JP7211317B2 - 車両用乗員拘束システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用乗員拘束システムに関する。
特許文献1には、モータを駆動させることでウェビングを引き込むことが可能なシートベルト装置が開示されている。ここで、特許文献1では、舵角、舵角速度及び舵角加速度が所定の閾値を満たしたときにモータを駆動させる構成となっている。一方、特許文献2には、舵角の増減率(舵角速度)が閾値を超えるとウェビングの張力を増大させる構成が開示されている。また、特許文献3には、車両の加速度が小さい状態で舵角及び舵角速度が所定の閾値以上のときにシートベルト装置のモータを駆動させる構成が開示されている。さらに、特許文献4には、車両の旋回中に走行状態を安定させる旋回制御手段を備えた構成が開示されており、旋回制御手段の作動後、所定時間が経過したときにモータを駆動させてウェビングを巻き取るようになっている。
特開2007-276540号公報 特開2008-535723号公報 特開2013-159191号公報 特開2007-237915号公報
しかしながら、車両に大きな横加速度が作用していない場合にもウェビングが巻き取られる可能性があり、不必要な状況でウェビングの張力が増大されるのは快適性を確保する観点で好ましくない。
本発明は上記事実を考慮し、快適性と乗員保護性能とを両立することができる車両用乗員拘束システムを得ることを目的とする。
請求項1に記載の車両用乗員拘束システムは、一端が巻取装置に巻き掛けられ他端が車両用シート又は車体に固定されたウェビングによって車両用シートに着座した乗員を拘束可能とすると共に、前記巻取装置に設けられたモータを駆動させることで前記ウェビングを巻き取り可能なシートベルト装置と、車速が所定の車速閾値以上であり、舵角速度が所定の舵角速度閾値以上であり、かつ、車両に作用すると推定される推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる制御部と、を有し、舵角を検知する舵角センサと、車速を検知する車速センサとを備え、前記舵角速度は、前記舵角センサによって検知された舵角に基づいて算出され、前記推定横加速度は、前記車速センサによって検知された車速及び前記舵角に基づいて算出され、前記制御部は、前記舵角の絶対値が直進状態と判断される舵角よりも大きい場合には、前記車速が前記車速閾値以上で前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった状態を基準として、前記舵角の変化量が大きくなった場合に前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムは、一端が巻取装置に巻き掛けられ他端が車両用シート又は車体に固定されたウェビングによって車両用シートに着座した乗員を拘束可能とすると共に、前記巻取装置に設けられたモータを駆動させることで前記ウェビングを巻き取り可能なシートベルト装置と、車速が所定の車速閾値以上であり、舵角速度が所定の舵角速度閾値以上であり、かつ、車両に作用すると推定される推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる制御部と、を有し、舵角を検知する舵角センサと、車速を検知する車速センサとを備え、前記舵角速度は、前記舵角センサによって検知された舵角に基づいて算出され、前記推定横加速度は、前記車速センサによって検知された車速及び前記舵角に基づいて算出され、前記制御部は、前記舵角の絶対値が直進状態と判断される舵角よりも大きい場合には、前記車速が前記車速閾値以上で前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった状態を基準として、所定時間経過後における前記車速と前記舵角の変化量とに基づいて算出された前記推定横加速度が所定値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムは、一端が巻取装置に巻き掛けられ他端が車両用シート又は車体に固定されたウェビングによって車両用シートに着座した乗員を拘束可能とすると共に、前記巻取装置に設けられたモータを駆動させることで前記ウェビングを巻き取り可能なシートベルト装置と、車速が所定の車速閾値以上であり、舵角速度が所定の舵角速度閾値以上であり、かつ、車両に作用すると推定される推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる制御部と、を有し、前記制御部は、前記車両の走行時における横滑りが予知又は検知された場合には、前記推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に巻き取らせる前記ウェビングの巻き取り量より少ない巻き取り量にて前記ウェビングを巻き取らせる。
請求項1~請求項3のそれぞれに記載された車両用乗員拘束システムでは、シートベルト装置のウェビングの一端が巻取装置に巻き掛けられ他端が車両用シート又は車体に固定されている。そして、このウェビングによって乗員を車両用シートに拘束できるように構成されている。また、巻取装置にはモータが設けられており、モータが駆動されることで、ウェビングが巻き取られる。これにより、車両に大きな加速度が入力された場合であっても、ウェビングの張力を増大させて乗員の慣性移動を抑制できる。
また、モータを駆動させる制御部を備えており、この制御部は、車速が車速閾値以上で、舵角速度が舵角速度閾値以上で、かつ、推定横加速度が加速度閾値以上となる場合にモータを駆動させる。このように、モータを駆動させる条件に推定横加速度を加えることにより、乗員が車両幅方向に慣性移動をすると推定された場合にウェビングを巻き取らせることができる。
請求項1及び請求項2に記載の車両用乗員拘束システムでは、舵角速度及び推定横加速度をそれぞれ舵角及び車速を用いて算出することにより、実際に車両に横加速度が入力される前に巻取装置のモータを駆動させることができる。
また、請求項に記載の車両用乗員拘束システムでは、舵角の絶対値が直進状態と判断される舵角よりも大きい場合、すなわち、左右に操舵されている場合には、少しの操舵であっても舵角速度閾値及び加速度閾値を超える可能性がある。このような場合において、舵角速度閾値以上となった状態を基準として、舵角の変化量が大きくなった場合にモータを駆動させることにより、左右の操舵中であっても不必要に巻取装置のモータが駆動されるのを抑制することができる。
また、請求項に記載の車両用乗員拘束システムでは、左右に操舵されている場合において、モータを駆動させる条件となる推定横加速度を、操舵された状態を基準として車速及び舵角の変化量に基づいて算出する。これにより、左右の操舵中に少しの操舵が入力された場合であっても、モータが駆動されるのを抑制することができる。
また、請求項3に記載の車両用乗員拘束システムでは、車両の横滑りが予知又は検知された場合に、推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合と比べて少ない巻き取り量にてウェビングが巻き取られる。つまり、乗員が車両の横滑り時にカウンターステア操作を行う前にある程度ウェビングが巻き取られる。したがって、カウンターステア操作の前とカウンターステア操作の後とのウェビングの張力の変化量を小さくできるので、乗員が感じる違和感を低減することができる。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムは、請求項において、前記制御部は、一方向に操舵された状態から逆方向に操舵されることで前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった場合には、一方向に操舵された状態から同方向に操舵されることで前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった場合と比較して、前記モータによる前記ウェビングの巻き取り量を減少させる。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムでは、操舵中に逆方向(切り戻し方向)に操舵された場合は、同方向(切り足し方向)に操舵された場合と比較して、モータによるウェビングの巻き取り量を減少させる。ここで、操舵中に逆方向に操舵された場合には、操舵中に同方向に操舵された場合よりも乗員の慣性移動量が少ないため、ウェビングの張力を増大させると拘束力が必要以上に高くなる可能性がある。このため、操舵中に逆方向に操舵された場合におけるウェビングの巻き取り量を減少させることで、乗員の拘束力が必要以上に高くならずに済む。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムは、請求項において、前記制御部は、逆方向に操舵された場合には、同方向に操舵された場合よりも前記モータを駆動させる加速度閾値を大きな値に設定する。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムでは、車両に同じ横加速度が作用している場合でも、同方向に操舵された場合にはモータを駆動させ、逆方向に操舵された場合にはモータを駆動させない構成となっている。すなわち、逆方向に操舵された場合と同方向に操舵された場合とで同じ横加速度が入力された場合でも、逆方向に操舵された場合の方が乗員の慣性移動量が少ない。このため、この場合の加速度閾値を大きな値にすることで、乗員の慣性移動量が少ないと推測された場合に拘束力が高くなるのを抑制することができる。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムは、請求項1、請求項2、請求項4及び請求項5のいずれか一項において、前記制御部は、一方向に操舵された状態から逆方向に操舵された場合において、前記舵角が直進状態と判断される舵角に達した時点から所定時間内は判定要素を前記舵角の変化量から前記舵角の絶対値へ切り替えかつ前記車速と前記舵角の絶対値とに基づいて算出された前記推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムでは、制御部は操舵中に逆方向(切り戻し方向)に操舵された場合において、舵角が直進状態と判断される舵角に達した時点から所定時間内は判定要素を舵角の変化量から舵角の絶対値に切り替える。すなわち、舵角の変化量を判定要素とすると、操舵中に切り戻しを行いさらに切り足しを行う場合では切り戻し時の舵角の変化量も含まれるため、切り足し時の早いタイミングで舵角の変化量に基づいて算出された推定横加速度が所定の加速度閾値に達してウェビングが巻き取られる可能性がある。切り足し時の早いタイミング、つまり切り戻しから切り足しに移行するタイミングでは、車両幅方向に慣性移動する乗員が車両幅方向における基本位置に戻る状態となるため、このタイミングでウェビングが巻き取られると乗員にとっては煩わしく感じる。これに対し、舵角が直進状態と判断される舵角に達した時点から所定時間内は舵角の絶対値を判定要素にすると共に、車速と舵角の絶対値とに基づいて算出された推定横加速度が所定値以上となる場合にウェビングを巻き取らせることで、切り足し時の早いタイミング、つまり切り戻しから切り足しに移行するタイミングではなく切り足しが進んで乗員が車両幅方向に慣性移動をすると推定されたタイミングでウェビングを巻き取らせることができる。
以上説明したように、請求項1~請求項3のそれぞれに記載された車両用乗員拘束システムによれば、快適性と乗員保護性能とを両立することができる。
また、請求項1及び請求項2に記載の車両用乗員拘束システムによれば、乗員が慣性移動する前に乗員を拘束することができる。
さらに、請求項及び請求項に記載の車両用乗員拘束システムによれば、乗員の快適性を向上させることができる。
請求項3~請求項5のそれぞれに記載された車両用乗員拘束システムによれば、乗員へ違和感を与えるのを抑制することができる。
請求項に記載の車両用乗員拘束システムによれば、適切なタイミングで乗員を拘束することができる。
第1実施形態に係る車両用乗員拘束システムが適用された車両用シートを車両前方側から見た概略正面図である。 第1実施形態に係る車両用乗員拘束システムが適用された車両の車室内を車両幅方向から見た概略側面図である。 第1実施形態に係る車両用乗員拘束システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る車両用乗員拘束システムを構成するECUのハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る車両用乗員拘束システムの機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る乗員拘束処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る乗員拘束処理の流れを示すフローチャートの一部である。 第2実施形態に係る乗員拘束処理の流れを示すフローチャートの一部である。 第2実施形態に係る乗員拘束処理の流れを示すフローチャートの一部である。 第3実施形態に係る乗員拘束処理の流れを示すフローチャートの一部である。 第3実施形態に係る乗員拘束処理の流れを示すフローチャートの一部である。 第4実施形態に係る車両用乗員拘束システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係る車両用乗員拘束システムの機能構成を示すブロック図である。 第4実施形態に係る乗員拘束処理の流れを示すフローチャートである。 第4実施形態に係る乗員拘束処理時の舵角と時間との関係を示すグラフである。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る車両用乗員拘束システム10について、図1~図6を参照して説明する。第1実施形態は、本発明の実施形態ではなく参考例である。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP及び矢印RHは、車両の前方向、上方向及び右方向をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両前方向を向いた場合の左右を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用乗員拘束システム10が適用された車両12には、車両用シート14が設けられている。車両用シート14は、乗員Pの臀部及び大腿部をシート下方側から支持可能なシートクッション16と、シートクッション16の後端部に連結されて乗員Pの背部を支持可能なシートバック18とを含んで構成されている。また、シートバック18の上端部には、乗員Pの頭部を支持可能なヘッドレスト20が設けられている。
ここで、車両用シート14にはシートベルト装置22が設けられており、このシートベルト装置22は、ウェビング24、タング26、バックル28及び巻取装置としてのリトラクタ30を含んで構成されている。
ウェビング24は、長尺帯状に形成されており、このウェビング24の一端が後述するリトラクタ30のスプール30Aに巻き掛けられている。また、ウェビング24は、リトラクタ30から上方へ引き出されており、車両12に設けられたベルトガイド34に掛けられて右側シートに着座した乗員Pの右側の肩部から左側の腰部へ向かって斜めに延在されている。
ここで、ウェビング24にはタング26が通されており、このタング26が乗員Pの腰部の位置で車両用シート14に設けられたバックル28に係合されている。また、ウェビング24は、タング26で折返されてシート右側へ延在されており、ウェビング24の他端が車両12の床部に設けられたアンカ32に固定されている。そして、このウェビング24によって車両用シート14に着座した乗員Pを拘束可能としている。なお、ウェビング24において、乗員Pの上体の前方を斜めに延在された部分がショルダベルト部24Aであり、乗員Pの腰部を左右に延在された部分がラップベルト部24Bとなっている。
リトラクタ30は、内部に回転可能なスプール30Aを備えており、このスプール30Aにウェビング24の一端が巻き掛けられている。また、スプール30Aは、図示しないリトラクタ用モータと接続されており、このリトラクタ用モータを駆動させることで、スプール30Aが巻取方向又は引出方向に回転される。さらに、リトラクタ30には図示しないプリテンショナが設けられており、車両の衝突時などにプリテンショナが作動することで、スプール30Aが強制的に巻取方向に回転されてウェビング24の張力を増大させるように構成されている。
図2に示されるように、本実施形態の車両用シート14は、右ハンドル車の運転席に設けられたシートであり、この車両用シート14の前方にはステアリングホイール36が設けられている。そして、乗員Pがステアリングホイール36を把持して左右に操舵することで、車両12が左右に旋回される。
図3は、車両用乗員拘束システム10のハードウェア構成を示すブロック図である。この図3に示されるように、車両用乗員拘束システム10は、制御部としてのECU(Electrical Control Unit)40を備えている。また、ECU40は、舵角センサ42、車速センサ44、リトラクタ用モータ46及びプリテンショナ48と電気的に接続されている。
舵角センサ42は、ステアリングホイール36の舵角を検知するセンサであり、車速センサ44は、車両12の速度を検知するセンサである。そして、舵角センサ42によって検知された舵角と、車速センサ44によって検知された車速とがECU40へ入力されるようになっている。
リトラクタ用モータ46は、ECU40からの信号によって駆動されることで、スプール30Aを巻取方向又は引出方向に回転させる。これにより、ウェビング24がリトラクタ30に巻き取られ、又はリトラクタ30からウェビング24が引き出される。プリテンショナ48は、ECU40からの信号によって作動することで、スプール30Aを強制的に巻取方向に回転させる。
図4は、ECU40のハードウェア構成を示すブロック図である。この図4に示されるように、ECU40は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)50、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)54及びストレージ56を含んで構成されている。各構成は、バス58を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU50は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU50は、ROM52又はストレージ56からプログラムを読み出し、RAM54を作業領域としてプログラムを実行する。CPU50は、ROM52又はストレージ56に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
ROM52は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM54は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ56は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
車両用乗員拘束システム10は、図3及び図4に示されるハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。車両用乗員拘束システム10が実現する機能構成について図5を参照して説明する。
図5に示されるように、車両用乗員拘束システム10は、機能構成として、車速判断部60、直進判断部62、舵角速度判断部64、推定横加速度判断部66及びリトラクタ用モータ制御部68を備えている。各機能構成は、ECU40のCPU50がROM52又はストレージ56に記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
車速判断部60は、車速センサ44によって検知された車両12の車速が所定の車速閾値以上であるかについて判断する。直進判断部62は、車両12が直進しているかについて判断する。具体的には、舵角センサ42によって検知されたステアリングホイール36の舵角の絶対値が所定の閾値(直進閾値)よりも小さいかどうかについて判断する。この直進閾値については、例えば、30度から45度の間で設定される。
舵角速度判断部64は、舵角速度が所定の舵角速度閾値以上であるかについて判断する。ここで、本実施形態では、舵角速度は、舵角センサ42によって検知されたステアリングホイール36の舵角に基づいて算出される。具体的には、舵角の微分によって舵角速度が算出される。
推定横加速度判断部66は、車両12に作用すると推定された推定横加速度が所定の加速度閾値以上であるかについて判断する。本実施形態では、推定横加速度は、車速センサ44で検知された車速と、舵角センサ42で検知された舵角とに基づいて算出される。具体的には、車速をVとし、舵角をθとした場合に、推定横加速度aは以下の数式(1)で算出される。なお、kは、車両12の形状によって決定される係数であり、例えばホイールベースなどによって決定される。
Figure 0007211317000001

・・・・(1)
リトラクタ用モータ制御部68は、シートベルト装置22のリトラクタ用モータ46によるスプール30Aの回転方向及び回転量を制御する。
次に、車両用乗員拘束システム10による乗員拘束処理の流れについて、図6のフローチャートを参照して説明する。例えば、乗員拘束処理は、CPU50がROM52又はストレージ56からプログラムを読み出して、RAM54に展開して実行することによって行われる。
図6に示されるように、CPU50は、ステップS102で車速センサ44によって検知された車両12の車速V1が車速閾値Vt以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、車速V1が車速閾値Vt以上であればステップS104へ移行し、車速V1が車速閾値Vt未満であれば処理を終了する。
CPU50は、ステップS104で舵角センサ42によって検知されたステアリングホイール36の舵角θ1から算出された舵角速度ω1が舵角速度閾値ωt以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、舵角速度ω1が舵角速度閾値ωt以上であればステップS106へ移行し、舵角速度ω1が舵角速度閾値ωt未満であれば処理を終了する。
CPU50は、ステップS106で車両12に作用すると推定された推定横加速度a1が加速度閾値at以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、推定横加速度a1が加速度閾値at以上であればステップS108へ移行し、推定横加速度a1が加速度閾値at未満であれば処理を終了する。なお、本実施形態では、推定横加速度a1は、車速V1及び舵角θ1に基づいて上記の数式(1)から算出される。
CPU50は、ステップS108でリトラクタ用モータ46を作動させる。ここでは、CPU50は、リトラクタ用モータ制御部68の機能により、スプール30Aを所定の量だけ巻取方向に回転させるようにリトラクタ用モータ46を制御する。
以上のように、本実施形態の乗員拘束処理では、車速V1が車速閾値Vt以上で、舵角速度ω1が舵角速度閾値ωt以上で、かつ、推定横加速度a1が加速度閾値at以上となる場合に、ウェビング24を所定量だけ巻き取らせる。これにより、ウェビング24の張力が増大されて乗員Pの慣性移動が抑制される。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態の車両用乗員拘束システム10では、図1及び図3に示されるように、シートベルト装置22のリトラクタ30にはリトラクタ用モータ46が設けられている。そして、リトラクタ用モータ46が駆動されることで、スプール30Aが巻取方向に回転してウェビング24が巻き取られる。これにより、車両12に大きな加速度が入力された場合にウェビング24の張力を増大させて乗員Pの慣性移動を抑制する。
ここで、車両用乗員拘束システム10は、車速V1が車速閾値Vt以上で、舵角速度ω1が舵角速度閾値ωt以上で、かつ、推定横加速度a1が加速度閾値at以上となる場合にリトラクタ用モータ46を駆動させる。このように、リトラクタ用モータ46を駆動させる条件に推定横加速度a1を加えることにより、乗員Pが車両幅方向に慣性移動をすると推定された場合にウェビング24を巻き取らせることができる。この結果、快適性と乗員保護性能とを両立することができる。
さらに、本実施形態では、舵角θ1から舵角速度ω1を算出しており、舵角θ1及び車速V1から推定横加速度a1を算出している。これにより、実際に車両12に横加速度が入力される前にリトラクタ30のリトラクタ用モータ46を駆動させることができる。すなわち、乗員Pが慣性移動をする前に乗員Pを拘束することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る車両用乗員拘束システムについて図7~9を参照して説明する。第2実施形態は、本発明の実施形態である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態の車両用乗員拘束システム70は、乗員拘束処理の流れを除いて第1実施形態と同様の構成とされている。このため、以下の説明では、乗員拘束処理の流れについてのみ図7~9のフローチャートを参照して説明する。
図7に示されるように、CPU50は、ステップS202で車速センサ44によって検知された車両12の車速V2が車速閾値Vt以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、車速V2が車速閾値Vt以上であればステップS204へ移行し、車速V2が車速閾値Vt未満であれば処理を終了する。
CPU50は、ステップS204で舵角センサ42によって検知されたステアリングホイール36の舵角θ2の絶対値|θ2|が閾値θu以下であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、舵角絶対値|θ2|が閾値θu以下であればステップS206へ移行し、舵角絶対値|θ2|が閾値θuよりも大きい場合は、ステップS212へ移行する(図8参照)。
CPU50は、ステップS206で急操舵が入力されたか否かについて判断する。すなわち、CPU50は、大きい舵角速度が検知された場合には、急操舵が入力されたとしてステップS208へ移行する。また、CPU50は、大きい舵角速度が検知されなかった場合には、処理を終了する。
CPU50は、ステップS208で車両12に作用すると推定された推定横加速度a2が加速度閾値at以上であるか否かについて判断する。推定横加速度a2は、上述した数式(1)によって車速V2及び舵角θ2から算出される。
CPU50は、ステップS208で推定横加速度a2が加速度閾値at以上であればステップS210へ移行し、推定横加速度a2が加速度閾値at未満であれば処理を終了する。
CPU50は、ステップS210でリトラクタ用モータ46を作動させる。ここでは、CPU50は、リトラクタ用モータ制御部68の機能により、スプール30Aを所定の量だけ巻取方向に回転させるようにリトラクタ用モータ46を制御する。そして処理を終了する。
以上のように、ステップS204で舵角絶対値|θ2|が閾値θu以下の場合、すなわち、車両12が直進している場合には、第1実施形態と同様の処理が行われる。
一方、上述したように舵角絶対値|θ2|が閾値θuよりも大きい場合は、ステップS212へ移行する。図8に示されるように、ステップS212では、CPU50は、舵角θ2が0よりも大きいか否かについて判断する。ここで、本実施形態では、舵角θ2が0度の場合を基準として、正の値である場合、左側に操舵されているものとし、舵角θ2が負の値である場合、右側に操舵されているものとする。
CPU50は、ステップS212で舵角θ2が0よりも大きい場合、ステップS236へ移行する(図9参照)。また、CPU50は、ステップS212で舵角θ2が0よりも小さい場合、ステップS214へ移行する。
(右操舵中に切り足し方向に急操舵)
CPU50は、ステップS214で切り足し方向に急操舵が入力されたか否かについて判断する。すなわち、ステップS214では、右側へ操舵されている状態であるため、この状態からさらに右側へ急操舵が入力されたか否かについて判断する。
CPU50は、ステップS214で右側への急操舵が入力された場合は、切り足し方向に急操舵が入力されたとしてステップS216へ移行する。また、CPU50は、ステップS214で右側への急操舵が入力されなかった場合は、ステップS224へ移行する。
CPU50は、ステップS216で現時点の舵角θ3及び車速V3を保存する。すなわち、CPU50は、舵角θ3及び車速V3をROM52、ストレージ56又はRAM54に保存する。
CPU50は、ステップS218で所定時間が経過したか否かについて判断する。そして、CPU50は、切り足し方向に急操舵が入力されてから所定時間が経過した場合にステップS220の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS220で車両12に作用すると推定された推定横加速度a3を算出する。本実施形態では、車速として、ステップS216で保存された車速V3又は現在の車速を用いる。また、舵角として、ステップS216で保存された舵角θ3を基準として所定時間経過後における舵角の変化量Δθを用いる。CPU50は、推定横加速度a3を算出した後、ステップS222の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS222で推定横加速度a3が加速度閾値au以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、推定横加速度a3が加速度閾値au以上であればステップS210へ移行し、リトラクタ用モータ46を作動させる。すなわち、CPU50は、リトラクタ用モータ制御部68の機能により、スプール30Aを所定の量だけ巻取方向に回転させるようにリトラクタ用モータ46を制御する。また、CPU50は、推定横加速度a3が加速度閾値au未満であれば処理を終了する(図7参照)。
以上のように、右側に操舵されている場合において、切り足し方向に急操舵が入力された場合は、所定時間経過後に舵角の変化量が大きくなった場合にウェビング24を所定量だけ巻き取って乗員Pの拘束力を増大させる。
(右操舵中に切り戻し方向に急操舵)
CPU50は、ステップS214で右側への急操舵が入力されなかった場合は、ステップS224へ移行し、切り戻し方向に急操舵が入力されたか否かについて判断する。すなわち、ステップS224では、右側へ操舵されている状態から逆の左側へ急操舵が入力されたか否かについて判断する。
CPU50は、ステップS224で左側への急操舵が入力された場合は、切り戻し方向に急操舵が入力されたとしてステップS226へ移行する。また、CPU50は、ステップS224で左側への急操舵が入力されなかった場合は、処理を終了する(図7参照)。
CPU50は、ステップS226で現時点の舵角θ4及び車速V4を保存する。すなわち、CPU50は、舵角θ4及び車速V4をROM52、ストレージ56又はRAM54に保存する。
CPU50は、ステップS228で所定時間が経過したか否かについて判断する。そして、CPU50は、切り戻し方向に急操舵が入力されてから所定時間が経過した場合にステップS230の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS230で車両12に作用すると推定された推定横加速度a4を算出する。本実施形態では、車速として、ステップS226で保存された車速V4又は現在の車速を用いる。また、舵角として、ステップS226で保存された舵角θ4を基準として所定時間経過後における舵角の変化量Δθを用いる。CPU50は、推定横加速度a4を算出した後、ステップS232の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS232で推定横加速度a4が加速度閾値av以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、推定横加速度a4が加速度閾値av以上であればステップS234へ移行する。また、CPU50は、推定横加速度a4が加速度閾値av未満であれば処理を終了する(図7参照)。なお、本実施形態では、加速度閾値avを加速度閾値au(ステップS222参照)よりも大きな値に設定している。
CPU50は、ステップS234でリトラクタ用モータ46を作動させる。すなわち、CPU50は、リトラクタ用モータ制御部68の機能により、スプール30Aを所定の量だけ巻取方向に回転させるようにリトラクタ用モータ46を制御する。ここで、本実施形態では、ステップS234におけるウェビング24の巻き取り量が、ステップS210におけるウェビング24の巻き取り量よりも減少するように制御している。
以上のように、右側に操舵されている場合において、切り戻し方向に急操舵が入力された場合は、所定時間経過後に舵角の変化量が大きくなった場合にウェビング24を所定量だけ巻き取って乗員Pの拘束力を増大させる。また、ウェビング24の巻き取り量は、切り足し方向に急操舵が入力された場合よりも少なくする。
(左操舵中に切り足し方向に急操舵)
続いて、CPU50は、ステップS212で舵角θ2が0よりも大きい場合、ステップS236へ移行する。図9に示されるように、CPU50は、ステップS236で切り足し方向に急操舵が入力されたか否かについて判断する。すなわち、ステップS236では、左側へ操舵されている状態であるため、この状態からさらに左側へ急操舵が入力されたか否かについて判断する。
CPU50は、ステップS236で左側への急操舵が入力された場合は、切り足し方向に急操舵が入力されたとしてステップS238へ移行する。また、CPU50は、ステップS236で左側への急操舵が入力されなかった場合は、ステップS246へ移行する。
CPU50は、ステップS238で現時点の舵角θ5及び車速V5を保存する。すなわち、CPU50は、舵角θ5及び車速V5をROM52、ストレージ56又はRAM54に保存する。
CPU50は、ステップS240で所定時間が経過したか否かについて判断する。そして、CPU50は、切り足し方向に急操舵が入力されてから所定時間が経過した場合にステップS242の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS242で車両12に作用すると推定された推定横加速度a5を算出する。本実施形態では、車速として、ステップS238で保存された車速V5又は現在の車速を用いる。また、舵角として、ステップS238で保存された舵角θ5を基準として所定時間経過後における舵角の変化量Δθを用いる。CPU50は、推定横加速度a5を算出した後、ステップS244の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS244で推定横加速度a5が加速度閾値aw以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、推定横加速度a5が加速度閾値aw以上であればステップS210へ移行し、リトラクタ用モータ46を作動させる。すなわち、CPU50は、リトラクタ用モータ制御部68の機能により、スプール30Aを所定の量だけ巻取方向に回転させるようにリトラクタ用モータ46を制御する。また、CPU50は、推定横加速度a5が加速度閾値aw未満であれば処理を終了する(図7参照)。
以上のように、左側に操舵されている場合において、切り足し方向に急操舵が入力された場合は、所定時間経過後に舵角の変化量が大きくなった場合にウェビング24を所定量だけ巻き取って乗員Pの拘束力を増大させる。
(左操舵中に切り戻し方向に急操舵)
CPU50は、ステップS236で左側への急操舵が入力されなかった場合は、ステップS246へ移行し、切り戻し方向に急操舵が入力されたか否かについて判断する。すなわち、ステップS246では、左側へ操舵されている状態から逆の右側へ急操舵が入力されたか否かについて判断する。
CPU50は、ステップS246で右側への急操舵が入力された場合は、切り戻し方向に急操舵が入力されたとしてステップS248へ移行する。また、CPU50は、ステップS246で左側への急操舵が入力されなかった場合は、処理を終了する(図7参照)。
CPU50は、ステップS248で現時点の舵角θ6及び車速V6を保存する。すなわち、CPU50は、舵角θ6及び車速V6をROM52、ストレージ56又はRAM54に保存する。
CPU50は、ステップS250で所定時間が経過したか否かについて判断する。そして、CPU50は、切り戻し方向に急操舵が入力されてから所定時間が経過した場合にステップS252の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS252で車両12に作用すると推定された推定横加速度a6を算出する。本実施形態では、車速として、ステップS248で保存された車速V6又は現在の車速を用いる。また、舵角として、ステップS248で保存された舵角θ6を基準として所定時間経過後における舵角の変化量Δθを用いる。CPU50は、推定横加速度a6を算出した後、ステップS254の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS254で推定横加速度a6が加速度閾値ax以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、推定横加速度a6が加速度閾値ax以上であればステップS256へ移行する。また、CPU50は、推定横加速度a6が加速度閾値ax未満であれば処理を終了する(図7参照)。なお、本実施形態では、加速度閾値axを加速度閾値aw(ステップS244参照)よりも大きな値に設定している。
CPU50は、ステップS256でリトラクタ用モータ46を作動させる。すなわち、CPU50は、リトラクタ用モータ制御部68の機能により、スプール30Aを所定の量だけ巻取方向に回転させるようにリトラクタ用モータ46を制御する。ここで、本実施形態では、ステップS256におけるウェビング24の巻き取り量が、ステップS210におけるウェビング24の巻き取り量よりも減少するように制御している。
以上のように、左側に操舵されている場合において、切り戻し方向に急操舵が入力された場合は、所定時間経過後に舵角の変化量が大きくなった場合にウェビング24を所定量だけ巻き取って乗員Pの拘束力を増大させる。また、ウェビング24の巻き取り量は、切り足し方向に急操舵が入力された場合よりも少なくする。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態の車両用乗員拘束システム70では、車両12が直進している状態と、左右に操舵されている状態とでウェビング24を巻き取る際の条件を変更している。これにより、乗員Pを拘束する条件を細かく設定することができる。ここで、左右に操舵されている場合には、少しの操舵であっても舵角速度閾値及び加速度閾値を超える可能性がある。このような場合において、本実施形態では、舵角速度閾値以上となった状態を基準として、舵角の変化量が大きくなった場合にリトラクタ用モータ46を駆動させるため、左右の操舵中であっても不必要にリトラクタ用モータ46が駆動されるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、車両12が左右に操舵されている場合において、リトラクタ用モータ46を駆動させる条件となる推定横加速度を、操舵された状態を基準として車速及び舵角の変化量に基づいて算出する。これにより、左右の操舵中に少しの操舵が入力された場合であっても、リトラクタ用モータ46が駆動されるのを抑制することができる。この結果、乗員Pの快適性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、逆方向(切り戻し方向)に操舵された場合は、左右に操舵中に同方向(切り足し方向)に操舵された場合と比較して、ウェビング24の巻き取り量を減少させる。ここで、逆方向に操舵された場合には、同方向に操舵された場合よりも乗員Pの慣性移動量が少ないため、ウェビング24の張力を増大させると違和感を与える可能性がある。このため、本実施形態のようにウェビング24の巻き取り量を減少させることで、乗員Pの拘束力が必要以上に高くならずに済む。
さらにまた、本実施形態では、図8に示されるように、右側に操舵されている状態では、切り戻し方向に急操舵が入力された際の加速度閾値av(ステップS232)を切り足し方向に急操舵が入力された際の加速度閾値au(ステップS222)よりも大きな値に設定している。ここで、逆方向に操舵された場合と同方向に操舵された場合とで同じ横加速度が入力された場合でも、逆方向に操舵された場合の方が乗員Pの慣性移動量が少ない。このため、本実施形態のように加速度閾値を異なる値をすることで、乗員Pの慣性移動量が少ない場合にウェビングが巻き取られるのを抑制することができる。この結果、乗員Pへ違和感を与えるのを抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る車両用乗員拘束システムについて図10、図11を参照して説明する。第3実施形態は、本発明の実施形態である。なお、第2実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態の車両用乗員拘束システム80は、切り戻し方向に操舵された際の流れを除いて第2実施形態と同様の構成とされている。このため、以下の説明では、乗員拘束処理の流れについてのみ図7のフローチャートを基礎とする図10、図11のフローチャートを参照して説明する。
(右操舵中に切り戻し方向に操舵)
図10に示されるように、CPU50は、ステップS214で右側への急操舵が入力されなかった場合は、ステップS330へ移行し、切り戻し方向に急操舵が入力されたか否かについて判断する。すなわち、ステップS330では、右側へ操舵されている状態から逆の左側へ操舵が入力されたか否か及び逆の左側へ操舵が入力された際に舵角速度が舵角速度閾値ωtを超えたか否かについて判断する。
CPU50は、ステップS330で左側への急操舵が入力された場合は、切り戻し方向に急操舵が入力されたとしてステップS332へ移行する。また、CPU50は、ステップS330で左側への急操舵が入力されなかった場合は、処理を終了する(図7参照)。
CPU50は、ステップS332で所定時間内に舵角センサ42によって検知されたステアリングホイール36の舵角θ7が直進状態と判断される舵角、つまり0度に達したか否かについて判断する。換言すると、CPU50は、舵角θ7の正負に変化が生じたか否かについて判断する。そして、CPU50は、所定時間内に舵角θ7が0度に達しない場合にステップS224の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS332で所定時間内に舵角θ7が0度に達した場合は、ステップS334へ移行し、舵角θ7の絶対値を判定要素とすると共に、ステップS336にて推定横加速度a7を演算する。なお、本実施形態では、推定横加速度a7は、車速V2及び舵角θ7の絶対値に基づいて前述の数式(1)から算出される。
CPU50は、ステップS338で車両12に作用すると推定された推定横加速度a7が加速度閾値as以上であるか否かについて判断する。なお、本実施形態では、加速度閾値asを加速度閾値au(ステップS222参照)よりも大きな値に設定していると共に、舵角θ7の絶対値により算出される推定横加速度a7において乗員が車両幅方向に慣性移動をすると推定される値に設定されている。
CPU50は、ステップS338で推定横加速度a7が加速度閾値as以上であればステップS234へ移行し、推定横加速度a7が加速度閾値as未満であれば処理を終了する(図7参照)。
(左操舵中に切り戻し方向に操舵)
続いて、図11に示されるように、CPU50は、ステップS236で左側への急操舵が入力されなかった場合は、ステップS340へ移行し、切り戻し方向に急操舵が入力されたか否かについて判断する。すなわち、ステップS340では、左側へ操舵されている状態から逆の右側へ操舵が入力されたか否か及び逆の右側へ操舵が入力された際に舵角速度が舵角速度閾値ωtを超えたか否かについて判断する。
CPU50は、ステップS340で右側への急操舵が入力された場合は、切り戻し方向に急操舵が入力されたとしてステップS342へ移行する。また、CPU50は、ステップS340で右側への急操舵が入力されなかった場合は、処理を終了する(図7参照)。
CPU50は、ステップS342で所定時間内に舵角センサ42によって検知されたステアリングホイール36の舵角θ8が0度に達したか否かについて判断する。換言すると、CPU50は、舵角θ8の正負に変化が生じたか否かについて判断する。そして、CPU50は、所定時間内に舵角θ8が0度に達しない場合にステップS246の処理へ移行する。
CPU50は、ステップS342で所定時間内に舵角θ8が0度に達した場合は、ステップS344へ移行し、舵角θ8の絶対値を判定要素とすると共に、ステップS346にて推定横加速度a8を演算する。なお、本実施形態では、推定横加速度a8は、車速V2及び舵角θ8の絶対値に基づいて前述の数式(1)から算出される。
CPU50は、ステップS348で車両12に作用すると推定された推定横加速度a8が加速度閾値ar以上であるか否かについて判断する。なお、本実施形態では、加速度閾値arを加速度閾値aw(ステップS244参照)よりも大きな値に設定していると共に、舵角θ8の絶対値により算出される推定横加速度a8において乗員が車両幅方向に慣性移動をすると推定される値に設定されている。
CPU50は、ステップS348で推定横加速度a8が加速度閾値ar以上であればステップS256へ移行し、推定横加速度a8が加速度閾値ar未満であれば処理を終了する(図7参照)。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態の車両用乗員拘束システム80では、切り戻し方向に操舵された際に舵角θ7、θ8が0度に達した場合に推定横加速度a7、a8を算出する点以外は第2実施形態の車両用乗員拘束システム70と同様に構成されているので、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、CPU50は操舵中に逆方向(切り戻し方向)に操舵された場合において、舵角θ7、θ8が0度に達した時点から所定時間内は判定要素を舵角の変化量から舵角θ7、θ8の絶対値に切り替える。すなわち、舵角の変化量を判定要素とすると、操舵中に切り戻しを行いさらに切り足しを行う場合では切り戻し時の舵角の変化量も含まれるため、切り足し時の早いタイミングで舵角の変化量に基づいて算出された推定横加速度が所定の加速度閾値に達してウェビング24が巻き取られる可能性がある。切り足し時の早いタイミング、つまり切り戻しから切り足しに移行するタイミングでは、車両幅方向に慣性移動する乗員が車両幅方向における基本位置に戻る状態となるため、このタイミングでウェビング24が巻き取られると乗員Pにとっては煩わしく感じる。これに対し、舵角θ7、θ8が0度に達した時点から所定時間内は舵角θ7、θ8の絶対値を判定要素にすると共に、車速と舵角θ7、θ8の絶対値とに基づいて算出された推定横加速度a7、a8が所定値以上となる場合にウェビング24を巻き取らせることで、切り足し時の早いタイミング、つまり切り戻しから切り足しに移行するタイミングではなく切り足しが進んで乗員Pが車両幅方向に慣性移動をすると推定されたタイミングでウェビング24を巻き取らせることができる。これにより、適切なタイミングで乗員Pを拘束することができる。
なお、上述した第3実施形態では、第2実施形態と同様に逆方向(切り戻し方向)に操舵された場合は、左右に操舵中に同方向(切り足し方向)に操舵された場合と比較して、ウェビング24の巻き取り量を減少させる構成とされているが、これに限らず、巻き取り量を減少させない構成としてもよい。また、切り戻し時と切り足し時とで加速度閾値を異なる設定にしているが、これに限らず、同一の加速度閾値としてもよい。さらに、車両12が直進している状態と、左右に操舵されている状態とでウェビング24を巻き取る際の条件を変更しているが、これに限らず、直進している状態と、左右に操舵されている状態とでウェビング24を巻き取る際の条件を同一にすると共に、切り戻し時に舵角θ7、θ8が0度に達した時点から所定時間内は舵角θ7、θ8の絶対値を判定要素にする構成としてもよい。
(第4実施形態)
次に、図12~図15を用いて、第4実施形態に係る車両用乗員拘束システムについて説明する。第4実施形態は、本発明の実施形態である。なお、前述した第1~第3実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第4実施形態に係る車両用乗員拘束システム90は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、車両12の横滑りを検知又は予知した時点でウェビング24を巻き取らせる点に特徴がある。
すなわち、図12に示されるように、車両用乗員拘束システム90のECU40は、舵角センサ42、車速センサ44、リトラクタ用モータ46、プリテンショナ48、加速度センサ92、ブレーキ圧センサ94、ヨーレイトセンサ96、路面状態検出センサ98、トラクションコントロールシステム(以下、単に「TRC」と称する。)100、アンチロックブレーキシステム(以下、単に「ABS」と称する。)102及びビークルスタビリティコントロールシステム(以下、単に「VSC」と称する。)104と電気的に接続されている。
加速度センサ92は、車両12の前後及び左右の加速度を検知するセンサであり、ブレーキ圧センサ94は、運転者のブレーキ操作によるブレーキ油圧を検知するセンサである。また、ヨーレイトセンサ96は、車両12の鉛直軸まわりの回転角速度を検知するセンサであり、路面状態検出センサ98は、路面の湿潤状態、圧雪状態及び凍結状態等を検知するセンサである。
TRC100は、車輪のスリップを検知して回転力を制御するシステムであり、ABS102は、制動時における車輪のロック状態を回避するために車輪の制動力を制御するものである。VSC104は、低μ路における車両12の横滑り等を防止するため、ヨーレイトや操舵角に応じて車輪の回転力を制御するものである。
車両用乗員拘束システム90は、図12に示されるハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。車両用乗員拘束システム90が実現する機能構成について図13を参照して説明する。
図13に示されるように、車両用乗員拘束システム90は、機能構成として、車速判断部60、直進判断部62、舵角速度判断部64、推定横加速度判断部66、横滑り判定部106及びリトラクタ用モータ制御部68を備えている。各機能構成は、ECU40のCPU50がROM52又はストレージ56に記憶された横滑り時プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
横滑り判定部106は、加速度センサ92、ブレーキ圧センサ94、ヨーレイトセンサ96及び路面状態検出センサ98から取得される情報や、TRC100、ABS102及びVSC104の作動信号より車両12の横滑りを事前に予知又は早期に検知する。
次に、車両用乗員拘束システム90による乗員拘束処理の流れについて、図14のフローチャートを参照して説明する。例えば、乗員拘束処理は、CPU50がROM52又はストレージ56から横滑り時プログラムを読み出して、RAM54に展開して実行することによって行われる。
図14に示されるように、CPU50は、ステップS400で車速センサ44によって検知された車両12の車速V3が車速閾値Vt以上であるか否かについて判断する。そして、CPU50は、車速V3が車速閾値Vt以上であればステップS402へ移行し、車速V3が車速閾値Vt未満であれば処理を終了する。
CPU50は、ステップS402で車両12の横滑りを事前に予知又は早期に検知されたか否かについて判定する。そして、CPU50は、車両12の横滑りを事前に予知又は早期に検知された場合はステップS404へ移行し、車両12の横滑りを事前に予知又は早期に検知されない場合は処理を終了する。
CPU50は、ステップS404でリトラクタ用モータ46を作動させる。ここでは、CPU50は、リトラクタ用モータ制御部68の機能により、スプール30Aを所定の量だけ巻取方向に回転させるようにリトラクタ用モータ46を制御する。なお、本実施形態では、ステップS404におけるスプール30Aの巻き取り量は、上述の第1実施形態における推定横加速度a1が加速度閾値at以上の際(図6のステップS108参照)に巻き取る量より少なくされている。
(第4実施形態の作用・効果)
次に、第4実施形態の作用並びに効果を説明する。
上記構成によっても、車両12の横滑りを検知又は予知した時点でウェビング24を巻き取らせる点以外は第1実施形態の車両用乗員拘束システム10と同様に構成されているので、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、車両12の横滑りが予知又は検知された場合に推定横加速度a1が加速度閾値at以上となる場合と比べて少ない巻き取り量にてウェビング24が巻き取られる。つまり、乗員Pが車両12の横滑り時にカウンターステア操作を行う前にある程度ウェビング24が巻き取られる。すなわち、図15に示されるように、舵角に変化がない状態(図中状態A)において車両12の横滑りが事前に予知又は早期に検知された場合、ウェビング24がある程度巻き取られると共に、乗員Pがカウンターステア操作を行うことで急操舵が入力された状態(図中状態B)では、さらにウェビング24が巻き取られる。したがって、カウンターステア操作の前(図中状態A)とカウンターステア操作中(図中状態B)とのウェビング24の張力の変化量を小さくできるので、乗員Pが感じる違和感を低減することができる。これにより、乗員Pへ違和感を与えるのを抑制することができる。
以上、第1~第4実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、図1に示されるように、巻取装置であるリトラクタ30が車体側に設けられていたが、これに限定されない。すなわち、リトラクタ30及びベルトガイドが車両用シート14に設けられた、所謂シート付きのシートベルト装置を採用してもよい。この場合、ウェビング24の他端は車両用シート14に固定される。
また、第2実施形態では、ステップS234におけるウェビング24の巻き取り量について、ステップS210におけるウェビング24の巻き取り量よりも減少するように制御したが、これに限定されない。例えば、ウェビング24の巻き取り量を同程度の巻き取り量としてもよい。
さらに、第2実施形態では、切り戻し方向に急操舵が入力された際の加速度閾値av(ステップS232)を切り足し方向に急操舵が入力された際の加速度閾値au(ステップS222)よりも大きな値に設定したが、これに限定されない。例えば、加速度閾値avと加速度閾値auとを同程度の値としてもよい。
また、上記実施形態でCPU50がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが例示される。また、上記処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせなど)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路である。
さらに、上記実施形態では、ストレージ56を記録部としたが、これに限定されない。例えば、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体を記録部としてもよい。
10 車両用乗員拘束システム
12 車両
14 車両用シート
22 シートベルト装置
24 ウェビング
30 リトラクタ(巻取装置)
40 ECU(制御部)
42 舵角センサ
44 車速センサ
46 リトラクタ用モータ(モータ)
70 車両用乗員拘束システム
80 車両用乗員拘束システム
90 車両用乗員拘束システム
P 乗員

Claims (6)

  1. 一端が巻取装置に巻き掛けられ他端が車両用シート又は車体に固定されたウェビングによって車両用シートに着座した乗員を拘束可能とすると共に、前記巻取装置に設けられたモータを駆動させることで前記ウェビングを巻き取り可能なシートベルト装置と、
    車速が所定の車速閾値以上であり、舵角速度が所定の舵角速度閾値以上であり、かつ、車両に作用すると推定される推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる制御部と、
    を有し、
    舵角を検知する舵角センサと、車速を検知する車速センサとを備え、
    前記舵角速度は、前記舵角センサによって検知された舵角に基づいて算出され、
    前記推定横加速度は、前記車速センサによって検知された車速及び前記舵角に基づいて算出され、
    前記制御部は、前記舵角の絶対値が直進状態と判断される舵角よりも大きい場合には、前記車速が前記車速閾値以上で前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった状態を基準として、前記舵角の変化量が大きくなった場合に前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる、車両用乗員拘束システム。
  2. 一端が巻取装置に巻き掛けられ他端が車両用シート又は車体に固定されたウェビングによって車両用シートに着座した乗員を拘束可能とすると共に、前記巻取装置に設けられたモータを駆動させることで前記ウェビングを巻き取り可能なシートベルト装置と、
    車速が所定の車速閾値以上であり、舵角速度が所定の舵角速度閾値以上であり、かつ、車両に作用すると推定される推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる制御部と、
    を有し、
    舵角を検知する舵角センサと、車速を検知する車速センサとを備え、
    前記舵角速度は、前記舵角センサによって検知された舵角に基づいて算出され、
    前記推定横加速度は、前記車速センサによって検知された車速及び前記舵角に基づいて算出され、
    前記制御部は、前記舵角の絶対値が直進状態と判断される舵角よりも大きい場合には、前記車速が前記車速閾値以上で前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった状態を基準として、所定時間経過後における前記車速と前記舵角の変化量とに基づいて算出された前記推定横加速度が所定値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる、車両用乗員拘束システム。
  3. 一端が巻取装置に巻き掛けられ他端が車両用シート又は車体に固定されたウェビングによって車両用シートに着座した乗員を拘束可能とすると共に、前記巻取装置に設けられたモータを駆動させることで前記ウェビングを巻き取り可能なシートベルト装置と、
    車速が所定の車速閾値以上であり、舵角速度が所定の舵角速度閾値以上であり、かつ、車両に作用すると推定される推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に、前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記車両の走行時における横滑りが予知又は検知された場合には、前記推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に巻き取らせる前記ウェビングの巻き取り量より少ない巻き取り量にて前記ウェビングを巻き取らせる、車両用乗員拘束システム。
  4. 前記制御部は、一方向に操舵された状態から逆方向に操舵されることで前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった場合には、一方向に操舵された状態から同方向に操舵されることで前記舵角速度が前記舵角速度閾値以上となった場合と比較して、前記モータによる前記ウェビングの巻き取り量を減少させる請求項に記載の車両用乗員拘束システム。
  5. 前記制御部は、逆方向に操舵された場合には、同方向に操舵された場合よりも前記モータを駆動させる加速度閾値を大きな値に設定する請求項に記載の車両用乗員拘束システム。
  6. 前記制御部は、一方向に操舵された状態から逆方向に操舵された場合において、前記舵角が直進状態と判断される舵角に達した時点から所定時間内は判定要素を前記舵角の変化量から前記舵角の絶対値へ切り替えかつ前記車速と前記舵角の絶対値とに基づいて算出された前記推定横加速度が所定の加速度閾値以上となる場合に前記モータを駆動させて前記ウェビングを所定量だけ巻き取らせる、
    請求項1、請求項2、請求項4及び請求項5のいずれか一項に記載の車両用乗員拘束システム。
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