JP7176352B2 - ゴム部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム部材の製造方法に関する。
特開2015-182269公報には、タイヤ用ゴム部材の中間材料としての、ゴムシートの製造方法が開示されている。このゴムシートの製造方法では、基材ゴムが添加剤と混練機で混練される。混練で得られた一次ゴム組成物が、カレンダー装置で圧延される。この圧延によって、一次ゴム組成物がゴムシートに成形される。このゴムシートに防着剤が塗布される。防着剤が塗布されたゴムシートは、エアーが吹き付けられて、乾燥冷却される。乾燥冷却させたゴムシートは、パレットに積層される。
特開2015-182269公報
前述のゴムシートを形成した一次ゴム組成物が更に混練される。この混練で得られた二次ゴム組成物がタイヤ用ゴム部材に加工される。しかしながら、この二次ゴム組成物は、タイヤ用ゴム部材への加工性に劣ることがある。例えば、気温の高い夏等に、この加工性の低下が見られる。この加工性の低下は、タイヤ用ゴム部材の品質を低下させる。この加工性が低下した二次ゴム組成物は、練り直しされる。この練り直しによって、二次ゴム組成物の加工性を向上させうる。この練り直しは、ゴム部材の生産性を低下させる。
本発明の目的は、加工性と生産性とに優れるタイヤ用ゴム部材の製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造方法は、
(A)基材ゴムと添加剤とを混練機に投入して混練し、一次ゴム組成物を得る工程、
(B)前記一次ゴム組成物からゴムシートを成形する工程、
(C)前記ゴムシートに室温より低温のエアーを吹き付けて前記ゴムシートを冷却する工程、
(D)前記ゴムシートを混練機に投入して前記一次ゴム組成物を更に混練して二次ゴム組成物を得る工程
及び
(E)前記二次ゴム組成物からゴム部材を得る工程
を含む。
好ましくは、前記工程(A)において、混練がインターナルミキサでなされる。前記工程(C)において、前記インターナルミキサの廃熱を用いた吸収式冷凍機で低温にされたエアーが、前記ゴムシートに吹き付けられる。
好ましくは、前記工程(D)において、混練機に投入される前記ゴムシートの温度は30℃以下である。
好ましくは、前記工程(C)と前記工程(D)との間に、
(F)前記ゴムシートの温度を測定して前記ゴムシートを前記工程(D)に送るか否かを判定する工程を更に含む。
好ましくは、前記工程(C)において、前記ゴムシートに吹き付けられる前記エアーの温度は10℃以上35℃以下である。前記エアーの吹出量は60m/min以上である。
好ましくは、前記工程(C)において、複数の吹出口から吹き出した前記エアーが前記ゴムシートに吹き付けられる。
本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造方法では、ゴムシートに低温のエアーを吹き付けて、ゴムシートを冷却する。冷却されたゴムシートから得られる二次ゴム組成物の粘度は低い。粘度が低い二次ゴム組成物は、ゴム部材への加工性に優れる。この二次ゴム組成物は、加工性の観点から、再練りを要しない。このゴム部材の製造方法は、加工性と生産性とに優れている。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用ゴム部材の製造方法に用いられる、製造装置が示された概念図である。 図2は、エアーを吹き付けられたゴムシートの温度のグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、本発明に係るタイヤ用ゴム部材の製造装置2の一部が示されている。この図1には、この製造装置2と共に、後述の一次ゴム組成物で成形されたゴムシートR1と、後述の二次ゴム組成物で成形されたゴムシートR2とが示されている。
この製造装置2は、第一混練機としてのインターナルミキサ4と、第一押出機6と、第一カレンダーロール8と、防着剤塗布装置10と、冷却装置12と、パレット14と、第二混練機としてのインターナルミキサ16と、第二押出機18と、第二カレンダーロール20と、を備えている。
このインターナルミキサ4は、例えば所謂バンバリーミキサである。図示されないが、インターナルミキサ4は、混練室と、混練ロータと、混練室を冷却する冷却流路と、を備えている。この混練室は、開閉可能な投入口と開閉可能な排出口とを備えている。この混練室は、投入口と排出口とを閉じることで、密閉可能にされている。混練ロータは、混練室内で回転可能に支持されている。混練ロータは、回転することで、混練室内の基材ゴムと添加剤とを混練可能にされている。この冷却流路は、混練室の壁面に沿って形成されている。この冷却流路を冷却媒体が流れることで、混練室は冷却可能にされている。インターナルミキサ4は、投入された基材ゴムと添加剤とを混練して一次ゴム組成物を形成する機能を備えている。
第一押出機6は、ホッパー6aと本体6bと図示されないスクリューとを備えている。このスクリューは、本体6bの中に収容されている。ホッパー6aは、本体6bへの投入口である。スクリューは、本体6bに投入された一次ゴム組成物を練りながら吐出口から押し出し可能にされている。第一押出機6は、一次ゴム組成物を押出成形する機能を備えている。
第一カレンダーロール8は、一対のロール8aを備えている。一対のロール8aは、押出成形された一次ゴム組成物を圧延して、一次ゴム組成物をゴムシートR1に成形可能にされている。第一カレンダーロール8は、一次ゴム組成物をゴムシートR1に成形する機能を備えている。
防着剤塗布装置10は、防着剤槽10aを備えている。この防着剤槽10aには、防着剤が貯められている。この防着剤槽10aは、この防着剤にゴムシートR1を浸漬可能にされている。防着剤塗布装置10は、ゴムシートR1の表面に防着剤を塗布する機能を備えている。
冷却装置12は、冷却室12a、複数のバー12b、エアーハンドリングユニット12c、吸収式冷凍機12d、エアー配管12e、冷却配管12f及び加熱配管12gを備えている。
冷却室12aは、ゴムシートR1が送り込まれる入口と、ゴムシートR1が搬出される出口とを備えている。この冷却室12aの室内には、複数のバー12bが並べられている。図1に示される様に、複数のバー12bは、入り口と出口との間で、ゴムシートR1を吊り下げ可能にされている。
吸収式冷凍機12dは、加熱配管12gを流れる加熱媒体を熱源として、冷却配管12fを流れる冷却媒体を冷却する機能を備えている。冷却配管12fは、エアーハンドリングユニット12cと吸収式冷凍機12dとの間で、冷却媒体を循環させる。図示されないが、この製造装置2では、加熱配管12gを流れる加熱媒体は、インターナルミキサ4の廃熱で加熱される様に、加熱配管12gが構成されている。例えば、この加熱媒体と、インターナルミキサ4の冷却流路で加熱された冷却媒体と、が熱交換する様に、加熱配管12gは構成されている。
図示されないが、この吸収式冷凍機12dは、蒸発器、吸収器、再生器及び凝縮器を備えている。
蒸発器の室内に冷却配管12fが通されている。この蒸発器内は低圧にされている。この蒸発器に水が供給される。この蒸発器の室内では、供給された水が蒸発して、水蒸気が発生する。蒸発する水は、冷却配管12fの冷却媒体から気化熱を奪う。これにより、冷却配管12fを流れる冷却媒体が冷却される。
吸収器の室内は蒸発器の室内と連通している。吸収器に吸収媒体が供給される。この吸収媒体は、蒸発室の水蒸気を吸収する。この吸収媒体としては、臭化リチウムが例示される。
再生器は加熱配管12gを流れる加熱媒体によって加熱されている。この再生器に、吸収器から水蒸気を吸収した吸収媒体が送られる。この吸収媒体は、再生器で、加熱配管12gを流れる加熱媒体に加熱される。この加熱によって、この吸収媒体は水蒸気と凝縮された吸収媒体とに分けられる。凝縮された吸収媒体は、再び吸収器に供給される。
凝縮器に、再生器から水蒸気が供給される。凝縮器で、水蒸気は冷却されて水に戻される。この水は、再び蒸発器に供給される。
この様にして、吸収式冷凍機12dは、加熱配管12gを流れる加熱媒体を熱源として、冷却配管12fを流れる冷却媒体を冷却する機能を備えている。
エアーハンドリングユニット12cは、エアーを吸引する機能と、吸引したエアーをエアー配管12eに送る機能と、を備えている。このエアー配管12eは冷却室12aの室内に開口する複数の吹出口を備えている。図示されないが、複数の吹出口は、ゴムシートR1の長手方向に沿って、配置されている。
インターナルミキサ16は、例えば、所謂バンバリーミキサである。このインターナルミキサ16は、混練室と、混練ロータと、混練室を冷却する冷却流路と、を備えている。インターナルミキサ16は、インターナルミキサ4と同様の構成を備えている。インターナルミキサ16は、投入される一次ゴム組成物と添加剤とを更に混練して、二次ゴム組成物を形成する機能を備えている。
第二押出機18は、ホッパー18aと本体18bと図示されないスクリューとを備えている。第二押出機18は、第一押出機6と同様に構成されている。第二押出機18は、二次ゴム組成物を押出成形する機能を備えている。
第二カレンダーロール20は、一対のロール20aを備えている。一対のロール20aは、第二押出機18で押出成形された二次ゴム組成物を圧延して、二次ゴム組成物をゴムシートR2に成形する機能を備えている。
この製造装置2において、冷却媒体及び加熱媒体は特に限定されないが、この冷却媒体及び加熱媒体としては水が例示される。
ここで、この製造装置2を用いて、タイヤ用ゴム部材の製造方法が説明される。ここでは、タイヤ用ゴム部材として、トレッドを形成するトレッド部材を例に説明がされる。ここでは、トレッド部材を例に説明がされるが、サイドウォール部材、クリンチ部材等の他のタイヤ用ゴム部材が、ゴムシートR2から成形されてもよい。
この製造方法では、基材ゴムと添加剤とが準備される。
インターナルミキサ4に、この基材ゴムと添加剤とが投入され、この基材ゴムと添加剤とが混練され、この基材ゴムと添加剤とから一次ゴム組成物が得られる(工程(A))。この工程(A)では、例えば120℃から180℃で、基材ゴムと添加剤とが混練される。インターナルミキサ4の冷却流路を流れる冷却媒体によって、この混練温度が調整される。
第一押出機6及び第一カレンダーロール8では、一次ゴム組成物がゴムシートR1に成形される(工程(B))。ここでは、この一次ゴム組成物は、ホッパー6aに投入される。一次ゴム組成物は、本体6b内で、スクリューによって、練られながら突出口から押し出される。この第一押出機6で、一次ゴム組成物は押出成形される。この押出成形された一次ゴム組成物が第一カレンダーロール8によって圧延成形される。この一次ゴム組成物はゴムシートR1に成形される。このゴムシートR1は、長尺の帯状の形状を備えている。このゴムシートR1は、コンベア22に搬送されて、防着剤塗布装置10に送られる。
防着剤塗布装置10では、このゴムシートR1は、防着剤を塗布される。ここでは、ゴムシートR1は防着剤槽10aで防着剤に浸漬される。これにより、ゴムシートR1に防着剤が塗布される。この防着剤の塗布方法は、この様な浸漬塗布に限られない。例えば、ゴムシートR1に防着剤が噴霧されてもよいし、ローラや刷毛等で塗布されてもよい。ゴムシートR1は、コンベア24に搬送されて、冷却装置12に送られる。
冷却装置12では、ゴムシートR1に室温より低温のエアーが吹き付けられ、ゴムシートR1が冷却される(工程(C))。
ここでは、ゴムシートR1が冷却装置12の入り口から冷却室12aに送り込まれる。ゴムシートR1は、複数のバー12bに吊り下げられて、出口に向かって送られる。
エアーハンドリングユニット12cは、周囲のエアーを吸引する。前述の様に、冷却配管12fを流れる冷却媒体は、エアーハンドリングユニット12cが吸引したエアーを冷却する。エアーハンドリングユニット12cは、室温より低温にされたエアーをエアー配管12eに送る。この低温のエアーは、冷却室12a内に、複数の吹出口から吹き出される。この低温のエアーが、ゴムシートR1に吹き付けられる。この様にして、ゴムシートR1は、冷却されつつ乾燥させられる。このゴムシートR1は、冷却装置12の出口から排出されて、パレット14に送られる。
ゴムシートR1は、パレット14の載置面14aに折り返されて積層される。この様にして、ゴムシートR1は、この載置面14aに載置される。載置されたゴムシートR1は、インターナルミキサ16に送られる。
インターナルミキサ16に、ゴムシートR1が投入され、第一ゴム組成物が更に混練され、第二ゴム組成物が得られる(工程(D))。インターナルミキサ16の冷却流路を流れる冷却媒体によって、混練温度が調整される。この工程(D)で、第一ゴム組成物は、他の添加剤を更に付加されて、混練されてもよい。この工程(D)の混練温度は、例えば、120℃から180℃である。この二次ゴム組成物は、第二押出機18に送られる。
第二押出機18及び第二カレンダーロール20では、二次ゴム組成物がゴムシートR2に成形される。ここでは、二次ゴム組成物がホッパー18aに投入される。二次ゴム組成物は、本体18b内でスクリューによって練られながら突出口から押し出される。第二押出機18で二次ゴム組成物は押出成形される。この押出成形された二次ゴム組成物が第二カレンダーロール20によって圧延成形される。二次ゴム組成物はゴムシートR2に成形される。このゴムシートR2は、長尺の帯状の形状を備えている。
図示されないが、ゴムシートR2からトレッド部材が得られる(工程(E))。具体的には、ゴムシートR2は、図示されない他の押出機によって、所定の断面形状の帯状体として押出成形される。この帯状体が所定の長さに裁断される。この様にして、所定の断面形状と所定の長さとにされたトレッド部材が得られる。
ここで、このトレッド部材を用いたタイヤの製造方法が説明される。このトレッド部材と共に、サイドウォール部材、クリンチ部材、インナーライナー部材等の他のタイヤ用ゴム部材が準備される。これらのタイヤ用ゴム部材が組み合わされて、ローカバーが形成される(予備成形工程)。このローカバーが金型に投入される。ローカバーは、金型内で加圧及び加熱される。この様にして、このローカバーからタイヤが得られる(加硫工程)。
このトレッド部材の製造方法では、工程(C)において、ゴムシートR1に室温より低温のエアーが吹き付けられる。この製造方法では、室温が高くてもゴムシートR1を十分に冷却できる。十分に冷却された一次ゴム組成物は、インターナルミキサ16の混練で、高い剪断力が作用する。この一次ゴム組成物を混練して得られる二次ゴム組成物では、粘度が低い。この二次ゴム組成物で形成されたゴムシートR2は、トレッド部材に押出成形するときの、加工性に優れている。このゴムシートR2は、加工性を向上させるために、再練りを要しない。このトレッド部材の製造方法は、生産性に優れている。
このゴムシートR1は、その横幅に対して厚さが薄い帯状のシート形状を備えている。この工程(C)では、このゴムシートR1にエアーを吹き付ける。シート形状を備えているので、ゴムシートR1は、エアーによる冷却むらの発生が抑制されうる。
この製造方法では、工程(C)において、インターナルミキサ4の廃熱を用いて吸収式冷凍機12dでエアーを冷却する。この製造方法では、吸収式冷凍機12dを用いることで、インターナルミキサ4の廃熱を利用して、ゴムシートR1が冷却されている。この製造方法は、エネルギー効率に優れている。
ここで、ゴムシートR1の表面温度が温度Trとされる。この温度Trが低いゴムシートR1から得られるゴムシートR2では、粘度が低い。このゴムシートR2は、その後の工程での加工性に優れる。この加工性の観点から、インターナルミキサ16に投入されるゴムシートR1の温度Trは、好ましくは30℃以下である。この温度Trは、インターナルミキサ16に投入されるゴムシートR1で測定される。このゴムシートR1の長手方向において、その先端から後端まで一定の間隔の複数箇所で、幅方向中央の表面温度が測定される。複数箇所で測定された表面温度の平均値が求められる。この平均値がゴムシートR1の温度Trとされる。
好ましくは、この製造方法では、工程(C)と工程(D)との間に、ゴムシートR1の温度Trを測定して、ゴムシートR1を工程(D)に送るか否かを判定する(工程(F))。この工程(F)では、ゴムシートR1の温度Trが測定される。この温度Trが、所定の温度、例えば30℃以下であるか否かが判定される。この製造方法では、加工性に優れる二次ゴム組成物が安定して得られる。
一般に、タイヤの製造方法では、ゴムシートR1の幅は、500mm以上1000mm以下である。ゴムシートR1の厚さは、4mm以上10mm以下である。ゴムシートR1の幅及び厚さはこれに限定されないが、このゴムシートR1を冷却する観点から、冷却工程において、エアーの吹出量は好ましくは60m/min以上である。吹き出すエアーの温度は好ましくは35℃以下であり、更に好ましくは30℃以下であり、特に好ましくは25℃以下である。これにより、この工程(C)において、ゴムシートR1は適正に冷却される。このゴムシートR1から得られるゴムシートR2は、適正な粘度にされうる。一方で、防着剤を乾燥させる観点から、この吹き出すエアーの温度は好ましくは10℃以上である。
なお、ここでは、吹き出すエアーの温度は好ましくは35℃以下としている。このゴムシートR1の表面には防着剤が塗布されている。この防着剤の水分が蒸発することで、ゴムシートR1は冷却されうる。このため、ゴムシートR1の温度Trは30℃以下が好ましいが、エアーの温度は35℃以下が好ましいとしている。
この製造方法では、工程(C)において、エアーを複数の吹出口から吹き出すので、ゴムシートR1の全体を一様に冷却しうる。このゴムシートR1から得られる第二ゴム組成物の粘度は、均一化されている。
ここでは、ゴムシートR2を用いてタイヤ用ゴム部材の製造方法を説明がされたが、本発明に係る製造方法はゴムシートR2を用いるものに限られない。このゴム部材の製造方法では、二次ゴム組成物が室温より低い温度の第一ゴム組成物から得られており、この二次ゴム組成物からタイヤ用ゴム部材が得られていればよい。
この製造方法に用いられる製造装置2は、ゴムシートR1の温度Trを測定する温度センサーと、エアーハンドリングユニット12cが吹き出すエアーの吹出量及び温度を制御する制御装置とを備えることが好ましい。工程(C)において、この制御装置は、この温度センサーで、冷却装置12から排出されるゴムシートR1の温度Trを測定する。制御装置は、ゴムシートR1の温度Trが適正か否かを判定する。制御装置は、ゴムシートR1の温度Trが適正な温度、例えば30℃以下になるように、エアーハンドリングユニット12cが吹き出すエアーの吹出量及び温度を制御する。これにより、ゴムシートR1の温度Trを更に安定させることができる。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[テスト1]
[実施例]
図1の製造設備が準備された。基材ゴムとして、天然ゴム(90.250PHR)及びイソプレンゴム(9.750PHR)が準備された。添加剤として、カーボン(57.700PHR)、オイル(2.5PHR)及びその他配合剤(20.325PHR)が準備された。この基材ゴムと添加剤とが、この製造装置を用いて混練されて第一ゴム組成物が得られた。この第一ゴム組成物がゴムシートR1に成形された。冷却装置から排出されたゴムシートR1の温度Trが測定された。このときの室温は、35℃を越えていた。
[比較例]
冷却装置の吸収式冷凍機を稼働せずに、外気から取り込まれたエアーがそのままゴムシートR1に吹き付けられた。その他は実施例と同様にしてゴムシートR1が製造された。冷却装置から排出されたゴムシートR1の温度Trが測定された。
[評価結果]
図2には、比較例のゴムシートR1の温度Trの推移と、実施例のゴムシートR1の温度Trの推移とが示されている。図2の両矢印Pcは、比較例のゴムシートR1が製造された期間を表している。図2の両矢印Peは、実施例のゴムシートR1が製造された期間を表している。比較例のゴムシートR1の平均温度は33℃であり、実施例のゴムシートR1の平均温度は28℃であった。
[テスト2]
[実施例]
図1の製造設備が準備された。この製造装置を用いて、室温が35℃を越えた室内において、テスト1と同様の基材ゴムと添加剤とを用いて、ゴムシートR2が製造された。
[比較例]
冷却装置の吸収式冷凍機を稼働せずに、外気から取り込まれたエアーがそのままゴムシートR1に吹き付けられた。その他は実施例と同様にしてゴムシートR2が製造された。
[温度と粘度]
ゴムシートR1の温度Tr及びムーニー粘度V1と、ゴムシートR2のムーニー粘度V2と、粘度差(V2-V1)とが、実施例及び比較例について、それぞれ測定された。ムーニー粘度V1及びムーニー粘度V2は、JIS K6300に従い、130℃で、測定された。その結果が表1に示されている。温度Trとムーニー粘度V2とは小さいほど好ましい。
Figure 0007176352000001
表1に示されるように、実施例の製造方法では、比較例の製造方法に比べて、ゴムシートR2のムーニー粘度V2が低い。実施例の製造方法は評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、タイヤ用ゴム部材の製造に広く適用されうる。
2・・・製造装置
4、16・・・インターナルミキサ
6・・・第一押出機
8・・・第一カレンダーロール
10・・・防着剤塗布装置
12・・・冷却装置
12c・・・エアーハンドリングユニット
12d・・・吸収式冷凍機
14・・・パレット
18・・・第二押出機
20・・・第二カレンダーロール

Claims (5)

  1. (A)基材ゴムと添加剤とを混練機に投入して混練し、一次ゴム組成物を得る工程、
    (B)前記一次ゴム組成物からゴムシートを成形する工程、
    (C)前記ゴムシートに室温より低温のエアーを吹き付けて前記ゴムシートを冷却する工程、
    (D)前記ゴムシートを混練機に投入して前記一次ゴム組成物を更に混練して二次ゴム組成物を得る工程
    及び
    (E)前記二次ゴム組成物からゴム部材を得る工程
    を含
    前記工程(A)において、混練がインターナルミキサでなされ、
    前記工程(C)において、前記インターナルミキサの廃熱を用いた吸収式冷凍機で低温にされたエアーが前記ゴムシートに吹き付けられる、タイヤ用ゴム部材の製造方法。
  2. 前記工程(D)において、混練機に投入される前記ゴムシートの温度が30℃以下である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記工程(C)と前記工程(D)との間に、
    (F)前記ゴムシートの温度を測定して前記ゴムシートを前記工程(D)に送るか否かを判定する工程
    を更に含む請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記工程(C)において、前記ゴムシートに吹き付けられる前記エアーの温度が10℃以上35℃以下であり、前記エアーの吹出量が60m /min以上である請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記工程(C)において、複数の吹出口から吹き出した前記エアーが前記ゴムシートに吹き付けられる請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
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