JP7238475B2 - 異常判定システム - Google Patents

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Description

本発明は、インバータの遮断機能の異常を判定する異常判定システムに関する。
従来、回転電機を駆動するインバータにおいて、スイッチング素子のゲート駆動を停止させる遮断機能の異常を判定する装置が知られている。例えば特許文献1に開示された車両用の駆動装置は、車両の走行が終了した後、電力変換器を遮断させるための遮断機能の異常を判定する。
この駆動装置の制御装置は、駆動電流を流す駆動指令と、駆動指令よりも優先的に電力変換器を遮断させるための遮断指令とを出力する。そして制御装置は、駆動指令、及び、電力変換器を遮断させるための遮断指令の両方が出力されている間に駆動電流が判定されたことによって、電力変換器を遮断させるための遮断機能に異常があると判定する。
特許第5287705号公報
以下、電流に関して「略0」とは「略0[A]」を意味し、機器の分解能や検出誤差を考慮して実質的に「0[A]」と見做される範囲の電流を示す。一般に駆動電流を流す指令は、二相の電流センサの出力値を参照しながら駆動状態を制御するように決定される。また、特許文献1の装置によると、電流センサの出力値が略0ならば遮断機能は正常であり、電流センサの出力値が略0より大きいか、略0より小さければ、駆動電流が流出しており遮断機能が異常であると判定される。
例えばV相及びW相の二相に設けられた電流センサのうちV相電流センサに「略0固着故障」が発生した場合を想定する。この場合、U相からV相への電流経路に駆動電流が流れていたとしても、V相電流センサの出力が略0であるため、遮断機能が正常と判定される。さらにV相、W相両方の電流センサに「略0固着故障」が発生した場合、どの相に駆動電流が流れていたとしても遮断機能が正常と判定される。したがって、遮断機能の異常を正しく検出できない。
なお、特許文献1の実施の形態2では、平滑コンデンサの電圧低下が発生し、かつ駆動電流の流出が検出された場合に遮断機能が異常であると判定される。すなわち、平滑コンデンサの電圧低下が発生していたとしても、一相以上の電流センサに「略0固着故障」が発生していれば遮断機能の異常を正しく検出できないことは、平滑コンデンサの電圧を診断に用いない場合と同様である。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、電流センサの略0固着故障時においても遮断機能の異常を検出可能な異常判定システムを提供することにある。
本発明の異常判定システムは、インバータ(30)と、電源リレー(15)と、を備える。インバータは、複数のスイッチング素子(61-66)がブリッジ接続されたブリッジ回路(60)、ブリッジ回路の入力部に設けられる平滑コンデンサ(50)、及び、ブリッジ回路の駆動を制御する制御装置(40)を含む。インバータは、直流電力供給源(10)からブリッジ回路に入力された直流電力を交流電力に変換して回転電機(80)に供給する。電源リレーは、直流電力供給源と平滑コンデンサとの間に設けられ、直流電力供給源からブリッジ回路への電力供給を遮断可能である。
制御装置は、ゲート指令部(44)、信号切替部(48)、及び、異常判定部(45)を含む。ゲート指令部は、ブリッジ回路の複数のスイッチング素子のゲートを駆動する駆動信号を生成する。信号切替部は、駆動信号が入力され、且つ、ブリッジ回路の複数のスイッチング素子のゲート駆動を停止する遮断信号が入力されないとき、駆動信号をブリッジ回路に出力する。また信号切替部は、遮断信号が入力されたとき、駆動信号の出力を停止し、インバータの遮断機能を動作させる。異常判定部は、遮断機能の異常を判定する。
電源リレーが開動作したとき、制御装置は、ブリッジ回路を駆動して平滑コンデンサの電荷を放電させる放電処理を開始し、且つ、放電処理の実施中に遮断機能を動作させる。遮断機能の動作時に、直接に又は間接的に検出された平滑コンデンサの電圧(Vc)が低下していると判断されたとき、異常判定部は、遮断機能が異常であると判定する。「間接的に検出」とは、例えば平滑コンデンサの高電位側電極からブリッジ回路に流出する電流を検出することで、平滑コンデンサの電圧を検出することをいう。信号切替部は、入力された複数の遮断信号のうちいずれか一つ以上に基づき遮断機能を動作させる。異常判定部による異常判定時、複数の遮断信号は、各遮断信号のON期間が互いにオーバーラップするように連続して順番に信号切替部に入力される。異常判定部は、複数の遮断信号について、互いの作動が排他的である期間における平滑コンデンサの電圧低下に基づいて異常を判定する。
本発明の異常判定システムでは、特許文献1の従来技術のように電流センサの電流値を用いるのでなく、平滑コンデンサの電圧の低下のみに基づいて遮断機能の異常を判定するため、一相以上の電流センサが略0固着故障した場合でも、遮断機能の異常診断を適切に実施することができる。
また、特許文献1の従来技術では複数の遮断指令のうち、いずれの遮断指令が異常であるかを特定していない。また、複数のインバータに対し蓄電装置の直後に共通のシステムメインリレーが設けられるシステム構成において、各インバータのモータ電流は、タイミングが区別されることなく電流検出部に入力される。すなわち、複数の遮断指令についての異常検出の干渉や、複数のインバータ間での異常検出の干渉に関し考慮されていない。それに対し本発明では、複数の遮断信号を異常診断する場合や複数のインバータについて異常診断する場合、診断のタイミングをずらすこと等により、異常検出の干渉を回避することが望ましい。
第1実施形態の異常判定システムの全体構成図。 図1のシステム構成を簡略化した構成図。 第1実施形態における駆動信号及び遮断信号に関する構成を示す図。 第1実施形態の診断処理のフローチャート。 第1実施形態の診断処理のタイムチャート。 診断開始時電圧による診断実施判定のフローチャート。 平滑コンデンサと並列に他の機器が接続されているシステムの図。 第2実施形態の異常判定システムの構成図。 第3実施形態における駆動信号及び遮断信号に関する構成を示す図。 第3実施形態の診断処理のフローチャート。 第3実施形態の診断処理のタイムチャート。 第4実施形態の異常判定システムの構成図。 第4実施形態における駆動信号及び遮断信号に関する構成を示す図。 第4実施形態の診断処理のフローチャート。 第5実施形態の診断処理のフローチャート。 第6実施形態の異常判定システムの構成図。 第7実施形態の異常判定システムの構成図。 第8実施形態の異常判定システムの構成図。 第8実施形態の異常判定システムにおいて、診断対象となるインバータが限定される場合の図。
以下、異常判定システムの複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において実質的に同一の構成又はフローチャートの実質的に同一のステップには、同一の符号又は同一のステップ番号を付して説明を省略する。また、第1~第8実施形態を包括して「本実施形態」という。本実施形態の異常判定システムは、「回転電機」としてのモータを動力源として備えるハイブリッド自動車や電気自動車に搭載される。
車両の通常走行時、異常判定システムは、「直流電力供給源」としてのバッテリの直流電力をインバータにより交流電力に変換して交流モータに供給する。そして、車両停止後にレディオフされ、バッテリとインバータとの間に設けられた電源リレーが開動作(すなわちOFF)したとき、異常判定システムは車両制御装置と協働し、遮断機能の異常を診断する。「遮断機能の異常」とは、インバータのブリッジ回路を構成するスイッチング素子のゲートを停止させる遮断信号の異常を意味する。
(第1実施形態)
第1実施形態の異常判定システムについて、図1~図7を参照して説明する。図1に、一つのインバータ30から一つの三相交流モータ80に電力供給する異常判定システム901の全体構成を示す。異常判定システム901は、主にインバータ30及び電源リレー15を備える。
インバータ30は、複数のスイッチング素子61-66がブリッジ接続されたブリッジ回路60、ブリッジ回路の入力部に設けられる平滑コンデンサ50、及び、ブリッジ回路の駆動を制御する制御装置40を含む。このように本明細書では、ブリッジ回路60のみを「インバータ」と呼ぶのでなく、平滑コンデンサ50及び制御装置40を含めて「インバータ」と定義する。インバータ30は、「直流電力供給源」としてのバッテリ10からブリッジ回路60に入力された直流電力を交流電力に変換して、「回転電機」としてのモータ80に供給する。電源リレー15は、バッテリ10と平滑コンデンサ50との間に設けられ、バッテリ10からブリッジ回路へ60の電力供給を遮断可能である。
続いて各構成要素について詳しく説明する。バッテリ10は、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池であり、数百Vの高圧電圧を蓄電可能ないわゆる高圧バッテリである。ただし本明細書では、いわゆる低圧バッテリである補機バッテリに言及しないため、高圧バッテリを単に「バッテリ10」と記す。バッテリ10の正極は直流母線Lpを経由して平滑コンデンサ50の高電位電極に接続され、バッテリ10の負極はグランド線Lnを経由して平滑コンデンサ50の低電位電極に接続される。バッテリ10の充電量や温度は、バッテリ監視装置12により監視される。
電源リレー15は、例えば図1に示すようにバッテリ10の正極と平滑コンデンサ50の高電位電極との間の直流母線Lp上に設けられる。なお電源リレーは、特許文献1のシステムメインリレーのように直流母線Lp及びグランド線Lnに跨って設けられてもよく、閉動作時の突入電流を防止するプリチャージリレーが組み合わされてもよい。電源リレー15の開閉は、車両全体の挙動を統括する車両制御装置20、又はバッテリ監視装置12により操作される。バッテリ監視装置12が電源リレー15を操作すると、その情報は車両制御装置20に通知される。
車両に適用される本実施形態において典型的には、車両のパワースイッチがレディオンされたとき電源リレーがON、すなわち閉動作される。一時的な停止を含む車両走行中には平滑コンデンサ50に電荷が蓄積される。車両が停車しパワースイッチがレディオフされたとき電源リレー15がOFF、すなわち開動作される。その後、駐車中の電気的安全性を確保するため一般に、平滑コンデンサ50の残電荷を放電させる放電処理(いわゆるディスチャージ処理)が実施される。
インバータ30のブリッジ回路60は、上下アームの6つのスイッチング素子61-66がブリッジ接続されている。スイッチング素子61、62、63は、それぞれU相、V相、W相の上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子64、65、66は、それぞれU相、V相、W相の下アームのスイッチング素子である。スイッチング素子61-66は、例えばIGBTで構成され、低電位側から高電位側へ向かう電流を許容する還流ダイオードが並列に接続されている。
以下、車両の通常走行時におけるモータ制御を「通常制御」という。通常制御時、ブリッジ回路60は、制御装置40から出力されるゲート信号に従ってスイッチング素子61-66が動作することで直流電力を三相交流電力に変換する。そして、制御装置40が演算した電圧指令に応じた相電圧をモータ80の各相巻線81、82、83に印加する。
平滑コンデンサ50は、ブリッジ回路60に入力される直流電圧を平滑化する。以下、平滑コンデンサ50の電極間電圧、言い換えれば、グランド線Lnの電位を基準とした直流母線Lpの電圧を「コンデンサ電圧Vc」という。第1実施形態では、コンデンサ電圧Vcを直接検出する電圧センサ51が設けられている。
モータ80の三相巻線81、82、83のうち二相又は三相以上の巻線に接続される電流経路には相電流を検出する電流センサが設けられる。図1の例では、V相巻線82及びW相巻線83に接続される電流経路に、それぞれ相電流Iv、Iwを検出する電流センサ72、73が設けられており、残るU相の電流Iuをキルヒホッフの法則に基づいて推定している。他の実施形態では、どの二相の電流を検出してもよく、三相の電流を検出してもよい。
検出された相電流は、例えばdq軸電流に座標変換されて電流指令に対してフィードバックされることにより、電圧指令がPI演算される。なお、後述の通り、本実施形態ではそもそも電流センサが不要であるため、例えば通常制御時も電流検出値を用いずに、常にフィードフォワード制御によりブリッジ回路60が駆動されてもよい。
モータ80は、例えば永久磁石式同期型の三相交流モータである。本実施形態のモータ80は、ハイブリッド自動車の駆動輪を駆動するトルクを発生する電動機としての機能、及び、エンジンや駆動輪から伝達されるトルクを発電によってエネルギー回収する発電機としての機能を兼ね備えたモータジェネレータである。なお、一般にモータ制御では座標変換演算等に用いる回転角を検出する回転角センサが設けられるが、図1での図示、及び明細書文中での言及を省略する。
制御装置40は、ゲート指令部44及び異常判定部45を含むマイコン41、並びに、「信号切替部」としてのAND回路48を含む。マイコン41は、図示しないCPU、ROM、I/O、及びこれらの構成を接続するバスライン等を内部に備えている。マイコン41は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理による制御を実行する。また、車両制御装置20と制御装置40とは、CAN通信等のネットワークにより相互に通信可能となっている。
通常制御時にマイコン41は、ベクトル制御等による一般的なモータ制御を実施する。すなわちマイコン41は、制御器が演算したdq軸電圧指令を三相変換して三相電圧指令を演算し、さらに変調器でPWM変調してゲート指令を出力する。電流フィードバック制御では、制御器は、電流検出値を電流指令に追従させるようにPI制御してdq軸電圧指令を演算する。電圧フィードフォワード制御では、制御器は、例えば電流指令から電圧方程式により算出したdq軸電圧指令を演算する。このような一般的なモータ制御の構成は周知技術であるため、詳細な説明や信号入出力の図示を省略する。
特に本実施形態では、マイコン41のゲート指令部44は、ブリッジ回路60の複数のスイッチング素子61-66のゲートを駆動する駆動信号DRを生成する。異常判定部45は、ゲート遮断時のコンデンサ電圧Vcの変化に基づいて、後述する遮断機能の異常を判定する。さらに後述のように、異常判定部45は、放電処理時のコンデンサ電圧Vcの変化に基づいて、インバータ30の放電機能の異常を判定する。
車両制御装置20は、自身又はバッテリ監視装置12の操作によって電源リレー15が開動作したとき、CAN通信により、マイコン41のゲート指令部44に放電指令を送信する。そのため、ゲート指令部44からAND回路48の一方の入力端子に駆動信号DRが入力される。また、AND回路48の他方の入力端子には、自身のマイコン41又は車両制御装置20により生成された遮断信号SOが否定入力される。遮断信号SOは、ブリッジ回路60の複数のスイッチング素子61-66のゲート駆動を停止する信号である。
つまりAND回路48は、駆動信号DRが入力され、且つ遮断信号SOが入力されないとき、駆動信号DRをブリッジ回路60に出力する。このとき制御装置40は、ブリッジ回路60のスイッチング素子61-66を動作させ、放電処理を実施することができる。
またAND回路48は、駆動信号DRが入力されないとき、又は遮断信号SOが入力されたとき、出力しない。したがって、AND回路48は、マイコン41又は車両制御装置20から遮断信号SOが入力されたとき、駆動信号DRの出力を停止する。こうして、ゲート指令にかかわらずブリッジ回路60のゲート駆動を停止する、すなわちOFF固定する作用を「インバータ30の遮断機能を動作させる」と表す。制御装置40は、放電処理の実施中にインバータ30の遮断機能を動作させることで、平滑コンデンサ50の放電を中断することができる。
図2は、図1のシステム構成を簡略化した図である。また、図3は、車両制御装置20及び制御装置40における駆動信号DR及び遮断信号SOに関する通信構成を示す図である。図2、図3は第1実施形態の構成を表す基本図であり、第2実施形態以下の実施形態では、図2、図3に準じた形式の図により第1実施形態との構成の違いが示される。以下の実施形態の図で記載が省略される構成は、図1に準じて解釈されるものとする。
ところで、遮断信号SOに異常が生じると、ブリッジ回路60のゲート駆動を緊急に停止する必要がある場合に駆動が停止できない不都合が生じるため、遮断信号SOの異常を診断するニーズがある。従来技術として特許文献1に開示された技術では、駆動電流を検出する二相の電流センサの出力値に基づいて遮断機能の異常が判定される。しかし、この従来技術は、電流センサに「略0固着故障」が発生した場合、遮断機能の異常を正しく検出できないという課題がある。
従来技術での、二相の電流センサを用いて遮断機能の異常を検出するという方法では、遮断機能確認のカバー範囲に漏れがあるため上述のような課題が発生する。遮断機能が異常であり平滑コンデンサ50から電流が流出する場合、たとえ上述のように遮断機能の一部が故障している場合でも直流母線Lpからインバータ30へエネルギーが供給される。
課題解決の観点は、エネルギー供給を検査すればカバー範囲の漏れを防止できるという点である。本実施形態では、平滑コンデンサ50の放電時に、平滑コンデンサ50に蓄えられたエネルギーの変化により、エネルギー供給を検査可能であるという点に着眼する。また、平滑コンデンサ50に蓄えられるエネルギーはコンデンサ電圧Vcの2乗値に比例するため、コンデンサ電圧Vcの変化によってエネルギー供給の検査が可能である。
そこで本実施形態では、平滑コンデンサ50の電荷放電中のコンデンサ電圧Vcを用いて遮断機能を確認するという課題解決手段を採用する。すなわち異常判定部45は、放電処理が実施され、且つ、遮断信号SOが出力されている間に、コンデンサ電圧Vcが低下していれば遮断機能に異常があると判定する。つまり本実施形態では、電流センサ72、73の出力値を異常診断に用いず、平滑コンデンサ50に蓄えられたエネルギー変化のみによって遮断機能の異常を判定する。これにより、電流センサ72、73の略0固着故障時における異常検出性の確保を図る。
次に、第1実施形態による診断処理を図4のフローチャートに示す。以下のフローチャートで記号Sは「ステップ」を表す。図4のステップのうち、放電機能診断のステップS10にはS13及びS14が含まれ、遮断機能診断のステップS20にはS22~S24が含まれる。図4の説明では、「遮断機能の異常」を、具体的に「遮断信号SOの異常」と記す。
S01で電源リレーが開動作したとき、制御装置40は、S02でインバータ30の駆動を開始し、平滑コンデンサの放電を開始する。インバータ30が駆動されモータ80に電流が流れると、インバータ30の駆動が正常であれば平滑コンデンサ50の電荷が放電されコンデンサ電圧Vcが低下する。しかし、インバータ30の駆動が異常の場合、コンデンサ電圧Vcが低下しない。
そこで異常判定部45は、S13で、遮断機能が動作する以前の期間にコンデンサ電圧Vcの低下があるか否か判断する。異常判定部45は、電圧低下があるときインバータ30の放電機能が正常であると判定し、電圧低下が無くコンデンサ電圧Vcが維持されているときインバータ30の放電機能が異常であると判定する。具体的には、コンデンサ電圧Vcが放電閾値α以上のとき、又は、コンデンサ電圧低下量ΔVcが放電低下量閾値Δα以下のとき、S13でNOと判断され、S14に移行する。S14で異常判定部45は、インバータ30の放電機能が異常であると判定する。
S13でYES、すなわち放電機能が正常と判断されると、S20の遮断機能診断が実施される。S22で遮断信号SOがONした後、S23で異常判定部45は、コンデンサ電圧Vcの低下があるか否か判断する。異常判定部45は、電圧低下が無いとき遮断信号SOが正常であると判定し、電圧低下があるとき遮断信号SOが異常であると判定する。具体的には、コンデンサ電圧Vcが遮断閾値β以下のとき、又は、コンデンサ電圧低下量ΔVcが遮断低下量閾値Δβ以上のとき、S23でYESと判断され、S24に移行する。S24で異常判定部45は、遮断信号SOが異常であると判定する。
ここで、電圧低下有無の判定方法について補足する。電圧低下の有無は、最低2点のタイミングで電圧をサンプルし電圧低下量ΔVcを評価することにより判定されてもよく、遮断閾値以下の電圧が所定時間継続したことにより判定されてもよい。なお、直流母線Lp内に放電抵抗が配されている場合、電圧低下量ΔVcは放電抵抗の放電による電圧低下分を加味して評価される。具体的には、放電抵抗の放電によるコンデンサエネルギーの時間変化率は「電圧2/抵抗値」となるので、この分が加味されればよい。
S23でNO、すなわち遮断信号SOが正常と判断されると、S30で異常判定部45は、異常診断を完了する。図4の処理では、放電機能が正常であることを確認した上で遮断機能診断を実施することで、遮断信号SOに異常が発生しているにもかかわらず正常と誤判定することを回避することができる。ただし、例えば他の診断処理によりインバータ30の駆動が正常であることが既に確認されている場合等には、S10の放電機能診断が省略されてもよい。その場合、S02に続いて、S22の遮断信号ONのステップが実施されればよい。
第1実施形態の診断処理におけるゲートの動作タイミングとコンデンサ電圧Vcの変化との関係を図5のタイムチャートに示す。バー表示した期間は、平滑コンデンサ50の放電処理が行われている期間、及び、ゲート遮断信号SOがブリッジ回路60に出力されている期間を示す。「S02」、「S22、S23」及び「S30」は図4のステップ番号に対応する。なお、図5では通信遅れを考慮しない。
時刻t1に放電処理が開始されると、コンデンサ電圧Vcは、診断開始時の電圧Vciから放電速度に応じた勾配で低下する。時刻t2から時刻t3まで遮断信号SOが出力されると、遮断信号SOの正常時には実線で示すように、コンデンサ電圧Vcは一定値Vcsに維持される。時刻t3に異常判定部45は正常判定し、異常診断が完了する。遮断信号SOの出力が停止するとコンデンサ電圧Vcは再び低下し、収束値Vcf(理想的には0)まで低下した時刻t4に放電処理が終了する。
一方、遮断信号SOの異常時には破線で示すように、時刻t2以後もコンデンサ電圧Vcは低下し続け、その後収束値Vcfに到達する。時刻t3に異常判定部45は、例えば電圧低下量ΔVcが閾値以上であることに基づき異常判定し、異常診断が完了する。
以下、異常診断におけるその他の留意事項について説明する。
<インバータ駆動時の電流ベクトル>
放電のためのインバータ駆動時の電流ベクトルは、電流によるトルクが発生しないようにd軸方向であることが望ましい。これにより、車両の停止直後に放電が実施される場合に運転者の違和感を回避することができる。なお、電流センサ72、73が故障していても、インバータ30が駆動されれば電流が流れるため放電が実現できる。
<駆動指令の出力方法>
放電時にインバータ30を駆動する制御方法は、電流センサ72、73が正常ならば、電流指令と電流検出値との偏差から電圧指令を生成する電流フィードバック制御方式が採用されてもよい。或いは、電流検出値を使用せずに電圧指令を生成する電圧フィードフォワード制御方式が採用されてもよい。
<放電速度の切り替え>
コンデンサ電圧Vcに応じて放電速度が切替えられることが望ましい。特に、診断に使用する電圧域より高電圧域では放電速度を速くし、診断に使用する電圧域以下の電圧域では放電速度を遅くする。放電速度を遅くすることにより、診断条件の設定が容易になる。また、放電速度を速くすることにより、放電の完了を早くすることができ安全性が向上する。なお、放電速度は、コンデンサ電圧Vcに応じて段階的に切り替えられてもよいし、連続的に切り替えられてもよい。
<診断開始時の電圧範囲>
好ましくは、診断開始時のコンデンサ電圧Vcに応じて診断の実施有無が判定されるとよい。診断開始時の電圧Vcが下限値より低ければ、放電により急激に電圧が降下してしまい正常な診断ができなくなるためである。また、診断開始時の電圧Vcが上限値より高ければ、診断完了までの時間が長くなり安全性を阻害するため、診断を実施しないことで対処できる。図6のフローチャートにおいて、制御装置40は、S04で、診断開始時電圧が下限値以上かつ上限値以下の範囲にあるか判断する。S04でYESの場合、S05で診断を実施することとし、S04でNOの場合、S06で診断を不実施とする。
<直流母線に他の機器が接続されるシステムの扱い>
図7に示すように、電源リレー15よりもインバータ30側の直流母線Lpとグランド線Lnとの間に、平滑コンデンサ50と並列に他の機器19が接続されている構成を想定する。他の機器19とは、例えばDCDCコンバータやエアコンコンブレッサ等である。このようなシステムでは、電源リレー15の開動作後に他の機器19が作動すると、平滑コンデンサ50の電荷が消費されてしまい、異常診断で正しい判定ができなくなる。したがって、電源リレー15の開動作前に予め他の機器19の作動が停止されるようにする必要がある。特に昇圧コンバータが接続される構成については、第7、第8実施形態として後述する。
以上のように、本実施形態の異常判定システム901では、電源リレー15が開動作した後、遮断機能の動作時に検出された平滑コンデンサの電圧Vcが低下していると判断されたとき、異常判定部45は、遮断機能が異常であると判定する。特許文献1の従来技術のように電流センサ72、73の電流値を用いるのでなく、コンデンサ電圧Vcのみに基づいて遮断機能の異常を判定するため、電流センサ72、73のうち一つ以上が略0固着故障した場合でも、遮断機能の異常診断を適切に実施することができる。
また、この異常判定システム901では、放電処理の開始後、遮断機能が動作する以前の期間に、コンデンサ電圧Vcが維持していると判断されたとき、異常判定部45は、インバータ30の放電機能が異常であると判定する。放電機能が正常であることを確認した上で遮断機能診断を実施することで、遮断信号SOに異常が発生しているにもかかわらず正常と誤判定することを回避することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態に対しコンデンサ電圧の変化を検出する構成が異なる第2実施形態を図8に示す。第2実施形態の異常判定システム902は、図1、図2の電圧センサ51に代えて電流センサ52を備える。電流センサ52は、平滑コンデンサ50とブリッジ回路60との間の直流母線Lp上に設けられ、平滑コンデンサ50の高電位側電極から流出する電流Icを検出する。平滑コンデンサ50の高電位側電極からブリッジ回路60に流出する電流Icはコンデンサ電圧Vcと相関があるため、この構成ではコンデンサ電圧Vcの変化が間接的に検出される。
具体的には、電流センサ52の出力値が略0[A]のとき、「電圧低下なし」、すなわち図4のS23で「NO」と判断され、遮断機能が正常と判定される。一方、電流センサ52の出力値が略0[A]でないとき、「電圧低下あり」、すなわち図4のS23で「YES」と判断され、遮断機能が異常と判定される。このように第2実施形態でも第1実施形態と同様に、遮断機能の異常診断を実施可能である。
ただし、電流センサ52の固着故障時に遮断機能の異常が誤判定されるおそれがある。そこで、誤判定を防止するため、遮断機能を動作させる以前の放電処理時に、予め、電流センサ52により電流値が出力されることが確認されることが好ましい。以下の各実施形態では、第1実施形態に準じ電圧センサ51を用いる方式、又は、第2実施形態に準じ電流センサ52を用いる方式のいずれによりコンデンサ電圧Vcが検出されてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態について図9~図11を参照して説明する。図9に示すように、第3実施形態の異常判定システム903では複数の遮断信号が用いられる。制御装置40は、インバータ30の制御全体を統括するメインマイコン42、モータ80の駆動に関する制御を行うモータ制御マイコン43の他、OR回路47及びAND回路48を含む。メインマイコン42は異常判定部45を含み、モータ制御マイコン43はゲート指令部44を含む。
電源リレー15が開動作したとき、車両制御装置20からの診断指令がCAN通信により制御装置40のメインマイコン42に送信される。これに基づき、メインマイコン42は、メイン遮断信号SO-Aを生成し、モータ制御マイコン43は、モータ制御遮断信号SO-Bを生成する。また、車両制御装置20から車両制御装置制御信号SO-Cが送信される。OR回路47は、メイン遮断信号SO-A、モータ制御遮断信号SO-B、車両制御装置制御信号SO-Cのうちいずれか一つ以上が入力されたとき、「遮断信号あり」を意味するON信号を出力する。
AND回路48は、モータ制御マイコン43から駆動信号DRが入力され、且つ、OR回路47からON信号の入力が無いとき、ブリッジ回路60に駆動信号DRを出力する。一方、AND回路48は、OR回路47からON信号が入力されたとき、ブリッジ回路60に駆動信号DRを出力しないことで、遮断機能を動作させる。
制御装置40内の複数のマイコン42、43や車両制御装置20により複数の遮断信号SO-A、SO-B、SO-Cが重複して生成されることで、いずれかの遮断信号の生成が何らかの原因で失陥した場合でも、他の遮断信号により遮断機能が実現される。したがって、遮断機能の確保に対する信頼性が向上する。
図10のフローチャート及び図11のタイムチャートに、複数の遮断信号がある場合の診断処理を示す。図10のS01で電源リレーが開動作したとき、制御装置40は、S02で平滑コンデンサの放電を開始し、S10で放電機能診断を実施する。次に制御装置40は、S20Aでメイン遮断信号SO-Aの遮断機能診断を実施し、S20Bでモータ制御遮断信号SO-Bの遮断機能診断を実施し、S20Cで車両制御装置遮断信号SO-Cの遮断機能診断を実施する。全ての遮断信号の遮断機能診断が終了すると、S30で異常診断が完了する。
複数の遮断信号を同時に異常診断すると、異常検出されたとき、どの遮断信号が異常であるか識別できない。このことを「異常検出の干渉」という。例えば特許文献1の従来技術では、HV-ECUからの緊急遮断指令HSDN、又は、制御部からの遮断指令HSDN1#、HSDN2#の異常について、いずれの異常であるか特定していない。すなわち、複数の遮断指令についての異常検出の干渉に関し考慮されていない。
それに対し第3実施形態では、制御装置40は各遮断信号SO-A、SO-B、SO-Cに対する診断を順番に実施する。ここで、各遮断信号は、自信号の診断が実施されていないときはOFFされる。つまり異常判定部45は、複数の遮断信号SO-A、SO-B、SO-Cについて、互いの作動が排他的である期間における平滑コンデンサ50の電圧低下に基づいて異常を判定する。したがって、異常検出の干渉を回避することができる。
なお図11に「OL」で示すように、各遮断信号のON期間が互いにオーバーラップするように連続されることが好ましい。仮に遮断信号のOFF期間が発生すると放電が進んでコンデンサ電圧Vcが低下し、診断対象となる電圧低下の幅が小さくなるためである。全ての遮断信号SO-A、SO-B、SO-Cが正常の場合、時刻t2から時刻t3までコンデンサ電圧Vcは一定値Vcsに維持される。
また、どの遮断信号を最初に診断しても構わないが、「放電機能診断」を判定する制御装置又はマイコンの遮断信号を最初にONすることが好ましい。これにより、「放電機能診断」の完了から遮断信号ONまでの、通信遅れ分の時間を短縮することができる。したがって、平滑コンデンサ50の不要な電荷放電を防止し、以降の診断において診断対象となる電圧低下の幅をできるだけ大きく確保することができる。
(第4実施形態)
次に図12~図14を参照し、第4実施形態として、複数のインバータを備える異常判定システムの構成例について説明する。図12に示すように、第4実施形態の異常判定システム904は、複数のインバータ301、302がバッテリ10に対して並列に接続されている。第1インバータ301は第1モータ801に電力供給し、第2インバータ302は第2モータ802に電力供給する。第1モータ801及び第2モータ802は、一台のデュアル巻線モータとして構成されてもよい。また、三つ以上のインバータを備えるシステムにも同様に適用可能である。
図12における各構成要素の符号について、第1インバータ301の要素には符号末尾に「1」を付し、第2インバータ302の要素には符号末尾に「2」を付す。バッテリ10の直流電圧は、直流母線Lpの分岐点Bを経由して各インバータ301、302のブリッジ回路601、602に入力される。電源リレー15は、各インバータ301、302への分岐点Bよりもバッテリ10側の直流母線Lp上に設けられている。
各インバータ301、302の制御装置401、402には、自身のインバータを遮断する遮断信号が入力される。図13に、各インバータ301、302の制御装置401、402における遮断信号の入出力構成を示す。図13には、第3実施形態の図9に準じ、各インバータに対し複数の遮断信号が使用される構成を示すが、第1実施形態の図3に準じ、各インバータに対し一つの遮断信号が使用される構成であってもよい。各メインマイコン421、422は異常判定部451、452を含み、各モータ制御マイコン431、432はゲート指令部441、442を含む。
電源リレー15が開動作したとき、車両制御装置20からの診断指令がCAN通信により各制御装置401、402のメインマイコン421、422に送信される。これに基づき、各メインマイコン421、422は、メイン遮断信号SO-A1、SO-A2を生成し、各モータ制御マイコン431、432は、モータ制御遮断信号SO-B1、SO-B2を生成する。また、車両制御装置20から各制御装置401、402に対し、車両制御装置制御信号SO-C1、SO-C2が送信される。各AND回路481、482は、いずれかの遮断信号がOR回路471、472に入力されたとき、駆動信号DR1、DR2に優先して遮断信号をブリッジ回路601、602に出力する。
第4実施形態の診断処理を図14のフローチャートに示す。図14においてS100、S200は、それぞれ第1インバータ301、第2インバータ302についての放電処理及び遮断機能の異常診断を包含した「インバータ診断」のステップを示す。第4実施形態では、電源リレー15が開動作した後、各インバータ301、302についての放電処理及び遮断機能の異常診断を、インバータ一つずつ順に実施する。
S01で電源リレー15が開動作すると、まず第1インバータ301の制御装置401は、S100で第1インバータの診断を実施し、S130で第1インバータの診断を完了する。次に第2インバータ302の制御装置402は、S200で第2インバータの診断を実施し、S230で第2インバータの診断を完了する。なお、各インバータ301、302の診断順序を入れ替えてもよい。
第4実施形態のシステム構成では、複数のインバータ301、302の平滑コンデンサ501、502の高電位電極同士が直流母線Lpを介して接続されており、低電位電極同士がグランド線Lnを介して接続されている。そのため、仮に複数のインバータ301、302のうち一方の遮断機能が正常で他方の遮断機能が異常の場合、異常診断を同時に実施すると、正常なインバータから異常なインバータへ電流が流れることとなる。したがって、各インバータのコンデンサ電圧Vc1、Vc2の低下を独立して正確に検出することが困難となる。
以下、複数のインバータ間で直流母線Lpを経由して電流が流れ各コンデンサ電圧Vc1、Vc2が混同することを「コンデンサ電圧の干渉」という。また、それより各インバータ301、302の異常検出に影響が及ぶことを「異常検出の干渉」という。
特許文献1の従来技術では、複数のインバータに対し蓄電装置の直後に共通のシステムメインリレーが設けられるシステム構成において、各インバータのモータ電流MCRT1、MCRT2は、タイミングが区別されることなく電流検出部に入力される。すなわち、複数のインバータ間での異常検出の干渉に関し考慮されていない。それに対し第4実施形態では、各インバータ301、302を一つずつ順に診断することでコンデンサ電圧Vcの干渉による異常検出の干渉を回避し、正確な診断を実施することができる。
(第5実施形態)
第4実施形態と同様に複数のインバータを備えるシステムにおける異常診断の別の実施例として、第5実施形態の診断処理を図15のフローチャートに示す。システム構成については、第4実施形態と共通に図12、図13を参照する。各インバータ301、302の制御装置401、402は、一回のリレー開動作に対応して、順に選択される一つ以上のインバータについての放電処理及び遮断機能の異常診断を実施する。
図15においてステップ番号の「S01-1」は、ある時点を基準として1回目の電源リレー15の開動作を示し、「S01-2」は、一旦電源リレー15が閉じた後の2回目の電源リレー15の開動作を示す。例えば車両が走行を停止し、1回目にレディオフしたときがS01-1に相当し、その後、再びレディオンして走行してから停止し、2回目にレディオフしたときがS01-2に相当する。
S01-1で1回目に電源リレー15が開動作すると、第1インバータ301の制御装置401は、S100で第1インバータの診断を実施し、S130で第1インバータの診断を完了する。そして、S09で電源リレー15が閉じる。その後、S01-2で2回目に電源リレー15が開動作すると、第2インバータ302の制御装置402は、S200で第2インバータの診断を実施し、S230で第2インバータの診断を完了する。なお、各インバータ301、302の診断順序を入れ替えてもよい。
第5実施形態では第4実施形態と同様に、複数のインバータ301、302の診断時における異常検出の干渉を回避することができる。また、第5実施形態では、一回の診断で一つのインバータあたりに放電可能な電荷許容量が増大するため、診断に用いる電圧低下の幅を大きく確保することができる。したがって、この診断を適用可能な車両システムの範囲を広げることができる。
なお、多数のインバータを備えるシステムにおいて、第4実施形態と第5実施形態とを組み合わせて異常診断を実施してもよい。例えば六つのインバータを順に診断する場合、一回のリレー開動作毎に二つのインバータを順に診断し、三回のリレー開動作で六つのインバータの診断を完了するようにしてもよい。
(第6実施形態)
図16に第6実施形態として、複数のインバータを備える異常判定システムの別の構成例を示す。第6実施形態の異常判定システム906は、複数のインバータ301、302と、複数の電源リレー151、152とを備える。各電源リレー151、152は、直流母線Lpの分岐点Bよりもインバータ301、302側に設けられており、バッテリ10から各インバータ301、302のブリッジ回路601、602への電力供給を個別に遮断可能である。すなわち、システム構成により異常検出の干渉を回避している。
この異常判定システム906では、開動作した電源リレーに対応するインバータ毎に、放電処理及び遮断機能の異常診断を独立して同時に実施することができる。したがって、第4、第5実施形態のように各インバータ301、302の放電処理及び遮断機能の異常診断を別々のタイミングで実施する必要がないため、診断時間を短縮することができる。
(第7実施形態)
次に図17を参照し、バッテリ10と一つのインバータ30との間に昇圧コンバータ18が設けられた第7実施形態の異常判定システム907について説明する。昇圧コンバータ18は、インダクタ及びスイッチング素子を含む周知のチョッパー回路等により構成され、スイッチング動作によりバッテリ10の電圧を昇圧してインバータ30に出力する。昇圧コンバータ18のバッテリ10側には、インバータ30の平滑コンデンサ50とは別のコンバータ前コンデンサ17が設けられる。ただし、コンバータ前コンデンサ17は、異常診断に用いられる「コンデンサ電圧Vc」とは関係無い。なお、昇圧コンバータ18は、図7における「他の機器19」の一例に相当する。
異常判定システム907は、一つのインバータ30について、第1~第3実施形態に準ずる方法で遮断機能の異常診断を実施する。この場合、異常判定システム907は、遮断機能の異常診断を実施する前に、昇圧コンバータ18のスイッチング動作を停止する。これにより、昇圧コンバータ18の昇圧動作や電流消費によるコンデンサ電圧Vcへの影響を排除することができる。
(第8実施形態)
次に図18、図19を参照し、バッテリ10と複数のインバータ301、302との間に昇圧コンバータ18が設けられた第8実施形態の異常判定システム908について説明する。図18の構成は、図12に示す第4実施形態の異常判定システム904において、電源リレー15と直流母線Lpの分岐点Bとの間に昇圧コンバータ18を設けた構成に相当する。
異常判定システム908は、複数のインバータ301、302について、第4~第6実施形態に準ずる方法で遮断機能の異常診断を実施する。この場合、異常判定システム908は、遮断機能の異常診断を実施する前に、昇圧コンバータ18のスイッチング動作を停止する。これにより、昇圧コンバータ18の昇圧動作や電流消費によるコンデンサ電圧Vc1、Vc2への影響を排除することができる。
また図19に示すように、異常判定システム908において、診断対象のインバータが一部のインバータ(例えば第1インバータ301)のみに限定されてもよい。診断対象が一つのインバータに限定される場合、異常判定システム908は、第1~第3実施形態に準ずる方法で遮断機能の異常診断を実施する。この場合も同様に、異常判定システム908は、遮断機能の異常診断を実施する前に、昇圧コンバータ18のスイッチング動作を停止する。これにより、昇圧コンバータ18の昇圧動作や電流消費によるコンデンサ電圧Vc1への影響を排除することができる。
(その他の実施形態)
(a)上記実施形態では、車両制御装置20とインバータ30の制御装置40とが協働して放電処理や遮断機能の動作を実現している。ここで、どの機能をどの装置が分担するかは、適宜設計してよい。例えば制御装置40が直接電源リレー15を操作してもよい。或いは、車両制御装置20が「インバータの制御装置」としての機能を包含してもよい。
(b)直流電力供給源はバッテリに限らず、電気二重層キャパシタや、交流電力を整流して直流電力を出力する変換器等であってもよい。また、特許文献1のシステムと同様にバッテリとインバータとの間に昇圧コンバータが設けられてもよい。
(c)本発明による異常判定システムは、車両のモータに電力供給するインバータに限らず、どのような用途の回転電機に電力供給するインバータに適用されてもよい。その場合、上記実施形態の「車両制御装置」に代えて、インバータの周辺を含めたシステム全体の動作を管理する「統括制御装置」により放電指示や診断指示がなされてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
本開示に記載の制御装置及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御装置及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御装置及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
10 ・・・バッテリ(直流電力供給源)、
15(151、152)・・・インバータ、
30(301、302)・・・インバータ、
40(401、402)・・・制御装置、
44 ・・・ゲート指令部、 45 ・・・異常判定部、
48 ・・・AND回路(信号切替部)、
50(501、502)・・・平滑コンデンサ、
60(601、602)・・・ブリッジ回路、 61-66・・・スイッチング素子、
80(801、802)・・・モータ(回転電機)、
90(901-904、906-908)・・・異常判定システム。

Claims (8)

  1. 複数のスイッチング素子(61-66)がブリッジ接続されたブリッジ回路(60)、前記ブリッジ回路の入力部に設けられる平滑コンデンサ(50)、及び、前記ブリッジ回路の駆動を制御する制御装置(40)を含み、直流電力供給源(10)から前記ブリッジ回路に入力された直流電力を交流電力に変換して回転電機(80)に供給するインバータ(30)と、
    前記直流電力供給源と前記平滑コンデンサとの間に設けられ、前記直流電力供給源から前記ブリッジ回路への電力供給を遮断可能な電源リレー(15)と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記ブリッジ回路の複数のスイッチング素子のゲートを駆動する駆動信号を生成するゲート指令部(44)、前記駆動信号が入力され、且つ、前記ブリッジ回路の複数のスイッチング素子のゲート駆動を停止する遮断信号が入力されないとき、前記駆動信号を前記ブリッジ回路に出力し、前記遮断信号が入力されたとき、前記駆動信号の出力を停止し、前記インバータの遮断機能を動作させる信号切替部(48)、及び、前記遮断機能の異常を判定する異常判定部(45)を含み、
    前記電源リレーが開動作したとき、前記制御装置は、前記ブリッジ回路を駆動して前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電処理を開始し、且つ、前記放電処理の実施中に前記遮断機能を動作させ、前記遮断機能の動作時に、直接に又は間接的に検出された前記平滑コンデンサの電圧(Vc)が低下していると判断されたとき、前記異常判定部は、前記遮断機能が異常であると判定し、
    前記信号切替部は、入力された複数の前記遮断信号のうちいずれか一つ以上に基づき前記遮断機能を動作させ、
    前記異常判定部による異常判定時、複数の前記遮断信号は、各前記遮断信号のON期間が互いにオーバーラップするように連続して順番に前記信号切替部に入力され、
    前記異常判定部は、複数の前記遮断信号について、互いの作動が排他的である期間における前記平滑コンデンサの電圧低下に基づいて異常を判定する異常判定システム。
  2. 前記放電処理の開始後、前記遮断機能が動作する以前の期間に、前記平滑コンデンサの電圧が維持されていると判断されたとき、前記異常判定部は、前記インバータの放電機能が異常であると判定する請求項1に記載の異常判定システム。
  3. 複数の前記インバータ(301、302)を備え、
    各前記インバータの前記制御装置(401、402)は、互いに異なるタイミングで前記放電処理及び前記遮断機能の異常診断を実施する請求項1または2に記載の異常判定システム。
  4. 各前記インバータの前記制御装置は、前記電源リレーが開動作した後、各前記インバータについての前記放電処理及び前記遮断機能の異常診断を、前記インバータ一つずつ順に実施する請求項に記載の異常判定システム。
  5. 各前記インバータの前記制御装置は、一回の前記リレー開動作に対応して、順に選択される一つ以上の前記インバータについての前記放電処理及び前記遮断機能の異常診断を実施する請求項に記載の異常判定システム。
  6. 複数の前記インバータ(301、302)と、
    各前記インバータの前記ブリッジ回路への電力供給を個別に遮断可能な複数の前記電源リレー(151、152)と、
    を備える請求項1~のいずれか一項に記載の異常判定システム。
  7. 前記直流電力供給源と前記インバータとの間に設けられ、前記直流電力供給源の電圧を昇圧して前記インバータに出力する昇圧コンバータ(18)をさらに備え、
    前記遮断機能の異常診断を実施する前に、前記昇圧コンバータの動作を停止する請求項1~のいずれか一項に記載の異常判定システム。
  8. 複数のスイッチング素子(61-66)がブリッジ接続されたブリッジ回路(60)、前記ブリッジ回路の入力部に設けられる平滑コンデンサ(50)、及び、前記ブリッジ回路の駆動を制御する制御装置(40)を含み、直流電力供給源(10)から前記ブリッジ回路に入力された直流電力を交流電力に変換して回転電機(80)に供給するインバータ(30)と、
    前記直流電力供給源と前記平滑コンデンサとの間に設けられ、前記直流電力供給源から前記ブリッジ回路への電力供給を遮断可能な電源リレー(15)と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記ブリッジ回路の複数のスイッチング素子のゲートを駆動する駆動信号を生成するゲート指令動作、前記駆動信号が入力され、且つ、前記ブリッジ回路の複数のスイッチング素子のゲート駆動を停止する遮断信号が入力されないとき、前記駆動信号を前記ブリッジ回路に出力し、前記遮断信号が入力されたとき、前記駆動信号の出力を停止し、前記インバータの遮断機能を動作させる信号切替動作、及び、前記遮断機能の異常判定を実行する異常判定システムのプログラムであって、
    前記電源リレーが開動作したとき、前記制御装置に対し、
    前記ブリッジ回路を駆動して前記平滑コンデンサの電荷を放電させる放電処理を開始し、且つ、前記放電処理の実施中に前記遮断機能を動作させ、前記遮断機能の動作時に、直接に又は間接的に検出された前記平滑コンデンサの電圧(Vc)が低下していると判断されたとき、前記遮断機能が異常であると判定し、
    前記信号切替動作において、入力された複数の前記遮断信号のうちいずれか一つ以上に基づき前記遮断機能を動作させ、
    異常判定時、各前記遮断信号のON期間が互いにオーバーラップするように連続して順番に入力される複数の前記遮断信号について、互いの作動が排他的である期間における前記平滑コンデンサの電圧低下に基づいて前記遮断機能の異常判定を実行するように動作させるプログラム。
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