JP7176330B2 - ロボット - Google Patents
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Description
<第1実施形態>
《ロボットの基本構成》
図1は、第1実施形態に係るロボットを示す斜視図である。図2は、図1に示すロボットを図1とは異なる方向から見た斜視図である。図3は、図1に示すロボットのシステムブロック図である。なお、以下では、説明の都合上、図1及び図2には、それぞれ、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸としてx軸、y軸及びz軸が図示されており、各軸を示す矢印の先端側を「+」、基端側を「-」とする(後述する図4~図9、図12、図13も同様)。また、x軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を「z軸方向」という。また、図1中に示すロボット100の基台20側を「基端」、その反対側(アーム16側)を「先端」と言う。
ロボット100は、ロボット本体部1と、ロボット本体部1に内蔵された、複数の駆動部30、位置センサー40及び制御ユニット5(制御装置)、とを有する。また、ロボット100は、複数の外部接続部50(例えばコネクター等)を有している。例えば、外部接続部50を外部電源(図示せず)に電気的に接続することにより、ロボット100に電力が供給され、これにより、ロボット100を駆動させることができる。
ロボット本体部1は、図1及び図2に示すように、基台20と、基台20に接続されたロボットアーム10と、を有する。なお、後で詳述するが、ロボット本体部1は、複数の外装部材(複数のハウジング105及び複数のカバー106等)を含んで構成されており、複数の駆動部30、複数の位置センサー40及び制御ユニット5を収容する内部空間S1を有している。また、内部空間S1(第1内部空間)は、基台20の内部すなわち内部空間S20(第3内部空間)と、ロボットアーム10の内部すなわち内部空間S10(第2内部空間)とを有しており、内部空間S10と内部空間S20とは連通している。
〈基台〉
基台20は、ロボット100を任意の設置箇所に取り付ける部分である。基台20の設置箇所は、特に限定されず、例えば、床、壁、天井、作業台、移動可能な台車等であってもよい。基台20は、外形が直方体状をなす本体部21と、本体部21の+z軸側に設けられ、外形が円柱状の突出部22と、を有する。
ロボットアーム10は、基台20に回動可能に支持されており、アーム11(第1アーム)、アーム12(第2アーム)、アーム13(第3アーム)、アーム14(第4アーム)、アーム15(第5アーム)、アーム16(第6アーム、先端アーム)と、を有する。これらアーム11~16は、基端側から先端側に向かってこの順に連結されており、隣り合う基端側のアーム又は基台20に対して相対的に回動可能に構成されている。なお、詳細な図示はしないが、本実施形態では、各アーム11~16は、それぞれ、外装部材(ハウジング105及びカバー106等)と、外装部材の内周面に設けられ、かつ、駆動部30に接続された軸受(図示せず)を備える支持部材(図示せず)とを有する。
アーム11は、図4に示すように、基台20の突出部22に接続されており、基台20に対し、鉛直方向に沿う回動軸O1まわりに回動可能になっている。このアーム11は、基台20から上方側に向かって傾斜しながら延出した形状をなしており、アーム11の先端部は、z軸方向から見て基台20よりも外側に突出している。
ロボット100は、図3に示すように、アーム11~16と同数(本実施形態では6つ)の駆動部30を有している。複数の駆動部30は、それぞれ、対応するアームをそれの基端側に位置するアーム(又は基台20)に対して回動させる機能を有しており、動力源としてのモーターとブレーキとを含むモーターユニット301と、減速機302、ベルト(図示せず)及びプーリー(図示せず)等とを含む動力伝達機構(図示せず)と、を備える。
図7に示すように、第1駆動部31が有するモーターユニット301及び減速機302は、それぞれ、アーム11内に設けられている。詳細な図示はしないが、第1駆動部31は、モーターユニット301の軸部に連結された第1プーリー(図示せず)と、第1プーリーに離間して配置され、減速機302の軸部に連結された第2プーリー(図示せず)と、第1プーリーと第2プーリーとに掛け渡されたベルト(図示せず)とを有している。そして、第2プーリーが、アーム11が有する軸受(図示せず)に接続されている。これにより、アーム11は、第1駆動部31が駆動することにより回動可能になっている。なお、後述する第2駆動部32、第3駆動部33、第4駆動部34、第5駆動部35及び第6駆動部36についてもほぼ同様であり、いわゆるベルト駆動により、対応するアームを駆動させている。
ロボット100は、図3に示すように、駆動部30と同数の位置センサー40を有しており、1つの駆動部30に対して1つの位置センサー(角度センサー)40が設けられている。位置センサー40は、モーターユニット301(具体的にはモーター)又は減速機302の回転軸(軸部)の回転角度を検出する。これにより、基端側のアームに対する先端側のアームの角度(姿勢)等の情報を得ることができる。このような各位置センサー40としては、例えばロータリーエンコーダー等を用いることができる。また、各位置センサー40は、後述する制御ユニット5が有する制御基板51に電気的に接続されている。
制御ユニット5は、図3に示すように、制御基板51と、制御基板51に電力を供給する電源基板52と、制御基板51の指令に基づいて各駆動部30を駆動する複数の駆動基板53と、を含む。なお、制御基板51と電源基板52とで、ロボット100の駆動にかかる電力を供給し、かつ、ロボット100の駆動を制御する制御装置(コントローラー)を構成している。
制御基板51は、図7に示すように、内部空間S20に設けられており、ロボット100の駆動を制御する制御回路(図示せず)を有する。制御回路は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサー、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリー及びROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリー等を含み、ロボット100の各部の駆動の制御や各種演算及び判断等の処理を行う。例えば、制御回路は、所定の制御プログラムを実行可能であり、当該制御プログラムに従って各駆動基板53に対して制御信号を出力することで、ロボット100(具体的にはロボットアーム10)に所定の動作を実行させる。
電源基板52は、図7に示すように、内部空間S20に設けられており、制御基板51及び各駆動基板53のそれぞれに対して供給する電力を生成する電源回路(図示せず)を有する。電源回路は、変圧器やノイズフィルターを備えており、例えば商用電源等の外部電源(図示せず)から供給される電力の周波数及び電圧を変換し、制御基板51及び各駆動基板53に供給する。特に、本実施形態では、電源回路には、外部電源から出力された交流電圧を52Vの直流電圧(駆動電圧)に変換して各駆動基板53等に出力する変換器を備えている。
各駆動基板53は、図7に示すように内部空間S10に分散配置されており、制御基板51からの制御信号を受け、駆動部30に供給するための電力に変換する(を生成する)駆動回路(図示せず)を有している。駆動回路は、例えば、直流電力(電流)から交流電力(電流)に変換するインバーター回路を備えている。
基台20には、図2及び図4に示すように、例えばコネクターで構成された複数の外部接続部50が設けられている。外部接続部50は、その一部が外部に露出するようにして基台20に取り付けられており、制御基板51や電源基板52に対して電気的に接続されている。この外部接続部50は、例えば外部電源(図示せず)等に接続された外部ケーブル60が有するプラグ66(被接続部)を接続するための部品である。すなわち、外部接続部50は、外部電源や各種機器等とロボット100との電気的な接続を担うための部品である。
図8は、ロボット100が有する複数のハウジング105及びカバー106を説明するための図である。
ロボット本体部1は、図8に示すように、複数の外装部材(ハウジング105及びカバー106等)を含んで構成されている。具体的には、基台20及びアーム11~14は、それぞれ、ハウジング105及びカバー106を有しており、アーム15は、ケース155を有している。より具体的には、基台20は、ハウジング205(第5ハウジング)及びカバー206(第6カバー)を有している。アーム11は、ハウジング115(第1ハウジング)及びカバー116(第1カバー)を有している。アーム12は、ハウジング125(第2ハウジング)及びカバー126(第2カバー)を有している。アーム13は、ハウジング135(第3ハウジング)及びカバー136(第3カバー)を有している。アーム14は、ハウジング145(第4ハウジング)、カバー146(第4カバー)及びカバー147(第5カバー)を有している。アーム15は、ケース155を有している。なお、以下では、ハウジング205、ハウジング115、ハウジング125、ハウジング135及びハウジング145を区別しない場合は、それらをそれぞれハウジング105という。また、カバー206、カバー116、カバー126、カバー136、カバー146及びカバー147を区別しない場合は、それらをそれぞれカバー106という。
前述したように、コントローラーの機能を有する制御ユニット5がロボット本体部1の内部すなわち内部空間S1に収容されている。すなわち、ロボット100は、内部空間S1に設けられた、制御基板51及び制御基板51に電力を供給する電源基板52を有する。さらに、ロボット100は、制御基板51の指令に基づいて駆動部30を駆動する(本実施形態では複数の)駆動基板53を有する。以下、制御基板51及び電源基板52の冷却機構23について詳細に説明する。
図9は、図1に示すロボット100が有する基台20の内部を模式的に示す断面図である。
基台20の内部には、図9に示すように、制御基板51、電源基板52、ファン231、基台20の内壁201に設けられたヒートシンク232、制御基板51と電源基板52とを覆う風洞部233とが設けられている。このうち、ファン231、ヒートシンク232及び風洞部233は、制御基板51と電源基板52とを冷却する冷却機構23として機能する。なお、基台20の内壁201とは、基台20の有する筐体の内部空間S20側の表面のことである。
ファン231(第1ファン)は、図9に示すように、回転軸J1(第1回転軸)がx軸と平行となるように配置され、回転軸J1を中心に羽根を回転させることによって、+x軸方向に風を発生させる。すなわち、密閉された空間であるロボット本体部1の内部空間S1の一部である基台20の内部空間S20を満たしている気体(空気)を撹拌する。これにより、ロボット本体部1の内部空間S1において、気体の循環を行うことができる。
ヒートシンク232(フィン)は、平板形状の板状部2321と、板状部2321からファン231に向かって突出している凸部2322と、を有して形成されている。板状部2321は、一方の面で基台20の内壁201と接しており、他方の面に凸部2322を複数有している。凸部2322を複数有することによって、ヒートシンク232の表面積を大きくすることができ、基台20の内部空間S20の熱を基台20の筐体を介して、基台20の外部へと効率よく排出することができる。なお、ヒートシンク232は、基台20の内壁201に直に接していなくともよく、間に接着材を介していてもよい。
図10は、図9に示すヒートシンク232の変形例の平面図である。図10は、ヒートシンク232の変形例を凸部2322の突出方向から平面視した平面図である。図10に示すヒートシンク232は、凸部2322が略直方体の形状をしており、複数の凸部2322が所定の位置を中心として放射状に配置されている。例えば、第1実施形態において、+x軸方向に見て、所定の位置は、ファン231の回転軸J1と重なるようにヒートシンク232が配置されている。
図11に示すヒートシンク232の凸部2322は、図10に示すヒートシンク232の凸部2322と形状が異なり、略円柱形状となっている。この構成によれば、ファン231により気体が吹き付けられた場合、凸部2322によって気体の移動(流れ)を遮ることがないため、基台20の内部空間S20の気体を効率よく撹拌させることができる。
風洞部233は、図9に示すように、x軸方向に、第1開口2331(開口)と、第1開口2331と連通している第2開口2332(開口)と、を有した略角筒形状の部材である。風洞部233の形状は、これに限定されず、略円筒形状であってもよい。
第2実施形態においては、冷却機構23の構成が第1実施形態と異なっている。第2実施形態の他の点は、第1実施形態と同じである。
図12は、第2実施形態に係るロボット100の基台20の内部を模式的に示す断面図である。
また、第2実施形態において、ヒートシンクの数は2つであったが、これに限定されず、1つであってもよく3つ以上であってもよい。
第3実施形態においては、風洞部233の構成が第1実施形態と異なっている。第3実施形態の他の点は、第1実施形態と同じである。
図13は、第3実施形態に係るロボット100の基台20の内部を模式的に示す断面図である。
制御基板51や電源基板52の熱により温度が上昇した気体は、第1開口2331を通過し、ファン231によって基台20の内壁201に設けられたヒートシンク232に吹き付けられる。熱抵抗の小さいヒートシンク232は、吹き付けられた気体の熱を吸収し、基台20の外部へと放熱する。ヒートシンク232付近を通過し温度が低下した気体は、さらに基台20の内壁201に沿って移動し、第2開口2332から風洞部233に流入する。そして、気体は再び制御基板51や電源基板52から熱を吸収する。
これによれば、制御基板や電源基板から生じた熱を、ファンによる基台の内部空間の気体の撹拌によって、基台の外部へと排出することができる。また、基台の内部空間で気体を撹拌することで、気体を循環させ、内部空間において局所的に温度が上昇してしまう状態を低減できる。
これによれば、ファンからヒートシンクに対して効率よく気体を吹き付けることができるため、ヒートシンクの放熱効率を高めることができる。
これによれば、発熱する制御基板や電源基板を覆うように風路を形成することができるため、ファンによって撹拌された基台の内部空間の気体を制御基板や電源基板へ効率よく導くことができる。
これによれば、ファンにより気体が吹き付けられた場合、凸部によって気体の移動(流れ)を遮ることがないため、基台の内部空間の気体を効率よく撹拌させることができる。
これによれば、ファンによって気体を発熱部に吹き付けることができるため、ファンによって風速が速められた気体を発熱部に当てることができ、効率よく発熱部を冷却することができる。
Claims (6)
- 基台及び前記基台に接続されたロボットアームを有し、密閉されている内部空間を有するロボット本体部と、
前記ロボットアームの内部に設けられ、前記ロボットアームを駆動させる駆動部と、
前記ロボットアームの内部に設けられ、前記駆動部を駆動する駆動基板と、
前記基台の内部に設けられ、前記駆動基板に信号を送る制御基板と、
前記基台の内部に設けられ、前記制御基板に電力を供給する電源基板と、
前記基台の内部に設けられ、前記ロボット本体部の内部の気体を撹拌するファンと、
前記基台の内壁に設けられたヒートシンクと、
前記基台の内部に設けられ、一方向に延び両端に開口を有する筒形状であり、前記制御基板又は前記電源基板を覆っている風洞部と、を備え、
前記ヒートシンクは、前記風洞部が延びる方向からの平面視において、前記開口と重なり、前記開口を通じて前記風洞部の内部の気体が吹き付けられるロボット。 - 前記ファンは、前記ファンの回転軸の軸方向からの平面視において、前記ヒートシンクと重なる、請求項1に記載のロボット。
- 前記ファンは、前記回転軸の軸方向からの平面視において前記開口と重なる、請求項2に記載のロボット。
- 前記ヒートシンクは、板状部と、前記板状部から突出する複数の凸部と、を有し、
前記複数の凸部は、放射状に並んでいる、請求項2又は3に記載のロボット。 - 前記ファンは、前記回転軸の軸方向の平面視において、前記制御基板又は前記電源基板に設けられた発熱部と重なる、請求項1に記載のロボット。
- 前記風洞部は、両端の前記開口の間に、内側に向かって窪む凹部を有し、
前記制御基板および前記電源基板は、前記凹部に設けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のロボット。
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