JP7176915B2 - イムノクロマト診断キット - Google Patents

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Description

本発明は、イムノクロマト診断キットに関する。より詳しくは、本発明は、特定のコンジュゲートパッドを含む、リリース性に優れ、検査結果の再現性にも優れたラテラルフロー型のイムノクロマト診断キットに関する。
近年、ウィルスや細菌等の病原体感染の有無、妊娠の有無、癌マーカーの有無、食品中の特定原材料や残留農薬などの有害物質の有無などの様々な検査を短時間で行う簡易検査試薬や診断薬、診断キットが開発されている。これらはそれぞれの検査対象物質と、検査対象物質に特異的に反応する物質による特異的反応が利用される。特に、抗原と抗体による抗原抗体反応を用いる免疫学的測定法は、イムノクロマト測定法、比濁免疫測定法、酵素免疫測定法、化学発光測定法、放射免疫測定法、表面プラズモン共鳴を用いる測定法など、多くの測定法が開発されている。そしてこれらの測定法は病院、診療所などでの病気などの検査や、食品会社などでの食物検査などに利用されている。中でもイムノクロマト測定法は、特別な設備、機器、知識を必要とせず操作も簡便で安価であり、迅速な診断が可能であるという特徴から非常に多くの検査が実施されている。近年では、妊娠検査薬やHIV検査薬などは一般薬局で市販され一般消費者でも測定できるようになり、更には検査対象物質の有無を検査する定性検査だけでなく量を測定する定量検査などもできるようになってきている。
イムノクロマト測定法の測定原理としては、サンドイッチ法と呼ばれる方法や競合法と呼ばれる方法がある。また、測定形式としては、フロースルー型やラテラルフロー型と呼ばれる方法がある。検体中の検査対象物質としては様々な物質を検出することができるが、典型的な例としてはサンドイッチ法により抗原を検出する測定があり、以下のような操作が順次実行される。
(1)検査対象物質である抗原に特異的に結合する抗体をニトロセルロース膜などのクロマトグラフ媒体の所定の部位に固定化し、クロマトグラフ媒体の任意の位置にテストライン(以下「TL」という。)と呼ばれる反応部位を形成する。
(2)酵素、標識物質、蛍光標識物質、磁性粒子などの標識物質に、検査対象物質と特異的に結合する抗体を担持させた検出試薬を調製し、コンジュゲートパッドなどに検出試薬を塗布乾燥し、検出試薬含有部を形成させ、前記クロマトグラフ媒体と組み合わせてイムノクロマト診断キットを形成する。
(3)抗原を含む検体そのもの、又はそれを任意の液体で希釈した溶液を前記イムノクロマト診断キットの所定の位置に、例えば、サンプルパッドに滴下し、抗原と検出試薬をクロマトグラフ媒体上に展開させる。
これらの操作によって、反応部位においてクロマトグラフ媒体上に固定化された抗体に、抗原を介して標識物質が捕捉され、標識物質の信号を検出することでイムノクロマト診断キットによる診断を行う。一般的な診断は抗原の有無のみを検査する定性診断だが、近年では、その信号の強度を目視又は機械で検出することで定量診断を行うことも可能となっている。特に、この定量診断においては、検査対象物質中の抗原の量を正確に検出しなければいけないため、イムノクロマト測定における検査(値)の再現性が強く求められている。
これを達成するため手段として、例えば、粒子径分布の小さい粒子を標識物質に用いる方法や、精度の高いイムノクロマト診断キットのハウジング(筐体)を使用する方法等が挙げられる。
その他の手段として、以下の特許文献1には、サンプルパッドに再生セルロース系繊維からなる不織布を用いることで、検査の再現性が大幅に向上することが開示されている。しかしながら、血液等、検体の種類によってはセルロース製のサンプルパッドが好ましくない場合も多く、検査の再現性を向上させるために、診断系や検体の種類を問わず、活用できる手法が望まれている。
他方、多くのイムノクロマト診断キットでは、前述の通り、コンジュゲートパッドに標識物質を塗布乾燥させるが、このコンジュゲートパッドと検査の再現性の因果関係について、これまで特に述べられてこなかった。例えば、以下の特許文献2には、合成繊維不織布をコンジュゲートパッドに用いることで、検査時間が短縮できることが報告されているが、再現性については全く言及されていない。
国際公開第2014/199954号 特開2010-256309号公報
かかる従来技術の水準に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、リリース性に優れ、検査結果の再現性にも優れたイムノクロマト診断キットを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、コンジュゲートパッドとして、特定の熱圧着面積率を有する熱可塑性長繊維不織布を使用することで、リリース性が向上し、さらに検査結果の再現性にも優れることを予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]平均繊維径10~80μmの熱可塑性長繊維から構成され、熱圧着面積率が1~50%であり、かつ、目付が30~400g/mである熱可塑性長繊維不織布からなるコンジュゲートパッドを含むイムノクロマト診断キット。
[2]前記不織布を構成する熱可塑性長繊維の複屈折率が0.005~0.100である、前記[1]に記載のイムノクロマト診断キット。
[3]前記不織布は、界面活性剤で予め処理されたものである、前記[1]又は[2]に記載のイムノクロマト診断キット。
[4]前記不織布の吸水倍率が20~400%である、前記[3]に記載のイムノクロマト診断キット。
本発明に係るイムノクロマト診断キットは、特定の熱可塑性長繊維不織布をコンジュゲートパッドして用いることで、リリース性に優れ、検査結果の再現性に優れ、診断の迅速化の向上がなされたものである。
本発明の一実施形態としてのイムノクロマト診断キットの斜視図である。 コンジュゲートパッドの接着面が不均一な状態を示す断面図である。 コンジュゲートパッドの接着面が均一な状態を示す断面図である。 「スジ」という現象を説明する図面に代わる写真である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態のイムノクロマト診断キットは、平均繊維径10~80μmの熱可塑性長繊維から構成され、熱圧着面積率が1~50%であり、かつ、目付が30~400g/mである熱可塑性長繊維不織布からなるコンジュゲートパッドを含むことを特徴とする。
特許文献1及び2に開示されるように、コンジュゲートパッドに熱可塑性である合成繊維不織布を使用することは一般的な方法であり、また、Ahlstrom社より、ポリエステル製不織布のコンジュゲートパッドも販売されている。
図1は、一実施形態としてのイムノクロマト診断キットの斜視図である。図1に示す態様では、イムノイクロマト診断キットは、(a)サンプルパッド、(b)コンジュゲートパッド(抗体感作標識物質を含む)、(c)テストライン(TL)、(d)コントロールライン、(e)ニトロセルロース膜、(f)吸収パッド、及び(g)台紙により構成されている。しかしながら、図2に示すように、一般的に、コンジュゲートパッドとして使用する不織布(b)の表面には凹凸が存在しているため、ニトロセルロース膜(e)との接着面が不均一になり、なかなか標識物質の展開が安定しないという問題がある。本発明者らは、かかる問題を解決するために、図3に示すように、コンジュゲートパッドとして使用する不織布を構成する繊維をエンボスロールで熱圧着させることで、繊維同士を結合させ、不織布の表面をフラットにすることにより、ニトロセルロース膜との接着面を均一してみた。他方、一般的には、コンジュゲートパッドはリリース性を重視するため、不織布中の繊維構造として出来るだけ空隙を作っておきたいため、熱圧着は避ける方向である。かかる状況下、本発明者らは、鋭意検討し実験を重ねた結果、コンジュゲートパッドとして使用する不織布に適度な熱圧着を施すことで、これを用いたイムノイクロマト診断キットの検査結果の再現性に大きな効果があることを予想外に見出し、これに基づき発明を完成するに至ったものである。
尚、特許文献1や2には、かかる問題やこれを解決しうる技術についての記載、教示や示唆は一切ない。
本実施形態のイムノクロマト診断キットに用いるコンジュゲートパッドを構成する熱可塑性長繊維不織布は、例えば、スパンポンド法などから得られる長繊維不織布であることができる。不織布を構成する繊維としては、熱可塑性の長繊維であればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル繊維、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、共重合ポリエチレン、共重合ポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維、ナイロン6、ナイロン66、共重合ポリアミドなどのポリアミド繊維などの合成繊維が挙げられる。これらの繊維は、単独でもよく、2種以上複合混繊してもよく、また、低融点と高融点繊維を複合混繊してもよい。不織布を構成する繊維は、標識物質のリリース性の観点から、ポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維であることが好ましい。
本実施形態に用いる熱可塑性長繊維不織布の熱圧着面積率は1~50%であることが重要である。ここでいう熱圧着は、不織布の糸と糸を熱で圧着される方法であれば特に限定されない。熱可塑性長繊維不織布は、エンボス加工を行ってもよいが、不織布の繊維の表面で点接着されてもよい。点圧着の方法に特に制限はされないが、好ましくは、少なくとも一方の表面に凹凸模様を有する一対のエンボスロールを用いる方法、表面が平坦な一対のフラットロールを用いる方法が挙げられる。また、ニードルパンチ加工やスパンレース加工、フェルトカレンダー加工等の加工を行っていてもよい。熱圧着を行う場合、不織布全面積に対して、1~50%の範囲における熱圧着面積率で熱圧着を行うことが重要であり、熱圧着面積率が1%未満であると、表面の凹凸をフラットにする効果が得られず、イムノクロマト展開時に、診断キット間の標識物質の流れに差が生じ、検査の再現性が悪化する。以上の点から、不織布全面積に対しての熱圧着面積率は、3%以上が好ましく、より好ましくは5%以上である。他方、熱圧着面積率が50%を超えると、不織布表面が潰れたような構造になってしまい、標識物質のリリース性が急激に悪化し、イムノクロマト展開時にスジの様な流れ方をしてしまう結果、検査の再現性が悪化する。以上の点から、不織布全面積に対しての熱圧着面積率は、48%以下が好ましく、より好ましくは45%以下であり、更に好ましくは40%以下である。
ここでいう「スジ」とは、図4に示すような現象である。すなわち、イムノクロマト展開時、コンジュゲートパッドから標識物質が放出される際、熱圧着し過ぎると、「スジ」が発生し、判定ラインにムラが生じるため、検査の再現性が急激に悪化する。標識物質は、コンジュゲートパッドに塗布乾燥されるが、その乾燥時、過度の熱圧着部分が存在すると、不織布内部構造に明確なラインのようなものが生じるため、展開時に「スジ」となる。そのため、熱圧着面積率のコントロールが重要となってくる。
本明細書中、用語「熱圧着」とは、熱圧着時に加工によって、不織布を構成する繊維に熱による融着がなく、基材繊維と比べ、1.05倍以上高密度に圧縮され、目視により基材との差異が確認される状態をいう。熱圧着の手段としては、例えば、凹凸の表面構造を有するエンボスロールとフラットロールからなる一対の加熱ロール間に熱可塑性長繊維不織布を通過させ、不織布全体に均等に分散された熱圧着部を形成させる手段が挙げられるが、これに制限されるものではない。熱圧着の面積率の調整方法としては、例えば、上記エンボスロールの凹凸の面積比率が異なるものを使用して熱圧着部を形成させる手段が挙げられる。
本実施形態に用いる熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径は10~80μmである。平均繊維径が10μm未満であると、繊維が細すぎて、不織布の繊維間の空隙が小さくなり、イムノクロマト展開時に標識物質の詰まりが生じ、リリース性が悪くなる。更に、イムノクロマト展開が終了しても、コンジュゲートパッド上に「粒子残り」が発生する。その結果、感度が著しく低下してしまう。以上の点から、熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径は12μm以上が好ましく、より好ましくは15μm以上である。他方、平均繊維径が80μmを超えると、熱可塑性長繊維不織布の繊維の均一性が著しく悪化し、最終的にイムノクロマト展開時、不均一な標識物質の流れが生じ、検査の再現性が悪化する。以上の点から、熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径は、75μm以下が好ましく、より好ましくは70μm以下であり、更に好ましくは65μm以下である。
ここでいう「粒子残り」とは、イムノクロマト展開が終了しても、コンジュゲートパッドに標識物質が残る現象である。この「粒子残り」が発生すると、本来流れるはずの粒子が流れないため、感度が低下し、検査の再現性も悪化する。
本実施形態に用いる熱可塑性長繊維不織布は、結着剤、ポリマーバインダー等を含有しないものであることが好ましい。コンジュゲートパッドにポリマーバインダー等が含まれていると、イムノクロマト展開時、展開不良や、粒子残り、「偽陽性」が発生したり影響を及ぼしたりする可能性があるため、好ましくない。
ここでいう「偽陽性」とは、非特異的反応が発生することで、本来ならば検体に抗原が含まれていない、即ち陰性にも関わらず、陽性反応がみられることである。この「偽陽性」は、臨床現場の混乱を招く原因であり、好ましくない。
本実施形態に用いる熱可塑性長繊維不織布の目付は30~400g/mである。熱可塑性長繊維不織布の目付が30g/m未満であると、標識物質を十分に保持できず、一般的なイムノクロマト診断薬のコンジュゲートパッドとしての機能を果たさない。熱可塑性長繊維不織布の目付は、好ましくは35g/m以上、より好ましくは40g/m以上である。他方、熱可塑性長繊維不織布の目付が400g/mを超えると、嵩高になりすぎて、イムノクロマト展開時に使用する展開液を保持してしまい、展開液がうまく流れなくなる。熱可塑性長繊維不織布の目付は、好ましくは380g/m以下、より好ましくは350g/m以下、更に好ましくは320g/m以下である。
本実施形態に用いる熱可塑性不織布は、グラフト処理のような親水化加工や撥水加工を施してもよい。
本実施形態に用いる熱可塑性不織布は、不織布を構成する繊維の複屈折率(Δn)が、0.005~0.100であることが好ましい。理由は明確ではないが、この複屈折率と、標識物質のリリース性との間には関係性がある。即ち、複屈折率がこの範囲内にあると、標識物質のリリース性が優れるものとなる。複屈折率が0.005未満であるか又は0.100を超えると、イムノクロマト展開後も標識物質がコンジュゲートパッドに残ったりしてしまい、検査の再現性が悪化するという現象が発生したり、感度が低下してしまう現象が確認された。複屈折率の下限は、好ましくは0.008以上、より好ましくは0.010以上である。複屈折率の上限は、好ましくは0.095以下、より好ましくは0.090以下である。これら複屈折率について、紡出糸条を牽引細化する際のドラフト比を制御することにより、複屈折率を調整することができる。
本実施形態に用いる熱可塑性長繊維不織布の吸水倍率は20~400%であることが好ましい。ここでの「吸水倍率」は、後述の界面活性剤で前処理した熱可塑性長繊維不織布について測定したものである。この吸水倍率が20%以下であると、イムノクロマト展開時、サンプルパッドから流れ込む展開液の吸収が遅くなり、更にはコンジュゲートパッドからニトロセルロース膜への展開液の放出も遅くなり、結果的に検査時間が遅延してしまうため、好ましくない。吸水倍率の下限は、より好ましくは25%以上であり、更に好ましくは30%以上である。他方、吸水倍率が400%を超えると、コンジュゲートパッドからニトロセルロース膜への展開液の放出も遅くなり、検査時間の遅延が発生するだけでなく、検査の再現性の悪化にも繋がる。吸水倍率の上限は、より好ましくは370%以下で、更に好ましくは350%で、より更に好ましくは320%以下である。これら吸水倍率については、熱可塑性長繊維不織布の空隙率や、目付、熱圧着面積率でも調整することもできるが、前処理を行う界面活性剤の種類や、界面活性剤の濃度で調整することができる。
本実施形態に用いるコンジュゲートパッドを構成する熱可塑性長繊維不織布は、界面活性剤で予め処理したのであることが好ましい。界面活性剤の成分は特に限定されないが、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれでも構わない。ノニオン性界面活性剤としては、通常用いられる中から適宜選択することができ、Triton X-100(登録商標)、Triton X-114、(登録商標)Brij 58(登録商標)、Brij 35(登録商標)、Tween 20(登録商標)、Tween 80(登録商標)、1-O-n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、n-オクチル-β-D-チオグルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-α-D-マルトピラノシド、n-ドデシル-N,N-ジメチルアミン-N-オキシド、イソプロピル-β-D-チオガラクトシド、スクロースモノドデカン酸、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトピラノシド、n-トリデシル-β-D-マルトピラノシド等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、通常用いられる物の中から適宜選択することができ、コール酸、デオキシコール酸、グリコール酸、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、それらの塩等が挙げられる。また、リリース性及び、検査結果の再現性の観点から、HLB値が10~20の界面活性剤が好ましい。
前処理(予めの処理)に要する界面活性剤の濃度は、0.001%~10.0000%の範囲であればよい。かかる濃度範囲であれば、イムノクロマト展開時に、標識物質が詰まることなく、コンジュゲートパッド上に粒子残りが発生することなく、標識物質が流れる。界面活性剤での前処理を行わないと、標識物質を染み込ませる際、不織布に標識物質が均一に保持されず、検査の再現性悪化に繋がるおそれがある。
本明細書中、用語「標識物質」とは、水、緩衝液などに不溶性であり、色素や染料等が担持された粒子状物質を指す。粒子を構成する素材は特に限定されないが、このような標識物質としては、例えば、金コロイド、白金コロイド、銀コロイド、セレンコロイドなどの金属コロイド粒子、ポリスチレンラテックス等のスチレン系ラテックスやアクリル酸系ラテックス等を着色した着色ラテックス粒子、ケイ素原子及び酸素原子からなる3次元構造体からなるシリカを着色した着色シリカ粒子、セルロースを着色した着色セルロース粒子、カーボンブラックなどの着色成分をそのまま粒子化した標識物質、磁性粒子、などが挙げられる。また、前記標識物質は蛍光発光性粒子でも構わない。
「標識物質」の平均粒子径は、10~1000nmであることが好ましい。
本明細書中、標識物質の「平均粒子径」とは、動的光散乱法で測定した場合の体積平均メジアン径を指す。平均粒子径が10~1000nmであれば、粒子の表面積が大きいためにイムノクロマト診断キットとして用いる場合にTLがより濃くなる、すなわち分析感度が高くなる。平均粒子径が小さすぎると表面積が小さくなり分析感度が下がったり、粒子の凝集が起こったりする場合がある。以上の点から、標識物質の平均粒子径20nm以上がより好ましく、更に好ましくは30nm以上である。他方、標識物質の平均粒子径が大きすぎるとニトロセルロース膜の孔に詰まることで本来検査後には白くなるはずの部分が着色し検査結果の判断に悪影響を及ぼしたり、検出限界が悪くなったりする場合がある。以上の点から、標識物質の平均粒子径は800nm以下がより好ましく、更に好ましくは600nm以下である。尚、ここで述べている「平均粒子径」はあくまで平均値であり、粒子径分布の一部が上記範囲から外れていても構わない。
本実施形態のイムノクロマト診断キットとは、様々な検体中の検査対象物質の有無を簡便に検出するものである。当該診断キットの種類としては、ラテラルフロー式やフロースルー式が挙げられる。本実施形態のイムノクロマト診断キットとしては、標識物質やサンプルパッドを用いるものであれば特に限定されないが、好ましくはラテラルフロー式である。また、ラテラルフロー式の中でも、ディップスティックタイプとカセットタイプがあるが、それらのタイプは特に限定されない。イムノクロマト診断キットの構成としては、特に限定されるものではなく、当該分野で一般的に用いられる構成であればいずれでも構わない。標識物質とサンプルパッド以外の部材の種類は、当該分野で用いられるものであれば特に限定されず、例えば、図1に示すような(b)コンジュゲートパッド(抗体感作標識物質を含む)、(e)ニトロセルロース膜、(f)吸収パッド、及び(g)台紙が挙げられる。また、必要に応じそれら部材を一部省いていても構わない。
図1中(a)で示す「サンプルパッド」とは、イムノクロマト診断キットにおいて測定対象である検体を最初に受け取る部分である。一般的なサンプルパッドとしては、セルロース濾紙、紙、ガラス繊維、グラスファイバー、アクリル繊維、ナイロン繊維、各種織物、などが挙げられる。
サンプルパッドとしては、サンプルパッドの親水/撥水性、吸水倍率のコントロールのため、所望の効果に悪影響を及ぼさず、抗原抗体反応や抗体の安定性に影響しない限り、再生セルロース系繊維からなる不織布に各種薬剤や紛体を含有させたり、セルロースの一部を誘導体化したりしたものであることができる。含浸させる薬剤や粉体としては、界面活性剤、タンパク質、抗体、樹脂、水溶性高分子、抗菌剤、防腐剤、酸化防止剤、などが挙げられる。また、セルロースの誘導体化としては、カルボキシメチル化、カルボキシエチル化、1級アミノ化、2級アミノ化、3級アミノ化、4級アミノ化、オキシ化、などが挙げられる。
前記したように、サンプルパッドは、必要に応じて前処理を行っても構わない。例えば、緩衝液、界面活性剤、タンパク、検体試料中の夾雑物をトラップする試薬、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、吸湿剤、などを予め含ませるなどの処理を行っても構わない。また、サンプルパッドの形状は特に限定されないが、例えば、サンプルパッドのサイズとして、長さ(液が流れる長さ)は、検体液からの結びつき性や診断時間を考慮すると10~25mm程度であることが好ましく、幅(液の流れに対して垂直)は、コンジュゲートパッドの巾より大きければ問題はない。幅が狭すぎるとサンプルパッドの端部より検査液が回り込んでしまう可能性がある。以下の実施例では、サンプルパッドのサイズとして、長さ20mm、幅5.0mmを選択した。
図1中(f)で示す「吸収パッド」とは、イムノクロマトにおいて測定対象である検体を最後に吸収する部分である。一般的な吸収パッドとしては、セルロース濾紙、紙、ガラス繊維、グラスファイバー、アクリル繊維、ナイロン繊維、各種織物、などが挙げられる。
本実施形態のイムノクロマト診断キットを用いて実施することができる「診断方法」とは、特に制限はなく、イムノクロマト診断キットを用いて行われる様々な診断を包含する。診断対象は特に限定されるものではなく、人用、動物用、食品用、植物用、その他環境検査など様々な診断対象を包含する。一般的な診断の手順では、検査対象から検体試料を採取し、必要であればそれを抽出やろ過などの前処理を行い、サンプルパッドに滴下し、検査開始から所定時間待ち、検査対象物質の有無によって異なる発色より診断結果を判断する。もちろんこの手順に限定されず、同じような手順、原理の診断にも本実施形態のイムノクロマト診断キットを用いることができる。余分な異物や夾雑物を除去でき、それによりより一層の診断の迅速化や、診断精度の向上が期待できるため、検体試料を予めろ過しておく手順が好ましい。
本実施形態のイムノクロマト診断キットを用いて診断することができる対象は特に限定されるものではないが、具体例として、以下のものを挙げることができる:癌マーカー、ホルモン、感染症、自己免疫、血漿蛋白、TDM、凝固・線溶、アミノ酸、ペプチド、蛋白、遺伝子、細胞、などが挙げられる。より具体的には、CEA、AFP、フェリチリン、β2マイクログロブリン、PSA、CA19-9、CA125、BFP、エラスターゼ1、ペプシノーゲン1・2、便潜血、尿中β2マイクログロブリン、PIVKA-2、尿中BTA、インスリン、E3、HCG、HPL、LH、HCV抗原、HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、HBe抗原、HBe抗体、HTLV-1抗体、HIV抗体、トキソプラズマ抗体、梅毒、ASO、A型インフルエンザ抗原、A型インフルエンザ抗体、B型インフルエンザ抗原、B型インフルエンザ抗体、ロタ抗原、アデノウィルス抗原、ロタ・アデノウィルス抗原、A群レンサ球菌、B群レンサ球菌、カンジダ抗原、CD菌、クリプトロッカス抗原、コレラ菌、髄膜炎菌抗原、顆粒菌エラスターゼ、ヘリコバクターピロリ抗体、O157抗体、O157抗原、レプトスピラ抗体、アスペルギルス抗原、MRSA、RF、総IgE、LEテスト、CRP、IgG,A,M、IgD、トランスフェリン、尿中アルブミン、尿中トランスフェリン、ミオグロビン、C3・C4、SAA、LP(a)、α1-AC、α1-M、ハプトグロビン、マイクロトランスフェリン、APRスコア、FDP、Dダイマー、プラスミノーゲン、AT3、α2PI、PIC、PAI-1、プロテインC、凝固第X3因子、IV型コラーゲン、ヒアルロン酸、GHbA1c、その他の各種抗原、各種抗体、各種ウィルス、各種菌、各種アミノ酸、各種ペプチド、各種蛋白質、各種DNA、各種細胞、各種アレルゲン、各種残留農薬、各種有害物。
本実施形態のイムノクロマト診断キットにおいては、標識物質は、被検出物に特異的に結合する物質、例えば、抗体を担持する必要があるが、その担持方法は特に限定されない。例えば、物理的な吸着による担持、共有結合による担持、それらの組み合わせによる担持などが挙げられる。担持する物質の種類や量も特に限定されない。担持する物質の種類としては抗体が最も一般的であり好ましい。また、担持する方法としては、容易さの観点からは物理的な吸着による担持が、安定性や性能などの観点からは共有結合による担持が好ましい。
本実施形態のイムノクロマト診断キットに用いられるクロマトグラフ媒体は特に限定されるものではなく、一般的に用いられる様々なクロマトグラフ媒体を用いることができるが、具体的には、図1に(e)で示すニトロセルロース膜が挙げられる。
[熱可塑性長繊維不織布の作製方法]
本実施形態のイムノクロマト診断キットのコンジュゲートパッドを構成する熱可塑性長繊維不織布は、スパンボンド法にて効率よく製造することができる。すなわち、前記の熱可塑性樹脂を加熱溶融して紡糸口金から吐出させ、得られた紡出糸条を公知の冷却装置を用いて冷却し、エアーサッカー等の吸引装置にて牽引細化する。引き続き、吸引装置から排出された糸条群を開繊させた後、コンベア上に堆積させてウェブとする。次いで、このコンベア上に形成されたウェブに加熱されたエンボスロール等の部分熱圧着装置を用いて部分的に熱圧着を施すことにより、所定の熱可塑性長繊維不織布を作製することができる。
[イムノクロマト診断キットの作製方法]
以下、イムノクロマト診断キットの作製方法の一例について説明する。
所定の濃度に調整した標識物質の分散液を準備し、緩衝液、抗体を加え、温度調整を行いながら一定時間撹拌し、標識物質に抗体を吸着させる。一定時間撹拌後、更にブロッキング剤を加え温度調整を行いながら一定時間撹拌することで、着色セルロース粒子のブロッキングを行う。ブロッキング剤としては、検査対象物質や検体又はそれを希釈する溶液の組成などに応じ様々なブロッキング剤を用いることができる。抗体吸着&ブロッキング後の標識物質を洗浄するため、遠心分離を行い、余剰な抗体とブロッキング剤が含まれた上澄み液と沈降した粒子を分離し、上澄み液をデカンテーションにて除去する。沈降した粒子に緩衝液などの液体を加え、必要に応じ超音波などで分散処理を行う。この遠心分離による沈降、上澄みの除去、液体の添加という一連の操作による洗浄を必要回数行い、抗体吸着&ブロッキングを行った粒子を所定の濃度含有した分散液を調整する。この分散液に必要に応じタンパク質、界面活性剤、スクロースやトレハロースなどの糖を加え、得られた溶液を、前記コンジュゲートパッドを構成する熱可塑性長繊維不織布に一定量塗布し、乾燥させ、検出試薬含有部を調整する。また、再生セルロース連続長繊維不織布に必要に応じ緩衝液、界面活性剤、タンパク、検体試料中の夾雑物をトラップする試薬、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、吸湿剤、などを塗布し、乾燥させ、サンプルパッドを調製する。更に所定の位置に抗体を固定化したニトロセルロース膜製のクロマトグラフ媒体、検体を吸収するためのセルロース濾紙製の吸収パッドを調製する。それらをバッキングシートと呼ばれる接着部位を有するシートに固定化し、所定のサイズに裁断することでイムノクロマト診断キットを作製する(図1参照)。
以下、本発明を実施例、比較例により具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
まず、実施例等で用いた各種物性の測定方法、イムノクロマト診断結果の測定方法等について説明する。尚、特に記載のない限り、全ての操作は温度23℃、相対湿度55%RHの環境下で行った。
[熱圧着面積率(%)]
1cm角の試験片をサンプリングして電子顕微鏡で写真を撮影し、その各写真より熱圧着部の面積を測定し、その平均値を熱圧着部の面積とした。また、熱圧着部のパターンのピッチをMD方向及びCD方向において測定し、これらの値により、不織布の単位面積当たりに占める熱圧着面積の比率を熱圧着面積率として算出した。
[平均繊維径(μm)]
キーエンス社製のマイクロスコープ顕微鏡(VH-8000)を用い、繊維の直径を1000倍に拡大して測定し、各20本の平均値で求めた。
[目付(g/m)]
0.5m以上の面積の不織布を、105℃で一定重量になるまで乾燥後、20℃、65%RHの恒温室に16時間以上放置してその重量を測定し、不織布の単位面積当たりの重量を測定した。
[複屈折率(Δn)]
OLYMPUS社製のBH2型偏光顕微鏡コンペンセーターを用いて、通常の干渉縞法によってレターデーションと繊維径より牽引直後の繊維の複屈折率を求めた。
[吸水倍率(%)]
界面活性剤で前処理(予め処理)した熱可塑性長繊維不織布を、20℃、65%RHに制御された室内に15時間放置して調湿し、10cm角に切断したサンプルを秤量した(W1(g)とする)。次いで、線径0.5mm、10メッシュの金網上にサンプルを置き、金網ごと20℃の水中へ30秒浸漬した。その後、サンプルを金網上で水平に保ったまま空中で10分間放置して水切りを行い、再度、秤量し(W2(g)とする)、下記式で吸水倍率(%)を求めた。
吸水倍率(%)={(W2-W1)/W1}×100
[厚み(mm)]
JIS-L1096準拠の厚み試験にて荷重を1.96kPaとして測定した(単位はmm)。
[イムノクロマト診断キットの粒子残り]
イムノクロマト展開開始から30分後に、コンジュゲートパッド上に着色が見られた場合は「×」、着色が全く見られなかった場合は「〇」と判定した。
[イムノクロマト診断キットのスジ]
イムノクロマト展開時、ニトロセルロース膜上に濃いスジが発生した場合は「×」、全くスジが見られなかった場合は「〇」と判定した。
[イムノクロマト診断キットの診断時間(TLの発色時間)]
5mm幅にカットしたイムノクロマト診断キットをプラスチックのハウジングに入れた。得られたハウジング入りの診断キットを、浜松ホトニクス社製のイムノクロマトリーダーC10066-10を用い測定した。用いる粒子の色に応じて装置の設定を行った。検査対象物質にはヒト絨毛性ゴナドトロピン(以下「hCG」という)を用い、hCGを、1重量%の牛血清アルブミン(以下「BSA」という。)を含む66mM、pH7.4のリン酸緩衝液(以下「PBS」という)で希釈し、hCG濃度が10mIU/mlの陽性検体を調製した。この陽性検体120μlを診断キットのサンプル滴下部に滴下し、以降20秒毎にイムノクロマトリーダーで測定を行い、TLの経時変化を測定した。ここで20秒毎とした理由は、測定1回につき20秒弱が必要なためである。イムノクロマトリーダーで得られるTLの発色強度(単位はmABS)が20mABS以上になった時間(発色間)を測定した。ここで20mABSとした理由は、個人差もあるが20mABS以上になれば目視でもTLの存在を確認できるからである。この測定を5回行い、平均の時間を診断時間(TLの発色時間(秒))とした。
[イムノクロマト診断キットの再現性(TL強度、TL強度標準偏差、%CV)]
前記と同様に120μlの陽性検体を診断キットのサンプル滴下部に滴下し、15分経過後のTLの発色強度をイムノクロマトリーダーで測定した。この測定を20回行い、得られた値の平均値をTL強度、その標準偏差をTL強度標準偏差とした。再現性を表す指標である%CVは、下記式(1):
%CV={TL強度標準偏差/TL強度}×100・・・式(1)
により算出した。
[イムノクロマト診断キットの検出限界]
hCG濃度を3.20mIU/ml、1.60mIU/ml、0.80mIU/ml、0.40mIU/ml、0.20mIU/ml、0.10mIU/ml、0.05mIU/ml、0.025mIU/ml、と段階的に薄くしていった陽性検体を調製した。前記と同様に120μlを診断キットのサンプル滴下部に滴下し、15分経過後のTLの発色強度をイムノクロマトリーダーで測定した。この測定を各濃度で5回行い、得られた値の平均値が陰性検体を測定した時の値+20mABS以上の場合は陽性判定、以下の場合は検出限界以下と見なした。この陽性判定が得られる下限のhCG濃度を検出限界とした。
[実施例1]
[ポリエステル長繊維不織布の作製]
固有粘度(IV)が0.8、融点が247℃であるポリエステル系樹脂を常用の溶融紡糸装置に供給して275℃で溶融し、円形断面の紡糸孔を有する紡糸口金から紡糸速度4500m/min、かつ、ドラフト比2120にて溶融紡糸して繊径が25μmのポリエステル長繊維を得た。次に、この繊維を平板状の気流を制御する分散装置〔平板のフィラメントに対する傾斜角4°〕を用い、開繊分散して目付120g/mのウェブを作製し、エンボスロールとフラットロール間において熱圧着面積率15%で部分熱圧着することによりポリエステル長繊維不織布を得た。厚みは0.03mmだった。
[抗体感作着色セルロース粒子の調製]
着色セルロース粒子(商品名:NanoAct、旭化成社製、平均粒子径352nm、粒子濃度1.0%)120μlを15mlの遠心管に入れ、更にトリス緩衝液(50mM、pH7.0)を240μl、0.1%の抗hCG-αマウス抗体(Fitzgerald社製、10-C25C)を120μl加え、ボルテックスで10秒撹拌した。続いて37℃に調整した乾燥機内に入れ120分間静置した。続いて1.0重量%のカゼイン(和光純薬工業社製、030-01505)を含有するブロッキング液(100mMホウ酸、pH8.5)を14.4ml加え、更に37℃の乾燥機内で60分間静置した。続いて遠心分離機(クボタ商事社製、6200)と遠心分離ローター(クボタ商事社製、AF-5008C)を用い、10,000gの遠心を15分間行い、感作粒子を沈降させた後に上澄みを除去した。次いで、ホウ酸緩衝液(50mMホウ酸、pH10.0)を14.4ml加え、超音波分散機(エスエムテー社製、UH-50)で10秒間処理した。続いて10,000gの遠心を15分間行い、感作粒子を沈降させた後に上澄みを除去した。続いてスクロース(和光純薬工業社製、196-00015)を0.6g、1.0重量%のカゼインブロッキング液を0.8g加え、ホウ酸緩衝液(50mMホウ酸、PH10.0)を用い重量を4.0gに調整し、0.03重量%の抗体感作着色セルロース粒子分散液を調製し、超音波分散機で10秒間処理した。
[コンジュゲートパッドへの標識物質の含浸、乾燥]
ポリエチレン製コンジュゲートパッド(Pall社製、6613)を大過剰の0.10重量%のTween-20(登録商標、シグマアルドリッチ社製、T2700)に浸漬し、余分な液を取り除いた後に50℃で60分乾燥させた。続いて高さ10mm、長さ300mmの形状にカットした。続いてマイクロピペットを用い0.03重量%の抗体感作着色セルロース粒子分散液を1020μl均等に塗布し、50℃で60分乾燥させた。
[サンプルパッドの前処理]
サンプルパッド((Millipore社製、C048)を、大過剰の2.0重量%のBSA(シグマアルドリッチ社製、A7906)と2.0重量%のTween-20(登録商標)を含有するPBS緩衝液(66mM、pH7.4)に含浸し、余分な液を取り除いた後に50℃で60分乾燥させた。続いて高さ18mm、長さ300mmの形状にカットした。
[捕捉抗体塗布ニトロセルロース膜の調製]
ニトロセルロース膜(Millipore社製、SHF0900425)を高さ25mm、長さ300mmの形状にカットした。液体塗布装置(武蔵エンジニアリング社製、300DS)を用い、0.1重量%抗hCG-βマウス抗体(MedixBiochemica社製、6601)を含むPBS溶液(66mM、pH7.4)を0.1μl/mmの割合で高さ7mmの部分に塗布した。続いて0.1重量%の抗マウス-ウサギ抗体(Daco社製、Z0259)を含むPBS溶液(66mM、pH7.4)を0.1μl/mmの割合で高さ12mmの部分に塗布した。続いて37℃で30分乾燥させた。
[イムノクロマト診断キットの調製]
バッキングカード(Adhesives Reserch社製、AR9020)に、前記にように調製した捕捉抗体塗布ニトロセルロース膜、吸収パッド(Millipore社製、C083)、標識物質を含有したコンジュゲートパッド、サンプルパッドを張り合わせた。続いて裁断機にて5mmの幅にカットし、幅5mm、高さ60mmのイムノクロマト診断キットを得た。
[イムノクロマト診断キットの性能評価]
得られたイムノクロマト診断キットの性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例2]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着面積率が5%になるように熱圧着した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例3]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着面積率が25%になるように熱圧着した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例4]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着面積率が45%になるように熱圧着した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例5]
熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径が13μmになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例6]
熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径が20μmになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例7]
熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径が75μmになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例8]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着面積率が10%、目付が30g/mになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例9]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着率が12%、目付が50g/mになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例10]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着率が37%、目付が300g/mになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例11]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着率が43%、目付が380g/mになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例12~15]
熱可塑性長繊維不織布の製法において、紡糸速度及び、ドラフト比を変更した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例16]
熱可塑性長繊維不織布の前処理で、Tween20(登録商標)の濃度を8%にした以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例17]
熱可塑性長繊維不織布の前処理で、Tween20(登録商標)の濃度を0.05%にした以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例18]
熱可塑性長繊維不織布の前処理で、界面活性剤をTriton X-45(登録商標)を用いた以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例19]
熱可塑性長繊維不織布の前処理で、界面活性剤をTergitol NP-40(登録商標)を用いた以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例20]
抗体感作金コロイド粒子を用いた以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
尚、抗体感作金コロイド粒子は以下のように調製した。
金コロイド粒子懸濁液(田中貴金属社製、平均粒子径40nm、粒子濃度0.006wt%、平均粒子径40nm)2500μlに、リン酸緩衝液(50mM、pH7.0)を600μl加え、更に抗hCG-αマウス抗体(Fitzgerald社製、モノクローナル抗体)の0.1%水溶液を200μl加えて、ボルテックスで攪拌する。続いて、25℃で10分間、温調しながら攪拌した。上記懸濁液に1%のPEG水溶液を300μl、10%のBSA水溶液(pH9.0、50mMホウ酸含有)を600μl添加し、ボルテックスで攪拌した。その後、遠心分離操作(10000g、30分間)を行い、上澄み液を除去した。その残渣に、1%BSA水溶液(0.05%PEG、150mMNaCl、pH8.2、20mMトリス含有)を11000μl添加し、ボルテックスで撹拌した。その後、遠心分離操作(10000g、30分間)を行い、上澄み液を除去した。その残渣に、1%BSA水溶液(0.05%PEG、150mMNaCl、pH8.2、20mMトリス含有)を900μl添加し、超音波処理を30秒間行った。また、抗体感作金コロイド粒子分散液を1020μl均等に塗布し、50℃で60分乾燥させた。
[実施例21]
熱可塑性長繊維不織布の熱可塑性樹脂をポリプロピレンに変更した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例22]
熱可塑性長繊維不織布の熱可塑性樹脂をナイロン66に変更した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例23]
熱可塑性長繊維不織布の製造時、ドラフトをかけずに製造し、複屈折率が0.001以下(ND)になるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例24]
熱可塑性長繊維不織布の製造時、ドラフト比を変更し、複屈折率が0.160になるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[実施例25]
熱可塑性長繊維不織布の製造時、ドラフト比を変更し、複屈折率が0.120になるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
[比較例1]
熱圧着していない熱可塑背長繊維不織布を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
表1、2から明らかなように、粒子残り無く、スジも発生せず、リリースは良かったものの、%CVが大きく低下してしまった。
[比較例2]
熱可塑性長繊維不織布の熱圧着率が55%になるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
表1、2から明らかなように、イムノクロマト展開時に強くスジが発生してしまっていた。また、粒子残りも発生してしまったため、大幅な感度低下、及び%CV低下が発生してしまった。
[比較例3]
熱可塑性長繊維不織布の目付が420g/mになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
表1、2から明らかなように、粒子残りが発生し、%CV低下と感度低下が発生してしまった。
[比較例4]
熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径が7μmになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
表1、2から明らかなように、イムノクロマト展開時に、粒子残りが発生してしまったため、大幅な感度低下が発生してしまった。
[比較例5]
熱可塑性長繊維不織布の平均繊維径が100μmになるように紡糸した以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。
表1、2から明らかなように、大幅な%CV低下が発生してしまった。
[比較例6]
特許文献2の実施例1の記載の通り、メルトブロー方式で、熱圧着無し、平均繊維径2.2μm、目付90g/mの熱可塑性短繊維不織布を用いた以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。得られた不織布の繊維は、結晶配向がなされていないせいか複屈折率が測れなかった。よって複屈折率は0.001未満であると推測される。表1、2から明らかなように、粒子残りが発生し、%CV低下と感度低下が発生してしまった。
[比較例7]
特許文献2の比較例3の記載の通り、スパンボンド方式で、熱圧着面積率52%、平均繊維径16μm、目付100g/mの熱可塑性長繊維不織布を用いた以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。表1、2から明らかなように、イムノクロマト展開時に強くスジが発生してしまっていた。また、粒子残りも発生してしまったため、大幅な感度低下及び%CV低下が大きく発生してしまった。
[比較例8]
市販のポリエステル製コンジュゲートパッド(商品名6613、Ahlstrom社製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法でイムノクロマト診断キットを調製し、その性能を評価した。結果を、得られた不織布の物性、標識物質の物性とともに、以下の表1、2に示す。表1、2から明らかなように、イムノクロマトの感度は、実施例1と同程度であるものの、%CVが低下してしまっていた。
Figure 0007176915000001
Figure 0007176915000002
実施例1~25においてはいずれも、熱圧着面積率、平均繊維径、目付、及び複屈折率を所定範囲内にコントロールすることで、表1、2に示すように、展開時のスジが発生することなく、60秒以内にTLが発色し、分析感度が高く、結果の再現性に優れるイムノクロマト診断キットを得ることができた。
これに反し、熱圧着面積率、平均繊維径、目付、又は複屈折率のいずれかが所定範囲外である比較例1~8では、粒子残り、スジ、TL発色時間60秒超、低分析感度、悪い再現性のいずれかが発生した。
本発明に係るイムノクロマト診断キットは、特定の熱可塑性長繊維不織布をコンジュゲートパッドして用いることで、リリース性に優れ、検査結果の再現性に優れ、診断の迅速化の向上がなされたものであるため、病院、診療所などでの病気などの検査や、食品会社などでの食物検査などに広く利用可能である。
(a) サンプルパッド
(b) コンジュゲートパッド(抗体感作標識物質を含む)
(c) テストライン(TL)
(d) コントロールライン
(e) ニトロセルロース膜
(f) 吸収パッド
(g) 台紙

Claims (4)

  1. 平均繊維径10~80μmの熱可塑性長繊維から構成され、熱圧着面積率が1~50%であり、かつ、目付が30~400g/mである熱可塑性長繊維不織布からなるコンジュゲートパッドを含むイムノクロマト診断キット。
  2. 前記不織布を構成する熱可塑性長繊維の複屈折率が0.005~0.100である、請求項1に記載のイムノクロマト診断キット。
  3. 前記不織布は、界面活性剤で予め処理されたものである、請求項1又は2に記載のイムノクロマト診断キット。
  4. 前記不織布の吸水倍率が20~400%である、請求項3に記載のイムノクロマト診断キット。
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