JP7238946B2 - 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 - Google Patents
多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7238946B2 JP7238946B2 JP2021192678A JP2021192678A JP7238946B2 JP 7238946 B2 JP7238946 B2 JP 7238946B2 JP 2021192678 A JP2021192678 A JP 2021192678A JP 2021192678 A JP2021192678 A JP 2021192678A JP 7238946 B2 JP7238946 B2 JP 7238946B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- acid component
- mol
- resin
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Polarising Elements (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Optical Filters (AREA)
Description
1.樹脂から主になる複屈折性の第1層と樹脂から主になる等方性の第2層とが交互に積層した多層積層構造を有する多層積層フィルムであって、
第1層を形成する樹脂が、当該樹脂を用いて下記条件にて一軸延伸フィルムを作成したときに、得られた1軸延伸フィルムの延伸方向の5%伸長時応力(F5値)が370MPa以上、415MPa以下である、多層積層フィルム。
延伸温度:第1層を形成する樹脂のガラス転移温度Tg+25℃
延伸速度:400%/分
延伸倍率:5.0倍
2.多層積層構造に接する厚膜層を有する、上記1に記載の多層積層フィルム。
3.第1層を構成する上記樹脂が配向結晶性のポリエステル樹脂である、上記1または2に記載の多層積層フィルム。
4.第1層を構成する上記樹脂が、ナフタレンジカルボン酸成分を主成分としてイソフタル酸成分を共重合成分として含む共重合ポリエステル樹脂である、上記1~3のいずれか1に記載の多層積層フィルム。
5.第1層を構成する上記共重合ポリエステル樹脂が、
イソフタル酸成分の共重合量が当該共重合ポリエステル樹脂を構成する全ジカルボン酸成分に対して4モル%以上、15モル%以下であり、
固有粘度が0.50dL/g以上、0.60dL/g以下である、上記4に記載の多層積層フィルム。
6.第1層を構成する上記樹脂が、ナフタレンジカルボン酸成分を主成分としてテレフタル酸成分を共重合成分として含む共重合ポリエステル樹脂である、上記1~3のいずれか1に記載の多層積層フィルム。
7.第1層を構成する上記共重合ポリエステル樹脂が、
テレフタル酸成分の共重合量が当該共重合ポリエステル樹脂を構成する全ジカルボン酸成分に対して10モル%以上、16モル%以下であり、
固有粘度が0.52dL/g以上、0.59dL/g以下である、上記6に記載の多層積層フィルム。
8.第1層と第2層との光学干渉により波長380~780nmの光を幅広く反射可能である、上記1~7のいずれか1に記載の多層積層フィルム。
9.上記1~8のいずれか1に記載の多層積層フィルムを用いた輝度向上部材。
10.上記1~8のいずれか1に記載の多層積層フィルムを用いた偏光板。
本発明の多層積層フィルムは、樹脂から主になる第1層と樹脂から主になる第2層とが交互に積層した多層積層構造を有する。なお、ここで「主になる」とは、各層において樹脂が70質量%以上を占めることをいい、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上である。
本発明による層間密着性向上の効果は、複屈折性の第1層と等方性の第2層との多層積
層構造を有する多層積層フィルムであれば、用途によらず奏されるものである。
本発明における第1層は、それを形成する樹脂が、当該樹脂を用いて後述の延伸条件にて一軸延伸フィルムを作成したときに、得られた一軸延伸フィルムの延伸方向の5%伸長時応力(F5値)が370MPa以上、415MPa以下となるものである。ここで延伸条件は、延伸温度は第1層を形成する樹脂のガラス転移温度Tg+25℃とし、延伸速度は400%/分とし、延伸倍率は5.0倍とする。なお、得られる一軸延伸フィルムの厚みは、製膜のし易さやF5値の測定のし易さを考慮して、50μm程度とするのが良い。
上述のように、本発明においては、屈折率の観点から第1層のポリエステルとしてはジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸成分を主成分として含有するものが好ましい。主成分としての含有量は、該ポリエステルを構成するジカルボン酸成分を基準として84モル%以上であることが好ましい。かかるナフタレンジカルボン酸成分としては、2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、2,7-ナフタレンジカルボン酸成分、またはこれらの組み合わせから誘導される成分、もしくはそれらの誘導体成分が挙げられ、特に2,6-ナフタレンジカルボン酸成分もしくはその誘導体成分が好ましく例示される。ナフタレンジカルボン酸成分の含有量は、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは88モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは91モル%以上である。
本発明における第1層を構成する樹脂の好ましい態様として、ナフタレンジカルボン酸成分を主成分として、イソフタル酸成分を共重合成分として含む共重合ポリエステル樹脂が挙げられる。
本発明における第1層を構成する樹脂の好ましい態様として、ナフタレンジカルボン酸成分を主成分として、テレフタル酸成分を共重合成分として含む共重合ポリエステル樹脂が挙げられる。
第1層の好ましいポリエステルを構成するジオール成分としては、エチレングリコール成分が用いられ、その含有量は該ポリエステルを構成するシオール成分を基準として80モル%以上、100モル%以下であることが好ましく、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上であり、また、より好ましくは98モル%以下である。該ジオール成分の割合が下限値に満たない場合は、前述の1軸配向性が損なわれることがある。
液晶ディスプレイ等に用いられる輝度向上部材や反射型偏光板として使用する場合、第1層が第2層よりも相対的に高屈折率特性を有する層であり、第2層が第1層よりも相対的に低屈折率特性を有する層であり、また1軸方向に延伸することが好ましい。なお、この場合、本発明においては、1軸延伸方向をTD方向、フィルム面内においてTD方向と直交する方向をMD方向(非延伸方向ともいう。)、フィルム面に対して垂直な方向をZ方向(厚み方向ともいう。)と称する場合がある。
第1層に用いられるポリエステルの融点は、好ましくは230~280℃の範囲、より好ましくは240~270℃の範囲、さらに好ましくは245~260℃の範囲である。融点は示差走査熱量計(DSC)で測定して求めることができる。該ポリエステルの融点が上限値を越えると、溶融押出して成形する際に流動性が劣る傾向にあり、吐出などが不均一化しやすくなることがある。一方、融点が下限値に満たないと、製膜性は優れるものの、輝度向上部材や反射型偏光板として使用される際の屈折率特性が発現し難い傾向にある。
本発明の多層積層フィルムを構成する第2層は、等方性の層である。この場合これを構成する樹脂は、等方性の層を形成し得るものである。従い、第2層を構成する樹脂としては非晶性の樹脂が好ましい。中でも非晶性であるポリエステル樹脂が好ましい。なおここで「非晶性」とは、僅かな結晶性を有することを排除するものではなく、本発明の多層積層フィルムが目的とする機能を奏する程度に第2層を等方性にできればよい。
第2層を構成する樹脂としては、共重合ポリエステルが好ましく、特に、ナフタレンジカルボン酸成分、イソフタル酸成分、テレフタル酸成分、エチレングリコール成分および、又はトリメチレングリコール成分、シクロヘキサンジメタノール成分、ネオペンチルグリコール成分等を共重合成分として含む共重合ポリエステルを用いることが好ましい。な
お、かかるナフタレンジカルボン酸成分としては、2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、2,7-ナフタレンジカルボン酸成分、またはこれらの組み合わせから誘導される成分、もしくはそれらの誘導体成分が挙げられ、特に2,6-ナフタレンジカルボン酸成分もしくはその誘導体成分が好ましく例示される。なお、本発明における第2層の共重合成分とは、ポリエステルを構成するいずれかの成分であることを意味しており、従たる成分(共重合量として全酸成分または全ジオール成分に対して50モル%未満)としての共重合成分に限定されず、主たる成分(共重合量として全酸成分または全ジオール成分に対して50モル%以上)も含めて用いられる。
本発明において、上述する第2層の共重合ポリエステルは、80℃以上のガラス転移温度を有することが好ましく、より好ましくは85℃以上、150℃以下、さらに好ましくは88℃以上、120℃以下である。これにより耐熱性により優れる。また、第1層との屈折率差を発現し易くなる傾向にある。第2層の共重合ポリエステルのガラス転移温度が下限に満たない場合、耐熱性が十分に得られないことがあり、例えばガラス転移温度近辺での熱処理などの工程を含むときに第2層の結晶化や脆化によってヘーズが上昇し、輝度向上部材や反射型偏光板として使用される際の偏光度の低下を伴うことがある。また、第2層の共重合ポリエステルのガラス転移温度が高すぎる場合には、延伸時に第2層のポリエステルも延伸による複屈折性が生じることがあり、それに伴い延伸方向において第1層との屈折率差が小さくなり、反射性能が低下することがある。
が大きくなり、各層の厚みが不均一になることがある。
本発明においては、第1層と第2層のそれぞれの屈折率の態様を設計して、光学干渉効果を奏することもできる。
本発明においては、多層積層フィルムが厚膜層を有していても良い。本発明における厚膜層としては、下記に記載する最外層や中間層が挙げられる。
を多層構造の一部に有する場合、偏光機能等の光学機能に影響をおよぼすことなく、第1層および第2層を構成する各層厚みを均一に調整しやすくなる。最外層や中間層は、第1層、第2層のいずれかと同じ組成、またはこれらの組成を部分的に含む組成であってもよく、層厚みが光学的に厚いため、反射特性には寄与しない。一方、透過特性には影響することがあるため、層中に粒子を含める場合は光線透過率を考慮して粒子径や粒子濃度を選択すればよい。また、最外層や中間層により、フィルムの全体厚みを厚くすることができ、例えばハンドリング性を向上できる。
(塗布層)
本発明の多層積層フィルムは、少なくとも一方の表面に塗布層を有することができる。かかる塗布層としては、滑り性を付与するための易滑層や、プリズム層や拡散層等との接着性を付与するためのプライマー層などが挙げられる。塗布層は、バインダー成分を含み、滑り性を付与するためにはたとえば粒子を含有させるとよい。易接着性を付与するためには、用いるバインダー成分を、接着したい層の成分と化学的に近いものとすることが挙げられる。また、塗布層を形成するための塗布液は、環境の観点から水を溶媒とする水系塗布液であることが好ましいが、特にそのような場合等において、積層多層フィルムに対する塗布液の濡れ性を向上させる目的で、界面活性剤を含有することができる。その他、塗布層の強度を高めるために架橋剤を添加したりなど、機能剤を添加してもよい。
本発明の多層積層フィルムの製造方法について詳述する。なお、ここで以下に示す製造方法は一例であり、本発明はこれに限定されない。また、異なる態様についても、以下を参照して得ることができる。
かくして本発明の多層積層フィルムが得られる。
フィルムサンプルをスピンドル検出器(安立電気(株)製K107C)にはさみ、デジタル差動電子マイクロメーター(安立電気(株)製K351)にて、異なる位置で厚みを10点測定し、平均値を求めフィルム全体厚みとした。
多層積層フィルムの第1層を形成する樹脂を、押出成形機(TOYO SEIKI製、ラボプラストミル)を用いて、未延伸シートを作製した。押出成形の条件は、設定温度300℃で樹脂を溶融させてからダイからシート状に押出し、温度70℃に設定したキャストロール上に設置させ、シートを固化させた。得られた未延伸シートは約250μmであった。
フィルムの5%伸長時応力(F5値)は、引張試験機(東洋ボールドウィン社製、商品名「テンシロン」)を用いて、温度20℃、湿度50%に調節された室内において測定した。サンプルフィルムを幅10mm、長さ100mmに切り出し、チャック間30mmでサンプルを装着し、JIS-C2318 5.3.3(:2007年)に従って引張速度100mm/minの条件で引張試験を行い、荷伸曲線から5%伸長時の荷重を読み取っ
た。応力は、5%伸長時の荷重を試験前のサンプル断面積で割って算出した(単位;MPa)。応力測定はそれぞれサンプル数n=5で評価を行い、その平均値を用いた。
多層積層フィルムの端面部に針等で衝撃を与える等して、部分的に層間剥離したサンプルを作成した。その後、測定のばらつきを小さくするために、該サンプルを温度23℃、相対湿度55%RHの条件下で1日放置し、その後、幅25mm、長さ100mmの短冊状に切り取った。表面がきれいな厚み3mmのアクリル板に、両面テープでサンプルを貼り付け、直接ゴムローラーで押さえつけて密着させた。このとき、層間剥離したときに厚みの厚い側をアクリル板に貼り付けた。これを、引張試験機(東洋精機(株)製ストログラフ)にセットし、層間剥離したときに厚みの薄い側をチャックに固定し、引張速度300mm/分で90°剥離をして強度を測定した。この方法で多層積層フィルムのMD方向、TD方向における、それぞれの強度を測定し、その平均値を層間密着力とした。
フィルムとする前の樹脂については、各層試料を10mgサンプリングし、DSC(パーキンエルマー社製、商品名:DSC8500)を用い、20℃/min.の昇温速度で室温から300℃まで昇温し、300℃で3分間保持し、その後取り出し、直ちに氷の上に移して急冷した。そして再び20℃/min.の昇温速度で昇温し、各層を構成するポリマーの融点およびガラス転移温度(補外開始温度)を測定した。
フィルムの各層について、1H-NMR測定よりポリマー成分ならびに共重合成分および各成分量を特定した。
各層を構成する個々の樹脂について、それぞれ溶融させてダイより押出し、キャスティングドラム上にキャストしたフィルムをそれぞれ用意した。また、得られたフィルムを(樹脂のガラス転移温度)+25℃にて一軸方向に5.0倍延伸した延伸フィルムを用意した。得られたキャストフィルムと延伸フィルムについて、それぞれ延伸方向(TD方向)とその直交方向(MD方向)、厚み方向(Z方向)のそれぞれの屈折率(それぞれnX、nY、nZとする)を、メトリコン製プリズムカプラを用いて波長633nmで測定して求めた。第2層を構成するポリエステルの平均屈折率については、延伸後のそれぞれの方向の屈折率の平均値を平均屈折率とした。
偏光フィルム測定装置(日本分光株式会社製「VAP7070S」)を用いて、得られた多層積層フィルムの反射スペクトルを測定した。なお、測定はスポット径調整用マスクΦ1.4mm、および偏角ステージを使用し、測定光の入射角は0度設定とし、クロスニコルサーチ(650nm)で定まる多層積層フィルムの透過軸と該透過軸と直行する軸の各波長における透過率を380~780nmの範囲で5nm間隔にて測定した。380~780nmの範囲で反射率の平均値をとり、これを法線入射における反射軸の平均反射率とした。平均反射率が50%以上であれば、測定した多層積層フィルムの反射軸において反射可能であると判断した。輝度向上部材等の光学用に用いる場合は、かかる平均反射率は85%以上、好ましくは87%以上、より好ましくは90%以上である。
第1層用ポリエステルとして、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、そしてエチレングリコールを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、酸成分の96モル%が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、4モル%がイソフタル酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分である共重合ポリエステル(固有粘度0.56dl/g)(o-クロロフェノール、35℃、以下同様)(IA4PENと表す。)を準備した。
第2層用ポリエステルとして、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、そしてエチレングリコールを、チタンテトラブトキシドの存在下でエステル交換反応を行い、さらに引き続いて重縮合反応を行って、酸成分の41モル%が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、50モル%がテレフタル酸成分、9モル%がイソフタル酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分である共重合ポリエステル(固有粘度0.55dl/g)(TA50IA9PENと表す。)を準備した。
第1層用にポリエステルAを170℃で5時間乾燥し、第2層用にポリエステルBを85℃で8時間乾燥した後、それぞれ第1、第2の押し出し機に供給し、300℃まで加熱して溶融状態とし、櫛歯を備える多層フィードブロック装置を使用して、第1層用ポリエステルを138層、第2層用ポリエステルを139層に分岐し、第1層と第2層とを交互に積層し、総数277層の積層状態の溶融体とした。このとき、最終的なフィルムにおいて第1層と第2層の平均層厚み比が1.0:1.3となるように押出量を調整した。また、第1層および第2層は、それぞれ一端から多端まで各層の厚み(物理厚み)が単調に増加する層厚みプロファイルとし、第1層において最大膜厚み/最小膜厚みの比が2.8となるように、第2層において最大膜厚み/最小膜厚みの比が2.6となるようにした。その積層状態を保持したまま、それとその両側に第3の押し出し機から第2層用ポリエステルと同じポリエステルを3層フィードブロックへと導き、層数277層の積層状態(両表層は第2層である)の溶融体の積層方向の両側にバッファ層を積層した。ここで、両側のバッファ層の厚みの合計が全体の厚みの30%となるよう第3の押し出し機の供給量を調整した。その積層状態をさらにレイヤーダブリングブロックにて2分岐して1:1の比率で積層し、内部に中間層、最表層に2つの最外層を含む全層数557層の未延伸多層積層フィルムを作製した。
表1に示すように第1層および第2層のポリエステル樹脂を変更した以外は実施例1と同様にして、1軸延伸多層積層フィルムを得た。
酸成分の92モル%が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、8モル%がイソフタル酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分である共重合ポリエステル(固有粘度0.57dl/g)(IA8PENと表す。)、酸成分の88モル%が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、12モル%がイソフタル酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分である共重合ポリエステル(固有粘度0.58dl/g)(IA12PENと表す。)、
酸成分の85モル%が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、15モル%がテレフタル酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分である共重合ポリエステル(固有粘度0.57dl/g)(TA15PENと表す。)、
酸成分が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分であるポリエステル(固有粘度0.57dl/g)(PENと表す。)、
酸成分の92モル%が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、8モル%がテレフタル酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分である共重合ポリエステル(固有粘度0.57dl/g)(TA8PENと表す。)
は、製造例1においてモノマー量を変更して得た。固有粘度は重縮合時間より調整した。
また、
酸成分の40モル%が2,6-ナフタレンジカルボン酸成分、60モル%がテレフタル酸成分、そして、グリコール成分がエチレングリコール成分である共重合ポリエステル(固有粘度0.56l/g)(TA60PENと表す。)
は、製造例2においてモノマー量を変更して得た。固有粘度は重縮合時間により調整した。
第1層用にポリエステルAを170℃で5時間乾燥し、第2層用にポリエステルBを85℃で8時間乾燥した後、それぞれ第1、第2の押し出し機に供給し、300℃まで加熱して溶融状態とし、櫛歯を備える多層フィードブロック装置を使用して、第1層用ポリエステルを139層、第2層用ポリエステルを138層に分岐し、第1層と第2層とを交互に積層し、総数277層の積層状態の溶融体とし、その積層状態を保持した。その積層状態をさらにレイヤーダブリングブロックにて、2分岐して1:1の比率で積層し、全層数554層の未延伸多層積層フィルムを作製した以外は、実施例1と同様にして、1軸延伸多層積層フィルムを得た。
2 厚膜層(中間層)
3 多層積層構造
Claims (6)
- 樹脂を70質量%以上含有する複屈折性の第1層と樹脂を70質量%以上含有する光学的に等方性の第2層とが交互に積層した多層積層構造を有する多層積層フィルムであって、
第1層を形成する樹脂が、当該樹脂を押出成形機を用いて、下記シート化条件にて作製された未延伸シートから、下記延伸条件にて一軸延伸フィルムを作成したときに、得られた1軸延伸フィルムの延伸方向の5%伸長時応力(F5値)が370MPa以上、415MPa以下であり、
第1層を構成する上記樹脂が、ナフタレンジカルボン酸成分及びテレフタル酸成分を含む共重合ポリエステル樹脂であり、
テレフタル酸成分の共重合量が当該共重合ポリエステル樹脂を構成する全ジカルボン酸成分に対して10モル%以上、16モル%以下であり、
ナフタレンジカルボン酸成分の共重合量が当該共重合ポリエステル樹脂を構成する全ジカルボン酸成分に対して84モル%以上、90モル%以下であり、
共重合ポリエステル樹脂の固有粘度が0.55dL/g以上、0.58dL/g以下であり、
第2層を構成する上記樹脂が、ナフタレンジカルボン酸成分、テレフタル酸成分、イソフタル酸成分及びエチレングリコールを含む共重合ポリエステル樹脂であり、
テレフタル酸成分及びイソフタル酸成分の共重合量が第2層の共重合ポリエステル樹脂を構成する全ジカルボン酸成分に対して30モル%以上、60モル%以下であり、
ナフタレンジカルボン酸成分の共重合量が第2層の共重合ポリエステル樹脂を構成する全ジカルボン酸成分に対して40モル%以上、70モル%以下であり、
第2層の共重合ポリエステル樹脂の固有粘度が0.52dL/g以上、0.65dL/g以下である、
多層積層フィルム。
シート化条件
設定温度300℃で当該樹脂を溶融させてダイからシート状に押出し、温度70℃に設定したキャストロール上に接地させ、シートを固化させる。
延伸条件
延伸温度:第1層を形成する樹脂のガラス転移温度Tg+25℃
延伸速度:400%/分
延伸倍率:5.0倍 - 多層積層構造に接する厚膜層を有する、請求項1に記載の多層積層フィルム。
- 第1層を構成する上記樹脂が配向結晶性のポリエステル樹脂である、請求項1または2に記載の多層積層フィルム。
- 第1層と第2層との光学干渉により波長380~780nmの光を平均反射率85%以上で反射する、請求項1~3のいずれか1項に記載の多層積層フィルム。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の多層積層フィルムを用いた輝度向上部材。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の多層積層フィルムを用いた偏光板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021192678A JP7238946B2 (ja) | 2017-11-20 | 2021-11-29 | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017222643A JP7067027B2 (ja) | 2017-11-20 | 2017-11-20 | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 |
JP2021192678A JP7238946B2 (ja) | 2017-11-20 | 2021-11-29 | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017222643A Division JP7067027B2 (ja) | 2017-11-20 | 2017-11-20 | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022033837A JP2022033837A (ja) | 2022-03-02 |
JP7238946B2 true JP7238946B2 (ja) | 2023-03-14 |
Family
ID=87852278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021192678A Active JP7238946B2 (ja) | 2017-11-20 | 2021-11-29 | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7238946B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000506084A (ja) | 1996-03-08 | 2000-05-23 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 多数層ポリエステルフィルム |
JP2002509043A (ja) | 1998-01-13 | 2002-03-26 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 変性コポリエステルおよび改善された多層反射フィルム |
JP2015118160A (ja) | 2013-12-17 | 2015-06-25 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 光線選択反射フィルムおよびディスプレイ用光線選択反射フィルム |
JP2016024314A (ja) | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 帝人株式会社 | 1軸延伸多層積層フィルム、それからなる液晶ディスプレイ用偏光板、液晶ディスプレイ用光学部材および液晶ディスプレイ |
JP2016024313A (ja) | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 帝人株式会社 | 1軸延伸多層積層フィルムおよびそれからなる光学部材 |
JP2016024312A (ja) | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 帝人株式会社 | 1軸延伸多層積層フィルムおよびそれからなるプリズム層付輝度向上フィルム |
JP2017206012A (ja) | 2016-05-13 | 2017-11-24 | 東レ株式会社 | 積層フィルムおよびそれを用いた液晶投影用合わせガラス |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04105936A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-07 | Toray Ind Inc | 積層ポリエステルフイルム |
-
2021
- 2021-11-29 JP JP2021192678A patent/JP7238946B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000506084A (ja) | 1996-03-08 | 2000-05-23 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 多数層ポリエステルフィルム |
JP2002509043A (ja) | 1998-01-13 | 2002-03-26 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 変性コポリエステルおよび改善された多層反射フィルム |
JP2015118160A (ja) | 2013-12-17 | 2015-06-25 | 帝人デュポンフィルム株式会社 | 光線選択反射フィルムおよびディスプレイ用光線選択反射フィルム |
JP2016024314A (ja) | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 帝人株式会社 | 1軸延伸多層積層フィルム、それからなる液晶ディスプレイ用偏光板、液晶ディスプレイ用光学部材および液晶ディスプレイ |
JP2016024313A (ja) | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 帝人株式会社 | 1軸延伸多層積層フィルムおよびそれからなる光学部材 |
JP2016024312A (ja) | 2014-07-18 | 2016-02-08 | 帝人株式会社 | 1軸延伸多層積層フィルムおよびそれからなるプリズム層付輝度向上フィルム |
JP2017206012A (ja) | 2016-05-13 | 2017-11-24 | 東レ株式会社 | 積層フィルムおよびそれを用いた液晶投影用合わせガラス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022033837A (ja) | 2022-03-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4624817B2 (ja) | 反射性偏光フィルム | |
JP7400723B2 (ja) | 多層積層フィルム | |
JP7400725B2 (ja) | 多層積層フィルム | |
JP7400724B2 (ja) | 多層積層フィルム | |
JP5782302B2 (ja) | 多層延伸フィルム | |
JP4782864B2 (ja) | 1軸延伸多層積層フィルム、それからなる輝度向上用部材、それらからなる液晶ディスプレイ用複合部材およびそれらからなる液晶ディスプレイ装置 | |
JP7143878B2 (ja) | 多層積層フィルム | |
JP6736763B2 (ja) | 多層積層フィルム | |
JP7392344B2 (ja) | 多層積層フィルム | |
JP2023052241A (ja) | 多層積層フィルム | |
JP7238946B2 (ja) | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 | |
JP7067027B2 (ja) | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 | |
JP2020042080A (ja) | 多層積層フィルム、それを用いた輝度向上部材および偏光板 | |
JP2011126182A (ja) | 1軸延伸多層積層フィルム、それからなる輝度向上用部材、それらからなる液晶ディスプレイ用複合部材およびそれらからなる液晶ディスプレイ装置 | |
JP7238520B2 (ja) | 多層積層フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211129 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220915 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220927 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230131 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230213 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7238946 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |