JP7240124B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
円筒状の電子写真感光体(以下、単に電子写真感光体とも記載する)の表面には、帯電やクリーニングなどの電気的外力や機械的外力が加えられるため、これらの外力に対する耐久性(耐摩耗性など)が要求される。
この要求に対して、従来から、電子写真感光体の表面層に耐摩耗性の高い樹脂(硬化性樹脂など)を用いるなどの改良技術が用いられている。
一方、電子写真感光体の表面の耐摩耗性を高めることによって生じる主な課題として、クリーニングブレードによって行われるクリーニング性能への影響が挙げられる。クリーニング性能を長期にわたって維持するに際して、電子写真装置における重要な要素として、クリーニングブレード先端の形状維持性、およびクリーニングブレードにかかるストレスの均一化が挙げられる。クリーニングブレードはその先端を電子写真感光体表面に接触させて不要トナーをかきとるため、現像プロセスを繰り返すにつれて先端の摩耗が生じる。この摩耗は、電子写真感光体表面との摩擦力が低いほど抑えられる。また、電子写真感光体の軸方向に画像パターンの偏りがある場合などには、クリーニングブレードの長手方向でクリーニングブレードにかかるストレスに差異が生じ得る。そこで、電子写真感光体表面を適度に粗面化することにより、電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの接触面積を減少させ、摩擦力を低減する方法が提案されてきた。
例えば電子写真感光体表面に転写される微細な形状を高精度に制御するための方法が特許文献1に開示されている。この方法は転写される形状の多様性、制御性という観点で優れている。また、クリーニングブレードにかかるストレスを長手方向において均一にするという点で優れている。
さらにクリーニングブレードとの摩擦力をより低減する方法として、電子写真感光体の周方向の一部に形状の不均一な部分を設けた電子写真感光体が特許文献2に開示されている。特許文献2で開示された技術は電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの間に生じる摩擦力を低減するという点で優れている。
特許第4059518号公報 特開2016-218318号公報
今後さらなる電子写真装置の長寿命化を求める上で、クリーニングブレードにかかるストレスを長手方向において均一にすること、および電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの間に生じる摩擦力を低減することを両立することが求められる。
本発明の目的は、クリーニングブレード、プロセスカートリッジおよび電子写真装置の寿命を長くすることができる電子写真感光体を提供することにある。また、本発明の別の目的は、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明に係る電子写真感光体は、表面に複数の凹部を有する円筒状の電子写真感光体であって、全ての該凹部の開口面積の総和が、該電子写真感光体の表面の全面積に対して5%以上65%以下であり、
全ての該凹部の深さの平均値davgが、下記(式1)を満たし、
0.4≦davg≦3.0(μm) (式1)
下記(式2)を満たす深さdを有する該凹部の開口面積の総和が、全ての該凹部の開口面積の総和の95%以上を占め、
davg-0.2≦d≦davg+0.2(μm) (式2)
該凹部の開口部の、該電子写真感光体の周方向における最大の幅の平均値Lavgが、20μm以上200μm以下であって、
該電子写真感光体の表面が、下記領域Bを少なくとも一ヶ所有する、
ことを特徴とする電子写真感光体;
(基準面)
該電子写真感光体の表面を、深さ方向についても情報が得られるように拡大観察する。該電子写真感光体の表面の周方向に曲がった曲面の断面プロファイルを抽出し、該断面プロファイルに円弧の曲線をフィッティングする。該曲線が直線になるように該断面プロファイルの補正を行う。補正後の該断面プロファイルに直線をフィッティングさせ、該電子写真感光体の周方向に直交する軸方向に該直線を拡張した面を基準面とする。
(第二基準面)
該基準面から該電子写真感光体の断面の円筒中心の方向に0.2μmずれて位置し、該基準面に平行な面を第二基準面とする。
(平坦部)
該第二基準面よりも該電子写真感光体の断面の円筒中心から離れる方向に位置する部分を平坦部とする。
(凹部)
該電子写真感光体の表面の凹んでいる部分のうち、該第二基準面よりも該電子写真感光体の断面の円筒中心の方向に位置する部分を該凹部とする。
(凹部の深さ)
該第二基準面から該凹部の該電子写真感光体の断面の円筒中心の方向に向かって最も離れた点までの距離を該凹部の深さとする。
(凹部の開口部)
該第二基準面と該凹部とが交わる線に囲われた部分を該凹部の該開口部とする。
(凹部の開口面積)
該開口部の面積を該凹部の開口面積とする。
(帯Y0)
帯Y0は、
該凹部の該開口部の、該電子写真感光体の軸方向における最大の幅の平均値をWavgとしたときに、
該電子写真感光体の軸方向における中心を通る線LY0を中心線として含む4×Wavgの幅を有する環状の帯である。
(線X0)
線X0は、
(i)該凹部の開口面積の50%以上が該帯Y0に含まれ、且つ、該凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部が、該帯Y0内に2つ以上連続して存在する場合、
連続して存在する該浅い凹部のうち、周方向における両端に位置する2つの該浅い凹部の最深位置を結ぶ線分の中心点を通り、且つ、該帯Y0と直交する、該電子写真感光体の軸方向の線、
又は、
(ii)該凹部の開口面積の50%以上が該帯Y0に含まれ、且つ、該凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部が、該帯Y0内に単独で存在する場合、
該浅い凹部の最深位置を通り、且つ、該帯Y0と直交する、該電子写真感光体の軸方向の線
である。
(領域A)
領域Aは、
該電子写真感光体の表面において、
該線LY0に平行に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、周方向の線と、
該線X0に平行に、該線X0から35mm離れた位置までの領域に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、軸方向の線と、
で仕切られた200μm四方の四角形エリアであって、
該凹部の開口面積の50%以上が該四角形エリアに含まれる該凹部の総数に占める、該凹部の深さが0.5×davg以下である浅い凹部の個数の割合が25%以上である四角形エリアである。
(領域B)
領域Bは、該領域Aの四辺又は四角のいずれかが互いに接しあう該領域Aの集合体のうち、下記条件1を満足する集合体によって形成される弓形状の領域である。
(条件1)
該集合体の該電子写真感光体の軸方向の長さが、該凹部が形成されている領域の、該電子写真感光体の軸方向における最大長さに対して、90%以上であり、且つ、
該集合体の該電子写真感光体の周方向の長さが、該凹部が形成されている領域の、該電子写真感光体の軸方向における最大長さに対して、1%以上10%以下であり、且つ、
該電子写真感光体の軸方向をX方向とし、該電子写真感光体の周方向をY方向とする直交座標系における、該集合体を構成する各領域Aの中心点のX座標及びY座標を得、該各X座標及び該各Y座標を用い、最小二乗法によ二次関数近を行って近似曲線を求め、該近似曲線並びに該各X座標及び該各Y座標から求められる相関係数Rが、0.5以上である。
また、本発明に係るプロセスカートリッジは、前記電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本発明に係る電子写真装置は、前記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段および前記電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有することを特徴とする。
電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦力の低減、およびクリーニングブレードにかかるストレスを均一化し、それによってクリーニングブレード、プロセスカートリッジおよび電子写真装置の寿命を長くすることができる電子写真感光体が提供される。
本発明に係る電子写真感光体の表面に領域を設定するための基準線を模式的に示す図である。 本発明に係る電子写真感光体の一例の外観を示す図である。 本発明に係る電子写真感光体の表面の凹部のフィッティングの一例を示す図である。 本発明に係る基準面、平坦部、凹部等の関係を模式的に示す図である。 本発明に係る電子写真感光体の表面の凹部の開口部の形状および断面の形状の一例を示す図である。 本発明に係る電子写真感光体の表面に凹部を形成する方法の一例を示す図である。 本発明に係る電子写真感光体の表面に凹部又は凸形状部を形成するための型部材の一例を示す図である。 本発明に係る型部材の一例を示す図である。 本発明に係る電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の一例を示す図である。 本発明に係る電子写真感光体とクリーニングブレードが接触する状態の一例を示す図である。 本発明に係るクリーニングブレードの先端の摩耗状態の一例を示す断面図である。 本発明に係る型部材の他の一例を示す図である。
本発明に係る電子写真感光体は、表面に複数の凹部を有する円筒状の電子写真感光体である。
本発明に係る表面に複数の凹部を有する円筒状の電子写真感光体は、全ての凹部の開口面積の総和が、該電子写真感光体表面層の全面積に対して5%以上65%以下である。
また、全ての凹部の深さの平均値davgが下記(式1)を満たす。
0.4≦davg≦3.0(μm) (式1)
さらに、本発明に係る表面に複数の凹部を有する円筒状の電子写真感光体は、下記(式2)を満たす深さdを有する凹部の開口面積の総和が、全ての凹部の開口面積の総和の95%以上を占める。
davg-0.2≦d≦davg+0.2(μm) (式2)
本発明の表面に複数の凹部を有する円筒状の電子写真感光体は、凹部の電子写真感光体の周方向における開口の最大の幅の平均値Lavgが20μm以上200μm以下である。
そして、本発明の表面に複数の凹部を有する円筒状の電子写真感光体は、該電子写真感光体の表面に下記領域Bを少なくとも一ヶ所有する。
(領域B)
領域Bは、領域Aの四辺又は四角のいずれかが互いに接しあう該領域Aの集合体のうち、下記条件1を満足する集合体によって形成される弓形状の領域である。
(条件1)
該集合体の該電子写真感光体の軸方向の長さが、該電子写真感光体の軸方向における凹部形状形成領域の最大長さに対して、90%以上であり、且つ、
該集合体の該電子写真感光体の周方向の長さが、該電子写真感光体の軸方向における該凹部形状形成領域の最大長さに対して、1%以上10%以下であり、
該集合体を構成する各領域Aの中心点について、該電子写真感光体の軸方向をX方向、周方向をY方向とする直交座標系において、最小二乗法による二次関数近似したときの近似曲線の相関係数Rが0.5以上である。
領域Aについて図1を用いて説明する。まず[帯Y0]および[線X0]を次のように定義する。
[帯Y0]
図1(a)で示すように帯Y0 21は、凹部の開口の、電子写真感光体1の軸方向における最大の幅の平均値をWavgとしたときに、該電子写真感光体の軸方向における中心を通る線LY0 25を中心線として含む4×Wavgの幅を有する環状の帯である。
[線X0]
図1(b)に示すように、線X0 24は、
(i)凹部の開口面積の50%以上が帯Y0 21に含まれ、且つ、凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部22が、帯Y0 21内に2つ以上連続して存在する場合、連続して存在する浅い凹部22のうち、周方向における両端に位置する2つの凹部の最深位置を結ぶ線分の中心点を通り、且つ、帯Y0 21と直交する、電子写真感光体1の軸方向の線、又は、
(ii)凹部の開口面積の50%以上が帯Y0 21に含まれ、且つ、凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部22が、帯Y0 21内に単独で存在する場合、浅い凹部22の最深位置を通り、且つ、帯Y0 21と直交する、電子写真感光体1の軸方向の線である。
続いて、[領域A]および[領域B]について以下に説明する。
[領域A]
図1(c)および図1(d)に示すように、領域Aは、電子写真感光体1の表面において、線LY0 25に平行に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、周方向の線と、線X0 24に平行に、線X0 24から35mm離れた位置までの領域に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、軸方向の線と、で仕切られた200μm四方の四角形エリアであって、凹部の開口面積の50%以上が四角形エリアに含まれる凹部の総数に占める、凹部の深さが0.5×davg以下である浅い凹部22の個数の割合が25%以上である四角形エリアである。
[領域B]
領域Bは、領域Aの四辺又は四角のいずれかが互いに接しあう領域Aの集合体のうち、下記条件1を満足する集合体によって形成される弓形状の領域である。
(条件1)
集合体の電子写真感光体の軸方向の長さが、電子写真感光体の軸方向における凹部形状形成領域の最大長さに対して、90%以上であり、且つ、
集合体の電子写真感光体の周方向の長さが、電子写真感光体の軸方向における凹部形状形成領域の最大長さに対して、1%以上10%以下であり、
集合体を構成する各領域Aの中心点について、電子写真感光体の軸方向をX方向、周方向をY方向とする直交座標系において、最小二乗法による二次関数近似したときの近似曲線の相関係数Rが0.5以上である。
なお、凹部の開口面積とは、凹部を電子写真感光体表面の直上より見下ろしたときに、窪んでいる部分がその周囲の平坦部と接する線で囲われた領域内の、電子写真感光体表面上における面積を意味する。これら凹部の開口面積の判定は、詳しくは後述する。
本発明の電子写真感光体と、従来知られている表面に凹部が設けられた電子写真感光体との主な相違点について述べる。
クリーニングブレードとの摩擦力をより低減させるという観点において、従来知られている電子写真感光体の表面の特徴は、より均一な形状が全面にわたって安定的に設けられていることである。より均一な形状とは、凹部の深さが周囲の部分と揃っていることを意味する。また全面にわたって安定的とは、電子写真感光体の表面のうち、特にクリーニングブレードと接触する範囲において、凹部の深さが周囲と比べて不足するような特定の部分が存在しないことを意味する。
また、電子写真感光体の周方向の一部に形状の不均一な部分が設けられた電子写真感光体も開示されている。不均一な部分とは、表面に凹部が設けられた電子写真感光体において、一部のエリアに設けられた凹部の深さが、その周囲のエリアに設けられた凹部の深さに比べて浅いことを意味する。
一方、本発明に係る電子写真感光体の主な特徴(構成)は、周囲の凹部の深さに比べて浅い凹部が連続的に設けられていること(領域B)である。また、領域Bが電子写真感光体の軸方向をX方向、電子写真感光体の周方向をY方向とする直交座標系において、およそ二次曲線状に湾曲していることである(第2の特徴)。
そして、本発明に係る電子写真感光体は、上述した周囲の凹部の深さに比べて浅い凹部が連続的に設けられている部分以外の凹部が設けられている部分は、凹部の深さが均一であるという特徴も併せて有する(第1の特徴)。
次に、このように周囲の凹部の深さに比べて浅い凹部が連続する領域Bを設けた電子写真感光体の機能について説明する。
従来知られている表面に凹部を有する電子写真感光体の表面には、均一な深さを有する凹部が全面にわたって安定的に設けられている。この凹部はクリーニングブレードとの摩擦を低減することができるが、クリーニングブレードが接触して一定の摩擦力を伴ってクリーニング回数を重ねるにつれて徐々にクリーニングブレードには摩擦による応力が蓄積され続ける。この応力は均一な深さを有する凹部が連続していることによって安定的に蓄積される。このようにクリーニングブレードに応力が蓄積することによって、クリーニングブレードは一時的に柔軟性を失ったのと同様な状態となり、それによりクリーニングブレードと電子写真感光体表面との間に生じる摩擦力がさらに増大する。そしてその応力が一定の蓄積量に達した段階でクリーニングブレードの先端に摩耗が始まり、この摩耗によってクリーニングブレードの先端の形状が変化することでクリーニング状態が変化する。そして最終的には、この摩耗やクリーニング状態の変化が進行することで、クリーニングブレードが寿命を迎える。
それに対し、本発明にかかる電子写真感光体には、周囲の凹部よりも深さが浅い凹部が設けられた周方向の一部分以外の部分には、その浅い凹部が設けられた部分の凹部よりも深く、かつ均一な深さを有する凹部が設けられている。このような電子写真感光体の表面にクリーニングブレードが接触してクリーニングが行われると、先ず、均一な深さを有する凹部が連続している表面では、従来知られている電子写真感光体と同様に摩擦による応力が蓄積する。続いて、電子写真感光体の回転によって断続的に訪れる周方向の一部に設けられた周囲の凹部よりも深さが浅い凹部とクリーニングブレードが接触する。この時、それまで接触していた十分な深さをもって連続する凹部に接触していた時に比べて一定以上の強い摩擦力が生じる。この摩擦力の変化が、クリーニングブレードに蓄積された応力の一部を解放し、応力の蓄積を緩和することができる。これにより、クリーニングブレード先端の摩耗による変形が抑制されて、より長くクリーニングブレードを良好な状態に保つことができる。
さらに、本発明では領域Bのように周囲の凹部の深さに比べて浅い凹部が連続する領域がおよそ二次曲線状に湾曲している。このことによって、2つの理由からクリーニングブレードにかかるストレスの長手方向のばらつきが抑制される効果を得ることができる。
1つ目の理由は、本発明では領域Bにおいて周囲の凹部の深さに比べて浅い凹部を電子写真感光体の軸方向において途切れることなく有することである。これによって浅い凹部が点在する場合よりも、クリーニングブレードにかかるストレスにムラを生じにくくなる。特に電子写真感光体の軸方向での画像パターンに偏りがある場合に効果を得やすい。
2つ目の理由は、領域Bが二次曲線状に湾曲することによって、周囲の凹部の深さに比べて浅い凹部は、電子写真感光体の周方向に少しずつずれながら連なって配置されている。そのずれ方は、電子写真感光体の軸方向における両端では大きく、中央部では小さい。つまり、クリーニングブレードの当接ニップと領域Bが重なる範囲が、電子写真感光体の軸方向にける両端部付近では狭く、中央部付近では広くなる。
電子写真感光体の軸方向における両端部はクリーニングブレードへのストレスが高まりやすい。そのため、この範囲では領域Bとクリーニングブレードとが接する面積を減らし、電子写真感光体の軸方向における中央部では領域Bとクリーニングブレードとが接する面積を増やしている。その結果、クリーニングブレードにかかるストレスの長手方向のばらつきが抑制される。
本発明の電子写真感光体について、図面を参照して、さらに詳細に説明する。図2は、本発明の電子写真感光体の一例の外観を示す図であり、図2に示すように、円筒状の電子写真感光体1は、円筒状基体2とその表面に設けられた表面層3を有する。そして、表面層3の表面には多数の凹部が設けられている。凹部は、電子写真感光体1の軸方向において表面層3と同一の範囲に設けられていてもよいし、表面層3の範囲よりも短くてもおよそクリーニングブレードが接触する長さに相当する範囲に設けられていればよい。
そして、本発明においては、電子写真感光体1の表面の全ての凹部の開口面積の総和が、電子写真感光体1表面層の全面積に対して5%以上65%以下であり、5%以上60%以下が特に好ましい。このように電子写真感光体の表面上における凹部の面積率(電子写真感光体の表面の全ての凹部の開口面積の総和/電子写真感光体表面層の全面積(%))を5%以上とすることで、クリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果がより高くなる。一方、凹部の面積率を65%以下にすることで、電子写真感光体1の表面の平坦部を十分に維持することになり、クリーニング時のトナーのすり抜けを効果的に抑制することが可能となる。また、60%以下にすることで、平坦部をより十分に維持することができ、クリーニング時のトナーのすり抜けをより効果的に抑制することが可能となる。
次に、凹部の深さについて述べる。先述のように、本発明の電子写真感光体は、表面の大部分(詳しくは後述する領域A以外の部分)には均一な深さを有する凹部が設けられているという第1の特徴を有する。そして、周囲の凹部の深さに比べて浅い凹部が連続的に設けられていること(領域B)、また、領域Bが電子写真感光体の軸方向をX方向、電子写真感光体の周方向をY方向とする直交座標系において、およそ二次曲線状に湾曲しているという第2の特徴も有する。
先ず、第1の特徴である、表面の大部分に均一な深さを有する凹部が設けられているという点について説明する。電子写真感光体1の表面に設けられている凹部は、次の2つの要件を満たすことが重要である。
その1つ目の要件は、全ての凹部の深さの平均値davgが、上記(式1)を満たす、すなわち0.4μm以上3.0μm以下の範囲にあるということである。平均値davgが0.4μm以上ではクリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果が高く得られる。また3.0μm以下であることでクリーニング時のトナーのすり抜けの発生をより効果的に抑えることができる。
2つ目の要件は、均一な深さを有する凹部が、その電子写真感光体1の表面に設けられた全ての凹部に対して95%以上を占めるということである。具体的には、均一な深さを有する凹部の開口面積の総和が、その電子写真感光体1の表面に設けられた全ての凹部の開口面積の総和に対して、95%を占めるということである。なお、均一な深さを有する凹部とは、全ての凹部の深さの平均値davgからの差分が-0.2μm以上+0.2μm以下の範囲、すなわち、(式2)を満たす深さdを有する凹部である。凹部の深さのバラツキがこの範囲内にあるときはクリーニングブレードと電子写真感光体1の表面との摩擦が安定し、クリーニングブレードに新たに加わって蓄積する応力を低く抑えることができる。このように均一な深さを有する凹部が95%以上を占めることで、基本的なクリーニングブレードと電子写真感光体1表面とのクリーニングにおける摩擦力を低く保つことができる。
さらに、この第1の特徴の機能は、前記の基本的な摩擦力を低く保ち、かつトナーのすり抜けを防止することに加え、後述する不均一な凹部との摩擦状態の差を顕在化させる。
次に、第2の特徴について説明する。本発明に係る電子写真感光体1の表面には、前記第1の特徴に加えて、第2の特徴として領域Bが一ヶ所以上設けられていることが必要である。
領域Bは領域Aの集合体である。まず、領域Aを定める手順について説明する。
はじめに、電子写真感光体1の表面上のすべての凹部の、電子写真感光体の軸方向における開口の最大幅の平均であるWavgを求める。
次に、凹部の開口の、電子写真感光体1の軸方向における最大の幅の平均値をWavgとしたときに、該電子写真感光体の軸方向における中心を通る線LY0 25を中心線として含む4×Wavgの幅を有する環状の帯である環状の帯Y0を定める。
(i)凹部の開口面積の50%以上が帯Y0に含まれ、且つ、凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部が、帯Y0内に2つ以上連続して存在する場合、連続して存在する浅い凹部のうち、周方向における両端に位置する2つの凹部の最深位置を結ぶ線分の中心点を通り、且つ、帯Y0と直交する、電子写真感光体1の軸方向の線、又は、
(ii)凹部の開口面積の50%以上が帯Y0に含まれ、且つ、凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部が、帯Y0内に単独で存在する場合、浅い凹部の最深位置を通り、且つ、帯Y0と直交する、電子写真感光体1の軸方向の線である線X0を定める。
電子写真感光体1の表面において、線LY0 25に平行に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、周方向の線と、線X0に平行に、線X0から35mm離れた位置までの領域に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、軸方向の線と、で仕切られた200μm四方の四角形エリアであって、凹部の開口面積の50%以上が四角形エリアに含まれる凹部の総数に占める、凹部の深さが0.5×davg以下である浅い凹部の個数の割合が25%以上である四角形エリアを領域Aと定める。
領域Aの四辺又は四角のいずれかが互いに接しあう領域Aの集合体のうち、下記条件1を満足する集合体によって形成される弓形状の領域を領域Bと定める。
(条件1)
集合体の電子写真感光体の軸方向の長さが、電子写真感光体の軸方向における凹部形状形成領域の最大長さに対して、90%以上であり、且つ、
集合体の電子写真感光体の周方向の長さが、電子写真感光体の軸方向における凹部形状形成領域の最大長さに対して、1%以上10%以下であり、
集合体を構成する各領域Aの中心点について、電子写真感光体の軸方向をX方向、周方向をY方向とする直交座標系において、最小二乗法による二次関数近似したときの近似曲線の相関係数Rが0.5以上である。
次に本発明における効果を得るために領域Bが満たすべき条件について述べる。
上記条件1は、下記条件1A~1Cのいずれかであることが好ましい。
<条件1A>
電子写真感光体の軸方向をX方向、電子写真感光体の周方向をY方向とする直交座標系において、領域Bを構成する領域Aの中心点について最小二乗法による二次関数近似した近似曲線を描いたときの相関係数Rが0.7以上であって、該領域Bの該直交座標系におけるY方向の長さが、凹部の形状形成領域の軸方向の最大長さの3%以上7%以下である。
<条件1B>
電子写真感光体の軸方向をX方向、電子写真感光体の周方向をY方向とする直交座標系において、領域Bを構成する領域Aの中心点について最小二乗法による二次関数近似した近似曲線を描いたときの相関係数Rが0.7以上であって、該領域Bの該直交座標系におけるY方向の長さが、凹部の形状形成領域の軸方向の最大長さの1%以上10%以下である。
<条件1C>
電子写真感光体の軸方向をX方向、電子写真感光体の周方向をY方向とする直交座標系において、領域Bを構成する領域Aの中心点について最小二乗法による二次関数近似した近似曲線を描いたときの相関係数Rが0.5以上であって、該領域Bの該直交座標系におけるY方向の長さが、凹部の形状形成領域の軸方向の最大長さの1%以上10%以下である。
条件1は領域Bの形状を規定するものである。前述したとおり、領域Bが二次曲線に近い形状である場合、クリーニングブレードにかかるストレスの長手方向のばらつきが抑制される。領域Bの形状が理想的であるか否かを判別するために、領域Bを構成する領域Aの中心点について最小二乗法による二次関数近似をして求めた近似曲線を評価する。得られた近似曲線から求まる相関係数Rが0.5以上であると、領域Bは二次曲線状の形状であり、本発明の効果を得やすい。
さらに、領域Bの直交座標系におけるY方向の長さは領域Bの湾曲度合いを示すものである。凹部の形状形成領域の1%以上であると、領域Bが十分湾曲することでクリーニングブレードにかかるストレスの長手方向のばらつきが抑制される効果を得やすい。
凹部の形状形成領域の10%以下であると、領域Bとクリーニングブレードが当接する時間が短くなり、クリーニングブレードに蓄積された応力の一部が解放され、応力の蓄積を緩和する効果を得やすい。
なお、領域Bは帯Y0に関して対称な形に近いほど、電子写真感光体と当接させた場合のクリーニングブレードの挙動が長手方向で偏りにくくなり、なお好ましい。
ここで、本発明の円筒状の電子写真感光体の表面における凹部、および平坦部等の判定(定義)などについて説明する。
まず、円筒状である電子写真感光体の表面を、深さ方向についても情報が得られるようなレーザー顕微鏡を用いて拡大観察する。電子写真感光体の表面(周面)は周方向に曲がった曲面となっているので、画像処理ソフトを用いてその曲面の断面プロファイルを抽出し、得られた曲面の断面プロファイルに円弧をフィッティングする。図3に、フィッティングの例を示す。図3中、実線の501は電子写真感光体の表面(曲面)の断面プロファイルであり、破線の502は断面プロファイル501にフィッティングした曲線である。断面プロファイル501は、微視的には凹形状503と、凹形状503を形成する際に形成されうる凹形状503に隣接した凸形状504を有し、この凹形状503および凸形状504の部分はフィッティングにより得られた曲線502とずれを生じている。続いて、曲線502が直線になるように断面プロファイル501の補正を行う。つまり、断面プロファイル501を全体的にみたときの円弧形状が直線になるように補正する。このとき、曲線502と断面プロファイル501にずれが生じる部分、具体的には凹形状503と、凹形状503に隣接する凸形状504の断面プロファイルの形状については補正を適用しない。つまり、凹形状503と、凹形状503に隣接する凸形状504は変化しないようにする。補正後の断面プロファイルにフィッティングさせることで得られる直線を電子写真感光体の長手方向(周方向に直交する方向)に拡張した面を基準面とする。
得られた基準面から電子写真感光体断面の中心方向(基準面の下方)に0.2μmずれて位置し、基準面に平行な面を第二基準面とする。この第二基準面よりも電子写真感光体断面の中心方向から離れる方向(第二基準面の上方)に位置する部分を平坦部とする。電子写真感光体表面に形成された凹部について、第二基準面よりも電子写真感光体断面の円筒中心方向(第二基準面の下方)に位置する部分を凹部とする。第二基準面から凹部の電子写真感光体断面の中心方向に向かって最も離れた点までの距離を凹部の深さとする。第二基準面と凹部が交わる線凹部に囲われた部分を凹部の開口部とし、該開口部の面積を凹部の開口面積とする。開口部を囲う線は、凹部を電子写真感光体表面の直上より見下ろしたときに、窪んでいる部分がその周囲の平坦部と接する線である。
図4に凹部の判定例として、基準面601、平坦部(第二基準面602の上方)、上記補正後の断面プロファイル604、凹部606、などの関係を模式的に示す。
電子写真感光体の表面に設けられる凹部形状は特に限定されない。図5の(a)に凹部形状の例を示す。凹部の開口部の形状としては、例えば、円、楕円、正方形、長方形、三角形、五角形、六角形などが挙げられる。また、凹部の断面形状の例を図5の(b)に示す。凹部の断面形状としては、略半円型等の曲線からなる形状、連続した曲線からなる波型や、三角形、四角形、多角形などのエッジを有するものや、三角形、四角形、多角形のエッジの一部又は全部を曲線に変形したものなどが挙げられる。
電子写真感光体の表面に設けられる複数の凹部は、異なる形状、開口面積や、深さのものが混在していてもよい。
電子写真感光体の表面に凹部を形成する方法として、形成すべき凹部に対応した凸部を有する型部材(モールド)を電子写真感光体の表面に圧接し形状転写を行う方法が挙げられる。
図6に、電子写真感光体の表面に凹部を形成するための圧接形状転写加工装置の例を示す。図6(a)は圧接形状転写加工装置の概略を示す側面図であり、図6(b)は圧接形状転写加工装置の概略を示す上面図である。また、図7に電子写真感光体の表面に凹部を形成するための型部材の一例を示す。図7(a)、図7(b)、および図7(c)は凹部を形成するための型部材の概略を示す上面図である。
図6の圧接形状転写加工装置は、支持部材9の上に、被転写体である電子写真感光体1に近い方から順に、型部材5、金属層6、弾性層7、位置決め部材8の順に各部材が配置されたものである。このような圧接形状転写加工装置を用い、電子写真感光体1に挿入部材4を挿入し、この挿入部材4に荷重をかけるとともに型部材5をスライド機構等で図6(a)に示すY方向に移動させる。このようにして、電子写真感光体1を回転させながら、その表面(外周面)に連続的に型部材5を加圧接触させることにより、電子写真感光体1の表面に凹部を形成することができる。形状転写を効率的に行う観点から、型部材5や電子写真感光体1を加熱することが好ましい。
図7(a)、図7(b)、および図7(c)は、電子写真感光体の表面に凹部を形成するための凸形状部が平板に設けられた型部材5である。図7(a)の型部材5は、複数の凸形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第一凸形状部分51を有する。図7(b)、および図7(c)の型部材5は、複数の凸形状部が一定のピッチで設けられた第一凸形状部分51を有する。また、図7(b)および図7(c)の型部材5は、上記所定の条件を満たす深さが浅い凹部を形成するための複数の凸形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第二凸形状部分52も有する。第二凸形状部分52には第一凸形状部分51に設けられた凸形状部よりも高さが低い凸形状部が設けられている。
図7(a)、図7(b)、および図7(c)の第一凸形状部分51や第二凸形状部分52に設けられた凸形状部の概略を図8に示す。図8(a)は上面図であり、図8(b)は図8(a)のA-A’線断面図である。第一凸形状部分51や第二凸形状部分52に設けられた凸形状部は、上方から観察した底面の形状としては、種々の形状が形成可能である。形状の例としては、円・楕円、三角形・四角形・六角形などの多角形、多角形のエッジ又は辺の一部あるいは全部に曲線を複合させた形状などが挙げられる。また、その断面形状も、三角形、四角形、多角形などのエッジを有するもの、連続した曲線からなる波型、前記三角形、四角形、多角形のエッジの一部あるいは全部に曲線を複合させたもの等の種々の形状が形成可能である。
型部材5としては、微細な表面加工された金属や樹脂フィルム、シリコンウエハーの表面にレジストによりパターニングをしたもの、微粒子が分散された樹脂フィルム、微細な表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングを施したものが挙げられる。
図7(b)および図7(c)の型部材5を、均一な圧力で電子写真感光体1に連続して加圧接触させることにより、上記特定の凹部が形成された本発明の電子写真感光体1を製造することができる。なお、図7(b)および図7(c)の型部材を用いた場合は、第二凸形状部分52によって周囲よりも浅い凹部が形成される。また、図7(a)に示す同じ高さを有する凸形状部が設けられた第一凸形状部分51のみを有する型部材を用いて本発明の電子写真感光体を製造することもできる。具体的には、電子写真感光体1と型部材5とを離間させる際の荷重や移動速度を調整する方法によっても、上記特定の凹部が形成された本発明の電子写真感光体を製造できる。荷重を調整する方法としては、例えば形状形成時に、型部材の移動を止める前に電子写真感光体1を型部材5から離間させる操作を開始することが挙げられる。
電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する方法、特には大量生産するための方法として、次のような方法を用いることができる。すなわち、表面に凸形状を有する型部材、金属部材、および弾性部材を有する型ユニットを用いて、型部材の表面に電子写真感光体を圧接して形状を形成する方法を用いることができる。この方法では型部材に電子写真感光体を押しつけながら少なくとも一方を移動させることによって電子写真感光体の表面に型部材の凹凸形状を転写する。この際に弾性部材は電子写真感光体からの押しつけ力によって変形をする。この変形は、型部材又は電子写真感光体の移動に伴い形状転写方向の上流から下流に向かって順番に起こるため、弾性部材は形状転写の下流方向への力を受け微小に移動することとなる。
このような型ユニットを構成する各部材はネジ留め等の方法で固定して用いることで量産に対応することができる。しかし弾性部材を完全に固定することは困難であるので、前記のような形状転写に伴って加工上流方向から下流方向に向かう弾性部材の微小な移動を考慮しなければならない。これに対応して弾性部材の移動を最小限に抑えるために形状転写方向の下流側に突き当て部材を配設することが好ましいが、突き当て部材に弾性部材が当たった後も加工を続行する限り弾性部材の移動は止まらない。やがて、突き当て部材付近の弾性部材の密度が増してきて弾性部材としての効果を得づらくなってくる。
この課題を解決するためには、弾性部材と突当て部材とを、形状転写方向に直交する方向において断続的に当接させることが有効である。こうすることによって前記押しつけ力による弾性部材と突当て部材との間に生ずる圧迫を緩和させ、弾性部材の弾性率の上昇を抑えることができる。
また、上記の課題を解決するその他の方法として、突当て部材付近の型ユニット表面の弾性率を低くする方法が有効である。突き当て部材付近の型ユニット表面の弾性率を低くすることにより、型ユニット表面に電子写真感光体が押し付けられた際の弾性部材と突当て部材との間に生ずる圧迫を緩和することができる。型ユニット表面の弾性率を低くする方法としては、弾性率の低い弾性材料を用いることが好ましい。
また、大量生産において、形状転写に伴って加工上流方向から下流方向に向かう弾性層の微小な移動が繰り返されることによって、弾性層と突き当て部材との圧迫を緩和させる他の方法について述べる。すなわち、弾性層と弾性層に接する部材との間の摺動性を高めることで、突き当て部材からの反力によって加工下流方向から加工上流方向への移動を促し、弾性層の弾性率を一定に保つ方法である。
そのためには、図12(a)~(c)に示すような型ユニットを用いる。型部材5と位置決め部材8は環状部材31を介して間接的に接し減圧可能な空間30を形成する。部材A32は減圧環境下において潤滑成分を揮発する部材であり、減圧可能な空間内に配設される。潤滑成分は液体であればよいが、潤滑油であることが好ましく、シリコーン系潤滑油であることが更に好ましい。部材A32としては例えば2次加硫の温度を低く調製し、残存する低分子シロキサン量を多くしたシリコーン樹脂などが好ましい。弾性層7は環状部材31の内側で型部材5および位置決め部材8と互いに接するように配設される。図12(c)に減圧可能な空間30を説明するために、金属層6および弾性層7を省いた型ユニットを示す。
更に、減圧可能な空間30を、吸引口42から図示しない吸引ポンプを用いて減圧することによって大気圧に対して負圧とする。この時の減圧状態は差圧計41に表示される値によって真空度と表現する。
この時に部材A32から潤滑成分が揮発し、型ユニット内の各部材の表面に付着する。このことによって、弾性層7と弾性層と接する部材との間の摺動性を高めることができる。
また、電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する技術としては、先に述べたように電子写真感光体の温度や型部材の温度、さらには型部材に電子写真感光体を押しつける圧力等の条件が重要である。その中でも電子写真感光体や型部材の温度は、電子写真感光体の表面に形成される凹凸形状の深さの制御に対して大きく影響することからとくに重要である。そして電子写真感光体の温度は、その表面が樹脂膜であるので、放射温度計などを用いて測定することが可能である。一方、型部材は一定の強度や耐久性が求められることから、鉄やステンレス、ニッケルなどを主原料とした金属製であることが好ましく、これらの材料は表面の放射率が低く、前記の様な放射温度計を用いることが困難である。また、熱電対などの接触式の測定子を用いることで温度を正確に測定することが可能であるが、型部材の表面に測定子が直接触れることで型部材の表面に形状的な痕跡を残してしまう危険性がある。
ここで、工程において型部材の表面温度を特定する方法について述べる。その説明においては、挿入体温度到達工程、挿入体挿入工程、転写工程、挿入体離脱工程、および挿入体温度測定工程からなる工程モデルを用いることとする。挿入体温度到達工程は、電子写真感光体に挿入する挿入体の温度を所望の温度に調整する工程である。挿入体挿入工程は、円筒体である電子写真感光体に前記挿入体を挿入する工程である。転写工程は、表面に凹凸形状を有する型部材(以下単に「型部材」ともいう。)の温度を所望の温度に調整した状態で、この型部材を、挿入体が挿入されて支持された電子写真感光体の表面に押し当てる工程である。この工程で型部材の凹凸形状を電子写真感光体の表面に転写する。挿入体離脱工程は、電子写真感光体から挿入体を抜き取って離脱させる工程である。挿入体温度測定工程は、挿入体の温度を測定する工程である。
型部材の表面温度をTm℃、挿入体温度到達工程における挿入体の到達温度をT1℃、挿入体温度測定工程における挿入体の温度をT2℃とする。また、挿入体温度到達工程から挿入体挿入工程までにかかる時間をt1sec、挿入体挿入工程から転写工程までにかかる時間をt2secとする。転写工程から挿入体離脱工程までにかかる時間をt3sec、挿入体離脱工程から挿入体温度測定工程までにかかる時間をt4secとする。さらにt1secにおける挿入体の温度変化速度をA1℃/sec、t2secにおける挿入体の温度変化速度をA2℃/sec、t3secにおける挿入体の温度変化速度をA3℃/sec、t4secにおける挿入体の温度変化速度をA4℃/secとする。それぞれ、温度変化速度は絶対値である。そして、転写工程において、転写による挿入体の温度変化量に対する、型部材の表面温度と挿入体の温度差の比率をRとしたとき、
Tm=T2+t3×A3+t4×A4
+(T2+t3×A3+t4×A4
-(T1-(t1×A1+t2×A2)))×R
として型部材の表面温度を特定することができる。
この計算は、主に挿入体の温度が転写工程において電子写真感光体を伴って型部材と接触することによって変化する量を求めて型部材の温度を特定するという考え方に基づいている。そのため、式の前半部分(T2+t3×A3+t4×A4)は挿入体が電子写真感光体を伴って型部材に接触した直後の温度を算出するための式である。そしてこの前半部分のうちのt3×A3+t4×A4の部分は、挿入体の温度が、転写工程が終了した後に挿入体温度測定工程に至るまでに失われる量を算出するものである。この温度は、型部材と接触した直後の挿入体温度を特定するために補間すべき温度である。後半部分の(T1-(t1×A1+t2×A2))は挿入体が電子写真感光体を伴って型部材に接触する直前の温度を算出するための式である。そしてこの後半部分のうちの(t1×A1+t2×A2)の部分は、挿入体の温度が、挿入体温度到達工程が終了した後に転写工程に至るまでに失われる量を算出するものである。この温度は、型部材と接触する直前の挿入体温度を特定するために補間すべき温度である。そして、このように算出した挿入体の温度が転写工程において電子写真感光体を伴って型部材と接触することによって変化する量に、前記転写による挿入体と型部材の温度変化の比率Rを掛ける。さらに、得られた挿入体と型部材の表面温度との差分を挿入体温度に加算することで、型部材の表面温度を特定することができる。
<電子写真感光体の構成>
本発明の円筒状の電子写真感光体は、支持体および支持体上に形成された感光層を有する。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層が挙げられる。電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構成としてもよいし、電荷輸送層を積層構成としてもよい。
支持体としては、導電性を示すもの(導電性支持体)であることが好ましい。支持体の材質としては、例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属(合金)が挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム-酸化スズ合金などを用いて真空蒸着によって形成した被膜を有する金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子をプラスチックや紙に含浸してなる支持体や、導電性結着樹脂製の支持体を用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と、後述の下引き層又は感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の被覆などを目的として、導電層を設けてもよい。
導電層は、導電性粒子を結着樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる導電層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥および/又は硬化させることによって形成することができる。
導電層に用いられる導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属の粒子や、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、ITOなどの金属酸化物の粒子などが挙げられる。また、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズを用いてもよい。
導電層用塗布液の溶剤としては、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。導電層の膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには0.5μm以上40μm以下であることがより好ましく、さらには1μm以上30μm以下であることがより好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン等のビニル化合物の重合体および共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂が挙げられる。
支持体又は導電層と、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、下引き層(中間層)を設けてもよい。
下引き層は、結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる下引き層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
下引き層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ-N-ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド樹脂、エチルセルロース、エチレン-アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド樹脂、N-メトキシメチル化6ナイロン樹脂、共重合ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられる。
下引き層には、さらに、金属酸化物粒子を含有させてもよい。例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムを含有する粒子が挙げられる。また、金属酸化物粒子は、金属酸化物粒子の表面がシランカップリング剤などの表面処理剤で処理されている金属酸化物粒子であってもよい。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、脂肪族ハロゲン化炭化水素系溶剤、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。下引き層の膜厚は、0.05μm以上30μm以下であることが好ましく、1μm以上25μm以下であることがより好ましい。下引き層には、さらに、有機樹脂微粒子、レベリング剤を含有させてもよい。
感光層に用いられる電荷発生物質としては、例えば、ピリリウム、チアピリリウム染料や、フタロシアニン顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔や、非対称キノシアニン顔料、キノシアニン顔料などが挙げられる。これら電荷発生物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
感光層に用いられる電荷輸送物質としては、例えば、ヒドラゾン化合物、N,N-ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物などが挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散処理することによって得られた電荷発生層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷発生物質と結着樹脂の質量比は、1:0.3~1:4の範囲であることが好ましい。
分散処理方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いる方法が挙げられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷発生層および電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ビニル化合物の重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下であることが好ましく、0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
電荷輸送層の膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、10μm以上35μm以下であることがより好ましい。
また、感光層(積層型感光層の場合には、電荷輸送層)上には、導電性粒子又は電荷輸送物質と結着樹脂とを含有する保護層を設けてもよい。保護層を設ける場合は保護層が、設けない場合は感光層が表面層となる。保護層には、潤滑剤などの添加剤をさらに含有させてもよい。また、保護層の樹脂(結着樹脂)自体に導電性や電荷輸送性を有させてもよく、その場合、保護層には、当該樹脂以外の導電性粒子や電荷輸送物質を含有させなくてもよい。また、保護層の結着樹脂は、熱可塑性樹脂でもよいし、熱、光、放射線(電子線など)などにより硬化させてなる硬化性樹脂であってもよい。
保護層の膜厚は、0.1μm以上30μm以下であることが好ましく、1μm以上10μm以下であることがより好ましい。
電子写真感光体の各層には、添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などの有機樹脂粒子や、シリカ、酸化チタン、アルミナなどの無機粒子などが挙げられる。
<プロセスカートリッジおよび電子写真装置の構成>
図9に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の例を示す。
図9において、円筒状の本発明の電子写真感光体201は、軸202を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体201の表面は、回転過程において、帯電手段203(一次帯電手段:例えば、帯電ローラーなど)により、正又は負の所定電位に均一に帯電される。次いで、均一に帯電された電子写真感光体201の表面は、露光手段(画像露光手段)(不図示)から照射される露光光(画像露光光)204を受ける。このようにして、電子写真感光体201の表面には、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
本発明は、放電を利用した帯電手段を用いた場合において、効果が特に大きい。
電子写真感光体201の表面に形成された静電潜像は、次いで現像手段205内のトナーで現像(正規現像又は反転現像)されてトナー像が形成される。電子写真感光体201の表面に形成されたトナー像が、転写手段(例えば、転写ローラーなど)206からの転写バイアスによって、転写材P上に転写されていく。このとき、転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体201と転写手段206との間(当接部)に電子写真感光体201の回転と同期して取り出されて給送される。また、転写手段には、トナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧がバイアス電源(不図示)から印加される。
トナー像が転写された転写材Pは、電子写真感光体の表面から分離されて定着手段208へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体201の表面は、クリーニングブレードを有するクリーニング手段207によって転写残トナーなどの付着物の除去を受けて清浄面化される。なお、クリーニングブレードは、電子写真感光体201の表面に、電子写真感光体201の母線方向のほぼ全域に接触配置(当接)されている。さらに、清浄面化された電子写真感光体201の表面は前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図9に示すように、帯電手段203が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。本発明においては、上記特定の電子写真感光体201を用いているため、電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦力が低減されクリーニングブレード先端の摩耗が抑えられ、長期間に亘って良好なクリーニング特性を維持することができる。
本発明においては、電子写真感光体201、帯電手段203、現像手段205、転写手段206およびクリーニング手段207などから選択される構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に支持する。そして、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成することができる。図9では、電子写真感光体201、帯電手段203、現像手段205およびクリーニング手段207を一体に支持してカートリッジ化し、電子写真装置本体のレールなどの案内手段210を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ209としている。
露光光204は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合、原稿からの反射光や透過光である。又は、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイや液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
以下に、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。また、電子写真感光体を、以下単に「感光体」ともいう。
(感光体の製造例)
直径29.92mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを円筒状基体2(円筒状支持体)とした。
次に、金属酸化物として酸化亜鉛粒子(比表面積:19m/g、粉体抵抗:4.7×10Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM-1、積水化学工業(株)製)15部およびブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)15部を用意した。これらをメチルエチルケトン73.5部と1-ブタノール73.5部の混合溶液に溶解させた。この溶液に前記表面処理された酸化亜鉛粒子80.8部、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン0.8部(東京化成工業(株)社製)を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01部、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:TECHPOLYMER SSX-102、積水化成品工業(株)社製、平均一次粒径2.5μm)を5.6部加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を上記円筒状基体2上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で乾燥させて、膜厚が18μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、下記構造式(A)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX-1、積水化学工業(株)製)10部、および、シクロヘキサノン600部を用意した。これらを、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した後、酢酸エチル700部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を15分間80℃で乾燥させることによって、膜厚0.17μmの電荷発生層を形成した。
Figure 0007240124000001
次に、下記構造式(B)で示される化合物30部(電荷輸送物質)、下記構造式(C)で示される化合物60部(電荷輸送物質)、下記構造式(D)で示される化合物10部、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ビスフェノールZ型のポリカーボネート)100部、下記構造式(E)で示されるポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.02部を用意した。これらを混合キシレン600部およびジメトキシメタン200部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 0007240124000002
(式(E)中、0.95および0.05は2つの構造単位のモル比(共重合比)である。)
次に、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)20部/1-プロパノール20部の混合溶剤を、ポリフロンフィルター(商品名:PF-040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過した。その後、下記構造式(F)で示される正孔輸送性化合物(電荷輸送物質)90部、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン70部、および、1-プロパノール70部を上記混合溶剤に加えた。これをポリフロンフィルター(商品名:PF-020、アドバンテック東洋(株)製)で濾過することによって、第二電荷輸送層(保護層)用塗布液を調製した。この第二電荷輸送層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を大気中において6分間50℃で乾燥させた。その後、窒素中において、支持体(被照射体)を200rpmで回転させながら、加速電圧70kV、吸収線量8000Gyの条件で1.6秒間、電子線を塗膜に照射した。引き続いて、窒素中において25℃から125℃まで30秒かけて昇温させ、塗膜の加熱を行った。電子線照射およびその後の加熱時の雰囲気の酸素濃度は15ppmであった。次に、大気中において30分間100℃で加熱処理を行うことによって、電子線により硬化された膜厚5μmの第二電荷輸送層(保護層)を形成した。
Figure 0007240124000003
なお、本実施例の作製において塗布した全ての層の塗膜は、その各塗布工程の最後において塗布引き上げ方向の下端部を溶剤を用いて剥離処理した。そして、全ての層の塗布領域は、塗布引き上げ方向の円筒状基体2の上端部から1mm、かつ下端部から1mmになるようにした。
このようにして、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。
(実施例1)
(表面加工)
このようにして得られた円筒状の電子写真感光体1に、図6(a)に示すような、挿入部材4を、予め55℃に加熱した状態で挿入した。挿入に際しては、電子写真感光体1の軸芯方向中心位置と挿入部材4の軸芯方向中心位置が合致するように挿入した。挿入部材の材料は、縦弾性係数が540×10N/mmの炭化タングステンを主材料とした超硬合金を用いた。
支持部材9の上に、被転写体である電子写真感光体1に近い方から順に、型部材5、金属層6、弾性層7、位置決め部材8の順に各部材を配置した。支持部材9の材質はSUS430製とし、内部に加熱用のヒーターを設置した。また支持部材9に、図6(a)のY方向に移動するスライド機構を設けた。位置決め部材8は、厚さ6mmのSS400製の板の表面に無電解ニッケルメッキを施して用いた。弾性層7は厚さ8mmのシリコンゴムを用いた。金属層6は厚み2mmのSUS301CSP-3/4H製の平板を用いた。
ここで、実施例で使用する型部材5について説明する。型部材5は図7(a)~(c)に示すような、厚さ300μmのニッケル材質の平板モールドを使用した。なお、この図7に示す型部材5の電子写真感光体1に接触する面には、後述する第一凸形状部分51および第二凸形状部分52を、それぞれ図7(b)および図7(c)に図示する位置に設けた。そして全ての型部材5は図示縦方向を電子写真感光体の軸方向にあてがって使用するものとし、第一凸形状部分51の図示縦方向の長さは、345mmとした。そして、図7(a)の第一凸形状部分51の図示横方向の長さを100mmとした。また、図7(b)および図7(c)の第二凸形状部分52を含む第一凸形状部分51の図示横方向の長さも100mmとした。
実施例1においては図7(b)に示す型部材5を使用し、この表面には、全面に亘って図7(a)に示すような凸型の半球形状が連続して設けられた、第一凸形状部分51と第二凸形状部分52を併せて配した。第一凸形状部分51の全ての半球形状のピッチX1は57μmとした。そして第一凸形状部分51の全ての半球形状の直径Y1は50μm、かつ高さZ1は1.6μmとした。
第二凸形状部分52のエリア内の全ての半球形状のピッチX2は57μmとした。そして第二凸形状部分52の全ての半球形状の直径Y2を50μmとした。そして第二凸形状部分52の半球形状の高さは、高さZ2が0.5μmの半球形状とした。第二凸形状部分52は半径1000mm、中心角19.87度の真円の円弧状のエリアであり、弦長53は345mm、矢高54は14.99mmの円弧で、第二凸形状部分52の幅58は200μmである。
これらを図6(a)に示す位置関係で固定した。なお、型部材5は、図7(b)の図示左側が、図6(a)および(b)の図示左側になる方向で固定した。また、型部材5は、図6(b)の電子写真感光体1の軸方向において、第一凸形状部分51および第二凸形状部分52の両端が、電子写真感光体1の表面層3に対してそれぞれ5.25mm電子写真感光体1の中央側に来るように位置決めした。そして上面が略水平になるように設置した状態で支持部材9のヒーターを昇温させ、型部材5の表面が150℃になるようにした。
電子写真感光体1の表面を型部材5に押し付けるために、挿入部材4の両端部分に、図示しない荷重機構を設けた。それぞれの荷重機構は、鉛直方向にガイドレールとボールネジを設け、さらにボールネジとガイドレールに連結して上下する連結支持部材を設けた。ボールネジの下側にはサーボモーターを連結させて回転させ、連結支持部材をガイドレールにならって上下させるようにした。連結支持部材と挿入部材4の端部は球形ジョイントで連結した。なお、球形ジョイントと連結支持部材はロードセルを介して連結させるようにし、挿入部材4の両端それぞれにかかる荷重量をモニターできるようにした。
電子写真感光体1の加工では、電子写真感光体1を型部材5に前記荷重機構を用いて押しつけ、かつ型部材5を前記スライド機構で図6(a)に示すY方向に移動させた。これにより、電子写真感光体1を転動させながらその表面に型部材5の形状を転写した。
その加工に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分51の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に20mm/sec(Vz1)の速度で移動させた。その後電子写真感光体1が型部材5に接触し、さらに前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させた。次に支持部材9を図6(a)のY方向に10mm/secの速度で移動を開始させ、電子写真感光体1を従動的に図6(a)図示時計回りに回転させた。このようにして型部材5の表面の凸形状部を電子写真感光体1の表面に転写させた。そして、その状態を維持しながらスライド機構を95mm移動した時点で停止させ、その後荷重機構によって挿入部材4を20mm/secの速度で型部材5から離間させる方向に移動させ、電子写真感光体1と型部材5を離間させた。このようにして、電子写真感光体1を転動させながらその表面に型部材5の表面の凸形状部を転写することで、電子写真感光体1の表面に型部材5の表面の凸形状部に対応する凹部を形成した。以上の方法で、表面に凹部が形成された円筒状の電子写真感光体を作製した。
(加工結果の測定)
続いて、このように加工して電子写真感光体1の表面に形成された凹部の深さと面積率について測定を行った。この測定方法について説明する。
得られた電子写真感光体の表面を、レーザー顕微鏡((株)キーエンス製、商品名:VK-9500)で50倍レンズにより拡大観察し、上述のようにして電子写真感光体の表面に設けられた凹部および平坦部の判定を行った。観察時には、電子写真感光体の長手方向に傾きが無いように、また、周方向については、電子写真感光体の円弧の頂点にピントが合うように、調整を行った。そして拡大観察を行った画像を画像連結アプリケーションによって連結して、電子写真感光体の表面全体の情報を得た。また、得られた結果については、付属の画像解析ソフトにより、画像処理高さデータを選択し、フィルタタイプメディアンでフィルタ処理(0.2μm下回る)を行った。
上記観察によって、電子写真感光体表面に形成された各凹部の深さおよび開口面積を求めた。結果を表1に示す。
なお、電子写真感光体の表面を、他のレーザー顕微鏡((株)キーエンス製、商品名:X-200)を用い、上記と同様の方法で観察を行ったところ、上記のレーザー顕微鏡((株)キーエンス製、商品名:VK-9500)を用いた場合と同様の結果が得られた。以下の例では、電子写真感光体の表面の観察に、レーザー顕微鏡((株)キーエンス製、商品名:VK-9500)および50倍レンズを用いた。
このような凹部の深さと開口面積の測定を行った結果、実施例1で表面を加工した電子写真感光体の表面の全ての凹部の開口面積の総和Aは、19,787mmであった。したがって、電子写真感光体表面層の全面積に対する、全ての凹部の開口面積の総和A(表において「A%」と記載する)は60%であった。また、その電子写真感光体の表面の全ての凹部の深さの平均値Bを算出したところ、0.8μmであった。そして、全ての凹部に対して、深さが前記Bに対して+0.2μmから-0.2μmの範囲の深さの凹部の開口面積の総和C、すなわち実施例1においては深さが0.6μmから1.0μmまでの深さの凹部を抽出した。その開口面積の総和Cを算出したところ、19,748mmであった。したがって、その開口面積の総和Cは、全ての凹部の開口面積の総和の99.8%を占めていた(表において「C%」と記載する)。
以下、電子写真感光体上にメッシュを設定し、領域A・領域Bを判別、領域BのX方向・Y方向の形状を測定、最小二乗法による二次関数近似を行い、相関係数Rを算出する。
以上、使用した型部材の構成を表1に、加工後の測定結果について、表2に示す。
(評価)
上述のようにして実施例1で表面を加工した電子写真感光体を、キヤノン(株)製の電子写真複写機iR-ADV C5255改造機に装着してトナーすり抜け評価を行った。電子写真感光体は、電子写真複写機iR-ADV C5255用ドラムカートリッジ(トナーすり抜け評価のために帯電ローラー清掃ブラシをはずしたもの)に、電子写真感光体塗布上端側が電子写真複写機iR-ADV C5255改造機の奥側になるように装着した。
電子写真感光体とクリーニングブレードが接触する状態の一例を図10に示す。クリーニングブレード13は、電子写真複写機iR-ADV C5255用ドラムカートリッジに装着されていたもの(硬度:80JISA°、25℃における反発弾性:35%)をそのまま使用した。電子写真感光体1とクリーニングブレード13のブレード下面132との当接角(狭角)を25°、電子写真感光体への当接圧を40N/mに設定した。
評価用のトナーは黒色とし、重量平均粒径が5.0μmのものを使用した。
評価は30℃/80%RH環境下で行った。画像比率1%の連続画像形成を1万枚行った後、帯電ローラー上に残存したトナーを白紙上にテーピングし、濃度計(商品名:504分光濃度計;エックスライト株式会社製)を用いて白紙との濃度差を測定し、下記基準で評価した。評価ランクはAが最も優れており、Dが最も劣っている。
A:帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差が0.03未満のもの。
B:帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差が0.03以上0.06未満のもの。
C:帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差が0.06以上0.10未満のもの。
D:帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差が0.10以上のもの。
続いて同じドラムカートリッジを用いてブレード摩耗の評価を行った。評価はトナーすり抜け評価と同じく30℃/80%RH環境下で行い、画像比率1%の連続画像形成を9万枚行った。
トナーすり抜け評価と合計して10万枚通紙後に、クリーニングブレード13を取り外し、長手方向に10等分になるように切断した。さらに各ブレードの長手中央部を切断して全ての切断面を顕微鏡で観察し、ブレード下面132とブレード前面131との角部の摩耗量を測定した。摩耗量の測定に際しては、図11に示すように、ブレード下面132の表面での摩耗した距離成分を測定することとした。具体的には、摩耗していないブレード下面132のブレード前面131側の端部から、ブレード前面131までのブレード下面132に平行な距離を、摩耗距離133として測定した。その結果、実施例1の評価におけるクリーニングブレードの摩耗距離133について、10個の断面における平均値F1は21.3μmであった。以上について表3に示す。
A:クリーニングブレードの摩耗距離が25μm未満のもの。
B:クリーニングブレードの摩耗距離が25以上40μm未満のもの。
C:クリーニングブレードの摩耗距離が40以上50μm未満のもの。
D:クリーニングブレードの摩耗距離が50μm以上のもの。
Figure 0007240124000004
Figure 0007240124000005
Figure 0007240124000006
(実施例2~10、比較例1~3)
実施例1と同様に表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製し、表1に示す構成の第一凸形状部および第二凸形状部を有する型部材を用い、実施例1と同様にして表面の加工を行った。表面形状形成後の電子写真感光体について、実施例1と同様に測定、および評価を行った。測定結果、評価結果をそれぞれ表2、表3に示す。
(比較例4)
実施例1と同様に表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、図7(a)に示す型部材を使用した。ここで用いた型部材は、凸型の半球形状が連続して設けられた第一凸形状部分51を有し、その構成を表1に示す。それ以外は、全て実施例1と同様に電子写真感光体の表面の加工、測定、および評価を行った。測定結果、評価結果をそれぞれ表2、表3に示す。
(実施例11~14、比較例5~6)
実施例1と同様に表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、図7(c)に示す型部材を使用した。第一凸形状部分51および第二凸形状部分52を、それぞれ図7(c)に図示する位置に設けた。第二凸形状部分52の図7(c)中の線分a55、線分b56、線分c57の長さ、および第二凸形状部の幅58を表4に示す。それ以外は、全て実施例1と同様に電子写真感光体の表面の加工、測定、および評価を行った。測定結果、評価結果を表5、表6に示す。
Figure 0007240124000007
Figure 0007240124000008
Figure 0007240124000009
1 電子写真感光体
3 表面層
5 型部材
12 浅い凹部分
13 クリーニングブレード
21 帯Y0
22 0.5davg以下の凹部
23 0.5davgより大きい凹部
24 線X0
25 線LY0
41 差圧計
42 吸引口
51 第一凸形状部分
52 第二凸形状部分
58 第二凸形状部の幅
131 ブレード前面
132 ブレード下面
133 摩耗距離
201 電子写真感光体
207 クリーニング手段
209 プロセスカートリッジ
501 断面プロファイル
502 フィッティングした曲線
604 補正後の断面プロファイル
606 凹部

Claims (5)

  1. 表面に複数の凹部を有する円筒状の電子写真感光体であって、
    全ての該凹部の開口面積の総和が、該電子写真感光体の表面の全面積に対して5%以上65%以下であり、
    全ての該凹部の深さの平均値davgが、下記(式1)を満たし、
    0.4≦davg≦3.0(μm) (式1)
    下記(式2)を満たす深さdを有する該凹部の開口面積の総和が、全ての該凹部の開口面積の総和の95%以上を占め、
    davg-0.2≦d≦davg+0.2(μm) (式2)
    該凹部の開口部の、該電子写真感光体の周方向における最大の幅の平均値Lavgが、20μm以上200μm以下であって、
    該電子写真感光体の表面が、下記領域Bを少なくとも一ヶ所有する、
    ことを特徴とする電子写真感光体;
    (基準面)
    該電子写真感光体の表面を、深さ方向についても情報が得られるように拡大観察する。該電子写真感光体の表面の周方向に曲がった曲面の断面プロファイルを抽出し、該断面プロファイルに円弧の曲線をフィッティングする。該曲線が直線になるように該断面プロファイルの補正を行う。補正後の該断面プロファイルに直線をフィッティングさせ、該電子写真感光体の周方向に直交する軸方向に該直線を拡張した面を基準面とする。
    (第二基準面)
    該基準面から該電子写真感光体の断面の円筒中心の方向に0.2μmずれて位置し、該基準面に平行な面を第二基準面とする。
    (平坦部)
    該第二基準面よりも該電子写真感光体の断面の円筒中心から離れる方向に位置する部分を平坦部とする。
    (凹部)
    該電子写真感光体の表面の凹んでいる部分のうち、該第二基準面よりも該電子写真感光体の断面の円筒中心の方向に位置する部分を該凹部とする。
    (凹部の深さ)
    該第二基準面から該凹部の該電子写真感光体の断面の円筒中心の方向に向かって最も離れた点までの距離を該凹部の深さとする。
    (凹部の開口部)
    該第二基準面と該凹部とが交わる線に囲われた部分を該凹部の該開口部とする。
    (凹部の開口面積)
    該開口部の面積を該凹部の開口面積とする。
    (帯Y0)
    帯Y0は、
    該凹部の該開口部の、該電子写真感光体の軸方向における最大の幅の平均値をWavgとしたときに、
    該電子写真感光体の軸方向における中心を通る線LY0を中心線として含む4×Wavgの幅を有する環状の帯である。
    (線X0)
    線X0は、
    (i)該凹部の開口面積の50%以上が該帯Y0に含まれ、且つ、該凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部が、該帯Y0内に2つ以上連続して存在する場合、 連続して存在する該浅い凹部のうち、周方向における両端に位置する2つの該浅い凹部の最深位置を結ぶ線分の中心点を通り、且つ、該帯Y0と直交する、該電子写真感光体の軸方向の線、
    又は、
    (ii)該凹部の開口面積の50%以上が該帯Y0に含まれ、且つ、該凹部の深さが0.5×davg以下である、浅い凹部が、該帯Y0内に単独で存在する場合、
    該浅い凹部の最深位置を通り、且つ、該帯Y0と直交する、該電子写真感光体の軸方向の線
    である。
    (領域A)
    領域Aは、
    該電子写真感光体の表面において、
    該線LY0に平行に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、周方向の線と、
    該線X0に平行に、該線X0から35mm離れた位置までの領域に設けられ、且つ、互いの線の間隔が200μmであるように配置された、軸方向の線と、
    で仕切られた200μm四方の四角形エリアであって、
    該凹部の開口面積の50%以上が該四角形エリアに含まれる該凹部の総数に占める、該凹部の深さが0.5×davg以下である浅い凹部の個数の割合が25%以上である四角形エリアである。
    (領域B)
    領域Bは、
    該領域Aの四辺又は四角のいずれかが互いに接しあう該領域Aの集合体のうち、下記条件1を満足する集合体によって形成される弓形状の領域である。
    (条件1)
    該集合体の該電子写真感光体の軸方向の長さが、該凹部が形成されている領域の、該電子写真感光体の軸方向における最大長さに対して、90%以上であり、且つ、
    該集合体の該電子写真感光体の周方向の長さが、該凹部が形成されている領域の、該電子写真感光体の軸方向における最大長さに対して、1%以上10%以下であり、且つ、
    該電子写真感光体の軸方向をX方向とし、該電子写真感光体の周方向をY方向とする直交座標系における、該集合体を構成する各領域Aの中心点のX座標及びY座標を得、該各X座標及び該各Y座標を用い、最小二乗法によ二次関数近を行って近似曲線を求め、該近似曲線並びに該各X座標及び該各Y座標から求められる相関係数Rが、0.5以上である。
  2. 前記領域Bの前記相関係数Rが、0.7以上である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記領域Bの周方向の長さが、該凹部が形成されている領域の、該電子写真感光体の軸方向における最大長さに対して、3%以上7%以下である、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段と、を一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 請求項1~3のいずれか1項に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、および該電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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