(1)概要
図1に示す第一実施形態の加熱調理器1は、グリル付きのガスこんろであって、詳しくはキッチンカウンター(図示せず)に形成された孔に上方より挿入されて設置されるドロップインこんろである。なお、本開示の技術は、グリルを備えたテーブルこんろ、又はこんろを備えないガスグリル等にも適用可能である。更に言えば、本開示の技術は、グリルを備えない加熱調理器にも適用可能であり、例えば、グリルを備えず、加熱部としてこんろバーナーを備えたガスこんろ、又は加熱対象物を電磁誘導加熱により加熱する加熱部を備えた電磁調理器等にも適用可能である。
以下、第一実施形態の加熱調理器1について、加熱調理器1の設置状態における方向を用いて説明する。具体的には、加熱調理器1から見て、設計上、利用者が位置する方向を前方と規定する。また、加熱調理器1を前方から見たときを基準にして、左右方向を規定する。
第一実施形態の加熱調理器1は、加熱部26(図3参照)、温度センサー46(図3参照)及び制御部16(図6参照)を備えている。加熱部26は、加熱対象物を加熱する。温度センサー46は、加熱対象物の温度Tを検出する。制御部16は、温度センサー46にて検出した温度Tが目標温度となるように、加熱部26の加熱量を制御する。
制御部16は、前記制御により一又は複数の調理モードを実行可能である。少なくとも一の調理モードにおいて、制御部16は、第1工程と、第2工程とを実行する。第1工程では、制御部16は、加熱部26により加熱対象物を第1所定時間加熱させる。第2工程では、第1工程の後、加熱部26により加熱対象物を第2所定時間加熱させる。制御部16は、第1工程における加熱部26の加熱熱量を基に、加熱対象物の熱容量情報を得る。
第一実施形態の加熱調理器1にあっては、第1工程において、フィードバック制御による調理モードを実行しながら、加熱対象物の熱容量情報を得ることができ、より精度良く調理モードによる自動調理を行うことができる。
(2)構成
以下、加熱調理器1について詳述する。図1に示すように、第一実施形態の加熱調理器1は、ケーシング10と、グリル装置2と、複数のこんろバーナー11と、制御部16(図6参照)と、天板12とを備えている。
ケーシング10は、上方に開口した箱状に形成されている。ケーシング10の内部には、複数のこんろバーナー11が設置されている。天板12はケーシング10上に設置されている。天板12はケーシング10の上面を覆っている。複数のこんろバーナー11の各々は、天板12を貫通して上方に突出している。
加熱調理器1は、複数のこんろバーナー11にそれぞれ対応する複数のこんろ用操作部15を備えている。利用者は、各こんろ用操作部15を操作することで、対応するこんろバーナー11の点火と消火の切換え及び火力の変更を行うことができる。
グリル装置2は、加熱室20を有している。図2及び図3に示すように、第一実施形態の加熱室20は、前方に開口した箱状に形成されたグリル庫である。加熱室20は、ケーシング10と天板12とで囲まれた空間に配置されている。加熱室20は、底部200、左右の側壁部201、後壁部202及び天井部203を有している。加熱室20の内側には、底部200、左右の側壁部201、後壁部202及び天井部203で囲まれた加熱空間が形成されている。加熱空間には、肉又は魚等の調理対象物を含む加熱対象物が配置される。
図3に示すように、加熱室20の前端部には、開口部25が形成されている。加熱室20の内部空間は、開口部25を介してケーシング10(図1参照)の前方に開放される。加熱対象物は、開口部25を通して加熱室20に出し入れされる。
第一実施形態のグリル装置2は、開口部25を開閉するグリル扉22(図1参照)と、グリル扉22を支持した支持機構21(図2)とを更に有している。支持機構21は、加熱室20に設置されており、グリル扉22を前後方向に移動可能に支持している。支持機構21は、例えば、一対のスライドレールで構成される。グリル扉22を前後方向に移動することで、加熱室20の開口部25はグリル扉22によって開閉される。
第一実施形態のグリル装置2は、図2及び図3に示す調理対象物受け5を更に有している。グリル装置2で加熱される調理対象物は、調理対象物受け5に載せられた状態で加熱室20内に配置される。すなわち、第一実施形態のグリル装置2で加熱される加熱対象物は、調理対象物とこれを受ける調理対象物受け5とで構成される。
調理対象物受け5は、金属製である。調理対象物受け5は、上方に開口した浅底の容器状に形成されている。調理対象物受け5は、上方から見て矩形状で水平方向に広がった板状の底板部50と、底板部50の周縁から上方に向けて突出した周壁部51とを有している。底板部50には、上下方向に貫通する孔が形成されていない。底板部50は、調理対象物が載せられる部分である。すなわち、第一実施形態では、底板部50によって、調理対象物が載せられる板状の載置部が構成されている。
なお、調理対象物受け5は、上方に開口した容器状の本体と、この本体の上開口部を塞ぐ蓋とで構成されてもよい。この場合、本体の底部によって載置部が構成される。また、調理対象物受け5は、平板状の皿等であってもよく、この場合、調理対象物受け5の全体が載置部となる。
第一実施形態のグリル装置2は、調理対象物受け5を取り外し可能に支持する支持体6を更に有している。支持体6は、調理対象物受け5を下方から支持している。支持体6は、上方から見て枠状に形成されている。支持体6は、例えば、金属製の線材を変形させ、この線材の両端を溶接等でつなぐことによって形成される。
支持体6の前端部は、グリル扉22に着脱可能に連結されている。支持体6及び調理対象物受け5は、グリル扉22と連動する。グリル扉22が図1に示すように開口部25を閉じる閉じ位置に配置されたとき、支持体6及び調理対象物受け5は、加熱室20内に配置される。利用者は、グリル扉22を閉位置より前方に動かすことで、支持体6及び調理対象物受け5を、加熱室20の開口部25よりも前方に配置することができる。
図2及び図3に示すように、グリル装置2は、加熱部26を更に有している。第一実施形態の加熱部26は、加熱室20に配置された加熱対象物を加熱するためのグリルバーナーとして、複数のバーナー(後述する上バーナー260及び下バーナー261)を有している。なお、加熱部26は、バーナーを一つだけ有してもよい。
第一実施形態の加熱部26は、複数のバーナーとして、上バーナー260及び下バーナー261を有している。上バーナー260及び下バーナー261の各々は、ブンゼンバーナーである。上バーナー260は、加熱室20の上部(詳しくは天井部203)に取り付けられている。上バーナー260は、加熱室20内に配置された調理対象物を上方から加熱する。この場合、調理対象物受け5に載せられた調理対象物は、上バーナー260からの輻射熱によって加熱される。
下バーナー261は、加熱室20の下部(詳しくは底部200)に設置されている。下バーナー261は、加熱室20内に配置された調理対象物受け5(詳しくは、底板部50)及び調理対象物を下方から加熱する。下バーナー261で生じた炎は、調理対象物受け5の底板部50に当たる。この場合、調理対象物受け5に載せられた調理対象物は、下バーナー261によって加熱された調理対象物受け5の熱が、調理対象物に伝達することで加熱される。
グリル装置2は、図4に示すガス供給路28を更に有している。ガス供給路28は、上バーナー260及び下バーナー261に都市ガス等の燃料ガスを供給する。第一実施形態のガス供給路28は、主流路280と、主流路280から分岐した一対の分岐路(後述する上バーナー用流路281及び下バーナー用流路282)とを有している。主流路280には、燃料ガスが供給される。一対の分岐路のうちの一方は、上バーナー260に通じる上バーナー用流路281であり、他方は下バーナー261に通じる下バーナー用流路282である。
加熱部26は、加熱部26の単位時間当たりの加熱量(火力)を変更する加熱量変更部27を有している。第一実施形態の加熱量変更部27は、開閉弁270、上バーナー用点火プラグ271、上バーナー用火力調節部272、下バーナー用点火プラグ273及び下バーナー用火力調節部274を有している。
主流路280には、開閉弁270が設けられている。開閉弁270は、例えば、電磁弁である。開閉弁270が開いた状態で、主流路280に供給された燃料ガスは、上バーナー260及び下バーナー261に供給される。
上バーナー260には、上バーナー260を点火するための上バーナー用点火プラグ271が設置されている。下バーナー261には、下バーナー261を点火するための下バーナー用点火プラグ273が設置されている。開閉弁270が開いた状態で、上バーナー用点火プラグ271が作動することにより、上バーナー260は点火される。開閉弁270が開いた状態で、下バーナー用点火プラグ273が作動することにより、下バーナー261は点火される。開閉弁270が閉じることで、上バーナー260及び下バーナー261は、消火される。
第一実施形態の上バーナー用火力調節部272は、上バーナー用流路281に設けられた電磁弁272aである。ガス供給路28は、上バーナー用流路281における電磁弁272aの上流側と下流側とを接続するバイパス路34を有している。バイパス路34の一部は、上バーナー用流路281よりも流路断面積が小さい流路35である。
上バーナー260の火力は、電磁弁272aが開閉されることにより、調節される。電磁弁272aが開いた状態では、主流路280から上バーナー用流路281に供給された燃料ガスは、電磁弁272aと流路35との両者を通過して上バーナー260に供給される。この場合、上バーナー260の火力は、「強」になる。一方、電磁弁272aが閉じた状態では、主流路280から上バーナー用流路281に供給された燃料ガスは、電磁弁272a及び流路35のうちの流路35のみを通過して上バーナー260に供給される。この場合、上バーナー260に供給される燃料ガスの流量は、電磁弁272aが開いた状態にあるときよりも少なくなり、上バーナー260の火力は、「弱」になる。
第一実施形態の下バーナー用火力調節部274は、下バーナー用流路282に設けられた電磁弁274aである。ガス供給路28は、下バーナー用流路282における電磁弁274aの上流側と下流側とを接続するバイパス路44を有している。バイパス路44の一部は、下バーナー用流路282よりも流路断面積が小さい流路45である。
下バーナー261の火力は、電磁弁274aが開閉されることにより、調節される。電磁弁274aが開いた状態では、主流路280から下バーナー用流路282に供給された燃料ガスは、電磁弁274aと流路45との両者を通過して下バーナー261に供給される。この場合、下バーナー261の火力は、「強」になる。一方、電磁弁274aが閉じた状態では、主流路280から下バーナー用流路282に供給された燃料ガスは、電磁弁274a及び流路45のうちの流路45のみを通過して下バーナー261に供給される。この場合、下バーナー261に供給される燃料ガスの流量は、電磁弁274aが開いた状態にあるときよりも少なくなり、下バーナー261の火力は、「弱」になる。
上バーナー用火力調節部272及び下バーナー用火力調節部274の各々は、電磁弁272a,274aに限られない。例えば、上バーナー用火力調節部272は、上バーナー用流路281に設けられた流量制御弁であってもよい。また、下バーナー用火力調節部274は、下バーナー用流路282に設けられた流量制御弁であってもよい。また、上バーナー用火力調節部272及び下バーナー用火力調節部274の各々は、対応するバーナー260,261の火力を3段階以上調節可能であってもよい。
グリル装置2は、図2及び図3に示す温度センサー46を有している。温度センサー46は、加熱室20に配置された調理対象物受け5の底板部50の温度Tを検出する。温度センサー46は、下バーナー261の平面視における中央部に設置されている。温度センサー46は、加熱室20内に配置された調理対象物受け5の下方に位置する。
温度センサー46は、温度センサー46の上端部に位置する検出部47を有している。検出部47は、上下方向に移動可能である。検出部47には、例えば、ばね等の付勢部材により、上方に向かう力が加えられている。
加熱室20内に調理対象物受け5が配置されたとき、検出部47は、調理対象物受け5の底板部50の下面に接触する。これにより、加熱対象物(詳しくは、調理対象物受け5の底板部50)の温度Tが、温度センサー46によって検出可能になる。
第一実施形態の加熱調理器1は、グリル装置2を操作するための操作部として、図1に示すグリル用操作部14を備えている。グリル用操作部14は、ケーシング10の前面に設けられたカンガルーポケット方式の操作部である。グリル用操作部14は、不使用時にはケーシング10内に配置され、使用時にはケーシング10から前方に突出した位置に配置される。
グリル用操作部14は、図5に示す操作パネル17を有している。操作パネル17は、グリル用操作部14の上面を構成している。操作パネル17は、グリル用操作部14がケーシング10から前方に突出した位置に配置されたときにのみ露出して、操作可能になる。操作パネル17は、操作部分170と、操作部分171とを有している。操作部分170は、利用者が調理モードの選択を行うために用いられる。すなわち、第一実施形態では、操作部分170が、複数の調理モードの中から任意の調理モードを選択するための調理モード選択部を構成している。操作部分171は、利用者が、選択した調理モードによるグリル装置2の自動調理の開始の指令を行うために用いられる。なお、グリル用操作部14は、例えば、ケーシング10の前面に固定的に設けられた操作パネル等であってもよい。
第一実施形態の操作部分170は、調理メニューを選択するための第1操作部170aと、選択された調理メニューにおける火加減を選択するための第2操作部170bとを有している。すなわち、第一実施形態の調理モードは、複数の調理メニューの中から選択された調理メニューと、調理メニュー毎に選択された火加減とを組み合わせたモードである。
第一実施形態の加熱調理器1は、図6に示す制御部16を更に備えている。制御部16は、例えば、マイクロコンピューターで構成される。制御部16は、加熱量変更部27に電気的に接続されている。すなわち、制御部16は、開閉弁270、上バーナー用点火プラグ271、上バーナー用火力調節部272(電磁弁272a)、下バーナー用点火プラグ273及び下バーナー用火力調節部274(電磁弁274a)に、電気的に接続されている。また、制御部16は、温度センサー46及びグリル用操作部14にも、電気的に接続されている。
利用者は、グリル装置2によって自動調理を行うとき、まず、加熱室20内に加熱対象物を配置する。次に利用者は、操作パネル17の第1操作部170aを操作して、調理メニューを選択し、この後、第2操作部170bを操作して選択された調理メニューにおける火加減を選択する。これにより、複数の調理モードの中から任意の調理モードが決定される。次に、利用者は、操作部分171を操作して自動調理の開始の指令をする。
制御部16は、グリル用操作部14から自動調理の開始の指令を受けたとき、調理モード毎に設定された複数の制御条件の中から、選択された調理モードに対応する制御条件を決定し、この制御条件と、温度センサー46で検出した温度Tとに基づいて、加熱量変更部27を自動で制御する。このようにして、調理モードに応じた自動調理が実行される。
利用者が選択可能な調理モードとしては、例えば、パン、魚又は鶏等の調理対象物の種類の違い、切り身又は姿焼き等の調理対象物の状態の違い及び焼き加減の違い等に応じて制御条件が決定された複数の調理モードがある。
自動調理では、加熱量変更部27が制御部16によって制御され、これにより、調理モード毎に設定された自動調理工程が実行される。
以下、図7に示すフローチャート及び図8に示す温度チャート8に基づいて、第一実施形態の自動調理について説明する。第一実施形態では、調理メニューが「魚:姿焼き」でかつ火加減が「中」の調理モードで自動調理を行う。また、調理対象物は、アジ一匹である。
図7に示すように、制御部16は、調理メニュー「魚:姿焼き」の自動調理の開始の指令を受けると、まず、ステップS1において第1工程を開始する。制御部16は、ステップS1において、開閉弁270を開いた状態とし、かつ上バーナー用点火プラグ271及び下バーナー用点火プラグ273を作動させる。これにより、上バーナー260及び下バーナー261の各々は点火され、これら上バーナー260及び下バーナー261によって加熱対象物の加熱が開始される。
第1工程は、加熱開始から第1所定時間継続する。第1所定時間は、第一実施形態では600秒であるが、特に限定されない。加熱開始からの経過時間は、制御部16が一機能として有する計時機能又は制御部16とは別に設けられる計時手段等により計測され、制御部16に把握される。
次に、ステップS2において、制御部16は、温度センサー46にて検出した温度Tが目標温度となるように、加熱部26における単位時間当たりの加熱量を制御する。加熱部26は、単位時間当たりの加熱量を、第1加熱量と、第1加熱量と異なる第2加熱量のいずれかに切り替えることが可能である。第1加熱量は、上バーナー260の火力を「強」としかつ下バーナー261の火力を「強」としたときの加熱量である。第2加熱量は、上バーナー260の火力を「強」としかつ下バーナー261の火力を「弱」としたときの加熱量である。すなわち、第1工程においては、上バーナー260の火力は「強」に固定され、下バーナー261の火力が「強」及び「弱」のうちのいずれかに切り替えられる。
図8の一点鎖線で示すように、目標温度は、時間の関数である。第一実施形態では、加熱開始時である0秒時点の目標温度が15℃で、第1所定時間経過時である600秒時点の目標温度が200℃である。また、0秒時点から600秒時点までの間の目標温度は、実験あるいは経験等を基に、調理対象物に所望の加熱を行えるように目標温度が定められる。制御部16は、温度センサー46により検出される温度Tが目標温度となるように、フィードバック制御を行う。
また、ステップS2において、加熱部26が第1加熱量で加熱している時間(すなわち上バーナー260及び下バーナー261が火力「強」で加熱する時間)が、積算される。積算された時間は、制御部16が内部に有するかあるいは制御部16とは別に設けられるメモリ等の記憶手段(不図示)に記憶される。
次に、ステップS3において、加熱開始から第1所定時間(すなわち600秒)が経過したか否かが制御部16により判定される。加熱開始から第1所定時間が経過していなければ、ステップS2に戻り、加熱開始から第1所定時間が経過していれば、ステップS4に移行する。
次に、ステップS4において、制御部16は第1工程を終了する。第1工程が終了すると、制御部16は、加熱部26が第1加熱量で加熱している時間の積算を終了する。なお、第1工程が終了しても、制御部16は、加熱部26による加熱は終了させず、第1工程の終了時点での状態で加熱部26による加熱を継続させる。
また、ステップS4において、制御部16は、第1工程において第1加熱量で加熱した時間の第1工程全体の時間に対する比率(以下「本比率」という)を基に、熱容量情報を得る。この点について更に説明する。
本比率が分かると、第1工程全体の時間が一定(すなわち600秒)であることから、第1工程において第1加熱量で加熱した時間(積算時間)が分かる。なお、第一実施形態では、第1加熱量で加熱した時間を積算して、本比率を求めることになるが、この場合、本比率を介さずに第1加熱量で加熱した積算時間が直接求まる。
第1加熱量で加熱した場合の単位時間当たりの加熱量(cal/sec)に、第1工程において第1加熱量で加熱した積算時間を乗ずると、第1工程において第1加熱量での加熱により加熱対象物に付与された加熱熱量(cal)が求まる。
また、第1加熱量で加熱した積算時間が求まると、第1工程全体の時間から第1加熱量で加熱した積算時間を減ずれば、第1工程において第2加熱量で加熱した時間(積算時間)が求まる。第2加熱量で加熱した場合の単位時間当たりの加熱量に、第1工程において第2加熱量で加熱した積算時間を乗ずると、第1工程において第2加熱量での加熱により加熱対象物に付与された加熱熱量が求まる。
第1工程において第1加熱量での加熱により加熱対象物に付与された加熱熱量に、第1工程において第2加熱量での加熱により加熱対象物に付与された加熱熱量を加えれば、第1工程において加熱対象物に付与された全体の加熱熱量が求まる。
なお、第1工程において、温度センサー46に検出された実際の温度Tは、図8の実線で示すように、一点鎖線で示す目標温度とは一致しないが、フィードバック制御を行っているため目標温度から大きく乖離することはなく、一致していると仮定しても差し支えない。
第1工程において、加熱対象物が加熱開始時の15℃から第1所定時間経過時の200℃に到達するのに要した加熱熱量から、加熱対象物の熱容量情報が得られる。ここで、加熱対象物の熱容量情報とは、加熱対象物の熱容量をはじめ、加熱対象物の熱容量から派生する各種情報を含むものとする。例えば、加熱対象物の熱容量は、調理対象物の熱容量と調理対象物受け5の熱容量の和であるため、加熱対象物の熱容量から既知である調理対象物受け5の熱容量を減ずれば、調理対象物の熱容量が求まる。この調理対象物の熱容量は、加熱対象物の熱容量情報の一つである。また、加熱調理器1の利用者は、調理対象物の熱容量(単位はK/J)の具体的な数値が分かっても、直感的に分かりにくく調理に役立てにくい。加熱調理器1の利用者にとっては、調理対象物の熱容量が、一般的な魚(第一実施形態ではアジ)の何匹分の熱容量であるかに換算された「魚○匹」といった情報の方が直感的に分かりやすく調理に役立てやすい。この「魚○匹」といった情報も、加熱対象物の熱容量情報の一つである。
第一実施形態における加熱調理器1では、加熱室20及び調理対象物受け5の容量の関係上、「魚:姿焼き」の調理モードでは、一般的な魚1匹分の調理かあるいは一般的な魚2匹分の調理のいずれかが想定されている。調理対象物として一般的な魚1匹分が調理対象物受け5に載せられた状態で、調理メニューが「魚:姿焼き」でかつ火加減が「中」の調理モードで自動調理を行う場合、本比率が12.6%となることが実験あるいは経験等から分かっている。同様に、一般的な魚2匹分の場合、本比率が37.3%となることが実験あるいは経験等から分かっている。なお、この考察においては便宜上、「魚:姿焼き」の調理モードにおいて、本比率が12.6%未満となる場合及び37.3%を超える場合は除外する。
本比率が12.6%を超えてかつ37.3%未満となる場合、適宜の閾値により、調理対象物が一般的な魚1匹分か2匹分かを判定する。例えば、12.6%と37.3%の中央値である24.95%未満である場合には、調理対象物が一般的な魚1匹であると判定し、24.95%以上である場合には、調理対象物が一般的な魚2匹分であると判定する。第一実施形態では、本比率が12.6%となり、調理対象物が一般的な魚1匹分であると判定される。以上のようにして、加熱対象物の熱容量情報が求められる。
次に、ステップS5において、制御部16は第2工程を開始し、ステップS6に移行する。ステップS6において、第2工程において、制御部16は、ステップS4において得られた熱容量情報を基に加熱部26の加熱量を制御する。
具体的には、ステップS6において、制御部16は、温度センサー46にて検出した温度Tが目標温度となるように、加熱部26における単位時間当たりの加熱量を制御する。第2工程において、目標温度は設定されず、フィードバック制御は行われない。第2工程においては、上バーナー260の火力は「強」に固定され、下バーナー261の火力は「弱」に固定される。
次に、ステップS7において、加熱開始から第2所定時間(すなわち900秒)が経過したか否かが制御部16により判定される。加熱開始から第2所定時間が経過していなければ、ステップS6に戻り、加熱開始から第2所定時間が経過していれば、ステップS8に移行する。
第2所定時間は、加熱対象物の熱容量情報を基に定まる。すなわち、調理対象物が一般的な魚1匹分であると判定された場合、第2所定時間は900秒であるが、調理対象物が一般的な魚1匹分でないと判定された場合は900秒ではない(第二実施形態参照)。
次に、ステップS8において、制御部16は、開閉弁270を閉じて上バーナー260及び下バーナー261を消火し、第2工程を終了する。その後、自動調理を終了する。
第一実施形態の加熱調理器1にあっては、第1工程において、フィードバック制御による調理モードを実行する。第1工程は、常温等の低温から加熱調理のための高温に昇温させる工程であるため、第1工程における目標温度は、加熱対象物の熱容量すなわち調理対象物が魚何匹分かには殆ど影響を受けない。このため、第1工程においては、フィードバック制御による調理モードを実行するものの、加熱対象物の熱容量情報を必要としない。そして、第1工程においてフィードバック制御による調理モードを実行しながら、第2工程で必要となる加熱対象物の熱容量情報を得ることができる。これにより、精度良く調理モードによる自動調理を行うことができる。
次に、第二実施形態の加熱調理器1について、図9に基いて説明する。なお、第二実施形態の加熱調理器1は、第一実施形態の加熱調理器1と大部分において同じである。このため、第一実施形態と重複する説明については、説明を省略する。
第二実施形態では、第一実施形態と同様に、調理メニューが「魚:姿焼き」でかつ火加減が「中」の調理モードで自動調理を行う。調理対象物は、第一実施形態ではアジ一匹であったのに対し、第二実施形態ではアジ二匹である。
第二実施形態における制御方法のフローチャートは、第一実施形態と同様である(図7参照)。
制御部16は、調理メニュー「魚:姿焼き」の自動調理の開始の指令を受けると、ステップS1において第1工程を開始する。ステップS4までは第一実施形態と同じであるため、説明を省略する。
ステップS4において、本比率が37.3%となり、調理対象物が一般的な魚2匹分であると判定される。
次に、ステップS5において、制御部16は第2工程を開始し、ステップS6に移行する。
具体的には、調理対象物が一般的な魚2匹分である場合、第2工程における目標温度は、220℃である。第2工程においては、上バーナー260の火力は「強」に固定され、下バーナー261の火力が「強」及び「弱」のうちのいずれかに切り替えられて、温度Tが220℃を維持するようにフィードバック制御される。
次に、ステップS7において、加熱開始から第2所定時間が経過したか否かが制御部16により判定される。加熱開始から第2所定時間が経過していなければ、ステップS6に戻り、加熱開始から第2所定時間が経過していれば、ステップS8に移行する。
第2所定時間は、1200秒である。すなわち、第一実施形態のように調理対象物が魚1匹分であると判定された場合、第2所定時間は900秒であるが、第二実施形態のように調理対象物が魚2匹分であると判定された場合は1200秒である。
次に、ステップS8において、制御部16は、開閉弁270を閉じて上バーナー260及び下バーナー261を消火し、第2工程を終了する。その後、自動調理を終了する。
第二実施形態の加熱調理器1にあっても、第一実施形態と同様に、第1工程においてフィードバック制御による調理モードを実行しながら、第2工程で必要となる加熱対象物の熱容量情報を得ることができる。これにより、精度良く調理モードによる自動調理を行うことができる。
次に、第三実施形態の加熱調理器1について、図10に示すフローチャート及び図11に示す温度チャート8に基づいて説明する。なお、第三実施形態の加熱調理器1は、第一実施形態の加熱調理器1と大部分において同じである。このため、第一実施形態と重複する説明については、説明を省略する。
第三実施形態では、調理メニューが「鶏もも焼き」でかつ火加減が「中」の調理モードで自動調理を行う。また、調理対象物は、鶏もも肉2枚である。
図10に示すように、制御部16は、調理メニュー「鶏もも焼き」の自動調理の開始の指令を受けると、まず、ステップS11において第1工程を開始する。ステップS11において、これら上バーナー260及び下バーナー261によって加熱対象物の加熱が開始される。
第1工程は、加熱開始から第1所定時間継続する。第1所定時間は、第一実施形態では480秒であるが、特に限定されない。
次に、ステップS12において、制御部16は、フィードバック制御による制御を行う。第1工程においては、上バーナー260の火力は「強」に固定され、下バーナー261の火力が「強」及び「弱」のうちのいずれかに切り替えられる。
図11の一点鎖線で示すように、目標温度は、時間の関数である。第一実施形態では、加熱開始時である0秒時点の目標温度が15℃で、第1所定時間経過時である480秒時点の目標温度が150℃である。また、0秒時点から480秒時点までの間の目標温度は、実験あるいは経験等を基に、調理対象物に所望の加熱を行えるように目標温度が定められる。
また、ステップS12において、加熱部26が第1加熱量で加熱している時間(すなわち上バーナー260及び下バーナー261が火力「強」で加熱する時間)が、積算される。積算された時間は、制御部16が内部に有するかあるいは制御部16とは別に設けられるメモリ等の記憶手段(不図示)に記憶される。
次に、ステップS13において、加熱開始から第1所定時間(すなわち480秒)が経過したか否かが制御部16により判定される。加熱開始から第1所定時間が経過していなければ、ステップS12に戻り、加熱開始から第1所定時間が経過していれば、ステップS14に移行する。
次に、ステップS14において、制御部16は第1工程を終了する。第1工程が終了すると、制御部16は、加熱部26が第1加熱量で加熱している時間の積算を終了する。なお、第1工程が終了しても、制御部16は、加熱部26による加熱は終了させず、第1工程の終了時点での状態で加熱部26による加熱を継続させる。
また、ステップS14において、制御部16は、第1工程において第1加熱量で加熱した時間の第1工程全体の時間に対する本比率を基に、熱容量情報を得る。なお便宜上、「鶏もも焼き」の調理モードにおいて、本比率が14.8%未満となる場合及び32.2%を超える場合は除外して考える。
本比率が14.8%を超えてかつ32.2%未満となる場合、適宜の閾値により、調理対象物が一般的な鶏もも肉1枚分か2枚分かを判定する。例えば、14.8%と32.2%の中央値である23.5%未満である場合には、調理対象物が一般的な鶏もも肉1枚分であると判定し、23.5%以上である場合には、調理対象物が一般的な鶏もも肉2枚分であると判定する。第一実施形態では、本比率が32.2%となり、調理対象物が一般的な鶏もも肉2枚分であると判定される。
次に、ステップS15において、制御部16は第2工程を開始し、ステップS16に移行する。第2工程において、制御部16は、ステップS14において得られた熱容量情報を基に加熱部26の加熱量を制御する。
具体的には、ステップS16において、制御部16は、温度センサー46にて検出した温度Tが目標温度となるように、加熱部26における単位時間当たりの加熱量を制御する。第2工程における目標温度は、150℃である。第2工程においては、上バーナー260の火力は「強」に固定され、下バーナー261の火力が「強」及び「弱」のうちのいずれかに切り替えられて、温度Tが150℃を維持するようにフィードバック制御される。
次に、ステップS17において、加熱開始から第2所定時間が経過したか否かが制御部16により判定される。加熱開始から第2所定時間が経過していなければ、ステップS16に戻り、加熱開始から第2所定時間が経過していれば、ステップS18に移行する。
第2所定時間は、加熱対象物の熱容量情報を基に定まる。すなわち、調理対象物が一般的な鶏もも肉2枚分であると判定された場合、第2所定時間は1200秒であるが、調理対象物が一般的な鶏もも肉2枚分であると判定されない場合は1200秒ではない(次の第四実施形態参照)。
次に、ステップS18において、制御部16は、開閉弁270を閉じて上バーナー260及び下バーナー261を消火し、第2工程を終了し、ステップS19に移行する。
ステップS19において、制御部16は第3工程を開始し、ステップS20に移行する。第3工程において、制御部16は、ステップS14において得られた熱容量情報を基に加熱部26の加熱量を制御する。
具体的には、ステップS20において、制御部16は、温度センサー46にて検出した温度Tが目標温度となるように、加熱部26における単位時間当たりの加熱量を制御する。第3工程における目標温度は、170℃である。第3工程においては、上バーナー260の火力は「強」に固定され、下バーナー261の火力が「強」及び「弱」のうちのいずれかに切り替えられて、温度Tが170℃を維持するようにフィードバック制御される。
次に、ステップS21において、加熱開始から第3所定時間が経過したか否かが制御部16により判定される。加熱開始から第3所定時間が経過していなければ、ステップS20に戻り、加熱開始から第3所定時間が経過していれば、ステップS22に移行する。
第3所定時間は、加熱対象物の熱容量情報を基に定まる。すなわち、調理対象物が一般的な鶏もも肉2枚分であると判定された場合、第3所定時間は1440秒であるが、調理対象物が一般的な鶏もも肉2枚分であると判定されない場合は1440秒ではない(次の第四実施形態参照)。
次に、ステップS22において、制御部16は、開閉弁270を閉じて上バーナー260及び下バーナー261を消火し、第3工程を終了し、その後、自動調理を終了する。
第三実施形態の加熱調理器1にあっても、第一実施形態及び第二実施形態と同様に、第1工程においてフィードバック制御による調理モードを実行しながら、第2工程で必要となる加熱対象物の熱容量情報を得ることができる。これにより、精度良く調理モードによる自動調理を行うことができる。
次に、第四実施形態の加熱調理器1について、図12に基いて説明する。なお、第四実施形態の加熱調理器1は、第三実施形態の加熱調理器1と大部分において同じである。このため、第三実施形態と重複する説明については、説明を省略する。
第四実施形態では、第三実施形態と同様に、調理メニューが「鶏もも焼き」でかつ火加減が「中」の調理モードで自動調理を行う。調理対象物は、第三実施形態では鶏もも肉2枚であったのに対し、第四実施形態では鶏もも肉1枚である。
第四実施形態における制御方法のフローチャートは、第三実施形態と同様である(図10参照)。
制御部16は、調理メニュー「鶏もも焼き」の自動調理の開始の指令を受けると、ステップS11において第1工程を開始する。ステップS14までは第三実施形態と同じであるため、説明を省略する。
ステップS14において、本比率が14.8%となり、調理対象物が一般的な鶏もも肉1枚分であると判定される。
次に、ステップS15において、制御部16は第2工程を開始し、ステップS16に移行する。
具体的には、調理対象物が一般的な鶏もも肉1枚分である場合、第2工程における目標温度は、150℃である。第2工程においては、上バーナー260の火力は「強」に固定され、下バーナー261の火力が「強」及び「弱」のうちのいずれかに切り替えられて、温度Tが150℃を維持するようにフィードバック制御される。
次に、ステップS17において、加熱開始から第2所定時間が経過したか否かが制御部16により判定される。加熱開始から第2所定時間が経過していなければ、ステップS16に戻り、加熱開始から第2所定時間が経過していれば、ステップS18に移行する。
第2所定時間は、960秒である。すなわち、第三実施形態のように調理対象物が鶏もも肉2枚分であると判定された場合、第2所定時間は1200秒であるが、第四実施形態のように調理対象物が鶏もも肉1枚分であると判定された場合は960秒である。
次に、ステップS18において、制御部16は、開閉弁270を閉じて上バーナー260及び下バーナー261を消火し、第2工程を終了し、ステップS19に移行する。
ステップS19において、制御部16は第3工程を開始し、ステップS20に移行する。ステップS20において、制御部16は、フィードバック制御を行い、ステップS21において、加熱開始から第3所定時間が経過したか否かが制御部16により判定される。第3所定時間は、調理対象物が一般的な鶏もも肉2枚分であると判定された場合、0秒となる。
次に、ステップS22において、制御部16は、開閉弁270を閉じて上バーナー260及び下バーナー261を消火し、第3工程を終了し、第2工程を終了する。その後、自動調理を終了する。
第四実施形態の加熱調理器1にあっても、第三実施形態と同様に、第1工程においてフィードバック制御による調理モードを実行しながら、第2工程で必要となる加熱対象物の熱容量情報を得ることができる。これにより、精度良く調理モードによる自動調理を行うことができる。
なお、上記実施形態では、第1工程において、加熱部26が第1加熱量で加熱している時間を積算し、この第1加熱量で加熱した積算時間の第1工程全体の時間に対する比率を基に、熱容量情報を得ていた。これに対し、第1工程において、加熱部26が第2加熱量で加熱している時間を積算し、この第2加熱量で加熱した積算時間の第1工程全体の時間に対する比率を基に、熱容量情報を得てもよい。更に、加熱部26は、単位時間当たりの加熱量を、第1加熱量、第1加熱量と異なる第2加熱量、・・・第1加熱量~第(n-1)加熱量のいずれとも異なる第n加熱量のいずれかに切り替え可能に構成され、第1加熱量~第n加熱量の時間の比率から、熱容量情報を得てもよい。
制御部16は、調理メニューが「魚:姿焼き」及び「鶏もも焼き」のみならず、「トースト」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」等の調理メニューにおいても、調理モードを実行可能である。
(3)態様
以上、述べた第一実施形態~第四実施形態およびその変形例から明らかなように、第1の態様の加熱調理器1は、加熱部26と、温度センサー46と、制御部16と、を備える。加熱部26は、加熱対象物を加熱する。温度センサー46は、加熱対象物の温度を検出する。制御部16は、温度センサー46にて検出した温度が目標温度となるように、加熱部26の加熱量を制御する。制御部16は、前記制御により一又は複数の調理モードを実行可能である。少なくとも一の調理モードにおいて、制御部16は、第1工程と、第2工程と、を実行する。第1工程は、加熱部26により加熱対象物を第1所定時間加熱させる工程である。第2工程は、第1工程の後、加熱部26により加熱対象物を第2所定時間加熱させる工程である。制御部16は、第1工程における加熱部26の加熱熱量を基に、加熱対象物の熱容量情報を得る。
第1の態様によれば、第1工程においてフィードバック制御による調理モードを実行しながら、加熱対象物の熱容量情報を得ることができるため、精度良く調理モードによる自動調理を行うことができる。
第2の態様では、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、加熱部26は、単位時間当たりの加熱量を、第1加熱量と第1加熱量と異なる第2加熱量のいずれかに切り替え可能である。制御部16は、第1工程において第1加熱量又は第2加熱量で加熱した時間の第1工程全体の時間に対する比率を基に、熱容量情報を得る。
第2の態様によれば、効率よく加熱対象物の熱容量情報を得ることができる。
第3の態様では、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、制御部16は、第1工程における加熱部26の単位時間当たりの加熱量を積分し、熱容量情報を得る。
第3の態様によれば、精度よく加熱対象物の熱容量情報を得ることができる。
第4の態様では、第1~第3のいずれかの態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、制御部16は、第2工程において、熱容量情報を基に加熱部26の加熱量を制御する。
第4の態様によれば、より一層精度良く調理モードによる自動調理を行うことができる。