JP7205375B2 - 撥水撥油剤組成物、その製造方法及び物品 - Google Patents

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Description

本発明は、撥水撥油剤組成物、その製造方法及び物品に関する。
物品(繊維製品等)の表面に撥水撥油性を付与する方法としては、ポリフルオロアルキル基を有する単量体に基づく単位を有する共重合体を液状媒体に分散させた撥水撥油剤組成物を用いて物品を処理する方法が知られている。
撥水性、撥油性、豪雨耐久性及び風合いのいずれもが良好である物品が得られる撥水撥油剤組成物として、下記の撥水撥油剤組成物が提案されている。
下記単量体(a)に基づく構成単位、下記単量体(b)に基づく構成単位、下記単量体(c)に基づく構成単位及び下記単量体(d)に基づく構成単位を有する共重合体と液状媒体を含む、撥水撥油剤組成物(特許文献1)。
単量体(a):炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレート等。
単量体(b):ポリフルオロアルキル基を有さず、炭素数が12以上のアルキル基を有する(メタ)アクリレート。
単量体(c):フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合が70%以上であるポリ(オキシフルオロアルキレン)鎖を有する単量体。
単量体(d):ハロゲン化オレフィン。
国際公開第2016/098823号
撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品(撥水撥油性物品)には、撥水撥油性物品同士の擦れや撥水撥油性物品と他の物品との擦れが続いても撥水性が低下しないこと(摩擦耐久性)が要求される。しかし、特許文献1に記載の撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品は、摩擦耐久性が不充分である場合があった。
本発明は、撥水性の摩擦耐久性に優れる物品が得られる撥水撥油剤組成物、その製造方法、及び撥水性の摩擦耐久性に優れる物品を提供する。
本発明は、以下である。
<1>下記単量体bに基づく単位と下記単量体cに基づく単位と下記単量体dに基づく単位とを含有する共重合体と、液状媒体とを含み、
前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する下記単量体aに基づく単位の割合が、1質量%以下である、撥水撥油剤組成物。
単量体b:ポリフルオロアルキル基を有さず、炭素数が12以上のアルキル基を有する(メタ)アクリレート。
単量体c:フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合が70%以上であるポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖を有する単量体。
単量体d:ハロゲン化オレフィン。
単量体a:下式1で表される化合物。
(Z-L)X 式1。
ただし、Zは、炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基、又は下式2で表わされる基であり、Lは、フッ素原子を有しない2価有機基又は単結合であり、nは、1又は2であり、Xは、nが1の場合は、下式3-1~下式3-5で表される基のいずれかであり、nが2の場合は、下式4-1~下式4-4で表される基のいずれかである。
2s+1CHCF-(CHCF(CFCF- 式2。
ただし、sは1~6の整数であり、tは0~3の整数であり、uは1~3の整数である。
-CR=CH 式3-1、
-C(O)OCR=CH 式3-2、
-OC(O)CR=CH 式3-3、
-OCH-φ-CR=CH 式3-4、
-OCH=CH 式3-5。
ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、φはフェニレン基である。
-CH[-(CHCR=CH]- 式4-1、
-CH[-(CHC(O)OCR=CH]- 式4-2、
-CH[-(CHOC(O)CR=CH]- 式4-3、
-OC(O)CH=CHC(O)O- 式4-4。
ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、mは0~4の整数である。
<2>前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する前記単量体bに基づく単位の割合が、30~80質量%であり、
前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する前記単量体cに基づく単位の割合が、10~40質量%であり、
前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する前記単量体dに基づく構成単位の割合が、10~30質量%である、前記<1>の撥水撥油剤組成物。
<3>前記単量体bが、炭素数14~30のアルキル基を有する(メタ)アクリレートである、前記<1>又は<2>の撥水撥油剤組成物。
<4>前記単量体bが、炭素数16~24のアルキル基を有する(メタ)アクリレートである、前記<1>~<3>のいずれかの撥水撥油剤組成物。
<5>前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する下記単量体eに基づく単位の割合が、10質量%以下である、前記<1>~<4>のいずれかの撥水撥油剤組成物。
単量体e:架橋しうる官能基を有する単量体。
<6>界面活性剤をさらに含有し、前記液状媒体が水系液状媒体であり、前記共重合体が前記水系液状媒体中に乳化されている、前記<1>~<5>のいずれかの撥水撥油剤組成物。
<7>界面活性剤及び重合開始剤の存在下、液状媒体中にて、下記単量体bと下記単量体cと下記単量体dとを含む単量体成分を重合し、共重合体とする、撥水撥油剤組成物の製造方法であって、
前記単量体成分全体に対する下記単量体aの割合が、1質量%以下である、撥水撥油剤組成物の製造方法。
単量体b:ポリフルオロアルキル基を有さず、炭素数が12以上のアルキル基を有する(メタ)アクリレート。
単量体c:フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合が70%以上であるポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖を有する単量体。
単量体d:ハロゲン化オレフィン。
単量体a:下式1で表される化合物。
(Z-L)X 式1。
ただし、Zは、炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基、又は下式2で表わされる基であり、Lは、フッ素原子を有しない2価有機基又は単結合であり、nは、1又は2であり、Xは、nが1の場合は、下式3-1~下式3-5で表される基のいずれかであり、nが2の場合は、下式4-1~下式4-4で表される基のいずれかである。
2s+1CHCF-(CHCF(CFCF- 式2。
ただし、sは1~6の整数であり、tは0~3の整数であり、uは1~3の整数である。
-CR=CH 式3-1、
-C(O)OCR=CH 式3-2、
-OC(O)CR=CH 式3-3、
-OCH-φ-CR=CH 式3-4、
-OCH=CH 式3-5。
ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、φはフェニレン基である。
-CH[-(CHCR=CH]- 式4-1、
-CH[-(CHC(O)OCR=CH]- 式4-2、
-CH[-(CHOC(O)CR=CH]- 式4-3、
-OC(O)CH=CHC(O)O- 式4-4。
ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、mは0~4の整数である。
<8>前記単量体成分全体に対する前記単量体bの割合が、30~80質量%であり、
前記単量体成分全体に対する前記単量体cの割合が、10~40質量%であり、
前記単量体成分全体に対する前記単量体dの割合が、10~30質量%である、前記<7>の撥水撥油剤組成物の製造方法。
<9>前記単量体成分全体に対する下記単量体eの割合が、10質量%以下である、前記<7>又は<8>の撥水撥油剤組成物の製造方法。
単量体e:架橋しうる官能基を有する単量体。
<10>前記<1>~<6>のいずれかの撥水撥油剤組成物を用いて処理された、物品。
<11>繊維製品である、前記<10>の物品。
本発明の撥水撥油剤組成物によれば、撥水性の摩擦耐久性に優れる物品が得られる。
本発明の撥水撥油剤組成物の製造方法によれば、撥水性の摩擦耐久性に優れる物品が得られる撥水撥油剤組成物を製造できる。
本発明の物品は、撥水性の摩擦耐久性に優れる。
本明細書においては、式1で表される化合物を化合物1と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
本明細書においては、式2で表される基を基2と記す。他の式で表される基も同様に記す。
以下の用語の定義は、本明細書及び特許請求の範囲にわたって適用される。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの総称である。
「ポリフルオロアルキル基」は、アルキル基の水素原子の一部又はすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。以下、「ポリフルオロアルキル基」を「R基」ともいう。
「ペルフルオロアルキル基」は、アルキル基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。以下、「ペルフルオロアルキル基」を「R基」ともいう。
「オキシポリフルオロアルキレン基」は、オキシアルキレン基の水素原子の一部又はすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。
「オキシペルフルオロアルキレン基」は、オキシアルキレン基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換された基を意味する。
共重合体の「数平均分子量」及び「質量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によってポリスチレン換算で求めた値である。
単量体cのポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖の「数平均分子量」は、19F-NMRにより、CFCHOHを基準に各オキシポリフルオロアルキレン単位数を算出し、求めた値である。
<撥水撥油剤組成物>
本発明の撥水撥油剤組成物は、特定の共重合体を必須成分として含み、必要に応じて、液状媒体、界面活性剤、添加剤を含む。
(共重合体)
共重合体は、単量体bに基づく単位(以下、「b単位」ともいう。)と、単量体cに基づく単位(以下、「c単位」ともいう。)と、単量体dに基づく単位(以下、「d単位」ともいう。)を含有する。
共重合体は、必要に応じて、単量体aに基づく単位(以下、「a単位」ともいう。)を含有していてもよい。
共重合体は、必要に応じて、単量体eに基づく単位(以下、「e単位」ともいう。)を含有していてもよい。
共重合体は、必要に応じて、単量体fに基づく単位(以下、「f単位」ともいう。)を含有していてもよい。
単量体b:
単量体bは、R基を有さず、炭素数が12以上のアルキル基を有する(メタ)アクリレートである。
アルキル基の炭素数は、14~30が好ましく、16~24がより好ましい。アルキル基の炭素数が前記下限値以上であれば、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水性の摩擦耐久性がより良好となる。アルキル基の炭素数が前記上限値以下であれば、重合操作における取り扱いが容易となりやすく、より収率よく共重合体を得ることができる。
単量体bとしては、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びベヘニル(メタ)アクリレートが好ましく、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びベヘニル(メタ)アクリレートがより好ましく、ステアリル(メタ)アクリレート及びベヘニルアクリレートがさらに好ましい。
単量体c:
単量体cは、フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合が70%以上であるポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖を有する単量体である。
共重合体がc単位を有することにより、b単位に由来する撥水撥油性及びd単位に由来する造膜性の両方を充分に発揮できる。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖におけるフッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合は75%以上が好ましく、90~100%であることがより好ましい。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖は、少なくとも1種のオキシポリフルオロアルキレン基に基づく単位(以下、「オキシポリフルオロアルキレン単位」ともいう。)からなる重合体鎖であってもよく、少なくとも1種のオキシポリフルオロアルキレン単位と少なくとも1種のオキシアルキレン基に基づく単位(以下、「オキシアルキレン単位」ともいう。)とを含む重合体鎖であってもよい。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖としては、少なくとも1種のオキシポリフルオロアルキレン単位からなり、オキシアルキレン単位を含まない重合体鎖が好ましい。該重合体鎖としては、少なくとも1種のオキシペルフルオロアルキレン基に基づく単位(以下、「オキシペルフルオロアルキレン単位」ともいう。)からなるポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖、少なくとも1種のオキシペルフルオロアルキレン単位と少なくとも1種の水素原子を有するオキシポリフルオロアルキレン単位とを含む重合体鎖が例示できる。
特に好ましいポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖は、少なくとも1種のオキシペルフルオロアルキレン単位からなる重合体鎖であるポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖である。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖を構成するオキシポリフルオロアルキレン単位の炭素数は1~6が好ましい。
オキシポリフルオロアルキレン単位の具体例としては、(CFO)単位、(CFCFO)単位、(CFCFCFO)単位、(CF(CF)CFO)単位、(CFCFCFCFO)単位等のオキシペルフルオロアルキレン単位;及び(CFCFCFCHO)単位、(CFCFCFCFCHO)単位、(CFCHFO)単位等の水素原子を有するオキシポリフルオロアルキレン単位が挙げられる。
水素原子を有するオキシポリフルオロアルキレン単位としては、水素原子数1~4(ただし、フッ素原子と水素原子の合計数に対する水素原子の数の割合が30%以下)のオキシポリフルオロアルキレン単位が好ましい。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖を構成するオキシポリフルオロアルキレン単位は2種類以上であってもよい。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖が2種類以上のオキシポリフルオロアルキレン単位を有する場合、これらの結合順序は限定されない。例えば、(CFCFO)単位及び(CFCFCFO)単位を有する場合、(CFCFO)単位と(CFCFCFO)単位とがランダムに配置されていてもよく、(CFCFO)単位と(CFCFCFO)単位とが交互に配置されていてもよく、複数の(CFCFO)単位からなる1つ以上のブロックと複数の(CFCFCFO)単位からなる1つ以上のブロックとが連結していてもよい。(CFO)単位と他のオキシペルフルオロアルキレン単位を有する場合、(CFO)単位は通常ランダムに配置されている。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖の数平均分子量は、100~20000が好ましく、500~15000がより好ましく、500~10000がさらに好ましい。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖の具体例としては、下記の基が挙げられる。なお、下記のうち2種類のオキシポリフルオロアルキレン単位を有するものにおいては、その化学式の記載はブロック状に配置されていることを意味するものではなく、上記のようにその結合順序は限定されない。
-(CFO)-(CFCFO)-、
-(CFO)-(CF(CF)CFO)-、
-(CFCFO)-、
-(CFCFCFO)-、
-(CF(CF)CFO)-、
-(CFCFCFCFO)-、
-(CFCFCFCHO)-、
-(CFCFO)-(CFCFCFCFO)-、
-(CFCHFO)-(CFCFCFCHO)-等。
上記f~k、qは、ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖の数平均分子量が上記範囲となる、下記整数である。
fは、1~100の整数であり、1~80の整数が好ましく、1~50の整数がより好ましい。
gは、1~200の整数であり、1~150の整数が好ましく、1~100の整数がより好ましい。
hは、1~200の整数であり、1~150の整数が好ましく、1~100の整数がより好ましい。
iは、1~200の整数であり、1~150の整数が好ましく、1~100の整数がより好ましい。
jは、1~200の整数であり、1~150の整数が好ましく、1~100の整数がより好ましい。
kは、1~200の整数であり、1~150の整数が好ましく、1~100の整数がより好ましい。
qは、1~100の整数であり、1~80の整数が好ましく、1~50の整数がより好ましい。
ポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖としては、下記の基が好ましい。
-(CFO)f1-(CFCFO)g1- [g1/f1のモル比:約1、数平均分子量:500~4000、f1個の(CFO)とg1個の(CFCFO)はランダム配置]、
-(CFO)f2-(CF(CF)CFO)i1- [i1/f2のモル比:1.5~2.5、数平均分子量:1500~1800、f2個の(CFO)とi1個の(CF(CF)CFO)はランダム配置]、
-(CFCFCFO)h1-、
-(CF(CF)CFO)i2-、
-(CFCFO)g2-。
ただし、f1は、1~60の整数であり、f2は、1~30の整数であり、g1は、1~35の整数であり、g2は、1~15の整数であり、h1は15~50の整数であり、i1は1~50の整数であり、i2は15~50の整数である。
単量体cとしては、化合物5が好ましい。
(X-)-Z-Y(-X 式5。
ただし、
は水素原子、フッ素原子、水酸基又はCH=CRC(O)O-であり、Xは-OC(O)CR=CHである(ただし、Rは、水素原子、メチル基又はハロゲン原子である)。
は(a+1)価有機基又は単結合であり、Yは(b+1)価有機基である。
は、フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合が70%以上であるポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖である。
aは1以上の整数であり、bは1以上の整数である。
aは1~4の整数が好ましく、1又は2がさらに好ましい。
bは1~4の整数が好ましく、1又は2がさらに好ましい。
化合物5における-OC(O)CR=CHの数は1~4が好ましく、1又は2がより好ましい。
におけるポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖は、前記したとおりであり、好ましい態様も同様である。
が上記-(CFO)f1-(CFCFO)g1-、-(CFO)f2-(CF(CF)CFO)i1-等であるポリ(オキシペルフルオロアルキレン)鎖を有する化合物は市販されている。化合物5は後述の市販化合物であるか又は該市販化合物から誘導された化合物であることが好ましい。
市販化合物としては、例えば以下の化合物がある。下記dは1~30の整数を表す。
HCFO-Z-CFH、
HOCHCFO-Z-CFCHOH、
HO(CHCHO)CHCFO-Z-CFCH(OCHCHOH、
HOCHCH(OH)CHOCHCFO-Z-CFCHOCHCH(OH)CHOH、
HOCHCH(OH)OCHCFO-Z-CFCHOCH(OH)CHOH、
HOOC(CHCHO)CHCFO-Z-CFCH(OCHCHCOOH。
化合物5は、上記ジオールやテトラオールの誘導体であることが好ましく、上記ジオールの誘導体であることがより好ましい。
が2価の有機基の場合、下記の基が挙げられる。
-CFO-、
-(CH(CFO-、
-(CHCHO)CHCFO-、
-CHCH(OH)CHOCHCFO-、
-(CH-NHC(O)O-Y11-、
-(CH-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-Y11-等。
ただし、c及びeは、それぞれ独立して1~10の整数であり、同一の基中に2以上のcが存在する場合、cの値は同一であっても異なっていてもよい。Y11は、-(CHCFO-、-(CHCHO)CHCFO-、-CHCH(OH)CHOCHCFO-又は-CHCH(OH)OCHCFO-であり、Qは、OCN-Q-NCOで表されるジイソシアネートのイソシアネート基を除いた2価の基である。
上記各基において、Yにおける一方の末端原子はXと結合し、もう一方の末端原子(-O-)はZと結合する。YとXとの結合部分及びYとZとの結合部分は、酸素原子が連続した結合とはならない。したがって、Yと結合するZの末端原子は酸素原子(-O-)ではない。
OCN-Q-NCOで表されるジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。ジイソシアネートの具体例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートが挙げられる。
が3価以上の有機基の場合、例えば、前記した2価の有機基のうち、Y11が-CHCH(OH)CHOCHCFO-である-(CH-NHC(O)O-Y11-又は-(CH-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-Y11-において、Y11中のOHをO-CONH-(CH-に置換した構造の基が挙げられる。また、3以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートのイソシアネート基の一部を-NHC(O)O-(CH-に置換し、残部を-NHC(O)O-Y11-に置換した構造の基が挙げられる。3以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートとしては、例えば、上記ジイソシアネートのヌレート変性体やビュレット変性体等が挙げられる。
3価のYとしては、具体的には、下記の基(8-1)~(8-4)が挙げられる。
基(8-1)~(8-4)において、Y12は、-(CHCFO-、-(CHCHO)CHCFO-であり、Q、c、dは、上述したとおりである。Y11の末端の-O-は酸素原子とは結合しない。基(8-1)~(8-4)の末端のうち2個の-(CH-にはそれぞれXが結合し、-Y12-又は-O-にはZが結合する。
Figure 0007205375000001
が水素原子又はフッ素原子である場合、Yとしては、単結合、-CFO-が好ましい。
がCH=CRC(O)O-である場合、(X-)-としては、
CH=CRC(O)O-(CHCFO-、
CH=CRC(O)O-CHCH(OH)CHOCHCFO-、
CH=CRC(O)O-CHCH(OC(O)CR=CH)CHOCHCFO-、
CH=CRC(O)O-CHCH(OH)OCHCFO-、
CH=CRC(O)O-CHCH(OC(O)CR=CH)OCHCFO-、
CH=CRC(O)O-(CH-NHC(O)O-Y11-、
CH=CRC(O)O-(CH-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-Y11-、
基(8-1)~(8-4)のいずれかにXが2個結合した基、
が好ましい。
(X-)-としては、特に、CH=CRC(O)O-(CHCFO-、CH=CRC(O)O-(CH-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-Y11-(Qがヘキサメチレンジイソシアネートの残基又はジフェニルメタンジイソシアネートの残基であるもの)、及び基(8-1)~(8-4)のいずれかにCH=CRC(O)O-が2個結合した基が好ましい。
が2価の有機基の場合、Yとしては、下記の基が挙げられる。
-CF-、
-(CF(CH-、
-CFCH(OCHCH-、
-CF(CF)CH-、
-CFCHOCHCH(OH)CH-、
-Y21-OC(O)NH-(CH-、
-Y21-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-(CH-等。
ただし、c、e、d、Qは、上述したとおりであり、Y21は、-CF(CH-、-CFCH(OCHCH-、-CFCHOCHCH(OH)CH-又は-CFCHOCH(OH)CH-である。
上記各基において、Yにおける一方の末端原子はXと結合し、もう一方の末端原子はZと結合する。YとXとの結合部分及びYとZとの結合部分は、酸素原子が連続した結合とはならない。
が3価以上の有機基の場合、例えば、前記した2価の有機基のうち、Y21が-CFCHOCHCH(OH)CH-である-Y21-OC(O)NH-(CH-又は-Y21-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-(CH-において、Y21中のOHをO-CONH-(CH-に置換した構造の基が挙げられる。また、3以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートのイソシアネート基の一部を-NHC(O)O-(CH-に置換し、残部を-NHC(O)O-Y21-に置換した構造の基が挙げられる。
3価のYとしては、具体的には、下記の基(9-1)~(9-4)が挙げられる。
基(9-1)~(9-4)において、Y22は、-CF(CH-又はCFCH(OCHCH-であり、Q、c、dは、上述したとおりである。基(9-1)~(9-4)の末端のうち2個の-(CH-にはそれぞれXが結合し、-Y22-又は-CF-にはZが結合する。
Figure 0007205375000002
(-Xとしては、
-CF(CH-OC(O)CR=CH
-CFCHOCHCH(OH)CH-OC(O)CR=CH
-CFCHOCHCH(OC(O)CR=CH)CH-OC(O)CR=CH
-CFCHOCH(OH)CH-OC(O)CR=CH
-CFCHOCH(OC(O)CR=CH)CH-OC(O)CR=CH
-Y21-OC(O)NH-(CH-OC(O)CR=CH
-Y21-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-(CH-OC(O)CR=CH
基(9-1)~(9-4)のいずれかに-OC(O)CR=CHが2個結合した基、
が好ましい。
-Y(-Xとしては、特に、-CF(CH-OC(O)CR=CH、-Y21-OC(O)NH-(CH-OC(O)CR=CH、-Y21-OC(O)NH-Q-NHC(O)O-(CH-(Qがヘキサメチレンジイソシアネート又はジフェニルメタンジイソシアネート残基であるもの)、及び、-OC(O)CR=CHが2個結合した、基(9-1)~(9-4)のいずれかに-OC(O)CR=CHが2個結合した基が好ましい。
化合物5としては、下記の化合物が挙げられる。
CH=CRC(O)O-CHCFO-[(CFO)-(CFCFO)]-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-[(CFO)-(CF(CF)CFO)]-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-(CFCFCFO)-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-(CF(CF)CFO)-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-(CFCFO)-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-[(CFCHFO)-(CFCFCFCHO)]-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFCFCFO-[(CFCFO)-(CFCFCFCFO)]-CFCFCFCH-OC(O)CR=CH
G-CHCFO-[(CFO)-(CFCFO)]-CFCH-G、
G-CHCFO-[(CFO)-(CF(CF)CFO)]-CFCH-G、
G-CHCFCFO-(CFCFCFO)-CFCFCH-G、
G-CHCFO-(CF(CF)CFO)-CFCH-G、
G-CHCFO-(CFCFO)-CFCH-G、
G-CHCFCFO-[(CFCFO)-(CFCFCFCHO)]-CFCFCH-G、
G-CHCFO-[(CFCFO)-(CFCFCFCFO)]-CFCH-G、
F-[(CFO)-(CFCFO)]-CFCH-OC(O)CR=CH
F-[(CFO)-(CF(CF)CFO)]-CFCH-OC(O)CR=CH
F-(CFCFCFO)-CFCFCH-OC(O)CR=CH
F-(CF(CF)CFO)-CFCH-OC(O)CR=CH
F-(CF(CF)CFO)-CF(CF)CH-OC(O)CR=CH
F-CFO-(CFCFO)-CFCH-OC(O)CR=CH
F-[(CFCHFO)-(CFCFCFCHO)]-CFCFCFCH-OC(O)CR=CH
F-[(CFCFO)-(CFCFCFCFO)]-CFCFCFCH-OC(O)CR=CH
HOCH-[(CFO)-(CFCFO)]-CFCH-OC(O)CR=CH
HOCH-[(CFO)-(CF(CF)CFO)]-CFCH-OC(O)CR=CH等。
、f、g、h、i、j、k、qは、上述したとおりである。
[(CFO)-(CFCFO)]におけるf、gはそれぞれ、上述したf1、g1であることが好ましい。
[(CFO)-(CF(CF)CFO)]におけるf、iはそれぞれ、上述したf2、i1であることが好ましい。
Gは、単官能又は2官能のウレタン(メタ)アクリレート構造である。
単官能のウレタン(メタ)アクリレート構造としては、例えば、CH=CRC(O)O-C(O)NH-、CH=CRC(O)O-(CHOC(O)NH-、CH=CRC(O)O-Q-OC(O)NH-等が挙げられる。2官能のウレタン(メタ)アクリレート構造としては、例えば、-CFCHOCHCH{-OC(O)NH-(CHOC(O)CR=CH}CH-OC(O)NH-(CHOC(O)CR=CH等が挙げられる。cは上述したとおりである。
化合物5としては、化合物5-1及び化合物5-2が好ましい。
F-Z-Y-OC(O)CR=CH 式5-1。
-Y-Z-Y-X 式5-2。
ただし、Zは、-(CFO)-(CFCFO)-、-(CFO)-(CF(CF)CFO)-、-(CFCFCFO)-、又は、-(CF(CF)CFO)-を表す。
は-(CF(CH-、又は、-CF(CF)CH-を表す。
及びXはそれぞれ独立に、CH=CRC(O)O-、CH=CRC(O)O-C(O)NH-、CH=CRC(O)O-(CHOC(O)NH-、又は、CH=CRC(O)O-Q-OC(O)NH-を表す。
は、-CF-又は(CF(CH-を表す。
なお、R、Q、c、e、f、g、h、iは前記の意味と同じである。同一分子中に2以上のcが存在する場合、cの値は同一であっても異なっていてもよい。
化合物5としては、下記の化合物がより好ましい。
CH=CRC(O)O-CHCFO-[(CFO)f1-(CFCFO)g1]-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-[(CFO)f2-(CF(CF)CFO)i1]-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-(CFCFCFO)h1-CFCFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-(CF(CF)CFO)i2-CFCH-OC(O)CR=CH
CH=CRC(O)O-CHCFO-(CFCFO)g2-CFCH-OC(O)CR=CH
G-CHCFO-[(CFO)f1-(CFCFO)g1]-CFCH-G、
G-CHCFO-[(CFO)f2-(CF(CF)CFO)i1]-CFCH-G、
G-CHCFCFO-(CFCFCFO)h1-CFCFCH-G、
G-CHCFO-(CF(CF)CFO)i2-CFCH-G、
G-CHCFO-(CFCFO)g2-CFCH-G、
F-[(CFO)f1-(CFCFO)g1]-CFCH-OC(O)CR=CH
F-[(CFO)f2-(CF(CF)CFO)i1]-CFCH-OC(O)CR=CH
F-(CFCFCFO)h1-CFCFCH-OC(O)CR=CH
F-(CF(CF)CFO)i2-CFCH-OC(O)CR=CH
F-(CF(CF)CFO)i2-CF(CF)CH-OC(O)CR=CH
F-CFO-(CFCFO)g2-CFCH-OC(O)CR=CH
ただし、f1、f2、g1、h1、i1及びi2は、上述したとおりである。
化合物5は、Fomblin MT70、Fluorolink MD700、Fluorolink AD1700(すべて、ソルベイスペシャルティポリマーズ社製品名)として入手できる。
また、化合物5は、Fluorolink、Fomblin(いずれもソルベイスペシャルティポリマーズ社製品名)、デムナム(ダイキン工業社製品名)、クライトックス(デュポン社製品名)から、所望の分子量をもつポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖含有化合物又はポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖含有化合物の誘導体を選択し、該化合物を出発原料として合成できる。例えば、末端をメチルエステル化したポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖含有化合物を無水エタノール中で、ナトリウムボロハイドライド存在下で還元し、末端をOH基とした化合物を得た後で、脱水アセトン中、トリエチルアミン共存下でアクリル酸クロリドと反応させることにより、化合物5を得ることができる。
単量体d:
単量体dは、ハロゲン化オレフィンである。
b単位とd単位とを組み合わせることにより、物品との密着性が向上するため、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水性の摩擦耐久性が向上する。
ハロゲン化オレフィンとしては、化合物6が挙げられる。
C=CR 式6。
、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1~3のペルフルオロアルキル基である。ただし、R、R、R、Rのうち少なくとも1つは、ハロゲン原子である。炭素数1~3のペルフルオロアルキル基とは、CF-、C-、C-である。
ハロゲン化オレフィンとしては、塩素化オレフィン、フッ素化オレフィンが好ましい。
ハロゲン化オレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、又は化合物7が好ましい。
HC=CR10 式7。
、R、R10は、それぞれ独立して、水素原子、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1~3のペルフルオロアルキル基である。ただし、R、R、R10のうち少なくとも1つは、塩素原子、フッ素原子、又は炭素数1~3のペルフルオロアルキル基である。
ハロゲン化オレフィンの具体例としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、2、3、3、3-テトラフルオロ-1-プロペンが好ましく、物品との密着性の点からは、塩化ビニル、塩化ビニリデン、2、3、3、3-テトラフルオロ-1-プロペンがより好ましい。
単量体a:
単量体aは、化合物1である。
(Z-L)X 式1。
Zは、炭素数が1~6のR基、又は基2である。
2s+1CHCF-(CHCF(CFCF- 式2。
ただし、sは1~6の整数であり、tは0~3の整数であり、uは1~3の整数である。
基の炭素数は、4~6が好ましい。R基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、直鎖状が好ましい。(CHCF(CFCFの配置はランダムであっても、ブロックであってもよい。
Zとしては、下記の基が挙げられる。
F(CF-、
F(CF-、
F(CF-、
(CFCF(CF-等。
Lは、フッ素原子を有しない2価有機基又は単結合である。
2価有機基は、炭素原子を含む2価の基である。ただし、2価有機基と結合するXの末端原子がエーテル性酸素原子である場合には、Xと結合する2価有機基の末端原子は炭素原子である。
2価有機基としては、アルキレン基、アルケニレン基、及び、アルキレン基の末端又は炭素-炭素原子間に-O-、-NH-、-CO-、-SO-又は-S-等を有する基が好ましい。これらの基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、直鎖状であるのが好ましい。
Lとしては、下記の基が挙げられる。
-CH-、
-CHCH-、
-(CH-、
-CHCHCH(CH)-、
-CH=CH-CH-、
-S-CHCH-、
-SO-CHCH-、
-CHCHCH-S-CHCH-、
-CHCHCH-SO-CHCH-等。
nは、1又は2である。
Xは、nが1の場合は、基3-1~基3-5のいずれかであり、nが2の場合は、基4-1~基4-4のいずれかである。
-CR=CH 式3-1、
-C(O)OCR=CH 式3-2、
-OC(O)CR=CH 式3-3、
-OCH-φ-CR=CH 式3-4、
-OCH=CH 式3-5。
ただし、Rは、水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、φは、フェニレン基である。Rとしては、水素原子、メチル基又は塩素原子が好ましい。
-CH[-(CHCR=CH]- 式4-1、
-CH[-(CHC(O)OCR=CH]- 式4-2、
-CH[-(CHOC(O)CR=CH]- 式4-3、
-OC(O)CH=CHC(O)O- 式4-4。
ただし、Rは、水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、mは0~4の整数である。Rとしては、水素原子、メチル基又は塩素原子が好ましい。
化合物1としては、他の単量体との重合性、共重合体の皮膜の柔軟性、物品に対する共重合体の接着性、液状媒体に対する分散性又は溶解性、乳化重合の容易性等の点から、炭素数が1~6のR基を有する、アクリレート、メタクリレート及びα位がハロゲン原子で置換されたアクリレートが好ましく、炭素数が4~6のR基を有する、アクリレート、メタクリレート及びα位がハロゲン原子で置換されたアクリレートがより好ましい。
化合物1としては、化合物1-1が挙げられる。
2p+12qOCOCR=CH 式1-1。
ただし、pは1~6の整数であり、qは1~4の整数であり、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子である。Rとしては、水素原子、メチル基又は塩素原子が好ましい。
化合物1-1のうち、好ましい具体例としては、下記のものが挙げられる。
13OCOC(CH)=CH
13OCOCH=CH
13OCOCCl=CH
OCOC(CH)=CH
OCOCH=CH
OCOCCl=CH
単量体e:
単量体eは、架橋しうる官能基を有する単量体である(ただし、単量体cを除く)。
e単位は、必要に応じて、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の摩擦耐久性及び洗濯耐久性のさらなる向上のために用いられる。
架橋しうる官能基としては、共有結合、イオン結合及び水素結合のうち少なくとも1つ以上の結合を有する官能基、又は、該結合の相互作用により架橋構造を形成できる官能基が好ましい。
該官能基としては、例えば、イソシアネート基、ブロックドイソシアネート基、アルコキシシリル基、アミノ基、アルコキシメチルアミド基、シラノール基、アンモニウム基、アミド基、エポキシ基、水酸基、オキサゾリン基、カルボキシル基、アルケニル基、スルホン酸基等が挙げられる。官能基としては、エポキシ基、水酸基、ブロックドイソシアネート基、アルコキシシリル基、アミノ基、及びカルボキシル基が好ましい。
単量体eとしては、(メタ)アクリレート類、アクリルアミド類、ビニルエーテル類、及びビニルエステル類が好ましい。
単量体eとしては、下記の化合物が挙げられる。
2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートの2-ブタノンオキシム付加体、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートの3,5-ジメチルピラゾール付加体、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートのε-カプロラクタム付加体。
メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート。
t-ブチル(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリオキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-(2-ビニルオキサゾリン)ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのポリカプロラクトンエステル。
トリ(メタ)アリルイソシアヌレート(T(M)AIC、日本化成社製)、トリアリルシアヌレート(TAC、日本化成社製)、3-(メチルエチルケトオキシム)イソシアナトメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)シアナート(テックコートHE-6P、京絹化成社製)、水酸基を有するポリフルオロビニルエーテル(CF=CFOCFCFCFCHOH等)。
単量体eとしては、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートの3,5-ジメチルピラゾール付加体、ダイアセトンアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのポリカプロラクトンエステル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのポリカプロラクトンエステル、及びテックコートHE-6Pが好ましい。単量体eとしては、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートの3,5-ジメチルピラゾール付加体がより好ましい。
単量体f:
単量体fは、単量体a、単量体b、単量体c、単量体d及び単量体e以外の単量体である。
単量体fとしては、炭素数7以上のペルフルオロアルキル基を含まない単量体が好ましく、フッ素原子を含まない単量体が特に好ましい。
単量体fとしては、下記の化合物が挙げられる。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブテン、イソプレン、ブタジエン、エチレン、プロピレン、ビニルエチレン、ペンテン、エチル-2-プロピレン、ブチルエチレン、シクロヘキシルプロピルエチレン、デシルエチレン、ドデシルエチレン、ヘキセン、イソヘキシルエチレン、ネオペンチルエチレン、(1,2-ジエトキシカルボニル)エチレン、(1,2-ジプロポキシカルボニル)エチレン、メトキシエチレン、エトキシエチレン、ブトキシエチレン、2-メトキシプロピレン、ペンチルオキシエチレン、シクロペンタノイルオキシエチレン、シクロペンチルアセトキシエチレン、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ヘキシルスチレン、オクチルスチレン、ノニルスチレン、クロロプレン。
N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、ビニルアルキルエーテル、ハロゲン化アルキルビニルエーテル、ビニルアルキルケトン、ブチルアクリレート、プロピルメタクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシルメタクリレート、シクロドデシルアクリレート、3-エトキシプロピルアクリレート、メトキシ-ブチルアクリレート、2-エチルブチルアクリレート、1、3-ジメチルブチルアクリレート、2-メチルペンチルアクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレンジ(メタ)アクリレート。
クロトン酸アルキルエステル、マレイン酸アルキルエステル、フマル酸アルキルエステル、シトラコン酸アルキルエステル、メサコン酸アルキルエステル、トリアリルシアヌレート、酢酸アリル、N-ビニルカルバゾール、マレイミド、N-メチルマレイミド、側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート、ウレタン結合を有する(メタ)アクリレート、末端が炭素数1~4のアルキル基であるポリオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート、アルキレンジ(メタ)アクリレート等。
共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対するb単位の割合は、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水撥油性及び耐久性の点から、30~80質量%が好ましく、40~70質量%がより好ましく、45~65質量%が特に好ましい。
共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対するc単位の割合は、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水撥油性及び耐久性の点から、10~40質量%が好ましく、15~35質量%がより好ましく、18~32質量%がさらに好ましい。
共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対するd単位の割合は、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水撥油性及び耐久性の点から、10~30質量%が好ましく、12~28質量%がより好ましく、13~25質量%がさらに好ましい。
a単位、e単位、f単位は任意の構成単位である。
共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対するa単位の割合は、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水性の摩擦耐久性の点から、1質量%以下であり、0.5質量%以下が好ましい。下限は特に限定されず、0質量%であってよい。
共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対するe単位の割合は、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水撥油性及び耐久性の点から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。下限は特に限定されず、0質量%であってよい。
共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対するf単位の割合は、撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品の撥水撥油性及び耐久性の点から、35質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。下限は特に限定されず、0質量%であってよい。
本発明における単量体に基づく単位の割合は、共重合体の製造時の単量体の仕込み量に基づいて算出する。
単量体に基づく単位の割合が0質量%であるとは、その単位が存在しないか、存在していたとしても通常の分析手段では検出できないことを意味する。
共重合体の質量平均分子量(Mw)は、8000~1000000が好ましく、10000~800000がより好ましい。共重合体の質量平均分子量(Mw)が前記範囲内であれば、撥水性と撥油性を共に発現することができる。
共重合体の数平均分子量(Mn)は、3000~800000が好ましく、5000~600000がより好ましい。共重合体の数平均分子量(Mn)が前記範囲内であれば、撥水性と撥油性を共に発現することができる。
共重合体の好ましい態様としては、以下の単量体に基づく単位を含む共重合体が挙げられる。
・ステアリル(メタ)アクリレート/化合物5-1/化合物7。
・ベヘニル(メタ)アクリレート/化合物5-1/化合物7。
・ステアリル(メタ)アクリレート/化合物5-2/化合物7。
・ベヘニル(メタ)アクリレート/化合物5-2/化合物7。
ここで、「ステアリル(メタ)アクリレート/化合物5-1/化合物7」は、ステアリル(メタ)アクリレートに基づく単位と化合物5-1に基づく単位と化合物7に基づく単位とを含有する共重合体を示す。他の共重合体も同様である。
(液状媒体)
液状媒体としては、水、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、グリコールエステル、ハロゲン化合物、炭化水素、ケトン、エステル、エーテル、窒素化合物、硫黄化合物、無機溶剤、有機酸等が挙げられ、溶解性、取扱いの容易さの点から、水、アルコール、グリコール、グリコールエーテル及びグリコールエステルからなる群から選ばれた1種以上の液状媒体が好ましい。
液状媒体として具体的には、国際公開第2016/09823号における段落[0069]~[0075]に記載されている液状媒体を特に制限なく使用できる。
液状媒体としては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール及びアセトンが造膜性、及び安定性の点で好ましく、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール及びアセトンがより好ましい。
液状媒体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。液状媒体を2種以上混合して用いる場合、水と混合して用いることが好ましい。混合した液状媒体を用いることにより、共重合体の溶解性、分散性の制御がしやすく、加工時における物品に対する浸透性、濡れ性、溶媒乾燥速度等の制御がしやすい。
本発明の撥水撥油剤組成物は、共重合体を20質量%含む組成物とした場合に、水以外の前記液状媒体を0~40質量%含むのが好ましく、1~20質量%がより好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、炭化水素系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤が挙げられ、それぞれ、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、又は両性界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤としては、添加剤との相溶性の点からは、ノニオン性界面活性剤と両性界面活性剤との併用が好ましく、共重合体の安定性の点からは、ノニオン性界面活性剤の単独使用、又はノニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤との併用が好ましい。
ノニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤との比(ノニオン性界面活性剤/カチオン性界面活性剤)は、97/3~40/60(質量比)が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、国際公開第2010/047258号、国際公開第2010/123042号に記載された界面活性剤s~sからなる群、及び特許第5569614号公報に記載のアミドアミン界面活性剤から選ばれる1種以上が好ましい。
界面活性剤がカチオン性界面活性剤を含む場合、該カチオン性界面活性剤としては、国際公開第2010/047258号、国際公開第2010/123042号に記載された界面活性剤sが好ましい。
界面活性剤が両性界面活性剤を含む場合、該両性界面活性剤としては、国際公開第2010/047258号、国際公開第2010/123042号に記載された界面活性剤sが好ましい。
また、界面活性剤として、国際公開第2010/047258号、国際公開第2010/123042号に記載された界面活性剤s(高分子界面活性剤)を用いてもよい。
界面活性剤の好ましい態様は、国際公開第2010/047258号、国際公開第2010/123042号に記載された好ましい態様と同様である。
ノニオン性界面活性剤の好ましい具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
1837O[CHCH(CH)O]-(CHCHO)30H、
1835O-(CHCHO)13H、
1835O-(CHCHO)26H、
1837O-(CHCHO)50H、
1835O-(CHCHO)30H、
1235O-(CHCHO)12H、
1633O[CHCH(CH)O]-(CHCHO)20H、
1225O[CHCH(CH)O]-(CHCHO)15H、
(C17)(C13)CHO-(CHCHO)15H、
1021O[CHCH(CH)O]-(CHCHO)15H、
13CHCHO-(CHCHO)15H、
13CHCHO[CHCH(CH)O]-(CHCHO)15H、
CHCHO[CHCH(CH)O]-(CHCHO)15H、
HO-(CHCHO)15-(CO)35-(CHCHO)15H、
HO-(CHCHO)-(CO)18-(CHCHO)H、
HO-(CHCHO)-(CO)35-(CHCHO)H、
HO-(CHCHO)-(CO)20-(CHCHO)H、
HO-(CHCHO)45-(CO)17-(CHCHO)45H、
HO-(CHCHO)34-(CHCHCHCHO)28-(CHCHO)34H。
ノニオン性界面活性剤としては市販品を用いることができ、例えば、エマルゲン430、エマルゲン420、エマルゲン350、エマルゲン120(すべて花王社製品名)、プロノン204、プロノン104(すべて日油社製品名)が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の好ましい具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、
ココアルキルトリメチルアンモニウムクロライド、
ステアリルジメチルモノエチルアンモニウムエチル硫酸塩、
ステアリルモノメチルジ(ポリエチレングリコール)アンモニウムクロライド、
フルオロヘキシルトリメチルアンモニウムクロライド、
ジ(牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムクロライド、
ジメチルモノココナッツアミン酢酸塩、
特許第5569614号公報に記載のアミドアミン第4級アンモニウム塩等。
カチオン性界面活性剤としては市販品を用いることができ、例えば、リポガード18-63、リポガードC-50(すべてライオン社製品名)が挙げられる。
両性界面活性剤の好ましい具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
ドデシルベタイン、
ステアリルベタイン、
ドデシルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、
ドデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、
脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン。
両性界面活性剤としては市販品を用いることができ、例えば、AM3130N(日光ケミカルズ社製品名)が挙げられる。
界面活性剤の合計量は、共重合体(100質量部)に対して、1~10質量部が好ましく、2~8質量部がより好ましい。
(添加剤)
添加剤としては、浸透剤、消泡剤、吸水剤、帯電防止剤、防皺剤、風合い調整剤、造膜助剤、水溶性高分子(ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等)、熱硬化剤(メラミン樹脂、ウレタン樹脂、メチロール系樹脂等)、エポキシ硬化剤(イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、1,6-ヘキサメチレンビス(N,N-ジメチルセミカルバジド)、1,1,1’,1’-テトラメチル-4,4’-(メチレン-ジ-パラ-フェニレン)ジセミカルバジド、スピログリコール等)、熱硬化触媒、架橋触媒、合成樹脂、繊維安定剤等が挙げられる。
(撥水撥油剤組成物の製造方法)
本発明の撥水撥油剤組成物は、例えば、下記(i)又は(ii)の方法で製造できる。
(i)界面活性剤及び重合開始剤の存在下、液状媒体中にて単量体b~d、必要に応じて単量体a、e、fを含む単量体成分を重合して共重合体の溶液、分散液又はエマルションを得た後、必要に応じて、他の液状媒体、他の界面活性剤、添加剤を加える方法。
(ii)界面活性剤及び重合開始剤の存在下、液状媒体中にて単量体b~d、必要に応じて単量体a、e、fを含む単量体成分を重合して共重合体の溶液、分散液又はエマルションを得た後、共重合体を分離し、共重合体に液状媒体、界面活性剤、必要に応じて添加剤を加える方法。
重合法としては、分散重合法、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられる。
撥水撥油剤組成物の製造方法としては、界面活性剤及び重合開始剤の存在下、水系液状媒体中で単量体b~d、必要に応じて単量体a、e、fを含む単量体成分を乳化重合して共重合体のエマルションを得る方法が好ましい。
共重合体の収率が向上する点から、乳化重合の前に、単量体、界面活性剤及び水系液状媒体からなる混合物を前乳化することが好ましい。例えば、単量体、界面活性剤及び水系液状媒体からなる混合物を、ホモミキサー又は高圧乳化機で混合分散する。
重合開始剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤、放射線重合開始剤、ラジカル重合開始剤、イオン性重合開始剤等が挙げられ、水溶性のラジカル重合開始剤及び油溶性のラジカル重合開始剤が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤、レドックス系開始剤等の汎用の開始剤が、重合温度に応じて用いられる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系化合物が特に好ましく、水系液状媒体中で重合を行う場合、アゾ系化合物の塩がより好ましい。
重合温度は20~150℃が好ましい。
単量体の重合の際には、分子量調整剤を用いてもよい。分子量調節剤としては、芳香族系化合物、メルカプトアルコール類又はメルカプタン類が好ましく、アルキルメルカプタン類が特に好ましい。分子量調整剤としては、メルカプトエタノール、n-オクチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、ステアリルメルカプタン、α-メチルスチレンダイマ(CH=C(Ph)CHC(CHPh。ただし、Phはフェニル基である。)等が挙げられる。
単量体成分100質量%のうちの単量体a~fの割合は、重合後に残存する単量体がほとんど検出されないことから、それぞれ上述したa単位~f単位の割合と同様であり、好ましい態様も同様である。
本発明の撥水撥油剤組成物は、共重合体が液状媒体中に粒子として分散していることが好ましい。共重合体の平均粒子径は、10~1000nmが好ましく、10~300nmがより好ましく、10~200nmが特に好ましい。平均粒子径が該範囲であれば、界面活性剤等を多量に用いる必要がなく、撥水撥油性が良好であり、染色された布帛類を処理した場合に色落ちが発生せず、液状媒体中で分散粒子が安定に存在できて沈降することがない。共重合体の平均粒子径は、動的光散乱装置、電子顕微鏡等により測定できる。
本発明の撥水撥油剤組成物の固形分濃度は、撥水撥油剤組成物の製造直後は、撥水撥油剤組成物100質量%中、25~40質量%が好ましい。
本発明の撥水撥油剤組成物の固形分濃度は、物品の処理時は、撥水撥油剤組成物100質量%中、0.2~5質量%が好ましい。
撥水撥油剤組成物の固形分濃度は、加熱前の撥水撥油剤組成物の質量と、120℃の対流式乾燥機にて4時間乾燥した後の質量とから計算される。
(作用機序)
以上説明した本発明の撥水撥油剤組成物にあっては、b単位、c単位及びd単位を含有し、a単位の割合が1質量%以下である共重合体を含むため、該撥水撥油剤組成物を用いて物品を処理することによって、撥水性の摩擦耐久性に優れる物品を得ることができる。該物品は、摩擦耐久性のほか、撥水性、撥油性及び風合いも良好である。
また、本発明の撥水撥油剤組成物にあっては、共重合体が炭素数7以上のR基を有する単量体に基づく単位を必須としておらず、むしろ含まない共重合体であることが好ましいため、環境への影響が指摘されているペルフルオロオクタン酸(PFOA)やペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びその前駆体、類縁体の含有量(固形分濃度20%とした場合の含有量)を国際公開第2009/081822号に記載の方法によるLC-MS/MSの分析値として検出限界以下にすることができる。
<物品>
本発明の物品は、本発明の撥水撥油剤組成物を用いて処理された物品である。
本発明の撥水撥油剤組成物で処理される物品としては、繊維(天然繊維、合成繊維、混紡繊維等)、各種繊維製品、不織布、樹脂、紙、皮革、木材、金属、石、コンクリート、石膏、ガラス等が挙げられる。
処理方法としては、例えば、公知の塗工方法によって物品に撥水撥油剤組成物を塗布又は含浸した後、乾燥する方法が挙げられる。
本発明の撥水撥油剤組成物を用いて物品を処理すると、皮膜が柔軟であるため繊維製品においてはその風合いが柔軟になり、高品位な撥水撥油性を物品に付与できる。また、表面の接着性に優れ、低温でのキュアリングでも撥水撥油性を付与できる。また、摩擦や洗濯による性能の低下が少なく、加工初期の性能を安定して維持できる。また、紙へ処理した場合は、低温の乾燥条件でも、優れたサイズ性、撥水性及び耐油性を紙に付与できる。樹脂、ガラス又は金属表面などに処理した場合には、物品への密着性が良好で造膜性に優れた撥水撥油性皮膜を形成できる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
例1~7は実施例であり、例8~10は比較例である。
(撥油性)
試験布について、AATCC-TM118-1966の試験方法にしたがって撥油性を評価した。撥油性は、表1に示す等級で表した。等級に+(-)を記したものは、それぞれの性質がわずかに良い(悪い)ことを示す。
Figure 0007205375000003
(撥水性)
試験布について、JIS L 1092のスプレー試験にしたがって撥水性を評価した。撥水性は、1~5の5段階の等級で表した。点数が大きいほど撥水性が良好であることを示す。等級に+(-)を記したものは、当該等級の標準的なものと比べてそれぞれの性質がわずかに良い(悪い)ことを示す。
(撥水性の摩擦耐久性)
摩擦試験機を用い、試験布の摩擦面を1000回又は2000回摩擦し、温度25℃、湿度55%の部屋で一晩風乾させた後、試験布の摩擦面の前記撥水性を評価した。
(撥水性の洗濯耐久性)
試験布について、JIS L 0217の別表103の水洗い法にしたがって、洗濯を20回繰り返した。洗濯後、室温25℃、湿度55%の部屋で一晩風乾させた後、試験布の前記撥水性を評価した。
(風合い)
試験布を、室温20℃±2℃、湿度65%±2%の恒温恒湿室に1昼夜静置した後、官能評価で、柔軟性を下記基準にて判定した。
○:柔らかい。
△:ふつう。
×:硬い。
(略号)
単量体a:
C6FMA:C13OC(O)C(CH)=CH
単量体b:
BeA:ベヘニルアクリレート、
STA:ステアリルアクリレート。
単量体c:
PFPE-A:F-CFO-(CFCFO)g2-CFCH-OC(O)CH=CH(g2の平均:7、フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の割合:約87%)、
PFPE-B:G-CHCFO-[(CFO)f1-(CFCFO)g1]-CFCH-G(G:単官能ウレタンメタクリレート構造、Fluorolink MD700、ソルベイスペシャルティポリマーズ社製品名、フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の割合:約73%)、
PFPE-C:G-CHCFO-[(CFO)f1-(CFCFO)g1]-CFCH-G(G:2官能ウレタンメタクリレート構造、Fomblin MT70、ソルベイスペシャルティポリマーズ社製品名、フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の割合:約70%)。
単量体d:
VCl:塩化ビニル。
単量体e:
HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート、
N-MAM:N-メチロールアクリルアミド。
界面活性剤s
PEO-30:ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エチレンオキシド約30モル付加物、エマルゲンE430、花王社製品名)の10質量%水溶液。
界面活性剤s
P204:エチレンオキシドプロピレンオキシド重合物(エチレンオキシドの割合は40質量%、プロノン204、日油社製品名。)の10質量%水溶液。
界面活性剤s
TMAC:ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドの63質量%イソプロピルアルコール及び水の混合溶液。
液状媒体:
DPM:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、
水:イオン交換水。
分子量調整剤:
DoSH:n-ドデシルメルカプタン。
重合開始剤:
VA061A:2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン](VA061、和光純薬社製品名)の酢酸塩の10質量%水溶液。
〔例1〕
ガラス製ビーカーに、BeAの14.7g、HEMAの0.25g、PFPE-Aの6.2g、PEO-30の6.2g、TMACの0.4g、P204の1.25g、DPMの15.0g、水の30.7g、DoSHの0.25gを入れ、60℃で30分間加温した後、ホモミキサー(バイオミキサー、日本精機製作所社製品名)を用いて混合して混合液を得た。
得られた混合液を、60℃に保ちながら高圧乳化機(ミニラボ、APVラニエ社製品名)を用いて、40MPaで処理して乳化液を得た。得られた乳化液をステンレス製反応容器に入れ、40℃以下となるまで冷却した。VA061Aの1.25gを加えて、気相を窒素置換した後、VClの3.7gを添加した。撹拌しながら60℃で15時間重合反応を行い、共重合体のエマルションを得た。各単量体に基づく単位の割合を表3に示す。
共重合体のエマルションを蒸留水で希釈し、固形分濃度を1質量%に調整した後、メラミン樹脂架橋剤(ベッカミンM3、DIC社製品名)及び酸触媒(アクセラレーターACX、DIC社製品名)を、それぞれの濃度が0.3質量%となるように添加し、撥水撥油剤組成物を得た。
撥水撥油剤組成物に染色済みナイロンタフタを浸漬し、ウェットピックアップが45質量%となるように絞った。これを110℃で60秒間乾燥した後、170℃で60秒間乾燥したものを試験布とした。該試験布について、撥油性、撥水性、撥水性の摩擦耐久性、撥水性の洗濯耐久性及び風合いを評価した。結果を表4に示す。
〔例2~10〕
単量体の種類及び/又は仕込量を表2に示す量に変更した以外は、例1と同様にして共重合体のエマルションを得た。各単量体に基づく単位の割合を表3に示す。
該エマルションを用いた以外は、例1と同様にして撥水撥油剤組成物を得た。
該撥水撥油剤組成物を用いた以外は、例1と同様にして試験布を得た。該試験布について、撥油性、撥水性、撥水性の摩擦耐久性、撥水性の洗濯耐久性及び風合いを評価した。結果を表4に示す。
Figure 0007205375000004
Figure 0007205375000005
Figure 0007205375000006
本発明の撥水撥油剤組成物は、繊維製品(衣料物品(スポーツウェア、コート、ブルゾン、作業用衣料、ユニフォーム等)、かばん、産業資材等)、不織布、皮革製品、木材、石材、コンクリート系建築材料等に撥水撥油性を付与するための撥水撥油剤として有用である。また、有機溶媒液体又はその蒸気存在下で用いられる濾過材料用コーティング剤、表面保護剤、エレクトロニクス用コーティング剤、防汚コーティング剤として有用である。さらに、ポリプロピレン、ナイロン等と混合して成形、繊維化することにより撥水撥油性を付与する用途にも有用である。

Claims (11)

  1. 下記単量体bに基づく単位と下記単量体cに基づく単位と下記単量体dに基づく単位とを含有する共重合体と、液状媒体とを含み、
    前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する下記単量体aに基づく単位の割合が、1質量%以下である、撥水撥油剤組成物。
    単量体b:ポリフルオロアルキル基を有さず、炭素数が12以上のアルキル基を有する(メタ)アクリレート。
    単量体c:フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合が70%以上であるポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖を有する単量体。
    単量体d:ハロゲン化オレフィン。
    単量体a:下式1で表される化合物。
    (Z-L)X 式1。
    ただし、Zは、炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基、又は下式2で表わされる基であり、Lは、フッ素原子を有しない2価有機基又は単結合であり、nは、1又は2であり、Xは、nが1の場合は、下式3-1~下式3-5で表される基のいずれかであり、nが2の場合は、下式4-1~下式4-4で表される基のいずれかである。
    2s+1CHCF-(CHCF(CFCF- 式2。
    ただし、sは1~6の整数であり、tは0~3の整数であり、uは1~3の整数である。
    -CR=CH 式3-1、
    -C(O)OCR=CH 式3-2、
    -OC(O)CR=CH 式3-3、
    -OCH-φ-CR=CH 式3-4、
    -OCH=CH 式3-5。
    ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、φはフェニレン基である。
    -CH[-(CHCR=CH]- 式4-1、
    -CH[-(CHC(O)OCR=CH]- 式4-2、
    -CH[-(CHOC(O)CR=CH]- 式4-3、
    -OC(O)CH=CHC(O)O- 式4-4。
    ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、mは0~4の整数である。
  2. 前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する前記単量体bに基づく単位の割合が、30~80質量%であり、
    前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する前記単量体cに基づく単位の割合が、10~40質量%であり、
    前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する前記単量体dに基づく構成単位の割合が、10~30質量%である、請求項1に記載の撥水撥油剤組成物。
  3. 前記単量体bが、炭素数14~30のアルキル基を有する(メタ)アクリレートである、請求項1又は2に記載の撥水撥油剤組成物。
  4. 前記単量体bが、炭素数16~24のアルキル基を有する(メタ)アクリレートである、請求項1~3のいずれか一項に記載の撥水撥油剤組成物。
  5. 前記共重合体を構成する全ての単量体に基づく単位に対する下記単量体eに基づく単位の割合が、10質量%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の撥水撥油剤組成物。
    単量体e:架橋しうる官能基を有する単量体。
  6. 界面活性剤をさらに含有し、前記液状媒体が水系液状媒体であり、前記共重合体が前記水系液状媒体中に乳化されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の撥水撥油剤組成物。
  7. 界面活性剤及び重合開始剤の存在下、液状媒体中にて、下記単量体bと下記単量体cと下記単量体dとを含む単量体成分を重合し、共重合体とする、撥水撥油剤組成物の製造方法であって、
    前記単量体成分全体に対する下記単量体aの割合が、1質量%以下である、撥水撥油剤組成物の製造方法。
    単量体b:ポリフルオロアルキル基を有さず、炭素数が12以上のアルキル基を有する(メタ)アクリレート。
    単量体c:フッ素原子と水素原子の合計数に対するフッ素原子の数の割合が70%以上であるポリ(オキシポリフルオロアルキレン)鎖を有する単量体。
    単量体d:ハロゲン化オレフィン。
    単量体a:下式1で表される化合物。
    (Z-L)X 式1。
    ただし、Zは、炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基、又は下式2で表わされる基であり、Lは、フッ素原子を有しない2価有機基又は単結合であり、nは、1又は2であり、Xは、nが1の場合は、下式3-1~下式3-5で表される基のいずれかであり、nが2の場合は、下式4-1~下式4-4で表される基のいずれかである。
    2s+1CHCF-(CHCF(CFCF- 式2。
    ただし、sは1~6の整数であり、tは0~3の整数であり、uは1~3の整数である。
    -CR=CH 式3-1、
    -C(O)OCR=CH 式3-2、
    -OC(O)CR=CH 式3-3、
    -OCH-φ-CR=CH 式3-4、
    -OCH=CH 式3-5。
    ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、φはフェニレン基である。
    -CH[-(CHCR=CH]- 式4-1、
    -CH[-(CHC(O)OCR=CH]- 式4-2、
    -CH[-(CHOC(O)CR=CH]- 式4-3、
    -OC(O)CH=CHC(O)O- 式4-4。
    ただし、Rは水素原子、メチル基又はハロゲン原子であり、mは0~4の整数である。
  8. 前記単量体成分全体に対する前記単量体bの割合が、30~80質量%であり、
    前記単量体成分全体に対する前記単量体cの割合が、10~40質量%であり、
    前記単量体成分全体に対する前記単量体dの割合が、10~30質量%である、請求項7に記載の撥水撥油剤組成物の製造方法。
  9. 前記単量体成分全体に対する下記単量体eの割合が、10質量%以下である、請求項7又は8に記載の撥水撥油剤組成物の製造方法。
    単量体e:架橋しうる官能基を有する単量体。
  10. 請求項1~6のいずれか一項に記載の撥水撥油剤組成物を用いて処理された、物品。
  11. 繊維製品である、請求項10に記載の物品。
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