以下、図面を参照し、実施形態について説明する。各図面は、実施形態を模式的に示したものであるため、各部材のスケール、間隔若しくは位置関係などが誇張、部材の一部の図示が省略、又は、断面図として切断面のみを示す端面図を用いる場合がある。なお、各図面中、同じ構成には同じ符号を付している。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の面状光源300の模式平面図である。図1は、面状光源300の発光面を見た平面視を表す。面状光源300の発光面に対して平行であり、且つ互いに直交する2方向をX方向およびY方向とする。また、X方向およびY方向に対して直交する方向をZ方向とする。
面状光源300は、導光部材10と、光源部20を備える。導光部材10は光源部20が発する光に対する透光性を有する。光源部20は、後述するように、少なくとも発光素子を含む。光源部20が発する光とは、少なくとも発光素子が発する光を含む。また、例えば、光源部20が蛍光体を含む場合には、光源部20が発する光には蛍光体が発する光も含まれる。光源部20からの光に対する導光部材10の透過率は、例えば、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
導光部材10は、区画溝14によって複数の導光部に区画されている。区画溝14は、平面視において格子状であり、少なくとも1つの光源部20が1つの導光部に含まれるように導光部材10を区画している。図1には、例えば、X方向およびY方向に沿って2行2列に区画された4つの導光部を備える面状光源300を示す。区画溝14で区画された各導光部は、例えばローカルディミングの駆動単位となる発光領域5とすることができる。なお、面状光源300を構成する導光部(発光領域5)の数は図1に示す数に限らない。
図2は、面状光源300における隣り合う任意の2つの導光部の模式断面図であり、図1のII-II線における模式断面図である。
隣り合う2つの導光部のうちの一方を第1導光部10Aとし、他方を第2導光部10Bとする。光源部20は、第1導光部10Aに配置された第1光源20Aと、第2導光部10Bに配置された第2光源20Bとを含む。以下、第1導光部10Aおよび第2導光部10Bを単に導光部10A、10Bと表す場合があり、また、第1光源20Aおよび第2光源20Bを単に光源20A、20Bと表す場合がある。
図2に示すように、面状光源300は、発光モジュール100と、支持部材200とを備える。発光モジュール100は、第1導光部10Aと、第2導光部10Bと、第1光源20Aと、第2光源20Bとを少なくとも備える。
導光部10A、10Bの材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂、又は、ガラスなどを用いることができる。
導光部10A、10Bの厚さは、例えば、200μm以上800μm以下が好ましい。導光部10A、10Bは、その厚さ方向に、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部10A、10Bが積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着部材を配置してもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよい。接着部材の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
第1導光部10Aは、面状光源300の発光面となる第1A主面11Aと、第1A主面11Aの反対側に位置する第1B主面11Bとを含む。第2導光部10Bは、面状光源300の発光面となる第2A主面12Aと、第2A主面12Aの反対側に位置する第2B主面12Bとを含む。以下、第1A主面11Aおよび第2A主面12Aを単にA主面11A、12Aと表す場合があり、また、第1B主面11Bおよび第2B主面12Bを単にB主面11B、12Bと表す場合がある。
また、第1導光部10Aは、第1光源20Aが配置される第1孔部13Aを含む。第2導光部10Bは、第2光源20Bが配置される第2孔部13Bを含む。第1孔部13Aは、第1A主面11Aから第1B主面11Bまで貫通する貫通孔である。第2孔部13Bは、第2A主面12Aから第2B主面12Bまで貫通する貫通孔である。以下、第1孔部13Aおよび第2孔部13Bを単に孔部13A、13Bと表す場合がある。
図1に示すように、孔部13A、13Bは、平面視において例えば円形とすることができる。また、孔部13A、13Bは、平面視において、例えば、楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形とすることができる。
図2に示すように、第1導光部10Aは、第1A主面11Aと第1B主面11Bとの間に位置する第1側面15を含む。第2導光部10Bは、第2A主面12Aと第2B主面12Bとの間に位置する第2側面16を含む。
第1側面15は、第1A側面15Aと第1B側面15Bとを含む。第2導光部10Bの一辺において、第2側面16は、第1A側面15Aに対向する第2A側面16Aと、第1B側面15Bに対向する第2B側面16Bとを含む。
第1側面15と第2側面16とは、区画溝14を規定している。区画溝14は、第1B側面15Bと第2B側面16Bとにより規定される第1溝部14aと、第1A側面15Aと第2A側面16Aとにより規定される第2溝部14bと、を含む。なお、本実施形態において、第1溝部14aは、その一部がさらに第1C側面15Cと第2C側面16Cとにより規定されている。また、第1溝部14aと第2溝部14bは、導光部10A、10Bの厚さ方向において連通している。
より具体的には、第1A側面15Aは第1A主面11Aに連続し、第1B側面15Bは第1B主面11Bに連続している。第1A側面15Aと第1B側面15Bとの間に段差を有し、第1側面15は、第1A側面15Aと第1B側面15Bとの間に位置する第1C側面15Cをさらに含む。換言すると、第1導光部10Aの第1側面15は、第1B側面15Bよりも第2導光部10Bの第2側面16に近い第1A側面15Aと、第1C側面15Cと、を含む第1凸部17を有する。第1凸部17は、第1C側面15Cと反対側に位置する面が第1A主面11Aと同一平面になるように、第1A主面11A側に配置されている。第1凸部17における第1C側面15Cおよび第1C側面15Cと反対側に位置する面は、例えば、それぞれ第1A主面11Aに平行な面、又は、傾斜した面としてもよい。
また、第2A側面16Aは第2A主面12Aに連続し、第2B側面16Bは第2B主面12Bに連続している。第2A側面16Aと第2B側面16Bとの間に段差を有し、第2側面16は、第2A側面16Aと第2B側面16Bとの間に位置する第2C側面16Cをさらに含む。換言すると、第2導光部10Bの第2側面16は、第2B側面16Bよりも第1導光部10Aの第1側面15に近い第2A側面16Aと、第2C側面16Cとを含む第2凸部18を有する。第2凸部18は、第2C側面16Cと反対側に位置する面が第2A主面12Aと同一平面になるように、第2A主面12A側に配置されている。第2C側面16Cおよび第2C側面16Cと反対側に位置する面は、例えば、それぞれ第2A主面12Aに平行な面、又は、傾斜した面としてもよい。
このように、第1A主面11Aと同一平面にある面を含む第1凸部17と、第2A主面12Aと同一平面にある面を含む第2凸部18とが対向することにより、例えば第1導光部10Aと第2導光部10Bとを同時点灯させた場合、A主面11A、12A側において第1凸部17と第2凸部18との間を光が伝搬することになるため、区画溝14近傍の輝度が低下するのを軽減することができる。
第1A側面15Aと第2A側面16Aとの距離は、第1B側面15Bと第2B側面16Bとの距離よりも近い。ここでの距離は、第1A側面15Aと第2A側面16Aとの最短距離、および第1B側面15Bと第2B側面16Bとの最短距離を表す。すなわち、第2溝部14bの幅(最小幅)は、第1溝部14aの幅(最小幅)よりも小さい。
第1導光部10Aの厚さ方向は、第1A主面11Aと第1B主面11Bとの間を最短距離で結ぶ直線に沿った方向である。本実施形態では、第1A主面11Aと第1B主面11Bとは互いに平行であり、それら第1A主面11Aと第1B主面11Bとに垂直な方向が第1導光部10Aの厚さ方向であり、Z方向とする。同様に、第2導光部10Bの厚さ方向は、第2A主面12Aと第2B主面12Bとの間を最短距離で結ぶ直線に沿った方向である。本実施形態では、第2A主面12Aと第2B主面12Bとは互いに平行であり、それら第2A主面12Aと第2B主面12Bに垂直な方向が第2導光部10Bの厚さ方向であり、Z方向とする。Z方向における第1B側面15Bの長さは、Z方向における第1A側面15Aの長さよりも長い。Z方向における第2B側面16Bの長さは、Z方向における第2A側面16Aの長さよりも長い。すなわち、第1溝部14aの区画溝14の深さ方向における長さは、第2溝部14bの区画溝14の深さ方向における長さよりも長い。
第1光源20Aは、第1導光部10Aの第1B主面11B側に位置する。すなわち、第1光源20Aの厚さ方向における中心と第1B主面11Bとの間の距離は、第1光源20Aの厚さ方向における中心と第1A主面11Aとの間の距離よりも短い。第1導光部10Aの厚さ方向における第1A側面15Aおよび第2溝部14bの位置は、第1光源20Aの上面よりも上方の位置にある。
第2光源20Bは、第2導光部10Bの第2B主面12B側に位置する。すなわち、第2光源20Bの厚さ方向における中心と第2B主面12Bとの間の距離は、第2光源20Bの厚さ方向における中心と第2A主面12Aとの間の距離よりも短い。第2A側面16Aの第2導光部10Bの厚さ方向における位置は、第2光源20Bの上面よりも上方の位置にある。
第1側面15と第2側面16との間に光反射部材40が配置されている。光反射部材40は、第1A側面15Aと第2A側面16Aとが露出されるように、第1B側面15Bと第2B側面16Bとの少なくとも一方に配置されている。本実施形態では、光反射部材40は、第1B側面15Bに配置された第1光反射部材40Aと、第1光反射部材40Aと離隔されて第2B側面16Bに配置された第2光反射部材40Bとを含む。第1光反射部材40Aは、第1B側面15Bに接して、第1B側面15Bを覆っている。第2光反射部材40Bは、第2B側面16Bに接して、第2B側面16Bを覆っている。
第1A側面15Aおよび第2A側面16Aには、光反射部材40は配置されていない。第1A側面15Aと第2A側面16Aとは第2溝部14bを隔てて対向し、第2溝部14b内は空気層となっている。したがって、第1A側面15Aと第2A側面16Aは、空気に接している。第1A側面15Aと第2A側面16Aは、光反射部材40に覆われず、光反射部材40から露出している。
第1溝部14a内において、第1B側面15Bに配置された第1光反射部材40Aと、第2B側面16Bに配置された第2光反射部材40Bとの間は空気層となっている。したがって、第1B側面15Bと第2B側面16Bとの間には、光反射部材40(第1光反射部材40Aおよび第2光反射部材40B)と空気層が配置されている。光反射部材40は空気に接している。
第1光反射部材40Aは、第1C側面15Cにも配置されている。第1光反射部材40Aは、第1B側面15Bと空気層との間、および第1C側面15Cと空気層との間に配置されている。第1光反射部材40Aは、第1C側面15Cに接して、第1C側面15Cを覆っている。
第2光反射部材40Bは、第2C側面16Cにも配置されている。第2光反射部材40Bは、第2B側面16Bと空気層との間、および第2C側面16Cと空気層との間に配置されている。第2光反射部材40Bは、第2C側面16Cに接して、第2C側面16Cを覆っている。
図2に示す例では、第1B側面15Bと第2B側面16Bの両方に光反射部材40を配置した。又は、第1B側面15Bに第1光反射部材40Aを配置し、第2B側面16Bに第2光反射部材40Bを配置しなくてもよい。逆に、第2B側面16Bに第2光反射部材40Bを配置し、第1B側面15Bに第1光反射部材40Aを配置しなくてもよい。また、第1B側面15Bと第2B側面16Bとに接するように、第1溝部14a内を光反射部材40で埋めてもよい。
光反射部材40(第1光反射部材40Aおよび第2光反射部材40B)として、例えば、光拡散剤を含む樹脂部材を用いることができる。光拡散剤としては、例えば、TiO2の粒子が挙げられる。その他、光拡散剤として、Nb2O5、BaTiO3、Ta2O5、Zr2O3、ZnO、Y2O3、Al2O3、MgO又はBaSO4などの粒子が挙げられる。また、光反射部材40として、例えば、Al又はAgなどの金属部材を用いてもよい。
発光モジュール100は、第1B主面11Bおよび第2B主面12Bを支持部材200の上面に対向させ、支持部材200上に配置されている。支持部材200の上面は、例えば、区画溝14の底において導光部10A、10Bから露出している。
第1光源20Aは、第1導光部10Aの第1孔部13A内における支持部材200上に配置されている。第2光源20Bは、第2導光部10Bの第2孔部13B内における支持部材200上に配置されている。なお、1つ導光部10A(10B)には、1つの光源20A(20B)が配置されることに限らず、複数の光源が配置されてもよい。
図3Aは、光源20A、20Bの一例の模式上面図である。なお、図3Aにおいて、第1光調整部材25および第1透光性部材22等に覆われて隠れている発光素子21、電極23を破線で表している。
図3Bは、光源20A、20Bの一例の模式下面図である。
図3Cは、図3AのIIIC-IIIC線における模式断面図である。
図3Dは、図3AのIIID-IIID線における模式断面図である。第1光源20Aと第2光源20Bは同じ構成である。
光源20A、20Bは、発光素子単体であってもよいし、発光素子に、例えば透光性部材等を組み合わせた構造を有していてもよい。本実施形態では、図3A~図3Dに示すように、光源20A、20Bは、発光素子21と、第1透光性部材22と、電極23と、被覆部材24と、第1光調整部材25とを含む。また、光源20A、20Bは、所望の配光に応じて、被覆部材24および第1光調整部材25のうち一方のみを含んでもよい。例えば、第1透光性部材22上に第1光調整部材25を配置しない、言い換えると、光源20A、20Bの上面を、それぞれ第1透光性部材22の上面にて構成することができる。また、第1透光性部材22の下に被覆部材24を配置しない、言い換えると、光源20A、20Bの下面を、それぞれ第1透光性部材22の下面および発光素子21の下面にて構成することができる。
発光素子21は、半導体積層体を含む。半導体積層体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の支持基板と、支持基板上に配置されるn型半導体層およびp型半導体層と、これらに挟まれた発光層と、n型半導体層およびp型半導体層とそれぞれ電気的に接続されたn側電極およびp側電極とを含む。なお、半導体積層体は、支持基板が除去されたものを用いてもよい。また、発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造
(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体積層体としては、例えばInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体積層体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体積層体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体積層体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体積層体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
第1透光性部材22は、発光素子21の上面および側面を覆っている。図3Dに示すように、発光素子21の側面から第1透光性部材22の側面までの距離d1は、発光素子21の上面から第1透光性部材22の上面までの距離d2よりも長くしてもよい。これにより、発光素子21の側面から出射された光が、第1透光性部材22の上面側よりも側面側に伝搬しやすくなり、光源20A、20Bの側方から取り出される光の割合が増える。このため、導光部材10に入射される光の割合を増やすことができる。なお、発光素子21の側面から第1透光性部材22の側面までの距離d1は、発光素子21の上面から第1透光性部材22の上面までの距離d2の1.5以上2.5倍以下程度の距離であるのが好ましく、さらに好ましくは、距離d1は距離d2の2倍程度の距離である。また、第1透光性部材22は、発光素子21を保護するとともに、第1透光性部材22に添加される粒子に応じて、波長変換および光拡散等の機能を備える。具体的には、第1透光性部材22は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)、αサイアロン系蛍光体(例えば、Mz(Si,Al)12(O,N)16:Eu(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、およびLaとCeを除くランタニド元素))、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si,Al)F6:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I)3)、又は、量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS2又はAgInSe2)等を用いることができる。第1透光性部材22に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
KSAF系蛍光体としては、下記式(I)で表される組成を有していてよい。
M2[SipAlqMnrFs] (I)
式(I)中、Mはアルカリ金属を示し、少なくともKを含んでよい。Mnは4価のMnイオンであってよい。p、q、r及びsは、0.9≦p+q+r≦1.1、0<q≦0.1、0<r≦0.2、5.9≦s≦6.1を満たしていてよい。好ましくは、0.95≦p+q+r≦1.05又は0.97≦p+q+r≦1.03、0<q≦0.03、0.002≦q≦0.02又は0.003≦q≦0.015、0.005≦r≦0.15、0.01≦r≦0.12又は0.015≦r≦0.1、5.92≦s≦6.05又は5.95≦s≦6.025であってよい。例えば、K2[Si0.946Al0.005Mn0.049F5.995]、K2[Si0.942Al0.008Mn0.050F5.992]、K2[Si0.939Al0.014Mn0.047F5.986]で表される組成が挙げられる。このようなKSAF系蛍光体によれば、輝度が高く、発光ピーク波長の半値幅の狭い赤色発光を得ることができる。
また、上述した蛍光体を含有する波長変換シートを、面状光源上に配置してもよい。波長変換シートは、光源からの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発し、白色光を出射する面状光源とすることができる。例えば、青色の発光が可能な光源と、黄色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を組み合わせて白色光を得ることができる。また他には、青色の発光が可能な光源と、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。また、青色の発光が可能な光源と、複数の波長変換シートとを組み合わせてもよい。複数の波長変換シートとしては、例えば、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートと、を選択することができる。また、青色の発光が可能な発光素子と、赤色の発光が可能な蛍光体を含有する透光性部材とを有する光源と、緑色の発光が可能な蛍光体を含有する波長変換シートとを組み合わせてもよい。
被覆部材24は、少なくとも発光素子21の下面に配置される。被覆部材24は、発光素子21のp側電極およびn側電極にそれぞれ接続された電極23の下面(図3Bに示す)が被覆部材24から露出するように配置される。被覆部材24は、発光素子21の側面を覆う第1透光性部材22の下面にも配置されている。本実施形態における被覆部材24は、発光素子21の下面から第1透光性部材22の下面に亘って均一な厚さを有している。又は、被覆部材24は、例えば、電極23に近づくにつれて厚くなるように配置してもよい。
被覆部材24は、光源20A、20Bが発する光に対する反射性を有する。被覆部材24は、例えば、光拡散剤を含む樹脂部材である。具体的には、被覆部材24は、TiO2、SiO2、Al2O3、ZnO又はガラス等の粒子からなる光拡散剤を含む、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂である。
第1光調整部材25は、第1透光性部材22の上面に配置されており、第1透光性部材22の上面から出射する光の量や出射方向を制御する。第1光調整部材25は、光源20A、20Bが発する光に対する反射性および透光性を有する。第1透光性部材22の上面から出射した光の一部は、第1光調整部材25により反射し、他の一部は、第1光調整部材25を透過する。第1光調整部材25の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。これにより、光源20A、20Bの直上での輝度を低下させ、面状光源300の輝度の面内ばらつきを低下させる。第1光調整部材25は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に含まれる光拡散剤等によって構成することができる。透光性樹脂は、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂である。光拡散剤は、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZnO又はガラス等の粒子が挙げられる。第1光調整部材25は、例えば、Al若しくはAgなどの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
図2に示すように、発光モジュール100は、さらに、第2透光性部材71と、波長変換部材72と、第3透光性部材73と、第2光調整部材74とを備えることができる。
第2透光性部材71、波長変換部材72、および第3透光性部材73は、導光部10A、10Bの孔部13A、13B内にそれぞれ配置されている。
第2透光性部材71および第3透光性部材73は、光源20A、20Bが発する光に対する透光性を有し、例えば、導光部10A、10Bの材料と同じ樹脂、又は導光部10A、10Bの材料との屈折率差が小さい樹脂を用いることができる。
第2透光性部材71は、光源20A、20Bの側面と、孔部13A、13Bの側面との間に配置されている。光源20A、20Bの側面と第2透光性部材71との間、および孔部13A、13Bの側面と第2透光性部材71との間に空気層等の空間が形成されないように、第2透光性部材71を配置することが好ましい。これにより、光源20A、20Bからの光が導光部10A、10Bに導光されやすくできる。
波長変換部材72は、光源20A、20Bの上面を覆っている。波長変換部材72は、第2透光性部材71の上面も覆っている。波長変換部材72は、光源20A、20Bの色調整用の蛍光体を含む透光性の樹脂部材である。
第3透光性部材73は、波長変換部材72の上面を覆っている。第3透光性部材73の上面は、平坦な面とすることができる。又は、第3透光性部材73の上面は、凹状又は凸状の曲面とすることができる。
第2光調整部材74は、第3透光性部材73上に配置されている。第2光調整部材74は、光源20A、20Bが発する光に対する反射性および透光性を有する。第2光調整部材74は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に含まれる光拡散剤等によって構成することができる。透光性樹脂は、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂である。光拡散剤は、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZnO又はガラス等の粒子が挙げられる。第2光調整部材74は、第3透光性部材73の上面の全部又は一部を覆うように配置することができる。また、第2光調整部材74は、第3透光性部材73の上面と、その周辺の導光部10A、10BのA主面11A、12Aの上にまで延伸させることができる。
図1に示すように、第2光調整部材74は、平面視において光源20A、20Bと重なる位置に配置される。図1に示す例では、第2光調整部材74は、平面視が四角形の光源20A、20Bよりも大きい四角形である。第2光調整部材74は、平面視において、円形、三角形、六角形又は八角形等の形状とすることができる。
第1光調整部材25は、光源20A、20Bの真上方向へ出射された光の一部を反射させ、他の一部を透過させる。これにより、面状光源300の発光面(光出射面)であるA主面11A、12Aにおいて、光源20A、20Bの直上領域の輝度が他の領域の輝度に比べて極端に高くなることを抑制できる。つまり、区画溝14で区画された1つの導光部10A、10Bから出射される光の輝度ムラを軽減することができる。
第2光調整部材74の厚さは、0.005mm以上0.2mm以下とするのが好ましく、さらに好ましくは0.01mm以上0.075mm以下である。また、第2光調整部材74の反射率としては、第1光調整部材25の反射率よりも低く設定するのが好ましく、光源20A、20Bからの光に対して、例えば20%以上90%以下が好ましく、さらに好ましくは30%以上85%以下である。
第2光調整部材74と第1光調整部材25との間に、第3透光性部材73が配置されている。第3透光性部材73は、第1光調整部材25および第2光調整部材74よりも光源20A、20Bが発する光に対する透過率が高い。光源20A、20Bが発する光に対する第3透光性部材73の透過率は、100%以下の範囲において、第1光調整部材25の透過率および第2光調整部材74の透過率の2倍以上100倍以下とすることができる。これにより、光源20A、20Bの直上領域が明るくなりすぎず、且つ暗くなりすぎず、結果として、各導光部10A、10Bの発光面内における輝度ムラを軽減することができる。
孔部13A、13B内に、波長変換部材72と第3透光性部材73を配置せずに、第2透光性部材71を単層で配置してもよい。この場合、第2光調整部材74は、第2透光性部材71上に配置される。また、第2透光性部材71自体に蛍光体を含有させて波長変換部材のように機能させることもできる。
支持部材200は、配線基板50と、第1接着部材41と、第3光反射部材42と、第2接着部材43とを備える。配線基板50上に、第1接着部材41、第3光反射部材42、および第2接着部材43が順に配置されている。
第1接着部材41は、配線基板50と第3光反射部材42との間に配置され、配線基板50と第3光反射部材42とを接着している。第2接着部材43は、第3光反射部材42と、導光部10A、10BのB主面11B、12Bとの間に配置され、第3光反射部材42と導光部10A、10Bとを接着している。
第1光源20Aは、第1孔部13A内において第2接着部材43上に配置されている。第2光源20Bは、第2孔部13B内において第2接着部材43上に配置されている。
第2接着部材43は、光源20A、20Bが発する光に対する透光性を有する。第1接着部材41および第2接着部材43は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂又は環状ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。
第3光反射部材42は、導光部10A、10BのB主面11B、12Bの下方、光源20A、20Bの下方、および区画溝14の下方に配置されている。すなわち、第3光反射部材42は、発光モジュール100の下面の全面にわたって配置されている。
第3光反射部材42は、光源20A、20Bが発する光に対する反射性を有する。第3光反射部材42には、例えば、多数の気泡を含む樹脂部材や、光拡散剤を含む樹脂部材を用いることができる。樹脂部材の材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂又はエポキシ樹脂などである。光拡散剤としては、例えば、SiO2、CaF2、MgF2、TiO2、Nb2O5、BaTiO3、Ta2O5、Zr2O3、ZnO、Y2O2、Al2O3、MgO又はBaSO4などを用いることができる。
配線基板50は、絶縁基材と、少なくとも1層の配線層を備える。配線基板50における第1接着部材41が配置された面の反対側の裏面には、配線層の一部である接続部51aが配置されている。また、配線基板50の裏面は、絶縁膜52で覆われている。接続部51aは、絶縁膜52で覆われずに絶縁膜52から露出している。
支持部材200において、光源20A、20Bの下方に、接続部材61が配置されている。光源20A、20Bの電極23の少なくとも一部は、接続部材61の上に配置され、接続部材61に接続している。
接続部材61は、第2接着部材43と絶縁膜52との間を貫通し、さらにその貫通部から、配線基板50の裏面に配置された接続部51aまで延在している。接続部材61は、導電性を有し、光源20A、20Bの電極23と、接続部51aとを電気的に接続している。接続部材61は、例えば、バインダー樹脂中に導電性のフィラーが分散された導電ペーストである。接続部材61は、フィラーとして、例えば、銅又は銀等の金属を含むことができる。フィラーは、粒子状又はフレーク状である。
それぞれの光源20A、20Bは、正負の一対の電極23を含む。正側の電極23と接続された接続部材61と、負側の電極23と接続された接続部材61は、離隔されており、電気的に接続されていない。絶縁膜52の表面には、接続部材61を覆うように絶縁膜53が配置されている。絶縁膜53は、正負の一対の電極23に対応した一対の接続部材61の間を覆うように形成され、正負の一対の接続部材61間の絶縁性を高める。
以上説明したように構成される実施形態の面状光源300において、導光部10A、10B内を導光され、B主面11B、12B側に向かった光は、第3光反射部材42によって、面状光源300の発光面であるA主面11A、12A側に反射され、A主面11A、12Aから取り出される光の輝度を向上させることができる。
第3光反射部材42とA主面11A、12Aとの間の領域においては、第3光反射部材42とA主面11A、12Aとで全反射が繰り返されつつ、光源20A、20Bからの光が区画溝14に向かって導光部10A、10B内を導光される。A主面11A、12Aに向かった光の一部は、A主面11A、12Aから導光部10A、10Bの外部に取り出される。
区画溝14の側面を構成する第1側面15および第2側面16に配置された光反射部材40は、隣り合う導光部10A、10B間の光の伝播を抑制する。例えば、発光状態の導光部10A(又は10B)から、非発光状態の導光部10B(又は10A)への光の伝播が抑制される。これにより、区画溝14によって区画されたそれぞれの導光部10A、10Bを駆動単位としたローカルディミングが可能となる。
本実施形態では、光反射部材40は光拡散剤を含むため、光源20A、20Bから光反射部材40に到達した光は拡散反射され、上方にも光が取り出される。そのため、光源20A、20Bから遠い第1側面15および第2側面16の近傍領域における輝度を向上させることができる。
特に、第1C側面15Cおよび第2C側面16Cに配置された光反射部材40は、B主面11B、12BよりもA主面11A、12Aに近い位置で、A主面11A、12Aに対向するように配置されているため、第1C側面15Cおよび第2C側面16Cに配置された光反射部材40によって上方への光出射量を増やすことができる。
第1側面15は光反射部材40が配置されていない第1A側面15Aを有し、第2側面16は光反射部材40が配置されていない第2A側面16Aを有する。このため、第1導光部10Aと第2導光部10Bの両方を同時点灯させる場合には、第1A側面15Aと第2A側面16Aとの間で光を伝播させることができ、第1導光部10Aと第2導光部10Bとの境界(区画溝14)における暗部(ダークライン)を抑制できる。第1A側面15Aと第2A側面16Aとの距離は、第1B側面15Bと第2B側面16Bとの距離よりも近いため、第1A側面15Aと第2A側面16Aとの間で光を伝播させやすい。
本実施形態によれば、区画溝14の断面形状や、第1側面15および第2側面16における光反射部材40を配置する部分と配置しない部分との分配比率などにより、区画溝14で区画された隣り合う導光部10A、10B間を伝播する光の量を調整することができ、また、導光部10A、10B間に生じ得る輝度の低下を軽減することができる。
例えば、Z方向において、第1光反射部材40Aが配置される第1B側面15Bの長さを、第1A側面15Aの長さよりも長くする。さらに、Z方向において、第2光反射部材40Bが配置される第2B側面16Bの長さを、第2A側面16Aの長さよりも長くする。これにより、発光状態の導光部10A(又は10B)から、非発光状態の導光部10B(又は10A)への光の伝播を抑制する効果を高めることができる。
次に、図4~図20を参照して、面状光源300の製造方法について説明する。
実施形態の面状光源300の製造方法は、図8に示す構造体101を準備する工程を有する。構造体101を準備する工程は、図4に示す導光板110を準備する工程を有する。導光板110は、第1主面110Aと、第1主面110Aの反対側に位置する第2主面110Bとを含む。また、図8に示す構造体101は購入して準備してもよい。
図5に示すように、導光板110に第1孔部13Aと第2孔部13Bが形成される。第1孔部13Aと第2孔部13Bは、例えば、ドリル加工、パンチ加工、レーザー加工により導光板110を貫通する貫通孔として形成される。
図6に示すように、導光板110には、さらに第1溝部14aが形成される。第1溝部14aは、第2主面110B側に開口された有底の溝として形成される。第1溝部14aの深さは、第1溝部14aの底面と第1主面110Aとの間の距離よりも大きい。第1溝部14aは、例えば、切削加工、レーザー加工により形成される。
図7に示すように、第1溝部14aの底面および側面に、光反射部材40が形成される。光反射部材40は、例えば、印刷、ポッティング、スプレー等の方法により形成される。本実施形態における光反射部材40は、第1溝部14a内を充填せず、第1溝部14a内における光反射部材40の内側に空間が残される。
図8に示すように、導光板110を所望の平面サイズに切断し、構造体101が得られる。
本実施形態の面状光源300の製造方法は、図11に示す支持部材200を準備する工程を有する。支持部材200を準備する工程は、図9に示す配線基板50を準備する工程を有する。配線基板50の裏面には、接続部51aと絶縁膜52が配置される。接続部51aは、絶縁膜52に形成された開口に配置され、絶縁膜52から露出する。また、図11に示す支持部材200は購入して準備してもよい。
図10に示すように、配線基板50における接続部51aが配置された面の反対側の面上に、第1接着部材41、第3光反射部材42、および第2接着部材43が積層される。
図11に示すように、第2接着部材43、第3光反射部材42、第1接着部材41、配線基板50、および絶縁膜52を貫通する接続孔201が形成され、支持部材200が得られる。接続孔201は、例えば、パンチ加工、ドリル加工、レーザー加工によって形成される。平面視における接続孔201の形状は、円形状である。平面視における接続孔201の形状は、円形状以外にも、楕円形状または多角形形状であってもよい。接続孔201は、光源20A、20Bにおける正負一対の電極23のうち、一方の電極(例えば正電極)に1つの接続孔201が対面し、他方の電極(例えば負電極)に1つの接続孔201が対面するように配置される。このとき、平面視における1つの接続孔201の大きさは、1つの電極23の下面の少なくとも一部が、配線基板50から露出される大きさであればよい。換言すると、平面視において1つの接続孔201に1つの電極23が重なる。
図12に示すように、支持部材200上に構造体101を配置する。導光板110の第2主面110Bが、支持部材200の第2接着部材43に接着される。支持部材200に形成された接続孔201は、導光板110に形成された第1孔部13Aおよび第2孔部13Bに重なるように配置されて連通する。1つの第1孔部13Aに2つの接続孔201が重なり、1つの第2孔部13Bに2つの接続孔201が重なる。第1溝部14aは、その開口を支持部材200の上面を形成する第2接着部材43に対向させる。導光板110の第1主面110Aと支持部材200の上面との間に、第1溝部14aが位置する。
支持部材200上に構造体101を配置した後、導光板110における第1溝部14aの上でつながっていた部分を切断する。このとき、光反射部材40における第1溝部14a内でつながっていた部分も切断する。例えば、引き切り型若しくは押し切り型のカッター等の切断具、又はレーザーを用いて、導光板110と光反射部材40を切断する。このように導光板110と光反射部材40とを切断する際、本実施形態のように支持部材200は切断しなくてもよいし、支持部材200の一部を切断してもよい。支持部材200の一部を切断する場合、支持部材200の上面には、平面視において第1溝部14aに沿って延在する溝部(以下、第3溝部という)が配置される。この第3溝部により、支持部材200を構成する各部材の熱膨張係数の違いから熱処理(例えば、支持部材200上に構造体101を配置した後に行われる熱処理)によって生じる支持部材200の反りを抑制し、接続部材61に亀裂が生じるのを抑制することができる。なお、支持部材200の一部を切断するとは、支持部材200に含まれる配線基板50の配線層を切断しない任意の深さで切断すればよい。より具体的には、第2接着部材43の少なくとも一部を切断する。また、第2接着部材43と、第3光反射部材42の少なくとも一部とを切断してもよい。また、第2接着部材43と、第3光反射部材42と、第1接着部材41の少なくとも一部とを切断してもよい。言い換えると、第3溝部の深さは、第1接着部材41、第3光反射部材42又は第2接着部材43が第3溝部の底面となる深さに適宜設定することができる。
本実施形態は、図13に示すように、第1溝部14aの上方に、第1溝部14aと連通する第2溝部14bが形成され、第1溝部14aと第2溝部14bとから構成される区画溝14が形成される。導光板110は、区画溝14によって、第1導光部10Aと第2導光部10Bに分離される。
導光板110と配線基板50との熱膨張係数の違いから、支持部材200上に構造体101を配置した後に行われる熱処理により、導光板110に反りが発生する可能性がある。本実施形態によれば、導光板110を複数の導光部10A、10Bに完全に分離することで、導光板110が区画溝14の位置でつながっている場合に比べて、後の熱処理により発生する反りを抑制することができる。
また、図5の工程の後に、導光板110を支持部材200上に配置し、支持部材200に支持された状態の導光板110に区画溝14を形成する場合には、支持部材200の厚さのばらつきなどにより、配線基板50の配線層を切断してしまうおそれがある。本実施形態によれば、予め第1溝部14aが形成された導光板110を支持部材200上に配置した後に、導光板110における第1溝部14aの上でつながっている部分を切断するので、第1溝部14aおよび第2溝部14bを形成するときに配線基板50の配線層が切断されにくい。
また、導光板110を支持部材200上に配置する前に、導光板110を区画溝14によって複数の導光部10A、10Bに個片化してしまうと、個片化された個々の導光部10A、10Bを支持部材200上に配置することになる。
これに対して、本実施形態によれば、導光板110を支持部材200上に配置する際には、導光板110は個片化されず、つながった状態であるので、複数の導光部10A、10Bを一括して支持部材200上に配置することになり、工程数が削減できる。
導光板110を複数の導光部10A、10Bに分離した後、図14に示すように、孔部13A、13B内に光源20A、20Bを配置する。例えば、光源20A、20Bの下面である被覆部材24の下面が、孔部13A、13B内に露出する第2接着部材43の上面に接着する。光源20A、20Bの電極23は、支持部材200に形成された接続孔201に位置決めされる。電極23の下面の少なくとも一部が、接続孔201を介して支持部材200から露出する。
光源20A、20Bを孔部13A、13B内に配置した後、図15に示すように、孔部13A、13B内に第2透光性部材71を形成する。第2透光性部材71は、光源20A、20Bの側面と、孔部13A、13Bの側面との間に形成される。光源20A、20Bの上面は、第2透光性部材71から露出している。例えば、液状の透光性樹脂を孔部13A、13B内に供給した後、加熱して硬化させることで、第2透光性部材71が形成される。光源20A、20Bは、第2透光性部材71によって、導光部10A、10Bに対して固定される。
第2透光性部材71を形成した後、接続孔201内に接続部材61を形成する。接続孔201内に例えば導電ペーストを供給した後、熱硬化させることで、図16に示すように、光源20A、20Bの電極23と接続された接続部材61が形成される。接続部材61は、配線基板50の裏面にも形成され、配線層の接続部51aと接続される。
導電ペーストを硬化する時に、加圧しながら硬化することが好ましい。このようにすることで、接続部材61に気泡ができることを抑制できる。例えば、接続孔201内に導電ペーストを供給する時に導電ペースト内に入り込んだ気泡を、導電ペーストを加圧しながら硬化することにより導電ペーストの外部に出すことができる。接続部材61に気泡ができることを抑制することで、電気的接続において接続部材61の信頼性が向上する。また、第1接着部材、第2接着部材及び/又は第3光反射部材と導電ペーストの間に位置する気泡を、導電ペーストを加圧しながら硬化することにより導電ペーストを介して外部に出すことができる。これにより、接続部材61と第1接着部材、第2接着部材及び/又は第3光反射部材の密着性を向上させることができる。導電ペーストを硬化する前に第1接着部材及び/又は第2接着部材が気泡を含有していた場合には、導電ペーストを加圧しながら硬化することにより、導電ペーストを介して気泡を外部に出すことができる。これにより、第1接着部材及び/又は第2接着部材の接着力を向上させやすくなる。導電ペーストが金属粒子と樹脂を含んでいる場合には、導電ペーストを加圧しながら硬化することにより樹脂の体積を小さくすることができる。これにより、接続部材61に対する金属粒子の体積の割合を大きくすることができるので、電気的接続において接続部材61の信頼性が向上する。尚、一般的に、金属粒子は、樹脂よりも加圧よって体積が変わりにくい。導電ペーストに含まれる樹脂の体積が小さくなることにより、導光部材と反対側に位置する接続部材61の表面に凹みが形成されてもよい。導電ペーストを硬化する時の温度は、特に限定されない。導電ペーストを硬化する時の温度は、例えば40℃以上130℃以下であることが好ましい。導電ペーストを硬化する時の圧力は、特に限定されない。導電ペーストを硬化する時の圧力は、例えば0.15MPa以上1MPa以下であることが好ましい。導電ペーストは有機溶剤を含んでいることが好ましい。導電ペーストを硬化する時に、揮発した有機溶剤によって導電ペースト内の気泡を導電ペーストの外部に出しやすくなる。導電ペーストに含有される溶剤の量は特に限定されない。導電ペーストに含有される溶剤の量は、例えば0.1wt%以上10wt%以下であることが好ましい。導電ペーストに含まれる有機溶剤の材料は特に限定されない。導電ペーストに含まれる有機溶剤の材料は例えば、メタノール、エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ-ブチロラクトン等の公知の材料を用いることができる。
接続部材61を形成した後、図17に示すように、孔部13A、13B内における光源20A、20B上、および第2透光性部材71上に、波長変換部材72を形成する。例えば、蛍光体を含む液状の樹脂を孔部13A、13B内に供給した後、熱硬化させることで、波長変換部材72が形成される。
波長変換部材72を形成した後、図18に示すように、孔部13A、13B内における波長変換部材72上に、第3透光性部材73を形成する。例えば、液状の樹脂を波長変換部材72上に供給した後、熱硬化させることで、第3透光性部材73が形成される。
第3透光性部材73を形成した後、図19に示すように、第3透光性部材73上に第2光調整部材74を形成する。例えば、光拡散剤を含む液状の樹脂を第3透光性部材73上に供給した後、熱硬化させることで、第2光調整部材74が形成される。
前述した第2透光性部材71、接続部材61、波長変換部材72、第3透光性部材73、および第2光調整部材74のそれぞれを形成するとき、導光部10A、10Bは区画溝14によって分離しているため、熱処理による導光部10A、10Bの反りを抑制できる。
第2光調整部材74を形成した後、図20に示すように、支持部材200の下面に、接続部材61を覆うように絶縁膜53を形成する。絶縁膜53は、例えば、印刷、ポッティング、スプレー、インクジェット、樹脂シートの貼り合わせ等の方法により形成される。この後、支持部材200を所望の平面サイズに切断し、図2に示す面状光源300が得られる。
[第2実施形態]
図21は、本発明の第2実施形態の面状光源の模式断面図である。
なお、図21に示す第1導光部10A、第1A主面11A、第1B主面11B、第1側面15、第1A側面15A、第1B側面15B、第1C側面15C、第1光反射部材40A、第1孔部13A、および第1光源20Aは、それぞれ、第2導光部10B、第2A主面12A、第2B主面12B、第2側面16、第2A側面16A、第2B側面16B、第2C側面16C、第2光反射部材40B、第2孔部13B、および第2光源20Bに置き換えることができる。
第2実施形態においても、第1導光部10Aの第1側面15と第2導光部10Bの第2側面16の構成は第1実施形態と同じであり、区画溝14で区画された隣り合う導光部10A、10B間に生じ得る輝度の低下を軽減することができる。
さらに、第2実施形態においては、第1導光部10Aの第1B側面15Bに配置された第1光反射部材40Aは、第1B主面11Bにも延在して配置されている。同様に、第2導光部10Bの第2B側面16Bに配置された第2光反射部材40Bは、第2B主面12Bにも延在して配置されている。第3光反射部材42上に、第1光反射部材40Aおよび第2光反射部材40Bが配置されることにより、第1導光部10Aおよび第2導光部10Bを伝搬する光が、支持部材200まで到達して吸収されるのを抑制することができる。
図22A~図22Bは、第2実施形態の面状光源の製造方法を示す模式断面図である。
導光板110に第1溝部14aを形成した後、図22Aに示すように、第1溝部14aの底面、側面、および導光板110の第2主面110Bに連続して光反射部材40を、例えばスプレー等の方法により形成する。
この後、図22Bに示すように、導光板110に第1孔部13Aを形成する。第2主面110Bにおいて第1孔部13Aを形成する位置に形成されていた光反射部材40は除去される。
この後、第2主面110Bに配置された光反射部材40を支持部材200の第2接着部材43に接着させて、導光板110を支持部材200上に配置する。この後、図13以降の工程が続けられる。
第2実施形態によれば、光反射部材40を第1溝部14a内のみに選択的に形成する工程に比べて、工程を簡略化することができる。
[第3実施形態]
図23は、本発明の第3実施形態の面状光源の模式断面図である。
図24Aおよび図24Bは、図23の面状光源における第1導光部10Aの第1B主面11B側を、支持部材200を透過して見た模式平面図である。
第3実施形態においても、第1導光部10Aの第1側面15と第2導光部10Bの第2側面16の構成は第1実施形態と同じであり、区画溝14で区画された隣り合う導光部10A、10B間に生じ得る輝度の低下を軽減することができる。
第3実施形態は、第1B主面11Bに配置された第1光反射部材40Aに、第1B主面11Bにおける第1光源20Aの周囲に第1光反射部材40Aが配置されない第1開口部81が形成されている点で、第2実施形態と異なる。第2導光部10Bにおいても同様に、第2B主面12Bに配置された第2光反射部材40Bに、第2B主面12Bにおける第2光源20Bの周囲に第2光反射部材40Bが配置されない第2開口部81が形成されている。
図24Aおよび図24Bにおいて、第1光反射部材40Aをドットのハッチングで表す。第1開口部81の平面形状は、図24Aに示すように、例えば円形である。又は、第1開口部81の平面形状は、図24Bに示すように、例えば四角形である。なお、第1開口部81の平面形状は、例えば、楕円形、四角形以外の角形であってもよい。第1導光部10Aの第1B主面11Bの平面視において、第1光源20Aおよび第1孔部13Aは、第1開口部81内に位置する。
第3実施形態によれば、第1光源20Aの周辺領域においては、第1B主面11B側に向かった光を第1開口部81を通じて第3光反射部材42に到達させることができる。そして、例えば、第1光反射部材40Aにおける第1光源20Aが発する光に対する拡散反射率は、第3光反射部材42における第1光源20Aが発する光に対する拡散反射率よりも高い。第3光反射部材42における第1光源20Aが発する光に対する鏡面反射率は、第1光反射部材40Aにおける第1光源20Aが発する光に対する鏡面反射率よりも高い。このような場合、第3光反射部材42に到達した光は第3光反射部材42で全反射して第1導光部10A内を導光される。
第1光源20Aの周辺領域は他の領域に比べて輝度が高くなり、逆に第1光源20Aから遠い第1側面15や角部に近い領域は輝度が低くなりやすい。第3実施形態によれば、第1光源20Aの周辺領域に拡散反射率の高い第1光反射部材40Aを配置しないことで、第1光源20Aからの光が第1側面15や角部に到達する前に第1A主面11Aから外部に取り出されてしまうことを抑制できる。また、第1光源20Aの周辺領域に鏡面反射率の高い第3光反射部材42を配置することで、第1光源20Aからの光が第1導光部10A内を第1側面15や角部に向かって導光されやすくできる。この結果、発光面内における輝度ムラを改善することができる。
図25A~図25Cは、第3実施形態の面状光源の製造方法を示す模式断面図である。
導光板110に第1溝部14aと第1孔部13Aを形成した後、図25Aに示すように、第1孔部13A内に治具90を挿入する。治具90の一部90aは第1孔部13Aの外側に位置し、第1孔部13Aの周辺の第2主面110Bを覆う。
この状態で、図25Bに示すように、第1溝部14aの底面、側面、および治具90で覆われていない第2主面110Bに光反射部材40を形成する。治具90の上面にも光反射部材40は形成される。
そして、治具90を第1孔部13Aから取り外すことで、図25Cに示すように、第2主面110Bにおける第1孔部13Aの周辺領域に光反射部材40が配置されない第1開口部81が形成された光反射部材40が得られる。
この後、第2主面110Bに配置された光反射部材40を支持部材200の第2接着部材43に接着させて、導光板110を支持部材200上に配置する。この後、図13以降の工程が続けられる。
図26A~図26Kは、各実施形態の面状光源における区画溝14の断面形状の一例を示す模式断面図である。
図26A~図26Fに示す例では、第1B側面15Bおよび第2B側面16Bは、導光部10A、10Bの主面11A、11B、12A、12Bに対して垂直である。図26A~図26Dに示す例では、第1C側面15Cおよび第2C側面16Cは、主面11A、11B、12A、12Bに対して平行である。
図26Aに示す例では、第1A側面15Aおよび第2A側面16Aは、主面11A、11B、12A、12Bに対して傾斜している。第1A主面11Aと第1A側面15Aは、鈍角を構成して連続している。第2A主面12Aと第2A側面16Aは、鈍角を構成して連続している。第2溝部14bの幅は、A主面11A、12AからB主面11B、12Bに向かうにしたがって徐々に狭くなっており、第1A側面15Aおよび第2A側面16Aから出射される光がそれぞれ上方へ屈折され外部に取り出されるため、区画溝14近傍の輝度低下を軽減することができる。
図26Bに示すように、第1A側面15Aおよび第2A側面16Aは、主面11A、11B、12A、12Bに対して垂直にすることもできる。これにより、第1A側面15Aと第2A側面16Aとの間で光を伝播させやすくすることができる。
図26Cに示す例では、第1A主面11Aと第1A側面15Aは、鋭角を構成して連続している。第2A主面12Aと第2A側面16Aは、鋭角を構成して連続している。第2溝部14bの幅は、A主面11A、12AからB主面11B、12Bに向かうにしたがって徐々に広くなっており、第1A側面15Aおよび第2A側面16Aから入射される光を、それぞれA主面11A、12Aに平行な方向に伝播しやすくすることができる。
図26Dに示す例では、第1A主面11Aと第1A側面15Aとの間の角部に曲面を有している。第2A主面12Aと第2A側面16Aとの間の角部にも曲面を有している。これにより、角部から光が外部に取り出されやすくなり、区画溝14近傍の輝度低下を軽減することができる。
図26Eに示す例では、第1C側面15Cおよび第2C側面16Cは、主面11A、11B、12A、12Bに対して傾斜している。これにより、導光部10A内を伝播して第1A側面15Aに向かう光の一部および導光部10B内を伝播して第2A側面16Aに向かう光の一部を、それぞれ第2溝部14bに近づく方向に反射することができるため、区画溝14近傍の輝度低下を軽減することができる。第1B側面15Bと第1C側面15Cは、鋭角を構成して連続している。第2B側面16Bと第2C側面16Cは、鋭角を構成して連続している。また、第1A主面11A側において第1C側面15Cに対向する面も、第1C側面15Cと同様に傾斜している。第2A主面12A側において第2C側面16Cに対向する面も、第2C側面16Cと同様に傾斜している。第1C側面15Cに対向する面および第2C側面16Cに対向する面がそれぞれ傾斜することにより、第1C側面15Cに対向する面および第2C側面16Cに対向する面から出射される光が、それぞれ上方へ屈折され外部に取り出されるため、区画溝14近傍の輝度低下を軽減することができる。
図26Fに示す例では、第1C側面15Cおよび第1C側面15Cに対向する面が、それぞれ主面11A、11Bに対して傾斜している。第2C側面16Cおよび第2C側面16Cに対向する面もまた、それぞれ主面12A、12Bに対して傾斜している。さらに、本例においては、少なくとも第1C側面15C、第1C側面15Cに対向する面、第2C側面16Cおよび第2C側面16Cに対向する面がそれぞれ曲面を有している。特に、第1C側面15Cに対向する面および第2C側面16Cに対向する面が曲面を有することにより、区画溝14に向かって導光部10A、10B内を伝播する光の一部が、曲面によって広がるように屈折して外部に取り出されやすくなるため、区画溝14近傍の輝度低下を軽減することができる。
また、第1A側面15Aと第2A側面16Aとは少なくともその一部が接しており、第1A側面15Aと第2A側面16Aとの間で光を伝播させやすくすることができる。本例のように第1A側面15Aと第2A側面16Aとが接する以外に、第1A側面15Aが第2C側面16Cに対向する面と接していたり、第2A側面16Aが第1C側面15Cに対向する面と接していたりすることもできる。
また、第1導光部10Aの厚さ方向において、第1C側面15Cと第1C側面15Cに対向する面との距離は、第1A側面15Aに近づくにつれて短くなっている。換言すると、第1導光部10Aの厚さ方向における第1凸部17の厚さは、区画溝14に近づくにつれて薄い。第2C側面16Cと第2C側面16Cに対向する面との距離もまた、第2A側面16Aに近づくにつれて短くなっている。換言すると、第2導光部10Bの厚さ方向における第2凸部18の厚さは、区画溝14に近づくにつれて薄い。このように区画溝14に近づくにつれて第1凸部17および第2凸部18の厚さが薄くなることにより、導光部10A内を伝播して第1A側面15Aに向かう光の一部および導光部10B内を伝播して第2A側面16Aに向かう光の一部が、それぞれ第1C側面15Cに対向する面および第2C側面16Cに対向する面から外部に取り出されやすくなるため、区画溝14近傍の輝度低下を軽減することができる。
図26Gに示す例では、第1B側面15Bおよび第2B側面16Bは、主面11A、11B、12A、12Bに対して傾斜している。第1B側面15Bと第2B側面16Bによって構成される第1溝部14aの幅は、第2溝部14bからB主面11B、12Bに向かうにしたがって徐々に広くなっており、区画溝14に向かって導光部10A、10B内を伝播する光の一部を、A主面11A、12A側に反射して外部に取り出すことができる。このため、区画溝14近傍における輝度の低下を軽減することができる。第1A側面15Aおよび第2A側面16Aは、主面11A、11B、12A、12Bに対して垂直であり、第1A側面15Aと第2A側面16Aとの間で光を伝播させやすくすることができる。なお、本実施形態において、第1A側面15Aと第1B側面15Bとの間、および第2A側面16Aと第2B側面16Bとの間に段差は形成されていない。
図26Hに示す構成は、図26Gに示す第1A側面15Aと第1B側面15Bとの間に第1C側面15Cを配置し、第2A側面16Aと第2B側面16Bとの間に第2C側面16Cを配置した構成に対応する。第1C側面15Cおよび第2C側面16Cを有することにより、第1A側面15Aと第2A側面16Aとの間を伝播する光の一部を、A主面11A、12A側に反射しやすくすることができ、区画溝14近傍における輝度の低下をさらに軽減することができる。
図26Iに示す例では、第1溝部14aの断面形状は逆U字状であり、第1C側面15Cおよび第2C側面16Cは曲面となっている。これにより、区画溝14に向かって導光部10A、10B内を伝播する光がそれぞれ曲面で反射されることで散乱されるため、A主面11A、12Aで全反射される光を減らして外部に取り出される光を増やすことができ、区画溝14近傍における輝度の低下を軽減することができる。
第1A側面15Aと第1B側面15Bとの間に複数の段差を有し、第2A側面16Aと第2B側面16Bとの間に複数の段差を有してもよい。図26Jに示す例では、第1A側面15Aと第1B側面15Bとの間に2段階の段差を有し、第2A側面16Aと第2B側面16Bとの間に2段階の段差を有している。このように複数の段差を有することにより、区画溝14に向かって導光部10A、10B内を伝播する光を散乱しやすくすることができる。このため、A主面11A、12Aで全反射される光を減らして外部に取り出される光を増やすことができ、区画溝14近傍における輝度の低下を軽減することができる。
以上説明した実施形態では、第1A側面15Aは第1A主面11Aに連続し、第1B側面15Bは第1B主面11Bに連続し、第2A側面16Aは第2A主面12Aに連続し、第2B側面16Bは第2B主面12Bに連続する例を示した。
これとは逆に、図26Kに示すように、第1A側面15Aは第1B主面11Bに連続し、第1B側面15Bは第1A主面11Aに連続し、第2A側面16Aは第2B主面12Bに連続し、第2B側面16Bは第2A主面12Aに連続してもよい。すなわち、第1A側面15Aと第2A側面16Aに形成される第2溝部14bは、支持部材200と第1溝部14aとの間に位置する。第1溝部14aは、第1A主面11Aおよび第2A主面12Aの側に開口している。
この場合、支持部材200上に導光板110を配置した後に、第1溝部14a内に切断具を入れて、導光板110において第1溝部14aの下でつながっている部分を切断して第2溝部14bを形成する。
第1溝部14a内を光反射部材40A、40Bで充填してもよい。この場合、第1導光部10Aの第1B側面15Bと、第2導光部10Bの第2B側面16Bとが、第1溝部14aに充填された光反射部材40A、40Bを介してつながることによる反りの発生が懸念される。したがって、第1B側面15Bと第2B側面16Bとの間に空間(空気層)が存在することが好ましい。
図26Kの区画溝14は、図26Bの区画溝14の上下を逆にした構成に対応する。その他の図26A、図26C~図26Jの各構成の上下を逆にした区画溝14を本実施形態の面状光源に適用することもできる。このような構成においても、区画溝14の断面形状や、第1側面15および第2側面16における光反射部材40を配置する部分と配置しない部分との分配比率などにより、区画溝14で区画された隣り合う導光部10A、10B間を伝播する光の量を調整することができる。
[第4実施形態]
図27は、本発明の第4実施形態の面状光源における第1光源20Aが配置された部分及びその周辺部分の模式断面図である。
なお、図27に示す第1導光部10A、第1A主面11A、第1B主面11B、および第1光源20Aは、それぞれ、第2導光部10B、第2A主面12A、第2B主面12B、および第2光源20Bに置き換えることができる。
第1光源20Aは、発光素子21と、第1透光性部材22と、被覆部材24と、接着部材26と、電極23とを含む。被覆部材24は、発光素子21の側面および下面に配置されている。第1透光性部材22は、発光素子21上および被覆部材24上に配置されている。発光素子21は、透光性の接着部材26によって第1透光性部材22に接着されている。被覆部材24は、接着部材26、発光素子21の側面および下面を覆っている。電極23の下面は被覆部材24から露出している。
第1導光部10Aは、第1B主面11B側に開口する第1凹部113を第1孔部として備える。第1凹部113は、本実施形態においては円錘台状の空間であり、例えば、四角錘台状や六角錘台状等の多角錘台状の空間とすることもできる。第1光源20Aは第1凹部113内に配置されている。第1凹部113の側面と、第1光源20Aの側面との間には、第3透光性部材45が配置されている。第3透光性部材45は、例えば、第1光源20Aが発する光に対する透光性を有する樹脂部材である。
第1導光部10Aの第1A主面11A側において第1凹部113に対向する位置には第2凹部114が形成される。第2凹部114は、例えば、円錐状、四角錐状、六角錐状等の多角錐形等の凹部や、円錐台状、四角錘台状や六角錘台状等の多角錘台状の凹部などが挙げられる。また、第2凹部114には光調整部材46が配置されている。光調整部材46は、前述した光調整部材74と同様に構成される。
第1導光部10Aの第1B主面11Bに光反射部材44が配置されている。光反射部材44は、例えば、光拡散剤を含む樹脂部材である。また、光反射部材44は、第3透光性部材45の下面にも配置されている。
発光モジュール100は、以上説明した構成に加えて、さらに配線層56を含む。配線層56は、光反射部材44の下面、および被覆部材24の下面に配置されている。第1光源20Aの正負一対の電極23に対応して一対の配線層56が配置され、それぞれの配線層56はそれぞれの電極23に接続されている。配線層56に配線基板55が貼り合わされている。
発光モジュール100における複数の導光部の中には、区画溝14を介して他の導光部と隣り合わない外周部を有する導光部が含まれる。その外周部においては、第1A側面15Aおよび第2A側面16Aにも光反射部材を配置してもよい。例えば、図2において、第1導光部10Aの左端の外周部の第1A側面15Aに光反射部材を配置してもよく、第2導光部10Bの右端の外周部の第2A側面16Aに光反射部材を配置してもよい。
図28Aは、例えば第1導光部10Aの外周部11Cの一例を示す模式断面図である。この外周部11Cにおいて、第1B側面15Bおよび第1C側面15Cに、前述した第1光反射部材40Aが配置されている。さらに、第1A側面15Aに光反射部材47(以下、第4光反射部材47という)が配置されている。即ち、第4光反射部材47は、第1A側面15Aと第1光反射部材40Aとを覆うように支持部材200上に配置されている。支持部材200は、平面視において第1A側面15Aおよび第1C側面15Cと重なるように、第1B側面15Bよりも外側に延在している。その支持部材200の延在した部分における最上層の第2接着部材43上に、第4光反射部材47が配置されている。なお、第4光反射部材47の材料は、第1光反射部材40Aと同じ材料とすることができる。
例えば、第2導光部10Bと隣り合う第1導光部10Aの第1側面15(図2において右側の第1側面15)においては、第1導光部10Aに配置された第1光源20Aから第1側面15に向かい、第1側面15に配置された第1光反射部材40Aで拡散反射されて第1導光部10A内に戻る光が得られる。さらに、第1光源20Aから第1側面15に向かい、第1光反射部材40Aを透過し、隣の第2導光部10Bの第2側面16に配置された第2光反射部材40Bで拡散反射されて第1導光部10A内に戻る光が得られる。すなわち、他の導光部と隣り合う側面側の領域では2つの光反射部材40A、40Bからの戻り光が得られる。
図28Aに示すように、隣に他の導光部がない外周部11Cにおいても、第1光反射部材40Aと第4光反射部材47の2つの光反射部材から第1導光部10A内に光を戻すことができる。したがって、第1導光部10Aにおいて第2導光部10Bと隣り合う第1側面15側の領域と、他の導光部と隣り合わない外周部11C側の領域とで輝度がばらつくのを軽減することができる。
図28Bに示すように、外周部11Cにおいて、第1接着部材41、第3光反射部材42、および第2接着部材43の端部を、第1導光部10Aの第1B側面15Bよりも第1光源20Aに近い側に位置させることもできる。これにより、第1接着部材41、第3光反射部材42および第2接着部材43から露出した第1導光部10Aの第1B主面11Bと、配線基板50との間に、第4光反射部材47の一部が配置される。
第1接着部材41および第2接着部材43の端部が第4光反射部材47で覆われ、面状光源の外部に露出しないため、第1接着部材41や第2接着部材43の端部への埃やごみの付着を防ぐことができる。また、第1接着部材41、第3光反射部材42および第2接着部材43の端部からの光の漏れも防ぐことができる。
図29は、例えば第2導光部10Bの外周部12Cの一例を示す模式断面図である。
図1に示すように、面状光源300は平面視で4つの辺を有する四角形であり、配線基板50も平面視で4つの辺を有する四角形である。配線基板50の例えば1つの辺の近傍には、外部回路と配線基板50の配線層とを接続するための端子部400が配置されている。第2導光部10Bの外周部12Cは、端子部400が配置された配線基板50の辺側に位置する。
その外周部12Cにおいて、第2B側面16Bおよび第2C側面16Cに、前述した第2光反射部材40Bが配置されている。さらに、第2A側面16Aに光反射部材48(以下、第5光反射部材48という)が配置されている。第5光反射部材48は、配線基板50上に配置され、第2A側面16Aと第2光反射部材40Bとを覆っている。第5光反射部材48の材料は、第2光反射部材40Bと同じ材料とすることができる。
図28Aおよび図28Bに示す外周部11Cにおいては、第4光反射部材47の端面と支持部材200の端面とが揃う、即ち同一平面上に位置するように配置することができる。このような配置は、例えば、第4光反射部材47と支持部材200とを共に切断することで得ることができる。これに対して、図29に示すように、外周部12Cの外側においては、配線基板50および絶縁膜52が第2側面16よりも外側に延在し、その延在した配線基板50上に端子部400が配置されている。このため、第2側面16の外側において配線基板50を切断することはできず、第2側面16に配置される第5光反射部材48も切断されずに、例えば流動性をもつ樹脂の状態で配線基板50上に供給され、そのまま硬化される。そのため、第5光反射部材48の側面は凸状の曲面を有する。
また、この外周部12Cにおいても、図28Bに示す例と同様、第1接着部材41、第3光反射部材42および第2接着部材43の端部を、第2導光部10Bの第2B側面16Bよりも第2光源20Bに近い側に位置させている。そして、第1接着部材41、第3光反射部材42および第2接着部材43から露出した第2導光部10Bの第2B主面12Bと、配線基板50との間に、第5光反射部材48の一部が配置される。
図30は、本発明の実施形態の面状光源を含む表示装置500Aにおける外周部の一例を示す模式断面図である。図30は、第1導光部10Aの外周部の近傍を表す。第2導光部10Bの外周部の近傍も、第1導光部10Aの外周部の近傍と同様に構成される。
表示装置500Aは、前述した各実施形態の面状光源のいずれかと、光学シート503と、液晶パネル504と、枠体502とを含む。面状光源は、表示装置500Aのバックライトとして機能する。
支持部材200は、第1導光部10Aの外周部(第2導光部10Bの外周部)よりも外側に延在し、その支持部材200の延在部における最上層の第2接着部材43上に枠体502が配置されている。枠体502の下面が第2接着部材43に接着される。枠体502は、第1導光部10Aの外周部(第2導光部10Bの外周部)よりも外側に配置される。即ち、第1導光部10A(第2導光部10B)は、枠体502に囲まれた領域である内側に位置する。枠体502は、面状光源から出射する光に対する反射性を有する白色の樹脂部材、または、面状光源から出射する光に対する遮光性(吸収性)を有する黒色の樹脂部材からなる。
光学シート503は、枠体502に囲まれた領域である内側において、第1導光部10A(第2導光部10B)の上に配置されている。光学シート503は、導光部10A、10BのA主面11A、12Aに対向している。光学シート503は、例えば、複数枚の光拡散シートと、複数枚のプリズムシートとを含む。
液晶パネル504は、光学シート503上に配置されている。光学シート503は、面状光源と液晶パネル504との間に配置されている。液晶パネル504における外周側の下面は枠体502に接して配置される。
図31は、本発明の実施形態の面状光源を含む表示装置500Bの模式断面図である。
表示装置500Bは、前述した各実施形態の面状光源のいずれかと、筐体501と、枠体502と、光学シート503と、液晶パネル504とを含む。面状光源は、表示装置500Bのバックライトとして機能する。
面状光源は、接着部材505を介して、筐体501の底面上に配置される。面状光源の支持部材200が接着部材505の上面に接着され、接着部材505の下面は筐体501の底面に接着される。筐体501は、例えば、アルミニウムまたはステンレス鋼等の金属からなる。又は、筐体501は樹脂からなる。
筐体501の底面上には、枠体502が接着部材506を介して配置されている。枠体502は、第1導光部10Aの外周部11Cおよび第2導光部10Bの外周部12Cよりも外側に配置される。即ち、第1導光部10Aおよび第2導光部10Bは枠体502に囲まれた領域である内側に位置する。枠体502は、筐体501の側面と、導光部10A、10Bの外周部11C、12Cとの間に配置されている。
光学シート503は、枠体502に囲まれた内側において、導光部10A、10Bの上に配置されている。光学シート503は、導光部10A、10BのA主面11A、12Aに対向している。光学シート503は、例えば、複数枚の光拡散シートと、複数枚のプリズムシートとを含む。
液晶パネル504は、光学シート503上に配置されている。光学シート503は、面状光源と液晶パネル504との間に配置されている。液晶パネル504における外周側の下面は枠体502に接して配置される。
図31に示す面状光源における第1導光部10Aの外周部11Cは例えば図28Aに示す構造となっている。または、第1導光部10Aの外周部11Cは図28Bに示す構造としてもよい。
第2導光部10Bの外周部12Cは例えば図29に示す構造となっている。したがって、配線基板50が外周部12Cの外側に延在している。配線基板50は、外周部12Cの外側において、枠体502に形成された開口部、および筐体501に形成された開口部を貫通して、筐体501の外側に延出している。配線基板50における筐体501の外側に延出した部分に、端子部400が配置されている。
[第5実施形態]
図32は、本発明の第5実施形態の面状光源における第1光源20Aが配置された部分及びその周辺部分の模式平面図である。図33は、第5実施形態の面状光源における第1光源20Aが配置された部分及びその周辺部分の模式断面図であり、図32のXXXIII-XXXIII線における模式断面図である。図34Aは第5実施形態の面状光源における区画溝14の断面形状を示す模式断面図である。
図33に示すように、第1孔部13A内に、波長変換部材と第3透光性部材を配置せずに、第2透光性部材71を単層で配置する。第2光調整部材74は、第2透光性部材71と接するように配置する。第2透光性部材71は上述した蛍光体や光拡散剤などを含有することができる。第2透光性部材71が蛍光体を含有することにより波長変換部材のように機能させることできる。第2透光性部材71が光拡散剤を含有することにより、例えば、第1光源20AからX方向及び/又はY方向に進む光の一部をZ方向に進む光に変えることができる。これにより、発光面内における輝度ムラを改善しやすくなる。
図34Aに示すように、第1A側面15Aは第1B主面11Bに連続し、第1B側面15Bは第1A主面11Aに連続し、第2A側面16Aは第2B主面12Bに連続し、第2B側面16Bは第2A主面12Aに連続する。第1A側面15Aと第2A側面16Aとにより規定される第2溝部14bは、支持部材200と第1溝部14aとの間に位置する。第1溝部14aは、第1A主面11Aおよび第2A主面12Aの側に開口している。第5実施形態の第1B側面15Bおよび第2B側面16Bは、主面11A、11B、12A、12Bに対して傾斜する。例えば、第1溝部14aの幅は、B主面11B、12BからA主面11A、12Aに向かうにしたがって徐々に広くなる。区画溝14の断面形状を適宜選択することにより、導光部10A、10B間を伝播する光の量を調整することができる。
図34Bに示すように、第1側面15は、第1A側面15Aと第1B側面15Bと第1C側面15Cと第1D側面15Dとを有している。同様に、第2側面16は、第2A側面16Aと第2B側面16Bと第2C側面16Cと第2D側面16Dとを有している。第1A側面15Aは第1B主面11Bに連続し、第1B側面15Bは第1A主面11Aに連続する。第1C側面15Cおよび第1D側面15Dは、第1A側面15Aと第1B側面15Bとの間に位置する。第1C側面15Cは第1A側面15Aに連続し、第1D側面15Dは第1B側面15Bに連続する。第2A側面16Aは第2B主面12Bに連続し、第2B側面16Bは第2A主面12Aに連続する。第2C側面16Cおよび第2D側面16Dは、第2A側面16Aと第2B側面16Bとの間に位置する。第2C側面16Cは第2A側面16Aに連続し、第2D側面16Dは第2B側面16Bに連続する。第1B側面15Bおよび第2B側面16Bは、導光部10A、10Bの主面11A、11B、12A、12Bに対して垂直である。このようにすることで、第1導光部10Aの厚さ方向において、第1B側面15Bと第2B側面16Bとにより規定される第1溝部14aの幅が変化することが抑制される。これにより、第1溝部14aの幅がばらつくことを抑制できるので、発光領域毎の輝度ムラを抑制しやすくなる。第1D側面15Dおよび第2D側面16Dは、主面11A、11B、12A、12Bに対して傾斜する。例えば、第1D側面15Dからの第2D側面16Dの幅が、B主面11B、12BからA主面11A、12Aに向かうにしたがって徐々に広くなる。区画溝14の断面形状を適宜選択することにより、導光部10A、10B間を伝播する光の量を調整することができる。
図35A~図35Eは、第5実施形態の面状光源の製造方法の一例を示す模式断面図である。
図5に示すように導光板110に第1孔部13Aと第2孔部13Bが形成された後に、図35Aに示すように導光板110の第1主面110Aを覆う第1部材91を形成する。第1部材91は、第1孔部13Aの第1主面110A側の開口部および第2孔部13Bの第1主面110A側の開口部を覆っている。この状態で、図35Bに示すように、導光板110に第1溝部14aを形成する。導光板110に第1溝部14aを形成する時に、第1部材91の一部が除去される。このようにすることで、図35Bに示すように第1溝部14aの周辺領域に位置する第1主面110Aの部分を第1部材91で覆いやすくなる。次に、図35Cに示すように、第1溝部14aの底面及び側面を覆う光反射部材40を形成する。光反射部材40は、第1部材91の少なくとも一部を覆うように形成される。そして、第1部材91を導光板110から取り外すことで、図35Dに示すように、第1溝部14aの周辺領域に位置する第1主面110Aの部分が光反射部材40に覆われないようにすることができる。これにより、第1光源20Aからの光が第1溝部14aの周辺領域に位置する第1主面11から外部に取り出されやすくなる。
第1部材91の材料は特に限定されない。第1部材91の材料としては、少なくも一方の面に粘着層を備え、その粘着性が温度変化又は光照射等によって低下する機能を備えた剥離シートであることが好ましい。例えば、粘着層が熱によって発泡する発泡剤を含んでいることが好ましい。この粘着層を加熱することにより、導光板110から第1部材91を容易に剥離することができる。このような剥離シートとして市販品を用いてもよい。剥離シートとしては、例えば、ニッタ株式会社製の感温性粘着シート等が挙げられる。
第1溝部14aの底面及び側面を覆う光反射部材40を形成した後に、導光板を支持部材上に配置する。支持部材200上に導光板110を配置した後に、図35Eに示すように、導光板110において第1溝部14aの下でつながっている部分を除去して第2溝部14bを形成する。導光板110において第1溝部14aの下でつながっている部分を除去する方法としては、例えば、切削加工、レーザー加工等の公知の方法を用いることができる。切削加工を用いる場合には、超音波カッター又は回転刃等を用いてもよい。この後、図14以降の工程が続けられる。尚、第1溝部14aの下でつながっている部分を除去して第2溝部14bを形成する工程の順番は特に限定されない。例えば、第2溝部14bを形成する工程は、孔部内に光源を配置した後でもよく、孔部内に第2透光性部材を形成した後でもよい。
[第6実施形態]
図36は、本発明の実施形態の面状光源を含む表示装置500Cを示す模式平面図である。図37は、図36のXXXVII-XXXVII線における模式断面図である。図38は、図36の表示装置500Cから光学シート503と液晶パネル504を省略した模式平面図である。
表示装置500Cは、前述した各実施形態の面状光源のいずれかと、光学シート503と、液晶パネル504と、保持部材505と、を含む。面状光源は、表示装置500Cのバックライトとして機能する。
図37に示すように、支持部材200は、第1導光部10Aの外周部(第2導光部10Bの外周部)よりも外側に延在する延在部を有する。表示装置500Cは、支持部材200の延在部上に保持部材505が配置されている。保持部材505は接着材等によって支持部材200上に固定することができる。保持部材505は、第1導光部10Aの外周部(第2導光部10Bの外周部)よりも外側に配置される。保持部材505は、図36に示すように複数でもよく、1つでもよい。
図38に示すように、Y方向に延びる保持部材505の一部とX方向に延びる区画溝14の一部とが、X方向において重なることが好ましい。このようにすることで、面状光源がX方向に沿って曲がることを抑制することができる。X方向に延びる区画溝14の一部が、Y方向に延びる保持部材505の一部に、X方向において挟まれることが好ましい。このようにすることで、面状光源がX方向に沿って曲がることを抑制することができる。X方向に延びる保持部材505の一部とY方向に延びる区画溝14の一部とが、Y方向において重なることが好ましい。このようにすることで、面状光源がY方向に沿って曲がることを抑制することができる。Y方向に延びる区画溝14の一部が、X方向に延びる保持部材505の一部に、Y方向において挟まれることが好ましい。このようにすることで、面状光源がY方向に沿って曲がることを抑制することができる。図38に示すように、保持部材505は平面視において導光部10A、10Bを囲んでいることが好ましい。このようにすることで、面状光源が変形することを抑制できる。
保持部材505は、面状光源の配線基板50よりも外力によって変形しにくい材料を用いる。保持部材505の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂、又は、ガラスなどを用いることができる。保持部材505の材料と導光部10A、10Bの材料は同じであってもよい。
[第7実施形態]
図39は、本発明の実施形態の面状光源300Aを示す模式平面図である。図40は、面状光源300Aと保持部材505を示す模式平面図である。図41は、面状光源300Aを含む表示装置500Dを示す模式断面図である。図42は、表示装置500Dの変形例を示す模式断面図である。
表示装置500Dは、面状光源300Aと、光学シート503と、液晶パネル504と、保持部材505と、を含む。面状光源300Aは、表示装置500Dのバックライトとして機能する。
図39に示すように、面状光源300Aは第1導光部10Aの外周部(第2導光部10Bの外周部)よりも外側に位置する複数の外周導光部10Dを備えていてもよい。外周導光部10Dは、例えば、導光板110を区画溝14によって分離する時に導光板110の一部により形成することができる。図39に示すように、複数の外周導光部10Dのそれぞれは、区画溝14によって分離されている。
面状光源300Aが第1導光部10Aの外周部(第2導光部10Bの外周部)よりも外側に延在する複数の外周導光部10Dを備えている場合には、図40及び図41に示すように、保持部材505は、外周導光部10D上に配置される。図40に示すように複数の外周導光部10Dに跨る保持部材505を有していることが好ましい。このようにすることで、面状光源300Aが曲がることを抑制できる。また、図42に示す表示装置500Eのように、保持部材505は、第1導光部10A及び外周導光部10D上に配置されてもよい。このようにすることで、面状光源300Aが曲がることを抑制できる。また、面状光源300Aが複数の外周導光部10Dを備えていない場合において、保持部材505は、外周に位置する複数の導光部を跨ぐように配置されてもよい。このようにすることで、面状光源が曲がることを抑制できる。
本明細書において、第1A主面を第1の第1主面と称することがある。第1B主面を第1の第2主面と称することがある。第2A主面を第2の第1主面と称することがある。第2B主面を第2の第2主面と称することがある。第1A側面を第1の第1側面と称することがある。第1B側面を第1の第2側面と称することがある。第1C側面を第1の第3側面と称することがある。第1D側面を第1の第4側面と称することがある。第2A側面を第2の第1側面と称することがある。第2B側面を第2の第2側面と称することがある。第2C側面を第2の第3側面と称することがある。第2D側面を第2の第4側面と称することがある。
本発明の一態様によれば、発光モジュールは、第1光源と、第2光源と、を含む光源部と、第1の第1主面と、前記第1の第1主面の反対側に位置する第1の第2主面と、前記第1の第1主面と前記第1の第2主面との間に位置する第1側面と、前記第1光源が配置される第1孔部と、を含む第1導光部と、第2の第1主面と、前記第2の第1主面の反対側に位置する第2の第2主面と、前記第2の第1主面と前記第2の第2主面との間に位置し、前記第1側面に対向する第2側面と、前記第2光源が配置される第2孔部と、を含む第2導光部と、を含む導光部材と、前記第1側面と前記第2側面との間に配置された光反射部材と、を備える。前記第1側面は、第1の第1側面と、第1の第2側面と、を含む。前記第2側面は、前記第1の第1側面に対向する第2の第1側面と、前記第1の第2側面に対向する第2の第2側面と、を含む。前記光反射部材は、前記第1の第1側面と前記第2の第1側面とが露出されるように、前記第1の第2側面と前記第2の第2側面との少なくとも一方に配置される。前記第1の第1側面と前記第2の第1側面側面との距離は、前記第1の第2側面と前記第2の第2側面との距離よりも近い。
図34Bに示すように、第1側面15は、第1の第1側面と、第1の第2側面と、第1の第3側面と、第1の第4側面と、を有している。同様に、第2側面16は、第2の第1側面と、第2の第2側面と、第2の第3側面と、第2の第4側面と、を有している。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。