JP7190302B2 - 容器用栓体 - Google Patents
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Description
すなわち特許文献1によれば、清涼飲料のラムネを収容するラムネ瓶において、合成樹脂やエラストマーにより形成された内筒の内部で且つ上下突起の間に密接収容された玉体を用いた閉止装置が提案されており、内筒の下側から予め玉体を圧入しておくことで、下突起を押し広げて玉体が圧入されて上突起に接したところで停止するといった構成であり、開栓時は玉体を押圧して容器内に落下させる。
しかしながらこの特許文献1を含む従来構造では、いまだに後述する課題は解決されておらず改良の余地があることは否めない。
このように従来の構造では再封止が困難であるため、例えば内容物が上記したラムネなどの炭酸飲料である場合には容器内の内容物を一度ですべて使用しなければ炭酸が抜けてしまい内容物の劣化を招いてしまう。これに対して特許文献1の構成では玉体を内筒の内部に戻すことは容易でなく、せいぜい注出口をラップ等で閉塞する程度に留まって高い密封性を再度確保することができない。
また、飲料用容器の容器蓋においてはネジ嵌合によって開閉するものが広く用いられているが、このようなネジ嵌合の容器蓋をつまんで捻り回す回動動作が必要であり、例えば握力が弱く握る力が弱い人にとっては開閉栓が困難である。
従って、本発明の目的の1つは、開栓時には封止体を用いて容器の口部を再封止可能に密閉する構造の容器用栓体を提供することにある。
ひいては、回動動作を伴わずに押圧・引っ張り動作だけで開閉栓を行うことができる。
なお本実施形態においては、説明の便宜上、図を用いた説明においてX、Y及びZ方向を適宜設定したが、説明の便宜上であって本発明を何ら過度に限定するものではない。
<栓体付き容器200>
図1及び図2は、本実施形態に係る栓体付き容器200をそれぞれ異なる方向から見た図である。なお説明の便宜上、図1(a)では栓体付き容器200を半透明の状態で示し、図1(b)では牽引部材40を省略して示している。これらの図から明らかなとおり、栓体付き容器200は、容器用栓体100が容器1に装着されており、当該容器1内に内容物を貯留し保存する。
以下、上記した容器1の口部1aに固定可能な容器用栓体100について、図1~7を適宜参照しながら詳述する。
例えば図1及び2からも明らかなとおり、本実施形態における容器用栓体100は、本体10、封止体20、上蓋30、及び牽引部材40を含んで構成されている。この容器用栓体100の材質に特に制限はないが、例えば本体10と上蓋30は射出成形が可能な公知の合成樹脂(例えばポリエチレンやポリプロピレンなど)で構成され、封止体20はガラスや金属材料で構成され、牽引部材40は金属材料や樹脂材料あるいは糸などの繊維材料で構成されることが好ましい。
なお牽引部材40の一部を挟持して保持する部位は、必ずしも注出口11を加工して切り欠き部13とせずに、例えば天面板14にフックを別途立設するなどしてもよい。
より具体的に本実施形態の封止体20は、牽引部材40と接続された球状体となっている。なお封止体20の外形は、必ずしも球状である必要はなく、牽引部材40により牽引可能で且つ閉塞部12を閉塞可能であれば円錐状など他の形状となっていてもよい。かような場合には閉塞部12に対して封止体20が圧入される形態となるため、アンダーカットで形成される下側突出部12eと上側突出部12fは適宜省略されるようにしてもよい。
上蓋30は、上記した本体10の注出口11をカバーする機能を有する。より具体的には図3に示すとおり、本実施形態の上蓋30は、天面壁31、円筒壁32、接続部33、及びスカート壁34を含んで構成されている。このうち天面壁31は、その中央の一部が上方に向けて凸となるように膨出する膨出部31aを有する構成となっている。
なお、牽引部材40は、糸状または紐状の形態を有する可撓性の部材である。かような牽引部材40としては、例えば天然繊維または合成繊維で構成される糸、あるいは樹脂製又は金属製のチェーンやひもなどが例示できる。
次に図6も適宜参照して、本実施形態における容器用栓体100を用いた開栓方法について説明する。
開栓時においては、上蓋30を把持して容器1に固定された本体10から上蓋30を離脱させる。円筒壁32内に収容された牽引部材40は接続部33の移動に追従して伸長する。
次いで使用者は、図7(a)に示すように、牽引部材40の一部を注出口11の切り欠き部13に押し込むことで、切り欠き部13で牽引部材40を保持させることができる。
以上の工程を経て本実施形態の容器用栓体100の開栓が完了する。
次に図7(b)を適宜参照しつつ本実施形態の容器用栓体の閉栓方法について説明する。
内容物を注出口11から適宜注出した後、まず使用者は上蓋30を把持し、切り欠き部13から牽引部材40の一部を離脱させる。
使用者が上蓋30をさらに持ち上げると、牽引部材40を介して封止体20が上側突出部12fと下側突出部12eとの間に嵌入され、上側突出部12fによって密封される。
以上の工程を経て本実施形態の容器用栓体100の閉栓が完了する。
次に図8および図9を用いて第2実施形態における容器用栓体100について説明する。なお以下の説明においては、第1実施形態における容器用栓体100と機能および構造が同様な要素については同じ番号を付して適宜その説明は省略する。また特に断りがない限り、以下で詳述する構成以外については第1実施形態における容器用栓体100の構成を適用してもよい。
同図に示すとおり、本実施形態の閉塞部12´はインナーリング12cに切り欠き12gが形成されている点に主とした特徴がある。すなわち切り欠き12gは、インナーリング12cの下端が切り欠いて形成された凹部であり、容器1に閉塞部12´が装着された際に容器の内部と外部とを連通する流通口として機能する。
すなわち容器1の内容物を消費するとき、内容物の残量によっては注出口11が下方を向く程度に容器1を傾斜させる必要もある。このとき封止体20は自重の作用によって鉛直下方に転動してインナーリング12cの下端に到達し、さらに閉塞部12´の下側突出部12eを塞ぐ可能性も考えられる。
10:本体
11:注出口
12、12´:閉塞部
13:切り欠き部
14:天面板
15:外周壁
20:封止体
30:上蓋
31:天面壁
32:円筒壁
33:接続部
34:スカート壁
40:牽引部材
100:容器用栓体
200:栓体付き容器
Claims (6)
- 容器の口部へ固定可能であって前記容器の内容物を注出可能な注出口が形成された本体と、
前記容器の内部へ押し下げて没入可能に構成されるとともに、前記本体の閉塞部に嵌合されて前記注出口を閉塞可能な封止体と、
前記注出口をカバーする上蓋と、
前記封止体と前記上蓋とにそれぞれ接続可能であって、前記容器の内部に没入した前記封止体を前記注出口へ向けて前記注出口の外側から前記閉塞部まで引き上げ可能な牽引部材と、を含み、
前記牽引部材は糸状又は紐状である可撓性の部材であり、
前記本体と前記上蓋とは分離可能に構成されると共に、前記没入した封止体が前記閉塞部に再封止されるとき、前記上蓋が前記本体から離脱して上方へ持ち上げられることで前記牽引部を介して連結された前記封止体が上昇して引き上げられる、
ことを特徴とする容器用栓体。 - 前記閉塞部は、
フランジ面と、前記フランジ面から垂下するアウターリングと、インナーリングと、から形成され、
前記注出口とは別体である請求項1に記載の容器用栓体。 - 前記本体の閉塞部は、前記封止体よりも軟質な材料で構成されている請求項1又は2に記載の容器用栓体。
- 前記上蓋は、天面壁を有し、
前記天面壁が膨出している請求項1~3のいずれか一項に記載の容器用栓体。 - 前記上蓋の内面側には前記注出口へ向けて垂下する中空の円筒壁が設けられ、
前記円筒壁の内側に前記牽引部材との接続部が形成されるとともに、前記上蓋を前記本体へカバーする時に前記円筒壁の先端部によって前記注出口が封止される請求項1~4のいずれか一項に記載の容器用栓体。 - 前記注出口の上端の一部が切り欠かれた切り欠き部を有し、
前記封止体が前記容器の内部に没入したときに前記牽引部材の一部が前記切り欠き部で保持される請求項1~5のいずれか一項に記載の容器用栓体。
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