JP7240471B2 - バインダー成分及びエマルジョン - Google Patents
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Description
[1]下記要件(5)~(9)を満たすポリマーであるバインダー成分。
[要件(5)]:
メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である、ポリマー鎖A2及びポリマー鎖B2を含むA-Bブロックコポリマーである。
[要件(6)]:
前記ポリマー鎖A2が、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を80質量%以上含み、
数平均分子量が10,000~30,000であり、
分子量分布が1.6以下である水不溶性のポリマーブロックである。
[要件(7)]:
前記ポリマー鎖B2が、
メタクリル酸に由来する構成単位を含み、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を40~90質量%含み、
酸価が50~150mgKOH/gであり、
数平均分子量が5,000~20,000であり、
カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されているポリマーブロックである。
[要件(8)]:
数平均分子量が15,000~50,000であり、分子量分布が1.6以下である。
[要件(9)]:
その数平均粒子径が10~200nmの粒子である。
[2]前記生物材料由来のメタクリレートが、エチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、及びオクタデシルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]に記載のバインダー成分。
[3]水性インクジェットインクに用いられる前記[1]又は[2]に記載のバインダー成分。
[4]水、及び前記[1]~[3]のいずれかに記載のバインダー成分で形成されたバインダー粒子を含有するエマルジョン。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本明細書中の各種物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。以下、「水性顔料分散液」のことを単に「顔料分散液」とも記し、「水性インクジェットインク」のことを単に「インク」とも記す。
顔料としては、有機顔料や無機顔料を用いることができる。有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラキノン顔料、ジアンスラキノニル顔料、アンスラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ピランスロン顔料、ジケトピロロピロール顔料等を挙げることができる。無機顔料としては、二酸化チタン、酸化鉄、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、シリカ、硫化カドミウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、黄鉛、カーボンブラック、アルミフレーク、雲母顔料等を挙げることができる。
水性顔料分散液は、顔料の分散媒体として、水及び水溶性有機溶媒を含む液媒体を含有する。水溶性有機溶媒としては、アルコール系溶媒、グリコール系溶媒、グリコールエーテル類、アミド系溶媒、カーボネート系溶媒、その他の極性溶媒等を用いることができる。
高分子分散剤は、(メタ)アクリル酸及びイタコン酸の少なくともいずれかに由来する構成単位(i)を含むポリマーである。イタコン酸は発酵法で得られるモノマーであるため、環境に優しい材料である。これらのモノマーを用いることで、高分子分散剤として用いるポリマーにカルボキシ基を導入することができる。また、導入したカルボキシ基をアルカリで中和してイオン化することで、ポリマー(高分子分散剤)を水に溶解させることができる。
メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である、ポリマー鎖A1及びポリマー鎖B1を含むA-Bブロックコポリマーである。
[要件(2)]:
ポリマー鎖A1が、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位(ii-a)を80質量%以上含み、
数平均分子量が1,000~10,000であり、
分子量分布が1.6以下である水不溶性のポリマーブロックである。
[要件(3)]:
ポリマー鎖B1が、
メタクリル酸に由来する構成単位(i-b)を含み、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位(ii-b)を40~90質量%含み、
酸価が50~260mgKOH/gであり、
数平均分子量が1,000~10,000であり、
カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されているポリマーブロックである。
[要件(4)]:
数平均分子量が2,000~20,000であり、分子量分布が1.6以下である。
高分子分散剤は、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である、ポリマー鎖A1及びポリマー鎖B1を含むA-Bブロックコポリマーである。メタクリル酸系モノマーは、メタクリル酸、及びメタクリル酸のエステル化物であるメタクリレートである。A-Bブロックコポリマーは、その構造が的確に制御されたポリマーであり、リビング重合、なかでもリビングラジカル重合によって製造することができる。有機ヨウ化物を開始化合物として用いるとともに、有機化合物を触媒として用いるリビングラジカル重合によってA-Bブロックコポリマーを製造することが、環境に配慮した材料を使用可能であるとともに、ポリマー設計の自由度が高いために好ましい。有機ヨウ化物を用いるリビングラジカル重合の場合、末端成長基であるヨウ素原子は第3級の炭素原子に結合していることが好ましいため、A-Bブロックコポリマーは、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である。また、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が多いと、A-Bブロックコポリマーのガラス転移温度が高くなるので、耐熱性等の熱的性質が向上した画像を記録することができる。さらに、メタクリル酸系モノマーは、アクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマーに比して耐加水分解性が高いので、水性の液媒体中でも加水分解しにくく、比較的安定である。なかでも、A-Bブロックコポリマーは、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が100質量%であることが好ましい。
ポリマー鎖A1は、生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位(ii-a)を80質量%以上含み、数平均分子量が1,000~10,000であり、分子量分布が1.6以下である水不溶性のポリマーブロックである。すなわち、A1鎖は、顔料に吸着及び堆積し、顔料をカプセル化しうるポリマーブロックである。
ポリマー鎖B1は、メタクリル酸に由来する構成単位(i-b)を含み、生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位(ii-b)を40~90質量%含み、酸価が50~260mgKOH/gであり、数平均分子量が1,000~10,000であり、カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されているポリマーブロックである。すなわち、B1鎖は、カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和され、イオン化することで水に溶解する水溶性のポリマーブロックである。
A-BブロックコポリマーのMnは2,000~20,000、好ましくは3,000~15,000、さらに好ましくは5,000~12,000である。A-BブロックコポリマーのMnが2,000未満であると、顔料から脱離しやすくなることがある。一方、A-BブロックコポリマーのMnが20,000超であると、重合中に粘度が過度に上昇したり、水性顔料分散液の粘度が過度に上昇したりすることがある。
高分子分散剤として用いる上記のA-Bブロックコポリマーは、従来公知の方法にしたがって製造することができる。例えば、リビングアニオン重合、リビングカチオン重合、リビングラジカル重合によって製造することができる。なかでも、条件、材料、及び装置等の観点から、リビングラジカル重合によって製造することが好ましい。
本発明の水性顔料分散液は、水性インクジェットインク用の顔料分散液として好適である。水性顔料分散液中の顔料の含有量は、5~60質量%であることが好ましい。顔料が有機顔料である場合、水性顔料分散液中の有機顔料の含有量は、5~30質量%であることが好ましく、10~25質量%であることがさらに好ましい。また、顔料が無機顔料である場合、無機顔料は比重が大きいので、水性顔料分散液中の無機顔料の含有量は、20~60質量%であることが好ましく、30~50質量%であることがさらに好ましい。
水性顔料分散液には、高分子分散剤を中和するため、又はpH調整のため、アルカリをさらに含有させてもよい。アルカリとしては、前述のアルカリを用いることができる。水性顔料分散液中のアルカリの含有量は、0.5~5質量%とすることが好ましい。
水性顔料分散液の粘度は、顔料の性質や、調製しようとする水性インクジェットインクの粘度等に応じて適宜設定することができる。有機顔料を用いた場合には、水性顔料分散液の25℃における粘度は3~20mPa・sであることが好ましい。無機顔料を用いた場合には、水性顔料分散液の25℃における粘度は5~30mPa・sであることが好ましい。
水性顔料分散液は、従来公知の方法にしたがって調製することができる。例えば、水、及び必要に応じて水溶性有機溶媒を添加して、顔料及び高分子分散剤等の混合物を調製する。そして、ペイントシェイカー、ボールミル、アトライター、サンドミル、横型メディアミル、コロイドミル、ロールミル等を使用し、顔料を微分散させて分散液を調製する。調製した分散液に、水及び水溶性有機溶媒を添加するとともに、必要に応じて、バインダー成分(エマルジョン)、その他の添加剤等を添加して所望の濃度に調整する。さらに、アルカリ等を添加してpHを調整してもよい。さらに、界面活性剤や防腐剤等の各種添加剤を必要に応じて添加することで、目的とする水性顔料分散液を得ることができる。なお、各成分の混合及び分散後には、遠心分離機やフィルターを用いて粗大粒子を除去することが好ましい。
本発明の水性インクジェットインクは、前述の水性顔料分散液を含有するインクである。前述の水性顔料分散液を用いること以外は、従来公知の方法にしたがって本発明のインクとすることができる。
上述のインクは、例えば、普通紙、写真印画紙、フォト光沢紙、マット紙等の紙類に印刷して画像を記録するインクとして有用である。但し、プラスチックフィルム、プラスチック成形品、繊維、布地、金属、セラミックス等に印刷して画像を記録する場合には、膜を形成する成分であるバインダー成分をインクにさらに含有させることが好ましい。バインダー成分を含有するインクで印刷することで、バインダー成分が皮膜を形成し、得られる画像(乾燥皮膜)の密着性、耐乾摩擦性、耐湿摩擦性、耐ブロッキング性、耐薬品性、耐溶剤性、耐傷性等を向上させることができる。なお、インク中のバインダー成分の含有量は、1~10質量%とすることが好ましい。
メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である、ポリマー鎖A2及びポリマー鎖B2を含むA-Bブロックコポリマーである。
[要件(6)]:
前記ポリマー鎖A2が、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を80質量%以上含み、
数平均分子量が10,000~30,000であり、
分子量分布が1.6以下である水不溶性のポリマーブロックである。
[要件(7)]:
前記ポリマー鎖B2が、
メタクリル酸に由来する構成単位を含み、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を40~90質量%含み、
酸価が50~150mgKOH/gであり、
数平均分子量が5,000~20,000であり、
カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されているポリマーブロックである。
[要件(8)]:
数平均分子量が15,000~50,000であり、分子量分布が1.6以下である。
[要件(9)]:
その数平均粒子径が10~200nmの粒子である。
バインダー成分は、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である、ポリマー鎖A2及びポリマー鎖B2を含むA-Bブロックコポリマーである。メタクリル酸系モノマーは、メタクリル酸、及びメタクリル酸のエステル化物であるメタクリレートである。A-Bブロックコポリマーは、その構造が的確に制御されたポリマーであり、リビング重合、なかでもリビングラジカル重合によって製造することができる。有機ヨウ化物を開始化合物として用いるとともに、有機化合物を触媒として用いるリビングラジカル重合によってA-Bブロックコポリマーを製造することが、環境に配慮した材料を使用可能であるとともに、ポリマー設計の自由度が高いために好ましい。有機ヨウ化物を用いるリビングラジカル重合の場合、末端成長基であるヨウ素原子は第3級の炭素原子に結合していることが好ましいため、A-Bブロックコポリマーは、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である。また、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が多いと、A-Bブロックコポリマーのガラス転移温度が高くなるので、耐熱性等の熱的性質が向上した画像を記録することができる。さらに、メタクリル酸系モノマーは、アクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマーに比して耐加水分解性が高いので、水性の液媒体中でも加水分解しにくく、比較的安定である。なかでも、A-Bブロックコポリマーは、メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が100質量%であることが好ましい。
ポリマー鎖A2は、生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を80質量%以上含み、数平均分子量が10,000~30,000であり、分子量分布が1.6以下である水不溶性のポリマーブロックである。このA2鎖は、印刷基材に対する密着性及び耐擦過性等の効果を発揮するポリマーブロックである。A2鎖中、生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位の含有量は80質量%以上であり、好ましくは90%以上である。A2鎖中の上記構成単位の含有量が80質量%未満であると、環境に対する配慮がやや不足する場合がある。また、上記構成単位の含有量が80質量%以上である限り、石油原料由来のメタクリレートに由来する構成単位を含んでいてもよい。さらに、A2鎖が水不溶性のポリマーブロックである限り、メタクリル酸に由来する構成単位を、例えば0.5~5質量%程度含んでいてもよい。
ポリマー鎖B2は、メタクリル酸に由来する構成単位を含み、生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を40~90質量%含み、酸価が50~150mgKOH/gであり、数平均分子量が5,000~20,000であり、カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されているポリマーブロックである。すなわち、B2鎖は、カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和され、イオン化することで水に溶解する水溶性のポリマーブロックである。
A-BブロックコポリマーのMnは15,000~50,000、好ましくは16,000~30,000である。A-BブロックコポリマーのMnが15,000未満であると、形成される画像(乾燥皮膜)の耐久性がやや劣ることがある。一方、A-BブロックコポリマーのMnが50,000超であると、インクの粘度が過度に上昇したり、上記の分子量の範囲外のポリマーが多く含まれたりすることがある。
A-Bブロックコポリマーは、その数平均粒子径が10~200nm、好ましくは50~150nmの粒子(バインダー粒子)である。本明細書におけるポリマー等の粒子の数平均粒子径は、動的光散乱法により測定される値である。A-Bブロックコポリマーと水を混合すると、A2鎖が粒子を形成するとともに、B2鎖が水に溶解してバインダー粒子が形成されるため、ミセル、水分散体、又はエマルジョンが形成される。粒子が形成されずに溶解すると、インクの粘度が過度に上昇することがある。これに対して、このA-Bブロックコポリマーは粒子を形成するので、インクの粘度を過度に上昇させることがない。A-Bブロックコポリマーにより形成されるバインダー粒子の数平均粒子径が10nm未満であると、溶解している状態とほぼ同等であることから、インクの粘度が上昇しやすくなる。一方、バインダー粒子の数平均粒子径が200nm超であると、インクジェットヘッドのノズルからの吐出性がやや低下する場合がある。
上述の水性インクジェットインクは、サーマルヘッドやピエゾヘッド等の記録ヘッドを備えるインクジェットプリンタに適用することが可能であり、インクジェット記録法によって種々の印刷基材に画像を記録する(印刷)することができる。具体的には、紙、印画紙、写真光沢紙、ポリオレフィンやポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルム、繊維、布地、セラミックス、金属、成形物等の印刷基材に画像を記録することができる。そして、記録される画像は、高彩度、高発色性、密着性、及び耐摩擦性等の耐久性に優れた、いわゆる乾燥皮膜である。すなわち、本発明の水性インクジェットインクを用いることで、生物材料由来の(メタ)アクリレートに由来する成分を含む、環境に優しく、カーボンニュートラルな皮膜状乾燥物である乾燥皮膜を製造することができる。
(実施合成例1)
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置、及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、窒素をバブリングしながらジエチレングリコール(BDG)300部を入れ、70℃に加温した。別容器に、イソボルニルメタクリレート(IBXMA)30部、テトラヒドロフルフリルメタクリレート(THFMA)120部、ラウリルメタクリレート(LMA)60部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)60部、メタクリル酸(MAA)30部、及び2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(商品名「V-65」、富士フイルム社製、V-65)2部を入れて混合し、均一化してモノマー混合液を調製した。イソボルニルメタクリレートとしては、松脂や松精油から得られるα-ピネンを異性化した後、カンフェン及びメタクリル酸を反応して得られたメタクリレート(バイオマス度71.4%)を用いた。テトラヒドロフルフリルメタクリレートとしては、トウモロコシの芯等から得られるフルフラールを水素化して得たテトラヒドロフルフリルアルコールと、メタクリル酸とのエステル化物(バイオマス度55.5%)を用いた。ラウリルメタクリレートとしては、パーム核油やヤシ油等の油脂を加水分解して得た脂肪酸の分留物であるラウリン酸を水素還元して得たラウリルアルコールと、メタクリル酸とのエステル化物(バイオマス度75.0%)を用いた。調製したモノマー混合液の1/3を反応容器内に滴下した後、モノマー混合液の残部を2時間かけてさらに滴下し、70℃で8時間重合してポリマーを合成し、ポリマーを含有する液体を得た。液体の一部をサンプリングし、テトラヒドロフランを展開溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にてポリマーの分子量を測定した。その結果、ポリマーの数平均分子量(Mn)は19,800であり、分子量分布(PDI=重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は2.01であり、重合率は約100%であった。重合率は、得られた液体の一部をアルミ皿に測りとり、150℃の送風乾燥機にて3時間乾燥させ、得られた残分から算出した。
ポリマーのバイオマス度=(ポリマー100部中の各モノマーモル数×各モノマーの炭素数×各モノマーのバイオマス度の合計)÷(ポリマー100部中の各モノマーモル数×各モノマーの炭素数の合計)
表1及び2に示す種類及び量(単位:部)の各種材料を用いたこと以外は、前述の実施合成例1と同様にして、分散剤D-2~4、分散剤R-1~3の水溶液を得た。得られた分散剤の物性等を表1及び2に示す。また、表1及び2中の略号の意味を以下に示す。
・MPG:プロピレングリコールモノメチルエーテル
・StMA:ステアリルメタクリレート(パーム核油やヤシ油等の油脂を加水分解して得られる脂肪酸の分留物であるオレイン酸を水素還元して得たステアリルアルコールと、メタクリル酸とのエステル化物(バイオマス度81.8%))
・OA:オクチルアクリレート(パーム核油やヤシ油等の油脂を加水分解して得られる脂肪酸の分留物であるカプリル酸を水素還元して得たオクタノールと、アクリル酸とのエステル化物(バイオマス度72.7%))
・EMA:エチルメタクリレート(デンプンや糖を分解して得られるエタノールと、メタクリレートとのエステル化物(バイオマス度33.3%))
・イタコン酸:でんぷん等を発酵して得られるカルボキシ基を有するモノマー(バイオマス度100%)
・St:スチレン(石油由来材料)
・MMA:メチルメタクリレート(石油由来材料)
・BA:ブチルアクリレート(石油由来材料)
・2-EHMA:2-エチルヘキシルメタクリレート(石油由来材料)
・AIBN:2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)
○:バイオマス度が40%以上、かつ、吸収二酸化炭素が1,000g/1,000g以上である。
×:バイオマス度が40%未満、又は、吸収二酸化炭素が1,000g/1,000g未満である。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置、及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル119.0部、プロピレングリコールモノプロピルエーテル59.5部、ヨウ素1.0部、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(商品名「V-70」、富士フイルム社製、V-70)3.6部、THFMA57.1部、IBXMA24.0部、EMA16.4部、MAA21.5部、及びN-アイオドスクシンイミド(NIS)0.02部を入れた。窒素を流しながら42℃に加温し、8時間重合してポリマーを形成した。一部をサンプリングして測定した重合率は約100%であった。形成されたポリマーのMnは8,900であり、PDIは1.49であり、酸価は117.7mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置、及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、BDG283.1部、THFMA119.2部、ヨウ素2.0部、V-70 3.6部、及びNIS0.1部を入れた。窒素をバブリングしながら45℃に加温し、4時間重合してA鎖(ポリマー)を形成した。一部をサンプリングして測定したMnは5,100であり、PDIは1.21であり、重合率は約100%であった。THFMA119部及びMAA30.2部の混合物を添加し、45℃で4時間重合してB鎖を形成し、A-Bブロックコポリマーを得た。A-BブロックコポリマーのMnは10,700であり、PDIは1.31であり、酸価は73.0mgKOH/gであり、重合率は約100%であった。また、B鎖のMn(全体のMn-A鎖のMn)は5,600であり、重合率を考慮した配合値から算出した酸価は132mgKOH/gであった。重合溶液を室温まで冷却した後、28%アンモニア水23.4部及び水118.5部の混合液を添加して中和し、分散剤D-6の水溶液(淡褐色透明な液体)を得た。得られた水溶液の固形分は41.1%であり、pHは9.2であった。得られた分散剤D-6(ポリマー)中、生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位の含有量は88.7%であった。また、分散剤D-5(ポリマー)のバイオマス度は49.9%であり、吸収二酸化炭素は1,145g/1,000gであった。
表3に示す種類及び量(単位:部)の各種材料を用いたこと以外は、前述の実施合成例6と同様にして、分散剤D-7~13の水溶液を得た。得られた分散剤の物性等を表3に示す。また、表3中、「DMEA」はジメチルアミノエタノールである。
(実施例1)
分散剤D-1の水溶液89.1部及びイオン交換水337.8部を混合して透明の液体を得た。得られた溶液に銅フタロシアニン顔料PB-15:3(商品名「シアニンブルーA220JC」、大日精化工業社製)150部を添加し、ディスパーを使用して30分撹拌してミルベースを調製した。横型媒体分散機(商品名「ダイノミル0.6リットルECM型」、シンマルエンタープライゼス社製、ジルコニア製ビーズの径:0.5mm)を使用し、周速10m/sで分散処理してミルベース中に顔料を十分に分散させた。水256.4部を添加して顔料濃度が18%となるように調整した。ミルベースを遠心分離処理(7,500回転、20分間)した後、ポアサイズ5μmのメンブレンフィルターでろ過した。水で希釈して、顔料濃度14%であるインクジェット用の顔料分散液-1(シアン色)を得た。
表4に示す種類の分散剤を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして、顔料分散液-2~13、顔料分散液-1H~3Hを調製した。各顔料分散液の特性(分散直後及び70℃で1週間保存後の顔料の数平均粒子径及び粘度)を表4に示す。
○:顔料が微分散されており、70℃で1週間保存しても顔料の数平均粒子径及び粘度が大きく変化しなかった。
△:顔料が微分散されているが、粘度が4mPa・sより高かった。また、70℃で1週間保存しても顔料の数平均粒子径及び粘度はほとんど変化しなかった。
×:顔料が微分散されているが、70℃で1週間保存すると顔料の数平均粒子径が増大した、又は粘度が増大した。
銅フタロシアニン顔料PB-15:3に代えて、アゾ系黄色顔料PY-155(商品名「VERSAL YELLOW 4GNY」、クラリアントジャパン社製)、キナクリドン顔料PR-122(商品名「CFR130P」、大日精化工業社製)、及びカーボンブラック顔料PB―7(商品名「S170」、デグザ社製)をそれぞれ用いたこと以外は、前述の実施例10と同様にして、顔料分散液-14~16を得た。各顔料分散液の特性(分散直後及び70℃で1週間保存後の顔料の数平均粒子径及び粘度)を表5に示す。
水401.2部及び分散剤D-5の水溶液98.8部を混合し、均一化して液体を得た。得られた液体にC.I.ピグメントホワイト6(商品名「JR-404」、石原産業業社製)500部を添加した。ディゾルバーを使用して十分撹拌混合して、顔料及び分散剤を含有する混合物を得た。横型媒体分散機を使用して顔料を混合物中に十分に分散させた後、ポアサイズ10μmのメンブレンフィルターでろ過して粗粒を除去し、顔料濃度50%であるインクジェット用の顔料分散液-17(ホワイト色)を得た。顔料分散液-17中の顔料の数平均粒子径は263.7nmであり、粘度は12.6mPa・sであった。70℃で1週間保存後の顔料分散液-17中の顔料の数平均粒子径は226.4nmであり、粘度は12.8mPa・sであった。
(実施例18~27、比較例4~6)
表6に示す種類の顔料分散液28.7部、BDG1.5部、2-ピロリドン5部、グリセリン20.0部、界面活性剤(商品名「サーフィノール465」、エアープロダクト社製)1部、及び水44.8部を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ10μmのメンブランフィルターでろ過して、インクジェット用のインクを調製した。各インクの特性(調製直後及び70℃で1週間保存後の顔料の数平均粒子径及び粘度)を表6に示す。また、表6中の「評価」の基準を以下に示す。
○:70℃で1週間保存しても顔料の数平均粒子径及び粘度が大きく変化しなかった。
△:70℃1週間保存しても顔料の数平均粒子径は大きく変化しなかったが、粘度が増大した。
×:顔料が微分散されているが、70℃で1週間保存すると顔料の数平均粒子径が増大した、又は粘度が増大した。
(実施応用例1~4)
実施例23及び25~27で得たインクをカートリッジにそれぞれ充填し、インクジェットプリンタ(商品名「EM930C」、セイコーエプソン社製)に装着した。(i)専用写真用光沢紙(PGPP)、及び(ii)普通紙(商品名「4024」、ゼロックス社製)に、「フォト720dpi」の印刷モードでベタ画像を印刷して印刷物を得た。いずれのインクも、インクジェット方式のノズルから問題なく吐出可能であることを確認した。
(実施合成例14)
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置、及び窒素導入管を取り付けた反応容器に、BDG360.2部、THFMA124.3部、IBXMA50.5部、ヨウ素1.5部、V-70 5.5部、及びNIS0.3部を入れた。窒素をバブリングしながら45℃に加温し、4時間重合してA鎖(ポリマー)を形成した。一部をサンプリングして測定したMnは10,200であり、PDIは1.29であり、重合率は約100%であった。THFMA86.8部及びMAA22.6部の混合物を添加し、45℃で4時間重合してB鎖を形成し、A-Bブロックコポリマーを得た。A-BブロックコポリマーのMnは16,000であり、PDIは1.38であり、酸価は51.5mgKOH/gであり、重合率は約100%であった。また、B鎖のMn(全体のMn-A鎖のMn)は5,800であり、重合率を考慮した配合値から算出した酸価は116.4mgKOH/gであった。重合溶液を室温まで冷却した後、28%アンモニア水17.5部及び水310部の混合液を添加して中和し、バインダーB-1を含有する液体(褐色透明の液体)を得た。得られた液体の固形分は30.8%であり、pHは8.5であった。得られたバインダーB-1(ポリマー)中、生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位の含有量は92.1%であった。また、バインダーB-1(ポリマー)のバイオマス度は55.1%であり、吸収二酸化炭素は1,313g/1,000gであった。バインダーB-1を含有する液体を純水で10倍に希釈して試料を調製した。そして、粒子径分布測定装置を使用して測定した試料中のエマルジョン粒子の数平均粒子径は48.6nmであった。
表8に示す種類及び量(単位:部)の各種材料を用いたこと以外は、前述の実施合成例14と同様にして、バインダーB-2~6を含有する液体を得た。得られたバインダー成分の物性等を表8に示す。
(実施例28~35)
実施例10で調製した顔料分散液-10、実施合成例14~19で調製したバインダー成分B-1~-6、並びに以下に示すバインダーB-7及びB-8を用意した。
イソホロンジイソシアネート/ポリヘキサメチレンカーボネートジオール/ジメチロールブタン酸/ヒドラジンからなるポリウレタンをトリエチルアミンで中和した、石油材料由来のバインダー成分
酸価34.2mgKOH/g、数平均粒子径42.2nm、固形分25%
Mnが3,000であり、酸価が260mgKOH/gであるスチレン・アクリル酸・アクリル酸メトキシエチル共重合体のアンモニア中和物を保護コロイドとし、スチレン及びアクリル酸ブチルを重合して得た保護コロイド型エマルジョン(石油材料由来のバインダー成分)
スチレン・アクリル酸・アクリル酸メトキシエチル共重合体/スチレン/アクリル酸ブチル=30/30/40(質量比)、数平均粒子径105nm、固形分43%
○:70℃で1週間保存しても顔料の数平均粒子径及び粘度が大きく変化しなかった。
△:70℃1週間保存しても顔料の数平均粒子径は大きく変化しなかったが、粘度が増大した。
×:顔料が微分散されているが、70℃で1週間保存すると顔料の数平均粒子径が増大した、又は粘度が増大した。
顔料分散液-10に代えて、顔料分散液-14~16をそれぞれ用いたこと以外は、前述の実施例30と同様にして、インクジェット用のインクを調製した(実施例36~38)。また、顔料分散液-17を用いて、前述の実施例28と同様にして、インク100部中、顔料の含有量が9部となる量の顔料分散液-17、バインダーB-1(固形分)4部、界面活性剤(サーフィノールS465)0.1部、プロピレングリコール12.0部、及び水(残部)となるように各成分を混合し、インクジェット用のインクを調製した(実施例39)。各インクの特性(調製直後及び70℃で1週間保存後の顔料の数平均粒子径及び粘度)を表10に示す。また、表10中の「評価」の基準を以下に示す。
○:70℃で1週間保存しても顔料の数平均粒子径及び粘度が大きく変化しなかった。
△:70℃1週間保存しても顔料の数平均粒子径は大きく変化しなかったが、粘度が増大した。
×:顔料が微分散されているが、70℃で1週間保存すると顔料の数平均粒子径が増大した、又は粘度が増大した。
(実施応用例5~22)
実施例28~39で得たインクをカートリッジにそれぞれ充填し、プレートヒーター付きインクジェット印刷機(商品名「MMP825H」、マスターマインド社製)に装着した。そして、表面温度が50℃となるようにプレートヒーターで加熱した各印刷基材に画像を印刷して印刷物を得た。用いた印刷基材を以下に示す。
・ポリ塩化ビニルフィルム(3M社製、30μm)
・OPPフィルム(ポリプロピレンフィルム、フタムラ化学社製、50μm)
・PETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、(フタムラ化学社製、60μm)
印刷時のインクの吐出状態を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがってインクの吐出性を評価した。結果を表11に示す。
〇:問題なく吐出することができ、良好な画像を印刷することができた。
△:微小液滴の飛び散りが認められた。
×:吐出の際、液滴がスプラッシュして飛び散り、画像が乱れた。
ドライヤーを使用して印刷物を十分に乾燥させた後、画像にセロファンテープを十分に押し当ててから剥離した。フィルムからの画像の剥がれ具合を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがって画像の密着性を評価した。結果を表11に示す。
◎:まったく剥がれなかった。
〇:僅かに剥がれた。
△:剥がれなかった面積よりも、剥がれた面積の方が小さかった。
×:剥がれなかった面積よりも、剥がれた面積の方が大きかった。
学振型摩擦堅牢度試験機(商品名「RT-300」、大栄科学社製)を使用し、乾燥した白布及び水で湿らせた白布により、それぞれ500gの加重で画像の表面を20往復する摩擦試験を行った。摩擦試験後の画像の剥がれ具合を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがって画像の耐摩擦性(乾摩擦性及び湿摩擦性)を評価した。結果を表11に示す。
◎:まったく剥がれなかった。
○:僅かに剥がれた。
△:剥がれなかった面積よりも、剥がれた面積の方が小さかった。
×:剥がれなかった面積よりも、剥がれた面積の方が大きかった。
Claims (4)
- 下記要件(5)~(9)を満たすポリマーであるバインダー成分。
[要件(5)]:
メタクリル酸系モノマーに由来する構成単位の含有量が90質量%以上である、ポリマー鎖A2及びポリマー鎖B2を含むA-Bブロックコポリマーである。
[要件(6)]:
前記ポリマー鎖A2が、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を80質量%以上含み、
数平均分子量が10,000~30,000であり、
分子量分布が1.6以下である水不溶性のポリマーブロックである。
[要件(7)]:
前記ポリマー鎖B2が、
メタクリル酸に由来する構成単位を含み、
生物材料由来のメタクリレートに由来する構成単位を40~90質量%含み、
酸価が50~150mgKOH/gであり、
数平均分子量が5,000~20,000であり、
カルボキシ基の少なくとも一部がアルカリで中和されているポリマーブロックである。
[要件(8)]:
数平均分子量が15,000~50,000であり、分子量分布が1.6以下である。
[要件(9)]:
その数平均粒子径が10~200nmの粒子である。 - 前記生物材料由来のメタクリレートが、エチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、及びオクタデシルメタクリレートからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1に記載のバインダー成分。
- 水性インクジェットインクに用いられる請求項1又は2に記載のバインダー成分。
- 水、及び請求項1~3のいずれか一項に記載のバインダー成分で形成されたバインダー粒子を含有するエマルジョン。
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