JP7172383B2 - 内燃機関の排気ガス浄化システム及び内燃機関の排気ガス浄化方法 - Google Patents

内燃機関の排気ガス浄化システム及び内燃機関の排気ガス浄化方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関から排出されるNOxを低減するための内燃機関の排気ガス浄化システム及び内燃機関の排気ガス浄化方法に関する。
ディーゼルエンジンや希薄燃焼ガソリンエンジン等の内燃機関においては、排気ガス中のNOx(窒素酸化物)の低減が、市街地走行から高速走行低速の広い走行状態範囲で求められている。従来のNOx低減技術としてはLNT(リーンNOxトラップ触媒)とSCR触媒(選択還元型触媒)とを組み合わせた排気ガス浄化装置が特許文献1に開示されている。
国際公開第2013/190635号
LNTとSCR触媒の両方のNOx浄化機能を利用するためには、リッチ空燃比制御と尿素水供給制御を行う必要があるが、各々の制御を単純に組み合わると、不要で、余り効果の無いタイミングでリッチ空燃比制御を行ったり、SCR触媒における還元剤ストレージ量の見積もりを誤り、過剰な還元剤の量の噴射を行ったりしてしまうという問題が生じる。
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、LNTとSCR触媒のNOx浄化用触媒がある内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、必要な排気ガス浄化性能を確保しつつ排気ガス浄化にかかるコストを低減することができる内燃機関の排気ガス浄化システム及び内燃機関の排気ガス浄化方法を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明の内燃機関の排気ガス浄化システムは、内燃機関の排気通路に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置と還元剤噴射弁と選択還元型触媒装置を備えて構成されると共に、前記NOx触媒装置に流入する排気ガスの温度と、前記選択還元型触媒装置に流入する排気ガスの温度とを用いて、前記NOx触媒装置のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガス中に供給する再生制御前記選択還元型触媒装置におけるNOx還元を制御するための還元剤供給制御とを並行して行う協調制御を実行する制御装置を備えた内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、前記制御装置が、前記協調制御では、それぞれの前記排気ガスの温度を用いて、予め設定された第1重み係数データベースと第2重み係数データベースを参照して、第1重み係数と第2重み係数を算出し、算出した前記第1重み係数を用いて、前記再生制御で使用されるパラメータを変化させると共に、算出した前記第2重み係数を用いて前記還元剤供給制御で使用される還元剤の噴射還元剤量を変化させることを特徴とする。
本発明の内燃機関の排気ガスの浄化システムは、内燃機関の排気通路に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置と還元剤噴射弁と選択還元型触媒装置を備えて構成されると共に、前記NOx触媒装置のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガス中に供給する再生制御と前記選択還元型触媒装置におけるNOx還元を制御するための還元剤供給制御とを並行して行う協調制御を実行する制御装置を備えた内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、前記制御装置が、内燃機関の排気ガス浄化システムのシステム全体としての浄化率目標値を算出する浄化率目標値算出部と、予め設定された評価範囲当たりのシステム全体としての浄化率実際値を算出する浄化率実際値算出部と、前記浄化率実際値と前記浄化率目標値との差から、再生制御と還元剤供給制御に対してフィードバック補正値を算出する補正値算出部と、前記フィードバック補正値を用いて、再生制御の制御パラメータと還元剤供給制御の制御パラメータをそれぞれ補正する制御パラメータ補正部と、前記浄化率目標値を維持できるように、フィードバック制御を行うフィードバック制御部とを有するフィードバック制御部を備えて構成されていることを特徴とする。
本発明の内燃機関の排気ガスの浄化システムは、内燃機関の排気通路に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置と還元剤噴射弁と選択還元型触媒装置を備えて構成されると共に、前記NOx触媒装置のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガス中に供給する再生制御と前記選択還元型触媒装置におけるNOx還元を制御するための還元剤供給制御を並行して行う協調制御を実行する制御装置を備えた内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、前記制御装置が、過渡状態であるか否かを判定する過渡状態判定部と、前記過渡状態判定部で過度状態であると判定された場合に、過渡時補正値を算出する過渡時補正値算出部と、再生制御と還元剤供給制御における制御パラメータを前記過渡時補正値で補正する制御パラメータ補正部と、前記過渡状態判定部で過渡時状態から脱した判定された場合に、前記制御パラメータに対する前記過渡時補正値による補正を解除する過渡時補正リセット部とを有する過渡時制御部を備えて構成されていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明の内燃機関の排気ガス浄化方法は、内燃機関から排出される排気ガス中のNOxを、NOx吸着機能を有するNOx触媒装置と選択還元型触媒装置とで浄化する内燃機関の排気ガス浄化方法において、前記NOx触媒装置に流入する排気ガスの温度と、前記選択還元型触媒装置に流入する排気ガスの温度とを用いて、前記NOx触媒装置に対する制御を行う再生制御、前記選択還元型触媒装置に対する還元剤の噴射還元剤量を制御する還元剤供給制御、前記再生制御と前記還元剤供給制御を並行して行う協調制御のいずれかを選択するステップと、前記協調制御が選択された場合に、それぞれの前記排気ガスの温度を用いて、予め設定された第1重み係数データベースと第2重み係数データベースを参照して、第1重み係数と第2重み係数を算出するステップと、前記第1重み係数を用いて、前記NOx触媒装置の再生制御で使用されるパラメータを変化させると共に、前記第2重み係数を用いて前記選択還元型触媒装置でNOx浄化用に使用される還元剤の噴射還元剤量を変化させるステップとを有することを特徴とする方法である。
本発明の内燃機関の排気ガス浄化システム及び内燃機関の排気ガス浄化方法によれば、LNTとSCR触媒のNOx浄化用触媒がある内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、必要な排気ガス浄化性能を確保しつつ、排気ガス浄化にかかるコストの低減を図ることができる。
本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システムの構成を模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システムにおける、重み付NOx浄化制御で使用する制御装置の機能的な構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システムにおける、フィードバック制御と過渡時制御で使用する制御装置の機能的な構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システムにおける、重み付NOx浄化制御の流れを模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システムにおける、フィードバック制御の流れを模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化方法における、重み付NOx浄化制御を実施するための制御フローの一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化方法における、フィードバック制御を実施するための制御フローの一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化方法における、過渡時制御を実施するための制御フローの一例を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法について、図面を参照しながら説明する。なお、ここでは、選択還元型触媒装置として尿素選択還元型触媒装置を例にして、また、還元剤として、尿素水から発生するアンモニアを例として説明するが、これに限定されるものではない。
最初に、本発明の実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システムについて説明する。この内燃機関の排気ガス浄化システム1は、図1に示すように、エンジン本体(内燃機関本体)10から排出される排気ガスGが通過する排気通路11に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置(LNT触媒装置)21と尿素水噴射弁(還元剤噴射弁)22と尿素選択還元型触媒装置(尿素SCR触媒装置)23を備えて構成される。
それと共に、NOx触媒装置21のNOx吸着機能を回復するために還元剤を排気ガスG中に供給する再生制御を行う再生制御装置71と尿素水噴射弁22から噴射する尿素水Uの噴射量(噴射還元剤量)U1を制御する尿素水供給制御装置(還元剤供給装置)72とを備えた制御装置70を備えて構成される。なお、通常は、排気ガスG中の排気微粒子(PM)を捕集するフィルタが設けられるが、本発明では直接関係しないので、省略している。このフィルタの位置は本発明では特に限定されない。
このNOx吸着機能を有するNOx触媒装置21としては、NOx吸蔵還元型触媒などのLNT(リーンNOxトラップ触媒)がある。このNOx吸蔵還元型触媒は、触媒担体上に白金等の貴金属触媒とバリウム等のアルカリ土類金属等で形成されるNOx吸蔵材を担持した成型体などから構成されている。そして、排気ガス中のNOxをリーン空燃比状態のときに、NOx吸蔵材に一旦吸蔵させ、NOxの吸蔵量が飽和する前に排気ガスをリッチ空燃比状態にすることで、NOx吸蔵材に吸蔵されたNOxを放出させて、貴金属触媒の三元機能により還元するものである。
つまり、このNOx吸蔵還元型触媒は、通常時運転時にNOxを吸着、吸蔵して、吸蔵量が一杯になったらリッチ空燃比状態にしてNOxを放出させて未燃燃料から発生するHC、COにより還元処理する触媒である。このNOx吸蔵還元型触媒のNOx吸着能力は、低温では優れているが、高温(触媒の種類にもよるが、例えば、250℃程度以上)では低下する。また、NOx吸着能力を回復するための再生制御のリッチ空燃比制御では、未燃燃料(HC、CO)を必要とするので、その分燃費が悪化することになる。
また、尿素水噴射弁22は、尿素水タンク22aから尿素水供給配管22b経由で供給される尿素水Uを尿素選択還元型触媒装置23に供給するための噴射装置であり、尿素水供給制御装置72により、尿素水Uの噴射の有無及びその噴射量U1を調整制御される。
尿素選択還元型触媒装置(尿素SCR装置)23は、アンモニアを還元剤として、排気ガスG中のNOxと反応させて窒素と水にする選択還元型触媒を担持して構成される。この選択還元型触媒としては、鉄イオン交換アルミノシリケートや銅イオン交換アルミノシリケートなどのゼオライト触媒などがあり、アンモニアを吸着して、この吸着したアンモニアでNOxを還元浄化する機能を有している。この尿素選択還元型触媒装置23を使用することで、アンモニアを直接使用するのではなく、尿素水を排気ガスGの中に噴射して、尿素水Uから加水分解により発生するアンモニアとNOxを反応させることでNOxを無害化する。
つまり、この尿素選択還元型触媒は、尿素水Uの加水分解で得られるアンモニアを還元剤としてNOxを還元処理する触媒である。そして、尿素選択還元型触媒のNOx浄化率は、低温(触媒の種類にもよるが、例えば、170℃程度以下)では低いが、それ以上の温度では非常に高くなる。また、還元剤としてアンモニアを使用するので、このアンモニアを発生するための尿素水が必要となり、その分コストが掛かることになる。
また、NOx触媒装置21に流入する排気ガスGの温度Tg1を検出するための第1排気ガス温度センサ31がNOx触媒装置21の上流側に、尿素選択還元型触媒装置23に流入する排気ガスGの温度Tg2を検出するための第2排気ガス温度センサ32が尿素選択還元型触媒装置23の上流側に設けられる。
また、NOx触媒装置21に流入する排気ガスGのNOx濃度を検出するための第1NOx濃度センサ33がNOx触媒装置21の上流側に、NOx触媒装置21から流出する排気ガスGのNOx濃度を検出するための第2NOx濃度センサ34がNOx触媒装置21の下流側で、かつ、尿素選択還元型触媒装置23の上流側に、さらに、尿素選択還元型触媒装置23から流出する排気ガスGのNOx濃度を検出するための第3NOx濃度センサ35が尿素選択還元型触媒装置23の下流側に、それぞれ設けられる。
さらに、第1空燃比センサ(λセンサ)36がエンジン本体(内燃機関本体)10とNOx触媒装置21との間の排気通路11に設けられ、第2空燃比センサ(λセンサ)37がエンジン本体(内燃機関本体)10とNOx触媒装置21との間の排気通路11に設けられる。一方、吸気通路12には、吸気(空気)Aの流量を測定するための吸気量センサ(MAFセンサ)38が設けられる。
また、制御装置70は、各種センサ31~38の検出値を入力して、再生制御装置71によりNOx触媒装置21のNOx吸蔵能力を回復するための再生制御を行ったり、尿素水供給制御装置72により、尿素水噴射弁22に制御指令を出力して、尿素水噴射弁22から噴射する尿素水Uの噴射量U1を調整制御したりしている。
この再生制御装置71と尿素水供給制御装置72は、通常は、内燃機関の運転全般を制御するECU(エンジンコントロールユニット)と呼ばれるエンジン制御装置で構成されるが、このエンジン制御装置とは別体で形成して、このエンジン制御との間で連携を取りながら制御する構成にしてもよい。
これらの構成により、内燃機関の排気ガス浄化システム1は、内燃機関の排気通路11に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置21と尿素水噴射弁22と尿素選択還元型触媒装置23を備えると共に、NOx触媒装置21のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガスG中に供給する再生制御を行う再生制御装置71と尿素水噴射弁22から噴射する尿素水Uの噴射量U1を制御する尿素水供給制御装置72を備えた構成となる。
この構成では、排気ガスGの温度Tg2が、尿素選択還元型触媒装置23の浄化率が向上する第1温度(約170℃程度)T1よりも低い低温側温度領域Raでは、主に、NOx触媒装置21によるNOx吸着機能によりNOxを低減させる。また、排気ガスGの温度Tg1が、NOx触媒装置21の浄化率が低下する第2温度(約250℃程度)T2よりも高い高温側温度領域Rbでは、主に、尿素選択還元型触媒装置23によるNOx還元機能によりNOxを低減させる。
また、排気ガスGの温度Tg2が第1温度T1よりも高く、かつ、排気ガスGの温度Tg1が第2温度T2よりも低い中間温度領域Rcでは、NOx触媒装置21によるNOx吸着機能と、尿素選択還元型触媒装置23によるNOx還元機能によりNOxを低減させる。
従って、この内燃機関の排気ガス浄化システム1では、排気ガスGの温度Tg2が第1温度(例えば、170℃)T1よりも低い低温側温度領域Raでは、再生制御装置71によりNOx触媒装置21におけるNOx再生制御を行い、排気ガスGの温度Tg1が第2温度(例えば、250℃)T2よりも高い高温側温度領域Rbでは、尿素水供給制御装置72により、尿素選択還元型触媒装置23における尿素水噴射制御(還元剤噴射制御)を行う。これらのNOx再生制御と尿素水噴射制御の具体的内容としては、周知技術の制御を採用することができる。
そして、本発明では、排気ガスGの温度Tg2が第1温度T1以上でかつ排気ガスGの温度Tg1が第2温度T2以下の中間温度領域Rcでは、再生制御装置71と尿素水供給制御装置72による協調制御を行うが、このとき、再生制御装置71によるNOx再生制御と、尿素水供給制御装置72による尿素水噴射制御に対して、それぞれに重み(寄与度)W1、W2を付ける重み付き制御を行う。この重み付きの重み係数W1、W2は、排気ガスGの温度Tg1、Tg2から、予め実験結果等により設定した重み付きのデータベースを参照して算出する。
この重み付きのデータベースを求める実験としては、基本的には、エンジンの定常運転状態で、重み係数W1、W2を固定したシステム全体としてのNOx浄化率を測定し、この重み係数W1、W2を変更することで、NOx浄化率と燃費と尿素水消費量などを考慮した評価値が最も高い重み係数W1、W2を採用する。これを、排気ガス温度Tg1、Tg2が異なる各エンジン運転状態に対して行い、その評価値をみながら、排気ガス温度Tg1、Tg2に対する重み係数W1、W2のデータベースを設定する。
なお、この重み係数W1、W2の和が1.0になるように設定すると、実験数を減少できるが、必ずしも、1.0にこだわる必要は無く、組合せによって、重み係数W1、W2の和が1.0にならない場合もあり得る。
そして、中間温度領域Rcでは、この重み係数W1、W2を用いて、NOx再生制御におけるリッチ空燃比制御用のパラメータ(例えば、再生頻度(再生制御のインターバル)、リッチ空燃比制御時のリッチ度合い、リッチ空燃比制御の期間等)に第1重み係数W1を掛け算すると共に、尿素水供給制御における噴射尿素水量U1に第2重み係数W2を掛け算して、NOx触媒装置21に対する制御と、尿素選択還元型触媒装置23に対する制御を並行して行う。
これにより、エンジン本体10から流出してくるNOx量からNOx触媒装置21によるNOx浄化量を引き算した状態で、尿素選択還元型触媒装置23におけるNOx浄化用の噴射尿素水量U1を設定できるようになる。
次に、本発明の実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システム1で使用する制御装置70の構成について説明する。図2に示すように、この制御装置70は、再生制御装置71と尿素水供給制御装置(還元剤供給制御装置)72を備えており、制御装置70は、データ取得部70A、データ算出部70B、制御選択部70C、重み係数算出部70D、及び、協調制御部70E等の機能的な各部(各手段)を有し、再生制御装置71は再生用制御部71Aを、尿素水供給制御装置72は尿素水供給用制御部(還元剤供給用制御部)72Aをそれぞれ有している。
なお、これらの各部はアナログ的な回路を持つ装置で構成されていてもよいが、通常は、プログラムの一部等のソフトウェアとプログラムの実施に伴って各種データが出入力されるハードウェアと組み合わせで構成されている。
このデータ取得部70Aでは、第1排気ガス温度センサ31の検出値を得て、NOx触媒装置21に流入する排気ガスGの温度Tg1を取得し、また、第2排気ガス温度センサ32の検出値を得て、尿素選択還元型触媒装置23に流入する排気ガスGの温度Tg2を取得する。
また、第1NOx濃度センサ33の検出値を得て、NOx触媒装置21に流入する排気ガスGのNOx濃度Cn1を取得し、第2NOx濃度センサ34の検出値を得て、NOx触媒装置21から流出し、尿素選択還元型触媒装置23に流入する排気ガスGのNOx濃度Cn2を取得する。さらに、第2NOx濃度センサ35の検出値を得て、尿素選択還元型触媒装置23から流出する排気ガスGのNOx濃度Cn3を取得する。
そして、第1空燃比センサ(λセンサ)36と第2空燃比センサ(λセンサ)37と吸気量センサ(MAFセンサ)38の検出値をそれぞれ得て、第1空燃比λmと第2空燃比λsと吸気量Vaを取得する。また、エンジン運転情報から、再生制御と尿素水供給制御(還元剤供給制御)に必要なデータを入手する。
データ算出部70Bでは、データ取得部70Aで得たデータを基に、制御選択部70C、協調制御部70D、再生用制御部71A、尿素水供給用制御部72Aで使用するデータを算出する。
制御選択部70Cでは、データ取得部70Aで取得した排気ガスの温度Tg1、Tg2を用いて、現状の排気ガス浄化システム1における排気ガスの温度状態が、低温側温度領域Ra、中間温度領域Rc、高温側温度領域Rbの何れにあるかを判定し、再生制御、尿素水供給制御、その両方の協調制御のいずれかを選択する。
単純化して考えた場合では、例えば、排気ガスの温度Tg1、Tg2の平均温度Tmが170℃未満であれば、低温側温度領域Raとし、平均温度Tmが170℃以上250℃未満であれば、中間温度領域Rcとし、平均温度Tmが250℃以上であれば、高温側温度領域Rbとする。
重み係数算出部70Dでは、制御選択部70Cで協調制御が選択された場合に、データ取得部70Aで取得した排気ガスの温度Tg1、Tg2を用いて、予め設定された重み係数データベースに基づいて、第1重み係数W1、第2重み係数W2を算出する。より具体的には、排気ガスの温度Tg1に基づいて第1重み係数W1を、排気ガスの温度Tg2に基づいて第2重み係数W2を、第1重み係数マップデータと第2重み係数マップデータ等を用いて算出したり、排気ガスの温度Tg1と排気ガスの温度Tg2の平均値に対して、重み係数マップデータ等を用いて第1重み係数W1、第2重み係数W2を算出したりする。
なお、単純化して考えた場合では、例えば、排気ガスの温度Tg1、Tg2の平均温度Tmが高くなるにつれて、第1重み係数W1が小さく、第2重み係数W2が大きくなるように設定する。そして、低温側温度領域Raと中間温度領域Rcとの境界又はこの境界の近傍では、第1重み係数W1が1.0で、第2重み係数W2がゼロとなり、中間温度領域Rcと高温側温度領域Rbとの境界又はこの境界の近傍では、第1重み係数W1がゼロで、第2重み係数W2が1.0となる。この途中では、W1+W2=1.0であっても、W1+W2≠1.0であってもよい。また、第1重み係数W1と第2重み係数W2は、必ずしも平均温度Tmと線型関係になくてもよい。
協調制御部70Eでは、制御選択部70Cで協調制御が選択された場合に、重み係数算出部70Dで算出された第1重み係数W1、第2重み係数W2を用いて、再生用制御部71Aで算出される再生制御で使用されるパラメータと、尿素水供給用制御部72Aで算出される噴射尿素水量U1を補正する。
単純化すると、例えば、NOx触媒装置21の再生処理のためのリッチ空燃比頻度マップや、尿素選択還元型触媒装置23におけるNOx還元処理のための噴射尿素水量マップから得られる値にこの重みマップ(寄与度マップ)から得られる重み係数を掛けたり、この重み係数で割ったりして使用する。例えば、NOx触媒装置21のリッチ空燃比制御の頻度をこの第1重み係数W1に応じて減らして行く。また、逆に、尿素選択還元型触媒装置23に関しては、NOx触媒装置21によるNOx浄化量分をエンジン出口NOx量から減らして噴射尿素水量U1の設定を行う。
より具体的には、排気ガスGの温度状態が低温側温度領域Raにあるときは、再生制御装置71により、NOx触媒装置21におけるNOx再生制御を行う。このNOx再生制御では、例えば、エンジン回転数や負荷(あるいは、第1NOx濃度センサ33の検出値であるNOx濃度Cn1と吸気量センサ(MAFセンサ)38の検出値である吸気量Va)等のエンジン運転状態を入力して、予め、これらのエンジン運転状態に対して設定されたリッチ空燃比頻度マップ(エンジン運転状態に対応した再生制御の間隔(期間)Taとリッチ度合Drを示すデータベース)を参照して、再生制御の間隔Taとリッチ度合Drを算出し、これらを基にNOx触媒装置21によるNOx再生制御を行う。なお、このリッチ度合Drは、吸気量Vaと、リッチ空燃比制御で供給する未燃燃料の供給量Mtと、還元剤を供給している期間Tbの関数となるが、この供給量Mtと期間Tbに関しても、予めリッチ度合Drに対してそれぞれ固定値で設定しておいたり、予め、エンジン運転状態に対して設定されたリッチ度マップ(エンジン運転状態に対応した供給量Mtと期間Tbを示すデータベース)を利用したりすることができる。
これと同様に、中間温度領域Rcにあるときでも、エンジン運転状態を入力して、リッチ空燃比頻度マップ等を参照して、再生制御の間隔(期間)Taと、供給量Mtと、期間Tbを算出する。
また、排気ガスGの温度状態が高温側温度領域Rbにあるときは、再生制御装置71により、尿素選択還元型触媒装置23における尿素水供給制御を行う。この尿素水供給制御では、例えば、エンジン運転状態を入力して、予め、エンジン運転状態に対して設定された噴射尿素水量マップ(エンジン運転状態に対応した噴射尿素水量U1を示すデータベース)を参照して噴射尿素水量U1を算出し、尿素水噴射制御する。これと同様に、中間温度領域Rcにあるときでも、エンジン運転状態を入力して、噴射尿素水量マップを参照して、噴射尿素水量U1を算出する。
そして、中間温度領域Rcにおいては、さらに、NOx触媒装置21に対する再生制御に関しては、再生用制御部71Aで算出される再生制御で使用される再生制御の間隔(期間)Ta、即ち、前回の再生制御終了から今回の再生制御を開始するまでの時間を第1重み係数W1で割り算して、再生制御をするまで間隔Tac(Ta/W1⇒Tac)を、長くなるように変化させる。この場合は、リッチ空燃比制御のリッチ度合いDrは変化させない。
あるいは、再生制御の間隔Taは同じままとして、リッチ空燃比制御のリッチ度合いDrを変化させる。このリッチ度合いDrの変化は、リッチ空燃比制御で供給する未燃燃料の供給量Mtに対して第1重み係数W1を掛け算して変化させる場合(Mt×W1⇒Mtc)と、還元剤を供給している期間Tbに対して第1重み係数W1を掛け算して変化させる場合(Tb×W1⇒Tbc)とがある。
なお、このリッチ空燃比制御で供給する未燃燃料の供給量Mtとは、NOx触媒装置(NOx吸蔵還元型触媒)21で、通常時運転時にNOxを吸着、吸蔵して、吸蔵量が一杯になったときに、NOx触媒装置21の再生のための再生制御で、リッチ空燃比状態にしてNOxを放出させるために供給される未燃燃料(HC、CO)の供給量のことであり、この未燃燃料の供給量は周知のNOx吸蔵還元型触媒の再生方法に基づいて設定される値を採用すればよいので、未燃燃料の供給量の算出方法は、例えば、上記で例示したような周知技術を用いるものとする。
あるいは、1回の再生制御で供給する未燃燃料の供給総量Mttで考えて、この供給総量Mtt(=供給量Mt×期間Tb)に第1重み係数W1を掛けた値になるように変化させた未燃燃料供給総量Mttc(=供給量Mt×期間Tb×W1)を設定する。
また、尿素選択還元型触媒装置23に対する尿素水供給制御に関しては、尿素水供給用制御部72Aで算出される噴射尿素水量U1に第2重み係数W2を掛け算して、噴射尿素水量U1を変化させる(U1×W2⇒U1c)。
そして、再生制御装置71では、低温側温度領域Raと中間温度領域Rcで、再生制御を行う。この再生制御では、エンジン運転状態(エンジン回転数Ne、負荷Q)を基に、予め設定されたNOx排出濃度マップデータを参照して算出するNOx濃度推定手段を使用してもよいが、次のようにNOx濃度Cn1は第1NOx濃度センサ33で検出するようにしてもよい。
つまり、NOx触媒装置21に吸着されるNOx吸着量Naを、第1NOx濃度センサ33で得られるNOx触媒装置21に流入するNOx濃度Cn1から第2NOx濃度センサ34で得られるNOx触媒装置21から流出するNOx濃度Cn2を引き算して、排気ガス量Vgを掛け算することで算出する(Na=Vg×(Cn1-Cn2))。
このNOx吸着量Naが予め設定した判定値Njを超えたときに再生制御を行ったり、予め設定した前回の再生制御終了後からのエンジン運転時間あるいは走行距離などが予め設定した値を超えたときに再生制御を行ったりする。なお、この判定値Njは、NOx触媒装置21の触媒温度Tcに対応して変化する値であり、その触媒温度Tcにおける最大NOx吸蔵量を考慮して設定される閾値である。例えば、最大NOx吸蔵量の90%程度の大きさに判定値Njが設定される。
なお、一般的には、再生制御では、NOx触媒装置21の触媒温度Tcを活性化温度以上に上昇させる昇温制御と、還元浄化のためのリッチ空燃比制御(リッチ還元イベント)を行う。また、必要に応じて、排気ガスGの温度Tg1をモニターして、運転の安定度合、浄化率をチェックしつつ、制御における禁止条件やパラメータの補正を行う。
また、リッチ空燃比制御において、NOx触媒装置21の触媒温度Tcが昇温しているときは、未燃燃料供給量Mtを増加して第1空燃比λmを小さくし、リッチ空燃比制御の後半で、NOx放出量Nbが減少したら未燃燃料供給量Mtを減少して第1空燃比λmを大きくすることが好ましい。つまり、リッチ空燃比制御において、昇温してNOx触媒装置21のNOx吸着量Naが未だ多いときにはNOx放出量Nbが増加するので、未燃燃料供給量Mtを増加して第1空燃比λmを小さくする。また、リッチ空燃比制御の後半で、NOx放出量Nbが減少したら未燃燃料供給量Mtを減少して第1空燃比λmを大きくする。
そして、低温側温度領域Raでは、再生用制御部71Aで算出されるパラメータ(Ta、Tb、Mt)を補正することなく、再生制御を行い、中間温度領域Rcでは、再生用制御部71Aで算出されるパラメータ(Ta、Tb、Mt)を、協調制御部70Eで変化させたパラメータ(Tac、Tbc、Mtc)で、再生制御を行う。
また、尿素水供給制御装置72では、中間温度領域Rcと高温側温度領域Rbとで、尿素水供給制御を行うが、この尿素水供給制御では、尿素選択還元型触媒装置23の触媒温度毎のアンモニアストレージ(還元剤ストレージ)量閾値まで尿素水Uを噴射尿素水量U1、U1cで噴射してアンモニアを尿素選択還元型触媒装置23にストレージしておき、NOx還元にアンモニアが消費されて、このアンモニアストレージ量閾値より減少したら、再び尿素水Uを噴射している。また、必要に応じて、排気ガスGの温度Tg2をモニターして、運転の安定度合、浄化率をチェックしつつ、制御における禁止条件やパラメータの補正を行う。
つまり、実際には、NOx流入量Nsを還元するのに寄与するアンモニア(還元剤)としては、尿素選択還元型触媒装置23に事前に貯蔵されているアンモニアが寄与することが分かっているので、この尿素選択還元型触媒装置23に事前に貯蔵されているアンモニアストレージ(還元剤ストレージ)量を時々刻々把握しておき、このアンモニアストレージ量と、噴射尿素水量U1、U1cから生成するアンモニア量と、NOxの還元で消費されるアンモニア量とを考慮して、噴射尿素水量U1、U1cを調整している。つまり、尿素水供給用制御部72Aでアンモニアストレージ量を考慮して算出された噴射尿素水量U1、U1cを算出する。ここでは、このアンモニアストレージ量を考慮した尿素水制御については周知技術を用いるものとする。
さらには、アンモニア量と尿素選択還元型触媒装置23に流入する排気ガスGの第2空燃比λsとの関係を実験的に求め、データベース化しておき、リッチ空燃比制御時に生成するアンモニア量を尿素選択還元型触媒装置23のアンモニアストレージ制御の計算値に組み込み、尿素噴射制御の補正を行うことが好ましい。
また、尿素水供給制御装置72は、高温側温度領域Rbでは、尿素水供給用制御部72Aで算出される噴射尿素水量U1を変化させることなく、尿素水供給制御を行い、中間温度領域Rcでは、尿素水供給用制御部72Aで算出される噴射尿素水量U1を、協調制御部70Eで変化させた噴射尿素水量U1cで、尿素水供給制御を行う。
上記の構成により、この実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システム1は、内燃機関の排気通路11に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置21と尿素水噴射弁22と尿素選択還元型触媒装置23を備えて構成されると共に、NOx触媒装置21のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガス中に供給する再生制御を行う再生制御装置71と尿素選択還元型触媒装置23におけるNOx還元を制御するための尿素水供給制御装置72を有する制御装置70を備えた内燃機関の排気ガス浄化システム1となる。
それと共に、第1排気ガス温度センサ31がNOx触媒装置21の上流側に、第2排気ガス温度センサ32がNOx触媒装置21の下流側でかつ尿素選択還元型触媒装置23の上流側にそれぞれ設けられている。
そして、制御装置70が、第1排気ガス温度センサ31によりNOx触媒装置21に流入する排気ガスGの温度Tg1と、第2排気ガス温度センサ32により尿素選択還元型触媒装置23に流入する排気ガスGの温度Tg2とを取得するデータ取得部70Aと、データ取得部70Aで取得した排気ガスGの温度Tg1、Tg2を用いて、NOx触媒装置21に対する制御を行う再生制御、尿素選択還元型触媒装置23に対する尿素水Uの供給量を制御する尿素水供給制御、再生制御と尿素水供給制御を並行して行う協調制御のいずれかを選択する制御選択部70Cと、制御選択部70Cで協調制御が選択された場合に、データ取得部70Aで取得した排気ガスGの温度Tg1、Tg2を用いて、予め設定された第1重み係数データベースと第2重み係数データベースを参照して、第1重み係数W1と第2重み係数W2を算出する重み係数算出部70Dと、制御選択部70Cで協調制御が選択された場合に、重み係数算出部70Dで算出された第1重み係数W1を用いて、NOx触媒装置21の再生制御で使用されるパラメータを変化させると共に、重み係数算出部70Dで算出された第2重み係数W2を用いて尿素選択還元型触媒装置23でNOx浄化用に使用される尿素水Uの噴射尿素水量U1を変化させる協調制御部70Eとを備えている。
更に、協調制御部70Eが、NOx触媒装置21に対する再生制御に関して、前回の再生制御終了から再生制御を開始するまでの時間を第1重み係数W1で割り算して、再生制御をするまで間隔を長くなるように変化させる第1変化方法か、再生制御におけるリッチ空燃比制御で供給する還元剤供給量Mtに対して第1重み係数W1を掛け算して変化させる第2変化方法か、再生制御におけるリッチ空燃比制御で供給する還元剤を供給している期間に対して第1重み係数W1を掛け算して変化させる第3変化方法のいずれか一つの変化方法を行う。
また、協調制御部70Eが、尿素選択還元型触媒装置23に供給する尿素水Uの噴射尿素水量U1を尿素選択還元型触媒装置23で吸着されるアンモニア吸着量を考慮して設定すると共に、この設定された尿素水Uの噴射尿素水量U1に重み係数算出部70Dで算出された第2重み係数W2を掛け算して変化させる。
そして、外乱に対する強靭性であるロバスト性を強化するために、図3に示すように、制御装置70は、さらに、次の浄化率目標値算出部8OA、浄化率実際値算出部80B、フィードバック補正値算出部80C、制御パラメータ補正部80Dを有するフィードバック制御部80を備えていることが好ましい。
つまり、制御装置70が、内燃機関の排気ガス浄化システム1のシステム全体としての浄化率目標値ηntを算出する浄化率目標値算出部80Aと、予め設定された評価範囲当たりのシステム全体としての浄化率実際値ηnmを算出する浄化率実際値算出部80Bと、浄化率実際値ηnmと浄化率目標値ηntとの差Δηnから、再生制御と尿素水供給制御に対してフィードバック補正値Fc1、Fc2を算出する補正値算出部80Cと、フィードバック補正値Fc1、Fc2を用いて、再生制御の制御パラメータと尿素水供給制御の制御パラメータをそれぞれ補正する制御パラメータ補正部80Dとを有するフィードバック制御部80を備えて構成されていることが好ましい。
この浄化率目標値算出部8OAでは、内燃機関の排気ガス浄化システム1のシステム全体としての全体浄化率目標値マップを設定して、エンジン運転状態に対するNOx浄化率の目標値を算出する。また、浄化率実際値算出部80Bでは、浄化率目標値算出部80Aで算出された浄化率目標値ηntと、システム全体の後段となる第3NOx濃度センサ35で検出されるNOx濃度Cn3と排気ガス量Vg、NOx触媒装置21の再生制御後の予め設定されている評価範囲(例えば、予め設定されている、走行距離、エンジン運転時間、燃料消費累積量等)の間で算出される「評価範囲(例えば、所定の走行距離)当たりのエンジン本体から排出されるNOx排出量」と「この評価範囲当たりの大気中に排出されるNOx量」とから浄化率実際値ηnmを算出する。
また、補正値算出部80Cでは、浄化率実際値算出部80Bで算出された浄化率実際値ηnmと浄化率目標値算出部80Aで算出された浄化率目標値ηntとの差Δηn(=ηnm-ηnt)を求めて、再生制御と尿素水供給制御のためのフィードバック補正値Fc1、Fc2を算出する。また、制御パラメータ補正部80Dでは、補正値算出部80Cで算出されたフィードバック補正値Fc1、Fc2を用いて、再生制御の制御パラメータと尿素水供給制御の制御パラメータをそれぞれ補正する。そして、フィードバック制御部82では、システム全体として、浄化率目標値ηntを維持できるように、フィードバック補正値Fc1、Fc2を用いて、再生制御の制御パラメータと尿素水供給制御の制御パラメータをそれぞれ補正するフィードバック制御を行う。
このフィードバック制御部80では、例えば、NOx排出量がRDE(実路走行試験)や実走行等での排ガス規制値よりも高くなっていることを検出した場合には、NOx触媒装置21に対する再生制御でリッチ空燃比制御の回数(頻度)を増加したり、尿素選択還元型触媒装置23に対する尿素水噴射制御で、アンモニアストレージ量閾値(アンモニアストレージリミット)の値を増加したりする。なお、この場合でも、協調制御で、再生制御と尿素水噴射制御で重み係数W1、W2を使用しているときは、この重み付けを継続して、更にフィードバック制御の補正を行うことになる。つまり、重み係数W1、W2によるそれぞれの変化に加えてフィードバック補正値Fc1、Fc2による補正も加えることになる。
このフィードバック制御では、基本的には、エンジンの運転状態が定常時の状態で、浄化率目標値ηntを満たす範囲で、リッチ空燃比制御による燃費悪化をなるべく少なく、かつ、尿素水噴射制御による噴射尿素水量U1もなるべく少なくて済むように、フィードバック補正量Fc1、Fc2を算出して設定する。なお、NOx触媒装置21に対する再生制御における制御パラメータに対して行う補正量を第1フィードバック補正量Fc1とし、尿素選択還元型触媒装置23に対して行う尿素水供給制御における制御パラメータに対して行う補正量を第2フィードバック補正量Fc2とする。
この補正のフィードバック補正の優先順位は、言い換えれば、第1フィードバック補正量Fc1と第2フィードバック補正量Fc2の相互間の比率に関しては、両方を同率で変化したり、先に、第1フィードバック補正量Fc1のみを補正し、この補正で不十分な場合に、第2フィードバック補正量Fc2を追加して補正したり、逆に、第2フィードバック補正量Fc2のみを補正し、この補正で不十分な場合に、第1フィードバック補正量Fc1を追加して補正したり、第1フィードバック補正量Fc1のみ補正と第2フィードバック補正量Fc2のみの補正を交互に繰り返したりする。これらの補正の順序や、浄化率実際値ηnmと浄化率目標値ηntとの差Δηn(=ηnm-ηnt)に対する補正量Fc1、Fc2の大きさは、予め実験して、設定しておくことになる。
更に、過度状態に対してもよい対応ができるように、過渡時制御部90を備えて構成されることがより好ましい。つまり、制御装置70が、過渡状態であるか否かを判定する過渡状態判定部90Aと、過渡状態判定部90Aで過度状態であると判定された場合に、過渡時補正値Gc1、Gc2を算出する過渡時補正値算出部90Bと、再生制御と尿素水供給制御における制御パラメータを過渡時補正値Gc1、Gc2で補正する制御パラメータ補正部90Cと、過渡状態判定部90Aで過渡時状態から脱した判定された場合に、制御パラメータに対する過渡時補正値Gc1、Gc2による補正を解除する過渡時補正リセット部90Dとを有する過渡時制御部90を備えて構成することがより好ましい。
この過渡時制御部90により、過渡時制御を行い、NOx浄化触媒21および尿素選択還元型触媒装置23の両方でのNOx浄化の合計のNOx浄化率を担保しつつ、燃費、尿素消費量の評価値が良い値となる制御を行う。
例えば、低負荷で一定速度走行後に急加速する過渡時等場合などでは、排気ガス温度がすぐに上昇するが、尿素選択還元型触媒装置23の触媒温度は未だ低く、触媒の活性化が不十分な状態であって、尿素選択還元型触媒装置23におけるNOxに対する還元作用が不十分で、大気中に排出されるNOx量が増加する可能性が考えられる。この場合は、尿素選択還元型触媒装置23の触媒温度が上昇するまで、その供給により排気ガスを冷却してしまう尿素水をすぐには供給せずに、尿素水Uの添加を遅らせる「尿素噴射の応答遅れ補正制御」や、尿素選択還元型触媒装置23の触媒温度が上昇するまで、排気ガス温度を昇温するための未燃燃料を供給するリッチ空燃比制御を継続するような「リッチ制御の延長制御」等の過渡時補正を行う。
次に、本発明に係る実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化方法について説明する。この内燃機関の排気ガス浄化方法は、内燃機関から排出される排気ガス中のNOxを、NOx吸着機能を有するNOx触媒装置と尿素選択還元型触媒装置とで浄化する内燃機関の排気ガス浄化方法であり、この方法において、NOx触媒装置21に流入する排気ガスGの温度Tg1と、尿素選択還元型触媒装置23に流入する排気ガスGの温度Tg2とを用いて、NOx触媒装置21対する制御を行う再生制御、尿素選択還元型触媒装置23に対する尿素水Uの噴射尿素水量U1を制御する尿素水供給制御、再生制御と尿素水供給制御を並行して行う協調制御のいずれかを選択するステップと、協調制御が選択された場合に、排気ガスGの温度Tg1、Tg2を用いて、予め設定された第1重み係数データベースと第2重み係数データベースを参照して、第1重み係数W1と第2重み係数W2を算出するステップと、第1重み係数W1を用いて、NOx触媒装置21の再生制御で使用されるパラメータを変化させると共に、第2重み係数W2を用いて尿素選択還元型触媒装置23でNOx浄化用に使用される尿素水Uの噴射尿素水量U1を変化させるステップとを有して構成される。
この上記の制御は、図6に示すような一例の制御フローで実施することができる。この図6の制御フローは内燃機関が運転を開始すると、上級の制御フローから呼ばれて、他の排気ガス浄化システム1の運転制御フローと並行して実施され、内燃機関の運転が終了する際には、割り込みが生じて、上級の制御フローに戻って、この上級の制御フローと共に終了するものとして示してある。
この図6の制御フローがスタートすると、ステップS11で、排気ガス温度Tg1、Tg2を取得すると共に、NOx浄化の目標浄化率を算出する。このNOx浄化の目標浄化率は内燃機関の排気ガス浄化システム1の全体におけるNOxの浄化率であり、エンジン運転状態(エンジン回転数Ne、負荷Q等)から、予め設定されている目標NOx浄化率マップ等を参照して算出する。
次のステップS12で、排気ガスGの温度Tg1、Tg2と第1温度T1、第2温度T2とを比較して、排気ガスGの温度Tg2が第1温度T1よりも低くければ、低温側温度領域Raであるとして、ステップS20で、再生制御装置71によりNOx触媒装置21におけるNOx再生制御を行い、このステップS20の再生制御が終了するとステップS11に戻る。なお、この第1温度T1は尿素選択還元型触媒装置23のSCR触媒の種類にもよるが、例えば、170℃であり、第2温度T2は、NOx触媒装置の触媒(LNT触媒)の種類にもよるが、例えば、250℃である。
一方、排気ガスGの温度Tg1が第2温度T2よりも高ければ、高温側温度領域Rbであるとして、ステップS40で、尿素水供給制御装置72により、尿素選択還元型触媒装置23における尿素水噴射制御を行い、このステップS40の尿素水噴射制御で、予め設定された時間を経過するとステップS11に戻る。
そして、排気ガスGの温度Tg2第1温度T1以上でかつ排気ガスGの温度Tg1が第2温度T2以下であれば、中間温度領域Rcであるとして、ステップS30の協調制御で、再生制御装置71と尿素水供給制御装置72による協調制御を行う。このステップS30の協調制御では、ステップS31で、排気ガスGの温度Tg1、Tg2から、予め実験結果等により設定した重み付きのデータベースを参照して重み(寄与度)W1、W2を算出する。次のステップS32で、再生制御装置71によるNOx再生制御と、尿素水供給制御装置72による尿素水噴射制御に対して、それぞれに重み(寄与度)W1、W2を付ける重み付き制御を行う。このステップS32の重み付き再生制御が終了するとステップS11に戻る。
そして、内燃機関の運転が終了されると、割り込みにより、ステップS50の制御終了作業をした後リターンして上級の制御フローに戻り、この上級の制御フローと共に終了する。
また、外乱に対する強靭性であるロバスト性を強化するための制御は、図7に示すような制御フローで実施することができる。この図7の制御フローがスタートすると、ステップS81で、内燃機関の排気ガス浄化システム1のシステム全体としての浄化率目標値ηntを算出する。次のステップS10で、フィードバック補正値Fc1、Fc2による補正を、再生制御と尿素水供給制御とからなるNOx浄化制御の各制御パラメータに施す。なお、フィードバック制御を行っていない場合は、フィードバック補正値Fc1、Fc2は、それぞれ、1.0となる。
ステップS10のNOx浄化制御を行った後で、ステップS82で、このステップS10のNOx浄化制御を行っている走行距離(若しくは、エンジン運転時間、エンジン運転時間、燃料消費累積量等)が予め設定した評価範囲を超えたか否かを判定する。このステップS82における判定で、評価範囲内であれば、ステップS10に戻り、フィードバック補正値Fc1、Fc2を変更することなく、NOx浄化制御を継続する。
このステップS82における判定で、評価範囲を超えていれば、ステップS83に行き、システム全体として浄化率実際値ηnmを算出し、次のステップS84で、フィードバック補正値Fc1、Fc2を算出し、この値に更新する。そして、ステップS81に戻る。なお、制御の途中で、内燃機関の運転が終了されると、割り込みにより、リターンして上級の制御フローに戻り、この上級の制御フローと共に終了する。
また、過渡状態に対する制御は、図8に示すような制御フローで実施することができる。この図8の制御フローがスタートすると、ステップS91で、エンジン運転状態が過渡状態にあるか否かを判定する。このステップS91の判定で、過渡状態でなければ(NO)、ステップS92に行き、過渡時補正値の値を平常値(1.0)にリセットして、ステップS91に戻る。
一方、このステップS91の判定で、過渡状態であれば(YES)、ステップS93に行き、過渡時に対応するための過渡時補正値を算出する。この過渡時補正値は、予め実験等によって設定されたデータベースを参照して算出する。例えば、「尿素噴射の応答遅れ補正制御」のための尿噴射開始時期の補正値や、「リッチ空燃比制御の延長制御」のためのリッチ空燃比制御時間(未燃燃料供給時間)の補正値などである。
次のステップS10で、過渡時補正値による補正を行ったNOx浄化制御を行い、ステップS91に戻る。なお、制御の途中で、内燃機関の運転が終了されると、割り込みにより、リターンして上級の制御フローに戻り、この上級の制御フローと共に終了する。
この実施の形態の内燃機関の排気ガス浄化システム1及び内燃機関の排気ガス浄化方法によれば、NOx触媒装置21と尿素選択還元型触媒装置23のNOx浄化用触媒がある内燃機関の排気ガス浄化システム1において、低温側温度領域Raでは尿素選択還元型触媒装置23に流入するNOxを減少させて、尿素選択還元型触媒装置23におけるアンモニアストレージ量を減少させることができると共に、高温側温度領域ではNOx触媒装置21用のリッチ空燃比制御の頻度を減らして、燃費を改善することができて、尿素水消費量の節約、昇温時のアンモニアスリップ量の減少等を図ることができる。
また、それと共に、中間温度領域Rcでは、簡単な重み付き制御という簡単なアルゴリズムで、NOx触媒装置21のNOx浄化と尿素選択還元型触媒装置23のNOx浄化とのバランスを取りながら、NOx浄化率と燃費と尿素水消費量に関する評価値が良い値になるようにNOxを浄化することができる。
従って、リッチ空燃比制御に必要な燃料と尿素水消費量を少なくすることができるので、必要な排気ガス浄化性能を確保しつつ、排気ガス浄化にかかるコストの低減を図ることができる。
1 内燃機関の排気ガス浄化システム
10 エンジン本体
11 排気通路
12 吸気通路
21 NOx触媒装置
22 尿素水噴射弁
23 尿素選択還元型触媒装置
30 制御装置
31 第1排気ガス温度センサ
32 第2排気ガス温度センサ
33 第1NOx濃度センサ
34 第2NOx濃度センサ
35 第3NOx濃度センサ
36 第1λセンサ(第1空燃比センサ)
37 第2λセンサ(第2空燃比センサ)
38 MAFセンサ(吸気量センサ)
70 制御装置
70A データ取得部
70B データ算出部
70C 制御選択部
70D 重み係数算出部
70E 協調制御部
71 再生制御装置
71A 再生用制御部
72 尿素水供給制御装置
72A 尿素水供給用制御部
80 フィードバック制御部
80A 浄化率目標値算出部
80B 浄化率実際値算出部
80C フィードバック補正値算出部
80D 制御パラメータ補正部(FB補正)
90 過渡時制御部
90A 過渡状態判定部
90B 過渡時補正値算出部
90C 制御パラメータ補正部(過渡時補正)
90D 過渡時補正リセット部
A 吸気
G 排気ガス
U 尿素水

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置と還元剤噴射弁と選択還元型触媒装置を備えて構成されると共に、前記NOx触媒装置に流入する排気ガスの温度と、前記選択還元型触媒装置に流入する排気ガスの温度とを用いて、前記NOx触媒装置のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガス中に供給する再生制御前記選択還元型触媒装置におけるNOx還元を制御するための還元剤供給制御とを並行して行う協調制御を実行する制御装置を備えた内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、
    前記制御装置が、
    前記協調制御では、それぞれの前記排気ガスの温度を用いて、予め設定された第1重み係数データベースと第2重み係数データベースを参照して、第1重み係数と第2重み係数を算出し、算出した前記第1重み係数を用いて、前記再生制御で使用されるパラメータを変化させると共に、算出した前記第2重み係数を用いて前記還元剤供給制御で使用される還元剤の噴射還元剤量を変化させることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化システム。
  2. 前記協調制御では、
    記再生制御に関して、
    前回の再生制御終了から再生制御を開始するまでの時間を前記第1重み係数で割り算して、前記パラメータとしてのその時間の間隔を長くなるように変化させる第1変化方法か、
    再生制御におけるリッチ空燃比制御で供給する還元剤供給量に前記第1重み係数を掛け算して、前記パラメータとしてその還元剤供給量を変化させる第2変化方法か、
    1回の再生制御におけるリッチ空燃比制御で供給する還元剤の供給総量に第1重み係数を掛け算して、前記パラメータとしてその供給総量を変化させる第3変化方法のいずれか一つの変化方法を行請求項1に記載の内燃機関の排気ガス浄化システム。
  3. 内燃機関の排気通路に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置と還元剤噴射弁と選択還元型触媒装置を備えて構成されると共に、前記NOx触媒装置のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガス中に供給する再生制御前記選択還元型触媒装置におけるNOx還元を制御するための還元剤供給制御とを並行して行う協調制御を実行する制御装置を備えた内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、
    前記制御装置が、
    内燃機関の排気ガス浄化システムのシステム全体としての浄化率目標値を算出する浄化率目標値算出部と、
    予め設定された評価範囲当たりのシステム全体としての浄化率実際値を算出する浄化率実際値算出部と、
    前記浄化率実際値と前記浄化率目標値との差から、再生制御と還元剤供給制御に対してフィードバック補正値を算出する補正値算出部と、
    前記フィードバック補正値を用いて、再生制御の制御パラメータと還元剤供給制御の制御パラメータをそれぞれ補正する制御パラメータ補正部と、
    前記浄化率目標値を維持できるように、フィードバック制御を行うフィードバック制御部とを有するフィードバック制御部を備えて構成されていることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化システム。
  4. 内燃機関の排気通路に上流側からNOx吸着機能を有するNOx触媒装置と還元剤噴射弁と選択還元型触媒装置を備えて構成されると共に、前記NOx触媒装置のNOx吸着機能を回復するために未燃燃料を排気ガス中に供給する再生制御前記選択還元型触媒装置におけるNOx還元を制御するための還元剤供給制御を並行して行う協調制御を実行する制御装置を備えた内燃機関の排気ガス浄化システムにおいて、
    前記制御装置が、
    過渡状態であるか否かを判定する過渡状態判定部と、
    前記過渡状態判定部で過度状態であると判定された場合に、過渡時補正値を算出する過渡時補正値算出部と、
    再生制御と還元剤供給制御における制御パラメータを前記過渡時補正値で補正する制御パラメータ補正部と、
    前記過渡状態判定部で過渡時状態から脱した判定された場合に、前記制御パラメータに対する前記過渡時補正値による補正を解除する過渡時補正リセット部とを有する過渡時制御部を備えて構成されていることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化システム。
  5. 内燃機関から排出される排気ガス中のNOxを、NOx吸着機能を有するNOx触媒装置と選択還元型触媒装置とで浄化する内燃機関の排気ガス浄化方法において、
    前記NOx触媒装置に流入する排気ガスの温度と、前記選択還元型触媒装置に流入する排気ガスの温度とを用いて、前記NOx触媒装置に対する制御を行う再生制御、前記選択還元型触媒装置に対する還元剤の噴射還元剤量を制御する還元剤供給制御、前記再生制御と前記還元剤供給制御を並行して行う協調制御のいずれかを選択するステップと、
    前記協調制御が選択された場合に、それぞれの前記排気ガスの温度を用いて、予め設定された第1重み係数データベースと第2重み係数データベースを参照して、第1重み係数と第2重み係数を算出するステップと、
    前記第1重み係数を用いて、前記NOx触媒装置の再生制御で使用されるパラメータを変化させると共に、前記第2重み係数を用いて前記選択還元型触媒装置でNOx浄化用に使用される還元剤の噴射還元剤量を変化させるステップとを有することを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
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