JP7224469B2 - 異常診断方法、異常診断装置および異常診断プログラム - Google Patents

異常診断方法、異常診断装置および異常診断プログラム Download PDF

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Description

本開示は、異常診断方法、異常診断装置および異常診断プログラムに関する。
設備または機器の状態監視および異常診断は、一般的に、診断対象に関する複数の評価項目の状態量の時系列データを用いて行なわれる。この複数の評価項目の状態量には、診断対象の各種運転データならびに、診断対象から発生する温度、振動などの各種センサを用いて計測した計測データが含まれる。
たとえば、国際公開第2009/107805号(特許文献1)、特開2017-120504号公報(特許文献2)および特開2016-91417号公報(特許文献3)には、正常なデータから判定基準となる正常なデータ群である単位空間を作成し、この単位空間と時系列データとのマハラノビス距離を用いて時系列データを解析することにより、診断対象が正常に運転しているかどうかを判定する方法が開示されている。
上記の判定方法において、診断対象が正常に運転しているかどうかを高精度に判定するためには、単位空間を適切に設定する必要がある。この単位空間について、特許文献1には、単位空間データの作成および更新方法が開示されている。特許文献1は、プラントの起動時または負荷運転時などの運転状態毎に単位空間を作成し、一定の評価周期毎に単位空間を更新するように構成される。
特許文献2には、単位空間の更新方法であって、単位空間データ群および最新のデータ群の各々の分散を一定周期毎に求め、両者の分散の比率が閾値を超えたときに単位空間を更新する構成が開示されている。
特許文献3には、単位空間データの作成方法であって、単位空間データ候補となるデータ群の平均値および標準偏差を求め、平均値を中心とし当該平均値から正負側それぞれに標準偏差の定数倍広がる範囲内に存在するデータを単位空間データに選定する構成が開示されている。
国際公開2009/107805号 特開2017-120504号公報 特開2016-91417号公報
設備から取得される時系列データには、設備の運転状態の変化に伴う変動、および季節の変化(たとえば、外気温の変化など)に伴う変動のように、異常ではない変動(すなわち、正常な変動)が現れることがある。したがって、これらの正常な変動を異常と判定せずに、事故または故障の前兆となる異常な変動のみを検知することができるように、単位空間を適切に作成し、かつ更新する必要がある。
しかしながら、上述した従来の単位空間の作成および更新方法では、単位空間のデータ長さの決定に関しては定義されていない。なお、単位空間のデータ長さとは、単位空間に用いるデータの時間幅またはデータの点数である。単位空間のデータ長さが適切に設定されていない場合、時系列データの正常な変動を誤って異常と判定してしまうことが懸念される。
また、従来技術では、ある診断対象時刻のデータに対して単一の単位空間を用いて診断対象の異常を判定するため、様々な異常を検知することができないという問題が懸念される。たとえば、正常変動の一周期分の時間幅を有するデータを単位空間データに設定した場合には、診断対象のデータの変動が単位空間データとして設定した正常変動範囲よりも大きい変化であれば異常と判定しやすいのに対し、正常変動範囲よりも小さな突発的な変化については、誤って正常と判定してしまう可能性がある。一方で、上述の正常変動周期よりも短い時間幅を有するデータを単位空間データに設定した場合には、上述した突発的な変化を異常と判定できたとしても、正常変動を異常と誤判定してしまったり、単位空間の更新周期またはそれ以上の長い時間をかけて徐々に変化する経年劣化などの異常の兆候については、誤って正常と判定してしまう可能性がある。
この発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、単位空間を基準としたマハラノビス距離を用いて診断対象の異常を診断する異常診断方法、異常診断装置および異常診断プログラムにおいて、異常の判定精度を向上させることである。
本開示に係る異常診断方法は、診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断方法であって、診断対象の正常運転データから、診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、作成された単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出するステップと、算出されたマハラノビス距離に基づいて、診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを備える。単位空間を作成するステップは、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含む。複数の単位空間を作成するステップは、診断対象から取得されるデータにおける複数の評価項目間の相関係数、およびデータの正常変動周期の少なくとも1つに基づいて、各複数の単位空間のデータ長さを決定するステップを含む。マハラノビス距離を算出するステップは、作成された複数の単位空間を用いて複数のマハラノビス距離を算出するステップを含む。異常を判定するステップは、算出された複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定するステップを含む。
本開示に係る異常診断方法は、診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断方法であって、診断対象の正常運転データから、診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、作成された単位空間を用いて、取得したデータのマハラノビス距離を算出するステップと、算出されたマハラノビス距離に基づいて、診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを備える。単位空間を作成するステップは、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含む。マハラノビス距離を算出するステップは、作成された複数の単位空間を用いて同一の診断時刻のデータに対して、複数のマハラノビス距離を算出するステップを含む。異常を判定するステップは、算出された複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定するステップを含む。
本開示によれば、単位空間を基準としたマハラノビス距離を用いて診断対象の異常を診断する異常診断装置、異常診断方法および異常診断プログラムにおいて、異常の判定精度を向上させることができる。
実施の形態1に係る異常診断装置の機能的構成を示すブロック図である。 単位空間のデータ長さを決定する第1の方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図2のステップS02の処理を説明するための図である。 図2のステップS04の処理を説明するための図である。 単位空間のデータ長さを決定する第2の方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。 単位空間の更新周期を決定する第1の方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。 図6のステップS25の処理を説明するための図である。 単位空間の更新周期を決定する第2の方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1に係る異常診断装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る異常診断装置の作用効果を説明するための図である。 実施の形態1に係る異常診断装置の作用効果を説明するための図である。 実施の形態1に係る異常診断装置の作用効果を説明するための図である。 実施の形態2に係る異常診断方法を説明するための図である。 実施の形態2に係る異常診断装置の作用効果を説明するための図である。 実施の形態2に係る異常診断装置の作用効果を説明するための図である。 単位空間データの更新方法の処理手順を説明するための図である。 単位空間データの第1の更新方法の処理手順を説明するための図である。 単位空間データの第1の更新方法の処理手順を説明するための図である。 単位空間データの第2の更新方法の処理手順を説明するための図である。 単位空間データの第2の更新方法の処理手順を説明するための図である。 単位空間データの第2の更新方法の処理手順を説明するための図である。 マハラノビス距離の閾値を決定する方法を説明するための図である。
以下に、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
実施の形態1.
[A.異常診断装置の機能的構成]
最初に、実施の形態1に係る異常診断装置の機能的構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係る異常診断装置の機能的構成を示すブロック図である。実施の形態1に係る異常診断装置1は、診断対象の設備または機器(以下、単に「設備」とも総称する)から取得される時系列データを解析することにより、当該設備の運転状態が正常であるか否かを判定し、その判定結果を出力するように構成される。
診断対象となる設備は、たとえば、発電機、FA(ファクトリオートメーション)機器、受配電機器、昇降機および鉄道用電気機器などの機器またはプラントである。本願明細書では、異常診断装置1を、発電機の状態監視および異常診断に適用する構成について例示する。
図1を参照して、異常診断装置1は、データ読み取り部2と、データ表示部3と、単位空間定義部4と、単位空間データ作成部5と、診断部6と、異常判定部7と、単位空間用データ蓄積部8と、判定結果出力部9とを備える。
(A-1)データ読み取り部
データ読み取り部2は、診断対象設備・機器から取得される時系列データを読み取る。当該データは、複数の評価項目の状態量を含んでいる。本願明細書において、「評価項目」は、診断対象設備・機器から取得される複数種類の時系列データの物理量の名称であり、マハラノビス距離の算出に用いる項目である。発電機を例に説明すると、運転データとして、発電機の出力、回転速度ならびに電圧および電流などの評価項目を含み、計測データとして、発電機に取り付けられたセンサにより計測される発電機を構成する機器や部品の温度および振動などの評価項目を含む。なお、これらの評価項目は例示であって、運転データおよび計測データの項目数は限定されるものではない。データ読み取り部2は、読み取りデータをデータ表示部3、単位空間定義部4および診断部6へ送信する。
(A-2)データ表示部
データ表示部3は、データ読み取り部2から受信した読み取りデータを、時系列データとしてグラフ化して表示する。
(A-3)単位空間定義部
単位空間定義部4は、データ読み取り部2から受信した読み取りデータを用いて、診断に用いる単位空間のデータ長さおよび単位空間の更新周期を決定する。本願明細書において「単位空間」は、診断対象の運転状態を判定するための基準となる。単位空間は、正常運転時の運転データおよび計測データ(以下、「正常運転データ」とも称する)から作成される。単位空間は、単位空間定義部4で決定されたデータ長さの正常運転データから作成されるとともに、単位空間定義部4で決定された更新周期に従って周期的に更新される。
後述するように、異常診断装置1は、互いにデータ長さが異なる複数の単位空間を用いて、異常を診断するように構成される。そのため、単位空間定義部4は、診断に用いられる複数の単位空間の各々について、データ長さおよび更新周期を決定するように構成される。
具体的には、単位空間定義部4は、データ長さ決定部10と、更新周期決定部11とを有する。データ長さ決定部10は、単位空間のデータ長さを決定する。すなわち、単位空間として定義するデータ範囲を決定する。更新周期決定部11は、単位空間の更新周期を決定する。本願明細書において「単位空間データの長さ」とは、単位空間に用いるデータの時間幅またはデータの点数である。「単位空間の更新周期」とは、同じ単位空間を用いて診断を行なう時間幅である。
(a)データ長さ決定部
データ長さ決定部10は、読み取りデータのうちの正常運転データを用いて、単位空間のデータ長さを決定する。なお、データ長さ決定部10は、必要に応じて、正常運転データに対して任意の演算処理が施されたデータを用いることができる。任意の演算処理とは、たとえば、微分、移動平均もしくは、複数の評価項目間の時系列データの和、差または平均などの処理である。
データ長さ決定部10は、診断に用いる複数の単位空間にそれぞれ対応して、複数のデータ長さを決定する。単位空間のデータ長さの決定には、(1)読み取りデータの複数の評価項目間の相関係数に基づいて決定する方法、(2)診断対象の設備の特性に応じて、読み取りデータの正常変動周期に基づいて決定する方法、の少なくとも1つが用いられる。
最初に、(1)読み取りデータの複数の評価項目間の相関係数(相関行列)に基づいて単位空間のデータ長さを決定する方法の例について説明する。図2は、当該決定方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図2を参照して、データ長さ決定部10は、ステップS01により、データ読み取り部2から受信した読み取りデータの中から、任意の期間における正常運転データを取得する。正常運転データとは、異常または不具合が起きていないときの運転状態において取得される運転データおよび計測データであり、複数の評価項目の状態量を含んでいる。また、任意の期間は、数日、数ヶ月または数年とすることができる。なお、期間が長くなるほど、診断精度を向上させることができる。
データ長さ決定部10は、ステップS02により、ステップS01で取得した正常運転データを、任意の複数のデータ長さで分割し、分割したデータ毎に複数の評価項目間の相関係数を求める。
任意の複数のデータ長さは、たとえば、720点、1440点、4320点、14400点、43200点のように、測定時間または測定日数の定数倍となるように決定することができる。なお、720点は、データのサンプリング周期が1分とした場合の12時間分のデータ点数に相当する。1440点は1日分のデータ点数に相当し、4320点は3日分のデータ点数に相当する。14400点は10日分のデータ点数に相当し、43200点は30日分のデータ点数に相当する。
図3には、時系列で表示されたある期間の正常運転データを、任意のデータ長さa,b,c,dで分割した例が示される。データ長さbはデータ長さaの2倍であり、データ長さcはデータ長さaの6倍であり、データ長さdはデータ長さaの12倍である。図3の例では、ある1つの評価項目の時系列データを分割しているが、実際には複数の評価項目の時系列データが存在するため、その他の評価項目の時系列データも上記評価項目の時系列データと同様に分割される。
データ長さ決定部10は、分割したデータ毎に、当該分割したデータに含まれる複数の評価項目間の相関係数を求める。相関係数は、2項目間の直線的な関係性の強さを示す指標である。2項目間の正の相関が強くなるに従って相関係数は1に近づき、負の相関が強くなるに従って相関係数は-1に近づく。2項目間にほとんど相関がない場合、相関係数は0に近い値となる。
なお、1つの分割したデータに含まれる評価項目数が3以上ある場合には、データ長さ決定部10は、相関行列を求める。相関行列は、相関係数を配列した行列であり、対角行列である。同じ項目同士の相関係数は1となるため、相関行列の対角成分はすべて1となる。相関係数および相関行列は周知の方法を用いて求めることができる。
図2に戻って、データ長さ決定部10は、ステップS03により、同一データ長さ毎に、ステップS02で求めた相関係数のばらつきを算出する。相関係数のばらつきは、同一項目の相関係数の(相関行列の同じ成分の)分散または標準偏差を用いて算出することができる。ステップS03において相関係数のばらつきを求めるデータ数は、分割データのすべてとしてもよい。あるいは、相関係数のばらつきを求めるデータ数を、データ長さが最も長い、言い換えれば分割データ数が最も少ないもののデータ数に合わせてもよい。図3の例では、最も分割データ数が少ないデータ長さdの分割データ数で、相関係数のばらつきを求めてもよい。
データ長さ決定部10は、ステップS04により、ステップS03で求めた相関係数のばらつきとデータ長さとの関係を求める。たとえば、データ長さ決定部10は、図4に示されるような、相関係数のばらつきを縦軸とし、データ長さを横軸としたグラフを作成する。このグラフでは、データ長さ毎に相関係数のばらつきがプロットされている。
相関係数のばらつきとして、1つのデータ長さについて求められたすべての(複数の評価項目間のすべての)相関係数のばらつきの平均値を用いてもよいし、当該すべての相関係数のばらつきの最大値を用いてもよい。あるいは、当該すべての相関係数のばらつきの中から任意に選択した値、または、任意に選択した複数の相関係数のばらつきの平均値を用いてもよい。
図4の場合、各データ長さにおける相関係数のばらつきは、当該データ長さを有するデータに含まれる2項目の関係性の強弱のばらつきを示している。データ長さに亘って2項目間の関係性に大きな変動がなければ、相関係数のばらつきは小さくなる一方で、2項目間の関係性が変動すると、相関係数のばらつきは大きくなる。
図4には、5種類のデータ長さa~eと相関係数のばらつきとの関係が示されている。これによると、データ長さが長くなるに従って、相関係数のばらつきが小さくなっていることが分かる。一方、データ長さが短くなるに従って相関係数のばらつきが大きくなっている。この相関係数のばらつきが大きいデータ長さの単位空間を用いてマハラノビス距離を算出すると、正常なデータであるにもかかわらずマハラノビス距離が大きくなってしまうため、誤って異常と判定してしまう可能性が懸念される。
図2に戻って、データ長さ決定部10は、ステップS05により、相関係数のばらつきに対して閾値を設定する。図4の例では、大きさが異なる2つの閾値D1および閾値D2が設定されている。データ長さ決定部10は、相関係数のばらつきが閾値以下となるデータ長さを、診断に用いる単位空間のデータ長さに決定する。
具体的には、データ長さ決定部10は、相関係数のばらつきが閾値D1以下となるデータ長さc,d,eのうちのデータ長さcを単位空間のデータ長さに設定することができる。また、データ長さ決定部10は、相関係数のばらつきが閾値D2以下となるデータ長さeを単位空間のデータ長さに決定することができる。
データ長さ決定部10は、複数の閾値を設けることにより、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を決定してもよい。あるいは、データ長さ決定部10は、以下に示す、複数の評価項目間の相関係数に基づいて単位空間のデータ長さを決定する別の方法または正常変動周期に基づいて単位空間のデータ長さを決定する方法を併用することにより、複数の単位空間のデータ長さを決定してもよい。
複数の評価項目間の相関係数に基づき単位空間のデータ長さを決定する別の方法としては、相関係数の変化から単位空間のデータ長さを決定する方法がある。複数の評価項目から構成される時系列データのデータ数を1ずつ増やし、データが増える毎に時系列データを構成する複数の評価項目間の相関係数(または相関行列)を求める。相関係数とデータ数との関係を評価し、相関係数が一定の値に収束するデータ数を単位空間のデータ長さとしてもよい。あるいは、相関係数の変化率とデータ数との関係を評価し、相関係数の変化率が0に収束するデータ数を、単位空間のデータ長さとしてもよい。
ここで、相関係数およびその変化率は、前述のように、評価項目数に応じて複数存在するため、全ての評価項目間の相関係数(またはその変化率)の平均値としてもよく、変化が最大の相関係数(またはその変化率)、任意に選択した相関係数(またはその変化率)またはその平均値としてもよい。以上のように複数の評価項目間の相関係数に基づき単位空間のデータ長さを決定する。
次に、(2)読み取りデータの正常変動周期に基づいて単位空間のデータ長さを決定する方法について説明する。図5は、当該決定方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図5を参照して、データ長さ決定部10は、図2と同じステップS01により、任意の期間における正常運転データを取得する。
データ長さ決定部10は、ステップS12により、ステップS01で取得した正常運転データの変動周期を分析する。正常運転データの変動周期の分析は、汎用の解析ソフトなどの周知技術を用いて行なうことができる。
データ長さ決定部10は、ステップS13により、ステップS12の分析によって得られた正常運転データの変動周期またはその定数倍を単位空間のデータ長さに決定する。データ長さ決定部10は、上述した複数の評価項目間の相関係数に基づいて決定された単位空間のデータ長さを併用することにより、複数の単位空間のデータ長さを決定してもよい。
(b)更新周期決定部
図1に戻って、更新周期決定部11は、読み取りデータのうちの正常運転データを用いて、単位空間の更新周期を決定する。単位空間の更新周期とは、上述したように、同じ単位空間を用いて診断を行なう時間幅である。したがって、決定した更新周期に基づいた更新時期に到達すると、新たな単位空間を用いて診断が行なわれることになる。
単位空間を更新する理由は、診断対象の設備におけるデータ変動に、季節変動などの異常でない正常変動が含まれる場合、単位空間を更新せずに診断を行なうと、正常なデータ変動を異常と誤って判定してしまう、あるいは、異常なデータ変動を正常と誤って判定してしまう可能性があるためである。
更新周期の決定には、(1)読み取りデータの複数の評価項目間の相関係数(相関行列)に基づいて決定する方法、(2)診断対象の設備の特性に応じて、読み取りデータの正常変動周期に基づいて決定する方法、の少なくとも1つが用いられる。
最初に、(1)読み取りデータの評価項目間の相関係数に基づいて単位空間の更新周期を決定する方法について説明する。図6は、当該決定方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図6を参照して、更新周期決定部11は、図2と同じステップS01により、任意の期間における正常運転データを取得する。
更新周期決定部11は、S22により、取得した正常運転データを、データ長さ決定部10で決定した単位空間のデータ長さで分割し、分割したデータ毎に複数の評価項目間の相関係数(または相関行列)を求める。
更新周期決定部11は、ステップS23により、ステップS22で求めた相関係数を、相関係数の作成に用いた正常運転データの時刻に基づいて、時系列順にプロットする。正常運転データの時刻とは、たとえば、相関係数を求めた時系列データの開始時刻、終了時刻または、開始時刻および終了時刻の間の中央の時刻などのうちのいずれかを用いることができる。
更新周期決定部11は、ステップS24により、ステップS23にて作成した相関係数の時系列プロットにおいて、相関係数の変化量と時間変化量との関係を求める。相関係数の変化量は、相関係数の時系列変化を時間微分した値を用いてもよく、時刻tにおける相関係数と、時刻t-m(mは任意の定数)における相関係数との差を用いてもよい。
図7には、時刻tにおける相関係数と、時刻t-m(mは任意の定数)における相関係数との差として求めた相関係数の変化量と時間変化量mとの関係をプロットしたグラフが示される。図7の縦軸は相関係数の変化量を示し、横軸は時間変化量を示す。
更新周期決定部11は、ステップS25により、相関係数の変化量が予め決定した閾値以下となる時間変化量を、更新周期とする。相関係数の変化量は、診断に使用する項目数に応じて複数個求められるが、全ての相関係数の変化量の平均値も用いてもよいし、最大値を用いてもよい。あるいは、任意の相関係数の変化量を用いてもよく、任意に選択した複数の相関係数の変化量の平均値を用いてもよい。
次に、(2)読み取りデータの正常変動周期に基づいて単位空間のデータ長さを決定する方法について説明する。図8は、当該決定方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図8を参照して、更新周期決定部11は、図2と同じステップS01により、任意の期間における正常運転データを取得する。
更新周期決定部11は、図5と同じステップS12により、ステップS01で取得した正常運転データの変動周期を分析する。変動周期の分析は、汎用の解析ソフトなどの周知技術を用いて行なうことができる。
更新周期決定部11は、ステップS33により、ステップS12の分析により得られた正常運転データの変動周期またはその定数倍を単位空間の更新周期に決定する。
(A-4)単位空間データ作成部
図1に戻って、単位空間データ作成部5は、単位空間定義部4で決定された単位空間のデータ長さおよび更新周期に基づいて、単位空間データを作成する。なお、単位空間データとは、単位空間を構成するデータを意味し、以降、単位空間と同じ意味で使用する。初回の(単位空間データ蓄積部8にデータが蓄積されていない状態での)診断では、単位空間データ作成部5は、読み取りデータから、単位空間定義部4で決定されたデータ長さの正常運転データを切り出し、切り出した正常運転データを単位空間データとする。
更新周期決定部11で決定した更新周期に基づいて設定された更新時期まで診断が到達すると、単位空間データ作成部5は、マハラノビス・タグチ(MT)法による診断済みのデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下となった(すなわち正常と判定された)データを用いて、更新時期以降の診断に用いる単位空間を作成する。具体的には、単位空間データ作成部5は、更新時期に到達すると、単位空間用データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、正常と判定されたデータから、単位空間定義部4で決定されたデータ長さのデータを切り出し、切り出したデータを単位空間データとする。
(A-5)診断部
診断部6は、単位空間データ作成部5により作成された単位空間と、データ読み取り部2で読み取られ、必要に応じて前処理が施されたデータとを用いて、MT法によりマハラノビス距離を求める。マハラノビス距離は、公知の方法によって算出することができる。なお、診断部6は、ある診断時刻のデータに対して、単位空間の数に応じて複数のマハラノビス距離を求める。
(A-6)異常判定部
異常判定部7は、診断部6により求められた複数のマハラノビス距離に基づいて、診断対象の設備の運転状態における異常の有無を判定する。具体的には、異常判定部7は、複数の単位空間を用いてそれぞれ算出された複数のマハラノビス距離と、予め設定された閾値とを比較することにより、設備の運転状態の異常の有無を判定する。
異常判定部7は、複数のマハラノビス距離に基づいた複数の判定結果を総合して、設備の運転状態の異常の有無を判定する。具体的には、異常判定部7は、互いに長さが異なる複数の単位空間を用いて診断する場合、複数の単位空間に対応する複数のマハラノビス距離のうちの少なくとも1つのマハラノビス距離が閾値以上となった場合に、設備の運転状態が異常であると判定する。
(A-7)単位空間用データ蓄積部
単位空間用データ蓄積部8は、診断部6によって診断がなされた、複数の評価項目の状態量を有するデータにそれらのマハラノビス距離を紐付けて蓄積する。
単位空間データ作成部5は、単位空間用データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下であるものを用いて、各更新時期以降の診断に用いる単位空間を作成する。単位空間の更新時期が到来した場合には、単位空間データ作成部5は、単位空間用データ蓄積部8に蓄積されたデータから、データ長さ決定部10で決定されたデータ長さを有するデータを切り取ることにより、単位空間を作成し、単位空間を更新する。したがって、診断部6は、更新された単位空間を用いてマハラノビス距離を求めることになる。
上述した単位空間用データ蓄積部8におけるデータの蓄積と、単位空間データ作成部5における単位空間の更新とは繰り返し実行される。
(A-8)判定結果出力部
判定結果出力部9は、異常判定部7における判定結果を出力する。判定結果出力部9は、たとえば、表示部を有しており、複数の単位空間を用いてそれぞれ求められた複数のマハラノビス距離の時系列変化を表示部に表示する。判定結果出力部9は、さらに、すべてのマハラノビス距離に基づいて判定された、診断対象の運転状態の有無についての判定結果を表示部に表示する。判定結果出力部9は、これらの判定結果を表示部に表示するとともに、図示しない通信手段を用いて外部の装置に送信する構成としてもよい。
[B.異常診断装置のハードウェア構成例]
次に、実施の形態1に係る異常診断装置のハードウェア構成例について説明する。
図9は、実施の形態1に係る異常診断装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。図9を参照して、異常診断装置1は、CPU(Central Processing Unit)20と、プログラムおよびデータを格納するメモリとを備えており、CPU20が当該プログラムに従って動作することにより、図1に示す機能的構成が実現される。
メモリは、ROM(Read Only Memory)21、RAM(Random Access Memory)22およびHDD(Hard Disk Drive)23を含む。ROM21は、CPU20にて実行されるプログラムを格納することができる。RAM22は、CPU20におけるプログラムの実行中に利用されるデータを一時的に格納することができ、作業領域として利用される一時的なデータメモリとして機能することができる。HDD23は、不揮発性の記憶装置であり、データ読み取り部2による読み取りデータ、単位空間作成用のデータおよび、異常判定部7における判定結果などを格納することができる。HDDに加えて、あるいは、HDDに代えて、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置を採用してもよい。
異常診断装置1は、さらに、通信インターフェイス(I/F)24、I/O(Input/Output)インターフェイス25、入力部26および表示部27を含む。通信インターフェイス24は、異常診断装置1が診断対象の設備を含む外部機器と通信するためのインターフェイスである。通信インターフェイス24は「データ読み取り部2」の一実施例に対応する。
I/Oインターフェイス25は、異常診断装置1への入力または異常診断装置1からの出力のインターフェイスである。図9に示すように、I/Oインターフェイス25は、入力部26および表示部27に接続される。
入力部26は、ユーザからの異常診断装置1に対する指示を含む入力を受け付ける。入力部26は、キーボード、マウスおよび、表示部の表示画面と一体的に構成されたタッチパネルなどを含み、単位空間定義部4および異常判定部7で用いられる閾値の設定などを受け付ける。
表示部27は、「データ表示部3」および「判定結果出力部9」の一実施例に対応する。表示部27は、診断対象から取得された時系列データおよび異常判定部7における判定結果などを表示することができる。
[C.作用効果]
次に、実施の形態1に係る異常診断装置1が奏する作用効果について説明する。
上述したように、実施の形態1に係る異常診断装置1は、互いにデータ長さが異なる複数の単位空間を用いて診断対象の異常を診断するように構成される。これによると、時系列データの正常な変動を異常と判定せずに、事故または故障の前兆となる異常の兆候を適切に判定することができる。この作用効果を図10から図12を用いて詳細に説明する。
図10(A)には、季節変動などの正常な変動を有する時系列データの波形が示される。図10および以降の図面では、説明の容易化のため、複数の評価項目のうちの1つの評価項目の時系列データの波形を示すものとする。
図10(B)には、正常な変動より小さい突発的な変化(図中の領域R1に相当)が生じている時系列データの波形が示される。図10(C)には、正常な変動より大きい長期的な変化(図中の領域R2に相当)が生じている時系列データの波形が示される。
診断対象の異常を高い精度で判定するためには、図10(A)に示される正常な変動を異常と判定せずに、図10(B)および図10(C)に示される変化の両方を異常と判定することが求められる。
図11には、正常運転データの変動周期程度のデータ長さを有する単位空間を用いて、図10(B),(C)の時系列データに基づいて異常を診断する場合が示される。図11(A)は図10(B)の時系列データに基づいた異常診断を示し、図11(B)は図10(C)の時系列データに基づいた異常診断を示している。
図11(A)に示すように、データ長さが長い単位空間を用いて異常を診断する場合、正常な変動より小さい突発的な変化は単位空間内に収まってしまうため、マハラノビス距離に基づいて当該変化を検知することができない。これに対して、図11(B)に示すように、正常な変動より大きい長期的な変化は単位空間の外部に及ぶため、マハラノビス距離に基づいて当該変化を検知することができる。
図12には、正常運転データの変動周期よりも十分に短いデータ長さを有する単位空間を用いて、図10(B),(C)の時系列データに基づいて異常を診断する場合が示される。図12(A)は図10(B)の時系列データに基づいた異常診断を示し、図12(B)は図10(C)の時系列データに基づいた異常診断を示している。
図12(A)に示すように、データ長さが短い単位空間を用いて異常を診断する場合、正常な変動より小さい突発的な変化は単位空間の外部に及ぶため、マハラノビス距離に基づいて当該変化を検知することができる。これに対して、図12(B)に示すように、長期的な変化は、徐々に値が変化するため、データ長さが短い単位空間を用いた診断では、単位空間を構成するデータの値と診断対象データの値とが似通っているため、マハラノビス距離の増大が小さくなり、結果的に異常と判定されずに単位空間が更新されることになる。これによると、異常を含んだ単位空間を用いて診断を継続することになり、異常を検知できない場合が生じる。
このように、単一の単位空間を用いて異常を診断する構成では、様々な異常変動に対応することができない。これに対して、実施の形態1に係る異常診断装置1では、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を用いる。すなわち、複数の単位空間には、図11に示されるデータ長さが長い単位空間および、図12に示されるデータ長さが短い単位空間が含まれている。したがって、複数の単位空間の少なくとも1つを用いた診断において異常な変動を検知することができる。これによると、実施の形態1に係る異常診断装置1は、様々な異常変動に対応することができるため、高い精度で異常を判定することが可能となる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を用いて、設備の異常を診断する構成について説明した。実施の形態2では、更新周期よりも長い時間をかけて緩やかに変化する経年劣化などの異常変動であっても検出を可能とすることを目的とした構成について説明する。具体的には、データ収集時期が互いに異なる複数の単位空間を用いて、設備の異常を診断する構成を説明する。なお、実施の形態1と重複しており、実施の形態1にて既に説明した事項については、説明を省略する。
[D.異常診断装置の機能的構成]
実施の形態2では、単位空間データ作成部5(図2参照)は、上述した方法を用いて決定したデータ長さを有する単位空間を作成する際、データ収集時期の異なる複数の単位空間からなる単位空間群を作成する。
たとえば、データ長さを43200点とした場合、単位空間データ作成部5は、データ収集時期が互いに異なる3つの単位空間を作成する。43200点は、データのサンプリング周期が1分とした場合の30日分のデータ点数に相当する。
第1の単位空間は、データ取得開始時刻(以下、単位空間開始時刻とも称する)を診断開始時刻に対して30日前とし、30日前から診断開始時刻までの30日分のデータ点数を有する。第2の単位空間は、単位空間開始時刻を診断開始時刻に対して60日前とし、60日前から30日前までの30日分のデータ点数を有する。第3の単位空間は、単位空間開始時刻を診断開始時刻に対して90日前とし、90日前から60日前までの30日分のデータ点数を有する。
なお、単位空間開始時刻は、診断開始時刻から単位空間のデータ長さ(たとえば30日分)よりも長い時間遡った時刻として、任意に決定することができる。また、第2の単位空間および第3の単位空間の開始時刻は、単位空間の更新周期よりも長い時間遡った時刻とすることが望ましい。本実施の形態では、過去に遡った3つの時期に対応する3つの単位空間を例示しているが、単位空間の数はこれに限らない。
診断部6(図1参照)は、単位空間データ作成部5により作成された3つの単位空間の各々について、同一の診断時刻におけるマハラノビス距離を求める。すなわち、診断部6は、第1の単位空間に基づいた第1のマハラノビス距離、第2の単位空間に基づいた第2のマハラノビス距離、および第3の単位空間に基づいた第3のマハラノビス距離を求める。
異常判定部7(図1参照)は、上記3つのマハラノビス距離の変化量に基づいて、設備の異常を判定する。図13は、異常の判定方法を説明するための図である。図13には、第1から第3の単位空間にそれぞれ対応する第1から第3のマハラノビス距離が示されている。マハラノビス距離の変化量は、第1から第3のマハラノビス距離の変動幅に相当する。図13の例では、マハラノビス距離の変化量は、最小値である第1のマハラノビス距離と、最大値である第3のマハラノビス距離との差に相当する。
異常判定部7は、マハラノビス距離の変化量が予め設定された閾値より大きい場合に、設備の運転状態が異常であると判定する。なお、異常判定部7は、データ収集時期の異なる複数の単位空間を用いた診断に加えて、実施の形態1による診断を併用することによって、設備の異常を診断する構成としてもよい。
[E.作用効果]
次に、実施の形態2に係る異常診断装置が奏する作用効果について説明する。以下の説明では、データ収集時期が互いに異なる3つの単位空間を用いて診断対象の異常を診断する場合を想定する。
図14には、2種類の時系列データの波形が示される。波形Aは、正常な変動を有する時系列データの波形である。波形Bは、波形Aと近似した変動を有するが、データの大きさが緩やかに増加している。この緩やかな変動は、単位空間の更新周期よりも長い時間をかけて緩やかに変化する経年劣化などの異常変動に相当する。
第1の単位空間は、診断区間の開始時刻の直近の正常運転データにより作成されている。第2の単位空間は、第1の単位空間よりも遡った正常運転データにより作成されている。第3の単位空間は、第2の単位空間よりもさらに遡った正常運転データにより作成されている。第1から第3の単位空間は、正常運転データの収集時期が互いに異なっている。
診断部6(図1参照)は、診断区間におけるデータと、第1から第3の単位空間の各々とを用いて、MT法によりマハラノビス距離を算出する。図15に、図14の波形Aおよび波形Bの各々について算出されたマハラノビス距離を示す。各波形において、第1の単位空間を用いて算出されたマハラノビス距離、第2の単位空間を用いて算出されたマハラノビス距離、および第3の単位空間を用いて算出されたマハラノビス距離が示されている。
波形Aでは、3つのマハラノビス距離は同等の大きさを有しており、単位空間のデータ収集時期によってマハラノビス距離は変化していない。これに対して、波形Bでは、第3の単位空間におけるマハラノビス距離が最も大きく、第1の単位空間におけるマハラノビス距離が最も小さくなっている。このように、時系列データに経年劣化による異常変動がある場合には、単位空間のデータ収集時期によってマハラノビス距離が変化する。
異常判定部7(図1参照)は、上記3つのマハラノビス距離の変化量に基づいて、診断対象の異常を判定する。マハラノビス距離の変化量は、第1から第3のマハラノビス距離の変動幅に相当する。異常判定部7は、マハラノビス距離の変化量が予め設定された閾値より大きい場合に、設備の運転状態が異常であると判定する。
図15の例では、第1の単位空間のみを用いて波形Bの時系列データのマハラノビス距離を求めた場合、正常な変動を有する波形Aと、異常な変動を有する波形Bとはマハラノビス距離が等しくなっている。そのため、波形Bの異常な変動を検知することができない。
これに対して、本実施の形態2では、第1の単位空間よりもデータ収集時期が遡った第2の単位空間および第3の単位空間を用いてマハラノビス距離を求めることで、波形Aおよび波形Bのマハラノビス距離に差が現れている。このように、データ収集時期が互いに異なる複数の単位空間を用いて同一の診断区間のマハラノビス距離を求めることによって、マハラノビス距離の変化量に基づいて、経年劣化による異常な変動を検知することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1における単位空間の更新方法について説明する。単位空間の更新は、単位空間データ作成部5(図1参照)により実行される。なお、本実施の形態で用いる単位空間のデータ長さおよび更新周期は、実施の形態1で説明した方法により、単位空間定義部4で決定されたデータ長さ(データ数)および更新周期であるとする。
図16は、単位空間の更新方法の処理手順を説明するための図である。図16(A)から図16(C)には、診断を開始してから更新時期に到達するごとに単位空間が更新される様子が段階的に示されている。
まず図16(A)に示すように、診断が開始されると、診断部6により、診断開始時点から1回目の更新時期に到達する時点(以下、「第1更新時期」とも称する)まで診断が行なわれる。この初回の診断に用いられる単位空間(以下、「第1の単位空間」とも称する)は、読み取りデータから、単位空間定義部4で決定されたデータ長さ(以下、「単位空間データ数」とも称する)の正常運転データを切り出したものである。
診断開始後、第1更新時期に到達すると、単位空間データ作成部5は、初回の診断に用いた第1の単位空間を破棄するとともに、第1更新時期以降の第2の診断に用いる単位空間(以下、「第2の単位空間」とも称する)を新規に作成する。
図16(B)には、第2の単位空間の作成方法が示される。単位空間データ作成部5は、診断開始時点から第1更新時期の間に単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が予め定めた閾値以下であるデータを用いて、第2の単位空間を作成する。したがって、第1の単位空間を構成するデータ(第1の単位空間データ)はすべて破棄され、第2の単位空間には用いないこととなる。
具体的には、単位空間データ作成部5は、診断開始時点から第1更新時期までの期間のデータのうち、MT法により算出されたマハラノビス距離が閾値以下となった(すなわち正常と判定された)データを抽出する。さらに、単位空間データ作成部5は、この抽出したデータの中から、第1更新時期に最も近い日時(最新の日時)のデータから過去に遡り、単位空間データ数分のデータを抽出し、第2の単位空間を新規に作成する。診断部6は、この第2の単位空間を用いて第2の(第1更新時期以降の)診断を行なう。
第2の診断開始後、2回目の更新時期(以下、「第2更新時期」とも称する)に到達すると、単位空間データ作成部5は、第2の診断に用いた第2の単位空間を破棄する。そして、単位空間データ作成部5は、第2更新時期以降の第3の診断に用いる単位空間(以下、「第3の単位空間」とも称する)を新規に作成する。
図16(C)には、第3の単位空間の作成方法が示される。単位空間データ作成部5は、第2の診断開始時点から第2更新時期の間に単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が予め定められた閾値以下であるデータを用いて、第3の単位空間を作成する。したがって、第2の単位空間を構成するデータ(第2の単位空間データ)はすべて破棄され、第3の単位空間には用いないこととなる。
具体的には、単位空間データ作成部5は、第1更新時期(第2の診断開始時点)から第2更新時期までの期間のデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下となった(すなわち正常と判定された)データを抽出する。さらに、単位空間データ作成部5は、抽出したデータの中から、第2更新時期に最も近い日時(最新の日時)のデータから過去に遡り、単位空間データ数分のデータを抽出し、第3の単位空間を新規に作成する。診断部6は、この第3の単位空間を用いて、第3の(第2更新時期以降の)診断を行なう。
第3の診断の開始時点以降、単位空間データ作成部5は、更新時期に到達するごとに、上述した手順を繰り返すことによって、周期的に単位空間を更新する。診断部6は、周期的に更新される単位空間を用いて診断を継続する。そのため、更新周期は、単位空間データ数と同じか、または単位空間データ数よりも長くすることが望ましい。また、複数の単位空間を用いた診断においても、各単位空間が同様の手順を用いて周期的に更新される。更新された複数の単位空間を用いて診断が行なわれる。
このように、更新時期に到達するたびに、それまでの診断に用いた単位空間を破棄し、過去の診断に用いた単位空間データ(単位空間を構成するデータ)を再度使用することなく、直近に設備から取得されたデータのうちマハラノビス距離が閾値以下であるデータを用いて新規に単位空間を作成し更新時期以降の診断に用いる。そのため、診断対象設備の最新の状態が反映された正常データから構成される単位空間を用いて診断を実施することができ、誤判定のない診断が可能となる。
実施の形態4.
実施の形態3で説明した単位空間の更新方法においては、診断開始時点から次の更新時期の間に単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下となるデータの数が、予め単位空間定義部4において決定された単位空間データ数に満たない場合が起こり得る。実施の形態4では、このような場合における単位空間の更新方法について説明する。
実施の形態4に係る単位空間の更新方法には、以下に述べる第1の更新方法および第2の更新方法が存在する。単位空間データ作成部5は、これら2種類の更新方法のいずれかを選択して単位空間を更新することができる。
(1)第1の更新方法
図17および図18は、単位空間の第1の更新方法の処理手順を説明するための図である。図17(A)から図17(C)および図18(A)から図18(C)には、診断を開始してから更新時期に到達するごとに単位空間が更新される様子が段階的に示されている。
図17および図18は、図16と比較して、第3の単位空間の作成方法が異なる。具体的には、図17には、第3の単位空間を作成するためのデータの数が単位空間データ数に満たない場合が示されている。図18には、図17に示す場合における第3の単位空間を作成する手順が示されている。なお、図17(A)および図17(B)は、図16(A)および図16(B)と同じであるため、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図17(C)に示すように、第3の単位空間を作成するため、単位空間データ作成部5は、第2の診断開始時点から第2更新時期の間に単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下となった(すなわち正常と判定された)データを抽出する。さらに、単位空間データ作成部5は、抽出したデータの中から、第2更新時期に最も近い日時(最新の日時)のデータから過去に遡り、予め決定された単位空間データ数分のデータを抽出する。
ここで、マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が単位空間データ数に満たない場合には、単位空間データ作成部5は、図18(A)に示すように、第2更新時期に到達しても単位空間を更新しないこととする。すなわち、単位空間データ作成部5は、第3の単位空間を新たに作成せず、第2の単位空間を保持する。したがって、診断部6は、第2の単位空間を用いて第2更新時期以降のデータに対しても診断を行なう。この診断を第2'の診断と称する。
第2'の診断では、診断部6は、第2の単位空間と、第2'の診断開始時点以降にデータ読み取り部2で読み取られ、必要に応じて前処理が施されたデータとを用いて、マハラノビス距離を算出する。
図18(B)に示すように、第2'の診断は、第2の診断開始時点から最新の診断までに(第2の単位空間を用いて診断を行なった期間、すなわち第2の診断と第2'の診断との間に)単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうちマハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が、単位空間定義部4で予め決定した単位空間データ数と同じになる時点まで継続される。また、このマハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が、単位空間データ数と同じになる時点を新たな更新時期とする。
図18(C)では、第2の診断開始時点から新たな更新時期までの(第2の単位空間を用いた診断範囲)のデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下となったデータの数が単位空間データ数に達すると、診断部6は第2'の診断を終了する。このとき、単位空間データ作成部5は、新たな更新時期までの診断に使用した単位空間を破棄し、第2の診断開始時点から最新の診断までに(第2の単位空間を用いて診断を行なった期間、すなわち第2の診断と第2'の診断との間に)単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下であるデータを第3の単位空間として新規に作成する。すなわち、単位空間は、本来の第2更新時期から遅れて更新される。診断部6は、第3の単位空間を用いて第3の診断を開始する。
なお、図18(C)において、新たな更新時期以降の更新周期のカウントは、新たな更新時期(新たに作成された第3の単位空間が診断に適用された時点)においてリセットされる。したがって、単位空間データ作成部5は、この時点を起点として更新周期をカウントし、3回目の更新時期(以下、「第3更新時期」とも称する)に到達すると、第3更新時期以降の第4の診断に用いる単位空間(以下、「第4の単位空間」とも称する)を新規に作成する。
単位空間データ作成部5は、実施の形態3で示した更新方法と、上述した第1の更新方法とを、抽出されるデータ数に応じて切り替えて用いることにより、単位空間を適宜更新する。診断部6は、更新される単位空間を用いて診断を継続して行なう。これによると、マハラノビス距離が閾値以下となったデータのみを用いて単位空間が生成されるため、異常データを含んだ単位空間を用いた診断による誤判定を抑制することができる。また、このように作成する単位空間は最新の設備状態が反映されたものであるため、季節変動などの正常変動を異常と誤判定することを防止することができる。
(2)第2の更新方法
図19から図21は、単位空間の第2の更新方法の処理手順を説明するための図である。図19(A)から図19(C)、図20(A)から図20(C)および、図21(A)から図21(C)には、診断を開始してから更新周期に到達するごとに単位空間が更新される様子が段階的に示されている。
図19および図20は、図16と比較して、第3の単位空間の作成方法が異なる。具体的には、図19および図20には、第3の単位空間を作成するためのデータの数が単位空間データ数に満たない場合における第3の単位空間を作成する手順が示されている。なお、図19(A)および図19(B)は、図16(A)および図16(B)と同じであるため、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図19(C)に示すように、第3の単位空間を作成するため、単位空間データ作成部5は、第2更新時期に到達すると、これまでの診断に用いた単位空間は破棄し、第2の診断開始時点から第2更新時期の間に単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下となった(すなわち正常と判定された)データを抽出する。さらに、単位空間データ作成部5は、抽出したデータの中から、第2更新時期に最も近い日時(最新の日時)のデータから過去に遡り、予め決定された単位空間データ数分のデータを抽出する。
第2の更新方法では、マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が予め単位空間定義部4で決定した単位空間データ数に満たない場合であっても、単位空間データ作成部5は、第2更新時期においてそれまでの診断に用いた単位空間を破棄し、第3の単位空間を新規に作成することとする。したがって、診断部6は、第2更新時期以降、第3の単位空間を用いて第3の診断を行なうことになる。
第2の更新方法は、季節変動周期などに基づいて更新周期を決定している場合のように、予め決定された更新周期を固定して運用することが望ましい場合に適用される。ただし、マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が、マハラノビス距離の算出に用いる評価項目数またはその定数倍よりも少なくなる場合には正確な診断ができなくなる可能性がある。そこで、図19(C)に示すように、マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が評価項目数以上またはその定数倍以上であれば、単位空間データ作成部5は、予め決定した単位空間データ数に満たない場合であっても、このマハラノビス距離が閾値以下となったデータを用いて第3の単位空間を作成し、第3の診断に用いる。
図20(A)には、第4の単位空間の作成方法が示される。単位空間データ作成部5は、第3の診断開始時点から第3更新時期の間に単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下であるデータを用いて、第4の単位空間を作成する。
図20(A)では、第4の単位空間を作成するためのマハラノビス距離が閾値以下であるデータの数が単位空間データ数に満たしておらず、かつ、マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が評価項目数またはその定数倍よりも少ない場合が生じている。このような場合、単位空間データ作成部5は、第3更新時期に到達しても単位空間を更新しないこととする。すなわち、図20(B)に示すように、単位空間データ作成部5は、第4の単位空間を新たに作成せず、第3の単位空間を保持する。したがって、図20(C)に示すように、診断部6は、第3の単位空間を用いて第3更新時期以降のデータに対しても診断を行なう。すなわち、第3の単位空間を用いて第4の診断を行なうことになる。
図21(A)~(C)には、第4の単位空間の作成方法が示される。第4の診断開始後、4回目の更新時期(以下、「第4更新時期」とも称する)に到達すると、単位空間データ作成部5は、第4の診断開始時点から第4更新時期の間に単位空間データ蓄積部8に蓄積されたデータのうち、マハラノビス距離が閾値以下となった(すなわち正常と判定された)データを抽出する。
ここで、マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が単位空間定義部4で予め決定した単位空間データ数に満たない場合には、単位空間データ作成部5は、マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が、診断に用いる評価項目数またはその定数倍以上であるか否かを判定する。マハラノビス距離が閾値以下となったデータ数が、診断に用いる評価項目数またはその定数倍以上であることが確認されると、単位空間データ作成部5は、図21(B)に示すように、マハラノビス距離が閾値以下となったデータを用いて第4の単位空間を新規に作成する。これにより、診断部6は、第4の単位空間を用いて第5の診断を行なうことになる。
単位空間データ作成部5は、実施の形態3で示した更新方法と、上述した第2の更新方法とを、抽出されるデータ数に応じて切り替えて用いることにより、単位空間を適宜更新する。診断部6は、更新される単位空間を用いて診断を継続して行なう。これによると、マハラノビス距離が閾値以下となったデータのみを用いて単位空間が生成されるため、異常データを含んだ単位空間を用いた診断による誤判定を抑制することができる。また、このように作成する単位空間は最新の設備状態が反映されたものであるため、季節変動などの正常変動を異常と誤判定することを防止することができる。さらに、季節変動などの周期的な正常の状態変化がある場合であっても、一定の周期で単位空間を更新することができるため、誤判定を防止することができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、単位空間更新時に単位空間データ蓄積部8に蓄積されるデータの中から,新規に作成する単位空間として使用するものを選択するためのマハラノビス距離の閾値を決定する方法について説明する。図22は、マハラノビス距離の閾値を決定する方法を説明するための図である。図22には、マハラノビス距離の度数分布(ヒストグラム)が例示されている。図22のヒストグラムは、異常が発生しておらず正常状態であることが既知の任意の期間におけるデータに対して診断を行ない、求められたマハラノビス距離のヒストグラムである。ヒストグラムの横軸はマハラノビス距離の区分を表し、縦軸は各区分に含まれるマハラノビス距離の相対度数、および累積相対度数を表す。
実施の形態5では、マハラノビス距離の累積相対度数に対してマハラノビス距離の閾値を決定するための判定値を予め設定しておく。そして、累積相対度数が判定値となるときのマハラノビス距離を、マハラノビス距離の閾値と決定する。図22の例では、累積相対度数の判定値を95%としている。累積相対度数が95%となるときのマハラノビス距離を閾値として決定することができる。このように、正常状態が既知であるデータから求めたマハラノビス距離のヒストグラムに基づいて閾値を決定することにより、診断対象設備または機器に応じて最適な閾値を決定することができ、誤判定を防止することが可能となる。
なお、以上説明した複数の実施の形態について、明細書内で言及されていない組み合わせを含めて、不整合または矛盾が生じない範囲内で、各実施の形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 異常診断装置、2 データ読み取り部2、3 データ表示部、4 単位空間定義部、5 単位空間データ作成部、6 診断部、7 異常判定部、8 単位空間用データ蓄積部、9 判定結果出力部、10 データ長さ決定部、11 更新周期決定部、20 CPU、21 ROM、22 RAM、23 HDD、24 通信インターフェイス、25 I/Oインターフェイス、26 入力部、27 表示部。

Claims (30)

  1. 診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断方法であって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出するステップと、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを備え、
    前記単位空間を作成するステップは、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含み、
    前記複数の単位空間を作成するステップは、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数、および前記データの正常変動周期の少なくとも1つに基づいて、各前記複数の単位空間のデータ長さを決定するステップを含み、
    前記マハラノビス距離を算出するステップは、作成された前記複数の単位空間を用いて複数のマハラノビス距離を算出するステップを含み、
    前記異常を判定するステップは、算出された前記複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定するステップを含む、異常診断方法。
  2. 診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断方法であって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出するステップと、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを備え、
    前記単位空間を作成するステップは、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含み、
    前記マハラノビス距離を算出するステップは、作成された前記複数の単位空間を用いて同一の診断時刻の前記データに対して、複数のマハラノビス距離を算出するステップを含み、
    前記異常を判定するステップは、算出された前記複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定するステップを含む、異常診断方法。
  3. 前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数に基づいて、前記単位空間の更新周期を決定し、前記単位空間を周期的に更新するステップをさらに備える、請求項1または2に記載の異常診断方法。
  4. 前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数に基づいて決定した更新周期、および前記データの変動周期の分析から求めた周期の定数倍として決定した更新周期の少なくとも1つを用いて、前記単位空間を周期的に更新するステップをさらに備える、請求項1または2に記載の異常診断方法。
  5. 前記複数の単位空間を作成するステップは、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数、および前記データの正常変動周期の少なくとも1つに基づいて、各前記複数の単位空間のデータ長さを決定するステップを含む、請求項2から4のいずれか1項に記載の異常診断方法。
  6. 診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断方法であって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出するステップと、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを備え、
    前記単位空間を作成するステップは、正常運転データの収集時期が互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含み、
    前記マハラノビス距離を算出するステップは、作成された前記複数の単位空間を用いて複数のマハラノビス距離を算出するステップを含み、
    前記異常を判定するステップは、算出された前記複数のマハラノビス距離の変化量に基づいて異常を判定するステップを含む、異常診断方法。
  7. 前記単位空間を周期的に更新するステップは、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた更新時期に到達するごとに、前記更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するステップと、
    診断開始後、1回目の前記更新時期に到達したときに、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って前記単位空間データ数分抽出するとともに、抽出したデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる前記単位空間を新規に作成するステップと、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って前記単位空間データ数分抽出するとともに、抽出したデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる前記単位空間を新規に作成するステップとを含む、請求項3または4に記載の異常診断方法。
  8. 前記単位空間を周期的に更新するステップは、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた1回目の更新時期に到達したときに、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って抽出し、抽出したデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる第1の前記単位空間を新規に作成するステップと、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って抽出し、抽出したデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる第2の前記単位空間を新規に作成するステップとを含み、
    前記第1の単位空間を新規に作成するステップは、
    前記1回目の更新時期において、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が、前記単位空間データ数に満たない場合には、前記1回目の更新時期以降も、前記1回目の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続するステップと、
    診断開始時点から最新の診断までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に達した時点を新たな更新時期とし、前記新たな更新時期に到達したときに前記新たな更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、診断開始時点から前記新たな更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記新たな更新時期以降の診断に用いる前記第1の単位空間を作成するステップとを含み、
    前記第2の単位空間を新規に作成するステップは、
    前記今回の更新時期において、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たない場合には、今回の前記更新時期以降も、今回の前記更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続するステップと、
    前回の前記更新時期から最新の診断までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が前記単位間データ数に達した時点を新たな更新時期とし、前記新たな更新時期に到達したときに前記新たな更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前回の前記更新時期から前記新たな更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記新たな更新時期以降の診断に用いる前記第2の単位空間を作成するステップとを含む、請求項3または4に記載の異常診断方法。
  9. 前記単位空間を周期的に更新するステップは、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた1回目の更新時期に到達したときに、前記1回目の更新時期以降の診断に用いる第1の前記単位空間を新規に作成するステップと、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前記今回の更新時期以降の診断に用いる第2の前記単位空間を新規に作成するステップとを含み、
    前記第1の単位空間を新規に作成するステップは、
    前記1回目の更新時期において、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が単位空間データ数に満たず、前記マハラノビス距離の算出に用いる評価項目数以上またはその定数倍以上であるときには、前記1回目の更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前記1回目の更新時期までに取得された前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる前記第1の単位空間を作成するステップと、
    診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数未満またはその定数倍未満であるときには、2回目の前記更新時期に到達するまで、前記1回目の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて次の前記更新時期まで診断を継続するステップとを含み、
    前記第2の単位空間を新規に作成するステップは、
    今回の前記更新時期において、前回の前記更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数以上またはその定数倍以上であるときには、前記今回の更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前記前回の更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる前記第2の単位空間を作成するステップと、
    前記前回の更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数未満またはその定数倍未満であるときには、次回の前記更新時期に到達するまで、前記今回の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続するステップとを含む、請求項3または4に記載の異常診断方法。
  10. 異常が発生していないことが既知である任意の期間に対して求めたマハラノビス距離を用いてヒストグラムを作成し、前記ヒストグラムの累積相対度数が予め定めた値となるときの前記マハラノビス距離を前記閾値に設定するステップをさらに備える、請求項7から9のいずれか1項に記載の異常診断方法。
  11. 診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断装置であって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成する単位空間データ作成部と、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するデータ読み取り部と、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出する診断部と、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定する異常判定部と、
    前記単位空間を定義する単位空間定義部とを備え、
    前記単位空間データ作成部は、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成し、
    前記単位空間定義部は、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数、および前記データの正常変動周期の少なくとも1つに基づいて、各前記複数の単位空間のデータ長さを決定し、
    前記診断部は、作成された前記複数の単位空間を用いて複数のマハラノビス距離を算出し、
    前記異常判定部は、算出された前記複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定する、異常診断装置。
  12. 診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断装置であって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成する単位空間データ作成部と、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するデータ読み取り部と、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出する診断部と、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定する異常判定部とを備え、
    前記単位空間データ作成部は、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成し、
    前記診断部は、作成された前記複数の単位空間を用いて同一の診断時刻の前記データに対して、複数のマハラノビス距離を算出し、
    前記異常判定部は、算出された前記複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定する、異常診断装置。
  13. 前記単位空間データ作成部は、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数に基づいて決定した更新周期を用いて、前記単位空間を周期的に更新する、請求項11または12に記載の異常診断装置。
  14. 前記単位空間データ作成部は、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数に基づいて決定した更新周期、および前記データの変動周期の分析から求めた周期の定数倍として決定した更新周期の少なくとも1つを用いて、前記単位空間を周期的に更新する、請求項11または12に記載の異常診断装置。
  15. 前記単位空間定義部は、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数、および前記データの正常変動周期の少なくとも1つに基づいて、各前記複数の単位空間のデータ長さを決定する、請求項11に記載の異常診断装置。
  16. 診断対象の運転状態の異常を診断する異常診断装置であって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成する単位空間データ作成部と、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するデータ読み取り部と、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出する診断部と、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定する異常判定部とを備え、
    前記単位空間データ作成部は、前記正常運転データの収集時期が互いに異なる複数の単位空間を作成し、
    前記診断部は、作成された前記複数の単位空間を用いて複数のマハラノビス距離を算出し、
    前記異常判定部は、算出された前記複数のマハラノビス距離の変化量に基づいて異常を判定する、異常診断装置。
  17. 前記単位空間データ作成部は、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた更新時期に到達するごとに、前記更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄し、
    診断開始後、1回目の前記更新時期に到達したときに、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って前記単位空間データ数分抽出するとともに、抽出したデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる前記単位空間を新規に作成し、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って前記単位空間データ数分抽出するとともに、抽出したデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる前記単位空間を新規に作成する、請求項13または14に記載の異常診断装置。
  18. 前記単位空間データ作成部は、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた1回目の更新時期に到達したときに、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って抽出し、抽出したデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる第1の前記単位空間を新規に作成し、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って抽出し、抽出したデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる第2の前記単位空間を新規に作成するように構成され、
    前記第1の単位空間を新規に作成するとき、前記単位空間データ作成部は、
    前記1回目の更新時期において、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が、前記単位空間データ数に満たない場合には、前記1回目の更新時期以降も、前記1回目の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続し、
    診断開始時点から最新の診までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に達した時点を新たな更新時期とし、前記新たな更新時期に到達したときに前記新たな更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄し、
    診断開始時点から前記新たな更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記新たな更新時期以降の診断に用いる前記第1の単位空間を作成し、
    前記第2の単位空間を新規に作成するとき、前記単位空間データ作成部は、
    前記今回の更新時期において、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たない場合には、今回の前記更新時期以降も、今回の前記更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続し、
    前回の前記更新時期から最新の診断までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が前記単位間データ数に達した時点を新たな更新時期とし、前記新たな更新時期に到達したときに前記新たな更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄し、
    前回の前記更新時期から前記新たな更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記新たな更新時期以降の診断に用いる前記第2の単位空間を作成する、請求項13または14に記載の異常診断装置。
  19. 前記単位空間データ作成部は、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた1回目の更新時期に到達したときに、前記1回目の更新時期以降の診断に用いる第1の前記単位空間を新規に作成し、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前記今回の更新時期以降の診断に用いる第2の前記単位空間を新規に作成するように構成され、
    前記第1の単位空間を新規に作成するとき、前記単位空間データ作成部は、
    前記1回目の更新時期において、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が単位空間データ数に満たず、前記マハラノビス距離の算出に用いる評価項目数以上またはその定数倍以上であるときには、前記1回目の更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前記1回目の更新時期までに取得された前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる前記第1の単位空間を作成し、
    診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数未満またはその定数倍未満であるときには、2回目の前記更新時期に到達するまで、前記1回目の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて次の前記更新時期まで診断を継続し、
    前記第2の単位空間を新規に作成するとき、前記単位空間データ作成部は、
    今回の前記更新時期において、前回の前記更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数以上またはその定数倍以上であるときには、前記今回の更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前記前回の更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる前記第2の単位空間を作成し、
    前記前回の更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数未満またはその定数倍未満であるときには、次回の前記更新時期に到達するまで、前記今回の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続する、請求項13または14に記載の異常診断装置。
  20. 前記単位空間データ作成部は、異常が発生していないことが既知である任意の期間に対して求めたマハラノビス距離を用いてヒストグラムを作成し、前記ヒストグラムの累積相対度数が予め定めた値となるときの前記マハラノビス距離を前記閾値に設定する、請求項17から19のいずれか1項に記載の異常診断装置。
  21. コンピュータに、診断対象の運転状態の異常を診断する処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出するステップと、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを前記コンピュータに実行させ、
    前記単位空間を作成するステップは、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含み、
    前記複数の単位空間を作成するステップは、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数、および前記データの正常変動周期の少なくとも1つに基づいて、各前記複数の単位空間のデータ長さを決定するステップを含み、
    前記マハラノビス距離を算出するステップは、作成された前記複数の単位空間を用いて複数のマハラノビス距離を算出するステップを含み、
    前記異常を判定するステップは、算出された前記複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定するステップを含む、異常診断プログラム。
  22. コンピュータに、診断対象の運転状態の異常を診断する処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出するステップと、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを前記コンピュータに実行させ、
    前記単位空間を作成するステップは、データ長さが互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含み、
    前記マハラノビス距離を算出するステップは、作成された前記複数の単位空間を用いて同一の診断時刻の前記データに対して、複数のマハラノビス距離を算出するステップを含み、
    前記異常を判定するステップは、算出された前記複数のマハラノビス距離に基づいて異常を判定するステップを含む、異常診断プログラム。
  23. 前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数に基づいて、前記単位空間の更新周期を決定し、前記単位空間を周期的に更新するステップをさらに前記コンピュータに実行させる、請求項21または22に記載の異常診断プログラム。
  24. 前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数に基づいて決定した更新周期、および前記データの変動周期の分析から求めた周期の定数倍として決定した更新周期の少なくとも1つを用いて、前記単位空間を周期的に更新するステップをさらに前記コンピュータに実行させる、請求項21または22に記載の異常診断プログラム。
  25. 前記複数の単位空間を作成するステップは、前記診断対象から取得される前記データにおける前記複数の評価項目間の相関係数、および前記データの正常変動周期の少なくとも1つに基づいて、各前記複数の単位空間のデータ長さを決定するステップを含む、請求項22から24のいずれか1項に記載の異常診断プログラム。
  26. コンピュータに、診断対象の運転状態の異常を診断する処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記診断対象の正常運転データから、前記診断対象の運転状態を判定するための基準となる単位空間を作成するステップと、
    前記診断対象から、複数の評価項目の状態量を有するデータを取得するステップと、
    作成された前記単位空間を用いて、取得した前記データのマハラノビス距離を算出するステップと、
    算出された前記マハラノビス距離に基づいて、前記診断対象の運転状態の異常を判定するステップとを前記コンピュータに実行させ、
    前記単位空間を作成するステップは、正常運転データの収集時期が互いに異なる複数の単位空間を作成するステップを含み、
    前記マハラノビス距離を算出するステップは、作成された前記複数の単位空間を用いて複数のマハラノビス距離を算出するステップを含み、
    前記異常を判定するステップは、算出された前記複数のマハラノビス距離の変化量に基づいて異常を判定するステップを含む、異常診断プログラム。
  27. 前記単位空間を周期的に更新するステップは、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた更新時期に到達するごとに、前記更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するステップと、
    診断開始後、1回目の前記更新時期に到達したときに、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って前記単位空間データ数分抽出するとともに、抽出したデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる前記単位空間を新規に作成するステップと、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って前記単位空間データ数分抽出するとともに、抽出したデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる前記単位空間を新規に作成するステップとを含む、請求項23または24に記載の異常診断プログラム。
  28. 前記単位空間を周期的に更新するステップは、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた1回目の更新時期に到達したときに、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って抽出し、抽出したデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる第1の前記単位空間を新規に作成するステップと、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを、最新から過去に遡って抽出し、抽出したデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる第2の前記単位空間を新規に作成するステップとを含み、
    前記第1の単位空間を新規に作成するステップは、
    前記1回目の更新時期において、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が、前記単位空間データ数に満たない場合には、前記1回目の更新時期以降も、前記1回目の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続するステップと、
    診断開始時点から最新の診までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に達した時点を新たな更新時期とし、前記新たな更新時期に到達したときに前記新たな更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、診断開始時点から前記新たな更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記新たな更新時期以降の診断に用いる前記第1の単位空間を作成するステップとを含み、
    前記第2の単位空間を新規に作成するステップは、
    前記今回の更新時期において、前回の前記更新時期から今回の前記更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たない場合には、今回の前記更新時期以降も、今回の前記更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続するステップと、
    前回の前記更新時期から最新の診断までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が前記単位間データ数に達した時点を新たな更新時期とし、前記新たな更新時期に到達したときに前記新たな更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前回の前記更新時期から前記新たな更新時期までに取得された前記データのうち、前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記新たな更新時期以降の診断に用いる前記第2の単位空間を作成するステップとを含む、請求項23または24に記載の異常診断プログラム。
  29. 前記単位空間を周期的に更新するステップは、
    診断開始後、前記更新周期に基づいた1回目の更新時期に到達したときに、前記1回目の更新時期以降の診断に用いる第1の前記単位空間を新規に作成するステップと、
    診断開始後、2回目以降の各前記更新時期に到達したときに、前記今回の更新時期以降の診断に用いる第2の前記単位空間を新規に作成するステップとを含み、
    前記第1の単位空間を新規に作成するステップは、
    前記1回目の更新時期において、診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が閾値以下であるデータ数が単位空間データ数に満たず、前記マハラノビス距離の算出に用いる評価項目数以上またはその定数倍以上であるときには、前記1回目の更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前記1回目の更新時期までに取得された前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記1回目の更新時期以降の診断に用いる前記第1の単位空間を作成するステップと、
    診断開始時点から前記1回目の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数未満またはその定数倍未満であるときには、2回目の前記更新時期に到達するまで、前記1回目の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて次の前記更新時期まで診断を継続するステップとを含み、
    前記第2の単位空間を新規に作成するステップは、
    今回の前記更新時期において、前回の前記更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数以上またはその定数倍以上であるときには、前記今回の更新時期までの診断に使用した前記単位空間を構成するデータをすべて破棄するとともに、前記前回の更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータを用いて前記今回の更新時期以降の診断に用いる前記第2の単位空間を作成するステップと、
    前記前回の更新時期から前記今回の更新時期までに取得された前記データのうち前記マハラノビス距離が前記閾値以下であるデータ数が前記単位空間データ数に満たず、前記評価項目数未満またはその定数倍未満であるときには、次回の前記更新時期に到達するまで、前記今回の更新時期前と同じ前記単位空間を用いて診断を継続するステップとを含む、請求項23または24に記載の異常診断プログラム。
  30. 異常が発生していないことが既知である任意の期間に対して求めたマハラノビス距離を用いてヒストグラムを作成し、前記ヒストグラムの累積相対度数が予め定めた値となるときの前記マハラノビス距離を前記閾値に設定するステップをさらに備える、請求項27から29のいずれか1項に記載の異常診断プログラム。
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