JP7205307B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤのドライ性能とウェット性能とを両立できる空気入りタイヤに関する。
従来の空気入りタイヤは、陸部が非貫通のラグ溝およびサイプを備えることにより、タイヤのドライ性能とウェット性能とを両立している。かかる構成を採用する従来の空気入りタイヤとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開2017-52327号公報
この発明は、タイヤのドライ性能とウェット性能とを両立できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在するセンター主溝およびショルダー主溝と、前記センター主溝および前記ショルダー主溝に区画されたセンター陸部およびショルダー陸部とを備える空気入りタイヤであって、前記ショルダー陸部が、タイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝と、一方の端部にてタイヤ接地端に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第一ショルダー溝と、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第二ショルダー溝とを備え、前記第一ショルダー溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差せず、前記第二ショルダー溝が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差し、且つ、前記第二ショルダー溝が、前記第一ショルダー溝に対してタイヤ幅方向に離間して配置されることを特徴とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在するセンター主溝およびショルダー主溝と、前記センター主溝および前記ショルダー主溝に区画されたセンター陸部およびショルダー陸部とを備える空気入りタイヤであって、前記ショルダー陸部が、タイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝と、一方の端部にてタイヤ接地端に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第一ショルダー溝と、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第二ショルダー溝とを備え、前記第一ショルダー溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差せず、前記第二ショルダー溝が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差し、且つ、前記第一ショルダー溝と前記第二ショルダー溝とが、タイヤ周方向に対して相互に逆方向に傾斜することを特徴とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在するセンター主溝およびショルダー主溝と、前記センター主溝および前記ショルダー主溝に区画されたセンター陸部およびショルダー陸部とを備える空気入りタイヤであって、前記ショルダー陸部が、タイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝と、一方の端部にてタイヤ接地端に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第一ショルダー溝と、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第二ショルダー溝とを備え、前記第一ショルダー溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差せず、前記第二ショルダー溝が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差し、前記センター陸部が、第一センター溝、第二センター溝および第三センター溝を一組として構成された複数組の溝ユニットを備え、前記第一センター溝、前記第二センター溝および前記第三センター溝が、相互に交差することなく配置されて90[deg]以上150[deg]以下の配置間隔で放射状に延在し、且つ、前記第一センター溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有し、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記センター陸部内で終端することを特徴とする。
この発明にかかる空気入りタイヤによれば、(1)ショルダー陸部がタイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝を備えるので、タイヤ周方向に不連続な周方向細溝を備える構成と比較して、タイヤのウェット性能およびスノー性能が向上する利点がある。また、(2)第一ショルダー溝が周方向細溝に対して交差しないので、第一ショルダー溝が周方向細溝に対して交差する構成と比較して、タイヤのドライ性能が確保される利点がある。さらに、(3)幅狭な第二ショルダー溝が周方向細溝に対して交差することにより、タイヤのドライ性能が確保され、同時に、タイヤのウェット性能およびスノー性能が向上する利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 図3は、図2に記載した空気入りタイヤのトレッドを示す拡大図である。 図4は、図3に記載したセンター陸部の溝ユニットを示す拡大平面図である。 図5は、図3に記載したセンター陸部の溝ユニットを示す溝深さ方向の断面図である。 図6は、図3に記載したショルダー陸部の溝ユニットを示す拡大平面図である。 図7は、図3に記載したショルダー陸部の溝ユニットを示す溝深さ方向の断面図である。 図8は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 図9は、従来例の試験タイヤを示す説明図である。 図10は、比較例の試験タイヤを示す説明図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[空気入りタイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。同図は、タイヤ径方向の片側領域の断面図を示している。また、同図は、空気入りタイヤの一例として、乗用車用ラジアルタイヤを示している。
同図において、タイヤ子午線方向の断面とは、タイヤ回転軸(図示省略)を含む平面でタイヤを切断したときの断面をいう。また、符号CLは、タイヤ赤道面であり、タイヤ回転軸方向にかかるタイヤの中心点を通りタイヤ回転軸に垂直な平面をいう。また、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向をいう。
空気入りタイヤ1は、タイヤ回転軸を中心とする環状構造を有し、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、ベルト層14と、トレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17とを備える(図1参照)。
一対のビードコア11、11は、複数のビードワイヤを束ねて成る環状部材であり、左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー12、12は、一対のビードコア11、11のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を構成する。
カーカス層13は、1枚のカーカスプライから成る単層構造あるいは複数のカーカスプライを積層して成る多層構造を有し、左右のビードコア11、11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層13の両端部は、ビードコア11およびビードフィラー12を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。また、カーカス層13のカーカスプライは、スチールあるいは有機繊維材(例えば、アラミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で80[deg]以上95[deg]以下のカーカス角度(タイヤ周方向に対するカーカスコードの長手方向の傾斜角として定義される)を有する。
ベルト層14は、一対の交差ベルト141、142と、ベルトカバー143とを積層して成り、カーカス層13の外周に掛け廻されて配置される。一対の交差ベルト141、142は、スチールあるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で20[deg]以上55[deg]以下のベルト角度を有する。また、一対の交差ベルト141、142は、相互に異符号のベルト角度(タイヤ周方向に対するベルトコードの長手方向の傾斜角として定義される)を有し、ベルトコードの長手方向を相互に交差させて積層される(いわゆるクロスプライ構造)。ベルトカバー143は、スチールあるいは有機繊維材から成るベルトコードをコートゴムで被覆して構成され、絶対値で0[deg]以上10[deg]以下のベルト角度を有する。また、ベルトカバー143は、例えば、1本あるいは複数本のベルトコードをコートゴムで被覆して成るストリップ材であり、このストリップ材を交差ベルト141、142の外周面に対してタイヤ周方向に複数回かつ螺旋状に巻き付けて構成される。また、ベルトカバー143は、交差ベルト141、142の全域を覆って配置される。
トレッドゴム15は、カーカス層13およびベルト層14のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。一対のサイドウォールゴム16、16は、カーカス層13のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する。一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびカーカス層13の巻き返し部のタイヤ径方向内側にそれぞれ配置されて、リムフランジに対する左右のビード部の接触面を構成する。
[トレッドパターン]
図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。同図は、オールシーズン用タイヤのトレッドパターンを示している。同図において、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸周りの方向をいう。また、符号Tは、タイヤ接地端である。
図2に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21、22と、これらの周方向主溝21、22に区画された複数の陸部31、32とをトレッド面に備える。
ここでは、タイヤ幅方向の最も外側にある左右の周方向主溝22、22をショルダー主溝として定義し、これらの周方向主溝22、22の間にある他の周方向主溝21をセンター主溝として定義する。また、タイヤ幅方向の最も外側にある左右の陸部32、32をショルダー陸部として定義し、これらの陸部32、32の間にある他の陸部31、31をセンター陸部として定義する。また、左右のショルダー主溝22、22を境界とするタイヤ幅方向内側の領域をセンター領域として定義し、タイヤ幅方向外側の領域をショルダー領域として定義する。
主溝とは、JATMAに規定されるウェアインジケータの表示義務を有する溝であり、4.0[mm]以上の溝幅および7.5[mm]以上の溝深さを有する。
溝幅は、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、溝開口部における左右の溝壁の距離の最大値として測定される。陸部が切欠部や面取部をエッジ部に有する構成では、溝長さ方向を法線方向とする断面視にて、トレッド踏面と溝壁の延長線との交点を基準として、溝幅が測定される。また、溝がタイヤ周方向にジグザグ状あるいは波状に延在する構成では、溝壁の振幅の中心線を基準として、溝幅が測定される。
溝深さは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、トレッド踏面から溝底までの距離の最大値として測定される。また、溝が部分的な凹凸部やサイプを溝底に有する構成では、これらを除外して溝深さが測定される。
規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
例えば、図2の構成では、単一のセンター主溝21と一対のショルダー主溝22、22とが、タイヤ赤道面CLを中心として、左右対称に配置されている。また、センター主溝21が、タイヤ赤道面CL上に配置されている。また、これらの周方向主溝21、22により、4列の陸部31、32が区画されている。
しかし、これに限らず、4本以上の周方向主溝が配置されても良いし、周方向主溝がタイヤ赤道面CLを中心として左右非対称に配置されても良い(図示省略)。また、1つの周方向主溝がタイヤ赤道面CLから外れた位置に配置されることにより、陸部がタイヤ赤道面CL上に位置しても良い(図示省略)。
また、図2の構成では、周方向主溝21、22が、ストレート形状を有している。しかし、これに限らず、周方向主溝21、22が、タイヤ幅方向に振幅を有するジグザグ形状あるいは波状形状を有しても良い(図示省略)。
また、図2の構成では、空気入りタイヤ1が、タイヤ赤道面CL上の点を中心とする左右点対称なトレッドパターンを有している。しかし、これに限らず、空気入りタイヤ1が、例えば、タイヤ赤道面CLを中心とする左右線対称なトレッドパターンあるいは左右非対称なトレッドパターンを有しても良いし、タイヤ回転方向に方向性を有するトレッドパターンを有しても良い(図示省略)。
[センター陸部の溝ユニット]
図3は、図2に記載した空気入りタイヤのトレッドを示す拡大図である。同図は、タイヤ赤道面CLを境界とするトレッドの片側領域を示している。図4および図5は、図3に記載したセンター陸部の溝ユニットを示す拡大平面図(図4)および溝深さ方向の断面図(図5)である。また、図5は、溝ユニット4ceの第一センター溝41および第三センター溝43に沿った溝深さ方向の断面図を示している。
図3に示すように、センター陸部31は、複数組の溝ユニット4ceを備える。溝ユニット4ceは、第一センター溝41、第二センター溝42および第三センター溝43を一組として構成される。また、複数組の溝ユニット4ceが、タイヤ周方向に所定間隔で配置される。これらのセンター溝41~43により、タイヤのウェット性能が確保される。
また、図4に示すように、第一センター溝41、第二センター溝42および第三センター溝43が、相互に交差することなく配置される。すなわち、3本のセンター溝41~43が相互に離間しており、連通していない。このため、センター陸部31が、溝ユニット4ceのセンター溝41~43により分断されておらず、タイヤ周方向に連続した踏面を備える。これにより、センター陸部31の剛性が確保されて、ドライ路面でのタイヤの操縦安定性能が向上する。
また、第一センター溝41、第二センター溝42および第三センター溝43が、90[deg]以上150[deg]以下の配置間隔で放射状に延在する。具体的には、第一センター溝41および第二センター溝42のなす角αと、第二センター溝42および第三センター溝43のなす角βと、第三センター溝43および第一センター溝41のなす角γとが、いずれも90[deg]以上150[deg]以下の範囲にある。また、角度α~γが、105[deg]以上135[deg]以下の範囲にあることが好ましい。このように、溝ユニット4ceのセンター溝41~43が所定間隔をあけて放射状に配置されることにより、センター溝41~43が偏在する構成と比較して、センター陸部31の剛性が適正に確保されてタイヤのドライ性能が効率的に向上する。
また、溝ユニット4ceの外周を囲んだ領域(図示省略)、具体的には、3本のセンター溝41~43の端部を結ぶ三角形の領域には、他の溝あるいはサイプが配置されておらず、陸部31が連続した踏面を有する。これにより、センター陸部31の剛性が効率的に確保されてタイヤのドライ性能が効率的に向上する。また、タイヤのスノー性能が向上する。
隣り合う溝のなす角は、溝の両端部を結んだ各仮想線のなす角として定義される。
第一センター溝41は、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅Wg1(図4参照)を有するラグ溝であり、主としてタイヤ幅方向に延在する。また、第一センター溝41の溝幅Wg1が、1.7[mm]≦Wg1≦2.5[mm]の範囲にあることが好ましい。また、第一センター溝41は、タイヤ接地面で開口して排水作用およびエッジ作用を発揮することにより、タイヤのウェット性能およびスノー性能を高める。また、第一センター溝41は、一方の端部にてショルダー主溝22に開口し、他方の端部にてセンター陸部31内で終端するセミクローズド構造を有する。第一センター溝41がショルダー主溝22に開口することより、第一センター溝41の排水作用およびスノー性能が向上する。
タイヤ接地面は、タイヤが規定リムに装着されて規定内圧を付与されると共に静止状態にて平板に対して垂直に置かれて規定荷重に対応する負荷を加えられたときのタイヤと平板との接触面として定義される。
第二センター溝42は、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅を有する細溝あるいはサイプであり、主としてタイヤ周方向に延在する。また、第二センター溝42が、1.0[mm]未満の溝幅Wg2を有してタイヤ接地面で閉塞するサイプあることが好ましい。また、第二センター溝42は、ウェット路面での吸水作用により、タイヤのウェット性能を高める。また、第二センター溝42により、雪上路面および氷上路面に対する吸着作用が増加して、タイヤのスノー性能および氷上性能が高まる。また、第二センター溝42は、左右の端部にてセンター陸部31内で終端するクローズド構造を有する。タイヤ周方向に延在する第二センター溝42が、第一センター溝41と比較して狭い溝幅を有することにより、センター陸部31の剛性が適正に確保されてタイヤのドライ性が向上する。
細溝とサイプとは、細溝がタイヤ接地面にて開口し、サイプがタイヤ接地面で閉塞する点で区別される。
第三センター溝43は、0.6[mm]以上2.0[mm]以下の溝幅Wg3を有するラグ溝、細溝あるいはサイプであり、主としてタイヤ幅方向に延在する。また、第三センター溝43は、一方の端部にてセンター主溝21に開口し、他方の端部にてセンター陸部31内で終端するセミクローズド構造を有する。また、第三センター溝43が、センター陸部31の内部から第一センター溝41に対して異なる側に延在して、センター陸部31のタイヤ赤道面CL側のセンター主溝21に開口する。
また、第一センター溝41の溝幅Wg1と、第二センター溝42の溝幅Wg2および第三センター溝43の溝幅Wg3とが、Wg2<Wg1かつWg3<Wg1の関係を有する。すなわち、ラグ溝である第一センター溝41の溝幅Wg1が最も広い。これにより、第一センター溝41のラグ溝としての機能が有効に発揮されて、タイヤのウェット性能が向上する。
一方で、第二センター溝42の溝幅Wg2と、第一センター溝41の溝幅Wg1および第三センター溝43の溝幅Wg3とが、Wg2<Wg3かつWg2<Wg1の関係を有する。すなわち、主としてタイヤ周方向に延在する第二センター溝42の溝幅Wg2が最も狭い。また、溝幅Wg1~Wg3の差が、0.1[mm]以上あることが好ましい。これにより、センター陸部31の剛性が確保されて、タイヤのドライ性能が確保される。
例えば、図4の構成では、第二センター溝42および第三センター溝43が、1.2[mm]以下の溝幅Wg2、Wg3を有する細溝あるいはサイプであり、第一センター溝41の溝幅Wg1よりも狭い溝幅Wg2、Wg3を有する。かかる構成では、センター陸部31の剛性が確保されてタイヤのドライ性能が向上する点で好ましい。
また、図4において、第一センター溝41のタイヤ周方向に対する傾斜角θ1が、30[deg]≦θ1≦60[deg]の範囲にあることが好ましく、40[deg]≦θ1≦50[deg]の範囲にあることがより好ましい。これにより、第一センター溝41の排水作用が向上して、第一センター溝41のラグ溝としての機能が確保される。
また、第二センター溝42のタイヤ周方向に対する傾斜角θ2が、0[deg]≦θ2≦30[deg]の範囲にあることが好ましく、0[deg]≦θ2≦20[deg]の範囲にあることがより好ましい。このとき、第二センター溝42が、溝ユニット4ceの中央部から周辺部に向かって第一センター溝41側に傾斜しても良いし(図4参照)、逆に、第三センター溝43側に傾斜しても良い(図示省略)。
溝の傾斜角は、溝の両端部を結んだ各仮想線とタイヤ周方向とのなす角であり、0[deg]以上90[deg]以下の範囲で定義される。
また、第二センター溝42のタイヤ周方向に対する傾斜角θ2と、第一センター溝41のタイヤ周方向に対する傾斜角θ1および第三センター溝43のタイヤ周方向に対する傾斜角θ3とが、θ2<θ1かつθ2<θ3の関係を有する。すなわち、第二センター溝42が主としてタイヤ周方向に延在し、その結果として、他の溝41、43が、上記配置間隔の角度α、β、γの制約を受けて主としてタイヤ幅方向に延在する。
例えば、図4の構成では、第一センター溝41、第二センター溝42および第三センター溝43がセンター陸部31の中央部で終端部を相互に対向させ、この位置を中心として放射状にそれぞれ延在している。また、第一センター溝41が、タイヤ周方向に対して傾斜角θ1で傾斜して、タイヤ幅方向外側(図3参照)にあるショルダー主溝22に開口している。また、第三センター溝43が、第一センター溝41に対して逆方向に傾斜角θ2で傾斜して、タイヤ赤道面CL側にあるセンター主溝21に開口している。このため、第一センター溝41および第三センター溝43が、タイヤ周方向に凸となるV字形状に配置されている。また、第二センター溝42が、第一センター溝41および第三センター溝43のV字形状の凸方向に傾斜角θ2で延在している。これにより、第二センター溝42がセンター陸部31の中央部でタイヤ周方向に延在して、第一センター溝41および第三センター溝43が第二センター溝42を中心としてタイヤ幅方向の左右に延在している。
また、図4に示すように、1本の第一センター溝41に対して、他の2本の第二センター溝42および第三センター溝43が近接して配置される。具体的には、第一センター溝41と第二センター溝42との距離Da、ならびに、第一センター溝41と第三センター溝43との距離Dbが、1.0[mm]≦Da≦5.0[mm]かつ1.0[mm]≦Db≦5.0[mm]の関係を有する。第二センター溝42と第三センター溝43との距離Dc(図中の寸法記号省略)の範囲は、特に限定がないが、他の距離Da、Dbと同様に、1.0[mm]≦Dc≦5.0[mm]の範囲にあることが好ましい。
隣り合う溝の距離は、トレッド踏面の距離として測定される。
例えば、図4の構成では、上記のように3本のセンター溝41~43が、センター陸部31の中央部で終端部を相互に対向させ、この位置を中心として放射状にそれぞれ延在している。また、第一センター溝41と第二センター溝42とが、タイヤ周方向に相互に離間して配置され、タイヤ周方向に相互にオーバーラップしていない。また、第一センター溝41と第二センター溝42とが、センター陸部31内における各溝41、42の終端部で最も近接している。このため、隣り合う溝41、42の距離Daが、溝41、42の終端部間の距離として測定される。
また、第一センター溝41と第三センター溝43とが、タイヤ幅方向に相互に離間して配置され、タイヤ幅方向に相互にオーバーラップしていない。また、第一センター溝41と第三センター溝43とが、センター陸部31内における各溝41、42の終端部で最も近接している。このため、隣り合うセンター溝41、43の距離Dbが、センター溝41、43の終端部間の距離として測定される。上記の構成では、第一センター溝41と、第二センター溝42および第三センター溝43とがタイヤ周方向あるいはタイヤ幅方向の相互に異なる位置に配置されるので、各センター溝41~43の作用を効率的に得られる点で好ましい。
また、第二センター溝42と、第一センター溝41および第三センター溝43の双方とが、タイヤ周方向に相互に離間して、タイヤ周方向にオーバーラップしていない。また、第三センター溝43と、第一センター溝41および第二センター溝42とが、タイヤ幅方向に相互に離間して、タイヤ幅方向にオーバーラップしていない。かかる構成では、第二センター溝42および第三センター溝43の作用を効率的に得られる点で好ましい。
さらに、第一センター溝41と第三センター溝43とが、タイヤ周方向の相互に異なる方向に傾斜し、また、タイヤ周方向に相互にオーバーラップして配置される。上記のように、第一センター溝41と第三センター溝43とのなす角γが90[deg]以上150[deg]以下の範囲にあるため、第一センター溝41がタイヤ周方向に対して所定角度θ1で傾斜することにより、第一センター溝41と第三センター溝43とが必然的に上記の位置関係を有する。
また、図4の構成では、第二センター溝42が第一センター溝41側に傾斜することにより、第二センター溝42と第一センター溝41とがタイヤ幅方向に相互にオーバーラップし、一方で、第二センター溝42と第三センター溝43とがタイヤ幅方向に相互にオーバーラップしていない。しかし、これに限らず、第二センター溝42が第三センター溝43側に傾斜することにより、第二センター溝42と第三センター溝43とがタイヤ幅方向に相互にオーバーラップしても良い(図示省略)。
また、図4において、第一センター溝41のタイヤ幅方向の延在長さL1と、センター陸部31の幅Wceとが、0.40≦L1/Wce≦0.80の関係を有することが好ましく、0.50≦L1/Wce≦0.70の関係を有することがより好ましい。これにより、第一センター溝41の延在長さL1が適正化される。
第二センター溝42のタイヤ周方向の延在長さL2と、センター陸部31の幅Wceとが、0.20≦L2/Wce≦0.50の関係を有することが好ましく、0.20≦L2/Wce≦0.30の関係を有することがより好ましい。これにより、第二センター溝42の延在長さL2が適正化される。
なお、第三センター溝43のタイヤ幅方向の延在長さL3(図中の符号省略)は、特に限定がないが、上記した第一センター溝41の延在長さL1、第一センター溝41と第三センター溝43とのなす角γ、ならびに、第一センター溝41と第三センター溝43との距離Dbとの関係により制約を受ける。
第一センター溝41および第三センター溝43の延在長さL1、L3は、溝41、43の終端部とセンター主溝21およびショルダー主溝22に対する開口部とのタイヤ幅方向の距離として測定される。また、第二センター溝42の延在長さL2は、溝42の両終端部のタイヤ周方向の距離として測定される。
陸部の幅は、タイヤが規定リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態としたときの陸部の接地領域の幅として、測定される。
なお、図4の構成では、溝ユニット4ceのセンター溝41~43が、いずれもストレート形状を有している。しかし、これに限らず、各センター溝41~43が、円弧形状、波状形状、ジグザグ形状などを任意に有しても良い(図示省略)。例えば、第二センター溝42あるいは第三センター溝43が、ジグザグ形状を有するサイプであっても良い。
また、図5において、センター主溝22の溝深さHmと、第一センター溝41の溝深さH1とが、0.50≦H1/Hm≦0.90の関係を有する。また、第一センター溝41の溝深さH1と、第二センター溝42の溝深さH2および第三センター溝43の溝深さH3とが、H2<H1かつH3<H1の関係を有する。したがって、第一センター溝41の溝深さH1が、他の溝42、43と比較して最も深い。これにより、第一センター溝41の溝深さH1が適正化される。
また、センター主溝22の溝深さHmと、第二センター溝42の溝深さH2とが、0.20≦H2/Hm≦0.50の関係を有する。また、第二センター溝42の溝深さH2と、第一センター溝41の溝深さH1および第三センター溝43の溝深さH3とが、H2<H3かつH2<H1の関係を有する。したがって、第二センター溝42の溝深さH2が、他の溝41、43と比較して最も浅い。また、第二センター溝42の溝深さH2が、1.5[mm]≦H2の範囲にあることが好ましい。これにより、最も浅い第二センター溝42の溝深さH2が適正に確保される。
[ショルダー陸部の溝ユニット]
図6および図7は、図3に記載したショルダー陸部の溝ユニットを示す拡大平面図(図6)および溝深さ方向の断面図(図7)である。また、図7は、第一ショルダー溝44および第二ショルダー溝45に沿った溝深さ方向の断面図を示している。
図3に示すように、ショルダー陸部32は、周方向細溝23と、第一~第三のショルダー溝44~46とを備える。
周方向細溝23は、タイヤ周方向に連続的して延在する細溝であり、タイヤ周方向に対してタイヤ周方向に対して平行に延在する。また、周方向細溝23は、ショルダー主溝22に対して十分に狭い溝幅Wgsを有する(図3参照)。また、周方向細溝23の溝幅Wgsが、ショルダー主溝22の溝幅Wgmに対して0.10≦Wgs/Wgm≦0.40の関係を有することが好ましい。また、周方向細溝23の溝幅Wgsが1.0[mm]≦Wgs≦4.0[mm]の範囲にあることが好ましい。また、周方向細溝23の溝深さHs(図7参照)が、ショルダー主溝22の溝深さHmに対して0.30≦Hs/Hm≦0.70の関係を有することが好ましい。これにより、周方向細溝23の溝幅Wgsおよび溝深さHsが適正化される。
また、図6において、ショルダー陸部32のショルダー主溝22側のエッジ部から周方向細溝23の溝中心線までの距離Dsが、ショルダー陸部32の幅Wshに対して0.10≦Ds/Wsh≦0.40の関係を有することが好ましく、0.15≦Ds/Wsh≦0.30の関係を有することがより好ましい。
また、図3の構成では、ショルダー陸部32が、周方向細溝23とタイヤ接地端Tとの間の領域に他の周方向細溝を備えていない。このため、ショルダー陸部32が、周方向細溝23とタイヤ接地端Tとの間の領域が、他の周方向細溝により区画されておらず、タイヤ幅方向に連続した幅広な踏面を有している。なお、他の周方向細溝は、タイヤ周方向に対して0[deg]以上20[deg]以下の傾斜角を有し、且つ、4.0[mm]以下の溝幅を有する細溝として定義される。
タイヤ接地端Tは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に静止状態にて平板に対して垂直に置いて規定荷重に対応する負荷を加えたときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大幅位置として定義される。
上記の構成では、ショルダー陸部32がタイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝23を備えるので、タイヤ周方向に不連続な周方向細溝を備える構成(後述する図9参照)と比較して、ショルダー陸部32の排水性およびタイヤ幅方向へのエッジ成分が増加する。これにより、タイヤのウェット性能およびスノー性能が向上する。
第一ショルダー溝44は、セミクローズド構造を有するラグ溝であり、一方の端部にてタイヤ接地端Tに開口し、タイヤ幅方向に延在して他方の端部にてショルダー陸部32内で終端する。また、第一ショルダー溝44の終端部が周方向細溝23とタイヤ接地端Tとの間の領域にあり、したがって、第一ショルダー溝44が周方向細溝23に対して交差しない。
上記の構成では、第一ショルダー溝44が周方向細溝23に対して交差しないので、第一ショルダー溝44が周方向細溝23に対して交差する構成(後述する図10参照)と比較して、ショルダー陸部32の剛性が確保される。これにより、タイヤのドライ性能が確保される。
また、第一ショルダー溝44が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅Wg4(図6参照)を有する。また、第一ショルダー溝44の溝深さH4(図7参照)が、ショルダー主溝22の溝深さHmに対して0.50≦H4/Hm≦0.90の関係を有する。また、図7に示すように、第一ショルダー溝44の溝深さH4が、周方向細溝23の溝深さよりも深い。
また、図6において、ショルダー陸部32の接地面内における第一ショルダー溝44の延在長さL4が、ショルダー陸部32の幅Wshに対して0.30≦L4/Wsh≦0.50の関係を有することが好ましく、0.35≦L4/Wsh≦0.45の関係を有することがより好ましい。また、第一ショルダー溝44のタイヤ周方向に対する傾斜角θ4が、50[deg]≦θ4≦88[deg]の範囲にある。
また、図6において、周方向細溝23の距離Dsおよび第一ショルダー溝44の延在長さL4が、ショルダー陸部の幅Wshに対して0.40≦(Wsh-Ds-L4)/Wshの関係を有することが好ましく、0.45≦(Wsh-Ds-L4)/Wshの関係を有することがより好ましい。これにより、第一ショルダー溝44の終端部から周方向細溝23までの距離が適正に確保される。比(Wsh-Ds-L4)/Wshの上限は、特に限定がないが、距離Dsおよび延在長さL4の範囲により制約を受ける。
また、センター領域の幅Wceおよびショルダー陸部32の幅Wshが、タイヤ接地幅TWに対して20[%]以上50[%]以下の範囲にある(図2参照)。これにより、各陸部31、32の幅Wce、幅Wshが適正化される。
タイヤ接地幅TWは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に静止状態にて平板に対して垂直に置いて規定荷重に対応する負荷を付与したときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大直線距離として測定される。
第二ショルダー溝45は、セミクローズド構造を有するサイプあるいは細溝であり、一方の端部にてショルダー主溝22に開口し、タイヤ幅方向に延在して、他方の端部にてショルダー陸部32内で終端する。また、第二ショルダー溝45の終端部が周方向細溝23とタイヤ接地端Tとの間の領域にあり、したがって、第二ショルダー溝45が周方向細溝23に対して交差する。
上記の構成では、幅狭な第二ショルダー溝45が周方向細溝23に対して交差することにより、ショルダー陸部32の剛性低下を抑制しつつ、ショルダー主溝22から第一ショルダー溝44の終端部までの領域における排水性およびタイヤ周方向へのエッジ成分が確保される。これにより、タイヤのドライ性能が確保され、同時に、タイヤのウェット性能およびスノー性能が向上する。
また、第二ショルダー溝45が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅Wg5(図6参照)を有する。また、第二ショルダー溝45の溝深さH5(図7参照)が、ショルダー主溝22の溝深さHmに対して0.30≦H5/Hm≦0.70の関係を有する。また、図7に示すように、第二ショルダー溝45の溝深さH5が、周方向細溝23の溝深さよりも深く、第一ショルダー溝44の溝深さH4よりも浅い。
また、第二ショルダー溝45が、タイヤ接地時に閉塞するサイプであることが好ましい。これにより、タイヤ接地時におけるショルダー陸部32の剛性、特に周方向細溝23とショルダー主溝22とに区画された細リブ(図中の符号省略)の剛性が確保される。
また、図6の構成では、第二ショルダー溝45が直線形状を有している。しかし、これに限らず、第二ショルダー溝45が緩やかな円弧形状を有しても良い(図示省略)。
また、図6に示すように、第二ショルダー溝45が、第一ショルダー溝44に対してタイヤ幅方向に離間し、またタイヤ幅方向にオーバーラップしないように、配置される。また、第二ショルダー溝45と第一ショルダー溝44との距離Dcが、1.0[mm]≦Dc≦5.0[mm]の範囲にある。なお、第二ショルダー溝45のタイヤ幅方向への延在長さ(図中の寸法記号省略)は、特に限定がないが、上記距離Dcと第一ショルダー溝44の延在長さL4との関係により制約を受ける。
上記の構成では、第二ショルダー溝45が第一ショルダー溝44に対して離間して配置されるので、タイヤの加硫成形工程における通気経路が確保されて、タイヤの加硫故障が抑制される。また、第二ショルダー溝45が第一ショルダー溝44に近接して配置されるのでショルダー陸部32の排水性が向上する。
また、図6において、第二ショルダー溝45のタイヤ周方向に対する傾斜角θ5が、30[deg]≦θ5≦60[deg]の範囲にあることが好ましく、40[deg]≦θ5≦50[deg]の範囲にあることがより好ましい。また、第二ショルダー溝45の傾斜角θ5が、第一ショルダー溝44の傾斜角θ4に対してθ5<θ4の関係を有する。
また、図6に示すように、第一ショルダー溝44と第二ショルダー溝45とが、タイヤ周方向に対して相互に逆方向に傾斜する。かかる構成では、第一ショルダー溝44と第二ショルダー溝45とが同一方向に傾斜する構成と比較して、タイヤの操縦安定性能(特に旋回性能)が向上する。また、第一ショルダー溝44および第二ショルダー溝45のなす角δが、120[deg]≦δ≦160[deg]の範囲にあることが好ましく、130[deg]≦δ≦150[deg]の範囲にあることがより好ましい。
第三ショルダー溝46は、セミクローズド構造を有するサイプあるいは細溝であり、一方の端部にてタイヤ接地端Tに開口し、タイヤ幅方向に延在して他方の端部にてショルダー陸部32内で終端する。また、第三ショルダー溝46の終端部が周方向細溝23とタイヤ接地端Tとの間の領域にあり、したがって、第三ショルダー溝46が周方向細溝23に対して交差しない。また、第三ショルダー溝46が、0.6[mm]以上2.0[mm]以下の溝幅(図中の寸法記号省略)を有する。また、第三ショルダー溝46の溝深さ(図中の寸法記号省略)が、ショルダー主溝22の溝深さHmに対して30[%]以上60[%]以下の範囲にある。
また、図6において、ショルダー陸部32の接地面内における第三ショルダー溝46の延在長さL6が、ショルダー陸部32の幅Wshに対して0.35≦L6/Wsh≦0.65の関係を有することが好ましく、0.40≦L6/Wsh≦0.60の関係を有することがより好ましい。第三ショルダー溝46の延在長さL6が、第一ショルダー溝44の延在長さL4に対して1.10≦L6/L4≦1.25の関係を有することが好ましい。
また、第三ショルダー溝46のタイヤ周方向に対する傾斜角θ6が、50[deg]≦θ6≦88[deg]の範囲にある。また、第一ショルダー溝44の傾斜角θ4に対して-10[deg]≦θ6-θ4≦10[deg]の範囲にあることが好ましい。したがって、第三ショルダー溝46が第一ショルダー溝44に対して略平行に配置される。
また、図3において、センター陸部31の第一センター溝41が、ショルダー陸部32の第一ショルダー溝44に対してタイヤ周方向にオフセットして配置される。具体的には、センター陸部31の第一センター溝41とショルダー陸部32の第一ショルダー溝44とをタイヤ幅方向に投影視したときに、両者が相互にオーバーラップしないように配列される。これにより、比較的幅広な溝41、44の配置に起因するパターンノイズが低減されて、タイヤの騒音性能が向上する。
また、図3に示すように、ショルダー陸部32の第二ショルダー溝45が、センター陸部31の第一センター溝41の溝中心線の延長線に沿って延在する。具体的には、第二ショルダー溝45が第一センター溝41に対して同一方向に傾斜し、また、第二ショルダー溝45が第一センター溝41に対して略平行に配置される。また、第一センター溝41の溝中心線の延長線に対する第二ショルダー溝45の距離Dpが、第一センター溝41の溝幅Wg1(図4参照)に対して0≦Dp/Wg1≦2.00の関係を有する。これにより、タイヤ転動時にて、センター陸部31の第一センター溝41からショルダー陸部32の第三センター溝43への排水性が向上して、タイヤのウェット性能が向上する。なお、図3の構成では、第一センター溝41および第二ショルダー溝45が直線形状を有するが、これに限らず、これらが円弧形状を有しても良い(図示省略)。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在するセンター主溝21およびショルダー主溝22と、センター主溝21およびショルダー主溝22に区画されたセンター陸部31およびショルダー陸部32とを備える(図2参照)。また、ショルダー陸部32が、タイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝23と、一方の端部にてタイヤ接地端Tに開口すると共に他方の端部にてショルダー陸部32内で終端する第一ショルダー溝44と、一方の端部にてショルダー主溝22に開口すると共に他方の端部にてショルダー陸部32内で終端する第二ショルダー溝45とを備える(図6参照)。また、第一ショルダー溝44が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅Wg4を有すると共に周方向細溝23に対して交差しない。また、第二ショルダー溝45が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅Wg5を有すると共に周方向細溝23に対して交差する。
かかる構成では、(1)ショルダー陸部32がタイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝23を備えるので、タイヤ周方向に不連続な周方向細溝を備える構成(後述する図9参照)と比較して、ショルダー陸部32の排水性およびタイヤ幅方向へのエッジ成分が増加する。これにより、タイヤのウェット性能およびスノー性能が向上する利点がある。また、(2)第一ショルダー溝44が周方向細溝23に対して交差しないので、第一ショルダー溝44が周方向細溝23に対して交差する構成(後述する図10参照)と比較して、ショルダー陸部32の剛性が確保される。これにより、タイヤのドライ性能が確保される利点がある。さらに、(3)幅狭な第二ショルダー溝45が周方向細溝23に対して交差することにより、ショルダー陸部32の剛性低下を抑制しつつ、ショルダー主溝22から第一ショルダー溝44の終端部までの領域における排水性およびタイヤ周方向へのエッジ成分が確保される。これにより、タイヤのドライ性能が確保され、同時に、タイヤのウェット性能およびスノー性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、周方向細溝23の溝幅Wgsが、ショルダー主溝22の溝幅Wgmに対して0.10≦Wgs/Wgm≦0.40の関係を有する(図3参照)。上記下限により、周方向細溝23の機能が確保され、上記上限により、ショルダー陸部32の剛性が確保される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、周方向細溝23の溝深さHsが、ショルダー主溝22の溝深さHmに対して0.30≦Hs/Hm≦0.70の関係を有する(図7参照)。上記下限により、周方向細溝23の機能が確保され、上記上限により、ショルダー陸部32の剛性が確保される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ショルダー陸部32のショルダー主溝22側のエッジ部から周方向細溝23の溝中心線までの距離Dsが、ショルダー陸部32の接地領域の幅Wshに対して0.10≦Ds/Wsh≦0.40の関係を有する(図6参照)。上記下限により、周方向細溝23とショルダー主溝22との間に区画された細リブ(図中の符号省略)の剛性が確保され、上記上限により、周方向細溝23と第一ショルダー溝44とが接近することに起因するショルダー陸部32の剛性低下が抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ショルダー陸部32が、周方向細溝23とタイヤ接地端Tとの間の領域に他の周方向細溝を備えていない(図3参照)。これにより、ショルダー陸部32の剛性が確保される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ショルダー陸部32の接地面内における第一ショルダー溝44の延在長さL4が、ショルダー陸部32の接地領域の幅Wshに対して0.30≦L4/Wsh≦0.50の関係を有する(図6参照)。上記下限により、第一ショルダー溝44による排水作用が確保され、上記上限により、第一ショルダー溝44の延在長さL4が過大となる起因するショルダー陸部32の剛性低下が抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ショルダー陸部32の幅Wshが、タイヤ接地幅TWに対して0.15≦Wsh/TW≦0.35の関係を有する(図2参照)。これにより、ショルダー陸部32の幅Wshが適正化される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一ショルダー溝44のタイヤ周方向に対する傾斜角θ4が、50[deg]≦θ4≦85[deg]の範囲にある(図6参照)。これにより、第一ショルダー溝44の傾斜角θ4が適正化される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第二ショルダー溝45が、第一ショルダー溝44に対してタイヤ幅方向に離間して配置される。かかる構成では、第二ショルダー溝45が第一ショルダー溝44に対して離間して配置されるので、タイヤの加硫成形工程における通気経路が確保されて、タイヤの加硫故障が抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第二ショルダー溝45と第一ショルダー溝44との距離Dcが、1.0[mm]≦Dc≦5.0[mm]の範囲にある。これにより、第二ショルダー溝45と第一ショルダー溝44との距離Dcが適正化される利点がある。特に、上記上限により、第二ショルダー溝45が第一ショルダー溝44に近接して配置されるのでショルダー陸部32の排水性が向上する。
また、この空気入りタイヤ1では、第一ショルダー溝44と第二ショルダー溝45とが、タイヤ周方向に対して相互に逆方向に傾斜する(図6参照)。かかる構成では、第一ショルダー溝44と第二ショルダー溝45とが同一方向に傾斜する構成と比較して、タイヤの操縦安定性能(特に旋回性能)が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第二ショルダー溝45のタイヤ周方向に対する傾斜角θ5が、30[deg]≦θ5≦60[deg]の範囲にある。これにより、第二ショルダー溝45の傾斜角θ5が適正化される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ショルダー陸部32が、隣り合う第一ショルダー溝44、44の間に配置された第三ショルダー溝46を備える(図6参照)。また、タイヤ接地面内における第三ショルダー溝46の延在長さL6が、第一ショルダー溝44の延在長さL4に対して1.10≦L6/L4≦1.25の関係を有する。かかる構成では、第三ショルダー溝46によりショルダー陸部32のエッジ成分が増加して、タイヤのスノー性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、センター陸部31が、第一センター溝41、第二センター溝42および第三センター溝43を一組として構成された複数組の溝ユニット4ceを備える(図2参照)。また、第一センター溝41、第二センター溝42および第三センター溝43が、相互に交差することなく配置されて90[deg]以上150[deg]以下の配置間隔α、β、γで放射状に延在する(図4参照)。また、第一センター溝41が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅Wg1を有し、一方の端部にてショルダー主溝22に開口すると共に他方の端部にてセンター陸部31内で終端する。
かかる構成では、(1)3本のセンター溝41~43を一組とする溝ユニット4ceにより、タイヤのウェット性能が確保される。また、(2)センター溝41~43が相互に交差することなく配置されるので、センター陸部31の剛性が確保されて、タイヤのドライ性能が確保される。また、(3)センター溝41~43が90[deg]以上150[deg]以下の配置間隔α、β、γで放射状に延在するので、センター溝41~43が偏在する構成と比較して、センター陸部31の剛性が効率的に確保されてタイヤのドライ性能が効率的に向上する。また、(4)第一センター溝41がラグ溝であることにより、陸部31、32の排水性が確保されて、タイヤのウェット性能が確保される。これらにより、タイヤのウェット性能とドライ性能が両立する利点がある。
図8は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。図9および図10は、従来例(図9)および比較例(図10)の試験タイヤを示す説明図である。これらの図は、タイヤ片側領域におけるセンター陸部およびショルダー陸部のトレッド平面図を示している。
この性能試験では、複数種類の試験タイヤについて、(1)ドライ操縦安定性能、(2)ウェット制動性能および(3)スノー操縦安定性能に関する評価が行われた。また、タイヤサイズ185/60R15の試験タイヤがリムサイズ15×6Jのリムに組み付けられ、この試験タイヤに前輪240[kPa]、後輪230[kPa]の内圧およびJATMA規定の最大負荷が付与される。
(1)ドライ操縦安定性能に関する評価では、試験車両が平坦な周回路を有するドライ路面のテストコースを60[km/h]~100[km/h]で走行する。そして、テストドライバーがレーチェンジ時およびコーナリング時における操舵性ならびに直進時における安定性について官能評価を行う。この評価は従来例を基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。また、数値が98以上であれば、ドライ操縦安定性能が適正に確保されているといえる。
(2)ウェット制動性能に関する評価では、試験車両が水深1[mm]で散水したアスファルト路を走行し、初速度40[km/h]からの制動距離が測定される。そして、測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。評価は、その数値が大きいほど好ましい。
(3)スノー操縦安定性能に関する評価では、試験車両が雪路である所定のハンドリングコースを速度40[km/h]で走行して、テストドライバーが操縦安定性に関する官能評価を行う。この評価は従来例を基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
実施例の試験タイヤは、図1~図3の構成を備え、センター陸部31が放射状に配置された3本のセンター溝41~43から成る複数組の溝ユニット4ceを有し、ショルダー陸部32が周方向細溝23および第一~第三のショルダー溝44~46を有する。また、センター陸部31の幅WceがWce=20[mm]であり、ショルダー陸部32の幅WshがWsh=30.0[mm]である。また、ショルダー主溝22の溝幅Wgmが9.3[mm]であり、溝深さHmが7.0[mm]である。周方向細溝23の溝幅Wgsが1.5[mm]であり、溝深さHsが3.5[mm]である。また、第一ショルダー溝44の溝幅Wg4が3.8[mm]であり、溝深さH4が5.0[mm]であり、傾斜角θ4が86[deg]である。また、第二ショルダー溝45の溝幅Wg5が0.8[mm]であり、溝深さH5が3.5[mm]であり、傾斜角θ5が54[deg]である。また、また、第三ショルダー溝46の溝幅Wg6が0.8[mm]であり、溝深さH6が5.0[mm]であり、傾斜角θ6が86[deg]である。また、第一ショルダー溝44と第二ショルダー溝45とが相互に離間しており、その距離Dcが1.0[mm]である。
従来例の試験タイヤは、図9の構成を備え、実施例1の試験タイヤと比較して、周方向細溝23(図3)がタイヤ周方向に不連続なサイプである点で相異する。比較例の試験タイヤは、図10の構成を備え、実施例1の試験タイヤと比較して、周方向細溝23が第一ショルダー溝44に交差する点で相異する。
試験結果に示すように、実施例の試験タイヤでは、タイヤのウェット性能およびスノー性能とドライ性能とが両立することが分かる。
1 空気入りタイヤ、11 ビードコア、12 ビードフィラー、13 カーカス層、14 ベルト層、141、142 交差ベルト、143 ベルトカバー、15 トレッドゴム、16 サイドウォールゴム、17 リムクッションゴム、21 センター主溝、22 ショルダー主溝、23 周方向細溝、31 センター主溝、32 ショルダー陸部、4ce 溝ユニット、41 第一センター溝、42 第二センター溝、43 第三センター溝、44 第一ショルダー溝、45 第二ショルダー溝、46 第三ショルダー溝

Claims (15)

  1. タイヤ周方向に延在するセンター主溝およびショルダー主溝と、前記センター主溝および前記ショルダー主溝に区画されたセンター陸部およびショルダー陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    前記ショルダー陸部が、タイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝と、一方の端部にてタイヤ接地端に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第一ショルダー溝と、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第二ショルダー溝とを備え、
    前記第一ショルダー溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差せず、
    前記第二ショルダー溝が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差し、且つ、
    前記第二ショルダー溝が、前記第一ショルダー溝に対してタイヤ幅方向に離間して配置されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記周方向細溝の溝幅Wgsが、前記ショルダー主溝の溝幅Wgmに対して0.10≦Wgs/Wgm≦0.40の関係を有する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記周方向細溝の溝深さHsが、前記ショルダー主溝の溝深さHmに対して0.30≦Hs/Hm≦0.70の関係を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ショルダー陸部の前記ショルダー主溝側のエッジ部から前記周方向細溝の溝中心線までの距離Dsが、前記ショルダー陸部の接地領域の幅Wshに対して0.10≦Ds/Wsh≦0.40の関係を有する請求項1~3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ショルダー陸部が、前記周方向細溝とタイヤ接地端との間の領域に他の周方向細溝を備えていない請求項1~4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ショルダー陸部の接地面内における前記第一ショルダー溝の延在長さL4が、前記ショルダー陸部の接地領域の幅Wshに対して0.30≦L4/Wsh≦0.50の関係を有する請求項1~5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ショルダー陸部の接地領域の幅Wshが、タイヤ接地幅TWに対して0.15≦Wsh/TW≦0.35の関係を有する請求項1~6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記第一ショルダー溝のタイヤ周方向に対する傾斜角θ4が、50[deg]≦θ4≦88[deg]の範囲にある請求項1~7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記第二ショルダー溝と前記第一ショルダー溝との距離Dcが、1.0[mm]≦Dc≦5.0[mm]の範囲にある請求項1~8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記第一ショルダー溝と前記第二ショルダー溝とが、タイヤ周方向に対して相互に逆方向に傾斜する請求項1~のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記第二ショルダー溝のタイヤ周方向に対する傾斜角θ5が、30[deg]≦θ5≦60[deg]の範囲にある請求項10に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記ショルダー陸部が、隣り合う前記第一ショルダー溝の間に配置された第三ショルダー溝を備え、且つ、タイヤ接地面内における前記第三ショルダー溝の延在長さL6が、前記第一ショルダー溝の延在長さL4に対して1.10≦L6/L4≦1.25の関係を有する請求項1~11のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  13. 前記センター陸部が、第一センター溝、第二センター溝および第三センター溝を一組として構成された複数組の溝ユニットを備え、
    前記第一センター溝、前記第二センター溝および前記第三センター溝が、相互に交差することなく配置されて90[deg]以上150[deg]以下の配置間隔で放射状に延在し、且つ、
    前記第一センター溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有し、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記センター陸部内で終端する請求項1~12のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  14. タイヤ周方向に延在するセンター主溝およびショルダー主溝と、前記センター主溝および前記ショルダー主溝に区画されたセンター陸部およびショルダー陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    前記ショルダー陸部が、タイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝と、一方の端部にてタイヤ接地端に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第一ショルダー溝と、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第二ショルダー溝とを備え、
    前記第一ショルダー溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差せず、
    前記第二ショルダー溝が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差し、且つ、
    前記第一ショルダー溝と前記第二ショルダー溝とが、タイヤ周方向に対して相互に逆方向に傾斜することを特徴とする空気入りタイヤ。
  15. タイヤ周方向に延在するセンター主溝およびショルダー主溝と、前記センター主溝および前記ショルダー主溝に区画されたセンター陸部およびショルダー陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    前記ショルダー陸部が、タイヤ周方向に連続して延在する周方向細溝と、一方の端部にてタイヤ接地端に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第一ショルダー溝と、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記ショルダー陸部内で終端する第二ショルダー溝とを備え、
    前記第一ショルダー溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差せず、
    前記第二ショルダー溝が、0.6[mm]以上1.2[mm]以下の溝幅を有すると共に前記周方向細溝に対して交差し、
    前記センター陸部が、第一センター溝、第二センター溝および第三センター溝を一組として構成された複数組の溝ユニットを備え、前記第一センター溝、前記第二センター溝および前記第三センター溝が、相互に交差することなく配置されて90[deg]以上150[deg]以下の配置間隔で放射状に延在し、且つ、
    前記第一センター溝が、1.5[mm]以上4.0[mm]以下の溝幅を有し、一方の端部にて前記ショルダー主溝に開口すると共に他方の端部にて前記センター陸部内で終端することを特徴とする空気入りタイヤ。
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