JP7209567B2 - エッチング方法およびエッチング装置 - Google Patents

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Description

本開示は、エッチング方法およびエッチング装置に関する。
近時、半導体デバイスの製造過程で微細化エッチングが行われている。例えば、高アスペクト比の溝やホールの内面のSiNやSiを等方的にエッチングする技術が求められている。
SiNをエッチングする技術としては、特許文献1に記載されているように、NFガスのようなフッ素含有ガスをプラズマ化し、フッ素ラジカルおよびフッ素イオンによりSiNをエッチングするものが知られている。また、特許文献1には、フッ素含有ガスがOガスのような酸素源を含むことにより、SiOのエッチングを抑えつつSiNをエッチングできることが記載されている。
特表2014-508424号公報
本開示は、微細凹部の内面に形成されたSiNまたはSiを均一にエッチングすることができるエッチング方法およびエッチング装置を提供する。
本開示の一態様に係るエッチング方法は、凹部を有し、凹部の内面にSiNまたはSiからなるエッチング対象部が存在し、前記エッチング対象部の表面にカーボンが内在するダメージ層が形成されている基板を処理容器内に設ける工程と、処理容器内で基板に対して酸素含有プラズマ処理を行い、前記ダメージ層から前記カーボンを除去するとともに前記凹部のトップ部における前記エッチング対象部の表面を優先的に改質させる工程と、次いで、前記エッチング対象部を等方的にドライエッチングする工程と、を有する。
本開示によれば、凹部の内面に形成されたSiNまたはSiを均一にエッチングすることができる。
具体的な実施形態に係るエッチング方法を示すフローチャートである。 エッチングが行われる基板の構造の一例を示す断面図である。 図2の基板をエッチングした際の理想的な状態を示す断面図である。 エッチングが行われる基板の構造の他の例を示す断面図である。 図4の基板をエッチングした際の理想的な状態を示す断面図である。 図2の構造の基板をそのまま等方的にエッチングした際の状態を示す断面図である。 SiNの等方的ドライエッチングを行う際のFラジカルの濃度分布を示す図である。 一実施形態において酸素含有プラズマ処理を行った際のOラジカルの濃度分布を示す図である。 エッチング対象部の表面にカーボンを内在するダメージ層が形成されている際の酸素含有プラズマ処理の作用を説明するための図である。 本実施形態のエッチング方法に用いる処理システムの一例を概略的に示す部分断面平面図である。 図10の処理システムに搭載された、本実施形態のエッチング方法を実施するエッチング装置として機能するプロセスモジュールの一例を概略的に示す断面図である。 実験例2における効果を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら、実施形態について説明する。
<経緯および概要>
最初に、本開示の実施形態に係るエッチング方法の経緯および概要について説明する。
例えば、3D-NAND型不揮発性半導体装置に存在する、シリコン酸化膜(SiO膜)とシリコン窒化膜(SiN膜)を多層積層したONON積層構造においては、積層方向に形成された溝を介してSiNを等方的にドライエッチングする工程がある。
このような、ONON積層構造においては、厚さが1μm以上にもおよび、形成される溝は高アスペクト比であるため、ローディング(Depth Loading)効果により、溝トップ部のSiNが優先的にエッチングされてしまう。このため、溝トップ部のSiNのエッチングを抑制して、溝トップ部と溝ボトム部で同程度のエッチング量でエッチングすることが求められている。
また、このような高アスペクト比の溝の内面全体に形成されたSiNをエッチングする場合もあるが、この場合もローディング効果により溝トップ部のSiNが優先的にエッチングされてしまう。
さらに、高アスペクト比の溝の内面にSiが存在する場合もあり、そのSiをエッチングする場合も、同様な問題が生じる。さらにまた、このような問題は、溝に限らずホールについても同様に生じる。
そこで、一実施形態では、凹部を有し、凹部の内面にSiNまたはSiからなるエッチング対象部が存在する基板を処理容器内に設け、処理容器内で基板に対して酸素含有プラズマ処理を行い、凹部トップ部のエッチング対象部の表面を優先的に改質させ、次いで、エッチング対象部を等方的にドライエッチングする。
これにより、凹部トップ部において他の部分よりもエッチング対象部が相対的にエッチングされ難くなり、ローディング効果を低減して、凹部の内面のエッチング対象部を均一にエッチングすることができる。
<具体的な実施形態>
次に、具体的な実施形態について説明する。
図1は、具体的な実施形態に係るエッチング方法を示すフローチャートである。
最初に、凹部を有し、凹部の内面にSiNまたはSiからなるエッチング対象部が存在する基板を処理容器内に設ける(ステップ1)。次に、処理容器内で基板に対して酸素含有プラズマ処理を行い、凹部トップ部のエッチング対象部の表面を優先的に改質させる(ステップ2)。次に、エッチング対象部を等方的にドライエッチングする(ステップ3)。ステップ2とステップ3を繰り返してもよい。
基板は、特に限定されるものではないが、シリコンウエハに代表される半導体ウエハが例示される。エッチング対象部を構成するSiNまたはSiは、典型的には膜である。SiN膜は、例えば、Siプリカーサとして、SiHガス、SiHCl、SiCl等のシラン系ガスと、NHガス、Nガス、ヒドラジン系化合物ガス等の窒素含有ガスを用いて、熱CVD、プラズマCVD、ALD等により成膜される。また、Si膜は、例えば、Siプリカーサとして、SiHガス、Siガス等のシラン系ガスを用いて熱CVDにより成膜される。Si膜は、B、P、C、As等がドープされていてもよい。
基板に形成される凹部は、溝であってもホールであってもよい。溝の幅またはホールの径が小さく、凹部のアスペクト比が大きいほど、ローディング効果が大きくなるため、本実施形態の効果が発揮されやすい。溝の幅およびホールの径は、300nm以下が好ましく、凹部のアスペクト比は25以上が好ましい。
図2は、エッチングが行われる基板の構造の一例を示す断面図であり、3D-NAND型不揮発性半導体装置用のONON積層構造が形成された半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)を示すものである。
本例において、ウエハWは、シリコン基体100の上に下部構造101を介して、SiO膜111とSiN膜112との積層構造部102を有している。SiO膜111とSiN膜112の積層数は実際には100層程度である。積層構造部102には、積層方向に貫通する溝(スリット)103が形成されており、溝103の内面には全面にスリットSiN膜113が形成されている。
この状態から、溝103の内面の全面に形成されるスリットSiN膜113の全部、および積層構造部102のSiN膜112の一部を一括して等方的にエッチングし、理想的には図3に示す状態にする。
また、図4は、エッチングが行われる基板の構造の他の例を示す断面図であり、同じ3D-NAND型不揮発性半導体装置用のONON積層構造が形成されたウエハを示すものであるが、溝103の内面にスリットSiN膜113が存在しない場合である。すなわち、溝103の内面に、ONON積層構造を構成するSiO膜111とSiN膜112とが存在している場合である。
本例の場合も、図4の状態から、積層構造部102のSiN膜112の一部を等方的にエッチングし、理想的には図5に示す状態にする。
しかし、図2の構造のウエハWにおいて、そのままSiNを等方的にエッチングする場合、実際には、図6に示すように、ローディング効果により溝103のトップ部のSiNが優先的にエッチングされて、溝103のトップ部とボトム部でSiNのエッチングが不均一になってしまう。図4の構造のウエハWにおいても同様である。
これは、SiNの等方的ドライエッチングを行う際、エッチャントとして一般的に用いられるFラジカルの濃度が、図7に示すように、溝103のボトム部よりもトップ部のほうが高くなるためである。
このような現象は、以上のようなONON積層構造のスリットSiNや積層SiNをエッチングする場合のみならず、溝やホールの内面の全面に形成されたSiNのみをエッチングする場合や、Siをエッチングする場合も同様に生じる。
そこで、本実施形態では、エッチング対象部であるSiNまたはSiのエッチングに先立って、酸素含有プラズマ処理を行って、エッチング対象部の表面を改質する。
酸素含有プラズマ処理を行うことにより、プラズマ中の酸素ラジカル(Oラジカル)がエッチング対象部(SiNまたはSi)に作用し、エッチング対象部の表面が酸化されて改質層120が形成される。このような改質層120により、相対的にエッチングされ難くなる。このとき、図8に示すように、Oラジカルの濃度は、凹部(溝)103のトップ部で高く、ボトム部で低くなるので、凹部トップ部が優先的に改質され、エッチング対象部表面の改質層120の厚さは凹部トップ部のほうが厚くなる。
したがって、酸素含有プラズマ処理により、エッチング対象部の凹部トップ部におけるエッチング量を相対的に抑制することができる。これにより、凹部トップ部のエッチング量と凹部ボトム部のエッチング量との差を抑制することができ、より均一なエッチングを実現することができる。
また、エッチング対象部の表面にカーボンを内在するダメージ層が形成されている場合があり、このようなダメージ層がエッチングを阻害する。このような場合に、酸素含有プラズマ処理を行うことにより、図9に示すように、例えばスリットSiN膜113の表面のダメージ層130からカーボンをCOとして取り除くことができ、凹部全体のエッチング対象部のエッチング量を増加させることができる。
このため、エッチング対象部の表面にカーボンを内在するダメージ層が形成されている場合には、酸素含有プラズマ処理により、エッチング対象部の凹部トップ部のエッチング量を相対的に抑制する効果と、ダメージ層からカーボンを取り除いてエッチング量を増加させる効果の両方が奏される。したがって、ダメージ層が形成されたエッチング対象部を酸素含有プラズマ処理した後ドライエッチングすることにより、凹部全体のエッチング対象部のエッチング量を増加させつつ、凹部トップ部のエッチング量と凹部ボトム部のエッチング量との差を抑制することができる。
ステップ2の酸素含有プラズマ処理は、処理容器内に収容された基板に対し、酸素含有プラズマを作用させる。このときの酸素含有プラズマ処理は、プラズマ中の主に酸素ラジカル(Oラジカル)を作用させることが好ましく、そのためにリモートプラズマを用いることが好ましい。リモートプラズマは、基板が配置される処理空間とは別個のプラズマ生成空間で酸素含有プラズマを生成させ、プラズマを処理空間に搬送する。このとき、酸素含有プラズマ中の酸素イオン(Oイオン)は搬送中に失活しやすく、主にOラジカルが処理空間に供給される。Oラジカルを主体とする処理を行うことにより、基板に対するダメージを低減することができる。このときのプラズマ源は特に限定されず、誘導結合プラズマやマイクロ波プラズマ等を用いることができる。
また、このとき用いるガスは、Oガス単独でもよいが、Oガスに、Hガスおよび希ガスの少なくとも一方を加えてもよい。Hガスを添加することにより、酸化能力を高めることができる。また、希ガスを加えることにより、プラズマを安定させることができる。希ガスは、特に限定されないが、Arガスが好ましい。また、このときの圧力は、1~3000mTorr(0.13~400Pa)が好ましい。この範囲とすることで、凹部トップ部でのエッチング抑制効果をより高めることができる。
ステップ2において、各ガスの流量は、装置に応じて適宜設定される。また、Oガス流量に対するHガス流量の比H/Oは、1以下が好ましい。また、プラズマ生成パワーについても装置によるが、50~950Wが好ましい。また、ステップ2の時間は10~180secが好ましく、基板温度は5~85℃が好ましい。より好ましくは、15~85℃である。
ステップ3のエッチング対象部を等方的にドライエッチングする工程は、SiO等の他の材料に対して選択的にSiNやSiをエッチングできることが好ましく、フッ素含有ガスを用いて行われることが好ましい。このドライエッチングは、プラズマによる処理でも、プラズマを用いないガスエッチングでもよいが、プラズマを用いた処理が好ましく、リモートプラズマを用いたフッ素ラジカル(Fラジカル)を主体とした処理がより好ましい。リモートプラズマでは、基板が配置される処理空間とは別個のプラズマ生成空間でフッ素含有プラズマを生成させ、プラズマを処理空間に搬送する。このとき、プラズマ中のフッ素イオン(Fイオン)は搬送中に失活しやすく、主にフッ素ラジカル(Fラジカル)が処理空間に供給される。Fラジカルを主体とする処理を行うことにより、基板に対するダメージを低減することができる。このときのプラズマ源は特に限定されず、誘導結合プラズマやマイクロ波プラズマ等を用いることができる。
ステップ3のエッチング工程の際には、上述したように、酸素含有プラズマ処理により、改質層が凹部トップ部で厚く形成されるので、凹部トップ部と凹部ボトム部におけるエッチング量の差が抑制される。また、エッチング対象部の表面にカーボンを内在するダメージ層が形成されている場合、酸素含有プラズマ処理により凹部全体のエッチング対象部のエッチング量を増加させつつ、凹部トップ部のエッチング量と凹部ボトム部のエッチング量との差を抑制することができる。
フッ素含有ガスとしては、HF、NFを挙げることができる。これらの中では、NFガスが好ましい。NFガス等を単独で用いてもよいが、NFガス等に、Oガスを添加してもよい。Oガスを添加することにより、エッチングの際にもOラジカルによる凹部トップ部の改質効果(酸化効果)を得ることができる。また、NFガス等に、希ガスを添加してもよい。希ガスを添加することにより、プラズマを安定させることができる。希ガスは、特に限定されないが、Arガスが好ましい。NFガス等と、Oガスと、希ガスとを用いてもよい。圧力は、1~3000mTorr(0.13~400Pa)が好ましい。この範囲とすることで、凹部トップ部のエッチング量と凹部ボトム部のエッチング量との差を抑制する効果をより高めることができる。このとき、各ガスの流量は、装置に応じて適宜設定される。また、Oガスを添加する場合に、Oガス流量に対するNFガス等の流量の比NF/Oは0.01以上が好ましい。また、プラズマ生成パワーについては50~950Wの範囲が好ましい。また、基板温度は5~85℃の範囲が好ましい。より好ましくは、15~85℃である。ステップ3の時間はエッチング対象部のエッチング量に応じて適宜設定される。
ステップ2の酸素含有プラズマ処理と、ステップ3の等方的ドライエッチングとは同一処理容器内で行うことが好ましい。これにより、スループットを高く維持することができる。例えば、同一のリモートプラズマ装置を用い、ステップ2およびステップ3をいずれもラジカル処理で行うことができる。
上述したように、ステップ2およびステップ3を繰り返してもよい。エッチング対象部のエッチングすべき量によっては、1回の酸素含有プラズマ処理で改質効果が十分でない場合がある。そのような場合は、ステップ2およびステップ3を適宜繰り返すことで十分な改質効果が得られる。
<処理システムの一例>
次に、本実施形態のエッチング方法に用いる処理システムの一例について説明する。図10は、本実施形態のエッチング方法に用いる処理システムの一例を概略的に示す部分断面平面図である。
図10に示すように、処理システム10は、複数のウエハWを保管しウエハWの搬入出を行う搬入出部11と、2枚のウエハWを同時に搬送する搬送室としてのトランスファモジュール12と、トランスファモジュール12から搬入された基板であるウエハWにSiN膜エッチング処理や加熱処理を施す複数のプロセスモジュール13とを備える。各プロセスモジュール13およびトランスファモジュール12は内部が真空雰囲気に維持される。
処理システム10では、搬入出部11に保管されたウエハWをトランスファモジュール12に内蔵された搬送アーム14によって搬送し、プロセスモジュール13の内部に配置された2つのステージ15のそれぞれに1枚ずつウエハWを載置する。次いで、処理システム10では、ステージ15に載置された各ウエハWへプロセスモジュール13でSiN膜エッチング処理や加熱処理を施した後に、処理済みのウエハWを搬送アーム14によって搬入出部11に搬出する。
搬入出部11は、複数のウエハWを収容する容器であるFOUP16の載置台としての複数のロードポート17と、保管されたウエハWを各ロードポート17に載置されたFOUP16から受け取り、または、プロセスモジュール13で所定の処理が施されたウエハWをFOUP16に引き渡すローダーモジュール18と、ローダーモジュール18およびトランスファモジュール12の間においてウエハWを受け渡しするために一時的にウエハWを保持する2つのロードロックモジュール19と、加熱処理が施されたウエハWを冷却するクーリングストレージ20とを有する。
ローダーモジュール18は内部が大気圧雰囲気の矩形の筐体からなり、その矩形の長辺を構成する一側面に複数のロードポート17が並設される。さらに、ローダーモジュール18は、内部においてその矩形の長手方向に移動可能な搬送アーム(図示せず)を有する。該搬送アームは各ロードポート17に載置されたFOUP16からロードロックモジュール19にウエハWを搬入し、または、ロードロックモジュール19から各FOUP16にウエハWを搬出する。
各ロードロックモジュール19は、大気圧雰囲気の各ロードポート17に載置されたFOUP16に収容されたウエハWを、内部が真空雰囲気のプロセスモジュール13に引き渡すため、ウエハWを一時的に保持する。各ロードロックモジュール19は2枚のウエハWを保持するバッファープレート21を有する。また、各ロードロックモジュール19は、ローダーモジュール18に対して気密性を確保するためのゲートバルブ22aと、トランスファモジュール12に対して気密性を確保するためのゲートバルブ22bとを有する。さらに、ロードロックモジュール19には図示しないガス導入系及びガス排気系が配管によって接続され、内部が大気圧雰囲気と真空雰囲気とで切り替え可能となっている。
トランスファモジュール12は未処理のウエハWを搬入出部11からプロセスモジュール13に搬入し、処理済みのウエハWをプロセスモジュール13から搬入出部11に搬出する。トランスファモジュール12は内部が真空雰囲気の矩形の筐体からなり、2枚のウエハWを保持して移動する2つの搬送アーム14と、各搬送アーム14を回転可能に支持する回転台23と、回転台23を搭載した回転載置台24と、回転載置台24をトランスファモジュール12の長手方向に移動可能に案内する案内レール25とを含む。また、トランスファモジュール12は、ゲートバルブ22b、さらに後述する各ゲートバルブ26を介して、搬入出部11のロードロックモジュール19、および、各プロセスモジュール13へ接続される。トランスファモジュール12では、搬送アーム14が、ロードロックモジュール19から2枚のウエハWを各プロセスモジュール13へ搬送し、処理が施された2枚のウエハWを各プロセスモジュール13から他のプロセスモジュール13やロードロックモジュール19に搬出する。
処理システム10において、各プロセスモジュール13はエッチング対象部であるSiNまたはSiのエッチング、加熱処理のいずれかを実行する。すなわち、6個のプロセスモジュール13のうち、所定個数がエッチングに用いられ、残部がエッチング後の残渣除去のための加熱処理に用いられる。エッチング用のプロセスモジュール13および加熱処理用のプロセスモジュール13の数はそれぞれの処理時間に応じて適宜決定される。
処理システム10は、制御部27を有している。制御部27は、処理システム10の各構成要素の動作を制御するCPUを有する主制御部と、入力装置(キーボード、マウス等)、出力装置(プリンタ等)、表示装置(ディスプレイ等)、記憶装置(記憶媒体)を有している。制御部27の主制御部は、例えば、記憶装置に内蔵された記憶媒体、または記憶装置にセットされた記憶媒体に記憶された処理レシピに基づいて、処理システム10に所定の動作を実行させる。
<エッチング装置>
次に、上記処理システム10に搭載された、本実施形態のエッチング方法を実施するエッチング装置として機能するプロセスモジュール13の一例について説明する。図11は、図10の処理システムにおいて、エッチング装置として機能するプロセスモジュール13の一例を概略的に示す断面図である。
図11に示すように、エッチング装置として機能するプロセスモジュール13は、ウエハWを収容する密閉構造の処理容器28を備える。処理容器28は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、上端が開放され、処理容器28の上端は天井部となる蓋体29で閉塞されている。処理容器28の側壁部28aにはウエハWの搬出入口30が設けられ、当該搬出入口30は上述したゲートバルブ26によって開閉可能とされる。
また、処理容器28の内部の底部には、上述したように、ウエハWをそれぞれ1枚ずつ水平状態で載置する2つのステージ15(一方のみ図示されている)が配置されている。ステージ15は略円柱状を呈し、ウエハWを直接載置する載置プレート34と、載置プレート34を支持するベースブロック35とを有する。載置プレート34の内部にはウエハWを温調する温度調節機構36が設けられている。温度調節機構36は、例えば、温度調節用媒体(例えば、水またはガルデン)が循環する管路(図示せず)を有し、当該管路内を流れる温度調節用媒体とウエハWの熱交換を行うことによってウエハWの温度調整を行う。また、ステージ15にはウエハWを処理容器28の内部へ搬出入する際に用いる複数の昇降ピン(図示せず)が載置プレート34の上面に対して突没可能に設けられている。
処理容器28の内部は仕切板37によって上方のプラズマ生成空間Pと、下方の処理空間Sに仕切られる。仕切板37は、プラズマ生成空間Pにおいて誘導結合プラズマが生成される際にプラズマ中のイオンのプラズマ生成空間Pから処理空間Sへの透過を抑制する、いわゆるイオントラップとして機能する。プラズマ生成空間Pはプラズマが生成される空間であり、処理空間SはウエハWにラジカル処理によるエッチングが施される空間である。処理容器28の外部には、エッチングに用いる処理ガスをプラズマ生成空間Pに供給する第1のガス供給部61と、調圧ガス、パージガスまたは希釈ガス等のプラズマ化しないガス、例えばNガスまたはArガス等の不活性ガスを処理空間Sに供給する第2のガス供給部62が設けられている。また、処理容器28の底部には排気機構39が接続されている。排気機構39は真空ポンプを有し、処理空間Sの内部の排気を行う。
仕切板37の下には、ウエハWに対向するように遮熱板48が設けられている。遮熱板48は、プラズマ生成空間Pでのプラズマ生成を繰り返すことにより仕切板37に熱が蓄積されるため、その熱が処理空間Sにおけるラジカル分布に影響を与えることを抑制するためのものである。遮熱板48は、仕切板37よりも大きく形成され、周縁部を構成するフランジ部48aは処理容器28の側壁部28aに埋設されている。なお、フランジ部48aには冷却機構50、例えば、冷媒流路、チラーやペルチェ素子が埋設されている。
第1のガス供給部61は、Oガス、Hガス、NFガス、希ガス、例えばArガスをプラズマ生成空間Pに供給する。これらのガスは、プラズマ生成空間Pでプラズマ化される。なお、希ガスはプラズマ生成ガスとして機能するが、圧力調整ガスやパージガス等としても機能する。
また、プロセスモジュール13はRFアンテナを用いる誘導結合型のプラズマエッチング装置として構成されている。処理容器28の天井部となる蓋体29は、例えば、円形の石英板から形成され、誘電体窓として構成される。蓋体29の上には、処理容器28のプラズマ生成空間Pに誘導結合プラズマを生成するための環状のRFアンテナ40が形成され、RFアンテナ40は整合器41を介して高周波電源42に接続されている。高周波電源42は、誘導結合の高周波放電によるプラズマの生成に適した所定の周波数(例えば13.56MHz以上)の高周波電力を所定の出力値で出力する。整合器41は、高周波電源42側のインピーダンスと負荷(RFアンテナ40やプラズマ)側のインピーダンスの整合をとるためのリアクタンス可変の整合回路(図示せず)を有する。
プロセスモジュール13のうち、加熱処理を実施する加熱処理装置として機能するものについては、詳細は図示しないが、図11に示すエッチング装置と同様、処理容器内に2つのステージ15が配置されている。ただし、エッチング装置とは異なり、プラズマ生成機構を有しておらず、処理容器内に不活性ガスを供給しつつ、ステージ15内に設けられたヒーターによりステージ15上に載置されたウエハWを所定温度に加熱する構成になっており、エッチング後のウエハWを加熱することにより、ウエハW上のエッチング残渣または反応生成物を除去する。
上記処理システム10により、上記実施形態に係るエッチング方法を実施する際には、最初に、ローダーモジュール18の搬送アームによりFOUP16から、例えば図2に示された構造を有するウエハWを取り出し、ロードロックモジュール19に搬入する。ロードロックモジュール19を真空引きした後、ロードロックモジュール19内のウエハWをトランスファモジュール12の搬送アーム14により、エッチング装置として機能するプロセスモジュール13に搬入する(ステップ1)。
次に、第2のガス供給部62から、調圧ガスとして例えばNガスを処理容器28内に導入し、処理容器28内の圧力を例えば1000~4000mTorr(133~533Pa)にしつつ、温度調節機構36により5~85℃に温調されたステージ15上で、ウエハWを所定時間、例えば30sec保持し、ウエハ温度を所定温度に安定化させる。
次に、処理容器28内をパージした後、処理容器28内の圧力を、好ましくは1~3000mTorr(0.13~400Pa)、例えば500mTorr(66.5Pa)とし、ステップ2の酸素含有プラズマ処理を行う。酸素含有プラズマ処理は、第1のガス供給部61からプラズマ生成空間PへOガスを供給するとともに、RFアンテナ40に高周波電力を供給して誘導結合プラズマであるOプラズマを生成する。このとき、Oガスに加えて、HガスおよびArガス等の希ガスの少なくとも1種を供給してもよい。
プラズマ生成空間Pで生成されたOプラズマは、処理空間Sに搬送される。この際に、仕切板37でOイオンが失活し、Oプラズマの中の主にOラジカルが選択的に処理空間Sに導入される。このOラジカルにより、ウエハWのエッチング対象部に改質処理(酸化処理)が施される。このとき、凹部トップ部のほうがOラジカルの濃度が高いので、エッチング対象部表面の凹部トップ部が優先的に改質され、相対的にエッチングされ難い改質層の厚さは凹部トップ部のほうが厚くなる。このため、その後のエッチングにおいて、エッチング対象部の凹部トップ部のエッチング量を他の部分に比較して相対的に抑制することができる。これにより、凹部トップ部のエッチング量と凹部ボトム部のエッチング量との差を抑制することができ、より均一なエッチングを実現することができる。また、Oラジカルを主体とする処理であるため、ウエハWに対するイオンダメージが小さい。
また、エッチング対象部の表面にカーボンを内在するダメージ層が形成されている場合、酸素含有プラズマ処理を行うことにより、エッチング対象部表面のダメージ層からカーボンをCOとして取り除くことができる。このため、次のエッチング工程において、凹部全体のエッチング対象部のエッチング量を増加させることができる。
この効果と、改質層の形成によりエッチング対象部の凹部トップ部のエッチング量を相対的に抑制する効果との相乗効果により、エッチング後、凹部全体のエッチング対象部のエッチング量を増加させつつ、凹部トップ部のエッチング量と凹部ボトム部のエッチング量との差を抑制することができる。
このとき、ガス流量については、Oガス流量:1~1000sccm、Hガス流量:1~500sccm、希ガス(Arガス)流量:1~1500sccmが好ましい。また、プラズマ生成パワーについては50~950Wが好ましい。また、処理時間は、10~180secが好ましい。
以上のような酸素含有プラズマ処理の後、処理容器28内のパージを行い、処理空間S内からエッチングガスを排出する。
次に、処理容器28内の圧力を、好ましくは1~3000mTorr(0.13~400Pa)、例えば225mTorr(30Pa)とし、ステップ3の等方的ドライエッチングを行う。等方的ドライエッチングは、第1のガス供給部61からプラズマ生成空間Pへフッ素含有ガスであるNFガスを供給するとともに、RFアンテナ40に高周波電力を供給して誘導結合プラズマであるフッ素含有プラズマを生成する。このとき、NFガスに加えて、OガスおよびArガス等の希ガスの少なくとも1種を供給してもよい。
プラズマ生成空間Pで生成されたフッ素含有プラズマは、処理空間Sに搬送される。この際に、仕切板37でFイオンが失活し、プラズマの中の主にFラジカルが選択的に処理空間Sに導入される。このFラジカルにより、エッチング対象部であるSiN膜またはSi膜が等方的にエッチングされる。このとき、上述したように、酸素含有プラズマ処理により、Oラジカル濃度が高い凹部トップ部のエッチング対象部においてより厚い改質層が形成されるので、凹部トップ部と凹部ボトム部におけるエッチング量の差が抑制される。また、エッチング対象部の表面にカーボンを内在するダメージ層が形成されている場合、酸素含有プラズマ処理により凹部全体のエッチング対象部のエッチング量を増加させつつ、凹部トップ部のエッチング量と凹部ボトム部のエッチング量との差を抑制することができる。
また、エッチングの際に、NFガスに、さらにOガスを加えることにより、エッチングの際にもOラジカルによる凹部トップ部の改質効果(酸化効果)を得ることができる。この効果を得るためには、Oガス流量に対するNFガス流量の比NF/Oは0.01以上が好ましい。また、ガス流量については、NFガス流量:1~1000sccm、Oガス流量:1~1000sccm、希ガス(Arガス)流量:1~1500sccmが好ましい。また、プラズマ生成パワーについては50~950Wの範囲が好ましい。また、処理時間は、エッチング量に応じて適宜設定される。
エッチング対象部のエッチングすべき量によっては、1回の酸素含有プラズマ処理で改質効果が十分でない場合があるが、その場合には、上記ステップ2とステップ3とを所定回繰り返す。
エッチング終了後、処理容器28内のパージを行い、処理後のウエハWをトランスファモジュール12に内蔵された搬送アーム14によって処理容器28から搬出する。エッチング後の残渣除去のための加熱処理が必要な場合は、搬送アーム14によりエッチング後のウエハWを加熱装置として機能するプロセスモジュール13に搬送し、加熱処理を行う。エッチング処理または加熱処理が終了した後、ウエハWを搬送アーム14により、ロードロックモジュール19に搬送し、ロードロックモジュール19を大気雰囲気にした後、ローダーモジュール18の搬送アームにより、ロードロックモジュール19内のウエハWをFOUP16に戻す。
以上のような処理システム10により、エッチング対象部の酸素含有プラズマ処理と、等方的ドライエッチング処理とを、同一処理容器内で連続して行うことができるので、高スループットで処理を行うことができる。
<実験例>
以下、実験例について説明する。
[実験例1]
ここでは、上記図10~11に示す処理システム10のエッチング装置として機能するプロセスモジュール13を用いて、図2の構造のウエハに対し、以下のケースA~CによりスリットSiN膜および積層SiN膜のエッチングを実施した。
ケースAでは、酸素含有プラズマ処理を行わず、NFガス、Arガス、Oガスを用いて等方的エッチング処理のみを行った。この際の条件は、以下の通りとした。
圧力:150~300mTorr(20~40Pa)
ガス流量:NF=1~100sccm
:1~400sccm
Arガス=1~200sccm
ステージ(載置プレート)温度:5~60℃
時間:480sec
高周波電力:400~800W
ケースBでは、Oガス、Hガス、Arガスを用いて酸素含有プラズマ処理を行った後、NFガス、Arガス、Oガスを用いて等方的エッチング処理を行った。この際の条件は以下の通りとした。
・酸素含有プラズマ処理
圧力:400~600mTorr(53.2~79.8Pa)
ガス流量:O=200~400sccm
=1~100sccm
Ar=1~100sccm
ステージ(載置プレート)温度:5~60℃
時間:60sec
高周波電力:400~800W
・エッチング処理
ケースAと同じ
ケースCでは、ケースBと同様、酸化プラズマ処理の後、等方的エッチング処理を行い、酸素含有プラズマ処理の際のOガス流量をケースBよりも増加させ、等方的エッチング処理のトータルガス流量をケースBよりも増加させた。この際の条件は以下の通りとした。
・酸素含有プラズマ処理
圧力:400~600mTorr(53.2~79.8Pa)
ガス流量:O=500~700sccm
=1~100sccm
Ar=1~100sccm
ステージ(載置プレート)温度:5~60℃
時間:60sec
高周波電力:400~800W
・エッチング処理
圧力:150~300mTorr(20~40Pa)
ガス流量:NF=1~100sccm
:100~400sccm
Arガス=50~250sccm
ステージ(載置プレート)温度:5~60℃
時間:480sec
高周波電力:400~800W
ケースA~Cでエッチングした後の、溝(スリット)深さ方向4点(トップ、ミドル1、ミドル2、ボトム)について、積層SiNのエッチング量、およびトップとボトムのエッチング量の差(ΔEA)を求めた。その結果を以下に示す。
・ケースA
トップ :21.8nm
ミドル1:19.8nm
ミドル2:17.2nm
ボトム :11.2nm
ΔEA :10.6nm
・ケースB
トップ :25.1nm
ミドル1:25.1nm
ミドル2:21.2nm
ボトム :21.2nm
ΔEA :3.9nm
・ケースC
トップ :20.5nm
ミドル1:20.5nm
ミドル2:20.6nm
ボトム :19.8nm
ΔEA :0.7nm
以上の結果から、酸素含有プラズマ処理を行わないケースAと、酸素含有プラズマ処理を行ったケースBを比較すると、酸素含有プラズマ処理を行うことにより、溝トップ部と溝ボトム部のエッチング量の差を低減できることが確認された。また、いずれも酸素含有プラズマ処理を行ったケースBとケースCを比較すると、エッチング処理の際にOガス量が多いケースCのほうが、溝トップ部と溝ボトム部のエッチング量の差を低減できることが確認された。
なお、図4の構造のウエハに対しても、同様にケースA~Cにより積層SiN膜のエッチングを実施したところ、同様の結果が得られた。
[実験例2]
ここでは、スリットSiN膜の表面にダメージ層が形成されたウエハに対し、酸素含有プラズマ処理を行ってからエッチングした場合と、酸素含有プラズマ処理を行わずにエッチングした場合とについて、スリットSiN膜および積層SiN膜のエッチングを実施した。具体的には、装置として処理システム10のプロセスモジュール13を用い、ウエハとして、図2の構造を有し、スリットSiN膜の表面にダメージ層が形成されたウエハを用いた。これらについて、溝(スリット)深さ方向3点(トップ、ミドル、ボトム)の積層SiNのエッチング量、およびトップとボトムのエッチング量の差(ΔEA)を求めた。
なお、酸素含有プラズマ処理の条件は実験例1のケースBと同様とし、エッチングの条件は、時間が441secとした他は、実験例1のケースAと同様とした。
その結果を図12に示す。この図に示すように、スリットSiN膜の表面にダメージ層が形成されている場合は、酸素含有プラズマ処理により、エッチング対象部表面のダメージ層からカーボンをCOとして取り除く効果と、溝トップ部の改質度合を相対的に大きくする効果により、全体的にエッチング量を多くできるとともに、トップとボトムのエッチング量の差(ΔEA)を小さくできることが確認された。
<他の適用>
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、上記実施形態では、スリットSiN膜と積層SiN膜の一部をエッチングする場合、およびスリットSiN膜が存在せず、積層SiN膜をエッチングする場合について示したが、これに限らず、任意の構造部に形成された凹部の内面に存在するSiNやSiについても適用可能である。
また、上記実施形態の装置は例示に過ぎず、種々の構成の装置を用いることができる。また、被処理基板として半導体ウエハを用いた場合について示したが、半導体ウエハに限らず、LCD(液晶ディスプレイ)用基板に代表されるFPD(フラットパネルディスプレイ)基板や、セラミックス基板等の他の基板であってもよい。
13 プロセスモジュール(エッチング装置)
15 ステージ
28 処理容器
37 仕切板
39 排気機構
40 RFアンテナ
42 高周波電源
61 第1のガス供給部
62 第2のガス供給部
100 シリコン基体
102 積層構造部
103 溝(凹部)
111 SiO
112 SiN膜
113 スリットSiN膜
120 改質層
130 ダメージ層
P プラズマ生成空間
S 処理空間
W ウエハ(基板)

Claims (19)

  1. 凹部を有し、凹部の内面にSiNまたはSiからなるエッチング対象部が存在し、前記エッチング対象部の表面にカーボンが内在するダメージ層が形成されている基板を処理容器内に設ける工程と、
    処理容器内で基板に対して酸素含有プラズマ処理を行い、前記ダメージ層から前記カーボンを除去するとともに前記凹部のトップ部における前記エッチング対象部の表面を優先的に改質させる工程と、
    次いで、前記エッチング対象部を等方的にドライエッチングする工程と、
    を有する、エッチング方法。
  2. 前記凹部は、溝またはホールである、請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記凹部は、直径または幅が300nm以下、アスペクト比が25以上である、請求項2に記載のエッチング方法。
  4. 前記基板は、SiOとSiNの積層構造を有し、前記凹部が前記積層構造に形成されており、前記凹部の内面に前記積層構造の前記SiOと前記SiNが存在し、前記積層構造の前記SiNの一部が前記エッチング対象である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  5. 前記基板は、SiOとSiNの積層構造を有し、前記積層構造は、前記凹部の内面に他のSiNを有し、前記エッチング対象が前記他のSiNの全部、および前記積層構造の前記SiNの一部であり、前記ドライエッチングする工程は、前記他のSiNと前記積層構造の前記SiNの一部をエッチングする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  6. 前記酸素含有プラズマ処理は、Oガス単独、またはOガスと、Hガスおよび希ガスの少なくとも1種とを用いて行う、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  7. 前記酸素含有プラズマ処理は、リモートプラズマにより行い、基板に対して酸素含有プラズマ中の酸素ラジカルを主体とした処理を行う、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  8. 前記酸素含有プラズマ処理は、0.13~400Paの範囲の圧力で行う、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  9. 前記ドライエッチングする工程は、フッ素含有ガスにより行う、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  10. 前記フッ素含有ガスは、NFガスを含む、請求項に記載のエッチング方法。
  11. 前記ドライエッチングする工程は、前記フッ素含有ガスとOガスとにより行う、請求項または請求項10に記載のエッチング方法。
  12. 前記ドライエッチングする工程は、Oガスの流量に対するフッ素含有ガスの流量の比が、0.01以上になるように行う、請求項11に記載のエッチング方法。
  13. 前記ドライエッチングする工程は、ラジカルを主体とするプラズマ処理により行う、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  14. 前記ドライエッチングする工程は、0.13~400Paの範囲の圧力で行う、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  15. 前記改質させる工程と前記ドライエッチングする工程は、同一処理容器内で行う、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  16. 前記改質させる工程と前記ドライエッチングする工程は、複数回繰り返す、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  17. 凹部を有し、凹部の内面にSiNまたはSiからなるエッチング対象部が存在し、前記エッチング対象部の表面にカーボンが内在するダメージ層が形成されている基板を収容する処理容器と、
    前記処理容器を、上部のプラズマ生成空間および下部の処理空間に仕切る仕切部と、
    前記プラズマ生成空間に、酸素ガス、フッ素含有ガスを供給するガス供給部と、
    前記プラズマ生成空間に酸素ガスおよび/またはフッ素含有ガスのプラズマを生成するプラズマ生成機構と、
    前記処理空間に設けられた前記基板を載置する載置台と、
    前記処理容器内を真空排気する排気機構と、
    制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記基板を処理容器内に設ける工程と、
    前記プラズマ生成空間に酸素含有プラズマを生成させ、前記プラズマ生成空間から前記処理空間に前記酸素含有プラズマ中の主に酸素ラジカルを前記処理空間に搬送させて、前記酸素ラジカルにより、前記ダメージ層から前記カーボンを除去するとともに前記凹部のトップ部における前記エッチング対象部の表面を優先的に改質させる工程と、
    前記プラズマ生成空間にフッ素含有プラズマを生成させ、前記プラズマ生成空間から前記処理空間に前記フッ素含有プラズマ中の主にフッ素ラジカルを前記処理空間に搬送させて、前記フッ素ラジカルにより、前記エッチング対象部をエッチングする工程と
    を実行させるように制御する、エッチング装置。
  18. 前記制御部は、前記改質させる工程と、前記エッチングする工程が複数回繰り返されるように制御する、請求項17に記載のエッチング装置。
  19. 前記制御部は、前記エッチングする工程の際、酸素ガスが添加されるように制御する、請求項17または請求項18に記載のエッチング装置。
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