JP7185994B2 - セメント系固化材およびその製造方法 - Google Patents

セメント系固化材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高温環境下でもスラリーの流動性の低下が少ない、セメント系固化材およびその製造方法に関する。
セメント系固化材は、土壌の液状化防止や軟弱地盤の固化強化などの、土質の固化改良のために使用される、ポルトランドセメントを主材とした固化材である。
一般的なセメント系固化材には硬化促進剤として石膏が配合されており、石膏はセメント中のアルミネート相と反応してエトリンガイトを生成し、セメントだけでは固化し難い軟弱土などを効率的に固化する作用がある。通常、セメント系固化材はスラリーにして用いられるが、夏場の高温環境下において、スラリーの温度が上昇して石膏とアルミネート相との反応が進むとエトリンガイトの生成が多くなり、凝結速度が増してスラリーの流動性が低下する問題を招く。
スラリーの流動性の低下によって、ポンプ圧送速度の低下や圧送ラインの詰まりなどのトラブルが生じるので、このようなトラブルを防止するために、材料の練り混ぜ水や固化材の温度を下げるなどの対策が試みられるが、炎天下の施工現場などでは材料を低温に保つことは難しいため有効な解決策にならないことが多い。
高温環境下におけるセメント系固化材スラリーの流動性が低下する問題を解決するために、例えば、従来、以下の対策が知られている。
(1) 特開2004-231479号公報(特許文献1)には、セメント系固化材に含まれる三酸化硫黄含有量を6~15質量%、塩素含有量を0.1~2.0質量%の範囲にし、さらに15~50質量部の高炉スラグを配合することによって、高温下でもスラリーの流動性の低下を防止することが提案されている。しかし、この固化材は環境温度が35℃程度になるとスラリーの流動性が低下するようになり、流動性低下防止の効果は不十分である。
(2)特開2010-159347号公報(特許文献2)には、セメントクリンカ、石膏、および消石灰を配合してなる土壌固化材について、この土壌固化材に水を加えたスラリーとして使用する場合、該スラリーの流動性の低下を避けるために消石灰の粒子径を調整し、粒子径30μm以上の粒子を5~40体積%、好ましくは10~25体積%の範囲で含有する消石灰を用いることを提案している。しかし、この固化材でも、環境温度が35℃程度ではスラリーの流動性が低下し、その改善は十分ではない。
特開2004-231479号公報 特開2010-159347号公報
本発明は、従来のセメント系固化材は、高温環境下におけるスラリーの流動性低下の防止対策が不十分であると云う課題を解決したものであり、高温環境下でも流動性の低下が少ないセメント系固化材を提供する。
本発明は以下の構成を有するセメント系固化材とその製造方法に関する。
〔1〕ポルトランドセメントと石膏を含む固化材において、亜鉛および鉛を含有し、亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下であり、20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含み、該粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上であることを特徴とするセメント系固化材。
〔2〕高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種類以上を含有し、その合計含有量が50質量%以下である上記[1]に記載するセメント系固化材。
〔3〕粉体材料のブレーン値が3000cm/g以上~4500cm/g以下である上記[1]または上記[2]の何れかに記載するセメント系固化材。
〔4〕ポルトランドセメントおよび石膏を含む粉体原料に、高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種からなる混和材料を配合してセメント系固化材を製造する方法において、上記粉体原料ないし上記混和材料が亜鉛および鉛を含有するものを用い、亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上である20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含み、固化材中の亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下になるように、上記粉体原料および上記混和材料を配合することを特徴とするセメント系固化材の製造方法。
本発明のセメント系固化材は、亜鉛および鉛をその合計含有量500mg/kg以上~1000mg/kg以下を含有し、亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上である20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含むことによって、環境温度が35℃程度になっても、固化材スラリーの流動性の低下を効果的に抑制したセメント系固化材である
本発明のセメント系固化材は、上記亜鉛および鉛含有量と共に、高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュなどを所定量含有し、またブレーン値が所定範囲であることによって、上記高温環境下において固化材スラリーの流動性の低下を効果的に抑制することができる。
〔具体的な説明〕
本発明のセメント系固化材は、ポルトランドセメントと石膏を含む固化材において、亜鉛および鉛を含有し、亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下であり、20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含有し、該粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上であるセメント系固化材である。
本発明のセメント系固化材は、ポルトランドセメントと石膏を含む。これらの含有量は内割りで、例えば、ポルトランドセメント70~98質量%および石膏(無水石膏換算)2~30質量%が好ましい。さらにポルトランドセメント90~95質量%、石膏(無水石膏換算)5~10質量%がより好ましい。
ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、または低熱ポルトランドセメント等を用いることができる。石膏は無水石膏、二水石膏、半水石膏の何れでも良く、2種以上でも良い。また石膏の産出元は天然無水石膏、排煙脱硫石膏、フッ酸石膏など何れでも良い。
本発明のセメント系固化材は、ポルトランドセメントおよび石膏と共に高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種類以上の混和材料を含有することができる。これらの混和材料は、好ましくは、その合計量が固化材中に内割りで50質量%以下含むことができる。混和材料の固化材中の含有量は5質量%以上~50質量%以下が好ましい。また、この混和材料は規格に適合するものが好ましい。例えば、フライアッシュはJIS規格(JIS A 6201:コンクリート用フライアッシュII種)に適合するものを用いると良い。
本発明のセメント系固化材において、ポルトランドセメント、石膏、および混和材料(高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュ)は粉体原料が用いられる。これらの粉体材料のブレーン値(ブレーン比表面積)は3000cm/g以上、4500cm/g以下であることが好ましい。ブレーン値が3000cm/gより小さいと、スラリーにしたときにブリーディング率が高くなる傾向があり、固液分離によって固化体強度のばらつきや強度不足を生じる原因になる。一方、粉体材料のブレーン値が4500cm/gより高いとスラリーの流動性がやや低下する傾向がある。なお、本発明のセメント系固化材は、これらの粉体原料に水を加え、例えば、水セメント比(W/C比)40~100%のスラリーにして使用される。
本発明のセメント系固化材は亜鉛および鉛を含み、固化材全体の亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下である。さらに、本発明のセメント系固化材は20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含有し、この粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上のものである。本発明のセメント系固化材は、亜鉛および鉛を合計500mg/kg以上含むことよって、高温環境下でのスラリーの流動性の低下を防止する効果を有する。亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg未満ではスラリーの流動性を低下する効果が不十分になる。また、亜鉛および鉛の合計含有量が1000mg/kgを超えると凝結遅延が生じるので好ましくない。
本発明のセメント系固化材は、より好ましくは、例えば、固化材全体の亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~850mg/kg以下であって、20μm篩下の粒子を50質量%~65質量%を含み、この粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上~800mg/kg以下であって鉛含有量が100mg/kg以上~250mg/kg以下のものである。なお、20μm篩下の粒子は、原料粉体であるポルトランドセメント、石膏、および混和材料について、20μm篩下の粒子が50質量%以上~100質量%以下、好ましくは50質量%~65質量%であればよい。
固化材が20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下、好ましくは50質量%~65質量%含むことによって、スラリー作製時に固化材と水の混合が容易になり、短時間で均一なスラリーを作製することができる。また、この粒子に所定量の亜鉛および鉛が含まれることによって、高温下でのスラリーの流動性の低下を効果的に抑制することができる。
なお、20μm篩下の粒子に含まれる亜鉛および鉛の合計含有量だけでは固化材全体の亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kgに満たないときは、固化材に含まれる20μmより大きい粒子の亜鉛および鉛の合計含有量を加えたときに、固化材全体の亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上であれば良い。
例えば、固化材が20μm篩下の粒子を50質量%含み、この粒子の亜鉛含有量が600mg/kgあって鉛含有量が100mg/kgであり、固化材全体の亜鉛および鉛の合計含有量が700mg/kgであるとき、固化材全体では、20μm篩下の粒子によって、亜鉛および鉛の合計含有量700mg/kgの50%分の350mg/kgが含まれることになるが、500mg/kgには満たない。しかし、固化材に含まれる20μmより大きい粒子の亜鉛および鉛の合計含有量が150mg/kg以上であれば、本発明のセメント系固化材として用いることができる。
本発明のセメント系固化材に含まれる亜鉛および鉛は、該セメント系固化材の原料になるポルトランドセメントクリンカー、石灰石、フライアッシュ、石膏に通常含まれている。また、亜鉛および鉛成分を多く含有する鉱物質物質を加えてもよい。亜鉛および鉛成分を多く含有する鉱物質物質としては、例えば、セメント製造工程において発生する塩素バイパスダスト、サイクロンシュート原料、電気集塵機ダスト、バッグフィルターダストなどの20μm篩下の粒子が20質量%以上~100質量%以下のものを用いることができる。なお、亜鉛および鉛成分を多く含有する鉱物質物質これらの物質に限定されない。セメント系固化材組成物中の亜鉛および鉛の合計量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下になるように、好ましくは20μm篩下の粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上になるように、上記原料を選択して配合量を調整すればよい。なお、亜鉛および鉛成分を多く含有する鉱物質物質を補助原料として加える場合には、セメント系固化材に対して内割りで0.10質量%以上~10質量%以下が好ましい。
〔製造方法〕
本発明のセメント系固化材は、ポルトランドセメントおよび石膏を含む粉体原料に、高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種からなる混和材料を配合してセメント系固化材を製造する方法において、上記粉体原料ないし上記混和材料として亜鉛および鉛を含有するものを用い、亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上である20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含み、固化材中の亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下になるように、上記粉体原料および上記混和材料を配合して製造することができる。
上記混和材料は固化材中の内割で50質量%以下になる量を配合するのが良く、5質量%以上~50質量%以下がより好ましい。さらに、上記粉体原料および上記混和材料は、ブレーン値が3000cm/g以上~4500cm/g以下の粉体を用いるのが好ましい。
本発明のセメント系固化材は、亜鉛および鉛の合計含有量を500mg/kg以上~1000mg/kg以下含有すると共に、20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含有し、該粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上であることによって、環境温度が35℃程度になっても、固化材スラリーの流動性の低下を効果的に抑制することができる。

さらに、本発明のセメント系固化材は、高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種類以上からなる混和材料を、その合計量が50質量%以下、好ましくは5質量%以上~50質量%以下(固化材中の内割)含有することによって、上記高温環境下において固化材スラリーの流動性の低下をさらに効果的に抑制することができる。また、本発明のセメント系固化材は、材料のブレーン値が3000cm/g以上~4500cm/g以下であることによって、上記高温環境下において固化材スラリーの流動性の低下をさらに効果的に抑制することができるとともに、ブリーディングを抑制することができる。
以下、本発明の実施例を比較試料と共に示す。流動性評価試験およびブリーディング率試験は以下の方法によって行った。
(1)流動性評価試験
固化材について、35℃環境下において、水セメント比(W/C)60%のスラリーを作製し、土木学会規準JSCE-F-521「プレパックドコンクリートの注入モルタルの流動性試験方法(P漏斗による方法)」に規定されるプレパクトフローコーン(Pロート)を使用して、流下時間を測定する。流下時間は30分毎に測定した。流下時間が13.0秒以上になるときの練上がりからの経過時間を測定した。この経過時間が長いほど流動性が良い。
(2)ブリーディング率試験
固化材について、35℃環境下において、水セメント比(W/C)60%のスラリーを作製し、土木学会規準JSCE-F 522「プレパックドコンクリートの注入モルタルのブリーディング率および膨張率試験方法(ポリエチレン袋方法)(案)」に従って、練上がりから3時間経過後のブリーディング率を測定した。ブリーディング率は5%以下が好ましい。
〔実施例〕
ポルトランドセメント92.0質量%、石膏8.0質量%を含む固化材の粉体原料に、高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種類以上からなる混和材料を配合して、亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg以上のセメント系固化材を調製した。混和材料の配合量は固化材全体の5質量%~50質量%になる量である(試料A1~A28、試料A30~A32)。また、混和材料を配合しない試料A29を調製した。
この固化材に水を加えて水セメント比(W/C)60%のスラリーを作製した。このスラリーについて、流動性評価試験およびブリーディング率試験を行った。この結果を表1に示した。表1の試料A1~A32は本発明の試料であり、試料A1~A10は本発明の好ましい範囲の試料である。
〔比較例〕
亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg未満である以外は実施例と同様のセメント系固化材を調製した。この固化材に水を加えて水セメント比(W/C)60%のスラリーを作製した。このスラリーについて、流動性評価試験およびブリーディング率試験を行った。この結果を表1に示した。試料B1~B2が本発明から外れる比較試料である。
表1に示すように、固化材中の亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg未満の試料B1、試料B2は何れも経過時間(Pロートからスラリーが流下する時間が13.0秒以上になった際の練り込みからの経過時間)が90分であって格段に短く、流動性の経過時間に伴う低下が著しい。一方、固化材中の亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下の試料A1~A32は該経過時間が何れも110分以上であり、スラリーの流動性の低下が抑制されている。このなかで試料A11、A12は20μm篩下の粒子の含有量が少ないので、経過時間は120分、115分であるが、比較試料B1,B2より経過時間が長く、スラリーの流動性低下の抑制効果がみられる。
一方、試料A1~A29のうち、固化材中の亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下であって、20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含有し、該粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上である試料A1~A10は、何れも上記経過時間が180分であって、試料B1、試料B2の2倍程度長く、スラリーの流動性の低下が格段に抑制されている。このように本発明の固化材は、固化材中の亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下であって、20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含有し、該粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上であるものが最も好ましい。
なお、試料A13~A18は固化材中の亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg以上、1000mg/kg以下であるが、固化材に含まれる20μm篩下の粒子の亜鉛含有量が600mg/kg未満あるいは鉛含有量が100mg/kg未満の試料であり、これらの上記経過時間は115分であって、試料A1~A10よりは短いが、試料B1、試料B2よりは格段に長く、スラリー流動性の低下が十分に抑制されている。
また、試料A19~A21および試料A22~A23は、固化材に含まれる20μm篩下の粒子の割合が50質量%未満であり、あるいは高炉スラグ等の含有量が50質量%未満であるが、固化材中の亜鉛と鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下であるので、上記経過時間は115分であり、試料A1~A10よりは短いが、試料B1、試料B2よりは格段に長く、スラリー流動性の低下が十分に抑制されている。
粉体材料のブレーン値が4500cm/gを超える試料A24~A25は、上記経過時間は120分であり、スラリーの流動性の低下は抑制されているが、試料A1~A10よりは該経過時間がやや短いので、粉体材料のブレーン値は4500cm/g以下が好ましい。また、試料A26~A27は、粉体材料のブレーン値が3000cm/g未満であるため、ブリーディング率が5.0%を上回り材料分離が生じやすくなる。材料分離が生じ難い固化材を得るには、粉体材料のブレーン値は3000cm/g以上が好ましい。
混和材(高炉スラグ、石灰石、フライアッシュ)を含有しない試料A29、および混和材の含有量が5質量%のA30~A32は、混和材の含有量が少ないものの固化材中の亜鉛と鉛の含有量が多いので、上記経過時間が115分であり、試料B1、試料B2よりは長く、スラリー流動性の低下が十分に抑制されている。
Figure 0007185994000001

Claims (4)

  1. ポルトランドセメントと石膏を含む固化材において、亜鉛および鉛を含有し、亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下であり、20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含み、該粒子の亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上であることを特徴とするセメント系固化材。
  2. 高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種類以上を含有し、その合計含有量が50質量%以下である請求項1に記載するセメント系固化材。
  3. 粉体材料のブレーン値が3000cm/g以上~4500cm/g以下である請求項1または請求項2の何れかに記載するセメント系固化材。
  4. ポルトランドセメントおよび石膏を含む粉体原料に、高炉スラグ、石灰石、またはフライアッシュの少なくとも1種からなる混和材料を配合してセメント系固化材を製造する方法において、上記粉体原料ないし上記混和材料が亜鉛および鉛を含有するものを用い、亜鉛含有量が600mg/kg以上であって鉛含有量が100mg/kg以上である20μm篩下の粒子を50質量%以上~100質量%以下含み、固化材中の亜鉛および鉛の合計含有量が500mg/kg以上~1000mg/kg以下になるように、上記粉体原料および上記混和材料を配合することを特徴とするセメント系固化材の製造方法。
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