JP7237357B2 - 熱源水ネットワークシステム及び熱源水ネットワークシステム用制御装置 - Google Patents

熱源水ネットワークシステム及び熱源水ネットワークシステム用制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、温泉の源泉等の熱源が有する熱エネルギーを、熱源水を介して地域で有効に利用する熱源水ネットワークシステム及び熱源水ネットワークシステム用制御装置に関する。
従来、エネルギー利用効率改善のため、熱エネルギーを有効利用する種々の手法が採用されている。例えば、工場排水や温泉排水等の温水から熱エネルギーを回収して、給湯の余熱や暖房等に利用されている。
また、特定の地域での熱エネルギー利用効率改善のため、1箇所又は数箇所の熱源で生成される熱エネルギーを、温水、蒸気、冷水等の熱媒に供給し、配管路を用いて当該熱媒を複数の建物へ供給する地域熱供給システムも実用化されている。
例えば、特許文献1や特許文献2は、環状に地域に配置された配管路により、当該配管路に接続された熱源設備から、配管路に接続された熱需要家設備に熱エネルギーを供給する地域熱供給システムを開示している。
また、特許文献3は、1つの熱供給源から温水が供給される暖房システムにおいて、特定時刻に発生する消費熱量のピークを、暖房装置が配置された部屋の快適性を損なうことなく平準化するために、暖房システムに接続された暖房装置を一旦全て停止させた後、指定された条件を満足するものから順に稼働させる構成を開示している。
特開2000-146356号公報 特表2015-517079号公報 特開2013-092299号公報
特許文献1、特許文献2では、熱源設備及び熱需要家設備が環状の単一の配管路に接続されている。このような構成では、例えば、温泉地域において、源泉を保有する施設から源泉を保有していない施設へ、余剰の熱エネルギーを供給することができ、地域全体としての熱エネルギー利用効率を向上させることができる。
しかしながら、環状の単一の配管路に熱源設備や熱需要家設備が接続されている構成では、配管路における各設備の位置関係は固定されている。そして、熱エネルギーの授受は環状の単一の配管路内の熱媒を介してなされる。そのため、例えば、熱需要家設備が配管路から自由に熱エネルギーを取得できるようにした場合、熱源設備のすぐ下流側の熱需要家設備が温度の高い熱媒を優先的に使用でき、他の熱需要家設備にとっては不利な状況が発生し、ユーザ間の公平性が損なわれることになる。
このような状況を改善するためには、特許文献3が開示するような制御上の工夫を導入する必要がある。しかしながら、特許文献3が開示する構成は、各暖房装置が並列に接続された暖房システムにおいて消費熱量のピークを平準化するための制御であり、環状の単一の配管路に熱源設備や熱需要家設備が接続されている構成にそのまま適用することはで
きない。
本発明はこのような従来技術の課題を鑑みてなされたものであって、環状の単一の配管路という比較的簡単な構成で、ユーザ間の公平性を考慮した状態で、地域において生成された熱エネルギーを有効に利用することができる、熱源水ネットワークシステム及び熱源水ネットワークシステム用制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明は以下の技術的手段を採用している。すなわち、本発明に係る熱源水ネットワークシステムは、熱源水が輸送される環状の単一の配管路、複数の熱交換器、熱源設備、熱需要家設備、配管路側温度取得部、設備側温度取得部、待機制御部、及び待機解除部を備える。複数の熱交換器は、配管路に接続され、かつそれぞれが直列に接続される。熱源設備は、複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、配管路内の熱源水に熱エネルギーを供給する。熱需要家設備は、複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、配管路内の熱源水から熱エネルギーを取り出す。配管路側温度取得部は、複数の熱交換器のそれぞれの配管路側において、熱源水の温度を取得する。設備側温度取得部は、複数の熱交換器のそれぞれの、熱源設備側又は熱需要家設備側において、各熱交換機を介して熱源水と熱エネルギーを授受する熱媒の温度を取得する。待機制御部は、配管路側温度取得部により取得された温度と設備側温度取得部により取得された温度とが予め指定された待機条件を満足する場合、配管路に接続された全ての熱需要家設備による熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させる。待機解除部は、待機制御部により待機状態にある状況下において、配管路側温度取得部により取得された温度と設備側温度取得部により取得された温度とが予め指定された解除条件を満足する場合、熱源水から熱需要家設備への熱エネルギーの取り出し待機を順に解除する。
この熱源水ネットワークシステムでは、ユーザ間の公平性が損なわれる状況となった際に、配管路に接続された全ての熱需要家設備による熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させ、ユーザ間の公平性及び熱エネルギーの有効利用の観点から待機状態を解除する。そのため、環状の単一の配管路という比較的簡単な構成であっても、ユーザ間の公平性を損なうことなく、地域における熱エネルギーの有効利用を実現することができる。
この熱源水ネットワークシステムでは、複数の熱交換器のそれぞれが、熱源水を熱交換器に導入する導入路と、熱交換器を通過した熱源水を導出する導出路と、導入路又は導出路に介在されたポンプとを備え、導入路及び導出路が環状の配管路に連結される構成を採用することができる。また、待機条件として、配管路側温度取得部により取得された温度と設備側温度取得部により取得された温度との温度差を設定することができる。解除条件として、配管路側温度取得部により取得された温度と設備側温度取得部により取得された温度との温度差、及び設備側温度取得部により取得された温度を設定することができる。
以上の構成において、配管路に接続され、熱源水を必要に応じて加熱する補助熱源をさらに備える構成を採用することもできる。また、熱需要家設備が、熱源水から熱エネルギーを取得した場合、当該熱需要家設備が接続されている熱交換器に流入する熱源水の温度、当該熱交換器から流出する温度及び当該熱交換器を通過する熱源水の流量と基づいて課金を行う課金部をさらに備える構成を採用することもできる。
一方、他の観点では、本発明は、熱源水が輸送される環状の単一の配管路と、配管路に接続され、かつそれぞれが直列に接続される複数の熱交換器と、複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、配管路内の熱源水に熱エネルギーを供給する熱源設備と、複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、配管路内の熱源水から熱エネルギーを取り出す熱需要家設備と、を備える熱源水ネットワークシステムに適用される熱源水ネットワークシステム用制
御装置を提供することもできる。本発明に係る熱源水ネットワークシステム用制御装置は、待機制御部及び待機解除部を備える。待機制御部は、複数の熱交換器のそれぞれの配管路側において、熱源水の温度を取得する配管路側温度取得部により取得された温度と、複数の熱交換器のそれぞれの、熱源設備側又は熱需要家設備側において、各熱交換機を介して熱源水と熱エネルギーを授受する熱媒の温度を取得する設備側温度取得部により取得された温度とが、予め指定された待機条件を満足する場合、配管路に接続された全ての熱需要家設備による熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させる。待機解除部は、待機制御部により待機状態にある状況下において、配管路側温度取得部により取得された温度と設備側温度取得部により取得された温度とが予め指定された解除条件を満足する場合、熱源水から熱需要家設備への熱エネルギーの取り出し待機を順に解除する。
本発明によれば、環状の単一の配管路という比較的簡単な構成であっても、ユーザ間の公平性を損なうことなく、地域における熱エネルギーの有効利用を実現することができる。
本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムの全体構成を示す概略構成図 本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムの一部を拡大して示す概略構成図 本発明の一実施形態における制御部の一例を示す機能ブロック図 本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムが実施する需要要求判断手順の一例を示すフロー図 本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムが実施する需要許可判断手順の一例を示すフロー図 本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムが実施する待機解除手順の一例を示すフロー図 本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムが実施する供給要求判断手順の一例を示すフロー図 本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムが実施する供給許可判断手順の一例を示すフロー図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムの一例を示す概略構成図である。ここでは、温泉地域において、余剰の熱エネルギーを保有する施設から他の施設へ、熱エネルギーを供給する事例に基づいて説明する。
図1に示すように本実施形態の熱源水ネットワークシステム1は、環状の単一の配管路10、熱交換器100、200、300、制御部20を備える。配管路10は、熱エネルギーが付与された熱媒である熱源水を輸送する。特に限定されないが、ここでは、配管路10は道路の地下に埋設されている。
この例では、3つの温泉施設110、210、310が配管路10に接続されている状態を示し、配管路10に接続された他の温泉施設の図示を省略している。後述のように、各温泉施設は、施設内に温泉の源泉を有するとともに、各施設内において、温泉の源泉等の熱源から取り出した熱エネルギーを給湯等の余熱に利用する温熱利用システム120、220、320を備える。温熱利用システム120、220、320のそれぞれが熱交換器100、200、300を介して配管路10と接続されており、温熱利用システム12
0、220、320の熱媒と熱源水との間で熱エネルギーのみが授受される構成になっている。なお、温泉施設110、210、310は、熱源水に熱エネルギーを供給する熱源設備、熱源水から熱エネルギーを取得する熱需要家設備のいずれとしても機能する。また、以下では、熱交換器100、200、300において熱源水が搬送される流路を配管路側と呼称するとともに、熱交換器100、200、300において温熱利用システム120、220、320の熱媒が搬送される流路を設備側と呼称する。
配管路10には、熱源水循環用のポンプ11が介在されており、当該ポンプ11の駆動により熱源水が環状の配管路10内を一方向に循環している。特に限定されないが、本実施形態では、配管路10に補助熱源12がフランジを介して接続されている。補助熱源12は、配管路10に接続された熱源設備から熱源水への熱エネルギーの供給がない状況下において、温度が低下した熱源水の温度を上昇させる機能を有する。
補助熱源12は、ポンプ11の上流側で配管路10から分岐した導入路13と、ポンプ11の下流側で配管路10に合流する導出路14との間に設けられている。導出路14には、補助熱源12側から順に、補助熱源用のポンプ15、電磁弁16が介在されている。すなわち、配管路10のポンプ11を停止した状態で電磁弁16を開放状態とし、ポンプ15を駆動することで、導入路13を通じて熱源水が補助熱源12に流入する。また、補助熱源12を通過した熱源水が導出路14を通じて配管路10に流入する。このとき、ポンプ15は熱源水を環状の配管路10内で一方向に循環させる循環用のポンプとして機能することになる。一方、補助熱源12を使用しない場合は、電磁弁16は閉鎖状態とされ、配管路10のポンプ11が熱源水を環状の配管路10内で一方向に循環させる。なお、補助熱源12は熱源水を加熱できる構成であればよく、公知の任意の熱源を使用することができる。
次いで、配管路10と熱交換器100、200、300との接続構造について説明する。図2は、本発明の一実施形態における熱源水ネットワークシステムの一部を拡大して示す概略構成図である。図2に示すように、熱交換器100の配管路側は、配管路10から分岐した導入路101と、導入路101の分岐位置の下流側で配管路10に合流する導出路102との間にフランジを介して配置されている。導入路101には、配管路10側から順に、仕切弁103、ポンプ104、流量計105が介在されている。
また、導入路101において、熱交換器100の上流側近傍には、熱交換器100に流入する熱源水の温度を計測するための温度センサ106が配置されている。また、導出路102において、熱交換器100の下流側近傍には、熱交換器100から流出する熱源水の温度を計測するための温度センサ107が配置されている。さらに、配管路10において、導入路101の分岐位置の上流側近傍には、配管路10を搬送される熱源水の温度を計測するための温度センサ108が配置されている。
特に限定されないが、本構成において、ポンプ104は、温度センサ106により検知される温度と温度センサ107により検知される温度とに基づいて制御される。すなわち、熱交換器100で熱交換が行われない状況下では、温度センサ106により検知される温度と温度センサ107により検知される温度は同一である。この場合、ポンプ104のインバータは予め指定された最低運転周波数で駆動される。ポンプ104のこのような動作では、熱源水は導入路101に極僅かしか流入しない。
一方、熱交換器100において、設備側から配管路側に熱エネルギーが移動する熱交換が行われている状況下では、温度センサ106により検知される温度は温度センサ107により検知される温度よりも低くなる。また、熱交換器100において、配管路側から設備側に熱エネルギーが移動する熱交換が行われている状況下では、温度センサ106によ
り検知される温度は温度センサ107により検知される温度よりも高くなる。これらの場合、ポンプ104のインバータは、PID(Proportional Integral Differential)制御がなされる。すなわち、予め指定された温度差(例えば、5度)までは、温度差に正比例して最低出力(上述の最低運転周波数での駆動)から最大出力からまでポンプ104の出力が調整される。また、予め指定された温度差以上であるときは、最大出力での駆動がなされる。なお、ここではポンプ104を導入路101に介在させているが、導出路102に介在させることもできる。
図1に示すように、熱交換器200、300も、熱交換器100と同様の構造により、配管路10に接続されているためここでの詳細な説明は省略する。なお、熱交換器200、300では、上記の配管路10と熱交換器100との接続構造の説明において言及した各構成要素の符号は、それぞれ、1桁目の数字を対応する熱交換器の符号の数字に変更している。
なお、図1に示すように、熱交換器100、200、300は、それぞれが直列に接続されている。熱交換器100、200、300には、公知の任意の熱交換器を使用することができる。本実施形態では、熱交換器100、200、300としてプレート式熱交換器を使用している。
続いて、温泉施設110、210、310が備える温熱利用システム120、220、320について説明する。図2に示すように、温熱利用システム120は、環状の配管路121を備える。配管路121には、熱媒循環用のポンプ122が介在されており、当該ポンプ122の駆動により熱媒が環状の配管路121内を一方向に循環している。
熱交換器100の設備側は、配管路121から分岐した導入路123と、導入路123の分岐位置の下流側で配管路121に合流する導出路124との間に配置されている。配管路121において、導入路123の接続位置の下流側かつ導出路124の接続位置の上流側には電磁弁125が介在されている。すなわち、電磁弁125を閉鎖状態とし、ポンプ122を駆動することで、導入路123を通じて熱媒が熱交換器100の設備側に流入する。熱交換器100を通過した熱媒が導出路124を通じて配管路121に流入する。配管路121において、熱交換器100の導入路123の接続位置の上流側近傍には、熱交換器100に流入する熱媒の温度を計測するための温度センサ126が配置されている。
また、特に限定されないが、本実施形態では、配管路121に熱交換器127及びヒートポンプ装置128が接続されている。熱交換器127は、温泉の源泉等の熱源と配管路121の熱媒との間で熱エネルギーを授受する。すなわち、熱交換器127は、熱交換器100に熱的に接続された熱源設備として機能する。また、ヒートポンプ装置128は、配管路121の熱媒から熱エネルギーを取り出して、給湯の余熱等に使用する。すなわち、ヒートポンプ装置128は、熱交換器100に熱的に接続された熱需要家設備として機能する。
熱交換器100の設備側と同様、熱交換器127も配管路121から分岐された導入路と、熱エネルギー交換がなされた熱媒を配管路121に流入させる導出路との間に配置されている。配管路121において熱交換器127の導入路の接続位置の下流側かつ導出路の接続位置の上流側には電磁弁129が介在されている。したがって、電磁弁129を閉鎖状態とすることで、熱媒が熱交換器127に流入する。
同様に、ヒートポンプ装置128も配管路121から分岐された導入路と、熱エネルギー交換がなされた熱媒を配管路121に流入させる導出路との間に配置されている。配管
路121においてヒートポンプ装置128の導入路の接続位置の下流側かつ導出路の接続位置の上流側には電磁弁130が介在されている。また、ヒートポンプ装置128の導入路には、ポンプ131が介在されている。したがって、電磁弁130を閉鎖状態とし、ポンプ131を駆動することで、熱媒がヒートポンプ装置128に流入する。
図1に示すように、温泉施設210、310が備える温熱利用システム220、320も、温熱利用システム120と同様の構造を有しているためここでの詳細な説明は省略する。なお、温熱利用システム220、320では、上記の温熱利用システム120の構成の説明において言及した各構成要素の符号は、それぞれ、1桁目の数字を対応する熱交換器の符号の数字に変更している。なお、熱交換器127、227、327には、公知の任意の熱交換器を使用することができる。本実施形態では、熱交換器127、227、327として流下液膜式熱交換器を使用している。
一方、本実施形態の熱源水ネットワークシステム1は、熱源設備、熱需要家設備である各温泉施設との熱エネルギー授受のための制御部20を備える。制御部20は、例えば、専用の演算回路、あるいは、プロセッサとRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリとを備えたハードウェア及び当該メモリに格納され、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実現することができる。特に限定されないが、本実施形態では、制御部20を汎用コンピュータにより構成している。また、制御部20は、以下で説明する制御対象とデータ授受が可能な状態であればよく、その構成及び設置位置は特に限定されない。図1では、制御部20が1箇所に集中配置された状態を模式的に示している。なお、後述のように、制御部20は、各部に配置された温度センサ、電磁弁、流量計、ポンプ、補助熱源との間で、データや制御信号等の授受を行うが、図1では、図が煩雑になるのを避けるため、温度センサ108、208、308からのデータ受信の経路のみを図示し、他の信号経路の記載を省略している。
図3は、制御部20の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、制御部20は、配管路側温度取得部21、設備側温度取得部22、待機制御部23、及び待機解除部24を備える。これらの各部は、例えば、CPUが、RAMを作業領域として利用し、ROMに格納されたプログラムを実行することで実現することができる。
配管路側温度取得部21は、配管路10に接続された熱交換器100、200、300のそれぞれの配管側において熱源水の温度を取得する。本実施形態では、配管路側温度取得部21は、温度センサ108、208、308を通じて熱源水の温度を取得する。
設備側温度取得部22は、配管路10に接続された熱交換器100、200、300のそれぞれの設備側において、配管路10内の熱源水と熱エネルギーを授受する熱媒(温熱利用システム120、220、320の配管路121、221、321内の熱媒)の温度を取得する。本実施形態では、設備側温度取得部22は、温度センサ126、226、326を通じて熱媒の温度を取得する。
待機制御部23は、配管路側温度取得部21により取得された温度と設備側温度取得部22により取得された温度とが予め指定された待機条件を満足する場合、配管路10に接続された全ての熱需要家設備による熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させる。
待機解除部24は、待機制御部23により待機状態にある状況下において、配管路側温度取得部21により取得された温度と設備側温度取得部22により取得された温度とが予め指定された解除条件を満足する場合、熱源水から熱需要家設備への熱エネルギーの取り出し待機を順に解除する。
また、本実施形態の制御部20は課金部25を備える。課金部25は、配管路10に接続された熱需要家設備が、配管路10の熱源水から熱エネルギーを取得した場合、当該熱需要家設備が接続されている熱交換器(例えば、熱交換器100)に流入する熱源水の温度、当該熱交換器(例えば、熱交換器100)から流出する熱源水の温度及び当該熱交換器(例えば、熱交換器100)を通過する熱源水の流量に基づいて課金を行う。本実施形態では、熱交換器に流入する熱源水の温度は温度センサ106、206、306を通じて取得される。熱交換器から流出する熱源水の温度は温度センサ107、207、307を通じて取得される。熱交換器を通過する熱源水の流量は流量計105、205、305により取得される。
さらに、本実施形態の制御部20は、需要要求判断部31、供給要求判断部32を備える。需要要求判断部31は、配管路10に接続された熱需要家設備に対して配管路10の熱源水からの熱エネルギーの供給が必要か否かを判断する。供給要求判断部32は、配管路10に接続された熱源設備から配管路10の熱源水への熱エネルギーの供給が必要か否かを判断する。後述のように、本実施形態では、需要要求判断部31及び供給要求判断部32は、温度センサ126、226、326を通じて取得される配管路121、221、321内の熱媒の温度に基づいて熱源水からの熱エネルギー取り出しの要否、熱源水への熱エネルギー供給の要否を判断する。
続いて、制御部20の詳細な動作を、上述の構成を有する熱源水ネットワークシステム1の動作手順とともに説明する。まず、熱源水ネットワークシステム1に接続された温泉施設110、210、310が配管路10の熱源水から熱エネルギーを取り出す事例について説明する。
熱エネルギーの取り出しは、温泉施設110、210、310からの需要要求に基づいて実施される。図4は、本実施形態における熱源水ネットワークシステムが実施する需要要求判断手順の一例を示すフロー図である。本実施形態では、各温泉施設110、210、310の温熱利用システム120、220、320の熱媒の温度が急激に低下した場合、及び、熱媒の温度が予め指定された需要設定温度になった場合に、需要要求判断部31が温泉施設110、210、310による熱エネルギーの取り出しが必要と判断する。ここでは、温泉施設110が熱エネルギーを取り出す場合を例示する。
特に限定されないが、本実施形態では、需要要求判断部31は、温泉施設110が備える温熱利用システム120の配管路121を搬送される熱媒の温度を、温度センサ126を通じて予め指定された時間間隔(例えば、5分間隔)で取得する(ステップS401No、S401Yes、S402)。そして、需要要求判断部31は、取得した温度が前回の測定値と比較して急激に低下した場合に、熱源水ネットワークシステム1から温熱利用システム120への熱エネルギーの取り出しが必要(需要要求あり)と判断する(ステップS403Yes、S406)。このような状況下では、温泉施設110の熱源設備の熱エネルギーでは施設内の温熱利用システム120が必要とする熱エネルギーを賄うことができていないからである。特に限定されないが、ここでは、取得した温度が前回取得した温度よりも5度以上低下している状態を急激な温度低下と設定している。また、需要要求判断部31は、取得した温度が予め指定された需要設定温度以下である場合も、熱源水ネットワークシステム1から温熱利用システム120への熱エネルギーの取り出しが必要と判断する(ステップS403No、S404Yes、S406)。特に限定されないが、ここでは、摂氏18度を需要設定温度としている。いずれの条件も満足しない場合、需要要求判断部31は、熱源水ネットワークシステム1から温熱利用システム120への熱エネルギーの取り出しは不要(需要要求なし)と判断する(ステップS403No、S404No、S405)。
以上のような需要要求は、温泉施設110、210、310ごとに判断される。本実施形態の熱源水ネットワークシステム1のように、環状の単一の配管路10により、直列接続された各温泉施設に熱源水を搬送する構成では、複数の温泉施設から需要要求があると、より高い熱エネルギーを有する熱源水が搬送されることになる上流側の温泉施設が有利な条件で熱エネルギーを取得してしまうという問題がある。このような問題を回避するため、本実施形態の熱源水ネットワークシステム1では、以下のような制御を行う。図5は、本実施形態における熱源水ネットワークシステム1が実施する需要許可判断手順の一例を示すフロー図である。
需要要求判断部31は、需要要求ありと判断した場合、その旨を待機制御部23に通知する。当該通知に応じて、待機制御部23は、需要要求があった温泉施設に対して熱エネルギーの取り出しを許可するか否かを判断する。
待機制御部23は、需要要求のあった温泉施設について、配管路側温度取得部21により取得された温度と設備側温度取得部22により取得された温度とが予め指定された温度差条件を満足する場合、当該温泉施設による熱エネルギーの取り出しを許可する。温度差が小さい場合、熱交換器において十分な熱交換効果が得られないからである。特に限定されないが、ここでは、温度差条件として5度より大きい、を設定している。なお、当該温度差条件において、配管路側温度取得部21により取得された温度の方が高温であることはいうまでもない。
例えば、温泉施設110のみから需要要求がある場合、待機制御部23は、配管路側温度取得部21により温度センサ108を通じて取得された温度と、設備側温度取得部22により温度センサ126を通じて取得された温度との差を算出する(ステップS501No、S501Yes、S502)。例えば、配管路側温度取得部21により取得された温度が摂氏25度、設備側温度取得部22により取得された温度が摂氏19度である場合、温度差は6度であり、予め指定された温度差条件を満足する(ステップS503No、S504Yes)。その結果、待機制御部23は、温泉施設110の需要要求に対し、熱エネルギーの取り出しを許可する(ステップS505)。
このとき、待機制御部23は、温泉施設110が備える温熱利用システム120の電磁弁125を閉鎖状態とし、配管路121の熱媒を熱交換器100の設備側に導入する。このとき、熱交換器100の配管路側の導入路101に配置されたポンプ104は、温度センサ106の検知温度と温度センサ107の検知温度の差に起因して駆動され、熱源水が熱交換器100の配管路側に導入される。
以上の状態で、温泉施設210からも需要要求が生じた場合、待機制御部23は、配管路側温度取得部21により温度センサ208を通じて取得された温度と、設備側温度取得部22により温度センサ226を通じて取得された温度との差を算出する(ステップS501No、S501Yes、S502)。例えば、配管路側温度取得部21により取得された温度が摂氏22度、設備側温度取得部22により取得された温度が摂氏16度である場合、温度差は6度であり、予め指定された温度差条件を満足する(ステップS503No、S504Yes)。その結果、待機制御部23は、温泉施設210の需要要求に対しても、熱エネルギーの取り出しを許可する(ステップS505)。
このとき、待機制御部23は、温泉施設210が備える温熱利用システム220の電磁弁225を閉鎖状態とし、配管路221の熱媒を熱交換器200の設備側に導入する。このとき、熱交換器200の配管路側の導入路201に配置されたポンプ204は、温度センサ206の検知温度と温度センサ207の検知温度の差に起因して駆動され、熱源水が熱交換器200の配管路側に導入される。
以上の状態で、温泉施設310からも需要要求が生じた場合、待機制御部23は、配管路側温度取得部21により温度センサ308を通じて取得された温度と、設備側温度取得部22により温度センサ326を通じて取得された温度との差を算出する(ステップS501No、S501Yes、S502)。例えば、配管路側温度取得部21により取得された温度が摂氏19度、設備側温度取得部22により取得された温度が摂氏16度である場合、温度差は3度であり、予め指定された温度差条件を満足しない(ステップS503No、S504No)。その結果、待機制御部23は、温泉施設310の需要要求に対して、熱エネルギーの取り出しを拒否する。このとき、温泉施設310の需要要求は許可待ち(待機)になる(ステップS507)。
しかしながら、温泉施設310からの需要要求を拒否し、温泉施設110及び温泉施設210への需要要求の許可を継続すると、熱エネルギーの取り出しが、需要要求の先着順となる。このような状態は、熱源水ネットワークシステム1全体としての熱エネルギー利用の観点でも効率化されているとはいえない。そのため、本実施形態では、待機制御部23は、温度差条件を満足しない状況が発生した場合、配管路10に接続された全ての熱需要家設備による熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させる。すなわち、待機制御部23は、温泉施設110、210、310による熱エネルギーの取り出しを待機状態にする。また、待機制御部23は、配管路10からの熱エネルギーの取り出しを全て待機状態にした旨を、待機解除部24に通知する。
このとき、待機制御部23は、温熱利用システム120の電磁弁125、温熱利用システム220の電磁弁225を開放状態とし、熱媒が熱交換器100、200の設備側に導入されない状態にする。当該動作に伴い、温度センサ106の検知温度と温度センサ107の検知温度との差、温度センサ206の検知温度と温度センサ207の検知温度との差がなくなるため、導入路101に配置されたポンプ104、導入路201に配置されたポンプ204が最低運転周波数での駆動状態になる。
待機制御部23からの通知に応じて、待機解除部24は、配管路側温度取得部21により取得された温度と設備側温度取得部22により取得された温度とが予め指定された解除条件を満足する場合、熱源水からの熱エネルギーの取り出し待機を順に解除する。特に限定されないが、本実施形態では、待機解除部24は、配管路側温度取得部21及び設備側温度取得部22により温度が取得される都度、予め指定された解除条件を満足するか否かを判断する。そして、当該判断時に、1つの温泉施設の待機状態を解除した場合、他の温泉施設が解除条件を満足するか否かは、配管路側温度取得部21及び設備側温度取得部22が温度を取得する次回のタイミングで判断している。すなわち、本実施形態では、同時に複数の温泉施設の待機状態が解除されない構成になっている。
図6は、本実施形態における熱源水ネットワークシステム1が実施する待機解除手順の一例を示すフロー図である。待機解除部24は、最初に、全ての熱需要家設備による熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させるトリガとなった温泉施設について解除条件を満足するか否かを優先して判断する。このような温泉施設は、上流側で熱エネルギーが取り出された後の熱源水を利用する状態になっているため、当該温泉施設の待機状態を最初に解除することで、配管路10への接続位置に起因して熱エネルギーを利用することができないという不利益を解消することができる。
上述の例では、熱源水からの熱エネルギーの取り出しを全て待機させるトリガとなった施設は温泉施設310である。そのため、待機解除部24は、最初に、温泉施設310について、解除条件を満足するか否かを判断する。本実施形態では、解除条件として、上述の温度差条件(5度より大きい)が設定されている。なお、当該解除条件を満足する状態
になるためには、熱源水の温度を上昇させる必要があるが、熱源水の温度上昇は、後述のような、他の温泉施設や補助熱源12の作用により実現される。
例えば、熱源水からの熱エネルギーの取り出しが全て待機となった時点から上述の予め指定された時間間隔が複数回経過した時点(ステップS601No、S601Yes、S602、S603No)で、配管路側温度取得部21により温度センサ308を通じて取得された温度が摂氏25度であり、設備側温度取得部22により温度センサ326を通じて取得された温度が摂氏19度であるとする(ステップS601No、S601Yes、S602)。この場合、上述の解除条件を満足するため、待機解除部24は、待機制御部23に温泉施設310の待機状態の解除を指示する(ステップS603Yes、S604)。
当該指示に応じて、待機制御部23は、温泉施設310が備える温熱利用システム320の電磁弁325を閉鎖状態とし、配管路321の熱媒を熱交換器300の設備側に導入する。このとき、熱交換器300の配管路側の導入路301に配置されたポンプ304は、温度センサ306の検知温度と温度センサ307の検知温度の差に起因して駆動され、熱源水が熱交換器300の配管路側に導入される。
次いで、待機解除部24は、待機状態にある他の温泉施設について、配管路側温度取得部21により取得された温度と、設備側温度取得部22により取得された温度との差を算出する(ステップS605No)。そして、待機解除部24は、予め指定された上述の温度差条件を満足する施設について、設備側温度取得部22により取得された温度が低いものから順に待機状態を解除する。
例えば、待機状態にある温泉施設110と温泉施設210について配管路側温度取得部21により温度センサ108、208を通じて取得された温度がいずれも摂氏25度、設備側温度取得部22により温度センサ126を通じて取得された温度が摂氏19度、設備側温度取得部22により温度センサ226を通じて取得された温度が摂氏17度であるとする。この場合、温泉施設110、210のいずれもが、上述の温度差条件を満足するが、待機解除部24は、設備側温度取得部22により取得された温度がより低い温泉施設210の待機状態を解消させる(ステップS601No、S601Yes、S602、S603Yes、S604)。このように、設備側温度取得部22が取得した温度がより低い温泉施設から順に待機状態を解除することで、より必要度が高い温泉施設に熱エネルギーを優先して供給することが可能になる。
以上の解除条件判断が繰り返し実施されることで、全ての温泉施設の待機状態が解消されると、待機解除部24は待機制御部23にその旨を通知する(ステップS605Yes)。当該通知に応じて、待機制御部23は、上述した需要要求に対して熱エネルギーの取り出しを許可するか否かの判断を再開する。なお、待機制御部23は、待機解除部24から当該通知があるまでは、全ての需要要求に対して熱エネルギーの取り出しを拒否する(図5 ステップS503Yes)。これにより、需要要求の対象である温泉施設は待機状態となる。すなわち、待機解除部24による上述の解除条件判断の対象となり、他の待機状態にある温泉施設よりも温熱利用システムの配管路の熱媒温度が低ければ、他の温泉施設よりも先に待機状態が解除されることになる。
なお、本実施形態では、待機制御部23は、各温泉施設について、配管路側温度取得部21により取得された温度と、設備側温度取得部22により取得された温度との差が予め指定された停止条件を満足した場合、その温泉施設による熱エネルギーの取り出しを停止する。ここでは、停止条件として、温度差2度を設定している。また、待機制御部23は、設備側温度取得部22により取得された温度が各温泉施設について予め設定された上限
温度に到達した場合も、その温泉施設による熱エネルギーの取り出しを停止する。ここでは、摂氏23度を上限温度としている。以上の動作により、各温泉施設により熱エネルギーが過剰に取り出されることを防止している。
例えば、温泉施設110が以上の条件を満足した場合、待機制御部23は、温泉施設110が備える温熱利用システム120の電磁弁125を開放状態として、熱媒が熱交換器100の設備側に導入されない状態にする。当該動作に伴い、温度センサ106の検知温度と温度センサ107の検知温度の差がなくなるため、導入路101に配置されたポンプ104が最低運転周波数での駆動状態になる。
以上説明したように、本実施形態の熱源水ネットワークシステム1によれば、例えば、温泉地域において、源泉を保有する施設から源泉を保有していない施設へ、余剰の熱エネルギーを供給することができ、地域全体としての熱エネルギー利用効率を向上させることができる。また、比較的簡単な環状の単一の配管路により構成されるため、安価に導入することができる。さらに、環状の単一の配管路に起因する熱需要者間の不利益の発生も回避することができる。
続いて、熱源水ネットワークシステム1に接続された温泉施設110、210、310が配管路10の熱源水へ熱エネルギーを供給する事例について説明する。
熱エネルギーの供給は、温泉施設110、210、310からの供給要求に基づいて実施される。図7は、本実施形態における熱源水ネットワークシステム1が実施する供給要求判断手順の一例を示すフロー図である。本実施形態では、各温泉施設110、210、310の温熱利用システム120、220、320の熱媒の温度が急激に上昇した場合、及び、熱媒の温度が予め指定された供給設定温度になった場合に、供給要求判断部32が温泉施設110、210、310による熱エネルギーの供給が必要と判断する。ここでは、温泉施設110が熱エネルギーを供給する場合を例示する。
特に限定されないが、本実施形態では、供給要求判断部32は、温泉施設110が備える温熱利用システム120の配管路121を搬送される熱媒の温度を、温度センサ126を通じて予め指定された時間間隔(例えば、5分間隔)で取得する(ステップS701No、S701Yes、S702)。そして、供給要求判断部32は、取得した温度が前回の測定値と比較して急激に上昇した場合に、温熱利用システム120から熱源水ネットワークシステム1への熱エネルギーの供給が必要(供給要求あり)と判断する(ステップS703Yes、S706)。このような状況下では、温泉施設110の熱源設備の熱エネルギーが施設内の温熱利用システム120が必要とする熱エネルギーを超過しており、他の施設への供給が可能な状態にあるからである。特に限定されないが、ここでは、取得した温度が前回取得した温度よりも5度以上上昇している状態を急激な温度上昇と設定している。また、供給要求判断部32は、取得した温度が予め指定された供給設定温度以上である場合も、温熱利用システム120から熱源水ネットワークシステム1への熱エネルギーの供給が必要と判断する(ステップS703No、S704Yes、S706)。特に限定されないが、ここでは、摂氏25度を供給設定温度としている。いずれの条件も満足しない場合、供給要求判断部32は、温熱利用システム120から熱源水ネットワークシステム1への熱エネルギーの供給は不要(供給要求なし)と判断する(ステップS703No、S704No、S705)。以上のような供給要求は、温泉施設110、210、310ごとに判断される。
供給要求判断部32は、供給要求ありと判断した場合、その旨を待機制御部23に通知する。当該通知に応じて、待機制御部23は、供給要求があった温泉施設に対して熱エネルギーの供給を許可するか否かを判断する。図8は、本実施形態における熱源水ネットワ
ークシステム1が実施する供給許可判断手順の一例を示すフロー図である。
待機制御部23は、供給要求のあった温泉施設について、配管路側温度取得部21により取得された温度と設備側温度取得部22により取得された温度とが予め指定された温度差条件を満足する場合、当該温泉施設による熱エネルギーの供給を許可する。温度差が小さい場合、熱交換器において十分な熱交換効果が得られないからである。特に限定されないが、ここでは、温度差条件として、5度より大きい、を設定している。なお、当該温度差条件において、設備側温度取得部22により取得された温度の方が高温であることはいうまでもない。
例えば、温泉施設110のみから供給要求がある場合、待機制御部23は、配管路側温度取得部21により温度センサ108を通じて取得された温度と、設備側温度取得部22により温度センサ126を通じて取得された温度との差を算出する(ステップS801No、S801Yes、S802)。例えば、配管路側温度取得部21により取得された温度が摂氏15度、設備側温度取得部22により取得された温度が摂氏22度である場合、温度差は7度であり、予め指定された温度差条件を満足する(ステップS803Yes)。その結果、待機制御部23は、温泉施設110の供給要求に対し、熱エネルギーの供給を許可する(ステップS804)。
このとき、待機制御部23は、温泉施設110が備える温熱利用システム120の電磁弁125を閉鎖状態とし、配管路121の熱媒を熱交換器100の設備側に導入する。このとき、熱交換器100の配管路側の導入路101に配置されたポンプ104は、温度センサ106の検知温度と温度センサ107の検知温度の差に起因して駆動され、熱源水が熱交換器100の配管路側に導入される。
以上の状態で、温泉施設310からも供給要求が生じた場合、待機制御部23は、配管路側温度取得部21により温度センサ308を通じて取得された温度と、設備側温度取得部22により温度センサ326を通じて取得された温度との差を算出する(ステップS801No、S801Yes、S802)。例えば、配管路側温度取得部21により取得された温度が摂氏19度、設備側温度取得部22により取得された温度が摂氏25度である場合、温度差は6度であり、予め指定された温度差条件を満足する(ステップS803Yes)。その結果、待機制御部23は、温泉施設310の供給要求に対しても、熱エネルギーの取り出しを許可する(ステップS804)。
このとき、待機制御部23は、温泉施設310が備える温熱利用システム320の電磁弁325を閉鎖状態とし、配管路321の熱媒を熱交換器300の設備側に導入する。このとき、熱交換器300の配管路側の導入路301に配置されたポンプ304は、温度センサ306の検知温度と温度センサ307の検知温度の差に起因して駆動され、熱源水が熱交換器300の配管路側に導入される。
なお、予め指定された温度差条件を満足しない場合は、待機制御部23は、供給要求を拒否する(ステップS803No、S804)。
以上では、温泉施設による熱源供給について説明したが、本実施形態では、補助熱源12により熱源水に熱エネルギーを供給可能な構成になっている。以下、補助熱源12の動作について説明する。
上述のように、本実施形態の熱源水ネットワークシステム1では、熱源水からの熱エネルギーの取り出しが全て待機となった場合、まず、当該待機のトリガとなった温泉施設の待機状態を解除し、続いて、設備側温度取得部22により取得された温度がより低い温泉
施設から順に待機状態を解除する。しかしながら、熱源水ネットワークシステム1の配管路10の熱源水が比較的低温で十分な熱エネルギーを有していない場合、待機状態が解除されない温泉施設が発生する可能性がある。
そのため、本実施形態では、直前に待機状態が解除された時点から予め指定された時間が経過しても、次の待機状態の解除が発生しなかった場合、待機解除部24が上述した手順で補助熱源12を起動し、熱源水に熱エネルギーを付与する。ここでは、予め指定された経過時間は15分である。なお、補助熱源12の起動後、全ての待機状態が解除された場合、待機解除部24は上述した手順により補助熱源12を停止する。特に限定されないが、本実施形態では、待機解除部24は、待機制御部23を通じて補助熱源12の起動及び停止を実施する構成になっている。
続いて、本実施形態の熱源水ネットワークシステム1における課金方法について説明する。本実施形態の熱源水ネットワークシステム1では、課金部25は、熱源水ネットワーク1から取り出した熱エネルギーに応じて各温泉施設に対して課金する。
例えば、温泉施設110については、課金部25は、温泉施設が接続されている熱交換器100に流入する熱源水の温度、熱交換器100から流出する熱源水の温度及び熱交換器100を通過する熱源水の流量に基づいて課金又は還元を行う。課金部25は、温度センサ106を通じて熱交換器100に流入する熱源水の温度(流入側温度)を取得する。また、課金部25は、温度センサ107を通じて熱交換器100から流出する熱源水の温度(流出側温度)を取得する。さらに、課金部25は、流量計105を通じて熱交換器100を通過する熱源水の流量を取得する。
課金部25は、流入側温度と流出側温度の温度差を算出し、当該温度差に流量と熱源水の比熱を乗算することで熱量を算出する。課金部25は、予め指定された期間ごと(例えば、1時間ごと)の積算熱量に対して課金額を算出する。なお、流入側温度及び流出側温度を取得する時間間隔は、需要要求、供給要求を判断する際の温度取得の時間間隔と同一であってもよく、より短い時間間隔(例えば、1分間隔)であってもよい。時間間隔をより短くすることで、積算熱量の算出精度を高めることができる。
流入側温度の方が流出側温度よりも高温である場合、熱エネルギーは温泉施設110に取り出されている。そのため、温泉施設110は、取り出した熱量に対応する金額を支払う必要がある。この場合、温泉施設110の支払額(課金額)は、以下の式(1)により算出することができる。

課金額=取り出した熱量×(熱単価×熱係数) (1)
ここで熱係数とは、熱交換器100における熱エネルギー授受の際に、熱エネルギーを渡す側の温度に応じて価値を変動させる重みづけ係数である。すなわち、熱係数は温度が高いほど大きな値として設定される。ここでは、熱係数は、以下の式(2)により定めている。

熱係数=取り出した熱量/使用流量 (2)
一方、流入側温度の方が流出側温度よりも低温である場合、熱エネルギーは温泉施設1
10から熱源水に供給されている。そのため、温泉施設110は、供給した熱量に対応する金額を受け取る必要がある。この場合、温泉施設110の受取額(還元額)は、以下の式(3)により算出することができる。

還元額=供給した熱量×(熱単価×熱係数) (3)
以上のようにして算出された課金額及び還元額を、所定の期間にわたって集計することで、温泉施設110に適切な課金を行うことができる。なお、熱単価は任意に定めればよく、熱エネルギーを取り出す場合と、供給する場合とで異なる値としてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、環状の単一の配管路という比較的簡単な構成であっても、ユーザ間の公平性を損なうことなく、地域における熱エネルギーの有効利用を実現することができる。
なお、上述の実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上述の実施形態では、熱源水ネットワークシステムに接続された温泉施設が全て熱源設備及び熱需要家設備として機能する事例について説明したが、熱源設備のみ、あるいは熱需要家設備のみとして機能する構成であってもよい。
また、上述の実施形態では、制御部20が需要要求判断部31及び供給要求判断部32を備える構成を提示したが、需要要求判断部、供給要求判断部は、熱源水ネットワークシステムに接続された各施設に設置され、需要要求や供給要求が、制御部20に設けられた待機制御部23に公知の手法で通知される構成であってもよい。
また、図4から図8に示すフロー図は例示であり、等価な作用を奏する範囲において、各ステップの順序を適宜変更可能である。
本発明によれば、環状の単一の配管路という比較的簡単な構成であっても、ユーザ間の公平性を損なうことなく、地域における熱エネルギーの有効利用を実現でき、熱源水ネットワークシステム及び熱源水ネットワークシステム用制御装置として有用である。
1 熱源水ネットワークシステム
10 配管路
11 ポンプ
12 補助熱源
15 補助熱源用のポンプ
20 制御部(制御装置)
21 配管路側温度取得部
22 設備側温度取得部
23 待機制御部
24 待機解除部
25 課金部
31 需要要求判断部
32 供給要求判断部
100、200、300 熱交換器
101、201、301 導入路
102、202、302 導出路
104、204、304 ポンプ
105、205、305 流量計
110、210、310 温泉施設(熱源設備兼熱需要家設備)
120、220、320 温熱利用システム
121、221、321 配管路
122、222、322 ポンプ
127、227、327 熱交換器(熱源設備)
128、228、328 ヒートポンプ装置(熱需要家設備)

Claims (7)

  1. 熱源水が輸送される環状の単一の配管路と、
    前記配管路に接続され、かつそれぞれが直列に接続される複数の熱交換器と、
    前記複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、前記配管路内の熱源水に熱エネルギーを供給する熱源設備と、
    前記複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、前記配管路内の熱源水から熱エネルギーを取り出す熱需要家設備と、
    前記複数の熱交換器のそれぞれの配管路側において、熱源水の温度を取得する配管路側温度取得部と、
    前記複数の熱交換器のそれぞれの、熱源設備側又は熱需要家設備側において、各熱交換機を介して前記熱源水と熱エネルギーを授受する熱媒の温度を取得する設備側温度取得部と、
    前記配管路側温度取得部により取得された温度と前記設備側温度取得部により取得された温度とが予め指定された待機条件を満足する場合、前記配管路に接続された全ての前記熱需要家設備による前記熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させる待機制御部と、
    前記待機制御部により待機状態にある状況下において、前記配管路側温度取得部により取得された温度と前記設備側温度取得部により取得された温度とが予め指定された解除条件を満足する場合、前記熱源水から前記熱需要家設備への熱エネルギーの取り出し待機を順に解除する待機解除部と、
    を備える熱源水ネットワークシステム。
  2. 前記複数の熱交換器のそれぞれが、前記熱源水を熱交換器に導入する導入路と、熱交換器を通過した熱源水を導出する導出路と、前記導入路又は導出路に介在されたポンプとを備え、前記導入路及び前記導出路が前記環状の配管路に連結される請求項1に記載の熱源水ネットワークシステム。
  3. 前記待機条件として、前記配管路側温度取得部により取得された温度と前記設備側温度取得部により取得された温度との温度差が設定される、請求項1又は請求項2記載の熱源水ネットワークシステム。
  4. 前記解除条件として、前記配管路側温度取得部により取得された温度と前記設備側温度取得部により取得された温度との温度差、及び前記設備側温度取得部により取得された温度が設定される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱源水ネットワークシステム。
  5. 前記配管路に接続され、前記熱源水を必要に応じて加熱する補助熱源をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱源水ネットワークシステム。
  6. 前記熱需要家設備が、前記熱源水から熱エネルギーを取得した場合、当該熱需要家設備が接続されている熱交換器に流入する熱源水の温度、当該熱交換器から流出する温度及び当該熱交換器を通過する熱源水の流量と基づいて課金を行う課金部をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の熱源水ネットワークシステム。
  7. 熱源水が輸送される環状の単一の配管路と、前記配管路に接続され、かつそれぞれが直列に接続される複数の熱交換器と、前記複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、前記配管路内の熱源水に熱エネルギーを供給する熱源設備と、前記複数の熱交換器の1つに熱的に接続され、前記配管路内の熱源水から熱エネルギーを取り出す熱需要家設備と、を備える熱源水ネットワークシステムに適用される熱源水ネットワークシステム用制御装置であ
    って、
    前記複数の熱交換器のそれぞれの配管路側において、熱源水の温度を取得する配管路側温度取得部により取得された温度と、前記複数の熱交換器のそれぞれの、熱源設備側又は熱需要家設備側において、各熱交換機を介して前記熱源水と熱エネルギーを授受する熱媒の温度を取得する設備側温度取得部により取得された温度とが、予め指定された待機条件を満足する場合、前記配管路に接続された全ての前記熱需要家設備による前記熱源水からの熱エネルギーの取り出しを待機させる待機制御部と、
    前記待機制御部により待機状態にある状況下において、前記配管路側温度取得部により取得された温度と前記設備側温度取得部により取得された温度とが予め指定された解除条件を満足する場合、前記熱源水から前記熱需要家設備への熱エネルギーの取り出し待機を順に解除する待機解除部と、
    を備える熱源水ネットワークシステム用制御装置。
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