JP4606546B2 - グラウト用セメント混和材及びセメント組成物 - Google Patents

グラウト用セメント混和材及びセメント組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、土木・建築分野において使用されるグラウト用セメント混和材及びセメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、グラウト用セメント混和材としては、膨張材と減水剤を主成分とするものが提案されている(特開昭53-13650号公報や特開昭53-31170号公報等)。これらを混和したセメントペースト、モルタル及びコンクリート(以下、グラウト材料という)は、何れも作業性や充填性に優れ、グラウト工事を円滑に完了させる材料として活用されている。グラウト材料に要求される性能は、(1)無収縮であること、(2)流動性が良好でその保持性が優れること、(3)ブリーディングや沈下現象(材料分離)が無いこと等の他、最近では、大容量・大量打設の施工が増える傾向にあり、(4)水和熱による温度ひび割れの防止等があり、これら全てを満足することが求められている。特に、無収縮性を得るための膨張材としては、例えば、3CaO・3Al23・CaSO4(アウイン)を主成分とするカルシウムサルホアルミネート系や、CaOを主成分とする生石灰系のものが使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のグラウト材料は、良好な流動性を確保できる時間が短く、特に、夏場の施工においては著しい流動性の低下を起こしたり、大容量・大量打設時に温度ひび割れが発生する場合があった。また、経済的負担を小さくするために、低混和率でも無収縮性が得られるグラウト用セメント混和材の開発が待たれている。さらに、カルシウムサルホアルミネート系の膨張物質は、焼成時にSOxの揮散を生じ、所定の鉱物組成にすることが難しく、揮散するSOxを公害対策上捕集するので設備費用がかさむ等の問題点があった。また、石灰系の膨張物質は、高い膨張量が得られる反面、養生条件によっては膨張量が不安定であったり、異常膨張による破壊を生じたりする等の問題点があった。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく種々の検討を重ねた結果、特定のグラウト用セメント混和材により、前記課題が解決できるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、CaO原料、Fe23原料及びCaSO4原料を熱処理して得られる物質であって、遊離石灰、カルシウムフェライト及び無水セッコウを主成分とする、珪酸率が0.5未満でブレーン比表面積で4000cm 2 /g以上の膨張物質と、減水剤とを含有してなり、膨張物質100部中、遊離石灰は30〜60部、カルシウムフェライトは10〜40部、無水セッコウは10〜40部であり、膨張物質と減水剤の合計100部中、膨張物質が75〜95部である、グラウト用セメント混和材であり、デキストリンを含有してなり、膨張物質、減水剤及びデキストリンの合計100部中、膨張物質が70〜90部、減水剤が5〜20部、デキストリンが1〜15部である請求項1に記載のグラウト用セメント混和材であり、ガス発泡物質を含有してなり、ガス発泡物質を除く成分の合計100部に対して、ガス発泡物質が0.005〜0.5部である請求項1又は2に記載のグラウト用セメント混和材であり、セメントと、該グラウト用セメント混和材とを含有してなり、セメントと、グラウト用セメント混和材からなるセメント組成物100部中、3〜12部である、セメント組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0006】
本発明の膨張物質とは、遊離石灰、カルシウムフェライト及び無水セッコウを主成分として含有してなるものであり、その割合については特に限定されるものではないが、膨張物質100部中、遊離石灰は30〜60部が好ましく、40〜50部がより好ましい。また、カルシウムフェライトは10〜40部が好ましく、15〜35部がより好ましい。さらに、無水セッコウは10〜40部が好ましく、20〜35部がより好ましい。膨張物質中の各化合物の組成割合が前記の範囲にないと、グラウト材料の十分な寸法安定性(硬化体の収縮や破壊を生じるような過度の膨張がないこと)が得られない場合がある。
なお、本発明で使用する部、%(初期膨張率を除く)は質量単位を表す。
【0007】
本発明のカルシウムフェライトとは、CaO−Fe23系化合物を総称するものであり、特に限定されるものではないが、一般に、CaOをC、Fe23をFとすると、C2FやCFの化合物等が挙げられる。本発明では、中でも膨張性能が良好なC2Fを使用することが好ましい。
【0008】
膨張物質は、遊離石灰、C2F及び無水セッコウを別々に合成し混合して製造する場合と、CaO原料及びFe23原料を熱処理して、遊離石灰及びC2Fからなるクリンカーを合成し、これに無水セッコウを混合して製造する場合と、CaO原料、Fe23原料及びCaSO4原料を熱処理して、遊離石灰、C2F及び無水セッコウからなるクリンカーを合成して製造する場合があるが、本発明では、膨張性能が優れている点等から、CaO原料、Fe23原料及びCaSO4原料を熱処理して、遊離石灰、C2F及び無水セッコウからなるクリンカーを合成して製造するものである。
【0009】
熱処理方法としては、特に限定されるものではないが、電気炉やキルン等を用いて、1100〜1600℃の温度範囲で焼成することが好ましく、1200〜1500℃がより好ましい。1100℃未満では、得られた膨張物質の膨張性能が十分でなく、1600℃を超えると無水セッコウが分解し好ましく無い場合がある。
【0010】
CaO原料としては、石灰石や消石灰等が挙げられ、Fe23原料としては、銅カラミ、鉄粉、市販の酸化鉄等が挙げられ、CaSO4原料としては、二水セッコウ、半水セッコウ及び無水セッコウ等が挙げられる。これら原料中には不純物が存在し、その具体例としては、Al23、SiO2、MgO、TiO2、P25、Na2O、K2O等が挙げられ、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲では特に問題とはならないが、これらのうち、特にSiO2は、珪酸率で0.5未満であることが好ましい。珪酸率が0.5以上では、優れた膨張性能が得られない場合がある。本発明でいう珪酸率とは、膨張物質中のSiO2量、Al23量及びFe23量より、次式から算出される。
珪酸率=SiO2/(Al23+Fe23)
また、本発明の膨張物質のSiO2量は、5.0%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましい。5.0%を超えると優れた膨張性能が得られない場合がある。
【0011】
本発明の膨張物質の粒度は、特に限定されるものではないが、ブレーン比表面積で4000cm2/g以上が好ましく、4000〜9000cm2/gがより好ましく、4000〜6000cm2/gがさらに好ましい。膨張物質の粒度が4000cm2/g未満では、グラウト材料の長期耐久性が悪くなる場合があり、9000cm2/gを超えると十分な寸法安定性が得られない場合がある。
【0012】
本発明の減水剤とは、特に限定されるものではなく、セメントに対する分散作用や空気連行作用を有し、流動性改善や強度増進するものの総称であり、通常、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等と呼ばれているものが挙げられる。中でも高い減水性と優れた流動保持性を有する高性能AE減水剤が好ましい。具体的には、ポリアルキルアリルスルホン酸塩の縮合物系、メラミンスルホン酸塩の縮合物系、リグニンスルホン酸塩系、ポリカルボン酸塩系、オキシカルボン酸塩系及びアミノスルホン酸系等のうちの一種又は二種以上を使用することができる。また使用形態は粉末でも液体でも構わない。
【0013】
本発明のデキストリンとは、デンプンを酸と共に加熱分解して得られる可溶性デンプンを総称するものであり、別名ばい焼デンプンとも呼ばれている。グラウト材料を大量に打設する際に発生する水和熱を抑制する目的で使用されるものである。デキストリンの冷水可溶分は、特に限定されるものではないが、冷水可溶分が5〜55%のものが好ましく、冷水可溶分が10〜50%のものがより好ましい。冷水可溶分が5%未満では十分な水和熱抑制効果が得られない場合があり、55%を超えると強度発現が悪くなる場合がある。
なお、本発明で言う冷水可溶分とは、デキストリンが温度21℃の蒸留水に溶解した量を意味するものであり、具体的には、デキストリン10gを200mlのフラスコに入れ、温度21℃の蒸留水150mlを加えて1時間後にろ別し、そのろ液を蒸留乾固して得られたデキストリンを供試デキストリンに対する質量割合で示したものである。
【0014】
本発明のガス発泡物質とは、特に限定されるものではなく、水と混練した際に気体を発生する物質を総称するものであり、この発泡作用によりグラウト材料の沈下現象を防止し、構造物との一体化を図る目的で使用される。その具体例としては、アルミ粉等の金属粉末や過酸化物質等が挙げられる。アルミ粉の表面は酸化され易く、酸化皮膜で覆われると反応性が低下するため、植物油、鉱物油あるいはステアリン酸等で表面処理したものがある。
【0015】
本発明のグラウト用セメント混和材の各成分の使用割合は、特に限定されるものではないが、グラウト用セメント混和材が膨張物質と減水剤からなる場合、グラウト用セメント混和材100部中、膨張物質は75〜95部が好ましく、80〜90部がより好ましい。75部未満ではグラウト材料が材料分離を起こしたり、良好な寸法安定性が得られない場合があり、95部を超えると優れた流動性が得られない場合がある。減水剤は、5〜25部が好ましく、10〜20部がより好ましい。5部未満では優れた流動性が得られない場合があり、25部を超えると、材料分離を起こしたり、良好な寸法安定性が得られない場合がある。
【0016】
また、グラウト用セメント混和材が、膨張物質、減水剤及びデキストリンよりなる場合、グラウト用セメント混和材100部中、膨張物質は70〜90部が好ましく、75〜85部がより好ましい。70部未満ではグラウト材料が材料分離を起こしたり、良好な寸法安定性が得られない場合があり、90部を超えると優れた流動性が得られない場合がある。減水剤は5〜20部が好ましく、10〜15部がより好ましい。5部未満では優れた流動性が得られない場合があり、20部を超えると、材料分離を起こしたり、良好な寸法安定性が得られない場合がある。デキストリンは、1〜15部が好ましく、3〜10部がより好ましい。1部未満では、十分な水和熱抑制効果が得られない場合があり、15部を超えて使用すると強度発現が悪くなる場合がある。
【0017】
ガス発泡物質の使用量は一義的に決定されるものではないが、グラウト用セメント混和材が膨張物質、減水剤とガス発泡物質からなる場合や、膨張物質、減水剤、デキストリン及びガス発泡物質からなる場合、ガス発泡物質を除く成分の合計100部に対して、通常、0.005〜0.5部が好ましく、0.01〜0.05部がより好ましい。0.005部未満ではグラウト材料の十分な初期膨張が得られない場合があり、0.5部を超えて使用すると過膨張を起こす場合がある。
【0018】
本発明のグラウト用セメント混和材の使用量は、特に限定されるものではないが、通常、セメントと、グラウト用セメント混和材からなるセメント組成物100部中、3〜12部が好ましく、5〜9部がより好ましい。3部未満では、グラウト材料の良好な寸法安定性が得られない場合があり、12部を超えて使用すると長期耐久性が悪くなる場合がある。
【0019】
本発明のセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱等各種ポルトランドセメントと、これらセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ及びシリカを混合した各種混合セメント、並びに石灰石粉末等を混合したフィラーセメント等が挙げられる。
【0020】
本発明のグラウト用セメント混和材及びセメント組成物は、砂、砂利等の骨材の他に、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、高分子エマルジョン及び凝結調整剤、並びにセメント急硬材、ベントナイト等の粘土鉱物及びハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のうちの一種又は二種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
【0021】
本発明では、各材料の混合方法は特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても良いし、予めその一部、或いは全部を混合しておいても差し支えない。混合装置としては、既存の如何なる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ及びナウタミキサ等が挙げられる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0023】
実施例1
CaO原料、Fe23原料及びCaSO4原料を配合し、混合粉砕した後、電気炉で1350℃、3時間の熱処理を行い、表1に示すような組成の膨張物質を合成し、ボールミルを用いて、ブレーン比表面積5000cm2/gに粉砕した。この膨張物質を粉末X線回折法で同定したところ、遊離石灰、C2F及び無水セッコウを含有していた。膨張物質の化合物組成は、化学組成を基に計算により算出した。化学組成はJIS R 5202に準じて求めた。
【0024】
表1に示す種々の膨張物質85部と、減水剤イ15部とを配合してグラウト用セメント混和材を調製した。セメントと、セメント混和材からなるセメント組成物100部中、セメント混和材を7部使用し、水/セメント組成物比=34%、セメント組成物/砂比=1/2のモルタルを調製し、コンシステンシーの経時変化及び長さ変化率の測定を行った。なお、比較のために、遊離石灰、C2F及び無水セッコウを別々に合成して粉砕し、実験No.1-4の膨張物質Dと化合物組成が同じとなるように配合したセメント混和材についても同様の実験を行った。結果を表1に併記する。
【0025】
<使用材料>
CaO原料:試薬1級炭酸カルシウム
Fe23原料:試薬1級酸化鉄
CaSO4原料:試薬1級二水セッコウ
減水剤イ:ナフタレンスルホン酸塩系
遊離石灰:CaO原料を1350℃で3時間熱処理して合成。
2F:CaO原料2モル及びFe23原料1モルの割合で配合した原料を混合粉砕した後、1350℃で3時間熱処理して合成。
無水セッコウ:試薬1級の二水セッコウを1350℃で3時間焼成して得た無水セッコウ。
市販膨張材A:カルシウムサルホアルミネート系
市販膨張材B:生石灰系
セメント:市販普通ポルトランドセメント
砂:新潟県姫川産、比重2.62
【0026】
<測定方法>
コンシステンシー:土木学会標準示方書(JSCE-F541)のJ漏斗(J14漏斗)によるコンシステンシーの測定に準じて流下値を測定。
長さ変化率:JIS A 6202に準じて測定。
【0027】
【表1】
Figure 0004606546
【0028】
表1より、本発明のグラウト用セメント混和材を使用したモルタルは、比較例のモルタルに比べ、J漏斗流下値が小さくその経時変化が少ない優れた流動性と、長さ変化率が膨張側で大きく良好な寸法安定性を示していることが判る。
【0029】
実施例2
膨張物質Dのブレーン比表面積を表2に示すように変え、ブリーディングの測定を行ったこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
【0030】
<測定方法>
ブリーディング:土木学会標準示方書(JSCE−F533)に準じて測定。
【0031】
【表2】
Figure 0004606546
【0032】
表2により、本発明のブレーン比表面積4000cm2/g以上の膨張物質を使用することによりブリーディングが発生し無くなることがわかる。また、J漏斗流下値が小さくその経時変化が少ない優れた流動性と、長さ変化率が膨張側で良好な寸法安定性を示している。
【0033】
実施例3
膨張物質Dを使用し、減水剤の種類と量を表3に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
【0034】
<使用材料>
減水剤ロ:市販メラミンスルホン酸塩系
減水剤ハ:市販ポリカルボン酸塩系
減水剤ニ:市販ナフタレンスルホン酸塩系とリグニンスルホン酸塩系の等量混合物
【0035】
【表3】
Figure 0004606546
【0036】
表3より、本発明のグラウト用セメント混和材を使用することにより、J漏斗流下値が小さくその経時変化が少ない優れた流動性と、長さ変化率が膨張側で良好な寸法安定性を示していることがわかる。
【0037】
実施例4
膨張物質D85部と減水剤ニ15部の合計100部に対し、ガス発泡物質の種類と量を表4に示すように変えてグラウト用セメント混和材を調製し、初期膨張の測定を行ったこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表4に併記する。
【0038】
<使用材料>
ガス発泡物質a:市販のアルミ粉
ガス発泡物質b:試薬1級過硫酸カリウム
ガス発泡物質c:試薬1級過ホウ酸ナトリウム
【0039】
<測定方法>
初期膨張:土木学会「膨張コンクリートの設計施工指針」、付録2.「膨張材を用いた充填モルタルの施工要領」を示す付属書「膨張材を用いた充填モルタルの膨張率測定方法」に準じ測定した初期膨張率。+は膨張側、−は収縮側を示す。
【0040】
【表4】
Figure 0004606546
【0041】
表4より、本発明のガス発泡物質を使用することにより、モルタルの初期膨張率が膨張側を示し沈下現象の防止効果があることがわかる。また、J漏斗流下値が小さくその経時変化が少ない優れた流動性と、長さ変化率が膨張側で良好な寸法安定性を示している。
【0042】
実施例5
膨張物質D85部、減水剤ニ15部、ガス発泡物質a0.02部からなるグラウト用セメント混和材を調製し、セメントとグラウト用セメント混和材からなるセメント組成物100部中のグラウト用セメント混和材の使用量を表5に示すように変えたこと以外は、実施例4と同様に行った。結果を表5に併記する。
【0043】
【表5】
Figure 0004606546
【0044】
表5より、本発明のグラウト用セメント混和材を使用することにより、モルタルのJ漏斗流下値が小さくその経時変化が少ない優れた流動性と、長さ変化率が膨張側で良好な寸法安定性と、初期膨張率が向上することによる沈下現象の防止効果を示していることがわかる。
【0045】
実施例6
膨張物質D、減水剤ニ及びデキストリンの合計100部中のデキストリンの種類と量を表6のように変えてグラウト用セメント混和材を調整した。ただし、減水剤ニの使用量は15部に固定し、デキストリンの使用量を変える際には膨張物質の使用量を増減して調整した。セメントとグラウト用セメント混和材からなるセメント組成物100部中、グラウト用セメント混和材を7部使用し、水/セメント組成物比=34%、セメント組成物/砂比=1/2のモルタルを調製し、コンシステンシーの経時変化、長さ変化率及び断熱温度上昇量の測定を行った。結果を表6に併記する。
【0046】
<使用材料>
デキストリンA:冷水可溶分5%
デキストリンB:冷水可溶分10%
デキストリンC:冷水可溶分30%
デキストリンD:冷水可溶分50%
デキストリンE:冷水可溶分55%
【0047】
<測定方法>
断熱温度上昇量:試料容量0.01m3の断熱ポットを小型の変温室に入れ、モルタルの温度と変温室の温度が同じになるように制御する東京理工社製の断熱温度上昇量測定装置を用いて、打設温度20℃の条件で測定した。
【0048】
【表6】
Figure 0004606546
【0049】
表6より、本発明のデキストリンを使用することにより、モルタルの断熱温度上昇量が減少し、水和熱を抑制していることがわかる。また、J漏斗流下値が小さくその経時変化が少ない優れた流動性と、長さ変化率が膨張側で良好な寸法安定性を示している。
【0050】
実施例7
膨張物質D80部、減水剤ニ15部、デキストリンC5部及びガス発泡物質a0.02部からなるグラウト用セメント混和材を調製した。セメントとグラウト用セメント混和材からなるセメント組成物100部中のグラウト用セメント混和材の使用量を表7に示すように変え初期膨張率を測定したこと以外は、実施例6と同様に行った。その結果を表7に示す。
【0051】
【表7】
Figure 0004606546
【0052】
表7より、本発明のグラウト用セメント混和材を使用することにより、モルタルの断熱温度上昇量が減少し、水和熱を抑制していることがわかる。また、J漏斗流下値が小さくその経時変化が少ない優れた流動性と、長さ変化率が膨張側で良好な寸法安定性と、初期膨張率が向上することによる沈下現象の防止効果を示している。
【0053】
【発明の効果】
本発明のグラウト用セメント混和材及びセメント組成物を使用することにより、優れた流動性とブリーディングや沈下現象の防止効果、さらに良好な寸法安定性と水和熱抑制効果を有するグラウト材料が得られる。

Claims (4)

  1. CaO原料、Fe23原料及びCaSO4原料を熱処理して得られる物質であって、遊離石灰、カルシウムフェライト及び無水セッコウを主成分とする、珪酸率が0.5未満でブレーン比表面積で4000cm 2 /g以上の膨張物質と、減水剤とを含有してなり、膨張物質100部中、遊離石灰は30〜60部、カルシウムフェライトは10〜40部、無水セッコウは10〜40部であり、膨張物質と減水剤の合計100部中、膨張物質が75〜95部である、グラウト用セメント混和材。
  2. デキストリンを含有してなり、膨張物質、減水剤及びデキストリンの合計100部中、膨張物質が70〜90部、減水剤が5〜20部、デキストリンが1〜15部である請求項1に記載のグラウト用セメント混和材。
  3. ガス発泡物質を含有してなり、ガス発泡物質を除く成分の合計100部に対して、ガス発泡物質が0.005〜0.5部である請求項1又は2に記載のグラウト用セメント混和材。
  4. セメントと、請求項1乃至3の何れかに記載のグラウト用セメント混和材とを含有してなり、セメントと、グラウト用セメント混和材からなるセメント組成物100部中、3〜12部である、セメント組成物。
JP2000148003A 2000-05-19 2000-05-19 グラウト用セメント混和材及びセメント組成物 Expired - Lifetime JP4606546B2 (ja)

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