600と、ロゴスキーコイル70が形成されたコイル基板610とが別体で構成されている点が、第1実施形態の電力制御装置1と異なる。このコイル基板610は、本発明における電流検出用基板に相当する。その他の構成は、第1実施形態と同一である。
本実施形態では、第1実施形態で説明した制御基板60が、制御部6と検出処理部7を構成する回路が実装された制御基板600と、複数のロゴスキーコイル70が形成されたコイル基板610とに分割されている。制御基板600は、実装面600Cの前端部600A側に複数のロゴスキーコイル70が形成されないため、実装面600Cの前端部600A側まで各種回路の実装領域とすることができ、第1実施形態で説明した制御基板60よりも若干小型に形成されている。
コイル基板610は、左右方向に延在する長尺なプリント配線板である。コイル基板610は、制御基板600の実装面600Cと反対側の面(スイッチ基板50と対向する面)の前端部600A側の位置に設けられ、スイッチ基板50と制御基板600との間に配置されている。このコイル基板610は、前後方向を板厚方向としており、制御基板600に対して直立する姿勢で配置されている。コイル基板610には、左右方向に沿って六つの第1貫通孔62が形成されている。六つの第1貫通孔62の周囲にはそれぞれ、ロゴスキーコイル70が形成されている。
各ロゴスキーコイル70の両端部に接続された電極接続片75,76には、それぞれ接続ピン620が接続されている。これらの接続ピン620は、コイル基板610の上端部から制御基板600に向かって延在し、制御基板600の実装面600Cに形成された配線パターンに接続されている。これにより、各ロゴスキーコイル70から出力される信号(誘導起電力)が、制御基板600に形成された検出処理部7に出力される。また、これらの接続ピン620を介してコイル基板610が制御基板600に取り付けられている。
コイル基板610の第1貫通孔62には、コンデンサモジュール40の保持部材44から突出した第3端子部材46が第1貫通孔62の縁に対して非接触の状態で挿通されている。このように、本実施形態では、第3端子部材46が本発明における「電源側端子部材」を構成している。また、第3端子部材46の先端側は、スイッチ基板50と制御基板600の間で電源側端子部材56の先端側に接合されている。
(作用並びに効果)
以上説明した通り、本実施形態に係る電力制御装置200では、スイッチ基板50及び制御基板600とは別体のコイル基板610を備えており、コイル基板610は、スイッチ基板50と制御基板600との間に配置されている。このため、当該コイル基板が制御基板と一体に形成される構成と比較して、制御基板600の実装領域を広げることや、制御基板600を小型化することができる。
[補足説明]
上記各実施形態及び変形例では、本発明における電源がバッテリ2とされ、本発明における電力供給対象が三相交流モータ4として構成されているが、本発明はこれに限らない。電源及び電力供給対象は適宜設定可能である。例えば、電源は、発電機やコンセントから取れる電源でもよい。また、電力供給対象は、単相交流モータや、四相交流や五相交流等、三相以上の交流モータや、各種電気機器等を適宜採用することができる。
上記各実施形態及び変形例ではバッテリ2から三相交流モータ4に電力供給がされる場合について記載したが、本発明は回生電力のように、モータからバッテリに供給(充電)される電力の制御にも用いることができる。
上記各実施形態及び変形例では、電源側端子部材56の正極側端子部材56Pと負極側端子部材56Nに対応する六つのロゴスキーコイル70が一枚の基板に形成されていたが、本発明はこれに限らない。六つのロゴスキーコイル70を複数の基板に分割して形成してもよい。例えば、電源側端子部材56の正極側端子部材56Pに対応する三つのロゴスキーコイル70が形成された第1コイル基板と、電源側端子部材56の負極側端子部材56Nに対応する三つのロゴスキーコイル70が形成された第2コイル基板と、を備える構成としてもよい。
また、上記各実施形態及び変形例では、三相交流モータ4の各相(U、V、W)に対応するスイッチ基板50の正極側端子部材56Pと負極側端子部材56Nの電流をそれぞれ検出する構成としたが、本発明はこれに限らない。例えば、三相交流モータの二相に対応する電流を検出できれば、当該電流の検出値を用いて残り一相に供給する電力を演算し、制御することができる。この場合、三相交流モータの各相の何れか二相に対応するスイッチ基板50の正極側端子部材56Pと負極側端子部材56Nの電流を検出する構成であればよい。この場合、コイル基板には、四つのロゴスキーコイル70が形成される。
上記各実施形態における電力制御装置1,200では、バッテリ2に対して七つのコンデンサ3が並列に接続される構成としたが、コンデンサ3を備えない構成としてもよい。この場合、コンデンサモジュール40が不要とされ、電源側端子部材56の正極側端子部材56Pと負極側端子部材56Nに、バスバーの正極と負極が接続される構成としてもよい。
上記変形例3では、電源側端子部材564の接合部105の上面に第3端子部材464の接合片120を接合する構成としたが、本発明はこれに限らない。第3端子部材462の接合片120を接合部105の下面に接合してもよい。また、電源側端子部材564の接合部105の先端に接合片120を形成し、第3端子部材464の一端に接合する構成にしてもよい。
上記第2実施形態では、コイル基板610が制御基板600に対して直立する姿勢で配置される構成としたが、本発明はこれに限らない。コイル基板610の第1貫通孔62にスイッチ基板50の電源側端子部材56が挿通されるように、コイル基板610を制御基板600に対して平行又は略平行となる姿勢で配置する構成にしてもよい。
上記第2実施形態では、コイル基板610がスイッチ基板50と制御基板600との間に配置される構成としたが、本発明はこれに限らない。図15に示すコイル基板位置A(1~4)のように、制御基板600の前方側にコイル基板610を配置する構成としてもよい。図15に示すコイル基板位置A1,A2,A3では、コイル基板610は、スイッチ基板50(及び制御基板600)と平行又は略平行となる姿勢で配置される。そして、コイル基板610の第1貫通孔62にスイッチ基板50の電源側端子部材56が挿通されるようにして、制御基板600の下方側(A1位置)、又は制御基板600と同一平面上(A2位置)、又は制御基板600の上方側(A3位置)に配置されている。図15に示すコイル基板位置A4では、コイル基板610は、スイッチ基板50(及び制御基板600)に対して直立する姿勢とされ、制御基板600の前方側に離間して配置される。そして、コイル基板610の第1貫通孔62に電源側端子部材としてのコンデンサモジュール40の第3端子部材46が挿通されている。
2020年4月14日に出願された日本国特許出願2020-072590号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載されたすべての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (6)

  1. 電源と電力供給対象とを電気的に接続する配線パターン、及び前記配線パターンに接続される複数のスイッチング素子を有するスイッチ基板と、
    板厚方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の周囲にロゴスキーコイルのパターンが形成されたコイル基板と、
    前記電源と前記スイッチ基板の前記配線パターンとを電気的に接続する電源側端子部材と、を備え、
    前記コイル基板が前記スイッチ基板に対して所定の間隔を空けて配置され、前記電源側端子部材が前記コイル基板の前記貫通孔に挿通された状態で配置されている電力制御装置。
  2. 前記電源側端子部材は、前記電源の正極と前記配線パターンとを電気的に接続する正極側端子部材と、前記電源の負極と前記配線パターンとを電気的に接続する負極側端子部材とを有し、
    前記コイル基板は、前記正極側端子部材及び前記負極側端子部材がそれぞれ挿通される二つの前記貫通孔を有し、当該二つの前記貫通孔の周囲にそれぞれ前記ロゴスキーコイルのパターンが形成されている請求項1に記載の電力制御装置。
  3. 前記電力供給対象が三相交流モータであり、
    前記電源側端子部材は、前記三相交流モータの各相に対応する三つの前記正極側端子部材と三つの前記負極側端子部材とを有し、
    前記コイル基板は、三つの前記正極側端子部材及び三つの前記負極側端子部材がそれぞれ挿通される六つの前記貫通孔を有し、当該六つの前記貫通孔の周囲にそれぞれ前記ロゴスキーコイルのパターンが形成されている請求項2に記載の電力制御装置。
  4. 前記ロゴスキーコイルを用いて検出される電流値に基づいて前記複数のスイッチング素子を制御する制御基板を備え、
    前記コイル基板は、前記制御基板と一体に形成されている請求項1~3の何れか1項に記載の電力制御装置。
  5. 前記ロゴスキーコイルを用いて検出される電流値に基づいて前記複数のスイッチング素子を制御する制御基板を備え、
    前記コイル基板は、前記スイッチ基板と前記制御基板との間に配置されている請求項1~3の何れか1項に記載の電力制御装置。
  6. 電源と電力供給対象とを電気的に接続する配線パターン、及び前記配線パターンに接続される複数のスイッチング素子を有するスイッチ基板と、
    前記電源と前記スイッチ基板の前記配線パターンとを電気的に接続する電源側端子部材とを備える電力制御装置に用いられる電流検出用基板であって、
    板厚方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔の周囲にロゴスキーコイルのパターンが形成され、
    前記スイッチ基板に対して所定の間隔を空けた状態、且つ前記貫通孔に前記電源側端子部材を挿通させた状態で配置される電流検出用基板。
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