JP7218588B2 - コイル部品 - Google Patents

コイル部品 Download PDF

Info

Publication number
JP7218588B2
JP7218588B2 JP2019012474A JP2019012474A JP7218588B2 JP 7218588 B2 JP7218588 B2 JP 7218588B2 JP 2019012474 A JP2019012474 A JP 2019012474A JP 2019012474 A JP2019012474 A JP 2019012474A JP 7218588 B2 JP7218588 B2 JP 7218588B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
turn
wound
turns
along
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019012474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020120088A (ja
Inventor
花子 吉野
寛 鈴木
大輔 占部
啓吾 東田
友一 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2019012474A priority Critical patent/JP7218588B2/ja
Priority to US16/751,637 priority patent/US11636969B2/en
Publication of JP2020120088A publication Critical patent/JP2020120088A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7218588B2 publication Critical patent/JP7218588B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/006Details of transformers or inductances, in general with special arrangement or spacing of turns of the winding(s), e.g. to produce desired self-resonance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2823Wires
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/29Terminals; Tapping arrangements for signal inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/30Fastening or clamping coils, windings, or parts thereof together; Fastening or mounting coils or windings on core, casing, or other support
    • H01F27/306Fastening or mounting coils or windings on core, casing or other support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • H01F27/26Fastening parts of the core together; Fastening or mounting the core on casing or support
    • H01F27/263Fastening parts of the core together
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/04Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing coils
    • H01F41/06Coil winding
    • H01F41/064Winding non-flat conductive wires, e.g. rods, cables or cords
    • H01F41/069Winding two or more wires, e.g. bifilar winding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Description

本発明はコイル部品に関し、特に、巻芯部にワイヤが多層に巻回されてなるコイル部品に関する。
巻芯部にワイヤが巻回されてなるコイル部品のインダクタンスを高めるためには、ワイヤのターン数を増加させる必要があるが、巻芯部にワイヤを単層に巻回する方法では、ターン数に比例して巻芯部に必要な長さが増大してしまう。このため、巻芯部の長さを抑えつつ、ワイヤのターン数を増加させるためには、特許文献1に記載されているように巻芯部にワイヤを多層に巻回する必要がある。
一方、主に電源回路に用いられるコイル部品においては、低い直流抵抗と高い定格電流が要求される。これを実現するためには、並列接続された2本のワイヤを使用する方法が考えられる。例えば、特許文献1の図6~図8には、2本のワイヤを多層に巻回してなるコイル部品が開示されている。
特開平11-74133号公報
しかしながら、特許文献1の図6~図8に開示された巻回構造では、2本のワイヤの同一ターンを常に隣接配置していることから、巻回作業の自由度が低いという問題があった。
したがって、本発明は、2本のワイヤを多層に巻回してなるコイル部品において、巻回作業の自由度を高めることを目的とする。
本発明によるコイル部品は、巻芯部と、巻芯部に巻回された第1及び第2のワイヤとを備え、第1及び第2のワイヤは、巻芯部上において少なくとも3層の巻回層を構成し、第1及び第2のワイヤの同一ターンは、複数ターンに亘って互いに異なる巻回層に位置することを特徴とする。
本発明によれば、第1及び第2のワイヤの同一ターンが複数ターンに亘って互いに異なる巻回層に位置するよう巻回されていることから、巻回作業の自由度を高めることが可能となる。
本発明において、少なくとも3層の巻回層は、巻芯部に最も近い下層と、下層よりも巻芯部から離れた上層と、下層と上層の間に位置する少なくとも一層の中間層とを含み、下層には第1のワイヤが巻回され、上層には第2のワイヤが巻回され、中間層には第1のワイヤと第2のワイヤが混在して巻回されていても構わない。これによれば、隣接するターンのターン数差が少なくなるよう巻回することができることから、寄生容量成分を抑えることが可能となる。
本発明において、下層には第1のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、上層には第2のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、中間層には第1のワイヤと第2のワイヤが交互に巻回されていても構わない。これによれば、第1のワイヤが下層に整列して配置され、第2のワイヤが上層に整列して配置された構造を得ることが可能となる。
本発明において、第1のワイヤの第iターン(iは5以上の整数)及び第i+1ターンは下層に巻回され、第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+1ターンは中間層に巻回され、第2のワイヤの第iターン及び第i+2ターンは上層に巻回されていても構わない。これによれば、第1及び第2のワイヤの第i~第i+2ターンからなる巻回パターンを繰り返し形成することによって、3層の巻回層からなる規則的な巻回構造を得ることが可能となる。
この場合、第1のワイヤの第i+2ターンは、第1のワイヤの第iターンと第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回されていても構わない。これによれば、第1のワイヤの第i+2ターンを第1のワイヤの第iターンと第i+1ターンによって支持することができる。
さらにこの場合、第2のワイヤの第i+3ターンは、第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、第2のワイヤの第i+4ターンは、第1のワイヤの第i+1ターンと第i+3ターンによって形成される谷線に沿って巻回されていても構わない。これによれば、第2のワイヤの第i+3ターンを第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+1ターンによって形成される谷線によって支持することができ、第2のワイヤの第i+4ターンを第1のワイヤの第i+1ターンと第i+3ターンによって形成される谷線によって支持することができる。
本発明において、中間層は、下層側に位置する第1中間層と、上層側に位置する第2中間層とを含み、これにより第1及び第2のワイヤは、少なくとも4層の巻回層を構成しても構わない。これによれば、4層の巻回層からなる巻回構造を得ることが可能となる。
本発明において、下層には第1のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、上層には第2のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、第1及び第2中間層には第1のワイヤと第2のワイヤが交互に巻回されていても構わない。これによれば、4層の巻回層からなる巻回構造において、第1及び第2中間層に第1及び第2のワイヤを規則的に配置することが可能となる。
この場合、第1のワイヤの第iターン(iは8以上の整数)及び第i+1ターンは、下層に巻回され、第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+1ターンは、第1中間層に巻回され、第1のワイヤの第i+3ターンと第2のワイヤの第i+2ターンは、第2中間層に巻回され、第2のワイヤの第iターン及び第i+3ターンは、上層に巻回されていても構わない。これによれば、第1及び第2のワイヤの第i~第i+3ターンからなる巻回パターンを繰り返し形成することによって、4層の巻回層からなる規則的な巻回構造を得ることが可能となる。
さらにこの場合、第1のワイヤの第i+3ターンは、第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回されていても構わない。これによれば、第1のワイヤの第i+3ターンを第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+1ターンによって支持することができる。
さらにこの場合、第2のワイヤの第i+4ターンは、第1のワイヤの第i+3ターンと第2のワイヤの第i+2ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、第2のワイヤの第i+5ターンは、第1のワイヤの第iターンと第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、第2のワイヤの第i+6ターンは、第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+5ターンによって形成される谷線に沿って巻回されていても構わない。これによれば、第2のワイヤの第i+4ターンを第1のワイヤの第i+3ターンと第2のワイヤの第i+2ターンによって形成される谷線よって支持することができ、第2のワイヤの第i+5ターンを第1のワイヤの第iターンと第i+1ターンによって形成される谷線によって支持することができ、第2のワイヤの第i+6ターンを第1のワイヤの第i+2ターンと第2のワイヤの第i+5ターンによって形成される谷線によって支持することができる。
本発明において、下層及び第1中間層には第1のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、上層及び第2中間層には第2のワイヤが整列した状態で連続して巻回されていても構わない。これによれば、4層の巻回層からなる巻回構造において、第1のワイヤを下層及び第1中間層に整列させ、第2のワイヤを上層及び第2中間層に整列させることが可能となる。
この場合、第1のワイヤの第iターン(iは5以上の整数)及び第i+2ターンは、下層に巻回され、第1のワイヤの第i+1ターン及び第i+3ターンは、第1中間層に巻回され、第2のワイヤの第iターン及び第i+2ターンは、第2中間層に巻回され、第2のワイヤの第i+1ターン及び第i+3ターンは、上層に巻回されていても構わない。これによれば、第1及び第2のワイヤの第i~第i+3ターンからなる巻回パターンを繰り返し形成することによって、4層の巻回層からなる規則的な巻回構造を得ることが可能となる。
さらにこの場合、第1のワイヤの第i+3ターンは、第1のワイヤの第iターンと第i+2ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、第2のワイヤの第i+3ターンは、第2のワイヤの第iターンと第i+2ターンによって形成される谷線に沿って巻回されていても構わない。これによれば、第1のワイヤの第i+3ターンを第1のワイヤの第iターンと第i+2ターンによって形成される谷線によって支持することができ、第2のワイヤの第i+3ターンを第2のワイヤの第iターンと第i+2ターンによって形成される谷線に沿って支持することができる。
さらにこの場合、第2のワイヤの第i+4ターンは、第1のワイヤの第i+1ターンと第i+3ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、第2のワイヤの第i+5ターンは、第2のワイヤの第i+2ターンと第i+4ターンによって形成される谷線に沿って巻回されていても構わない。これによれば、第2のワイヤの第i+4ターンを第1のワイヤの第i+1ターンと第i+3ターンによって形成される谷線によって支持することができ、第2のワイヤの第i+5ターンを第2のワイヤの第i+2ターンと第i+4ターンによって形成される谷線によって支持することができる。
本発明によるコイル部品は、鍔部と、鍔部に設けられ、第1及び第2のワイヤの一端が継線された端子電極とをさらに備え、第1及び第2のワイヤの一端は、端子電極を介して短絡されていても構わない。これによれば、第1及び第2のワイヤを並列に接続することが可能となる。
このように、本発明によるコイル部品は、巻回作業の自由度が高い巻回構造を有している。これにより、例えば、ターン数差の大きい2つのターンを隣接させることによる寄生容量成分の増加を防止することが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコイル部品1の外観を示す略斜視図である。 図2は、第1の変形例によるコイル部品2の外観を示す略斜視図である。 図3は、巻芯部13にワイヤW1,W2を巻回する前の状態を示す略斜視図である。 図4は、第2の変形例によるコイル部品3の外観を示す略斜視図である。 図5は、コイル部品3が実装される回路基板上のパターン形状を示す略平面図である。 図6は、ワイヤW1,W2の第1の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。 図7は、第1の巻回構造を得るための方法を説明するための模式的な工程図である。 図8は、第1の巻回構造を得るための方法を説明するための模式的な工程図である。 図9は、ワイヤW1,W2の第2の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。 図10は、第2の巻回構造を得るための方法を説明するための模式的な工程図である。 図11は、第2の巻回構造を得るための方法を説明するための模式的な工程図である。 図12は、ワイヤW1,W2の第3の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。 図13は、第3の巻回構造を得るための方法を説明するための模式的な工程図である。 図14は、第3の巻回構造を得るための方法を説明するための模式的な工程図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコイル部品1の外観を示す略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態によるコイル部品1は、鍔部11,12及び巻芯部13を有するドラム型のコア10と、鍔部11,12に固定された板状のコア20と、鍔部11に設けられた端子電極E1と、鍔部12に設けられた端子電極E2と、巻芯部13に巻回された第1及び第2のワイヤW1,W2とを有している。ワイヤW1,W2は、銅などの良導体を芯材とする被覆導線である。
コア10は、フェライトなどの高透磁率材料からなるドラム型のブロックであり、鍔部11,12とこれらの間に設けられた巻芯部13が一体化された構造を有している。コア20もフェライトなどの高透磁率材料からなる板状のブロックである。コア10とコア20は、接着剤などを介して互いに固定されている。そして、ワイヤW1,W2の一端は端子電極E1に継線され、ワイヤW1,W2の他端は端子電極E2に継線される。端子電極E1,E2は、コア10に焼き付けられた銀ペーストなどからなる。これにより、ワイヤW1,W2の一端は端子電極E1を介して短絡され、ワイヤW1,W2の他端は端子電極E2を介して短絡される。つまり、端子電極E1と端子電極E2の間に、ワイヤW1,W2が並列に接続されることになる。ワイヤW1,W2を並列に接続しているのは、本実施形態によるコイル部品1が電源回路用のコイル部品であり、低い直流抵抗と高い定格電流が要求されるからである。
また、端子電極E1,E2の代わりに、端子金具を用いることも可能である。例えば、図2に示す第1の変形例によるコイル部品2のように、鍔部11に固定された端子金具30と、鍔部12に固定された端子金具40を用いても構わない。端子金具30は、接着剤などを介してコア10の鍔部11に固定された端子電極であり、ワイヤW1,W2の一端が継線される。端子金具40は、接着剤などを介してコア10の鍔部12に固定された端子電極であり、ワイヤW1,W2の他端が継線される。
コイル部品2の作製時においては、まずコア10に端子金具30,40を接着し、その後、一方の端子金具30にワイヤW1,W2の一端を継線する。継線前の端子金具30は、図3に示すように、実装部31、第1及び第2の継線部32,33、第1及び第2の溶接タブ34,35、第1及び第2の固定タブ36,37、並びに、フィレット形成部38を有しており、ワイヤW1の一端を継線部32に配置した状態で固定タブ36を折りたたむことによって、ワイヤW1の一端を継線部32に固定するとともに、ワイヤW2の一端を継線部33に配置した状態で固定タブ37を折りたたむことによって、ワイヤW2の一端を継線部33に固定する。この状態で、溶接タブ34,35を折りたたみ、熱によって溶接タブ34,35を融解させることにより、端子金具30とワイヤW1,W2の一端を溶接する。その後、コア10を回転させることによってワイヤW1,W2を巻芯部13に巻回する。継線前の端子金具40も、実装部41、第1及び第2の継線部42,43、第1及び第2の溶接タブ44,45、第1及び第2の固定タブ46,47、並びに、フィレット形成部48を有しており、ワイヤW1の他端を継線部42に配置した状態で固定タブ46を折りたたむことによって、ワイヤW1の他端を継線部42に固定するとともに、ワイヤW2の他端を継線部43に配置した状態で固定タブ47を折りたたむことによって、ワイヤW2の他端を継線部43に固定する。この状態で、溶接タブ44,45を折りたたみ、熱によって溶接タブ44,45を融解させることにより、端子金具40とワイヤW1,W2の他端を溶接する。最後に、コア10にコア20を接着すれば、図2に示すコイル部品2が完成する。
コイル部品2の実使用時においては、回路基板上のランドパターンと端子金具30,40の実装部31,41がハンダを介して接続される。この時、表面張力によってハンダがフィレット形成部38,48にも達し、ハンダフィレットが形成される。
本発明において、ワイヤW1,W2の一端を鍔部11上で短絡し、ワイヤW1,W2の他端を鍔部12上で短絡することは必須でなく、図4に示す第2の変形例によるコイル部品3のように、鍔部11に2つの端子電極E11,E12を設け、鍔部12に2つの端子電極E21,E22を設け、ワイヤW1,W2の一端をそれぞれ端子電極E11,E12に接続し、ワイヤW1,W2の他端をそれぞれ端子電極E21,E22に接続しても構わない。この場合、コイル部品3が実装される回路基板上で、端子電極E11と端子電極E12を短絡するとともに、端子電極E21と端子電極E22を短絡することにより、ワイヤW1,W2を並列に接続することが可能となる。例えば、図5に示すように、配線51に接続されたランドパターン61と、配線52に接続されたランドパターン62を有する回路基板上の搭載領域3aにコイル部品3を搭載すれば良い。搭載領域3aにコイル部品3を搭載すれば、ランドパターン61に端子電極E11,E12が共通に接続され、ランドパターン62に端子電極E21,E22が共通に接続されることから、ワイヤW1,W2が並列に接続される。
本実施形態においては、コア10の巻芯部13に2本のワイヤW1,W2が複数ターンに亘って多層に巻回されている。
以下、ワイヤW1,W2の巻回構造について詳細に説明する。
図6は、ワイヤW1,W2の第1の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図6においてワイヤW1,W2に付された番号は、端子電極E1(E11,E12)又は端子金具30を始点としたターン数を示している。図7~図14においても同様である。以下に示す例では、ワイヤW1,W2のターン数を36ターンに設定しているが、本発明がこれに限定されないことは言うまでも無い。
図6に示す第1の巻回構造においては、ワイヤW1,W2が巻芯部13上において3層の巻回層を構成している。3層の巻回層は、巻芯部13に最も近い下層L1と、巻芯部13から最も離れた上層L3と、下層L1と上層L3の間に位置する中間層L2からなる。図6に示す例では、下層L1が最下層を構成し、上層L3が最上層を構成する。
そして、ワイヤW1の第1~3,5,6,8,9,11,12,14,15,17,18,20,21,23,24,26,27,29,30,32,33,35,36ターンとワイヤW2の第1ターンが下層L1に巻回され、ワイヤW1の第4,7,10,13,16,19,22,25,28,31,34ターンとワイヤW2の第2,3,6,9,12,15,18,21,24,27,30,33,36ターンが中間層L2に巻回され、ワイヤW2の第4,5,7,8,10,11,13,14,16,17,19,20,22,23,25,26,28,29,31,32,34,35ターンが上層L3に巻回されている。このように、第1の巻回構造においては、下層L1にはワイヤW1が整列した状態で軸方向に連続して巻回され、上層L3にはワイヤW2が整列した状態で軸方向に連続して巻回され、中間層L2にはワイヤW1,W2が交互に巻回される。
ここで、中間層L2に巻回された各ターンは、下層L1に巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。同様に、上層L3に巻回された各ターンは、中間層L2に巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。具体的には、中間層L2に巻回されたワイヤW1の第4,7,10,13,16,19,22,25,28,31,34ターンは、下層L1に巻回されたワイヤW1の2ターン前のターンと1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回され、中間層L2に巻回されたワイヤW2の第6,9,12,15,18,21,24,27,30,33,36ターンは、下層L1に巻回されたワイヤW1の3ターン前のターンと1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。また、上層L3に巻回されたワイヤW2の第8,11,14,17,20,23,26,29,32,35ターンは、中間層L2に巻回されたワイヤW2の2ターン前のターンとワイヤW1の1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回され、上層L3に巻回されたワイヤW2の第10,13,16,19,22,25,28,31,34ターンは、中間層L2に巻回されたワイヤW1の3ターン前のターンとワイヤW2の1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。
より一般化して説明すると、ワイヤW1,W2の第1~第4ターンを除き、ワイヤW1の第iターン(iは5以上の整数)及び第i+1ターンは下層L1に巻回され、ワイヤW1の第i+2ターンとワイヤW2の第i+1ターンは中間層L2に巻回され、ワイヤW2の第iターン及び第i+2ターンは上層L3に巻回される。そして、ワイヤW1の第i+2ターンは、ワイヤW1の第iターンと第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW2の第i+4ターンは、ワイヤW1の第i+1ターンと第i+3ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。さらに、ワイヤW2の第i+3ターンは、ワイヤW1の第i+2ターンとワイヤW2の第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW2の第i+5ターンは、ワイヤW1の第i+2ターンとワイヤW2の第i+4ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。
図6に示す第1の巻回構造を得るための方法は次の通りである。まず、図7に示すように、ワイヤW1,W2の第1ターンを下層L1に並べて巻回する。次に、ワイヤW1の第2ターンをワイヤW1の第1ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第2ターンをワイヤW1の第1ターンとワイヤW2の第1ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第3ターンをワイヤW1の第2ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第3ターンをワイヤW1の第1ターンとワイヤW1の第2ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。さらに、ワイヤW1の第4ターンをワイヤW1の第2ターンとワイヤW1の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第4ターンをワイヤW2の第2ターンとワイヤW2の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。上述したワイヤW1,W2の第1~第4ターンは、ワイヤW1,W2の第5ターン以降が崩れないよう正しく巻回するための壁となる部分である。
次に、図8に示すように、ワイヤW1の第5ターンをワイヤW1の第3ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第5ターンをワイヤW1の第4ターンとワイヤW2の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第6ターンをワイヤW1の第5ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第6ターンをワイヤW1の第3ターンとワイヤW1の第5ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。さらに、ワイヤW1の第7ターンをワイヤW1の第5ターンとワイヤW1の第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第7ターンをワイヤW1の第4ターンとワイヤW2の第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。
以降は、上述した第5~第7ターンからなる3ターンと同じルールで繰り返し巻回作業を進める。つまり、第i~第i+2ターンからなる巻回パターンを繰り返し形成することによって、規則的な巻回構造を有する第1の巻回構造を得ることができる。
このように、第1の巻回構造においては、第1ターンを除き、ワイヤW1,W2の同一ターンを互いに異なる巻回層に配置していることから、巻回作業の自由度が高められる。これにより、ターン数差の大きいターン同士を隣接させることによる寄生容量成分の増加を防止することができる。これは、ターン数差の小さいターン同士によって生じる寄生容量成分は、主に直列に接続されることから、その値が小さくなるのに対し、ターン数差の大きいターン同士によって生じる寄生容量成分は、主に並列に接続されることから、その値が大きくなる傾向がある。そして、第1の巻回構造においては、隣接するターンのターン数差が最大で3に抑えられていることから、寄生容量成分が抑えられ、その結果、共振周波数を高めることが可能となる。
図9は、ワイヤW1,W2の第2の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図9に示す第2の巻回構造においては、ワイヤW1,W2が巻芯部13上において4層の巻回層を構成している。4層の巻回層は、巻芯部13に近い層から順に、下層L1、第1中間層L2a、第2中間層L2b及び上層L3からなる。
そして、ワイヤW1の第1~4,6,8,9,12,13,16,17,20,21,24,25,28,29,32,33,36ターンとワイヤW2の第1ターンが下層L1に巻回され、ワイヤW1の第5,10,14,18,22,26,30,34ターンとワイヤW2の第2~4,9,13,17,21,25,29,33ターンが第1中間層L2aに巻回され、ワイヤW1の第7,11,15,19,23,27,31,35ターンとワイヤW2の第5,6,10,14,18,22,26,30,34ターンが第2中間層L2bに巻回され、ワイヤW2の第7,8,11,12,15,16,19,20,23,24,27,28,31,32,35,36ターンが上層L3に巻回されている。このように、第2の巻回構造においては、下層L1にはワイヤW1が整列した状態で軸方向に連続して巻回され、上層L3にはワイヤW2が整列した状態で軸方向に連続して巻回され、第1及び第2中間層L2a,L2bにはワイヤW1,W2が軸方向に交互に巻回される。
ここで、第1中間層L2aに巻回された各ターンは、下層L1に巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。同様に、第2中間層L2bに巻回された各ターンは、第1中間層L2aに巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。そして、上層L3に巻回された各ターンは、第2中間層L2bに巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。具体的には、第1中間層L2aに巻回されたワイヤW1の第14,18,22,26,30,34ターンは、下層L1に巻回されたワイヤW1の5ターン前のターンと2ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回され、第1中間層L2aに巻回されたワイヤW2の第13,17,21,25,29,33ターンは、下層L1に巻回されたワイヤW1の5ターン前のターンと4ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。また、第2中間層L2bに巻回されたワイヤW1の第11,15,19,23,27,31,35ターンは、第1中間層L2aに巻回されたワイヤW1の1ターン前のターンとワイヤW2の2ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回され、第2中間層L2bに巻回されたワイヤW2の第14,18,22,26,30,34ターンは、第1中間層L2aに巻回されたワイヤW1の4ターン前のターンとワイヤW2の1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。さらに、上層L3に巻回されたワイヤW2の第8,12,16,20,24,28,32,36ターンは、第2中間層L2bに巻回されたワイヤW2の2ターン前のターンとワイヤW1の1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回され、上層L3に巻回されたワイヤW2の第11,15,19,23,27,31,35ターンは、第2中間層L2bに巻回されたワイヤW1の4ターン前のターンとワイヤW2の1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。
より一般化して説明すると、ワイヤW1,W2の第1~第7ターンを除き、ワイヤW1の第iターン(iは8以上の整数)及び第i+1ターンは下層に巻回され、ワイヤW1の第i+2ターンとワイヤW2の第i+1ターンは第1中間層L2aに巻回され、ワイヤW1の第i+3ターンとワイヤW2の第i+2ターンは第2中間層L2bに巻回され、ワイヤW2の第iターン及び第i+3ターンは上層L3に巻回される。そして、ワイヤW2の第i+5ターンは、ワイヤW1の第iターンと第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW1の第i+6ターンは、ワイヤW1の第i+1ターンと第i+4ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。また、ワイヤW1の第i+3ターンは、ワイヤW1の第i+2ターンとワイヤW2の第i+1ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW2の第i+6ターンは、ワイヤW1の第i+2ターンとワイヤW2の第i+5ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。さらに、ワイヤW2の第i+4ターンは、ワイヤW1の第i+3ターンとワイヤW2の第i+2ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW2の第i+7ターンは、ワイヤW1の第i+3ターンとワイヤW2の第i+6ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。
図9に示す第2の巻回構造を得るための方法は次の通りである。まず、図10に示すように、ワイヤW1,W2の第1ターンを下層L1に並べて巻回する。次に、ワイヤW1の第2ターンをワイヤW1の第1ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第2ターンをワイヤW1の第1ターンとワイヤW2の第1ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第3ターンをワイヤW1の第2ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第3ターンをワイヤW1の第1ターンとワイヤW1の第2ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第4ターンをワイヤW1の第3ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第4ターンをワイヤW1の第2ターンとワイヤW1の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第5ターンをワイヤW1の第3ターンとワイヤW1の第4ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第5ターンをワイヤW2の第2ターンとワイヤW2の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第6ターンをワイヤW1の第4ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第6ターンをワイヤW2の第3ターンとワイヤW2の第4ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。そして、ワイヤW1の第7ターンをワイヤW1の第5ターンとワイヤW2の第4ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第7ターンをワイヤW2の第5ターンとワイヤW2の第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。上述したワイヤW1,W2の第1~第7ターンは、ワイヤW1,W2の第8ターン以降が崩れないよう正しく巻回するための壁となる部分である。第2の巻回構造では、壁を構成するターンのうち、下層L1に巻回されたターン数が第1中間層L2aに巻回されたターン数よりも2ターン多いことから、以降の巻回作業において巻崩れが生じにくい。
次に、図11に示すように、ワイヤW1の第8ターンをワイヤW1の第6ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第8ターンをワイヤW1の第7ターンとワイヤW2の第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第9ターンをワイヤW1の第8ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第9ターンをワイヤW1の第4ターンとワイヤW1の第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第10ターンをワイヤW1の第6ターンとワイヤW1の第8ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第10ターンをワイヤW1の第5ターンとワイヤW2の第9ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。さらに、ワイヤW1の第11ターンをワイヤW1の第10ターンとワイヤW2の第9ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第11ターンをワイヤW1の第7ターンとワイヤW2の第10ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。
以降は、上述した第8~第11ターンからなる4ターンと同じルールで繰り返し巻回作業を進める。つまり、第i~第i+3ターンからなる巻回パターンを繰り返し形成することによって、規則的な巻回構造を有する第2の巻回構造を得ることができる。
このように、第2の巻回構造においても、第1ターンを除き、ワイヤW1,W2の同一ターンを互いに異なる巻回層に配置していることから、巻回作業の自由度が高められ、寄生容量成分を抑えることが可能となる。具体的には、第2の巻回構造においては、隣接するターンのターン数差が最大で5に抑えられていることから、寄生容量成分が抑えられ、その結果、共振周波数を高めることが可能となる。しかも、ワイヤW1,W2が4層の巻回層を構成していることから、巻芯部13の軸方向における長さをより短縮することが可能となる。
図12は、ワイヤW1,W2の第3の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図12に示す第3の巻回構造においては、第2の巻回構造と同様、ワイヤW1,W2が巻芯部13上において4層の巻回層を構成している。
そして、ワイヤW1の奇数ターン及び第2ターンとワイヤW2の第1ターンが下層L1に巻回され、第2ターンを除くワイヤW1の偶数ターンとワイヤW2の第2及び第3ターンが第1中間層L2aに巻回され、第1及び第3ターンを除くワイヤW2の奇数ターンと第4ターンが第2中間層L2bに巻回され、第2及び第4ターンを除くワイヤW2の偶数ターンが上層L3に巻回されている。このように、第3の巻回構造においては、下層L1及び第1中間層L2aにはワイヤW1が整列した状態で軸方向に連続して巻回され、上層L3及び第2中間層L2bにはワイヤW2が整列した状態で軸方向に連続して巻回される。
ここで、第1中間層L2aに巻回された各ターンは、下層L1に巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。同様に、第2中間層L2bに巻回された各ターンは、第1中間層L2aに巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。そして、上層L3に巻回された各ターンは、第2中間層L2bに巻回された隣接する2つのターンによって形成される谷線に沿って巻回される。具体的には、第1中間層L2aに巻回されたワイヤW1の第6~36ターンは、下層L1に巻回されたワイヤW1の3ターン前のターンと1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。また、第2中間層L2bに巻回されたワイヤW2の第7~35ターンは、第1中間層L2aに巻回されたワイヤW1の3ターン前のターンと1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。さらに、上層L3に巻回されたワイヤW2の第8~36ターンは、第2中間層L2bに巻回されたワイヤW2の3ターン前のターンと1ターン前のターンによって形成される谷線に沿って巻回される。
より一般化して説明すると、ワイヤW1,W2の第1~第4ターンを除き、ワイヤW1の第iターン(iは5以上の整数)及び第i+2ターンは下層L1に巻回され、ワイヤW1の第i+1ターン及び第i+3ターンは第1中間層L2aに巻回され、ワイヤW2の第iターン及び第i+2ターンは第2中間層L2bに巻回され、ワイヤW2の第i+1ターン及び第i+3ターンは上層L3に巻回される。そして、ワイヤW1の第i+3ターンは、ワイヤW1の第iターンと第i+2ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW1の第i+5ターンは、ワイヤW1の第i+2ターンと第i+4ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。また、ワイヤW2の第i+4ターンは、ワイヤW1の第i+1ターンと第i+3ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW2の第i+6ターンは、ワイヤW1の第i+3ターンと第i+5ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。さらに、ワイヤW2の第i+3ターンは、ワイヤW2の第iターンと第i+2ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、ワイヤW2の第i+5ターンは、ワイヤW2の第i+2ターンと第i+4ターンによって形成される谷線に沿って巻回される。
図12に示す第3の巻回構造を得るための方法は次の通りである。まず、図13に示すように、ワイヤW1,W2の第1ターンを下層L1に並べて巻回する。次に、ワイヤW1の第2ターンをワイヤW1の第1ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第2ターンをワイヤW1の第1ターンとワイヤW2の第1ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第3ターンをワイヤW1の第2ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第3ターンをワイヤW1の第1ターンとワイヤW1の第2ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第4ターンをワイヤW1の第2ターンとワイヤW1の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第4ターンをワイヤW2の第2ターンとワイヤW2の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。上述したワイヤW1,W2の第1~第4ターンは、ワイヤW1,W2の第5ターン以降が崩れないよう正しく巻回するための壁となる部分である。
次に、図14に示すように、ワイヤW1の第5ターンをワイヤW1の第3ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第5ターンをワイヤW1の第4ターンとワイヤW2の第3ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第6ターンをワイヤW1の第3ターンとワイヤW1の第5ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第6ターンをワイヤW2の第4ターンとワイヤW2の第5ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。次に、ワイヤW1の第7ターンをワイヤW1の第5ターンに沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第7ターンをワイヤW1の第4ターンとワイヤW1の第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。さらに、ワイヤW1の第8ターンをワイヤW1の第5ターンとワイヤW1の第7ターンによって形成される谷線に沿って巻回するとともに、ワイヤW2の第8ターンをワイヤW2の第5ターンとワイヤW2の第7ターンによって形成される谷線に沿って巻回する。
以降は、上述した第5~第8ターンからなる4ターンと同じルールで繰り返し巻回作業を進める。つまり、第i~第i+3ターンからなる巻回パターンを繰り返し形成することによって、規則的な巻回構造を有する第3の巻回構造を得ることができる。
このように、第3の巻回構造においても、第1ターンを除き、ワイヤW1,W2の同一ターンを互いに異なる巻回層に配置していることから、巻回作業の自由度が高められ、寄生容量成分を抑えることが可能となる。具体的には、第3の巻回構造においては、隣接するターンのターン数差が最大で3に抑えられていることから、寄生容量成分が抑えられ、その結果、共振周波数を高めることが可能となる。しかも、ワイヤW1,W2が4層の巻回層を構成していることから、巻芯部13の軸方向における長さをより短縮することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
1~3 コイル部品
3a 搭載領域
10,20 コア
11,12 鍔部
13 巻芯部
30,40 端子金具
31,41 実装部
32,33,42,43 継線部
34,35,44,45 溶接タブ
36,37,46,47 固定タブ
38,48 フィレット形成部
51,52 配線
61,62 ランドパターン
E1,E2,E11,E12,E21,E22 端子電極
L1 下層
L2 中間層
L2a 第1中間層
L2b 第2中間層
L3 上層
W1,W2 ワイヤ

Claims (16)

  1. 巻芯部と、
    前記巻芯部に巻回された第1及び第2のワイヤと、を備え、
    前記第1及び第2のワイヤは、前記巻芯部上において少なくとも3層の巻回層を構成し、
    前記第1及び第2のワイヤの同一ターンは、複数ターンに亘って互いに異なる巻回層に位置することを特徴とするコイル部品。
  2. 前記少なくとも3層の巻回層は、前記巻芯部に最も近い下層と、前記下層よりも前記巻芯部から離れた上層と、前記下層と前記上層の間に位置する少なくとも一層の中間層とを含み、
    前記下層には前記第1のワイヤが巻回され、
    前記上層には前記第2のワイヤが巻回され、
    前記中間層には前記第1のワイヤと前記第2のワイヤが混在して巻回されることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記下層には前記第1のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、
    前記上層には前記第2のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、
    前記中間層には前記第1のワイヤと前記第2のワイヤが交互に巻回されることを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
  4. 前記第1のワイヤの第5ターン及び第6ターンは、前記下層に巻回され、
    前記第1のワイヤの第7ターンと前記第2のワイヤの第6ターンは、前記中間層に巻回され、
    前記第2のワイヤの第5ターン及び第7ターンは、前記上層に巻回されることを特徴とする請求項2又は3に記載のコイル部品。
  5. 前記第1のワイヤの前記第7ターンは、前記第1のワイヤの前記第5ターンと前記第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回されることを特徴とする請求項4に記載のコイル部品。
  6. 前記第2のワイヤの第8ターンは、前記第1のワイヤの前記第7ターンと前記第2のワイヤの前記第6ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、
    前記第2のワイヤの第9ターンは、前記第1のワイヤの前記第6ターン第8ターンによって形成される谷線に沿って巻回されることを特徴とする請求項5に記載のコイル部品。
  7. 前記中間層は、前記下層側に位置する第1中間層と、前記上層側に位置する第2中間層とを含み、これにより前記第1及び第2のワイヤは、少なくとも4層の巻回層を構成することを特徴とする請求項2に記載のコイル部品。
  8. 前記下層には前記第1のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、
    前記上層には前記第2のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、
    前記第1及び第2中間層には前記第1のワイヤと前記第2のワイヤが交互に巻回されることを特徴とする請求項7に記載のコイル部品。
  9. 前記第1のワイヤの第8ターン及び第9ターンは、前記下層に巻回され、
    前記第1のワイヤの第10ターンと前記第2のワイヤの第9ターンは、前記第1中間層に巻回され、
    前記第1のワイヤの第11ターンと前記第2のワイヤの第10ターンは、前記第2中間層に巻回され、
    前記第2のワイヤの第8ターン及び第11ターンは、前記上層に巻回されることを特徴とする請求項7又は8に記載のコイル部品。
  10. 前記第1のワイヤの前記第11ターンは、前記第1のワイヤの前記第10ターンと前記第2のワイヤの前記第9ターンによって形成される谷線に沿って巻回されることを特徴とする請求項9に記載のコイル部品。
  11. 前記第2のワイヤの第12ターンは、前記第1のワイヤの前記第11ターンと前記第2のワイヤの前記第10ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、
    前記第2のワイヤの第13ターンは、前記第1のワイヤの前記第8ターン第9ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、
    前記第2のワイヤの第14ターンは、前記第1のワイヤの前記第10ターンと前記第2のワイヤの前記第13ターンによって形成される谷線に沿って巻回されることを特徴とする請求項10に記載のコイル部品。
  12. 前記下層及び前記第1中間層には前記第1のワイヤが整列した状態で連続して巻回され、
    前記上層及び前記第2中間層には前記第2のワイヤが整列した状態で連続して巻回されることを特徴とする請求項7に記載のコイル部品。
  13. 前記第1のワイヤの第5ターン及び第7ターンは、前記下層に巻回され、
    前記第1のワイヤの第6ターン及び第8ターンは、前記第1中間層に巻回され、
    前記第2のワイヤの第5ターン及び第7ターンは、前記第2中間層に巻回され、
    前記第2のワイヤの第6ターン及び第8ターンは、前記上層に巻回されることを特徴とする請求項7又は12に記載のコイル部品。
  14. 前記第1のワイヤの前記第8ターンは、前記第1のワイヤの前記第5ターンと前記第7ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、
    前記第2のワイヤの前記第8ターンは、前記第2のワイヤの前記第5ターンと前記第7ターンによって形成される谷線に沿って巻回されることを特徴とする請求項13に記載のコイル部品。
  15. 前記第2のワイヤの第9ターンは、前記第1のワイヤの前記第6ターンと前記第8ターンによって形成される谷線に沿って巻回され、
    前記第2のワイヤの第10ターンは、前記第2のワイヤの前記第7ターンと前記第9ターンによって形成される谷線に沿って巻回されることを特徴とする請求項14に記載のコイル部品。
  16. 鍔部と、
    前記鍔部に設けられ、前記第1及び第2のワイヤの一端が継線された端子電極と、をさらに備え、
    前記第1及び第2のワイヤの前記一端は、前記端子電極を介して短絡されることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のコイル部品。
JP2019012474A 2019-01-28 2019-01-28 コイル部品 Active JP7218588B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019012474A JP7218588B2 (ja) 2019-01-28 2019-01-28 コイル部品
US16/751,637 US11636969B2 (en) 2019-01-28 2020-01-24 Coil component

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019012474A JP7218588B2 (ja) 2019-01-28 2019-01-28 コイル部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020120088A JP2020120088A (ja) 2020-08-06
JP7218588B2 true JP7218588B2 (ja) 2023-02-07

Family

ID=71731543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019012474A Active JP7218588B2 (ja) 2019-01-28 2019-01-28 コイル部品

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11636969B2 (ja)
JP (1) JP7218588B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024042949A1 (ja) * 2022-08-23 2024-02-29 株式会社村田製作所 コイル部品

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003124031A (ja) 2001-08-09 2003-04-25 Murata Mfg Co Ltd 巻線型チップコイルおよびその特性調整方法
US20050115628A1 (en) 2003-12-02 2005-06-02 Koki Sasaki Coil-winding method and coil unit formed by the method
JP2011082463A (ja) 2009-10-09 2011-04-21 Tdk Corp コイル部品及びその製造方法
JP2011216681A (ja) 2010-03-31 2011-10-27 Tdk Corp コイル部品
JP2011253889A (ja) 2010-06-01 2011-12-15 Tdk Corp コイル部品
WO2017061143A1 (ja) 2015-10-05 2017-04-13 株式会社村田製作所 コイル部品
JP2017188568A (ja) 2016-04-06 2017-10-12 株式会社村田製作所 コイル部品

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2677802B1 (fr) * 1991-06-14 1994-09-09 Alsthom Gec Bobinage electrique et son procede d'enroulement.
JPH1174133A (ja) 1997-08-29 1999-03-16 Toshiba Corp 静止誘導機器の巻線
WO2008096487A1 (ja) * 2007-02-05 2008-08-14 Murata Manufacturing Co., Ltd. 巻線型コイル及びその巻線方法
US8614615B2 (en) * 2010-12-01 2013-12-24 Power Integrations, Inc. Energy transfer assembly with tuned leakage inductance and common mode noise compensation
KR101468821B1 (ko) * 2012-12-19 2014-12-03 티디케이가부시기가이샤 커먼 모드 필터
JP6578630B2 (ja) * 2014-06-19 2019-09-25 Tdk株式会社 コイル部品及びその製造方法
US10559415B2 (en) * 2018-01-29 2020-02-11 Cyntec Co., Ltd. Common mode filter capable of balancing induced inductance and distributed capacitance

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003124031A (ja) 2001-08-09 2003-04-25 Murata Mfg Co Ltd 巻線型チップコイルおよびその特性調整方法
US20050115628A1 (en) 2003-12-02 2005-06-02 Koki Sasaki Coil-winding method and coil unit formed by the method
JP2005166935A (ja) 2003-12-02 2005-06-23 Murata Mfg Co Ltd コイル巻線方法およびそれを用いたコイル部品
JP2011082463A (ja) 2009-10-09 2011-04-21 Tdk Corp コイル部品及びその製造方法
JP2011216681A (ja) 2010-03-31 2011-10-27 Tdk Corp コイル部品
JP2011253889A (ja) 2010-06-01 2011-12-15 Tdk Corp コイル部品
WO2017061143A1 (ja) 2015-10-05 2017-04-13 株式会社村田製作所 コイル部品
JP2017188568A (ja) 2016-04-06 2017-10-12 株式会社村田製作所 コイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
US20200243244A1 (en) 2020-07-30
US11636969B2 (en) 2023-04-25
JP2020120088A (ja) 2020-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5585934B2 (ja) コイル部品及びコイル部品の製造方法
RU2481662C2 (ru) Плоская катушка
JP4591453B2 (ja) パルストランス
JP2017183444A (ja) コモンモードフィルタ
JP2023030170A (ja) コモンモードフィルタ
EP2335256B1 (en) Inductor for high frequency applications
JP7204468B2 (ja) コモンモードフィルタ
JP4586799B2 (ja) パルストランス回路
JP6874745B2 (ja) コモンモードチョークコイル
JP7218588B2 (ja) コイル部品
JPH04337610A (ja) インダクタンス部品
JP2010165863A (ja) コイル部品及びその製造方法
JP7218589B2 (ja) コイル部品
JP2013055194A (ja) 積層インダクタ
TWI664650B (zh) 變壓線圈結構
JP7218587B2 (ja) コイル部品
JP6583472B2 (ja) コモンモードフィルタ
JP2021197479A (ja) コモンモードフィルタ
WO2007136288A1 (fr) Procédé de bobinage de transformateur d'alimentation haute fréquence
JP2017017062A (ja) パルストランス
CN219267454U (zh) 一种新型印制板式共模电感
JP5996008B2 (ja) コモンモードフィルタ
JP6485071B2 (ja) ノイズ対策部品
TW202226283A (zh) 變壓裝置
JPH05190331A (ja) 電磁遅延線用インダクタンス素子およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7218588

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150