JP7238419B2 - 搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1の概略構成図である。図1を用いて画像形成装置1の概略について説明する。この画像形成装置1は、その本体上部から、自動原稿搬送装置3、原稿読取部4を備えている。原稿読取部4の下方には、画像形成済みの記録媒体としての記録紙Pを積載するスタック部5を備えている。スタック部5の下方には、原稿読取部4によって読み取った原稿画像に基づいて画像を形成する画像形成部2と、画像形成部2に記録紙Pを給紙する給紙部6とを備えている。
各作像ユニット10では、各色トナー像の形成がおこなわれる。各感光体11の回転とともに、まず帯電装置で感光体11の表面を一様に帯電する。次いで、光書込ユニット19から、原稿読取部4によって読み取った原稿の画像データを色毎に分解した画像情報データに基づくレーザ光を各感光体11上に照射し、静電潜像を形成する。その後、各現像装置13によりトナーを静電潜像に付着させ可視像化することで各感光体11上に各色トナー像を形成する。
図2に示すように、記録紙上の定着直後の画像に接触する排紙駆動ローラ21は、ゴムで構成されたローラ部21aが、金属からなるローラ軸21bの中央付近に、所定の間隔を開けて2つ設けられている。そして、高熱伝導性部材で構成された板状の放熱部材22の一端が、ローラ軸21bの外径面に当接している。記録紙Pからローラ部21aの表面へ移動した熱は、ローラ軸21bを介して放熱部材22へ移動し、放熱部材22により放熱される。このように、板状の放熱部材22を、ローラ軸21bに当接させるという簡素な構成で、ローラ部21aの熱をローラ軸21bを介して逃がすことができ、排紙駆動ローラ21をヒートパイプで構成して、排紙駆動ローラ21の軸端部の設けた放熱部へローラ部の熱を移動させて、ローラ部の熱を逃がすものに比べて、装置のコストダウンを図ることができる。また、放熱部材22を、ローラ軸の適当な箇所に当接させればよく、装置の空いたスペースに放熱部材22を這い回すことが可能となり、装置のレイアウト上の制約が小さく、装置の大型化を抑制することができる。
排紙駆動ローラ21の排紙ローラ部のローラ軸21bの直径φdは、10mm以上とし、なるべく大きい方が好ましい。ローラ軸の直径φdを、大きくすることで、ローラ部21aとの接触面積を増やすことができ、ローラ部21aからローラ軸21bへの熱伝導効率を高めることができ好ましい。さらに、ローラ軸21bの直径φdを大きくすることで、ローラ軸21bの熱容量を大きくすることができ、ローラ軸21bの温度上昇を抑制することができる。これにより、ローラ部21aからローラ軸21bへの熱伝導効率の低下を抑制することができ、ローラ部21aの温度上昇を抑制することができ好ましい。
図4に示すように、放熱部材22の他端は、筐体40にネジ止めされた金属からなる原稿読取部4を支持するスキャナ支持部材としてのスキャナブラケット46にネジ止めされている。このように、放熱部材22を筐体40の金属部材に接続することで、放熱部材22へ移動したローラ部21aの熱を、スキャナブラケット46へ移動させることができ、スキャナブラケット46からも放熱することができる。
筐体40は、底板47、画像形成装置の手前側の左右方向両端に立設された支柱ステー41,42、画像形成装置の奥側に配置され、感光体、現像ローラ、搬送ローラなどの画像形成装置に設けられた回転体を回転駆動する駆動装置などを保持する側板43を備えている。また、2本の支柱ステー41,42にネジ止めされた左右方向に伸びる手前側梁ステー45a、45b、前後方向に伸びる複数の前後梁ステー44a,44b、44c,44d,44eなどを有している。
[変形例1]
図6は、変形例1の概略斜視図である。
図6に示すように、この変形例1は、複数の放熱部材22をローラ軸21bの外径面に当接させたものである。このように、複数の放熱部材22をローラ軸21bの外径面に当接させることで、ローラ軸から放熱部材への伝熱効率を高めることができ、ローラ部21aの温度上昇を抑制することができる。
図7は、変形例2の概略斜視図である。
この変形例2は、ローラ軸21bを回転自在に支持する軸受部材27を介して放熱部材22をローラ軸21bに当接させたものである。
この変形例2は、放熱部材22を放熱部22bと軸受部22aとで構成したものである。排紙駆動ローラ21は、回転駆動するため、図2や図6に示した構成の場合、放熱部材22がローラ軸21bに摺動することになり、摺動音が発生するおそれがある。一方、この変形例2では、放熱部材22が、軸受部22aを備えることで、放熱部材22とローラ軸21bとの間で摺動音が発生するのを防止することができる。また、ローラ軸21bと放熱部材22との接触面積を増やすことができ、ローラ軸21bから放熱部材22への伝熱効率を高めることができる。
図11は、変形例3の概略斜視図である。
この変形例3は、排紙駆動ローラ21のローラ軸21bを、カーボングラファイトで構成したものである。この変形例3では、ローラ部21aが挿入される箇所、放熱部材22の軸受部22aが挿入される軸端部を除き、十字断面にして軽量化を図っている。また、金属軸と同様に、円断面にし、十字断面より断面積が大きくなることに伴う、伝熱効率のアップを図ってもよい。また、この変形例3では、軸受部22aの外周面の一部に平面状の放熱部22bが取り付けられる取り付け面124を有しており、放熱部22bは、この取り付け面124にネジなどにより取り付けられている。
図12は、変形例4の概略斜視図である。
この変形例4は、放熱部材22の他端に、複数のフィン122cが形成された空冷部22cを設け、この空冷部22cを、筐体40に設けたファン100により空冷するようにしたものである。このように、放熱部材22を空冷することで、放熱効果を高めることができ、ローラ部21aの温度上昇を抑制することができる。また、放熱部材22のファン100から送られた空気が当たる空冷部に複数のフィン122cを設けて、表面積を大きくすることで効率よく空冷することができる。
図13は、排紙従動ローラ25のローラ部の熱を放熱部材で逃がすようにした一例を示す図である。
この図13に示す例では、排紙従動ローラ25の従動ローラ部25aが、従動ローラ軸25bに対して回転自在に支持された構成となっており、従動ローラ軸25bの従動ローラ部25a間に従動放熱部材28を当接させたものである。この図13では、従動ローラ軸25bは、従動ローラ部25aとともに回動しないので、従動放熱部材28と従動ローラ軸25bとの間で摺動音が発生することがない。
(態様1)
定着装置20などの加熱手段を通過したシートに接触して搬送するローラ部21aと、ローラ部21aを支持するローラ軸21bとを有する排紙駆動ローラ21など搬送ローラと、ローラ部の熱を逃がす手段とを備えた搬送装置において、ローラ部21aの熱を逃がす手段は、一端がローラ軸21bに当接する放熱部材22などの熱伝導性部材である。
これによれば、放熱部材22などの熱伝導性部材の一端をローラ軸21bに当接させるという簡素な構成で、ローラ部21aの熱を、ローラ軸21bを介して熱伝導性部材へ逃がすことができる。また、熱伝導性部材の他端を、装置内の空いたスペースに適宜這い回すことができ、装置の大型化を抑制することができる。これにより、ローラ部21aの熱を逃がす手段として、排紙駆動ローラ21などの搬送ローラをヒートパイプで構成し、軸端部に放熱部を設ける特許文献1に記載の構成に比べて、装置の大型化や装置のコストアップを抑制することができる。
態様1において、ローラ部21aは、ゴム材料で構成され、軸方向において、所定の間隔を開けて複数設けられており、放熱部材22などの熱伝導性部材の一端を、ローラ軸21bのローラ部間に当接させた。
これによれば、2つのローラ部のうち、一方のローラ部から放熱部材22までの熱伝導性部材までの熱移動距離と、他方のローラ部から熱伝導性部材までの熱移動距離とを同一にすることができ、両方のゴムローラ部から均等に熱伝導性部材へ熱を移動させることができる。これにより、複数のゴムローラ部間で温度差が生じるのを抑制することができる。
態様1または2において、放熱部材22などの熱伝導性部材の他端は、当該搬送装置が搭載される本体装置の筐体または、本体装置の外部の部材に熱的に接続されている。
これによれば、実施形態で説明したように、搬送ローラのローラ部21aの熱を、本体装置の筐体または本体装置の外部の部材からも放熱することができ、ローラ部の温度上昇を抑制することができる。また、放熱部材22などの熱伝導性部材を、本体装置の筐体または、本体装置の外部の部材に熱的に接続することで、熱容量を大きくすることができ、放熱部材の温度上昇が抑制され、連続通紙枚数が大量であっても、良好に、ローラ部の熱を放熱部材へ移動させることができ、ローラ部の温度上昇を抑制することができる。
態様1乃至3いずれかにおいて、ローラ軸21bの直径は、10mm以上であり、ローラ部21aの直径をD、前記ローラ軸の直径をdとしたとき、D=d+8mm以下である。
これによれば、実施形態で説明したように、ローラ軸21bの直径を10mm以上とすることで、ローラ軸21bの熱容量を大きくすることができ、ローラ部21aから熱が移動したときのローラ軸21bの温度上昇を抑えることができる。また、ローラ部21aとローラ軸21bとの接触面積を増やすことができる。これにより、ローラ部21aからローラ軸21bへの伝熱効率を高めることができる。
さらに、ローラ部21aの直径をD、前記ローラ軸の直径をdとしたとき、D=d+8mm以下とすることで、ローラ部21aの表面へ移動した記録紙Pの熱を、すばやくローラ軸21bへ移動させることができ、ローラ部21aの温度上昇を抑制することができる。
態様1乃至4いずれかにおいて、放熱部材22などの熱伝導性部材の一端が、軸受部22aを有する。
これによれば、変形例2で説明したように、放熱部材22などの熱伝導性部材とローラ軸21bとの間で摺動音が発生するのを防止することができる。
態様1乃至5いずれかにおいて、ローラ軸21bおよび放熱部材22などの熱伝導性部材の少なくとも一方が、カーボングラファイト製である。
これによれば、ローラ軸21bおよび放熱部材22などの熱伝導性部材の両方が金属の場合に比べて、放熱効率を高めることができる。
態様1乃至6いずれかにおいて、放熱部材22などの熱伝導性部材を空冷するファン100などの空冷手段を備える。
これによれば、放熱部材22などの熱伝導性部材がファン100などの空冷手段により空冷されることで、放熱効率を高めることができ、ローラ部の温度上昇を抑制することができる。
シートに画像を記録する画像記録手段と、これによって記録された画像をシートを加熱して定着せしめる定着手段と、定着手段から送り出されたシートを搬送する搬送手段とを備える画像形成装置において、搬送手段として、態様1乃至7いずれかの搬送装置を用いた。
これによれば、実施形態で説明したように、シートなどの記録紙に形成された画像にコロ跡が生じるのを抑制することができる。
3 :自動原稿搬送装置
4 :原稿読取部
10 :作像ユニット
20 :定着装置
20a :定着ローラ
20b :加圧ローラ
21 :排紙駆動ローラ
21a :ローラ部
21b :ローラ軸
22 :放熱部材
22a :軸受部
22b :放熱部
22c :空冷部
25 :排紙従動ローラ
25a :従動ローラ部
25b :従動ローラ軸
26 :排紙ローラ対
28 :従動放熱部材
40 :筐体
46 :スキャナブラケット
47 :底板
100 :ファン
122c :フィン
G :グリス
P :記録紙
Claims (7)
- 加熱手段を通過したシートに接触して搬送するローラ部と前記ローラ部を支持するローラ軸とを有する搬送ローラと、
前記ローラ部の熱を逃がす手段とを備えた搬送装置において、
前記ローラ部の熱を逃がす手段は、一端が前記ローラ軸に当接する熱伝導性部材であり、
前記ローラ部は、ゴム材料で構成され、軸方向において、所定の間隔を開けて複数設けられており、
前記熱伝導性部材の一端を、前記ローラ軸のローラ部間に当接させたことを特徴とする搬送装置。 - 請求項1に記載の搬送装置において、
前記熱伝導性部材の他端は、当該搬送装置が搭載される本体装置の筐体または、前記本体装置の外部の部材に熱的に接続されていることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1または2に記載の搬送装置において、
前記ローラ軸の直径は、10mm以上であり、
前記ローラ部の直径をD、前記ローラ軸の直径をdとしたとき、D≦d+8mmであることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1乃至3いずれか一項に記載の搬送装置において、
前記熱伝導性部材の一端が、軸受部であることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1乃至4いずれか一項に記載の搬送装置において、
前記ローラ軸および前記熱伝導性部材の少なくとも一方が、カーボングラファイト製であることを特徴とする搬送装置。 - 請求項1乃至5いずれか一項に記載の搬送装置において、
前記熱伝導性部材を空冷する空冷手段を備えることを特徴とする搬送装置。 - シートに画像を記録する画像記録手段と、
これによって記録された画像をシートを加熱して定着せしめる定着手段と、
定着手段から送り出されたシートを搬送する搬送手段とを備える画像形成装置において、
前記搬送手段として、請求項1乃至6いずれか一項に記載の搬送装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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