JP7198487B2 - アルミニウム用熱間圧延油組成物及びアルミニウムの熱間圧延方法 - Google Patents
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(A)ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸及びパーム油脂肪酸からなる群から選択される少なくとも一種の脂肪酸と、
(B)炭素数が4~12のアルキルスルホン酸ナトリウム、炭素数が4~12のアルケニルスルホン酸ナトリウム、炭素数が4~12のα-オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~30のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のモノアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のジアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~12のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、及びアルキル基の炭素数が8~12のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一種のナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤と、
(C)ポリオキシアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールアルケニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の非イオン性乳化剤(C1)、及び/又はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種のアミン化合物である乳化剤(C2)と、
を含有することを特徴とするアルミニウム用熱間圧延油組成物。
本発明のアルミニウム用熱間圧延油組成物は、鉱油、天然油脂、及び合成エステルからなる群から選択される少なくとも1種からなる基油に、
(A)ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸及びパーム油脂肪酸からなる群から選択される少なくとも一種の脂肪酸と、
(B)炭素数が4~12のアルキルスルホン酸ナトリウム、炭素数が4~12のアルケニルスルホン酸ナトリウム、炭素数が4~12のα-オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~30のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のモノアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のジアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~12のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、及びアルキル基の炭素数が8~12のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一種のナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤と、
(C)ポリオキシアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールアルケニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の非イオン性乳化剤(C1)、及び/又はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種のアミン化合物である乳化剤(C2)と、
を併用して、配合していることによって、特徴付けられる。
本発明に使用される基油としては、従来からこの種の圧延油組成物に使用されてきたものを、いずれも使用できる。具体的には、鉱油、天然油脂、及び合成エステルからなる群から選択される一種又は二種以上を、使用することができる。鉱油としては、ナフテン系鉱油、パラフィン系鉱油のいずれでもよく、他の成分との併用に支障のないように、40℃の温度における圧延油の動粘度が150cSt以下になるように選定使用すればよい。天然油脂としては、例えば、大豆油、ナタネ油、ヒマシ油、パーム油、ヤシ油、豚脂、牛脂、豚油、鯨油、ヌカ油等の動植物油脂を挙げることができる。合成エステルとしては、例えば、牛脂、パーム油、ヤシ油、ヒマシ油等から得られる脂肪酸及び/又は合成脂肪酸と炭素原子数8~18の脂肪族1価アルコールとのモノエステル;前記脂肪酸及び/又は合成脂肪酸とエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとのジ、トリ、テトラエステルである合成エステル等を挙げることができる。
脂肪酸(A)は、ナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤(B)及び乳化剤(C)と併用して、配合することによって、圧延ロールへの油分の付着量の向上に寄与する。脂肪酸としては、特に、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸及びパーム油脂肪酸からなる群から選択される一種又は二種以上の脂肪酸を、使用することが、適切である。
ナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤(B)は、脂肪酸(A)及び乳化剤(C)を併用して、配合することによって、圧延ロールへの油分の付着性の向上に寄与する。ナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤(B)としては、特に、炭素数が4~12のアルキルスルホン酸ナトリウム、炭素数が4~12のアルケニルスルホン酸ナトリウム、炭素数が4~12のα-オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~30のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のモノアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のジアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~12のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、及びアルキル基の炭素数が8~12のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される一種又は二種以上を、使用することによって、上記付着性を顕著に向上し得る。これらの内、アルキル基の炭素数が8~30のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、及びアルキル基の炭素数が8~12のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される一種又は二種以上を用いるのが、より好ましい。
乳化剤(C)は、脂肪酸(A)及びナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤(B)と併用して、配合することによって、圧延ロールへの油分の付着性の向上に寄与する。乳化剤(C)としては、特に、非イオン性乳化剤(C1)及び/又はアミン化合物である乳化剤(C2)を使用する。
本発明の圧延油組成物には、基油、脂肪酸(A)、乳化剤(B)、及び乳化剤(C)に加えて、更に、必要に応じて、公知の各種添加剤、例えば、油性向上剤、極圧剤、酸化防止剤、消泡剤、防腐剤等を添加することができる。
本発明のアルミニウム用熱間圧延油組成物は、これを原液として、水中に、4~20重量%程度の濃度となるように、乳化分散させることによって、油滴が水に分散したO/W型エマルションを形成する。乳化分散に使用される水は、特に限定されず、例えば、純水、蒸留水、イオン交換水、水道水、井戸水、工業用水等のいずれでもよい。
本発明のアルミニウムの熱間圧延方法は、本発明アルミニウム用熱間圧延油組成物を原液とし、これを水中に乳化分散させてなるクーラントを用いて、アルミニウム材を熱間圧延加工するものである。クーラントのエマルションの濃度は、通常、4~20重量%程度であるのが好ましい。
下記表1に示す各成分を用いて、本発明及び比較用のアルミニウム用熱間圧延油組成物を調製した。比較例1は乳化剤(B)を添加しておらず、比較例2は脂肪酸(A)を添加しておらず、 比較例3は乳化剤(C)を添加していない。また、比較例4は脂肪酸(A)の添加量が、本発明組成物に比して、十分ではない。
脂肪酸(A):オレイン酸
乳化剤(B):アルキル基の炭素数が20~22のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
乳化剤(C1): アルキル基の炭素数が12~16のポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル(オキシアルキレン部分の重合度は15~25程度で、アルキレンはエチレンとプロピレンの混合物であって、配列はブロック型である)
乳化剤(C2):トリエタノールアミン
図1に、付着試験機の概略図を示した。図1において、1は付着試験機を、2は試験片を、3はノズルを、4は循環ポンプを、5はタンクを、6は希釈水を、7はスターラを、それぞれ示す。
試験片:材質SPCC-SD、寸法80×100×0.8mm
試験片温度:100℃、125℃、150℃、175℃、200℃
ノズル品番:1/4EX424
ノズルから試験片までの距離:15cm
シャッター開口部の大きさ:45×115mm
スプレー圧:2kgf/cm2
スプレー流量:2.1L/min
エマルション濃度:10重量%
エマルション温度:50~55℃
Claims (2)
- 鉱油、天然油脂、及び合成エステルからなる群から選択される少なくとも1種からなる基油と、
(A)ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸及びパーム油脂肪酸からなる群から選択される少なくとも一種の脂肪酸と、
(B)炭素数が4~12のアルケニルスルホン酸ナトリウム、炭素数が4~12のα-オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~30のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のモノアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3~12のジアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が8~12のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、及びアルキル基の炭素数が8~12のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一種のナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤と、
(C)ポリオキシアルキレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールアルケニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも一種の非イオン性乳化剤(C1)と、
を含有し、脂肪酸(A)の添加量が、基油100重量部に対して10~25重量部であり、ナトリウムスルホネート型アニオン乳化剤(B)の添加量が、基油100重量部に対して1~10重量部であり、且つ乳化剤(C)の添加量が、基油100重量部に対して4~18重量部であることを特徴とするアルミニウム用熱間圧延油組成物。 - 請求項1に記載のアルミニウム用熱間圧延油組成物を水中に乳化分散させて、濃度4~20重量%のエマルションとして、アルミニウム材を熱間圧延するアルミニウムの熱間圧延方法。
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