JP7224938B2 - 加熱容器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液位表示部を内面に有する加熱容器の製造方法に関する。
水等の液体を貯留する容器においては、貯留された液体の液位を確認する際、液体が透明であると、液位の確認を行い難い。
そこで、本願出願人らは、研究を重ねた結果、特許文献1に示すように、液位表示部として、光干渉性発色体を含み、気体と液体との間での屈折率の差で、液面を境にして、色相、明度、または彩度が変化する発色層が設けられた容器を開発するに至った。
上記容器は、液面を境にして、液位表示部の色相、明度、または彩度が変化するので、観察角度に依存することなく、液位を明確に視認することができる。
特開2018-184181号公報
しかしながら、本願発明者らが鋭意検討した結果、上記容器が、炊飯釜等の加熱容器である場合、炊飯等の加熱を繰り返すうちに光干渉性発色体が退色し、液位表示部の視認性が低下するという問題を見出した。
そこで、本発明の一態様は、加熱を繰り返しても退色し難く、液位を明確に視認することができる加熱容器の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の態様1に係る加熱容器の製造方法は、光干渉作用によって発色する光干渉性発色体を含み、液面を境にして、色相、明度、または彩度が変化する発色層が設けられた液位表示部を内面に有する加熱容器の製造方法であって、加熱容器本体の内面側に、上記光干渉性発色体を含む、上記発色層の材料を塗布する工程と、上記加熱容器本体の内面側に、上記発色層を覆うようにトップコート層の材料を塗布して焼成することによりトップコート層を形成する工程と、を含み、上記トップコート層を形成する工程の前に、上記光干渉性発色体を焼成する工程をさらに含む。上記の方法によれば、上記トップコート層の焼成条件に拘らず上記光干渉性発色体の表面を硬質化することができるので、上記光干渉性発色体の表面を十分に硬質化することができる。また、上記トップコート層を形成する前に、上記光干渉性発色体の焼成により発生するガスを除去することができる。この結果、加熱を繰り返しても退色し難く、液位を明確に視認することができる加熱容器の製造方法を提供することができる。
本発明の態様2に係る加熱容器の製造方法は、上記態様1において、上記光干渉性発色体を焼成する工程は、上記加熱容器本体の内面に上記発色層の材料を塗布する前に、上記光干渉性発色体単体に対して行われてもよい。上記の方法によれば、上記光干渉性発色体の焼成効率を向上させることができるとともに、上記光干渉性発色体の焼成が上記加熱容器の他の層に影響を与えることもない。
本発明の態様3に係る加熱容器の製造方法は、上記態様1または2において、上記光干渉性発色体を焼成する工程では、上記トップコート層の材料の焼成温度よりも高い温度で上記光干渉性発色体を焼成してもよい。上記の方法によれば、上記トップコート層を形成する前に上記光干渉性発色体の焼成を行うことで、上記トップコート層の材料の焼成温度よりも高い温度で上記光干渉性発色体を焼成することが可能であり、上記光干渉性発色体の表面を十分に硬質化することができる。
本発明の態様4に係る加熱容器の製造方法は、上記態様2または3において、上記加熱容器本体の内面側に、ベースコート層の材料を塗布して焼成することによりベースコート層を形成する工程をさらに含み、上記加熱容器本体の内面側に上記発色層の材料を塗布する工程では、上記発色層の材料が上記ベースコート層上に塗布されるとともに、上記光干渉性発色体を焼成する工程では、上記ベースコート層の材料の焼成温度および上記トップコート層の材料の焼成温度よりも高い温度で、上記光干渉性発色体の焼成が行われてもよい。この場合、ベースコート層の焼成温度およびトップコート層の焼成温度に拘らずに光干渉性発色体の表面を十分に硬質化することができる。また、光干渉性発色体の焼成により、ベースコート層の表面およびトップコート層の表面が影響を受けることもない。
本発明の態様5に係る加熱容器の製造方法は、上記態様1~4の何れかにおいて、上記光干渉性発色体の焼成は、大気圧下、400~480℃の範囲内で行われてもよい。上記の方法によれば、焼けによる光干渉性発色体の変色がなく、かつ、加熱を繰り返したときの耐久性が高く、退色し難い光干渉性発色体を得ることができる。
本発明の態様6に係る加熱容器の製造方法は、上記態様1~5の何れかにおいて、上記光干渉性発色体は、鱗片状の基材と、該基材を被覆する光透過性のコーティング部とを備え、上記コーティング部は、金属層と、該金属層を被覆するシリカ層とを備えていてもよい。上記構成を有する光干渉性発色体は、単一の薄膜を有する場合よりも鮮やかな(高い彩度の)色を呈することができる。その一方で、上記金属層を覆っているシリカ層は、焼成前は弾力性を有しているとともに、焼成による硬質化に伴い、上記シリカ層からガスが発生する。また、焼成による硬質化が不十分である場合、高湿高温下での加熱を繰り返すと、金属が絶縁層の上を移動(マイグレーション)する。しかしながら、上記方法によれば、上記シリカ層を十分に硬質化することができるので、金属粒子のマイグレーションを抑制することができるとともに、トップコート層を形成する前に、上記ガスを除去することができる。
本発明の一態様によれば、トップコート層を形成する前に光干渉性発色体を焼成することで、加熱を繰り返しても退色し難く、液位を明確に視認することができる加熱容器の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る内鍋の製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る内鍋の概略構成を模式的に示す断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態に係る内鍋の要部の概略構成を示す断面図であり、(b)は、(a)に示す光干渉性発色体の概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る内鍋の液位表示部として働く液位目盛の一例を模式的に示す図である。 光干渉性発色体の積層構造の一例を模式的に示す図である。 従来の光干渉性発色体の問題点を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。以下では、本実施形態に係る加熱容器の一例として、当該加熱容器が、炊飯器の内鍋(炊飯釜)である場合を例に挙げて説明する。
図2は、本実施形態に係る内鍋10の概略構成を模式的に示す断面図である。図3の(a)は、本実施形態に係る内鍋10の要部の概略構成を示す断面図であり、図3の(b)は、図3の(a)に示す光干渉性発色体30の概略構成を示す断面図である。
本実施形態に係る内鍋10(加熱容器)は、図示しない炊飯器の内部に収容され、該炊飯器による加熱調理に使用される調理鍋(加熱調理容器)である。一例として、内鍋10は、当該内鍋10内に適量の液体L(水)および図示しない固形の被加熱物(お米)を入れて、炊飯器を用いて炊飯するために使用される。
内鍋10は、側面部25および底面部26を有する有底筒形状を有している。内鍋10の側面部25の内面側には、液位表示部20が設けられている。液位表示部20は、内鍋10に貯留された液体Lの液位を所定の最小貯留レベルから最大貯留レベルまで表示できるように、内鍋10の側面部25の高さ方向に延設されている。
図3に示すように、内鍋10は、当該内鍋10の外形を形作る内鍋本体12(加熱容器本体)と、該内鍋本体12を構成する基材上に形成された積層部13とを備えている。なお、上記基材は、内鍋10の外形を形作る母材である。積層部13は、内鍋本体12の内面側に積層されている。積層部13は、内鍋10の厚み方向に、例えば、内鍋本体12側から、ベースコート層14、発色層16、およびトップコート層18が、この順に積層された構成を有している。
内鍋本体12は、アルミニウム、ステンレス、鉄等の金属材料からなり、有底筒形状をなしている。
ベースコート層14は、プライマ層とも称され、例えば、PES(ポリエーテルサルフォン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱樹脂、フッ素樹脂および顔料で形成される樹脂層である。ベースコート層14は、内鍋本体12の内側面と発色層16およびトップコート層18との間での接着性を高めるために設けられている。ベースコート層14の厚みは約10μm~約20μmであり、例えば、黒色または黒っぽい灰色等、発色層16よりも低い明度を有している。ベースコート層14の明度が発色層16の明度よりも低いことで、ベースコート層14における光の反射が抑制され、液位表示部20が鮮やかに発色する。
トップコート層18は、例えば、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)、PFA(パーフルオルアルコキシ)等のフッ素樹脂からなる透明な樹脂層であり、該トップコート層18を介して発色層16を透視することができる。トップコート層18の厚みは、例えば約30μm~約50μmである。トップコート層18は、発色層16を保護するとともに、内鍋10の内面側に対して、非粘着性、耐熱性、耐薬品性等の特性を付与する。また、トップコート層18が設けられていることで、トップコート層18で被覆された部位の摩擦に対する耐久性が高くなる。しかも、トップコート層18は、撥水性に優れ、内鍋10の内部に収容した米飯の付着を防止する。このため、トップコート層18は、液位表示部20上にのみ設けられていてもよいが、内鍋10の内面側全体に設けられていることが望ましい。
発色層16は、例えば、樹脂部22と、樹脂部22に配合される光干渉性発色体30とを有する。発色層16の厚みは、例えば約1μm~約30μmである。発色層16は、該発色層16の色相、明度または彩度が、液面Sを境にして変化することによって、液面Sの位置(すなわち、液位)を表示することができるので、液位表示部20として働く。
光干渉性発色体30は、図3の(b)に示すように、入射光を反射する、扁平した鱗片形状(フレーク状)の基材32と、基材32を被覆する薄膜のコーティング部34とを備えている。光干渉性発色体30は、光干渉作用によって発色する発色体である。光干渉性発色体30は、基材32での反射光とコーティング部34での反射光とが干渉することによって発色する。コーティング部34の屈折率や厚みを変えることにより、光干渉性発色体30が発色する色の色相、明度または彩度を変えることができる。光干渉性発色体30は、基材32の形状が反映されて鱗片形状(フレーク状)をしている。鱗片形状(フレーク状)を有する光干渉性発色体30は、厚み直交方向に延びる2つの主面(表面および裏面)を有し、これら2つの主面が、光反射面として、光の反射に寄与する。なお、これら2つの主面は、凹凸を有していてもよいが、平坦であることが好ましい。
基材32は、例えば、天然または合成の雲母、アルミニウムフレーク(以下、「アルミフレーク」と称する)、アルミナフレーク、シリカフレーク、ガラスフレーク等からなる粒子である。基材32の厚みは、例えば、約0.1μm~約1μmであり、長手方向の粒子サイズが約5μm~約60μmである。基材32は、入射光が透過する光透過性の基材であってもよく、入射光を反射する光反射性(光非透過性)の基材であってもよい。
コーティング部34は、内部を光が透過する(光透過性を有する)とともに、表面で光を反射する(光反射性を有する)薄膜である。コーティング部34は、複数の薄膜からなり、光干渉作用によって所望とする色相が発色されるように、薄膜の材料の屈折率や厚みが決定される。コーティング部34は、金属層と、該金属層を被覆するシリカ層とを備えている。上記光干渉性発色体30は、上述したようにコーティング部34が上記複数の薄膜を備えることで、単一の薄膜を有する場合よりも鮮やかな(高い彩度の)色を呈することができる。
図5は、光干渉性発色体30の積層構造の一例を模式的に示す図である。図5に示すように、光干渉性発色体30は、例えば、扁平した鱗片形状の基材32であるアルミフレークを、該アルミフレーク側から、コーティング部34として、絶縁層であるシリカ層(第1シリカ層)、金属層である銀層、絶縁層であるシリカ層(第2シリカ層)が、この順に積層された状態で被覆している構成を有している。
図3の(b)に示すように光干渉性発色体30に対して入射光A1・B1が当たると、入射光B1が、コーティング部34の表面で反射して反射光B1-1となる。入射光A1が、コーティング部34の表面から入射した後、透過反射光A2として、コーティング部34を屈折しながら透過し、基材32との境界面で反射する。基材32との境界面で反射した透過反射光A2は、コーティング部34を屈折しながら透過した後、コーティング部34の表面から出射して、反射光A2-1となる。コーティング部34の表面では、コーティング部34での光路長差による光の位相差から、反射光B1-1と反射光A2-1とが干渉して、光干渉作用によって強められた或る波長の干渉光C1が観察者の目Eに届く。そして、コーティング部34の屈折率や厚みによって、コーティング部34での光路長差が異なり、干渉光C1の波長、すなわち観察者によって視認される色相が規定される。
発色層16では、複数の光干渉性発色体30が樹脂部22において分散して配設されているが、図3の(a)に示すように、大部分の光干渉性発色体30が発色層16の厚み直交方向に配列されている。また、光干渉性発色体30が鱗片形状をしているので、発色層16において光の反射に寄与する部分の割合が大きくなり、反射効率が高くなるので、液位表示部20が鮮やかに発色する。したがって、或る色相の干渉光C1が、効率良く観察者の目Eに届けられ、或る色相の色が鮮やかに(高い彩度で)観察者に視認される。
また、図3の(a)に示すように、発色層16の厚みtが、鱗片形状をした光干渉性発色体30の最大長さHよりも小さいように構成されている。上記構成によれば、発色層16において光干渉性発色体30が配向し易くなり、反射効率が高くなるので、液位表示部20が鮮やかに発色する。
このような発色層16で構成された液位表示部20を気体Gの側から見ると、図2に示すように気体Gの側に位置して液面Sよりも上に位置する部分(以下、「液上部28」と記す)に対しては、観察者の目Eは、気体G中だけを直進する光を見ることになる。
しかしながら、通常、液体L(水)の屈折率は、気体G(空気)の屈折率よりも大きい。このため、液体Lの側に位置して液面Sよりも下に位置する部分(以下、「液下部29」と記す)に対しては、観察者の目Eは、液体L中を進む光Qが、液体Lと気体Gとの境界面である液面Sにおいて、スネルの法則に従って屈折した後、気体G中を進む屈折光を見ることになる。
液体L中を進む光の液体入射角は、スネルの法則により、気体G中を進む光の気体入射角よりも小さくなる。このため、液体Lの側にあるコーティング部34を進む光の光路長が、気体Gの側にあるコーティング部34を進む光の光路長よりも長くなる。コーティング部34を進む光の光路長の変化は、コーティング部34の厚みを変化させることと実質的に同じ作用・効果を奏する。したがって、液位表示部20の液上部28では或る色相で発色し、液位表示部20の液下部29では、液上部28での或る色相とは異なる別の色相で発色する。このため、液位表示部20が液体Lに部分的に浸漬されるとき、液位表示部20は、液面Sを境にして、気体G側の液上部28と、液体L側の液下部29との2つの部分に分かれる。
なお、上記の作用・効果は、液上部28と液下部29との間での相対的な入射角度差に基づいているため、液位表示部20の色相が液面Sを境にして変化することは、液上部28の側での観察者の目Eの観察角度に依存しない。
図4は、内鍋10の液位表示部20として働く液位目盛の一例を模式的に示す図である。図4に示すように、液位表示部20は、内鍋10の内側面において、液位目盛40の形態で設けられている。液位目盛40は、被加熱物(お米)の量(合数)に応じた液体L(水)の液面Sの位置(液位)を示す目盛りである。
液位目盛40は、目盛り線42と、縦線44と、数値部46とを有する。目盛り線42は、水平方向に延在するとともに、垂直方向に離間した複数の線分からなり、液位を定量的に知らしめる。縦線44は、複数の目盛り線42をつなぐように垂直方向に延在する線分であり、液位を定性的に知らしめる。数値部46は、目盛り線42の近傍に位置して内鍋10に貯留された液体Lの量を表示する数値であり、液体Lの量を定量的かつ具体的に知らしめる。したがって、液位目盛40は、内鍋10に貯留された液体L(水)の量を計量する計量目盛りとして働く。
液位目盛40は、光干渉作用によって或る色相に発色する発色層16を有するので、図4に模式的に示すように、内鍋10内での液面Sを境にして、液面Sよりも上に位置する液上部28と、液面Sよりも下に位置する液下部29との間で、液位目盛40の発色する色相が異なる。
一例として、液体Lが水である場合、液上部28は金色であるが、液下部29は緑がかった色となる。但し、これら液上部28および液下部29の色相は、上記例示に限定されず、他の色相であってもよい。前述したように、例えばコーティング部34の厚みを変えることで、これら色相を他の色相に変えることができる。
以上のように、光干渉性発色体30を含む発色層16からなる液位目盛40は、観察角度に依存することなく、液面Sを境にして例えば色相が変化することで、液位を明確に視認できる。しかしながら、本願発明者らは、炊飯等の加熱を繰り返すうちに、例えば金色の液上部28が退色して銀色になり、それに伴い、液下部29の色相の変化が判り難くなり、液位目盛40の視認性が低下するという問題を見出した。
そこで、本願発明者らは、上記現象が起こる原因について、鋭意検討を行った。その結果、以下の結論に至った。トップコート層18にはピンホールがあるため、炊飯等の加熱を行うと、ピンホールを介して、水蒸気等の気化成分が発色層16内に入り込む。このような高湿高温下での加熱を繰り返すと、金属が絶縁層の上を移動(マイグレーション)する。この結果、例えば図6に示すように、光干渉性発色体30における、例えばアルミフレークを取り囲むシリカ層に隣接する銀層において、銀粒子が凝集する。この結果、光干渉性発色体30が退色し、液位目盛40の視認性が低下する。また、従来、液位目盛40を内鍋10に形成する場合、液位目盛40の材料を内鍋本体12に塗布した後、その上にトップコート層18の材料を塗布してトップコート層18の焼成を行う。このため、トップコート層18の焼成時に光干渉性発色体30の表面のシリカ層からガスが発生することで、このガスが発色層16およびトップコート層18に影響を与えることが考えられる。
そこで、本実施形態では、トップコート層18の焼成を行う前に、光干渉性発色体30の焼成を行う。図1は、内鍋10の製造方法の一例を示すフローチャートである。
内鍋10の製造では、図1に示すように、まず、従来と同様にして、内鍋本体12を準備(製造)する(ステップS1)。なお、内鍋本体12の製造方法は、特に限定されるものではなく、金型成型等、公知の各種製造方法を用いることができる。
次いで、内鍋本体12の内面側に、ベースコート層14の材料を塗布して焼成することにより、ベースコート層14を形成する(ステップS2)。なお、ベースコート層14の材料の塗布方法は、例えば、スプレー塗装、液体静電塗装、粉体の状態での静電塗装等、公知の各種塗布方法を用いることができる。
また、ステップS2における焼成は、例えば、大気圧下、250℃で、40分間行われる。但し、ステップS2における焼成温度および焼成時間は、ベースコート層14の材料に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。一例として、ベースコート層14の材料が、黒色系の顔料を含むフッ素樹脂である場合、上記ベースコート層14の材料を塗布した内鍋本体12を、焼成炉で、例えば、大気圧下、上記フッ素系樹脂の融点温度以上の温度(例えば300℃)で30分間焼成する。これにより、内鍋本体12、発色層16、およびトップコート層18に対して優れた接着性を有するベースコート層14を形成することができる。
本実施形態では、その一方で、光干渉性発色体30を、フレーク状のまま、ステンレス等の耐熱容器に入れて、焼成炉で、大気圧下、400~480℃の範囲内で、例えば30~50分間焼成する(ステップS11)。なお、焼成時間は、焼成温度に応じて、所望の光干渉性発色体30が得られるように適宜設定すればよく、目視で焼け等が生じたり、シリカ層からガスが充分に抜けなかったりしないように適宜調整すればよい。一例として、本実施形態では、450℃で45分間、光干渉性発色体30の焼成を行った。表1に、光干渉性発色体30の焼成温度について検証を行った結果を示す。
Figure 0007224938000001
表1中、製品の寿命に対し、液位目盛40の視認性の低下が、全く気にならない場合を「◎」で示し、気にならないが「◎」の場合よりは劣る場合を「○」で示し、少し気になる場合を「△」で示し、気になる場合を「×」で示す。
光干渉性発色体30を、大気圧下、400~480℃の範囲内で、例えば30~50分間焼成することで、焼けによる光干渉性発色体30の変色がなく、かつ、加熱を繰り返したときの耐久性が高く、退色し難い光干渉性発色体30を得ることができる。
その後、焼成した光干渉性発色体30をインク材と混合することにより、発色層16の材料を調製する(ステップS12)。なお、焼成した光干渉性発色体30をインク材との混合割合は、特に限定されるものではなく、従来(つまり、ステップS11を行わない場合)と同様に設定すればよい。インク材に対する、焼成した光干渉性発色体30の混合割合は、例えば、インク材に対し、5~30重量%の範囲内に設定される。
上記インク材としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル系共重合体等の透明樹脂が使用される。焼成した光干渉性発色体30を含むインク材の粘度は、特に限定されるものではなく、塗布方法(例えば印刷方法)に応じて、塗布方法に適した粘度に設定される。
本実施形態では、上記ステップS2において内鍋本体12の内面側にベースコート層14を塗布して焼成した後、該内鍋本体12を冷却し、パッド印刷機を用いて、該ベースコート層14上に、ステップS12で調製した発色層16の材料を印刷塗布(パット印刷)する(ステップS3)。
その後、上記内鍋本体12の内面側に、上記発色層16を覆うようにトップコート層18の材料を塗布して焼成することにより、トップコート層18を形成する(ステップS4)。トップコート層18の材料の塗布方法は、例えば、スプレー塗装、液体静電塗装、粉体の状態での静電塗装等、公知の各種塗布方法を用いることができる。
また、ステップS4における焼成は、上記トップコート層18の材料を塗布した内鍋本体12を、焼成炉で、例えば、大気圧下、上記トップコート層18に用いられるフッ素系樹脂の融点温度以上の温度で焼成することにより行われる。本実施形態では、例えば、385℃で42分間焼成する。これにより、内鍋10の内表面にトップコート層18を形成することができる。
本実施形態によれば、上述したようにトップコート層18を形成する前に光干渉性発色体を焼成することで、トップコート層18の焼成条件に拘らず光干渉性発色体30の表面を硬質化することができる。前述したように、トップコート層18にはフッ素樹脂が用いられる。本実施形態によれば、トップコート層18を形成する前に光干渉性発色体30を焼成することで、フッ素樹脂の焼成温度よりも高い温度で光干渉性発色体30を焼成することができる。光干渉性発色体30における銀層を覆っているシリカ層は、焼成前は弾力性を有している。しかしながら、上述したようにトップコート層18を形成する前に光干渉性発色体30を焼成することで、光干渉性発色体30の表面のシリカ層を十分に硬質化することができる。この結果、銀粒子のマイグレーションを抑制することができる。
また、焼成による光干渉性発色体30の表面のシリカ層の硬質化に伴い、シリカ層からガスが発生する。しかしながら、本実施形態によれば、トップコート層18を形成する前に光干渉性発色体30を焼成することで、トップコート層18を形成する前に、上記ガスを除去することができる。このため、上記ガスによる影響を無くすことができる。この結果、本実施形態によれば、加熱を繰り返しても退色し難く、液位を明確に視認することができる内鍋10の製造方法を提供することができる。
なお、ステップS11は、ステップS4よりも前に行われさえすれば、ステップS2よりも前に行われても、ステップS2よりも後で行われても構わない。また、図1では、光干渉性発色体30の焼成を、ステップS12の前に、光干渉性発色体30単体に対して行う場合を例に挙げて図示したが、光干渉性発色体30の焼成は、発色層16を構成する、インク材等の他の材料と混合した状態で行われてもよい。したがって、光干渉性発色体の焼成は、ステップS12の後で、ステップS3の前に行われてもよく、ステップS3の後で、ステップS4の前に行われてもよい。
但し、光干渉性発色体30の焼成を、ステップS12の後で、ステップS3の前に行う場合、光干渉性発色体30を、インク材等の、発色層16を構成する他の材料と混合した状態で行うことになるため、焼成に供する材料の量が多くなる。このため、この場合、光干渉性発色体30の焼成を、光干渉性発色体30単体で行う場合と比較して、一度に焼成できる光干渉性発色体30の量が低下する。したがって、この場合、図1に示す例よりも光干渉性発色体30の焼成効率が低下する。
また、光干渉性発色体30の焼成を、ステップS3の後で、ステップS4の前に行う場合、発色層16の材料を内鍋本体12に塗布した状態で光干渉性発色体30の焼成を行うことになるため、光干渉性発色体30の焼成効率がさらに低下する。また、内鍋本体12にベースコート層14を形成する場合、ベースコート層14の材料によっては、内鍋本体12ごと光干渉性発色体30の焼成を行うと、ベースコート層14の劣化を招来するおそれがある。
このため、光干渉性発色体30の焼成は、図1に示すように、光干渉性発色体30単体で行うことが望ましい。これにより、光干渉性発色体30の焼成効率を向上させることができるとともに、ベースコート層14の焼成条件およびトップコート層18の焼成条件に拘らずに光干渉性発色体30の焼成を行うことができる。例えば、ベースコート層14の焼成温度およびトップコート層18の焼成温度よりも高い温度で光干渉性発色体30の焼成を行うことができる。このため、ベースコート層14の焼成温度およびトップコート層18の焼成温度に拘らずに光干渉性発色体30の表面を十分に硬質化することができる。また、光干渉性発色体30の焼成により、ベースコート層14の表面およびトップコート層18の表面が影響を受けることもない。
なお、本実施形態では、ステップS3における印刷にパット印刷を用いたが、ステップS3の印刷方法としては、特に限定されるものではなく、スタンプ印刷、スクリーン印刷等、転写印刷等、公知の各種方法を用いることができる。
なお、本実施形態では、液面Sを境にして液位表示部20の色相が変化することによって、液位が明確に表示されることを説明したが、液位表示部20の明度または彩度が変化することによっても、液位の表示が可能である。コーティング部34の屈折率を大きくすると、コーティング部34を入射した光の光路長差が小さくなるため、液位表示部20での色相の変化幅が小さくなり、いわゆるカラーフロップ性が小さくなる。その代わりに、液位表示部20において、或る色での明度または彩度が変化しているように視認される。したがって、液面Sを境にして液位表示部20の明度または彩度が変化することによっても、液位を明確に視認できる。
また、本実施形態では、上記加熱容器が炊飯器の内鍋10である場合を例に挙げて説明したが、上記加熱容器は、これに限定されるものではない。本実施形態は、例えば、電気ケトル、電気ポット、加湿器あるいは除湿機の水タンク、製パン機あるいは餅つき機のように水および固形の被加熱物を入れて加熱調理するための容器、調理鍋等、内部に液体を貯留して加熱する加熱容器全般に好適に適用することができる。
また、本実施形態では、積層部13がベースコート層14を備えている場合を例に挙げて説明したが、ベースコート層14は必須の構成ではない。したがって、発色層16は、内鍋10の外形、特に、上記発色層16が形成される側面部25の外形を形作る内鍋本体12上に形成されていてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10 内鍋(加熱容器)
12 内鍋本体
14 ベースコート層
16 発色層
18 トップコート層
20 液位表示部
30 光干渉性発色体

Claims (6)

  1. 光干渉作用によって発色する光干渉性発色体を含み、液面を境にして、色相、明度、または彩度が変化する発色層が設けられた液位表示部を内面に有する加熱容器の製造方法であって、
    加熱容器本体の内面側に、上記光干渉性発色体を含む、上記発色層の材料を塗布する工程と、
    上記加熱容器本体の内面側に、上記発色層を覆うようにトップコート層の材料を塗布して焼成することによりトップコート層を形成する工程と、を含み、
    上記トップコート層を形成する工程の前に、上記光干渉性発色体を焼成する工程をさらに含み、
    上記光干渉性発色体を焼成する工程においては、複数の層を備えている上記光干渉性発色体の表面を硬質化することを特徴とする加熱容器の製造方法。
  2. 上記光干渉性発色体を焼成する工程は、上記加熱容器本体の内面に上記発色層の材料を塗布する前に、上記光干渉性発色体単体に対して行われることを特徴とする請求項1に記載の加熱容器の製造方法。
  3. 上記光干渉性発色体を焼成する工程では、上記トップコート層の材料の焼成温度よりも高い温度で上記光干渉性発色体を焼成することを特徴とする請求項1または2に記載の加熱容器の製造方法。
  4. 上記加熱容器本体の内面側に、ベースコート層の材料を塗布して焼成することによりベースコート層を形成する工程をさらに含み、
    上記加熱容器本体の内面側に上記発色層の材料を塗布する工程では、上記発色層の材料が上記ベースコート層上に塗布されるとともに、
    上記光干渉性発色体を焼成する工程では、上記ベースコート層の材料の焼成温度および上記トップコート層の材料の焼成温度よりも高い温度で、上記光干渉性発色体の焼成が行われることを特徴とする請求項2または3に記載の加熱容器の製造方法。
  5. 上記光干渉性発色体の焼成が、大気圧下、400~480℃の範囲内で行われることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の加熱容器の製造方法。
  6. 上記光干渉性発色体が、鱗片状の基材と、該基材を被覆する光透過性のコーティング部とを備え、上記コーティング部が、金属層と、該金属層を被覆するシリカ層とを備えていることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の加熱容器の製造方法。
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