JP7241921B2 - 圧縮機用電動機の固定子、電動機および圧縮機 - Google Patents

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Description

この発明は、圧縮機に組み込まれる圧縮機用電動機の固定子、電動機および圧縮機に関する。
圧縮機に組み込まれる圧縮機用電動機の固定子において、中性点の結線および固定にマグメイト端子を用いた技術がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、固定子鉄心に配置される絶縁部材に、マグメイト端子挿入用のキャビティを設けている。そして、キャビティ内にコイルの巻き終わり端末と中性点側渡り配線とを配置し、マグメイト端子をキャビティ内に挿入することで、巻線と中性点側渡り配線との結線および固定を行うようにしている。
特開2005-130586号公報
特許文献1は、マグメイト端子を用いるため、直材費の増加が課題となる。
直材費を抑えるには、マグメイト端子を用いずに、中性点をコイル端末同士のカシメにより構成し、中性点の絶縁専用の絶縁材で覆って、隣接するコイル間の隙間に固定する方法もある。しかし、この方法では、中性点の絶縁専用の絶縁材が必要となるため、コスト高となるという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、中性点専用の絶縁材を不要としつつ、コスト面で有利な圧縮機用電動機の固定子、電動機および圧縮機を提供することを目的とする。
この発明に係る圧縮機用電動機の固定子は、複数の固定子鉄心が円環状に連結されて構成され、複数の固定子鉄心のそれぞれの軸方向の端面に絶縁部材が配置された圧縮機用電動機の固定子であって、複数の固定子鉄心に絶縁部材を介して巻回された複数のコイルと、絶縁部材における固定子鉄心とは反対側の端面に設けられた矩形状の凹部を有する中性点絶縁保持機構と、両端が開口した断面矩形状の外部接続端子内に複数のコイルから引き出された複数の端末線が挿入された状態で、外部接続端子の側面が押圧されてカシメられたカシメ部を有する中性点とを備え、中性点が、中性点絶縁保持機構の凹部内に挿入されて圧入保持されており、その状態において中性点の挿入方向とは反対側の端面が凹部の開口面よりも引っ込んだ位置にあるものである。
この発明によれば、中性点がカシメ部で構成されるため、コスト面で有利である。また、中性点が、絶縁部材に設けられた中性点絶縁保持機構の凹部内に挿入されて圧入保持されており、その状態において中性点の挿入方向とは反対側の端面が凹部の開口面よりも引っ込んだ位置にある。これにより中性点を絶縁できるため、既存の絶縁部材を用いた絶縁が可能となり、コスト面で有利である。
実施の形態1に係る密閉型圧縮機の概略断面図である。 実施の形態1に係る密閉式圧縮機における固定子の部分平面図である。 実施の形態1に係る密閉式圧縮機における中性点を示す図である。 実施の形態1に係る密閉式圧縮機における固定子の中性点絶縁保持機構に中性点が圧入固定された状態を示す図である。 実施の形態1に係る密閉式圧縮機における中性点と中性点絶縁保持機構との位置関係の説明図である。 実施の形態2に係る密閉型圧縮機の要部の平面図である。 図6の円で囲った部分の拡大図である。 実施の形態2に係る密閉型圧縮機における固定子の中性点絶縁保持機構を示す図である。 実施の形態2に係る密閉式圧縮機における中性点と中性点絶縁保持機構との位置関係の説明図である。 実施の形態2に係る密閉型圧縮機における絶縁部材の変形例を示す図である。 実施の形態2に係る密閉型圧縮機における絶縁部材の変形例において、突合せ部を突き合わせる前の状態を示す図である。
以下、実施の形態に係る固定子について図面を参照しながら説明する。ここで、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。そして、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。まず、固定子を備えた密閉型圧縮機について説明する。ここでは、1シリンダ型ロータリ圧縮機を一例として説明する。なお、この明細書の中で、特に断り無く「軸方向」、「周方向」、「径方向」というときは、それぞれ、固定子の「軸方向」、「周方向」、「径方向」を言うものとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機の概略断面図である。
密閉型圧縮機130は、上部容器101aと下部容器101bとを有する密閉容器101内に、冷媒を圧縮する圧縮要素102と、圧縮要素102を駆動する電動機103とを備えている。圧縮要素102と電動機103とは、クランクシャフト104で連結され、圧縮要素102が密閉容器101の下部に、電動機103が密閉容器101の上部に収納されている。
密閉容器101の外部には、密閉容器101に隣接して吸入マフラー127が設けられている。吸入マフラー127は、液冷媒を貯留すると共に冷媒音を消音する役割を有する。吸入マフラー127は、吸入連結管128により圧縮要素102の後述のシリンダ105に連結されている。密閉容器101の上部には、圧縮要素102で圧縮された冷媒を吐出する吐出管129が接続されている。
クランクシャフト104は、クランクシャフト104の上部を構成する長軸部104aと、クランクシャフト104の下部を構成する短軸部104bと、これら長軸部104aと短軸部104bとの間に形成された偏心軸部104cと、で構成されている。偏心軸部104cは、その中心軸が長軸部104aおよび短軸部104bの中心軸から所定距離だけ偏心している。そして、偏心軸部104cは、圧縮要素102の後述するシリンダ室に配置され、シリンダ室内で偏心回転運動する構成となっている。
圧縮要素102は、環状のシリンダ105と、シリンダ105内に収納され、クランクシャフト104の偏心軸部104cに嵌合するローリングピストン109と、ベーン(図示せず)とを備えている。ベーンは、シリンダ105に設けられたベーン溝(図示せず)に摺動自在に配置されている。シリンダ105の軸方向両端の開口部は、主軸受け106および副軸受け107によって閉塞されてシリンダ105内にシリンダ室を形成している。
シリンダ105には、シリンダ室内で圧縮された冷媒をシリンダ室から吐出する吐出口(図示せず)が形成されている。そして、吐出口を覆うように吐出マフラー108が主軸受け106に取り付けられている。吐出マフラー108には吐出口108aが形成されている。
次に電動機103について説明する。電動機103は、環状に形成された固定子1と、この固定子1の内部で回転し得るように支持された回転子5とを備える。電動機103には、具体的には例えば、ブラシレスDCモータが用いられる。固定子1のリード線9は、密閉容器101の外部からの電力を固定子1に供給するために、上部容器101aに設けられたガラス端子119に接続されている。また、固定子1は、外径が上部容器101aの内径より大きく、下部容器101bに焼嵌めされて固定されている。
固定子1は、複数のT字状の固定子鉄心2(後述の図2参照)を円環状に連結することで構成されている。固定子鉄心2は、薄板電磁鋼板を打抜き形成された固定子鉄心シートを積層して構成されている。固定子鉄心2には、絶縁材で形成された絶縁部材3が固定子1の軸方向の両端面に配置されている。そして、固定子鉄心2に、絶縁部材3を介してコイル4が巻回されている。
回転子5は、固定子1と同様に薄板電磁鋼板を打抜き形成される回転子鉄心シートを積層した回転子鉄心21と、上バランスウェイト25aおよび下バランスウェイト25bと、円盤40とを有する。回転子鉄心21には、軸方向に貫通して磁石挿入穴22が形成されており、磁石挿入穴22には永久磁石24が挿入されている。
上バランスウェイト25aおよび下バランスウェイト25bは、密閉型圧縮機130の回転系全体のバランシングを行うためのものである。上バランスウェイト25aおよび下バランスウェイト25bは、磁石挿入穴22から永久磁石24が抜けることを防止する役割も兼ねており、回転子鉄心21の軸方向の両端部にそれぞれ配置されている。上バランスウェイト25aおよび下バランスウェイト25bは、回転子鉄心21に形成されたリベット穴に挿入されたリベット26により回転子鉄心21に固定されている。円盤40は、油を含んだ冷媒から油を分離する機能をもつ。円盤40によって油が分離される冷媒は、固定子1と回転子5間の空隙および、回転子風穴を含む冷媒流路から吐出管129へ向かう冷媒が該当する。
回転子鉄心21にはさらに、軸方向に貫通して冷媒流路23が形成されている。冷媒流路23は、圧縮要素102から吐出された冷媒ガスを密閉容器101の上部へ導くと共に、冷媒ガスと共に密閉容器101の上部に導かれた冷凍機油を密閉容器101の下部に落とすための役割を持つ。また、固定子1と密閉容器101の間にも、密閉容器101の上部と下部を連通する、冷媒流路23と同様の役割を持つ空間が存在する。
回転子鉄心21の内径はクランクシャフト104の外径より小さく、回転子鉄心21はクランクシャフト104の長軸部104aに焼嵌め固定されている。
このように構成された密閉型圧縮機130において、電動機103に電力が供給されると、電動機103によってクランクシャフト104が回転する。クランクシャフト104が回転することにより、シリンダ105内で偏心軸部104cが偏心回転運動する。
偏心軸部104cの偏心回転運動に伴い、ローリングピストン109がシリンダ105のシリンダ室内を偏心回転運動する。吸入連結管128からシリンダ室内に吸入された冷媒ガスは、ローリングピストン109の回転に伴ってシリンダ室内で圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、シリンダ105の吐出口(図示せず)から吐出マフラー108内に吐出され、吐出マフラー108に形成された吐出口108aから密閉容器101の内部空間に吐出される。密閉容器101の内部空間に吐出された冷媒ガスは、電動機103に形成された冷媒流路23等を通り、吐出管129から冷凍サイクル装置へ送り出される。
ここでは密閉型圧縮機の一例として、ロータリ型圧縮機を一例に示したが、スクロール型またはレシプロ型等、電動機が密閉容器内に配置される密閉型圧縮機であればその圧縮構造を問わない。
図2は、実施の形態1に係る密閉式圧縮機における固定子の部分平面図である。図3は、実施の形態1に係る密閉式圧縮機における中性点を示す図である。図3において(a)は、中性点の先端部の正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。図4は、実施の形態1に係る密閉式圧縮機における固定子の中性点絶縁保持機構に中性点が圧入固定された状態を示す図である。図4において(a)は平面図、(b)は(a)のA-A断面図、(c)は(a)のB-B断面図である。なお、図4(a)の平面図においては、中性点の図示を省略している。
固定子1は、図2に示すように複数の固定子鉄心2を円環状に組み合わせて形成されている。複数の固定子鉄心2は、隣接する他の固定子鉄心2と関節部2aで連結され、各関節部2aを屈曲することにより円環状に形成されている。関節部2aは、連結ピンによる連結部またはカシメ等により構成されている。
固定子鉄心2の軸方向の端面に配置された絶縁部材3は、従来より既存の構成であり、この絶縁部材3に、後述の中性点10が圧入される中性点絶縁保持機構3A(図2参照)が設けられている。中性点絶縁保持機構3Aは、絶縁部材3における固定子鉄心2とは反対側の端面に形成された矩形状の凹部3Aaである。
中性点10は、複数のコイル4から引き出された複数の端末線4a同士を結線することにより形成されたものである。詳しくは、中性点10は、図3に示すように両端が開口した断面矩形状の外部接続端子11内に3本のコイル4の端末線4aが挿入された状態で、外部接続端子11の側面を押圧することでカシメられたカシメ部10aで構成されている。図3(b)に示した凹部11aはカシメの際に押圧された部分を示している。このように、中性点10は安価なカシメ部10aにより構成されているので、従来のマグメイト端子を用いた構造に比べて安価に構成できる。
以上の構成の中性点10は、絶縁部材3に形成された中性点絶縁保持機構3Aに圧入されることで、中性点10の絶縁および保持がなされている。以下、中性点10の絶縁および保持を行うための、中性点10と中性点絶縁保持機構3Aとの位置関係について説明する。
図5は、実施の形態1に係る密閉式圧縮機における中性点と中性点絶縁保持機構との位置関係の説明図である。図5において(a)は平面図、(b)は(a)のA-A断面図、(c)は(a)のB-B断面図である。なお、図5(a)の平面図において中性点の図示は省略している。
図5(b)の断面で見て、中性点10の挿入方向とは反対側の中性点10の端面10bと中性点絶縁保持機構3Aの開口面との距離をaとする。また、中性点10の4つの側面のそれぞれと中性点絶縁保持機構3Aとの間の距離を、b、c、d、eとする。また、図5(c)の断面で見て、中性点10の挿入方向とは反対側の中性点10の端面10bと中性点絶縁保持機構3Aの開口面との距離をfとする。
中性点絶縁保持機構3Aは、中性点10に対して以下の(1)~(3)のいずれかの関係を有する溝形状に構成されている。
(1)「a>0,f>0」かつ「b=c=0」
(2)「a>0,f>0」かつ「e=d=0」
(3)「a>0,f>0」かつ「b=c=d=e=0」
つまり、中性点10は、A-A断面およびB-B断面の少なくとも一方で圧入代を持って中性点絶縁保持機構3Aに圧入保持される。このように、中性点10は絶縁部材3に形成された凹部3Aa内に挿入されて圧入保持されているので、中性点10の挿入方向の先端面および4つの側面が絶縁される。また、「a>0,f>0」としたことにより、中性点10は、中性点絶縁保持機構3Aの外側の空間に対して軸方向に空間的に遮蔽されている。つまり、中性点10は、中性点絶縁保持機構3Aの凹部3Aa内に圧入された状態において、中性点10の挿入方向とは反対側の端面が凹部3Aaの開口面よりも引っ込んだ位置にあることで、中性点10の挿入方向とは反対側の端面10bの絶縁がなされている。
このように、中性点が、従来既存の構成である絶縁部材3に設けた中性点絶縁保持機構3Aの凹部3Aa内に挿入されて保持されており、その状態において中性点10の挿入方向とは反対側の端面10bが凹部10Aaの開口面よりも引っ込んだ位置にある。この構成により中性点10を絶縁できるため、中性点10の絶縁専用の絶縁材が不要であり、コスト低減を図ることができる。
なお、この実施の形態1では、中性点10が矩形状である例を図示して説明したが、中性点10の形状は矩形状に限られたものではなく、任意の形状を選択できる。
以上説明したように、この実施の形態1の圧縮機用電動機103の固定子1は、複数の固定子鉄心2が円環状に連結されて構成され、複数の固定子鉄心2のそれぞれの軸方向の端面に絶縁部材3が配置された構成を有する。この固定子1は、複数の固定子鉄心2に絶縁部材3を介して巻回された複数のコイル4と、絶縁部材3における固定子鉄心2とは反対側の端面に設けられた凹部3Aaを有する中性点絶縁保持機構3Aとを備える。固定子1はさらに、複数のコイル4から引き出された複数の端末線4aを結線したカシメ部10aを有する中性点10を備える。中性点10は、中性点絶縁保持機構3Aの凹部3Aa内に挿入されて圧入保持されている。中性点10が保持された状態において中性点10の挿入方向とは反対側の端面は、凹部3Aaの開口面よりも引っ込んだ位置にある。
このように中性点10がカシメ部10aで構成されているので、従来のマグメイト端子を用いた構成に比べて安価に構成できる。また、従来既存の絶縁部材3に設けた中性点絶縁保持機構3Aで中性点10を圧入保持する構造としたので、中性点10の絶縁専用の絶縁材が不要であり安価に構成できる。以上より、コスト面で有利な圧縮機用電動機の固定子を得ることができる。
従来の、周方向に隣接するコイル同士の間の隙間に、中性点の絶縁専用の絶縁材を介して中性点を設置する技術は、コイル同士の間の隙間が小さいと、適用できない。これに対し、この実施の形態1の中性点絶縁保持機構3Aは、絶縁部材3において固定子鉄心2とは反対側の端面に設けられた凹部3Aaで構成されるため、コイル4の設置部分に影響を与えることがない。したがって、コイル4同士の間の隙間に関係なく適用できる。近年、固定子鉄心に対してコイルの巻線を高密度に行って巻線占積率を高めた高効率な固定子が登場しており、このような固定子ではコイル同士の間の隙間が小さい。この実施の形態1の技術は、このような固定子に対しても適用でき、適用した場合、高効率化と直材費低減とを両立可能な、コストパフォーマンスに優れた圧縮機用電動機を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、中性点絶縁保持機構の構成が実施の形態1と異なる。その他の構成については実施の形態1と同一または同等である。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる構成を中心に説明するものとし、この実施の形態2で説明されていない構成は実施の形態1と同様である。
図6は、実施の形態2に係る密閉型圧縮機の要部の平面図である。図7は、図6の円で囲った部分の拡大図である。図8は、実施の形態2に係る密閉型圧縮機における固定子の中性点絶縁保持機構を示す図である。図8において(a)は平面図、(b)は(a)のA-A断面図、(c)は(a)のB-B断面図である。図9は、実施の形態2に係る密閉式圧縮機における中性点と中性点絶縁保持機構との位置関係の説明図である。図9において(a)は平面図、(b)は(a)のA-A断面図、(c)は(a)のB-B断面図である。
実施の形態2の密閉型圧縮機の中性点絶縁保持機構3Bは、複数の固定子鉄心2が各関節部2aで屈曲されて円環状に形成された状態において、周方向に隣接する2つの絶縁部材3同士が互いに突き合わされた突合せ部30(図7参照)に形成されている。詳しくは、中性点絶縁保持機構3Bは、突合せ部30に形成された軸方向に凹む凹部3Baで構成されている。凹部3Baは、2つの部分凹部3Ba-1および3Ba-2で構成されている。部分凹部3Ba-1は、周方向に隣接する2つの絶縁部材3の一方に形成されている。部分凹部3Ba-1は、周方向に隣接する2つの絶縁部材3の他方に形成されている。
図8および図9に示すように凹部3Baは、凹部3Ba内の空間に中性点10を圧入なしで収納可能な大きさおよび形状を有する。つまり、中性点10の外形を成す4つの側面と凹部3Baの内側面との間には隙間があり、中性点絶縁保持機構3Bは、どの断面で見ても、中性点10を圧入しない構造を有する。
凹部3Baの開口側の端部には、端部の4面から開口を塞ぐ方向に延びる壁部3Bbが形成されている。壁部3Bbの先端部で囲まれた開口部3Bcは、中性点10が通り抜けない大きさに構成されている。また、開口部3Bcは、中性点10を形成する複数の端末線4aを通すことが可能な大きさに構成されている。具体的には、開口部3Bcは以下の寸法関係を有する。
開口部3BcのA-A断面における長さをg、開口部3BcのB-B断面における長さをh、中性点10のA-A断面における長さをi、中性点10のB-B断面における長さをjとする。これらの各長さと、中性点10を構成する3本のコイル4の端末線4aをまとめた端末線群の電線径(以下、電線径と略す)との関係は、以下の(1)~(3)のいずれかの寸法関係を有する。
(1)電線径<g<i
(2)電線径<h<j
(3)電線径<g<iかつ電線径<h<j
以上の構成において、中性点絶縁保持機構3Bに中性点10を設置する際には、中性点10を部分凹部3Ba-1または部分凹部3Ba-2に配置し、固定子鉄心2の関節部2aを屈曲させ、周方向に隣接する絶縁部材3同士を突き合わせて突合せ部30を形成する。これにより、部分凹部3Ba-1と部分凹部3Ba-2とが対向して凹部3Baを構成すると同時に、中性点10が凹部3Ba内に格納される。中性点10から延びた端末線4aは、開口部3Bcを通って凹部3Baの外部に引き出された状態となる。
このように、実施の形態2では、中性点10が中性点絶縁保持機構3Bに圧入されずに挿入されて保持されている。これにより、圧入工程を廃止でき、コスト面でさらに有利な固定子1を提供できる。つまり、中性点絶縁保持機構3Bを構成する凹部3Baは、絶縁部材3同士の突合せ部30に形成されているので、固定子1を製造する際に、関節部2aを屈曲させて円環状にする工程で、中性点絶縁保持機構3Bを保持する工程も完了する。このため、円環状にする工程とは別に中性点10を圧入する工程を不要にできる。
図10は、実施の形態2に係る密閉型圧縮機における絶縁部材の変形例を示す図である。図10は、変形例において図8(b)に相当する図である。図11は、実施の形態2に係る密閉型圧縮機における絶縁部材の変形例において、突合せ部を突き合わせる前の状態を示す図である。
図8および図9では、突合せ部30における凹部3Baの開口側とは反対側の突合せ面同士が、周方向に切断したA-A断面で見て直線状に構成されていた。これに対し、この変形例では、図10および図11に示すように、突合せ部30における凹部3Baの開口側とは反対側の突合せ面3a同士が階段状に構成されている。
図11において、矢印30Aは突合せ部30の絶縁沿面距離を示している。変形例のように、突合せ部30を階段状とすることにより、直線状とした構成に比べて絶縁沿面距離を長くすることができる。
以上説明したように、実施の形態2の圧縮機用電動機の固定子1は、複数の固定子鉄心2が、隣接する他の固定子鉄心2と関節部2aにより円環状に連結されて構成され、複数の固定子鉄心2のそれぞれの軸方向の端面に絶縁部材3が配置された構成を有する。この固定子1は、複数の固定子鉄心2に絶縁部材3を介して巻回された複数のコイル4と、絶縁部材3における固定子鉄心2とは反対側の端面に設けられた凹部3Baを有する中性点絶縁保持機構3Bとを備える。固定子1はさらに、複数のコイル4から引き出された複数の端末線4aを結線したカシメ部10aを有する中性点10を備える。中性点絶縁保持機構3Bの凹部3Baは、関節部2aで屈曲されて複数の固定子鉄心2が円環状に形成された状態において、隣接する絶縁部材3同士が互いに突き合う突合せ部30に形成された、軸方向に凹む凹部3Baである。凹部3Baの開口側の端部には、開口を塞ぐ方向に延びる壁部3Bbが形成されている。壁部3Bbの先端部で囲まれた開口部3Bcは、中性点10が通り抜けない大きさに構成されている。中性点10は、中性点絶縁保持機構の凹部3Ba内に挿入されて保持されている。
このように、中性点絶縁保持機構3Bは、絶縁部材3同士の突合わせ部30に形成した凹部3Baで構成してもよい。また、このように中性点10を圧入しない構成とした場合、製造時に圧入工程を廃止でき、コスト面で有利である。
突合せ部30における凹部3Baの開口側とは反対側の突合せ面3a同士は、階段状に構成されている。
これにより、同部分を直線状とした場合に比べて絶縁沿面距離を長くすることができる。
1 固定子、2 固定子鉄心、2a 関節部、3 絶縁部材、3A 中性点絶縁保持機構、3Aa 凹部、3B 中性点絶縁保持機構、3Ba 凹部、3Ba-1 部分凹部、3Ba-2 部分凹部、3Bb 壁部、3Bc 開口部、3a 突合せ面、4 コイル、4a 端末線、5 回転子、9 リード線、10 中性点、10a カシメ部、10b 端面、11 外部接続端子、11a 凹部、21 回転子鉄心、22 磁石挿入穴、23 冷媒流路、24 永久磁石、25a 上バランスウェイト、25b 下バランスウェイト、26 リベット、30 突合せ部、30A 矢印、40 円盤、101 密閉容器、101a 上部容器、101b 下部容器、102 圧縮要素、103 電動機、104 クランクシャフト、104a 長軸部、104b 短軸部、104c 偏心軸部、105 シリンダ、106 主軸受け、107 副軸受け、108 吐出マフラー、108a 吐出口、109 ローリングピストン、119 ガラス端子、127 吸入マフラー、128 吸入連結管、129 吐出管、130 密閉型圧縮機。

Claims (5)

  1. 複数の固定子鉄心が円環状に連結されて構成され、前記複数の固定子鉄心のそれぞれの軸方向の端面に絶縁部材が配置された圧縮機用電動機の固定子であって、
    前記複数の固定子鉄心に前記絶縁部材を介して巻回された複数のコイルと、
    前記絶縁部材における前記固定子鉄心とは反対側の端面に設けられた矩形状の凹部を有する中性点絶縁保持機構と、
    両端が開口した断面矩形状の外部接続端子内に前記複数のコイルから引き出された複数の端末線が挿入された状態で、前記外部接続端子の側面が押圧されてカシメられたカシメ部を有する中性点とを備え、
    前記中性点が、前記中性点絶縁保持機構の前記凹部内に挿入されて圧入保持されており、その状態において前記中性点の挿入方向とは反対側の端面が前記凹部の開口面よりも引っ込んだ位置にある圧縮機用電動機の固定子。
  2. 複数の固定子鉄心が、隣接する他の前記固定子鉄心と関節部により円環状に連結されて構成され、前記複数の固定子鉄心のそれぞれの軸方向の端面に絶縁部材が配置された圧縮機用電動機の固定子であって、
    前記複数の固定子鉄心に前記絶縁部材を介して巻回された複数のコイルと、
    前記絶縁部材における前記固定子鉄心とは反対側の端面に設けられた凹部を有する中性点絶縁保持機構と、
    前記複数のコイルから引き出された複数の端末線を結線したカシメ部を有する中性点とを備え、
    前記中性点絶縁保持機構の前記凹部は、前記関節部で屈曲されて前記複数の固定子鉄心が円環状に形成された状態において、隣接する前記絶縁部材同士が互いに突き合う突合せ部に形成された、前記軸方向に凹む凹部であり、前記凹部の開口側の端部に形成された、前記開口を塞ぐ方向に延びる壁部の先端部で囲まれた開口部は、前記中性点が通り抜けない大きさに構成されており、
    前記中性点が、前記中性点絶縁保持機構の前記凹部内に挿入されて保持されている圧縮機用電動機の固定子。
  3. 前記突合せ部における前記凹部の開口側とは反対側の突合せ面同士が、階段状に構成されている請求項2記載の圧縮機用電動機の固定子。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の圧縮機用電動機の固定子を備えた電動機。
  5. 請求項4記載の電動機を備えた圧縮機。
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